JP2011224874A - インクジェット記録ヘッドの検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査に要する測定プロセスを短縮する。
【解決手段】記録ヘッドの吐出口から液滴を吐出させる際の電気熱変換体に印加する駆動電圧の仮の電圧値及び仮の印加時間を設定する(S3)。S3で設定した仮の電圧値及び仮の印加時間で電気熱変換体に駆動電圧を印加して発生させた吐出エネルギーにより吐出口から液滴を吐出させ、記録媒体に着弾位置検査パターンを形成する(S5)。仮の電圧値及び仮の印加時間の少なくとも一方を変更して、電気熱変換体に駆動電圧を印加して発生させた吐出エネルギーにより吐出口から液滴を吐出させ、記録媒体に吐出エネルギー測定パターンを形成する(S6)。着弾位置検査パターン及び吐出エネルギー測定パターンを撮像する(S8,S9)。着弾位置の良否の判定を行うと共に、許容範囲内の吐出エネルギー測定パターンを判定する(S10)。判定結果に基づき駆動電圧の電圧値及び印加時間を設定する(S11)。
【選択図】図6

Description

本発明は、インク等の液滴を吐出させて画像を形成するインクジェット記録ヘッドの検査方法であって、紙やフイルム等の記録媒体に所定の検査パターンを形成させ、この検査パターンからヘッド特性を評価するインクジェット記録ヘッドの検査方法に関する。
インクジェット記録装置は、いわゆるノンインパクト記録方式の記録装置であり、記録時に騒音がほとんど生じず、高速な記録と様々な記録媒体に対する記録が可能であるという特徴を有している。このようなことから、インクジェット記録装置は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサ等の記録機構を担う装置として広く採用されている。
このようなインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおける代表的なインク吐出方式としては、発熱抵抗体を有する電気熱変換体によってインクを加熱し、膜沸騰の作用により液滴を吐出させるものが知られている。この電気熱変換体を用いたインクジェット記録ヘッドは、電気熱変換体が記録液室内に設けられ、これに記録信号である電気パルスを印加して発熱させることによりインクに熱エネルギーを与るよう構成されている。そのときのインクの相変化により生じるインクの発泡時(沸騰時)の気泡圧力を利用して、微小な吐出口からインク液滴を吐出させて記録媒体に対し記録を行うものである。電気熱変換体を用いたインクジェット記録ヘッドは、一般に、液滴を吐出するための吐出口と、この吐出口にインクを供給するインク流路とを有している。また、インクジェット記録ヘッドは、インクタンクとインクジェット記録ヘッド部が着脱可能であるタンク交換形態のものや、インクジェット記録ヘッド部とインクを内包するインクタンク容器が一体となったインクジェット記録ヘッドの形態のものなどがある。
上述したインクジェット記録ヘッドでは、印字される記録媒体の位置を評価するため、製造工程において、製造されたインクジェット記録ヘッドによる着弾位置を計測することで、インクジェット記録ヘッドの評価を行っている(特許文献1参照)。一方、液滴を吐出するためには、電気熱変換体による吐出エネルギーの印加量を制御する必要がある。そのため、インク液滴の着弾位置を計測する前に、インク液滴を吐出する際に電気熱変換体に印加する駆動電圧(吐出エネルギー)を測定する工程も必要となる。駆動電圧を算出する方法としては、駆動電圧の電圧値及び印加時間の少なくとも一方を徐々に変化させながら印字し、印字された検査パターンを計測することで、最適な吐出エネルギーとなる駆動電圧を算出することができる。
特開平4−336273号公報
しかしながら、上記従来の記録ヘッドの検査方法では、まず、電気熱変換体により液滴を吐出する際の吐出エネルギー調整のために検査パターンを印字して検査パターンを計測し、その計測結果に基づいて最適な吐出エネルギーとなる駆動電圧を特定している。その後、前工程で特定した最適な吐出エネルギーとなる駆動電圧を印加することで、再び検査パターンの印字を行って検査パターンを計測し、着弾位置の判定を行っている。即ち、印字、計測、判定の工程を2回繰り返すこととなり、検査に要する測定プロセスが長くなっていた。
そこで、本発明は、検査に要する測定プロセスを短縮することができるインクジェット記録ヘッドの検査方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、インクを加熱して吐出口から液滴を吐出させる電気熱変換体を複数有し、吐出された液滴で記録媒体に印字を行うインクジェット記録ヘッドの検査方法において、前記吐出口から液滴を吐出させる際の前記電気熱変換体に印加する駆動電圧の仮の電圧値及び仮の印加時間を設定する仮設定工程と、前記仮設定工程で設定した前記仮の電圧値及び前記仮の印加時間で前記電気熱変換体に前記駆動電圧を印加して発生させた吐出エネルギーにより前記吐出口から液滴を吐出させ、記録媒体に第1の検査パターンを形成すると共に、前記仮の電圧値及び前記仮の印加時間の少なくとも一方を変更して、前記電気熱変換体に前記駆動電圧を印加して発生させた吐出エネルギーにより前記吐出口から液滴を吐出させ、記録媒体に複数の第2の検査パターンを形成する検査パターン形成工程と、前記検査パターン形成工程で記録媒体に形成された前記第1の検査パターン及び前記複数の第2の検査パターンを撮像する撮像工程と、前記撮像工程で撮像された前記第1の検査パターンの撮像情報に基づいて液滴の着弾位置の良否の判定を行うと共に、前記撮像工程で撮像された前記複数の第2の検査パターンの撮像情報から許容範囲内の第2の検査パターンを判定する判定工程と、前記駆動電圧を、前記判定工程により判定された前記第2の検査パターンを形成するのに必要な電圧値及び印加時間に設定する設定工程と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、駆動電圧の仮の電圧値及び仮の印加時間を決めて検査パターン形成工程で第1及び第2の検査パターンを形成し、撮像工程で両検査パターンを撮像し、判定工程で両検査パターンの判定を行う。