JP5240570B2 - 電力変換制御装置及びその交流電動機始動方法 - Google Patents

電力変換制御装置及びその交流電動機始動方法 Download PDF

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Description

本発明は、電力変換制御装置及びその交流電動機始動方法に係わり、特に交流電動機を推定した速度での始動に関する。
従来の交流電動機の制御装置あるいはその始動方法は、交流電動機の始動時に交流電動機に流れる電流が設定した電流レベル以上の状態で所定時間継続した場合には、回転方向あるいは速度の推定値を間違えたと判断して、再度直流電流あるいは直流電圧を印加して、交流電動機の回転方向及び速度を推定し直すようにすることが開示されている(例えば特許文献1参照)。
また、インバータが停止状態から始動する際において、電動機の入力電圧を検出し、その周波数及び位相に合うようにインバータの出力周波数及び位相を合わせるようにし、その際電動機の逆起電圧の過度現象により電流値が電流制限レベルを越えると、インバータを一定期間ゲートブロックするなどして電流抑制し、過度現象から定常運転状態に速やかな移行を可能にした電力変換装置が開示されている(例えば特許文献2参照)。
特開2004−040986号 特開2005−261052号
従来の交流電動機の制御装置あるいはその始動方法は、速度推定値の誤検出を判断するのに所定時間を必要とするので、再度速度推定をやり直す前に、過電流、過電圧などの制御装置の異常でトリップしてしまうという問題があった。
また、交流電動機の入力電圧を検出する電圧検出器を有しない電力変換装置には適用できないという問題もあった。
本発明はこのような問題点を鑑みてなされたものであり、交流電動機の入力電圧を検出する電圧検出器が不要で、制御装置の異常でトリップせず、交流電動機をスムーズに始動することができる電力変換制御装置及びその交流電動機始動方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のようにしたのである。
請求項1に記載の発明は、直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、直流母線電圧を検出する直流電圧検出部とを備え、始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置の交流電動機始動方法において、前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であった場合には、前記周波数調整部からの前記出力周波数を上昇させ、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき始動処理を中止し、所定の始動処理を最初から実行することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、直流母線電圧を検出する直流電圧検出部とを備え、始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置の交流電動機始動方法において、前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であるか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、直流母線電圧を検出する直流電圧検出部とを備え、始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置の交流電動機始動方法において、前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であるか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき、若しくは、前記一次電流が予め定められた電流制限動作レベルになった場合に、若しくは、前記一次電流が予め定められた過電流保護動作レベルになった場合に、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令とその電圧位相をそれぞれ演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、直流母線電圧を検出する直流電圧検出部と、前記出力電圧演算部で演算された前記電圧位相を微分することにより、交流電動機の周波数及び回転方向を推定する速度推定部と、を備え、始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置の交流電動機始動方法において、前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値を0に設定し、前記V/f変換部へ与える前記周波数を0に設定し、前記トルク電流制御部へ与える前記トルク電流指令値を0に設定した、ゼロ電流制御により、前記交流電動機を制御し、前記ゼロ電流制御による前記交流電動機の制御開始後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が予め定められた電流制限動作レベルであったか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであったか若しくは前記一次電流が予め定められた過電流保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、前記ゼロ電流制御による前記交流電動機の制御開始後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が前記電流制限動作レベルでなくかつ前記過電圧保護動作レベルでなくかつ前記一次電流が前記過電流保護動作レベルでなかった場合には前記速度推定部により、前記交流電動機の速度及び回転方向を推定し、前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、その後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が前記電流制限動作レベルであったか若しくは前記過電圧保護動作レベルであったか若しくは前記一次電流が前記過電流保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行することを特徴とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項5に記載の発明は、直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、直流母線電圧を検出する直流電圧検出部とを備えた、始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置において、前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であった場合には、前記周波数調整部からの前記出力周波数を上昇させ、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき始動処理を中止し、所定の始動処理を最初から実行する、速度推定処理部を備えたことを特徴とする
