JP5241631B2 - 画像処理方法、画像処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像読取装置の原稿台に置かれている原稿を読み取り、この読み取った画像を処理し、出力する画像処理装置に係り、特に、原稿台に置かれている複数の原稿を一括して読み取り、原稿毎に出力する画像処理装置に関する。
近年、通信ネットワークの発達、コンピュータの高速化及び記憶媒体の大容量化に伴い、画像情報が頻繁に取り扱われている。特に、スキャナ等で取り込んだ画像情報を、より正確・高速に読み取りたいという要求が高まっている。従来、原稿台に置かれている原稿から、対象物を抽出し、原稿位置、原稿サイズ等の原稿領域を、自動的に決定する方法が知られている。その第1の方法は、抽出した全ての対象物に基づいて、原稿領域を決定する方法である。この第1の方法は、原稿が1枚のみ置かれていることが、予め分かっているときに有効な方法である。これとは別の第2の方法は、複数の対象物から、個々の対象物を抽出し、この抽出された個々の対象物に基づいて、原稿領域を決定する方法である(たとえば、特許文献1参照)。この第2の方法は、原稿を1枚に限定しないので、個々の対象物について、それぞれ1枚の原稿の領域を決定することができる。
特開2007−20122号公報
全ての対象物から原稿領域を決定する従来の第1の方法は、原稿が1枚であることを前提に処理するので、原稿台に複数の原稿が置かれている場合、適切な原稿領域を決定することができないという問題がある。一方、上記従来の第2の方法は、複数の対象物から、個々の対象物を抽出し、この抽出された個々の対象物に基づいて原稿領域を決定するので、適切な原稿領域を決定することができる。しかし、雑誌等、原稿の内部に写真等が配置されている場合、内部の写真を、独立した対象物(1つの原稿)として抽出する可能性が残る。
この結果、複数の対象物から、個々の対象物を抽出し、この抽出された個々の対象物から原稿領域を決定する従来方法を用いると、内部の写真を、独立の原稿領域として決定する。この原稿領域を決定する場合における精度低下に対して、ユーザ自身が置いた原稿に、適切な処理を選択させる方法が考えられる。しかし、初心者ユーザ等、自分の置いた原稿にどちらの処理が適切であるかを判断できなければ、原稿領域を決定する場合における精度を向上させることができない。
また、「ユーザ自身が置いた原稿に、ユーザが適切な処理を選択する」という操作が増え、操作が煩雑であるという問題がある。この問題は、原稿を原稿台に置き、ユーザが「読み取りボタン」を押すと、原稿に応じて最適な読み取り領域の画像を得ることができる機能を実現するための障害になる。
本発明は、原稿が1枚である場合でも、原稿が複数枚である場合でも、適切な原稿領域を得ることができる画像処理方法、画像処理装置、プログラムを提供することを目的とする。
本発明の画像処理方法は、単数または複数の原稿が載置されている原稿台を読み取り、上記原稿の画像を含む原稿台画像を得る工程と、上記原稿台画像から、単数または複数の対象物領域を決定する第1の決定工程と、上記第1の決定工程で決定された全ての対象物領域を包含する領域を第1の領域として決定する第2の決定工程と、上記対象物領域の各輪郭線または上記第1の領域の輪郭線の、内側と外側との画像の特徴量を比較し、類似であるかどうかを判別する判別工程と、上記判別工程での判別の結果に基づいて、上記原稿の領域を決定する原稿領域決定工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、原稿が1枚である場合でも、原稿が複数枚である場合でも、適切な原稿領域を得ることができるという効果を奏する。
本発明の実施例1である画像読取装置RE1を示す断面図である。 実施例1において、スキャナ10の機能構成を示すブロック図である。 実施例1において、ホストPC50の概略構成を示す図である。 実施例1において、読み取り動作を示すフローチャートである。 1枚の雑誌原稿の画像71と2枚の写真原稿の画像72とを示す図である。 対象物を抽出する動作を示すフローチャートである。 原稿領域を決定する処理を示すフローチャートである。 実施例1の、各領域を示す図である。 実施例1の、輝度ヒストグラム、累積ヒストグラムを示す図である。 実施例2の、読み取り動作を示すフローチャートである。 実施例2の、原稿と読み取った画像から得られる領域を示す図である。 実施例2の、各領域、ヒストグラム、累積ヒストグラムを示す図である。 実施例3の、読み取り動作を示すフローチャートである。 実施例3の、各領域、ヒストグラム、累積ヒストグラムを示す図である。 実施例4の、読み取り動作を示すフローチャートである。 実施例4の、原稿と読み取った画像から得られる領域を示す図である。 実施例4の、領域境界部の輝度値の変化を示す図である。 実施例4の、厚みを検知する動作を示すフローチャートである。 実施例4の、各領域、ヒストグラム、累積ヒストグラムを示す図である。
発明を実施するための最良の形態は、次の実施例である。
図1は、本発明の実施例1である画像読取装置RE1を示す断面図である。画像読取装置RE1は、スキャナ10を有し、読取原稿D1が載置される。スキャナ10は、不図示のインタフェースケーブルによって情報処理装置であるホストコンピュータ(以下、「ホストPC」という)に接続される。画像読取装置RE1は、プーリP1、P2と、原稿台ガラスG1と、ギア列11と、ガイドレール12と、白色基準板13と、圧板14と、パルスモータ17と、無端ベルト18と、光学ユニット30と、電気基板40とを有する。白色基準板13の中に、黒マーク13bが設けられ、スキャナ10は、この黒マーク13bを基準にし、読み取りエリアを決め、画像を読み取る。光学ユニット30、パルスモータ17は、それぞれ、不図示のケーブルによって、電気的に接続されている。また、光学ユニット30は、キャリッジ114に載置され、ガイドレール12に沿って摺動可能であり、キャリッジ114は、無端ベルト18に固着されている。光学ユニット30は、反射原稿用光源15と、複数の反射ミラーM1、M2、M3と、結像レンズ19と、撮像手段であるラインセンサ20とによって構成されている。
次に、スキャナ10における反射原稿画像の読み取り動作について説明する。ホストPCが読み取り命令コマンドを発生すると、スキャナ10が読み取り動作を開始する。スキャナ10は、光学ユニット30の反射原稿用光源15を点灯し、読取原稿D1からの反射光を、複数の反射ミラーM1、M2、M3が反射し、結像レンズ19を介して、ラインセンサ20に結像することによって、主走査方向1ライン分の画像を読み取る。ギア列11を介して、パルスモータ17の動力によって、プーリP1を回転させ、無端ベルト18を駆動する。これによって、キャリッジ114に固着されている光学ユニット30は、矢印Xで示す副走査方向に、ガイドレール上を移動する。スキャナ10は、光学ユニット30を、副走査方向に移動しつつ、上記主走査方向のライン画像の読み取りを繰り返し、図1に点線で示す位置まで読み取り動作をしながら、光学ユニット30を移動し、原稿台ガラスG1の全面をスキャンする。ただし、ホストPCからの読み取りコマンドの内容に応じて、原稿台ガラスG1上の原稿の部分画像を読むことができる。