したがって、液滴の着弾位置の検査と吐出エネルギーの検査を同一のプロセスで行うことができるので、検査を2回のプロセスに分けて行うよりも、検査に要する測定プロセスを短縮することができる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの検査装置の概略構成を示す説明図であり、(a)は、検査装置の平面図、(b)は、検査装置の側面図である。 検査装置の制御系の構成を示す制御ブロック図である。 インクジェット記録ヘッドを説明するための斜視図であり、(a)は、インクジェット記録ヘッドを電気熱変換体基板側から見た斜視図、(b)は、インクジェット記録ヘッドをインクタンク側から見た斜視図である。 3色のインクを吐出するインクジェット記録ヘッドの電気熱変換体基板を示す模式図である。 インクジェット記録ヘッドの各電気熱変換体及びトランジスタの概略接続構成を示す電気回路図である。 インクジェット記録ヘッドを検査する各検査工程を示すフローチャートである。 電気熱変換体の駆動電気回路の概略を示す回路図である。 電気熱変換体に流れる電流波形を示す図であり、(a)は、電気熱変換体にコンデンサを接続した状態を示す電流波形図、(b)は、電気熱変換体にコンデンサを接続していない状態を示す電流波形図である。 着弾位置検査パターンを示す模式図である。 各吐出エネルギー測定パターンを示す模式図である。 第2実施形態におけるインクジェット記録ヘッドを検査する各検査工程を示すフローチャートである。 インクジェット記録ヘッドにより形成される各検査パターンを示す模式図であり、(a)は、配線抵抗検査パターン、着弾位置検査パターン及び吐出エネルギー測定パターンを示す図、(b)は、配線抵抗検査パターンを拡大した図である。 配線抵抗検査パターンの判定動作を説明するための図であり、(a)は、配線抵抗検査パターンの画像をCCDカメラで取り込んだ画像と、それを50%基準の閾値で2値化したときの画像とを比較した図である。(b)は、2値化した画像の画素数と印字状態の関係を表したグラフである。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの検査装置の概略構成を示す説明図である。図1(a)は、検査装置の平面図、図1(b)は、検査装置の側面図である。検査装置100は、上下方向の軸線Oを中心として回転可能なロータリーインデックス105を備え、ロータリーインデックス105上には、4つのヘッド固定部101が周方向に等間隔(45°間隔)に設けられている。検査対象のインクジェット記録ヘッド(以下、「記録ヘッド」という)107は、ベルトコンベア106によって前工程から矢印方向に搬送され、不図示の移送機構によって位置P1のヘッド固定部101に挿入されてから、キャリッジ108によって固定される。そして、ロータリーインデックス105が右回りに45°回転し、その記録ヘッド107に対し、位置P2にて吸引回復処理が施される。その吸引回復処理は、記録ヘッド107の吐出口から、画像の記録に寄与しないインクを吐出させて、インクの吐出状態を良好に維持するための処理である。
次に、ロータリーインデックス105が右回りに45°回転し、吸引回復処理後の記録ヘッド107に、位置P3にてインク液滴を吐出させる。次に、ロータリーインデックス105が右回りに45°回転し、位置P4において吐出後の記録ヘッド107の秤量を行う。最後に、ロータリーインデックス105が右回りに45°回転し、秤量後の記録ヘッド107をベルトコンベア106上に戻して、次工程へ搬送する。
ここで、位置P3での印字良否判定は、記録ヘッド107からインク液滴をペーパーステージ112上の記録媒体(紙)に吐出させ、吐出されたインク液滴をペーパーステージ112上の記録媒体に着弾させて、印字検査のための検査パターンを形成する。その画像をCCDカメラ(撮像手段)110で撮像し、取り込んだ撮像データの画像処理を行った後、演算処理を行って印字の良否判定を行うものである。CCDカメラ110の近傍には、画像処理用照明109が配置され、画像処理用照明109は、本実施例では、RGBそれぞれの波長を出力でき、耐久性や光量安定性も確保できるLED照明を採用している。
図2は、検査装置の制御系の構成を示す制御ブロック図である。キャリッジ108は、記録ヘッド107を取り付けるためのものであり、コンタクトプローブユニット(図示なし)により記録ヘッド107とコンタクトを行っている。更にキャリッジ108には、ヘッドドライバ203より送られてきた印字信号を記録ヘッド107に合わせた信号に変換する印字信号変換基板212が接続される。
CCDカメラ110の近傍であって、記録媒体Sに光を照射する画像処理用照明109は照明電源216に接続されている。照明電源216は外部コントロール端子を有し、画像処理コントロール基板209からの制御によりRGBそれぞれの光量をコントロールすることが可能である。
ペーパーステージ112上には記録媒体Sが設置され、記録媒体Sはバキューム等によりペーパーステージ112の表面上に密着している。ペーパーステージ112には、ステージ位置情報を取得する為のエンコーダ(不図示)が設けられている。このペーパーステージ112は、記録ヘッド107から矢印方向に吐出され記録媒体S上に着弾したインク液滴により形成される検査パターンが、正確にCCDカメラ110の画角内に入るように、ステージコントローラ210により制御される。本第1実施形態では、記録媒体Sは、インク液滴が着弾した際、均一に吸収することが可能となるよう表面がコーティングされた記録媒体を使用している。
CCDカメラ110は、記録ヘッド107から吐出されたインク液滴により形成された検査パターンを撮像して画像を読み込むための撮像手段である。本第1実施形態では、ラインセンサ型CCDカメラを使用している。ラインセンサ型CCDを使用するメリットとしては、比較的安価ながら高い解像度を持ち、更に検査パターンの必要な部分のみを画像として取り込むことが可能な点である。これにより高解像度の画像でありながら容量の少ない画像データとなり処理速度の向上が行える。そして、CCDカメラ110よって得られた画像データは、画像処理コントロール基板209を介し画像処理ボード204に送られる。尚、CCDカメラ110は、画像処理ボード204の処理能力が十分に有り、高速に処理が行えるのであれば、エリアセンサ型CCDカメラを使用することも可能である。
