JP6512946B2 - インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出状態検査方法 - Google Patents

インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出状態検査方法 Download PDF

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本発明は、インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出状態検査方法に関し、詳しくは、記録に際して色材インクとともに記録媒体に付与される、色材を含まないクリアインクの吐出状態を検査する技術に関するものである。
色材インクとともにクリアインクを用いることにより、記録物の堅牢性を向上させたり、記録濃度(OD)を増したりすることができる。このクリアインクの吐出状態を検査する技術として、特許文献1には、クリアインクの吐出状態を検査するためのパターンを記録する際、クリアインクに色材インクを重ねて記録することが記載されている。そして、クリアインクが良好に吐出されている領域は色材インクとの重なりによって濃度変化が起きることから、これを検出してクリアインクの吐出状態の検査を行うものである。
特開2005−22216号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、クリアインクと色材インクを重なる領域と、色材インクのみが記録された領域と、の間で濃度ないし色の変化量が小さいことがある。この場合には、精度よく吐出状態の検査を行うことが困難になる。例えば、色材インクが記録媒体の上層に残りやすい性質をもつ場合や、記録媒体自体が色材インクを浸透させにくい性質をもつ場合には、クリアインクが重なる場合と、重ならない場合との間で、濃度ないし色の変化量が小さくなる。
本発明は、クリアインクの吐出状態を検査するためのパターンを記録する際に、色材インクにクリアインクが重なる場合と重ならない場合とで、濃度ないし色の変化量を大きくすることを可能とするインクジェット記録装置および吐出状態検査方法を提供することを目的とする。
本発明のインクジェット記録装置は、色材の種類が異なる複数の色材インクと、色材インク中の色材に作用し、色材の記録媒体への浸透を抑制させる成分を含むクリアインクと、のそれぞれを吐出するためのノズルを備えた記録ヘッドを有し、前記複数の色材インクのうちの第1の色材インクおよび第2の色材インクと、前記クリアインクと、をそれぞれのノズルから吐出して、前記第1の色材インクおよび前記第2の色材インクによる記録部分と前記クリアインクによる記録部分とが、重なる部分と重ならない部分を有する検査用パターンを記録媒体に記録するインクジェット記録装置であって、前記検査用パターンは、前記クリアインクを吐出する複数のノズルについて、吐出不良を検出するためのパターンであり、前記記録ヘッドは、前記検査用パターンを記録する際、前記クリアインク、前記第1の色材インク、前記第2の色材インクを、その順序で前記記録媒体の前記検査用パターンを記録する領域に付与するように前記記録媒体に対する記録動作を行うことを特徴とする。
以上の構成によれば、クリアインクの吐出状態を検査するためのパターンを記録する際に、色材インクにクリアインクが重なる場合と重ならない場合とで、濃度ないし色の変化量を大きくすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。 図1に示す記録ヘッド2の各インクのノズル列の配置を示す図である。 (a)および(b)は、図2に示すそれぞれの記録ヘッド21、22の、特にノズル配列を説明する図である。 図1に示す反射型光学センサの詳細を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 (a)〜(d)は、本実施形態の発光部からの照射光の光学特性を利用した測定原理を説明するための図である。 (a)〜(d)は、記録媒体にカラー1、カラー2の色材インクが順に着弾したときの浸透の様子などを説明するための、記録媒体の断面図である。 (a)〜(f)は、記録媒体にクリアインク、カラー1のインク、カラー2のインクが順に着弾したときの浸透の様子などを説明するための、記録媒体の断面図である。 (a)〜(d)は、図7および図8にて上述した、クリアインクを用いる場合と用いない場合の光学特性の違いを説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係るクリアインクの吐出検査に用いる吐出検査用パターンを示す図である。 図10に示す吐出検査用パターンを構成するパッチを構成するドット配列を示す図である。 本発明の第1の実施形態のクリアインクによる吐出判定パターンにおける、パッチとノズルとの対応を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るクリアインクの吐出状態検査処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るクリアインクのPth検査の工程を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る、ヒータ駆動パルスのパルス幅とヘッドランクとの関係を表すテーブルの一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るクリアインクのPth検査パターンを示す図である。 図16に示すクリアインクのPth判定用パッチの詳細を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。記録装置1には、記録媒体に走査して記録を行うための、いわゆるシリアルタイプの記録ヘッド2が設けられる。記録ヘッド2は、クリアインクを吐出するための記録ヘッド21と、色材インク、すなわちシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各インクを吐出するための記録ヘッド22の2つを一体に設けたものである。これら記録ヘッド各々は、記録媒体Pの搬送方向(副走査方向:Y方向)に沿う方向にそれぞれのインクの複数のノズルを配列している。また、記録ヘッド2には、インクを吐出するためのノズルと、インクタンク3のインクが供給される共通液室と、この共通液室から各ノズルへインクを導くインク流路とが設けられる。各ノズルには、例えば、インクに気泡を生じさせるための発熱抵抗素子(ヒータ)が設けられ、ヘッドドライバによって吐出ヒータを駆動することにより、それぞれのノズルからインクが吐出される。各ノズルの吐出ヒータは、ヘッドドライバ2aを介して制御部9に電気的に接続されており、制御部9からのるオン/オフ信号(吐出/不吐出信号)に応じてヒータの駆動が制御される。それぞれのインクごとの記録ヘッド2は、クリアインク、シアンインク(Cインク)、マゼンタインク(Mインク)、イエローインク(Yインク)、ブラックインク(Kインク)をそれぞれ貯留する5つのインクタンク3R、3C、3M、3Y、3K(以下、これらをまとめてインクタンク3という)と、チューブなどの接続配管4を介して接続されている。また、各インクタンク3は、それぞれ個別に着脱することができる。