また、請求項6に記載の発明は、直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、直流母線電圧を検出する直流電圧検出部とを備えた、始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置において、前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であるか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行する、速度推定処理部を備えたことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、直流母線電圧を検出する直流電圧検出部とを備えた、始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置において、前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であるか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき、若しくは、前記一次電流が予め定められた電流制限動作レベルになった場合に、若しくは、前記一次電流が予め定められた過電流保護動作レベルになった場合に、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行する、速度推定処理部を備えたことを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令とその電圧位相をそれぞれ演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、直流母線電圧を検出する直流電圧検出部と、前記出力電圧演算部で演算された前記電圧位相を微分することにより、交流電動機の周波数及び回転方向を推定する速度推定部と、を備えた、始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置において、前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値を0に設定し、前記V/f変換部へ与える前記周波数を0に設定し、前記トルク電流制御部へ与える前記トルク電流指令値を0に設定した、ゼロ電流制御により、前記交流電動機を制御し、前記ゼロ電流制御による前記交流電動機の制御開始後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が予め定められた電流制限動作レベルであったか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであったか若しくは前記一次電流が予め定められた過電流保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、前記ゼロ電流制御による前記交流電動機の制御開始後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が前記電流制限動作レベルでなくかつ前記過電圧保護動作レベルでなくかつ前記一次電流が前記過電流保護動作レベルでなかった場合には前記速度推定部により、前記交流電動機の速度及び回転方向を推定し、前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、その後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が前記電流制限動作レベルであったか若しくは前記過電圧保護動作レベルであったか若しくは前記一次電流が前記過電流保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行する、速度推定処理部を備えたことを特徴とする。
制御装置が異常でトリップすることがないので信頼性が向上し、スムーズに交流電動機を始動することができるので安定性が増し、始動開始時の速度推定値がたまに大きな誤差を有することがある制御装置であっても、交流電動機の始動を確実に行えるようになるので、電流検出の精度、変換時間が劣る安価な電流検出器を用いることが可能となり低コストとなる。
本発明における第1実施例を適用する交流電動機の電力変換制御装置100のブロック図 本発明における第1実施例のフローチャート 本発明における第2実施例のフローチャート 本発明における第3実施例のフローチャート 本発明における第4実施例を適用する交流電動機の電力変換制御装置100’のブロック図 本発明における第4実施例のフローチャート
符号の説明
1 電力変換部
2 交流電動機
3 電流検出部
4 座標変換部
5 トルク電流制御部
6 励磁電流制御部
7 位相演算部
8 V/f変換部
9、11 加算部
10 出力電圧演算部
12 PWM演算部
13 周波数調整部
14 直流平滑部
15 電圧検出部
16 速度推定部
17、17’、18、19、20、21 スイッチ
30、30’ 速度推定処理部
100、100’ 電力変換制御装置
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明を適用する電力変換制御装置のブロック図である。図において、電力変換制御装置100は以下のように構成される。1は直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、負荷に供給する電力変換部、2は電力変換部の負荷である交流電動機、3は交流電動機2に流れる電流を検出する電流検出部、4は電流検出部3により検出された電流をトルク電流検出値iqfbと励磁電流検出値idfbに変換する座標変換部、5は図示していないトルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値iqrefとトルク電流検出値iqfbとが一致するように第1のq軸電圧指令値Vqref1を演算するトルク電流制御部、6は図示していない励磁電流指令器より与えられた励磁電流指令値idrefと前記励磁電流検出値idfbとが一致するようにd軸電圧指令値Vdrefを演算する励磁電流制御部、7は図示していない周波数指令器から与えられた周波数f1を積分して位相θを演算する位相演算部、8は与えられた周波数f1から交流電動機2の誘起電圧指令erefを演算するV/f変換部、9はトルク電流制御部5の出力である第1のq軸電圧指令値Vqref1と誘起電圧指令erefを加算し、第2のq軸電圧指令値Vqrefを演算する加算部、10は第2のq軸電圧指令値Vqrefとd軸電圧指令値Vdrefとから出力電圧指令V1refとその電圧位相θVをそれぞれ(1)、(2)式のように演算する出力電圧演算部である。
