JP2005274550A - レーザー測長器及び光ディスク原盤露光装置 - Google Patents

レーザー測長器及び光ディスク原盤露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 被測定面の微細な凹凸の影響を受けにくくするとともに、被測定面に局在する比較的大きなキズ等の影響を排除し、精度良く円筒側面等の曲面の変位測定を行うことができるレーザー測長器を提供する。
【解決手段】 ビーム分割手段100と、分割されたレーザービームを第1のビームと第2のビームに分割すると共に、参照ミラー3から反射されて戻る第1のビームと被測定物5から反射されて戻る第2のビームとを合成する干渉計2と、対物レンズ光学系4と、干渉計2から出射される干渉光を集光する集光レンズ110と、光検出器6と、測長回路7とを備える。そして、分割された第1のビームまたは第2のビームのうち任意の部分を遮断するビーム遮断手段120をビーム分割手段100と干渉計2との間に備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、測長技術及び計測技術に係り、特にレーザーを用いた例えばターンテーブル等に代表される円筒側面のような移動曲面の変位計測技術に関する。
レーザー測長器を利用した移動物体の変位測定では、被測定物体に平面ミラーやコーナーキューブを設置して反射鏡として利用することが多い。通常、レーザー測長器の光源は、He-Neレーザー等可視域レーザーで、かつ直径数ミリ程度の円形平行光ビームが出射される。そのため、対象物体が微小な場合や曲面の場合は、物体の所望の位置に照射でき、また照射ビームの反射光が返ってくるように、レーザー測長器の測定用ビームを対物レンズで集光し、小さく絞って物体表面に当てるのが通例である。
図28に、マイケルソン干渉計を利用したレーザー測長器における典型例を示す。1はレーザーヘッド、2はビームスプリッタ、3は参照ミラー、4aは対物レンズ、5は被測定物体(曲面)、6は光検出器、7は測長回路である。参照ミラーとビームスプリッタとの間隔は一定に固定されており、これらは一体化されることが多い。
レーザーヘッド1から出射されたレーザービームは、ビームスプリッタ2により測定ビームと参照ビームに2分割される。参照ビームは、参照ミラー3で反射してビームスプリッタ2に戻る。測定ビームは、レンズ4aで収束されて被測定物体に導かれ表面に集光するとともに、反射ビームとして、逆に進んでレンズ4aを経て再び平行光に変換されてビームスプリッタに戻り、参照ミラーから反射された参照ビームと干渉して、干渉光として光検出器6へ出射される。この意味でビームスプリッタ2(及び一体化された参照ミラー3)は干渉計と呼ばれる。さらに、参照ビームと測定ビームおよび反射ビームの分離性を良くするため、直線偏光のレーザーヘッドを使い、ビームスプリッタを偏光ビームスプリッタとし、偏光ビームスプリッタの対物レンズ側に1/4波長板を備える場合(1/4波長板も干渉計に一体化されることが多い。)もある。また、参照ミラーを2個対向させ、測定ビームが被測定物まで2往復する2パス干渉計を構成する場合もあり、その場合は分解能が2倍に向上する。光検出器6は干渉光の強度を検出し、測長回路7は光検出器の検出出力に基づいて、基準点から被測定物体の移動量あるいは移動速度を測定する。
2パス干渉計で、特に参照ミラーを平面鏡でなく90°ミラーやコーナーキューブにすると、被測定物体への測定ビームは、光軸が異なり離れた2本の平行ビームになる(測定ビームが2本あるという意味で2ビーム干渉計と呼ばれることもある。これに対し、図28では測定ビームが1本なのでシングルビーム干渉計と呼ばれる)。
2ビーム干渉計の一例を図29に示す。図29(a)において、1はレーザーヘッド、2はビームスプリッタ、8は参照ミラー、5は対象物体、6は光検出器、7は測長回路であり、図28と比較して、参照ミラー8がひとつの平面鏡から2つの90°ミラーあるいはコーナーキューブに変更されたものである。被測定物体5への測定ビームは、図29(b)に示すような間隔dだけ離れたP1とP2の物理的に異なる2本の平行ビームとなる。図28に示すような単純なマイケルソン干渉計と同様に、この場合も参照ビームと測定ビームおよび反射ビームの分離性を良くするため、直線偏光のレーザーヘッドを使い、ビームスプリッタを偏光ビームスプリッタとし、偏光ビームスプリッタの対物レンズ側に1/4波長板を備える場合(1/4波長板が干渉計に一体化される場合が多いことも同様である。)がある。このような2ビーム干渉計を、微小な対象物体や曲面の対象物体に適用する場合は、各測定ビームにおのおの対物レンズを用意して集光し、小さく絞って物体表面に当てるのが通例である。
上記レーザー測長器の測定精度を向上させる方法がこれまでにいくつか開示されている。その1つは光学系により向上させる方法であり、レーザーヘッド後で測定ビームの径を一旦拡大し、光検出器手前で再び縮小することにより、時間的な空気揺らぎの影響を小さくして測長器精度を向上させるものである(例えば、特許文献1参照。)。
また、もう1つは計測データ処理により向上させる方法であり、移動平均法によるフィルタを利用して計測データの平均化を行ない、高精度のレーザー測長器とするものである(例えば、特許文献2参照。)。
また、もう1つはレーザー測長器の測定精度を計測ビーム形状の工夫により向上させる方法であり、計測ビームを一方向のみ集光し被計測物体表面上に照射することで、特に円筒側面の動的変位計測における測定を高精度化させるものである(例えば、特許文献3参照。)。
特開平9−280827号公報 特開2001−4321号公報 特開2003−329408号公報
上述したように、レーザー測長器を用い、測定ビームを対物レンズで絞って移動曲面の変位測定を行うことは公知の技術である。絞った測定ビームのスポットサイズは、被測定面の曲率半径との関係もあるが、おおよそ数〜数十ミクロン程度である。このようなスポットサイズに対し、物体曲面がミラーなど十分に研磨された平滑面(例えばλ/10程度;λはレーザー波長で0.5〜1ミクロン程度)であれば、光検出器に戻る反射ビームの測長品質は問題ないが、物体曲面が例えば金属切削面などで構成される場合は、図30(a)に示すように、測定ビームのスポットPサイズに対して切削痕Qが無視できない大きさになり、また切削痕Qの深さもレーザー波長と同程度以上となるため、測定ビームが切削痕Qのどこに当たっているかによって、あるいは切削痕Qとの重なりに応じて測長データが変動するようになる。
例えば、図30(b)のように円筒を回転中の側面の移動量測定を考える。円筒物体を金属切削して製作する場合、概ね図のY方向(円筒の断面円を含む平面)近傍に切削痕Qが残るが、完全平行でなく、蛇行したり部分的に消えたりする。また、円筒物体の回転にも振れがあるので、結局測定ビームを固定しても、回転中に測定ビームの集光スポットPはある程度切削痕Qの横断を繰り返すことになる。そのため、円筒側面の切削痕横断によって測長データが変動し、円筒側面の変位測定精度が低下してしまう。一例を挙げると、アルミ切削して製作した直径120ミリの円筒を1200rpmで回転させながらヘテロダインレーザー干渉測長器により変位測定した(約10ミクロンのビームスポットに絞り込んだ)ところ、想定される円筒の振れ量以外にドリフト成分が発生した。
切削痕に限らず、傷が存在する場合や粗面でも、大きさによっては同様の現象が起こり得る。変位測定中に被測定物体が移動すると、一般的には測定ビームスポットの物体上照射位置も移動するので、測定ビームスポットが切削痕や傷などを横断する。そのため、被測定面のミクロな凹凸の存在で測長データが変動を受け、物体曲面の変位というマクロ的な量を計測しているのにも関わらず、変位測定精度が低下する問題が発生する。被測定物体の曲面を研磨して鏡面化できれば問題点は解決するが、物体形状や大きさ・加工性・費用の点からアルミ等を切削して製作せざるを得ない場合も多い。
また、上記に示したレーザー測長器の測定精度向上の方法(特開平9−280827号公報)は、レーザーヘッド後で測定ビームの径を一旦拡大し、光検出器手前で再び縮小することにより、時間的な空気揺らぎの影響を小さくして測長器精度を向上させるもので、測定時の空気揺らぎに起因するばらつきの改善を目的としており、上記現象は解消できない。
また、もう1つの方法(特開2001−4321号公報)では、移動平均法によるフィルタを利用して計測データの平均化を行う計測データ処理により測定精度を向上させており、測定データのレーザー発振ノイズに起因するばらつきの改善が目的で、上記現象は解消できない。
また、実際の曲物体表面上には、今まで述べた切削痕以外にも、より大きなキズ等の形状欠陥領域(以下キズ領域)が局在する場合が多い。キズ領域の発生も曲表面の形成方法に依存するものであり、切削・研磨を有限サイズの刃先・砥粒で行う以上完全に無くすことは困難である。キズ領域が、照射ビームスポットが完全に含まれるほど大きく(数〜数十ミクロン以上)また段差(深さ・高さ)も照射ビームの波長オーダー(0.5〜1ミクロン)以上となると、キズ領域に照射されるビームからは他の照射ビームと比較して大きく異なる変位測定値となってしまう。そのため全照射ビーム本数に対するキズ領域の大きさの割合が高いと、測定ビームのキズ領域走査有無の割合が同程度に近づくため、測定ビーム分割による平均化の効果が薄れて誤差が大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、上記現象を解消するためになされたもので、被測定面の微細な凹凸の影響を受けにくくするとともに、被測定面に局在する比較的大きなキズ等の影響を排除し、精度良く円筒側面等の曲面の変位測定を行うことができるレーザー測長器及び光ディスク原盤露光装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する請求項1の発明に係るレーザー測長器は、被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、レーザー光源から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数のビームに分割するビーム分割手段と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと第2のビームに分割すると共に、参照ミラーから反射されて戻る第1のビームと被測定物から反射されて戻る第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する干渉計と、該干渉計から出射される複数の第2のビームそれぞれを集光して前記被測定物表面に照射し、該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記干渉計に戻す対物レンズ光学系と、前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズと、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路と、を備