この場合、ホストPCが指定する読み取り画像領域に対して、主走査方向には、センサ出力のうちで採用する画素領域を、電気基板40上の上記制御部が規定することによって、原稿台ガラスG1上の読取原稿D1の部分画像を読むことができる。また副走査方向には、光学ユニット30の移動領域を、電気基板40上の上記制御部が規定することによって、原稿台ガラスG1上の読取原稿D1の部分画像を読むことができる。また、副走査方向に、光学ユニット30を移動させる場合には、ホストPCが指定する画像読み取りの解像度設定に応じて、システムコントローラ41が速度を選択し、画像を読み取る。なお、スキャナ10は、マルチクロップスキャン機能を有し、ホストPCまたはスキャナ10自身の制御によって、原稿台ガラスG1上に配置されている複数の読取原稿D1を、自動的に順に読み取る。圧板14上に不図示のオペレーションパネルを設置し、このオペレーションパネルには、液晶画面とボタンとを設け、ユーザが、マルチクロップのパラメータをスキャナ10に入力し、読み取りの開始等の操作を行う。
図2は、実施例1において、スキャナ10の機能構成を示すブロック図である。
スキャナ10は、光学ユニット30と、電気基板40と、パルスモータ17と、モータ駆動回路MD1と有する。光学ユニット30は、光源点灯回路31を有し、光源点灯回路31は、反射原稿用光源15を点灯する回路であり、この中に、反射原稿用光源15の光量検知を行う検知部が含まれている。反射原稿用光源15に冷陰極管を用いた場合、いわゆるインバータ回路を構成する。
電気基板40は、システムコントローラ41と、アナログゲイン調整器42R、42G、42Bと、A/D変換器43と、画像処理部44と、ラインバッファ45と、インタフェース部46とを有する。また、電気基板40は、オフセットRAM47と、ガンマRAM48と、CPUバス49とを有する。アナログゲイン調整器42R、42G、42Bは、ラインセンサ20から出力されたアナログ画像信号を可変増幅する。A/D変換器43は、アナログゲイン調整器42R、42G、42Bが出力したアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。画像処理部44は、デジタル信号化された画像信号について、オフセット補正、シェーディング補正、デジタルゲイン調整、カラーバランス調整、マスキング、主・副走査方向の解像度変換、画像圧縮等の画像処理を行う。ラインバッファ45は、画像データを一時的に記憶し、汎用のランダムアクセスメモリを有する。インタフェース部46は、ホストPC50と通信し、USBインタフェースによって構成されている。インタフェース部46として、IEEE1394等、別のインタフェースを採用するようにしてもよい。
オフセットRAM47は、画像処理を行う際のワーキングエリアとして用いるRAMであり、RGB用ラインセンサが、互いに所定のオフセットを持ち、ラインセンサ20に、平行に配置されているので、このRGBライン間オフセットの補正用として用いられる。また、オフセットRAM47は、シェーディング補正等、各種データの一時記憶も行う。ここでは、汎用のランダムアクセスメモリで実現している。ガンマRAM48は、ガンマカーブを記憶し、ガンマ補正を行うためのRAMである。システムコントローラ41は、フィルムスキャナ全体のシーケンスを記憶しているシステムコントローラであり、ホストPC50からの命令に従って、各種制御を行う。CPUバス49は、システムコントローラ41と、画像処理部44と、ラインバッファ45と、インタフェース部46と、オフセットRAM47と、ガンマRAM48とを接続するバスであり、アドレスバスとデータバスとを有する。モータ駆動回路MD1は、パルスモータ17用のモータ駆動回路であり、スキャナ10のシステム制御手段であるシステムコントローラ41からの信号によって、パルスモータ17の励磁切替え信号を出力する。
次に、実施例1において、スキャナ10の制御に用いられるホストPC50の概略構成について、説明する。図3は、実施例1において、スキャナ10の制御に用いられるホストPC50の概略構成を示す図である。ホストPC50は、中央処理装置51と、ROM52と、RAM53と、ディスク装置54と、バス55と、I/F56、57と、外部記憶装置58とを有する。ROM52は、図4に示すフローチャートの動作を実現するプログラムを保持する。RAM53は、上記プログラムの動作に必要な記憶領域とワークエリアとを提供する。中央処理装置51は、ROM52に保持されているプログラムに従って処理を行う。バス55は、上記各構成を接続し、各構成間におけるデータの授受を可能とする。I/F56は、スキャナ10との通信を行うI/Fであり、スキャナ10のインタフェース部46と同様に、USBインタフェースで実現しているが、IEEE1394等、別のインタフェースを採用するようにしてもよい。I/F57は、マウスやキーボード等の入力部61と接続する。また、外部記憶装置58は、フロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROM等、外部記憶媒体を駆動するためのものである。また、I/F57は、上記のように、ROM52に制御プログラムを予め保持する代わりに、外部記憶媒体に記憶されている場合に、それを読み出してダウンロードする。なお、図示しないネットワークコネクタを介して、ネットワーク経由で、制御プログラムをダウンロードするようにしてもよい。
スキャナ10で読取った画像から、対象物領域、第1から第4の領域を決定する決定工程、決定した領域から特徴量を抽出し、閾値に基づいて類似かどうかを判別する判別工程、等の画像処理はホストPC50で行う。各々の工程は、ホストPC50のプログラムの各々の手順を実行することで実施される。
次に、実施例1において、ホストPC50によるスキャナ10の読み取り動作について、説明する。図4は、実施例1において、ホストPC50によるスキャナ10の読み取り動作を示すフローチャートである。
S1で、単数または複数の原稿を原稿台ガラスG1に載置したスキャナから画像を読み取る。読み取る時の画像の解像度は、仮のものであってもよく、ユーザ所望の解像度であってもよい。図5は、1枚の雑誌原稿の画像71と、2枚の写真原稿の画像72とを示す図である。なお、図5、図8、図9のそれぞれにおいて、左側の図は、1枚原稿に対応し、右側の図は、複数枚原稿に対応する。
S2で、画像から、対象物を抽出する。対象物を抽出する場合、S1で読み取った原稿台ガラスG1全面の画像から、対象物領域を決定し、その領域の輪郭線を求めることによって、対象物を抽出する。
対象物を抽出する動作について説明する。図6は、対象物を抽出する動作を示すフローチャートである。S21で、画像から二値化のための閾値を決定する。この閾値は、後述するS26の比較方法に依存して変わり、最適な値が採用される。閾値を簡単に決定するには、固定の値を予め決めておく。S22で、ある1画素の値を取得する。画像から、対象物を抽出するために、全ての画素に対して処理を行わなければならないが、S22で1画素毎に処理することができる。通常は、X座標、Y座標を用いて、ある1画素の位置を特定する。処理開始時には、X座標、Y座標を初期値(一般的には0)で初期化し、1画素処理する毎に、X座標、Y座標を変化させ、全画素を走査する。