記録ヘッド2は、搬送用ベルト5を挟んでプラテン6と対向する記録領域においてX方向およびその逆方向に移動することができ、これにより、記録媒体に対する走査を行うことができる。この記録ヘッド2の走査のための移動は、ヘッド移動部10によって行われる。このヘッド移動部10は、制御部9によりその作動が制御される。
記録媒体の搬送方向において、記録ヘッド2の下流側には、図4にて後述される反射型光学センサ30が設けられる。反射型光学センサ30はそのキャリッジによりY方向に動作可能であり、モータドライバ17を介してその動作が制御される。
搬送用ベルト5は、ベルト駆動モータ11に連結された駆動ローラに掛け渡され、駆動ローラが回転駆動されることによって、記録媒体Pを搬送する。搬送用ベルト5は、モータドライバ12を介したその動作が制御される。搬送用ベルト5の上流側には、帯電器13が設けられる。帯電器13は、搬送用ベルト5を帯電することにより、記録媒体Pを搬送用ベルト5に密着させる。帯電器13は、帯電器ドライバ13aを介してその通電のオン/オフが切り換えられる。一対の給送ローラ14は、搬送用ベルト5上に記録媒体Pを供給する。給送用モータ15は、これら一対の給送ローラ14を駆動回転させる。給送用モータ15は、モータドライバ16を介してその動作が制御される。
制御部9は、記録装置1における各種処理を統括制御する。制御部9は、例えば、CPU33、ROM34やRAM35等のメモリ等、ASIC等で構成される。
なお、本発明を実施する上で、図1に示す記録装置の構成は一例であり、必ずしもそのような構成に限られない。例えば、記録ヘッドと記録媒体とが相対的に移動する構成であればよく、その構成は特に問わない。例えば、搬送される記録媒体の幅にわたってノズルを配列した、いわゆるフルラインタイプの記録装置にも本発明を適用することができることは、以下の説明からも明らかである。このようなフルラインタイプの記録装置の一例では、配列されたノズルによるノズル列は記録動作中は装置に固定され、ノズルの配列方向と交差する方向に移動させられている記録媒体に対して記録が行われる。
図2は、図1に示す記録ヘッド2の各インクのノズル列の配置を示す図である。クリアインク用の記録ヘッド21は、図3にその詳細を示すように、2つのノズル配列からなるノズル列を有している。色材インク用の記録ヘッド22は、C、M、Y、Kインクそれぞれに対応して同様に2つのノズル配列からなるノズル列を有している。
図3(a)および(b)は、図2に示すそれぞれの記録ヘッド21、22の、特にノズル配列を説明する図である。図3(a)に示すように、記録ヘッド21のノズル列は、2つのノズル配列H201、H202によって形成される。ノズル配列H201は、256個のノズル#0、#2、・・・、#510を配列したものであり、ノズル配列H202は、同じく256個のノズル#1、#3、・・・、#511を配列したものである。そして、ノズル配列H201、H202は、それぞれの600dpiの密度でノズルを配列し、また、ノズル配列をその配列ピッチの半分だけ相互にずれて配列したものである。これにより、1200dpiの配列密度で、512個のノズル列を構成している。色材インクの記録ヘッド22における、Cインクのノズル配列H203、H204、Mインクのノズル配列H205、H206、Yインクのノズル配列H207、H208、およびKインクのノズル配列H209、H210も、同様であり、1200dpiの配列密度で、512個のノズル列を構成している。
図4は、図1に示す反射型光学センサ30の詳細を説明するための模式図である。反射型光学センサ30はY方向に動作可能なキャリッジ(不図示)に取り付けられ、発光部31と受光部32を有している。発光部31から発した光(入射光)35は、記録媒体Pにおいて反射され、その反射光37は受光部32によって検出される。反射光37の検出信号(アナログ信号)は、フレキシブルケーブル(不図示)を介して制御部9(図1)に伝えられ、その制御部におけるA/D変換器によってディジタル信号に変換される。この光学センサ30としては、比較的低解像度のものを用いることができ、これにより低コスト化を図ることができる。
図5は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図であり、主に、図1に示す制御部9の詳細な構成を示している。
コントローラ(制御部)9は、その機能的な構成として、CPU33、ROM34、RAM35、画像処理部36、記録位置調整部37を有して構成される。CPU33は、本実施形態の記録装置全体の動作を統括制御する。例えば、ROM34に格納されたプログラムに従って各部の動作を制御する。ROM34は、各種データを記憶する。ROM34には、例えば、記録媒体の種類に関する情報、インクに関する情報、温度や湿度等の環境に関する情報、各種制御プログラム等が格納される。画像処理部36は、ホスト装置100からインターフェース100aを介して入力された画像データに対して画像処理を行う。例えば、多値の画像データをN値の画像データに画素毎に量子化し、その量子化した各画素が示す階調値に対応するドット配置パターン割り当てる。そして、最終的には、各ノズル列に対応した吐出データ(記録データ)を生成する。吐出状態検査部37は、図13などで後述される吐出状態検査を実行する。
