JP5236578B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関に供給する空気量を制御する技術に関する。
火花点火内燃機関の気筒に供給される空気量はスロットル弁の開度を調整することによって制御されている。排気ガスを気筒に環流させるEGR(Exhaust Gas Recirculation)技術を使用するときは、スロットル弁とEGR制御弁との協調制御が行われる。
特許文献1には、水素を燃焼させるエンジンにおいて、吸入空気量を吸気管に設けたスロットル弁で制御するとともに、過給機のタービン下流から過給機のコンプレッサ上流に排気ガスを環流させる技術が記載されている。スロットル弁およびEGR制御弁の協調制御により気筒に供給される空気量が制御される。
このように複数の弁を協調制御すると制御プログラムが複雑になり、制御が適切でないとエミッションが悪化するなどの問題を生じる。また、制御デバイスが複雑化することにより関連部品も複雑化し、部品点数およびエンジン重量の増加やコストの上昇が予想され、商品性の悪化が懸念される。
特開2006−299890号公報
スロットル弁およびEGR制御弁という複数の弁の協調制御を必要とすることなく内燃機関への吸入空気量を制御する装置を提供する。
この発明は、上記の課題を解決する内燃機関の制御装置を提供する。この内燃機関は、吸気通路、前記吸気通路に接続された過給機、前記内燃機関の排気通路と前記吸気通路を連通する還流通路、および前記還流通路の流量を制御する還流制御弁を備える。前記吸気通路は、流速を増加させベンチュリ効果により下流の圧力を低下させる絞り部を備え、前記還流通路は、前記絞り部と前記過給機との間において前記吸気通路に接続しており、前記還流制御弁の開度を制御することにより、前記内燃機関に供給される空気量が制御される。
この発明によると、内燃機関に供給される新気は、低負荷運転時には、主に気筒における燃焼サイクルによって発生する負圧によって気筒に吸入され、中、高負荷運転時には、主に過給機により加圧された新気が、吸入工程中の気筒に充填される。吸気通路と環流通路との圧力差が小さい低負荷時には、吸気管に設けられた絞り部のベンチュリ効果により圧力が低下した絞り部下流に大量のEGRを導入できるため、EGR率を調整することによって新気の吸入量を調整することができる。中、高負荷運転時には、過給機タービン下流の背圧が上昇することにより、還流通路内の圧力も上昇し大量のEGRを導入できるため、EGR率を調整することにより、新気の供給量を調整することができる。したがって、全運転領域に於いて、気筒に供給される新気量を環流制御弁(以下、EGR制御弁と呼ぶ。)によって制御することができる。その結果、吸気管に吸気制御用のスロットル弁を設けることなく、吸入空気量を制御し、機関出力は燃料供給量を調整することにより制御することができる。
この発明の一形態(請求項1)によると、EGRにより内燃機関に供給する空気量を調整するので、低コストで簡易な制御システムを実現することができる。主としてスロットル制御により空気量を調整する内燃機関よりもポンピングロスを大幅に減少させることができる。吸気絞り部を設けることにより、吸気通路内に負圧を発生させることができるので、過給機タービン下流とコンプレッサ上流の圧力差が小さく、過給機の効果が得にくい低負荷運転時においても、大量のEGRを供給することができる。
この発明の一実施形態(請求項2)では、EGR制御弁は、内燃機関の空気過剰率が1になるように制御される。EGR還流量を制御することにより、内燃機関に供給される空気量を空気過剰率が1となるよう調整して、全運転領域において理論空燃比で燃焼させることができる。
また、この発明のもう一つの実施形態(請求項3)では、予め決められた低負荷領域では、EGR制御弁は、空気過剰率が1より大きい値になるよう制御される。所定の低負荷運転領域で燃焼温度の低いリーン運転を実施することにより、NOxの発生を抑制することができ、低負荷運転時のエミッション性能を向上させることができる。
