JP2010276395A - 計測装置、トリガ信号発生装置及び計測方法 - Google Patents

計測装置、トリガ信号発生装置及び計測方法 Download PDF

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和弘 森村
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清志 小田
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敏 菅信
Tomiisa Yamashita
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Abstract

【課題】消費電力の増大を抑制しつつ、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時を特定することが可能な計測装置、トリガ信号発生装置及び計測方法を提供する。
【解決手段】ガスメータ40は、流路内のガス圧力に応じた電気信号を出力する圧力センサ42と、圧力センサ42から入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合、トリガ信号を発生させるトリガ信号発生部44と、流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を第1所定時間毎の計測間隔で計測する高速計測部43a1と、を備え、高速計測部43a1は、トリガ信号発生部44によりトリガ信号が発生された場合に、トリガ信号の発生から計測対象の計測を開始する。
【選択図】図3

Description

本発明は、計測装置、トリガ信号発生装置及び計測方法に関する。
従来、超音波式や熱式のガスメータが知られている。このようなガスメータでは、約2秒に1回ガス流量を計測するようになっている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2008−202948号公報 特開2001−324368号公報
また、本件出願人は、特願2008−86022の技術を発明している。この発明では、ガス圧力に基づいてガバナ付きガス器具が使用されたか、ガバナ無しガス器具が使用されたか、及び、ガス漏れが発生しているか否かを判断するようになっている。また、特願2008−86022の技術の場合、ガバナ付きガス器具が使用されたか等のガス使用状況を判断するにあたり、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時以降の圧力を測定する必要がある。
このため、特願2008−86022の技術の場合、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時を特定することが肝要であるといえる。仮にガス使用開始時又はガス漏れ発生時を特定せずに常時圧力を計測し続けることは消費電力の増大を招くと共にガス使用状況の判断にあたり不要なデータを取得してしまうからである。また、圧力と流量との間には一定の相関があることから、流量に基づいてガス使用状況を判断することも可能である。しかし、この場合であっても、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時を特定することが肝要である。
なお、本明細書では特願2008−86022の一部技術を説明しているが、この説明は特願2008−86022の技術の公知性を認めるものではない。さらに、流量波形に基づくガス使用状況の判断についても公知性を認めるものではない。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、消費電力の増大を抑制しつつ、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時を特定することが可能な計測装置、トリガ信号発生装置及び計測方法を提供することにある。
本発明の計測装置は、流路内のガス圧力に応じた電気信号を出力する圧力センサと、前記圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合、トリガ信号を発生させるトリガ信号発生手段と、流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を所定時間毎の計測間隔で計測する計測手段と、を備え、前記計測手段は、前記トリガ信号発生手段により前記トリガ信号が発生された場合に、前記トリガ信号の発生から前記計測対象の計測を開始することを特徴とする。
この計測装置によれば、圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合、トリガ信号を発生させる。ここで、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時には、流路内に圧力変化が発生して、圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える状態となる。よって、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時にトリガ信号が発生することになる。そして、トリガ信号が発生された場合に、トリガ信号の発生から流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を計測する。このため、トリガ信号が発生する前には計測対象を計測することなく、適切なタイミングで計測を開始することができる。さらに、適切に計測を開始するために、圧力センサの出力に基づく圧力値を計測する必要がなく、出力変化が所定値を超えることを監視するだけでよいため、簡便な構成とすることができると共に、圧力センサや流量センサで常時圧力や流量の出力に基づく圧力値や流量値を計測してトリガ信号を出力する場合に比べると、消費電力を低減することができる。以上より、消費電力の増大を抑制しつつ、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時を特定することができる。
また、本発明の計測装置において、前記所定時間は、第1所定時間であり、前記計測手段は、前記トリガ信号発生手段によりトリガ信号が発生された場合に、前記トリガ信号の発生から特定時間だけ流路内の前記計測対象を第1所定時間毎の計測間隔で計測する第1計測手段であると共に、前記第1計測手段により計測された測定対象の波形データから、ガス使用状況を判断する判断手段をさらに備えることが好ましい。
この計測装置によれば、トリガ信号の発生から特定時間だけ流路内の計測対象を計測すると共に、計測された測定対象の波形データからガス使用状況を判断するため、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時から特定時間経過するまでの波形データが取得することができ、それ以降の時間帯の波形データを取得してしまう事態を防止することができる。従って、ガス使用状況を判断するためのデータ取得について適切化を図ることができる。
また、本発明の計測装置において、前記トリガ信号発生手段からトリガ信号を入力してオン状態となるスイッチ手段をさらに備え、前記第1計測手段及び前記判断手段の少なくとも一方は、前記トリガ信号発生手段からトリガ信号が出力されて前記スイッチ手段がオン状態となることにより、電源電圧が供給されるマイコン又はマイコンとマイコン周辺回路との1機能として構成されていることが好ましい。
この計測装置によれば、第1計測手段及び判断手段の少なくとも一方は、トリガ信号が出力されてスイッチ手段がオン状態となることにより、電源電圧が供給されるマイコン又はマイコンとマイコン周辺回路の1機能として構成されているため、第1計測手段及び判断手段の少なくとも一方は、トリガ信号が出力される際に電源オンとなり、トリガ信号が出力されるまでは停止状態にある。従って、一層消費電力を低減することができる。
また、本発明の計測装置において、積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔で常時ガス流量を測定する第2計測手段をさらに備えることが好ましい。
この計測装置によれば、積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔で常時ガス流量を測定する第2計測手段を備えるため、第1計測手段により計測対象を計測している最中においても、第2計測手段によりガス流量を測定することとなり、特定時間中において使用されるガス流量分を取りこぼすことなく、積算流量を求めることができる。
また、本発明の計測装置において、積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔でガス流量を測定する第2計測手段をさらに備え、前記第2計測手段は、前記第1計測手段が計測しているときはガス流量の測定を停止し、前記第1計測手段が測定を終了した後にガス流量の計測を開始することが好ましい。
この計測装置によれば、積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔でガス流量を測定する第2計測手段を備え、第2計測手段は、第1計測手段が計測しているときはガス流量の測定を停止し、第1計測手段が測定を終了した後にガス流量の計測を開始する。このため、必要なときにガス流量の計測をすると共に、ガス使用状況を判断するための計測時には第2計測手段によるガス流量の計測を停止することで、消費電力を低減させることができる。さらに、第1計測手段と第2計測手段で、同時に計測動作をすることがないため、一部共通の構成をとることができ、装置を簡素化できる。また、計測対象がガス流量である場合には、流量センサも共通化することができ、さらに装置を簡素化することができる。
また、本発明の計測装置において、積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔でガス流量を測定する第2計測手段をさらに備え、前記第2計測手段は、前記トリガ信号の発生から測定を開始し、前記第1計測手段は、前記トリガ信号の発生から特定時間だけ流路内の前記計測対象を計測することが好ましい。
この計測装置によれば、積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔でガス流量を測定する第2計測手段を備え、第2計測手段は、トリガ信号の発生から測定を開始し、第1計測手段は、トリガ信号の発生から特定時間だけ流路内の前計測対象を計測する。このため、積算流量を求めるにあたり、流量が発生していないときや流量が安定しているときなど、計測しなくても良いときにはガス流量を計測せずに、流量変化があったときにだけ流量計測を開始することができ、流量計測にかかる計測を省略でき、ひいては消費電力を削減できる。
また、本発明の計測装置において、前記第1計測手段は、自己が計測を停止中で、且つ、前記第2計測手段がガス流量を計測中である状態において、前記トリガ発生手段からトリガ信号が発生された場合、前記計測対象の計測を開始することが好ましい。
この計測装置によれば、第1計測手段は、自己が計測を停止中で、且つ、第2計測手段がガス流量を計測中である状態において、トリガ信号が発生された場合、計測対象の計測を開始するため、ガス器具の使用中において、新たなガス器具が使用された場合やガス漏れが発生した場合にトリガ信号が発生されることとなり、ガス器具の使用中であっても、新たなガス器具の使用やガス漏れなどのガス使用状況を判断することができる。
また、本発明の計測装置において、前記トリガ信号発生手段は、前記第1計測手段が前記計測対象を計測している間は、動作を停止していることが好ましい。