制御用コンピュータ201は、ディスプレイ出力用のVGAボード202を有し、VGAボード202を介して映像信号がモニタ207に出力される。また、制御用コンピュータ201は、ヘッドドライバ203、画像処理ボード204及びモーターコントロールボード205を有し、各制御を一括で行うことが可能である。更に、制御用コンピュータ201は、演算処理部206を有し、画像処理ボード204から取り込まれた画像データを高速に演算処理を行える。
次に、検査対象である記録ヘッド107の構成について説明する。図3は、記録ヘッド107の構成例を説明するための斜視図であり、本第1実施形態の記録ヘッド107は、外部との電気接続のために、フライングリード(空中配線)を有する電気配線部材305が備えられている。図3(a)は、記録ヘッド107を電気熱変換体基板303側から見た斜視図、図3(b)は、記録ヘッド107をインクタンク306側から見た斜視図である。
記録ヘッド107は、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して発生させるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体を用いたものであり、その加熱によりインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して吐出口からインクを吐出することができる。さらに、記録ヘッド107は、電気熱変換体とインク液滴の吐出口とが対向するように配置された、いわゆるサイドシュータ型のインクジェットプリントヘッドである。記録ヘッド107は、電気熱変換体を有する電気熱変換体基板303、フライングリードを有する電気配線部材305、インクタンク306及び蓋部材309、並びに不図示のフィルタ、インク吸収体及びシール部材から構成されている。
図4は、3色のインクを吐出する記録ヘッド107の電気熱変換体基板303を示す模式図である。電気熱変換体基板303には、インク液滴を吐出させる複数の吐出口502が形成されている。各吐出口502には、電気熱変換体(不図示)が配置され、インクを吐出させる機能を有している。本第1実施形態における電気熱変換体基板303には、シアン用インク吐出口配列503、マゼンタ用インク吐出口配列504、イエロー用インク吐出口配列505が形成されている。そして、各インク吐出口配列503,504,505において、複数の吐出口502が2列に整列して形成されている。
図5は、記録ヘッド107の各電気熱変換体Ht及びトランジスタTrの概略接続構成を示す電気回路図である。記録ヘッド107は、各吐出口502に対応して、電気熱変換体Ht(ヒーター)を複数有している。各電気熱変換体Htは、駆動電圧VHとグランドGND間に、スイッチング素子としてのトランジスタTrを介して並列に配置され、トランジスタTrのON/OFFにより、電気熱変換体Htへの通電/非通電が制御される。つまり、ゲート電圧VHTがトランジスタTrのゲートに印加されてトランジスタTrがON状態の場合には、電気熱変換体Htに駆動電圧VHが印加され、電気熱変換体Htが通電状態となる。また、トランジスタTrがOFF状態の場合には、電気熱変換体Htが非通電状態となる。
次に、本発明の第1実施形態における記録ヘッド107の各検査工程について、詳細に説明する。本第1実施形態では、検査パターンとして、電気熱変換体Htにより吐出口502から吐出させた液滴の着弾位置を検査するための第1の検査パターンとしての着弾位置検査パターンを記録媒体Sに形成する。さらに検査パターンとして、電気熱変換体Htにより吐出口502から吐出させた液滴の吐出エネルギーを検査するための第2の検査パターンとしての吐出エネルギー測定パターンを記録媒体Sに形成する。図6に、記録ヘッド107を検査する各検査工程のフローチャートを示す。
まず、記録ヘッド107と検査装置100に設けられたキャリッジ108との電気的接続の確認をするコンタクトチェックを行う(S1)。
次に、各検査パターンを吐出する前に、電気熱変換体Htの電気抵抗値を測定する(S2)。記録ヘッド107が検査装置100に搭載された状態の電気回路を図7に示す。図7に示す電気回路において記録ヘッド107の電気熱変換体Htの電気抵抗値を測定する際には、図7に示す駆動電気回路400において、検査装置100のコンデンサCを電気熱変換体Htに対して非接続状態とする。また、インク液滴を吐出する際には、駆動電気回路400において、検査装置100のコンデンサCを電気熱変換体Htに対して並列に接続状態とする。このコンデンサCは、実際に印字を行う際に、安定して電源供給するために、VH−GND間に接続される。
第1実施形態では、このコンデンサCは2000μFとした。しかし、このコンデンサCを接続した状態では、図8(a)に示すように、電流波形が鈍ってしまうため、本第1実施形態では、電気熱変換体Htの電気抵抗値を測定する際には、コンデンサCを電気熱変換体Htに対して非接続状態とする。これにより、図8(b)に示すように、電流波形が矩形波となり、正確な通電電流値を測定することが可能である。駆動電気回路400におけるコンデンサCの接続/非接続の切り替えは、フォトMOSリレースイッチSWを用いて行う。
本第1実施形態では、5.0Vの駆動電圧、5.0μsのパルスを電気熱変換体Htに印加して電流値を測定し(=20μA)、電気熱変換体Htの電気抵抗値(=252Ω)を算出した。なお、電気熱変換体Htの電気抵抗値の測定方法としては、実際インクを吐出する際に使用する電気熱変換体Htを測定する以外に、予め電気熱変換体Htと同様の製法および条件にて作られた同一の電気熱変換体を測定する方法がある。
