JP5233691B2 - 車両の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の制御装置及び制御方法に関し、特に、エンジンや、エンジンをアシストする駆動モータ等のパワートレインを制御して、車両の発進時、また加速時において気持ちのよい加速感を演出する車両の制御装置及び制御方法に関する。
従来より、エンジンと、エンジンをアシストする駆動モータを備えた車両において、アクセルペダルの踏み込み量に応じた目標車両加速度を設定し、実際の車両加速度が目標車両加速度になるように、エンジンの出力トルクおよび駆動モータのアシストトルクを制御することによって、加速操作性を向上するものが知られている(特許文献1参照)。
特開2003−87906号公報
ところで、車両の加速感は、「加速の立ち上がりの応答性」と、「加速度の加速ピークPの大きさ」と、「加速の立ち下がりの持続性」の三点で、運転者にとっての気持ちよさが変化する。
まず、「加速の立ち上がりの応答性」が高ければ、アクセルペダルの踏み込み操作に即応するように車両が加速するため、運転者は気持ちのよい加速感を得ることができる。
また、「加速度のピーク値の大きさ」が大きい場合も、アクセルペダルの踏み込み量に比較して大きな加速度が得られるため、運転者はトルクフルな加速感を得ることができる。
さらに、「加速の立ち下がりの持続性」が安定している場合には、アクセルペダルの踏み込み状態で長期間にわたり大きな加速度が得られるため、運転者は長期間気持ちのよい加速感を得ることができる。
このため、これら三点の判断基準を高めることで、運転者に気持ちのよい加速感を与えることができる。
上記特許文献1に記載された制御装置では、エンジンの出力トルク、およ駆動モータのアシストトルクを制御することによって、目標車両加速度に追従するように車両の実車両加速度を制御しているため、「加速の立ち上がりの応答性」や「加速度のピーク値の大きさ」についてはある程度高めることができると考えられる。
しかし、「加速の立ち下がりの持続性」については、加速ピークを越えた加速後半の加速度が制御されていないため、エンジン特性と車体重量等に応じた、成り行きの加速になると考えられる。
そこで、本発明は、車両の制御装置及び制御方法において、加速ピーク後の立ち下がり時の加速度を制御することで、トルク感のある加速度波形(G波形)を演出して、運転者の加速感を向上できる車両の制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
この発明による車両の制御装置は、アクセル踏込操作に対して独立にエンジン出力を制御可能なエンジンと、該エンジンをトルクアシストする駆動モータと、トルクコンバータを有する変速機とを備えた車両の制御装置であって、発進あるいは加速の際のアクセル踏込操作による車両加速度の立ち上がりを経由した後における時系列の目標車両加速度を設定する目標車両加速度設定手段と、実車両加速度が上記目標車両加速度に追従するようエンジン出力を制御するエンジン出力制御手段と、上記目標車両加速度と上記実車両加速度とに差があるときにトルクアシストする駆動モータを制御する駆動モータ制御手段と、流体伝動装置とを備え、該流体伝動装置のスリップ量に応じて、上記駆動モータのゲインを変更するものである。
上記構成によれば、立ち上がり後の時系列の目標車両加速度である目標車両加速度波形をロバストに追従制御可能でトルク感のある加速度波形を演出することができる。
詳しくは、加速度が加速ピークを越えた後の立ち下がりの際の加速度の落ち込みはトルク感を損なうが、立ち下がりの際の加速度の落ち込みの原因となるエンジン出力を駆動モータでトルクアシストするため、急激な落ち込みのないリニアーな加速度波形を演出できる。
したがって、加速ピーク後の加速度が長期間にわたって変化するため、運転者は長期間気持ちのよい加速感を得ることができる。
しかも、流体伝動装置を備え、該流体伝動装置のスリップ量に応じて、上記駆動モータのゲインを変更するものであるから、流体伝動装置のスリップ量、すなわちトルク比により駆動モータのゲインを適切に調整することができる。よって、適切なトルクアシストを実現することができる。
具体的には、スリップ量が大きいときには、流体伝動装置のトルク増倍作用が大きくなるが、スリップ量が小さいときには、流体伝動装置のトルク増倍作用が小さくなるので、流体伝動装置のスリップ量が小さいときは、駆動モータのゲインを流体伝動装置のスリップ量が大きいときに比べて大きくすることで、オーバーシュートなど無く、目標車両加速度に実車両加速度をよりスムーズに近づけることが可能になる。
なお、上記流体伝動装置は、トルクコンバータであることを含む。
この発明の一実施態様においては、前記車両加速度の立ち上がりの実車両加速度履歴を獲得する実車両加速度履歴獲得手段を備え、上記目標車両加速度を、上記実車両加速度履歴に応じて設定することができる。
詳しくは、加速ピーク以前である加速前半の実車両加速度データの履歴によって、立ち下がり勾配がそれぞれ所定の比率で変化するような目標車両加速度を設定することができる。
上記構成により、加速ピークを跨ぐ過渡現象である加速度の立ち上がり際の履歴に応じ、加速ピーク後の立ち下がりの際の加速度波形を適切に演出できるため、持続性のある、気持ちの良い加速感を得ることができる。
また、この発明による車両の制御方法は、アクセル踏込操作に対して独立にエンジン出力を制御可能なエンジンと、該エンジンをトルクアシストする駆動モータと、トルクコンバータを有する変速機とを備えた車両の制御方法であって、発進あるいは加速の際のアクセル踏込操作による車両加速度の立ち上がりを経由した後における時系列の目標車両加速度を設定する工程と、実車両加速度が上記目標車両加速度に追従するようエンジン出力を制御する工程と、上記目標車両加速度と上記実車両加速度とに差があるときにトルクアシストする駆動モータを制御する工程とを備え、さらに、流体伝動装置を備え、該流体伝動装置のスリップ量に応じて、上記駆動モータのゲインを変更するものである。
上記構成によれば、立ち上がり後の時系列の目標車両加速度である目標車両加速度波形をロバストに追従制御可能でトルク感のある加速度波形を演出することができる。
詳しくは、加速度が加速ピークを越えた後の立ち下がりの際の加速度の落ち込みはトルク感を損なうが、立ち下がりの際の加速度の落ち込みの原因となるエンジン出力を駆動モータでトルクアシストするため、急激な落ち込みのないリニアーな加速度波形を演出できる。
したがって、加速ピーク後の加速度が長期間にわたって変化するため、運転者は長期間気持ちのよい加速感を得ることができる。
しかも、流体伝動装置を備え、該流体伝動装置のスリップ量に応じて、上記駆動モータのゲインを変更するものであるから、流体伝動装置のスリップ量、すなわちトルク比により駆動モータのゲインを適切に調整することができる。よって、適切なトルクアシストを実現することができる。
具体的には、スリップ量が大きいときには、流体伝動装置のトルク増倍作用が大きくなるが、スリップ量が小さいときには、流体伝動装置のトルク増倍作用が小さくなるので、流体伝動装置のスリップ量が小さいときは、駆動モータのゲインを流体伝動装置のスリップ量が大きいときに比べて大きくすることで、オーバーシュートなど無く、目標車両加速度に実車両加速度をよりスムーズに近づけることが可能になる。
なお、上記流体伝動装置は、トルクコンバータであることを含む。
この発明によれば、車両加速度の立ち上がりを経由した後の実車両加速度(加速後半の車両の実加速度)を駆動モータでアシストすることで、トルク感のある加速度波形(G波形)を演出して、運転者の加速感を向上することができる。
ハイブリッド車両の全体の構成図。 ハイブリッド車両のパワートレインおよび制御装置の全体ブロック図。 ロックアップクラッチの制御方法を示した制御フローチャート。 ハイブリッド車両の加速度波形マップについての説明図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図1は本発明を採用したハイブリッド車両1の全体構成図を示し、図2はハイブリッド車両1のパワートレインPT及び制御装置の全体ブロック図を示している。
