JP5241093B2 - 光ヘッド調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光ヘッドの調整方法及び装置、特に、球面収差やコマ収差を調整する方法及び装置に関するものである。
一般に、DVD等の光ディスク装置に使用される光ヘッドにおいては、対物レンズが無限系で設計されている。この場合、対物レンズへの入射光束が平行光からずれることにより球面収差が発生する。そこで、光ヘッドの組立工程においては、球面収差を抑えるためにコリメータレンズ或いはレーザ光源の位置を光軸方向に移動させて、無限系となるように調整している。
コリメータレンズの調整には、例えば、図8に示す平行度検出装置が用いられる。図8において、103は光ヘッド、104はコリメータである。平行度検出装置は集光レンズ101とCCD102からなっており、無限系の光束が入射した場合に、CCD102上にピントを結ぶように位置決めされている。平行度は集光スポットのCCD102上のサイズを測定することにより検出する。
調整方法としては、まず、対物レンズ搭載前の光ヘッド103からの光束を、平行度検出装置に入射させる。平行度測定装置から出力される集光スポットのサイズを見ながらスポットサイズが最小となるようにコリメータ104の光軸方向の位置合わせを行う。このようにして、対物レンズに入射する光束を平行にし、倍率ずれによる球面収差の発生が抑えられる。
なお、その他に光ヘッドの調整に関連する技術としては、例えば、特許文献1に記載された技術がある。
特開2004−118933号公報
従来の調整方法を用いた場合、後工程で光ヘッドに取り付けられる対物レンズの製造誤差による球面収差、平行度検出装置の色収差による調整誤差等は、光ヘッドの収差量として残留してしまう。そのため、2層等の多層媒体において光束を集光させる層を変えて光の透過層厚が大きく変わった場合、或いは温度変化等により球面収差が変動した場合には、安定な記録再生ができなくなる問題があった。
本発明の目的は、光の透過層厚が大きく変わった場合、或いは温度変化等により球面収差が変動した場合にも、安定な記録又は再生が可能な光ヘッド調整方法及び装置を提供することにある。
本発明は、球面収差検出手段により対物レンズからの出射光束の球面収差量を検出し、その後、球面収差検出手段の出力に基づいてレーザ光源と前記コリメータレンズとの光軸方向の相対距離を調整する。
また、本発明は、球面収差検出手段により対物レンズからの出射光束の球面収差量を検出し、更に、コマ収差検出手段により対物レンズからの出射光束のコマ収差量を検出する。その後、球面収差検出手段の出力に基づいてレーザ光源とコリメータレンズとの光軸方向の相対距離を調整する。更に、コマ収差検出手段の出力に基づいて対物レンズの傾きを調整する。
本発明によれば、光学部品等の持つ球面収差を光ヘッド全体で最小化するように調整することにより、より広い基板厚範囲や温度変化に対応でき、安定な記録又は再生動作が可能となる。
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る光ヘッド調整装置を示すブロック図である。図中20は調整対象の光ヘッドである。図1では光ヘッド20としてレーザ光源1、コリメータレンズ2、跳ね上げミラー3、対物レンズ4、対物レンズアクチュエータ5のみを示す。その他の構成は省略している。
レーザ光源1から出射した光束はコリメータレンズ2によって平行光束にされる。コリメータレンズ2を透過した光束は跳ね上げミラー3で反射され、対物レンズ4によって集光される。コリメータレンズ2は光軸方向に移動可能に保持され、レーザ光源1との光軸方向の相対距離を調整することが可能である。
対物レンズ4は、フォーカス方向と光ディスク(図示せず)の半径方向への2軸並進と、光ディスクの半径方向への傾動の、計3軸の駆動機構を有する対物レンズアクチュエータ5に搭載されている。レーザ光源1の波長は、例えば、660nm、対物レンズ4のNAは0.65で、透過層厚0.60mmの時に無限系で無収差となるように設計されているが、本実施形態では製造誤差により無限系での球面収差が+300mλp−v生じている場合を仮定する。