さらに、この発明の一実施形態(請求項4)では、この低負荷領域ではEGR制御弁を全閉とする。上記実施形態の効果に加えて、EGR制御弁を全閉にするので、制御が簡略化できる。
また、この発明の別の実施形態(請求項5)では、内燃機関の負荷状態が前記低負荷領域を超えるとき、空気過剰率が1になるまでEGR制御弁の開度を漸増させる制御を行う。急激なEGRの導入を防ぐことにより、トルクショックの発生を抑制することができる。
さらに、この発明の一実施形態(請求項6)では、前記低負荷領域では還流率が一定になるようEGR制御弁を制御する。理論空燃比(ストイキ)運転に移行するときのEGRの導入の変化量を小さくすることができる。これにより、急激なEGRの導入を防いで、トルクショックの発生を抑制することができる。また、EGRの最大還流量を低減することができるため、より小流量型のEGR制御弁を使用できる。
この発明の一実施形態(請求項7)では、内燃機関は水素燃料を気筒に供給するインジェクタを備える水素燃料エンジンである。CNGなどの可燃ガスに比べて可燃範囲が広く、燃焼速度が速いので、失火しにくいという利点を有する。
この発明の一実施例の水素燃焼エンジンの全体的構成を示す図。 この発明の一実施例の電子制御装置(ECU)の機能ブロック図。 図2で用いられるマップの一例を示す図。 この発明の第1実施例による制御プロセスを示す流れ図。 この発明の第1実施例における混合気の組成と空気過剰率との関係を示す図。 この発明の第2実施例による制御プロセスを示す流れ図。 この発明の第2実施例における混合気の組成と空気過剰率との関係を示す図。 この発明の第3実施例による制御プロセスを示す流れ図。 この発明の第3実施例における混合気の組成と空気過剰率との関係を示す図。 絞り部およびディフューザの原理を説明するための図。 絞り部およびディフューザの原理を説明するための図。
次に図面を参照してこの発明の実施形態を説明する。図1は、この発明の一実施例の水素燃料エンジンの概略の構造を示す。外気は、エアクリーナ11を通って吸気管31Aに入る。吸気管31Aにはエアフローセンサ13が設けられている。吸気管31Aには吸気管の断面積を小さく絞る絞り部14が設けられている。
空気は過給機25で過給されて吸気管31Bに入り、インタークーラー33を経て吸気管31Cに入り、気筒27に供給される。吸気管31Cには、吸気管内の絶対圧を計測する圧力センサ(PBセンサ)32が設けられている。また、気筒27には点火プラグ37が設けられている。吸気管31Cには水素燃料を噴射するインジェクタ39Aおよび39Bが設けられている。筒内直噴型のエンジンでは、インジェクタは気筒27に設けられ、気筒内部に燃料を噴射する。ピストン29はクランクシャフトに連結し、クランクシャフトにはクランク角センサ35が設けられている。過給機25は、ターボチャージャー、スーパチャージャーなどであってよく、電動制御される過給機であってもよい。
気筒から出される排気ガスは、過給機25のタービンを回し、排気浄化装置21を通って一部は車両外部に放出され、残りはEGR通路20Aに入り、EGRクーラー19を通りEGR通路20Bを通って絞り部14の下流の吸気管31Aに送られる。EGR通路20Bには、EGR圧力センサ17A、EGR温度センサ17Bが設けられている。また、EGR通路20Bには
EGR制御弁15およびこれを駆動するアクチュエータ15Aが設けられている。
排気浄化装置21には、空気過剰率λを検出するλセンサ23が設けられている。λセンサ23は、O2センサまたはLAFセンサからの検知信号に演算処理を加えることにより実現することができる。排気浄化装置は、三元触媒装置またはリーンNOx触媒装置で構成することができる。
絞り部14はベンチュリ効果により、絞り部14の下流端の圧力が低くなるので、排気浄化装置21の下流に背圧を高めるための装置を設けなくても、排気ガスがEGR通路を通り、吸気管31Aに流入する。EGR制御弁は、吸気管31Aに導入される排気ガスの流量を制御し、これによって吸気管31に導入される新しい空気の量を制御する。