また、本第1実施形態の記録ヘッドの駆動は、600dpi解像度で駆動周波数15KHz、EVEN列8ブロック、ODD列8ブロックの16ブロック(複数のブロック)に分割された時分割駆動(ブロック間隔時間3.8μs)を行っている。このように複数の電気熱変換体Htがブロック単位に分割され、各ブロック毎に時分割駆動される。電気抵抗値を測定する電気熱変換体Htは、同一ブロック(=8block)で、8,40,72,104,136segmentである。S2では、同一ブロックにおける電気熱変換体Htの各電気抵抗値を求め、その平均抵抗値を算出し、以下、この平均抵抗値を電気熱変換体Htの電気抵抗値として用いる。
次に、インク液滴を吐出させるために電気熱変換体Htに印加する駆動電圧VHを設定する吐出電圧設定を行う(S3)。このS3では、吐出口502から液滴を吐出させる際の電気熱変換体Htに印加する駆動電圧VHの仮の電圧値及び仮の印加時間を設定する(仮設定工程)。具体的には、電気熱変換体Htの電気抵抗値を測定し、この測定により得られた電気抵抗値に基づいて駆動電圧VHの仮の電圧値及び仮の印加時間を設定する。ここで、印加する駆動電圧VHの電圧値、及び駆動電圧VHの印加時間の積により、電気熱変換体Htによる液滴の吐出エネルギーが求まる。本第1実施形態では、駆動電圧VHの電圧値は固定とし、印加時間を可変としている。したがって、本第1実施形態では、仮の電圧値をある値とし、測定により得られた電気抵抗値(平均抵抗値)に対応して、仮の印加時間を設定している。これにより、吐出口502からインク液滴を吐出させる仮の吐出エネルギーが決定される。
次に、記録媒体Sに各検査パターンを形成させるために、ペーパーステージ112を移動させる(ステージ移動S4)。ペーパーステージ112の移動スピードは記録ヘッド107の吐出特性により決定される。本第1実施形態では、25inch/secで移動させている。
次に、S3で設定した仮の電圧値及び仮の印加時間で電気熱変換体Htに駆動電圧VHを印加して発生させた吐出エネルギーにより吐出口502から液滴を吐出させ、記録媒体Sに第1の検査パターンとしての着弾位置検査パターンを形成(印字)する(S5)。この着弾位置検査パターンを形成する際には、図7に示す駆動電気回路400における検査装置100側のスイッチSWをCLOSE状態とし、電気熱変換体HtにコンデンサCを接続する。このコンデンサCにより安定して電力の供給が可能となる。
図9は、インク液滴の着弾位置検査パターンIを模式的に表したものである。同配列内の吐出口502から吐出され記録媒体Sに着弾したインク液滴は、それぞれが重なり合わず、1つ1つが分離できるだけのスペースを設けて吐出されるパターンとなっている。
着弾位置検査パターンIの形成にインク液滴を吐出する際には、電気熱変換体Htの製造工程バラツキにより、印加する吐出エネルギーの適正値が異なるため、印加吐出エネルギーの適正値の設定が必要となる。なお、仮に吐出エネルギーが適正値に設定されない場合、インク液滴の飛翔状態が安定せず着弾位置に影響が発生する。また、仮に印加吐出エネルギーが少なすぎる場合には、電気熱変換体上のインクが発泡せず、吐出が行われない若しくは微量なものとなる。逆に、吐出エネルギーが大きすぎる場合には、電気熱変換体が異常昇温することでダメージを与えることや断線する可能性がある。そこで、本第1実施形態では適正印加電気エネルギーを上述した抵抗測定の抵抗値から算出を行う。印加電気エネルギーは、印加電圧値(若しくは電流値)と印加時間によって決定する。上述したようにS3で印加電圧値は固定としているため、本第1実施形態では印加時間を抵抗値測定の値により可変している。
即ち、本第1実施形態では、S3において設定した駆動電圧VHの仮の電圧値及び仮の印加時間で電気熱変換体Htに駆動電圧VHを印加して発生させた吐出エネルギーにより吐出口502から液滴を吐出させて印字する。例えば、駆動電圧VHの仮の印加時間を0.98μsに設定し、記録媒体Sに印字する。
次にS3で設定した仮の電圧値及び仮の印加時間の少なくとも一方を変更して、電気熱変換体Htに駆動電圧VHを印加して発生させた吐出エネルギーにより吐出口502から液滴を吐出させ、記録媒体Sに複数の吐出エネルギー測定パターンを形成する(S6)。以上のS5,S6のステップは、検査パターン形成工程に相当する。また、この吐出エネルギー測定パターンは、第2の検査パターンに相当する。そして、記録媒体Sには、異なる駆動電圧を印加して液滴を吐出させることで、濃度の異なる複数の吐出エネルギー測定パターンが形成される。S5,S6のステップは、連続して行われる。なお、本第1実施形態では、S5のステップに引き続いてS6のステップを実行したが、この順番に限るものではなく、S6のステップを先に行い、引き続いてS5のステップを実行してもよい。また、電気熱変換体Htに印加する駆動電圧により吐出される液滴の吐出エネルギーを測定する際には、検査装置100側のスイッチSWはCLOSE状態で測定する。
電気熱変換体Htは、その製造工程バラツキにより印加する吐出エネルギーの適正値が異なる。仮に、印加吐出エネルギーが少なすぎる場合には、電気熱変換体上のインクが発泡せず、吐出が行われない若しくは微量なものとなる。逆に、吐出エネルギーが大きすぎる場合には、電気熱変換体が昇温することでダメージを与えることや断線する可能性がある。そこで、本第1実施形態では適正印加吐出エネルギーを上述した抵抗測定の抵抗値から算出を行う。印加吐出エネルギーは、印加電圧値(若しくは電流値)と印加時間によって決定する。上述したようにS3で印加電圧値は固定としているため、本第1実施形態では印加時間を抵抗値測定の値により可変している。
即ち、本第1実施形態では、複数の吐出エネルギー測定パターンを形成する際に、駆動電圧VHの電圧値をS5における駆動電圧VHの仮の電圧値と同一の値で一定とし、駆動電圧VHの印加時間を変化させている。つまり、液滴の着弾位置を測定するための着弾位置検査パターンを形成させるための駆動電圧と、液滴を吐出するのに必要な吐出エネルギーを測定するための吐出エネルギー測定パターンを形成するための駆動電圧を同じ電圧値にしている。具体的には、印加時間を仮の印加時間から減少させて印字している。これにより、駆動電圧の電圧値の切替によるタクトロスを回避することができる。ステージの移動スピードはインクジェット記録ヘッドの吐出特性により決定される。
