JP2009099404A - 電流遮断装置 - Google Patents

電流遮断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009099404A
JP2009099404A JP2007270416A JP2007270416A JP2009099404A JP 2009099404 A JP2009099404 A JP 2009099404A JP 2007270416 A JP2007270416 A JP 2007270416A JP 2007270416 A JP2007270416 A JP 2007270416A JP 2009099404 A JP2009099404 A JP 2009099404A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
melting point
conductor
electrodes
low melting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007270416A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Yoneda
裕 米田
Yasushi Nakajima
泰 中島
Naoki Yoshimatsu
直樹 吉松
Nobuyoshi Kimoto
信義 木本
Kenichi Hayashi
建一 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2007270416A priority Critical patent/JP2009099404A/ja
Publication of JP2009099404A publication Critical patent/JP2009099404A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fuses (AREA)

Abstract

【課題】低融点導体の溶断時に発生するアーク放電を素早く確実に消弧する電流遮断装置を提供する。
【解決手段】ほぼ直線状に配置された第1の電極1、第2の電極2及び第3の電極3と、
上記各電極の融点よりも低い融点を有し、上記第2及び第3の電極間に配設されて上記第2及び第3の電極を接続すると共に、軟化あるいは溶融時に分離して上記第2及び第3の電極間の導通を遮断し得るようにされた低融点導体4と、上記第1及び第2の電極に跨って設けられた可撓導体5と、上記第1の電極近傍の固定部7と上記第2の電極2との間に張架され、上記低融点導体の分離時に上記可撓導体5を変形させて上記第2の電極2の低融点導体側端部を上記第1の電極1側に偏位させる付勢手段6とを備えた構成とする。
【選択図】図5

