JP5237079B2 - インクジェット記録ヘッドの検査方法、及びその装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの検査方法、及びその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5237079B2
JP5237079B2 JP2008321473A JP2008321473A JP5237079B2 JP 5237079 B2 JP5237079 B2 JP 5237079B2 JP 2008321473 A JP2008321473 A JP 2008321473A JP 2008321473 A JP2008321473 A JP 2008321473A JP 5237079 B2 JP5237079 B2 JP 5237079B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
mixed
recording
recording head
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008321473A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010143024A (ja
Inventor
祐貴 小塚
義範 三隅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2008321473A priority Critical patent/JP5237079B2/ja
Publication of JP2010143024A publication Critical patent/JP2010143024A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5237079B2 publication Critical patent/JP5237079B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

本発明は紙やフイルム等の記録媒体に所定の検査パターンを形成させ、この検査パターンからインクジェット記録ヘッドのヘッド特性を評価するインクジェット記録ヘッドの検査方法および装置に関する。
ノンインパクト記録方式の記録装置の一種であるインクジェット記録装置(以下、記録装置)は、記録時に騒音がほとんど生じず、高速な記録と様々な記録媒体に対する記録が可能であるという特徴を有している。このため、この記録装置は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサ等の記録機構を担う装置として広く採用されている。
この記録装置に搭載されるインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)のインク吐出方法には、次の3つが代表的な方法として知られている。即ち、ピエゾ素子等の電気機械変換体を用いる方法、レーザ等の電磁波を照射してインクを発熱させ、この熱による作用でインク滴を吐出する方法、発熱抵抗体を有する電気熱変換素子によってインクを加熱し膜沸騰の作用によりインク滴を吐出する方法である。
これらのうち、電気熱変換素子を用いた記録ヘッドは、電気熱変換素子を記録液室内に設け、これに記録信号である電気パルスを印加して発熱させることによりインクに熱エネルギーを与える。そして、そのときの記録液の相変化により生じる記録液の沸騰時の気泡圧力を利用して、微小な吐出口からインク液を吐出させて記録媒体に対し記録を行う。電気熱変換素子を用いた記録ヘッドは、一般に、インク滴を吐出するための吐出口と、この吐出口にインクを供給するインク流路を有している。
また、記録ヘッドはインクタンクと記録ヘッドとが互いに対して着脱可能であるタンク交換形態のものや、記録ヘッドとインクを内包するインクタンク容器が一体となったヘッドカートリッジの形態のものなどがある。
さて、上述した記録ヘッドの製造工程には、製造された記録ヘッドから吐出されたインク液滴が正確に記録媒体に付着されるかを評価する検査工程が含まれる。この検査工程の具体的な方法として、例えば、特許文献1に記載された方法が知られている。この方法によれば、複数のノズルから吐出された液滴が互いに重ならないように検査パターンを記録させ、各ドットの重心位置を測定する。そして、この重心位置をドットの付着位置として、その均一性からヘッドの品質を評価する。
図8は従来の検査工程に含まれる各工程を示すフローチャートである。図8によれば、ステップS10の電気接続チェックに始まり、ステップS110のヒューズROMチェックまで数多くの検査工程があることが分かる。
特開平4−336273号公報
しかしながら、現行の検査工程では図8に示すように多くの検査を同一工程内で受け持っているため、多大の検査工数に必要とする状況である。特に、1つの記録素子基板に複数のノズル配列を保有するカラー記録ヘッドでは、それぞれの色(ノズル配列)毎にインク液滴の付着位置精度を検査するため、その工数増は顕著となる。
