JP5238563B2 - 電子写真感光体、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents

電子写真感光体、画像形成装置、及び画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、画像形成装置、及び画像形成方法に関し、特に、良好な画像が得られる単層型の電子写真感光体、そのような電子写真感光体を含む画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
従来、高画質の画像を、高スピードで形成すべく、電荷発生剤として、電荷発生効率に優れるチタニルフタロシアニン結晶が用いられている。
また、カラー画像形成装置において、画像形成を繰り返しても長期に亘り優れた解像度を維持するために、電荷発生剤としてチタニルフタロシアニン結晶を用いた正帯電感光体が提案されている(例えば、特許文献1参照)
特開2005−84623号公報
しかしながら、特許文献1の電子写真感光体は、正帯電感光体であるが、電荷輸送層、電荷発生層、および、表面保護層をこの順に積層した電子写真感光体であり、十分な感度が得られないという問題があった。特に、感光体の表面電位を高く設定した場合には、十分な露光後電位が得られず、画像がぼやけたり、画像濃度が不十分という問題があった。
そこで、本発明者らは、鋭意検討したところ、帯電電位を高く設定した場合であっても、電荷発生剤としてチタニルフタロシアニン結晶を用い、特定の感度特性を有する電子写真感光体であれば、高解像度が得られ、良好な画像を得ることができること見出した。
すなわち、本発明の目的は、感度特性に優れ、高解像度を維持できる電子写真感光体、そのような単電子写真感光体を含む画像形成装置、及び画像形成方法を提供することにある。
本発明によれば、感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が電荷発生剤と電荷輸送剤を同一層に含有する単層型であり、
前記電荷発生剤が、少なくともチタニルフタロシアニン結晶を含むとともに、露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度をVb(V)とし、露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度をVa(V)としたときに、Vb/Vaで表される感度比率を2.5以下の値とするとともに、Vb(V)が200V以下の値であって、前記電子写真感光体の帯電電位が600〜1000Vに設定されることを特徴とする電子写真感光体が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、電荷発生剤としてチタニルフタロシアニン結晶を用いていることから、十分な感度が得られ、高画質の画像を、高スピードで形成することができる。一方で、電子写真感光体の帯電電位を600〜1000Vと高く設定した場合には、高露光量域と、低露光量域の感度差が大きくなり、その結果、現像量に差が生じて、解像度が悪くなる。しかし、本発明であれば、特定の感度特性を有する電子写真感光体を用いているので、良好な解像度を得ることができる。
このように構成することにより、電子写真感光体の帯電電位を600〜1000Vと高く設定し、さらに、露光量が少ない場合であっても、確実に優れた感度を得ることができる。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度Va(V)を50〜100Vの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、電子写真感光体の帯電電位を600〜1000Vと高く設定し、高スピードの画像形成装置であっても、十分な画像濃度を得ることができる。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、感光層が添加剤として、酸化防止剤及び紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
このように構成することにより、単層型電子写真感光体の帯電電位低下を抑制することができる。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、前記基体上に、中間層を設けるとともに、当該中間層が、結着樹脂と、酸化チタン微粒子と、を含むとともに、前記中間層の膜厚を0.3〜10μmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、電子写真感光体の帯電電位を600〜1000Vと高く設定した場合であっても、感光層のリークを防止することができる。
また、本発明の別の態様は、電子写真感光体の周囲に、帯電手段、露光手段、現像手段、及び転写手段が配置された画像形成装置において、前記電子写真感光体が、基体上に、感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が電荷発生剤と電荷輸送剤を同一層に含有する単層型であり、前記電荷発生剤が少なくともチタニルフタロシアニン結晶を含み、露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度をVb(V)とし、露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度をVa(V)としたときに、Vb/Vaで表される感度比率を2.5以下の値とするとともに、Vb(V)が200V以下の値であり、前記電子写真感光体の帯電電位が600〜1000Vであることを特徴とする画像形成装置である。
すなわち、本発明の画像形成装置であれば、所定の電子写真感光体を備えていることから、電子写真感光体の帯電電位が高い場合であっても、良好な解像度を得ることができる。
また、本発明のさらに別の態様は、上述した画像形成装置を用いた画像形成方法である。
すなわち、本発明の画像形成方法であれば、所定の画像形成装置を用いていることから、高品質画像を形成することができる。
図1(a)〜(b)は、本発明における単層型電子写真感光体を説明するために供する図である。 本発明の画像形成装置を説明するために供する図である。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、基体上に、感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が電荷発生剤と電荷輸送剤を同一層に含有する単層型であり、前記電荷発生剤として、少なくともチタニルフタロシアニン結晶を含み、露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度をVb(V)とし、露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度をVa(V)としたときに、Vb/Vaで表される感度比率を2.5以下とするとともに、Vbが200V以下の値であって、帯電電位が600〜1000Vに設定されることを特徴とする電子写真感光体である。
1.基本的構成
図1に示す電子写真感光体1aは、図1(a)に示すような、基体112上に、電荷発生剤と、電荷輸送剤と、結着樹脂と、からなる単層型の感光層114を設けた電子写真感光体1a(以下、単層型電子写真感光体と記載する場合がある)であることを特徴とする。
また、図1(b)に例示するように、この感光層114と、基体112と、の間に、中間層116を形成した単層型電子写真感光体1a´とすることもできる。
2.基体
また、基体の構成材料としては、種々の材料を使用することができる。例えば、鉄、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、及び真鍮などの金属にて形成された基体や、上述の金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材料からなる基体、あるいはヨウ化アルミニウム、アルマイト、酸化スズ、及び酸化インジウムなどで被覆されたガラス製の基体などが例示される。
すなわち、基体自体が導電性を有するか、あるいは基体の表面が導電性を有していればよく、また、使用に際して、充分な機械的強度を有していればよい。
また、これらの中でも、特にアルミニウムを含む材料物質を使用することが好ましく、さらに、基体の外周面において膜厚1〜10μmのアルマイト層が設けてあることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、電子写真感光体の耐電圧を、所定以上の値に調節することが容易となるためである。
すなわち、アルマイト層の膜厚が1μm未満の値となると、電子写真感光体に対して十分な耐電圧を付与することが困難となる場合があるためである。一方、アルマイト層の膜厚が10μmを超えた値となると、電子写真感光体の耐電圧が過度に増加して、露光メモリが発生しやすくなる場合があるためである。
したがって、アルマイト層の膜厚を2〜8μmの範囲内の値とすることがより好ましく、3〜7μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
3.中間層
また、図2(b)に例示するように、基体112上に、結着樹脂と、無機微粒子等と、を含有する中間層116を設けることも好ましい。
この理由は、かかる中間層を設けることによっても、所定条件下にて測定される電子写真感光体の耐電圧を所定以上の値に調節することが容易となるためである。
したがって、中間層が、例えば、結着樹脂と、酸化チタン微粒子と、を含むとともに、酸化チタン微粒子の含有量を、結着樹脂100重量部に対して、50〜500重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、電子写真感光体の耐電圧を所定以上の値に調節することがさらに容易となるためである。