Description

この発明は電流遮断装置、特に機器の回路ショートや回路部品の故障などに起因する過電流によって生じる機器の発熱を感知して回路を遮断する他、通電などにより自己発熱して回路を遮断する電流遮断装置に関するものである.
従来のこの種電流遮断装置の一例としてヒューズエレメントを少なくとも2つの接点要素間に半田付け等によって結合し、結合部分の温度が所定値を超えたときに上記半田が溶融してヒューズエレメントと少なくとも1つの接点要素との間を分離して電気接触を遮断することにより、電流遮断時に妨害となるアーク放電を回避するようにしたものがある。(例えば特許文献1参照)。
特開平11−317144号公報(請求項1、図1)
上述したような温度ヒューズによる従来の電流遮断装置は、ヒューズ導体が溶断することで電気接触が分離されるものであるため、ヒューズ導体が2つ以上ある場合には、どちらのヒューズ導体のどの部分が溶断するかが定まっていないことから、同時に全てのヒューズ導体を溶断するのは困難であった。しかし、同時に全てのヒューズ導体が溶断しなければ、溶断時の回路遮断にバネ要素の力を用いたとしても十分な距離を確保することができず、従って溶断したヒューズ導体間に生じるアーク放電を素早く消弧することができないため、アーク放電が継続し続けるという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、より短時間で確実にアーク放電を消弧することができる電流遮断装置を提供することを目的とする。
この発明に係る電力遮断装置は、ほぼ直線状に配置された第1の電極、第2の電極及び第3の電極と、上記各電極の融点よりも低い融点を有し、上記第2及び第3の電極間に配設されて上記第2及び第3の電極を接続すると共に、軟化あるいは溶融時に分離して上記第2及び第3の電極間の導通を遮断し得るようにされた低融点導体と、上記第1及び第2の電極に跨って設けられた可撓導体と、上記第1の電極近傍の固定部と上記第2の電極との間に張架され、上記低融点導体の分離時に上記可撓導体を変形させて上記第2の電極の低融点導体側端部を上記第1の電極側に偏位させる付勢手段とを備えたものである。
この発明に係る電力遮断装置は上記のように構成されているため、低融点導体が軟化、あるいは溶融したときには、付勢手段によって第2の電極が低融点導体を分離し、第3の電極との電極間距離を離す方向へ素早く偏位(回動)するため、短時間で絶縁距離を大きく離すことができる。従って、絶縁距離を速やかに確保することができ、低融点導体の溶断時に発生するアーク放電を素早く確実に消弧することが可能となる、
また、付勢手段の一端は第2の電極に固定され、他端は第1の電極近傍の固定部に固定されているため、可撓導体に力を加えることなく、低融点導体に電極間距離を離す方向の力を作用させることができる。更に、付勢手段を電路にする必要がなく付勢手段の取り付けも電流遮断装置組立ての最後の工程で行なうことができるため、電流遮断装置自体の組
立てが容易となり、かつ大電流を扱うことが可能である。又、第1の電極と第2の電極とを可撓導体で接続しているため、可撓導体が変形可能な方向に対しては、第1、第2の電極をネジ等で回路に接続した際に生じる力を導体部分で吸収することが可能である。
更に、低融点導体を直接または間接的に加熱可能なヒータを設けて低融点導体を加熱し得るようにしているため、低融点導体を、より早く軟化あるいは溶融させることが可能である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図にもとづいて説明する。図1は、実施の形態1による電流遮断装置の構成を示す側断面図、図2は、図1に示す装置において低融点導体の溶断時の状態を示す側断面図、図3は、実施の形態1による電流遮断装置の他の実施例を示す側断面図、図4は、第2の電極と付勢手段であるバネの伸び量と遮断結果との関係を示す表である。
これらの図において、同一または相当部分には同一符号を付している。
実施の形態1は、図1及び図2に示すように、例えばPBT(ポリブチレン テレフタレート:プラスチック樹脂)からなる絶縁体ケース7の底部に第1の電極1、第2の電極2、第3の電極3を所定の位置関係、例えばほぼ直線状あるいは側面から見たとき、上下方向に位置がずれた階段状に配置して構成される。各電極1、2、3は例えば厚さ1mmのCu板で平板状に形成されている。各電極の材料はCuに限るものではなく、Cuを主成分とする金属やAlなど電気抵抗率の低い金属であればよい。
3つの電極のうち第1の電極1及び第3の電極3は絶縁体ケース7に固定され、第2の電極2は第1の電極1及び第3の電極3の中間部に両電極と適宜の間隔を介して配設され、絶縁体ケース7には固定されていない。
第2の電極2と第3の電極3とは低融点導体4により結合され電気的、機械的に接続されている。低融点導体4は第1、第2、第3の電極1、2、3の融点よりも低い融点を有し、各電極の電気抵抗率よりも高い電気抵抗率を有する金属、例えばSnを主成分とするSn-Ag-Cu半田が使用されているが、この半田に限るものではなく、Ag,Cu,In,Bi,Pb,Zn,Ni等を主成分とする半田で、第1、第2、第3の電極1、2、3の融点よりも低い融点を有し、各電極の電気抵抗率よりも高い電気抵抗率を有するものであれば他の金属でもよい。
