JP2006102997A - プリント位置調整方法およびプリント装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プリントヘッドの移動中における振動、被プリント媒体の傾き、およびプリントヘッドと対向するプリント位置における被プリント媒体の位置ずれ等、特異的な外乱に起因するプリント不良の影響を回避して、高精度のプリント位置調整をすることができるプリント位置調整方法およびプリント装置を提供すること。
【解決手段】 プリント位置調整用パターン群のプリントに同期してプリント異常検知用パターン群をプリントし、そのプリント異常検知用パターン群のプリント結果をも考慮してプリント位置を調整する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、プリントヘッドの移動を伴うプリント動作時のプリント位置を調整するためのプリント位置調整方法、およびプリント装置に関するものである。
インクジェットプリント装置において、複数色のインクを、複数色それぞれに対応した吐出口から吐出してカラー画像を記録可能とした構成が一般的に知られている。また、記録の高速化のために、記録ヘッドの往復走査中に記録を行う、いわゆる双方向記録を可能とした構成も知られている。
上述のようなカラー画像の記録を行うインクジェット記録時においては、各色に対応した吐出口の相対的な位置ずれや原因となって、画質が低下してしまうことから、位置ずれに対して調整を行う構成を採用するのが一般的である。また、双方向記録において、往方向走査時と復方向走査時とで位置ずれが生じた場合、この往復の記録位置のずれが原因となって画質を低下してしまう。
従来から、上述した吐出口間や記録ヘッド間の相対的位置のずれによって生じる記録位置のずれや、双方向記録における位置ずれ(レジストレーションともいう)を調整する技術が知られている。この調整のことは、レジストレーション調整(または補正)、あるいはレジ調(レジ補正)と称されている。
例えば、特許文献1に記載されているレジ調整技術は、記録装置によって記録されたパターンを装置内のセンサを用いて読み取り、読み取った結果から各種の位置ずれを調整するものである。この調整技術は、ユーザの判断ではなく、自動的に調整する技術であることから、自動レジ調整方法と称されている。
インクジェットプリント装置においては、上述のように特許文献1に記載されているような自動レジ調整方法を用いることにより、比較的安価な検出機構によって正確な位置調整(レジスト調整)ができる。そのことにより、コストパフォーマンスの高いプリント装置を提供することができる。
特開平10−329381号公報
しかしながら近年では、記録画像の高画質化のさらなる要求に伴って、プリントヘッドから吐出するインクの小液滴化が進み、自動レジスト調整システムにおいてもさらなる高精度化が要求されてきている。このような要求に伴い、以下のような不具合が顕在化するようになってきた。
すなわち、プリント位置調整用のパターン群を記録したときの特異な状況の影響が無視できなくなっている。例えば、シリアルスキャンタイプのインクジェットプリント装置において、プリントヘッドを搭載して移動するキャリッジの振動、用紙(被プリント媒体)の主走査方向の傾き、用紙の送り量や位置のずれによって、プリント位置調整用のパターン群のプリント結果に濃度むらが生じてしまう。このような濃度むらの影響は、プリント位置の最適な調整値(レジスト値)を検出する上において無視できなくなっている。
今までのようにインク滴がそれほど小さくなかったときは、このような特異な状況下において生ずるインク滴の着弾位置のずれ量は、用紙上に形成されるインクドットのサイズに比べて小さかったため、プリント位置調整用のパターン群の濃度に与える影響は比較的小さかった。しかし、インク滴の微小化に伴い、インク滴の着弾位置のずれ量がプリント位置調整用のパターン群の濃度に与える影響が増大することになる。このようなインク滴の着弾位置のずれの影響を受けた場合には、プリント位置の調整精度が充分に得られなくなる。
当然のことながら、インク滴の小液滴化に伴い、通常のプリント時の画像品位を確保するためにプリント装置における機械的な構成部分の機械精度は向上されている。しかしながら、特異な状況下における現象までもカバーするような高精度な構成は、コストパフォーマンスの観点からは好ましくない。
一方、プリント位置調整(レジスト調整)のために取得した調整値は、通常のプリントにおいて継続的に使用される。そのため、特異な状況下だけにおいて生じる問題ではなく、通常のプリント時においても影響を及ぼすことになる。
本発明の目的は、プリントヘッドの移動中における振動、被プリント媒体の傾き、およびプリントヘッドと対向するプリント位置における被プリント媒体の位置ずれ等、特異的な外乱に起因するプリント不良の影響を回避して、高精度のプリント位置調整をすることができるプリント位置調整方法およびプリント装置を提供することにある。
本発明のプリント位置調整方法は、プリントヘッドの移動を伴う第1および第2のプリント動作によって、互いに重なる対の調整用パターンを複数組含みかつ前記対の調整用パターンの相対的なプリント位置が各組において異なるプリント位置調整用パターン群をプリントし、前記プリント位置調整用パターン群のプリント結果に基づいて、前記第1および第2のプリント動作時のプリント位置を調整するプリント位置調整方法において、前記第1および第2のプリント動作により、前記プリント位置調整用パターン群のプリントに同期して、互いに重なる対の異常検知用パターンを複数組含みかつ前記対の異常検知用パターンの相対的なプリント位置が各組において所定の関係に設定されたプリント異常検知用パターン群をプリントし、前記プリント位置調整用パターン群および前記プリント異常検知用パターン群のプリント結果に基づいて、前記第1および第2のプリント動作時のプリント位置を調整することを特徴とする。