すなわち、酸化チタン微粒子の含有量をかかる範囲とすることによって、中間層の抵抗を所定の範囲に調節することが容易となるとともに、酸化チタン微粒子の分散性をより向上させることができるためである。
したがって、酸化チタン微粒子の含有量を、結着樹脂100重量部に対して100〜400重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、150〜300重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、酸化チタン微粒子に対して、アルミナ、シリカ及び有機ケイ素化合物による表面処理が施されていることが好ましい。
この理由は、かかる表面処理を施すことによって、中間層における酸化チタン微粒子の分散性をさらに向上させつつ、中間層の抵抗を好適な範囲に調節することができるためである。
すなわち、酸化チタン微粒子に対してアルミナ(Al23)及びシリカ(SiO2)による表面処理を施すことによって、中間層における酸化チタン微粒子の基本的な分散性を向上させることができるためである。
また、酸化チタン微粒子に対して、アルミナ及びシリカによる表面処理を施すことによって、後述する有機ケイ素化合物による表面処理量を、容易に調節することができるようになるためである。
また、アルミナ及びシリカによる表面処理を施した後に、さらに有機ケイ素化合物によって表面処理を施すことによって、酸化チタン微粒子の分散性をより向上させることができるばかりか、その表面処理量を変化させることによって、酸化チタン微粒子の導電性を容易に調節することができるためである。
なお、好適に使用される有機ケイ素化合物としては、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、ビニル基含有シラン化合物、メルカプト基含有シラン化合物、アミノ基含有シラン化合物、あるいはこれらの縮合重合物であるポリシロキサン化合物が挙げられる。より具体的には、メチルハイドロジェンポリシロキサンやジメチルポリシロキサン等のシロキサン化合物が好ましく、特に、メチルハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。
そして、アルミナ及びシリカの含有量としては、酸化チタン微粒子100重量部に対して1〜30重量部の範囲内の値とすることが好ましく、5〜20重量部の範囲内の値とすることがより好ましい。また、有機ケイ素化合物の含有量としては、酸化チタン微粒子100重量部に対して1〜15重量部の範囲内の値とすることが好ましく、5〜10重量部の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、酸化チタン微粒子が、第一の酸化チタン微粒子としてのアルミナ及びシリカにて表面処理を施された酸化チタン微粒子と、第二の酸化チタン微粒子としてのアルミナ及びシリカにて表面処理を施された後、さらにメチルハイドロジェンポリシロキサンにて表面処理を施された酸化チタン微粒子とを、併用することが好ましい。
この理由は、第一の酸化チタン微粒子及び第二の酸化チタン微粒子を、所定割合にて併用することにより、単層型電子写真感光体の耐圧性を所定以上の値に調節することがより一段と容易になるためである。
また、酸化チタン微粒子における平均一次粒子径(数平均一次粒子径、以下同様である。)を5〜30nmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、酸化チタン微粒子の平均一次粒子径を5〜30nmの範囲内の値とすることによって、中間層内における分散性が良好となって、中間層の抵抗を均一にすることができるためである。
すなわち、酸化チタン微粒子の平均一次粒子径が5nm未満の値となると、そのような酸化チタン微粒子を精度良く製造することが困難となるばかりか、粒子同士が凝集しやすくなる場合があるためである。一方、酸化チタン微粒子の平均一次粒子径が30nmを超えた値となると、中間層内における分散性が低下して、中間層における抵抗が不均一となる場合があるためである。
したがって、酸化チタン微粒子の平均一次粒子径を10〜20nmの範囲内の値とすることがより好ましく、12〜18nmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、酸化チタン微粒子の平均一次粒子径は、電子顕微鏡写真及び画像処理装置を組み合わせて測定することができる。
また、中間層の膜厚を0.3〜10μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、中間層の膜厚が0.3μm未満の値となると、中間層の抵抗が過度に小さくなるばかりか、均一な膜厚を形成することが困難となる場合があるためである。一方、中間層の膜厚が10μmを超えた値となると、中間層の抵抗が過度に大きくなったり、露光メモリが発生しやすくなったりする場合があるためである。
したがって、中間層の膜厚を0.5〜8μmの範囲内の値とすることがより好ましく、1〜5μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、中間層における結着樹脂としては、例えば、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂からなる群から選択される少なくとも一つの樹脂を用いることができる。
4.感光層
(1)電荷発生剤
本発明においては、電荷発生剤としてチタニルフタロシアニン結晶を用いることを特徴とする。
この理由は、チタニルフタロシアニン結晶であれば、電荷発生効率に優れることから、露光による静電潜像の形成効率を著しく向上させて、画像形成装置等において、さらなる高スピード化を実現することができるためである。
また、チタニルフタロシアニン結晶を構成するチタニルフタロシアニン化合物としては、下記式(1)で表される化合物であることが好ましい。
この理由は、このような構造のチタニルフタロシアニン化合物であれば、チタニルフタロシアニン結晶の安定性をさらに向上させることができるばかりでなく、かかるチタニルフタロシアニン結晶を安定して製造することができるためである。
また、特に、チタニルフタロシアニン化合物の構造が、下記式(2)で表される無置換のチタニルフタロシアニン化合物であることが好ましい。
この理由は、このような構造のチタニルフタロシアニン化合物を用いることによって、より安定した性質を備えたチタニルフタロシアニン結晶をさらに容易に製造することができるためである。
(一般式(1)中、Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基を示しており、繰り返し数eは1〜4の整数を示す。)
(1)−1 光学特性
また、本発明におけるチタニルフタロシアニン結晶は、光学特性として、CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に主ピークを有することが好ましい(第1の光学特性)。
また、CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ±0.2°=26.2°にピークを有さないことが好ましい(第2の光学特性)。
さらに、CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ±0.2°=7.2°にピークを有さないことが好ましい(第3の光学特性)。
この理由は、かかる第1の光学特性を備えない場合には、このような光学特性を有するチタニルフタロシアニン結晶と比較して、結晶安定性、電荷発生能及び分散性が著しく低下する傾向にあるためである。逆に言えば、第1の光学特性、より好ましくは、第2の光学特性及び第3の光学特性を備えることにより、結晶安定性、電荷発生能及び分散性を向上させることができるためである。
また、チタニルフタロシアニン結晶が、有機溶媒中に24時間浸漬した後に測定されるCuKα特性X線回折スペクトルにおいて、少なくともブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に主ピークを有するとともに、26.2°にピークを有しないことが好ましい。
この理由は、チタニルフタロシアニン結晶がかかる特性を有することによって、感光層用塗布液中におけるその経時安定性や分散性を、さらに向上させることができるためである。
すなわち、チタニルフタロシアニン結晶を、テトラヒドロフラン等の有機溶媒中に24時間浸漬させた場合であっても、結晶型がαまたはβ型へ転移せず、所定の結晶型を保持していることを確認できるため、有機溶媒中における結晶転移を確実に制御することができるためである。
なお、チタニルフタロシアニン結晶の貯蔵安定性を評価する基準となる有機溶媒への浸漬実験評価は、例えば、電子写真用感光体を作成するための感光層用塗布液(以下、感光層用塗布液)を実際に保管する条件と、同一条件で実施することが好ましい。したがって、例えば、温度23±1℃、相対湿度50〜60%RHの条件下で、密閉系中において、チタニルフタロシアニン結晶の貯蔵安定性を評価することが好ましい。
また、チタニルフタロシアニン結晶の貯蔵安定性を評価する際の有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエン、1,4−ジオキサン、及び1−メトキシ−2−プロパノールからなる群の少なくとも1種であることが好ましい。
この理由は、かかる有機溶媒を感光層用塗布液における有機溶剤として用いた場合におけるチタニルフタロシアニン結晶の安定性を、より確実に判断することができるためである。
(1)−2 熱特性