ここで、吐出エネルギーを測定する際に、電気熱変換体の製造工程バラツキから想定されるエネルギー設定範囲全てを測定すると多大な時間がかかる。そのため本第1実施形態では、上述したS2にて測定した電気熱変換体Htの電気抵抗値からエネルギー測定範囲を限定する。限定したエネルギー測定範囲の中で電気熱変換体Htに駆動電圧VHを印加する印加時間をパターン毎に減少させながら吐出させ、吐出エネルギーを測定する。
図10は、電気熱変換体Htに印加する駆動電圧により発生する吐出エネルギーを測定するための複数の吐出エネルギー測定パターンI−1,I−2,I−3,I−4,…を模式的に表したものである。同配列内の吐出口502から吐出され記録媒体Sに着弾したインク液滴は、それぞれが、重なり合わず、5ドット連続で吐出されるパターンとなっている。そして、No.20の吐出エネルギー測定パターンI−1は、駆動電圧VHの印加時間を0.98μsとした場合であって、S3で設定した仮の印加時間と同じである。No.19の吐出エネルギー測定パターンI−2は、駆動電圧VHの印加時間を0.02μs減少させた0.96μsとした場合である。No.18の吐出エネルギー測定パターンI−3は、駆動電圧VHの印加時間を更に0.02μs減少させた0.94μsとした場合である。No.17の吐出エネルギー測定パターンI−4は、駆動電圧VHの印加時間を更に0.02μs減少させた0.92μsとした場合である。このような方法を繰り返し、9パターン(残りの5パターンは図示を省略)を記録媒体Sに印字する。このように、記録媒体Sには、複数パターンの吐出エネルギー測定パターンI−1,I−2,I−3,I−4,…が形成される。
次に、各検査パターンI,I−1,I−2,I−3,I−4,…が形成された記録媒体Sを載せたペーパーステージ112をCCDカメラ110の測定エリアまで移動させるステージ移動を行う(S7)。ペーパーステージ112の移動スピードはCCDカメラ110の取込特性により決定される。本第1実施形態では、各検査パターンの印字時と同様の25inch/secで移動させている。
次に、CCDカメラ110にて記録媒体Sに形成されたインク液滴の着弾位置検査パターンIを撮像し、画像として制御用コンピュータ201に取り込まれる(S8)。続いて、CCDカメラ110にて記録媒体Sに形成されたインク液滴の複数の吐出エネルギー測定パターンI−1,I−2,I−3,I−4,…を撮像し、一つの画像として制御用コンピュータ201に取り込まれる(S9)。以上のS8,S9のステップが、S5,S6のステップで記録媒体Sに形成された着弾位置検査パターン及び吐出エネルギー測定パターンを撮像する撮像工程に相当する。そして、S8,S9のステップは、連続して行われる。なお、本第1実施形態では、S8のステップに引き続いてS9のステップを実行したが、この順番に限るものではなく、S9のステップを先に行い、引き続いてS8のステップを実行してもよい。
次にS8,S9で撮像された着弾位置検査パターンの撮像情報に基づいて液滴の着弾位置の良否の判定を行うと共に、撮像された複数の吐出エネルギー測定パターンの撮像情報から許容範囲内の吐出エネルギー測定パターンを判定する(S10:判定工程)。
以下、具体的に説明すると、取り込んだ着弾位置検査パターンを含む画像及び複数の吐出エネルギー測定パターンを含む画像に対し、シェーディング補正、2値化、ノイズ除去等の演算処理を行う。その後、着弾位置検査パターンの撮像情報(データ)では、着弾XY位置精度及びインク液滴直径の判定を行う。詳述すると、着弾位置検査パターンの画像情報により記録媒体Sに着弾した各インク液滴の重心XY座標から仮想の着弾理想格子を最小自乗法により求める。求められた着弾理想格子点(目標着弾位置)と近接するインク液滴着弾点重心XY座標を比較し、各インク液滴の着弾位置のズレ量を算出する。また、記録媒体Sに着弾した各インク液滴の面積から着弾インク液滴直径を求める。本第1実施形態では、着弾位置X規格34μm以下、着弾位置Y規格34μm以下、インク液滴直径規格20μm以上の場合は良であり、これらの規格値に基づき良否の判定を行っている。
また吐出エネルギー測定パターンの撮像情報(データ)では、インク液滴着弾比率S3から電気熱変換体に印加する吐出エネルギーの判定を行う。
その後、各パターン全体の面積(正常に形成された場合の検査パターンの面積、換言すると、目標の面積)Sと各パターンの着弾した液滴の面積の総和Sとを比較し(S/S)、液滴着弾比率Sを算出する。
例えば、図10に示すパターンではNo.20の液滴着弾比率S3が最も高くなるため、このときの電圧印加条件(駆動電圧VHの電圧値及び印加時間)が最適な吐出エネルギーの値となる。ただし、上述したように吐出エネルギーの値は、印加時間に比例するため、印加時間が許容範囲内であれば、No.18、No.19を使用することもできる。つまり、許容範囲とは、許容される吐出エネルギー測定パターンの液滴着弾比率S3の範囲であり、予め設定した範囲であって、図10では、No.20,No.19,No.18の吐出エネルギー測定パターンであるI−1,I−2,I−3。なお、この許容範囲を、No.19,No.20としてもよく、この範囲は、記録ヘッド107の使用条件により異ならせてもよい。ここで、本第1実施形態では、液滴着弾比率Sの許容最小値を1.0%としている。No.17における液滴着弾比率Sは1.0%以下であり、このときの条件を使用することはできない。
次に、駆動電圧VHを、S10の判定工程により判定された吐出エネルギー測定パターン(例えばNo.20)を形成するのに必要な電圧値及び印加時間に設定する(S11:設定工程)。具体的には、S10の判定結果を、電気熱変換体基板303に搭載された不図示のROMに書き込む。このROMには、駆動電圧VHの最適の電圧値及び印加時間のほか、着弾位置検査パターンの良否の判定結果と、記録ヘッド107のIDや製造された日付等が書き込まれる。なお、ROMへの書き込みは必要に応じて行えばよい。