V1ref=√(Vqref 2+Vdref 2) ・・・(1)
θV=tan-1(Vqref/Vdref) ・・・(2)
11は位相θと電圧位相θVを加算し、位相指令θrefを出力する加算部、12は出力電圧指令V1ref及び位相指令θrefをから、電力変換部1のスイッチングパターンを決定するPWM演算部、13はフリーラン状態の交流電動機2を始動する場合に、電力変換部1から出力される周波数を調整することによりスムーズに始動できるようにする周波数調整部、14は電力変換部1の直流電圧VDCを平滑する直流平滑部、15は直流平滑部14の直流電圧VDCを検出する電圧検出部、17、18、19はそれぞれ通常運転動作と始動動作を切替えるスイッチである。
30は、30を除く電力変換制御装置100に対し後述する交流電動機2の始動方法の処理を実施するために交流電動機2に所定の指令信号を出力したり、制御状態信号を読み込み、交流電動機2の速度推定を行い、推定した速度を周波数調整部13へ設定したり、スイッチ17、18、19を切替えたり、始動処理を中止して再度始動処理をやり直す指令を出力する速度推定処理部である。
なお、電力変換制御装置100は、電圧検出部15で検出された直流電圧検出値VDCが予め定められた保護レベルになると制御装置が過電圧異常でトリップするようになっている。同様に電流検出部3で検出された電流が予め定められた保護レベルになると制御装置が過電流異常でトリップするようになっている。
図2は、図1の電力変換制御装置100に適用した交流電動機の始動方法の処理手順を示すフローチャートである。この図を用いて本発明の方法を順を追って説明する。なお、この処理は速度推定処理部30でコントロールしている。
はじめにステップ1で、電力変換制御装置100の運転開始に際し、励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値idrefを設定して、所定時間、交流電動機2に直流電流を供給する。
次にステップ2で、交流電動機2に流れる電流を検出し、トルク電流検出値iqfbを求め、トルク電流検出値iqfbの信号から交流電動機2の回転方向と周波数を計測して、速度及び回転方向を推定する。
次にステップ3で、推定した回転方向と速度に相当する周波数を周波数調整部13に設定する。
次にステップ4で、スイッチ17、18、19をA側からB側に変更し、通常運転動作から始動動作に切替える。これにより、周波数調整部13から出力される信号を出力周波数f1に、0をトルク電流指令iqrefに、V/f変換部8から出力される信号を励磁電流指令idrefに設定する。
V/f変換部8は、二次回路時定数に応じた時間で漸増するように誘起電圧指令erefを演算し出力すると共に、予め設定された交流電動機2の基準となる定格電圧/定格周波数周波数と出力周波数f1から演算される基準誘起電圧e0と前記交流電動機の基準となる定格電圧/定格周波数周波数で運転時の励磁電流id0から励磁電流指令idrefを(3)式のように演算する。
idref=eref/e0・id0 ・・・(3)
周波数調整部13は、トルク電流検出値iqfbが0に近づくようにトルク電流検出値iqfbが正であれば出力周波数f1を減らし、負であれば出力周波数f1を増やすように調整する。
次にステップ5で、誘起電圧指令erefが基準誘起電圧e0と一致すると、トルク電流検出値iqfbが所定値以下かどうかを判断する。
トルク電流検出値iqfbが所定値以下になると、正常に推定できたと判断してステップ6へ、トルク電流検出値iqfbが所定値以下とならないときは、ステップ7に進む。
次にステップ6で、スイッチ17、18、19をB側からA側に変更し、通常制御に移行する。
次にステップ7で、電圧検出部15で検出した直流電圧検出値VDCが所定値以上かどうかを判断する。直流電圧検出値VDCが所定値以上であればステップ8へ、所定値未満であれば、ステップ9に進む。
次にステップ8で、交流電動機2の周波数を実際よりも低く推定したと判断して、加算する周波数を演算し、これを用いて周波数調整部13で出力する周波数を調整してステップ4に戻る。
次にステップ9で、交流電動機2に流れる電流が所定値以上の状態が所定時間継続されているかどうかを判断する。交流電動機2に流れる電流が所定値未満、あるいは所定時間経過前の場合は、周波数調整部13で出力する周波数を調整して、ステップ4に戻る。
交流電動機2に流れる電流が所定値以上で所定時間継続した場合は、推定速度が許容される値より大きいか、あるいは回転方向を間違えたと判断してステップ10へ進む。
次にステップ10で、始動処理を中止してステップ1に戻ってやり直す。
このようにして、直流電圧検出値VDCとトルク電流検出値iqfbに応じて出力する周波数を交流電動機の速度に一致するように調整し、調整不可と判断される場合はやり直すので、交流電動機をスムーズに始動することができる。
図3は、図1の電力変換制御装置100に適用した交流電動機の始動方法の、第2の処理手順を示すフローチャートである。この図を用いて本発明の方法を、順を追って説明する。
なお、ステップ1からステップ6は、実施例1と全く同一であり、実施例1におけるステップ7に対応するステップは実施例2ではステップ7’であるので、ここではステップ1からステップ6の説明を省略し、ステップ7’から説明する。また、ステップ8は欠番である。
ステップ7’で、電圧検出部15で検出した直流電圧検出値VDCが所定値以上か、または過電圧保護動作レベルかどうかを判断する。直流電圧検出値VDCが所定値以上か過電圧保護動作レベルであればステップ10に進み、始動を中止して、ステップ1に戻って始動処理をやり直す。直流電圧検出値VDCが所定値未満あるいは過電圧異常が発生していなければ、ステップ9に進む。
次にステップ9で、交流電動機2に流れる電流が所定値以上の状態が所定時間継続されているかどうかを判断する。交流電動機2に流れる電流が所定値未満、あるいは所定時間経過前の場合は、周波数調整部13で出力する周波数を調整して、ステップ4に戻る。