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項2の発明に係るレーザー測長器は、被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、レーザー光源から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数のビームに分割するビーム分割手段と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと2本の第2のビームに分割すると共に、参照ミラーから反射されて戻る第1のビームと被測定物から反射されて戻る第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する2パス干渉計と、前記2パス干渉計から出射される2組の第2のビームを1組に合成して出射し、被測定物からの反射光を2組の第2のビームに再分割して干渉計に戻す合成分割手段と、前記合成分割手段から出射される複数の第2のビームそれぞれを集光して前記被測定物表面に照射し、該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記合成分割手段に戻す対物レンズ光学系と、前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズと、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路と、を備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項3の発明に係るレーザー測長器は、被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、レーザー光源から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数のビームに分割するビーム分割手段と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと第2のビームに分割して出射すると共に、それぞれ前記被測定物から反射されて戻る第1のビームと第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する干渉計と、該干渉計から出射される複数の第1及び第2のビームそれぞれを集光して前記被測定物表面に照射し、該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記干渉計に戻す第1及び第2の対物レンズ光学系と、前記被測定物に照射される第1のビームと第2のビームの照射方向を調整する導光手段と、前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズと、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路とを備え、前記導光手段が、前記被測定物に照射される第1のビームと第2のビームとを共通軸をもって向かい合う方向となるように導光することを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項4の発明に係るレーザー測長器は、被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、レーザー光源から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数のビームに分割するビーム分割手段と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと第2のビームに分割して出射すると共に、それぞれ前記被測定物から反射されて戻る第1のビームと第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する干渉計と、該干渉計から出射される複数の第1及び第2のビームそれぞれを集光して前記被測定物表面に照射し、該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記干渉計に戻す第1及び第2の対物レンズ光学系と、前記被測定物に照射される第1のビームと第2のビームの照射方向を調整する導光手段と、前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズと、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路とを備え、前記導光手段が、前記被測定物に照射される第1のビームと第2のビームとを共通軸をもって逆方向となるように導光することを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項5の発明に係るレーザー測長器は、被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、レーザー光源から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数のビームに分割する第1ビーム分割手段と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを2方向に分割する第2ビーム分割手段と、前記2方向に分割されたビームが直交するように、少なくとも一方のビームの照射方向を調整する導光手段と、前記2方向に分割された複数のビームそれぞれについて、第1のビームと第2のビームに分割して出射すると共に、参照ミラーから反射されて戻る第1のビームと被測定物から反射されて戻る第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する第1及び第2干渉計と、前記干渉計から出射される複数の第2のビームを集光して前記被測定物表面に照射し、該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記干渉計に戻す第1及び第2の対物レンズ光学系と、前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する第1及び第2集光レンズと、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する第1及び第2光検出器と、該光検出器の出力に基づき測長を行う第1及び第2測長回路と、を備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項6の発明に係るレーザー測長器は、被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、レーザー光源から出射されたレーザービームを複数のビームに分割するビーム分割手段と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと第2のビームに分割し、第2のビームを出射して被測定物で反射させることをパスを変えて2回繰り返すと共に、参照ミラーから反射されて戻る第1のビームと被測定物から2回目に反射されて戻る第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する2パス干渉計と、該干渉計から出射される複数の第2のビームそれぞれを集光して前記被測定物表面に照射し、該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記干渉計に戻す対物レンズ光学系と、前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズと、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路と、を備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項7の発明に係るレーザー測長器は、請求項1ないし5のいずれか一に記載のレーザー測長器において、前記ビーム分割手段と前記干渉計との間に配置され、前記ビーム分割手段で分割された複数のビームのうち任意の部分を遮断するビーム遮断手段を備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項8の発明に係るレーザー測長器は、被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、レーザー光源から出射されたレーザービームを第1のビームと第2のビームに分割すると共に、参照ミラーから反射されて戻る第1のビームと被測定物から反射されて戻る第2のビームとを干渉するように合成し干渉光を出射する干渉計と、該干渉計と前記被測定物との間に前記第2のビームを1方向に収束させて、前記被測定物表面にスリット状のビームとして照射するとともに、前記被測定物表面からの反射光を前記干渉計に戻す対物レンズ光学系と、前記干渉計から出射される干渉光を集光する集光レンズと、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路と、を備えるレーザー測長器であって、前記レーザー光源から出射されたレーザービームの任意の部分を遮断するビーム遮断手段を前記レーザー光源と前記干渉計との間に備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項9の発明に係るレーザー測長器は、請求項1ないし8のいずれか一に記載のレーザー測長器において、前記集光レンズに2組の凸レンズ系を対向させたアフォーカル光学系を用いると共に、前記凸レンズ系の共焦点位置に所定の開口を有するアパーチャを備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項10の発明に係る光ディスク原盤露光装置は、ターンテーブルと露光ビームの横送り機構を有する光ディスク原盤露光装置において、前記ターンテーブルを被測定物として、横送り方向における該ターンテーブルの基準点からの移動量を測定する請求項1〜4及び6のいずれか一に記載のレーザー測長器と、前記レーザー測長器の測長結果に基づいて横送り機構の送り量を制御する手段と、を備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項11の発明に係る光ディスク原盤露光装置は、ターンテーブルと露光ビームの横送り機構を有する光ディスク原盤露光装置において、前記ターンテーブルを被測定物として、横送り方向における該ターンテーブルの基準点からの移動量を測定する請求項1〜4及び6のいずれか一に記載のレーザー測長器と、前記レーザー測長器の測長結果に基づいて横送り方向における露光ビームの位置を制御する手段と、を備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項12の発明に係る光ディスク原盤露光装置は、ターンテーブルと露光ビームの横送り機構を有する光ディスク原盤露光装置において、前記ターンテーブルを被測定物として、横送り方向およびそれに直交する方向における該ターンテーブルの基準点からの移動量を測定する請求項5に記載のレーザー測長器と、前記レーザー測長器の測長結果に基づいて横送り方向およびそれに直交する方向における露光ビームの位置を制御する手段と、を備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項13の発明に係る光ディスク原盤露光装置は、請求項10ないし12のいずれか一に記載の光ディスク原盤露光装置において、ターンテーブル移動型の光ディスク原盤露光装置であって、前記レーザー光源と前記干渉計との間に前記レーザー測長器の光軸角度調整手段を備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項14の発明に係る光ディスク原盤露光装置は、請求項13に記載の光ディスク原盤露光装置において、前記光軸角度調整手段は角度調整可能な少なくとも2組の折り曲げミラーで構成されていることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項15の発明に係る光ディスク原盤露光装置は、請求項13または14に記載の光ディスク原盤露光装置において、前記光軸角度調整手段と前記干渉計との間に、レーザー光の一部を分岐し前記レーザー光源の光軸とターンテーブル移動軸との角度ずれを検出する光軸角度ずれ検出手段を備えることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項16の発明に係る光ディスク原盤露光装置は、請求項15に記載の光ディスク原盤露光装置において、前記光軸角度ずれ検出手段は,角倍率が1より大のアフォーカル光学系を含むことを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項17の発明に係る加工装置は、ターンテーブルを有し、請求項1〜9のいずれか一に記載のレーザー測長器を搭載していることを特徴とする。
本発明の効果として、請求項1の発明によれば、円筒など一方向のみに曲面を有する被測定物体の移動量を測定する場合、分割された複数の集光スポットの並ぶ方向を被測定物体の非曲面方向と一致させることで、測定ビーム全体に対する被測定面のミクロな凹凸の影響を低下させ移動量を精度良く測定できる。
なお、計測ビームを被計測物体表面上で一方向のみ集光するように形状を工夫することで測定の高精度化をはかる技術もあるが、本発明では計測ビームを複数設けて被計測物体表面上に照射することで同等の目的を達成する。またビーム本数と間隔をアレンジすることでその技術と比較し大きな被測定物体に対しても対応が可能である。
請求項2の発明によれば、被測定物に照射されるビームは1組になり光学系の取り扱いが非常に行いやすくなる。
請求項3の発明によれば、被測定物体の移動量に対して光学移動量が2倍になるので分解能を2倍にすることができる。また、共通軸上に測定ビームが対向して照射するよう配置されており、特に曲面物体の外周の変位測定に好適となる。
請求項4の発明によれば、被測定物体の移動量に対して光学移動量が2倍になるので分解能を2倍にすることができる。また、共通軸上に測定ビームが逆向きに照射するよう配置されており、特に曲面物体の内周の変位測定に好適となる。
請求項5の発明によれば、直交する2方向の変位測定手段が備わっているので、直交2方向の変位測定が同時に行え、測定値を制御に利用できる。
請求項6の発明によれば、円筒など一方向のみに曲面を有する被測定物体の移動量を測定する場合、分割された複数の集光スポットの並ぶ方向を被測定物体の非曲面方向と一致させることで、2倍の分解能を得ると同時に、照射ビーム全体に対する被測定面のミクロな凹凸の影響は低下させて移動量を精度良く測定できる。
請求項7の発明によれば、ビーム分割手段と干渉計との間にビーム遮断手段を備え、複数個に分割したビームの任意の一部を遮断して被測定物体表面に局所的に残存するキズ領域をビームが走査しないようにできるので、被測定物体の移動量測定におけるキズ領域の存在による測定誤差増大の影響を無くすことができる。
請求項8の発明によれば、円筒など一方向のみに曲面を有する被測定物体の移動量を測定する場合、測定ビームの集束方向を被測定物体の曲面方向と一致させることで、測定ビーム全体に対する被測定面のミクロな凹凸の影響を低下させ移動量を精度良く測定できる。さらに光源と干渉計との間にビーム遮断手段を備え、ビームの任意の一部を遮断して非測定物体表面に局所的に残存するキズ領域をビームが走査しないようにできるので、被測定物体の移動量測定におけるキズ領域の存在による測定誤差増大の影響をなくすことができる。
請求項9の発明によれば、受光器へのビームを集光手段として、2組の凸レンズ系を向かい合わせ共焦点位置に配置し、共焦点位置に適当な大きさの開口を有するアパーチャを設けているので、アパーチャにより光学ノイズ成分がカットされ、測定のS/Nを向上させることができる。
請求項10の発明によれば、ターンテーブルもしくは露光ビームの横送り方向における、ターンテーブル回転時の基準点からの移動量を高精度に測定し、かつ測定量に基づき横送り機構の送り量を制御しているので、光ディスク原盤のトラックピッチ変動を抑え、高精度な原盤露光を行うことができる。
請求項11の発明によれば、ターンテーブルもしくは露光ビームの横送り方向における、ターンテーブル回転時の基準点からの移動量を高精度に測定し、かつ測定量に基づき露光ビーム位置を制御しているので、光ディスク原盤のトラックピッチ変動を抑え、高精度な原盤露光を行うことができる。
請求項12の発明によれば、ターンテーブルもしくは露光ビームの横送り方向およびそれに直交する方向における、ターンテーブル回転時の基準点からの移動量を高精度に測定し、かつ測定量に基づき前記2方向における露光ビーム位置を制御しているので、光ディスク原盤のトラックピッチ変動を抑えるのみならずトラック方向における露光位置変動を抑えることができ、いっそう高精度な原盤露光を行うことができる。
請求項13の発明によれば、光源と干渉計との間に光軸の角度調整手段を備えており、原盤露光ごとに光軸角度を調整してターンテーブル移動軸方向に一致調整が可能になるので、レーザー光変動による軸間角度ずれによる変位測定誤差をなくすことができる。すなわち、変位測定の精度を向上させることができる。
そのため、ターンテーブル移動型の光ディスク原盤露光装置において、変位測定誤差による露光精度低下の影響を排除することができる。
請求項14の発明によれば、光軸角度調整手段として少なくとも2組の角度調整可能な折り曲げミラーを光源と干渉計の間に配置しているので、折り曲げミラーの角度調整により、光軸角度をターンテーブル移動軸と一致させることができるだけでなく、光軸位置変動も抑えることができ、変位測定の精度を向上させることができる。したがって、ターンテーブル移動型の光ディスク原盤露光装置において、変位測定誤差による露光精度低下の影響を排除することができる。
請求項15の発明によれば、光軸調整手段をレーザー光源と干渉計(あるいはビーム分割手段)との間に配置し、光軸角度調整手段と干渉計(あるいはビーム分割手段)との間にレーザー光の一部を取り出して光軸角度ずれを検出する光軸角度ずれ検出手段を配置しており、検出手段上でレーザー光位置を検出するとともに基準位置からのレーザー光位置ずれ量を無くすように光軸角度調整手段を調整することで、レーザー光軸角度をターンテーブル移動軸と一致させることができる。
請求項16の発明によれば、光軸角度ずれ検出手段の光分岐手段とモニタ手段の間に角倍率が1より大きいアフォーカル光学系を配置し,光軸角度ずれを拡大してモニタ手段に導いているので,光軸角度検出の精度を向上させることができる。
請求項17の発明によれば、ターンテーブルを搭載した、レーザー描画装置、電子線描画装置、精密加工装置、マスク転写装置などで、回転時のターンテーブル移動量を高精度に測定できるので、測定量を制御に利用することで加工精度等の装置性能を向上できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、全図面において、共通する部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(1)本発明に係るレーザー測長器の第1の実施の形態(請求項1の発明)
本発明に係るレーザー測長器は、図1(a),(b)に示すように、レーザー光源1から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数(ここでは4本)のビームに分割するビーム分割手段100と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビーム(参照ビーム)と第2のビーム(測定ビーム)に分割すると共に、参照ミラー3から反射されて戻る第1のビーム(参照ビーム)と被測定物体5から反射されて戻る第2のビーム(測定ビーム)とを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する干渉計2と、干渉計2から出射される複数の第2のビーム(測定ビーム)それぞれを集光して被測定物体5の表面に照射し、被測定物体5の表面からの反射光を再び平行ビームにして干渉計2に戻す対物レンズ光学系4と、干渉計2から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズ110と、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器6と、光検出器6の出力に基づき測長を行う測長回路7とを備える。
ビーム分割手段100は、単純な複数アパーチャによる分割、あるいは単一もしくは複数のビームスプリッタプレートなどが挙げられる。
対物レンズ光学系4は、図28に示す1つのビームを集光する対物レンズ光学系4aとは異なり、分割された複数個の測定ビームがそれぞれ被測定物体5表面に集光スポットとして照射されるように作用する。例えば、図2に示すような分割ビーム数に対応するレンズアレイが挙げられ、レンズの焦点位置と被測定面位置とを一致させるものである。
したがって、干渉計2から出射され、対物レンズ光学系4により集光される集光ビームは、図1(c)に示すように、被測定物体5の表面に照射され、その表面において一列に並んだ複数(ここでは4つ)の集光スポットPとなる。この複数の集光スポットPの配列方向は被測定物体5の曲面でない方向(X方向)と一致させることが好ましい。曲面が切削製作された場合、Y方向に延びた切削痕がY方向直交するX方向に並ぶことになるが、照射ビームはX方向に複数個に分割されるのですべての照射ビームが被測定面のミクロな凹凸である切削痕や傷に当たることはなく、照射ビーム全体でみるとそれらの影響は平均化されることになる。
ついで、被測定物体5の表面で反射された測定ビームは干渉計2に返り、参照ミラーを反射した参照ビームと干渉して、干渉光として光検出器6へ出射される。ここで、図1(d)(図1(b)のA−A‘断面)に示すように干渉計2と光検出器6の中間に集光レンズ110を配置し、集光レンズ110の焦点位置を光検出器6内部の受光素子61表面と一致させ、光検出器6へ入射する複数(ここでは4本)の干渉光ビームを光検出器6の受光素子61に全て集光させるようにすると測長回路7の測長結果は全測定ビームの変位が平均化されたものとなり、被測定面のミクロな凹凸による変位データ精度低下を防ぐことができる。