これに対し、測定冶具数を増やし検査を設定時間内に納める方法も考えられるが、冶具数を増やすことにより検査装置を設置するスペースの増加や装置コストの増加が新たな問題点として生じる。更に、インク各色(ノズル配列)毎に液滴の付着位置精度を検査することは、検査のための記録パターンを記録媒体に個別に吐出させなければならない。このため、検査に用いる記録媒体そのものを多く必要とし、その結果、検査のためのコストがアップするという問題も生じてしまう。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、検査のコストが安価で、より速く検査を行なうことができるインクジェット記録ヘッドの検査方法及びその装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明のインクジェット記録ヘッドの検査方法は、以下のような工程からなる。
即ち、濃度の3原色それぞれを表現する色のインク滴を吐出させてカラー画像を形成するインクジェット記録ヘッドの検査方法であって、前記インクジェット記録ヘッドを用いて、前記3原色の内、いずれか2つの色のインクを記録媒体の同一位置を目標として吐出して2つのインク滴によって形成される混合ドットのパターンを記録する記録工程と、前記記録工程において記録された混合ドットのパターンに対して前記混合ドットにより表現される色に対して補色となる色の光を照射する照射工程と、前記照射工程によって照射された光の反射光を測定する測定工程と、前記測定工程による測定により得た前記混合ドットの1次色の部分を除いた2次色の部分の測定データより、前記混合ドットを形成する2つのインク滴同士の記録位置ずれを評価する評価工程とを有することを特徴とする。
また本発明を別の側面から見れば、濃度の3原色それぞれを表現する色のインク滴を吐出させてカラー画像を形成するインクジェット記録ヘッドの検査装置であって、前記インクジェット記録ヘッドを用いて、前記3原色の内、いずれか2つの色のインクを記録媒体の同一位置を目標として吐出して2つのインク滴によって形成される混合ドットのパターンを記録する記録手段と、前記記録手段により記録された混合ドットのパターンに対して前記混合ドットにより表現される色に対して補色となる色の光を照射する照射手段と、前記照射手段によって照射された光の反射光を測定する測定手段と、前記測定手段よる測定により得た前記混合ドットの1次色の部分を除いた2次色の部分の測定データより、前記混合ドットを形成する2つのインク滴同士の記録位置ずれを評価する評価手段とを有することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの検査装置を備える。
従って本発明によれば、異なる色のインク滴を同一位置させて形成される混合ドットを混合ドットの色の補色の光で測定し、各インクによるドットの重なり度合いを求め、その重なり度合いから、インク滴の付着位置を評価することができる。
従って、異なる色の全てのインクから個別的にインク滴を吐出して検査を行なっていた場合と比較して、より速く検査を行なうことができる。また、同時に複数色のインクを同一位置に吐出させるため、検査に必要な記録媒体上のスペースがより少なくで良く、検査に伴う記録媒体の消費をより少なくし、検査コストを削減することが可能となる。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。なお、既に説明した部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。さらに人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かも問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)の検査システムの構成を示すブロック図である。
なお、この検査システムは複数の構成要素からなるシステムの構成でも良いし、単体の装置の構成でも良い。
図1に示されるように、検査対象の記録ヘッド301は、コンタクトプローブユニット(不図示)によりキャリッジ303に接続され取り付けられる。記録ヘッド301からは検査時にインク滴302を吐出する。更に、キャリッジ303には、ヘッドドライバ316より送られてきた記録信号を記録ヘッド301の規格に合わせた信号に変換する記録信号変換基板304が接続される。
RGBそれぞれの波長を出力でき、耐久性や光量安定性も確保できるLEDを用いた画像処理用照明(以下、照明)306は、外部コントロール端子を有し、RGBそれぞれの光量を制御可能な照明電源307に接続される。照明電源307は画像処理コントロール基板312により制御される。
ペーパステージ309にはステージ位置情報を取得する為のエンコーダ(不図示)が設置され、ペーパステージ309上に置かれた記録媒体308に記録ヘッド301からインク液滴が吐出される。なお、記録媒体308に記録されたパターンが正確にCCDカメラ305の画角内に入るように、記録媒体308の位置はステージコントローラ311により制御される。ペーパステージ309上の記録媒体308は空気吸引等によりペーパステージ309に密着している。
なお、ここでは、記録媒体308として、インク滴302が付着した際、これを均一に吸収することが可能な表面をコーティングされた記録媒体が使用されている。