ホスト装置100は、画像データの供給源であり、記録に係る画像等のデータの作成、処理等を行うコンピュータとすることができる他、画像読み取り用のリーダ部等の形態であってもよい。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インタフェース(I/F)100aを介してコントローラ9と送受信される。センサ群は、装置の状態を検出するためのセンサ群であり、図4にて上述した反射型光学センサ30、ホームポジションを検出するためのフォトカプラ32、および環境温度を検出するために適宜の部位に設けられた温度センサ31などを有する。ヘッドドライバ2aは、記録データ等に応じて記録ヘッド2を駆動するドライバである。ヘッドドライバ2aは、記録データを吐出ヒータの位置に対応させて整列させるシフトレジスタ、適宜のタイミングでラッチするラッチ回路、駆動タイミング信号に同期して吐出ヒータを作動させる論理回路素子の他、記録位置合わせのために駆動タイミング(吐出タイミング)を適切に設定するタイミング設定部等を有する。モータドライバ16は給送モータ15の駆動を制御するドライバであり、記録媒体を給紙するため用いられる。モータドライバ12は搬送用ベルト5を動かすベルト駆動モータ11の駆動を制御するドライバであり、記録媒体PをX方向に搬送するために用いられる。モータドライバ17は、反射型光学センサ30のキャリッジの駆動を制御するドライバである。帯電気ドライバ13aは搬送用ベルト5を帯電し、記録媒体Pを搬送用ベルト5に密着させるために用いられる。
<色材インクとクリアインク>
本実施形態で用いられるクリアインクは、色材を含まない液体であり、その成分は、色材インクが顔料インクの場合は、顔料色材を凝集または析出させるものであり、色材インクが染料インクの場合は、染料色素を析出させるものである。本実施形態では、クリアインクは、硝酸カルシウム・4水和物、グリセリン、界面活性剤、および水を含むものであり、色材インクは顔料を色材とする顔料インクを用いる。記録媒体においてクリアインクと色材インクが触れると、多価金属塩が色材インクの色材である顔料もしくは染料に作用し、不溶性もしくは難溶性の金属複合体が凝集もしくは析出する。その結果、色材インク中の色材成分の記録媒体内部への浸透が抑制され、記録媒体表層付近に残りやすくなる。
<センサ光源と反射濃度>
クリアインクの吐出状態検査パターンの検査では、本実施形態の反射型光学センサ30は、本実施形態の記録装置で用いるクリアインク、色材インクの色調、記録ヘッドの構成等に応じて、発光部31として、赤色(R光源)、緑色(G光源)、青色(B光源)の3種の発光ダイオード(LED)から、選択して用いる。
図6(a)〜(d)は、発光部31からの照射光の光学特性を説明するための図である。図6(a)は、発光部31のR、G、B各光源のうち、R光源の波長特性を示している。図6(b)は、ドットが形成されていない記録媒体自体の反射率の波長特性を示しており、これは、インク等のドットが形成されていない部分である、記録媒体自身(紙白部)の色によるものである。図6(c)は、記録媒体自身の光吸収率の波長特性を示しており、これは、上述の反射率を100%から減算したものである。図6(d)は、R光源からの光に対する、記録媒体からの反射光の波長特性を示しており、波長に対する光の強度(反射光強度)の関係を表している。
本実施形態で用いる記録媒体は、図6(b)ないし(c)に示すように、可視領域の波長全体にわたり反射率が高く、従って、吸収率が低いものである。その結果、図6(d)に示す、R光源の光の反射光の光学特性は、光の強度については記録媒体の光の吸収によってわずかに減少しているが、光学特性は、図6(a)に示すR光源自体のものと、それほど変わらない。図6(d)における斜線部は、可視領域の波長の光の強度を測定する素子の測定出力に寄与する部分である。実際には測定素子の感度特性が影響するのであるが、以下では、説明を分かりやすくするために、この斜線部の面積分がそのまま光学センサの測定結果(反射濃度)となるものとする。斜線部の面積が大きい場合は反射濃度が低く、斜線部の面積が小さい場合は反射濃度が高いということになる。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態は、クリアインクの吐出状態を検査するため検査パターンを記録する際、2つの異なる色調のインクを用いるものである。
図7および図8は、二つの異なる色調の色材インクが記録媒体の同じ位置に着弾したときの浸透の様子を説明するための、記録媒体の断面図である。図7(a)〜(d)は、記録媒体にカラー1、カラー2の色材インクが順に着弾した場合を、図8(a)〜(f)は、記録媒体に、クリアインク、カラー1のインク、カラー2のインクが順に着弾した場合を示している。
図7(a)に示すように、記録ヘッドからカラー1のインク滴241が吐出(付与)される。このインク滴は、記録媒体の紙白部に着弾することにより、インクに含まれる溶剤が記録媒体内部に浸透し、インクに含まれる固形分である色材が記録媒体の表層に定着する。これにより、図7(b)に示すように、ドット242が形成される。続いて、図7(c)に示すように、記録ヘッドから吐出されたカラー2のインク滴243吐出される。そして、このインク滴は、記録媒体に形成されたドット242に重なるように着弾するこのように、記録媒体上に既にインク滴が着弾してドットが形成されていると、図7(d)に示すように、同位置に後から着弾したインク滴243は既に形成されたドット242の奥深くまで浸透し、ドット244の位置まで浸透する。これは、先に着弾しているインクによって記録媒体の濡れ性が増し、浸透しやすい状態になっているためである。このように、クリアインクが無い領域に2つの異なる色調のインクを吐出した場合、後から着弾するカラー2のインク滴243が記録媒体の深部まで浸透することにより、記録媒体の表層には先に着弾したカラー1のインク滴241のドット242が残る。その結果、ドットが重なった部分ではカラー1の色が支配的に観察されることになる。なお、図7では、浸透位置を簡略的に表現するためドット242とドット244を分離して表現しているが、後から着弾したカラー2のインク滴243の色材の一部も表層に残る場合がある。