図10と図11に、絞り部14における上流の吸気管31と下流の吸気管31Aの関係の例(断面)を示す。絞り部14の終端にEGRの導入口91が設けられている。EGR導入口91の下流の吸気管31Aの口径は、上流の絞り部14の口径よりも大きくなっており、新気およびEGRガスの流れを滑らかにし、乱流の発生による圧損を低減させている。
絞り部14は、ECU40からの指令でアクチュエータを働かせて絞り部14の最小通路面積およびEGR導入口の最小開口面積を調節することができる可変構造でもよく、EGR制御弁の機能を持たせた一体の可変構造でもよい。または、図1あるいは図11に示すように簡略化した実施形態として、ディフューザ部を省略したノズルのみの構造でもよい。ノズルのみの場合は、EGR制御弁が全閉の時に絞り部の下流端に乱流が発生し圧損が生じるが、EGRを供給しない全開出力時には、過給効果により圧損の影響は小さい。また、ほとんどの運転領域において大量にEGRを導入するので、EGRによる整流効果により乱流が抑制され、高回転かつ高負荷運転領域以外では無視できるほどの低い圧損であり、性能上の支障はない。
このように、この発明のエンジン構造によると、スロットル弁に依存することなく吸入空気量を制御することができるので、ポンピングロスを低減することができる。
エンジンの各部に設けられたセンサからの出力は、電子制御ユニット(ECU)40に送られる。ECU40は、コンピュータであり、CPU40A、およびCPU40Aに作業領域を提供するランダムアクセスメモリ(RAM)40B、プログラムを格納する読み取り専用メモリ(ROM)およびEEPROMなどの不揮発性メモリ40Dを備える。また、ECU40は、エンジン各部のセンサからの信号を受け取る入力インターフェイス40Eおよびエンジン各部に制御信号を送る出力インターフェイス40Fを備える。
図2は、図1に示すエンジンを制御するECU40の機能ブロック図である。要求燃料量決定部51は、アクセル・ポジション(AP)センサで検出されるアクセル位置(開度)に応じて決められる要求トルクTRQ_DRVおよびエンジン回転数NEに基づいて要求燃料量Gfuel_drvを決定する。要求燃料量Gfuel_drvは、後述する補正値Dgfuel_afによって補正されて噴射燃料量Gfuelとなる。ECU40は、この噴射燃料量が噴射されるようインジェクタ39A、39B、または図示しない筒内噴射弁を制御する。
要求燃料量決定部51は、図3(A)に示すマップを参照して要求燃料量Gfuel_drvを決定する。図3(A)において横軸がAPセンサに応じた要求トルクであり、縦軸が要求燃料量である。点線71は、エンジン回転数NEが小さい領域での要求トルクと要求燃料量との関係を規定する。エンジン回転数が小さいので、達成可能なトルクは制限されるので、この制限に応じて要求燃料量を制限している。
一点鎖線73は、エンジン回転数NEが中程度の領域での要求トルクと要求燃料量との関係を規定する。点線71の場合と同様に達成可能なトルクは制限されるので、この制限に応じて要求燃料量を制限している。実線72は、エンジン回転数NEが大きい領域での要求トルクと要求燃料量との関係を規定する。
要求新気量算出部53は、要求燃料量決定部51で決定された要求燃料量Gfuel_drvおよび目標当量比Φから、必要とされる新しい空気の量を算出する。空気過剰率λは、理論空燃比ST(たとえば、水素燃料の割合が29.57 Vol. %)に対する実際の空燃比の比率であり、当量比Φはその逆数である。目標当量比Φは、EGRが使用されているときはEGRを含む空気過剰率λの逆数である。要求燃料量Gfuel_drvとこれに応じて必要とされる空気の量Gair_bsとの間には次の式が成立する。
λ=(Gair_bs/Gfuel_drv)/ST
したがって、
Gair_bs=λ・Gfuel_drv・ST
Gair_bs=Gfuel_drv・ST/Φ
