JP5232994B2 - Gps受信装置およびgps測位補正方法 - Google Patents

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Description

本発明は、GPS(全地球測位システム)、特にDGPS(Differential GPS)あるいはRTKGPS(リアルタイムKGPS(Kinematic GPS))の受信装置および測位補正方法に関する。
特に、本発明は、衛星信号の受信強度や搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とデルタ擬似距離やその変化率やそれらの情報の組合せによって、マルチパスを判定し、マルチパスによる測位誤差を補正することができるGPS受信装置およびGPS測位補正方法に関する。
GPSは、地上2万キロメートルの高度で一日に地球を2周する円軌道上にある衛星と、衛星をコントロールおよび追尾する管理局と、ユーザーの受信装置とからなる。
衛星は軌道傾斜角約55度の6軌道面にそれぞれ4衛星ずつ配置され、当初計24衛星で運用され、2005年3月現在では予備の衛星を入れて計29衛星で運用されている。
DGPSやKGPSによる測位は、位置が既知の基準局と位置を知りたい移動局で同時にGPS衛星からの信号を観測する。
DGPS測位は、基準点で衛星信号によって特定された基準局の位置と基準局の既知の絶対位置の差を求め、それを移動局に補正情報(位置補正用データ)として送信し、移動局でその位置補正用データを用いて衛星信号によって特定された移動局の位置を補正するものである。
KGPSは、両局で衛星信号の位相の測定を行い、基準局で観測した位相データを移動局に送信し、移動局で位相データを解析して位置を決定するものである。RTKGPSは、KGPSを応用してリアルタイムで位置を決定するものである。
ここで、DGPSによる測位方法を概略説明する。なお、本発明は、DGPSとRTKGPSの双方に利用可能であるが、以下では代表的にDGPSを用いて説明する。
図9はDGPSによる測位を概念的に示している。
図9に示すように、DGPSでは、基準局50と移動局51の双方が衛星S1〜S4からの衛星信号を観測する。
衛星信号には時刻情報、軌道情報等が含まれている。
衛星S1〜S4はきわめて正確に時を刻む4個の原子時計が搭載し、衛星信号に正確な発信時刻の情報を載せて送信する。
基準局50や移動局51は、衛星S1〜S4から発信される衛星信号を受信し、該衛星信号に含まれる発信時刻の情報と自局で受信した時刻の差と電波の伝搬速度とから、自局と衛星との間の距離を計算することができる。衛星S1〜S4の位置は軌道情報と時刻情報から算出することができる。
ある衛星と受信局(基準局や移動局)までの距離が分かると、図9に示すように、該衛星の位置を中心とする球を描くことができる。受信局は3次元の位置(3つの未知数)を有しているため、3つの衛星信号から形成される3つの球の交点から3次元の位置を特定することができる。
しかし、受信局は大がかりで高価な原子時計を搭載することができないため、前記距離には受信局の時計による時刻のずれ(一つの未知数)が誤差として含まれる。このため、未知数が4つになる。
これに対して、4つの衛星信号を受信するようにすれば、4つの連立方程式を立てて前記4つの未知数を解くことができるようになり、受信局の3次元の位置と同時に受信局(基準局や移動局)の時計のずれ量を求めることができる。
ところで、衛星情報から計算される衛星と受信局の間の距離は、対流圏や電離層による遅延量等による誤差が含まれる。
このため、この衛星情報から計算される衛星と受信局の間の距離は「擬似距離」と呼ばれる。
この距離の誤差は、基準局と移動局においてほぼ同一の大きさになる。
基準局50は、予め自局の絶対位置が既知になっている。したがって、計算された基準局の位置と既知の絶対位置から、衛星信号に基づいて計算した位置のずれを計算することができる。
この位置のずれは移動局51において共通しているため、前記位置ずれの情報を位置補正用データとして基準局50から移動局51に送信することにより、移動局51において衛星信号に基づいて計算した位置のずれを補正することができるようになる。
しかし、移動局で計算する衛星との距離は、マルチパスによる誤差を含むことがある。
ここで、マルチパスとは、建物等に反射した後に受信局に届く衛星の電波である。マルチパスは、建物等に反射した分、電波の伝搬の時間と距離が大きくなる。
マルチパスは、基準局と移動局で同じ条件で起きない。なぜなら、移動局が建物の間等を通過してマルチパスによる影響を受けているときに、基準局はマルチパスによる影響を受けないからである。
したがって、マルチパスによる測定位置の誤差は、基準局の位置補正用データによって補正することができない。
従来から、上記マルチパスによる測定位置の誤差を補正する技術が種々提案されている。
特開2002−22818号公報は、直接波と反射波が同一の受信装置に前後して到着することに利用して、同一の衛星信号を一つの受信装置の複数の受信チャネルで受信し、到着時間と信号強度のいずれかが相違する衛星信号はマルチパスによる影響を受けている衛星信号と判定する技術を開示している。
特開2003−57327号公報は、所定時間後の移動局の位置を予測して、該予測位置における衛星との距離(近似距離)を予め計算し、そして該位置において実際に衛星信号を受信して擬似距離を計算し、前記近似距離と擬似距離の差分が所定の閾値以上である場合は、マルチパスによる影響を受けていると判定する技術を開示している。
特開2001−272451号公報は、3次元の地図データベースに基づいて受信環境を判断し、受信強度の基準値を受信環境に応じて変化させ、受信強度が前記基準値に満たない衛星信号をマルチパスによる影響を受けた衛星信号と判断する技術を開示している。
しかし、従来技術によるマルチパスの判断は不確実であったり大がかりなシステムを必要としたりするものであった。
たとえば、特開2002−22818号公報記載の技術は、マルチパスによる電波は直接波と反射波が前後して届くことを前提として、一つの受信装置の複数の受信チャネルで受信した衛星信号の到着時間や信号強度を比較するが、マルチパスの直接波が検知可能レベルに達するとは限らない。複数の受信チャネルを設けることも装置の複雑化につながる。
特開2003−57327号公報記載の技術は、所定時間後の移動局の位置を予測し、該予測位置における近似距離と擬似距離とを比較するが、所定時間後の移動局の位置は移動局の速度変化等の具体的な事情で予測が困難である。また、現在の移動局の位置が正しいことを前提としているため、現在位置が誤っている場合にはマルチパスを正しく判定することができないこともある。
特開2001−272451号公報記載の技術は、3次元の地図データベースに基づいて受信環境を判断するが、実際の受信環境は3次元の地図データベースから正しく評価することが困難である。したがって、3次元の地図データベースに基づいて定めた閾値からマルチパスを判断する場合、誤った判定をすることがある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、簡単かつ確実な方法によってマルチパスの影響を受けた衛星信号を判別し、移動局の測定位置を補正することができるGPS受信装置およびGPS測位補正方法を提供することにある。
本発明によるGPS受信装置は、DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局とを有するGPS受信装置において、
前記基準局は、受信手段と、衛星信号から該基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する位置補正用データ算出手段と、該基準局における衛星信号の受信強度を測定する基準局受信強度測定手段と、送信手段とを有し、
前記移動局は、受信手段と、衛星信号から該移動局の位置を算出する測位手段と、該移動局における衛星信号の受信強度を測定する移動局受信強度測定手段と、前記測位手段が算出する自局の位置を補正する処理を行う測位補正手段とを有し、
前記基準局は、前記送信手段により、前記位置補正用データ算出手段が算出した位置補正用データと前記基準局受信強度測定手段が測定した基準局における衛星信号の受信強度とを前記移動局に送信し、
前記移動局は、前記測位補正手段により、各衛星の衛星信号について前記基準局受信強度測定手段が測定した基準局における衛星信号の受信強度と前記移動局受信強度測定手段が測定した該移動局における衛星信号の受信強度とを比較し、所定の衛星の衛星信号の前記基準局における衛星信号受信強度と該移動局における衛星信号受信強度の差が所定の閾値以上である場合は、前記衛星の衛星信号を測位用衛星信号から除き、測位用衛星信号については前記測位手段が算出した該移動局の位置を前記基準局から受信した位置補正用データによって補正する、ことを特徴とする。
前記移動局は、衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離を算出するデルタ擬似距離算出手段を有し、前記測位補正手段は、各衛星の衛星信号について前記基準局受信強度測定手段が測定した基準局における衛星信号の受信強度と前記移動局受信強度測定手段が測定した該移動局における衛星信号の受信強度とを比較し、所定の衛星の衛星信号の前記基準局における衛星信号受信強度と該移動局における衛星信号受信強度の差が所定の閾値以上であって、かつ、前記デルタ擬似距離算出手段が算出した前記衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離が所定の閾値以上の場合は、前記衛星の衛星信号を測位用衛星信号から除くようにすることができる。