一方、クリアインクと2種類のインクを用いる場合は、図8(a)に示すように、記録ヘッドからクリアインクのインク滴245が吐出される。このインク滴は、図8(b)に示すように、記録媒体の紙白部に着弾した後、記録媒体の表層に定着することによりドット246が形成される。次に、図8(c)に示すように、記録ヘッドからカラー1のインク滴247が吐出され、記録媒体に形成されたクリアインクのドット246に重なるように着弾する。カラー1のインクはクリアインクと触れることによって凝集し、インクに含まれる溶剤は記録媒体内部に浸透し、図8(d)に示すように、インク滴247に含まれる色材は、図7に示す場合と比べて記録媒体の表層により近い領域で定着し、ドット248が形成される。続いて、図8(e)に示すように、記録ヘッドからカラー2のインク滴249が吐出され、図8(f)に示すように、先に着弾したインク1のドット248に重なるように着弾する。記録媒体の表層には先に着弾したクリアインクドット246の成分が残っていることから、カラー2のインク滴249の色材は、図7に示す例のように奥深く浸透することなく、カラー1のドット248の上側で定着する。
以上のように、2種類のインクとクリアインクを用いる場合、クリアインクを用いない、図7に示す場合と比べ、カラー1およびカラー2のインクの色材が記録媒体のより表層近くに定着する。その結果、ドットを記録した部分(記録部分)の濃度が向上するとともに、その色調は、より上層部に定着するカラー2の色が支配的になる。
図9(a)〜(d)は、図7および図8にて上述した、クリアインクを用いる場合と用いない場合の光学特性の違いを説明する図であり、カラー1インクとしてイエロー(Y)インクを、カラー2インクとしてブラック(K)インクを用いた場合を示している。図9(a)は、発光部31のR、G、B光源の発光ダイオードそれぞれの波長特性をそれぞれ示している。
図9(b)は、記録媒体においてYインク、Kインクがこの順に重なった場合(破線)と、クリアインク、Yインク、Kインクがこの順に重なった場合(実線)の、ドットが形成された部分の反射率の波長特性を示している。なお、図における破線および実線は、図9(c)、(d)においても、同様のことを意味している。
図9(b)に示すように、クリアインクを用いる場合(実線)は、全波長域で反射率が低く(反射濃度が高く)なる。また、クリアインク無し(破線)の場合は、有り(実線)とを比べると、特定波長域で反射率を示す曲線の形が変化しているのが分かる。これは、図7および図8にて上述したように、クリアインクの有無に応じて、カラー1インクとカラー2インクの定着位置関係が入れ替わることによる色調の変化によるものである。具体的には、クリアインクが有る場合には、後に着弾したKインクが上層に定着して支配的な色調となるため、全波長域で反射率が低く、その曲線形状は概ねフラットになる。一方、クリアインクが無い場合には、先に着弾したYインクが上層に定着して支配的な色調となる。このため、波長が500nm付近以下の領域では反射率が比較的低いのに対し、R光源の波長のピーク(620nm)付近の領域では反射率が比較的高くなっている。図9(c)は、記録媒体におけるドット形成部の吸収率の波長特性を示している。これは、上述した反射率を100%から減算したものを表している。
図9(d)は、R光源下における、記録媒体の上記ドット形成部分からの反射光の波長特性を示している。クリアインクが有る場合(実線)は、ブラックが支配的な色調となるため、R光源下において、そのピーク波長付近の領域では、クリアインクが無い場合(破線)と比較して、反射光強度は弱く、従って、反射濃度は高くなる。一方、クリアインクが無い場合(破線)は、イエローが支配的な色調となるため、反射光強度がより強く(反射濃度がより低く)なる。この点から、クリアインクが無い場合のドット形成部における反射濃度が比較的低くなるR光源を選択することにより、クリアインクが有る場合と無い場合の反射濃度の差を大きくすることができる。
なお、上例では、YインクとKインクを順に打ちこむ場合について説明したが、色材インクの色調、打ち込み順、光源色を適切に組み合わせることにより、同様の効果を得ることができる。すなわち、ある光源色に対し、先に着弾するカラー1インクとしては反射濃度が低い色調であり、後に着弾するカラー2インクとしては反射濃度が高い色調を選択する。これにより、1種類の色材インク(単色)を用いる場合に比べて、反射濃度の変化量を大きくすることができ、クリアインクが有る場合と無い場合の差分の検出性を向上させることができる。
すなわち、上述のYインクとKインクを用いる例では、記録媒体におけるドット形成部の吸収率の波長特性が図9(c)に示すようなものになる。この場合には、例えば、波長が550nm付近にピークを持つような緑色(G)光源を用いた場合にも、同様の効果を得ることができる。一方、例えば、波長が470nm付近にピークをもつような青色(B)光源を用いた場合には、反射光の特性差が少ないところで反射濃度を測定することになり、クリアインクが有、無による濃度ないし色の差を増大させることはできない。
<クリアインクの吐出状態検査>
図10は、本発明の第1の実施形態に係るクリアインクの吐出検査に用いる吐出検査用パターンを示す図である。吐出検査用パターン100は、クリアインクによる吐出判定パターン101と、色材インク1による検出補助用パターン201、色材インク2による検出補助用パターン202によって形成されている。本実施形態では、色材インク1としてはYインクを、色材インク2としてはKインクを用いる。
図10に示すように、記録媒体の所定サイズの矩形の領域に吐出検査用パターン100が形成されるものであり、この矩形領域の全体に、色材インク1による検出補助用パターン201と、色材インク2による検出補助用パターン202が重ねて記録される。そして、クリアインクによる吐出判定パターン101は、矩形領域の全体ではなく、図において黒い四角で示すブロック(パッチ)102が縦16×横32個が配列したものとして記録される。
ブロック状のパッチ102は、クリアインクを吐出する個々のノズルに対応させて形成される。具体的には、クリアインクを吐出する記録ヘッド21をX方向において走査するとともに、そのY方向に配列するノズル列のうち、16個のノズル#0、#32、・・・、#448、#460からクリアインクを吐出して、図10に示す最も左側の縦方向16個のパッチ102を記録する。この記録では、図11に示すように、上記記録ヘッドの走査の間に、X方向の80個のドットを記録し、次に1ドット分記録媒体をY方向に搬送する。そして、同様に記録ヘッドの走査を行いこの間に、上記記録した80個のドット列に隣接して同じく80個のドット列を記録する。同様の走査と搬送を繰り返すことにより、横80ドット、縦48ドットからなるパッチ102を記録することができる。ここで、X方向には1200dpi相当の間隔で80個のドットが記録され、Y方向には1200dpi相当の間隔で48個のドットが記録される。また、1つのパッチ102は、X方向に約1.7mm、Y方向に1.0mmの長方形である。