なお、図3(a),(b)に示すように、ビーム分割手段100と干渉計2との間に配置され、ビーム分割手段100で分割された複数のビームのうち任意の部分を遮断するビーム遮断手段120を備えるようにしてもよい。(請求項7)
この場合、レーザー光源1から出射されたレーザービームを干渉計2の手前でビーム分割手段100により直線上に並ぶ複数個のビームに分割し、対物レンズ光学系4で図3(c)に示すように被測定物体5の表面に一列の集光スポットPが照射されるようにする。
さらにビーム分割手段100と干渉計2との間にビーム遮断手段120を設け、ビーム分割手段100により複数本に分割されたレーザービームの任意の部分を遮断し、干渉計2に到達しないようにする。なお、図3(b)および(d)には4本のレーザービームに分割し、そのうち1本をビーム遮断手段120にて遮断している様子を示している。
図3(c)の様なキズ領域Dが被測定物体5の曲面上に存在するとき、X方向で4分割されたレーザービームの下から2本目をビーム遮断手段120により遮断し、被測定物体5のキズ領域Dに対応する下から2本目のレーザービームがなくなった状態で残りの3本のレーザービームが一列の集光スポットPとして照射されるようにする。照射される3本のレーザービームはキズ領域Dを避けており、キズ領域Dを走査することによる測定精度低下をなくすことができる。遮断するレーザービームを適宜調整することで種々の局在的なキズ分布を有する被測定物体5に対して対応が可能となる。
ビーム分割手段100としては、前述のように単純な複数アパーチャによる分割、あるいは単一もしくは複数のビームスプリッタプレートなどが挙げられる。またビーム遮断手段120としては、単純な遮光帯や液晶シャッタアレイなどが挙げられる。
このようにすると、対物レンズ光学系4の作用が異なり、分割された複数のレーザービームがそれぞれ被測定物5の表面に集光スポットPとして照射されるように作用する。また、対物レンズ光学系4としては、図4に示すような分割されたレーザービームの数に対応するレンズアレイが挙げられ、レンズの焦点位置と被測定面位置とを一致させるようにする。
さらに、図5に示すように、集光レンズ110に2組の凸レンズ系110a,110bを対向させたアフォーカル光学系を用いると共に、凸レンズ系110a,110bの共焦点位置BFに所定の開口Oを有するアパーチャAPを備えるようにしてもよい。(請求項9)
詳しくは、図5(a),(b)の光検出器6の手前の集光レンズ110の構成を、図6に示すように2組の凸レンズ系110a,110bを向かい合わせて共焦点位置BFを形成し、その共焦点位置BFに適当な大きさのアパーチャAPを設けた構成とする。なお、共焦点位置BFには入射するレーザービームのスペクトルが形成されるが、光軸に対して離れた位置に形成される高次スペクトルはノイズ成分であり、光軸近傍に適切な開口Oを有するアパーチャAPを透過させることにより、これら光学ノイズ成分をカットでき測定のS/Nを向上させることが出来る。
(2)本発明に係るレーザー測長器の第2の実施の形態(請求項2発明)
本発明に係るレーザー測長器は、図6(a),(b)に示すように、レーザー光源1から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数(ここでは4本)のビームに分割するビーム分割手段100と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビーム(参照ビーム)と2本の第2のビーム(測定ビーム)に分割すると共に、参照ミラーから反射されて戻る第1のビーム(参照ビーム)と被測定物から反射されて戻る第2のビーム(測定ビーム)とを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する2パス干渉計2と、2パス干渉計2から出射される2組の第2のビーム(測定ビーム)を1組に合成して出射し、被測定物からの反射光を2組の第2のビーム(測定ビーム)に再分割して干渉計2に戻す合成分割手段と、合成分割手段から出射される複数の第2のビーム(測定ビーム)それぞれを集光して被測定物体5表面に照射し、被測定物体5表面からの反射光を再び平行ビームにして合成分割手段に戻す対物レンズ光学系4と、干渉計2から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズ110と、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器6と、光検出器6の出力に基づき測長を行う測長回路7とを備える。なお、合成分割手段は、ミラー20とビームスプリッタ21とからなる。
また、ビーム分割手段100によるビーム分割はX方向(2パス干渉計2の入反射平面に対して垂直な平面内での分割)とするとよい。すなわち、図6の構成は後述する図13の構成において、合成分割手段を追加し、ビーム分割手段100が分割するビームの方向を90°回転させたものである。これにより、図6(c)のように対物レンズ光学系4で集光されて被測定物体5表面に一列の集光スポットPとして照射されるようになる。
また、2本の測定ビームの分離性を良くするため、直線偏光のレーザー光源1を使い、干渉計2を偏光ビームスプリッタとし、偏光ビームスプリッタの対物レンズ光学系4側に1/4波長板を備えた上で、ビームスプリッタ21も偏光ビームスプリッタにするのが望ましい。このようにすると対物レンズ光学系4に入射する測定ビームは取り扱い上一本になるので、2パス干渉計2による分解能向上が得られると同時に測定ビームに対し対物レンズ光学系4のビーム分割方向を自在に設定できる(図6ではX方向に一致させているが、Y方向に一致させそちらに被測定物体の曲面方向をあわせても支障ない)ため光学系セッティング時における取り扱いが非常に行いやすくなる。
なお、集光レンズ110に2組の凸レンズ系を対向させたアフォーカル光学系を用いると共に、凸レンズ系の共焦点位置に所定の開口を有するアパーチャを備えるようにしてもよい。(請求項9)
(3)本発明に係るレーザー測長器の第3の実施の形態(請求項3の発明)
本発明に係るレーザー測長器は、図7(a)に示すように、レーザー光源1から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数(ここでは4本)のビームに分割するビーム分割手段100と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと第2のビームに分割して出射すると共に、それぞれ被測定物体5から反射されて戻る第1のビームと第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する干渉計2と、干渉計2から出射される複数の第1及び第2のビームそれぞれを集光して被測定物体5表面に照射し、被測定物体5表面からの反射光を再び平行ビームにして干渉計2に戻す第1及び第2の対物レンズ光学系4と、被測定物体5に照射される第1のビームと第2のビームの照射方向を調整する導光手段(ミラー)20と、干渉計2から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズ110と、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器6と、光検出器6の出力に基づき測長を行う測長回路7とを備え、前記導光手段(ミラー)20が、前記被測定物体5に照射される第1のビームと第2のビームとを共通軸をもって向かい合う方向となるように導光することを特徴とする。
すなわち、干渉計2から同等な2組の測定ビームを分岐させると共に、ビーム方向を変更させる光学系により2組の測定ビームを照射方向が同じになり、ビーム光軸が共通となるように配置したものである。この構成は図1の構成における参照ミラー3を被測定物体5表面に置換えてもう1組の測定ビームを設け、対物レンズ光学系4を含む2組の測定ビームを共通の光軸(Z軸)を持ち対向させるためのミラー20を追加したものである。被測定物体5に対して2本の測定ビームで移動量を測定することになり、被測定物体5の移動量に対して干渉計2上の光学的移動量は2倍になるため、分解能は2倍に向上する。
また、2組の測定ビームで被測定物体5を挟み込む形になるので、回転する円筒外側面の変位測定などに好適である。被測定物体5の形状により図示しないミラーが存在しても差し支えなく、対物レンズはこれらミラーの間に存在しても差し支えない。また、干渉計2として図7または後述する図13の2パス干渉計2の構成を適用することも可能である。
なお、第1の実施の形態に述べたように、図8(a),(b)のように、第1の実施の形態に述べたように、ビーム分割手段100と干渉計2との間に配置され、ビーム分割手段100で分割された複数のビームのうち任意の部分を遮断するビーム遮断手段120を備えるようにしてもよい。(請求項7)
さらに、集光レンズ110に2組の凸レンズ系を対向させたアフォーカル光学系を用いると共に、凸レンズ系の共焦点位置に所定の開口を有するアパーチャを備えるようにしてもよい。(請求項9)
(4)本発明に係るレーザー測長器の第4の実施の形態(請求項4の発明)
本発明に係るレーザー測長器は、図9(a),(b)に示すように、レーザー光源1から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数(ここでは4本)のビームに分割するビーム分割手段100と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと第2のビームに分割して出射すると共に、それぞれ被測定物体5から反射されて戻る第1のビームと第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する干渉計2と、干渉計2から出射される複数の第1及び第2のビームそれぞれを集光して被測定物体5表面に照射し、被測定物体5表面からの反射光を再び平行ビームにして干渉計2に戻す第1及び第2の対物レンズ光学系4と、被測定物体5に照射される第1のビームと第2のビームの照射方向を調整する導光手段(ミラー)20と、干渉計2から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズ110と、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器6と、光検出器6の出力に基づき測長を行う測長回路7とを備え、前記導光手段(ミラー)20が、前記被測定物体5に照射される第1のビームと第2のビームとを共通軸をもって逆方向となるように導光することを特徴とする。