S23では、S22で取得した画素値の色空間を変換する。一般的に、ラインセンサ20の特性・カラーフィルタや、反射原稿用光源15によって、スキャナ10毎の色空間が異なる。デバイス非依存の色空間にすれば、スキャナ10に依存せずに対象物を抽出することができる可能性があるので、S23で色空間を変換する。スキャナ10に依存したパラメータを調整し、S21の処理における閾値を決定する場合、このS23の処理を省くことができる。S24では、S23で得られた値を、スカラー値に変換する。カラー画像を入力する場合、RGB三色値を持っている。このRGB三色値(ベクトル値)と、閾値(スカラー値)とを比較するために、RGB三色値をスカラー値に変換する。RGB三色値をスカラー値に変換する場合、どれか1色のみを取り出す方法、RGB三色値に適当な重み付け平均をとり輝度値を求める方法、RGB三色値から彩度を計算する方法等がある。ただし、入力画像がグレースケール等、1色である場合、この処理を必要としないので、S24の処理を省くことができる。S25では、S24で得られた値から、n次微分や差分を計算する。画像から対象物を抽出する処理において、原稿台に置いた読取原稿D1と、それ以外との境界とを抽出することによって、その後の原稿領域を精度よく決定することが容易になる可能性がある。この原稿台に置いた読取原稿D1の輪郭線を抽出する目的で、n次微分や差分を計算する。この処理は、S24で得られた値の特性に依存するので、必要がなければ、S25の処理を省くことができる。
S26では、S24で得られたスカラー値と、S21で決定した閾値とについて、その大小を比較し、閾値未満であれば、対象物でないと判断し、閾値以上であれば対象物であると判断する。ただし、S23〜S25で求まる値によっては、この関係が逆転し、閾値未満であれば、対象物とし、閾値以上であれば、対象物でないとすることもある。この関係を予め決めておく。たとえば、S24で得られたスカラー値(取得したある1画素について色空間を変換し、これを変換したスカラー値)が輝度値であり、この輝度値が閾値未満であれば、対象物であると判断する。つまり、圧板は白く、輝度値が高いので、対象物ではないと判断する。また、S24で得られたスカラー値が彩度であり、この彩度が閾値以上であれば、対象物であると判断する。つまり、圧板は、白く、彩度が小さいので、対象物ではないと判断する。
S27では、S26の結果を保存する。S26の結果は、対象物か、対象物でないかの2種類しかないので、0を対象物、1を対象物でない等のように、符号化して保存する。S28で、全ての画素がS27で処理されたかどうかを調べ、全て処理されていれば、終了する。
実施例1において、図6に示すフローチャートの順で処理するが、S21における閾値の決定に、S25の結果が必要な場合があり、隣接する画素についてスカラー値への変換(S24)の値を、S25の計算で必要な場合がある。このために、図6に示すフローチャートの処理順を、必要によって入れ替えるようにしてもよい。実施例1では、図6に示すフローチャートを1回のみ実行するが、場合によっては、複数回実行するようにしてもよく、このときに、内部の処理方法を変えるようにしてもよい。たとえば、1回目の処理では、色空間の変換を行わずに、輝度を求め、二次微分によって処理する。2回目の処理では、色空間の変換を行い、彩度を求め、S25を飛ばして処理する。その後に、2つの結果の論理積または論理和を求めて合成する。論理積を使うか、論理和を使うかは、S27の符号化に依存するので、適宜決める。図5(C)、(D)は、実施例1において、雑誌原稿を1枚置いた場合における抽出結果73と、写真原稿を複数枚置いた場合における抽出結果74とを示す図である。黒で塗りつぶされた箇所が、対象物として抽出された箇所である(第1の決定工程)。
S3で、読取原稿D1が1枚である場合に行う原稿領域決定手段を用いて、抽出された全ての対象物について、原稿領域を決定する。
実施例1において、原稿領域を決定する処理について説明する。図7は、実施例1において、原稿領域を決定する処理を示すフローチャートである。S31で、原稿領域の初期値を設定する。原稿台全面の領域(つまり、第0領域、原稿台画像)を、原稿領域の初期値として設定する。S32で、原稿領域の上辺の辺上に、S2で抽出した対象物(この場合の「対象物」は、図6のフローチャートで抽出した領域である)が存在しているかどうかを判断する。上辺の辺上に対象物が無ければ、S33へ進み、上辺の辺上に対象物があれば、S34へ進む。S33で、原稿領域の上辺を下に移動する。原稿領域の精度を1画素とするのであれば、1画素分、上辺を移動する。その後に、S32へ進む。S32の処理とS33の処理とによって、原稿領域の上辺を求めることができる。S34で、原稿領域の下辺の辺上に、S2で抽出した対象物があるかどうかを判断する。原稿領域の下辺の辺上に対象物が無ければ、S35で、原稿領域の下辺を上に移動し、原稿領域の下辺の辺上に対象物があれば、S36へ進む。S35で原稿領域の下辺を上に移動する場合、原稿領域の精度を1画素とするのであれば、下辺を、1画素分、移動する。その後に、S34へ戻る。S34の処理とS35の処理とによって、原稿領域の下辺を求めることができる。
S36で、原稿領域の右辺の辺上に、S2で抽出した対象物が存在しているかどうかを判断する。右辺の辺上に対象物が無ければ、S37で、右辺を左に移動し、S36に戻る。右辺の辺上に対象物があれば、S38へ進む。S37で原稿領域の右辺を左に移動する場合、原稿領域の精度を1画素とするのであれば、右辺を、1画素分、移動する。その後に、S36へ戻る。S36の処理とS37の処理とによって、原稿領域の右辺を求めることができる。S38では、原稿領域の左辺の辺上に、S2で抽出した対象物があるかどうかを判断する。左辺の辺上に対象物が無ければ、S39で、原稿領域の左辺を右に移動する。左辺の辺上に対象物があれば、終了する。S39で原稿領域の左辺を右に移動する場合、原稿領域の精度を1画素とするのであれば、左辺を、1画素分、移動する。S38の処理とS39の処理とによって、原稿領域の左辺を求めることができる。
図8(A)、(B)は、実施例1において、雑誌原稿を1枚置いたときに読み取った画像から得られる第1の領域R11と、写真原稿を複数枚置いたときに読み取った画像から得られる第1の領域R12とを示す図である。第1の領域R11は、対象物が包含されている領域であり、第1の領域R12も、対象物が包含されている領域である。図8において、点線で示された領域が、原稿領域である。ここで得られる領域を、「1枚原稿領域」(第1の領域)と呼ぶ(第2の決定工程)。図5(C)に示す抽出結果73では、一見すると、境界線が不連続な領域(不連続線で表示されている領域)であるが、図8(A)に示す領域R11を見ると、適切な領域が得られていることが分かる。つまり、図5(C)に示す抽出結果73において、原稿の上辺、下辺、右辺、左辺の一部を抽出できているので、対象物を包含する最小矩形を得ることができる。