図10を再び参照すると、Y方向の16個のパッチ102を記録すると、次に、記録媒体をY方向と逆方向に搬送して基準位置に戻し、上述したのと同様の動作を行い、16個のノズル#1、#33、・・・、#449、#461によるそれぞれのパッチ102を記録する。以上の記録を繰り返すことにより、図10に示す、縦16×横32個のパッチ102を記録することができる。
図12は、本実施形態のクリアインクによる吐出判定パターン101における、パッチ102とノズルとの対応を示す図である。図10において、ブロック103は、クリアインクが不吐出であることによって記録されるパッチ102の反射濃度が、クリアインクが良好に吐出されている他のパッチ102より低いことを示している。上述したように、2つの色材インクとの関係で、クリアインクの有る、無しに応じて、パッチの濃度が異なるからである。そして、図12において、このブロック103を記録するクリアインクのノズルは、ノズル#37であることを示している。
なお、ブロック103のような反射濃度が他のパッチに較べて低くなる領域は、クリアインクのノズルが、完全に不吐出である場合に限って形成されるわけではない。例えば、クリアインクの吐出量が規定より少ない場合や吐出方向が正規の方向からずれてクリアインクの着弾位置が規定の位置でない場合にも、反射濃度が低くなることがある。このような場合でも、クリアインクが有るパッチの濃度との差が、光学センサによって検出できる差である場合には、このような吐出不良も検出することができる。
Yインクによる検出補助用パターン201と、Kインクによる検出補助用パターン202は、以上説明した、クリアインクによる吐出判定パターン101に順に重ねられて記録される。すなわち、これら検出補助用パターン201、202は、図10に示す矩形領域の全体に記録されるパターンである。具体的には、検出補助用パターン201、202は、X、Y方向ともに1200dpi相当の間隔でドットが配置されるように記録される。これにより、これらのパターンは、クリアインクの吐出判定パターン101それぞれの全体を覆うものとなる。
図13は、本発明の第1実施形態に係るクリアインクの吐出状態検査処理を示すフローチャートである。先ず、ステップ101で、図10等で上述したように、クリアインクによって吐出判定パターン101を記録する。次に、同じく図10等で上述したように、ステップ102で、Yインクによって検出補助用パターン201を記録し、次にステップ103で、Kインクによって検出補助用パターン202を重ねて記録する。ここで、使用する赤色(R)光源下では、先に記録するYインクは、後に記録するKインクと比べて、反射濃度が低い関係にある。
次に、ステップ104で、反射型光学センサ30によって、クリアインクの吐出判定パターン100の光学特性を測定する。具体的には、クリアインクの吐出判定パターン101におけるそれぞれのパッチ102の反射濃度を測定する。そして、ステップ105では、測定したパッチ102の反射濃度と、クリアインクのパターンが存在しない、検出補助用パターン201、202のみで記録された領域の反射濃度と比較することにより、クリアインクの吐出または不吐出を判定する。ステップ106では、ステップ105の判定に基づき、不吐出ノズルが有るか否かを判断し、不吐出ノズルが無い場合には、本処理を終了する。不吐出ノズルがある場合には、ステップ107で、回復処理を行う。
以上のように、本実施形態によれば、クリアインクに対し、R光源下で反射濃度が低いYインク、R光源下で反射濃度が高いKインクを、この順序で重ねて記録した検査パターンを、R光源下で測定する。これにより、クリアインクの有、無に応じた反射濃度の差を大きくすることができ、結果として、その差を検出することが容易になる。
本実施形態では、センサ光源として赤色(R)光源を、先に吐出する色材インク1としてYインクを、後に吐出する色材インク2としてKインクを用いたが、他の組み合わせにおいても、上述したようなセンサ光源色と反射濃度の関係を満たせば、本発明の効果を得ることが可能である。例えば、R光源の場合は、色材インク1としてはYインクまたはMインクが、色材インク2としてはKインクまたはCインクが好ましい。G光源の場合は、色材インク1としてはCインクまたはYインクが、色材インク2としてはKインクまたはMインクが、B光源の場合は、色材インク1としてはMインクまたはCインクが、色材インク2としてはKインクまたはYインクが、好ましい。ただし、インクジェット記録装置で使用される、C、M、Y、Kなどの色材インクは色としては理想的な色はなく、また、使用する記録媒体による発色性や、記録装置の構成によりドット重ね順の制約も異なることから、標準的な記録媒体に対して最適な組み合わせを予め設定しておいて使用することが望ましい。
<光学特性の検出について>
本実施形態では、光学特性の検出では、R、G、Bなどの特定のピーク波長をもつ色付き光源を照射し、その反射光強度(反射濃度)を測定する反射型光学センサを使用したが、特定波長域における光学特性を検出する構成であれば、他の構成を用いてもよい。例えば、白色光源から白色光を照射し、増幅した反射光をRGBの各カラーフィルタにより分光して撮像素子であるCCDセンサによって読み込むことでRGB情報を取得するCCDスキャナを用いることもできる。また、RGB各光源による反射光を撮像素子であるCMOSセンサによって読み込むことによりRGB情報を取得するCISスキャナなどを用いることも可能である。これらの場合、取得したRGB情報のうち適切なチャンネルにおける輝度値を、上述した反射濃度と読み替えることにより同様の効果を得ることが可能である。
また、他の形態として、目視による検査を行う場合は、先に吐出する検出補助用色材インクとして、白色光による反射濃度が低い(明度が高い)色調のインクを、後から吐出する検出補助用色材インクとして、白色光による反射濃度が高い(明度が低い)色調のインクを選択する。これにより、クリアインクの有り、無しによる反射濃度(明度)の変化量を大きくすることが可能となる。具体的な組み合わせとしては、先に吐出する検出補助用インクとしてはYインク、後に吐出する検出補助用インクとしてはKインクを用いることが好ましい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態は、記録ヘッドにおけるノズルごとの吐出ヒータについて、適切な駆動エネルギー(電気エネルギー)を設定するための駆動条件設定処理に関するものである。