この計測装置によれば、トリガ信号発生手段は第1計測手段が計測対象を計測している間は動作を停止しているため、第1計測手段が計測対象を計測している間は、新たに第1計測手段による計測対象の計測を開始する必要がなく、その間だけトリガ信号発生手段の動作を停止することで、一層消費電力を低減できる。
また、本発明の計測装置において、計測手段は、積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔でガス流量を測定する第2計測手段であることが好ましい。
この計測装置によれば、積算流量を求めるにあたり、流量が発生していない時や流量が安定している時など、計測しなくても良い時にはガス流量を計測せずに、流量変化があった時にだけ流量計測を開始することができ、流量計測にかかる計測を省略でき、ひいては消費電力を削減できる。
また、本発明の計測装置において、前記トリガ信号発生手段からトリガ信号を入力してオン状態となるスイッチ手段をさらに備え、前記第2計測手段は、前記トリガ信号発生手段からトリガ信号が出力されて前記スイッチ手段がオン状態となることにより、電源電圧が供給されるマイコン又はマイコンとマイコン周辺回路との1機能として構成されていることが好ましい。
この計測装置によれば、第2計測手段は、トリガ信号発生手段からトリガ信号が出力されてスイッチ手段がオン状態となることにより、電源電圧が供給されるマイコン又はマイコンとマイコン周辺回路との1機能として構成されため、第2計測手段は、トリガ信号が出力される際に電源オンとなり、トリガ信号が出力されるまでは停止状態にある。従って、流量が発生していないときや流量が安定しているときなど、計測しなくても良いときにはガス流量を計測せずに、流量変化があったときにだけ流量計測を開始することができ、流量計測にかかる計測を省略できると共に、一層消費電力を低減することができる。
また、本発明の計測装置において、前記トリガ信号発生手段は、前記第2計測手段が前記計測対象を測定している間は、動作を停止していることが好ましい。
この計測装置によれば、トリガ信号発生手段は第2計測手段がガス流量を測定している間は動作を停止しているため、第2計測手段がガス流量を測定している間は、新たに第2計測手段による測定を開始する必要がなく、その間だけトリガ信号発生手段の動作を停止することで、一層消費電力を低減できる。
また、本発明の計測装置において、前記第2計測手段は、測定したガス流量が所定値を超えないと判断した場合、ガス流量の測定を停止するか、もしくは、前記第2所定時間を長くすることが好ましい。
この計測装置によれば、積算流量を求めるにあたり、流量が発生していない(例えば1.5L/hr未満)時を判断することで、流量が発生しておらず計測しなくても良いことを判断して、適切なときにガス流量の計測を停止できるか、もしくは、第2所定時間を長くできる。これにより、ガス流量を計測しなくて良いときに、ガス流量の計測を停止して、流量変化があったときにだけ流量計測を開始すること、又は、ガス流量の計測の頻度を少なくすることができ、一層消費電力を削減できる。
また、本発明の計測装置において、前記第2計測手段は、測定したガス流量が所定の変化量を超えないと判断した場合、ガス流量の測定を停止するか、もしくは、前記第2所定時間を長くすることが好ましい。
この計測装置によれば、測定したガス流量が所定の変化量を超えないと判断した場合、すなわち流量が安定していると(例えば±1.5L/hr未満)判断した場合、計測しなくても良いと判断して、ガス流量の測定を停止するか、もしくは、第2所定時間を長くする。これにより、流量変化があったときにだけ流量を詳細に計測することとなり、流量が安定しているときには流量計測を省略できると共に、一層消費電力を削減できる。
また、本発明の計測装置において、前記第2計測手段は、前記トリガ信号発生手段から前記トリガ信号が規定時間発生しなかった場合、ガス流量の測定を停止するか、もしくは、前記第2所定時間を長くすることが好ましい。
この計測装置によれば、トリガ信号が規定時間発生しなかった場合、すなわち圧力が安定しており流量が安定している場合、流量を計測しなくても良いと判断して、ガス流量の測定を停止するか、もしくは、第2所定時間を長くする。これにより、圧力変化があったときにだけ流量を詳細に計測することとなり、圧力が安定しているときには流量計測を省略できると共に、一層消費電力を削減できる。さらには、トリガ信号の発生をもとに安定しているかを判断するため、流量が安定しているか否かの判断を簡便に行うことができる。
また、本発明の計測装置において、前記トリガ信号発生手段は、前記圧力センサからの電気信号を入力する微分回路を含み、前記微分回路の微分出力が規定値より大きい場合、前記圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超えるとしてトリガ信号を発生させることが好ましい。
この計測装置によれば、トリガ信号発生手段は、圧力センサからの電気信号を微分する微分回路を含み、微分回路の微分出力に基づいてトリガ信号を発生させるため、微分出力の大小によって圧力の変化度合いを判断でき、トリガ信号発生手段が圧力センサからの電気信号について所定の出力変化を超えたかどうかを演算する必要がなく、トリガ信号発生手段の構成を簡素化することができる。
また、本発明のトリガ信号発生装置は、流路内のガス圧力に応じた電気信号を出力する圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合、トリガ信号の発生から流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を計測する計測手段に対して、トリガ信号を発生させるトリガ信号発生手段を備えることを特徴とする。
このトリガ信号発生装置によれば、圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合に流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を計測する計測手段に対して、トリガ信号を発生させる。ここで、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時には、流路内に圧力変化が発生して、圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える状態となる。よって、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時にトリガ信号が発生させることなる。そして、トリガ信号が発生された場合に、トリガ信号の発生から流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を計測される。このため、トリガ信号が発生する前には計測対象を計測することなく、適切なタイミングで計測を開始することができる。さらに、適切に計測を開始するために、圧力センサの出力に基づく圧力値を計測する必要がなく、出力変化が所定値を超えることを監視するだけでよいため、簡便な構成とすることができると共に、圧力センサや流量センサで常時圧力や流量の出力に基づく圧力値や流量値を計測してトリガ信号を出力する場合に比べると、消費電力を低減することができる。以上より、消費電力の増大を抑制しつつ、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時を特定することができる。
また、本発明の計測方法は、流路内のガス圧力に応じた電気信号を出力する圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合、トリガ信号を発生させるトリガ信号発生工程と、流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を所定時間毎の計測間隔で計測する計測工程と、を備え、前記計測工程では、前記トリガ信号発生工程において前記トリガ信号が発生された場合に、前記トリガ信号の発生から前記計測対象の計測を開始することを特徴とする。
この計測方法によれば、圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合、トリガ信号を発生させる。ここで、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時には、流路内に圧力変化が発生して、圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える状態となる。よって、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時にトリガ信号が発生することなる。そして、トリガ信号が発生された場合に、トリガ信号の発生から流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を計測する。このため、トリガ信号が発生する前には計測対象を計測することなく、適切なタイミングで計測を開始することができる。さらに、適切に計測を開始するために、圧力センサの出力に基づく圧力値を計測する必要がなく、出力変化が所定値を超えることを監視するだけでよいため、簡便な構成とすることができると共に、圧力センサや流量センサで常時圧力や流量の出力に基づく圧力値や流量値を計測してトリガ信号を出力する場合に比べると、消費電力を低減することができる。以上より、消費電力の増大を抑制しつつ、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時を特定することができる。
なお、上記においてガス使用状況とは、電子制御機能付きガス器具の使用であること、ガバナ付きガス器具の使用であること、ガバナ無しガス器具の使用であること、ガス漏れの発生であること、ガバナ無しガス器具の使用又はガス漏れの発生であること、ガス器具の使用であること、電子制御機能付きガス器具の使用でないこと、ガバナ付きガス器具の使用でないこと、ガバナ無しガス器具の使用でないこと、ガス漏れの発生でないこと、ガバナ無しガス器具の使用及びガス漏れの発生でないこと、ガス器具の使用でないこと、及び、特定のガス器具の使用であることの少なくとも1つをいう。
本発明によれば、消費電力の増大を抑制しつつ、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時を特定することができる。
本発明の第1実施形態に係る計測装置を含むガス供給システムの構成図である。 図1に示したガバナの一例を示す側方断面図である。 本発明の第1実施形態に係るガスメータの構成図である。 トリガ信号発生部44の具体例を示す構成図である。 第1実施形態に係るガスメータのモード移行方法の概略を示す状態遷移図である。 ガバナ付きガス器具の使用を開始したときの圧力変化の様子を示すグラフである。 ガバナ無しガス器具の使用を開始したときの圧力変化の様子を示すグラフである。 ガバナ無しガス器具での燃料ガスの供給の様子を示す概略図である。 ガス漏れ時の圧力変化の様子を示すグラフである。 第1実施形態に係るガスメータの動作の詳細を示すフローチャートであり、簡易計測モードにおける動作を示している。 第1実施形態に係るガスメータの動作の詳細を示すフローチャートであり、高速計測モードにおける動作を示している。 第1実施形態に係るガスメータの動作の詳細を示すフローチャートであり、正規計測モードにおける動作を示している。 図10に示したステップS24の詳細を示すフローチャートであり、ガス器具の使用及びガス漏れ判断に関する処理を示している。 本発明の第2実施形態に係るガスメータの構成図である。 本発明の第3実施形態に係るガスメータの構成図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る計測装置を含むガス供給システムの構成図である。ガス供給システム1は、各ガス器具10に燃料ガスを供給するものであって、複数のガス器具10と、ガス供給元の調整器20と、配管31,32と、ガスメータ(計測装置)40とを備えている。なお、図1に示す例では、ガスメータ40を計測装置の一例として挙げるが、計測装置はガスメータ40に限らず、ガスの状態(流量、熱量、湿度など)を計測する他の装置であってもよい。