すなわち、干渉計2から同等な2組の測定ビームを分岐させると共に、ビーム方向を変更させる光学系により2組の測定ビームを照射方向が逆方向になり、ビーム光軸が共通となるように配置したものである。この構成は図1の構成における参照ミラー3を被測定物体5表面に置換えてもう1組の測定ビームを設け、対物レンズを含む2組の測定ビームを共通の光軸(Z)を持ち対向させるためのミラー(20)を追加したものである。被測定物体5に対して2本の測定ビームで移動量を測定することになり、被測定物体5の移動量に対して干渉計2上の光学的移動量は2倍になるため、分解能は2倍に向上する。
また、2組の測定ビームが逆を向いて配置されるので、回転する円筒内側面の変位測定などに好適である。回転する円筒外側面の変位測定などに好適である。被測定物体の形状により図示しないミラーが存在しても差し支えなく、対物レンズはこれらミラーの間に存在しても差し支えない。また、干渉計2として図3あるいは図4の2パス干渉計2の構成を適用することも可能である。
なお、第1の実施の形態に述べたように、図10(a),(b)のように、第1の実施の形態に述べたように、ビーム分割手段100と干渉計2との間に配置され、ビーム分割手段100で分割された複数のビームのうち任意の部分を遮断するビーム遮断手段120を備えるようにしてもよい。(請求項7)
さらに、集光レンズ110に2組の凸レンズ系を対向させたアフォーカル光学系を用いると共に、凸レンズ系の共焦点位置に所定の開口を有するアパーチャを備えるようにしてもよい。(請求項9)
(5)本発明に係るレーザー測長器の第5の実施の形態(請求項5の発明)
本発明に係るレーザー測長器は、図11(a),(b)に示すように、レーザー光源から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数(ここでは4本)のビームに分割する第1ビーム分割手段100と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを2方向に分割する第2ビーム分割手段(ビームスプリッタ)23と、前記2方向に分割されたビームが直交するように、少なくとも一方のビームの照射方向を調整する導光手段(ミラー)20と、前記2方向に分割された複数のビームそれぞれについて、第1のビーム(参照ビーム)と第2のビーム(測定ビーム)に分割して出射すると共に、参照ミラー3から反射されて戻る第1のビーム(参照ビーム)と被測定物から反射されて戻る第2のビーム(測定ビーム)とを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する第1及び第2干渉計2と、前記干渉計2から出射される複数の第2のビーム(測定ビーム)を集光して前記被測定物体5表面に照射し、被測定物体5表面からの反射光を再び平行ビームにして前記干渉計2に戻す第1及び第2の対物レンズ光学系4と、前記干渉計2から出射される複数の干渉光を1つに集光する第1及び第2集光レンズ110と、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する第1及び第2光検出器6と、該光検出器6の出力に基づき測長を行う第1及び第2測長回路7とを備える。
この構成は、図1に示した1組の構成を、直交する2方向(X・Y)それぞれに対して備えたものである。その際少なくとも、干渉計2と干渉計2から被測定物体5に照射される測定ビーム(当然ながら反射ビーム)と対物レンズ系4等の光学系、光検出器6と測長回路7は、方向別に2組設ける。なお、光源は単一で構わない。
この構成により直交する2方向における動的移動量を同時に測定することができるようになる。また、測定した移動量を用いて補正を行うフィードバック制御を行う上では、2方向での移動量が同時に測定できるようになって望ましい。特にターンテーブル回転等の動的移動量測定への適用が好適である。
なお、干渉計2としては図1の干渉計のほか、図6または後述する図13の2パス干渉計2の構成を適用することも可能である。
なお、第1の実施の形態に述べたように、図12のように、ビーム分割手段100と干渉計2との間に配置され、ビーム分割手段100で分割された複数のビームのうち任意の部分を遮断するビーム遮断手段120を備えるようにしてもよい。(請求項7)
さらに、集光レンズ110に2組の凸レンズ系を対向させたアフォーカル光学系を用いると共に、凸レンズ系の共焦点位置に所定の開口を有するアパーチャを備えるようにしてもよい。(請求項9)
(6)本発明に係るレーザー測長器の第6の実施の形態(請求項6の発明)
本発明に係るレーザー測長器は、図13(a),(b)に示すように、レーザー光源1から出射されたレーザービームを複数(ここでは2本)のビームに分割するビーム分割手段100と、前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビーム(参照ビーム)と第2のビーム(測定ビーム)に分割し、第2のビーム(測定ビーム)を出射して被測定物体5で反射させることをパスを変えて2回(P1、P2)繰り返すと共に、参照ミラー8から反射されて戻る第1のビーム(参照ビーム)と被測定物体5から2回目に反射されて戻る第2のビーム(測定ビーム)とを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する2パス干渉計2と、干渉計2から出射される複数の第2のビーム(測定ビーム)それぞれを集光して被測定物体5表面に照射し、被測定物体5表面からの反射光を再び平行ビームにして干渉計2に戻す対物レンズ光学系4と、干渉計2から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズ110と、前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器6と、光検出器6の出力に基づき測長を行う測長回路7とを備える。
ここで、2パス干渉計2は、2本の測定ビームが2パス(P1,P2)することにより4本の測定ビームを有する2パス2ビーム干渉計と見ることができるが、ビーム分割手段100によるビーム分割の方向と2パス干渉計2の測定ビームの入反射平面とを一致させるとよい。
これにより、図13(c)に示すように測定ビームはそれぞれ対物レンズ光学系4で集光されて被測定物体5表面に一列にならぶ2組(P1,P2)の複数集光スポット列P(ここでは2個×2組の計4個)として照射されるようになる。なお、測定ビーム中心を結ぶ直線と対物レンズ光学系4の方向は一致させる必要がある。(図13(a)におけるX方向)
この複数の集光スポットの配列方向は被測定物体5の曲面でない方向(X方向)と一致させることが好ましい。この構成においても、照射ビームはX方向に複数個に分割されるのですべての照射ビームが被測定面のミクロな凹凸である切削痕や傷に当たることはなく、光検出器6に戻る干渉光ビーム全体でみるとそれらの影響は平均化され変位データ精度に寄与しないようにできる。そのため分解能を向上させたマルチパスのレーザー測長器においても、回転中の円筒側面のような一方向に曲面を有する物体の移動量測定を、側面のミクロな凹凸の影響なく、行うことができる。
なお、集光レンズ110に2組の凸レンズ系を対向させたアフォーカル光学系を用いると共に、凸レンズ系の共焦点位置に所定の開口を有するアパーチャを備えるようにしてもよい。(請求項9)
(7)本発明に係るレーザー測長器の第7の実施の形態(請求項8の発明)
本発明に係るレーザー測長器は、図14(a),(b)に示すように、レーザー光源1から出射されたレーザービームを第1のビームと第2のビームに分割すると共に、参照ミラー3から反射されて戻る第1のビームと被測定物5から反射されて戻る第2のビームとを干渉するように合成し干渉光を出射する干渉計2と、その干渉計2と被測定物5との間に第2のビームを1方向に収束させて、被測定物5表面にスリット状のビームとして照射するとともに、被測定物5表面からの反射光を干渉計2に戻す対物レンズ光学系41と、干渉計2から出射される干渉光を集光する集光レンズ110と、集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器6と、その光検出器6の出力に基づき測長を行う測長回路7とを備える。さらに、レーザー光源1から出射されたレーザービームの任意の部分を遮断するビーム遮断手段120をレーザー光源1と干渉計2との間に備える。
詳しくは、図14(a),(b)に示すように、概ね円形であるレーザー光源1から出射されたレーザービームを一方向のみに収束させる対物レンズ光学系41を備え、測定ビームを一方向のみに収束させ、図14(c)のように被測定物体5の表面にスリット状に集光されるよう照射する。このとき、レーザービームの収束方向は被測定物体5の曲面(Y方向)と一致させる。
さらに、レーザー光源1と干渉計2との間にビーム遮断手段120を設け、レーザービームの任意の部分を遮断して干渉計2に到達しないようにする(図14(a)(c)ではビームの一部を遮断している)。
この例では、対物レンズ41の作用のみが異なり、一方向へ収束作用を有する対物レンズ光学系としては、シリンドリカルレンズ光学系が挙げられる。また、ビーム遮断手段120としては、単純な遮光帯や液晶シャッタアレイなどが挙げられる。
曲面が切削製作された場合、Y方向に延びた切削痕QがY方向に直交するX方向に複数並ぶことになるが、照射ビームはX方向に十分長いので、被測定物体5の表面(被測定面)のミクロな凹凸である切削痕Qや傷の影響は平均化され、変位データ精度には影響を与えない。一方で照射ビームは、Y方向に小さく絞られており被測定物体5の表面からの反射光が得られるので、被測定物体5の曲面の変位測定は行える。
被測定物体5の被測定面で反射した測定ビームは、参照ミラー3を反射した参照ビームと干渉して、干渉光として光検出器6へ出射されるが、干渉計2と光検出器6の間に集光レンズ110を配置し、集光レンズ110の焦点位置を光検出器6の内部の受光素子61の表面と一致させ、図14(d)に示すように光検出器6へ入射する干渉光ビームを光検出器6の受光素子61に全て集光させる。このようにすると、測長回路7の測長結果は全測定ビームの変位が平均化されたものとなり、被測定物体5の被測定面のミクロな凹凸による変位データ精度低下を防ぐことができる。
図14(c)のようなキズ領域Dが被測定物体5の表面上に存在するとき、X方向でキズ領域Dに到達するビーム部分をビーム遮断手段120により遮断し、被測定物体120のキズ領域Dに対応する部分の測定ビームがなくなった状態で測定ビームの残りの部分が照射されるようにする。実際に照射される測定ビームはキズ領域Dを避けており、キズ領域Dを走査することによる測定精度低下をなくすことができる。測定ビームの遮断される部分を適宜調整することで種々の局在的なキズ分布を有する被測定物体5に対して対応が可能となる。
また、集光レンズ110に2組の凸レンズ系を対向させたアフォーカル光学系を用いると共に、凸レンズ系の共焦点位置に所定の開口を有するアパーチャを備えるようにしてもよい。(請求項9)
(8)本発明に係る光ディスク原盤露光装置の第1の実施の形態(請求項10の発明)