本実施形態は、インクジェット記録装置の記録モードとして、通常の記録モードとは別に、吐出ヒータに供給する電圧パルスのパルス幅を設定するための駆動条件設定処理(以下、Pth検査ともいう)で用いる検査パターンの記録を行う。記録モードの設定は、インクジェット記録装置自身に設けられたインターフェース、あるいはインクジェット記録装置に接続されるホスト装置において行うことができる。
Pth検査では、記録ヘッドに供給する駆動エネルギー(本実施形態では、パルス幅)を段階的に小さくしながら、駆動エネルギー測定用のパッチを記録媒体上に記録し、そのパッチの濃度に基づいてインクを吐出できなくなる駆動エネルギーを、閾値として設定する。この設定された閾値に所定の係数(k)を乗じた値を、その後の記録動作で用いる駆動エネルギーとして設定する。本発明の第2実施形態は、クリアインクを吐出するための駆動エネルギーのPth検査で用いる検査パターンの記録に関するものである。
図14は、本実施形態に係るクリアインクのPth検査の処理を示すフローチャートである。Pth検査が開始されると、ステップ201で、クリアインクの検査パターンを記録する際の、吐出ヒータの駆動パルスの電圧(以下、駆動電圧ともいう)を設定する。この駆動電圧は、そのとき設定されている通常の記録動作で用いる駆動パルスの駆動電圧VHを上記k値(例えば、2>k>1)で割って得られる閾値電圧Vthである。ここで、k=1.15とすることができるが、この数値に限定されるものではない。次に、ステップ202で、クリアインクのノズルごとの吐出ヒータに供給する駆動パルスのパルス幅を最大パルス幅に設定する。一般に、記録ヘッドの吐出ヒータには製造段階において表面性などのバラツキが生じることがある。このバラツキによって、クリアインクを吐出させるために必要とされる最低の駆動パルス幅(以下、この駆動パルス幅を閾値駆動パルス幅Pthともいう)にもバラツキが生じる。そこで、この工程では、この閾値駆動パルス幅のバラツキの最大値から最小値に至る範囲のうち、最大値を吐出ヒータに印加する駆動パルスのパルス幅の初期値として設定する。
ところで、本実施形態の記録装置のメモリ(ROM)には、閾値駆動パルス幅Pthのバラツキの最大値から最小値に至る範囲を一定の幅で分割して得られる複数のパルス幅のそれぞれに、ヘッドランクと称する値を付したテーブルが格納されている。図15は、このテーブルの一例を示している。同図に示す例では、0.01μsecの幅ごとに複数段階の閾値駆動パルス幅(0.59μsec〜1.21μsec)が設定され、それぞれにヘッドランク値(1〜63)が付されている。本実施形態のインクジェット記録装置では、記録ヘッドの吐出ヒータに供給する駆動パルスのパルス幅を、ヘッドランクに応じて設定することができる。従って、ステップS202では、これらのヘッドランク値の中の最大ヘッドランク値(63)に対応する閾値駆動パルス幅Pth(1.21μsec)が、初期値として設定されることとなる。
また、一般的には、記録ヘッドの製造過程において、製造した記録ヘッドごとの適する駆動パルス幅を測定する。そして、この測定による閾値駆動パルス幅に基づいて、上述したのと同様のテーブルを参照しその記録ヘッドのヘッドランクを設定し、そのヘッドランクを記録ヘッドのメモリに格納して記録ヘッドを出荷している。そして、記録ヘッドを装着したプリンタは、記録ヘッドのメモリからヘッドランクを読み出し、それに基づいて閾値駆動パルス幅Pthを認識することができる。但し、実際にプリンタを使用する環境、例えば、電源電圧のバラツキなどによって、適切な駆動エネルギーに誤差がある場合がある。このような点からも、本実施形態のPth検査が有効であり、次に説明する、ステップ203以降の処理によって、記録装置ないしその使用環境に応じた閾値駆動パルスPthを新ためて設定する。
再び、図14を参照すると、ステップ203では、ステップ201で設定した駆動閾値電圧、およびステップ202で設定された駆動パルス幅の初期値、を有する駆動パルスをクリアインクの記録ヘッドにおけるノズルに対応したヒータに供給して、記録媒体上に検査パターンを記録する。
図16は、本発明の第2の実施形態に係るクリアインクのPth検査パターンを示す図である。図16において、Pth検査パターン300は、クリアインクによるPth判定用パッチ301と、色材インク1による検出補助用パターン401、色材インク2による検出補助用パターン402によって形成されている。なお、本実施形態では、色材インク1としてYインクを、色材インク2としてKインクをそれぞれ用いる。
クリアインクによるPth判定用パッチ301は、クリアインクの512個のノズルのうち、中央部の192個のノズルを用いて1回の記録ヘッドの走査で記録する。記録する領域は1行分の領域の一部であり、図16において、行番号の数字が付されたそれぞれの領域の一部である。この1行分の領域は、Y方向約8.2mm、X方向約50mmのサイズを有したものである。
図17は、1つのクリアインクのPth判定用パッチ301の詳細を説明する図である。図17に示すように、X方向において600dpi相当の間隔で384個のドットを記録し、Y方向において600dpi相当の間隔で96個のドットを記録することにより、Pth判定用パッチ301を形成する。これらの384×96個のドットは、市松模様の配置をなすようにそれぞれ記録される。このPth判定用パッチ301は、X方向に約16.3mm、Y方向に約4.1mmの長方形である。
そして、図16に示すように、以上のように形成されるそれぞれPth判定用パッチ301は、Y方向においてそのときの閾値駆動パルス幅Pthに応じて、最大で17個が、相互に間隔をあけて記録されるものである。Pth判定用パッチ301は、図16に示す行番号(1〜17)の中でより高い行番号に属するものほど、より狭いパルス幅の駆動パルスを吐出ヒータに供給して記録したものとなる。初期値として、最大の駆動パルス幅が設定されている時点では、第1行に属するパッチが記録されることとなる。