前記移動局は、衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率を算出するデルタ擬似距離変化率算出手段を有し、前記測位補正手段は、各衛星の衛星信号について前記基準局受信強度測定手段が測定した基準局における衛星信号の受信強度と前記移動局受信強度測定手段が測定した該移動局における衛星信号の受信強度とを比較し、所定の衛星の衛星信号の前記基準局における衛星信号受信強度と該移動局における衛星信号受信強度の差が所定の閾値以上であって、かつ、前記デルタ擬似距離変化率算出手段が算出した前記衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上の場合は、前記衛星の衛星信号を測位用衛星信号から除く、ようにすることができる。
前記基準局における衛星信号受信強度と前記移動局における衛星信号受信強度の差の閾値は、測位率およびプロット数の減少が少なく、かつ、測位誤差が改善されない測位結果が増加しない範囲内に定められるようにすることができる。
本発明によるGPS受信装置は、DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局とを有するGPS受信装置において、
前記基準局は、受信手段と、衛星信号から該基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する位置補正用データ算出手段と、該基準局における受信衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する基準局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段と、送信手段とを有し、
前記移動局は、受信手段と、衛星信号から該移動局の位置を算出する測位手段と、該移動局における受信衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する移動局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段と、前記測位手段が算出する自局の位置を補正する処理を行う測位補正手段とを有し、
前記基準局は、前記送信手段により、前記位置補正用データ算出手段が算出した位置補正用データと前記基準局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とを前記移動局に送信し、
前記移動局は、前記測位補正手段により、各衛星の衛星信号について前記基準局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とを比較し、所定の衛星の衛星信号の前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上である場合は、前記衛星の衛星信号を測位用衛星信号から除き、測位用衛星信号については前記測位手段が算出した該移動局の位置を前記基準局から受信した位置補正用データによって補正する、ことを特徴とする。
前記移動局は、衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離を算出するデルタ擬似距離算出手段を有し、前記測位補正手段は、各衛星の衛星信号について前記基準局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とを比較し、所定の衛星の衛星信号の前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上あって、かつ、前記デルタ擬似距離算出手段が算出した前記衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離が所定の閾値以上の場合は、前記衛星の衛星信号を測位用衛星信号から除くようにすることができる。
前記移動局は、衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率を算出するデルタ擬似距離変化率算出手段を有し、前記測位補正手段は、各衛星の衛星信号について前記基準局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とを比較し、所定の衛星の衛星信号の前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上あって、かつ、前記デルタ擬似距離変化率算出手段が算出した前記衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上の場合は、前記衛星の衛星信号を測位用衛星信号から除くようにすることができる。
前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差の閾値は、測位率およびプロット数の減少が少なく、かつ、測位誤差が改善されない測位結果が増加しない範囲内に定められるようにすることができる。
前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差の閾値は、4デシベルヘルツ(dBHz)ないし7デシベルヘルツ(dBHz)であるようにすることができる。
本発明のGPS受信装置は、DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局とを有するGPS受信装置において、
前記基準局は、受信手段と、衛星信号から該基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する位置補正用データ算出手段と、送信手段とを有し、
前記移動局は、受信手段と、衛星信号から該移動局の位置を算出する測位手段と、受信した衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する搬送波電力対雑音電力密度比測定手段と、衛星の仰角に依存する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)を記憶または計算する手段と、前記測位手段が算出する自局の位置を補正する処理を行う測位補正手段とを有し、
前記基準局は、前記送信手段により、前記位置補正用データ算出手段が算出した位置補正用データを前記移動局に送信し、
前記移動局は、前記測位補正手段により、各衛星の衛星信号について前記搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と、理論搬送波電力対雑音電力密度比を計算または記憶する手段から得られる前記衛星の仰角に対応する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)とを比較し、所定の衛星の衛星信号の前記搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上である場合は、前記衛星の衛星信号を測位用衛星信号から除き、測位用衛星信号については前記測位手段が算出した該移動局の位置を前記基準局から受信した位置補正用データによって補正する、ことを特徴とする。
前記移動局は、衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離を算出するデルタ擬似距離算出手段を有し、前記測位補正手段は、各衛星の衛星信号について前記搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と、理論搬送波電力対雑音電力密度比を計算または記憶する手段から得られる前記衛星の仰角に対応する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)とを比較し、所定の衛星の衛星信号の前記搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上であって、かつ、前記デルタ擬似距離算出手段が算出した前記衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離が所定の閾値以上の場合は、前記衛星の衛星信号を測位用衛星信号から除き、測位用衛星信号については前記測位手段が算出した該移動局の位置を前記基準局から受信した位置補正用データによって補正するようにすることができる。
前記移動局は、衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率を算出するデルタ擬似距離変化率算出手段を有し、前記測位補正手段は、各衛星の衛星信号について前記搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と、理論搬送波電力対雑音電力密度比を計算または記憶する手段から得られる前記衛星の仰角に対応する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)とを比較し、所定の衛星の衛星信号の前記搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上であって、かつ、前記デルタ擬似距離変化率算出手段が算出した前記衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上の場合は、前記衛星の衛星信号を測位用衛星信号から除き、測位用衛星信号については前記測位手段が算出した該移動局の位置を前記基準局から受信した位置補正用データによって補正するようにすることができる。
前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差の閾値は、測位率およびプロット数の減少が少なく、かつ、測位誤差が改善されない測位結果が増加しない範囲内に定められるようにすることができる。
本発明によるGPS測位補正方法は、
DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
前記基準局における衛星信号の受信強度を測定する段階と、
前記移動局における衛星信号の受信強度を測定する段階と、
各衛星信号について前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度とを比較する段階と、
前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度の差が所定の閾値以上である衛星信号を測位用衛星信号から除いて前記移動局の位置を算出する段階と、
前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とする。
本発明によるGPS測位補正方法は、
DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
前記基準局における衛星信号の受信強度を測定する段階と、
前記移動局における衛星信号の受信強度を測定する段階と、
衛星と前記移動局の間のデルタ擬似距離を算出する段階と、
各衛星信号について前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度とを比較する段階と、
前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度の差が所定の閾値以上の衛星信号について、該衛星信号による衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離を所定の閾値と比較する段階と、
前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度の差が所定の閾値以上であって、かつ、前記デルタ擬似距離が所定の閾値以上である衛星信号を測位用衛星信号から除いて前記移動局の位置を算出する段階と、
前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とする。
本発明によるGPS測位補正方法は、
DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
前記基準局における衛星信号の受信強度を測定する段階と、
前記移動局における衛星信号の受信強度を測定する段階と、
衛星と前記移動局の間のデルタ擬似距離変化率を算出する段階と、
各衛星信号について前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度とを比較する段階と、
前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度の差が所定の閾値以上の衛星信号について、該衛星信号による衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率を所定の閾値と比較する段階と、
前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度の差が所定の閾値以上であって、かつ、前記デルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上である衛星信号を測位用衛星信号から除いて前記移動局の位置を算出する段階と、
前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とする。
本発明によるGPS測位補正方法は、
DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
各衛星信号について前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とを比較する段階と、
前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上である衛星信号を測位用衛星信号から除いて前記移動局の位置を算出する段階と、
前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とする。
本発明によるGPS測位補正方法は、
DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
衛星と前記移動局の間のデルタ擬似距離を算出する段階と、
各衛星信号について前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とを比較する段階と、
前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上の衛星信号について、該衛星信号による衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離を所定の閾値と比較する段階と、
前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上であって、かつ、前記デルタ擬似距離が所定の閾値以上である衛星信号を測位用衛星信号から除いて前記移動局の位置を算出する段階と、
前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とする。
本発明によるGPS測位補正方法は、
DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
衛星と前記移動局の間のデルタ擬似距離変化率を算出する段階と、
各衛星信号について前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とを比較する段階と、
前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上の衛星信号について、該衛星信号による衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率を所定の閾値と比較する段階と、
前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上であって、かつ、前記デルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上である衛星信号を測位用衛星信号から除いて前記移動局の位置を算出する段階と、
前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とする。
本発明によるGPS測位補正方法は、
DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
衛星の仰角に依存する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)を記憶手段から取得または計算する段階と、
前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
各衛星の衛星信号について前記移動局の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記衛星の仰角に対応する前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)とを比較する段階と、
前記移動局の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記衛星の仰角に対応する前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上である衛星信号を測位用衛星信号から除いて前記移動局の位置を算出する段階と、
前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とする。
本発明によるGPS測位補正方法は、
DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
衛星の仰角に依存する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)を記憶手段から取得または計算する段階と、
前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
衛星と前記移動局の間のデルタ擬似距離を算出する段階と、
各衛星の衛星信号について前記移動局の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記衛星の仰角に対応する前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)とを比較する段階と、
前記移動局の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記衛星の仰角に対応する前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上の衛星信号について、該衛星信号による衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離を所定の閾値と比較する段階と、
前記移動局の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記衛星の仰角に対応する前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上であって、かつ、前記デルタ擬似距離が所定の閾値以上である衛星信号を測位用衛星信号から除いて前記移動局の位置を算出する段階と、
前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とする。
本発明によるGPS測位補正方法は、
DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
衛星の仰角に依存する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)を記憶手段から取得または計算する段階と、
前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
衛星と前記移動局の間のデルタ擬似距離変化率を算出する段階と、
各衛星の衛星信号について前記移動局の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記衛星の仰角に対応する前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)とを比較する段階と、