調整器20は上流からの燃料ガスを所定圧力に調整して第1配管31に流すものである。第1配管31は、調整器20とガスメータ40とを接続するものである。第2配管32はガスメータ40とガス器具10とを接続する配管である。ガスメータ40は、燃料ガスの流量を測定して積算流量を表示するものである。このようなガス供給システム1では、ガスメータ40内に第1配管31及び第2配管32とつながる流路が形成されており、調整器20を通じて流れてきた燃料ガスは第1配管31からガスメータ40、及び第2配管32を通じてガス器具10に到達し、ガス器具10において燃焼されることとなる。
また、ガス器具10は、概略的に、遮断弁12、ガバナ13、及びバーナー14を備えている。遮断弁12は、ガス器具10に設けられた弁である。ガバナ13は、ガバナ内弁13aを有し、ガス器具10のバーナー14に供給するガスの圧力をガバナ内弁13aの開度によって調整するものである。圧力調整された燃料ガスはガバナ13の先端のノズル13bを通じてバーナー14に至り、燃焼することとなる。なお、ガス器具10は、全てがガバナ13を有しているわけでなく、ガスコンロなどのようにガバナ13を有さないものもある。
図2は、図1に示したガバナ13の一例を示す側方断面図である。なお、図2では、ガバナ13の一例を示すに過ぎず、ガバナ13の構成は図2に示すものに限られない。また、図2に示すガバナ13については図1に示したノズル13bを省略して図示する。
図2に示すようにガバナ13は、外壁13cとガバナキャップ13dとによって形成される内部空間の一部をガス流路として用いるものである。このようなガバナ13は、ガバナ内弁13aに加えて、内部空間に、ダイヤフラム13e、調整スプリング13f、及び調整ネジ13gを備えている。
ダイヤフラム13eは、ガバナ13の内部空間を仕切る膜状の部材である。このダイヤフラム13eには、一方側(流路側)にガバナ内弁13aが取り付けられている。また、ダイヤフラム13eの他方側(流路として機能しない側)に調整スプリング13fが取り付けられている。調整スプリング13fは、一端にダイヤフラム13eが取り付けられ、他端に調整ネジ13gが取り付けられている。調整ネジ13gは、ねじ切り溝が形成されたガバナ13の内壁に固定される構造となっており、ねじ切り溝との固定位置を変化させることで調整スプリング13fの圧縮率を変更可能となっている。また、調整ネジ13gは外部にむき出しとなっておらず、ガバナキャップ13dによって覆われた構造となっている。
また、ガバナ13の外壁13cには、ダイヤフラム13eの他方側に通じる空気孔13hが形成されている。このため、ダイヤフラム13eの他方側は空気圧となっている。さらに、図2に示す例においてガバナ内弁13aは半球形状となっており、上下動によって通過口13iの開口割合を制御可能となっている。
このようなガバナ13では、ガス出側のガス圧力が大気圧に比べて設定圧力より高くなると、ダイヤフラム13eが上へ押し上げられ、同時にダイヤフラム13eに取り付けられているガバナ内弁13aも上に引き上げられる。これにより、通過口13iの開口割合が小さくなって、ガス流量が減少してガス出側の圧力は減少する。一方、ガス出側のガス圧力が大気圧に比べて設定圧力より低くなると、ダイヤフラム13eが下がり、同時にダイヤフラム13eに取り付けられているガバナ内弁13aも下がる。これにより、通過口13iの開口割合が大きくなって、ガス流量が増大してガス出側の圧力は増大する。このように、ガバナ13は上流側の圧力の変動に対して下流側の流量を一定に保つことで、下流側の圧力を調整することとなる。
図3は、本発明の第1実施形態に係るガスメータ40の構成図である。同図に示すガスメータ40は、流量センサ41と、圧力センサ42と、マイコン43と、トリガ信号発生部(トリガ信号発生手段)44と、圧力センサ駆動回路45と、流量センサ駆動回路46とを備えている。
流量センサ41は、ガスメータ40内の流路に設置され、流路内のガス流量に応じた電気信号を出力するものである。本実施形態に係るガスメータ40が超音波式のガスメータである場合、流量センサ41は、流路内に一定距離だけ離れて配置された例えば圧電式振動子からなる2つの音響トランスジューサによって構成される。また、本実施形態に係るガスメータ40がフローセンサなどの熱式センサを搭載したガスメータである場合、温度分布をつくり出すヒータと、その温度分布に応じた信号を発生させるサーモパイル等によって構成される。
圧力センサ42は、ガスメータ40内の流路内に存在するガスのガス圧力に応じた電気信号を出力するものである。この圧力センサ42は、圧力に応じて単調増加又は単調減少するアナログ電圧を出力するものが好ましい。また、圧力センサ42は、所定圧力毎に1パルス出力するセンサ部と、パルスを入力して周波数/電圧変換する回路とから構成されていてもよい。なお、圧力センサ42は、ガスメータ40内の流路に限らず、可能であればガスメータ40の外部に存在する第1配管31内や第2配管32内に設置されていてもよい。同様に、流量センサ41についても設置箇所については変更可能である。
また、本実施形態では、図3において流量センサ41及び圧力センサ42からの信号が直接マイコン43やトリガ信号発生部44に入力されているが、場合によっては増幅器等の他の要素が両者間に追加されていてもよい。
トリガ信号発生部44は、マイコン43の周辺回路であって、圧力センサ42から入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合に、トリガ信号を発生させるものである。ここで、所定の出力変化は、ガス器具10が使用されたりガス漏れが発生したりして、配管31,32内のガス圧力が低下したときに生じるものである。このため、トリガ信号発生部44は、ガス使用開始時やガス漏れ時にトリガ信号を出力することとなる。そして、マイコン43は、トリガ信号を入力ポートP1から入力して各種処理を実行することとなる。
図4は、トリガ信号発生部44の具体例を示す構成図である。より具体的にトリガ信号発生部44は、圧力センサ42からの電気信号を入力する微分回路44aと、微分回路44aからの電気信号である微分出力を入力するコンパレータ回路44bとを含んで構成される。コンパレータ回路44bが初期状態でロー信号を出力している場合、微分回路44aの微分出力がコンパレータ回路44bで設定された規定値より大きくなると、コンパレータ回路44bからの出力はハイ信号に切り替わる。トリガ信号発生部44は、このハイ信号をトリガ信号として出力する。このように、圧力センサ42から入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合にトリガ信号を発生させる。このような構成にするとトリガ信号発生部44の構成を簡素化できる。
なお、本実施形態においてトリガ信号を非出力状態とする場合、すなわちコンパレータ回路44bからの出力をハイ信号からロー信号へ戻す場合は、マイコン43からリセット信号が出力され、コンパレータ回路44bのコパレータICがリセット信号を入力することにより実施される。ただし、本発明ではトリガ信号を非出力状態に戻す方法はこのような方法以外でもかまわない。例えば、コンパレータ回路44bにヒステリシスを持たせて自動的にロー信号に切り替えたり、特定時間経過後自動的にロー信号に切り替えたりしてもよい。
また、本実施形態では、微分回路44aとコンパレータ44bによる構成を説明したが、圧力センサ42からの電気信号の出力変化が所定値を超える時トリガ信号を出力する構成であればなんでも良い。例えば、圧力センサ42からの電気信号出力を専用マイコンに入力して専用マイコン内で微分出力を演算し、演算結果が所定値を超える場合に専用マイコンからトリガ信号を出力するような構成にしてもよい。こうすることで所定値を可変にすることができるからである。また、例えば、圧力センサ42からの電気信号を図4の微分回路44aに入力し、微分回路44aの出力をそのままマイコン43に入力してもよい。この場合、マイコン43は、微分回路44aの出力が所定値を越えるか否かを判断し、超える場合にマイコン43自身がトリガ信号を出力することとなる。この場合、トリガ信号はプログラム内のヴァーチャルなものであり、現実のトリガ信号を作る必要が無くなる。
再度、図3を参照する。マイコン43は、ガスメータ40の全体を制御するものであり、流量の積算制御、表示制御、遮断弁の遮断制御等を行うものである。また、本実施形態においてマイコン43は、計測部43aと、判断部(判断手段)43bとを有している。計測部43aは、流量センサ41や圧力センサ42からの電気信号に基づいてガス流量やガス圧力の計測を行うものである。判断部43bは、計測部43aにより計測されたガス流量やガス圧力の波形データから、ガス使用状況を判断するものである。
なお、判断部43bは、ガス使用状況として、電子制御機能付きガス器具の使用であること、ガバナ付きガス器具の使用であること、ガバナ無しガス器具の使用であること、ガス漏れの発生であること、ガバナ無しガス器具の使用又はガス漏れの発生であること、ガス器具の使用であること、電子制御機能付きガス器具の使用でないこと、ガバナ付きガス器具の使用でないこと、ガバナ無しガス器具の使用でないこと、ガス漏れの発生でないこと、ガバナ無しガス器具の使用及びガス漏れの発生でないこと、ガス器具の使用でないこと、及び、特定のガス器具の使用であることの少なくとも1つを判断する。しかし、以下の説明において判断部43bは、ガバナ付きガス器具の使用であること、ガバナ無しガス器具の使用であること、及び、ガス漏れの発生であることの3つをガス使用状況として判断する例を説明する。
また、計測部43aは、高速計測部(第1計測手段)43a1と、正規計測部(第2計測手段)43a2とを備えている。高速計測部43a1は、流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を第1所定時間毎の計測間隔で計測するものである。正規計測部43a2は、ガスメータ40における基本的な役割、すなわち積算流量を求めるためのものであり、積算流量を求めるために第1所定時間よりも長い第2所定時間毎の計測間隔でガス流量を測定するものである。なお、本実施形態において高速計測部43a1は、ガス圧力を計測するものとして説明するが、特にガス圧力に限らず、ガス流量であってもよいし、ガス圧力とガス流量との双方を計測するものであってもよい。
圧力センサ駆動回路45は、圧力センサ42の駆動を制御するものであり、簡易計測駆動回路45aと、高速計測駆動回路45bとを備えている。また、流量センサ駆動回路46は、流量センサ41の駆動を制御するものであり、高速計測駆動回路46aと、正規計測駆動回路46bとを備えている。
ここで、本実施形態に係るガスメータ40は、簡易計測モードと、高速計測モードと、正規計測モードとの3つの計測モードにより動作するようになっている。ガスメータ40を簡易計測モードで駆動させたい場合には、簡易計測駆動回路45aが機能して、流量センサ駆動回路46の機能を停止する。ガスメータ40を高速計測モードで駆動させたい場合には、高速計測駆動回路45bが機能して、流量センサ駆動回路46の機能を停止する。また、ガスメータ40を正規計測モードで駆動させたい場合には、圧力センサ駆動回路45の機能を停止して、正規計測駆動回路46bが機能する。さらに、計測部43についても各計測モードに対応しており、ガスメータ40を簡易計測モードで駆動させたい場合、計測部43aの機能は停止し、ガスメータ40を高速計測モードで駆動させた場合、高速計測部43a1が機能し、ガスメータ40を正規計測モードで駆動させた場合、正規計測部43a2が機能する。