図14を再び参照すると、上述のように、設定されている駆動パルス幅でクリアインクのPth判定用パッチ301を記録した後、ステップ204で、Pth判定用パッチ301を記録した行(Pth判定用パッチ301を記録した行がk行の場合、そのk行)に、クリアインクで記録したPth判定用パッチに重なるように、Yインクによる検出補助用パターン401を記録し、続いてステップ205で、Yインクのパターンの上に重ねて、Kインクによる検出補助用パターン402を記録する。本実施形態では、このPth判定用パッチ301、検出補助用パターン401、402の記録は、記録ヘッド2の1回の走査によって記録する。
検出補助用パターン401、402は、図16に示すように、同一形状のパターンであり、その寸法は、X方向に約50mm、Y方向に8.1mmである。また、検出補助用パターン401、402は、X、Y方向ともに1200dpi相当の間隔でドットを、画素に対して100%の密度で配置したものである。これにより、YインクとKインクの記録位置が何かの要因で仮にずれた場合でも、クリアインクのPth判定用パッチ301の全体を覆うように記録することができる。なお、Yインク、Kインクの各検出補助用パターンの記録に用いられる駆動パルスは、通常の記録に用いられるものと同じものが適用される。
なお、上述の例では、検出補助用パターン401、402はPth判定用パッチと同走査によって1回の走査で記録を行うものであるが、検出補助用パターンを別走査にて記録してもよい。例えば、1走査目でPth検査パターンを記録し、2走査目で検出補助パターン401、402を記録してもよい。さらに、2走査目における記録ヘッドの走査方向を制御することにより、色材インクの色並び順に関わらず、所望の重ね順を実現することができる。但し、Pth判定パッチ301、検出補助パターン401、402を記録する時間間隔は、図8にて上述した現象が生じる時間間隔である必要があることはもちろんである。
以上のように、第k行に、パッチ301、検出補助パターン401、402を記録すると、次に、ステップ206で、反射型光学センサ30によって検査パターン300のX方向の走査を行い、R光源下におけるパッチ301の光学特性を測定する。これにより、クリアインクに対し、R光源下で反射濃度が低いYインク、R光源下で反射濃度が高いKインクを順に重ねて記録した検査パターンを、R光源下にて測定することになる。その結果、図7、図8などで上述したように、クリアインクが有る場合と、無い場合との、反射濃度の差分を大きくでき、その検出を容易にすることができる。
次のステップS207では、Pth判定用パッチ301の反射濃度値が、予め設定した閾値より小さいか否かを判断する。ここで、測定した反射濃度値が予め設定した閾値以上である場合、すなわち、クリアインクがそのとき設定されている駆動パルス幅(S202またはS208)で良好に吐出されている場合には、ステップS208で、駆動パルス幅を1ヘッドランク分だけ小さくする。例えば、図16に示す第1行に記録したPth判定用パッチ301の反射濃度値が所定の閾値以上の場合は、図14に示すヘッドランク62に相当するパルス幅1.2μsecに設定し、ステップS203へ移行する。そして、ステップS204では、先に記録した第k行と異なる領域である第k+1行に対して、クリアインクによるPth判定用パッチ301を記録し、ステップS204、S205およびそれ以降の工程で、同様の処理を行う。
ステップ207で、測定した反射濃度が所定の閾値より小さいと判断すると、すなわち、クリアインクがそのとき設定されている駆動パルス幅(S202またはS208)では、例えば不吐出となってPth判定用パッチ301の濃度ないし色が、クリアインクを用いない場合と差がない場合には、ステップ209で、そのとき設定されているパルス幅に対応したヘッドランクより1ランク上の駆動パルス幅を閾値駆動パルス幅Pthとして設定する。例えば、図16において、第14行に記録されたPth判定用パッチ301を形成した駆動パルス幅、すなわち、ヘッドランク50の駆動パルス幅で記録されたパッチ301の濃度が閾値より小さいとする。この場合は、図16において第13行にパッチ301を記録するときのパルス幅、すなわちヘッドランク51に対応する駆動パルス幅(1.09μsec)を、クリアインクの閾値駆動パルス幅Pthとして設定する。
以上説明したように、測定した閾値パルス幅Pthと閾値電圧Vthとを乗じた駆動エネルギーが、記録ヘッド色材インクを吐出できなくなる駆動エネルギーの境界値、つまり閾値駆動エネルギーとなる。この測定動作の後、駆動電圧は閾値電圧Vthから通常の記録動作時の駆動電圧Vopに復帰する。この駆動電圧Vopは、閾値駆動電圧Vthをk倍した電圧であるため、この通常の駆動電圧Vopと、測定した閾値パルス幅Pthとを乗じて得られる駆動エネルギーは、閾値駆動エネルギーにk値を乗じた最適な駆動エネルギーとなる。
21 クリアインク記録ヘッド
22 色材インク記録ヘッド
H201〜H210 ノズル列
30 反射型光学センサ
31 発光部
32 受光部
33 CPU
34 ROM
35 RAM
37 吐出状態検査部
P 記録媒体

Claims (13)

  1. 色材の種類が異なる複数の色材インクと、色材インク中の色材に作用し、色材の記録媒体への浸透を抑制させる成分を含むクリアインクと、のそれぞれを吐出するためのノズルを備えた記録ヘッドを有し、前記複数の色材インクのうちの第1の色材インクおよび第2の色材インクと、前記クリアインクと、をそれぞれのノズルから吐出して、前記第1の色材インクおよび前記第2の色材インクによる記録部分と前記クリアインクによる記録部分とが、重なる部分と重ならない部分を有する検査用パターンを記録媒体に記録するインクジェット記録装置であって、
    前記検査用パターンは、前記クリアインクを吐出する複数のノズルについて、吐出不良を検出するためのパターンであり、
    前記記録ヘッドは、前記検査用パターンを記録する際、前記クリアインク、前記第1の色材インク、前記第2の色材インクを、その順序で前記記録媒体の前記検査用パターンを記録する領域に付与するように前記記録媒体に対する記録動作を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第2の色材インクは、前記クリアインク上に付与された前記第1の色材インクの上に付与された場合には、前記第1の色材インクの上層定着することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記検査用パターンを照射するための光源と、
