JP5238627B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
従来、微細なMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)素子において十分なゲート容量を確保するために、ゲート絶縁膜の薄膜化が推し進められてきたが、その結果、トンネル現象によるゲート−基板間のリーク電流が増加するという問題が発生するようになっている。
そこで、ゲート絶縁膜の材料に高誘電率材料を用いることにより、トンネル現象の発生を抑えるという技術が用いられている。一方、高誘電率ゲート絶縁膜中には固定電荷が発生し、これにより閾値電圧がシフトすることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−010611号公報
本発明の目的は、各々ばらつきの少ない異なる閾値電圧を有する複数のトランジスタを備えた半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
本発明の一態様は、半導体基板上に形成された高誘電率材料を母材料とする第1のゲート絶縁膜、前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極、および前記第1のゲート電極の側面上に前記第1のゲート絶縁膜に接するように形成されたSiNを主成分とする絶縁材料からなる第1の側壁、を有する第1のトランジスタと、前記半導体基板上に形成された高誘電率材料を母材料とする第2のゲート絶縁膜、前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極、および前記第2のゲート電極の側面上に前記第2のゲート絶縁膜に接するように形成されたSiNを主成分とする絶縁材料からなる第2の側壁、を有する第2のトランジスタと、を有し、前記第2の側壁は、前記第1の側壁よりも、単位体積当たりのSi−H結合とN−H結合の存在比、単位体積当たりのClの量、および単位体積当たりのHの量の少なくともいずれか1つが大きく、前記第2のトランジスタの閾値電圧は、前記第1のトランジスタの閾値電圧よりも高い半導体装置を提供する。
本発明の他の態様は、半導体基板上に第1の領域と第2の領域とを分離する素子分離領域を形成する工程と、前記第1の領域の前記半導体基板上に、高誘電率材料からなる第1のゲート絶縁膜を介して第1のゲート電極を形成し、前記第2の領域の前記半導体基板上に、誘電率材料からなる第2のゲート絶縁膜を介して第2のゲート電極を形成する工程と、前記第1のゲート電極の側面上に、前記第1のゲート絶縁膜に接するように、SiNを主成分とする絶縁材料からなる第1の側壁を形成する工程と、前記第2のゲート電極の側面上に、前記第2のゲート絶縁膜に接するように、SiNを主成分とする絶縁材料からなる第2の側壁を形成する工程と、を含み、前記第1の側壁の形成条件と前記第2の側壁の形成条件は、成膜方法、Siの原料、および成膜温度の少なくともいずれか1つにおいて異なり、前記第1の側壁中および前記第2の側壁を形成することにより、前記第1の絶縁膜中の固定電荷の量と前記第2の絶縁膜中の固定電荷の量に差異が生じる、半導体装置の製造方法を提供する。
本発明によれば、各々ばらつきの少ない異なる閾値電圧を有する複数のトランジスタを備えた半導体装置およびその製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の断面図。 それぞれ異なる条件下で形成したオフセットスペーサを有する4種類のn型MISFETの閾値電圧を表すグラフ。 それぞれ異なる条件下で形成したオフセットスペーサを有する4種類のp型MISFETの閾値電圧を表すグラフ。 (a)〜(d)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。 (e)〜(g)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の断面図。 本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置の断面図。 本発明の第4の実施の形態に係る半導体装置の断面図。
〔第1の実施の形態〕
(半導体装置の構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置1aの断面図である。半導体装置1aは、半導体基板2上に素子分離領域3により電気的に分離された低閾値電圧MISFET10および高閾値電圧MISFET20を有する。
高閾値電圧MISFET20の閾値電圧は、低閾値電圧MISFET10の閾値電圧よりも高い。すなわち、低閾値電圧MISFET10および高閾値電圧MISFET20がn型MISFETであり、両者の閾値電圧がともに正の値を有する場合は、高閾値電圧MISFET20の閾値電圧の大きさ(閾値電圧の絶対値)は、低閾値電圧MISFET10の閾値電圧の大きさよりも大きい。また、低閾値電圧MISFET10および高閾値電圧MISFET20がp型MISFETであり、両者の閾値電圧がともに負の値を有する場合は、高閾値電圧MISFET20の閾値電圧の大きさは、低閾値電圧MISFET10の閾値電圧の大きさよりも小さい。
半導体基板2は、Si結晶等のSi系結晶からなる。
素子分離領域3は、例えば、SiO等の絶縁材料からなり、STI(Shallow Trench Isolation)構造を有する。
