JP2005235680A - チップ型ヒューズおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子機器の短絡故障等によって生じる過電流に起因する電子機器の発熱、火災等の事故を防止するチップ型ヒューズの小型化、低コスト化、高信頼性化を図る。
【解決手段】プリント基板に接合される第一端部1aと、該第一端部1aと段差を有して構成された第二端部1bが形成された第一の電極1と、プリント基板に接合される第一端部2aと、該第一端部2aと段差を有して構成され、第一の電極1の第二端部1bと対向する第二端部2bが形成された第二の電極2と、上記第一の電極1の第二端部1bと第二の電極2の第二端部2bを接続する導体3と、この導体3を被覆する絶縁保護部材4とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】プリント基板に接合される第一端部1aと、該第一端部1aと段差を有して構成された第二端部1bが形成された第一の電極1と、プリント基板に接合される第一端部2aと、該第一端部2aと段差を有して構成され、第一の電極1の第二端部1bと対向する第二端部2bが形成された第二の電極2と、上記第一の電極1の第二端部1bと第二の電極2の第二端部2bを接続する導体3と、この導体3を被覆する絶縁保護部材4とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子回路部品が搭載されたプリント基板へ直接実装されるチップ型ヒューズおよびその製造方法に関する。
一般に電子回路部品などが搭載されたプリント基板においては、電子部品あるいは装置などに過電流が流れないように、ヒューズを設け、電子機器の発熱、火災、破損等を防止している。
小型の電子回路に用いられるヒューズとしては、近年プリント基板等に直接実装できるチップ型のものが開発されている。
従来のチップ型ヒューズとしては、例えば特許文献1(特開平5−144368号公報)に、「セラミック基板表面の両端部に形成された電極の間に過電流によって溶断する複数の可溶体用ワイヤーがワイヤボンディングによって接続され、該可溶体用ワイヤーを保護膜で被覆したチップ型ヒューズ」が示されている。
ヒューズは、電流によるジュール熱によって導体のワイヤーを溶断するものである。
そのため、通常時の損失を考慮すると、通常電流と過電流時の溶断電流には大きな差を設ける必要がある。
特開平5−144368号公報(図1、段落0007)
小型の電子回路に用いられるヒューズとしては、近年プリント基板等に直接実装できるチップ型のものが開発されている。
従来のチップ型ヒューズとしては、例えば特許文献1(特開平5−144368号公報)に、「セラミック基板表面の両端部に形成された電極の間に過電流によって溶断する複数の可溶体用ワイヤーがワイヤボンディングによって接続され、該可溶体用ワイヤーを保護膜で被覆したチップ型ヒューズ」が示されている。
ヒューズは、電流によるジュール熱によって導体のワイヤーを溶断するものである。
そのため、通常時の損失を考慮すると、通常電流と過電流時の溶断電流には大きな差を設ける必要がある。
上記した従来のチップ型ヒューズでは、導体(ワイヤー)1本当たりの許容電流は小さくしなければならず、大電流で使用するには導体本数を多くしなければならない。
そのため、複数の導体が接続される電極は大きな面積が必要となり、台座となる高価なセラミック基板も大きくなる。
従って、大型化によるコストの上昇や信頼性の低下などの問題点が生じる。
また、電極と導体との接続にワイヤボンディングを用いているので、大電流対応のチップ型ヒューズでは必然的に導体の線径が太く、かつ、本数が多くなる。
そのため、ワイヤボンディング設備の大型化や工程時間の増加などによって高コストとなるという問題点もあった。
そのため、複数の導体が接続される電極は大きな面積が必要となり、台座となる高価なセラミック基板も大きくなる。
従って、大型化によるコストの上昇や信頼性の低下などの問題点が生じる。
また、電極と導体との接続にワイヤボンディングを用いているので、大電流対応のチップ型ヒューズでは必然的に導体の線径が太く、かつ、本数が多くなる。