以上、本第1実施形態によれば、駆動電圧VHの仮の電圧値及び仮の印加時間を決めてS5,S6で各検査パターンを形成し、S8,S9で両検査パターンを撮像し、S10で両検査パターンの判定を行う。つまり、仮のインク液滴を吐出するための吐出エネルギーを設定し、検査パターン形成工程で最適吐出エネルギー測定パターン及び着弾点位置測定パターンを形成し、判定工程で両検査パターンを撮像し、判定工程で両検査パターンの判定を行う。したがって、液滴の着弾位置の検査と吐出エネルギーの検査を同一のプロセスで行うことができるので、検査を2回のプロセスに分けて行うよりも、検査に要する測定プロセスを短縮することができる。
また、従来の電気熱変換体の吐出エネルギーを決定してからインク液滴の着弾位置を測定する方法に比べ、ステージ動作を簡素化することができる。そのため、記録ヘッド107の特性検査を行う検査タクトを短縮することが可能となる。よって安価で高速な記録ヘッド107の検査方法を提供するこができる。また、記録ヘッド107のインク液滴吐出特性検査を行うシーケンスフローを簡素化でき、検査タクトを短縮することが可能となる。また、計測パターンを短縮でき、検査タクトを短縮することが可能となる。
また、従来の、製造工程で電気熱変換体の電気抵抗値を測定する方法では、抵抗から記録媒体に伝わる吐出エネルギーの値が、電気熱変換体と液滴の間に介在する保護膜の厚さにより大きく異なっていた。そのため、ウェハー内の保護膜厚バラツキを有する場合には、着弾位置検査工程前の製造工程内で記録素子基板毎に保護膜厚測定を行わなければならず、工程負荷が増大していた。これに対し、本第1実施形態では、仮設定工程におけるS2のステップで電気熱変換体Htの電気抵抗値を測定しているので、保護膜厚を測定する必要がなく、工程負荷を低減することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る記録ヘッドの検査方法について詳細に説明する。なお、以下の説明において、上記第1実施形態と同様の構成及び工程は、同一符号を付している。上記第1実施形態では、電気熱変換体の電気抵抗値を測定した後、着弾位置の良否判定と、吐出エネルギーの最適条件の設定とを同一のプロセスで実現する場合について説明した。これに対して本第2実施形態では、これに加え、図7における記録ヘッド107内の配線抵抗値の適正判断も同一(1回)のプロセスで実現するものである。なお、ここで言う配線抵抗値とは、配線の材質や線幅および長さにより変化する抵抗値以外に、トランジスタの性能の違いにより変化する配線の抵抗値も含んでいる。
配線抵抗値は製造時の条件等により設計値に対してばらつきが生ずる。そのバラツキが所定閾値を超えていると、適正な印字動作を行う事ができない。従って、配線抵抗値が適正な印字を行う事が可能な範囲内に収まっているかを測定することが必要となる。
図11に、記録ヘッド107を検査する各検査工程のフローチャートを示す。図11中、S1〜S4は、上記第1実施形態と同様の工程である。即ち、記録ヘッド107と検査装置100に設けられたキャリッジ108との電気的接続の確認をするコンタクトチェックを行う(S1)。次に、電気熱変換体Htの電気抵抗値を測定し(S2)、その値から、着弾位置検査パターンI及び吐出エネルギー測定パターンIを印字するために必要な駆動電圧(吐出エネルギー)を算出し、駆動電圧の設定(吐出電圧設定)を行う(S3)。次に、記録媒体Sに各パターンを印字させるためにペーパーステージ112を移動させるステージ移動を行う(S4)。次に本第2実施形態では駆動電圧VHの電圧値及び印加時間を設計公差上の最小値に設定して電気熱変換体Htに駆動電圧VHを印加して発生させた吐出エネルギーにより吐出口502から液滴を吐出させ、記録媒体Sに配線抵抗検査パターンを形成する(S4’)。この配線抵抗検査パターンが第3の検査パターンに対応する。次に、上記第1実施形態と同様に、記録媒体Sに着弾位置検査パターンを印字し(S5)、記録媒体308に吐出エネルギー測定パターンを印字する(S6)。以上のS4’,S5,S6のステップは、検査パターン形成工程に相当する。
図12(a)は、本第2実施形態における記録ヘッド107の各検査パターンを示す図である。記録ヘッドの駆動は、600dpi解像度で駆動周波数15KHz、EVEN列8ブロック、ODD列8ブロックの16ブロックに分割された時分割駆動(ブロック間隔時間3.8μs)を行っている。図12(a)中、検査パターンIは、電気熱変換体Htに接続される配線の配線抵抗が適正であるか否かを判断するための印字パターンである。図12(b)は、図12(a)の検査パターンIを拡大した図である。この検査パターンIは、ODD列のノズルは同時全吐出の5カラム(縦ノズル列)連続吐出で、5画素分スペースを空けて、EVEN列のノズルを同時全吐出の5カラム(縦ノズル列)連続吐出させたときの記録媒体上の液滴着弾状態である。なお、ODD列は、0,2,4,・・・318segmentであり、EVEN列は、1,3,5,・・・319segmentである。つまり、本第2実施形態における検査パターンIは、同一ブロック内の各電気熱変換体Htに同時に通電して、対応する各吐出口502から液滴を吐出させる全吐出を行うことにより形成される。
図12(a)に示すように、記録媒体Sには、上記第1実施形態と同様、着弾位置検査パターンIが形成される。即ち、0seg(ノズル0segment)から4画素おきに6ドット着弾させ、その繰り返しで319segまで全320ノズル分の着弾を表す検査パターンであり、液滴の着弾精度を測定するのに用いる。更に、記録媒体Sには、上記第1実施形態と同様、吐出エネルギー測定パターンIが形成される。
検査パターンI,Iの液滴を吐出させるときの駆動条件は、駆動電圧VHの電圧値は24.0Vとしている。また、印加時間はダブルパルス(プレパルス0.38μs、休止時間2.21μs、メインパルス0.67μs)、時分割ブロック間隔時間3.8μsで駆動し液滴を吐出させて印字している。一方、検査パターンIを印字するときは、駆動電圧VHの電圧値は23.5V、パルス幅はシングルパルス0.81μs、時分割ブロック間隔時間0.90μsで駆動し、液滴を吐出させて印字する。この駆動条件は、記録装置(プリンタ)に記録ヘッド107を搭載したときの設計公差上最小の駆動エネルギーである。実際に設定される電圧値、印加時間、印加形態、時分割ブロック間隔時間から製品の設計公差を考慮して、通常記録ヘッド107の駆動エネルギーがある範囲内に収まっている場合に良品としている。この時の最小の駆動エネルギーが、設計公差上最小の駆動エネルギーである。