低閾値電圧MISFET10は、半導体基板2上にゲート絶縁膜11を介して形成されたゲート電極12と、ゲート電極12の側面上にゲート絶縁膜11に接するように形成されたオフセットスペーサ13と、オフセットスペーサ13の側面に形成されたゲート側壁15と、半導体基板2内のゲート電極12の両側に形成されたソース・ドレイン領域14と、を有する。なお、図示しないが、半導体基板2中の低閾値電圧MISFET10下の領域に、ウェルが形成されていてもよい。
高閾値電圧MISFET20は、半導体基板2上にゲート絶縁膜21を介して形成されたゲート電極22と、ゲート電極22の側面上にゲート絶縁膜21に接するように形成されたオフセットスペーサ23と、オフセットスペーサ23の側面に形成されたゲート側壁25と、半導体基板2内のゲート電極22の両側に形成されたソース・ドレイン領域24と、を有する。なお、図示しないが、半導体基板2中の高閾値電圧MISFET20下の領域に、ウェルが形成されていてもよい。
ゲート絶縁膜11、21は、高誘電率を有する高誘電率材料を母材料とする材料からなる。ここで、母材料とは、ゲート絶縁膜11、21を構成する主たる材料をいう。ゲート絶縁膜11、21は、母材料の他に不純物を含んでもよい。例えば、後述するオフセットスペーサ13、23の形成により導入されるH、Cl等の元素を不純物として含んでもよい。高誘電率材料としては、例えば、HfSiON、HfSiO、HfO等のHf系化合物、ZrSiON、ZrSiO、ZrO等のZr系化合物が用いられる。
一般に、高誘電率材料を母材料とするゲート絶縁膜を用いた場合、ゲート絶縁膜中の固定電荷により、MISFETの閾値電圧がシフトすることが知られている。
なお、低閾値電圧MISFET10および高閾値電圧MISFET20の閾値電圧を補助的に調整する目的で、ゲート絶縁膜11、21中にLa、Mg、Al、Ge等の不純物を導入してもよい。また、ゲート絶縁膜11、21には、これらの不純物のうちそれぞれ異なるものが導入されてもよく、また、どちらか一方にのみこれらの不純物が導入されてもよい。
ゲート電極12は、ゲート絶縁膜11上に形成された金属層12aと、金属層12a上に形成された半導体層12bを含む。また、ゲート電極22は、ゲート絶縁膜21上に形成された金属層22aと、金属層22a上に形成された半導体層22bを含む。
金属層12a、22aは、ゲート電極12、22の空乏化を防ぐメタルゲートとしての機能を有する。金属層12a、22aは、例えば、Ti、Ta、W、Mo、Ruや、それらの窒化物、炭化物、Siとの化合物(TiN、TaSiN、TaC等)からなる。
半導体層12b、22bは、導電型不純物を含む、多結晶Si、多結晶SiGe等のSi系多結晶からなる。また、半導体層12b、22bの上部または全体にシリサイド層が形成されてもよい。ゲート電極12、22の上部に半導体層12a、22aを形成することにより、従来の多結晶Siゲート電極プロセスとの整合性を向上させることができる。
ゲート側壁15、25は、例えばSiNからなる単層構造や、例えばSiNとSiOからなる2層構造を有し、更には3層以上の構造を有してもよい。
ソース・ドレイン領域14、24は、導電型不純物を半導体基板2に注入することにより形成される。また、ソース・ドレイン領域14、24の上部にシリサイド層が形成されてもよい。
オフセットスペーサ13、23は、SiNを主成分とする絶縁材料からなる。オフセットスペーサ13、23の厚さは、ソース・ドレイン領域14、24のエクステンション領域の端部の位置を決定する要素となる。
オフセットスペーサ13とオフセットスペーサ23は、成膜方法、成膜に用いるSiの原料、または成膜温度の少なくともいずれか1つが異なる。
具体的には、オフセットスペーサとしてのSiN膜をCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成する場合、ALD(Atomic Layer Deposition)法により形成する場合と比較して、MISFETの閾値電圧は高くなる。すなわち、n型MISFETの閾値電圧の大きさは大きくなり、p型MISFETの閾値電圧の大きさは小さくなる。
この理由の1つとして、CVD法を用いた場合、ALD法を用いる場合と比較して、SiN膜中の単位体積当たりのSi−H結合とN−H結合の存在比(Si−H結合数/N−H結合数)が大きくなることが考えられる。オフセットスペーサ中のSi−H結合とN−H結合の存在比が増加すると、ゲート絶縁膜中の負の固定電荷が増加(正の固定電荷が減少)すると考えられる。
このため、オフセットスペーサ13とオフセットスペーサ23の成膜方法を異ならせる場合は、CVD法を用いて高閾値電圧MISFET20のオフセットスペーサ23を形成し、ALD法を用いて低閾値電圧MISFET10のオフセットスペーサ13を形成する。これにより、高閾値電圧MISFET20の閾値電圧を低閾値電圧MISFET10の閾値電圧よりも高くすることができる。
なお、CVD法とALD法の組み合わせ以外にも、高閾値電圧MISFET20の閾値電圧が低閾値電圧MISFET10の閾値電圧よりも高くなるような成膜方法の組み合わせを用いることができる。
また、オフセットスペーサとしてのSiN膜のSiの原料としてDCS(dichlorosilane:SiH2Cl2)を用いる場合、BTBAS(bis[tertiary-butylamino-silane]:SiH2[NH(C4H9)])を用いる場合と比較して、MISFETの閾値電圧は高くなる。すなわち、n型MISFETの閾値電圧の大きさは大きくなり、p型MISFETの閾値電圧の大きさは小さくなる。