また、第1の電極1と第2の電極2とは複数の可撓導体5によって結合され、第2の電極2が偏位(回動)可能に構成されている。可撓導体5は低融点導体4よりも高い融点を有する金属体で構成され、例えば厚さ200μmのAlリボンや薄いCu板を1枚乃至5枚積層したり、AlワイヤやCuワイヤなどの細線状の金属にて形成され、両端部は超音波接合や溶接等の直接接合によって第1の電極1、第2の電極2に接合されている。しかしこの接合方法は超音波接合や溶接に限るものではなく、ろう材や半田、導電性接着剤等を用いた間接接合に加えて、かしめやネジ止め等の機械的接合を用いてもよい。特に、超音波接合は加熱を行なわずに接合することができ、低融点導体4の状態に影響されないため好ましい接合手段と云える。
第2の電極2の低融点導体4側には突出部2Aが設けられ、この突出部2Aと第1の電極1側の固定部である絶縁体ケース7との間に引張り力を作用させる付勢手段6が張架されている。付勢手段6は引張りバネとすることが望ましく、図1、図2では例えばSUS(ステンレス ユースド スティール:ステンレス鋼)で構成された引張りバネが張架され、第2の電極2の低融点導体4側端子を可撓導体5側端子を中心にして図において反時計方向に回動させるような力を作用させている。
図示の場合、第2の電極2の長さは例えば8mmであり、常態よりも数mm伸張させた状態のバネ6を張架して引張りバネとしている。なお、付勢手段6は引張りバネに限るものではなく、低融点導体4の分離前には可撓導体5に力を加えることなく、低融点導体4の分離時に第2の電極2を図において反時計方向に回動させ、かつ低融点導体4の分離後は、第2の電極2や分離した低融点導体4Aの一部、そして付勢手段6自身が絶縁体ケース7の所定の位置に納まり、第1、第2、第3の電極1、2、3を含む電気回路を再び導通させることのない機能を有しているものであれば、バネ以外の手段であってもよい。例えば上記の機能を有するゴム等を用いてもよい。
次に、上記のように構成された実施の形態1による電流遮断装置の動作について説明する。
図1の構成において、規定値未満の電流が低融点導体4、可撓導体5を介して第1、第2、第3の電極1、2、3に流れているときには、低融点導体4における抵抗発熱は低く、従って低融点導体4が軟化あるいは溶融するまでには至らない。
一方、規定値以上の電流が低融点導体4、可撓導体5を介して第1、第2、第3の電極1、2、3に流れたときには、低融点導体4における抵抗発熱により低融点導体4に局所的な温度上昇が生じる。そして低融点導体4の融点付近にまで温度が上昇すると、低融点導体4が軟化あるいは溶融し、引張りバネ6の引張り力によって、図2に4A、4Bで示すように、低融点導体4を分離し、第2の電極2を図において反時計方向に回動して第2の電極2と第3の電極3間の導通を遮断する。
このとき、引張りバネ6の力によって分離された第2の電極2と、その端部に付着した低融点導体4Aは、引張りバネ6に引張られた状態のまま、可撓導体5が変形して図2に示すように、絶縁体ケース7の所定の位置に納まり、再び回路を導通させることはない。
上述した特許文献1において、ヒューズ導体が2つ以上ある場合には、上述のように、絶縁距離を大きく確保するためには全てのヒューズ導体を同時に分断することが必要となるが、実際には低融点導体が温度上昇して軟化あるいは溶融するまでの時間に差が生じるため、同時に複数のヒューズ導体を分断するのは極めて困難であった。また、バネによってヒューズ導体を押さえつけた状態で電極間にヒューズ導体を接続しなければならないため、ヒューズの作成自体が困難であったが、この実施の形態の電流遮断装置によれば、上述のように、確実に低融点導体4を分離することが可能となる。又、低融点導体4が軟化あるいは溶融した後に第2の電極2が引張りバネ6の力によって反時計方向に回動し、絶縁距離を素早く、大きく確保することが可能となる。
よって回路遮断動作が起こったときに発生するアーク放電を、より短時間で確実に消弧することが可能となる。従ってこの発明の実施の形態においては、高電圧におけるアーク遮断特性が高められるものである。さらに、付勢手段であるバネを取り付ける作業は全ての電極間を接続した後になるため、電流遮断装置の作成を容易に行うことが可能となり、作業性も高められるものである。
なお、この実施の形態の電流遮断装置において、低融点導体4が分離された後の引張りバネ6による第2の電極2の回動距離(偏位量)が十分でない場合や、低融点導体4の量が過剰である場合、あるいはこれらの両方が組み合わさった場合には、低融点導体4が分離されても、発生したアーク放電を素早く消弧できない、あるいは引張りバネ6によって回動した第2の電極2が、引張りバネ6の反動によって再度図において時計方向に回動して第3の電極3に接触し、回路が再び導通してしまい、アーク放電が再発生するといった事態が起こり得る。