前記移動局の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記衛星の仰角に対応する前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上の衛星信号について、該衛星信号による衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率を所定の閾値と比較する段階と、
前記移動局の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記衛星の仰角に対応する前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上であって、かつ、前記デルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上である衛星信号を測位用衛星信号から除いて前記移動局の位置を算出する段階と、
前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とする。
本発明のGPS受信装置は、基準局が該基準局における衛星信号の受信強度を測定する基準局受信強度測定手段を有し、移動局が該移動局における衛星信号の受信強度を測定する移動局受信強度測定手段を有している。
本発明のGPS受信装置の基準局は、従来の移動局が送信していなかった基準局における衛星信号の受信強度を、移動局に送信する。
なお、衛星信号の受信強度を測定することは容易にすることができるため、基準局の衛星信号の受信強度を移動局に送信することは容易に実現することができる。
マルチパスは、移動局において生じているときに、基準局では生じていない。これは、移動局は建物等の間を移動するが、基準局ではそのようなことがないからである。
したがって、移動局において衛星信号の受信強度を測定し、それを基準局から送信された基準局における衛星信号の受信強度と比較することにより、大気圏や電離層の影響による共通の受信強度の変化を除外することができる。
すなわち、移動局だけに生じた衛星信号の受信強度の大きな変化を、マルチバスによる影響を受けたものとして検知することができるのである。
さらに、本発明は、マルチパスの影響を受けた衛星信号を判定するために、衛星信号によるデルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率も利用している。
ここで、「デルタ擬似距離」とは、受信局と衛星間の相対速度すなわち視線速度であり、「デルタ擬似距離変化率」とは、受信局と衛星間の相対速度すなわち視線速度の変化率である。つまり、「デルタ擬似距離変化率」は衛星の視線方向における加速度を示している。
デルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率は、衛星信号のドップラー・シフトを測定することで容易に計算することができる。
マルチパスの影響を受けた場合、電波の入射方向も変化する。電波の入射方向の変化により、衛星の視線方向の速度または加速度も大きく変化する。
すなわち、マルチパスが生じたときは、衛星信号の受信強度が急激に変化するのと同時に、デルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率も大きく変化する。
本発明の一態様は、この現象に着目し、基準局に比して移動局で受信強度が大きく変化した衛星信号について、さらにデルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率を計算し、デルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率も大きく変化した衛星信号をマルチパスの影響を受けた衛星信号として確実に判別することができるのである。
本発明のGPS受信装置は、基準局が該基準局における受信衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する基準局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段を有し、移動局が該移動局における受信衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する移動局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段を有している。
本発明のGPS受信装置の基準局は、従来の移動局が送信していなかった基準局におけるC/Noを移動局に送信する。
C/Noは、マルチパスが生じたときに値が増加したり減少したりする性質を有している。マルチパスが生じていないときは、C/Noは衛星の仰角に対応した値になる。
したがって、移動局においてマルチパスが生じているときは、移動局のC/Noのみが変化し、基準局のC/Noは変化しない。
本発明のGPS受信装置は、基準局のC/Noを移動局に送信し、移動局において移動局のC/Noと基準局のC/Noを比較し、その差が所定の閾値以上の場合にマルチパスが生じていると判定する。
また、上述したように、マルチパスが生じているときは、衛星と移動局間のデルタ擬似距離またはデルタ擬似距離の変化率も大きく変化する。
本発明の一態様は、基準局に比して移動局でC/Noが大きく変化した衛星信号について、さらにデルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率を計算し、デルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率も大きく変化した衛星信号をマルチパスの影響を受けた衛星信号として確実に判別することができる。
また、本発明のGPS受信装置は、移動局が、受信した衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する搬送波電力対雑音電力密度比測定手段と、衛星の仰角に依存する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)を計算または記憶する手段と、を有している。
搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)は、マルチパスによる影響によって変動し、マルチパスが存在しないときは、衛星の仰角と受信装置のハードウェアに対応して値(理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No))が決定される。
本発明によれば、移動局で搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を観測し、それを理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)と比較し、その差が所定の閾値であるときはマルチパスの影響を受けた衛星信号と判断する。
さらに、本発明の一態様は、前述したものと同様に、デルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率を計算し、デルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率も大きく変化した衛星信号をマルチパスの影響を受けた衛星信号として確実に判別することができる。
図1は、本発明の一実施形態によるGPS受信装置の構成を示した構成ブロック図。 図2は、本発明の一実施形態によるGPS測位補正方法の処理の流れを示したフローチャート。 図3は、本発明の一実施形態によるGPS受信装置の構成を示した構成ブロック図。 図4は、本発明の一実施形態によるGPS測位補正方法の処理の流れを示したフローチャート。 図5は、基準局と移動局のC/Noの差の閾値と測位率・プロット数の減少の関係を示したグラフ。 図6は、本発明の一実施形態によるGPS受信装置の構成を示した構成ブロック図。 図7は、衛星の仰角とC/Noの関係を示したグラフ。 図8は、本発明の一実施形態によるGPS測位補正方法の処理の流れを示したフローチャート。 図9は、DGPSによる測位の方法を概略示した説明図。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第一実施形態によるGPS受信装置の全体の構成を示している。
本実施形態によるGPS受信装置1は、基準局2と移動局3とを有している。図1においては、基準局2と移動局3はそれぞれ一つのみ示しているが、実際においてはそれぞれ少なくとも一つ存在する。
基準局2は、DGPSまたはRTKGPSにおける基準局である。基準局2は、絶対位置の情報を有している。
基準局2は、受信手段4と、位置補正用データ算出手段5と、基準局受信強度測定手段6と、送信手段7とを有している。
移動局3は、受信手段8と、測位手段9と、擬似距離/デルタ擬似距離変化率算出手段10と、移動局受信強度測定手段11と、測位補正手段12とを有している。
基準局の受信手段4は、衛星信号を受信可能な手段である。
位置補正用データ算出手段5は、衛星信号から基準局2の位置を算出し、算出した基準局の位置と基準局2の絶対位置から、それらのずれを示す位置補正用データを算出する手段である。
基準局受信強度測定手段6は、基準局2における衛星信号の受信強度を測定する手段である。
移動局の受信手段8は、衛星信号および基準局2からのデータを受信する手段である。
測位手段9は、衛星信号から移動局3の位置を算出する手段である。
測位手段9による移動局の位置の算出は公知の測位と同様である。すなわち、衛星信号の発信時刻と移動局の受信時刻の差に電波の伝搬速度を乗じて擬似距離を算出し、同時刻に発信された4つ以上の衛星信号から4つ以上の擬似距離の関係式を得て移動局の位置を算出し、基準局2からの位置補正用データによって位置を補正するようにする。
デルタ擬似距離/デルタ擬似距離変化率算出手段10は、衛星信号を発信した衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離またはその変化率を算出する手段である。
デルタ擬似距離は、受信局と衛星間の相対速度すなわち視線速度である。デルタ擬似距離変化率は、受信局と衛星間の相対速度すなわち視線速度の変化率である。すなわち、デルタ擬似距離変化率は衛星の視線方向における加速度を示している。
デルタ擬似距離変化率は次式のように表すことができる。
Figure 0005232994
ここで、
Figure 0005232994
は時刻tにおけるデルタ擬似距離変化率(m/s2)、
Figure 0005232994
は時刻tにおけるデルタ擬似距離(m/s)、epochはデータ取得間隔(s)である。
移動局受信強度測定手段11は、移動局3における衛星信号の受信強度を測定する手段である。
測位補正手段12は、測位手段が算出する自局の位置を補正する手段である。
測位補正手段12による補正は、マルチパスの影響を取り除くことによる補正を含む。測位補正手段12によるマルチパスの影響を取り除く補正は、マルチパスの影響を受けた衛星信号を事前に測位用衛星信号から排除する方法により行う。
次に、本実施形態によるGPS測位補正方法について説明する。
図2は、本実施形態によるGPS測位補正方法のフローを示している。
図2に示すように、最初は基準局2及び移動局3の双方において衛星信号を受信する(ステップ100)。
次に、基準局2の位置補正用データを算出するとともに、基準局2における衛星信号の受信強度を測定する(ステップ110)。
好ましくは、ステップ110は、基準局2において、位置補正用データ算出手段5と基準局受信強度測定手段6によって実行される。しかし、本発明のGPS測位補正方法は、任意の情報処理装置でステップ110を実行することができるものである。
同様に、移動局3における衛星信号の受信強度を測定するとともに、衛星と移動局3の間のデルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率を算出する(ステップ120)。
好ましくは、ステップ120は、移動局3において、デルタ擬似距離/デルタ擬似距離変化率算出手段10と移動局受信強度測定手段11により実行される。しかし、本発明のGPS測位補正方法は、任意の情報処理装置でステップ120を実行することができるものである。
次に、基準局2における衛星信号の受信強度と移動局3における衛星信号の受信強度とを比較し(ステップ130)、その差が所定の閾値T1以上である場合は、衛星と移動局のデルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率を所定の閾値T2と比較する(ステップ140)。
一方、基準局2における衛星信号の受信強度と移動局3における衛星信号の受信強度の差が閾値T1未満の場合は、該衛星信号は測位用衛星信号として測位の処理(ステップ160)に用いられる。
ステップ140において、衛星と移動局間のデルタ擬似距離またはデルタ擬似距離の変化率が閾値T2以上と判断された場合、該衛星信号は測位用衛星信号から除外される(ステップ150)。
一方、基準局2における衛星信号の受信強度と移動局3における衛星信号の受信強度の差が閾値T1以上であっても、衛星と移動局のデルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率が閾値T2未満の場合は、該衛星信号は測位用衛星信号として測位の処理(ステップ160)に用いられる。
要約すると、基準局2における衛星信号の受信強度と移動局3における衛星信号の受信強度の差が閾値T1以上、且つ、衛星と移動局のデルタ擬似距離またはデルタ擬似距離変化率が閾値T2以上の場合は衛星信号が測位用衛星信号から除外され、その他の衛星信号が測位用衛星信号として測位の処理に用いられるのである。
GPS受信装置1においては、以上のマルチパスの影響を受けた衛星信号の除外の処理(ステップ130〜150)は、測位補正手段12によって行われる。
測位の処理(ステップ160)では、測位用衛星信号から移動局3の位置が算出され、基準局2の位置補正用データが入力され、大気圏や電離層の影響や衛星位置の誤差による擬似距離の誤差が補正される。
次に、測位結果のHDOPが許容範囲か否か判断され(ステップ180)、HDOPの許容範囲外ならば測位結果から除外され(ステップ190)、一方、HDOPの許容範囲内ならば測位結果として出力する(ステップ200)。
HDOPはDOP(Dilution of Precision)の水平成分である。DOPは、衛星と受信局の間の距離(擬似距離)の測定誤差の測位解誤差への拡大係数である。HDOPの増大は、マルチパスによる「飛び」の増大につながる。このため、ステップ180〜200においてHDOPの値を評価する。
GPS受信装置1においては、上記測位の処理(ステップ160〜200)は、測位手段9によって行われる。
本実施形態によれば、マルチパスの影響を受けた衛星信号が測位用衛星信号から除外されることにより、いわゆる「飛び」と呼ばれる異常な測位結果を大幅に減少させることができる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態は、従来の基準局が送信していなかった基準局における衛星信号の受信強度を移動局に送信し、基準局2における衛星信号の受信強度と移動局3における衛星信号の受信強度とを比較する。
これにより、大気圏や電離層の影響によって基準局2と移動局3で共通して変化する受信強度の変化を除外し、基準局2に比して移動局3の受信強度が大きく変化する場合だけを、マルチパスの影響を受けたものとして検知することができる。
さらに、マルチパスの影響を受けた衛星信号の場合、反射波は角度と伝搬距離を変えて移動局3に届くため、デルタ擬似距離またはその変化率も大きく変化する。
本実施形態は、基準局2に比して移動局3で受信強度が大きく変化した衛星信号をマルチパスの影響を受けた可能性が高いものとし、さらに、その衛星信号によるデルタ擬似距離またはその変化率が大きいものをマルチパスの影響を受けた衛星信号と判断する。これにより、きわめて確実にマルチパスの影響を受けた衛星信号を排除することができる。
上記ステップ130〜200の処理は、好ましくは基準局2から位置補正用データと基準局2における衛星信号の受信強度を移動局3に送信し、以降移動局3において実行する。
しかし、本実施形態のGPS測位補正方法は、上記ステップ130〜200の処理を任意の情報処理装置で実行し、処理結果(測位結果)を移動局3に送信するようにすることができる。
なお、上記ステップ140の処理、すなわち、衛星と移動局3の間のデルタ擬似距離またはその変化率を所定の閾値T2と比較する処理は、より確実にマルチパスの影響を受けた衛星信号を排除する補助的なものである。
システムの簡略化のために、衛星と移動局3の間のデルタ擬似距離またはその変化率を所定の閾値T2と比較する処理(ステップ140)を省略することができる。
この場合、基準局2における衛星信号の受信強度と移動局3における衛星信号の受信強度の差の大小のみによって、マルチパスの影響を受けた衛星信号を排除することができる。
すなわち、基準局2における衛星信号の受信強度と移動局3における衛星信号の受信強度の差が閾値T1以上の衛星信号を測位用衛星信号から除外し、その他の衛星信号を測位用衛星信号に用いるようにすることができる。
この場合、移動局3のデルタ擬似距離/擬似距離変化率算出手段10は不要となる。
この簡略化したシステムによっても、マルチパスによる「飛び」を大きく減少させることができるが確認されている。
なお、デルタ擬似距離を計算するためには、衛星からの信号が所定の時間間隔で連続して受信されなければならない(上記式(2)参照)。したがって、デルタ擬似距離を算出するようにすると、衛星信号が受信されないことが検出され、衛星信号の不連続性によってマルチバスを検出する効果を有する。同様に、デルタ擬似距離の変化率を計算するためには、衛星からの信号が所定の時間間隔で連続して3回受信されなければならない(上記式(1)参照)。したがって、3回の受信タイミングのうちで1回以上衛星信号が受信されなかった場合は、衛星信号が受信されないことが検出され、衛星信号の不連続性によってマルチバスを検出する効果を有する。
図3は、本発明の第二本実施形態のGPS受信装置の全体の構成を示している。
本実施形態のGPS受信装置1aは、基準局2aと移動局3aとを有している。
基準局2aは、受信手段4と、位置補正用データ算出手段5と、基準局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段(基準局C/No測定手段)15と、送信手段7とを有している。
移動局3aは、受信手段8と、測位手段9と、擬似距離/デルタ擬似距離変化率算出手段10と、移動局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段(移動局C/No測定手段)16と、測位補正手段12とを有している。
第二実施形態のGPS受信装置1aは、第一実施形態のGPS受信装置1に比して、基準局2aが基準局受信強度測定手段6の代わりに基準局C/No測定手段15を有していること、および、移動局3aが移動局受信強度測定手段11の代わりに移動局C/No測定手段16を有してことにおいて相違し、その余は同様の構成を有している。
同一の構成については重複する説明を省略し、基準局C/No測定手段15と移動局C/No測定手段16についてのみ説明する。
基準局C/No測定手段15は、基準局2aにおける受信衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する手段である。
移動局C/No測定手段16は、移動局3aにおける受信衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する手段である。
図4は、GPS受信装置1aによる処理の流れを示している。
GPS受信装置1aによる処理は、ほぼGPS受信装置1と同様である。