この理由の1つとして、DCSを用いた場合、BTBASを用いる場合と比較して、オフセットスペーサ中の単位体積当たりのCl不純物量が大きくなることが考えられる。オフセットスペーサ中の単位体積当たりのCl不純物量が増加すると、ゲート絶縁膜中の負の固定電荷が増加(正の固定電荷が減少)すると考えられる。
このため、オフセットスペーサ13とオフセットスペーサ23のSiの原料を異ならせる場合は、DCSを用いて高閾値電圧MISFET20のオフセットスペーサ23を形成し、BTBASを用いて低閾値電圧MISFET10のオフセットスペーサ13を形成する。これにより、高閾値電圧MISFET20の閾値電圧を低閾値電圧MISFET10の閾値電圧よりも高くすることができる。
なお、DCSとBTBASの組み合わせ以外にも、高閾値電圧MISFET20の閾値電圧が低閾値電圧MISFET10の閾値電圧よりも高くなるようなSiの原料の組み合わせを用いることができる。
また、オフセットスペーサとしてのSiN膜を高い温度条件下で形成する場合、低い温度条件下で形成する場合と比較して、MISFETの閾値電圧は高くなる。すなわち、n型MISFETの閾値電圧の大きさは大きくなり、p型MISFETの閾値電圧の大きさは小さくなる。
この理由の1つとして、高い温度条件下で形成する場合、低い温度条件下で形成する場合と比較して、オフセットスペーサとゲート絶縁膜の反応性が高くなり、ゲート絶縁膜中に導入されるCl、H等の不純物の量が増加することが考えられる。ゲート絶縁膜中に導入される不純物の量が増加すると、ゲート絶縁膜中の負の固定電荷が増加(正の固定電荷が減少)すると考えられる。
このため、オフセットスペーサ13とオフセットスペーサ23の成膜温度を異ならせる場合は、高閾値電圧MISFET20のオフセットスペーサ23を形成する温度を、低閾値電圧MISFET10のオフセットスペーサ13を形成する温度よりも高くする。これにより、高閾値電圧MISFET20の閾値電圧を低閾値電圧MISFET10の閾値電圧よりも高くすることができる。
なお、この方法によれば、ゲート絶縁膜11、21が、同じ高誘電率材料を母材料とする場合であっても、ゲート絶縁膜21中のCl、H等の不純物の量がゲート絶縁膜11中の不純物の量よりも多くなり、高閾値電圧MISFET20の閾値電圧を低閾値電圧MISFET10の閾値電圧よりも高くすることができる。
従って、高閾値電圧MISFET20の閾値電圧をなるべく大きくするためには、成膜方法がCVD法、Siの材料がDCS、成膜温度がなるべく高温、という条件下でオフセットスペーサ23を形成することが好ましい。また、低閾値電圧MISFET10の閾値電圧をなるべく小さくするためには、成膜方法がALD法、Siの材料がBTBAS、成膜温度がなるべく低温でオフセットスペーサ23のものよりも低温、という条件下でオフセットスペーサ13を形成することが好ましい。
なお、成膜方法としてCVD法、Si原料としてDCSを用いる場合のSiN膜の成膜温度は、通常約600〜800℃である。また、成膜方法としてCVD法、Si原料としてBTBASを用いる場合のSiN膜の成膜温度は、通常約500〜700℃である。また、成膜方法としてALD法、Si原料としてDCSを用いる場合のSiN膜の成膜温度は、通常約450〜650℃である。また、成膜方法としてALD法、Si原料としてBTBASを用いる場合のSiN膜の成膜温度は、通常約450〜650℃である。
図2に、n型MISFETの閾値電圧とオフセットスペーサの形成条件の関係を調べた実験結果を示す。
図2は、それぞれ異なる条件下で形成したオフセットスペーサを有する4種類のn型MISFETの閾値電圧を表すグラフである。縦軸のΔVth[V]は、ゲート長が1000nmであるn型MISFETの閾値電圧の高さを基準とした、ゲート長が50nmであるn型MISFETの閾値電圧の高さである。ゲート長が1000nmであるn型MISFETの閾値電圧の高さを基準としたのは、ゲート長が1000nmという十分な長さである場合には、MISFETの閾値電圧に固定電荷の影響が出ないと考えられるためである。
図2の一番左側は、成膜方法がCVD法、Siの原料がDCS、成膜温度が700℃の条件(以下、条件1とする)下でオフセットスペーサを形成した場合のΔVth[V]である。また、左から2番目は、成膜方法がALD法、Siの原料がDCS、成膜温度が550℃の条件(以下、条件2とする)下でオフセットスペーサを形成した場合のΔVth[V]である。また、左から3番目は、成膜方法がCVD法、Siの原料がBTBAS、成膜温度が550℃の条件(以下、条件3とする)下でオフセットスペーサを形成した場合のΔVth[V]である。また、左から4番目は、成膜方法がCVD法、Siの原料がBTBAS、成膜温度が600℃の条件(以下、条件4とする)下でオフセットスペーサを形成した場合のΔVth[V]である。
条件2の条件1との違いは、成膜方法がALD法であり、成膜温度が低い点である。その結果、条件2のΔVth[V]は条件1のΔVth[V]よりも低くなっている。
また、条件3の条件1との違いは、Siの原料がBTBASであり、成膜温度が低い点である。その結果、条件3のΔVth[V]は条件1のΔVth[V]よりも低くなっている。ただし、条件3のΔVth[V]は条件2のΔVth[V]よりも高いため、n型MISFETにおいては、成膜方法をCVD法からALD法に変えた場合のΔVth[V]の低下量の方が、Siの原料をDCSからBTBASに変えた場合のΔVth[V]の低下量よりも大きいことがわかる。