また、本発明におけるチタニルフタロシアニン結晶は、熱特性として、示差走査熱量分析において、吸着水の気化に伴なうピーク以外に270〜400℃の範囲内に、1つのピークを有することが好ましい。
この理由は、かかる光学特性及び熱特性を有するチタニルフタロシアニン結晶であれば、結晶安定性、電荷発生能及び分散性を、さらに向上させることができるためである。
なお、吸着水の気化に伴うピーク以外のピークであって、270〜400℃の範囲内に現れる1つのピークは、290〜400℃の範囲内に現れることがより好ましく、300〜400℃の範囲内に現れることがさらに好ましい。
また、CuKα特性X線回折スペクトルにおけるブラッグ角の具体的な測定方法、及び、示差走査熱量分析の具体的な方法については、実施例において詳述する。
(1)−3 製造方法
また、本発明におけるチタニルフタロシアニン結晶は、例えば、以下に示す方法によって製造することができる。
すなわち、かかるチタニルフタロシアニン結晶の製造材料としてのo−フタロニトリルまたはその誘導体、もしくは1,3−ジイミノイソインドリンまたはその誘導体と、チタンアルコキシドまたは四塩化チタンと、を尿素化合物の存在下において反応させて、チタニルフタロシアニン化合物を製造することが好ましい。
したがって、下記反応式(1)または下記反応式(2)に準じて実施することが好ましい。なお、反応式(1)及び反応式(2)においては、チタンアルコキシドとして、一例ではあるが、式(4)で表されるチタンテトラブトキシドを用いている。
また、式(4)で表されるチタンテトラブトキシド等のチタンアルコキシドまたは四塩化チタンの添加量を、式(3)で表されるo−フタロニトリルまたはその誘導体、もしくは式(5)で表される1,3−ジイミノイソインドリンまたはその誘導体1モルに対して、0.40〜0.53モルの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、式(4)で表されるチタンテトラブトキシド等のチタンアルコキシドまたは四塩化チタンの添加量を、式(3)で表されるo−フタロニトリルまたはその誘導体、もしくは式(5)で表される1,3−ジイミノイソインドリンまたはその誘導体に対して、1/4モル当量を超えた過剰量を添加することにより、後述する尿素化合物との相互作用が効果的に発揮されるためである。
したがって、式(4)で表されるチタンテトラブトキシド等のチタンアルコキシドまたは四塩化チタンの添加量を、式(3)で表されるo−フタロニトリルまたは式(5)で表される1,3−ジイミノイソインドリン等1モルに対して、0.42〜0.50モルの範囲内の値とすることがより好ましく、0.45〜0.47モルの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、上述した反応式(1)及び(2)で表される反応を、尿素化合物の存在下において行うことが好ましい。
この理由は、尿素化合物の存在下において製造されたチタニルフタロシアニン化合物を用いることにより、尿素化合物とチタンアルコキシドまたは四塩化チタンにおける相互作用が発揮されるため、特定のチタニルフタロシアニン結晶を効率的に得ることができるためである。
すなわち、かかる相互作用とは、尿素化合物とチタンアルコキシドまたは四塩化チタンとの反応によって生成するアンモニアが、さらにチタンアルコキシドまたは四塩化チタンと錯体を形成し、かかる物質が反応式(1)及び(2)で表される反応をより促進させる作用である。そして、このような促進作用のもとに、原料物質を反応させることにより、有機溶媒中であっても、特定のチタニルフタロシアニン結晶を効率的に製造することができる。
また、尿素化合物が、尿素、チオ尿素、O−メチルイソ尿素硫酸塩、O−メチルイソ尿素炭酸塩、及びO−メチルイソ尿素塩酸塩からなる群の少なくとも1種であることが好ましい。
この理由は、かかる尿素化合物を、反応式(1)及び(2)中の尿素化合物として用いることにより、反応の過程で生成するアンモニアが、より効率的にチタンアルコキシドまたは四塩化チタンと錯体を形成し、かかる物質が反応式(1)及び(2)で表される反応をさらに促進させるためである。
すなわち、原料物質としてのチタンアルコキシドまたは四塩化チタンと、尿素化合物とが反応して生成するアンモニアが、さらに効率的にチタンアルコキシド等と錯体化合物を形成するためである。したがって、かかる錯体化合物が反応式(1)及び(2)で表される反応をさらに促進させるためである。
なお、かかる錯体化合物は、180℃以上の高温条件で反応させた場合に、特異的に生成しやすいことが判明している。そのため、沸点が180℃以上の含窒素化合物中、例えば、キノリン(沸点:237.1℃)やイソキノリン(沸点:242.5℃)、あるいはこれらの混合物(重量比10:90〜90:10)中で実施することがより有効である。
また、反応促進剤としてのアンモニアや、それに起因した錯体化合物がさらに生成しやすいことから、上述した尿素化合物の中でも、尿素を用いることがより好ましい。
また、反応式(1)及び(2)で使用する尿素化合物の添加量を、o−フタロニトリルまたはその誘導体、もしくは1,3−ジイミノイソインドリンまたはその誘導体1モルに対して、0.1〜0.95モルの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、尿素化合物の添加量をかかる範囲内の値とすることにより、上述した尿素化合物の作用をより効率的に発揮させることができるためである。
したがって、かかる尿素化合物の添加量を、o−フタロニトリルまたはその誘導体、もしくは1,3−ジイミノイソインドリンまたはその誘導体1モルに対して、0.2〜0.8モルの範囲内の値とすることがより好ましく、0.3〜0.7モルの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、反応式(1)及び(2)で使用する溶媒としては、例えば、キシレン、ナフタレン、メチルナフタレン、テトラリン、及びニトロベンゼン等の炭化水素系溶剤、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ジブロモベンゼン、及びクロロナフタレン等のハロゲン化炭化水素系溶剤、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、及びジエチレングリコール等のアルコール系溶剤、シクロヘキサノン、アセトフェノン、1−メチル−2−ピロリドン、及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のケトン系溶剤、ホルムアミド、及びアセトアミド等のアミド系溶剤、ピコリン、キノリン、及びイソキノリン等の窒素含有溶剤からなる群の1種または2種以上の任意の組み合わせが挙げられる。
特に、沸点が180℃以上の含窒素化合物、例えば、キノリンやイソキノリンであれば、原料物質としてのチタンアルコキシドまたは四塩化チタンと、尿素化合物とが反応して生成するアンモニアが、さらに効率的にチタンアルコキシド等と錯体化合物を形成しやすくなることから好適な溶媒である。
また、反応式(1)及び(2)における反応温度を150℃以上の高温とすることが好ましい。この理由は、かかる反応温度が150℃未満、特に135℃以下となると、原料物質としてのチタンアルコキシドまたは四塩化チタンと、尿素化合物とが反応して、錯体化合物を形成しにくくなるためである。したがって、かかる錯体化合物が反応式(1)及び(2)で表される反応をさらに促進させることが困難となって、特定のチタニルフタロシアニン結晶を効率的に製造することが困難となるためである。
したがって、反応式(1)及び(2)における反応温度を180〜250℃の範囲内の値とすることがより好ましく、200〜240℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、反応式(1)及び(2)における反応時間は、反応温度にもよるが、0.5〜10時間の範囲とすることが好ましい。この理由は、かかる反応時間が0.5時間未満となると、原料物質としてのチタンアルコキシドまたは四塩化チタンと、尿素化合物とが反応して、錯体化合物を形成しにくくなるためである。したがって、かかる錯体化合物が反応式(1)及び(2)で表される反応をさらに促進させることが困難となって、特定のチタニルフタロシアニン結晶を効率的に製造することが困難となるためである。一方、かかる反応時間が10時間を越えると、経済的に不利となったり、あるいは生成した錯体化合物が減少したりする場合があるためである。
したがって、反応式(1)及び(2)における反応時間を0.6〜3.5時間の範囲内の値とすることがより好ましく、0.8〜3時間の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、得られたチタニルフタロシアニン化合物に対して、硫酸等による酸処理を施し、粗チタニルフタロシアニン結晶を得た後、下記工程(a)〜(d)を含む工程を実施して、最終的なチタニルフタロシアニン結晶を得ることが好ましい。
(a)粗チタニルフタロシアニン結晶を酸に対して溶解し、チタニルフタロシアニン溶液を得る工程
(b)チタニルフタロシアニン溶液を貧溶媒中に滴下してウェットケーキを得る工程
(c)ウェットケーキを炭素数1〜4のアルコールによって洗浄する工程
(d)洗浄後のウェットケーキを非水系溶媒中で加熱撹拌して、チタニルフタロシアニン結晶を得る工程
(1)−4 含有量
また、電荷発生剤としてのチタニルフタロシアニン結晶の含有量を、感光層の結着樹脂100重量部に対して、0.5〜8重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、単層型電子写真感光体の耐電圧を所定以上の値に調節することが容易となる一方で、電荷発生量を安定的に確保することができるためである。