ただし、GPS受信装置1aによる処理では、基準局2aでC/Noを測定し(ステップ220)、移動局3aでC/Noを測定し(ステップ230)、基準局のC/Noを移動局3aに送信する。
次に、移動局3aで、基準局のC/Noと移動局3aのC/Noを比較し、その差が所定の閾値T3以上であるときは、マルチパスの影響を受けた可能性が高い衛星信号と判断し、該衛星信号によるデルタ擬似距離またはその変化率を閾値T2と比較する(ステップ240,250)。
ステップ240において、基準局と移動局のC/Noの差が閾値T3未満の場合は、その衛星信号を測位用衛星信号として測位の処理(ステップ270)に用いる。
基準局と移動局のC/Noの差が閾値T3以上、且つ、デルタ擬似距離変化率が閾値T2以上の場合は、該衛星信号を測位用衛星信号から除外する(ステップ260)。
以降の処理は第一実施形態の処理(図2)と同様である。
本実施形態は、C/Noが、マルチパスが生じたときは増減し、マルチパスが生じていないときは衛星の仰角に対応した一定の値になるという性質を利用している。
移動局においてマルチパスが生じているときは、移動局のC/Noは変化し、基準局のC/Noは衛星の仰角に対応した一定の値になり、両者に差が生じる。
本実施形態によれば、基準局と移動局のC/Noの差が閾値T3以上の衛星信号を検出することにより、マルチパスの影響を受けた衛星信号を検出することができる。
さらに、基準局と移動局のC/Noの差が閾値T3以上の衛星信号について、デルタ擬似距離またはその変化率を所定の閾値T2と比較することにより、より確実にマルチパスの影響を受けた衛星信号を検出することができる。
次に、閾値T1,T3について説明する。
閾値T1,T3は、基準局2における衛星信号の受信強度と移動局3における衛星信号の受信強度あるいはC/Noの差の下限を示している。
閾値T1,T3を小さく設定すると、多くの衛星信号がマルチパスの影響を受けたものとして除外され、その結果、測位率が低下し、プロット数の減少が増大する。
一方、閾値T1,T3を大きく設定すると、マルチパスの影響を受けた衛星信号であっても測位用衛星信号として用いられるようになるので、測位の補正の効果が低下する。
したがって、閾値T1,T3は、測位率およびプロット数の減少が少なく、かつ、マルチパスによる測位誤差が改善されない測位結果が増加しない範囲内に定められるのが好ましい。
上記範囲は、本発明による測位補正を行う場所の条件や受信装置の機械的性能に応じて定めることができる。
本発明の発明者は、実際に閾値T3について、実験を行った。
図5は、基準局と移動局のC/Noの差と測位率とプロット数の関係を示している。
図5の横軸は基準局と移動局のC/Noの差を示し、同縦軸は測位率及びプロット数の減少を示している。
この実験では、閾値T3を1dBHzから10dBHzまで10個の値に設定し、その測位結果を比較している。一方、図示していないが、各閾値T3の値による測定結果のHDOPの平均値を測定している。
図5から、閾値T3を上げるとプロット数や測定率が増加することが分かる。閾値T3を2dBHzとすると、測定率が極端に少なくなる(プロット数の減少がきわめて多くなる)。
閾値T3を4dBHz以上にすると、測定率とプロット数の減少がほぼ使用可能な範囲になるが、7dBHz以上にすると、HDOPが増大し、マルチパスの排除による測位誤差の改善がみられなくなる。
すなわち、4〜7dBHzの範囲の閾値T3は、測位率およびプロット数の減少が少なく、かつ、測位誤差が改善されない測位結果が増加しない測定結果をもたらすことができる。
閾値T3は、測定する場所に応じて4〜7dBHzの範囲内で適宜決定するのがよい。
なお、本実施形態においても、擬似距離/デルタ擬似距離変化率算出手段10を省略し、移動局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段(移動局C/No測定手段)16のみによってマルチパスを検出するようにすることができる。
図6は、本発明の第三本実施形態のGPS受信装置の全体の構成を示している。
図6に示すように、本実施形態のGPS受信装置21は、基準局22と移動局23を有している。
基準局22は、DGPSまたはRTKGPSにおける基準局である。基準局22と移動局23は、それぞれ少なくとも一つ存在する。
基準局22は、受信手段24と、位置補正用データ算出手段25と、送信手段26とを有している。
移動局23は、受信手段27と、測位手段28と、デルタ擬似距離変化率算出手段29と、C/No測定手段30と、理論C/No記憶・計算手段31と、測位補正手段32とを有している。
第三実施形態のGPS受信装置21は、第一実施形態のGPS受信装置1に比して、基準局22が基準局受信強度測定手段を有していないこと、移動局23が移動局受信強度測定手段を有しておらず、その代わりにC/No測定手段30と理論C/No記憶・計算手段31を有していることが相違し、その余は同様の構成を有している。
同一の構成については重複する説明を省略し、C/No測定手段30と理論C/No記憶・計算手段31について説明する。
C/No測定手段30は、移動局23において受信した衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する手段である。
理論C/No記憶・計算手段31は、衛星の仰角に依存する理論搬送波電力対雑音電力密度比を記憶または計算する手段である。
C/Noの値は、既述したように、マルチパスの影響によって値が上下するが、マルチパスが存在しないときは衛星の仰角に応じて所定の値になる性質を有している。
図7は、衛星の仰角とC/Noの関係をグラフに示したものである。
図7中の理論値は実験値から仰角依存のC/Noを決定したものである。図7の縦軸はC/Noを示し、横軸は衛星の仰角を示している。
マルチパスが存在しない場合、C/Noは以下の式によって近似することができる。
5°≦ 衛星の仰角 ≦ 60°においては、
C/No≒-0.0027×衛星の仰角+0.3833×衛星の仰角+35.897
60°< 衛星の仰角 ≦ 90°においては、
C/No≒49.35
なお、図7のグラフと上記近似式は、受信機とアンテナが所定のメーカーのものを使用し、ケーブル長は30cmのときのものである。ハードウェアの構成によって衛星の仰角に対応するC/Noは変化する。
次に、本実施形態によるGPS測位補正方法について説明する。
図8は、本実施形態によるGPS測位補正方法のフローを示している。
図8に示すように、最初に基準局22と移動局23の双方で衛星信号を受信する(ステップ500)。
図示しないが、基準局22は位置補正用データを算出する。
次に、衛星の仰角に対応する理論C/Noを計算し記憶する(ステップ510)。
理論C/Noは基準局22が計算して移動局23や他の情報処理装置に送信してもよいし、移動局23が自ら計算してもよいし、任意の情報処理装置が計算して記憶しあるいは移動局23に送信するようにしてもよい。
次に、移動局23において、移動局におけるC/Noを測定する(ステップ520)。この測定は、好ましくはC/No測定手段30が行う。
次に、移動局23のC/Noと前記理論C/Noとを比較する(ステップ530)。この比較処理は、好ましくは移動局23で行うが、理論C/Noと移動局23のC/Noの双方のデータを有する任意の情報処理装置で行うようにしてもよい。
移動局23のC/Noと理論C/Noとを比較した結果、その差が所定の閾値T4以上の場合は、マルチパスの影響を受けた衛星信号と判断し、測位用衛星信号から除外する(ステップ530,540)。
移動局23のC/Noと理論C/Noの差が閾値T4未満の衛星信号は、マルチパスが生じていないとして測位の処理に用いる(ステップ550)。測位の処理においては、基準局22が算出した位置補正用データを入力して移動局23の位置測定結果を補正する。
測位の結果について、HDOPが許容範囲内か否かについて判断し(ステップ570)、許容範囲外ならば測位結果から除外し(ステップ580)、許容範囲内ならば測位結果として出力する(ステップ590)。
以上の処理は、移動局のC/Noのみを観測し、マルチパスが生じたときにC/Noが変化することを利用し、観測したC/Noとマルチパスが生じてないときの理論C/Noと比較し、閾値T4以上の衛星信号をマルチパスによる影響を受けたものと判断するものである。
この処理によれば、移動局の単独観測によってマルチパスが生じた衛星信号を排除することができる。
なお、図8の処理では、移動局23のC/Noと理論C/Noの差が閾値T4以上の場合は、マルチパスの影響を受けた衛星信号として直ちに測位用衛星信号から除外するようにしているが(ステップ530,540)、図2,4の処理と同様に、移動局23のC/Noと理論C/Noの差が閾値T4以上の衛星信号をマルチパスによる影響を受けた可能性が高い衛星信号とし、さらに同衛星信号によるデルタ擬似距離またはその変化率を判定するようにしてもよい。
上記処理の場合、より確実に真にマルチパスによる影響を受けた衛星信号を排除することができる。デルタ擬似距離またはその変化率の算出はデルタ擬似距離/デルタ擬似距離変化率算出手段29により行うことができる。移動局23のC/Noと理論C/Noの差の判断やデルタ擬似距離変化率の判断は、測位補正手段32により行うことができる。
なお、ステップ570のHDOPの判断は、適宜省略することができる。
閾値T4は、測位率およびプロット数の減少が少なく、かつ、測位誤差が改善されない測位結果が増加しない範囲内で適宜定める。

Claims (16)

  1. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局とを有するGPS受信装置において、
    前記基準局は、受信手段と、衛星信号から該基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する位置補正用データ算出手段と、該基準局における衛星信号の受信強度を測定する基準局受信強度測定手段と、送信手段とを有し、