本発明のプリント装置は、プリントヘッドの移動を伴う第1および第2のプリント動作によって、互いに重なる対の調整用パターンを複数組含みかつ前記対の調整用パターンの相対的なプリント位置が各組において異なるプリント位置調整用パターン群をプリントし、前記プリント位置調整用パターン群のプリント結果に基づいて、前記第1および第2のプリント動作時のプリント位置を調整するプリント装置において、前記第1および第2のプリント動作により、前記プリント位置調整用パターン群のプリントに同期して、互いに重なる対の異常検知用パターンを複数組含みかつ前記対の異常検知用パターンの相対的なプリント位置が各組において所定の関係に設定されたプリント異常検知用パターン群をプリントするプリント手段と、前記プリント位置調整用パターン群および前記プリント異常検知用パターン群のプリント結果の光学特性を測定するための測定手段と、前記測定手段の測定データに基づいてプリント位置の調整値を求める手段と、を備えることを特徴とする。
本発明は、プリント位置調整用パターン群のプリントに同期してプリント異常検知用パターン群をプリントし、そのプリント異常検知用パターン群のプリント結果をも考慮してプリント位置を調整するため、プリントヘッドの移動中における振動、被プリント媒体の傾き、およびプリントヘッドと対向するプリント位置における被プリント媒体の位置ずれ等、特異的な外乱に起因するプリント不良の影響を回避して、高精度のプリント位置調整をすることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(インクジェットプリント装置の基本的な構成例)
図1から図4は、本発明を適用可能なインクジェットプリント装置の基本的な構成例を説明するための図である。
図1は、本発明を適用可能なカラーインクジェットプリント装置の構成例を示す斜視図であり、フロントカバーを取り外して装置内部を露出させた状態を示している。
図1において、1000は交換式のインクジェットカートリッジ、2はインクジェットカートリッジ1000を着脱自在に保持するキャリッジユニットである。3は、インクジェットカートリッジ1000をキャリッジユニット2に固定するためのホルダである。インクジェットカートリッジ1000をキャリッジユニット2内に装着してからカートリッジ固定レバー4を操作すると、これに連動して、インクジェットカートリッジ1000がキャリッジユニット2に圧接される。この圧接によって、インクジェットカートリッジ1000の位置決めが行われると同時に、キャリッジユニット2に設けられた所要の信号伝達用の電気接点とインクジェットカートリッジ1000側の電気接点とが接続される。5は、電気信号をキャリッジユニット2に伝えるためのフレキシブルケーブルである。
30は反射型光学センサであり、プリント位置の自動調整システム(自動レジスト調整システム)において、用紙(被プリント媒体)に記録されたプリント位置調整用のパターン群(以下、「調整パターン郡」ともいう)の記録濃度を検出する機能を果たす。副走査方向(矢印Y方向)への用紙の送りと、光学センサ30が取り付けられたキャリッジの主走査方向(矢印X方向)の移動と、によって、用紙上にプリントされた調整パターン群の濃度を検出することができる。センサ30は、用紙の端部を検出するための検知手段として兼用してもよい。
6は、キャリッジユニット2を主走査方向に往復走査させる駆動源としてのキャリッジモータ、7は、キャリッジモータ6の動力をキャリッジユニット2に伝達するためのキャリッジベルトである。11は、主走査方向に延在するガイドシャフトであり、キャリッジユニット2を支持すると共に、それを主走査方向に移動可能にガイドする。9は、キャリッジユニット2に取り付けられた透過型のフォトカプラ、10は、所定のキャリッジホームポジションの付近に設けられた遮光板である。12はホームポジションユニットであり、インクジェットプリントヘッドの前面をキャッピングするキャップ部材、このキャップ部材内を吸引する吸引手段、さらにプリントヘッドの前面をワイピングする部材などの回復系を含む。
13は、用紙(被プリント媒体)を排出するための排出ローラであり、不図示の拍車状ローラと協動して用紙を挟み込み、それをプリント装置の外へと排出する。14はラインフィードユニットであり、用紙を副走査方向へ所定量搬送する。
図2(A)は、ヘッドカートリッジ1000の詳細を示す斜視図である。
15はブラック(Bk)のインクを収納したインクタンク、16はシアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のインクを収納したインクタンクであり、これらはインクジェットカートリッジ本体に対して着脱できるようになっている。17はインクタンク16側の連結口であり、このインクタンク16が収納する各色インクを導入するインクジェットカートリッジ本体側のインク供給管20に対応する。18はインクタンク15側の連結口であり、このインクタンク15が収納するブラックインクを導入するインクジェットカートリッジ本体側のインク供給管に対応する。それらの連結口17,18と、対応するインクジェットカートリッジ本体側のインク供給管との連結によって、インクジェットカートリッジ本体に保持されているプリントヘッド1に対して、インクの供給が可能となる。19は電気接点部であり、キャリッジユニット2に設けられた電気接点部との接続によって、フレキシブルケーブル5を介してプリント装置本体の制御部からの電気信号の受容が可能となる。
本例にあっては、Bkのインクを吐出するノズルが配列したBkインク吐出部と、カラーインク吐出部と、が並列配備されたプリントヘッド1を用いる。カラーインク吐出部には、それぞれY、MおよびCのインクを吐出するノズル群が一体、かつインラインに形成されて、Bkのノズルの配列範囲に配列されている。