交流電動機2に流れる電流が所定値以上で所定時間継続した場合は、推定速度が許容される値より大きいか、あるいは回転方向を間違えたと判断してステップ10へ進む。
次にステップ10で、始動処理を中止してステップ1に戻ってやり直す。
このようにして、直流電圧検出値VDCが所定値以上となるか、過電圧保護動作レベルになると始動処理を中止し、再度最初から始動処理をやり直すので、交流電動機をスムーズに始動することができる。
図4は、図1の電力変換制御装置100に適用した交流電動機の始動方法の、第3の処理手順を示すフローチャートである。この図を用いて本発明の方法を、順を追って説明する。
なお、ステップ1からステップ7’は、実施例2と全く同一であるのでその説明を省略し、ステップ9’から説明する。また、ステップ8は実施例2と同様に欠番である。
ステップ9’で、交流電動機2に流れる電流が所定値以上でかつ所定時間継続されているかどうか、あるいは電流制限動作レベル、過電流保護動作レベルと判断される時は、推定速度が許容される値より大きいか、あるいは回転方向を間違えたと判断してステップ10へ進む。そうでない場合はステップ4に戻る。
次にステップ10で、始動処理を中止してステップ1に戻ってやり直す。
このようにして、直流電圧検出値VDCが所定値以上であったり、過電圧保護動作レベルであったり、電流が所定値以上の状態が所定時間経過したり、電流制限動作レベル、過電流保護動作レベルであっても、始動処理を中止し、再度最初から始動処理をやり直すので、交流電動機をスムーズに始動することができる。
図5は、本発明の第4の実施形態を適用した電力変換制御装置のブロック図である。図において、第1実施例で示したブロック図(図1)に対して、電力変換制御装置100を100’に変更し、速度推定部16、スイッチ20、21を追加し、スイッチ17は17’に、速度推定処理部は30から30’に変更している。図1と同一構成には、同一符号を付して重複する説明は省略する。
速度推定部16は出力電圧演算部10で演算される電圧位相θVを微分することにより、交流電動機2の周波数及び回転方向を推定し、スイッチ17’20,21はそれぞれ通常運転動作と速度推定動作を切替える。スイッチ17’は通常運転動作と始動動作を切替える役目も兼ねている。速度推定処理部30’は、主として速度推定処理部30から交流電動機2の速度推定の機能が削除され、後述するコントロールする交流電動機2の始動方法の処理が変更されている。
図6は、図5の電力変換制御装置100’において、交流電動機の始動方法の、第4の処理手順を示すフローチャートである。この図を用いて本発明の方法を、順を追って説明する。なお、この処理は速度推定処理部30’でコントロールしている。
はじめにステップ11で、スイッチ17’、20、21をA側からB側に変更し、通常運転動作から速度推定動作に切替える。但し、スイッチ18及びスイッチ19はA側のままとする。これにより、0をトルク電流指令iqref、励磁電流指令idref及び周波数f1に設定する。その後、交流電動機2を電流制御するように電力変換制御装置100’を運転開始する。
次にステップ12で、所定時間経過したかどうか判断し、経過していないとステップ13に、経過しているとステップ15に進む。
次にステップ13で、検出された電流が電流制限動作レベル、あるいは過電流保護動作レベルか、あるいは電圧検出部15で検出した直流電圧検出値VDCが過電圧保護動作レベルかどうか判断し、動作レベル以下の場合はステップ12に戻り、動作レベルに達していればステップ14に進む。
次にステップ14で、始動を中止し、ステップ11に戻る。
次にステップ15で、速度推定部16は出力電圧演算部10で演算された電圧位相θVを微分して、フリーラン中の前記交流電動機の周波数及び回転方向を推定し、スイッチ17’、20、21をB側からA側に変更し、速度推定動作を終わり、ステップ16に進む。
次にステップ16で、推定した回転方向及び速度推定値に相当する周波数を周波数調整部13に設定して、ステップ17に進む。
次にステップ17で、スイッチ20、21は通常運転動作のA側を保持し、スイッチ17’、18、19はA側からB側に変更され、通常運転動作から始動動作に切替える。これにより、周波数調整部13から出力される信号を出力周波数f1に、0をトルク電流指令iqrefに、V/f変換部8から出力される信号を励磁電流指令idrefに設定する。
V/f変換部8は、二次回路時定数に応じた時間で漸増するように誘起電圧指令erefを演算し出力すると共に、予め設定された交流電動機2の基準となる定格電圧/定格周波数周波数と出力周波数f1から演算される基準誘起電圧e0と交流電動機2の基準となる定格電圧/定格周波数周波数で運転時の励磁電流id0から励磁電流指令idrefを上記(3)式のように演算する。
次にステップ18で、電流が電流制限動作レベル、あるいは過電流保護動作レベルか、あるいは電圧検出部15で検出した直流電圧検出値VDCが過電圧保護動作レベルかどうか判断し、動作レベル以下の場合は、ステップ19に進む。
電流が電流制限動作レベル、あるいは過電流保護動作レベルか、あるいは電圧検出部15で検出した直流電圧検出値VDCが過電圧保護動作レベルに達した場合は、ステップ14に進み、始動を中止し、ステップ11に戻る。
次にステップ19で、誘起電圧指令erefが基準誘起電圧e0と一致すると、トルク電流検出値iqfbが所定値以下かどうか判断する。
トルク電流検出値iqfbが所定値以下になると、正常推定できたと判断して、ステップ20に進む。所定値以下にならないときは、ステップ17に戻る。
次にステップ20で、スイッチ17’、18、19がA側に切替え、通常制御に移行する。
このようにして、電流が電流制限動作レベル、あるいは過電流保護動作レベルか、あるいは電圧検出部15で検出した直流電圧検出値VDCが過電圧保護動作レベルに達した場合であっても、始動処理を中止し、再度最初から始動処理をやり直すので、交流電動機をスムーズに始動することができる。
以上の説明では、始動時に行う速度推定方法を、始動時に交流電動機2に直流電流を印加し、その際の検出電流から交流電動機2の速度を推定する方法と、始動時に交流電動機2の励磁電流分及びトルク電流分が所定値になるように電流制御し、その際に出力される電圧指令信号に基づいて交流電動機2の速度を推定する方法を用いて説明したが、上記の印加する信号が直流電圧であってもよいし、交流電動機2の回転角周波数に等しい回転磁界と誘起電圧を発生させたり、擬似雑音信号を制御信号に重畳して交流電動機2の回転角周波数に等しい回転磁界と誘起電圧を発生させたり、交流電動機2の誘起電圧を測定して速度を推定したり、あるいは交流電動機2に流れる電流をポジティブフィードバックして交流電動機の速度を推定する方法であっても、本発明を実施することができ、同様の効果を得ることができる。