また、条件4の条件1との違いは、Siの原料がBTBASであり、成膜温度が低い点である。その結果、条件3のΔVth[V]は条件1のΔVth[V]よりも低くなっている。一方、条件4の成膜温度は条件3の成膜温度よりも高いため、条件4のΔVth[V]は条件3のΔVth[V]よりも高くなっている。
図3に、p型MISFETの閾値電圧とオフセットスペーサの形成条件の関係を調べた実験結果を示す。
図3は、それぞれ異なる条件下で形成したオフセットスペーサを有する4種類のp型MISFETの閾値電圧を表すグラフである。縦軸のΔVth[V]は、ゲート長が1000nmであるp型MISFETの閾値電圧の高さを基準とした、ゲート長が50nmであるp型MISFETの閾値電圧の高さである。
図3の一番左側は、条件1の下でオフセットスペーサを形成した場合のΔVth[V]である。また、左から2番目は、条件2の下でオフセットスペーサを形成した場合のΔVth[V]である。また、左から3番目は、条件3の下でオフセットスペーサを形成した場合のΔVth[V]である。また、左から4番目は、条件4の下でオフセットスペーサを形成した場合のΔVth[V]である。
条件2の条件1との違いは、成膜方法がALD法であり、成膜温度が低い点である。その結果、条件2のΔVth[V]は条件1のΔVth[V]よりも低くなっている。
また、条件3の条件1との違いは、Siの原料がBTBASであり、成膜温度が低い点である。その結果、条件3のΔVth[V]は条件1のΔVth[V]よりも低くなっている。ただし、条件3のΔVth[V]は条件2のΔVth[V]よりも低いため、p型MISFETにおいては、Siの原料をDCSからBTBASに変えた場合のΔVth[V]の低下量の方が、成膜方法をCVD法からALD法に変えた場合のΔVth[V]の低下量よりも大きいことがわかる。
また、条件4の条件1との違いは、Siの原料がBTBASであり、成膜温度が低い点である。その結果、条件3のΔVth[V]は条件1のΔVth[V]よりも低くなっている。一方、条件4の成膜温度は条件3の成膜温度よりも高いため、条件4のΔVth[V]は条件3のΔVth[V]よりも高くなっている。
以下に、図2、3に示した実験結果に基づいて推測される、オフセットスペーサの成膜方法、成膜に用いるSiの原料、または成膜温度を変化させた場合のn型MISFETおよびp型MISFETの閾値電圧の変化について述べる。
まず、2つのn型MISFETのオフセットスペーサを、成膜方法が主に異なる2種類の条件でそれぞれ形成した場合の、n型MISFETの閾値電圧とオフセットスペーサの成膜方法との関係について述べる。同様に、2つのp型MISFETのオフセットスペーサを、上記の2種類の条件でそれぞれ形成した場合の、p型MISFETの閾値電圧とオフセットスペーサの成膜方法との関係について述べる。
成膜方法がCVD法、Siの原料がDCS、成膜温度が700℃の条件下でオフセットスペーサを形成した場合、成膜方法がALD法、Siの原料がDCS、成膜温度が650℃の条件下でオフセットスペーサを形成した場合と比較して、n型MISFETの閾値電圧、p型MISFETの閾値電圧はともに高くなると考えられる。
また、成膜方法がCVD法、Siの原料がBTBAS、成膜温度が550℃の条件下でオフセットスペーサを形成した場合、成膜方法がALD法、Siの原料がBTBAS、成膜温度が550℃の条件下でオフセットスペーサを形成した場合と比較して、n型MISFETの閾値電圧、p型MISFETの閾値電圧はともに高くなると考えられる。
以上の内容は、オフセットスペーサとしてのSiN膜をCVD法により形成する場合、ALD法により形成する場合と比較して、MISFETの閾値電圧は高くなる、という内容に沿っている。
次に、2つのn型MISFETのオフセットスペーサを、Siの原料が主に異なる2種類の条件でそれぞれ形成した場合の、n型MISFETの閾値電圧とオフセットスペーサのSiの原料との関係について述べる。同様に、2つのp型MISFETのオフセットスペーサを、上記の2種類の条件でそれぞれ形成した場合の、p型MISFETの閾値電圧とオフセットスペーサのSiの原料との関係について述べる。
成膜方法がCVD法、Siの原料がDCS、成膜温度が700℃の条件下でオフセットスペーサを形成した場合、成膜方法がCVD法、Siの原料がBTBAS、成膜温度が700℃の条件下でオフセットスペーサを形成した場合と比較して、n型MISFETの閾値電圧、p型MISFETの閾値電圧はともに高くなると考えられる。
また、成膜方法がALD法、Siの原料がDCS、成膜温度が550℃の条件下でオフセットスペーサを形成した場合、成膜方法がALD法、Siの原料がBTBAS、成膜温度が550℃の条件下でオフセットスペーサを形成した場合と比較して、n型MISFETの閾値電圧、p型MISFETの閾値電圧はともに高くなると考えられる。
以上の内容は、オフセットスペーサとしてのSiN膜のSiの原料としてDCSを用いる場合、BTBASを用いる場合と比較して、MISFETの閾値電圧は高くなる、という内容に沿っている。
次に、2つのn型MISFETのオフセットスペーサを、成膜温度が主に異なる2種類の条件でそれぞれ形成した場合の、n型MISFETの閾値電圧とオフセットスペーサの成膜温度との関係について述べる。同様に、2つのp型MISFETのオフセットスペーサを、上記の2種類の条件でそれぞれ形成した場合の、p型MISFETの閾値電圧とオフセットスペーサの成膜温度との関係について述べる。