対物レンズ4からの出射光は厚さ0.60mmのガラス基板6を透過し、カップリングレンズ7によって平行光となる。平行光はマッハツェンダー型の干渉計8に入射する。入射した光束は、まず、干渉計8内のビームスプリッタ9によって分割され、一方の透過した光束はビームスプリッタ10で反射され、レンズ11、ピンホール12、レンズ13を通過し、収差の無い参照光となる。
一方、ビームスプリッタ9で反射された非測定光は、リレーレンズ14、リレーレンズ15を経てミラー16によって反射され、ビームスプリッタ17に導かれる。ビームスプリッタ17によって参照光と被測定光が合波され、2つの光束による干渉パターンがCCD18によって受光される。
ミラー16はピエゾ素子19によって反射面がシフトされ、参照光と非測定光に位相差が与えられる。ピエゾ駆動回路56はCPU52からの信号に基づいてピエゾ素子16を駆動する。これは、後述するようにミラー16をシフトさせて複数の干渉パターンを得るためである。
CCD18によって得られた干渉パターンは信号処理回路51に送られ、CCD18の画素毎の増幅、A/D変換等の処理を行う。信号処理回路51からの信号はCPU52に出力され、信号処理回路51からの信号に基づいて演算処理を行い、光ヘッド20の波面収差が得られ、球面収差量が出力される。
具体的には、まず、CPU52はミラー16のシフトによって得られた複数の干渉パターンより非測定光波面の位相分布を計算する。これは、フリンジスキャンと呼ばれる手法である。こうして得られた位相分布をW(ρ、θ)で表す。続いて、これをツェルニケ多項式に展開する(表1参照)。
W=ΣZn・fn(ρ、θ)

ここで、Znはfnの係数である。
更に、ザイデル収差に変換するが、球面収差量SAは次式で得られる。このようにしてCPU52は光ヘッドの球面収差量SAを算出する。
SA=6Z
一方、ビームスプリッタ10を透過した光束は、集光レンズ21及びシリンドリカルレンズ22を透過し、4分割センサ23に入射する。4分割センサ23の受光面は4分割されており、その各受光面の信号は信号処理回路51で増幅、A/D変換等の処理後、CPU52に送られる。
CPU52は以下に示す演算処理を行い、フォーカスエラー信号FE、X位置エラー信号PEX、Y位置エラー信号PEYを、位置エラー信号57としてステージドライバー54に出力する。ここで、XYZ軸ステージ53は対物レンズアクチュエータ5を支持するものであり、対物レンズアクチュエータ5を駆動して光軸方向(Z方向)、光軸方向と垂直方向(X方向、Y方向)に制御する。
CPU52からのフォーカスエラー信号FE、X位置エラー信号PEX、Y位置エラー信号PEYに基づいてXYZ軸ステージ53が制御され、対物レンズアクチュエータ5を3軸方向に駆動することで対物レンズ4の位置制御を行う。
4分割センサ23の受光面を図2に示す。受光面a〜dの各受光面からの出力をそれぞれA〜Hとすると、フォーカスエラー信号FEは非点収差法により、
FE=(A+C)−(B+D)
なる演算により得られる。
また、X位置エラー信号PEX、Y位置エラー信号PEYについては、
PEX=(A+D)−(B+C)
PEY=(A+B)−(C+D)
なる演算により得られる。
フォーカスエラー信号、X位置エラー信号及びY位置エラー信号はステージドライバー54に供給され、XYZ軸ステージ53をフォーカスエラー信号に基づいて対物レンズ4の光軸(Z軸)方向の制御を行う。また、X位置エラー信号及びY位置エラー信号に基づいて光軸に垂直方向(X軸、Y軸)の位置制御を行う。
こうすることで、干渉計8に対する対物レンズ4からの出射光の位置が固定され、調整作業時の対物レンズ4からの出射光の位置の変動を吸収し、干渉計下での調整作業を可能としている。つまり、これは、対物レンズ4の焦点位置とカップリンクレンズ7内の図示しない対物レンズの焦点位置が同じとなるように制御を行うものである。また、カップリンクレンズ7からの出射光束のX、Y方向の位置が干渉計8の光軸に合致するように制御を行うものである。
コリメータレンズ2は上述のように光ヘッド20上でX軸ステージ55によって光軸方向に位置調整できる構造になっている。CPU52からの球面収差量SAはステージドライバー54内のコリメータレンズ2を駆動するモータ(X軸ステージ55を駆動する送りモータ)にフィードバックされ、球面収差が目標値になったところでコリメータレンズ2の接着固定を行う。