ハイブリッド車両1は、図1に示すように、一対の後輪10aを駆動するパワートレインPTとして、縦置きにされたエンジン11と、このエンジン11に連結された自動変速(AT)13と、該AT13によって回転されるドライブシャフト14と、エンジン11とAT13の間に配置されたスタータジェネレータ(CISG)12と、ドライブシャフト14からの出力を受けて左右の後輪10aに駆動力を配分する差動装置(Diff)15とを備えるとともに、ドライブシャフト14の途中部分に、減速ギア機構16を介して駆動力を入力できる駆動モータ17を備えたパラレルハイブリッド方式の車両である。
さらには、ハイブリッド車両1は、駆動モータ17を駆動するインバータ(INV)17a、駆動モータ17で発電された電力を蓄電するバッテリ(BAT)17b、並びに電子制御ユニットであるECU20を備えている。
なお、AT13は、図2に示すように、エンジン11の下流側に設置したトルクコンバータ13aと、このトルクコンバータ13aに並列に配置されるロックアップクラッチ13bと、トルクコンバータ13a、およびロックアップクラッチ13bからの出力を受けて変速を行なう歯車変速機構13cとで構成している。
この車両のパワートレインPTは、上記ECU20によって、エンジン11の出力やロックアップクラッチ13bの断接、駆動モータ17の駆動、さらには歯車変速機構13cの変速状態を制御するように構成している。そして、このうち、エンジン11の出力は、図示しないエレキスロットルのスロットル開度、点火プラグの点火タイミング、燃料噴射ノズルの燃料噴射量等を変化させて制御している。
ECU20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、入出力インターフェース(I/O)24を備えるとともに、後述するように、制御に必要な各種データを検出するためのセンサ30と、運転者のドライビングモードを選択するパワフルスイッチ(パワフルSW)40が接続されている。
なお、ROM22には駆動制御の制御プログラムを含む種々の制御プログラム、目標車両加速度Gtを設定する目標車両加速度算出プログラム、加速度波形マップ(図4参照)、変速マップ並びに締結表等を格納している。
上述のセンサ30について詳述すると、運転者のアクセルペダル(図示せず)の踏込み状態や踏込み量、踏込み速度(アクセル開速度)等を検出するアクセルセンサ31と、ハイブリッド車両1の加速度Gを検出する車両加速度センサ(車両Gセンサ)32と、エンジン11の回転数を検出するエンジン回転数センサ33と、駆動モータ17の回転数を検出するモータ回転数センサ34と、駆動モータ17を駆動する電流を検出するモータ電流センサ35等のECU20がパワートレインPTを制御するために必要な情報を検出するための各種センサを備えている。
これらセンサ30によって検出された各種検出結果を図2に示すように、ECU20に送信し、ECU20から、エンジン11、CISG12、AT13等に対して制御信号を出力するように構成している。
具体的には、アクセルペダルの踏込み量と実車両加速度Gf等を検出するとともに、目標車両加速度Gtを算出して、この目標車両加速度Gtに実車両加速度Gfが追従するように、いわゆるフィードバック制御で制御するようにしている。なお、フィードバック制御の制御方法は、一般的なPI制御で行なう。もっとも、PID制御等で行ってもよい。
次に、加速度の立ち下がり時(加速ピークPを越えた加速後半時)の制御方法について図3および図4とともに詳細に説明する。なお、図3は加速後半時の制御方法を中心に示した制御フローチャートであり、図4はハイブリッド車両1の加速度波形についての説明図を示している。