本発明に係る光ディスク原盤露光装置は、図15に示すように、ターンテーブル53と露光ビームの横送り機構54を有する光ディスク原盤露光装置において、前記ターンテーブル53を被測定物として、横送り方向におけるそのターンテーブル53の基準点からの移動量を測定する上記第1の実施形態〜第5の実施形態のいずれか一に記載のレーザー測長器と、前記レーザー測長器の測長結果に基づいて横送り機構の送り量を制御する手段(図示せず)と、を備える。
すなわち、光ディスク原盤露光装置は、レーザーあるいは電子銃等の露光光源51とこれらの露光光学系52と、回転するターンテーブル53(Mはモーター)と、ターンテーブルもしくは露光光学系の一部を1方向に動かす横送り機構54(この図ではターンテーブルを動かす。またその場合は、レーザー測長器構成の少なくともビームスプリッタ2・参照ミラー3・対物レンズ光学系4をターンテーブルと一体化して移動させる。Mはモーター)と、以上全体の制御系(図示せず)から構成されており、ターンテーブル自体はアルミ等の金属で製作されるので、上記レーザー測長器構成1〜7を搭載して、ターンテーブル外周側面に測定ビームを当てることにより、ターンテーブルの回転時における基準位置からの移動量を高精度に測定できるようになる。さらに横送り機構の送り量の制御手段55を備えることによって、横送り方向の移動量を測定してこの制御手段にフィードバックすることにより、横送り量を調整しターンテーブルの基準位置からの移動量をキャンセルして原盤露光を行うことが可能となり、横送り方向(すなわち光ディスク原盤の半径方向)の露光精度(これは光ディスク原盤のトラックピッチ精度となる)が向上する。
上記の説明から明らかなように、本発明によれば、ターンテーブルもしくは露光ビームの横送り方向における、ターンテーブル回転時の基準点からの移動量を高精度に測定し、かつ測定量に基づき横送り機構の送り量を制御しているので、光ディスク原盤のトラックピッチ変動を抑え、高精度な原盤露光を行うことができる。
(9)本発明に係る光ディスク原盤露光装置の第2の実施の形態(請求項11の発明)
本発明に係る光ディスク原盤露光装置は、図16に示すように、ターンテーブル53と露光ビームの横送り機構を有する光ディスク原盤露光装置において、前記ターンテーブル53を被測定物として、横送り方向におけるそのターンテーブル53の基準点からの移動量を測定する上記第1の実施形態〜第5の実施形態のいずれか一に記載のレーザー測長器と、前記レーザー測長器の測長結果に基づいて横送り方向における露光ビームの位置を制御する手段52Aとを備える。
すなわち、光ディスク原盤露光装置の露光光学系に、露光フォーマットの関係上、横送り方向へのビーム位置制御手段52Aが付加されており、横送り方向の移動量を測定すると共に、上記ビーム位置制御にフィードバックすることにより、ビーム位置を調整しターンテーブルの基準位置からの移動量をキャンセルして原盤露光を行うことが可能となり、横送り方向(すなわち光ディスク原盤の半径方向)の露光精度(これは光ディスク原盤のトラックピッチ精度となる)が向上する。
上記の説明から明らかなように、本発明によれば、ターンテーブルもしくは露光ビームの横送り方向における、ターンテーブル回転時の基準点からの移動量を高精度に測定し、かつ測定量に基づき露光ビーム位置を制御しているので、光ディスク原盤のトラックピッチ変動を抑え、高精度な原盤露光を行うことができる。
なお、図15,図16のような露光中にターンテーブル53が横送りされるターンテーブル移動型の光ディスク原盤露光装置では、レーザー光源1の光軸L方向とターンテーブル移動軸方向Mを一致させる必要があるが、図17に示すように、光軸L方向とターンテーブル移動軸方向Mとの間において経時変化で角度ずれδが生じ、変位測定結果にターンテーブル53の移動量に依存した誤差が発生してしまう。すなわち、レーザー光源1から放射されるレーザービームは比較的変動が大きく、温度等の環境変動を極力排除しても経時的にミリラジアンオーダーの出射軸角度変動が生じることがあり、いったん光軸Lをターンテーブル移動軸方向Mに一致させてあっても再調整が必要となる場合も多い。
このような問題に対して、図18に示すように、ターンテーブル移動型の光ディスク原盤露光装置であって、レーザー光源1と干渉計2との間にレーザー測長器の光軸角度調整手段80を備え、原盤露光ごとに光軸Lの角度を変えてターンテーブル移動方向Mに一致させるように調整可能としてもよい。(請求項13)
また、図19(a),(b)に示すように、光軸角度調整手段80は角度調整可能な少なくとも2組の折り曲げミラー81,82で構成されていてもよい。(請求項14)
たとえば1つのミラーで角度調整を行おうとすると、光軸方向を調整して移動軸方向に一致させることは可能だが、光軸位置の移動が発生してしまう。光軸位置の移動は、照射位置の変動を招くため、図19(b)に示すように、光軸角度調整手段80として、少なくとも2組の角度調整可能な折り曲げミラー81,82をレーザー光源1と干渉計2との間に配置する。折り曲げミラー81,82の角度調整で光軸方向を移動軸方向と一致させることができるだけでなく、折り曲げミラー81による調整後の光軸を折り曲げミラー82の回転中心に入射させることで、折り曲げミラー82通過後の光軸位置を常に一定に保持することができるので好都合である。
また、レーザー測長器の光軸のターンテーブル移動軸に対する角度のずれ量を知るため、図20に示すように,光軸角度調整手段80をレーザー光源1とビーム分割手段100の間に配置し,光軸角度調整手段80とビーム分割手段100との間に,レーザー光の分岐手段91と分岐したレーザー光位置のモニタ手段92とからなるレーザー光軸角度ずれの検出手段90を設け、原盤露光ごとにモニタ手段92の基準位置(レーザー光軸とターンテーブル移動軸が一致している状態のモニタ手段92におけるレーザー光位置のこと)からのレーザー光位置ずれ量を検出し,ずれが無くなるように光軸角度調整手段80によりレーザー光軸角度を移動軸に一致させる調整可能としても良い。(請求項15)
またその際、図21に示すように、レーザー光の分岐手段91とモニタ手段92の間に角倍率γ(>1)のアフォーカル光学系93を配置しても良い。(請求項16)
ここで、角倍率γのアフォーカル光学系とは、倍率1/γのビームエクスパンダであり、典型的な構成は焦点距離の比がγ:1の凸レンズ2枚または凸レンズと凹レンズの組み合わせである。角倍率γのアフォーカル光学系が挿入されることにより、レーザー光の角度ずれがγ倍に拡大しモニタ手段上のレーザー光位置ずれ量がγ倍になるので光軸ずれの検出精度が向上するので好都合である。
(10)本発明に係る光ディスク原盤露光装置の第3の実施の形態(請求項12の発明)
本発明に係る光ディスク原盤露光装置は、ターンテーブルと露光ビームの横送り機構を有する光ディスク原盤露光装置において、前記ターンテーブルを被測定物として、横送り方向およびそれに直交する方向における該ターンテーブルの基準点からの移動量を測定する上記第6の実施形態に記載のレーザー測長器と、前記レーザー測長器の測長結果に基づいて横送り方向およびそれに直交する方向における露光ビームの位置を制御する手段とを備える。
すなわち、上記第2の実施の形態に記載の光ディスク原盤露光装置に、さらに横送り方向とその直交方向に対してビーム位置を制御可能なビーム位置制御手段を付加し、横送り方向とその直交方向の移動量を測定すると共に、上記ビーム位置制御にフィードバックすることにより、ビーム位置を調整しターンテーブルの基準位置からの移動量をキャンセルして原盤露光を行うことが可能となり、横送り方向とその直交方向(すなわち光ディスク原盤の半径方向とトラック方向)の2方向において露光精度(これは光ディスク原盤のトラックピッチ精度およびピット位置精度となる)が向上する。
本発明に係るレーザー測長器は、上記光ディスク原盤露光装置への適用以外にも、精密な測定・制御を必要とするターンテーブルを備えた、レーザー描画装置、電子線描画装置、精密加工装置、マスク転写装置などの機構または装置に適用して、特にターンテーブル回転時の動的移動量を測定する際の精度を向上させることができる。ターンテーブル外周面等に測定ビームを照射する。また回転時の動的移動量を使ってフィードバック制御を行うことで、これら装置精度の向上が可能になる。
以下、本発明を適用した実施例について説明する。
(実施例1)
図22に示すターンテーブル移動型の光ディスク原盤露光装置のターンテーブル53をアルミ切削加工して製作し(外径Φ170mm、高さ15mm)、露光中のターンテーブル回転振れ量を測定した。なお本装置の基本的な構成は図9に準ずる。
図22(a)において、レーザーヘッド1として、波長633nmのHeNeレーザー(2波長レーザー)を利用し、周波数差約3MHzのP偏光とS偏光が直径3mmの測定ビームとして出射される。
また、円筒面に照射する測定ビームは、ビーム分割手段100によりビームスプリッタ23の手前で4本のビームに分割される。ビーム分割手段100は2組の50%プレートビームスプリッタ101・102が連続して配置されたものからなり、分割されるビーム間隔は約3mmに調整した(図22(b))。
また、干渉計2として、図28と同じくマイケルソン干渉計2を利用し、干渉計2で測定ビームを2本に分岐合成する。測定ビームと反射ビームの分離度を上げるため、干渉計2には偏光ビームスプリッタを用い、2枚の1/4波長板2A・2Bを利用する。また、干渉計2は、2枚の1/4波長板2A,2B、参照ミラー3と一体化されている。
対物レンズ光学系4として焦点距離50mmの4素子レンズアレイを使用し、直径約30ミクロンの4個の集光スポットをターンテーブル53外周面上に照射した(図22(c))。
光検出器6手前の集光レンズ110は焦点距離30mmのレンズを用いる(図22(d))。
光検出器6と測長回路7は、2本の反射ビームの干渉光をヘテロダイン検出して、対象物体の基準点からの変位を10MHzの速度で計測する。本装置における測定の分解能は1.2nmである。
また、ターンテーブル53と測定光学系として2,3,4,ミラー20は横送り機構54上に固定され、X方向に移動するようになっている。
このような測定ビームをXY2方向に設定し、2軸方向で回転振れ測定を行った。
1200rpm回転時の動的回転振れ測定結果を図23に示す。従来技術の測定で問題となっていたドリフト成分の発生なしに安定した測定を行うことができた。
また、図23の測定信号から定常回転振れ成分をキャンセルする回路を通して非定常成分を取り出し、非定常成分を、光ディスク原盤露光装置のEO偏向素子(図16のビーム位置制御手段52Aに相当)にフィードバックして原盤露光することにより、原盤露光中のトラックピッチ変動を低下させることができた。
なお、ビーム分割手段100と干渉計2との間に配置され、ビーム分割手段100で分割された複数のビームのうち任意の部分を遮断するビーム遮断手段120を備えるようにしてもよい。(請求項7)
この実施例を図24(a)〜(d)を用いて以下に示す。
(実施例2)
図24(a)に示すように、ターンテーブル移動型の光ディスク原盤露光装置のターンテーブルをアルミ切削加工して製作し(外径Φ170mm、高さ15mm)、露光中のターンテーブル回転振れ量を測定した。なお、光ディスク原盤露光装置の構成は図16に準ずる。