そのため、ワイヤボンディング設備の大型化や工程時間の増加などによって高コストとなるという問題点もあった。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、小型化、低コスト化、高信頼性化が図れるチップ型ヒューズおよびその製造方法を提供することを目的とする。
この発明に係るチップ型ヒューズは、プリント基板に接合される第一端部と、該第一端部とは他端側の端部である第二端部が形成された第一の電極と、上記プリント基板に接合される第一端部と、該第一端部とは他端側の端部であり、上記第一の電極の第二端部と対向する第二端部が形成された第二の電極と、上記第一の電極の第二端部と上記第二の電極の第二端部を接続する導体と、上記導体を被覆する絶縁保護部材とを備えたものである。
また、この発明に係るチップ型ヒューズの製造方法は、短冊状の銅板をプレス加工することによって、互いに対向配置された第一の電極および第二の電極のペアを複数個形成する工程と、上記第一の電極および第二の電極のそれぞれのペアに対して、第一の電極と第二の電極を接続する導体を接合する工程と、上記第一の電極および第二の電極のそれぞれのペアに対して接合された上記導体を被覆する絶縁保護部材を成形する工程と、上記第一の電極および第二の電極と上記短冊状の銅板の枠部とが繋がっている部分を切断する工程とを有したものである。
この発明によれば、小型化、低コスト化、高信頼性化が図れるチップ型ヒューズの実現およびその製造方法を提供することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の一実施の形態について説明する。
なお、各図間において、同一符号は、同一あるいは相当のものを表す。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るチップ型ヒューズの構成を示す図であり、図1(a)は側面図、図1(b)は平面図である。
図において、1は第一の電極、2は第二の電極であり、これら第一の電極1および第二の電極2は、銅リードフレームなどの金属板によって形成されている。
なお、各図間において、同一符号は、同一あるいは相当のものを表す。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るチップ型ヒューズの構成を示す図であり、図1(a)は側面図、図1(b)は平面図である。
図において、1は第一の電極、2は第二の電極であり、これら第一の電極1および第二の電極2は、銅リードフレームなどの金属板によって形成されている。
第一の電極1は、ステップ状(クランク状)にプレス成型されており、図示しないプリント基板の導体部に半田接合等により直接接合される底部(第一端部)1aと、該底部(第一端部)1aに対して所定の段差を設けて形成された頭部(第二端部)1bを有している。
同様に、第二の電極2は、ステップ状(クランク状)にプレス成型されており、図示しないプリント基板の導体部に半田接合等により直接接合される底部(第一端部)2aと、該底部(第一端部)2aに対して所定の段差を設けて形成された頭部(第二端部)2bを有している。
そして、第一の電極1の頭部(第二端部)1bの端面と第二の電極2の頭部(第二端部)2bの端面は、所定の距離を設けて対向して配置されている。
同様に、第二の電極2は、ステップ状(クランク状)にプレス成型されており、図示しないプリント基板の導体部に半田接合等により直接接合される底部(第一端部)2aと、該底部(第一端部)2aに対して所定の段差を設けて形成された頭部(第二端部)2bを有している。
そして、第一の電極1の頭部(第二端部)1bの端面と第二の電極2の頭部(第二端部)2bの端面は、所定の距離を設けて対向して配置されている。
また、3は金属(例えば、ニッケル)細線からなる導体であり、本実施の形態によるチップ型ヒューズでは、複数本(例えば、図1の例では3本)の直線状の導体(金属細線)が、第一の電極1の頭部1bと第二の電極2の頭部2bのとの間に半田接合により接続されている。なお、5は半田による接合部を示している。
図から明らかなように、銅リードフレーム等の金属板によって形成された第一の電極1および第二の電極2は、導体3が接続される台座とプリント基板へ実装時の端子を兼ねたものである。
図から明らかなように、銅リードフレーム等の金属板によって形成された第一の電極1および第二の電極2は、導体3が接続される台座とプリント基板へ実装時の端子を兼ねたものである。
また、4は絶縁保護部材であって、難燃性のシリコンゴム等で複数の導体(金属細線)3、および導体3が第一の電極1および第二の電極2に半田接合されている部分(即ち、第一の電極1の頭部1bおよび第二の電極2の頭部2b)を覆った(被覆した)ものであり、導体3と外気とを遮断し、導体3が溶断するときのアーク放電を抑制すると共に、溶断した導体が外部へ飛散するのを防止するものである。
以上説明したように、本実施の形態によるチップ型ヒューズは、図示しないプリント基板に接合される第一端部1aと、該第一端部1aと段差を有して構成された第二端部1bが形成された第一の電極1と、図示しないプリント基板に接合される第一端部2aと、該第一端部2aと段差を有して構成され、第一の電極1の第二端部1bと対向する第二端部2bが形成された第二の電極2と、第一の電極1の第二端部1bと第二の電極2の第二端部2bを接続する導体3と、導体3を被覆する絶縁保護部材4とを備えている。
従って、高価なセラミック基板は不要であり、小型化・低コスト化が図れる。
また、電極と導体の接合にワイヤボンディングを用いないので、ワイヤボンディング設備やワイヤボンディング工程が不要であり、低コスト化・高信頼性化が図れる。
なお、第一の電極1および第二の電極2の第二端部は、それぞれ対応する第一端部とは段差を有して構成されている場合について述べているが、段差を有しない構成であってもよい。
従って、高価なセラミック基板は不要であり、小型化・低コスト化が図れる。
また、電極と導体の接合にワイヤボンディングを用いないので、ワイヤボンディング設備やワイヤボンディング工程が不要であり、低コスト化・高信頼性化が図れる。
なお、第一の電極1および第二の電極2の第二端部は、それぞれ対応する第一端部とは段差を有して構成されている場合について述べているが、段差を有しない構成であってもよい。
なお、本実施の形態では、導体3の材料としてニッケル細線を、絶縁保護部材4の材料としてシリコンゴムを用いた場合について述べているが、導体3および絶縁保護部材4の材料はこれらに限られるものではない。
また、導体3と第一の電極1および第二の電極2との接続は、半田接合に限られるものではなく、その他の方法(例えば、溶接等)であってもよい。
また、導体3と第一の電極1および第二の電極2との接続は、半田接合に限られるものではなく、その他の方法(例えば、溶接等)であってもよい。
実施の形態2
図2は、実施の形態2に係るチップ型ヒューズの構成を示す図であり、図2(a)は側面図、図2(b)は平面図である。
本実施の形態によるチップ型ヒューズの構成は、基本的には前述の実施の形態1によるチップ型ヒューズの構成と同じであるが、導体3として複数の直線状の金属細線を用いるのではなく、連続した1本の金属細線を用いて第一の電極1の第二端部1bと第二の電極2の第二端部2b間を複数回半田接続し、結果的に複数本の金属細線が第一の電極1と第二の電極2の間に接続されていることを特徴とする。
これにより、本実施の形態では、導体としての金属細線を予め所定長さの複数本の直線状金属細線に切断・加工しておく必要がなく、さらに低コスト化が図れる。
図2は、実施の形態2に係るチップ型ヒューズの構成を示す図であり、図2(a)は側面図、図2(b)は平面図である。
本実施の形態によるチップ型ヒューズの構成は、基本的には前述の実施の形態1によるチップ型ヒューズの構成と同じであるが、導体3として複数の直線状の金属細線を用いるのではなく、連続した1本の金属細線を用いて第一の電極1の第二端部1bと第二の電極2の第二端部2b間を複数回半田接続し、結果的に複数本の金属細線が第一の電極1と第二の電極2の間に接続されていることを特徴とする。
これにより、本実施の形態では、導体としての金属細線を予め所定長さの複数本の直線状金属細線に切断・加工しておく必要がなく、さらに低コスト化が図れる。
実施の形態3.
