JP5235156B2 - 車体後部構造 - Google Patents
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Description
また、タンクフレーム(補強フレーム)の共振周波数がサスペンションからの入力と一致すると、ロードノイズが悪化するので、それを防止するために、タンクフレームの共振周波数を上げる必要がある。共振周波数を上げるには、タンクフレームの断面積の拡大や厚板化が必要となり、重量が増加するという問題がある。
車両後面から伝達された荷重を支持部から上方へ伝えることで、補強フレームが軽量でも、車両後面に入力される荷重による補強フレームの折れ曲がりを抑制することができる。
加えて、請求項3に係る発明では、支持部は、車体側に対し、車両後面から伝達された荷重によって非接触状態から接触した状態となる連結ブラケットが設けられているので、支持部から車体側に荷重を伝達する構造が簡単であるという利点がある。
リヤボデー28は、リヤフロア22の後端に立設したリヤパネル31と、リヤパネル31の外に沿って設け車両後面16を形成しているリヤエンドパネル32を有する。
車体後部構造11は、車体13のアンダボデー21のリヤフロア22に下方から、車両12前後方向に延びる補強フレーム15を取付け、補強フレーム15の前端51と後端52の間に、車両後面16から伝達された荷重を上方へ伝えることで、曲げられるのを抑制する支持部53を設けている。
支持部53が、車体13側に支持ブラケット55で接続されている。
支持ブラケット55は、リヤフロア22下方に配置されている燃料タンク23を取付ける締結機構(第1締結機構)56で締結されている。
第1締結機構56は、タンクブラケット41と、タンクブラケット41に固定したナット64と、ナット64にねじ込むボルト65と、タンクバンド62の他端(後端)に開けた孔66と、からなる。
また、他端(後端)52をスペアパンクロスメンバ44に、本体87の内部に第3カラー96を設け、スペアパンクロスメンバ44の内部に第4カラー97、ナット98を固定し、ナット98に、第3カラー96及び第4カラー97を通したボルト101をねじ込むことで固定している。
そして、両端51、52の中央に支持部53を設定し、本体87の上辺部103に支持ブラケット55を、例えば、溶接を施すことで結合している。
なお、中央とは、補強フレーム(ブレース)15の全長に対する中央である。
実施例1に係る車体後部構造11では、車両12の後部に荷重が矢印a1のように入力されると、補強フレーム(ブレース)15が中央(支持部53)から荷重を伝達しつつ変形するので、補強フレーム(ブレース)15の折れ曲がりを抑制することができる。
また、キャニスター24とスペアパン43との空間67の減少を抑制することができ、且つ、キャニスター24と燃料タンク23との空間67の減少を抑制することができる。
その結果、スペアパンクロスメンバ44が車両12前方へ向かって移動する前方変形量X1は小さくなるので、車両12前後方向(X軸方向)の空間67の減少を抑制することができる。
従って、燃料タンク23とキャニスター24との間、キャニスター24とスペアパン43との間のクリアランスの減少が低減するという利点がある。
また、支持ブラケット55専用のブラケットやボルト・ナットを採用した場合に比べ、部品数を削減することができ、且つ、軽量化を図ることができる。
支持ブラケット55Bは、リヤフロア22下方に配置されているキャニスター24を取付ける締結機構(第2締結機構)121で締結されている。
すなわち、補強フレーム15Bの折れ曲がりを抑制することができる。
スペアパンクロスメンバ44が車両12前方へ向かって移動する前方変形量X1は小さくなるので、キャニスター24とスペアパン43との空間67の減少を抑制することができ、且つ、キャニスター24と燃料タンク23との空間67の減少を抑制することができる。
支持ブラケット55Bの取付け作業が容易である。
支持ブラケット55Cは、リヤフロア22下方に配置されているサブフレーム25を取付ける締結機構(第3締結機構)131で締結されていることを特徴とする。
支持ブラケット55Cは、サブフレーム25用の第3締結機構131に含まれている締結ボルト132の揺れを止める揺れ止めステー133に結合している。
加えて、支持ブラケット55Cのみ、詳しくは、補強フレーム15Cとともに必要に応じて取外したり、取付けたりすることができる。
支持部53Dは、車体13側に弾性機構161を介して連結されていることを特徴とする。詳しくは、補強フレーム(ブレース)15Dに貫通孔162を開け、貫通孔162に同心に、補強フレーム(ブレース)15Dの内部にカラー163を嵌合した部位である。
「車体13側」とは、サブフレーム25Dの前ビーム部73Dである。
実施例4に係る車体後部構造11Dは、実施例1に係る車体後部構造11と同様の作用・効果を発揮する。
すなわち、補強フレーム(ブレース)15Dに荷重が矢印d1のように入力されると、補強フレーム(ブレース)15Dは変形し始め、引きロッド174を下方に引くので、他端部177が、詳しくは円板178が弾性機構161に当接し、荷重が伝達される。その際、引きロッド174の他端部177(円板178)が、内筒167の一端171を下方へ押すと、弾性体168が変形して衝撃を吸収する。従って、補強フレーム15Dの折れ曲がりをより確実に抑制することができる。
支持部53Eは、車体13側に対し、車両後面16から伝達された荷重によって非接触状態から接触した状態となる連結ブラケット191が設けられている。
