以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る計測装置を含むガス供給システムの構成図である。ガス供給システム1は、ストーブ、ファンヒータ、給湯器及びガスコンロなどの各ガス器具10に燃料ガスを供給するものであって、複数のガス器具10と、ガス供給元の調整器20と、配管31,32と、ガスメータ(計測装置)40とを備えている。なお、図1に示す例では、ガスメータ40を計測装置の一例として挙げるが、計測装置はガスメータ40に限るものではない。
調整器20は上流からの燃料ガスを所定圧力に調整して第1配管31に流すものである。この調整器20は、例えば燃料ガスを2.9kPa程度の圧力に調整して第1配管31に流す構成となっている。第1配管31は、調整器20とガスメータ40とを接続するものである。第2配管32はガスメータ40とガス器具10とを接続する配管である。ガスメータ40は、燃料ガスの流量を測定して積算流量を表示するものである。このようなガス供給システム1では、ガスメータ40内に第1配管31及び第2配管32とつながる流路が形成されており、調整器20を通じて流れてきた燃料ガスは第1配管31からガスメータ40、及び第2配管32を通じてガス器具10に到達し、ガス器具10において燃焼されることとなる。
また、ガス器具10は、概略的に、遮断弁12、ガバナ13、及びバーナー14を備えている。遮断弁12は、ガス器具10に設けられた弁である。ガバナ13は、ガバナ内弁13aを有し、ガス器具10のバーナー14に供給するガスの圧力をガバナ内弁13aの開度によって調整するものである。圧力調整された燃料ガスはガバナ13の先端のノズル13bを通じてバーナー14に至り、燃焼することとなる。なお、ガス器具10は、全てがガバナ13を有しているわけでなく、ガスコンロなどのようにガバナ13を有さないものもある。
図2は、図1に示したガバナ13の一例を示す側方断面図である。なお、図2では、ガバナ13の一例を示すに過ぎず、ガバナ13の構成は図2に示すものに限られない。また、図2に示すガバナ13については図1に示したノズル13bを省略して図示する。
図2に示すようにガバナ13は、外壁13cとガバナキャップ13dとによって形成される内部空間の一部をガス流路として用いるものである。このようなガバナ13は、ガバナ内弁13aに加えて、内部空間に、ダイヤフラム13e、調整スプリング13f、及び調整ネジ13gを備えている。
ダイヤフラム13eは、ガバナ13の内部空間を仕切る膜状の部材である。このダイヤフラム13eには、一方側(流路側)にガバナ内弁13aが取り付けられている。また、ダイヤフラム13eの他方側(流路として機能しない側)に調整スプリング13fが取り付けられている。調整スプリング13fは、一端にダイヤフラム13eが取り付けられ、他端に調整ネジ13gが取り付けられている。調整ネジ13gは、ねじ切り溝が形成されたガバナ13の内壁に固定される構造となっており、ねじ切り溝との固定位置を変化させることで調整スプリング13fの圧縮率を変更可能となっている。また、調整ネジ13gは外部にむき出しとなっておらず、ガバナキャップ13dによって覆われた構造となっている。
また、ガバナ13の外壁13cには、ダイヤフラム13eの他方側に通じる空気孔13hが形成されている。このため、ダイヤフラム13eの他方側は空気圧となっている。さらに、図2に示す例においてガバナ内弁13aは半球形状となっており、上下動によって通過口13iの開口割合を制御可能となっている。
このようなガバナ13では、ガス入側のガス圧が高くなると、ダイヤフラム13eが上へ押し上げられ、同時にダイヤフラム13eに取り付けられているガバナ内弁13aも上に引き上げられる。これにより、通過口13iの開口割合が小さくなって、ガス流量が減少する。一方、ガス入側のガス圧が低くなると、ダイヤフラム13eが下がり、同時にダイヤフラム13eに取り付けられているガバナ内弁13aも下がる。これにより、通過口13iの開口割合が大きくなって、ガス流量が増大する。このように、ガバナ13は上流側の圧力の変動に対して下流側の流量を一定に保つことで、下流側の圧力を調整することとなる。
図3は、本発明の実施形態に係るガスメータ40の構成図である。同図に示すように、本実施形態に係るガスメータ40は、超音波センサ41と、流量計測用回路42と、流量変化検出回路43と、圧力センサ44と、マイコン(マイコン部)45と、通信ライン46と、LCD(Liquid Crystal Display)47と、感震器48と、双方向弁49とを備えている。
超音波センサ41は、ガスメータ40内の流路に設置され、流路内のガス流量を検出するためのものである。この超音波センサ41は、上流側超音波センサ41a及び下流側超音波センサ41bとからなり、具体的には流路内に一定距離だけ離れて配置された例えば圧電式振動子からなる2つの音響トランスジューサ等によって構成される。