すなわち、チタニルフタロシアニン結晶の含有量が、0.5重量部未満の値となると、電荷発生量が過度に減少して、電子写真感光体表面において静電潜像を形成することが困難となる場合があるためである。
一方、チタニルフタロシアニン結晶の含有量が、8重量部を超えた値となると、感光層中に均一に分散させることが困難となって、電子写真感光体の耐電圧を所定以上の値に調節することが困難となったり、活性ガスによる感光層の酸化劣化を抑制することが困難となる場合があるためである。
したがって、チタニルフタロシアニン結晶の含有量を、感光層の結着樹脂100重量部に対して、1〜6重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、2〜5重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)分散剤
また、感光層中における電荷発生剤の分散具合を調節するために、分散剤を併用することも好ましい。
すなわち、分散剤を用いて感光層中における電荷発生剤の分散具合を調節することにより、耐電圧を容易に調節すると同時に、活性ガスによる感光層の酸化劣化を抑制することができるためである。
また、かかる分散剤としては、例えば、顔料としての下記式(7)で表されるPY128が挙げられる。
その他の分散剤としては、顔料としてのPR254、PY110、PY242等が挙げられる。
なお、かかる分散剤の含有量は、感光層の結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲内の値とすることが好ましく、0.5〜5重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)添加剤
本発明においては、添加剤として酸化防止剤と紫外線吸収剤を用いることが好ましい。
この理由は、耐久印字を行った場合であっても、酸化防止剤と紫外線吸収剤との相乗効果によって帯電電位の低下を効果的に抑制することができるためである。
すなわち、本発明においては、上述したように、電荷発生剤としてチタニルフタロシアニン結晶を用いていることから、露光による静電潜像の形成効率を著しく向上させることができ、画像形成装置におけるさらなる高スピード化を実現することができる。
一方で、電荷発生剤としてチタニルフタロシアニン結晶を用い、かつ、耐久印字を行った場合には、帯電電位の低下が生じやすくなる。
この点、感光層に対し、添加剤として酸化防止剤と紫外線吸収剤を含有させることによって、主に帯電工程において発生するオゾン等の活性ガスによる感光層の酸化劣化を、効果的に抑制することができる。その結果、帯電電位の低下を効果的に抑制することができる。
(3)−1酸化防止剤
(3)−1−1 種類
酸化防止剤の種類としては、特に限定されるものではなく、従来公知の種々の化合物を用いることができる。
例えば、ヒンダードフェノール、アミン、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン、あるいはこれらの誘導体、または、有機硫黄化合物及び有機リン化合物等が挙げられる。
また、酸化防止剤が、ヒンダードフェノール系酸化防止剤であることが好ましい。
この理由は、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系酸化防止剤を用いることにより、帯電工程において、感光層表面がオゾン等の活性ガスに暴露された場合であっても、感光層表面の酸化劣化を、より効果的に抑制して、帯電電位の低下を抑制することができるためである。
また、上述したヒンダードフェノール系酸化防止剤が、下記式(8)で表わされる構造を含むことが好ましい。
この理由は、かかる構造を含むヒンダードフェノール系酸化防止剤であれば、感光層表面の酸化劣化を、さらに効果的に抑制して、帯電電位の低下を抑制することができるためである。
また、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例としては、下記式(9)で表わされる化合物(P−1〜16)が挙げられる。
なお、これらのうち、一般式(8)で表わされる構造を含むものは、P−1、2、3、14、15及び16である。
(3)−1−2 含有量
また、酸化防止剤の含有量を、感光層の結着樹脂100重量部に対して、0.1〜15重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、酸化防止剤の含有量をかかる範囲とすることにより、酸化防止剤による酸化劣化防止効果を十分に発揮させつつも、感光層において酸化防止剤を効果的に分散させることができるためである。
すなわち、酸化防止剤の含有量が0.1重量部未満の値となると、耐久印字を行った場合には、感光層表面の酸化劣化を十分に抑制することが困難となって、帯電電位が過度に低下しやすくなる場合があるためである。一方、酸化防止剤の含有量が15重量部を超えた値となると、電子写真感光体の感度特性が低下する場合があるためである。
したがって、酸化防止剤の含有量を、感光層の結着樹脂100重量部に対して、0.5〜13重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜10重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましく、4〜10重量部の範囲内の値とすることがより一段と好ましい。
(3)-2 紫外線吸収剤
(3)-2-1 種類
また、紫外線吸収剤の種類としては、特に限定されるものではなく、従来公知の種々の化合物を用いることができる。
例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サルシレート系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、クエンチャー(金属錯塩系)紫外線吸収剤、HALS(ヒンダードアミン)系紫外線吸収剤等が挙げられる。
また、紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であることが好ましい。
この理由は、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を用いることにより、帯電工程において、感光層表面がオゾン等の活性ガスに暴露された場合であっても、酸化防止剤との相乗効果により、感光層表面の酸化劣化をより効果的に抑制して、帯電電位の低下を抑制することができるためである。
また、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の具体例としては、(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ3−ターシャリブチル5−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾールが挙げられる。
(3)-2-2 含有量
また、紫外線吸収剤の含有量を、感光層の結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、紫外線吸収剤の含有量をかかる範囲とすることにより、酸化防止剤との相乗効果により感光層の酸化劣化防止効果を十分に発揮させつつも、感光層において紫外線吸収剤を効果的に分散させることができるためである。
すなわち、紫外線吸収剤の含有量が0.1重量部未満の値となると、耐久印字を行った場合には、酸化防止剤との相乗効果が得られず、感光層表面の酸化劣化を十分に抑制することが困難となって、帯電電位が低下しやすくなる場合があるためである。一方、紫外線吸収剤の含有量が10重量部を超えた値となると、単層型電子写真感光体の感度特性が低下する場合があるためである。
したがって、紫外線吸収剤の含有量を、感光層の結着樹脂100重量部に対して、0.5〜7重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜7重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましく、2〜6重量部の範囲内の値とすることがより一段と好ましい。
(4)正孔輸送剤
本発明の電子写真感光体において使用される正孔輸送剤としては、特に制限されるものではなく、従来公知の種々の正孔輸送性化合物がいずれも使用可能である。
特に、ベンジジン系化合物、フェニレンジアミン系化合物、ナフチレンジアミン系化合物、フェナントリレンジアミン系化合物、オキサジアゾール系化合物、スチリル系化合物、カルバゾール系化合物、有機ポリシラン化合物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物、ブタジエン系化合物、ピレン−ヒドラゾン系化合物、アクロレイン系化合物、カルバゾール−ヒドラゾン系化合物、キノリン−ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、スチルベン−ヒドラゾン系化合物、及びジフェニレンジアミン系化合物などが好適に使用される。これらはそれぞれ単独で使用される他、2種以上を併用することもできる。
また、正孔輸送剤の含有量を、感光層における結着樹脂100重量部に対して10〜100重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、正孔輸送剤の含有量を、かかる範囲とすることによって、かかる正孔輸送剤が感光層中で結晶化することを効果的に抑制しつつ、優れた電気特性を得ることができるためである。
すなわち、正孔輸送剤の含有量が10重量部未満の値となると、感度が低下して、実用上の弊害が生じる場合があるためである。一方、正孔輸送剤の含有量が100重量部を超えた値となると、かかる正孔輸送剤が過度に結晶化しやすくなって、感光層としての適正な膜を形成することが困難となる場合があるためである。