成膜方法がCVD法、Siの原料がDCS、成膜温度が800℃の条件下でオフセットスペーサを形成した場合、成膜方法がCVD法、Siの原料がDCS、成膜温度が700℃の条件下でオフセットスペーサを形成した場合と比較して、n型MISFETの閾値電圧、p型MISFETの閾値電圧はともに高くなると考えられる。
また、成膜方法がCVD法、Siの原料がBTBAS、成膜温度が600℃の条件(条件4)下でオフセットスペーサを形成した場合、成膜方法がCVD法、Siの原料がBTBAS、成膜温度が550℃の条件(条件3)下でオフセットスペーサを形成した場合と比較して、n型MISFETの閾値電圧、p型MISFETの閾値電圧はともに高くなることが図2に示した実験結果からわかっている。
以上の内容は、オフセットスペーサとしてのSiN膜を高い温度条件下で形成する場合は、低い温度条件下で形成する場合と比較して、MISFETの閾値電圧は高くなる、という内容に沿っている。ただし、成膜方法としてALD法を用いた場合は、成膜温度を変化させてもMISFETの閾値電圧にはほとんど変化が見られないものと考えられる。
以下に、本実施の形態に係る半導体装置1aの製造方法の一例を示す。
(半導体装置の製造)
図4A(a)〜(d)、図4B(e)〜(g)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置1aの製造工程を示す断面図である。
まず、図4A(a)に示すように、半導体基板2上に素子分離領域3を形成して、低閾値電圧MISFET10を形成するための低閾値電圧領域100と高閾値電圧MISFET20を形成するための高閾値電圧領域200を分離し、その後、半導体基板2および素子分離領域3上に、高誘電率膜101、金属膜102、および半導体膜103を形成する。
ここで、素子分離領域3は、例えば、次の様な工程により形成される。まず、フォトリソグラフィとRIE(Reactive Ion Etching)法により半導体基板2に溝を形成する。次に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、その溝にSiO膜を堆積させた後、これをCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により平坦化して、素子分離領域3に加工する。
また、図示しないが、素子分離領域3を形成した後、イオン注入法により導電型不純物を半導体基板2内に導入し、チャネル領域およびウェルを形成する。チャネル領域およびウェル内の導電型不純物は、RTA(Rapid Thermal Annealing)法等の熱処理により活性化される。なお、本実施の形態においては、閾値電圧の調整はオフセットスペーサ13、23の形成条件の制御等により行われるため、この段階で低閾値電圧領域100のチャネル領域に注入する不純物よりも高い濃度の不純物を高閾値電圧領域200のチャネル領域に導入する必要はない。
高誘電率膜101は、CVD法、プラズマ窒化法等により形成される。また、金属膜102は、PVD(Physical Vapor Deposition)法等により形成される。また、半導体膜103は、CVD法等により形成される。
次に、図4A(b)に示すように、例えば、フォトリソグラフィ法とRIE法の組み合わせにより、半導体膜103、金属膜102、および高誘電率膜101をパターニングする。これにより、半導体膜103は半導体層12b、22bに加工される。また、金属膜102は金属層12a、22aに加工される。また、高誘電率膜101はゲート絶縁膜11、21に加工される。
次に、図4A(c)に示すように、半導体基板2上の低閾値電圧領域100および高閾値電圧領域200を覆うように、SiN膜104およびカバー膜105を形成する。
ここで、SiN膜104は、後の工程でオフセットスペーサ13に加工される膜であり、例えば、成膜方法がALD法、Siの材料がBTBAS、成膜温度が550℃という条件下で形成される。また、カバー膜105は、例えば、SiO系の絶縁材料からなる。
次に、図4A(d)に示すように、低閾値電圧領域100を覆うようにレジスト106を形成した後、レジスト106をマスクとして高閾値電圧領域200にエッチングを施し、高閾値電圧領域200のカバー膜105およびSiN膜104を選択的に除去する。
ここで、カバー膜105は、例えば、希フッ酸溶液を用いたウェットエッチング法により除去される。また、SiN膜104は、例えば、熱リン酸溶液を用いたウェットエッチングにより除去される。
次に、図4B(e)に示すように、半導体基板2上の低閾値電圧領域100および高閾値電圧領域200を覆うように、SiN膜107を形成する。
ここで、SiN膜107は、後の工程でオフセットスペーサ23に加工される膜であり、例えば、成膜方法がCVD法、Siの材料がDCS、成膜温度が700℃という条件下で形成される。
次に、図4B(f)に示すように、高閾値電圧領域200を覆うようにレジスト108を形成した後、レジスト108をマスクとして低閾値電圧領域100にエッチングを施し、低閾値電圧領域100のSiN膜107およびカバー膜105を選択的に除去する。このとき、カバー膜105がSiN膜107をエッチングする際のエッチングストッパとして機能するため、低閾値電圧領域100のSiN膜104を除去せずに残すことができる。
ここで、SiN膜107は、例えば、熱リン酸溶液を用いたウェットエッチングにより除去される。また、カバー膜105は、例えば、希フッ酸溶液を用いたウェットエッチング法により除去される。