    前記移動局は、受信手段と、衛星信号から該移動局の位置を算出する測位手段と、衛星と該移動局の間のデルタ疑似距離を算出するデルタ擬似距離算出手段と、該移動局における衛星信号の受信強度を測定する移動局受信強度測定手段と、前記測位手段が算出する自局の位置を補正する処理を行う測位補正手段とを有し、
    前記基準局は、前記送信手段により、前記位置補正用データ算出手段が算出した位置補正用データと前記基準局受信強度測定手段が測定した基準局における衛星信号の受信強度とを前記移動局に送信し、
    前記移動局は、受信手段により前記基準局からの衛星信号の受信強度を受信し、移動局受信強度測定手段により該移動局における衛星信号の受信強度を測定し、各衛星の衛星信号について基準局における衛星信号の受信強度と該移動局における衛星信号の受信強度を比較し、所定の衛星の衛星信号の基準局における衛星信号受信強度と該移動局における衛星信号受信強度の差が所定の閾値以上である場合は、デルタ擬似距離算出手段により該移動局のデルタ擬似距離の計算を行い、デルタ擬似距離の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、前記デルタ擬似距離算出手段が算出したデルタ擬似距離が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除き、測位手段により測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出し、測位補正手段により前記基準局から受信した位置補正用データを用いて該移動局の位置を補正する、ことを特徴とするGPS受信装置。
  2. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局とを有するGPS受信装置において、
    前記基準局は、受信手段と、衛星信号から該基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する位置補正用データ算出手段と、該基準局における衛星信号の受信強度を測定する基準局受信強度測定手段と、送信手段とを有し、
    前記移動局は、受信手段と、衛星信号から該移動局の位置を算出する測位手段と、衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率を算出するデルタ擬似距離変化率算出手段と、該移動局における衛星信号の受信強度を測定する移動局受信強度測定手段と、前記測位手段が算出する自局の位置を補正する処理を行う測位補正手段とを有し、
    前記基準局は、前記送信手段により、前記位置補正用データ算出手段が算出した位置補正用データと前記基準局受信強度測定手段が測定した基準局における衛星信号の受信強度とを前記移動局に送信し、
    前記移動局は、受信手段により前記基準局からの衛星信号の受信強度を受信し、移動局受信強度測定手段により該移動局における衛星信号の受信強度を測定し、各衛星の衛星信号について基準局における衛星信号の受信強度と該移動局における衛星信号の受信強度を比較し、所定の衛星の衛星信号の基準局における衛星信号受信強度と該移動局における衛星信号受信強度の差が所定の閾値以上である場合は、デルタ擬似距離変化率算出手段により該移動局のデルタ擬似距離変化率の計算を行い、デルタ擬似距離変化率の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、前記デルタ擬似距離変化率算出手段が算出した該衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除き、測位手段により測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出し、測位補正手段により前記基準局から受信した位置補正用データを用いて該移動局の位置を補正する、ことを特徴とするGPS受信装置。
  3. 前記基準局における衛星信号受信強度と前記移動局における衛星信号受信強度の差の閾値は、測位率およびプロット数の減少が少なく、かつ、測位誤差が改善されない測位結果が増加しない範囲内に定められることを特徴とする請求項1または2に記載のGPS受信装置。
  4. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局とを有するGPS受信装置において、
    前記基準局は、受信手段と、衛星信号から該基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する位置補正用データ算出手段と、該基準局における受信衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する基準局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段と、送信手段とを有し、
    前記移動局は、受信手段と、衛星信号から該移動局の位置を算出する測位手段と、衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離を算出するデルタ擬似距離算出手段と、該移動局における受信衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する移動局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段と、前記測位手段が算出する自局の位置を補正する処理を行う測位補正手段とを有し、
    前記基準局は、前記送信手段により、前記位置補正用データ算出手段が算出した位置補正用データと前記基準局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とを前記移動局に送信し、
    前記移動局は、受信手段により前記基準局からの衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を受信し、移動局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段により該移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定し、各衛星の衛星信号について基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を比較し、所定の衛星の衛星信号の基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上である場合は、デルタ擬似距離算出手段により該移動局のデルタ擬似距離の計算を行い、デルタ擬似距離の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、前記デルタ擬似距離算出手段が算出したデルタ擬似距離が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除き、測位手段により測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出し、測位補正手段により前記基準局から受信した位置補正用データを用いて該移動局の位置を補正する、ことを特徴とするGPS受信装置。
  5. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局とを有するGPS受信装置において、
    前記基準局は、受信手段と、衛星信号から該基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する位置補正用データ算出手段と、該基準局における受信衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する基準局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段と、送信手段とを有し、
    前記移動局は、受信手段と、衛星信号から該移動局の位置を算出する測位手段と、衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率を算出するデルタ擬似距離変化率算出手段と、該移動局における受信衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する移動局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段と、前記測位手段が算出する自局の位置を補正する処理を行う測位補正手段とを有し、
    前記基準局は、前記送信手段により、前記位置補正用データ算出手段が算出した位置補正用データと前記基準局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段が測定した基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とを前記移動局に送信し、
    前記移動局は、受信手段により前記基準局からの衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を受信し、移動局搬送波電力対雑音電力密度比測定手段により該移動局における衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定し、各衛星の衛星信号について基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を比較し、所定の衛星の衛星信号の基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上である場合は、デルタ擬似距離変化率算出手段により該移動局のデルタ擬似距離変化率の計算を行い、デルタ擬似距離変化率の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、前記デルタ擬似距離変化率算出手段が算出した該衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除き、測位手段により測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出し、測位補正手段により前記基準局から受信した位置補正用データを用いて該移動局の位置を補正する、ことを特徴とするGPS受信装置。