次に、上記第1実施形態と同様に、各検査パターンI,I,Iが形成された記録媒体Sを載せたペーパーステージ112をCCDカメラ110の測定エリアまで移動させるステージ移動を行う(S7)。
次に、本第2実施形態では、CCDカメラ110にて配線抵抗検査パターンIの画像を取り込み(S7’)、上記第1実施形態と同様に、着弾位置検査パターンIの画像を取り込み(S8)、吐出エネルギー測定パターンIの画像の取り込む(S9)。即ち、撮像工程にて、更に、S4’で記録媒体Sに形成された配線抵抗検査パターンIを撮像し、その画像を取り込んでいる。
次にS7’S8,S9で撮像された検査パターンの撮像情報に基づいて判定を行う(S10’:判定工程)。つまり、S10’の判定工程では、上記第1実施形態のS10の判定に加え、更に、S7’で撮像された配線抵抗検査パターンIの撮像情報に基づいて配線の電気抵抗値の良否の判定を行う。
以下、具体的に説明すると、まず、S7’,S8,S9で取り込んだ配線抵抗検査パターンを含む画像、着弾位置検査パターンを含む画像及び複数の吐出エネルギー測定パターンを含む画像に対し、シェーディング補正、2値化、ノイズ除去等の演算処理を行う。
即ち、配線抵抗検査パターンIの演算処理では、背景のムラを除去するためのバックグラウンド処理やシェーディング補正が施され、画像を2値化する。着弾位置検査パターンIの演算処理では、主滴とサテライトを分離し、抽出された主滴重心点を算出(位置の数値化)し、各液滴の重心点から最小二乗法により仮想格子を作成する。仮想格子上の理想点からのズレ量を演算処理して各着弾ドットの位置を計測して、その計測結果に基づいて着弾精度の良否判定を行う。吐出エネルギー測定パターンIの演算処理では、最適吐出エネルギーを算出する。最後に、S10’における配線抵抗良否判定結果、着弾位置良否判定結果及び最適な吐出エネルギー(駆動電圧の電圧値及び印加時間)の値をROMに書き込む(S11’)。なお、ROMへの書き込みは必要に応じて行えばよい。
着弾位置検査パターンIと、吐出エネルギー測定パターンIの演算処理は、上記第1実施形態のS10と同様である。配線抵抗検査パターンIの画像の演算処理に関して詳述する。
ここで、電気熱変換体Htに接続される配線抵抗値が規格値より大きいと、電気熱変換体Htにかかるエネルギーが小さくなり、液滴吐出が不安定(ショボ印字)になる。したがって、検査装置100において設計公差上最小の駆動電圧に設定し、かつ、最大の電圧降下が起こる検査パターン1を形成することにより、その印字状態によって電気熱変換体Htに接続される配線抵抗値が適正であるか否かの判断をすることができる。
具体的には、図13(a)は、図12の配線抵抗検査パターンIの画像をCCDカメラ110で取り込んだ画像と、それを50%基準の閾値で2値化したときの画像である。CCDカメラ110は1600(H)×1200(V)=192万画素1/1.8型(1画素=1.2μm×1.2μm)のものを使用し、レンズは1倍のレンズを使用した。2値化した画像の画素数より、正常吐出したときの着弾と不良吐出(ショボ印字)したときの画像は判別可能となる。図13(b)は、2値化した画像の画素数と印字状態の関係を表したグラフである。本発明者の詳細な実験により種々の印字状態を画像処理してまとめたものである。これより2000画素(2880000μm)以上の画素数であれば正常吐出(OK,準OK)であると判定できる。
また、S10’の判定工程では、最初に配線抵抗検査パターンIの画像の演算処理を行うことにより、その結果が判定が不良であった場合には、着弾位置検査パターンIと、吐出エネルギー測定パターンIの演算処理を省略することも可能である。
以上、本第2実施形態によれば、S4’,S5,S6で各検査パターンI,I,Iを連続して形成し、S7’S8,S9で各検査パターンI,I,Iを連続して撮像し、S10で各検査パターンI,I,Iの判定を連続して行う。したがって、所定の印字パターンを印字することによって電気熱変換素子に接続される配線の配線抵抗値の適正判定を行うことが可能となる。そして、各検査を同一のプロセスで行うことができるので、検査を3回のプロセスに分けて行うよりも、検査に要する測定プロセスを短縮することができる。
なお、上記実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上記実施形態では、1枚の記録媒体に連続して第1,第2の検査パターン(第1〜第3の検査パターン)を記録する場合について説明したが、それぞれ別の記録媒体に記録してもよい。また、第1,第2の検査パターン(第1〜第3の検査パターン)をそれぞれ別の撮像動作で画像取り込みを行ったが、1度の撮像で画像取り込みを行ってもよい。また、第1,第2の検査パターン(第1〜第3の検査パターン)を記録媒体Sに形成する順番も上記実施形態の順番に限定するものではなく、任意の順番で形成しても本願発明は適用可能である。
また、上記実施形態では、仮設定工程で設定した駆動電圧の仮の電圧値及び仮の印加時間のうち電圧値一定の下、印加時間を変更して、複数の第2の検査パターン(吐出エネルギー測定パターン)を記録媒体に形成したが、これに限定するものではない。すなわち、印加時間を一定として電圧値を変更してもよく、また、電圧値及び印加時間を変更してもよい。つまり、電気熱変換体に駆動電圧を印加して発生させる吐出エネルギーを変更できればよいので、仮設定工程で設定した仮の電圧値及び仮の印加時間の少なくとも一方を変更すればよい。
[第3実施形態]