なお、SiN膜104とSiN膜107を形成する順序は逆であってもよい。SiN膜107を先に形成する場合は、低閾値電圧領域100および高閾値電圧領域200を覆うようにSiN膜107およびカバー膜105を形成した後、低閾値電圧領域100のSiN膜107およびカバー膜105を選択的に除去する。その後、低閾値電圧領域100および高閾値電圧領域200を覆うようにSiN膜104を形成し、高閾値電圧領域200のSiN膜104およびカバー膜105を選択的に除去する。
次に、図4B(g)に示すように、低閾値電圧領域100のSiN膜104および高閾値電圧領域200のSiN膜107にRIE法等のエッチングを施し、オフセットスペーサ13およびオフセットスペーサ23にそれぞれ加工する。
その後、ソース・ドレイン領域14、24、およびゲート側壁15、25を形成する。これらの具体的な形成方法を以下に示す。
まず、イオン注入法により、ゲート電極12b、22bおよびオフセットスペーサ13、23をマスクとして用いて低閾値電圧領域100および高閾値電圧領域200に導電型不純物をそれぞれ導入し、ソース・ドレイン領域14、24の浅い領域を形成する。
次に、オフセットスペーサ13の側面およびオフセットスペーサ23の側面に、それぞれゲート側壁15、25を形成した後、イオン注入法により、ゲート電極12、22、オフセットスペーサ13、23およびゲート側壁15、25をマスクとして用いて低閾値電圧領域100および高閾値電圧領域200に導電型不純物をそれぞれ導入し、ソース・ドレイン領域14、24の深い領域を形成する。
次に、RTA法等の熱処理により、半導体基板2内のソース・ドレイン領域14、24等に含まれる導電型不純物を活性化させる。
その後、ゲート電極12、22およびソース・ドレイン領域14、24上にシリサイド層を形成してもよい。
(第1の実施の形態の効果)
本発明の第1の実施の形態によれば、オフセットスペーサ13、23の形成条件を制御することにより、低閾値電圧MISFET10および高閾値電圧MISFET20の閾値電圧を制御し、それぞれに適した閾値電圧を与えることができる。
このため、MISFETの閾値電圧の制御にチャネル領域への高濃度の不純物注入を必要とせず、低閾値電圧MISFET10および高閾値電圧MISFET20が微細な素子である場合であっても、注入された不純物の揺らぎに起因する閾値電圧のばらつきを抑えることができる。
なお、本実施の形態においては、ゲート絶縁膜11、21に接する最も内側の側壁がオフセットスペーサ13、23であるので、低閾値電圧MISFET10および高閾値電圧MISFET20の閾値電圧を制御するためにオフセットスペーサ13、23の形成条件を制御したが、他の種類の側壁がゲート絶縁膜11、21に接する最も内側の側壁である場合は、その側壁の形成条件を制御する。例えば、オフセットスペーサ13、23を形成せずにゲート側壁15、25のみを形成する場合は、ゲート側壁15、25がゲート絶縁膜11、21に接する最も内側の側壁となるため、ゲート側壁15、25の形成条件を制御することにより、低閾値電圧MISFET10および高閾値電圧MISFET20の閾値電圧を制御する。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態においては、Logic領域およびSRAM領域に閾値電圧の異なるn型MISFETが形成される。なお、各部材の材料等、第1の実施の形態と同様の点については説明を省略または簡略化する。
(半導体装置の構成)
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置1bの断面図である。半導体装置1bは、半導体基板2上に素子分離領域3により電気的に分離されたLogic領域300およびSRAM領域400を有する。Logic領域300およびSRAM領域400には、それぞれn型MISFET30、40が形成される。
ここで、SRAM領域のMISFETの閾値電圧の大きさは、Logic素子のMISFETの閾値電圧の大きさよりも大きいことが求められる。n型MISFETの場合、閾値電圧は正に設定されるので、閾値電圧が高い方が絶対値が大きくなり、SRAM領域に適する。
このため、SRAM領域400のn型MISFET40は、Logic領域300のn型MISFET30よりも高い閾値電圧を有する。従って、n型MISFET30とn型MISFET40は、第1の実施の形態の低閾値電圧MISFET10と高閾値電圧MISFET20にそれぞれ対応する。
n型MISFET30は、半導体基板2上にゲート絶縁膜31を介して形成されたゲート電極32と、ゲート電極32の側面上にゲート絶縁膜31に接するように形成されたオフセットスペーサ33と、オフセットスペーサ33の側面に形成されたゲート側壁35と、半導体基板2内のゲート電極32の両側に形成されたソース・ドレイン領域34と、を有する。なお、図示しないが、半導体基板2中のn型MISFET30下の領域に、p型のウェルが形成されていてもよい。
n型MISFET40は、半導体基板2上にゲート絶縁膜41を介して形成されたゲート電極42と、ゲート電極42の側面上にゲート絶縁膜41に接するように形成されたオフセットスペーサ43と、オフセットスペーサ43の側面に形成されたゲート側壁45と、半導体基板2内のゲート電極42の両側に形成されたソース・ドレイン領域44と、を有する。なお、図示しないが、半導体基板2中のn型MISFET40下の領域に、p型のウェルが形成されていてもよい。
ゲート絶縁膜31、41は、第1の実施の形態のゲート絶縁膜11、21と同様の材料からなり、同様の方法で形成される。