まず、ECU20はセンサ30からの各種信号を読み込む(ステップS1)。具体的にはアクセルセンサ31や車両Gセンサ32から運転者の加速要求や車両の運転状態を読み込む。なお、その他、図示しない車速センサやシフトセンサや舵角センサ等から、車両の運転状態の各種信号を検出するようにしてもよい。
次に、ECU20は、アクセルセンサ31からの検出結果に基づいてアクセルが踏み込まれたか否かを判断する(ステップS2)。
具体的には、運転者が所定値以上にアクセルペダルを踏込んでいるかを判断する。この時、アクセルペダルの開度は、中開度(パーシャル開度)でほぼ一定の状態であることが求められる。これは、アクセルペダルの全開時やアクセルペダルの開度変動時では、立ち下がり時の加速制御を安定的に行なうことができないからである。
ここで、アクセルペダルの踏込みを検出しなかった場合(ステップS2:No)には、そのままリターンに移行して、次の制御に備える。
一方、アクセルペダルの踏込みを検出した場合(ステップS2:Yes)に、ECU20は車両Gセンサ32の検出結果に基づいてハイブリッド車両1の実車両加速度Gfを獲得する(ステップS3)。すなわち、アクセルペダルが踏込まれた際には、エレキスロットルのスロットル開度が開放されて、エンジン出力が高まるため、このエンジン出力の高まりによって、加速前半で立ち上がる実車両加速度Gfの検出値を獲得する。
そして、ECU20は、獲得した実車両加速度Gfの検出値をRAM23に蓄積する(ステップS4)。
この実車両加速度Gfの検出値を蓄積することで、実際に車両の生じた実車両加速度Gfの履歴を持つことができる。このため、加速前半で、実際にハイブリッド車両1の加速度Gがどのような立ち上がり方をしたか判別できる。
さらには、ステップS4で蓄積した実車両加速度Gfに基づいて、ECU20は検出した実車両加速度Gfが加速度Gのピーク値であるか否かを判断する(ステップS5)。
具体的には、実車両加速度Gfの増加が少なくなり、実車両加速度Gfの値が変化しない、または減少する場合には、その実車両加速度Gfがピーク値であり、その時点を加速度Gの加速ピークP(図4のP参照)と判断する。
より具体的に詳述すると、複数の実車両加速度Gfの検出値が連続して変化しない場合や減少する場合、その時点を加速度Gの加速ピークPと判断することによって、車両Gセンサ32の検出誤差等による加速ピークPの誤判定を防止している。
ここで、検出した実車両加速度Gfが加速度Gの加速ピークPと判断しなかった場合(ステップS5:No)には、まだハイブリッド車両1は加速の立ち上がり状態にあるため、再度、ステップS3に戻って、実車両加速度Gfを検出して検出値を獲得する。
一方、検出した実車両加速度Gfが加速度Gの加速ピークPであると判断した場合(ステップS5:Yes)には、ECU20は、加速ピークP以降の立ち下がり状態における目標車両加速度Gtの時系列データを設定する(ステップS6)。
この目標車両加速度Gtの時系列データは、CPU21に格納した目標加速度波形マップ(図4参照)に基づき、CPU21に格納した目標車両加速度算出プログラムで算出する。
さらに詳しくは、この目標加速度波形マップデータでは、例えば、加速ピークP以前の加速前半の実車両加速度Gfデータの履歴によって、加速ピークP以降の加速後半の加速度Gの立ち下がり勾配がそれぞれ所定の比率で変化するように目標車両加速度Gtの時系列データ(時々刻々変化する複数の値)を設定している。なお、図4には、その一例である目標加速度波形マップを示している。
そして、ECU20は、この設定された目標車両加速度Gtの時系列データをもとに、実車両加速度Gfが目標車両加速度Gtとなるように、追従制御する(ステップS7〜9)。
詳しくは、ECU20は車両Gセンサ32での検出値による実車両加速度Gfと目標車両加速度Gtとの差分ERRを算出する(ステップS7)。なお、一般的なエンジンは、加速後半にエンジントルクが低下するため、図4中一点鎖線の実車両加速度Gf’で示すように目標車両加速度Gtより低くなる。
すなわち、一般的なエンジンでは、スロットル開度量(TVO)が一定であり、エンジン回転数が高回転側に移行すると、エンジントルクが低下するため、エンジン回転数が高回転側に移行する加速後半では、実車両加速度Gfが低下する。