連結ブラケット191は、嵌合によって連結する。
「車体13側」とは、サブフレーム25Eの前ビーム部73Eである。
連結ブラケット191は、詳しくは、補強フレーム(ブレース)15Eに立設した嵌合ロッド195と、サブフレーム25Eの前ビーム部73Eの後側部85に形成した嵌合開口部196と、からなる。
なお、嵌合開口部196は後側部85を貫通しているが、貫通しない凹部でも可能である。
実施例5に係る車体後部構造11Eは、実施例1に係る車体後部構造11と同様の作用・効果を発揮する。
すなわち、補強フレーム(ブレース)15Eに荷重が矢印e1のように入力されると、補強フレーム(ブレース)15Eは変形し始め、嵌合ロッド195を車両12前方へ移動させるので、嵌合先端部197がサブフレーム25Eの嵌合開口部196に嵌る。その結果、嵌合ロッド195からサブフレーム25Eに荷重を伝達することができ、補強フレーム(ブレース)15Eの強度を向上させることができる。
支持部53Fは、車体13側に対し、車両後面16から伝達された荷重によって非接触状態から接触した状態となる連結ブラケット191Fが設けられている。
連結ブラケット191Fは、嵌合によって連結する。
「車体13側」とは、サブフレーム25の前ビーム部73である。
連結ブラケット191Fは、詳しくは、補強フレーム(ブレース)15に沿って取付けた嵌合ロッド195Fと、サブフレーム25の前ビーム部73の後側部85に取付けた嵌合ブラケット201と、からなる。
嵌合ブラケット201は、中央に嵌合開口部196Fを開けている。
支持部53Gは、車体13側に対し、車両後面16から伝達された荷重によって非接触状態から接触した状態となる連結ブラケット191Gが設けられている。
連結ブラケット191Gは、嵌合によって連結する。
「車体13側」とは、サブフレーム25の前ビーム部73である。
連結ブラケット191Gは、詳しくは、補強フレーム(ブレース)15の上辺部103に設けた、横穴(嵌合開口部)211を有する嵌合ブラケット201Gと、サブフレーム25の前ビーム部73の後側部85に取付けた嵌合ロッド195Gと、からなる。
支持部53Hは、車体13側に対し、車両後面16から伝達された荷重によって非接触状態から接触した状態となる連結ブラケット191Hが設けられている。
連結ブラケット191Hは、嵌合によって連結する。
「車体13側」とは、サブフレーム25の前ビーム部73である。
連結ブラケット191Hは、詳しくは、補強フレーム(ブレース)15の上辺部103に立設した嵌合ブラケット201Hと、サブフレーム25の前ビーム部73の後側部85に取付けた嵌合ロッド195Hと、からなる。
嵌合ブラケット201Hは、中央に嵌合開口部196Hを開けている。
支持部53Jは、車体13側に対し、車両後面16から伝達された荷重によって非接触状態から接触した状態となる連結ブラケット191Jが設けられている。
連結ブラケット191Jは、係合によって連結する。
「車体13側」とは、サブフレーム25の後ビーム部74である。
連結ブラケット191Jは、詳しくは、補強フレーム(ブレース)15に取付けたブレースブラケット231と、サブフレーム25の後ビーム部74の前側部232に取付けたサブフレームブラケット233と、からなる。
ブレースブラケット231は、補強フレーム(ブレース)15の上辺部103から上方のサブフレーム25まで延びる第1係合ラグ234を立て、第1係合ラグ234に第1係合部235を形成している。
サブフレームブラケット233は、第1係合部235に係合する第2係合部237を第2係合ラグ241に形成し、第2係合ラグ241を後ビーム部74に取付けることで、車両12前方へ張り出している。
すなわち、補強フレーム(ブレース)15に荷重が入力されると、補強フレーム(ブレース)15は変形して、ブレースブラケット231を車両12前方へ移動させるので、ブレースブラケット231の第1係合部235がサブフレームブラケット233の第2係合部237に二点鎖線で示すように係合する。
Claims (4)
- 車体のアンダボデーの後部フロアに下方から、車両前後方向に延びる補強フレームを取付けた車体後部構造において、
前記補強フレームの前端と後端の間に、前記車両後面から伝達された荷重を上方へ伝えることで、曲げられるのを抑制する支持部が設けられ、
この支持部が、前記車体側に支持ブラケットで接続され、
この支持ブラケットは、前記後部フロア下方に配置されている燃料タンク、キャニスター、サブフレームなどの車載部品を取付けるそれぞれの締結機構のうちのいずれか一つの締結機構で締結されていることを特徴とする車体後部構造。 - 前記支持ブラケットは、前記サブフレーム用の締結機構に含まれている締結ボルトの揺れを止める揺れ止めステーに結合していることを特徴とする請求項1記載の車体後部構造。
- 車体のアンダボデーの後部フロアに下方から、車両前後方向に延びる補強フレームを取付けた車体後部構造において、
前記補強フレームの前端と後端の間に、前記車両後面から伝達された荷重を上方へ伝えることで、曲げられるのを抑制する支持部が設けられ、
前記支持部には、前記車体側に対し、前記車両後面から伝達された荷重によって非接触状態から接触した状態となる連結ブラケットが設けられていることを特徴とする車体後部構造。 - 前記連結ブラケットは、嵌合又は係合によって連結することを特徴とする請求項3記載の車体後部構造。
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