ゲート電極32は、ゲート絶縁膜31上に形成された金属層32aと、金属層32a上に形成された半導体層32bを含む。また、ゲート電極42は、ゲート絶縁膜41上に形成された金属層42aと、金属層42a上に形成された半導体層42bを含む。
金属層32a、42aは、第1の実施の形態の金属層12a、22aと同様の材料からなり、同様の方法で形成される。
半導体層32b、42bは、As、P等のn型不純物を含む、多結晶Si、多結晶SiGe等のSi系多結晶からなる。また、半導体層32b、42bの上部または全体にシリサイド層が形成されてもよい。
ゲート側壁35、45は、第1の実施の形態のゲート側壁15、25と同様の材料からなり、同様の方法で形成される。
ソース・ドレイン領域34、44は、As、P等のn型不純物を半導体基板2に注入することにより形成される。また、ソース・ドレイン領域34、44の上部にシリサイド層が形成されてもよい。
オフセットスペーサ33は、第1の実施の形態のオフセットスペーサ13と同様の材料からなり、同様の方法で形成される。また、オフセットスペーサ43は、第1の実施の形態のオフセットスペーサ23と同様の材料からなり、同様の方法で形成される。
(第2の実施の形態の効果)
本発明の第2の実施の形態によれば、オフセットスペーサ33、43の形成条件を制御することにより、Logic領域300のn型MISFET30に低い閾値電圧(小さい閾値電圧)を設定し、SRAM領域400のn型MISFET40に高い閾値電圧(大きい閾値電圧)を設定することができる。
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態においては、Logic領域およびSRAM領域に閾値電圧の異なるp型MISFETが形成される。なお、各部材の材料等、第1の実施の形態と同様の点については説明を省略または簡略化する。
(半導体装置の構成)
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置1cの断面図である。半導体装置1cは、半導体基板2上に素子分離領域3により電気的に分離されたLogic領域500およびSRAM領域600を有する。Logic領域500およびSRAM領域600には、それぞれp型MISFET50、60が形成される。
ここで、SRAM領域のMISFETの閾値電圧の大きさは、Logic素子のMISFETの閾値電圧の大きさよりも大きいことが求められる。p型MISFETの場合、閾値電圧は負に設定されるので、閾値電圧が低い方が絶対値が大きくなり、SRAM領域に適する。
このため、SRAM領域600のp型MISFET60は、Logic領域500のp型MISFET50よりも低い閾値電圧を有する。従って、p型MISFET50とp型MISFET60は、第1の実施の形態の高閾値電圧MISFET20と低閾値電圧MISFET10にそれぞれ対応する。
p型MISFET50は、半導体基板2上にゲート絶縁膜51を介して形成されたゲート電極52と、ゲート電極52の側面上にゲート絶縁膜51に接するように形成されたオフセットスペーサ53と、オフセットスペーサ53の側面に形成されたゲート側壁55と、半導体基板2内のゲート電極52の両側に形成されたソース・ドレイン領域54と、を有する。なお、図示しないが、半導体基板2中のp型MISFET50下の領域に、n型のウェルが形成されていてもよい。
p型MISFET60は、半導体基板2上にゲート絶縁膜61を介して形成されたゲート電極62と、ゲート電極62の側面上にゲート絶縁膜61に接するように形成されたオフセットスペーサ63と、オフセットスペーサ63の側面に形成されたゲート側壁65と、半導体基板2内のゲート電極62の両側に形成されたソース・ドレイン領域64と、を有する。なお、図示しないが、半導体基板2中のp型MISFET60下の領域に、n型のウェルが形成されていてもよい。
ゲート絶縁膜51、61は、第1の実施の形態のゲート絶縁膜11、21と同様の材料からなり、同様の方法で形成される。
ゲート電極52は、ゲート絶縁膜51上に形成された金属層52aと、金属層52a上に形成された半導体層52bを含む。また、ゲート電極62は、ゲート絶縁膜61上に形成された金属層62aと、金属層62a上に形成された半導体層62bを含む。
金属層52a、62aは、第1の実施の形態の金属層12a、22aと同様の材料からなり、同様の方法で形成される。
半導体層52b、62bは、B、BF等のp型不純物を含む、多結晶Si、多結晶SiGe等のSi系多結晶からなる。また、半導体層52b、62bの上部または全体にシリサイド層が形成されてもよい。
ゲート側壁55、65は、第1の実施の形態のゲート側壁15、25と同様の材料からなり、同様の方法で形成される。
ソース・ドレイン領域54、64は、B、BF等のp型不純物を半導体基板2に注入することにより形成される。また、ソース・ドレイン領域54、64の上部にシリサイド層が形成されてもよい。
オフセットスペーサ53は、第1の実施の形態のオフセットスペーサ23と同様の材料からなり、同様の方法で形成される。また、オフセットスペーサ63は、第1の実施の形態のオフセットスペーサ13と同様の材料からなり、同様の方法で形成される。
(第3の実施の形態の効果)
本発明の第3の実施の形態によれば、オフセットスペーサ53、63の形成条件を制御することにより、Logic領域500のp型MISFET50に高い閾値電圧(小さい閾値電圧)を設定し、SRAM領域600のp型MISFET60に低い閾値電圧(大きい閾値電圧)を設定することができる。
〔第4の実施の形態〕