ここで、各計測モードについて説明する。まず、正規計測モードとは、流路内のガス流量を検出するモードであって、第2所定時間毎に1回のタイミングで正規計測部43a2がガス流量を計測するモードである。高速計測モードとは、流路内のガス圧力を検出するモードであって、第1所定時間毎に1回のタイミングで高速計測部43a1が圧力センサ42からのガス圧力を検出するモードである。簡易計測モードとは、低消費電力で圧力センサ42が駆動されて圧力センサ42からの電気信号がトリガ信号発生部44に入力されるモードである。
より詳細に各計測モードについて説明する。本実施形態における簡易計測モードにおいて、図3に示す切替スイッチ42aは、圧力センサ42の出力をトリガ信号発生部44へ入力するように設定される。圧力センサ駆動回路45は、簡易計測駆動回路45aが駆動され、流量センサ駆動回路46は、機能を停止して、計測部43aは、処理を停止している。ガスメータ40は、主としてガス器具10が使用されていないときに簡易計測モードとなる。図3において後述するが、簡易計測モードにおいてマイコン43は、入力ポートP1にトリガ信号が入力されるまで、流量や圧力の計測処理を必要としておらず、計測部43aを停止しておくことで、マイコン43の消費電力自体が軽減されている。
さらに簡易計測モードでは、流量の計測処理を必要としないことから、流量センサ41を駆動させる必要が無く、流量センサ駆動回路46は流量センサ41を駆動しない。従って、流量センサを駆動するための消費電力が削減されている。
加えて簡易計測モードでは、圧力センサ駆動回路45は、簡易計測駆動回路45aが駆動することで、圧力センサ42への供給電流を通常時よりも小さくしている。トリガ信号発生部44の動作が圧力センサ42の出力が規定値を超えるかどうかを見るだけでよいため、圧力センサの出力のS/Nを下げることができるため、供給電流を通常よりも小さくできる。以上のように、簡易計測モードでは、圧力センサ42への供給電流を抑えると共にマイコン43の処理量を低下させて、消費電力を正規計測モード及び高速計測モードの消費電力未満とする。
そして、簡易計測モードにおいて圧力センサ42の出力変化が規定値を超えると直ちに、トリガ信号発生部44は、トリガ信号を発生させてマイコン43に入力し、マイコン43は、簡易計測モードを停止して高速計測モードに移行するように制御する。
本実施形態における高速計測モードにおいて、図3に示す切替スイッチ42aは圧力センサ42の出力を直接マイコン43へ入力するように設定される。圧力センサ駆動回路45は、高速計測駆動回路45bが駆動され、流量センサ駆動回路46は、機能を停止して、計測部43aは、高速計測部43a1のみを機能させる。
高速計測モードは、高速計測部43a1により例えば約1ミリ秒に1回の計測間隔でガス圧力を計測するモードである。この高速計測モードでは、最大で300Hzの周波数を示す圧力波形を計測できることが好ましい。ガスメータ40は、主としてトリガ信号が発生してから特定時間(約0.3秒から2.0秒程度)経過するまで高速計測モードとなる。この高速計測モードにおいてガスメータ40は、ガス圧力の振動波形をとらえ、ガス流路下流側に設置されたガス器具10の使用を判断すると共に、ガス漏れが発生しているか否かを判断することとなる。
なお、ガス圧力の振動波形とガス流量の振動波形とは相関関係がある。このため、高速計測モードでは、流量センサ駆動回路46の高速計測駆動回路46aを駆動させて、約1ミリ秒に1回の計測間隔でガス流量を計測してもよいし、両方の高速計測駆動回路45b,46aを駆動させて、約1ミリ秒に1回の計測間隔でガス圧力とガス流量との双方を計測してもよい。
また、本実施形態における高速計測モードでは、トリガ信号を発生させる必要が無く、上述の通り、トリガ信号発生部44の動作は停止している。従って、高速計測モード時には、トリガ信号発生部44に電流を供給しないようにするほうが好ましい。
本実施形態における正規計測モードにおいて、図3に示す切替スイッチ42aは、圧力センサ42の出力をトリガ信号発生部44へ入力するように設定される。圧力センサ駆動回路45は、簡易計測駆動回路45aが駆動され、流量センサ駆動回路46は、正規計測駆動回路46bが駆動され、計測部43aは、正規計測部43a2のみを機能させている。
正規計測モードは、積算流量を求めるために、正規計測部43a2により約2秒に1回の計測間隔でガス流量を計測するモードである。ガスメータ40は、主としてガス器具10が使用されているときに正規計測モードとなり、ガス流量に応じてメータ本体に表示される積算流量の値を増加させていく。このように正規計測モードは、積算流量というガス使用量を求めるためのモードである。
なお、正規計測モードでも、トリガ信号発生部44は機能しており、簡易計測モードと同様に、圧力センサ42の出力変化が規定値を超えると、トリガ信号発生部44は直ちにトリガ信号を発生させる。そして、マイコン43は、正規計測モードを停止して高速計測モードに移行するように制御する。
以上のようなガス供給システム1において、ガスメータ40は以下のようにモード移行する。図5は、第1実施形態に係るガスメータ40のモード移行方法の概略を示す状態遷移図である。図5に示すように、まず、ガスが使用されていない場合、ガスメータ40は簡易計測モードとなる。このとき、ガスメータ40において、圧力センサ駆動回路45は、圧力センサ42を低消費電力で連続的に駆動させるように簡易計測駆動回路45aを機能させ、トリガ信号発生部44は、圧力センサ42から連続的に出力される電気信号を入力する。
ここで、トリガ信号発生部44は上述したように構成されており、圧力センサ42からの電気信号が所定の出力変化を超えない場合、すなわち所定時間以内に所定値を超える圧力変化がない場合、トリガ信号発生部44からは、トリガ信号が出力されないようになっている。これにより、簡易計測モードが維持されることとなる。
一方、簡易計測モードにおいて圧力センサ42からの電気信号が所定の出力変化を超える場合、すなわち、所定時間以内に所定値を超える圧力変化があった場合、トリガ信号発生部44は、トリガ信号を発生させる。これにより、マイコン43は、簡易計測モードから高速計測モードに移行するための指示信号を発生させる。そして、圧力センサ駆動回路45は指示信号を入力して、簡易計測駆動回路45aを停止し、高速計測駆動回路45bを機能させる。また、これと同時にマイコン43は、圧力センサ42の出力先を制御する切替スイッチ42aを切り替える切替信号を出力する。これにより、圧力センサ42からの電気信号は、マイコン43に入力されるようになり、高速計測部43a1が計測を開始する。これにより、ガスメータ40は、高速計測モードに移行する(S1)。
以上のように、マイコン43は、簡易計測モードにおいてマイコン43は演算を行う必要がなく、しかも圧力センサ42への供給電流が小さくされていることから、正規計測モードや高速計測モードに比べると、消費電力は小さくなる。
また、ガスメータ40の高速計測部43a1は、高速計測モードに移行すると、約1ミリ秒に1回の計測間隔でガス圧力の計測を行う。そして、計測されたガス圧力波形に基づいて、判断部43bは、ガス使用状況、すなわちガバナ付きガス器具10の使用、ガバナ無しガス器具10の使用、ガス漏れのいずれかの状態に該当するかを判断する。
さらに、ガスメータ40は、高速計測モードにおいて圧力の計測を特定時間(例えば0.3秒から2.0秒程度)だけ行う。そして、特定時間経過後、マイコン43は、高速計測モードから正規計測モードに移行させるための指示信号を発生させる。これにより、圧力センサ駆動回路45は、指示信号を入力して高速計測駆動回路45bを停止させ、簡易計測駆動回路45aの駆動を開始させる。同時に、流量センサ駆動回路46は、指示信号を入力して正規計測駆動回路46bを機能させる。
さらに同時に、マイコン43は、圧力センサ42の出力先を制御する切替スイッチ42aを切り替える切替信号を出力して、圧力センサ42からの電気信号がトリガ信号発生部44に入力されるようにすることで、トリガ信号発生部44の動作を開始する。そして、正規計測駆動回路46bは流量センサ41を駆動させ、正規計測部43a2は約2秒に1回の計測間隔で、ガス流量を検出していく。このように、正規計測部43a2は、高速計測部43a1が計測しているときはガス流量の測定を停止しており、高速計測部43a1による測定が終了した後に即座にガス流量の計測を開始する。これにより、ガスメータ40は正規計測モードに移行する(S2)。
なお、高速計測モードにおいてガス漏れが発生していると判断した場合、ガスメータ40は、遮断弁を動作させて流路を閉じ、ガス漏れの防止を図ることとなる。また、高速計測モードにおいて、特別な場合には特定時間経過後であっても高速計測モードを継続させる(S3)。ここで、特別な場合とは、例えば、ガス器具10が一度着火に失敗し、失敗直後に再度着火動作を開始すると予想された場合などである。
正規計測モード時に、所定値(例えば1.5L/hrであってガスメータ40で計測可能な最低流量)を超える流量が検出されなくなったとする。すなわち、正規計測モードにおいて検出される流量がゼロ相当となったとする。この場合、マイコン43は、正規計測モードから簡易計測モードに移行させるための指示信号を発生させる。そして、流量センサ駆動回路46は指示信号を入力して正規計測駆動回路46bを機能停止させる。そして、正規計測部43a2はガス流量の測定を停止する。このようにして、ガスメータ40は簡易計測モードに移行する(S4)。
なお、流量が所定値を超えるか否かを検出する場合、1回の計測で判断するよりも数回から数十回連続で超えない場合を流量ゼロ相当とするほうが好ましい。ガス器具使用開始時など圧力振動が発生して一時的に流量ゼロ相当になる可能性があるからである。さらに、正規計測モードから簡易計測モードに移行させる場合、ガス器具10の使用が終了した直後で、ガス漏れが確実にないことを判断した後に、モード移行させるようにしてもよい。
正規計測モードにおいて所定値を超える圧力変化があった場合、すなわち高速計測部43a1が計測を停止中であり、且つ、正規計測部43a2がガス流量を計測中である状態において、トリガ信号発生部44からトリガ信号が発生したとする。この場合、マイコン43は、正規計測モードから高速計測モードに移行するための指示信号を発生させる。そして、指示信号を入力した圧力センサ駆動回路45は、簡易計測駆動回路45aを停止し、高速計測駆動回路45bを機能させると共に、指示信号を入力した流量センサ駆動回路46は、正規計測駆動回路46bを停止させる。同時に、マイコン43は、切替信号を出力して、切替スイッチ42aは、その切替信号を入力して、圧力センサ42からの出力の出力先をマイコン43からトリガ信号発生部44に切り替える。さらに同時に、計測部43aは、正規計測部43a2を停止して高速計測部43a1を機能させる。このようにして、ガスメータ40を高速計測モードに移行させる(S5)。この高速計測モードの移行により、ガスメータ40は、ガス使用中に新たなガス器具10が使用された場合、及び、ガス使用中に使用中のガス器具10とは別の箇所からガス漏れが発生した場合などにおいて、新たなガス器具10の使用であるか、ガス器具10のガス使用量が変化したのか、ガス漏れであるかを判断することができる。
ところで、高速計測モードにおいて圧力センサ42のみから信号を取得する場合、流量計測が行われなくなり、特定時間中流量計測が行われないこととなる。よって、トリガ信号がマイコン43に入力されて高速計測モードに移行する際に、マイコン43からの指示信号によって、流量センサ駆動回路46が機能を停止させることなく、正規計測駆動回路46bの駆動を開始させ、計測部43aが高速計測部43a1と正規計測部43a2との両方で並列に計測を開始させることで、正規計測モード相当の流量計測をも行う並列処理を実行することが望ましい。これにより、特定時間中に発生した流量を取りこぼすことなく、積算流量を求めることができるからである。