そこで、ECU20は、図4に示すように、加速後半において目標車両加速度Gtより低下した実車両加速度Gfが目標車両加速度Gtに追従するように、すなわち、後述する所定量A以上の差分ERRを埋めるように、エンジン11のエンジン出力および駆動モータ17のトルクアシストをフィードバック制御によって追従制御している(ステップS7〜9)。
このときの実車両加速度Gfと目標車両加速度Gtとの差分ERRが、検出誤差である所定量A以下であれば(ステップS7:No)、スロットル開度や点火タイミング等を調整しながら、このまま実車両加速度Gfが目標車両加速度Gtを維持できるようエンジン11を追従制御する(ステップS9)。
一方、実車両加速度Gfと目標車両加速度Gtとの差分ERRが、所定量A以上であれば(ステップS7:Yes)、実車両加速度Gfが目標車両加速度Gtとなるようにエンジン11に加えて駆動モータ17も追従制御する(ステップS8)。
詳しくは、実車両加速度Gfが目標車両加速度Gtに対して所定量A以上低い場合、追従するエンジン出力を駆動モータ17でトルクアシストすることで所定量A以上の差分ERRを埋めて、実車両加速度Gfが目標車両加速度Gtとなるように追従制御する。
このように、実車両加速度Gfが目標車両加速度Gtとなるように、エンジン11や駆動モータ17を追従制御したECU20は、時系列データである目標車両加速度Gtの最終時点Eであるか否かを判定し、最終時点Eであれば(ステップS10:Yes)、そのままリターンに移行して、次の制御に備える。
一方、時系列データである目標車両加速度Gtの最終時点Eでなければ(ステップS10:No)、引き続き実車両加速度Gfを目標車両加速度Gtとなるエンジン11や駆動モータ17の追従制御が必要であるため、再度、ステップS7に戻って、ECU20は車両Gセンサ32での検出値による実車両加速度Gfと目標車両加速度Gtとの差分ERRを算出する(ステップS7)。
このように、上述のハイブリッド車両1の制御装置は、アクセル踏込操作に対して独立にエンジン出力を制御可能なエンジン11と、該エンジン11をトルクアシストする駆動モータ17と、トルクコンバータ13aを有するAT13とを備えるとともに、発進あるいは加速の際のアクセル踏込操作による実車両加速度Gfの立ち上がりを経由した後における時系列の目標車両加速度Gtを設定する目標車両加速度設定手段(ステップS6を実行するECU20)と、実車両加速度Gfが上記目標車両加速度Gtに追従するようエンジン出力を制御するエンジン出力制御手段(ステップS9を実行するECU20)と、上記目標車両加速度Gtと上記実車両加速度Gfとに所定量A以上の差分ERRがあるときにトルクアシストする駆動モータ17を制御する駆動モータ制御手段(ステップS8を実行するECU20)とを備えている。
上記構成により、加速ピークPを越えた時系列の目標車両加速度Gtである目標車両加速度波形をロバストに追従制御可能でトルク感のある加速度波形を演出することができる。詳しくは、加速度Gが加速ピークPを越えた後の立ち下がりの際の加速度Gの落ち込みはトルク感を損なうが(図4参照)、立ち下がりの際の加速度Gの落ち込みの原因となるエンジン出力を駆動モータ17でトルクアシストするため、急激な落ち込みのないリニアーな加速度波形を演出できる。
したがって、加速度が長期間にわたって変化するため、運転者は長期間気持ちのよい加速感を得ることができる。
また、エンジン11の出力制御と比べ、駆動モータ17は出力制御に対する応答性が高いため、より忠実にトルク感のある加速度波形を演出することができる。
詳しくは、実車両加速度Gf’’(図4中破線で表示)で示すように、駆動モータ17を備えない一般車両においてエンジンのみをフィードバック制御した際の加速度制御の場合、ECU20からのエンジン出力アップ指令に対するエンジンの出力トルク向上の応答性が駆動モータ17と比べて低く、タイムラグが生じるため、実車両加速度Gf’’が目標車両加速度Gtと大きく異なり、特には、目標車両加速度Gtを越えたりし、運転者にとって心地よい加速感を提供できない。