その際、コリメータレンズ2の光軸方向の位置調整は干渉計8によって得られた球面収差量をエラー信号として、その信号に基づいて自動的に行う。つまり、一般の制御と同様にそのエラー信号が0となるようにX軸ステージ55のフィードバック制御を行い、エラー信号が0となる位置でコリメータレンズ2の光軸方向の位置が目標位置となるように自動調整を行う。
この時、本実施形態では対物レンズ4が持つ球面収差を補正するため、コリメータレンズ2の位置は平行光束となる位置から300μm(上述のように対物レンズの製造誤差を300mλp−vとする)移動した位置となる。
ここで、従来においてはコリメータレンズ2と対物レンズ4間の光束を平行光束に調整する場合、対物レンズ4の製造誤差である±300mλp−vは光ヘッド20の収差量として残る。本実施形態によれば、対物レンズ4を出射した光束の球面収差を検出し、球面収差を光ヘッド20全体でキャンセルするように調整するので、光ヘッド20の収差を正確に抑えることが可能となる。
なお、本実施形態では、球面収差の検出に干渉計8を用いているが、球面収差を検出できる手段であれば、例えば、シャック・ハルトマン型の波面センサ等の手法を用いても構わない。また、コリメータレンズ2の位置調整は干渉計8によって得られる球面収差を観測しながら手動で行うことも可能である。
本実施形態によれば、対物レンズ等の光学部品の持つ球面収差を、光ヘッド全体で最小化するように調整したので、より広い基板厚範囲や温度変化に対応でき、安定な記録或いは再生動作が可能となる。
(第2の実施形態)
図3は本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。図3では図1と同一部分には同一符号を付している。光ヘッド20の構成は図1と同様である。図1との違いは、球面収差の調整だけでなく、対物レンズ5からの出射光束のコマ収差を検出し、検出したコマ収差量に基づいて対物レンズアクチュエータの傾きを調整する点である。以下の説明では、主に図1と異なる点について説明する。
CPU52はCCD18からの受光信号に基づいて球面収差とコマ収差の検出を行う。球面収差の検出方法は図1と同様であるので詳細な説明は省略する。58は2軸のチルトステージであり、検出されたコマ収差量に基づいて対物レンズアクチュエータ5の傾き調整を行う。
コマ収差の検出は球面収差の場合と同様にミラー16のシフトによって得られた複数の干渉パターンより非測定光波面の位相分布を計算する。これはフリンジスキャンと呼ばれる手法である。
得られた位相分布をW(ρ、θ)で表す。続いて、これをツェルニケ多項式に展開する(表1)。更にザイデル収差に変換するが、コマ収差量COMAは次式で得られる。このようにしてコマ収差量COMAが得られる。
コマ収差量COMA(0度方向)=3Z
コマ収差量COMA(90度方向)=3Z
光ヘッド20からの出射光束はカップリングレンズ7によって平行光にされ、その平行光はマッハツェンダー型の干渉計8に入射する。CCD18によって得られた干渉パターンは信号処理回路51に送られ、CPU52によって光ヘッドの球面収差量及びコマ収差量を演算する。
また、CPU52から図1の場合と同様にフォーカスエラー信号、X位置エラー信号及びY位置エラー信号がステージドライバー54に出力され、それに基づいて対物レンズ4の位置制御を行う。
コリメータレンズ2は図1と同様に光ヘッド20上で光軸方向に位置調整できる構造になっている。図1の場合と同様に検出された球面収差量SAに基づいてコリメータレンズ2の光軸方向の自動調整を行い、球面収差が目標値になったところでコリメータレンズ2の接着固定を行う。
対物レンズアクチュエータ5は、図1の構成に加えて2軸のチルトステージ58により傾き調整が可能な構造となっている。CPU52からのコマ収差量COMAはステージドライバー54内の対物レンズアクチュエータ5を傾ける送りモータ(チルトステージ58を駆動するモータ)にフィードバックされる。そしてコマ収差量COMAが目標値となったところで対物レンズアクチュエータ5の接着固定を行う。
その際、球面収差の調整と同様にコマ収差量をエラー信号として、エラー信号が0となるように対物レンズアクチュエータ5の傾き調整を行い、エラー信号が0となる点でコマ収差が目標値となるようにフィードバック制御を行う。