この場合、高速計測モードに関係する各モード移行S1,S2、S5の動作は下記の通り変更する。簡易計測モードから高速計測モードへ移行する(S1)時は、上記の処理のほかに、マイコン43からの指示信号により流量センサ駆動回路46が正規計測駆動回路46bを機能させるとともに、計測部43aが正規計測部43a2を機能させるだけでよい。高速計測モードから簡易計測モードへ移行する(S2)時には、流量センサ駆動回路46は正規計測駆動回路を機能させている状態のため、その動作変更を実施しないようにし、また、計測部43aは正規計測部43a2を機能させている状態のため、その動作変更を実施しないようにすれば良い。また、簡易計測モードから高速計測モードへ移行する(S5)時には、S2と同様に、流量センサ駆動回路46の動作変更を実施しないようにし、また、計測部43aの動作変更を実施しないようにすれば良い。
以上、図3と図4とに基づいて各モードとモード移行について説明したが、上記高速計測モードにおいてトリガ信号発生部44は機能を停止していることが望ましい。高速計測モードにおいて高速計測部43a1が計測対象を計測している間は、新たに高速計測部43a1による計測対象の計測を開始する必要がなく、その間だけトリガ信号発生部44の動作を停止することで、一層消費電力を低減できるからである。
次に、高速計測モードにおけるガス器具10の使用、及びガス漏れについての判断方法について説明する。ガバナ付きガス器具10が使用された場合、ガバナ無しガス器具10が使用された場合、及びガス漏れが発生した場合、それぞれ異なる圧力変化を示す。具体的には圧力変化を縦軸とし、時間を横軸とした場合、圧力変化の振幅及び周波数は特徴的なものとなる。マイコン43は、高速計測モード時において、圧力変化の振幅及び周波数から、ガバナ付きガス器具10が使用されたか否か、ガバナ無しガス器具10が使用されたか否か、及びガス漏れが発生したか否かを判断する。
図6は、ガバナ付きガス器具10の使用を開始したときの圧力変化の様子を示すグラフである。なお、図6において縦軸は、圧力変化量(kPa)を示し、横軸はガバナ付きガス器具10の使用を開始してからの経過時間(秒)を示している。
ガバナ付きガス器具10の使用が開始された場合、圧力は、図6に示す所定の振幅を示した後に、安定状態となる。具体的には、ガバナ付きガス器具10の使用開始直後に、一度「−0.1」kPa弱への圧力低下を示した後(符号a1参照)、約「0.05」kPaへの圧力上昇を示す(符号a2参照)。その後、圧力は約「−0.05」kPa強への圧力低下を示した後に(符号a3参照)、約「0.05」kPa弱への圧力上昇を示す(符号a4参照)。以後、徐々に振幅が小さくなりつつも圧力は振動を繰り返し、最終的には圧力変化がない安定状態となる。
このような圧力の振動が発生する理由は、ガバナ13内に調整スプリング13fが設けられているからである。すなわち、ガバナ付きガス器具10の使用が開始されると、調整スプリング13fが振動すると共に、ガバナ内弁13aについても振動し、通過口13iの開口割合についても小刻みに大きくなったり小さくなったりと変化するからである。
特に、ガバナ付きガス器具10の使用開始時においては、圧力振動の周波数や振幅に特徴が見られる。具体的には調整スプリング13fが小刻みに振動することから、圧力について細かな振動を示すこととなる。この結果、圧力波形は比較的高い周波数成分を多く含むこととなる。また、ガバナ付きガス器具10の使用開始時に調整スプリング13fの振動によって通過口13iが大きくなったり小さくなったりすることから、圧力波形は、大きな振幅を示す。
なお、圧力Pは、
Figure 2010276395
なる演算式で表すことができる。ここで、Cは振幅を示し、kは摩擦力(減衰定数)を示し、ωは復元力を示し、αは初期位相を示している。この式は多くの周波数f=ω/2πの振動の重ね合わせであることを示している。
図7は、ガバナ無しガス器具10の使用を開始したときの圧力変化の様子を示すグラフである。なお、図7において縦軸は、圧力変化量(kPa)を示し、横軸はガバナ無しガス器具10の使用を開始してからの経過時間(秒)を示している。
ガバナ無しガス器具10の使用が開始された場合、圧力は、図7に示す所定の振幅を示した後に、安定状態となる。具体的には、ガバナ付きガス器具10の使用開始直後に、一度「−0.1」kPa弱への圧力低下を示した後(符号b1参照)、約「0.01」kPaへの圧力上昇を示す(符号b2参照)。その後、圧力は約「−0.05」kPa強への圧力低下を示す(符号b3参照)。以後、圧力上昇がない状態のまま、圧力は振動を繰り返す。そして、振幅が徐々に振幅が小さくなり、最終的には圧力変化がない安定状態となる。このような圧力の振動が発生する理由は、以下による。
図8は、ガバナ無しガス器具10での燃料ガスの供給の様子を示す概略図である。図8に示すように、ガバナ無しガス器具10が使用された場合、燃料ガスは第2配管32からノズルホルダ100を通じてバーナー14等に至る。ここで、ノズルホルダ100にある流速を持った気体が流入したときはその慣性力で急には流速が小さくならずに一端ガスが圧縮され圧力が上昇する。その後上昇した圧力により流入流速が小さく(場合によっては逆流)なって圧力が下がる。これを繰り返すことで圧縮膨張の振動が発生する。
以上のように、ガバナ付きガス器具10の使用時と、ガバナ無しガス器具10の使用時とでは、圧力は振動することとなる。しかしながら、図7に示す圧力波形を図6に示す圧力波形と比較すると、以下のような差異がある。
まず、ガバナ付きガス器具10の場合、調整スプリング13fのように細かく振動する物質を有しているのに対し、ガバナ無しガス器具10の場合、そのような物質を有していない。このため、図7に示す圧力波形は、図6に示す圧力波形と同様に振動を示しているものの、全体として振動周波数が図6に示す圧力波形よりも低くなる。
さらに、ガバナ付きガス器具10の場合、調整スプリング13fの振動によって振幅が大きくなっているが、ガバナ付きガス器具10の場合、調整スプリング13fがなく、ノズルホルダ100の圧縮性による振動が発生しているのみである。このため、図7に示す圧力波形は、図6に示す圧力波形よりも振幅が小さくなる。
このような特徴から、マイコン43は、ガバナ付きガス器具10の使用であるか、ガバナ無しガス器具10の使用であるか否かを判断できることとなる。
図9は、ガス漏れ時の圧力変化の様子を示すグラフである。なお、図9において縦軸は、圧力変化量(kPa)を示し、横軸はガス漏れが発生してからの経過時間(秒)を示している。
図9に示すように、ガス漏れが発生した場合、圧力は明確な振動を示すことなく緩やかに低下していくこととなる。このように、ガス漏れの場合、調整スプリング13fの振動、及び、ノズルホルダ100の圧縮性による振動の双方が発生しないため、圧力波形には明確な振動が見られない。
以上のように、ガバナ付きガス器具10の使用開始時と、ガバナ無しガス器具10の使用開始時と、ガス漏れ発生時とでは、圧力波形に特徴的な差異がある。マイコン43は、上記の特徴から、ガバナ付きガス器具10の使用であるか、ガバナ無しガス器具10の使用であるか、ガス漏れであるかを判断することができる。
なお、ガバナ付きガス器具10の使用であるかなどを判断するにあたり、判断部43bは、周波数や振幅の値を用いても良いし、周波数や振幅を示す演算結果(例えばフーリエ変換により得られるスペクトルデータ)を用いるようにしてもよい。
また、本実施形態において判断部43bは、ガス使用状況としてガバナ付きガス器具10の使用、ガバナ無しガス器具10の使用、及びガス漏れの発生を判断するが、電子制御機能付きガス器具10(必ずガバナ付きガス器具に相当する)の使用についても判断することができる。まず、電子制御機能を有するガス器具10では、商用電源の周波数を超える周波数成分が波形に含まれる傾向にある。ここで、電子制御機能とは、少なくとも50Hz以上の速度でPIDなどの自動制御によりガス量を細かく調整することでガス燃焼量を制御する機能をいい、例えば給湯器などで温度を調整する機能をいう。これは、電子制御において少なくとも50Hzの速度でガス量を調整するため、この周波数がそのまま、ノイズ的に重畳してしまうからである。従って、ガバナ付きガス器具10のうち電子制御機能を有するものは、電子制御機能を有しないものよりもより高い周波数成分を含むこととなり、判断部43bは高い周波数成分を認識することにより電子制御機能付きガス器具10を判断することができる。
次に、フローチャートを参照して、本実施形態に係るガスメータ40の動作を説明する。図10は、第1実施形態に係るガスメータ40の動作の詳細を示すフローチャートであり、簡易計測モードにおける動作を示している。
簡易計測モードでは、簡易計測駆動回路45aによって圧力センサ42が連続的に駆動され、トリガ信号発生部44は、圧力センサ42からの電気信号を連続的に入力する。このような状態において、マイコン43は、トリガ信号を入力したか否かを判断する(S10)。トリガ信号を入力していないと判断した場合(S10:NO)、入力したと判断するまで、この処理が繰り返される。
一方、トリガ信号を入力したと判断した場合(S10:YES)、所定の出力変化を超える電気信号がトリガ信号発生部44に入力されたと判断できる。すなわち、ある程度の流量のガスが流路内を流れようとしていると判断できる。このような場合、マイコン43は、切替信号を出力する(S11)。この切替信号によって圧力センサ42からの電気信号の出力先が、トリガ信号発生部44からマイコン43に切り替わるように、切替スイッチ42aは切り替えられる。そして、マイコン43は、指示信号を圧力センサ駆動回路45に出力する(S12)。これにより、圧力センサ駆動回路45は、簡易計測駆動回路45aを停止するとともに高速計測モード駆動回路45bが機能することとなり、計測モードは、簡易計測モードから高速計測モードに移行する。次いで、トリガ信号発生部44は停止する(S13)。その後、図9に示す処理は終了する。
なお、高速計測モードにおいて正規計測モード相当の計測を行う場合は、ステップS12で出力される指示信号において、流量センサ駆動回路46にも指示信号を入力し、指示信号を入力した流量センサ駆動回路46は、正規計測駆動回路46bの駆動を開始すればよい。
図11は、第1実施形態に係るガスメータ40の動作の詳細を示すフローチャートであり、高速計測モードにおける動作を示している。図11に示すように、高速計測モードにおいて、まず高速計測部43a1は動作を開始する(S20)。その後、高速計測部43a1は、第1所定時間(具体的には1ミリ秒)経過したか否かを判断する(S21)。第1所定時間経過していないと判断した場合(S21:NO)、経過したと判断されるまで、この処理が繰り返される。第1所定時間経過したと判断した場合(S21:YES)、高速計測部43a1は計時した時間をリセットする(S22)。そして、高速計測部43a1は、圧力センサ42からの信号に基づいて、流路内のガス圧力を検出すると共に、検出したガス圧力を記憶する(S23)。
その後、高速計測部43a1は、特定時間(具体的には0.3秒〜2.0秒)経過したか否かを判断する(S24)。この処理において高速計測部43a1は、圧力データが所定個数(例えば300〜2000個)溜まったか否かによって特定時間経過したか否かを判断することとなる。特定時間を経過していないと判断した場合(S24:NO)、処理はステップS21に移行する。
一方、特定時間経過したと判断した場合(S24:YES)、判断部43bは、動作を開始して、特定時間中にステップS23において計測及び記憶したガス圧力のデータに基づいて、ガス器具10の使用やガス漏れを判断する(S25)。その後、マイコン43は、ステップS25の処理においてガス漏れ無しと判断されたか否かを判断する(S26)。