これに対して、応答性の高い駆動モータ17でエンジン11をトルクアシストできるため、リニアーな加速度波形を演出でき、加速度が長期間にわたって変化するため、運転者は長期間気持ちのよい加速感を得ることができる。
また、ECU20は、ステップS3で実車両加速度Gfの立ち上がりの実車両加速度Gfの履歴を獲得し、上記目標車両加速度Gtを、ステップS6で実車両加速度Gfの履歴に応じて設定しているため、過渡現象である加速度Gの立ち上がり際の履歴に応じ、加速度Gが加速ピークPを越えた後の立ち下がりの際の加速度波形を適切に演出できる。したがって、持続性のある、気持ちの良い加速感を得ることができる。
なお、上述したように、本実施形態のハイブリッド車両1の制御装置は、ステップS3で獲得した実車両加速度Gfの履歴に応じてステップS6で上記目標車両加速度Gtを設定し、実車両加速度Gfが目標車両加速度GtとなるステップS8でエンジン11および駆動モータ17を追従制御しているが、エンジン11および駆動モータ17の追従制御の際に、パワートレインPTに備えたトルクコンバータ13aのスリップ量に応じて、駆動モータ17のゲインを変更する構成であってもよい。
これにより、ロックアップクラッチ13bを略半クラッチ状態で滑らせ、トルクコンバータ13aを介してトルク伝達するスリップ制御状態におけるエンジン出力をトルクアシストする駆動モータ17のゲインを、トルクコンバータ13aでのスリップ量、すなわちトルク比に応じて適切に調整することができ、適切なトルクアシストを実現することができる。
具体的には、スリップ量が大きいときにはトルクコンバータ13aのトルク増倍作用が大きくなるが、スリップ量が小さいときにはトルクコンバータ13aのトルク増倍作用が小さくなるので、トルクコンバータ13aのスリップ量が小さいときは、駆動モータ17のゲインをトルクコンバータ13aのスリップ量が大きい時に比べて大きくすることで、オーバーシュートなど無く、目標車両加速度Gtに実車両加速度Gfをよりスムーズに近づけることが可能になる。
したがって、運転者に与える加速感をより高めることができる。
さらには、本実施形態のハイブリッド車両1の制御装置は、ステップS3で実車両加速度Gfの立ち上がりの実車両加速度Gfの履歴を獲得し、上記目標車両加速度Gtを、ステップS6で実車両加速度Gfの履歴に応じて設定しているが、立ち上がりの実車両加速度Gfの履歴に加えて、あるいは立ち上がりの実車両加速度Gfの履歴と独立して、運転者の走りに対する意図を判断し、運転者の走りに対する意図に基づいて目標車両加速度Gtを設定してもよい。
詳しくは、運転者とって加速感は常に一定ではなく、過激にスポーツ走行したい場合やゆったりとクルージング走行したい場合などの運転者の走りに対する意図によって変化するため、運転者の走りに対する意図を考慮せずに一定の目標加速度を設定しても、運転者の要求を十分に満足することができない場合がある。
そこで、運転者の走りに対する意図を判断し、この判断結果に基づいて目標車両加速度Gtを設定することによって、運転者の走りに対する意図に応じた加速ピークP以降の加速度Gを得ることができ、運転者にとって満足のできる加速感を得ることができる。
なお、運転者の走りに対する意図は、ECU20に接続されたパワフルSW40がON操作されてパワーモードが選択されているか否かや、所定時間りのアクセルの踏込み回数で、運転者の意図を判断してもよい。この場合、例えば、1分りに10回以上の踏込み操作があった場合には、運転者がパワフルな走行をしたい意図があると判断して、10回未満の場合にはノーマルな走行をしたい意図があると判断してもよい。
以上、この発明の構成と前述の実施形態との対応において、
この発明の車両は、ハイブリッド車両1に対応し、
以下、同様に、
トルクコンバータおよび流体伝動装置は、トルクコンバータ13aに対応し、
変速機は、自動変速13に対応し、