図2(B)は、ヘッドカートリッジ1000のプリントヘッド1の主要部構造の要部を示す模式的斜視図である。
プリントヘッド1は、用紙と所定の隙間(例えば、約0.5〜2.0mm程度)をおいて対面する吐出口面21に、所定のピッチで複数の吐出口22が形成されている。各吐出口22と共通液室23とを連通する各液路24の壁面に沿って、インクの吐出の利用される熱エネルギを発生するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)25が配設されている。本例のヘッドカートリッジ1000は、プリントヘッド1の吐出口22がキャリッジ2の走査方向と交差する方向に並ぶように、キャリッジ2に搭載される。そして、画像信号または吐出信号に基づいて、対応する電気熱変換体(以下においては、「吐出ヒータ」ともいう)25を駆動することにより、液路24内のインクを膜沸騰させ、そのときに発生する気泡の圧力によって吐出口22からインクを吐出させることができる。
図3は、反射型光学センサ30を説明するための模式図である。
反射型光学センサ30は、発光部31と受光部32を有するものである。発光部31から発した光35は用紙(被プリント媒体)8にて反射され、その反射光37は受光部32で検出される。受光部32の検出信号は、プリント装置の電気基板上に情報として伝えられる。用紙8にプリントされた調整パターン群の濃度を人の見た目と等しく検出するために、光の入射角と反射角を異ならせて、乱反射光を検出する構成となっている。
本例においては、C、M、Y、Kの各色のインクの吐出を担う全てのプリントヘッドについてプリント位置の調整(レジスト調整)を行うことを目的として、発光部31に白色LEDもしくは3色LEDを用い、受光部32には可視光に感度をもつフォトダイオードを用いる。また、位置合わせ対象の2つのプリント位置の関係に対応するプリント画像の濃度を検出する場合、異なるインクによる2つのプリント位置が位置あわせ対象のときには、検出感度の高い色を選択して発光できることから、発光部31に3色LEDを用いることが好ましい。
光学センサ30は、濃度の絶対値を検出する必要はなく、調整パターン群に属する各パターン(以下、「パッチ」ともいう)毎の相対的な濃度差が検出できる程度の性能を有していればよい。光学センサ30における検出系の安定度に関しては、調整パターン群の各パッチを検出し終わるまでに、検出濃度差に影響を与えない程度の光学センサ系としての安定度を有していればよい。光学センサ30の感度調整は、例えば、用紙の非プリント部分に光学センサ30を移動させ、その移動位置において、検出レベルが上限となるように発光部31としてのLEDの電流を調整、あるいは検出アンプの利得を調整することによって行う。このような感度調整は必須ではないが、S/N比を向上させて検出精度を高めるためには望ましい。
またセンサ30の解像度は、1つの調整パターン群のプリント領域よりも小さい領域を検知できる解像度であることが望ましい。マルチパスプリントにおいて、2つの調整パターン群を主走査方向と直交する方向に隣接するようにプリント場合には、副走査方向のプリント幅はパス数に応じて小さくなるため、プリントパス数に応じてセンサ30の解像度は制限を受ける。また、センサ30の解像度からプリントパス数(プリント幅)を決定してもよい。
図4は、プリント装置における制御系の概略ブロック構成図である。
図4において、CPU100は、本プリント装置の動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM101は、それらの処理手順等のプログラムが格納され、またRAM102は、それらの処理を実行するためのワークエリアなどとして用いられる。プリントヘッド1からのインクの吐出は、CPU100が発熱素子25の駆動データ(画像データ)および駆動制御信号(ヒートパルス信号)をヘッドドライバ1Aに供給することにより行われる。CPU100は、キャリッジを主走査方向に駆動するためのキャリッジモータ103をモータドライバ103Aを介して制御し、また用紙を副走査方向に搬送するためのP.Fモータ104をモータドライバ104Aを介して制御する。
さらにCPU100は、後述するように、光学センサ30を用いてのプリント位置の調整処理(レジスト調整処理)を実行する。この調整処理の機能は、ホスト装置200側にもたせることもできる。
(基本的なプリント位置調整例)
次に、基本的なプリント位置調整(レジスト調整)の一例(従来と同様)について説明する。本例の場合は、所定のプリントヘッドの往路走査時と復路走査時における2つのプリント位置を位置合わせ対象としている。
まず、位置合わせを行う対象のプリントヘッドを選択し、そのプリントヘッドを用いて、主走査方向における往路走査によって第1の調整パターン群をプリントし、その後、その第1の調整パターン群に重ねるように、主走査方向における復路走査によって第2の調整パターン群をプリントする。第1、第2の調整パターン群のそれぞれには、例えば、10mm四方のパッチが主走査方向に複数個ずつ並び、第1、第2の調整パターン群において互いに対応するパッチ同士は重なるようにプリントされる。互いに重なるようにプリントされるパッチの組み合わせにおいて、1組のパッチは、往路走査時と復路走査時におけるプリント位置が1ドット分ずらされ、他の1組のパッチは、往路走査時と復路走査時におけるプリント位置が2ドット分ずらされ、さらに他の1組のパッチは、往路走査時と復路走査時におけるプリント位置が3ドット分ずらされる。このように、各組のパッチにおける往路走査時と復路走査時のプリント位置は、1ドット分ずつずらされている。