S4で、抽出された対象物の個数を数える。抽出された対象物として、S2で得られた抽出結果を用いてもよく、S2で使用した抽出方法を用いて、抽出するための設定を変えて抽出結果を得るようにしてもよい。対象物の個数を数える場合、画像処理でしばしば用いられるラベリング処理を用いる。ラベリング処理は、対象物を構成する隣接画素に同じラベル番号をつけるものである。S5で、原稿が複数枚である場合に行う原稿領域決定手段を用いて、1つの対象物に対し、包含するような原稿領域を決定する。つまり、対象物を包含する領域を追い込む。たとえば、S3と同様な方法がある。写真が傾いて置かれた場合を想定し、原稿領域を傾けて、原稿領域を決定する(矩形にする)ことができる。また、決定された原稿領域が正しくないと判断すれば、エッジを除外するようにしてもよい。たとえば、矩形の縦横比率が一定以下である場合や、矩形同士が接触していない場合に、決定された原稿領域が正しくないと判断すればよい。
図8(C)、(D)は、実施例1において、原稿を1枚置いたときの画像から得られる第2の領域R21、R22(図8(C))と、原稿を複数枚置いた画像から得られる第2の領域R23、R24(図8(D))とを示す図である。第2の領域R21は、複数の対象物のそれぞれの領域の集合である。第2の領域R22、R23、R24も、それぞれ、複数の対象物のそれぞれの領域の集合である。点線で示された領域が、原稿領域である。S5で得られた1枚原稿の領域と異なることが分かる。図5に示す抽出結果73において、原稿の下辺、右辺が抽出されているが、図8(C)には、原稿の下辺、右辺は、反映されていない。原稿端部のラインは、矩形の縦横比率が極度に大きいため、読み取るべき対象物ではないと判断し、領域R21、R22からは外されている。また、図8(D)の第2の領域R23、R24において、S5で得られた領域は、原稿を複数枚置いたときの画像が適切に処理されていることが分かる。つまり、図5(A)、(B)に示す画像の輪郭位置と、図8(C)、(D)に示す領域R21〜R24とが同じであるので、判断された領域が正しいことが分かる。ただし、この領域は、S2の抽出領域に依存し、抽出領域によっては正しく処理できることもある。実施例1では、正しく処理できなかった場合を想定する。ここで得られる領域を、「複数枚原稿領域」(第2の領域)と呼ぶ(第3の決定工程)。
S6で、カウントされた全ての対象物に対し、原稿領域が決定されたら、S7へ進む。読み取られる領域全体(第0領域、R23、R24)から、S3で決定された1枚原稿領域を除いた領域を、「1枚原稿外領域」(第3の領域)(R32)と呼ぶ。そして、S7で、1枚原稿外領域について、統計処理し、特徴量(輝度)を求める(第1抽出工程)。実施例1では、できる限り統計的な特徴量が残るように、1枚原稿外領域の輝度ヒストグラム(第1の特徴量)を算出する。
図8(E)、(F)は、原稿を1枚置いた画像から計算する第3の領域R31と、原稿を複数枚置いたときの画像から計算する第3の領域R32とを示す図である。第3の領域R31は、原稿台画像から、第1の領域を除いた領域である。第3の領域R32も、原稿台画像から、第1の領域を除いた領域である。斜線で塗りつぶされた領域R31について輝度ヒストグラムを求める。後述するS9で、統計処理した特徴量を比較するが、S9で充分な特徴量が、S7で求められればよい。
図9(A)、(B)は、1枚原稿外領域の輝度ヒストグラムを算出した結果を示す図である。輝度ヒストグラム91は、領域R31から算出した結果であり、輝度ヒストグラム92は、領域R32から算出した結果である。両方のヒストグラムとも、1枚原稿外領域は、原稿を押さえるための部材とほぼ一致するので、輝度ヒストグラム91と輝度ヒストグラム92とは、互いに同様のヒストグラムであることが分かる。また、ヒストグラムを算出するための充分な領域(つまり、所定エッジ以外の領域)が、上記1枚原稿外領域にない場合、予め決めたヒストグラムを、算出結果とする。この予め決めたヒストグラムは、原稿を置かずに画像を読み取り、原稿を押さえるための部材のヒストグラム等である。原稿台ガラスG1を読み取って得られる領域全体から、S5で決定された複数枚原稿領域を除いた領域を、「複数枚原稿外領域」と呼ぶ。そして、複数枚原稿外領域から、上記1枚原稿外領域を除いた領域(図9(C)、(D)の斜線部)を、「差分領域」(第4の領域)と呼ぶ。
S8で、差分領域から特徴量(b)を抽出する。つまり、上記1枚原稿外領域について、統計処理し、特徴量(b)を求める。S9では、S8で統計処理された特徴量と、S7で得られ、統計処理された特徴量とを比較する。実施例1では、S7の処理を実行し、差分領域の輝度ヒストグラム(第2の特徴量)を算出する(第2抽出工程)。
図9(C)、(D)は、原稿を1枚置いた画像について計算した第4の領域R41と、原稿を複数枚置いた画像について計算した第4の領域R42とを示す図である。第4の領域R41は、原稿台画像から、第2の領域と第3の領域とを除いた領域である。第4の領域R42も、原稿台画像から、第2の領域と第3の領域とを除いた領域である。斜線で塗りつぶされた領域から、特徴量を求める。
図9(E)、(F)は、実施例1における差分領域の輝度ヒストグラム93、94を算出した結果を示す図である。輝度ヒストグラム93は、雑誌原稿内部のヒストグラムを求めている。輝度ヒストグラム93は、領域R41から算出した結果である。差分領域である第4の領域R41は、(R11−R21−R22)であり、領域R11から、領域R21、R22を引いた領域である。輝度ヒストグラム94は、原稿を押さえるための部材のヒストグラムを求めている。輝度ヒストグラム94は、領域R42から算出した結果である。差分領域である第4の領域R42は、(R12−R23−R24)であり、領域R12から、領域R23、R24を引いた領域である。したがって、輝度ヒストグラム93、94は、互いに異なる分布を示すことが分かる。
S9では、S7で求めた特徴量と、S8で求めた特徴量とを比較し、同じであるか、異なるかを判断する。異なると判断されれば、S10へ進み、同じであると判断されれば、S11へ進む。比較方法として、得られた輝度ヒストグラムの総和が1となるように正規化した累積ヒストグラムを用いる。画像の特徴量は、輝度値に対応する画素の数のヒストグラムである。