吸気量推定部55は、エンジン回転数NEおよび圧力センサ32で検知される吸気管圧力PBに基づいて気筒に吸入している空気量Gcylを推定する。この推定吸気量Gcyl_hatは、図3(B)のマップを参照して求めることができる。図3(B)に示す3つの曲線は異なる値の吸気管圧力PBに対応する。上にいくほどPBの値は高い。このマップは、ディジタル演算の手法を可視的に示すもので、実際には、メモリに格納されているこのマップに相当するデータを用いて演算によりGcyl_hatを求める。この明細書における他のマップについても同様である。
エンジン回転数および吸気管31Cの圧力に基づいて吸気量推定部55で求めた気筒に供給されている空気量(新気+EGR)の推定値Gcyl_hatは、要求新気量算出部53で求めた要求新気量Gair_bsとEGR量との和であるから、必要とされる要求EGR量Gegr_rqは次式により求められる。
Gegr_rq = Gcyl_hat - Gair_bs
減算器57Aでこの演算を行う。除算器57Bで、Gegr_rqとGcyl_hatとの比である目標EGR率Egr_cmdを算出する。後述するEGR補正値Degr_afmおよびDegr_afを加算器57CでEgr_cmdに加えて修正目標EGR率Egr_cmd_modを算出する。
EGRバルブリフト量算出部57は、修正目標EGR率Egr_cmd_modおよびEGR通路内の圧力Pegrに基づいて予め用意されているマップまたはノズルの式のような物理モデルを用いて、EGRバルブのリフト量(開度)Lcmdを算出する。EGR通路内の圧力PegrはEGR圧力センサ17Aの出力から演算することができる。または、吸気管圧力PB、燃料流量Gfuel、吸気温度TA、過給機の操作などから推定することができる。なお、EGRバルブリフト量をEGR温度センサ17Bの出力により補正する構成としてもよい。
吸気管の絞り部14の上流に配置されたエアフローセンサ13で検出される新気の量Gair_afmと吸気量推定部55で求められる気筒の吸気量推定値Gcyl_hatとの差を減算器55Aでとることにより、実際のEGR量の推定値Gegr_hatを得ることができる。Gegr_hatとGcyl_hatとの比としてEGR率の推定値Egr_hatを除算器55Bで求める。
AFMベースEGR率コントローラ59は、このEGR率推定値Egr_hatと、除算器57Bで求めた目標EGR率Egr_cmdとの相違から目標EGR率を修正するためのEGR補正値Degr_afmを算出する。この補正値Degr_afmは、加算器57Cで目標EGR率Egr_cmdに加えられる。
排ガスセンサ(λセンサ23)の出力Voutおよび排ガスセンサ出力の目標値Vcmdを減算器61Aに入力してその差である空燃比誤差E_afを求める。目標値Vcmdは、排ガスセンサがO2センサのときは、たとえば約0.6Vとし、排ガスセンサがLAFセンサのときは、目標当量比とする。この空燃比誤差E_afをフィルタ61を通して、EGR補正用空燃比誤差E_af_egrを求める。A/FベースEGR率コントローラ63は、このEGR補正用空燃比誤差E_af_egrからEGR補正値Degr_afを決定する。EGR補正値Degr_afは加算器57Cで目標EGR率Egr_cmdに加えられる。
空燃比誤差E_afとEGR補正用空燃比誤差E_af_egrとの差である燃料補正用空燃比誤差E_af_fuelを減算器61Bで生成する。A/Fベース燃料補正コントローラ65は、E_af_fuelに基づいて燃料補正値Dgfuel_afを算出し、加算器51Aに提供する。加算器51Aは、要求燃料量Gfuel_drvと燃料補正値Dgfuel_afとを加算して燃料噴射量Gfuelを算出する。ECU40は、この燃料噴射量を噴射するようインジェクタ39Aおよび39Bを制御する。
第1実施例