流量計測用回路42は、超音波センサ41間の超音波発振によって得られる超音波の伝搬時間を求めるものである。この流量計測用回路42と超音波センサ41とによって流量センサを構成している。流量変化検出回路43は、超音波センサ41からの信号に基づいて流量が変化したことを検出するものである。この流量変化検出回路43は、流量計測用回路42によって伝搬時間が過去の伝搬時間(例えば前回計測時の伝搬時間、又は、過去数回分の伝搬時間の平均)と比較して一定値以上変化したか否かに基づいて、流量が変化したことを判断する。なお、流量変化検出回路43が流量計測用回路42によって出力された流量の信号で流量変化を検出しても良いことは言うまでもない。また、流量変化検出回路43は、マイコン45の周辺回路であって例えば4bitマイコンによって構成されている。
圧力センサ44は、ガスメータ40内の流路内に存在するガスのガス圧を検出するためのものである。なお、圧力センサ44は、ガスメータ40内の流路に限らず、可能であればガスメータ40の外部に存在する第1配管31内や第2配管32内に設置されていてもよい。同様に、超音波センサ41についても設置箇所については変更可能である。
マイコン45は、ガスメータ40の全体を制御するものであり、流量の積算制御、表示制御、遮断弁の遮断制御等を行うものである。このマイコン45は、例えば16bitマイコンによって構成されている。また、本実施形態においてマイコン45は、圧力センサ44を通じて検出された各時刻の圧力値を記憶する。記憶される圧力値は、例えば最大で1秒程度のデータであり、約1ミリ秒に1回の計測間隔で測定されたデータである。このような各時刻における圧力値の蓄積によって圧力波形が得られる。また、マイコン45は、各時刻の圧力値に基づく圧力波形から、ガス器具10の使用及びガス漏れを判断するものである。
通信ライン46は、集中監視センターからの制御信号等を入力するものであり、ガスメータ40は集中監視センターからの制御信号に基づいて遠隔操作されることとなる。LCD47は、ガスメータ40の各種状態等を表示するものである。
感震器48は、震度5相当の振動があったか否かを検出するものである。双方向弁49は、ガスメータ40の流路に設けられた遮断弁である。この双方向弁49は集中監視センターから通信ライン46を通じて遮断弁の閉動作の指示があった場合、感震器48によって震度5相当の振動が検出された場合などに、閉動作して流路を遮断する。
また、上記のようなガスメータ40は、簡易計測モードと、正規計測モードと、高速計測モードとの3つの計測モードで動作するようになっている。また、これら3つの計測モードそれぞれに応じて、マイコン45は、主動作モードとフォルトモードとの2つのモードで動作する。ここで、主動作モードとは、高速で動作して演算等を行うモードであり、本実施形態で用いるマイコン45では、メインクロックによって動作するモードであって、メインクロック動作モードとも言う。また、フォルトモードとは、本実施形態で用いるマイコン45の動作モードのひとつであって、スリープ状態であり、演算等を行えないモードである。なお、フォルトモードは、スリープ状態であるため、消費電力は主動作モードよりも小さい。
次に、各計測モード、及び各計測モードとマイコン45のモードとの関係を説明する。簡易計測モードとは、流量が所定値を超えない状態(例えば流量ゼロの状態)から、流量が発生したことを検出するモードである。この簡易計測モードにおいてマイコン45は、フォルトモードとなっている。詳細に説明すると、簡易計測モードでは流量が所定値を超えない状態から流量が発生したことを検出できればよいため、マイコン45は動作せず、流量変化検出回路43が流量の変化を判断すればよい。流量変化検出回路43は、伝搬時間が過去の伝搬時間と比較して一定値以上変化したか否かに基づいて、流量が変化したことを判断する。そして、流量が変化したと判断された場合、流量変化検出回路43はマイコン45にトリガ信号を送信する。これにより、マイコン45はフォルトモードから主動作モードに移行する。また、ガスメータ40は、簡易計測モードから高速計測モードに移行する。
高速計測モードとは、圧力センサ44からの信号に基づく波形の周波数や振幅に基づいて、ガバナ付きガス器具10の使用、ガバナ無しガス器具10の使用、及びガス漏れを判断するモードである。このモードにおいては詳細な計測と演算が必要となるため、マイコン45は主動作モードとなる。また、マイコン45が主動作モードとなっている間、流量変化検出回路43はスリープ状態となる。さらに、高速計測モードでは特定時間だけ圧力の計測が行われる。特定時間経過後、ガスメータ40は正規計測モードに移行する。なお、高速計測モードでは、圧力センサ44からの信号に基づいてガバナ付きガス器具10の使用等を判断するが、圧力と流量とには一定の相関がある。このため、高速計測モードにおいてガスメータ40は、超音波センサ41と流量計測用回路42とによって構成される流量センサからの信号に基づいてガバナ付きガス器具10の使用等を判断してもよいし、圧力センサ44及び流量センサからの双方の信号に基づいてガバナ付きガス器具10の使用等を判断してもよい。