図9(G)、(H)は、実施例1において、正規化した累積ヒストグラム95、96、97、98を示す図である。実線で描かれた累積ヒストグラム95は、輝度ヒストグラム91(最も明るいところを1として正規化する)の累積ヒストグラムであり、点線で描かれた累積ヒストグラム96は、輝度ヒストグラム93の累積ヒストグラムである。また、実線で描かれた累積ヒストグラム97は、輝度ヒストグラム92の累積ヒストグラムであり、点線で描かれた累積ヒストグラム98は、輝度ヒストグラム94の累積ヒストグラムである。次に、累積ヒストグラムが判定閾値を超える輝度値を求める。累積ヒストグラム95が判定閾値を越える輝度値(95a)と、累積ヒストグラム96が判定閾値を超える輝度値(96a)とは異なる。一方、累積ヒストグラム97が判定閾値を超える輝度値と、累積ヒストグラム98が判定閾値を超える輝度値とは、ほぼ同じである。ここで、領域R31(圧板14の裏側)の累積ヒストグラム95と、領域R41(領域R11−R21−R22で原稿内の背景部分)の累積ヒストグラム96とは、別のものを読み取った画像である。また、領域R32(圧板14の裏側)の累積ヒストグラム97と、領域R42(R12−R23−R24で圧板14の裏側)の累積ヒストグラム98とは、どちらも圧板14の裏側の同じ物(場所は違うが)を読み取ったものである。求まった輝度値の差が、予め決められた閾値に収まっていれば、S7で求めた特徴量と、S8で求まった特徴量とが互いに同じであると判断することができる。求まった輝度値の差が、予め決められた閾値を超えていれば、S7で求めた特徴量と、S8で求まった特徴量とが互いに異なると判断する。また、別の判定方法として、累積ヒストグラムが判定閾値を超える輝度値が、予め決められた閾値未満である場合、S7で求めた特徴量と、S8で求めた特徴量とが互いに異なると判断する。この場合、予め決められた閾値以上であれば、S7で求めた特徴量と、S8で求めた特徴量とが互いに同じであると判断してもよい。
S10では、S3で決定された1枚原稿原稿領域を、原稿領域であると決定し、S11では、S5で決定された複数枚原稿領域を、原稿領域であると決定する(第4の決定工程)。特に図示しないが、以降は、S10かS11で決定された原稿領域に基づいて、画像処理をすることができる。S1で読み取られた画像の解像度が仮の物であれば、S10かS11で決定された原稿領域を、所望の解像度で読み取ることもできる。S10かS11で得られた原稿領域が斜行していれば、斜行を補正するように、画像を回転することもできる。
次に、実施例2において、ホストPC50によるスキャナ10の読み取り動作について説明する。図10は、本発明の実施例2において、ホストPC50によるスキャナ10の読み取り動作を示すフローチャートである。
S41によって、スキャナから画像を読み取る。読み取る時の画像の解像度は、仮のものであってもよく、ユーザ所望の解像度のものであってもよい。図11(A)は、雑誌原稿を1枚置いたときに読み取れる画像171を示す図である。なお、実施例2の説明において、図11(A)で取り上げる雑誌原稿は、雑誌原稿内部に単に枠線で囲まれた領域を含む原稿であるとする。
S42で、画像から対象物を抽出する。対象物を抽出する場合、実施例1中で図6に示すフローチャートを用いて説明した方法と同様の手法を用いる。図11(B)は、雑誌原稿を1枚置いた場合に得られる抽出結果172を示す図である。図11(B)において、黒で塗りつぶされた個所と破線で示された箇所とが、対象物として抽出された個所である。
S43で、原稿が1枚である場合に行う原稿領域決定手段を用いて、抽出された全ての対象物について、原稿領域を決定する。原稿領域を決定する場合、実施例1中で図7に示すフローチャートを用いて説明した方法と同様の手法を用いる。図11(C)は、雑誌原稿を1枚置いたときの画像から得られる結果173を示す図である。図11(C)において、点線で示す領域が、原稿領域である。図11(B)に示す抽出結果172では、複数の対象物が離散して抽出されているが、図11(C)に示す結果173を見ると、適切な領域が得られていることが分かる。これは、図11(B)の抽出結果172において、原稿の上辺、下辺、右辺、左辺の一部が抽出できているので、これらの四辺を包含する矩形として原稿領域が抽出できたものである。
S44で、抽出された対象物の個数を数える。抽出された対象物として、S42で得られた抽出結果を用いてもよい。S42で使用した抽出方法を用いて、抽出するための設定を変えて抽出結果を得るようにしてもよい。対象物の個数を数える方法として、実施例1と同様にラベリング処理を用いる。
S45で、原稿が複数枚である場合に行う原稿領域決定手段を用いて、1つの対象物を包含する原稿領域を決定する。たとえば、S43と同様な方法で、原稿領域を決定する。写真が傾いて置かれている場合を想定し、原稿領域を傾けて決定することも可能である。場合によっては、決定された原稿領域が正しくないと判断すれば、除外してもよい。たとえば、矩形の縦横比率が一定値以下であることや、矩形同士が接触していないことが、正しい条件であると考えられる。
図11(D)は、原稿を1枚置いたときの画像から得られた結果174を示す図である。点線で示された領域が、原稿領域である。S43で得られた1枚原稿領域の抽出結果172と異なることが分かる。図11(B)に示す抽出結果172では、原稿の下辺、右辺が抽出されているが、結果174には、反映されていない(原稿の下辺、右辺が抽出されていない)。これは、矩形の縦横比率や、矩形同士の接触等の正しい条件を満たしていないので、結果174に、原稿の下辺、右辺が抽出されていない。この結果は、S42の対象物の抽出結果に依存し、抽出結果によっては、正しく処理できることもある。実施例1では、正しく処理できなかった場合を想定する。ここで得られる領域を、「複数枚原稿領域」と呼ぶ。
S46では、S43で決定された1枚原稿領域を、読み取られる領域全体から除いた領域を求める。ここで得られる領域を、「1枚原稿外領域」と呼ぶ。また、S45で決定された複数枚原稿領域を、読み取られる領域全体から除いた領域を求める。ここで得られる領域を、「複数枚原稿外領域」と呼ぶ。以上のようにして求められた複数枚原稿外領域から、1枚原稿外領域を除いた領域を、「差分領域」と呼ぶ。なお、ここでは、原稿内であっても対象物でない背景部分を「差分領域」として抽出するので、このような処理を実行する。そして、差分領域について統計処理して、特徴を求める。実施例1では、できる限り統計的な特徴が残るように、差分領域の輝度ヒストグラムを算出する。図12(A)、(B)は、原稿を1枚置いた画像から計算する差分領域175と、原稿を1枚置いた画像に計算する領域176とを示す図である。図12(A)、(B)において斜線で塗りつぶした領域から、輝度ヒストグラムを求める。後述するS48において、統計処理した特徴を比較するが、S48を判断するに十分な特徴が、S46で求められればよい。