本発明の第4の実施の形態は、第2の実施の形態と第3の実施の形態を組み合わせた形態である。なお、各部材の材料等、第2、第3の実施の形態と同様の点については説明を省略または簡略化する。
(半導体装置の構成)
図7は、本発明の第4の実施の形態に係る半導体装置1dの断面図である。半導体装置1dは、半導体基板2上に素子分離領域3により電気的に分離されたLogic領域700およびSRAM領域800を有する。Logic領域700にはn型MISFET30およびp型MISFET50が形成され、SRAM領域800には、n型MISFET40およびp型MISFET60が形成される。
ここで、n型MISFET30、40は、それぞれ第2の実施の形態のn型MISFET30、40と同様の構成を有し、p型MISFET50、60は、それぞれ第3の実施の形態のp型MISFET50、60と同様の構成を有する。
(第4の実施の形態の効果)
本発明の第4の実施の形態によれば、オフセットスペーサ33、43、53、63の形成条件を制御することにより、Logic領域700のn型MISFET30およびp型MISFET50に小さい閾値電圧を設定し、SRAM領域800のn型MISFET40およびp型MISFET60に大きい閾値電圧を設定することができる。
〔他の実施の形態〕
本発明は、上記各実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
また、発明の主旨を逸脱しない範囲内において上記各実施の形態の構成要素を任意に組み合わせることができる。
1a、1b、1c、1d 半導体装置、 2 半導体基板、 3 素子分離領域、 10 低閾値電圧MISFET、 20 高閾値電圧MISFET、 30、40 n型MISFET、 50、60 p型MISFET、 11、21、31、41、51、61 ゲート絶縁膜、 12、22、32、42、52、62 ゲート電極、 13、23、33、43、53、63 オフセットスペーサ、 300、500、700 Logic領域、 400、600、800 SRAM領域

Claims (5)

  1. 半導体基板上に形成された高誘電率材料を母材料とする第1のゲート絶縁膜、前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極、および前記第1のゲート電極の側面上に前記第1のゲート絶縁膜に接するように形成されたSiNを主成分とする絶縁材料からなる第1の側壁、を有する第1のトランジスタと、
    前記半導体基板上に形成された高誘電率材料を母材料とする第2のゲート絶縁膜、前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極、および前記第2のゲート電極の側面上に前記第2のゲート絶縁膜に接するように形成されたSiNを主成分とする絶縁材料からなる第2の側壁、を有する第2のトランジスタと、
    を有し、
    前記第2の側壁は、前記第1の側壁よりも、単位体積当たりのSi−H結合とN−H結合の存在比、単位体積当たりのClの量、および単位体積当たりのHの量の少なくともいずれか1つが大きく、
    前記第2のトランジスタの閾値電圧は、前記第1のトランジスタの閾値電圧よりも高い、
    半導体装置。
  2. 前記第1のゲート絶縁膜と前記第2のゲート絶縁膜は、同じ高誘電材料を母材料とする、
    請求項1に記載された半導体装置。
  3. 半導体基板上に第1の領域と第2の領域とを分離する素子分離領域を形成する工程と、
    前記第1の領域の前記半導体基板上に、高誘電率材料からなる第1のゲート絶縁膜を介して第1のゲート電極を形成し、前記第2の領域の前記半導体基板上に、誘電率材料からなる第2のゲート絶縁膜を介して第2のゲート電極を形成する工程と、
    前記第1のゲート電極の側面上に、前記第1のゲート絶縁膜に接するように、SiNを主成分とする絶縁材料からなる第1の側壁を形成する工程と、
    前記第2のゲート電極の側面上に、前記第2のゲート絶縁膜に接するように、SiNを主成分とする絶縁材料からなる第2の側壁を形成する工程と、
    を含み、
    前記第1の側壁の形成条件と前記第2の側壁の形成条件は、成膜方法、Siの原料、および成膜温度の少なくともいずれか1つにおいて異なり、
    前記第1の側壁中および前記第2の側壁を形成することにより、前記第1の絶縁膜中の固定電荷の量と前記第2の絶縁膜中の固定電荷の量に差異が生じる、
    半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1の側壁の形成条件と前記第2の側壁の形成条件は、CVD法またはALD法の成膜方法、DCSまたはBTBASのSiの原料、および成膜温度の少なくともいずれか1つにおいて異なる、
    請求項3に記載された半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1の側壁は、成膜方法がALD法、Siの原料がBTBASの条件下で形成され、
    前記第2の側壁は、成膜方法がCVD法、Siの原料がDCS、成膜温度が前記第1の側壁の成膜温度よりも高温、の条件下で形成され、
    前記第1の側壁中および前記第2の側壁を形成することにより、前記第2の絶縁膜中の負の固定電荷の量が前記第1の絶縁膜中の負の固定電荷の量よりも多くなる、
    請求項4に記載された半導体装置の製造方法。
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