このようにしてコマ収差と球面収差を一度に調整できるため、図1に比べてより高性能に光ヘッドの収差調整が可能である。なお、本実施形態ではコマ収差、球面収差の検出に干渉計を用いているが、これらの収差を検出できる手段であれば、シャック・ハルトマン型の波面センサ等別の手段を用いても構わない。また、コリメータレンズの位置調整や対物レンズアクチュエータの傾き調整は球面収差量やコマ収差量を観測しながら手動で行うことも可能である。
(第3の実施形態)
図4は本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。図4では図1と同一部分には同一符号を付している。光ヘッド20の構成は図1と同様である。図1との違いは干渉計8の代わりに球面収差検出器25を用いた点である。
対物レンズ4は、フォーカス方向と、光ディスクの半径方向への2軸並進と、光ディスクの半径方向への傾動の、計3軸の駆動機構を有する対物レンズアクチュエータ5に搭載されている。レーザ光源1の波長は、例えば、660nm、対物レンズ4のNAは0.65で、透過層厚0.60mmの時に無限系で無収差となるように設計されているが、製造誤差により無限系での球面収差が+300mλp−v生じている場合を仮定する。
対物レンズ4からの出射光は厚さ0.60mmのガラス基板6を透過し、カップリングレンズ7によって平行光となる。平行光はビームスプリッタ24で反射され、球面収差検出器25に入射する。球面収差検出器25は集光レンズ26、ホログラム素子27、分割受光素子28からなる。
ホログラム素子27のパターンを図5に示す。光束の中心付近と周辺部で分割され、それぞれの領域で非点収差を発生し、無収差の光束が入射した場合、同一面、異なる位置に各々最小錯乱円を形成する。球面収差を有する光束が入射した場合は、光束の中心付近からと周辺部からの光束は同時に最小錯乱円を形成しない。従って、光束の中心部、周辺部それぞれからの光束の焦点位置誤差を検出し、それにより球面収差を検出することが可能となる。
分割受光素子28の受光面を図6に示す。中心部の光束を受光する受光面e〜hと周辺部の光束を受光するi〜jの領域を有している。分割受光素子28の各受光面の信号は信号処理回路51に送られ、増幅、A/D変換等を行う。信号処理回路51からの信号はCPU52に送られ、以下に示す球面収差信号の演算を行う。即ち、分割受光素子28のi〜j受光面の信号をI〜Jとすると、ホログラム素子27に入射する光束の球面収差は次式によって得られる。
球面収差信号={(E+G)−(F+H)}−{(I+K)−(J+L)}
一方、ビームスプリッタ24を透過した光束は、集光レンズ21及びシリンドリカルレンズ22を透過し、4分割センサ23に入射する。CPU52は図1の場合と同様に4分割センサ23の信号に基づいてフォーカスエラー信号FE、X位置エラー信号PEX、Y位置エラー信号PEYを生成する。
これらのフォーカスエラー信号、X位置エラー信号及びY位置エラー信号に基づく対物レンズ4の位置制御は図1と同様に行う。即ち、これらの各信号はステージドライバー54に供給され、XYZ軸ステージ53を制御することで対物レンズ4の光軸方向、光軸に垂直な方向の位置制御を行う。
コリメータレンズ2の光軸方向の自動調整も図1と同様に行う。即ち、コリメータレンズ2は光ヘッド20上で光軸方向に位置調整できる構造になっており、CPU52からの球面収差量SAに基づいてコリメータレンズ2の光軸方向の自動調整を行う。その際、図1の場合と同様に球面収差量が目標値となったところでコリメータレンズ2の接着固定を行う。なお、コリメータレンズ2の位置調整は球面収差検出器25によって得られる球面収差を観測しながら手動で行うことも可能である。
本実施形態によれば、図1の実施形態に比べてより簡便且つ安価な装置で高速な調整が可能となる。
(第4の実施形態)
図7は本発明に係る光ヘッド調整装置を示すブロック図である。図7では図1と同一部分には同一符号を付している。光ヘッド20の構成は図1と同様である。図1との違いは干渉計8の代わりに波面センサ29を用いた点である。図中20は調整対象の光ヘッドである。図7では光ヘッド20としてレーザ光源1、コリメータレンズ2、跳ね上げミラー3、対物レンズ4、対物レンズアクチュエータ5のみを示す。その他の構成は省略している。