図4および5を参照してこの発明の第1の実施例を説明する。この実施例では、低負荷領域においてもEGRを含まない空気過剰率λ=1を実現することができる流量の大きいEGRバルブが用いられる。ECU40は、アクセル位置センサ(APセンサ)からの検出値に基づいてドライバが要求するトルクTRQ_DRVを算出する(S101)。 EGRバルブ、DBWなどのデバイスに関し故障フラグが立っているかどうかを点検し、デバイス故障と判断されるときは、NOxの発生を低減するために、要求トルクTRQ_DRVをリミット処理して出力を制限し(S115、S117)、低負荷運転領域においてエンジンから排出されるNOx発生量が少ないリーンブーストになるようEGRを含まない空気過剰率λをステップS117のマップに示すように2.5から1の範囲の値とし、EGRを含む空気過剰率λを2.5から6とする。ステップS109CでEGRを含む空気過剰率λの逆数である目標当量比を算出する。この実施例では流量の大きいEGRバルブが用いられているので、デバイス故障時に過剰なEGRが行われないよう、目標EGR率を任意の値、たとえば60%に固定する(S119)。ECU40は、ステップS109Cで求められた目標当量比を達成するよう燃料の噴射量Gfuelを算出する(S121)。
ステップS103においてデバイス故障がないと判断されたときは、ステップS105に示すマップを参照して要求トルクからEGRを含む目標空気過剰率λを求める。この実施例では、要求トルクの全範囲においてEGRを含まない目標空気過剰率λは1である。図5に示すように、燃料のH2と新気Airとの比率が理論空燃比になるようにEGRが制御される。図5の上部のグラフに点線で示す曲線は、EGR+新気を空気量としたときの空気過剰率λを示す。実線は新気だけを対象とした空気過剰率λを示し、この実施例では全負荷領域にわたって1に設定される。低負荷領域では新気の量を制限するために大量のEGRが導入され、EGRを含む空気過剰率λは最大で6になる。EGRを含む空気過剰率λが2.5以下になる負荷領域を中負荷、高負荷領域を呼ぶ。
この実施例では、排気浄化装置21に三元触媒(TWC)が使われている。ステップS107で三元触媒が活性になっているかどうかを判定する。TWCの温度が摂氏180度を超えていれば、活性と判定する。TWCが活性化されていないと、排気ガスから生じる凝縮水によってλセンサ(O2センサ、LAFセンサなど)の素子部に水をかぶり割れる危険性がある。TWCの温度が摂氏180度を超えると、排気ガス中のH2Oは確実に水蒸気の状態である。
次にステップS109Aに進み、目標当量比を算出する。この目標当量比Φを図2の要求新気量算出部53に入力し、図2に示すフィードバックプロセスを実行してEGRバルブリフト量算出部57が目標当量比Φに応じたEGRバルブリフト量を算出する。 ステップS107で三元触媒が不活性と判定されたときは、ステップS109Bで目標当量比Φを算出してステップS112に進む。三元触媒が不活性の状態ではλセンサによるフィードバック制御を行うことができないので、ステップS112で図2のA/FベースEGR率コントローラ63およびA/Fベース燃料補正コントローラ65を停止する。この状態で図2のEGRバルブリフト量算出部57が必要なバルブリフト量を算出する。
この実施例によれば、内燃機関に供給される空気流量を空気過剰率が1となるように調整することにより、理論空燃比燃焼により排気ガス中の余剰酸素が無くなるため、NOxは発生するが、例えばガソリンエンジンと同様に、三元触媒等を使用することより、内燃機関から排出されるNOxを浄化することができる。
第2実施例
次に図6および図7を参照して第2の実施例を説明する。図7の上部のマップはドライバが要求するトルクTRQ_DRVに応じて適用する空気過剰率を示す。実線の曲線は、EGRを含まない新気Airと水素燃料H2とによる空気過剰率λを示し、点線の曲線はEGRを含む空気過剰率λを示す。この実施例で使用されるEGR装置は小流量型であり、EGRの流量は第1実施例より小さい値に制限される。
図7の下部のハッチングに見られるように、この実施例では、EGRを含まない空気過剰率λが2.5以上の低負荷領域では、EGRを導入することなく、新気Airおよび水素燃料H2によるリーン運転(リーンブースト)を行い、EGRを含まない空気過剰率λが2.5より小さい中負荷領域に入るとEGRを導入する。負荷が大きくなるにつれて新気の空気過剰率λが1(理論空燃比)になるようEGRを調節する。この例では、新気とEGR量との合計に対するEGR量の比率であるEGR率は、最大で50%に設定されている。