CCDカメラ305により記録ヘッド301から吐出されたインク滴302により形成されたパターンが検査システムに読み込まれる。ここでは、CCDカメラ305としてラインセンサ型CCDカメラを使用している。ラインセンサ型CCDを使用するメリットとしては、比較的安価ながら高い解像度を持ち、更に記録パターンの必要な部分のみを画像として取り込むことが可能な点である。これにより高解像度の画像でありながら容量の少ない画像データとなり処理速度の向上が行える。そして、CCDカメラ305よって得られた画像データは、画像処理コントロール基板312を介し画像処理ボード317に送られる。
なお、CCDカメラ305は、画像処理ボード317の処理能力が十分に有り、高速に処理が行えるのであれば、エリアセンサ型CCDカメラを使用することも可能である。
制御用コンピュータ313には、ディスプレイ出力用のVGAボード315が内蔵されモニタ314に出力される。また、制御用コンピュータ313は、ヘッドドライバ316、画像処理ボード317、モータコントロールボード318も内蔵し、各部の制御を一括して行っている。更に制御用コンピュータ313は演算処理回路319を備え、画像処理ボード317から取り込まれた画像データを高速に演算処理する。
図2は、検査対象となる記録ヘッドの記録素子基板のレイアウト構成を模式的に示す図である。
図2に示されているように、記録素子基板501上には複数のインク吐出口502が複数列配列されている。各インク吐出口の下には電気熱変換素子(不図示)が備えられ、電気熱変換素子から発生する熱によるインクを加熱発泡させ、その発泡力によりインクを吐出する。この実施例の記録素子基板501には、シアンインク、マゼンタインク、イエロインクを夫々吐出する、シアン用インク吐出口配列503、マゼンタ用インク吐出口配列504、イエロ用吐出口配列505が設けられている。従って、記録素子基板501を実装する記録ヘッドはカラー画像の記録が可能である。
以下、各色インクの吐出口配列を配列という。
次に、上述した記録素子基板501を備えた記録ヘッドを検査する工程について2つの実施例を説明する。
図3は、検査に用いられる記録パターンを模式的に表した図である。
同じ配列内のノズルから吐出され記録媒体308に付着したインク滴302は、それぞれが重なり合わず、各ノズルからのインク滴が分離可能な空間を設けて吐出されるパターンとなっている。
一方、異なる色のインク滴はカラー記録のために、記録媒体の同じ位置に吐出されることもあれば、異なる位置に吐出されることもある。
図4は2つの異なる色のインク滴を記録媒体の同じ位置に吐出することを意図して得られた記録結果を示す図である。
図4(a)はシアン用インク配列503内の吐出口から吐出されたインク滴を記録媒体308に付着させた模式図である。記録媒体308に付着したシアンドット601の重心位置の座標を(X0,Y0)とする。
次に、シアンドット601の重心位置の座標(X0,Y0)と同一の位置にマゼンタ用インク吐出配列502から吐出したインク滴を付着させる。ここで、同一座標上に付着させる為のタイミングは、図2に示した配列503と配列504の間の距離506と、図1に示した吐出口から記録媒体308までの距離320と、インク滴の飛翔速度と、ペーパステージ309の移動速度から算出される。
図4(b)はシアン用インク配列504内の吐出口から吐出されたインク滴を記録媒体308に付着させた模式図である。記録媒体308に付着したマゼンタドット602の重心位置の座標を(X1,Y1)とする。
図4(c)はシアンドット601とマゼンタドット602とが記録媒体308上に付着した様子を示す模式図である。この図は、2つのドットが同じ位置に記録されている様子を示している。つまり、この場合には、2つのインク液の間の付着位置にずれがなく、シアンドット601とマゼンタドット602の重心座標が同じ(X0=X1,Y0=Y1)となる。これにより、シアンドット601とマゼンタドット602の重心が重なった混合ドット603が形成される。
このような場合、2つの液滴を吐出した2つのノズルは正常ノズルであると言える。
一方、インク吐出口から吐出されたインク滴が、吐出口に付着した異物や吐出口の変形等により記録媒体上での付着位置がずれてしまう場合について述べる。
図4(d)はシアン用インク配列503内の吐出口から吐出されたインク滴を記録媒体308に着弾させた模式図である。記録媒体308に着弾したシアンドット601’の重心位置の座標を(X0’,Y0’)とする。
次に、シアンドット601’の重心位置の座標(X0’,Y0’)と同一の位置上にマゼンタ用インク吐出配列502から吐出したインク滴を付着させる。ここで、同一座標上に付着させる為のタイミングは、図2に示した配列503と配列504の間の距離506と、図1に示した吐出口から記録媒体308までの距離320と、インク滴の飛翔速度と、ペーパステージ309の移動速度から算出される。
図4(e)はシアン用インク配列504内の吐出口から吐出されたインク滴を記録媒体308に付着させた模式図である。記録媒体308に付着したマゼンタドット602’の重心位置の座標を(X1’,Y1’)とする。しかし、この場合には、インク滴を吐出した際に上述したように吐出口に付着した異物や吐出口の変形等により着弾位置がずれ、理想とするシアンドット601の重心座標(X0’,Y0’)に重ならなくなってしまう。