本発明は、交流電動機を推定した速度で始動する電動機駆動用のインバータ制御装置とその運転方法に適用可能である。

Claims (8)

  1. 直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、
    駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、
    前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、
    トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、
    励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、
    与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、
    前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、
    前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、
    直流母線電圧を検出する直流電圧検出部と
    を備え、
    始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置の交流電動機始動方法において、
    前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、
    前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、
    前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であった場合には、前記周波数調整部からの前記出力周波数を上昇させ
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき始動処理を中止し、所定の始動処理を最初から実行する
    ことを特徴とする電力変換制御装置の交流電動機始動方法。
  2. 直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、
    駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、
    前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、
    トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、
    励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、
    与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、
    前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、
    前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、
    直流母線電圧を検出する直流電圧検出部と
    を備え、
    始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置の交流電動機始動方法において、
    前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、
    前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、
    前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であるか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行する
    ことを特徴とする電力変換制御装置の交流電動機始動方法。
  3. 直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、
    駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、
    前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、
    トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、
    励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、
    与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、
    前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、
    前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、
    直流母線電圧を検出する直流電圧検出部と
    を備え、
    始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置の交流電動機始動方法において、
    前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、
    前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、
    前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であるか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき、若しくは、前記一次電流が予め定められた電流制限動作レベルになった場合に、若しくは、前記一次電流が予め定められた過電流保護動作レベルになった場合に、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行する
    ことを特徴とする電力変換制御装置の交流電動機始動方法。
  4. 直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、
    駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、
    前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、
    トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、
    励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、
    与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、
    前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令とその電圧位相をそれぞれ演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、
    前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、
    直流母線電圧を検出する直流電圧検出部と、
    前記出力電圧演算部で演算された前記電圧位相を微分することにより、交流電動機の周波数及び回転方向を推定する速度推定部と、
    を備え、
    始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置の交流電動機始動方法において、
    前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値を0に設定し、前記V/f変換部へ与える前記周波数を0に設定し、前記トルク電流制御部へ与える前記トルク電流指令値を0に設定した、ゼロ電流制御により、前記交流電動機を制御し、
    前記ゼロ電流制御による前記交流電動機の制御開始後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が予め定められた電流制限動作レベルであったか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであったか若しくは前記一次電流が予め定められた過電流保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、
    前記ゼロ電流制御による前記交流電動機の制御開始後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が前記電流制限動作レベルでなくかつ前記過電圧保護動作レベルでなくかつ前記一次電流が前記過電流保護動作レベルでなかった場合には前記速度推定部により、前記交流電動機の速度及び回転方向を推定し、
    前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、
    その後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が前記電流制限動作レベルであったか若しくは前記過電圧保護動作レベルであったか若しくは前記一次電流が前記過電流保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行する
    ことを特徴とする電力変換制御装置の交流電動機始動方法。
  5. 直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、
    駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、
    前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、
    トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、
    励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、
    与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、
    前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、
    前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、
    直流母線電圧を検出する直流電圧検出部と
    を備えた、
    始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置において、
    前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、
    前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、
    前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であった場合には、前記周波数調整部からの前記出力周波数を上昇させ
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき始動処理を中止し、所定の始動処理を最初から実行する、
    速度推定処理部を備えたことを特徴とする電力変換制御装置。
  6. 直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、
    駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、
    前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、
    トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、
    励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、
    与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、
    前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、
    前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、
    直流母線電圧を検出する直流電圧検出部と
    を備えた、
    始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置において、
    前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、
    前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、