よって、このような事態を避けるため、引張りバネ6の伸び量及び第2、第3の電極2、3を接続する低融点導体4の量や形状、第2の電極2の厚みと長さ、第2、第3の電極2、3間の距離は、低融点導体4が軟化あるいは溶融した時には、第2、第3の電極2、3間の導通が確実に遮断されるように設定する必要がある。
これを実現するために特に重要となる、引張りバネの伸び量と第2の電極2の長さとの関係について実験を行って確認した結果について説明する。実験で電流遮断装置に印加した電圧は100V〜2kVである。結果を図4に示す。図中の遮断結果に示した○、◎は、実験範囲で安全に遮断されたことを意味する。
図4に示すように、アーク放電を安全に消弧するためには、引張りバネ6の伸び量が第2の電極2の長さの半分以上であることが好ましいこと、第2の電極2の長さの1倍以上であればアーク放電の持続時間が極めて短く、より安全に遮断可能であるため、更に好ましいことが分かった。又、第2、第3の電極2、3間の距離が長くなるほど、それを接続している低融点導体4の電気抵抗値が大きくなるため、扱える電流値が小さくなる。従って、より高電流、高電圧の電流を取り扱うためには、第2、第3の電極2、3間の距離は短い方が好ましい。
又、引張りバネ6の一端を絶縁体ケース7に固定し、この絶縁体ケース7に第1及び第3の電極1、3を固定しているため、引張りバネ6を電路として使用せず、かつ引張りバネ6の力によって回動した第2の電極2を、絶縁体ケース7内の所定の位置に収めることができ、低融点導体4の分離前においては引張りバネ6の力を可撓導体5に加えないようにすることができる。さらに絶縁体ケース7はPBTで構成しているが、PBTに限るものではなく、絶縁物であれば他の材料で構成してもよい。
又、この絶縁体ケース7はこの電流遮断装置において必ず必要な構成ではなく、絶縁体ケース7を使用しない場合でも、この電流遮断装置を構成することは可能である。その場合、図3のように、引張りバネ6を電流遮断装置に取り付ける前に、第1及び第3の電極1、3を固定具12等を用いて回路導体13上に先に取り付ける等して、第1及び第3の電極1、3の位置を固定しておく必要がある。
また、引張りバネ6の第1の電極1側の取り付け位置を用意する必要があるが、それが電路であった場合には、引張りバネ6が絶縁体でなければ引張りバネ6も電路の一部となる。
そのため、電流遮断装置をより安全で確実に使用するためには、絶縁体ケース7を使用するのが好ましい。
又、可撓導体5として様々な方向に変形可能な導体を使用し、第1及び第2の電極1、2間の距離を少し、例えば1mm程度確保しておくことにより、第1の電極1と第3の電極3を絶縁体ケース7に取り付けたときに発生する力を、可撓導体5で吸収することが可能となる。
この実施の形態1による電流遮断装置の製造方法は、第2の電極2と第3の電極3とを低融点導体4で接続する第1工程、第1の電極1と第1工程で接続した第2及び第3の電極2、3と低融点導体4とを絶縁体ケース7に組み付ける第2工程、第1の電極1と第2の電極2とを可撓導体5によって接続する第3工程があり、最後に引張りバネ6を絶縁体ケース7と第2の電極2間に張架する第4工程とから構成される。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を図にもとづいて説明する。図5は、実施の形態2による電流遮断装置の構成を示す側断面図である。なお、図5において図1と同一または相当部分には同一符号を付して説明を省略する。図1と異なる点は、低融点導体4の下部の絶縁体ケース7に低融点導体4を能動的に加熱する加熱手段を設けた点である。
図5では加熱手段の一例としてセラミックヒータ8を示している。セラミックヒータ8は、シース部8Aと、その下面に装着された発熱体9と、発熱体9に電気的に接続され電力供給を行うリード線10とから構成されている。セラミックヒータ8のシース部8Aの材料は、絶縁体であればよいが、例えばアルミナ等が高融点で絶縁性も高いため適している。実施の形態2では厚み1mmのアルミナを使用している。
この加熱手段は、低融点導体4を加熱して軟化あるいは溶融させることができ、かつ自身が電流遮断装置の接続されている回路導体と電気的に接続されておらず、電流遮断装置の動作を妨げない構成であればセラミックヒータに限定されるものではない。
図6は、図5の平面図である。図5において紙面と垂直な方向を幅寸法とすると、セラミックヒータ8の形状は、シース部8Aを平板とし、その幅寸法が図6に示すように、第3の電極3の幅寸法以下とされ、発熱体9はシース部8Aの幅寸法以下であるが可能な限り広く取り、かつその幅寸法は第2の電極2もしくは低融点導体4の幅寸法を超えないようにすることが好ましい。即ち、セラミックヒータ8のシース部8Aに接触している第2の電極2、低融点導体4の領域に対応して発熱体9が配置されていることが好ましい。