正規計測モードとは、超音波センサ41からの信号に基づいて演算を行い、流量を計測するモードである。この正規計測モードにおいて計測された流量は、ガスメータ40の積算流量を示すカウンタに加算されていくこととなる。この計測モードにおいても、詳細な計測と演算が必要となるため、マイコン45は主動作モードとなる。また、マイコン45が主動作モードとなっているため、流量変化検出回路43はスリープ状態となる。
図4は、本実施形態に係るガスメータ40において各計測モードのモード移行の様子を示す状態遷移図である。図4に示すように、まず、ガスが使用されていない場合、ガスメータ40は簡易計測モードとなる。このとき、流量変化検出回路43は約0.1秒に1回の間隔で得られる伝搬時間に基づいて、流量の変化を判断している。このとき、マイコン45はフォルトモードとなっている。
その後、流量変化検出回路43が流量の変化を検出したとする(S1)。このとき、流量変化検出回路43はマイコン45にトリガ信号を送信し、ガスメータ40は高速計測モードに移行すると共に、マイコン45はフォルトモードから主動作モードに移行する。
また、ガスメータ40は、高速計測モードに移行すると、約1ミリ秒に1回の計測間隔でガス圧の計測を行う。そして、マイコン45は、計測されたガス圧のデータに基づいて、ガバナ付きガス器具10の使用、ガバナ無しガス器具10の使用、ガス漏れのいずれかの状態に該当するか否かを判断する。
また、ガスメータ40は、高速計測モードにおいて圧力の計測を特定時間(例えば2秒間)だけ行う。そして、特定時間経過後、ガスメータ40は、高速計測モードから正規計測モードに移行する(S2)。
なお、高速計測モードにおいてガス漏れが発生していると判断した場合、ガスメータ40は、双方向弁49を動作させて流路を閉じ、ガス漏れの防止を図ることとなる。また、高速計測モードにおいて、特別な場合には特定時間経過後であっても高速計測モードを継続させる(S3)。ここで、特別な場合とは、例えば、ガス器具10が一度着火に失敗し、失敗直後に再度着火動作を開始すると予想された場合などである。
正規計測モードに移行した場合、超音波センサ41を約2秒に1回駆動させ、約2秒に1回の計測間隔で、ガス流量を検出していく。そして、正規計測モードにおいて所定値(例えば1.5L/hr)を超える流量が検出されなくなったとする。すなわち、正規計測モードにおいて検出される流量が1.5L/hr以下となったとする(S4)。この場合、ガスメータ40は、正規計測モードから簡易計測モードに移行する。また、マイコン45は、主動作モードからフォルトモードに移行する。なお、上記では、流量が1.5L/hr以下となった場合に正規計測モードから簡易計測モードへ移行するが、これに限らず、流量1.5L/hr以下の状態が複数回連続した場合に以降することが望ましい。これにより、脈動等によって瞬時的に流量が1.5L/hr以下となった場合に、簡易計測モードに移行させることなく、流量計測を継続することができるからである。
ところで、正規高速モードでは、2秒に1回の流量計測を行う。この際、具体的に超音波センサ41は超音波発振を行うと共に、マイコン45は得られた伝搬時間から流量を算出する。しかしながら、これらの動作は、2秒間も掛かるものではない。このため、正規高速モードにおいてマイコン45は、常時主動作モードとなっておらず、流量計測の必要時間帯のみ主動作モードとなっており、余りの時間帯においてフォルトモードとなっていることが望ましい。これにより、一層消費電力を低減できるからである。さらに、マイコン45が余りの時間帯においてフォルトモードとなっていることから、この時間帯において流量変化検出回路43は流量の変化を判断することが望ましい。これにより、正規計測モードから高速計測モードに移行させることができるからである(S5)。すなわち、ガス使用中に新たなガス器具10が使用された場合や、ガス使用中に使用中のガス器具10とは別の箇所からガス漏れが発生した場合などにおいて、新たなガス器具10の使用であるか、ガス漏れであるかを判断することができるからである。
次に、マイコン45によるガス器具10の使用及びガス漏れの判断原理について説明する。図5は、ガバナ付きガス器具10の使用を開始したときの圧力変化の様子を示すグラフである。なお、図5において縦軸は、圧力変化量(kPa)を示し、横軸はガバナ付きガス器具10の使用を開始してからの経過時間(秒)を示している。
ガバナ付きガス器具10の使用が開始された場合、圧力は、図5に示す所定の振幅を示した後に、安定状態となる。具体的には、ガバナ付きガス器具10の使用開始直後に、一度「−0.1」kPa弱への圧力低下を示した後(符号a1参照)、約「0.05」kPaへの圧力上昇を示す(符号a2参照)。その後、圧力は約「−0.05」kPa強への圧力低下を示した後に(符号a3参照)、約「0.05」kPa弱への圧力上昇を示す(符号a4参照)。以後、徐々に振幅が小さくなりつつも圧力は振動を繰り返し、最終的には圧力変化がない安定状態となる。