これらの調整パターン群のプリント工程においては、例えば、第1、第2の調整パターン群として同一のものを用い、往路走査によって第1の調整パターン群をプリントしてから、復路走査によって第2の調整パターンをプリントする。その第2調整パターンをプリントする際には、プリントヘッドからのインクの吐出タイミングを調整して、上記のように、各組のパッチにおける往路走査時と復路走査時のプリント位置を1ドット単位で異なる量ずつずらす。通常は、1ドット単位でずらした複数組のパッチをプリントすれば、プリント位置調整値の検出に十分である。その場合には、例えば、1ドット単位でずらした調整パターン群を予め作成しておき、それをプリントすることによって構成の簡素化を図ることができる。
次に、キャリッジの移動を伴って、光学センサ20により各パッチを読み取る。
すなわち、キャリッジを一定の速度で移動させながら、それぞれのパッチの濃度、つまり上述したように往路走査と復路走査によって重ねてプリントされた各パッチの濃度を光学センサ20で読み取り、その検出値を回路基板上の処理部へと伝送する。その処理部では、光学センサ20の検出信号をA/D変換し、それをパッチの濃度値として記憶する。一定速で光学センサ20を走査させる理由は、キャリッジの姿勢を安定させて読み取りの精度を確保するため、および移動させながら読み取ることによって各パッチに対する空間的なフィルタ処理が同時に行えるためである。
その後、各パッチの中で一番濃度が低かったパッチに関してのプリント条件を最適なレジスト調整値として採用する。ただし、前記第1、第2の調整パターン群のオフセット(プリント位置のずらし)の与え方によっては、一番濃度が高いパッチに関してのプリント条件を最適なレジスト調整値として採用する場合や、隣接して位置する複数のパッチに関してプリント条件から補間・算出処理して、最適なレジスト調整値を求める場合もある。
(本発明によるプリント位置調整例と基本的なプリント位置調整例との相違点)
次に、本発明におけるプリント位置調整例と、上述した基本的なレジスト調整例と、の相違点について説明する。本例の場合も、所定のプリントヘッドの往路走査時と復路走査時における2つのプリント位置を位置合わせ対象としている。本発明によるプリント位置調整例の詳細については後述する。
本例の自動プリント位置調整(自動レジスト調整)に際しては、同一の走査時に、第1組の調整パターン群としてのレジスト調整パターン群と、第2組の調整パターン群としてのプリント異常検知用パターン群をプリントする。第1組の調整パターン群は、前述した基本的なプリント位置調整例における第1、第2の調整パターン群の組み合わせに相当する。主走査方向においては、第1、第2組のパターン群におけるパッチ部分を並べるようにプリントし、副走査方向においては、それら第1、第2組のパターン群におけるパッチ部分を隣接させるようにプリントする。
そして、図3のようにキャリッジ等の主走査部材に搭載した光学センサ30を用い、プリントされた各組の調整パターン群の上を通るように光学センサ30を走査させて、各組の調整パターン郡におけるパッチ部分の光学特性(濃度)を検出する。
後述するように、光学センサ30を第2組の調整パターン群(異常検知パターン群)上を走査させることによって、第2組の調整パターン群における各パッチ部分の光学特性を取得する。そして、それらのパッチ部分毎の光学特性と、それらの光学特性の平均とを比較する。後者の平均光学特性との差が所定のしきい値よりも大きい光学特性のパッチ部分(以下、「異常パッチ部分」ともいう)が存在した場合には、その異常パッチ部分のプリント位置においてインク滴の着弾位置ずれが生じたと判定する。そして、その異常パッチ部分と同時にプリントされる第1組の調整パターン群におけるパッチ部分は、レジスト調整値の算出には使用せず、第1組の調整パターン群における他のパッチ部分を使用してレジスト調整値を算出する。
(本発明によるプリント位置調整例)
次に、本発明の実施形態におけるプリント位置調整例をより具体的に説明する。本例の場合も、所定のプリントヘッドの往路走査時と復路走査時における2つのプリント位置を位置合わせ対象としており、上述したように、第1組の調整パターン群としてレジスト調整パターン群をプリントし、第2組の調整パターン群としてプリント異常検知パターン群をプリントする。
図5は、本例における調整パターン群のプリント形式の説明図である。本例では、説明を簡略化するために、記録ヘッド201において隣接する8つのノズル202を用いて、往復の双方向プリントによって調整パターン群をプリントする場合について説明する。当然ながら、この程度のわずかな数のノズルから吐出されるインク滴203によってプリントされるパターン群は、小さいために濃度の検出には不向きである。実使用上は、このようなプリントをノズル列方向に拡張して行う。
8つのノズル202の内、上部の4ノズルにより、前述した第1、第2の調整パターン群を第1組の調整パターン群Aとしてプリントする。すなわち、往路走査時に第1の調整パターン群をプリントし、復路走査時に第2の調整パターン群をプリントする。また下部の4ノズルによって、後述する異常検知パターン群を第2組の調整パターン群Bとしてプリントする。
図6(A)〜(C)は、第1組の調整パターン群Aにおけるパッチ部分の模式図である。
図6(A)〜(C)のパッチ部分において、白丸で描かれるドットは、第1の調整パターン群A1をプリントするために、往路走査時に被プリント媒体上に形成されるインクドットである。また黒丸で描かれるドットは、第2の調整パターン群A2をプリントするために、復路走査時に被プリント媒体上に形成されるインクドットである。図6(A)〜(C)においては、説明の便宜上、白黒のドットを用いている。しかし各ドットは、本実施形態では同一のプリントヘッドから吐出されるインクによって形成されるものであり、ドットの色または濃さに対応したものでない。
図6(A)は、第1組の調整パターン群Aにおける複数のパッチ部分の内、第1、第2の調整パターン群A1、A2のプリント位置が合っているパッチ部分の説明図である。図6(B)は、両者のプリント位置が少しずれたパッチ部分、図6(C)は両者のプリント位置がさらにずれたパッチ部分の説明図である。