このように、セラミックヒータ8のシース部8Aと発熱体9とを配置することで、セラミックヒータ8から発生する熱を効率的に低融点導体4に伝達し、セラミックヒータ8の温度上昇を抑制しながら、効率的に低融点導体4を加熱することが可能となる。もちろん、このような構成に限定するものではなく、シース部8Aの幅寸法が第3の電極3の幅寸法を超えるようにしてもよいし、発熱体9の幅寸法が第2の電極2もしくは低融点導体4の幅寸法を超えるようにしてもよい。
更に、シース部8Aを低融点導体4に直接接触させる代わりに図7に示すように、シース部8Aを第3の電極3に接触させ、第3の電極3を介して低融点導体4を間接的に加熱してもよい。この場合、低融点導体4にシース部8Aを直接接触させる場合に比べて、セラミックヒータ8の熱を低融点導体4に伝える効率は悪くなるが、低融点導体4が軟化あるいは溶融して、引張りバネ6によって第2の電極2が図8に示すように、回動した時に、セラミックヒータ8が自身の発熱によって破壊される危険が少なくなる。
なお、リード線10は電流遮断装置の動作を阻害せず、電流遮断装置と電気的に接触することのないように発熱体9に電気的に接続する。即ち、リード線10は発熱体9との接続部を除いて絶縁性の被膜等で覆われ、電気的に絶縁されていることが好ましい。
次に、上記のように構成された実施の形態2による電流遮断装置の動作について説明する。実施の形態2による電流遮断装置は図5に示すように、リード線10からの通電によりセラミックヒータ8の発熱体9を加熱することで低融点導体4をあらかじめ加熱している。従って規定値以上の電流が低融点導体4に流れた場合には、低融点導体4は軟化あるいは溶融し易い状態にあるため、引張りバネ6によって第2の電極2を素早く回動させ、絶縁距離を大きく確保することが可能となる。
このため、回路遮断動作が起こったときに発生するアーク放電を、より短時間で確実に消弧することができる。このように、実施の形態2による電流遮断装置は高電圧におけるアーク遮断特性が高められている。さらに、引張りバネ6の取り付け作業は、第1、第2、第3の電極1、2、3を全て接続した後に行うため、電流遮断装置の組み立てを容易に行うことができる。従って、実施の形態2による電流遮断装置は、電流遮断装置組み立て時の作業性も高められている。
更に、この実施の形態においては、低融点導体4に流れている電流に関係なくセラミックヒータ8によって低融点導体4を軟化あるいは溶融させることが可能であり、又、セラミックヒータ8の発熱量を調節することで、低融点導体4を分離させるまでの時間を、ある程度任意に設定することが可能になるという効果を得ることができる。
実施の形態2による電流遮断装置の製造方法は、第2の電極2と第3の電極3を低融点導体4で接続する第1工程、セラミックヒータ8を低融点導体4の下側に配設する第2工程、第1の電極1と第1工程で接続した第2、第3の電極2、3と低融点導体4とを絶縁体ケース7に組み付ける第3工程、第1の電極1と第2の電極2とを可撓導体5によって接続する第4工程があり、最後に引張りバネ6を絶縁体ケース7と第2の電極2間に取り付ける第5工程とから構成される。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3を図にもとづいて説明する。図9は、実施の形態3による電流遮断装置の構成を示す平面図である。図6と同一または相当部分には同一符号を付して説明を省略する。図6と異なる点は、可撓導体5を細線ワイヤ14で構成した点である。
金属ワイヤ14の材料としては、例えば直径400μmのAlワイヤが使用されるが、低融点導体4よりも高い融点を有する導体であれば他の材料でもよい。例えば、Cuは高融点で電気抵抗率も低く、接合も容易であるため適している。又、金属ワイヤ14の断面形状は円形の他、楕円形、四角形、三角形等でもよい。
金属ワイヤ14を用いた場合、扱う電流値によって使用する金属ワイヤ14の本数や、形状を金属板と比較して自由に変更することができる。又、変形の自由度も高く、その配置も上下に重ねて設けることが可能である。
実施の形態3の動作及び製造方法については、実施の形態1または2と同様であるため説明を省略する。
この発明の実施の形態1による電流遮断装置の構成を示す側断面図である。 図1に示す装置において、低融点導体の溶断時の状態を示す側断面図である。 実施の形態1による電流遮断装置の他の実施例の構成を示す側断面図である。 実施の形態1における実験結果を示す表である。 この発明の実施の形態2による電流遮断装置の構成を示す側断面図である。 実施の形態2による電流遮断装置の構成を示す平面図である。 実施の形態2による電流遮断装置の他の実施例を示す側断面図である。 図5に示す装置において、低融点導体の溶断時の状態を示す側断面図である。 この発明の実施の形態3による電流遮断装置の構成を示す平面図である。
符号の説明
1 電極、2 電極、2A 突出部、3 電極、4、4A、4B 低融点導体、5 可
撓導体、6 引張りバネ、7 絶縁体ケース、8 セラミックヒータ、8A シース部
、9 発熱体、10 リード線、12 固定具、13 回路、14 金属ワイヤ。