    前記光源が照射した前記検査用パターンからの反射光に基づき前記検査用パターンの光学特性を検出する検出手段と、
    をさらに具え、
    前記検出手段が検出する、前記第1の色材インクによる記録部分の濃度は、前記第2の色材インクによる記録部分の濃度よりも低いことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記光源は、前記第1の色材インクおよび前記第2の色材インクによる記録部分と前記クリアインクが重ならない場合の、前記第1の色材インクおよび前記第2の色材インクによる記録部分の反射濃度が、前記第1の色材インクおよび前記第2の色材インクによる記録部分と前記クリアインクが重なる場合の、前記第1の色材インクおよび前記第2の色材インクによる記録部分の反射濃度より低くなる光源であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記光源は赤色の光源であり、前記第1の色材インクはイエローインクまたはマゼンタインクであり、前記第2の色材インクはシアンインクまたはブラックインクであることを特徴とする請求項3または4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記光源は緑色の光源であり、前記第1の色材インクはシアンインクまたはイエローインクであり、前記第2の色材インクはマゼンタインクまたはブラックインクであることを特徴とする請求項3または4に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記光源は青色の光源であり、前記第1の色材インクはマゼンタインクまたはシアンインクであり、前記第2の色材インクはイエローインクまたはブラックインクであることを特徴とする請求項3または4に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記第1の色材インクによる記録部分の明度は、前記第2の色材インクによる記録部分の明度よりも高いことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記吐出不良は、ノズルからクリアインクが不吐出であることを含むことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 色材の種類が異なる複数の色材インクと、色材インク中の色材に作用し、色材の記録媒体への浸透を抑制させる成分を含むクリアインクと、のそれぞれを吐出するためのノズルを備えた記録ヘッドを有し、前記複数の色材インクのうちの第1の色材インクおよび第2の色材インクと、前記クリアインクと、をそれぞれのノズルから吐出して、前記第1の色材インクおよび前記第2の色材インクによる記録部分と前記クリアインクによる記録部分とが、重なる部分と重ならない部分を有する検査用パターンを記録媒体に記録するインクジェット記録装置であって、
    前記クリアインクは吐出用ヒータに駆動パルスを供給することにより前記ノズルから吐出され、前記検査用パターンは、前記クリアインクのノズルからクリアインクを吐出するための駆動パルスのパルス幅を検出するためのパターンであり、
    前記記録ヘッドは、前記検査用パターンを記録する際、前記クリアインク、前記第1の色材インク、前記第2の色材インクを、その順序で前記記録媒体の前記検査用パターンを記録する領域に付与するように前記記録媒体に対する記録動作を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 前記クリアインクの記録部分が所定の閾値以上の濃度であるときはパルス幅がより短い駆動パルスによって前記検査用パターンを記録し、前記クリアインクの記録部分が前記所定の閾値より低い濃度であるときは、当該クリアインクの記録部分を記録したときの駆動パルスに基づいて、クリアインクを吐出する駆動パルスを設定することを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 色材の種類が異なる複数の色材インクと、色材インク中の色材に作用し、色材の記録媒体への浸透を抑制させる成分を含むクリアインクと、のそれぞれを吐出するためのノズルを備えた記録ヘッドに関して、前記クリアインクの吐出状態検査を行うための吐出状態検査方法であって、
    前記複数の色材インクのうちの第1の色材インクおよび第2の色材インクと、前記クリアインクと、をそれぞれのノズルから吐出して、前記第1の色材インクおよび前記第2の色材インクによる記録部分と前記クリアインクによる記録部分とが、重なる部分と重ならない部分を有する検査用パターンを記録媒体に記録する記録工程と、
    前記検査用パターンを記録する際、前記クリアインク、前記第1の色材インク、前記第2の色材インクを、その順序で前記記録媒体の前記検査用パターンを記録する領域に付与するように前記記録媒体に対する記録動作を行う工程と、
    を有し、
    前記検査用パターンは、前記クリアインクを吐出する複数のノズルについて、吐出不良を検出するためのパターンであることを特徴とする吐出状態検査方法。
  13. 色材の種類が異なる複数の色材インクと、色材インク中の色材に作用し、色材の記録媒体への浸透を抑制させる成分を含むクリアインクと、のそれぞれを吐出するためのノズルを備えた記録ヘッドに関して、前記クリアインクの吐出状態検査を行うための吐出状態検査方法であって、
    前記複数の色材インクのうちの第1の色材インクおよび第2の色材インクと、前記クリアインクと、をそれぞれのノズルから吐出して、前記第1の色材インクおよび前記第2の色材インクによる記録部分と前記クリアインクによる記録部分とが、重なる部分と重ならない部分を有する検査用パターンを記録媒体に記録する記録工程と、
    前記検査用パターンを記録する際、前記クリアインク、前記第1の色材インク、前記第2の色材インクを、その順序で前記記録媒体の前記検査用パターンを記録する領域に付与するように前記記録媒体に対する記録動作を行う工程と、
    を有し、
    前記クリアインクは吐出用ヒータに駆動パルスを供給することにより前記ノズルから吐出され、前記検査用パターンは、前記クリアインクのノズルからクリアインクを吐出するための駆動パルスのパルス幅を検出するためのパターンであることを特徴とする吐出状態検査方法。
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