図3は、実施の形態3に係るチップ型ヒューズの構成を示す図であり、図3(a)は側面図、図3(b)は平面図である。
本実施の形態によるチップ型ヒューズの構成も、基本的には前述の実施の形態1あるいは実施の形態2によるチップ型ヒューズの構成と同じであるが、金属細線の導体3に代えて、中央部が他の部分(即ち、第一の電極1あるいは第二の電極2と接続される部分)よりも実質的な幅が狭くなっている金属薄板である導体6を用いたことを特徴とする。
第一の電極1の第二端部1bと第二の電極2の第二端部2bとの間に接続される導体は、ヒューズ動作に必要な導体断面積が安定して確保できれば、必ずしも金属細線である必要はない。
図3は、実施の形態3に係るチップ型ヒューズの構成を示す図であり、図3(a)は側面図、図3(b)は平面図である。
本実施の形態によるチップ型ヒューズの構成も、基本的には前述の実施の形態1あるいは実施の形態2によるチップ型ヒューズの構成と同じであるが、金属細線の導体3に代えて、中央部が他の部分(即ち、第一の電極1あるいは第二の電極2と接続される部分)よりも実質的な幅が狭くなっている金属薄板である導体6を用いたことを特徴とする。
第一の電極1の第二端部1bと第二の電極2の第二端部2bとの間に接続される導体は、ヒューズ動作に必要な導体断面積が安定して確保できれば、必ずしも金属細線である必要はない。
本実施の形態では、エッチング処理によって中央部の実質的な幅を他の部分の幅より狭く形成して、過電流によって溶断し易くした金属薄板(例えば、ニッケルの薄板)を導体6として用いている。
なお、導体6の幅の狭い部分(即ち、導体の中央部)を作る方法としては、エッチング処理に限られるものではなく、プレスによる打ち抜き等によって中央部に穴部を形成するなどの他の方法を用いてもよい。
このような構成によっても、前述の実施の形態1あるいは実施の形態2によるチップ型ヒューズと同様の効果を得ることができる。
さらに、第一の電極1あるいは第二の電極2と導体6との半田接合部5の数が少なくなるので、信頼性や生産性も向上する。
なお、第一の電極1の第二端部1bあるいは第二の電極2の第二端部2bと導体6との接続(接合)方法は、半田接合に限られるものではなく、他の方法であってもよい。
なお、導体6の幅の狭い部分(即ち、導体の中央部)を作る方法としては、エッチング処理に限られるものではなく、プレスによる打ち抜き等によって中央部に穴部を形成するなどの他の方法を用いてもよい。
このような構成によっても、前述の実施の形態1あるいは実施の形態2によるチップ型ヒューズと同様の効果を得ることができる。
さらに、第一の電極1あるいは第二の電極2と導体6との半田接合部5の数が少なくなるので、信頼性や生産性も向上する。
なお、第一の電極1の第二端部1bあるいは第二の電極2の第二端部2bと導体6との接続(接合)方法は、半田接合に限られるものではなく、他の方法であってもよい。
また、本実施の形態では、図3に示すように、絶縁保護部材4は、導体6と接合部5(即ち、導体6が第一の電極1の第二端部1bおよび第二の電極2の第二端部2bに半田接合されている部分)を被覆しているシリコンゴム等の軟質樹脂42と、さらにこの軟質樹脂42を覆う樹脂ケースとしての機能を有する硬質樹脂41とで構成されている。
絶縁保護部材4として、軟質のシリコンゴムだけを用いた場合では、外形が安定せず、プリント基板への実装が困難な場合がある。
しかし、本実施の形態で示された絶縁保護部材の構成であれば、チップ型ヒューズの外形は樹脂ケースとしての機能を有する硬質樹脂41と第一の電極1および第二の電極2によって決定されるので、プリント基板へ実装時にチップ型ヒューズの外形が変形することはなく、容易に実装が可能となる。即ち、プリント基板への実装性が向上する。
絶縁保護部材4として、軟質のシリコンゴムだけを用いた場合では、外形が安定せず、プリント基板への実装が困難な場合がある。
しかし、本実施の形態で示された絶縁保護部材の構成であれば、チップ型ヒューズの外形は樹脂ケースとしての機能を有する硬質樹脂41と第一の電極1および第二の電極2によって決定されるので、プリント基板へ実装時にチップ型ヒューズの外形が変形することはなく、容易に実装が可能となる。即ち、プリント基板への実装性が向上する。
また、導体6および導体6が第一の電極1および第二の電極2に半田接合されている部分を被覆している部分をシリコンゴム等の軟質樹脂とすることにより、溶断によって気化した導体の行き場を確保でき、導体を確実に溶断することができる。
なお、このような硬質樹脂41と軟質樹脂42から構成される絶縁保護部材を、前述の実施の形態1あるいは実施の形態2のチップ型ヒューズに適用してもよいことは言うまでもない。
なお、このような硬質樹脂41と軟質樹脂42から構成される絶縁保護部材を、前述の実施の形態1あるいは実施の形態2のチップ型ヒューズに適用してもよいことは言うまでもない。
実施の形態4.