このような圧力の振動が発生する理由は、ガバナ13内に調整スプリング13fが設けられているからである。すなわち、ガバナ付きガス器具10の使用が開始されると、調整スプリング13fが振動すると共に、ガバナ内弁13aについても振動し、通過口13iの開口割合についても小刻みに大きくなったり小さくなったりと変化するからである。
特に、ガバナ付きガス器具10の使用開始時においては、圧力振動の周波数や振幅に特徴が見られる。具体的には調整スプリング13fが小刻みに振動することから、圧力について細かな振動を示すこととなる。この結果、圧力波形は比較的高い周波数成分を多く含むこととなる。また、ガバナ付きガス器具10の使用開始時に調整スプリング13fの振動によって通過口13iが大きくなったり小さくなったりすることから、圧力波形は、大きな振幅を示す。
なお、圧力Pは、
なる演算式で表すことができる。ここで、Cは振幅を示し、kは摩擦力(減衰定数)を示し、ωは復元力を示し、αは初期位置を示している。この式は多くの周波数f
i=ω
i/2πの振動の重ね合わせであることを示している。
図6は、ガバナ無しガス器具10の使用を開始したときの圧力変化の様子を示すグラフである。なお、図6において縦軸は、圧力変化量(kPa)を示し、横軸はガバナ無しガス器具10の使用を開始してからの経過時間(秒)を示している。
ガバナ無しガス器具10の使用が開始された場合、圧力は、図6に示す所定の振幅を示した後に、安定状態となる。具体的には、ガバナ付きガス器具10の使用開始直後に、一度「−0.1」kPa弱への圧力低下を示した後(符号b1参照)、約「0.01」kPaへの圧力上昇を示す(符号b2参照)。その後、圧力は約「−0.05」kPa強への圧力低下を示す(符号b3参照)。以後、圧力上昇が無い状態のまま、圧力は振動を繰り返す。そして、振幅が徐々に振幅が小さくなり、最終的には圧力変化がない安定状態となる。このような圧力の振動が発生する理由は、以下による。
図7は、ガバナ無しガス器具10での燃料ガスの供給の様子を示す概略図である。図7に示すように、ガバナ無しガス器具10が使用された場合、燃料ガスは第2配管32からノズルホルダ100を通じてバーナー14等に至る。ここで、ノズルホルダ100にある流速を持った気体が流入したときはその慣性力で急には流速が小さくならずに一端ガスが圧縮され圧力が上昇する。その後上昇した圧力により流入流速が小さく(場合によっては逆流)なって圧力が下がる。これを繰り返すことで圧縮膨張の振動が発生する。
以上のように、ガバナ付きガス器具10の使用時と、ガバナ無しガス器具10の使用時とでは、圧力は振動することとなる。しかしながら、図6に示す圧力波形を図5に示す圧力波形と比較すると、以下のような差異がある。
まず、ガバナ付きガス器具10の場合、調整スプリング13fのように細かく振動する物質を有しているのに対し、ガバナ無しガス器具10の場合、そのような物質を有していない。このため、図6に示す圧力波形は、図5に示す圧力波形と同様に振動を示しているものの、全体として振動周波数が図5に示す圧力波形よりも低くなる。
さらに、ガバナ付きガス器具10の場合、調整スプリング13fの振動によって振幅が大きくなっているが、ガバナ付きガス器具10の場合、調整スプリング13fが無く、ノズルホルダ100の圧縮性による振動が発生しているのみである。このため、図6に示す圧力波形は、図5に示す圧力波形よりも振幅が小さくなる。
このような特徴から、マイコン45は、ガバナ付きガス器具10の使用であるか、ガバナ無しガス器具10の使用であるか否かを判断できることとなる。
図8は、ガス漏れ時の圧力変化の様子を示すグラフである。なお、図8において縦軸は、圧力変化量(kPa)を示し、横軸はガス漏れが発生してからの経過時間(秒)を示している。
図8に示すように、ガス漏れが発生した場合、圧力は明確な振動を示すことなく緩やかに低下していくこととなる。このように、ガス漏れの場合、調整スプリング13fの振動、及び、ノズルホルダ100の圧縮性による振動の双方が発生しないため、圧力波形には明確な振動が見られない。
以上のように、ガバナ付きガス器具10の使用開始時と、ガバナ無しガス器具10の使用開始時と、ガス漏れ発生時とでは、圧力波形に特徴的な差異がある。この特徴は、圧力変動開始から数秒(例えば1秒)以内に表れる。マイコン45は、上記の特徴から、ガバナ付きガス器具10の使用であるか、ガバナ無しガス器具10の使用であるか、ガス漏れであるかを判断することができる。
次に、本実施形態に係るガスメータ40におけるガス器具10の使用及びガス漏れの判断方法を、フローチャートを参照して説明する。図9は、本実施形態に係るガスメータ40の判断方法を示すフローチャートであり、簡易計測モードにおける動作を示している。