    前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であるか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行する、
    速度推定処理部を備えたことを特徴とする電力変換制御装置。
  7. 直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、
    駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、
    前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、
    トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、
    励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、
    与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、
    前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令を演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、
    前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、
    直流母線電圧を検出する直流電圧検出部と
    を備えた、
    始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置において、
    前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値に所定の励磁電流指令値を設定して、所定時間、前記交流電動機に直流電流を供給し、
    前記電流検出部で検出された前記交流電動機に流れる前記一次電流に基づき前記座標変換部により求められた前記トルク電流検出値の信号から、前記交流電動機の回転方向と周波数を計測して、前記交流発電機の速度及び回転方向を推定し、
    前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が所定値以上であるか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、
    前記トルク電流検出値が所定値より大きかった場合で、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が所定値未満であった場合には、前記一次電流が所定値以上になったことに基づき、若しくは、前記一次電流が予め定められた電流制限動作レベルになった場合に、若しくは、前記一次電流が予め定められた過電流保護動作レベルになった場合に、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行する、
    速度推定処理部を備えたことを特徴とする電力変換制御装置。
  8. 直流電圧を任意周波数、任意電圧の交流電圧に変換し、交流電動機に供給する電力変換部と、
    駆動中の前記交流電動機の一次電流を検出する電流検出部と、
    前記検出した一次電流を励磁電流分である励磁電流検出値とトルク電流分であるトルク電流検出値とに変換する座標変換部と、
    トルク電流指令器より与えられたトルク電流指令値と前記トルク電流検出値とが一致するように第1のq軸電圧指令値を演算するトルク電流制御部と、
    励磁電流指令器より入力可能な励磁電流指令値と前記励磁電流検出値とが一致するように、d軸電圧指令値を演算する励磁電流制御部と、
    与えられた周波数から交流電動機の誘起電圧指令を演算するV/f変換部と、
    前記第1のq軸電圧指令値及び前記誘起電圧指令に基づく第2のq軸電圧指令値と前記d軸電圧指令値とから、前記交流電動機への出力電圧指令とその電圧位相をそれぞれ演算し、前記電力変換部へ出力する出力電圧指令演算部と、
    前記トルク電流検出値の値が所定の値に近づくように所望の出力周波数を出力可能に構成された、前記電力変換部から出力される周波数を調整するための周波数調整部と、
    直流母線電圧を検出する直流電圧検出部と、
    前記出力電圧演算部で演算された前記電圧位相を微分することにより、交流電動機の周波数及び回転方向を推定する速度推定部と、
    を備えた、
    始動開始時に前記交流電動機の速度を推定して前記交流電動機を始動する電力変換制御装置において、
    前記電力変換制御装置の運転開始に際し、前記励磁電流制御部への前記励磁電流指令値を0に設定し、前記V/f変換部へ与える前記周波数を0に設定し、前記トルク電流制御部へ与える前記トルク電流指令値を0に設定した、ゼロ電流制御により、前記交流電動機を制御し、
    前記ゼロ電流制御による前記交流電動機の制御開始後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧値が予め定められた電流制限動作レベルであったか若しくは予め定められた過電圧保護動作レベルであったか若しくは前記一次電流が予め定められた過電流保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行し、
    前記ゼロ電流制御による前記交流電動機の制御開始後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が前記電流制限動作レベルでなくかつ前記過電圧保護動作レベルでなくかつ前記一次電流が前記過電流保護動作レベルでなかった場合には前記速度推定部により、前記交流電動機の速度及び回転方向を推定し、
    前記推定した回転方向と速度に相当する周波数を前記周波数調整部に設定することにより前記周波数調整部から出力される前記出力周波数を所定の値に設定するとともに、前記トルク電流指令を0に設定し、さらに前記励磁電流指令を前記V/f変換部から出力される信号に設定し、
    その後、前記電圧検出部で検出された前記直流母線電圧の値が前記電流制限動作レベルであったか若しくは前記過電圧保護動作レベルであったか若しくは前記一次電流が前記過電流保護動作レベルであった場合には、始動処理を中止して、所定の始動処理を最初から実行する
    速度推定処理部を備えた
    ことを特徴とする電力変換制御装置。
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