JP5233784B2 - マルチキャリア送信信号のピークファクタ低減装置及び方法 - Google Patents

マルチキャリア送信信号のピークファクタ低減装置及び方法 Download PDF

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本発明は、無線通信システムにおける送信機に利用されるものであり、マルチキャリア送信信号のピークファクタ低減装置等に関する。
従来、移動通信の分野では、基地局における送信装置の小型化や低消費電力化を図る目的から、電力増幅器の動作バックオフ(出力最大振幅レベルと出力飽和電力レベルの差)を低減させるため、送信信号のピークファクタ低減が実施されている。ここで、ピークファクタとは、信号の瞬時最大電力と平均電力との比をいう。ピークファクタ低減とは、送信信号に対して若干の品質劣化を許容して、ピーク成分を抑圧する信号処理をいう。例えば、特許文献1、2等に、ピークファクタ低減に関する技術が開示されている。ただし、いずれの特許文献にも、マルチキャリア合成信号に対応する旨の記載はない。
更に近年では、伝送効率向上のためのW−CDMA(wideband code division multiple access)におけるHSDPA(high speed downlink packet access:高速ダウンリンクパケット伝送)や、周波数利用効率向上のためのOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)変調方式が採用されようとしている。この場合、従来のQPSK(quadrature phase shift keying)ではなく、多値QAM(quadrature amplitude modulation)方式が用いられるため、信号品質すなわちEVM(error vector magnitude:変調精度)やPCDE(peak code domain error)に対する要求が、従来のQPSK方式の場合よりも厳しい規格となっている。すなわち、HSDPAを適用するキャリアやOFDMを適用するキャリアについては、ピーク信号抑圧を緩くする必要があった。
マルチキャリア送信において、従来のQPSK適用キャリアと多値QAM適用キャリアとが混在した場合に、次の問題があった。その問題とは、規格が厳しい多値QAMキャリアの条件に合わせて信号品質を上げるためピーク信号抑圧を緩くしようとすると、電力増幅器の動作バックオフを増加させる必要があるので、効率の低下による消費電力増加や装置の大型化を招く、ということである。
ここで、この問題に対して、次のような関連技術が提案されている(例えば特許文献3)。その関連技術は、マルチキャリア合成後のピークファクタ低減回路と、その前段のマルチキャリア合成前の各キャリア毎のリミッタ回路とを備え、各キャリアの信号種別情報によって各キャリア毎のリミッタ回路のリミットしきい値を設定するキャリア毎リミットしきい値設定部を更に備えている。
図4は、この関連技術に係るピークファクタ低減装置を示すブロック図である。以下、この図面に基づき説明する。
キャリア1 IQ信号、キャリア2 IQ信号、キャリア3 IQ信号、キャリア4 IQ信号は、それぞれキャリア毎のリミッタ回路32a、32b、32c、32dに入力される。リミッタ回路32a、32b、32c、32dでは、キャリア毎リミットしきい値設定部33によって設定されたしきい値以上のピーク成分を抑圧する。次に、リミッタ回路32a、32b、32c、32dの出力IQ信号は、周波数オフセット用の数値制御発振部21a、21b、21c、21dからの周波数回転信号と周波数オフセット用の複素乗算回路22a、22b、22c、22dとによって、各キャリア毎に所要の周波数オフセット(例えば±2.5MHz、±7.5MHzなど)が施され、更に遅延回路34a、34b、34c、34dによって所要の遅延を加えられた後、乗算回路35a、35b、35c、35dを介して合成回路23によってマルチキャリア合成される。