前記第2実施形態では、配線抵抗値の適正判断を配線抵抗検査パターンIの画像の演算処理により実施した。これに対して第3実施形態では、図7に示したヘッドの印加電圧を制御するトランジスタの駆動電圧(VHT)の適正判断を印字パターン画像を演算処理することで簡易に実施する。すなわち、実際に設定される通常記録ヘッド107の印加電圧値、印加時間、印加形態、時分割ブロック間隔時間のうち、印加電圧値のみを設計公差上最小値として印字し演算を行った。
これは、第2実施形態における配線抵抗値のバラツキの要因の多くは、トランジスタの駆動電圧(VHT)の値である。従って、ヘッドの印加電圧を制御するトランジスタの駆動電圧(VHT)の適正判断は、印加電圧値のみを設計公差上最小値として印字することによりを行う事ができる。
図7において、各ノズルのsegmentに対応するヒーターはトランジスタのON/OFFによって制御され、トランジスタの駆動は駆動電圧VHTにより行われる。第3実施形態における記録ヘッド107を検査する各検査工程の、第2実施形態と異なるのは、図11のフローチャートの配線抵抗検査パターン印字(I)に替えて、駆動電圧検査パターン印字を行う事である。
駆動電圧検査パターン印字は、記録ヘッド内の吐出を制御するトランジスタの駆動電圧(VHT)は23.5Vに設定して印字を行う。通常のトランジスタのVHTは24.0Vに設定されている。本実施形態においては、VHTを設計公差の下限値23.5Vに設定することによって記録ヘッド内のトランジスタ動作が正常に行われているかを印字検査により判定が可能となる。即ち、トランジスタの動作が正常に動作しなければ、不安定吐出(ショボ印字)や不吐になる。以上、所定の印字パターンを印字することによって電気熱変換素子基板内のトランジスタ動作の適正判定を行うことが可能となる。
なお、駆動電圧検査パターンは、第2の実施形態における図12、図13と同様のパターンを印字し、その演算方法および判定方法も同様である。
また本実施例では、配線抵抗検査パターンIに替えて駆動電圧検査パターンの印字を行ったが、これらを連続して行う事も可能である。
100 検査装置
110 CCDカメラ
201 制御用コンピュータ
107 記録ヘッド(インクジェット記録ヘッド)
502 吐出口
Ht 電気熱変換体
着弾位置検査パターン(第1の検査パターン)
吐出エネルギー測定パターン(第2の検査パターン)
配線抵抗検査パターン(第3の検査パターン)

Claims (6)

  1. インクを加熱して吐出口から液滴を吐出させる電気熱変換体を複数有し、吐出された液滴で記録媒体に印字を行うインクジェット記録ヘッドの検査方法において、
    前記吐出口から液滴を吐出させる際の前記電気熱変換体に印加する駆動電圧の仮の電圧値及び仮の印加時間を設定する仮設定工程と、
    前記仮設定工程で設定した前記仮の電圧値及び前記仮の印加時間で前記電気熱変換体に前記駆動電圧を印加して発生させた吐出エネルギーにより前記吐出口から液滴を吐出させ、記録媒体に第1の検査パターンを形成すると共に、前記仮の電圧値及び前記仮の印加時間の少なくとも一方を変更して、前記電気熱変換体に前記駆動電圧を印加して発生させた吐出エネルギーにより前記吐出口から液滴を吐出させ、記録媒体に複数の第2の検査パターンを形成する検査パターン形成工程と、
    前記検査パターン形成工程で記録媒体に形成された前記第1の検査パターン及び前記複数の第2の検査パターンを撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程で撮像された前記第1の検査パターンの撮像情報に基づいて液滴の着弾位置の良否の判定を行うと共に、前記撮像工程で撮像された前記複数の第2の検査パターンの撮像情報から許容範囲内の第2の検査パターンを判定する判定工程と、
    前記駆動電圧を、前記判定工程により判定された前記第2の検査パターンを形成するのに必要な電圧値及び印加時間に設定する設定工程と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録ヘッドの検査方法。
  2. 前記仮設定工程では、前記駆動電圧の前記仮の電圧値及び前記仮の印加時間を、前記電気熱変換体の電気抵抗値を測定し、前記電気抵抗値に基づいて設定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの検査方法。
  3. 前記検査パターン形成工程では、前記電気熱変換体にコンデンサを並列に接続した接続状態で前記第1の検査パターン及び前記第2の検査パターンの形成を行い、
    前記仮設定工程では、前記電気熱変換体に前記コンデンサを非接続状態で前記電気抵抗値の測定を行うことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドの検査方法。
  4. 前記仮設定工程では、前記複数の電気熱変換体をブロック単位に分割し、同一ブロック内の電気熱変換体の電気抵抗値を測定し、その平均抵抗値に基づいて前記駆動電圧の前記仮の電圧値及び前記仮の印加時間を決めることを特徴とする請求項2又は3に記載のインクジェット記録ヘッドの検査方法。
  5. 前記検査パターン形成工程では、前記複数の第2の検査パターンを形成する際に、前記駆動電圧の電圧値を一定とし、前記駆動電圧の印加時間を変化させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの検査方法。
  6. 前記検査パターン形成工程では、更に、前記駆動電圧の電圧値及び印加時間を設計公差上の最小値に設定して前記電気熱変換体に前記駆動電圧を印加して発生させた吐出エネルギーにより前記吐出口から液滴を吐出させ、記録媒体に第3の検査パターンを形成し、
    前記撮像工程では、更に、前記検査パターン形成工程で記録媒体に形成された前記第3の検査パターンを撮像し、
    前記判定工程では、更に、前記撮像工程で撮像された前記第3の検査パターンの撮像情報に基づいて前記電気熱変換体に接続される配線の電気抵抗値の良否の判定を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの検査方法。
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