図4は、実施の形態4に係るチップ型ヒューズの構成を示す図であり、図4(a)は側面図、図4(b)は平面図である。
本実施の形態によるチップ型ヒューズの構成は、基本的には前述の実施の形態3によるチップ型ヒューズの構成と同じであるが、さらに金属薄板の導体6の断線を検出するための分圧抵抗と断線検出端子を設けたことを特徴とする。
図において、7は分圧抵抗であり、分圧抵抗7は、導体6の一端が接合されている第一の電極1の頭部(第二端部)1bに電気的に接続された第一の抵抗素子71、導体6の一端が接合されている第二の電極2の頭部(第二端部)2bに電気的に接続された第二の抵抗素子72とから構成されている。
また、8は第一の抵抗素子71と第二の抵抗素子72との間に接続され、導体6の溶断による断線を検出するための断線検出端子である。
図4は、実施の形態4に係るチップ型ヒューズの構成を示す図であり、図4(a)は側面図、図4(b)は平面図である。
本実施の形態によるチップ型ヒューズの構成は、基本的には前述の実施の形態3によるチップ型ヒューズの構成と同じであるが、さらに金属薄板の導体6の断線を検出するための分圧抵抗と断線検出端子を設けたことを特徴とする。
図において、7は分圧抵抗であり、分圧抵抗7は、導体6の一端が接合されている第一の電極1の頭部(第二端部)1bに電気的に接続された第一の抵抗素子71、導体6の一端が接合されている第二の電極2の頭部(第二端部)2bに電気的に接続された第二の抵抗素子72とから構成されている。
また、8は第一の抵抗素子71と第二の抵抗素子72との間に接続され、導体6の溶断による断線を検出するための断線検出端子である。
導体6が断線していない時は、第一の電極1と第二の電極2は同電位であるので、第一の抵抗素子71と第二の抵抗素子72の間には電位差は発生しない。
導体6が過電流により溶断して断線すると、第一の電極1と第二の電極2との間に電位差(電圧)が生じる。
この電位差(電圧)を第一の抵抗素子71と第二の抵抗素子72によって分圧し、断線検出用端子8から出力される分圧された電圧を検出することによって、導体6の溶断による断線を検出することができる。
即ち、ヒューズ溶断の有無を検出することが可能となる。
なお、本実施の形態では、導体6が金属薄板である場合について説明しているが、実施の形態1あるいは実施の形態2のように、金属細線の導体であってもよいことは言うまでもない。
導体6が過電流により溶断して断線すると、第一の電極1と第二の電極2との間に電位差(電圧)が生じる。
この電位差(電圧)を第一の抵抗素子71と第二の抵抗素子72によって分圧し、断線検出用端子8から出力される分圧された電圧を検出することによって、導体6の溶断による断線を検出することができる。
即ち、ヒューズ溶断の有無を検出することが可能となる。
なお、本実施の形態では、導体6が金属薄板である場合について説明しているが、実施の形態1あるいは実施の形態2のように、金属細線の導体であってもよいことは言うまでもない。
実施の形態5.
図5は、実施の形態5に係るチップ型ヒューズの構成を示す図であり、図5(a)は側面図、図5(b)は平面図である。
本実施の形態によるチップ型ヒューズの構成も、基本的には前述の実施の形態3によるチップ型ヒューズの構成と同じであるが、絶縁保護部材は、さらに導体を被覆する軟質樹脂の大気と接する側の面に(図5に示した例では、プリント基板側の面に)に耐湿性樹脂の層を設けたことを特徴とする。
図において、43は絶縁保護部材4を構成する耐湿性樹脂であって、耐湿性樹脂43はシリコンゴムなどの硬質樹脂42の底面(即ち、図示しないプリント基板側の面)を覆っている。
図5は、実施の形態5に係るチップ型ヒューズの構成を示す図であり、図5(a)は側面図、図5(b)は平面図である。
本実施の形態によるチップ型ヒューズの構成も、基本的には前述の実施の形態3によるチップ型ヒューズの構成と同じであるが、絶縁保護部材は、さらに導体を被覆する軟質樹脂の大気と接する側の面に(図5に示した例では、プリント基板側の面に)に耐湿性樹脂の層を設けたことを特徴とする。
図において、43は絶縁保護部材4を構成する耐湿性樹脂であって、耐湿性樹脂43はシリコンゴムなどの硬質樹脂42の底面(即ち、図示しないプリント基板側の面)を覆っている。
耐湿性樹脂43は、軟質樹脂42よりも湿度透過性が小さく、導体6を外気の湿度から保護するので、湿度による導体6の経年劣化を防止でき、チップ型ヒューズの信頼性を向上することができる。
なお、このような構成の絶縁保護部材4を、実施の形態1から実施の形態4のいずれかのチップ型ヒューズに適用してもよいことは言うまでもない。
なお、このような構成の絶縁保護部材4を、実施の形態1から実施の形態4のいずれかのチップ型ヒューズに適用してもよいことは言うまでもない。
実施の形態6.