また、各キャリア毎に所要の周波数オフセットが施された周波数オフセット用の複素乗算回路22a、22b、22c、22dの出力を合成回路36で加算した後、ピーク検出回路37によってマルチキャリア信号としてのピーク成分を検出し、補正値演算部38に設定されたマルチキャリアリミットしきい値によってピーク抑圧用補正値を算出する。算出された補正値は、乗算回路35a、35b、35c、35dによって主信号系に乗算されて、マルチキャリア信号としてのピークファクタが低減される。遅延回路34a、34b、34c、34dは、合成回路36、ピーク検出回路37及び補正値演算部38によるピーク抑圧用補正値を出力するまでの処理時間と同じだけの遅延を、主信号に対して加えるものである。
キャリア毎リミットしきい値設定部33では、外部(上位装置)からの各キャリアON/OFF情報及び信号種別情報(QPSK又は多値QAM等)のキャリア情報に基づいて、キャリア毎のリミットしきい値をキャリア毎のリミッタ回路32a、32b、32c、32dに設定する。なお、複数のFIRタップ係数の合成手段については、例えば特許文献4の段落0012等に記載されている。
特開2003−124824号公報 特開2004−179813号公報 特開2004−064711号公報 特開2005−303973号公報
しかしながら、上記関連技術では、各キャリアの信号種別情報によって対応するリミッタ回路の構成が、各キャリア毎にピークファクタを低減するものである。そのため、キャリア単位でピーク成分を抑圧してもマルチキャリア合成後に再度ピークが発生し、電力増幅器に入力されるマルチキャリア合成信号としては所要のピークファクタ低減効果が得られない、という問題があった。また、回路構成的にも、マルチキャリア合成後のピークファクタ低減回路とは別に、キャリア毎のリミット回路を必要とするため、回路規模も非常に大きいものとなる、という問題があった。
そこで、本発明の目的は、信号品質に対する要求の異なるキャリアが混在したマルチキャリア送信信号に対して、簡単な構成でありながら、ピークファクタの低減効果を確実に得られる、ピークファクタ低減装置等を提供することにある。
本発明に係るピークファクタ低減装置は、
複数のキャリアが合成されて成るマルチキャリア信号の過剰なピーク成分を検出し、当該ピーク成分に相当する第一の補正信号を生成する補正信号生成手段と、
前記各キャリア毎の周波数帯域の範囲内に前記第一の補正信号の周波数帯域を制限して第二の補正信号を生成するフィルタ手段と、
前記マルチキャリア信号から前記第二の補正信号を減算して出力する出力手段と、
を備えたピークファクタ低減装置であって、
前記フィルタ手段は、
前記マルチキャリア信号を構成し得る複数のキャリアについて、信号種別毎にタップ係数を予め格納しておくタップ係数メモリと、
前記マルチキャリア信号に含まれる前記複数のキャリアのそれぞれに対応する前記タップ係数を、前記タップ係数メモリから読み出し、読み出したこれらのタップ係数を合成演算するタップ係数演算部と、
前記タップ係数演算部で合成演算されたタップ係数を用い複素FIRフィルタとして動作する複素FIRフィルタ部と、
を有することを特徴とするピークファクタ低減装置。
本発明に係る送信機は、
本発明に係るピークファクタ低減装置と、
前記複数のキャリアを合成して前記マルチキャリア信号を生成するマルチキャリア信号生成手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係るピークファクタ低減方法は、
複数のキャリアが合成されて成るマルチキャリア信号の過剰なピーク成分を検出し、当該ピーク成分に相当する第一の補正信号を生成し、
前記各キャリア毎の周波数帯域の範囲内に前記第一の補正信号の周波数帯域を制限して第二の補正信号を生成し、
前記マルチキャリア信号から前記第二の補正信号を減算して出力する、
ピークファクタ低減方法であって、
前記マルチキャリア信号を構成し得る複数のキャリアについて、信号種別毎にタップ係数を予めタップ係数メモリに格納しておき、
前記マルチキャリア信号に含まれる前記複数のキャリアのそれぞれに対応する前記タップ係数を、前記タップ係数メモリから読み出し、読み出したこれらのタップ係数を合成演算し、
これらの合成演算されたタップ係数を用いて複素FIRフィルタを動作させることにより、
前記各キャリア毎の周波数帯域の範囲内に前記第一の補正信号の周波数帯域を制限して前記第二の補正信号を生成する、
ことを特徴とするピークファクタ低減方法。