ガス漏れ無しと判断されていた場合(S26:YES)、マイコン43は、切替信号を出力する(S27)。この切替信号によって圧力センサ42からの電気信号の出力先が、マイコン43からトリガ信号発生部44に切り替わるように、切替スイッチ42aは切り替えられる。そして、マイコン43は、指示信号を発生させる(S28)。これにより、圧力センサ駆動回路45は、指示信号を入力して、高速計測駆動回路45bを停止し、簡易計測駆動回路45aの駆動を開始する。さらに、流量センサ駆動回路46は、指示信号を入力して、正規計測駆動回路46bの駆動を開始する。そして、トリガ信号発生部44が起動することにより、計測モードは、高速計測モードから正規計測モードに移行する。その後、高速計測部43a1は計測を停止することとなる(S29)。そして、図11に示す処理は終了する。
一方、ガス漏れ無しと判断されていなかった場合(S26:NO)、すなわち、ガス漏れがあったと判断されていた場合、マイコン43は、遮断弁を遮断すると共に、警報等を行う(S30)。その後、マイコン43は、指示信号を出力し(S31)、指示信号に従って、圧力センサ駆動回路45は機能を停止する。そして、高速計測部43a1は計測を停止することとなる(S29)。そして、図10に示す処理は終了する。
図12は、第1実施形態に係るガスメータ40の動作の詳細を示すフローチャートであり、正規計測モードにおける動作を示している。図12に示すように、まず、正規計測モードにおいて正規計測部43a2は動作を開始する(S40)。その後、正規計測部43a2は第2所定時間(具体的には2秒)経過したか否かを判断する(S41)。第2所定時間経過したと判断した場合(S41:YES)、マイコン43は計時した時間をリセットする(S42)。
そして、正規計測部43a2は、流量センサ41からの信号に基づいて、流路内のガス流量を検出する(S43)。次いで、正規計測部43a2は、ステップS43において検出した流量が、所定値(例えば1.5L/hr)を超える流量であるか否かを判断する(S44)。所定値を超える流量であると判断した場合(S44:YES)、正規計測部43a2は、ステップS43において計測された流量を積算する(S45)。その後、処理はステップS41に移行する。
一方、所定値を超える流量でないと判断した場合(S44:NO)、マイコン43は、指示信号を発生させる(S46)。これにより、指示信号を入力した流量センサ駆動回路46は機能を停止する。このとき、圧力センサ駆動回路45は簡易計測駆動回路45aが駆動したままの状態である。その後、正規計測部43a2は動作を停止する(S47)。そして、計測モードは、正規計測モードから簡易計測モードに移行し、図12に示す処理は終了する。なお、ステップS44の処理では、1回だけ「NO」と判断された場合に、ステップS46の処理に進むが、これに限らず、ステップS44において複数回連続して「NO」と判断された場合に、ステップS46の処理に進むことが望ましい。これにより、脈動により瞬間的に流量が所定値を超えなかった場合に簡易計測モードに移行することを防止できるからである。
ところで、ステップS41において第2所定時間経過していないと判断した場合(S41:NO)、マイコン43は、トリガ信号を入力したか否かを判断する(S48)。トリガ信号を入力していないと判断した場合(S48:NO)、処理はステップS41に移行する。
一方、トリガ信号を入力したと判断した場合(S48:YES)、マイコン43は、切替信号を出力し(S49)、次いで、指示信号を出力する(S50)。切替信号を入力した切替スイッチ42aは、圧力センサからの電気信号の出力先を、トリガ信号発生部44からマイコン43にするように切り替える。また、指示信号を入力した圧力センサ駆動回路45は、簡易計測駆動回路45aの駆動を停止して、高速計測駆動回路45bの駆動を開始する。同時に、指示信号を入力した流量センサ駆動回路46は、機能を停止する。その後、トリガ信号発生部44は停止すると共に(S51)、正規計測部43a2は計測を停止する(S48)。これにより、計測モードは、正規計測モードから高速計測モードに移行する。そして、図12に示す処理は終了する。
高速計測モードにおいて正規計測モード相当を駆動する場合、図11に説明した高速計測モードの動作と図12に説明した正規計測モードをマルチタスク動作で同時に動作させればよい。その場合、図11のステップS28や図12のステップS50では、流量センサ駆動回路46への指示信号出力は必要なくなる。
図13は、図11に示したステップS25の詳細を示すフローチャートであり、ガス器具10の使用及びガス漏れ判断に関する処理を示している。図13に示すように、まず、判断部43bは、図11のステップS23において記憶したガス圧力の波形の周波数を分析すると共に(S60)、振幅を分析する(S61)。
その後、判断部43bは、ステップS60の分析結果に基づいて、波形内に判別値以上の周波数成分が規定値以上含まれるか否かを判断する(S62)。判別値以上の周波数成分が規定値以上含まれると判断した場合(S62:YES)、すなわち図6に示した圧力波形のようにある程度高い周波数成分を多く含む場合、判断部43bは、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断する(S63)。そして、図13に示す処理は終了し、処理は図11のステップS26に移行する。
また、波形内に判別値以上の周波数成分が規定値以上含まれないと判断した場合(S62:NO)、判断部43bは、第1の山の振幅値(すなわち圧力が変化してから最初に振幅が正方向に大きくなったときの最大値、又は、全体を通して最も振幅が正方向に大きくなったときの値)が元圧(図6等の縦軸で「0」の圧力)に所定量を加えた値以上であるか否かを判断する(S64)。第1の山の振幅値が元圧に所定量を加えた値以上であると判断した場合(S64:YES)、判断部43bは、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断する(S63)。そして、図13に示す処理は終了し、処理は図11のステップS26に移行する。
一方、第1の山の振幅値が元圧に所定量を加えた値以上でないと判断した場合(S64:NO)、判断部43bは、第1の山の振幅値が元圧とほぼ同等の値(具体的には元圧±規定の値)であるか否かを判断する(S65)。第1の山の振幅値が元圧とほぼ同等の値であると判断した場合(S65:YES)、判断部43bは、ガバナ無しガス器具10の使用であると判断する(S66)。そして、図13に示す処理は終了し、処理は図11のステップS26に移行する。
また、第1の山の振幅値が元圧とほぼ同等の値でないと判断した場合(S65:NO)、判断部43bは、第1の山の振幅値が元圧に所定量を減算した値以下であるか否かを判断する(S67)。第1の山の振幅値が元圧に所定量を減算した値以下であると判断した場合(S67:YES)、判断部43bは、流量センサ41からの信号に基づいて規定量以上の流量が検出されるか否かを判断する(S68)。
規定量以上の流量が検出されると判断した場合(S68:YES)、すなわち、ガス器具10の使用による周波数及び振幅の特徴が得られず、流路内のガス圧力が低下し、しかも規定量以上の流量が検出された場合、判断部43bは、ガス漏れであると判断する(S69)。そして、図13に示す処理は終了し、処理は図11のステップS26に移行する。
ところで、第1の山の振幅値が元圧に所定量を減算した値以下でないと判断した場合(S67:NO)、及び、規定量以上の流量が検出されないと判断した場合(S68:NO)、判断部43bは、ガス器具10の使用及びガス漏れのいずれにも該当しないと判断する(S70)。そして、図13に示す処理は終了し、処理は図11のステップS26に移行する。
なお、ガス器具10の使用及びガス漏れについては、図13に示すものに限らず、例えば、他の方法によって判断されてもよい。例えば、判断部43bは、ステップS62又はステップS64において「YES」と判断した場合、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断するが、これに限らず、ステップS62及びステップS64の双方において「YES」と判断した場合、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断してもよい。
また、判断部43bは、圧力波形の減衰係数が予め定められた値以下である場合に、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断してもよい。さらに、判断部43bは、第1の山の振幅値が、第1の谷の振幅値(すなわち圧力が変化してから最初に振幅が負方向に大きくなったときの最小値、又は、全体を通して最も振幅が負方向に大きくなったときの値)よりも小さい場合に、ガバナ付きガス器具10の使用であると判断してもよい。さらには、上記した内容を各種組み合わせて、ガバナ付きガス器具10の使用を判断してもよい。
このようにして、第1実施形態に係るガスメータ40及び計測方法によれば、圧力センサ42から入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合、トリガ信号を発生させる。ここで、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時には、流路内に圧力変化が発生して、圧力センサ42から入力した電気信号が所定の出力変化を超える状態となる。よって、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時にトリガ信号が発生することなる。そして、トリガ信号が発生された場合に、トリガ信号の発生から流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を計測する。このため、トリガ信号が発生する前には計測対象を計測することなく、適切なタイミングで計測を開始することができる。さらに、適切に計測を開始するために、圧力センサ42の出力に基づく圧力値を計測する必要がなく、出力変化が所定値を超えることを監視するだけでよいため、簡便な構成とすることができると共に、圧力センサ42や流量センサ41で常時圧力や流量の出力に基づく圧力値や流量値を計測してトリガ信号を出力する場合に比べると、消費電力を低減することができる。以上より、消費電力の増大を抑制しつつ、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時を特定することができる。
また、トリガ信号の発生から特定時間だけ流路内の計測対象を計測すると共に、計測された測定対象の波形データからガス使用状況を判断するため、ガス使用開始時又はガス漏れ発生時から特定時間経過するまでの波形データが取得することができ、それ以降の時間帯の波形データを取得してしまう事態を防止することができる。従って、ガス使用状況を判断するためのデータ取得について適切化を図ることができる。
また、積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔でガス流量を測定する正規計測部43a2を備え、正規計測部43a2は、高速計測部43a1が計測しているときはガス流量の測定を停止し、高速計測部43a1が測定を終了した後にガス流量の計測を開始する。このため、必要なときにガス流量の計測をすると共に、ガス使用状況を判断するための計測時には正規計測部43a2によるガス流量の計測を停止することで、消費電力を低減させることができる。さらに、高速計測部43a1と正規計測部43a2とで、同時に計測動作をすることがないため、一部共通の構成をとることができ、装置を簡素化できる。また、計測対象がガス流量である場合には、流量センサ41も共通化することができ、さらに装置を簡素化することができる。