本例における第1組の調整パターン群Aは、第1、第2の調整パターン群A1、A2のプリント位置のずれが大きくなるしたがって、それらのプリント部分全体の濃度が低下するように設定されている。すなわち、図6(A)では、ドットによって覆われるエリアファクタは約100%である。図6(B)、(C)に示すようにプリント位置がずれるにしたがって、往路走査時に形成される第1の調整パターン群A1のドット(白抜きドット)と、復路走査時に形成される第2の調整パターン群A2のドット(黒ドット)と、の重なりが大きくなり、プリントされていない領域、すなわちドットによって覆われない領域が広がる。
第1組の調整パターン群Aの意図するところは、往路走査時と復路走査時のプリント位置が相互に大きくずれるにしたがって、エリアファクタを減少させることにある。プリント濃度は、エリアファクタに強く依存する。そのため、ドットの重なりによる濃度上昇よりも、プリントされていない領域の増加の方が全体の濃度に与える影響が大きい。
図7は、プリント異常検知パターン群としての第2組の調整パターン群Bの説明図である。
本例においては、インク滴が被プリント媒体上の所定の位置に着弾しなかったときにプリント濃度が減少するように、調整パターン群Bを格子状に構成している。この調整パターン群Bは、往路走査時にプリントされる第1の調整パターンB1と、復路走査時にプリントされる第2の調整パターンB2と、を組み合わせたものである。本例の場合は、格子状の調整パターン群Bがラスター単位で第1、第2の調整パターン群B1,B2に振り分けられている。調整パターン群Bの第1、第2の調整パターン群B1,B2への振り分け方は、本例のようなラスター単位毎のみに特定されるものではなく、例えばカラム単位等任意である。また、調整パターン群B自体も何ら格子状のみに特定されるものではない。要は、インク滴が被プリント媒体上の所定の位置に着弾しなかったときに、プリント濃度が変化すればよい。
第1、第2の調整パターン群B1,B2の相対的な位置関係は、第2組の調整パターン群Bにおける複数のパッチ部分の全てにおいて固定されている。第1、第2の調整パターン群B1,B2のプリント位置にずれがなかった場合には、図7中の黒い四角の部分にドットが形成されて所定のプリントの濃度となる。一方、それらのプリント位置がずれた場合には、そのずれの程度に応じて、プリント濃度が変化(本例の場合は減少)する。したがって、第2組の調整パターン群Bにおける各パッチ部分に対して、それらのパッチ部分のプリント時における第1、第2の調整パターン群B1,B2のプリント位置のずれが個々に反映されることになる。
図8は、第1組および第2組の調整パターン群A,Bのプリント例の説明図である。
本例の場合は、主走査方向に沿って9つのパッチ(a)〜(i)がプリントされ、それぞれのパッチの上側が第1組の調整パターン群Aのパッチ部分であり、それぞれのパッチの下側が第2の調整パターン群Bのパッチ部分である。
このような調整パターン群のプリントの後に、その調整パターン群上にて光学センサ20を走査させることにより、各パッチ(a)〜(i)毎における調整パターン群A,Bの光学特性を取得する。そして、各パッチ(a)〜(i)における調整パターン群Bのパッチ部分の光学特性の平均を算出し、その平均光学特性と、調整パターン群Bの各パッチ部分の個々の光学特性とを比較する。前者の平均光学特性との差が所定のしきい値よりも大きい光学特性のパッチ部分(以下、「異常パッチ部分」ともいう)が存在した場合には、その異常パッチ部分のプリント位置においてインク滴の着弾位置ずれが生じたと判定する。そして、その異常パッチ部分と同時にプリントされた調整パターン群Aのパッチ部分は、レジスト調整値の算出には使用しない。
異常パッチ部分の一部に着弾位置ずれが生じたと判定された場合には、後述するように、その異常パッチ部分と同時にプリントされた調整パターン群Aのパッチ部分の光学特性データは用いずに、その調整パターン群Aにおける他のパッチ部分の光学特性データを用いて、レジスト調整値を算出する。一方、異常パッチ部分の全域に着弾位置ずれが生じたと判定された場合には、上記の場合(異常パッチ部分の一部に着弾位置ずれが生じたと判定された場合)と同様にレジスト調整値を算出する方法(以下、「第1の算出方法」ともいう)の他、後述するように、調整パターン群Aの光学特性を調整パターン群Bの光学特性により補正してレジスト調整値を算出する方法(以下、「第2の算出方法」ともいう)を選択することもできる。
図9は、第1および第2の算出方法を説明するための図である。
(第1の算出方法)
図9(c)中の白丸は、調整パターン群Bにおける各パッチ部分の光学特性の測定データを示し、パッチ部分P1が異常パッチ部分である。図9(a),(b)中の白丸は、調整パターン群Aにおける各パッチ部分の光学特性の測定データを示し、DA−1は、異常パッチ部分P1に対応するパッチ部分の光学特性データである。
図9中(a)におけるPAは、異常パッチ部分P1に対応する光学特性データDA−1を用いずに、他のパッチ部分の光学特性の測定データを用いて算出したレジスト調整値である。図9(b)におけるPA′は、異常パッチ部分P1に対応する光学特性データDA−1をも用いて算出したレジスト調整値である。異常パッチ部分P1における着弾位置ずれの影響を考慮せずに算出したレジスト調整値PA′は、実際のレジスト調整値と異なってしまい、高精度なレジスト調整ができなくなるおそれがある。そこで本例においては、異常パッチ部分P1における着弾位置ずれの影響を考慮し、光学特性データDA−1を用いずにレジスト調整値PAを算出する。これにより、高精度のレジスト調整値を算出することができる。
(第2の算出方法)