レーザ光源1から出射した光束はコリメータレンズ2によって平行光束にされる。コリメータレンズ2を透過した光束は跳ね上げミラー3で反射され、対物レンズ4によって集光される。コリメータレンズ2は光軸方向に移動可能に保持され、レーザ光源1との光軸方向の相対距離を調整することが可能である。
対物レンズ4は、フォーカス方向と光ディスク(図示せず)の半径方向への2軸並進と、光ディスクの半径方向への傾動の、計3軸の駆動機構を有する対物レンズアクチュエータ5に搭載されている。レーザ光源1の波長は、例えば、660nm、対物レンズ4のNAは0.65で、透過層厚0.60mmの時に無限系で無収差となるように設計されているが、本実施形態では製造誤差により無限系での球面収差が+300mλp−v生じている場合を仮定する。
対物レンズ4からの出射光は厚さ0.60mmのガラス基板6を透過し、カップリングレンズ7によって平行光となる。
波面センサ29は、シャック−ハルトマン方式により波面収差を測定する波面収差測定装置である。この方式の検出器については、特開2005−98933号公報、特開2005−129557号公報等に詳しい。
ビームスプリッタ30を反射した光束は、マイクロレンズアレイ31とCCD32からなる波面センサ29に入射する。マイクロレンズアレイ31は、マトリクス状に配列された多数の正方形状のマイクロレンズからなっており、入射した光束をCCD32の撮像面上のそれぞれ異なる位置に結像する。
CCD32によって得られた各マイクロレンズのスポット像は、信号処理回路51に送られ、CCD32の画素毎の増幅、A/D変換等の処理を行う。信号処理回路51からの信号はCPU52に出力され、各スポット像の中心位置を演算する。スポット位置の演算は強度分布の重心を算出することによって行う。
このようにして得られた各スポット像の位置と、波面収差がない場合の(基準状態の)各スポット像の位置とのずれは、各マイクロレンズに入射した光の波面の局所的な傾きによるものであり、このずれの大きさが、その波面の局所的な傾きの大きさを表している。よって、積分演算を行うことによりマイクロレンズアレイ31に入射する光束の位相分布を再構成することができる。
こうして得られた位相分布をW(ρ、θ)で表す。続いて、これをツェルニケ多項式に展開する(表1参照)。
更に、ザイデル収差に変換するが、球面収差量SAは次式で得られる。このようにしてCPU52は光ヘッドの球面収差量SAを算出する。
球面収差量SA=6Z
コマ収差量COMAは次式で得られる。このようにしてコマ収差量COMAが得られる。
コマ収差量COMA(0度方向)=3Z
コマ収差量COMA(90度方向)=3Z
一方、ビームスプリッタ30を透過した光束は、集光レンズ21及びシリンドリカルレンズ22を透過し、4分割センサ23に入射する。CPU52は図1の場合と同様に4分割センサ23の信号に基づいてフォーカスエラー信号FE、X位置エラー信号PEX、Y位置エラー信号PEYを生成する。
これらのフォーカスエラー信号、X位置エラー信号及びY位置エラー信号に基づく対物レンズ4の位置制御は図1と同様に行う。即ち、これらの各信号はステージドライバー54に供給され、XYZ軸ステージ53を制御することで対物レンズ4の光軸方向、光軸に垂直な方向の位置制御を行う。
こうすることで、波面センサ29に対する対物レンズ4からの出射光の位置が固定され、調整作業時の対物レンズ4からの出射光の位置の変動を吸収し、波面収差測定下での調整作業を可能としている。つまり、これは、対物レンズ4の焦点位置とカップリンクレンズ7内の図示しない対物レンズの焦点位置が同じとなるように制御を行うものである。また、カップリンクレンズ7からの出射光束のX、Y方向の位置が波面センサ29の光軸に合致するように制御を行うものである。
コリメータレンズ2は上述のように光ヘッド20上でX軸ステージ55によって光軸方向に位置調整できる構造になっている。CPU52からの球面収差量SAはステージドライバー54内のコリメータレンズ2を駆動するモータ(X軸ステージ55を駆動する送りモータ)にフィードバックされ、球面収差が目標値になったところでコリメータレンズ2の接着固定を行う。
その際、コリメータレンズ2の光軸方向の位置調整は波面センサ29によって得られた球面収差量をエラー信号として、その信号に基づいて自動的に行う。つまり、一般の制御と同様にそのエラー信号が0となるようにX軸ステージ55のフィードバック制御を行い、エラー信号が0となる位置でコリメータレンズ2の光軸方向の位置が目標位置となるように自動調整を行う。
この時、本実施形態では対物レンズ4が持つ球面収差を補正するため、コリメータレンズ2の位置は平行光束となる位置から300μm(上述のように対物レンズの製造誤差を300mλp−vとする)移動した位置となる。
ここで、従来においてはコリメータレンズ2と対物レンズ4間の光束を平行光束に調整する場合、対物レンズ4の製造誤差である±300mλp−vは光ヘッド20の収差量として残る。本実施形態によれば、対物レンズ4を出射した光束の球面収差を検出し、球面収差を光ヘッド20全体でキャンセルするように調整するので、光ヘッド20の収差を正確に抑えることが可能となる。
対物レンズアクチュエータ5は、図1の構成に加えて2軸のチルトステージ58により傾き調整が可能な構造となっている。CPU52からのコマ収差量COMAはステージドライバー54内の対物レンズアクチュエータ5を傾ける送りモータ(チルトステージ58を駆動するモータ)にフィードバックされる。そしてコマ収差量COMAが目標値となったところで対物レンズアクチュエータ5の接着固定を行う。
その際、球面収差の調整と同様にコマ収差量をエラー信号として、エラー信号が0となるように対物レンズアクチュエータ5の傾き調整を行い、エラー信号が0となる点でコマ収差が目標値となるようにフィードバック制御を行う。
なお、コリメータレンズ2の位置調整は波面センサ29によって得られる球面収差を観測しながら手動で行うことも可能である。
本実施形態によれば、図1、図2の実施形態に比べてより簡便且つ安価な装置で高速な調整が可能となる。また、図3に比べより高性能に光ヘッドの収差調整が可能である。
本発明に係る光ヘッド調整装置の第1の実施形態を示すブロック図である。 図1の4分割センサの受光面を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。 図4のホログラム素子27のパターンを示す図である。 図4の分割受光素子28の受光面を示す図である。 本発明の第4の実施形態を示すブロック図である。 従来例の光ヘッド調整装置を示す図である。
符号の説明
1 レーザ光源
2 コリメータレンズ
3 跳ね上げミラー
4 対物レンズ
5 対物レンズアクチュエータ
6 ガラス基板
7 カップリングレンズ
8 干渉計
18 CCD
21 集光レンズ
22 シリンドリカルレンズ
23 分割センサ
25 球面収差検出器
26 集光レンズ
27 ホログラム素子
28 分割受光素子
29 波面センサ
31 マイクロレンズ
32 CCD
51 信号処理回路
52 CPU
53 XYZ軸ステージ
54 ステージドライバー
55 X軸ステージ
56 ピエゾ駆動回路
57 位置エラー信号
58 チルトステージ

Claims (2)

  1. レーザ光源と、前記レーザ光源の出射光束を平行化するコリメータレンズと、前記コリメータレンズによって平行化された光束を集光する対物レンズとを有する光ヘッドの調整方法において、
    干渉計或いは波面センサを用いて球面収差を検出する球面収差検出手段により前記対物レンズからの出射光束の球面収差量を検出する工程と、
    前記球面収差検出手段の出力に基づいて前記レーザ光源と前記コリメータレンズとの光軸方向の相対距離を調整する工程と、
    を含むことを特徴とする光ヘッド調整方法。
  2. レーザ光源と、前記レーザ光源の出射光束を平行化するコリメータレンズと、前記コリメータレンズによって平行化された光束を集光する対物レンズとを有する光ヘッドの調整方法において、
    干渉計或いは波面センサを用いて球面収差を検出する球面収差検出手段により前記対物レンズからの出射光束の球面収差量を検出する工程と、
    コマ収差検出手段により前記対物レンズからの出射光束のコマ収差量を検出する工程と、
    前記球面収差検出手段の出力に基づいて前記レーザ光源と前記コリメータレンズとの光軸方向の相対距離を調整する工程と、
    前記コマ収差検出手段の出力に基づいて前記対物レンズの傾きを調整する工程と、
    を含むことを特徴とする光ヘッド調整方法。
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