図4(f)はシアンドット601’とマゼンタドット602’とが記録媒体308上に付着した様子を示す模式図である。この図は、2つのドットが同じ位置に記録されない様子を示している。つまり、この場合には、シアンドット601’とマゼンタドット602’の重心座標に差異(X0’≠X1’,Y0’≠Y1’)が発生する。これにより、シアンドット601’とマゼンタドット602’の重心がずれた混合ドット603’が形成される。
このような場合、2つの液滴を吐出した2つのノズルは異常ノズルであると言える。
次に、同一座標上に2つのドットを重ねることを意図した混合ドット603と603’についての付着座標位置を検出する方法について、図5を参照して説明する。
図5はインク滴の付着座標位置検出を説明する図である。
図5において、(a)と(d)は夫々、図4(c)と図4(f)に対応しており、図5(a)は図4(c)と同様の状態を示し、図5(d)は図4(f)と同様の状態を示したものである。
この方法によれば、まず、ペーパステージ309を移動させ、記録媒体308上に形成された記録パターンをCCDカメラ305の取り込み位置にセットする。
次に、照明306を点灯し、CCDカメラ305により混合ドット603、603’についての情報を取り込む。
図5(b)が混同ドット603についての情報を取り込んだ様子を模式的に示し、図5(e)が混合ドット603’についての情報を取り込んだ様子を模式的に示している。このようにシアンとマゼンタの混合ドットについての情報を取り込む場合、照明306は、1ドットのRGB各色成分を8ビットで表わすなら、R=255,G=255,B=0の設定で混合ドットの補色となるイエロの光を照射する。
さて、ここでは、色をインクの色によって表現しているため、色はシアン、マゼンタ、イエロの3原色によって表現される濃度空間によって定義される。また、記録媒体上に記録された色は光を照射し、その反射光をCCDカメラで測定する。光の色はレッド、グリーン、ブルーの3原色によって表現される輝度空間によって定義される。この濃度空間と輝度空間との関係から理論上はシアンとマゼンタの混合色はブルーとなるが、各インクの発色特性や、記録媒体の浸透性などにより完全なブルーとはならない場合がある。
よって事前に、検査対象の記録ヘッドに用いる各インクの混合色に合う補色設定を、画像処理コントロール基板312に設定をしておく必要がある。混合ドットの重なりあった色に合わせた補色照明を用いる為、異常のあるノズルの混合ドット603’は、シアンドットとマゼンタドットの重なり合わない部分のシアンのみの部分とマゼンタのみの部分の情報は取り込まれない。
言い換えると、2つのインク滴の吐出位置にずれがない場合(図5(b))、イエロの補色照明により照射されたドットは真円のような形としてCCDカメラ305により撮像される。これに対して、2つのインク滴の吐出位置にずれがある場合(図5(e))、イエロの補色照明により照射されたドットは楕円のような形としてCCDカメラ305により撮像される。
さらに、上述の処理により、CCDカメラ305により取り込まれた混合ドットについての情報(測定データ)には、画像処理ボード317により2値化、シェーディング等の画像処理が施される。その後、混合ドット603、603’に関する重心座標(X2,Y2)を算出する。
この実施例では、図2に示すように、記録素子基板501にはシアン用インク吐出口配列503、マゼンタ用インク吐出口配列504、イエロ用インク吐出口配列505が設けられ、配列に192個のノズルが実装されている。
従って、以上の処理を図3に示した全てのドット1つ1つに対して実行する。
なお、以上の説明ではシアンとマゼンタの吐出口配列について説明をしたが、イエロ用インク吐出口配列504を検査する場合には、以上の処理と同様な次の処理を行う。即ち、シアン用インク吐出口配列503或はマゼンタ用インク吐出口配列504から吐出されたインク滴と記録媒体の同一位置にイエロ用インク吐出口配列504からインク滴を吐出して混合ドットを形成するように意図し、同様の処理を行う。
さらに、各インク吐出口配列から吐出したインク滴が記録媒体308に付着して形成されたパターンによる付着位置のずれ量を検査する。
図6は混合ドットが記録媒体上に記録された様子を示す図である。
図6において、701は正常ノズルにより吐出され形成された混合ドット、702は異常ノズルから吐出され形成された混合ドットである。
この実施例では、各混合ドットの重心座標から、最小自乗法を用いて最適なピッチの理想格子703を作成し、各混合ドット重心座標とのずれ量を計算する。これにより、各吐出口から吐出されたインク滴の付着位置ずれ量が算出される。そして、予め設定したずれ量閾値(基準)との比較により、そのずれ量を評価し、記録ヘッドの記録位置検査の合否を決定する。
さて、従来の各色インク個別的にパターンを吐出し、画像処理を行う方法を用いた場合には、この実施例のようなシアン、マゼンタ、イエロの3色のインクを吐出する記録ヘッドでは最低3回の測定が必要となる。
これに対し、以上述べたようにこの実施例に従えば、シアンとマゼンタ、マゼンタとイエロの最低2回のパターン吐出及び画像処理で検査が終了するため、記録ヘッドの特性検査を行う検査工程を短縮することが可能となる。また、同時に複数色のインクを同じ位置に吐出させるために、検査に必要な記録媒体上のスペースを削減することが可能となり、検査に関わる記録媒体などのコストを削減することができる。その結果、安価で高速な記録ヘッドの検査方法が実現できる。
この実施例では、同一位置へ吐出されたインク滴の付着位置ずれを検出する別の方法について説明する。