また、積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔でガス流量を測定する正規計測部43a2を備え、正規計測部43a2は、トリガ信号の発生から測定を開始し、高速計測部43a1は、トリガ信号の発生から特定時間だけ流路内の計測対象を計測する。このため、積算流量を求めるにあたり、流量が発生していないときや流量が安定しているときなど、計測しなくても良いときにはガス流量を計測せずに、流量変化があったときにだけ流量計測を開始することができ、流量計測にかかる計測を省略でき、ひいては消費電力を削減できる。
また、高速計測部43a1は、自己が計測を停止中で、且つ、正規計測部43a2がガス流量を計測中である状態において、トリガ信号が発生された場合、計測対象の計測を開始するため、ガス器具10の使用中において、新たなガス器具10が使用された場合やガス漏れが発生した場合にトリガ信号が発生されることとなり、ガス器具10の使用中であっても、新たなガス器具10の使用やガス漏れなどのガス使用状況を判断することができる。
また、積算流量を求めるにあたり、流量が発生していない(例えば1.5L/hr未満)時を判断することで、流量が発生しておらず計測しなくても良いことを判断して、適切なときにガス流量の計測を停止できる。これにより、ガス流量を計測しなくて良いときにガス流量の計測を停止して、流量変化があったときにだけ流量計測を開始することができ、流量計測を省略できると共に、一層消費電力を削減できる。
また、トリガ信号発生部44は高速計測部43a1が計測対象を計測している間は動作を停止しているため、高速計測部43a1が計測対象を計測している間は、新たに高速計測部43a1による計測対象の計測を開始する必要がなく、その間だけトリガ信号発生部44の動作を停止することで、一層消費電力を低減できる。
また、トリガ信号発生部44は、圧力センサ42からの電気信号を微分する微分回路を含み、微分回路の微分出力に基づいてトリガ信号を発生させるため、微分出力の大小によって圧力の変化度合いを判断でき、トリガ信号発生部44が圧力センサ42からの電気信号について所定の出力変化を超えたかどうかを演算する必要がなく、トリガ信号発生部44の構成を簡素化することができる。
なお、第1実施形態に係るガスメータ40では、トリガ信号発生部44からのトリガ信号を1つの入力ポートP1から入力しているが、これに限らず、以下のようにしてもよい。すなわち、トリガ信号発生部44からのトリガ信号を入力する入力ポートをマイコン43に2つ設け、正方向に所定の圧力変化があった場合に出力するトリガ信号を1つのポートから入力し、負方向に所定の圧力変化があった場合に出力するトリガ信号を残り1つのポートから入力する。これにより、マイコン43は、正方向変化したか、負方向に変化したかについて判断する必要がなくなり、処理負荷を減じて一層消費電力を低減できる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態に係るガスメータ40は、第1実施形態のものとほぼ同様であるが、一部構成及び処理が異なっている。以下、第1実施形態との相違点のみを説明する。
図14は、本発明の第2実施形態に係るガスメータ40の構成図である。図14に示すように、第2実施形態に係るガスメータ40は、トリガ信号発生部44からのトリガ信号の出力先が第1実施形態と異なると共に、新たにアナログスイッチ(スイッチ手段)47を備えている。
このようなガスメータ40では、簡易計測モードにおいてアナログスイッチ47がオフとなっており、トリガ信号発生部44からのトリガ信号が入力されるまで、マイコン43には電源電圧が供給されない状態となっている。
一方、トリガ信号発生部44からトリガ信号が出力されると、アナログスイッチ47はオン状態となる。また、マイコン43は、トリガ信号発生部44からトリガ信号が出力されてアナログスイッチ47がオン状態となることにより、電源電圧が供給され、オン状態となる。
また、トリガ信号は、切替スイッチ42a及び圧力センサ駆動回路45に直接出力される。これにより、切替スイッチ42aはマイコン43からの切替信号によらず、電気信号の出力先をマイコン43側に切り替えることとなる。同様に、圧力センサ駆動回路45は、マイコン43からの指示信号を入力することなく、簡易計測駆動回路45aを停止し、高速計測駆動回路45bの駆動を開始する。そして、マイコン43は、高速計測部43a1を起動させることで、計測モードを簡易計測モードから高速計測モードに移行させることとなる。
なお、一度トリガ信号を入力した切替スイッチ42a、圧力センサ駆動回路45及びアナログスイッチ47は、モード移行状態やマイコンのオン状態から移行前の状態に戻らないように工夫されている必要がある。具体的には、アナログスイッチ47にロジック回路を設けてマイコン43から出力されるリセット信号の入力がなければ移行前の状態に戻らないようにすればよい。あるいは、トリガ信号発生部44のヒステリシスを大きくして、マイコン43から出力されるリセット信号の入力がなければトリガ信号発生部44からの出力がオフ状態に戻らないようにすればよい。
また、第2実施形態においてトリガ信号発生部44は微分回路のみならず、波形整形回路を備え、波形整形されたトリガ信号を出力して、アナログスイッチ47をオン状態としたり、高速計測モード駆動回路45bを機能させたりするほうが好ましいことは言うまでもない。
以上のようにガスメータ40を構成することにより、簡易計測モードではマイコン自体、すなわち計測部43a1及び判断部43bを停止状態にでき、一層消費電力を抑えることができる。なお、本実施形態では高速計測部43a1と正規計測部43a2と判断部43bが同じマイコン43内の1機能として存在しているが、別々のマイコンやマイコン周辺回路の1機能として存在し、アナログスイッチ47がオン状態となることにより、別々のマイコンやマイコン周辺回路に電源電圧が供給される構成となっていてもよい。
ところで、第2実施形態に係るガスメータ40は、正規計測モードから簡易計測モードに移行する際に、アナログスイッチ47をオフする信号を、出力ポートP2から出力してアナログスイッチ47をオフ状態とする。また、正規計測モードから簡易計測モードに移行する際には、切替信号を出力して、出力先をトリガ信号発生部44に戻しておく。
このようにして、第2実施形態に係るガスメータ40によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、第2実施形態によれば、高速計測部43a1及び判断部43bのそれぞれは、トリガ信号が出力されてアナログスイッチ47がオン状態となることにより、電源電圧が供給されるマイコン43の1機能として構成されているため、高速計測部43a1及び判断部43bは、トリガ信号が出力される際に電源オンとなり、トリガ信号が出力されるまでは停止状態にある。従って、一層消費電力を低減することができる。なお、本実施形態において高速計測部43a1及び判断部43bは、双方がマイコン43の1機能であるが、これに限らず、いずれか一方のみがマイコン43の1機能となっていてもよい。さらに、マイコン43のみの1機能に限らず、マイコン43とマイコン周辺回路とからなる1機能として構成されていてもよい。
また、正規計測部43a2は、トリガ信号発生部44からトリガ信号が出力されてアナログスイッチ47がオン状態となることにより、電源電圧が供給されるマイコン43の1機能として構成されため、正規計測部43a2は、トリガ信号が出力される際に電源オンとなり、トリガ信号が出力されるまでは停止状態にある。従って、流量が発生していないときや流量が安定しているときなど、計測しなくても良いときにはガス流量を計測せずに、流量変化があったときにだけ流量計測を開始することができ、流量計測にかかる計測を省略できると共に、一層消費電力を低減することができる。なお、この場合においても正規計測部43a2はマイコン43のみの1機能に限らず、マイコン43とマイコン周辺回路とからなる1機能として構成されていてもよい。
なお、近年のマイコンは低消費電力モード・スリープモードなどの機能を持っており、モード切替端子への信号入力でモードを切り替えることもできるため、そのような端子へトリガ信号を入力して、低消費電力モードから通常モードへ切り替えるように構成してもよい。
加えて、正規計測モードにおいてトリガ信号発生部44は機能を停止していてもよい。正規計測モードにおいて正規計測部43a2が計測対象を計測している間は、新たに正規計測部43a2による計測対象の計測を開始する必要がなく、その間だけトリガ信号発生部44の動作を停止することで、一層消費電力を低減できるからである。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3実施形態に係るガスメータ40は、第1実施形態のものとほぼ同様であるが、一部構成及び処理が異なっている。以下、第1実施形態との相違点のみを説明する。
図15は、本発明の第3実施形態に係るガスメータ40の構成図である。図15に示すように、第3実施形態に係るガスメータ40は、圧力センサ駆動回路45及び流量センサ駆動回路46に高速計測駆動回路45b,46aを持っていない。また、切替スイッチ42aが無く、圧力センサ42からの電気信号の出力先はトリガ信号発生部44だけになっている。また、マイコン43内に判断部43bを無くしているとともに、マイコン43内の計測部43aは、正規計測部43a2のみから構成されている。
第3実施形態において、まず、ガスが使用されていない状態では、ガスメータ40は簡易計測モードとなる。このとき、ガスメータ40において、圧力センサ駆動回路45は、圧力センサ42を低消費電力で連続的に駆動させるように簡易計測駆動回路45aを機能させ、トリガ信号発生部44は、圧力センサ42から連続的に出力される電気信号を入力する。流量センサ駆動回路46は動作していない。
ここで、トリガ信号発生部44は上述したように構成されており、圧力センサ42からの電気信号が所定の出力変化を超えない場合、すなわち所定時間以内に所定値を超える圧力変化がない場合、トリガ信号発生部44からは、トリガ信号が出力されないようになっている。これにより、簡易計測モードが維持されることとなる。
第3実施形態においても、簡易計測モードは図10に示すフローチャートと同様に実施される。まず、トリガ信号が入力されない間は、ステップS10を繰り返す。一方、簡易計測モードにおいて圧力センサ42からの電気信号が所定の出力変化を超える場合、すなわち、所定時間以内に所定値を超える圧力変化があった場合、トリガ信号発生部44は、トリガ信号を発生させ、マイコン43にトリガ信号が入力する(S10)。次にマイコン43は、ステップS11の切替信号出力は実施せずに、簡易計測モードから正規計測モードに移行するための指示信号を発生させる(S12)。そして、圧力センサ駆動回路45は、指示信号を入力して、駆動を停止し、同時に、流量センサ駆動回路46は、指示信号を入力して、正規計測駆動回路の駆動を開始する。そして、計測部43aは正規計測部43a2を機能させる。その後、トリガ信号発生部は機能を停止して(S13)、ガスメータ40は、正規計測モードに移行する。
第3実施形態において、正規計測モードは図12に類似のフローチャートで実施される。相違点は、ステップS41で第2所定時間を経過していない場合は無条件でステップS41を繰り返し、ステップS48からステップS51の動作を実施しない点で異なるだけである。
このようにして、第3実施形態に係るガスメータ40によれば、第1実施形態と同様に、消費電力の増大を抑制しつつ、ガス使用開始時を特定することなどができる。
さらに、第3実施形態によれば、積算流量を求めるにあたり、流量が発生していない時や流量が安定している時など、計測しなくても良い時にはガス流量を計測せずに、流量変化があった時にだけ流量計測を開始することができ、流量計測にかかる計測を省略でき、ひいては消費電力を削減できる。加えて、ガス流量の計測を必要な時にだけ実施することができ、計測精度を悪くせずに消費電力を削減できる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、各実施形態を組み合わせるようにしてもよい。例えば、本実施形態において高速計測モードは、1ミリ秒に1回の計測間隔となっていたが、これに限らず、より短い計測間隔(0.1ミリ秒)又は長い計測間隔(10ミリ秒)であってもよいし、常時圧力センサ42が駆動されて常時圧力が検出される状態となっていてもよい。加えて、正規計測部43a2は、第2所定時間(例えば2秒)毎に常時ガス流量を計測してもよい。この場合、流量センサ駆動回路46の正規計測駆動回路46bは動作を停止せず、常時流量センサ41を駆動させることとなる。