図6は、実施の形態1から実施の形態5のチップ型ヒューズの製造方法を説明するため図であり、前述の実施の形態2のチップ型ヒューズの場合を一例として示している。
図6(a)は、電極を形成する工程を示しており、図において、10は短冊状の銅板(例えば、銅のリードフレーム)である。
図に基づいて、本発明によるチップ型ヒューズの製造方法を説明する。
まず、図6(a)に示すように、短冊状の銅板(銅のリードフレーム)10は、プレス加工によって互いに対向配置された第一の電極1および第二の電極2のペア(対)が複数個形成される。
このとき、第一の電極1および第二の電極2の複数のペア(対)は、短冊状の銅板(銅のリードフレーム)10の枠部によって一体的に連なった状態である。
図6は、実施の形態1から実施の形態5のチップ型ヒューズの製造方法を説明するため図であり、前述の実施の形態2のチップ型ヒューズの場合を一例として示している。
図6(a)は、電極を形成する工程を示しており、図において、10は短冊状の銅板(例えば、銅のリードフレーム)である。
図に基づいて、本発明によるチップ型ヒューズの製造方法を説明する。
まず、図6(a)に示すように、短冊状の銅板(銅のリードフレーム)10は、プレス加工によって互いに対向配置された第一の電極1および第二の電極2のペア(対)が複数個形成される。
このとき、第一の電極1および第二の電極2の複数のペア(対)は、短冊状の銅板(銅のリードフレーム)10の枠部によって一体的に連なった状態である。
次に、図6(b)に示すように、第一の電極1および第二の電極2のそれぞれのペア(対)対して、第一の電極1と第二の電極2を接続する金属細線の導体3を接合する。
次に、図6(c)に示すように、第一の電極1および第二の電極2のそれぞれのペア(対)対して接合された導体3を被覆する絶縁保護部材4を成形する。
次に、図6(d)に示すように、第一の電極1および第二の電極2と短冊状の銅板(銅のリードフレーム)10の枠部とが繋がっている部分を切断(タイバーカット)する。
これにより、図6(e)に示すように、金属板(銅板)によって形成され、対向配置された第一の電極1および第二の電極2と、第一の電極1および第二の電極2の間を接続する複数の直線状の導体3と、導体3を被覆する絶縁保護部材4とを備えた複数個のチップ型ヒューズが完成する。
次に、図6(c)に示すように、第一の電極1および第二の電極2のそれぞれのペア(対)対して接合された導体3を被覆する絶縁保護部材4を成形する。
次に、図6(d)に示すように、第一の電極1および第二の電極2と短冊状の銅板(銅のリードフレーム)10の枠部とが繋がっている部分を切断(タイバーカット)する。
これにより、図6(e)に示すように、金属板(銅板)によって形成され、対向配置された第一の電極1および第二の電極2と、第一の電極1および第二の電極2の間を接続する複数の直線状の導体3と、導体3を被覆する絶縁保護部材4とを備えた複数個のチップ型ヒューズが完成する。
以上説明したように、この発明に係るチップ型ヒューズの製造方法は、短冊状の銅板をプレス加工することによって、互いに対向配置された第一の電極および第二の電極のペアを複数個形成する工程と、上記第一の電極および第二の電極のそれぞれのペアに対して、第一の電極と第二の電極を接続する導体を接合する工程と、上記第一の電極および第二の電極のそれぞれのペアに対して接合された上記導体を被覆する絶縁保護部材を成形する工程と、上記第一の電極および第二の電極と上記短冊状の銅板の枠部とが繋がっている部分を切断する工程とを有したものである。
このような製造方法を用いることにより、非常に生産性良く、チップ型ヒューズを製造することが可能となる。
このような製造方法を用いることにより、非常に生産性良く、チップ型ヒューズを製造することが可能となる。
このように、実施の形態1〜6に係る発明によれば、電子機器の短絡故障により生じた過電流による電子機器の発熱、火災等の事故を防止するためのチップ型ヒューズにおいて、従来の小型電子回路用チップ型ヒューズと同等以上の量産性を維持したまま、パワーエレクトロニクス等の大電流回路にも対応可能なチップ型ヒューズを提供することができる。