図28と同様のマイケルソン干渉計2を利用し、干渉計2で測定ビームを2本に分岐合成する。レーザーヘッド1には2波長レーザーを利用する。2波長レーザーは波長633nmのHeNeレーザーであり、周波数差約3MHzのP偏光とS偏光が直径6mmの測定ビームとして出射される。
測定ビームと反射ビームの分離度を上げるため、干渉計2として偏光ビームスプリッタと2枚の1/4波長板2A,2Bを用いる。干渉計2は、偏光ビームスプリッタと2枚の1/4波長板2A,2B、参照ミラー3と一体化されている。
また、光軸角度調整手段80として、2個の90°ビーム折り曲げミラー81,82をピッチ・ヨー2方向にアオリ調整可能として配置する。
また、レーザー光軸角度ずれ検出手段として、サンプリングミラー91、PSD(Position Sensing Device)92及び凸レンズ931,932をビーム折り曲げミラー82とビーム分割手段100の間に配置する。ここで、サンプリングミラー91は分岐手段として、PSD92はモニタ手段として、凸レンズ931,932はビームエキスパンダとして機能する。サンプリングミラー91は、レーザー光源のビームのうち、99%透過し、1%反射(分岐)してPSD92に導く。また、PSD92は、入射した光ビームの中心位置に対応する電圧を出力する素子である。また、凸レンズ931,932は、焦点距離の比が2:1であり、ビームサンプラー91とPSD92の間に配置することにより、ビーム経を1/2に縮小する。
光検出器6と測長回路7は、2本の反射ビームの干渉光をヘテロダイン検出して、対象物体の基準点からの変位を10MHzの速度で計測する。測定の分解能は1.2nmである。
対象物体の表面に照射する測定ビームは、分岐ビームスプリッタ23の手前で8本のビームに分割した。ビーム分割に用いるビーム分割手段100として、図24(b)に示す3組の50%プレートビームスプリッタ101,102,103を連続して配置し、ビーム間隔を約0.75mmに調整した。
また、ビームスプリッタ103の後に光学マスク121を配置し、分割したビームのうち任意のビームを遮光できるようにした。対物レンズ4は、焦点距離50mmの8素子レンズアレイを使用し、図24(c)に示すように、直径約30ミクロンの8個の集光スポットをターンテーブル53外周に照射した。光検出器6手前の集光レンズ110は焦点距離30mmのレンズを用いた(図24(d))。ターンテーブル53と測定光学系としての干渉計2、参照ミラー3、対物レンズ4およびミラー20は、横送り機構54上に固定され、X方向に移動するようになっている。
このような測定ビームをXY方向に設定し、2軸方向で回転振れ測定を行った。1200rpm回転時の動的回転振れ測定結果は図23と同様の結果を示し、ドリフトの発生なしに安定した測定が行えた。
図23の測定信号から定常回転振れ成分をキャンセルする回路を通して非定常成分を取り出し、非定常成分を、光ディスク原盤露光装置のEO偏向素子(図16のビーム位置制御手段52Aに相当)にフィードバックして原盤露光することにより、原盤露光中のトラックピッチ変動を低下させることができる。
なお、この実施例では、8分割した測定ビームを利用したが、前述の第7の実施の形態に示したように、スリット状の測定ビームを利用してもよい。その装置構成を図25(a),(b)に示す。この場合、サンプリングミラー91、PSD92及び凸レンズ931,932からなるレーザー光軸角度ずれ検出手段は、光軸角度調整手段80と干渉計2との間に配置するとよく、図25ではビーム折り曲げミラー82とビーム遮断手段120との間に配置している。
(実施例3)
図26に示す構成の装置を用いて、実施例1と同様の条件で露光中のターンテーブル回転振れ量を測定した。なお、本装置では、実施例1の装置における参照ビームを参照ミラー3を取り外して測定ビームに利用するもので、2本の測定ビームはターンテーブルを挟み込み、全く等価な光学系で構成される。その他の光学系の構成等は実施例1と同じである。
測定の結果、実施例1と比較して測定の分解能が2倍の0.6nmとなった。
なお、図27(a)に示すように、図26のビーム分割手段100とレーザー光源1との間に光軸角度調整手段80を備えて原盤露光ごとに光軸角度を移動軸に一致させる調整が行えるようにするとともに、ビーム分割手段100と干渉計2との間に配置され、ビーム分割手段100で分割された複数のビームのうち任意の部分を遮断するビーム遮断手段120を備えるようにしてもよい。(請求項7,13)さらに、レーザー測長器の光軸のターンテーブル移動軸に対する角度のずれ量を検出する光軸角度ずれ検出手段90を備えるとよい。
このとき、光軸角度調整手段80は角度調整可能な少なくとも2組の折り曲げミラー81,82で構成されるとともに(請求項14)、ビーム分割手段100は、図27(b)に示すように3組の50%プレートビームスプリッタ101,102,103を連続して配置して、レーザービームを8分割する。このとき、図27(a)のB−B´断面は図27(c)のようになる。
また、光軸角度ずれ検出手段90は、ビーム折り曲げミラー82とビーム分割手段100との間に配置され、サンプリングミラー91、PSD92、及びビーム経を縮小するビームエキスパンダを形成する2つの凸レンズ931,932で構成される。(請求項15,16)
また、ビーム分割手段100を用いて測定ビームを8分割することに代えて、スリット状の測定ビームを適用してもよい。
本発明に係るレーザー測長器の第1の実施の形態における構成を示す図である。 対物レンズ光学系による測定ビームの集光状態を示す図である。 図1のレーザー測長器の変形例を説明するための図である。 図3の対物レンズ光学系による測定ビームの集光状態を示す図である。 図1の集光レンズの変形例を示す図である。 本発明に係るレーザー測長器の第2の実施の形態における構成を示す図である。 本発明に係るレーザー測長器の第3の実施の形態における構成を示す図である。 図7のレーザー測長器の変形例を説明するための図である。 本発明に係るレーザー測長器の第4の実施の形態における構成を示す図である。 図9のレーザー測長器の変形例を説明するための図である。 本発明に係るレーザー測長器の第5の実施の形態における構成を示す図である。 図11のレーザー測長器の変形例を説明するための図である。 本発明に係るレーザー測長器の第6の実施の形態における構成を示す図である。 本発明に係るレーザー測長器の第7の実施の形態における構成を示す図である。 本発明に係る光ディスク原盤露光装置の第1の実施の形態における構成を示す図である。 本発明に係る光ディスク原盤露光装置の第2の実施の形態における構成を示す図である。 レーザー測長器のレーザービームの光軸方向とターンテーブルの移動方向との関係を説明するための図である。 図16の光ディスク原盤露光装置の変形例を説明するための図である。 図18の光軸角度調整手段の一例を説明するための図である。 光軸角度ずれ検出手段の構成例(1)を示す図である。 光軸角度ずれ検出手段の構成例(2)を示す図である。 実施例1のレーザー測長器の構成を示す図である。 実施例1の測定結果を示す図である。 図22の光ディスク原盤露光装置の変形例を説明するための図である。 図22の光ディスク原盤露光装置の別の変形例を説明するための図である。 実施例2のレーザー測長器の構成を示す図である。 図26の光ディスク原盤露光装置の変形例を説明するための図である。 マイケルソン干渉計を利用したレーザー測長器の従来例を示す図である。 2パス干渉計を利用したレーザー測長器の従来例を示す図である。 物体曲面の切削痕による変位測定データの変動を説明する図である。
符号の説明
1 レーザー光源(レーザーヘッド)
2 干渉計(2パス干渉計)
2A,2B 1/4波長板
3,8 参照ミラー
4,4a,41 対物レンズ光学系
5 被測定物体
6 光検出器
7 測長回路
20 ミラー
21,23 ビームスプリッタ
51 露光光源
52 露光光学系
52A ビーム位置制御手段
53 ターンテーブル
54 横送り機構
55,56 制御手段
61 受光素子
80 光軸角度調整手段
81,82 折り曲げミラー(光軸角度調整手段)
90 光軸角度ずれ検出手段
91 分岐手段(サンプリングミラー)
92 モニタ手段(PSD)
93 アフォーカル光学系
931,932 凸レンズ
100 ビーム分割手段
101,102,103 ビームスプリッタ(ビーム分割手段)
110 集光レンズ
110a,110b 凸レンズ系(集光レンズ)
120 ビーム遮断手段
AP アパーチャ
BF 共焦点位置
D キズ領域
L 光軸
M ターンテーブル移動方向
O 開口
P 集光スポット
P1,P2 ビームパス
Q 切削痕


Claims (17)

  1. 被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、
    レーザー光源から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数のビームに分割するビーム分割手段と、
    前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと第2のビームに分割すると共に、参照ミラーから反射されて戻る第1のビームと被測定物から反射されて戻る第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する干渉計と、
    該干渉計から出射される複数の第2のビームそれぞれを集光して前記被測定物表面に照射し、該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記干渉計に戻す対物レンズ光学系と、
    前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズと、
    前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、
    該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路と、
    を備えることを特徴とするレーザー測長器。
  2. 被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、
    レーザー光源から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数のビームに分割するビーム分割手段と、
    前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと2本の第2のビームに分割すると共に、参照ミラーから反射されて戻る第1のビームと被測定物から反射されて戻る第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する2パス干渉計と、
    前記2パス干渉計から出射される2組の第2のビームを1組に合成して出射し、被測定物からの反射光を2組の第2のビームに再分割して干渉計に戻す合成分割手段と、