調整パターン群Aにおける各パッチ部分の光学特性の測定データ(データDA−1を含む)から、図9(b)中の多項式近似曲線CA′(x)を算出する。同様に、調整パターン群Bにおける各パッチ部分の光学特性の測定データから、図9(c)中の多項式近似曲線CB(x)を算出する。ここでxは、主走査方向の位置を示す変数とする。また、データDA−1を含まない調整パターン群Aの測定データの近似曲線、つまり着弾位置ずれの影響を軽減したレジスト調整曲線はCA(x)とする(図9(a))。
そのレジスト調整曲線CA(x)は、下式(1)により算出することができる。
CA(x)=CA‘(x)−CB(x) ・・・(1)
このレジスト調整曲線A(x)は、連続的な変化特性曲線であり、その最小値もしくは最大値を示すパッチ部分のプリント条件を最適な位置合わせ条件として設定する。このように、第2組の調整パターン群Bから取得した光学特性を用いて、第1組の調整パターン群Aの光学特性データを補正することにより、着弾位置ずれの影響を軽減したレジスト調整値を算出することができる。
(調整パターン群Bの他の例)
第2組の調整パターン群Bとしては、主走査方向または副走査方向のいずれかの方向に着弾位置がずれた場合に、それらのずれの程度に応じて濃度が異なるような調整パターン群を用いることができる。
本例の調整パターン群Bは、図10のように、主走査方向(X方向)における着弾位置のずれによって濃度が変化するパターン部X(B)と、副走査方向(Y方向)における着弾位置のずれによって濃度が変化するパターン部Y(B)とを含む。パターン部X(B)は、往路走査時にプリントされる第1の調整パターン群X(B1)と、復路走査時にプリントされる第2の調整パターン群X(B2)と、を組み合わせたものである。これらの調整パターン群X(B1),X(B2)の相対的な位置関係は、第2組の調整パターン群Bにおける複数のパッチ部分の全てにおいて固定されている。同様に、パターン部Y(B)は、往路走査時にプリントされる第1の調整パターン群Y(B1)と、復路走査時にプリントされる第2の調整パターン群Y(B2)と、を組み合わせたものである。これらの調整パターン群Y(B1),Y(B2)の相対的な位置関係も、第2組の調整パターン群Bにおける複数のパッチ部分の全てにおいて固定されている。
このような調整パターン群Bを用いて、上述した場合と同様に、着弾位置ずれが生じたパッチ部分を異常パッチ部分として判定する。本例の場合は、主走査方向または副走査方向のいずれかに所定のしきい値以上の着弾位置ずれが生じたパッチ部分を異常パッチ部分と判定する。つまり、パターン部X(B)またはX(Y)のいずれかに所定のしきい値以上の着弾位置のずれが生じたパッチ部分を異常パッチ部分と判定する。
図11は、パターン部X(B)がプリントされるパッチ部分の説明図である。図11(A)のパッチ部分は、第1、第2の調整パターン群X(B1)、X(B2)のプリント位置が合っているパッチ部分である。図11(B)のパッチ部分は、両者のプリント位置が少しずれたパッチ部分、図11(C)のパッチ部分は、両者のプリント位置がさらにずれたパッチ部分である。このようにパターン部X(B)は、主走査方向における着弾位置のずれによって濃度が変化することになる。
本例においても前述した場合と同様に、異常パッチ部分の一部に着弾位置ずれが生じたと判定された場合には、後述するように、その異常パッチ部分と同時にプリントされた調整パターン群Aのパッチ部分の光学特性データは用いずに、その調整パターン群Aにおける他のパッチ部分の光学特性データを用いて、レジスト調整値を算出する。一方、異常パッチ部分の全域に着弾位置ずれが生じたと判定された場合には、上記の場合(異常パッチ部分の一部に着弾位置ずれが生じたと判定された場合)と同様にレジスト調整値を算出する方法(以下、「第1の算出方法」ともいう)の他、後述するように、調整パターン群Aの光学特性を調整パターン群Bの光学特性により補正してレジスト調整値を算出する方法(以下、「第2の算出方法」ともいう)を選択することもできる。
第1の算出方法においては、上述したように、異常パッチ部分と同時にプリントされた調整パターン群Aのパッチ部分の光学特性データは用いずに、その調整パターン群Aにおける他のパッチ部分の光学特性データを用いて、レジスト調整値を算出する。これにより、高精度のレジスト調整値を求めることができる。
一方、第2の算出方法においては、調整パターン群Bから取得した光学特性を用いて、調整パターン群Aの光学特性データを補正する。本例の場合は、調整パターン群Bの各パッチ部分におけるX方向とY方向の光学特性の測定データから、多項式近似曲線BX(x)とBY(x)を算出する。ここでxは、主走査方向の位置を示す変数とする。調整パターン群Aは、そのパターンに応じて、X方向またはY方向における着弾位置のずれの影響を大きく受ける。前述した図6のような調整パターン群Aの場合には、X方向における着弾位置のずれの影響を受けやすい。
調整パターン群AがX方向における着弾位置ずれの影響を受けやすい場合には、下式(2)により、X方向の着弾位置ずれの影響を軽減したレジスト調整曲線CA(x)を算出することができる。CA‘(x)は、前述した図9(b)のように、調整パターン群Aにおける各パッチ部分の光学特性の測定データ(データDA−1を含む)から算出した多項式近似曲線である。
CA(x)=CA‘(x)−BX(x) ・・・(2)
また、調整パターン群AがY方向における着弾位置ずれの影響を受けやすい場合には、下式(3)により、Y方向の着弾位置ずれの影響を軽減したレジスト調整曲線CA(x)を算出することができる。
CA(x)=CA‘(x)−BY(x) ・・・(3)
このように、第2の算出方法においては、調整パターン群Bから取得した光学特性を用いて、調整パターン群Aの光学特性データを補正することにより、着弾位置ずれの影響を軽減したレジスト調整値を算出することができる。
(調整パターン群Bのさらに他の例)