図7はインク滴の付着座標位置検出を説明する図である。
図7において、(a)と(d)は夫々、図4(c)と図4(f)に対応しており、図7(a)は図4(c)と同様の状態を示し、図7(d)は図4(f)と同様の状態を示したものである。従って、図7(a)は正常ノズルにより吐出され形成された混合ドットを示し、図7(d)は異常ノズルから吐出され形成された混合ドットを示している。
この方法によれば、最初は、実施例1と同様にペーパステージ309を移動させ、記録媒体308上に形成された記録パターンをCCDカメラ305の取り込み位置にセットする。
次に、照明306を点灯させ、CCDカメラ305により混合ドットを撮像して、これらのドットの情報を取り込む。
図7(b)と図7(e)とは夫々、混同ドット603と混合ドット603’についての情報を取り込んだ様子を模式的に示している。このようにシアンとマゼンタの混合ドットについての情報を取り込む場合、照明306は、1ドットのRGB各色成分を8ビットで表わすなら、R=255,G=255,B=0の設定で混合ドットの補色となるイエロの光を照射する。これらの点については実施例1と同様である。また、事前に、検査対象の記録ヘッドに用いる各インクの混合色に合う補色設定を、画像処理コントロール基板312に設定しておくことも実施例1と同様である。
また、混合ドットの重なりあった色に合わせた補色照明を用いる為、異常のあるノズルの混合ドット603’は、シアンドットとマゼンタドットの重なり合わない部分のシアンのみの部分とマゼンタのみの部分の情報は取り込まれない。
さらに、上述の処理により、CCDカメラ305により取り込まれた混合ドットについての情報は、画像処理ボード317により2値化、シェーディング等の画像処理が施される。
次に、この実施例では、図7(c)と図7(f)に示すように、混合ドット603の最大外径(a)と最小外径(b)の比率、混合ドット603’の最大外径(a’)と最小外径(b’)の比率から、夫々のドットの真円度を算出する。
混同ドット603に関する真円度(%)は、
真円度(%)=最小外径(b)/最大外径(a)である。
一方、混同ドット603’に関する真円度(%)は、
真円度(%)=最小外径(b’)/最大外径(a’)である。
正常ノズルによって形成される混合ドットでは、最大外径(a)=最小外径(b)となるため、真円度はほぼ100%となる。これに対して、異常ノズルにより形成される混合ドットでは、最大外径(a’)>最小外径(b’)となる。
このような真円度のデータとドット付着ずれ量との相関関係を予め求めておくことで、実施例1に述べたような最小自乗法による理想格子作成の工程が必要なく混合ドットの付着位置ずれを検出できる。
また、混合ドットの真円度は、配列内のドット全ての相対関係ではなく、個別ドットでの測定結果から算出可能であるため、ずれ量検出精度を向上させることが可能である。
以上説明した処理は1つのドットに対するものであるが、同様の処理を図2に示した各配列の各ノズルに対して実行する。
なお、上記の処理はシアンとマゼンタの吐出口配列について説明したものであるが、イエロ用インク吐出口配列504を検査する場合に対しては、実施例1で説明したと同じように実行する。
以上説明したように、この実施例に従えば、上述した従来の方法に比べ、シアンとマゼンタ、マゼンタとイエロのインクに関して、最低2回の記録パターンの吐出と画像処理とを実行すれば、検査を終了することができる。これにより、実施例1と同様に、記録ヘッドの特性検査を行う検査工程を短縮することが可能となる。また、同時に複数色のインクを同じ位置に吐出させるために、検査に必要な記録媒体上のスペースを削減することが可能となり、検査に関わる記録媒体などのコストを削減することができる。その結果、安価で高速な記録ヘッドの検査方法が実現できる。
なお、以上の実施例において、記録装置に適用される記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。
また、以上の実施例は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体等)を備えている。そのため、その熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
さらに加えて、本発明のインクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力装置として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録ヘッドの検査システムの構成を示すブロック図である。 検査対象となる記録ヘッドの記録素子基板のレイアウト構成を模式的に示す図である。 検査に用いられる記録パターンを模式的に表した図である。 2つの異なる色のインク滴を記録媒体の同じ位置に吐出することを意図して得られた記録結果を示す図である。 実施例1に従うインク滴の付着座標位置検出を説明する図である。 混合ドットが記録媒体上に記録された様子を示す図である。 実施例2に従うインク滴の付着座標位置検出を説明する図である。 従来の検査工程に含まれる各工程を示すフローチャートである。
符号の説明
301 インクジェット記録ヘッド
302 インク滴
303 キャリッジ
304 記録信号変換基板
305 CCDカメラ
306 画像処理用照明
307 照明電源