本発明によれば、複数のキャリアを合成した後のマルチキャリア信号に対して過剰なピークを抑制することにより、複数のキャリアに対してそれぞれの過剰なピークを抑制した後にこれらを合成する場合にマルチキャリア信号に再び過剰なピークが生ずることを、防止することができる。また、複数Nのキャリアに対してそれぞれの過剰なピークを抑制する手段はN個必要であるのに対して、マルチキャリア信号に対して過剰なピークを抑制する手段は1個でよいので、構成を簡素化できる。したがって、本発明によれば、信号品質に対する要求の異なるキャリアが混在したマルチキャリア送信信号に対して、簡単な構成でありながら、ピークファクタの低減効果を確実に得られる。
本発明に係るピークファクタ低減装置の一実施形態を示すブロック図である。 実施形態のピークファクタ低減装置の動作の一部を示すフローチャートである。 実施形態において、マルチキャリア信号に対してキャリア毎に異なるピーク抑圧処理を行う方法を説明するためのグラフである。図示しないが、横軸は周波数[Hz]、縦軸はゲイン[dB]である。 関連技術に係るピークファクタ低減装置を示すブロック図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係るピークファクタ低減装置の一実施形態を示すブロック図である。図1において、図4に示す関連技術と同一部分には同一符号を付している。以下、この図面に基づき説明する。
本実施形態のピークファクタ低減装置11は、キャリア1〜4が合成されて成るマルチキャリア信号eの過剰なピーク成分h検出し、ピーク成分hに相当する第一の補正信号jを生成する補正信号生成手段12と、各キャリア1〜4毎の周波数帯域の範囲内に第一の補正信号jの周波数帯域を制限して第二の補正信号kを生成するフィルタ手段13と、マルチキャリア信号fから第二の補正信号kを減算して出力する出力手段14と、を備えることを特徴とする。出力手段14から出力されたマルチキャリア信号gは、過剰なピーク成分hが抑圧されている。
フィルタ手段13は、マルチキャリア信号eを構成し得るキャリアについて、信号種別毎にタップ係数1〜nを予め格納しておくタップ係数メモリ31と、マルチキャリア信号eに含まれるキャリア1〜4について、それぞれに対応するタップ係数をタップ係数メモリ31から読み出し、これらのタップ係数を合成演算するタップ係数演算部30と、タップ係数演算部30で合成演算されたタップ係数mを用い複素FIR(finite impulse response)フィルタとして動作する複素FIRフィルタ部27と、を有する。
補正信号生成手段12は、マルチキャリア信号eのピーク成分hを検出するピーク検出回路24と、ピーク検出回路24で検出されたピーク成分hからしきい値lを減算するしきい値減算回路25と、しきい値減算回路25で減算された残りの成分iが正であるとき、その成分iを第一の補正信号jとして出力する補正信号生成部26と、を有する。
出力手段14は、マルチキャリア信号eから第二の補正信号kが生成されるまでの時間だけマルチキャリア信号eを遅延させる遅延回路28と、遅延回路28で遅延したマルチキャリア信号fから、フィルタ手段13で生成された第二の補正信号kを減算する減算回路29と、を有する。
送信機10は、ピークファクタ低減装置11と、キャリア1〜4を合成してマルチキャリア信号eを生成しマルチキャリア信号eをピークファクタ低減装置11へ出力するマルチキャリア信号生成手段15と、を備える。
また、本実施形態のピークファクタ低減方法は、本実施形態のピークファクタ低減装置11の動作に相当し、次のような手順を有する。
キャリア1〜4が合成されて成るマルチキャリア信号eについて過剰なピーク成分hを検出し、ピーク成分hに相当する第一の補正信号jを生成する(図2ステップ101)。続いて、キャリア1〜4毎の周波数帯域の範囲内に、第一の補正信号jの周波数帯域を制限することにより、第二の補正信号kを生成する(図2ステップ102)。続いて、マルチキャリア信号fから第二の補正信号kを減算して出力する(図2ステップ103)。
第二の補正信号kを生成する際に、次のようにしてもよい。マルチキャリア信号を構成し得る複数のキャリアについて、信号種別毎にタップ係数1〜nをタップ係数メモリ31に予め格納しておく。マルチキャリア信号eに含まれるキャリア1〜4について、それぞれに対応するタップ係数をタップ係数メモリ31から読み出し、これらのタップ係数を合成演算する。続いて、この合成演算されたタップ係数mを用い複素FIRフィルタ部27を動作させる。