Claims (6)

  1. 所定の位置関係に配置された第1の電極、第2の電極及び第3の電極と、
    上記各電極の融点よりも低い融点を有し、上記第2及び第3の電極間に配設されて上記第2及び第3の電極を接続すると共に、軟化あるいは溶融時に分離して上記第2及び第3の電極間の導通を遮断し得るようにされた低融点導体と、
    上記第1及び第2の電極に跨って設けられた可撓導体と、
    上記第1の電極近傍の固定部と上記第2の電極との間に張架され、上記低融点導体の分離時に上記可撓導体を変形させて上記第2の電極の低融点導体側端部を上記第1の電極側に偏位させる付勢手段と、
    を備えたことを特徴とする電流遮断装置。
  2. 上記低融点導体の近傍に設けられ、上記低融点導体を加熱するヒータを備えたことを特徴とする請求項1記載の電流遮断装置。
  3. 上記第1及び第3の電極を固定すると共に、上記第1の電極近傍の固定部を形成し、上記低融点導体の分離時に偏位した第2の電極を所定の導通遮断状態で収容する絶縁体ケースを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電流遮断装置。
  4. 上記可撓導体は薄板状金属またはそれらの積層体あるいは細線状金属またはそれらの集合体により形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電流遮断装置。
  5. 上記ヒータは、上記各電極の幅より小さい幅の平板状絶縁体からなるシース部と、上記シース部の一面に装着され上記各電極または上記低融点導体の幅より小さい幅の発熱体とから構成されたことを特徴とする請求項2記載の電流遮断装置。
  6. 上記付勢手段は、上記第2の電極の長さの1/2以上の寸法を伸張させた状態で上記固定部と上記第2の電極との間に張架されたことを特徴とする請求項1記載の電流遮断装置。
JP2007270416A 2007-10-17 2007-10-17 電流遮断装置 Pending JP2009099404A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007270416A JP2009099404A (ja) 2007-10-17 2007-10-17 電流遮断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007270416A JP2009099404A (ja) 2007-10-17 2007-10-17 電流遮断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009099404A true JP2009099404A (ja) 2009-05-07