したがって、正孔輸送剤の含有量を20〜90重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、30〜80重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(5)電子輸送剤
また、本発明の電子写真感光体において使用される電子輸送剤としては、特に制限されるものではなく、従来公知の種々の電子輸送性化合物がいずれも使用可能である。特にジフェノキノン誘導体、アゾキノン誘導体、ピレン誘導体、ベンゾキノン誘導体のほか、アントラキノン誘導体、マロノニトリル誘導体、チオピラン誘導体、チオキサントン誘導体、フルオレノン誘導体、アントラセン誘導体、アクリジン誘導体、アントアラキノン誘導体、アントラキノン誘導体、テトラシアノエチレン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、電子輸送剤の含有量を、結着樹脂100重量部に対して10〜100重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、電子輸送剤の添加量が10重量部未満の値になると、感度が低下して、実用上の弊害が生じる場合があるためである。一方、電子輸送剤の添加量が100重量部を超えた値になると、電子輸送剤が結晶化しやすくなり、感光層として適正な膜が形成されない場合があるためである。
したがって、電子輸送剤の添加量を20〜80重量部の範囲内の値とすることがより好ましい。
(6)結着樹脂
本発明の電子写真感光体に使用する結着樹脂の種類は特に制限されるものではないが、例えば、ポリカーボネート樹脂をはじめ、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂、エポキシアクリレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化型樹脂等の樹脂が使用可能である。
(7)膜厚
また、感光層の膜厚を22〜40μmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、感光層の膜厚をかかる範囲とすることにより、電子写真感光体の耐電圧を向上させることができる一方で、残留電荷の発生を抑制して、露光メモリをより効果的に抑制することができるためである。
すなわち、感光層の膜厚が22μm未満の値となると、電子写真感光体の耐電圧が過度に低下しやすくなったり、感光層の機械的強度が不十分となって、基体から剥離しやすくなったりする場合があるためである。
一方、感光層の膜厚が40μmを超えた値となると、残留電荷の発生が過度に増加しやすくなる場合があるためである。
したがって、感光層の膜厚を23〜38μmの範囲内の値とすることがより好ましく、25〜35μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(8)感度比率
また、本発明の電子写真感光体は、単位面積当たりの露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度をVb(V)とし、単位面積当たりの露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度をVa(V)としたときに、Vb/Vaで表される感度比率を2.5以下とすることを特徴とする。
この理由は、少なくとも2通りの所定露光量(単位面積当たり)において測定した感度の比率を制御することにより、電子写真感光体の帯電電位を高く設定した場合であっても、優れた感度を得るとともに、高解像度を達成することができる。
したがって、画像形成装置に搭載して、高速で画像形成を行った場合であっても高品質な画像を、長時間にわたって形成することができる。
ここで、少なくとも2通りの所定露光量(単位面積当たり)において測定した感度の比率を制御する理由をさらに詳細に説明する。
すなわち、単位面積当たりの露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度(明電位)Vaのみを電子写真感光体の感度特性を評価する基準とした場合、かかる明電位は、十分な露光量における明電位であることから、その電子写真感光体における飽和した明電位とみなすことができる。
しかしながら、実際には露光量の分布は均一にならず、ばらつきが生じる。このばらつきは、電子写真感光体上に形成される画素濃度やのばらつきや解像度の悪化の原因となり画質低下を招く。上記のように、露光量の分布が均一にならない理由としては、例えば、レーザー露光装置の場合、レーザー露光装置を構成する光学部品の個体差における光学特性のばらつきやノイズ等が挙げられる。このように露光量にばらつきがあると、感度にもバラツキが生じ、解像度の悪化を招く。
一方、本発明においては、露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度(明電位)Va(V)と露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度(明電位)Vb(V)を測定し、Vb/Vaで表される感度比率を2.5未満の値としているため、露光量にばらつきが生じ、光量が設定値よりも小さな箇所があるような場合でも、画素濃度やのばらつきや解像度の悪化を抑制することができる。
すなわち、比較的少ない露光量における感度と、その電子写真感光体における飽和した感度と、の比率を所定の範囲に規定することによって、実質的な露光量にバラツキが生じた場合であっても、現像量を一定とし、高解像度を得ることできる。
したがって、単位面積当たりの露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度をVb(V)とし、単位面積当たりの露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度をVa(V)としたときに、Vb/Vaで表される感度比率を1〜2.5の範囲内の値とすることがより好ましく、1.5〜2.3の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(9)感度
また、単位面積当たりの露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度Vb(V)を50〜200Vの範囲内値とすることを特徴とする。
この理由は、単位面積当たりの露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度Vb(V)をかかる範囲内の値とすることにより、露光量が少ない場合であっても、確実に優れた感度を得ることができるためである。
すなわち、比較的少ない露光量における感度を、かかる値とすることによって、実質的な露光量が減少した場合であっても、十分に飽和状態に近い、安定した感度を得ることができ、結果として、高解像度の画像を得ることができる。
したがって、単位面積当たりの露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度Vb(V)を150〜200Vの範囲内の値とすることがより好ましく、150〜180Vの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、単位面積当たりの露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度Va(V)を70〜120Vの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、単位面積当たりの露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度Vaをかかる範囲内の値とすることにより、十分な画像濃度を得ることができる。
したがって、単位面積当たりの露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度Vaを70〜110Vの範囲内の値とすることがより好ましく、80〜100Vの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、電子写真感光体の周囲に、帯電手段、露光手段、現像手段、及び転写手段が配置された画像形成装置において、前記電子写真感光体が、基体上に、感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が電荷発生剤と電荷輸送剤を同一層に含有する単層型であり、前記電荷発生剤が少なくともチタニルフタロシアニン結晶を含み、露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度をVb(V)とし、露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度をVa(V)としたときに、Vb/Vaで表される感度比率を2.5以下の値とするとともに、Vb(V)が200V以下の値であって、前記電子写真感光体の帯電電位が600〜1000Vであることを特徴とする画像形成装置である。
以下、第2の実施形態としての画像形成装置について、基本的構成、それを構成する電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び除電手段に分けて、具体的に説明する。
・ 基本的構成
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
図2は、画像形成装置であるカラープリンタ100の全体構成である。図2を参照して、本発明の第1実施形態であるタンデム方式のカラープリンタ100の全体構成について説明する。