第一の補正信号を生成する際に、次のようにしてもよい。マルチキャリア信号eのピーク成分hを検出し、この検出されたピーク成分hからしきい値lを減算する。続いて、この減算された残りの成分iが正であるとき、その成分iを第一の補正信号jとして出力する。
マルチキャリア信号fから第二の補正信号kを減算して出力する際に、次のようにしてもよい。マルチキャリア信号eから第二の補正信号kが生成されるまでの時間だけ、マルチキャリア信号eを遅延させる。続いて、この遅延したマルチキャリア信号fから第二の補正信号kを減算する。
次に、本実施形態の効果について説明する。関連技術(図4)では、キャリア1〜4に対してそれぞれの過剰なピークを抑制した後にこれらを合成していたので、マルチキャリア信号に再び過剰なピークが生ずるという問題があった。これに対して、本実施形態によれば、キャリア1〜4を合成した後のマルチキャリア信号eに対して過剰なピークを抑制することにより、この問題を防止することができる。また、関連技術(図4)では、キャリア1〜4に対してそれぞれの過剰なピークを抑制する手段が4個必要であった。これに対して、マルチキャリア信号に対して過剰なピークを抑制する手段は1個でよいので、構成を簡素化できる。したがって、本実施形態によれば、信号品質に対する要求の異なるキャリアが混在したマルチキャリア送信信号に対して、簡単な構成でありながら、ピークファクタの低減効果を確実に得られる。
換言すると、本実施形態のピークファクタ低減装置11は、マルチキャリア合成後の信号に対してピーク抑圧する構成であり、複素FIRフィルタ部27及び複素FIRタップ係数演算部30を備えることを特徴とする。複素FIRフィルタ部27は、マルチキャリア合成後のピーク成分hを検出するピーク検出回路24と、その後段のしきい値減算回路25及び補正信号生成部26とによって生成されるピークキャンセル用の第一の補正信号jを、キャリア1〜4毎の送信信号スペクトルの範囲内に帯域制限する。複素FIRタップ係数演算部30は、複素FIRフィルタ部27のタップ係数をキャリアの信号種別毎に格納するタップ係数メモリ31から、キャリア1〜4の信号種別に応じたキャリア1〜4毎のタップ係数を選択して、これらのタップ係数を合成演算する。つまり、フィルタ手段13は、キャリア1〜4の信号種別情報に基づいてキャリア1〜4毎のタップ係数を選択することにより、キャリア1〜4毎のピークキャンセル用の第二の補正信号kのレベルを信号種別毎に調整する構成になっている。
以上の構成により、マルチキャリア合成信号としてのピークファクタ低減効果を損なうことなく、かつ各キャリアの信号種別に応じた信号品質規格を満足することを実現できる。詳しく言うと、ピークファクタ低減装置11によれば、信号品質に対する要求が厳しい方式が適用されたキャリアと、そうではないキャリアとが混在したマルチキャリア信号に対して、マルチキャリア合成後のピークファクタ低減回路のみの単純な構成のままで、マルチキャリア合成後のピークファクタ低減効果を損なうことなく、各キャリアの信号種別に応じてそれぞれの信号品質規格を満足することが可能となる。
次に、本実施形態のピークファクタ低減装置11における動作を説明する。
キャリア1 IQ信号、キャリア2 IQ信号、キャリア3 IQ信号、キャリア4 IQ信号は、それぞれキャリア1〜4毎の周波数オフセット用の数値制御発振部21a、21b、21c、21dからの周波数回転信号と周波数オフセット用の複素乗算回路22a、22b、22c、22dとによって、キャリア1〜4毎に所要の周波数オフセット(例えば±2.5MHz、±7.5MHzなど)が施された後、合成回路23によりマルチキャリア合成される。
そのマルチキャリア信号eの出力IQ信号に対して、ピーク検出回路24としきい値減算回路25に設定されたマルチキャリア用のリミットしきい値lとによって、リミットしきい値lを超過した部分のみを抽出し、これをピークキャンセル用の第一の補正信号jとして生成する。
生成された第一の補正信号jは、第二の補正信号kとなって、マルチキャリア合成後に遅延回路28を介した主信号系から減算回路29によって減算される。ここで、第一の補正信号jは、インパルス信号のように広帯域信号であるため、単純に送信信号から減算すると帯域外スプリアスとなる。そのため、複素FIRフィルタ部27によって、第一の補正信号jに対してキャリア1〜4毎の送信信号スペクトルの範囲内に帯域制限する。その帯域制限された第一の補正信号jが第二の補正信号kである。