簡易計測モードにおいて、マイコン45はフォルトモードとなり(S11)、流量変化検出回路43は動作を開始する(S12)。次に、流量変化検出回路43は第3所定時間(具体的には0.1秒)経過したか否かを判断する(S13)。第3所定時間経過していないと判断した場合(S13:NO)、経過したと判断されるまで、この処理が繰り返される。第3所定時間経過したと判断した場合(S13:YES)、流量変化検出回路43は計時した時間をリセットする(S14)。そして、流量計測用回路42は伝搬時間の情報を取得する(S15)。
次いで、流量変化検出回路43は、ステップS15において取得した伝搬時間が過去の伝搬時間と一定値以上変化したか否かを判断する(S16)。一定値以上変化していないと判断した場合(S16:NO)、流量変化検出回路43は流量が変化していないと判断し、処理はステップS13に移行する。他方、一定値以上変化したと判断した場合(S16:YES)、ガスメータ40は高速計測モードに移行する(S17)。その後、図9に示す処理は終了する。
図10は、本実施形態に係るガスメータ40の動作の詳細を示すフローチャートであり、高速計測モードにおける動作を示している。図10に示すように、高速計測モードにおいて、マイコン45は主動作モードとなり(S21)、流量変化検出回路43はスリープ状態となる(S22)。
その後、マイコン45は、第2所定時間(具体的には1ミリ秒)経過したか否かを判断する(S23)。第2所定時間経過していないと判断した場合(S23:NO)、経過したと判断されるまで、この処理が繰り返される。第2所定時間経過したと判断した場合(S23:YES)、マイコン45は計時した時間をリセットする(S24)。そして、マイコン45は、圧力センサ44からの信号に基づいて、流路内のガス圧を検出すると共に、検出したガス圧を記憶する(S25)。
その後、マイコン47は、特定時間(例えば2秒)経過したか否かを判断する(S26)。この処理においてマイコン47は、圧力データが所定個数(例えば2000個)溜まったか否かによって特定時間経過したか否かを判断することとなる。特定時間を経過していないと判断した場合(S26:NO)、処理はステップS23に移行する。
そして、マイコン45は、特定時間中にステップS25において計測及び記憶したガス圧のデータに基づいて、ガス器具10の使用やガス漏れを判断する(S27)。その後、マイコン45は、ステップS27の処理においてガス漏れ無しと判断されたか否かを判断する(S28)。
ガス漏れ無しと判断されていた場合(S28:YES)、ガスメータ40は高速計測モードから正規計測モードに移行する(S29)。その後、図10に示す処理は終了する。一方、ガス漏れ無しと判断されていなかった場合(S28:NO)、すなわち、ガス漏れがあったと判断されていた場合、マイコン45は、遮断弁を遮断すると共に、警報等を行う(S30)。その後、図10に示す処理は終了する。
図11は、本実施形態に係るガスメータ40の動作の詳細を示すフローチャートであり、正規計測モードにおける動作を示している。図11に示すように、正規計測モードにおいて、マイコン45はフォルトモードとなり(S41)、流量変化検出回路43は動作を開始する(S42)。
その後、流量変化検出回路43は、第1所定時間(具体的には2秒)経過したか否かを判断する(S43)。第1所定時間経過したと判断した場合(S43:YES)、マイコン45は主動作モードとなり(S44)、流量変化検出回路43はスリープ状態となる(S45)。
マイコン45は計時した時間をリセットする(S46)。そして、マイコン45は、超音波センサ41からの信号に基づいて、流路内のガス流量を検出する(S47)。
次いで、マイコン45は、ステップS47において検出した流量が、所定値(例えば1.5L/hr)を超える流量であるか否かを判断する(S48)。所定値を超える流量であると判断した場合(S48:YES)、マイコン45は、ステップS47において計測された流量を積算し(S49)、処理はステップS41に移行する。
一方、所定値を超える流量でないと判断した場合(S48:NO)、ガスメータ40は、正規計測モードから簡易計測モードに移行する(S50)。その後、図11に示す処理は終了する。
ところで、ステップS43において第1所定時間経過していないと判断した場合(S43:NO)、処理はステップS51に移行する。そして、流量変化検出回路43は、第3所定時間経過したか否かを判断する(S51)。第3所定時間経過していないと判断した場合(S51:NO)、処理はステップS43に移行する。
一方、第3所定時間経過したと判断した場合(S51:YES)、流量変化検出回路43は計時した時間をリセットする(S52)。そして、流量計測用回路42は伝搬時間の情報を取得する(S53)。
次いで、流量変化検出回路43は、ステップS53において取得した伝搬時間が過去の伝搬時間と一定値以上変化したか否かを判断する(S54)。一定値以上変化していないと判断した場合(S54:NO)、流量変化検出回路43は流量が変化していないと判断し、処理はステップS43に移行する。他方、一定値以上変化したと判断した場合(S54:YES)、ガスメータ40は高速計測モードに移行する(S55)。その後、図9に示す処理は終了する。