このカラープリンタ100は、図2に示すように、機器本体100aを有している。この機器本体100a内には、用紙Pを給紙する給紙部102と、画像を形成するための画像形成ユニット107と、この画像形成部103で用紙Pに転写された画像に対して定着処理を施す定着部104と、が設けられている。さらに、機器本体100aの上面には、定着部104で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部105が設けられている。
また、給紙部102は、給紙カセット121、ピックアップローラ122、給紙ローラ123,124,125、及びレジストローラ126を備えている。給紙カセット121は、機器本体100aから挿脱可能に設けられ、各サイズの用紙Pを貯留する。ピックアップローラ122は、給紙カセット121の右上方位置に設けられ、給紙カセット121に貯留されている用紙Pを1枚ずつ取り出す。給紙ローラ123,124,125は、ピックアップローラ122によって取り出された用紙Pを用紙搬送路に送り出す。レジストローラ126は、給紙ローラ123,124,125によって用紙搬送路に送り出された用紙Pを一時待機させた後、所定のタイミングで画像形成部103に供給する機能を有している。
また、給紙部102は、機器本体100aの右側面に取り付けられる手差しトレイ(図示せず)と、ピックアップローラ122とを備えている。このピックアップローラ122は、手差しトレイに載置された用紙Pを取り出す機能を有している。したがって、ピックアップローラ122によって取り出された用紙Pは、給紙ローラ123,125によって用紙搬送路に送り出され、レジストローラ126によって、所定のタイミングで画像形成部103に供給される。
また、画像形成部103は、一次転写ローラ173と、この一次転写ローラ173によってその表面(接触面)にトナー像が1次転写される中間転写ベルト111と、この中間転写ベルト111上のトナー像を給紙カセット121から送り込まれた用紙Pに2次転写させるための2次転写ローラ112と、を備えている。
また、画像形成ユニット107は、上流側(図5では左側)から下流側に向けて順次配設されたブラック用ユニット107Kと、イエロー用ユニット107Yと、シアン用ユニット107Cと、マゼンタ用ユニット107Mとを備えている。
各ユニット107K,107Y,107C及び107Mは、それぞれの中央位置には電子写真感光体としての感光体ドラム171が反時計回りに回転可能に配置されている。そして、各感光体ドラム171の周囲には、帯電装置175、露光装置176、現像装置172、及び除電装置174等が、回転方向上流側から順に各々配置されている。
また、帯電装置175は、感光体ドラム171の周面を均一に帯電させる機能を有している。このような帯電装置175としては、例えば、スコロトロン帯電器等が挙げられる。
また、露光装置176は、いわゆるレーザ走査ユニットであり、帯電装置175によって均一に帯電された感光体ドラム171の周面に、画像読取装置等から入力された画像データに基づくレーザ光を照射し、感光体ドラム171上に画像データに基づく静電潜像を形成する機能を有している。
また、現像装置172は、静電潜像が形成された感光体ドラム171の周面にトナーを供給することで、画像データに基づくトナー像を形成させる機能を有している。そして、このトナー像が中間転写ベルト111に1次転写される。
また、除電装置174は、1次転写が終了した後、感光体ドラム171の周面を除電する機能を有している。したがって、除電装置174によって除電された感光体ドラム171の周面は、新たな帯電処理のために帯電装置175へ向かい、新たな帯電が行われる。
また、中間転写ベルト111は、無端状のベルト状回転体であって、表面(接触面)側が各感光体ドラム171の周面にそれぞれ当接するように駆動ローラ113、ベルト支持ローラ114、バックアップローラ115、テンションローラ117等の複数のローラに架け渡されている。
また、中間転写ベルト111は、各感光体ドラム171と対向配置された一次転写ローラ173によって感光体ドラム171に押圧された状態で、複数のローラによって無端回転するように構成されている。
そして、駆動ローラ113は、ステッピングモータ等の駆動源によって回転駆動し、中間転写ベルト111を無端回転させるための駆動力を与える。したがって、駆動ローラ113は、表面にウレタンゴム等からなる弾性体層を有するローラであることが好ましい。そうすることによって、中間転写ベルト111の裏面を傷つけることなく、かかる中間転写ベルト111を駆動させることができる。
また、ベルト支持ローラ114、バックアップローラ115、一次転写ローラ173及びテンションローラ117は、回転自在に設けられ、駆動ローラ113による中間転写ベルト111の無端回転に伴って回転する従動ローラである。
一方、1次転写ローラ173は、1次転写バイアス(トナーの帯電極性とは逆極性)を中間転写ベルト111に印加する。そうすることによって、各感光体ドラム171上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム171と、1次転写ローラ173との間で、駆動ローラ113の駆動により矢符(時計回り)方向に周回する中間転写ベルト111に重ね塗り状態で順次転写(1次転写)される。
また、2次転写ローラ112は、トナー像と逆極性の2次転写バイアスを用紙Pに印加する。そうすることによって、中間転写ベルト111上に1次転写されたトナー像は、2次転写ローラ112とバックアップローラ115との間で、用紙Pに転写され、これによって、用紙Pにカラーの転写画像が形成される。
また、定着部104は、2次転写ローラ112により用紙Pに転写された転写画像に定着処理を施すものであり、通電発熱体により加熱される加熱ローラ141と、この加熱ローラ141に対向配置され、周面が加熱ローラ141の周面に押圧当接される加圧ローラ142とを備えている。
そして、2次転写ローラ112により用紙Pに転写された転写画像は、当該用紙Pが加熱ローラ141と、加圧ローラ142との間を通過する際の加熱による定着処理で用紙Pに定着される。そして、定着処理の施された用紙Pは、排紙部105へ排紙されるようになっている。また、本実施形態のカラープリンタ101では、定着部104と、排紙部105との間であって、適所に搬送ローラ106が配設されている。
また、本発明のカラー画像形成装置を構成するにあたり、プロセススピードを80〜200mm/secの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、プロセススピードをかかる範囲内の値とすることにより、画像形成を高速で行うことができ、画像形成効率を向上させることができるためである。また、本発明の電子写真感光体であれば、上記のプロセススピードであっても、解像度に優れた高画質な画像を得ることができる。
したがって、プロセススピードを90〜150mm/secの範囲内の値とすることがより好ましく、100〜120mm/secの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
2.電子写真感光体
第1の実施形態で説明したのと同様の内容とすることができるので、ここでの説明を省略する。
3.帯電装置
また、図1に示す帯電装置175は、対応する電子写真感光体171の上方に設置されており、電子写真感光体171を一様に帯電させるための手段である。
かかる帯電装置の種類として、スコロトロン等の非接触型の帯電手段を用いることも好ましいが、帯電ローラ等の接触型の帯電手段であってもよい。
また、電子写真感光体における帯電電位を600〜1000Vの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、帯電電位の値が600V未満の値となると、鮮明な静電潜像を形成することが困難となる場合があるためである。
一方、帯電電位の値が1000Vを超えた値となると、過度にリーク現象が発生しやすくなったり、過度に感光層表面が酸化劣化しやすくなる場合があるためである。
したがって、電子写真感光体における帯電電位を650〜900Vの範囲内の値とすることがより好ましく、700〜900Vの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
4.露光装置
また、図1に示す露光装置176は、図示しない画像データ入力部から読み取った原稿画像に基づいて、電子写真感光体171上に静電潜像を形成させるための手段である。
ここで、本発明における電子写真感光体は、電荷発生剤として、電荷発生効率に優れるチタニルフタロシアニン結晶を用いていることから、露光による静電潜像の形成効率が著しく向上している。
よって、電子写真感光体を露光させる際の単位面積当たりの露光量を減少させた場合であっても、実用上問題なく画像形成を行うことができる。したがって、単位面積当たりの露光量を電子写真感光体上にて0.2〜0.8μJ/m2の範囲内の値とすることが好ましく、0.3〜0.6μJ/m2の範囲内の値とすることがより好ましい。
5.現像装置
また、図1に示す現像装置172は、静電潜像が形成された電子写真感光体171の表面にトナーを供給してトナー像を形成させる手段である。
また、かかる現像手段を、電子写真感光体表面に残存しているトナーを、現像手段が回収することによって、電子写真感光体表面のクリーニングが行われる現像同時クリーニング方式のクリーニング手段とすることが好ましい。
この理由は、本発明の画像形成装置であれば、このように構成した場合であっても、帯電低下を抑制しつつ、各画像形成ユニットの構成を小型化することができるためである。
すなわち、現像同時クリーニング方式を採用した場合、通常、帯電手段の上流側に設けられるクリーニングブレードが省略される。したがって、帯電及び露光時の電子写真感光体表面には、転写残トナーや付着物が残留している場合がある。