また、本実施形態においてトリガ信号発生部44はガスメータ40の一部として存在しているが、これに限らず、トリガ信号発生部44をガスメータ40から取り出してトリガ信号発生装置として構成してもよい。また、トリガ信号発生部44のみならず、計測部43aや判断部43bや駆動回路45等についてもガスメータ40から取り出して構成してもよい。
また、本実施形態においてトリガ信号発生部44は、微分回路を含んで構成されているが、これに限らず、ハイパスフィルタを含んで構成されてもよい。ハイパスフィルタを用いる場合、カットオフ周波数は5Hz以下が好ましい。さらに、トリガ信号発生部44は、バンドパスフィルタを含んで構成されていることが望ましい。バンドパスフィルタとすることにより、高周波ノイズについてもカットすることができ、トリガ信号の発生精度を向上させることができるからである。なお、バンドパスフィルタを用いた場合、低周波側のカットオフ周波数は5Hz以下であり、高周波側のカットオフ周波数は200Hz以上とするとよい。
また、第1及び第2実施形態において、正規計測部43a2は簡易計測モードにおいては流量を計測していないが、これに限らず、簡易計測モードにおいても第2所定時間毎もしくはそれより長い計測間隔でガス流量を測定してもよい。
また、第1及び第2実施形態において、流量センサ駆動回路46、流量センサ41、及び、正規計測部43a2を取り外して、ガス流量の計測をしない、ガス漏れ及びガス器具判別専用装置とすることもできる。
また、第1及び第2実施形態において、ステップS25で詳細な解析を行い、個別のガス器具の判別まで実施して、ガス器具判別装置とすることもできる。個別のガス器具の使用が判別できると、個別のガス器具の使用状況の監視などができるようになる。
また、本実施形態において、正規計測部43a1はガス流量が所定値を超えない場合に簡易計測モードに移行して測定を停止するが、これに限らず、測定したガス流量が所定の変化量を超えないと判断した場合(例えば±1.5L/hr未満の場合)、ガス流量の測定を停止してもよい。これにより、流量変化があった時にだけ流量を詳細に計測することとなり、流量が安定しているときには流量計測を省略できると共に、一層消費電力を削減できる。加えて、流量の計測を停止する場合に限らず、計測間隔である第2所定時間を長くするようにしてもよい。これによっても、流量が安定しているときには流量計測を省略できると共に、一層消費電力を削減できるからである。
さらに、本実施形態において、正規計測部43aはガス流量が所定値を超えない場合に簡易計測モードに移行して測定を停止するが、これに限らず、トリガ信号発生部44からトリガ信号が規定時間発生しなかった場合、ガス流量の測定を停止するようにしてもよいし、計測間隔である第2所定時間を長くするようにしてもよい。トリガ信号発生部44からトリガ信号が規定時間発生しないという事は、圧力が安定していてガス流量が所定の変化量(例えば±1.5L/hr)を超えない状態であると判断できるため、ガス流量の変化を監視する必要が無く、簡便な構成とすることができ、一層消費電力を削減できる。
また、本実施形態において指示信号はマイコン43から出力されるが、これに限らず、マイコン43の外部に、指示信号の発生用のアナログ回路を設けるようにしてもよい。
1…ガス供給システム
10…ガス器具
12…遮断弁
13…ガバナ
13a…ガバナ内弁
13b…ノズル
13c…外壁
13d…ガバナキャップ
13e…ダイヤフラム
13f…調整スプリング
13g…調整ネジ
13h…空気孔
14…バーナー
20…調整器
31…第1配管
32…第2配管
40…ガスメータ(計測装置)
41…流量センサ
42…圧力センサ
43…マイコン
43a…計測部
43a1…高速計測部(第1計測手段)
43a2…正規計測部(第2計測手段)
43b…判断部(判断手段)
44…トリガ信号発生部(トリガ信号発生手段)
45…圧力センサ駆動回路
45a…簡易計測駆動回路
45b…高速計測駆動回路
46…流量センサ駆動回路
46a…高速計測駆動回路
46b…正規計測駆動回路
47…アナログスイッチ(スイッチ手段)

Claims (17)

  1. 流路内のガス圧力に応じた電気信号を出力する圧力センサと、
    前記圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合、トリガ信号を発生させるトリガ信号発生手段と、
    流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を所定時間毎の計測間隔で計測する計測手段と、を備え、
    前記計測手段は、前記トリガ信号発生手段により前記トリガ信号が発生された場合に、前記トリガ信号の発生から前記計測対象の計測を開始する
    ことを特徴とする計測装置。
  2. 前記所定時間は、第1所定時間であり、
    前記計測手段は、前記トリガ信号発生手段によりトリガ信号が発生された場合に、前記トリガ信号の発生から特定時間だけ流路内の前記計測対象を第1所定時間毎の計測間隔で計測する第1計測手段であると共に、
    前記第1計測手段により計測された測定対象の波形データから、ガス使用状況を判断する判断手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記トリガ信号発生手段からトリガ信号を入力してオン状態となるスイッチ手段をさらに備え、
    前記第1計測手段及び前記判断手段の少なくとも一方は、前記トリガ信号発生手段からトリガ信号が出力されて前記スイッチ手段がオン状態となることにより、電源電圧が供給されるマイコン又はマイコンとマイコン周辺回路との1機能として構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
  4. 積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔で常時ガス流量を測定する第2計測手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の計測装置。
  5. 積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔でガス流量を測定する第2計測手段をさらに備え、
    前記第2計測手段は、前記第1計測手段が計測しているときはガス流量の測定を停止し、前記第1計測手段が測定を終了した後にガス流量の計測を開始する
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の計測装置。
  6. 積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔でガス流量を測定する第2計測手段をさらに備え、
    前記第2計測手段は、前記トリガ信号の発生から測定を開始し、
    前記第1計測手段は、前記トリガ信号の発生から特定時間だけ流路内の前記計測対象を計測する
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の計測装置。
  7. 前記第1計測手段は、自己が計測を停止中で、且つ、前記第2計測手段がガス流量を計測中である状態において、前記トリガ発生手段からトリガ信号が発生された場合、前記計測対象の計測を開始する
    ことを特徴とする請求項6に記載の計測装置。
  8. 前記トリガ信号発生手段は、前記第1計測手段が前記計測対象を計測している間は、動作を停止している
    ことを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の計測装置。
  9. 前記計測手段は、積算流量を求めるために第2所定時間毎の計測間隔でガス流量を測定する第2計測手段である
    ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  10. 前記トリガ信号発生手段からトリガ信号を入力してオン状態となるスイッチ手段をさらに備え、
    前記第2計測手段は、前記トリガ信号発生手段からトリガ信号が出力されて前記スイッチ手段がオン状態となることにより、電源電圧が供給されるマイコン又はマイコンとマイコン周辺回路との1機能として構成されている
    ことを特徴とする請求項9に記載の計測装置。
  11. 前記トリガ信号発生手段は、前記第2計測手段がガス流量を測定している間は、動作を停止している
    ことを特徴とする請求項6、請求項9及び請求項10のいずれか1項に記載の計測装置。
  12. 前記第2計測手段は、測定したガス流量が所定値を超えないと判断した場合、ガス流量の測定を停止するか、もしくは、前記第2所定時間を長くする
    ことを特徴とする請求項5から請求項7、請求項9及び請求項11のいずれか1項に記載の計測装置。
  13. 前記第2計測手段は、測定したガス流量が所定の変化量を超えないと判断した場合、ガス流量の測定を停止するか、もしくは、前記第2所定時間を長くする
    ことを特徴とする請求項5から請求項7、請求項9及び請求項12のいずれか1項に記載の計測装置。
  14. 前記第2計測手段は、前記トリガ信号発生手段から前記トリガ信号が規定時間発生しなかった場合、ガス流量の測定を停止するか、もしくは、前記第2所定時間を長くする
    ことを特徴とする請求項5から請求項7、請求項9、請求項10、請求項12、請求項13のいずれか1項に記載の計測装置。
  15. 前記トリガ信号発生手段は、前記圧力センサからの電気信号を入力する微分回路を含み、前記微分回路の微分出力が規定値より大きい場合、前記圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超えるとしてトリガ信号を発生させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の計測装置。
  16. 流路内のガス圧力に応じた電気信号を出力する圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合、トリガ信号の発生から流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を計測する計測手段に対して、トリガ信号を発生させるトリガ信号発生手段を備える
    ことを特徴とするトリガ信号発生装置。
  17. 流路内のガス圧力に応じた電気信号を出力する圧力センサから入力した電気信号が所定の出力変化を超える場合、トリガ信号を発生させるトリガ信号発生工程と、
    流路内のガス圧力及びガス流量の少なくとも一方からなる計測対象を所定時間毎の計測間隔で計測する計測工程と、を備え、
    前記計測工程では、前記トリガ信号発生工程において前記トリガ信号が発生された場合に、前記トリガ信号の発生から前記計測対象の計測を開始する
    ことを特徴とする計測方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012225554A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 Yazaki Corp ガス状況判断装置、ガス状況判断方法及びトリガ信号発生装置

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