S47では、S45で決定された複数枚原稿領域について統計処理をし、特徴を求める。後述するS48では、S47で統計処理された特徴は、S46で得られた統計処理された特徴と比較される。このために、S46で求めた統計処理と、S47で求めた統計処理とが同じであることが好ましい。実施例1では、S46で得た統計処理された特徴と同じであるとし、複数枚原稿領域の輝度ヒストグラムを算出する。図12(A)、(B)に示す原稿を1枚置いた画像に計算する領域176(斜線で塗りつぶされた領域)から、特徴を求める。図12(C)、(D)は、差分領域の輝度ヒストグラムと、複数枚原稿領域の輝度ヒストグラムとを算出した結果を示す図である。なお、図12(C)、(D)において、左が差分領域の輝度ヒストグラムであり、右が複数枚原稿領域の輝度ヒストグラムである。輝度ヒストグラム181は、差分領域175から算出した結果であり、輝度ヒストグラム182は、領域176から算出した結果である。輝度ヒストグラム181は、雑誌原稿内部の複数枚原稿領域として特定されなかった個所のヒストグラムを求めている。また、輝度ヒストグラム182は、雑誌原稿内部の複数枚原稿領域として特定された個所のヒストグラムを求めている。雑誌原稿内部に単に枠線で囲まれた領域が存在し、この領域が複数枚原稿領域として特定された場合、両者のヒストグラムは、よく似た分布を示すことが分かる。つまり、この単なる枠線の内側も外側も、何れも雑誌の紙の下地部分であり、印刷インクのない部分と考えられるので、両者のヒストグラムは、よく似た分布を示す。ヒストグラムの右端の山は、この下地部分に対応する。図12(D)の2つの山のうちで、左側の山は、枠線の中の文字の部分に対応するヒストグラムである。
S48では、S46で求めた特徴と、S47で求めた特徴とを比較し、同じであるか、異なるかを判断する。同じであると判断されると、S49へ進み、異なると判断されると、S50へ進む。比較方法として、得られた輝度ヒストグラムの総和が1となるように正規化した累積ヒストグラムを用いる。図12(E)は、正規化した累積ヒストグラムを求めた結果を示す図である。点線で描かれた累積ヒストグラム183は、輝度ヒストグラム181の累積ヒストグラムを示し、実線で描かれた累積ヒストグラム184は、輝度ヒストグラム182の累積ヒストグラムを示す。次に、累積ヒストグラムが判定閾値を超える輝度値を求める。雑誌原稿内部に、単に枠線で囲まれた領域が存在し、この領域が、複数枚原稿領域として特定されると、累積ヒストグラム183が判定閾値を越える輝度値と、累積ヒストグラム184が判定閾値を超える輝度値とが、互いにほぼ同じになる。求めた輝度値の差が、予め決められた閾値に収まっていれば、S46で求めた特徴とS47で求めた特徴とが同じであると判断し、予め決められた閾値を超えていれば、S46で求めた特徴とS47で求めた特徴とが異なると判断する。また、別の判定方法として、累積ヒストグラムが判定閾値を超える輝度値が、予め決められた閾値未満であれば、S46で求めた特徴と、S47で求めた特徴とが互いに異なると判断し、予め決められた閾値以上であれば、同じであると判断することもできる。また、別の判定方法として、累積ヒストグラム183と累積ヒストグラム184とについて相関係数を求めた結果、求められた相関係数が、予め定めた閾値未満であれば、累積ヒストグラム183と累積ヒストグラム184との間に相関関係がないとみなす。そして、S46で求めた特徴と、S47で求めた特徴とが異なると判断し、求められた相関係数が予め定めた閾値以上であれば、S46で求めた特徴と、S47で求めた特徴とが互いに同じであるとしてもよい。S49では、S43で決定された1枚原稿領域を、原稿領域であると決定する。
S50で、S45〜S48の処理において、全ての対象物から領域が決定されたかどうかを判定し、決定されたと判定されると、S51では、S45で決定された複数枚原稿領域を、原稿領域であると決定する。S50で全ての対象物から領域が決定されていないと判定されると、S45で、再び複数枚原稿領域の1つを決定する。特に図示していないが、以降は、S49かS51で決定された原稿領域に基づいて、画像処理することもできる。S41で読み取られた画像の解像度が仮の物であれば、S49かS51で決定された原稿領域を、所望の解像度で読み取ることもできる。S49かS51で得られた原稿領域が斜行していれば、斜行を補正するように画像を回転することもできる。
次に、本発明の実施例3において、ホストPC50によるスキャナ10の読み取り動作について説明する。図13は、ホストPC50によるスキャナ10の読み取り動作について示すフローチャートである。なお、S61〜S65の処理は、実施例1で説明した図4のS1〜S5の処理と同様の処理である。図14(A)、(B)は、原稿を1枚置いた画像から計算する差分領域177と、差分領域境界隣接部PT1とを示す図である。
S66では、実施例1で説明した図4に示すS6と同様の方法を用いて、差分領域を求める。そして、この差分領域中で、S65で決定した複数枚原稿領域との境界に近い一部の領域を、差分領域境界隣接部PT1として特定する。この差分領域境界隣接部について統計処理して特徴を求める。実施例3では、できる限り統計的な特徴が残るように、差分領域境界隣接部の輝度ヒストグラム(第4の特徴量)を算出する(第4抽出工程)。図14(A)、(B)において、黒く塗りつぶされた領域から、輝度ヒストグラムを求める。後述するS68で、統計処理した特徴を比較するが、S68において十分な特徴が、S66で求められればよい。
S67で、図4のS5と同様の方法を用いて複数枚原稿領域を求める。次に、この複数枚原稿領域中のS66で決定した差分領域との境界に近い一部の領域を、複数枚原稿領域境界隣接部PT2として特定する。この複数枚原稿領域境界隣接部PT2について統計処理をして、特徴を求める。後述するS68では、S67で統計処理された特徴は、S66で得られた統計処理された特徴と比較される。このために、S66で求めた統計処理と同じであることが好ましい。実施例3では、S67で統計処理された特徴が、S66で得られた統計処理された特徴と同じであるとし、複数枚原稿領域境界隣接部の輝度ヒストグラム(第3の特徴量)を算出する(第3抽出工程)。図14(A)、(B)には、原稿を1枚置いた画像に計算する領域178と、複数枚原稿領域境界隣接部PT2とが示され、黒く塗りつぶされた領域から特徴を求める。図14(A)、(B)においては、黒丸で示すが、たとえば、5mm四方の領域を用いる。
図14(C)、(D)は、差分領域境界隣接部の輝度ヒストグラムと、複数枚原稿領域境界隣接部の輝度ヒストグラムとを算出した結果を示す図である。輝度ヒストグラム185は、差分領域境界隣接部PT1から算出した結果であり、輝度ヒストグラム186は、複数枚原稿領域境界隣接部PT2から算出した結果であり。輝度ヒストグラム185は、雑誌原稿内部の複数枚原稿領域として特定されなかった個所(図14(A)の斜線部分)のうちで、複数枚原稿領域として特定された個所に隣接する部分のヒストグラムを求めている。また、輝度ヒストグラム186は、雑誌原稿内部の複数枚原稿領域として特定された個所のうちで、雑誌原稿内部の複数枚原稿領域と特定されなかった個所に隣接する部分のヒストグラムである。雑誌原稿内部に、単に枠線で囲まれた領域が存在し、この領域が複数枚原稿領域として特定された場合、両者のヒストグラムは、非常によく似た分布を示すことが分かる。なお、実施例1の図7に示すように、対象物の画像として抽出され、結果として複数枚原稿領域と定められるので、雑誌原稿内部に単に枠線で囲まれた領域が、複数枚原稿領域として特定される。
S68以降は、実施例2のS48以降と同様の処理である。図12(E)に対応するのが図14(E)である。
次に、本発明の実施例4において、ホストPC50によるスキャナ10の読み取り動作について説明する。図15は、ホストPCによるスキャナ10の読み取り動作について示すフローチャートである。なお、S81〜S85の処理は、実施例1で説明した図4のS1〜S5の処理と同様の処理である。図16(A)は、写真原稿1枚とCD1枚を置いた時に読み取れる画像190を示す図である。なお、実施例4で取り上げるCDには1ミリ強の厚みがある。CDと同様に数ミリの厚みをもつDVDやボール紙等でもよい。図16(B)は、実施例4において、読み取った画像から得られる第1の領域R51を示す図である。第1の領域R51は対象物が包含されている領域である。図16(B)において、点線で示された領域が、原稿領域である。ここで得られる領域を「1枚原稿領域」と呼ぶ。図16(C)は、実施例4において、読み取った画像から得られる第2の領域R61、R62を示す図である。第2の領域R61、R62は、それぞれ、複数の対象物のそれぞれの領域の集合である。点線で示された領域が原稿領域である。ここで得られる領域を「複数枚原稿領域」と呼ぶ。円形のCDを含む矩形領域は、R62の矩形となる。
S86では、原稿の厚み検出手段を用いて、複数枚原稿領域について、厚みを検出する。ここで、実施例1において、原稿の厚みを検出する処理について説明する。図17は領域R61の外周付近のR61E部分の画素位置と輝度の関係と、領域R62の外周付近R62E部分の画素位置と輝度の関係を示す図である。領域R61は厚みのない写真原稿を対象物として抽出した領域である。そのため、領域R61の輝度変化201は、写真原稿とそれ以外の境界が明確であり、急峻な勾配となる性質がある。また領域R62は厚みのあるCDを対象物として抽出した領域である。CDの上を圧板14で蓋うが、原稿台ガラスG1に圧板14を密着させることはできない。このため、圧板14からの反射両域に、CDによる影が生じる。図1のように、副走査方向Xの上流側から反射原稿用光源15で照明している場合には、下流側に影が生じる。また、隙間から外光が入ることもある。このため、スキャナ10での読み取りの際に領域R62周辺に影が生じる。よって、領域R62の輝度変化202は、CDとそれ以外の境界が段階的に変化し、緩やかな勾配となる性質がある。これを利用して影検出を行うことで、厚み検出を行う。図18は、実施例4において、厚み検出処理を示すフローチャートである。円形のCDであっても、矩形領域の周辺での影響を見るために、主走査方向で中央部、副走査方向X下流側の辺位置で、数ミリの大きさの領域をR61E、R62Eとしてサンプリングしている。図18の処理は、R61E、R62Eを構成する画素に対して行われる。
S101で、厚みによる影領域であると判定するための、最大輝度差分値Bと最小輝度差分値Aと下限連続数Cを決定する。輝度差分値がA以上かつB以下の画素がCピクセル以上続く画素群は、上記緩やかな勾配となる画素値と輝度の関係を有すると判定し、厚み領域として検出する。S102で、X座標、Y座標を用いて、ある1画素の位置を特定する。処理開始時には、X座標、Y座標を初期値で初期化し、1画素処理する毎に、X座標、Y座標を変化させて、全画素を走査する。S103で、S102で取得した画素の輝度値と取得した画素と隣接する画素の輝度値との差分(輝度差分値)を計算する。厚みによる影が生じやすい、スキャナの副走査方向で隣接する画素の差分を計算する。S104で、全画素がS103で処理されたかを調べ、すべてが処理されていればS105に進む。S105で、ある1画素をチェック画素としてセットし、S106で影であると判定された画素の連続数を数えるカウンタをゼロに初期化する。
S107で、チェック画素の輝度差分値が閾値A以上かつ閾値B以下かどうかを判断する。当てはまる場合、チェック画素は影であると判定しS108に進み、当てはまらない場合、影でないと判定しS111に進む。S108で、影であると判定された画素の連続数を数えるカウンタに1加算する。S109で、影であると判定された画素の連続数を数えるカウンタが閾値C以上かどうかを判断する。当てはまる場合、S110に進み、厚みありと判定し(S110)、終了する。当てはまらない場合、S112に進む。S111で、影であると判定された画素の連続数を数えるカウンタをゼロに初期化する。S112で、全画素についてS107を処理したかどうかを調べ、全て処理されていれば、厚みなしと判定し(S113)、終了する。全て処理されていなければ、S114に進む。S114で、チェック画素としてセットしている画素の隣の画素を次のチェック画素としてセットする。一般的に、厚みによる影が生じやすい、スキャナの副走査方向に隣接する画素をセットする。
S87で、カウントされた全ての対象物に対し、原稿領域の決定と厚み検知が処理されていたら、S88へ進む。CDを対象物として検出した領域に対して、厚みが検知される。S83で決定された1枚原稿領域を、読み取られる領域全体から除いた領域を求める。ここで得られる領域を、「1枚原稿外領域」と呼ぶ。そしてS88で、1枚原稿外領域について、統計処理をし、特徴量(輝度)を求める。ここでは、1枚原稿外領域の輝度ヒストグラムを算出する。また、S85で決定された複数枚原稿領域を、読み取られる領域全体から除いた領域を求め、「複数枚原稿外領域」と呼ぶ。複数枚原稿外領域から、1枚原稿外領域をのぞいた領域を、「差分領域」と呼ぶ。そして、S89で差分領域について統計処理をし、特徴量(輝度)を求める。ここでは、差分領域の輝度ヒストグラムを算出する。
図19(A)、(B)は、1枚原稿外領域191と差分領域192とを示す図である。図19(A)、(B)において、斜線で塗りつぶした領域から、輝度ヒストグラムを求める。後述するS90で、統計処理した特徴を比較するが、S90において十分な特徴が、S88とS89で求められればよい。図19(C)、(D)は、1枚原稿外領域の輝度ヒストグラム203と、差分領域の輝度ヒストグラム204とを算出した結果を示す図である。1枚原稿外領域は原稿を押さえるための部材とほぼ一致するので、輝度ヒストグラム203は、原稿を抑えるための部材のヒストグラムとほぼ同じである。差分領域も原稿を押さえるための部材とほぼ一致するが、厚みのあるCDが載置されているため、影部分が含まれている。したがって、ヒストグラム203とヒストグラム204は影の有無の分だけ異なる分布を示す。厚みのあるCDが載置されていなかった場合、ヒストグラム203とヒストグラム204はほぼ一致する。
S90では、S88で求めた特徴量と、S89で求めた特徴量を比較し、同じであるか、異なるかを判断する。異なると判断されれば、S91へ進み、同じであると判断されれば、S92へ進む。比較方法として、得られた輝度ヒストグラムの総和が1となるように正規化した累積ヒストグラムを用いる。図19(E)、(F)は、正規化した累積ヒストグラムを求めた結果を示す図である。実線で描かれた累積ヒストグラム205は輝度ヒストグラム203の累積ヒストグラムであり、点線で描かれた累積ヒストグラム206は輝度ヒストグラム204の累積ヒストグラムである。次に、累積ヒストグラムが判定閾値を超える輝度を求める。累積ヒストグラム205が判定閾値を超える輝度値(205a)と、累積ヒストグラム206が判定閾値を超える輝度値(206a)は異なる。厚みのあるCDが載置されていなかった場合、差分領域の累積ヒストグラムは207の分布を示し、判定閾値を超える輝度がほぼ一致する。よって、求まった輝度値の差が、予め決められた閾値に収まっていれば、S88で求めた特徴量と、S89で求めた特徴量とが互いに同じであると判断する。ここで、S86で求めた厚み検知結果を用いて、特徴量を同じであると判定する輝度値の差の閾値を調整する。厚みが検知された場合、累積ヒストグラム206は影の影響のため、累積ヒストグラム205と異なってしまっている。そこで、影の影響を除去するように閾値を大きくする。これにより、影の影響のみで異なっている特徴量を互いに同じであると判断することができる。また、閾値の調整量は、厚みが検知された場合、予め決めておいた固定量分大きくしてもよい。また、厚みを検知した複数枚原稿領域の大きさと影領域と判定された画素の連続数から調整量を動的に計算してもよい。
S91では、S83で決定された1枚原稿領域を、原稿領域であると決定する。S92ではS85で決定された複数枚原稿領域を、原稿領域であると決定する。特に図示しないが、以降はS91かS92で決定された原稿領域に基づいて、画像処理をすることができる。S81で読み取られた画像の解像度が仮のものであれば、S91かS92で決定された原稿領域を、所望の解像度で読み取ることもできる。S91かS92で得られた原稿が斜行していれば、斜行を補正するように回転することもできる。
[その他の実施例]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
RE1…画像読取装置、
D1…読取原稿、
10…スキャナ、
14…圧板、
50…ホストPC。

Claims (13)

  1. 単数または複数の原稿が載置されている原稿台を読み取り、上記原稿の画像を含む原稿台画像を得る工程と、
    上記原稿台画像から、単数または複数の対象物領域を決定する第1の決定工程と、
    上記第1の決定工程で決定された全ての対象物領域を包含する領域を第1の領域として決定する第2の決定工程と、
    上記対象物領域の各輪郭線または上記第1の領域の輪郭線の、内と外との画像の特徴量を比較し、類似であるかどうかを判別する判別工程と、
    上記判別工程での判別の結果に基づいて、上記原稿の領域を決定する原稿領域決定工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  2. 請求項1の画像処理方法はさらに、
    上記第1の決定工程で決定された対象物領域の集合を、第2の領域として決定する第3の決定工程を有し、
    上記判別工程は、
    上記原稿台画像から上記第1の領域を除いた領域を第3の領域とし、上記第3の領域の画像の第1の特徴量を抽出する第1抽出工程と、
    上記原稿台画像から上記第2の領域と上記第3の領域とを除いた領域を第4の領域とし、上記第4の領域の画像の第2の特徴量を抽出する第2抽出工程と、
    を有し、上記第1の特徴量と、上記第2の特徴量とを比較し、類似であるかどうかを判別する工程であることを特徴とする画像処理方法。
  3. 請求項2において、
    上記原稿領域決定工程は、上記判別工程で類似であると判別されると、上記対象物領域のそれぞれの領域が原稿領域であると決定する工程であることを特徴とする画像処理方法。
  4. 請求項2において、
    上記原稿領域決定工程は、上記判別工程で類似でないと判別されると、上記第1の領域が原稿領域であると決定する工程であることを特徴とする画像処理方法。
  5. 請求項2において、
    上記画像の特徴量は、輝度値に対応する画素の数のヒストグラムであることを特徴とする画像処理方法。
  6. 請求項5において、
    上記判別工程は、上記ヒストグラムの累積した値が所定の閾値を超える輝度値の差に基づいて、類似であるかどうかを判別する工程であることを特徴とする画像処理方法。
  7. 請求項2において、
    上記原稿台画像から、上記対象物の各々の厚みにより生じる影を検出する影検出工程を有し、
    上記影検出工程で影が検出された場合、上記判別工程では、上記影により生じる上記特徴量の差があっても、類似であると判別することを特徴とする画像処理方法。
  8. 請求項1はさらに、
    上記第1の決定工程で決定された対象物領域の集合を、第2の領域として決定する第3の決定工程を有し、
    上記判別工程は、
    上記単数または複数の対象物領域のうちの1つの対象物領域の、輪郭線の内側の部分領域の画像の第3の特徴量を抽出する第3抽出工程と、
    上記1つの対象物領域の、輪郭線の外側の部分領域の画像の第4の特徴量を抽出する第4抽出工程と、
    を有し、上記第3の特徴量と、上記第4の特徴量とを比較し、類似であるかどうかを判別する工程であることを特徴とする画像処理方法。
  9. 請求項8において、
    上記原稿領域決定工程は、上記判別工程で類似であると判別されると、上記第1の領域が原稿領域であると決定する工程であることを特徴とする画像処理方法。
  10. 請求項8において、
    上記原稿領域決定工程は、上記判別工程で類似でないと判別されると、上記対象物領域のそれぞれの領域が原稿領域であると決定する工程であることを特徴とする画像処理方法。
  11. 画像読取装置と接続される情報処理装置で実行するプログラムであって、
    単数または複数の原稿が載置されている原稿台を読み取り、上記原稿の画像を含む原稿台画像を得る手順と、
    上記原稿台画像から、単数または複数の対象物領域を決定する第1の決定手順と、
    上記第1の決定手順で決定された全ての対象物領域を包含する領域を第1の領域として決定する第2の決定手順と、
    上記対象物領域の各輪郭線または上記第1の領域の輪郭線の、内側と外側との画像の特徴量を比較し、類似であるかどうかを判別する判別手順と、
    上記判別手順での判別の結果に基づいて、上記原稿の領域を決定する原稿領域決定手順と、
    を上記情報処理装置に実行させるプログラム。
  12. 単数または複数の原稿が載置されている原稿台を読み取り、上記原稿の画像を含む原稿台画像を得る手段と、
    上記原稿台画像から、単数または複数の対象物領域を決定する第1の決定手段と、
    上記第1の決定手段が決定した全ての対象物領域を包含する領域を、第1の領域として決定する第2の決定手段と、
    上記対象物領域の各輪郭線または上記第1の領域の輪郭線の、内の画像の特徴量と外の画像の特徴量とを比較し、類似であるかどうかを判別する判別手段と、
    上記判別手段による判別の結果に基づいて、上記原稿の領域を決定する原稿領域決定手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  13. 請求項12の画像処理装置はさらに、
    上記原稿台と上記原稿とを覆う圧板を有し、
    上記原稿台画像から上記第1の領域を除いた領域は、上記圧板を読み取った画像の領域であることを特徴とする画像処理装置。
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