この点、本発明における電子写真感光体は、電荷発生剤として、電荷発生効率に優れるチタニルフタロシアニン結晶を用い、特定の感度比率を有するので、露光による静電潜像の形成効率が著しく向上しており、このような場合であっても、実用上問題なく画像形成を行うことができる。また、残留トナーや付着物が電子写真感光体に残った状態でも、良好な画像を得られることができる。
6.除電手段
また、帯電手段の上流側において、電子写真感光体の感光層中に残留している残留電荷を除去するための除電手段を設けてもよい。
一方、本発明の場合、除電手段を省略し、残留電荷を完全に除去せずに次工程の帯電を行ってもリーク現象の発生を抑制できるので、除電手段を省略した除電レス方式とすることが好ましい。
7.現像剤
本発明においては、非磁性一成分現像剤を使用することが好ましい。
この理由は、非磁性一成分現像剤であれば、現像剤に対して磁性粉を含有させる必要がないことから、鮮やかなカラー画像を形成することができるためである。
また、磁性現像剤や、二成分現像剤を用いた場合と異なり、マグネットロールを使用する必要もないことから、現像装置の簡易化及びコンパクト化に資することができ、さらには、現像装置の項においても記載したように、クリーニングブレードを省略したクリーナーレス方式のカラー画像形成装置として構成することが可能となるためである。
また、トナー粒子に用いられる結着樹脂は、特に制限されるものではなく、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂及びスチレン−アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。
また、トナー粒子に含有させる着色剤についても、特に制限されるものではなく、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック、アゾ系顔料、黄色酸化鉄、黄土、ニトロ系染料、油溶性染料、ベンジジン系顔料、キナクリドン系顔料、銅フタロシアニン系顔料等を使用することが好ましい。
また、トナー粒子に対して、例えば、ニグロシン、第四級アンモニウム塩化合物、樹脂にアミン系化合物を結合させた樹脂タイプの電荷制御剤等の正帯電特性を示す電荷制御剤を使用することも好ましい。
さらに、トナー粒子に対して、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フッ素樹脂系ワックス、フィッシャートロプッシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックス等のワックスを使用することも好ましい。
なお、現像剤の流動性や帯電特性を調節するために、トナー粒子に対して、シリカ微粒子や酸化チタン微粒子といった無機微粒子を外添させて、その流動性や帯電特性を調節することも好ましい。
また、トナー粒子の体積平均粒子径は、5〜10μmの範囲内の値とすることが好ましく、その製造方法としては、粉砕法や重合法等、従来公知の製造方法を用いることができる。
以下、本発明を実施例によって、より詳細に説明するが、言うまでもなく、特に理由なく、本発明はこれらの記載内容に限定されるものではない。
[実施例1]
1.電子写真感光体の製造
(1)基体の準備
直径30mm、長さ254mmのアルミニウム基体を用意した。
(2)中間層の形成
ビーズミルを用いて、第一の酸化チタン微粒子(テイカ(株)製、MT05)160重量部、第二の酸化チタン微粒子(テイカ(株)製、SMT02)40重量部、四元共重合ポリアミド樹脂(東レ(株)製、CM8000)100重量部、溶媒としてメタノール1000重量部と、n-ブタノール250重量部とを、5時間混合、分散させ、さらに5ミクロンのフィルタにてろ過処理して、中間層用塗布液を作成した。
次いで、予め用意しておいた基体(支持基体)の一端を上にして、得られた中間層用塗布液中に5mm/secの速度で浸漬させて中間層用塗布液を塗布した。その後、130℃、30分の条件で硬化処理を行って、膜厚3μmの中間層を形成した。
なお、上述した第一の酸化チタン微粒子及び第二の酸化チタン微粒子の構成は、それぞれ以下の通りである。
第一の酸化チタン微粒子(MT05)
アルミナ及びシリカで表面処理した酸化チタン微粒子(テイカ(株)製、数平均一次粒子径10nm)
第二の酸化チタン微粒子(SMT02)
アルミナ及びシリカで表面処理した後、メチルハイドロジェンポリシロキサンにて表面処理した酸化チタン微粒子(テイカ(株)製、数平均一次粒子径:10nm)
(3)感光層の形成
次いで、容器内に、後述する製造方法にて製造した電荷発生剤としての式(2)で表されるチタニルフタロシアニン(CGM−1)の結晶(TiOPc)3重量部と、下記式(10)で表される正孔輸送剤(HTM−1)50重量部と、下記式(11)で表される電子輸送剤(ETM−1)30重量部と、酸化防止剤としての式(9)中の3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)(P−1)10重量部と、紫外線吸収剤としてのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(LA−36)(旭電化工業(株)製)5重量部と結着樹脂としての平均分子量30,000のポリカーボネート樹脂100重量部と、溶剤としてのテトラヒドロフラン800重量部と、を収容し、これらの混合物を得た。次いで、かかる混合物につき、ボールミルを用いて50時間混合分散し、感光層用塗布液を得た。
次いで、得られた感光層用塗布液を、上述した中間層上に、ディップコート法にて塗布した後、100℃、40分間の条件下で熱風乾燥し、膜厚が25μmの感光層を形成し、単層型電子写真感光体を得た。
(4)チタニルフタロシアニンの製造
なお、電荷発生剤としての式(2)で表されるチタニルフタロシアニン(CGM−1)の結晶(TiOPc)は、以下のようにして製造した。
(4)−1 粗チタニルフタロシアニン結晶の合成
まず、アルゴン置換したフラスコ中に、o−フタロニトリル22g(0.17mol)と、チタンテトラブトキシド25g(0.073mol)と、キノリン300gと、尿素2.28g(0.038mol)を加え、撹拌しつつ150℃まで昇温した。
次いで、反応系から発生する蒸気を系外へ留去しながら215℃まで昇温したのち、この温度を維持しつつさらに2時間、撹拌して反応させた。
次いで、反応終了後、150℃まで冷却した時点で反応混合物をフラスコから取り出し、ガラスフィルターによってろ別し、得られた固体をN,N−ジメチルホルムアミド、およびメタノールで順次洗浄したのち真空乾燥して、粗チタニルフタロシアニン結晶としての青紫色の固体24gを合成した。
(4)−2 酸処理前工程
上述したチタニルフタロシアニン化合物の製造で得られた青紫色の固体10gを、N,N−ジメチルホルムアミド100ミリリットル中に加え、撹拌しつつ130℃に加熱して2時間、撹拌処理を行った。
次いで、2時間経過した時点で加熱を停止し、さらに、23±1℃まで冷却した時点で撹拌も停止し、この状態で12時間、液を静置して安定化処理を行った。そして安定化された後の上澄みをガラスフィルターによってろ別し、得られた固体をメタノールで洗浄したのち真空乾燥して、チタニルフタロシアニン化合物の粗結晶9.83gを得た。
(4)−3 酸処理工程
上述した酸処理前工程で得られたチタニルフタロシアニンの粗結晶5gを、濃硫酸100ミリリットルに加えて溶解した。
次に、この溶液を、氷冷下の水中に滴下したのち室温で15分間攪拌し、さらに23±1℃付近で30分間、静置して再結晶させた。
次に、上述した液をガラスフィルターによって濾別し、得られた固体を洗浄液が中性になるまで水洗した後、乾燥させずに水が存在した状態で、クロロベンゼン200ミリリットル中に分散させて50℃に加熱して10時間攪拌した。
次いで、液をガラスフィルターによって濾別したのち、得られた固体を50℃で5時間、真空乾燥させて、式(2)で表される無置換のチタニルフタロシアニンの結晶(青色粉末)4.1gを得た。
(4)−4 チタニルフタロシアニン結晶の評価
(X線回折測定)
得られたチタニルフタロシアニン結晶0.3gを、テトラヒドロフラン5g中に分散させ、温度23±1℃、相対湿度50〜60%の条件下、密閉系中で24時間、保管したのちテトラヒドロフランを除去して、X線回折装置(理学電機(株)製のRINT1100)のサンプルホルダーに充填して測定を行った。この結果、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に主ピークを有するとともに、26.2°に主ピークを有さない特徴を有していることから、得られたチタニルフタロシアニン結晶が、安定した所定の結晶型を有していることが確認できた。この理由は、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°におけるピークは、上述した所定の結晶型に特有のピークであり、26.2°におけるピークは、β型結晶に特有のピークであるためである。
なお、テトラヒドロフラン中に分散させる前の段階においても、同様のスペクトルチャートが測定された。
かかるX線回折の測定の条件は、下記の通りとした。
X線管球:Cu
管電圧:40kV
管電流:30mA
スタート角度:3.0°
ストップ角度:40.0°
走査速度:10°/分
(示差走査熱量計測定)
また、示差走査熱量計(理学電機(株)製のTAS−200型、DSC8230D)を用いて、得られたチタニルフタロシアニン結晶の示差走査熱量分析を行った。この結果、吸着水の気化にともなうピーク以外に、296℃において1つのピークが確認された。
なお、測定条件は下記の通りとした。
サンプルパン:アルミニウム製
昇温速度:20℃/分
2.電子写真感光体の評価
(1)感度評価
また、得られた電子写真感光体における感度を測定した。