特に、高い信頼性が要求される車載用パワーエレクトロニクス回路の小型化、低コスト化、項信頼性化が可能となる。
特に、高い信頼性が要求される車載用パワーエレクトロニクス回路の小型化、低コスト化、項信頼性化が可能となる。
この発明は、小型化、低コスト化、高信頼性化が図れるチップ型ヒューズの実現に有用である。
1 第一の電極 1a 第一端部 1b 第二端部
2 第二の電極 2a 第一端部 2b 第二端部
3 導体(金属細線)
4 絶縁保護部材
41 硬質樹脂 42 軟質樹脂 43 耐湿性樹脂
5 接合部
6 導体(金属薄板)
7 分圧抵抗 71 第一の抵抗素子 72 第二の抵抗素子
8 断線検出用端子
10 短冊状の銅板
2 第二の電極 2a 第一端部 2b 第二端部
3 導体(金属細線)
4 絶縁保護部材
41 硬質樹脂 42 軟質樹脂 43 耐湿性樹脂
5 接合部
6 導体(金属薄板)
7 分圧抵抗 71 第一の抵抗素子 72 第二の抵抗素子
8 断線検出用端子
10 短冊状の銅板
Claims (9)
- プリント基板に接合される第一端部と、該第一端部とは他端側の端部である第二端部が形成された第一の電極と、
上記プリント基板に接合される第一端部と、該第一端部とは他端側の端部であり、上記第一の電極の第二端部と対向する第二端部が形成された第二の電極と、
上記第一の電極の第二端部と上記第二の電極の第二端部を接続する導体と、
上記導体を被覆する絶縁保護部材とを備えたことを特徴とするチップ型ヒューズ。 - 上記第一の電極および上記第二の電極の第二端部は、それぞれ対応する第一端部と段差を有して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のチップ型ヒューズ。
- 上記導体は、複数の直線状の金属細線であることを特徴とする請求項1または2に記載のチップ型ヒューズ。
- 上記導体は、連続した1本の金属細線であって、上記第一の電極および第二の電極の間を複数回接続することを特徴とする請求項1または2に記載のチップ型ヒューズ。
- 上記導体は、中央部の実質的な幅が他の部分よりも狭く形成された金属薄板であることを特徴とする請求項1または2に記載のチップ型ヒューズ。
- 上記絶縁保護部材は、上記導体を被覆する軟質樹脂と該軟質樹脂を覆う硬質樹脂とで構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のチップ型ヒューズ。
- 上記絶縁保護部材は、上記軟質樹脂の大気と接する側の面が耐湿性樹脂で覆われていることを特徴とする請求項6に記載のチップ型ヒューズ。
- 上記第一の電極と第二の電極の間に分圧抵抗を設け、上記導体の断線を検出できるように構成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のチップ型ヒューズ。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のチップ型ヒューズの製造方法であって、
短冊状の銅板をプレス加工することによって、互いに対向配置された第一の電極および第二の電極のペアを複数個形成する工程と、
上記第一の電極および第二の電極のそれぞれのペアに対して、第一の電極と第二の電極を接続する導体を接合する工程と、
上記第一の電極および第二の電極のそれぞれのペアに対して接合された上記導体を被覆する絶縁保護部材を成形する工程と、
上記第一の電極および第二の電極と上記短冊状の銅板の枠部とが繋がっている部分を切断する工程とを有したことを特徴とするチップ型ヒューズの製造方法。
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- 2004-02-23 JP JP2004046161A patent/JP2005235680A/ja active Pending
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