    前記合成分割手段から出射される複数の第2のビームそれぞれを集光して前記被測定物表面に照射し、該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記合成分割手段に戻す対物レンズ光学系と、
    前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズと、
    前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、
    該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路と、
    を備えることを特徴とするレーザー測長器。
  3. 被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、
    レーザー光源から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数のビームに分割するビーム分割手段と、
    前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと第2のビームに分割して出射すると共に、それぞれ前記被測定物から反射されて戻る第1のビームと第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する干渉計と、
    該干渉計から出射される複数の第1及び第2のビームそれぞれを集光して前記被測定物表面に照射し、該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記干渉計に戻す第1及び第2の対物レンズ光学系と、
    前記被測定物に照射される第1のビームと第2のビームの照射方向を調整する導光手段と、
    前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズと、
    前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、
    該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路とを備え、
    前記導光手段が、前記被測定物に照射される第1のビームと第2のビームとを共通軸をもって向かい合う方向となるように導光することを特徴とするレーザー測長器。
  4. 被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、
    レーザー光源から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数のビームに分割するビーム分割手段と、
    前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと第2のビームに分割して出射すると共に、それぞれ前記被測定物から反射されて戻る第1のビームと第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する干渉計と、
    該干渉計から出射される複数の第1及び第2のビームそれぞれを集光して前記被測定物表面に照射し、該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記干渉計に戻す第1及び第2の対物レンズ光学系と、
    前記被測定物に照射される第1のビームと第2のビームの照射方向を調整する導光手段と、
    前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズと、
    前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、
    該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路とを備え、
    前記導光手段が、前記被測定物に照射される第1のビームと第2のビームとを共通軸をもって逆方向となるように導光することを特徴とするレーザー測長器。
  5. 被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、
    レーザー光源から出射されたレーザービームを直線上にならぶ複数のビームに分割する第1ビーム分割手段と、
    前記分割された複数のレーザービームそれぞれを2方向に分割する第2ビーム分割手段と、
    前記2方向に分割されたビームが直交するように、少なくとも一方のビームの照射方向を調整する導光手段と、
    前記2方向に分割された複数のビームそれぞれについて、
    第1のビームと第2のビームに分割して出射すると共に、参照ミラーから反射されて戻る第1のビームと被測定物から反射されて戻る第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する第1及び第2干渉計と、
    前記干渉計から出射される複数の第2のビームを集光して前記被測定物表面に照射し、
    該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記干渉計に戻す第1及び第2の対物レンズ光学系と、
    前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する第1及び第2集光レンズと、 前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する第1及び第2光検出器と、 該光検出器の出力に基づき測長を行う第1及び第2測長回路と、
    を備えることを特徴とするレーザー測長器。
  6. 被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、
    レーザー光源から出射されたレーザービームを複数のビームに分割するビーム分割手段と、
    前記分割された複数のレーザービームそれぞれを第1のビームと第2のビームに分割し、第2のビームを出射して被測定物で反射させることをパスを変えて2回繰り返すと共に、参照ミラーから反射されて戻る第1のビームと被測定物から2回目に反射されて戻る第2のビームとを干渉するように合成し複数の干渉光を出射する2パス干渉計と、
    該干渉計から出射される複数の第2のビームそれぞれを集光して前記被測定物表面に照射し、該被測定物表面からの反射光を再び平行ビームにして前記干渉計に戻す対物レンズ光学系と、
    前記干渉計から出射される複数の干渉光を1つに集光する集光レンズと、
    前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、
    該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路と、
    を備えることを特徴とするレーザー測長器。
  7. 前記ビーム分割手段と前記干渉計との間に配置され、前記ビーム分割手段で分割された複数のビームのうち任意の部分を遮断するビーム遮断手段を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一に記載のレーザー測長器。
  8. 被測定物の移動量を測定するレーザー測長器において、
    レーザー光源から出射されたレーザービームを第1のビームと第2のビームに分割すると共に、参照ミラーから反射されて戻る第1のビームと被測定物から反射されて戻る第2のビームとを干渉するように合成し干渉光を出射する干渉計と、
    該干渉計と前記被測定物との間に前記第2のビームを1方向に収束させて、前記被測定物表面にスリット状のビームとして照射するとともに、前記被測定物表面からの反射光を前記干渉計に戻す対物レンズ光学系と、
    前記干渉計から出射される干渉光を集光する集光レンズと、
    前記集光された干渉光の強度を検出して電気信号に変換する光検出器と、
    該光検出器の出力に基づき測長を行う測長回路と、
    を備えるレーザー測長器であって、
    前記レーザー光源から出射されたレーザービームの任意の部分を遮断するビーム遮断手段を前記レーザー光源と前記干渉計との間に備えることを特徴とするレーザー測長器。
  9. 前記集光レンズに2組の凸レンズ系を対向させたアフォーカル光学系を用いると共に、前記凸レンズ系の共焦点位置に所定の開口を有するアパーチャを備えることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一に記載のレーザー測長器。
  10. ターンテーブルと露光ビームの横送り機構を有する光ディスク原盤露光装置において、 前記ターンテーブルを被測定物として、横送り方向における該ターンテーブルの基準点からの移動量を測定する請求項1〜4及び6のいずれか一に記載のレーザー測長器と、
    前記レーザー測長器の測長結果に基づいて横送り機構の送り量を制御する手段と、
    を備えることを特徴とする光ディスク原盤露光装置。
  11. ターンテーブルと露光ビームの横送り機構を有する光ディスク原盤露光装置において、 前記ターンテーブルを被測定物として、横送り方向における該ターンテーブルの基準点からの移動量を測定する請求項1〜4及び6のいずれか一に記載のレーザー測長器と、
    前記レーザー測長器の測長結果に基づいて横送り方向における露光ビームの位置を制御する手段と、
    を備えることを特徴とする光ディスク原盤露光装置。
  12. ターンテーブルと露光ビームの横送り機構を有する光ディスク原盤露光装置において、
    前記ターンテーブルを被測定物として、横送り方向およびそれに直交する方向における該ターンテーブルの基準点からの移動量を測定する請求項5に記載のレーザー測長器と、
    前記レーザー測長器の測長結果に基づいて横送り方向およびそれに直交する方向における露光ビームの位置を制御する手段と、
    を備えることを特徴とする光ディスク原盤露光装置。
  13. ターンテーブル移動型の光ディスク原盤露光装置であって、前記レーザー光源と前記干渉計との間に前記レーザー測長器の光軸角度調整手段を備えることを特徴とする請求項10ないし12のいずれか一に記載の光ディスク原盤露光装置。
  14. 前記光軸角度調整手段は角度調整可能な少なくとも2組の折り曲げミラーで構成されていることを特徴とする請求項13に記載の光ディスク原盤露光装置。
  15. 前記光軸角度調整手段と前記干渉計との間に、レーザー光の一部を分岐し前記レーザー光源の光軸とターンテーブル移動軸との角度ずれを検出する光軸角度ずれ検出手段を備えることを特徴とする請求項13または14に記載の光ディスク原盤露光装置。
  16. 前記光軸角度ずれ検出手段は,角倍率が1より大のアフォーカル光学系を含むことを特徴とする請求項15に記載の光ディスク原盤露光装置。
  17. ターンテーブルを有し、請求項1〜9のいずれか一に記載のレーザー測長器を搭載していることを特徴とする加工装置。

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