図12は、図10に示したステップS27の詳細を示すフローチャートであり、ガス器具10の使用及びガス漏れ判断に関する処理を示している。図12に示すように、まず、マイコン45は、図10のステップS25において記憶したガス圧の波形の周波数を分析すると共に(S60)、振幅を分析する(S61)。
その後、マイコン45は、ステップS60の分析結果に基づいて、波形内に判別値以上の周波数成分が規定値以上含まれるか否かを判断する(S62)。判別値以上の周波数成分が規定値以上含まれると判断した場合(S62:YES)、すなわち図5に示した圧力波形のようにある程度周波数が高い場合、マイコン45は、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断する(S63)。そして、図12に示す処理は終了し、処理は図10のステップS28に移行する。
また、波形内に判別値以上の周波数成分が規定値以上含まれないと判断した場合(S62:NO)、マイコン45は、第1の山の振幅値(すなわち圧力が変化してから最初に振幅が正方向に大きくなったときの最大値、又は、全体を通して最も振幅が正方向に大きくなったときの値)が元圧(図5等の縦軸で「0」の圧力)に所定量を加えた値以上であるか否かを判断する(S64)。第1の山の振幅値が元圧に所定量を加えた値以上であると判断した場合(S64:YES)、マイコン45は、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断する(S63)。そして、図12に示す処理は終了し、処理は図10のステップS28に移行する。
一方、第1の山の振幅値が元圧に所定量を加えた値以上でないと判断した場合(S64:NO)、マイコン45は、第1の山の振幅値が元圧とほぼ同等の値(具体的には元圧±規定の値)であるか否かを判断する(S65)。第1の山の振幅値が元圧とほぼ同等の値であると判断した場合(S65:YES)、マイコン45は、ガバナ無しガス器具10の使用であると判断する(S66)。そして、図12に示す処理は終了し、処理は図10のステップS28に移行する。
また、第1の山の振幅値が元圧とほぼ同等の値でないと判断した場合(S65:NO)、マイコン45は、第1の山の振幅値が元圧に所定量を減算した値以下であるか否かを判断する(S67)。第1の山の振幅値が元圧に所定量を減算した値以下であると判断した場合(S67:YES)、マイコン45は、超音波センサ41からの信号に基づいて規定量以上の流量が検出されるか否かを判断する(S68)。
規定量以上の流量が検出されると判断した場合(S68:YES)、すなわち、ガス器具10の使用による周波数及び振幅の特徴が得られず、流路内のガス圧が低下し、しかも規定量以上の流量が検出された場合、マイコン45は、ガス漏れであると判断する(S69)。そして、図12に示す処理は終了し、処理は図10のステップS28に移行する。
ところで、第1の山の振幅値が元圧に所定量を減算した値以下でないと判断した場合(S67:NO)、及び、規定量以上の流量が検出されないと判断した場合(S68:NO)、マイコン45は、ガス器具10の使用及びガス漏れのいずれにも該当しないと判断する(S70)。そして、図12に示す処理は終了し、処理は図10のステップS28に移行する。
なお、ガス器具10の使用及びガス漏れについては、図12に示すものに限らず、例えば、他の方法によって判断されてもよい。例えば、マイコン45は、ステップS62又はステップS64において「YES」と判断した場合、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断するが、これに限らず、ステップS62及びステップS64の双方において「YES」と判断した場合、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断してもよい。
また、マイコン45は、圧力波形の減衰係数が予め定められた値以下である場合に、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断してもよい。さらに、マイコン45は、第1の山の振幅値が、第1の谷の振幅値(すなわち圧力が変化してから最初に振幅が負方向に大きくなったときの最小値、又は、全体を通して最も振幅が負方向に大きくなったときの値)よりも小さい場合に、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断してもよい。さらには、上記した内容を各種組み合わせて、ガバナ付きガス器具10の使用を判断してもよい。
このようにして、本実施形態に係るガスメータ40によれば、マイコン45は、流量変化検出回路43により流量変化が検出されない場合、主動作モードよりも消費電力が小さいフォルトモードとなって待機する。このため、流量変化がなく計測の必要が少ない場合において、消費電力量を抑えることができる。