すなわち、常温常湿条件下(温度:20℃、相対湿度:50%)にて、ドラム感度試験機(GENTEC社製)を用いて、帯電電位が850Vになるように帯電させ、次いで、白色光からバンドパルスフィルターを用いて取り出した波長780nmの単色光(半値幅:20nm、露光量:0.3μJ/cm2または1.0μJ/cm2)を電子写真感光体表面に対して露光した(照射時間50msec)。次いで、露光後350msec経過後の電位を測定し、感度(V)とした。
(2)解像度の評価
また、製造した電子写真感光体を図2に示す画像形成装置に搭載し、画像を出力して、入ドット面積率に対する出力ドット面積率(ドット面積率比)を求めた。
すなわち、50%の印字パターンを印字したときの、感光体上のトナー像の面積を測定し、入力ドット面積率に対する出力ドット面積率(ドット面積率比)を画像解析により求めた。
また、得られた測定結果を下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。○:ドット面積率比の値が(95〜100%)以下の値である。
×:ドット面積率比の値が(95%未満である)
尚、画像形成条件は、以下に示す通りである。
帯電方式 :スコロトロン帯電方式(帯電電位:850V)
露光方式 :レーザ光源露光方式(露光量:0.5μJ/cm2
現像剤 :非磁性一成分現像剤(重合法)
転写方式 :中間転写ベルト方式
画像形成速度:160mm/s
環境条件:温度20℃、相対湿度60%
(3)帯電電位の評価
また、得られた電子写真感光体における帯電電位の評価を行った。
すなわち、得られた電子写真感光体を、タンデム方式及びクリーナーレス方式を採用したカラー画像形成装置(京セラミタ(株)製、KM−C3232改造機)に対し、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエロー現像剤に対応した電子写真感光体として搭載した。次いで、印字率4%原稿画像を2000枚印字する前後における帯電電位(V)を、それぞれ測定するとともに、2000枚印字後の帯電電位から、初期帯電電位を引いて、帯電電位の低下(V)を算出した。得られた結果を表1に示す。
なお、その他の画像形成条件は、以下に示す通りである。
帯電方式 :スコロトロン帯電方式(帯電電位:850V)
露光方式 :レーザ光源露光方式(露光量:0.5μJ/cm2
現像剤 :非磁性一成分現像剤(重合法)
転写方式 :中間転写ベルト方式
画像形成速度:160mm/s
環境条件:温度10℃、相対湿度20%
[実施例2]
実施例2では、感光層を形成する際に、酸化防止剤としてBHTの代わりにIrganox1010を10重量部を用いたほかは、実施例1と同様に単層型電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例3では、感光層を形成する際に、酸化防止剤としてBHTの代わりにIrganox1076を10重量部を用いたほかは、実施例1と同様に単層型電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例4では、感光層を形成する際に、正孔輸送剤(HTM−1)50重量部と電子輸送剤(ETM−1)30重量部の代わりに式(12)で示される正孔輸送剤(HTM−2)50重量部と式(13)で示される電子輸送剤(ETM−2)30重量部を用いたほかは実施例1と同様に単層型電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例5では、感光層を形成する際に、酸化防止剤としてBHTの代わりにIrganox1010を10重量部を用いたほかは、実施例4と同様に単層型電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例6では、感光層を形成する際に、酸化防止剤としてBHTの代わりにIrganox1076を10重量部を用いたほかは、実施例4と同様に単層型電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例7]
実施例7では、感光層を形成する際に、紫外線吸収剤を含有させなかったほかは、実施例1と同様に単層型電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例8では、感光層を形成する際に、酸化防止剤の含有量を5重量部に変更したほかは、実施例1と同様に単層型電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例1]
比較例1では、チタニルフタロシアニン(CGM−1)の結晶(TiOPc)を1重量部とし、BHTを20重量部に変更した以外は、実施例7と同様に単層型電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例2]
比較例2では、感光層を形成する際に、チタニルフタロシアニン(CGM−1)の結晶(TiOPc)3重量部の代わりに、X型無金属フタロシアニン結晶を3重量用い、酸化防止剤と紫外線吸収剤を使用しなかったほかは、実施例4と同様に単層型電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
表1から明らかなように、露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度をVb(V)とし、露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度をVa(V)としたときに、Vb/Vaで表される感度比率が2.5未満の実施例1〜8は、95%以上の解像度が得られ、良好な画像が得られた。また、感度比が2.5以下であるが、Vb(V)が200V以上の比較例1は良好な解像度が得られなかった。これは、低露光領域での感度が不十分なため、露光量のバラツキの中で、露光量の少ない箇所での現像量が不足し、良好な解像度が得られなかったと考えられる。また、感度比が2.5以上で、Vb(V)が200V以上の比較例2も、良好な解像度が得られなかった。
本発明によれば、単層型の電子写真感光体において、露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度をVb(V)とし、露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度をVa(V)としたときに、Vb/Vaで表される感度比率を2.5以下の値とするとともに、前記Vb(V)が200V以下とすることによって、電子写真感光体の帯電電位を高電位に設定した場合であっても良好な解像度が得られるようになった。したがって、本発明にかかる単層型電子写真感光体、画像形成装置及び画像形成方法は、複合機やプリンター等の各種画像形成装置における高スピード化や、品質の安定化に著しく寄与することが期待される。
100:画像形成装置、171:電子写真感光体、175:帯電装置、176:露光装置、172:現像装置、176:露光手段、111:中間転写ベルト、104:定着部、112:基体、114:単層型感光層、116:中間層

Claims (6)

  1. 基体上に、感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が電荷発生剤と電荷輸送剤を同一層に含有する単層型であり、
    前記電荷発生剤が、少なくともチタニルフタロシアニン結晶を含み、露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度をVb(V)とし、露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度をVa(V)としたときに、Vb/Vaで表される感度比率を2.5以下の値とするとともに、Vb(V)が200V以下の値であって、前記電子写真感光体の帯電電位が600〜1000Vに設定されるとともに、下記式(8)で示される酸化防止剤を結着樹脂100重量部に対して、5から10重量部含有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記Va(V)を50〜100Vの範囲内値とするとともにベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記感光層が添加剤として、酸化防止剤及び紫外線吸収剤を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記基体上に、中間層を設けるとともに、当該中間層が、結着樹脂と、酸化チタン微粒子と、を含むとともに、前記中間層の膜厚を0.3〜10μmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 電子写真感光体の周囲に、帯電手段、露光手段、現像手段、及び転写手段が配置された画像形成装置において、前記電子写真感光体が、基体上に、感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が電荷発生剤と電荷輸送剤を同一層に含有する単層型であり、前記電荷発生剤が少なくともチタニルフタロシアニン結晶を含み、露光量を0.3μJ/cm2とした場合における感度をVb(V)とし、露光量を1.0μJ/cm2とした場合における感度をVa(V)としたときに、Vb/Vaで表される感度比率を2.5以下の値とするとともに、Vb(V)が200V以下の値であって、前記電子写真感光体の帯電電位が600〜1000Vであるとともに下記式(8)で示される酸化防止剤を結着樹脂100重量部に対して、5から10重量部含有することを特徴とする画像形成装置。

  6. 請求項5に記載の画像形成装置を用いた画像形成方法。
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