Family

ID=40702221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007270416A Pending JP2009099404A (ja) 2007-10-17 2007-10-17 電流遮断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009099404A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011243484A (ja) * 2010-05-20 2011-12-01 Mitsubishi Electric Corp 電流遮断素子および電流遮断素子を用いた高電圧装置
JP2013503441A (ja) * 2009-08-27 2013-01-31 タイコ・エレクトロニクス・コーポレイション 温度ヒューズ

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61153267A (ja) * 1984-12-26 1986-07-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 水素吸蔵合金の製造方法
JPH08167370A (ja) * 1994-12-14 1996-06-25 Hitachi Ltd 集積回路装置及びそれを用いたパワーモジュール
JPH11260222A (ja) * 1998-03-10 1999-09-24 Yazaki Corp 電流遮断装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61153267A (ja) * 1984-12-26 1986-07-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 水素吸蔵合金の製造方法
JPH08167370A (ja) * 1994-12-14 1996-06-25 Hitachi Ltd 集積回路装置及びそれを用いたパワーモジュール
JPH11260222A (ja) * 1998-03-10 1999-09-24 Yazaki Corp 電流遮断装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013503441A (ja) * 2009-08-27 2013-01-31 タイコ・エレクトロニクス・コーポレイション 温度ヒューズ
JP2011243484A (ja) * 2010-05-20 2011-12-01 Mitsubishi Electric Corp 電流遮断素子および電流遮断素子を用いた高電圧装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW201003704A (en) Protective element and method for manufacturing the same
KR102232981B1 (ko) 실장체의 제조 방법, 온도 퓨즈 소자의 실장 방법 및 온도 퓨즈 소자
JP4908042B2 (ja) 回路遮断装置
JP2010522418A (ja) 電気的なモジュール内で使用するための温度ヒューズ
KR102629279B1 (ko) 보호 소자
JP2004265617A (ja) 保護素子
WO2017163765A1 (ja) 保護素子
WO2016009988A1 (ja) ヒューズ素子、及びヒューズエレメント
JP6707377B2 (ja) 保護素子
JP2008027883A (ja) 回路遮断装置
JP2007087783A (ja) 抵抗付きヒューズ
JP2009099404A (ja) 電流遮断装置
JP5197121B2 (ja) 電流遮断装置
JP4679526B2 (ja) 遮断機構を有する電力用半導体装置
JP2016225090A (ja) 保護素子、ヒューズ素子
JP4697462B2 (ja) 回路遮断装置
CN107408474B (zh) 开关元件
TW202215470A (zh) 保護元件
JP4785887B2 (ja) 電力用半導体装置
WO2017041242A1 (zh) 可回焊式温度保险丝
JP2007042753A (ja) バリスタ装置および製造方法
JP2009043575A (ja) 温度ヒューズ
JP2005235680A (ja) チップ型ヒューズおよびその製造方法
TWI670740B (zh) 開關元件、開關電路、警報電路、冗餘電路及開關方法
TWI677002B (zh) 開關元件

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20100112

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20110721

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20110726

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110915

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120117