また、流量変化が検出された場合、フォルトモードから主動作モードとなり、超音波センサ41及び圧力センサ44の少なくとも一方からの信号に基づく計測を行うため、流量が変化して計測の必要性が高まった場合において、主動作モードとなることとなり、必要時には適切に計測を行うことができる。
また、流量変化が検出されてフォルトモードから主動作モードとなった場合、超音波センサ41及び圧力センサ44の少なくとも一方からの信号に基づいて、ガス流路下流側に設置されたガス器具10の使用及びガス漏れを判断する。このため、流量変化がガス器具10の使用に基づくものが、ガス漏れによるものかを判断することができる。
また、超音波センサ41及び圧力センサ44の少なくとも一方からの信号に基づく波形の周波数に基づいて、ガバナ付きガス器具10の使用、及びガバナ無しガス器具10の使用、及びガス漏れを判断する。ここで、ガバナ付きガス器具10の使用、及びガバナ無しガス器具10の使用、及びガス漏れでは、得られる波形の周波数に特徴がある。すなわち、ガバナ付きガス器具10の使用が最も周波数が高く、次いで、ガバナ無しガス器具の使用及びガス漏れの順となる。特に、この特徴は、長くともガス流量の変動開始時から数秒以内に得られる特徴であり、この特徴によって判断することにより、より短時間でガバナ付きガス器具10の使用等を判断することができる。
また、さらに、波形の振幅に基づいて、ガバナ付きガス器具10の使用、及びガバナ無しガス器具10の使用、及びガス漏れを判断する。ここで、ガバナ付きガス器具10の使用時と、ガバナ無しガス器具10の使用時と、ガス漏れ発生時とでは、振幅においても差が生じる傾向にある。このため、上記の如く振幅を含めて判断することにより、一層判断精度を向上させることができる。
また、ガス流路下流側に設置されたガス器具10の使用及びガス漏れを判断するための計測を特定時間だけ実行し、特定時間経過後、超音波センサ41からの信号に基づいて流量を計測する。このため、ガスの流れが検出されると、ガス器具10の使用状態やガス漏れが判断され、その後に通常の流量計測を行うこととなる。これにより、ガス漏れ等の安全確認の後に通常の流量計測に移行することができる。
また、特定時間経過後、超音波センサ41からの信号に基づいて流量を計測する場合に、複数回連続して所定値を超える流量が検出されない場合、主動作モードからフォルトモードとなる。このように、流量が所定値(例えば1.5L/hr)を超えず、ガスの流れが無いような場合、すなわち流量の計測の必要性が少ない場合にはフォルトモードに移行することとなり、適切に消費電力量を低減することができる。
また、流量変化検出回路43は、超音波の伝搬時間が過去の伝搬時間と比較して一定値以上変化したかに基づき、流量が変化したことを検出する。このため、ガス流量が超音波により検出される場合において超音波の伝搬時間の相異からガスの流れの変化を知ることができ、一層消費電力量を低減させることができる。
また、流量変化検出回路43は、マイコン45の周辺回路として構成されているため、流量変化検出回路43とマイコン45とをASIC等により作製する場合と比較して、コストの低下を図ることができる。
流量変化検出回路43は、マイコン45の動作モードが主動作モードである時間の全てで、消費電力を低減した動作状態で待機する。このため、マイコン45が主動作モードである場合に、流量変化検出回路43の消費電力によって全体として消費電力が増加してしまう事態を抑制することができる。なお、本実施形態では、流量変化検出回路43は、マイコン45の動作モードが主動作モードである時間の全てで、消費電力を低減した動作状態で待機するが、これに限らず、マイコン45の動作モードが主動作モードである時間の一部のみにおいて、流量変化検出回路43は消費電力を低減した動作状態で待機するようにしてもよい。これによって、マイコン45が主動作モードである場合、その一部の時間帯において消費電力の増加を抑制することができるからである。さらに一部に該当しない時間帯においては、流量変化検出回路43が流量変化を検出することとなり、高速計測モードへの移行などの種々の処理を即座に実行できるからである。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。例えば、本実施形態において圧力値は1ミリ秒に1回の計測間隔となっていたが、これに限らず、計測間隔は適宜変更可能である。
また、本実施形態において計測装置はガスメータ40の内部構成として存在しているが、これに限らず、計測装置をガスメータ40から取り出して構成してもよい。
また、本実施形態に係るガスメータ40は、増幅器等を備えていてもよい。
また、本実施形態において流量変化検出回路43はマイコン45の周辺回路として構成されているが、これに限らず、マイコン45の機能をCPUコアとして備えたASICの回路要素として構成されていてもよい。これにより、流量変化検出回路43とマイコン45とを1部品で構成でき、部品点数の削減につなげることができるからである。
また、本実施形態において流量変化検出回路43はマイコン45の周辺回路として構成されているが、これに限らず、マイコン45の主動作モードよりも消費電力の小さい低速クロックによる動作モード(以下サブモードという)で動作させてもよい。すなわち、本実施形態の説明でマイコン45が主動作モードの時は、流量変化検出回路43はスリープ状態であり動作していないため待機電力が生じる。また、流量変化検出回路43が動作状態であるがマイコン45より小さい消費電力で動作している時は、マイコン45がフォルトモードであり動作していないため、その待機電力が生じる。流量変化検出回路43をマイコン45のサブモードで動作させることでこのような待機電力を減らすことができる。
また、本実施形態においてマイコン45は待機状態の時にフォルトモードで動作しているが、これに限らず、マイコン45は消費電力を低減する他の動作モード(例えばサブモード)で動作してもよい。例えば、完全にスリープしない動作モードであれば、その間に感振機や通信ラインの信号を処理することもできるからである。
また、本実施形態においてマイコン45は待機状態の時にフォルトモードで動作しているが、これに限らず、マイコン45の電源ラインにスイッチ回路を設けて、電源オフの状態で待機することも可能である。この場合、スイッチ回路の電源オンは流量検出回路43からのトリガ信号で行い、電源オフはマイコン45からのトリガ信号で行うことが望ましい。こうすることでフォルトモードにおける待機電力を削減できるからである。
また、本実施形態において流量センサは超音波センサ41と流量計測用回路42とによる構成体であるが、これに限らず、種々の流量センサを用いることができる。例えば、フローセンサなどの熱式センサを流量センサとして用いてもよいし、コリオリ式の流量センサを用いてもよいし、体積式の流量センサを用いてもよい。さらには、フルイディック式などの渦式流量センサを用いてもよいし、羽根車式の流量センサを用いてもよいし、フロート式の流量センサを用いてもよい。
例えば、フローセンサのように流量に相関するアナログ電気信号が出力されるセンサを流量センサとして用いた場合、流量変化検出回路43には本実施形態のように小型のマイコンを搭載した回路を用いてもよいが、コンパレータを主要回路として用いた方が好ましい。その方が消費電力を低減できるからである。なお、流量が無い状態で流量変化検出回路43が動作している時は、コンパレータの比較電圧は流量の所定値相当(例えば1.5L/hr)の電圧とすればよく、また、流量がある状態で流量変化検出回路43が動作している時は、コンパレータの比較電圧は、前回計測の流量に相当する電圧より所定値(例えば1.5L/hr)高い電圧とするとよい。さらに、コンパレータ回路の前に微分回路やハイパスフィルタを構成することで比較電圧を固定することも可能である。さらには、コンパレータのヒステリシスを大きくとり、マイコン45を主動作モードに移行する信号の移行信号出力を戻さないようして、マイコン45のリセット信号で移行信号出力をリセットするように構成した方が好ましい。マイコン45の動作モードの移行が不安定になる可能性があるからである。その他、種々の電気回路で構成してもよい。
また、コリオリ式流量センサのように流量に相関するパルス信号が出力されるセンサを流量センサとして用いた場合、流量変化検出回路43は以下のように構成するとよい。すなわち、流量が無い状態でマイコン45が待機状態の時は、流量変化検出回路43を通過せず、直接マイコン45のトリガ入力端子へ入力されるようにするとよい。流量が無い状態の時は流量センサからはパルス信号が出力されず、流量が発生して初めてパルス信号が出力されるため、その最初の信号をトリガ信号としてマイコン45を主動作モードに移行させればよいからである。一方、流量がある状態でマイコン45が待機状態の時は、流量変化検出回路43は、パルスの時間間隔を監視してそれ以前の数回の時間間隔から特定値以上ずれた時に流量変化ありとしてマイコン45を主動作モードに移行させるとよい。
また、フロートが浮く高さが流量に相関するフロート式流量センサのように機械式の流量センサとして用いた場合、流量変化検出回路43は、例えば、フロートが所定値(例えば1.5L/hr)を超えたかどうかをLED式のような感知センサで感知してマイコン45に出力する構成になる。機械式流量センサは比較的消費電力が小さいので、さらに消費電力を削減できる。
また、流量変化検出回路43へ入力される流量センサとマイコン45に直接入力される流量センサとを別々に用意することも可能である。例えば、機械式流量センサの出力を流量変化検出回路43に入力させ、超音波式流量センサを積算流量ようにすることで、さらに消費電力を削減できるとともに、積算流量の計測精度を劣化させないことができるからである。
なお、上記では各種流量センサを例示したが、流量センサは、流量に対応するアナログ信号を出力するアナログ式流量センサ、例えばフローセンサなどの熱式センサなどで構成されることが望ましい。また、これに対応して、流量変化検出回路43は、流量センサからのアナログ信号を処理するアナログ回路で構成されていることが好ましい。消費電力を抑えることができるからである。