ここで、帯域制限は各キャリア毎に行う目的から、複素FIR型を採用する。複素FIRタップ係数演算部30では、キャリアの信号種別毎に複数のタップ係数を格納するタップ係数メモリ31から、キャリアの信号種別に応じたキャリア1〜4毎のタップ係数を選択して合成演算し、その結果を複素FIRフィルタ部27に反映する。
タップ係数メモリ31に格納するキャリアの信号種別に応じたキャリア毎のタップ係数は、マルチキャリア信号中の、信号品質に対する要求が厳しい方式(例えば多値QAM)が適用されたキャリアと、そうではないキャリア(例えばQPSK)に対して、各々が所要の信号品質規格(例えばEVMやPCDE)を満足できるよう、マルチキャリア信号に対するピークキャンセル用補正信号の各キャリアへの配分量を調整したフィルタ特性を実現する値とする。
次に、マルチキャリア合成信号に対するピークキャンセル用補正信号の各キャリアへの配分量を調整する具体的な方法を図3に示す。図3において、横軸は周波数[Hz]、縦軸はゲイン[dB]である。
各キャリアの帯域が同一であれば、同一タップ係数でゲインのみ調整することで容易に実現できる。しかし、この場合、図3a)に示すように、フィルタの減衰量を大きくしてピークキャンセル用補正信号の配分を小さくしたキャリア1の帯域に対して、フィルタの減衰量を小さくして(又はゲインを持たせて)ピークキャンセル用補正信号の配分を大きくしたキャリア2用フィルタによる減衰しきれないピークキャンセル用補正信号が、漏れ込む影響がある。
したがって、図3b)に示すように、各キャリアの帯域が同一であっても、同一タップ係数でゲインのみ調整するのではなく、他キャリア帯域に対しては十分減衰が得られ、かつ自キャリア帯域に対して所要の減衰(又はゲイン)特性が得られるように、異なる複数のタップ係数を格納したタップ係数メモリ31を備える構成とする。
タップ係数演算部30では、外部(上位装置)からの各キャリアON/OFF情報、及び信号種別情報(QPSKや多値QAM等)のキャリア情報に基づいて、所要のタップ係数を選択する。
以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細については、当業者が理解し得るさまざまな変更を加えることができる。また、本発明には、上記各実施形態の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合わせたものも含まれる。
本発明は、無線通信システムにおける送信機に利用され、詳しくはマルチキャリア送信信号のピークファクタを低減する技術に利用可能である。
10 送信機
11 ピークファクタ低減装置
12 補正信号生成手段
13 フィルタ手段
14 出力手段
15 マルチキャリア信号生成手段
21a、21b、21c、21d 周波数オフセット用の数値制御発振部
22a、22b、22c、22d 周波数オフセット用の複素乗算回路
23 合成回路
24 ピーク検出回路
25 しきい値減算回路
26 補正信号生成部
27 複素FIRフィルタ部
28 遅延回路
29 減算回路
30 タップ係数演算部
31 タップ係数メモリ
32a、32b、32c、32d キャリア毎リミッタ回路
33 キャリア毎リミットしきい値設定部
34a、34b、34c、34d 遅延回路
35a、35b、35c、35d 乗算回路
36 合成回路
37 ピーク検出回路
38 補正値演算部
e マルチキャリア信号
f 遅延したマルチキャリア信号
g ピーク成分が抑圧されたマルチキャリア信号
h ピーク成分
i ピーク成分からしきい値を減算した残りの成分
j 第一の補正信号
k 第二の補正信号
l しきい値
m 合成演算されたタップ係数

Claims (7)

  1. 複数のキャリアが合成されて成るマルチキャリア信号の過剰なピーク成分を検出し、当該ピーク成分に相当する第一の補正信号を生成する補正信号生成手段と、
    前記各キャリア毎の周波数帯域の範囲内に前記第一の補正信号の周波数帯域を制限して第二の補正信号を生成するフィルタ手段と、
    前記マルチキャリア信号から前記第二の補正信号を減算して出力する出力手段と、
    を備えたピークファクタ低減装置であって、
    前記フィルタ手段は、