308 記録媒体
309 ペーパステージ
311 ステージコントローラ
312 画像処理コントロール基板
313 制御用コンピュータ
314 モニタ
315 VGAボード
316 ヘッドドライバ
317 画像処理ボード
318 モータコントロールボード
319 演算処理回路
501 記録素子基板
502 インク吐出口
503 シアン用インク吐出口配列
504 マゼンタ用インク吐出口配列
505 イエロ用インク吐出口配列
603、603’ 混合ドット
703 理想格子

Claims (7)

  1. 濃度の3原色それぞれを表現する色のインク滴を吐出させてカラー画像を形成するインクジェット記録ヘッドの検査方法であって、
    前記インクジェット記録ヘッドを用いて、前記3原色の内、いずれか2つの色のインクを記録媒体の同一位置を目標として吐出して2つのインク滴によって形成される混合ドットのパターンを記録する記録工程と、
    前記記録工程において記録された混合ドットのパターンに対して前記混合ドットにより表現される色に対して補色となる色の光を照射する照射工程と、
    前記照射工程によって照射された光の反射光を測定する測定工程と、
    前記測定工程による測定により得た前記混合ドットの1次色の部分を除いた2次色の部分の測定データより、前記混合ドットを形成する2つのインク滴同士の記録位置ずれを評価する評価工程とを有することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの検査方法。
  2. 濃度の3原色それぞれを表現する色のインク滴を吐出させてカラー画像を形成するインクジェット記録ヘッドの検査装置であって、
    前記インクジェット記録ヘッドを用いて、前記3原色の内、いずれか2つの色のインクを記録媒体の同一位置を目標として吐出して2つのインク滴によって形成される混合ドットのパターンを記録する記録手段と、
    前記記録手段により記録された混合ドットのパターンに対して前記混合ドットにより表現される色に対して補色となる色の光を照射する照射手段と、
    前記照射手段によって照射された光の反射光を測定する測定手段と、
    前記測定手段よる測定により得た前記混合ドットの1次色の部分を除いた2次色の部分の測定データより、前記混合ドットを形成する2つのインク滴同士の記録位置ずれを評価する評価手段とを有することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの検査装置。
  3. 前記測定手段は、CCDカメラを含み、前記測定手段は前記CCDカメラにより前記混合ドットの1次色の部分を除いた2次色部分を撮像することにより前記測定を行うことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドの検査装置。
  4. 前記評価手段は、
    前記混合ドットの前記2次色部分の重心位置を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された重心位置と基準の位置とを比較する比較手段とを有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドの検査装置。
  5. 前記評価手段は、
    前記混合ドットの前記2次色部分の真円度を算出する算出手段と、
    予め定められたドットの位置づれ量と真円度の相関関係と、前記算出手段によって算出された真円度とを比較する比較手段とを有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドの検査装置。
  6. 前記インクジェット記録ヘッドは、マゼンタインク、シアンインク、イエロインクを吐出することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの検査装置。
  7. 前記混合ドットが前記マゼンタインクと前記シアンインクの吐出によって形成される場合、前記照射手段は、イエロの光を照射することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録ヘッドの検査装置。
JP2008321473A 2008-12-17 2008-12-17 インクジェット記録ヘッドの検査方法、及びその装置 Expired - Fee Related JP5237079B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008321473A JP5237079B2 (ja) 2008-12-17 2008-12-17 インクジェット記録ヘッドの検査方法、及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008321473A JP5237079B2 (ja) 2008-12-17 2008-12-17 インクジェット記録ヘッドの検査方法、及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010143024A JP2010143024A (ja) 2010-07-01
JP5237079B2 true JP5237079B2 (ja) 2013-07-17

Family