第2組の調整パターン群Bとして、第1組の調整パターン群Aにおける各パッチと同じパッチをプリントするパターン群を用いることができる。ただし、調整パターン群A,Bにおける同じパッチのプリント位置を異ならせるように、それらのプリントタイミングは設定する。
図12(a)は、調整パターン群Aにおけるパッチ(a)〜(h)の光学特性の測定データを示し、図12(b)は、調整パターン群Bにおけるパッチ(a)〜(h)の光学特性の測定データを示す。本例の場合、同じ位置にプリントされる調整パターン群A、Bのパッチは3パッチ分ずつずらされており、例えば、前者のパッチ(a)と後者のパッチ(f)が同じ位置プリントされる。したがって、調整パターン群A、Bの光学特性データとして位相が異なるデータを取得することができる。特に異常がなければ、両者のデータは位相が異なる同じ値となるはずである。しかし、インク滴の着弾位置ずれが生じた場合には、それら両者のデータ間に違いが生じる。
図12は、調整パターン群Aのパッチ(f)と、それと同じタイミングでプリントされる調整パターン群Bのパッチ(c)において、着弾位置ずれが生じた場合を示す。前者のパッチ(f)に着弾位置ずれが生じたことは、それに対応する調整パターン群Bのパッチ(f)との比較から判定することができ、また後者のパッチ(c)に着弾位置ずれが生じたことは、それに対応する調整パターン群Aのパッチ(a)との比較から判定することができる。
図12(a)の調整パターン群Aの光学特性データからレジスト調整値を算出する場合には、着弾位置ずれが生じたパッチ(f)のデータは用いずに、その代替として、調整パターン群Bにおけるパッチ(f)のデータを用いる。この結果、着弾位置ずれの影響を取り除いたレジスト調整値を求めることができる。
なお、調整パターン群A,Bにおける同じパッチのプリント位置の異ならせ方は、何ら上述した例のみに特定されず任意であり、それらのパッチが対応付けられればよい。また、調整パターン群Bのパッチは、必ずしも調整パターン群Aのパッチと全く同じでなくてもよく、また必ずしも調整パターン群Bのパッチの数と同じでなくてもよい。要は、両者のパッチ同士が所定の関係をもっていて、着弾位置ずれが生じた調整パターン群Aのパッチのデータに代えて、調整パターン群Bのパッチのデータが利用できればよい。
(その他)
上述した例においては、第1組の調整パターン群Aにおける第1の調整パターン群A1は、プリントヘッド201の1回の往走査(1パス)によってプリントし、第2の調整パターン群A2は、プリントヘッド201の1回の復走査(1パス)によってプリントした。同様に、第2組の調整パターン群Bにおける第1,第2の調整パターン群のそれぞれも1回の往走査(1パス)および1回の復走査(1パス)によってプリントした。
しかし、それぞれの調整パターン群は、2パス以上のマルチパス方式により異なるノズルを用いてプリントしてもよい。
図13は、それぞれの調整パターン群を2パスによってプリントするマルチパス方式の説明図である。
例えば、第1組の調整パターン群Aにおける調整パターン群A1は、1回目の往走査時にノズル202−1,202−2を用いて半分の領域がプリントされ、2回目の往走査時にノズル202−5,202−6を用いて残りの半分の領域がプリントされる。また調整パターン群A2は、1回目の復走査時にノズル202−1,202−2を用いて半分の領域がプリントされ、2回目の復走査時にノズル202−5,202−6を用いて残りの半分の領域がプリントする。第2組の調整パターン群Bにおける第1,第2の調整パターン群も同様に、2回ずつの主走査および復走査によってプリントされる。このように2パスによってプリントする場合には、図5のように1パスによってプリントする場合に比して、それぞれの調整パターン群のプリント面積は2分の1になる。
調整パタン群をプリントするためのパス数は、センサ30の解像度に応じて設定してもよく、またパス数に応じてセンサ30の解像度を決定してもよい。また、調整パターン群A,Bを隣接させるようにプリントすることにより、キャリッジの走査時におけるノズルの傾きの影響を軽減することができる。
また、調整パターン群A,Bを同一走査時にプリントすることにより、1スキャン内において特異的な着弾位置ずれが生じた場合に、その着弾位置ずれの影響を回避したレジスト調整を求めることができる。そのような特異的な着弾位置ずれが生じた場合に、その着弾位置ずれ量を効率よく検知するためには、その着弾位置ずれによる調整パタン群A,Bへの影響が同程度となることが望ましい。そのため、マルチパス方式において同一走査時にプリントする調整パターン群A,Bの濃度は、同程度とすることが望ましい。
また、本発明における調整対象のプリント位置は、上述したような往路走査時と復路走査時におけるプリント位置のみに限定されない。例えば、異種または同種のインクを吐出する異なるプリントヘッドによるプリント位置を調整対象とすることもできる。
本発明を適用可能なインクジェットプリント装置の基本的な構成例の説明図である。 (A)は、図1のインクジェットプリント装置におけるヘッドカートリッジの分解斜視図、(B)は、そのヘッドカートリッジにおける吐出部の拡大斜視図である。 図1のインクジェットプリント装置に搭載される光学センサの模式図である。 図1のインクジェットプリント装置の制御系を説明するためのブロック構成図である。 本発明における調整パターン群のプリント形式の一例の説明図である。 (A)は、プリント位置が合っているパッチの説明図、(B)は、プリント位置が少しずれたパッチの説明図、(C)は、プリント位置がさらにずれたパッチの説明図である。 本発明における第2組の調整パターン群のプリントパターンの説明図である。 本発明における第1組および第2組の調整パターン群のプリント例の説明図である。 本発明における調整パターン群の測定データの説明図である。 本発明における調整パターン群の他の例の説明図である。 (A)は、図10の調整パターンのプリント位置が合っているパッチの説明図、(B)は、そのプリント位置が少しずれたパッチの説明図、(C)は、そのプリント位置がさらにずれたパッチの説明図である。 本発明における調整パターン群のさらに他の例の測定データの説明図である。 本発明における調整パターン群のプリント形式の他の例の説明図である。
符号の説明
1 プリントヘッド
2 キャリッジユニット
8 被プリント媒体
30 反射型光学センサ
31 発光部
32 受光部
35 照射光
37 反射光
100 CPU
101 ROM
102 RAM
200 ホスト装置
201 プリントヘッド
202 ノズル
A 第1組の調整パターン群(プリント位置調整用パターン群)
A1,A2 調整パターン(位置調整用パターン)
B 第2組の調整パターン群(プリント異常検知用パターン群)
B1,B2 調整パターン(異常検知用パターン)

Claims (11)

  1. プリントヘッドの移動を伴う第1および第2のプリント動作によって、互いに重なる対の調整用パターンを複数組含みかつ前記対の調整用パターンの相対的なプリント位置が各組において異なるプリント位置調整用パターン群をプリントし、前記プリント位置調整用パターン群のプリント結果に基づいて、前記第1および第2のプリント動作時のプリント位置を調整するプリント位置調整方法において、
    前記第1および第2のプリント動作により、前記プリント位置調整用パターン群のプリントに同期して、互いに重なる対の異常検知用パターンを複数組含みかつ前記対の異常検知用パターンの相対的なプリント位置が各組において所定の関係に設定されたプリント異常検知用パターン群をプリントし、
    前記プリント位置調整用パターン群および前記プリント異常検知用パターン群のプリント結果に基づいて、前記第1および第2のプリント動作時のプリント位置を調整する
    ことを特徴とするプリント位置調整方法。
  2. 前記第1のプリント動作は、前記プリントヘッドを往路方向に移動させつつプリントする動作であり、
    前記第2プリント動作は、前記プリントヘッドを復路方向させつつプリントする動作である
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリント位置調整方法。
  3. 前記第1および第2のプリント動作は、異なるプリントヘッドを移動させつつプリントする動作であることを特徴とする請求項1に記載のプリント位置調整方法。
  4. 前記複数組の位置調整用パターンと前記複数組みの異常検知用パターンは、それぞれ前記プリントヘッドの移動方向に並べてプリントし、かつ同時にプリントされる前記位置調整用パターンと前記異常検知用パターンは、前記プリントヘッドの移動方向と交差する方向に隣接してプリントすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプリント位置調整方法。
  5. 前記プリント位置調整用パターン群および前記プリント異常検知用パターン群のプリント結果の光学特性を測定し、それらの測定データに基づいてプリント位置の調整値を求めることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリント位置調整方法。
  6. 前記複数組みの異常検知用パターンの中に光学特性が異常な異常パターンが検出されたときに、その異常パターンと同時期にプリントされた前記位置調整用パターンは、プリント位置の調整値を求めるために用いないことを特徴とする請求項5に記載のプリント位置調整方法。
  7. 前記複数組みの異常検知用パターンの光学特性の測定データによって、前記複数組の位置調整用パターンの光学特性の測定データを補正した結果に基づいて、プリント位置の調整値を求めることを特徴とする請求項5に記載のプリント位置調整方法。
  8. 前記対の異常検知用パターンは、それらのプリント位置が前記プリントヘッドの移動方向、または前記プリントヘッドの移動方向と交差する方向のいずれにずれたときにも光学特性が変化するパターンであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のプリント位置調整方法。
  9. 前記プリント異常検知用パターン群は、前記複数組みの対の異常検知用パターンとして、前記複数組みの対の調整用パターンを含むことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のプリント位置調整方法。
  10. プリントヘッドの移動を伴う第1および第2のプリント動作によって、互いに重なる対の調整用パターンを複数組含みかつ前記対の調整用パターンの相対的なプリント位置が各組において異なるプリント位置調整用パターン群をプリントし、前記プリント位置調整用パターン群のプリント結果に基づいて、前記第1および第2のプリント動作時のプリント位置を調整するプリント装置において、
    前記第1および第2のプリント動作により、前記プリント位置調整用パターン群のプリントに同期して、互いに重なる対の異常検知用パターンを複数組含みかつ前記対の異常検知用パターンの相対的なプリント位置が各組において所定の関係に設定されたプリント異常検知用パターン群をプリントするプリント手段と、
    前記プリント位置調整用パターン群および前記プリント異常検知用パターン群のプリント結果の光学特性を測定するための測定手段と、
    前記測定手段の測定データに基づいてプリント位置の調整値を求める手段と、
    を備えることを特徴とするプリント装置。
  11. 前記プリントヘッドは、インクを吐出可能なインクジェットプリントヘッドであることを特徴とする請求項10に記載のプリント装置。
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