図6において図4と同じ内容のステップは同じ参照番号で示し説明を省略する。ステップS103においてデバイス故障があると判定され、図の右方のトルクを制限するプロセスに進むとき、ステップS117Aのマップにおいて空気過剰率λを選択し、ステップS119AにおいてEGRバルブを全閉として、新気のみによる運転を行う。この実施例では、ステップS117Aのマップにおいて、EGRを含む空気過剰率λとEGRを含まない空気過剰率λは同じに設定されている。
デバイス故障がないとき、ステップS105Aのマップ(図7の上部に示すものと同じ)を参照して要求トルクTRQ_DRVに応じたEGRを含む空気過剰率λを求める。λが1より大きいときは、ステップS109B以下のプロセスに進み、空燃比ベースのEGRコントローラ63、燃料補正コントローラ65を停止し(S112)、EGRバルブリフト量算出部57でEGRバルブリフト量を決定する(S113)。図7の下部のハッチングチャートに示すように、EGRを含まない空気過剰率λが2.5以下になると急激にEGRバルブを開いてEGRを導入する。EGRを含まない空気過剰率λが2.5より大きい領域では、新気だけによるリーン運転が行われる。
ステップS105AにおいてEGRを含む空気過剰率λ=1が選択されると、ステップ109Aで目標当量比を算出し、S111において、EGRバルブリフト量算出部57(図2)がEGRバルブリフト量を決定する。
この実施例によれば、低負荷領域では、空気過剰率を1以上としても、燃焼温度が低いためにNOxは発生しない。中、高負荷領域では、理論空燃比運転を実施することにより、排気ガス中に余剰酸素がなくなるため、NOxは発生するが、三元触媒等の排気浄化装置よりNOxを浄化することができる。よって、全運転領域に於いて車両外部にNOxを排出しない、低エミッションと高出力を両立した、高効率な水素内燃機関を提供することができる。
第3実施例
続いて図8および図9を参照して第3実施例を説明する。図9の上部のマップはユーザが要求するトルクTRQ_DRVに応じて適用する空気過剰率を示す。実線の曲線は、EGRを含まない新気Airと水素燃料H2とによる空気過剰率λを示し、点線の曲線はEGRを含む空気過剰率λを示す。この実施例で使用されるEGR装置は小流量型であり、EGRの流量は第1実施例より小さく、EGRバルブ全開でのEGR率が60%になるよう絞り部14の最小通路面積とEGR導入部の最小開口面積で調整されている。
図9の下部のハッチングに見られるように、この実施例では、λが1より大きい低負荷領域では、EGRバルブを全開として60%のEGRを導入してリーン運転(リーンブースト)を行う。λ=1の中負荷領域に入るとλ=1を維持するのに必要な量のEGRを導入して理論空燃比での運転(ストイキブースト)を行う。
図8において図4と同じ内容のステップは同じ参照番号で示し説明を省略する。ステップS103においてデバイス故障があると判定され、図の右方のトルクを制限するプロセスに進むとき、ステップS117BのマップにおいてEGRを含む空気過剰率λを選択し、ステップS119BにおいてEGRバルブを全開として、60%のEGR率でリーンブースト運転を行う。この実施例では、EGR制御弁が全開の場合に環流率が一定(たとえば60%)になるよう、予め吸気管の絞り部の最小通路面積およびEGR導入口の最小開口面積を設定してあるので、リーンブーストではEGR制御弁を全開(未制御)とする。
デバイス故障がないとき、ステップS105Bのマップ(図9の上部に示すものと同じ)を参照して要求トルクTRQ_DRVに応じたEGRを含む空気過剰率λを求める。三元触媒が活性化されていて(S107)、λが1より大きいとき(S108A)は、ステップS109C以下のプロセスに進み、EGRバルブを全開として(S119B)リーンブースト運転を行う。三元触媒が活性化されていないときは(S107)、ステップS109B以下のプロセスに進み、目標当量比を算出し(S109B)、空燃比ベースのEGRコントローラ63、燃料補正コントローラ65を停止し(S112)、EGRバルブリフト量算出部57がEGRバルブリフト量を算出する(S113)。