ID=42563961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008321473A Expired - Fee Related JP5237079B2 (ja) 2008-12-17 2008-12-17 インクジェット記録ヘッドの検査方法、及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5237079B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012056221A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 Seiko Epson Corp 吐出検査方法、吐出検査装置、描画方法、及び描画装置
JP6292916B2 (ja) * 2014-02-13 2018-03-14 キヤノン株式会社 インクジェット記録ヘッドの混色検査方法および記録装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2994412B2 (ja) * 1990-02-26 1999-12-27 キヤノン株式会社 記録装置
JP4208332B2 (ja) * 1999-03-19 2009-01-14 キヤノン株式会社 インクジェットヘッドユニットの調整装置及び調整方法及びカラーフィルタの製造方法及び液晶表示パネルの製造方法
JP2004284075A (ja) * 2003-03-19 2004-10-14 Toshiba Tec Corp インクジェット記録装置
JP4438335B2 (ja) * 2003-07-17 2010-03-24 富士ゼロックス株式会社 記録装置
JP4751263B2 (ja) * 2006-07-27 2011-08-17 ケイミュー株式会社 塗装建築板及び塗装建築板の塗装状態判定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010143024A (ja) 2010-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100901075B1 (ko) 잉크젯 프린터 헤드의 제팅특성 평가 장치 및 방법
US20070064077A1 (en) Image forming apparatus and ejection state determination method
JP4845651B2 (ja) 画像形成装置
JP2012153088A (ja) 印刷装置および印刷方法
JP2017177626A (ja) ヘッドユニットの製造方法
JP4032359B2 (ja) 画像記録装置及び不適切画像記録素子の特定方法
JP3820506B2 (ja) 画像記録装置
JP2007320288A (ja) インクジェットプリンタの不吐出ノズル制御方法
US9022499B2 (en) Printing apparatus
JP5237079B2 (ja) インクジェット記録ヘッドの検査方法、及びその装置
JP2009066804A (ja) 吐出検査装置、印刷装置及び吐出検査方法
JP6223074B2 (ja) インクジェット記録ヘッドの混色検知方法、混色検知装置、および記録装置
JP2006102997A (ja) プリント位置調整方法およびプリント装置
US20110141178A1 (en) Printing apparatus and method for printing
WO2019003390A1 (ja) インク吐出動作調整方法及びインクジェット記録装置
US9079417B1 (en) Color mixing checking method for inkjet print head and printing apparatus
US9270864B2 (en) Color mixing inspection method, color mixing inspection apparatus and print apparatus
JP5919704B2 (ja) 印刷装置、および印刷装置の制御方法
JP2013240913A (ja) インクジェットヘッドの異常吐出の検査方法および検査装置
JP2011224874A (ja) インクジェット記録ヘッドの検査方法
JP5041018B2 (ja) 吐出検査装置及び吐出検査方法
JP6512946B2 (ja) インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出状態検査方法
JP2005088307A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP4487518B2 (ja) 吐出検査装置、吐出検査方法、プログラム及び印刷システム
JP2006168042A (ja) ノズル吐出状態検出手段を備える記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110824

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130328

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees