JP5243074B2 - 引出しのロック装置 - Google Patents
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Description
また、作動板は、キャビネット本体に合わせて上下に長寸になり、しかも、施錠強度を保持するためには、板金製のものを使用する場合が多いが、変換機構部は、形状が複雑になることから、合成樹脂製のものを使用することが多い。
このため、作動板と変換機構部との連係部分における連結や嵌合具合の調整が困難となり、鍵装置の施開錠動作を正確にかつ確実に伝達することができないばかりでなく、長期の使用によって磨耗し易く、信頼性に劣るという問題があった。
請求項1記載の発明によると、キャビネット側板内面に、上下方向を向く凹入溝と、この凹入溝の前方位置に形成された凹部とを有するロック装置収容空間を形成するとともに、作動板を、引出し本体の係止部に係脱可能な複数のストッパ片が内方に向かって突設された上下方向に長寸の基部と、この基部から前方に向かって延設されたアーム部とによって構成し、このアーム部に、鍵装置の施開錠操作に応じて出没する係止突片の左右方向の動作を上下方向の動作として変換して伝達する変換機構部を連係しうるように組み付け、かつ作動板、変換機構部を、ロック装置収容空間に内方から嵌合して、作動板を凹入溝、変換機構部を凹部にそれぞれ収容して取付けうるようにしてあるため、キャビネットへの取付作業性を良好にすることができるとともに、変換機構部内に、鍵装置の施開錠操作に応じて出没する係止突片の動作方向を変換する機構を集約することができ、鍵装置の施開錠動作を正確にかつ確実に伝達することができ、しかも、長期使用における信頼性の向上を図ることができる。
図1は、本発明における一実施形態の引出しのロック装置を備えたキャビネットの正面図、図2は、キャビネット本体から引出し本体を取外した状態をもって示す、図1におけるII−II線の縦断面図、図3は、図2における円A部の要部拡大側面図、図4は、ロック装置のキャビネット本体への取付状態を示す要部拡大分解斜視図、図5は、ロック装置の開錠状態をもって示す、図3におけるV−V線の要部拡大縦断面図、図6は、同じく、図3におけるVI−VI線の要部拡大縦断面図、図7は、同じく、ロック装置の施錠状態を示す要部拡大縦断面図である。
なお、図面において、キャビネットの側板に対し、キャビネットにおける左右方向の中央寄りを「内方」とし、外側寄りを「外方」として説明する。
また、中段ファイル引出し2B、下段ファイル引出し2Cの一方の側面には、後記するロック装置10のストッパ片18と係脱可能な係止部5が、それぞれ外方に向かって設けられている。
この鍵装置6は、シリンダ錠7からなるとともに、このシリンダ錠7の施開錠操作によって、引出しの収容状態において、中段ファイル引出し2Bと下段ファイル引出し2Cとが一括して施開錠可能となるようになっている。
この係止突片8は、その左右方向の動作を、キャビネット本体1内における一方の側板3の内面前方に上下に配設した補強材としての前柱9に取り付けたロック装置10に連係させることにより、中段ファイル引出し2B、下段ファイル引出し2Cの施開錠が一括して行われるようになっている。
作動板11は、上下方向に長寸の板金からなる横断面内向きコ字状の基部13と、この基部13から前方に向かって延設された合成樹脂からなるアーム部14とからなるとともに、基部13内にアーム部14の後端部に形成した嵌入部15を嵌入させ、かつ基部13の後壁に設けた係止孔16に、嵌入部15の係止爪17を係止させることによって、基部13とアーム部14とが一体的に構成されている。
この挿通孔21には、鍵装置6における係止突片8の遊端面8aが挿入されるとともに、図4に示すように、その前後幅W1と、鍵装置6の係止突片8の前後寸法W2とがほぼ同寸に形成されている。
この回動カム23は、垂直な側面23aと水平な下面23bとからな正面視扇形状に形成されているとともに、図5、図6に示す開錠状態において、垂直な側面23aには、鍵装置6における係止突片8の遊端面8aが対向して近接しうるように配置されている。
この突片24は、回動カム23の回動により、ハウジング20内に形成した円弧状の案内壁25に沿って摺動しうるように案内されて、アーム部先端14aに設けた長孔19に係合しうるようになっている。
凹入溝26と凹部27とは、連通溝28によって連通されているとともに、この連通溝28には、作動板11の基部13から前方に延設したアーム部14が内方から嵌入されて収容されるようになっている。
ロック装置10の開錠状態においては、図5、図6に示すように、変換機構部12におけるハウジング20の挿通孔21内に挿入された鍵装置6の係止突片8を、回動カム23の一側面23aに対向しうるように位置させる。
この場合、作動板11の基部13は、圧縮スプリング32の付勢力によって、基部13に設けたストッパ片18が、図2に示すように、引出し本体2におけるファイル引出し2B、2Cの係止部5から離脱した、上方の待機位置に停止した状態に維持されている。
この回動カム23の回動は、作動板11におけるアーム部14の先端14aに設けた長孔19に係合する突片24によって、アーム部14に伝達され、アーム部14を下方に向けて可動させると同時に、アーム部14と一体に組み付けた基部13が、圧縮スプリング32の付勢力に抗して、下方に向けて摺動する。
これにより、基部13に設けたストッパ片18が、引出し本体2におけるファイル引出し2B、2Cに設けた係止部5に係止され、キャビネット本体1における引出し本体2の一括施錠が行われる。
これにより、基部13のストッパ片18が、引出し本体2におけるファイル引出し2B、2Cに設けた係止部5から離脱され、キャビネット本体1における引出し本体2の一括開錠が行われる。
2 引出し本体
2A 上段台引出し
2B 中段ファイル引出し
2C 下段ファイル引出し
3 側板
3a 内面
4 支持レール
5 係止部
6 鍵装置
7 シリンダ錠
8 係止突片
8a 遊端面
9 前柱
9a 内面
10 ロック装置
11 作動板
12 変換機構部
13 基部
14 アーム部
14a 先端
15 嵌入部
16 係止孔
17 係止爪
18 ストッパ片
19 長孔
20 ハウジング
20a 外側面
20b 内側面
21 挿通孔
22 枢軸
23 回動カム
23a 側面
23b 下面
24 突片
25 案内壁
26 凹入溝
27 凹部
27a 底面
28 連通溝
29 案内溝
30 係止爪
31 開口端縁
32 圧縮スプリング
33a 連結片
33b 連結片
W1 挿通孔の前後幅
W2 係止突片の前後寸法
Claims (5)
- キャビネット本体内部に、複数の引出し本体を上下に配するとともに、施開錠操作に応じて、キャビネット本体の側板に沿って配置された作動板を上下に移動させ、作動板内面に突設したストッパ片を、引出し本体に設けた係止部に係脱させることによって、一括して施錠または開錠可能とした引出しのロック装置において、
キャビネット側板内面に、上下方向を向く凹入溝と、この凹入溝の前方位置に形成された凹部とを有するロック装置収容空間を形成するとともに、
作動板を、引出し本体の係止部に係脱可能な複数のストッパ片が内方に向かって突設された上下方向に長寸の基部と、この基部から前方に向かって延設されたアーム部とによって構成し、このアーム部に、鍵装置の施開錠操作に応じて出没する係止突片の左右方向の動作を上下方向の動作として変換して伝達する変換機構部を連係しうるように組み付け、かつ
作動板、変換機構部を、前記ロック装置収容空間に内方から嵌合して、作動板を凹入溝、変換機構部を凹部にそれぞれ収容して取付けうるようにし、さらに作動板のアーム部先端の左右面を、凹部底面と変換機構部の左右方向の外側面と近接、もしくは当接させて、それらの二面間を摺動可能として挾持するとともに、変換機構部に設けた係止部を、凹部に設けた被係止部に係止することによって、変換機構部で作動板を側板内面に取り付けたことを特徴とする引出しのロック装置。 - 作動板の基部、およびストッパ片を板金によって構成するとともに、アーム部を合成樹脂によって構成し、基部に設けた係止部に、アーム部に設けた被係止部を係止することによって、作動板を一体的に構成した請求項1記載の引出しのロック装置。
- 各収容部の凹部と凹入溝とが前後に離間して配置されているとともに、凹入溝と凹部とを連通溝で連通し、かつこの連通溝に作動板のアーム部を嵌入して、凹部内に収容された変換機構部に連係しうるようにした請求項1または2に記載の引出しのロック装置。
- 変換機構部の外側面から内側面に向かって挿通孔が穿設されているとともに、この挿通孔内に、変換機構部に設けられた前後方向を向く枢軸廻りに回動可能な平板状の回動カムを配置し、かつこの回動カムに設けた突片を、作動板のアーム部先端に設けた左右方向に向く長孔に係合させて、回動カムの一側面に挿通孔内に挿入した鍵装置の係止突片を当接させることにより、施開錠時に、回動カムを回動させ、作動板のアーム部が上下動されるようにした請求項1〜3のいずれかに記載の引出しのロック装置。
- 挿通孔の前後幅と、鍵装置の係止突片の前後寸法をほぼ同寸とした請求項4記載の引出しのロック装置。
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