    前記マルチキャリア信号を構成し得る複数のキャリアについて、信号種別毎にタップ係数を予め格納しておくタップ係数メモリと、
    前記マルチキャリア信号に含まれる前記複数のキャリアのそれぞれに対応する前記タップ係数を、前記タップ係数メモリから読み出し、読み出したこれらのタップ係数を合成演算するタップ係数演算部と、
    前記タップ係数演算部で合成演算されたタップ係数を用い複素FIRフィルタとして動作する複素FIRフィルタ部とを有し、
    前記タップ係数メモリに格納するキャリアの信号種別に応じたキャリア毎のタップ係数は、前記マルチキャリア信号中の、信号品質に対する要求が厳しい方式が適用されたキャリアと、そうではないキャリアに対して、各々が所要の信号品質規格を満足できるフィルタ特性を実現する値である、
    ことを特徴とするピークファクタ低減装置。
  2. 前記タップ係数メモリに格納するキャリアの信号種別に応じたキャリア毎のタップ係数は、他キャリア帯域に対しては十分減衰が得られ、かつ自キャリア帯域に対して所要の減衰又はゲイン特性が得られるように設定された値である、
    請求項1記載のピークファクタ低減装置。
  3. 前記補正信号生成手段は、
    前記マルチキャリア信号のピーク成分を検出するピーク検出回路と、
    前記ピーク検出回路で検出された前記ピーク成分からしきい値を減算するしきい値減算回路と、
    前記しきい値減算回路で減算された残りの成分が正であるとき、前記残りの成分を前記第一の補正信号として出力する補正信号生成部と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載のピークファクタ低減装置。
  4. 前記出力手段は、
    前記マルチキャリア信号から前記第二の補正信号が生成されるまでの時間だけ当該マルチキャリア信号を遅延させる遅延回路と、
    前記遅延回路で遅延した前記マルチキャリア信号から、前記フィルタ手段で生成された前記第二の補正信号を減算する減算回路と、
    を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載のピークファクタ低減装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか一項記載のピークファクタ低減装置と、
    前記複数のキャリアを合成して前記マルチキャリア信号を生成し、合成されたこのマルチキャリア信号を前記ピークファクタ低減装置へ出力するマルチキャリア信号生成手段と、
    を備えることを特徴とする送信機。
  6. 複数のキャリアが合成されて成るマルチキャリア信号の過剰なピーク成分を検出し、当該ピーク成分に相当する第一の補正信号を生成し、
    前記各キャリア毎の周波数帯域の範囲内に前記第一の補正信号の周波数帯域を制限して第二の補正信号を生成し、
    前記マルチキャリア信号から前記第二の補正信号を減算して出力する、
    ピークファクタ低減方法であって、
    前記マルチキャリア信号を構成し得る複数のキャリアについて、信号種別毎にタップ係数を予めタップ係数メモリに格納しておき、
    前記マルチキャリア信号に含まれる前記複数のキャリアのそれぞれに対応する前記タップ係数を、前記タップ係数メモリから読み出し、読み出したこれらのタップ係数を合成演算し、
    これらの合成演算されたタップ係数を用いて複素FIRフィルタを動作させることにより、
    前記各キャリア毎の周波数帯域の範囲内に前記第一の補正信号の周波数帯域を制限して前記第二の補正信号を生成し、
    前記タップ係数メモリに格納するキャリアの信号種別に応じたキャリア毎のタップ係数は、前記マルチキャリア信号中の、信号品質に対する要求が厳しい方式が適用されたキャリアと、そうではないキャリアに対して、各々が所要の信号品質規格を満足できるフィルタ特性を実現する値である、
    ことを特徴とするピークファクタ低減方法。
  7. 前記タップ係数メモリに格納するキャリアの信号種別に応じたキャリア毎のタップ係数は、他キャリア帯域に対しては十分減衰が得られ、かつ自キャリア帯域に対して所要の減衰又はゲイン特性が得られるように設定された値である、
    請求項6記載のピークファクタ低減方法。
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