ステップS105Bにおいてλ=1が選択されると、ステップ109B、S111に進み、EGRバルブリフト量算出部57(図2)がEGRバルブリフト量を決定する。
以上のいずれの実施例においてもスロットルバルブを必要とすることなく、EGR流量の制御によって新気の流量を制御するので、スロットルバルブに起因するポンピングロスを低減することができる。
この実施例によれば、低負荷領域では、空気過剰率を1以上としても、燃焼温度が低いためにNOxは発生しない。中、高負荷領域では、理論空燃比運転を実施することにより、排気ガス中に余剰酸素がなくなるため、NOxは発生するが、三元触媒等の排気浄化装置によりNOxを浄化することができる。よって、全運転領域に於いて車両外部にNOxを排出しない、低エミッションと高出力を両立した、高効率な水素内燃機関を提供することができる。
以上に、この発明を特定の実施例について説明したが、この発明はこのような実施例に限定されるものではなく、さまざまな変形が可能である。たとえば、筒内直噴エンジンの場合には、燃料が直接気筒内に噴射されるので、吸気管内を流れる気体は空気とEGRだけになり、その比率を制御することになる。
また、EGR通路は、吸気通路に設けられる吸気絞り部(ベンチュリ)のすぐ下で負圧が最も大きくなる位置に接続することが望ましい。これにより、ベンチュリの負圧効果を十分に活用することができ、大量のEGRを環流することができる。さらに、EGR通路に設けられるEGR制御弁は、吸気通路との接続部近傍に位置することが望ましい。これにより、吸気通路に導入されるEGRガスの移送遅れをなくすることができ、正確に制御することができる。
上記の実施例で使用する燃料は水素が好ましいが、CNGその他の気体燃料を使用することも可能である。

Claims (8)

  1. 内燃機関の吸気通路と、前記吸気通路に接続された過給機と、前記内燃機関の排気通路と前記吸気通路を連通する還流通路と、前記還流通路の流量を制御する還流制御弁と、を備える内燃機関の制御装置において、
    前記吸気通路は、ベンチュリ効果により流速を増加させ下流の圧力を低下させる絞り部を備え、
    前記還流通路は、前記絞り部の下流側であって、かつ前記過給機のコンプレッサの上流側である前記吸気通路に接続しており、前記還流制御弁の開度を制御することにより、前記内燃機関に供給される空気量を制御することを特徴とする制御装置。
  2. 前記内燃機関の運転状態に基づいて目標排気還流率を算出する目標排気還流率算出手段をさらに備え、
    前記吸気通路を流れる空気量と還流される排気ガス量との比率が前記目標排気還流率となるように、前記還流制御弁の開度を制御することでのみ前記吸気通路を流れる空気量を制御する、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記内燃機関の空気過剰率が1になるように前記還流制御弁の開度を制御する、請求項1に記載の制御装置。
  4. 予め決められた低負荷領域では、空気過剰率が1より大きい値になるよう前記還流制御弁の開度を制御する請求項に記載の制御装置。
  5. 前記低負荷領域では前記還流制御弁を全閉とする請求項に記載の制御装置。
  6. 前記内燃機関の負荷状態が前記低負荷領域を超えるとき、空気過剰率が1になるまで前記還流制御弁の開度を漸増させる、請求項に記載の制御装置。
  7. 前記低負荷領域では還流率を一定に保持する、請求項に記載の制御装置。
  8. 前記内燃機関は水素燃料を気筒に供給するインジェクタを備える水素燃料エンジンである、請求項1からのいずれかに記載の制御装置。
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