車両加速度は、加速度Gに対応し、
目標車両加速度設定手段は、ステップS6を実行するECU20に対応し、
エンジン出力制御手段は、ステップS9を実行するECU20に対応し、
駆動モータ制御手段は、ステップS8を実行するECU20に対応し、
実車両加速度履歴獲得手段は、ステップS3を実行するECU20に対応するも、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆる車両の制御装置及び制御方法に適用する実施形態を含むものである。
なお、歯車変速機構13cは、多段歯車式の変速機構だけでなく、無段変速式の変速機構であってもよい。また、エンジン11の出力制御も、エレキスロットルのスロットル開度制御等だけでなく、吸気タイミングや排気タイミングを位相可変装置で変更するものや、吸気の加給量を加給機等で変更するもの等であってもよい。
さらには、上記実施例において、一対の後輪10aを駆動するパワートレインPTとして、縦置きにされたエンジン11と、このエンジン11とはパラレルに制御できる駆動モータ17を備えたパラレルハイブリッド方式で構成したが、エンジンで前輪を駆動するとともに駆動モータで後輪を駆動するハイブリッド車両、エンジンで前輪を駆動するとともに後輪自体を駆動するインホイール式の駆動モータによるハイブリッド車両、エンジンで前輪を駆動するとともに前輪自体を駆動するインホイール式の駆動モータによるハイブリッド車両、エンジンおよび駆動モータで前輪を駆動するハイブリッド車両、エンジンで後輪を駆動するとともに後輪自体を駆動するインホイール式の駆動モータによるハイブリッド車両あるいはエンジンで後輪を駆動するとともに前輪自体を駆動するインホイール式の駆動モータによるハイブリッド車両等の様々な駆動形式のハイブリッド車両であってもよい。
1…ハイブリッド車両
11…エンジン
13…自動変速
13a…トルクコンバータ
17…駆動モータ
G…加速度
Gf…実車両加速度
Gt…目標車両加速度

Claims (3)

  1. アクセル踏込操作に対して独立にエンジン出力を制御可能なエンジンと、該エンジンをトルクアシストする駆動モータと、トルクコンバータを有する変速機とを備えた車両の制御装置であって、
    発進あるいは加速の際のアクセル踏込操作による車両加速度の立ち上がりを経由した後における時系列の目標車両加速度を設定する目標車両加速度設定手段と、
    実車両加速度が上記目標車両加速度に追従するようエンジン出力を制御するエンジン出力制御手段と、
    上記目標車両加速度と上記実車両加速度とに差があるときにトルクアシストする駆動モータを制御する駆動モータ制御手段と
    流体伝動装置とを備え、
    該流体伝動装置のスリップ量に応じて、上記駆動モータのゲインを変更する
    車両の制御装置。
  2. 前記車両加速度の立ち上がりの実車両加速度履歴を獲得する実車両加速度履歴獲得手段を備え、
    上記目標車両加速度を、上記実車両加速度履歴に応じて設定する
    請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. アクセル踏込操作に対して独立にエンジン出力を制御可能なエンジンと、該エンジンをトルクアシストする駆動モータと、トルクコンバータを有する変速機とを備えた車両の制御方法であって、
    発進あるいは加速の際のアクセル踏込操作による車両加速度の立ち上がりを経由した後における時系列の目標車両加速度を設定する工程と、
    実車両加速度が上記目標車両加速度に追従するようエンジン出力を制御する工程と、
    上記目標車両加速度と上記実車両加速度とに差があるときにトルクアシストする駆動モータを制御する工程とを備え
    さらに、流体伝動装置を備え、
    該流体伝動装置のスリップ量に応じて、上記駆動モータのゲインを変更する
    車両の制御方法。
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