  6. 前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差の閾値は、測位率およびプロット数の減少が少なく、かつ、測位誤差が改善されない測位結果が増加しない範囲内に定められることを特徴とする請求項4または5に記載のGPS受信装置。
  7. 前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差の閾値は、4デシベルヘルツ(dBHz)ないし7デシベルヘルツ(dBHz)であることを特徴とする請求項4または5に記載のGPS受信装置。
  8. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局とを有するGPS受信装置において、
    前記基準局は、受信手段と、衛星信号から該基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する位置補正用データ算出手段と、送信手段とを有し、
    前記移動局は、受信手段と、衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離を算出するデルタ擬似距離算出手段と、衛星信号から該移動局の位置を算出する測位手段と、受信した衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する搬送波電力対雑音電力密度比測定手段と、衛星の仰角に依存する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)を記憶または計算する手段と、前記測位手段が算出する自局の位置を補正する処理を行う測位補正手段とを有し、
    前記基準局は、前記送信手段により、前記位置補正用データ算出手段が算出した位置補正用データを前記移動局に送信し、
    前記移動局は、搬送波電力対雑音電力密度比測定手段により各衛星の衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定し、理論搬送波電力対雑音電力密度比を計算または記憶する手段から得られる衛星の仰角に対応する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)と比較し、所定の衛星の衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とその理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上である場合は、デルタ擬似距離算出手段により該移動局のデルタ擬似距離の計算を行い、デルタ擬似距離の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、前記デルタ擬似距離算出手段が算出したデルタ擬似距離が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除き、測位手段により測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出し、測位補正手段により前記基準局から受信した位置補正用データを用いて該移動局の位置を補正する、ことを特徴とするGPS受信装置。
  9. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局とを有するGPS受信装置において、
    前記基準局は、受信手段と、衛星信号から該基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する位置補正用データ算出手段と、送信手段とを有し、
    前記移動局は、受信手段と、衛星と該移動局の間のデルタ擬似距離変化率を算出するデルタ擬似距離変化率算出手段と、衛星信号から該移動局の位置を算出する測位手段と、受信した衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する搬送波電力対雑音電力密度比測定手段と、衛星の仰角に依存する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)を記憶または計算する手段と、前記測位手段が算出する自局の位置を補正する処理を行う測位補正手段とを有し、
    前記基準局は、前記送信手段により、前記位置補正用データ算出手段が算出した位置補正用データを前記移動局に送信し、
    前記移動局は、搬送波電力対雑音電力密度比測定手段により各衛星の衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定し、理論搬送波電力対雑音電力密度比を計算または記憶する手段から得られる衛星の仰角に対応する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)と比較し、所定の衛星の衛星信号の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とその理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上である場合は、デルタ擬似距離変化率算出手段により該移動局のデルタ擬似距離変化率の計算を行い、デルタ擬似距離変化率の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、前記デルタ擬似距離変化率算出手段が算出したデルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除き、測位手段により測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出し、測位補正手段により前記基準局から受信した位置補正用データを用いて該移動局の位置を補正する、ことを特徴とするGPS受信装置。
  10. 前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差の閾値は、測位率およびプロット数の減少が少なく、かつ、測位誤差が改善されない測位結果が増加しない範囲内に定められる、ことを特徴とする請求項8または9に記載のGPS受信装置。
  11. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
    前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
    前記基準局における衛星信号の受信強度を測定する段階と、
    前記移動局における衛星信号の受信強度を測定する段階と、
    各衛星信号について前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度とを比較する段階と、
    前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度の差が所定の閾値以上である衛星信号について該移動局のデルタ擬似距離を算出する段階と、
    デルタ擬似距離の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、前記デルタ擬似距離が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除く段階と、
    測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出する段階と、
    前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とするGPS測位補正方法。
  12. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
    前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
    前記基準局における衛星信号の受信強度を測定する段階と、
    前記移動局における衛星信号の受信強度を測定する段階と、
    各衛星信号について前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度とを比較する段階と、
    前記基準局における受信強度と前記移動局における受信強度の差が所定の閾値以上である衛星信号について該移動局のデルタ擬似距離変化率を算出する段階と、
    デルタ擬似距離変化率の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、前記デルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除く段階と、
    測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出する段階と、
    前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とするGPS測位補正方法。
  13. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
    前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
    前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
    前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
    各衛星信号について前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とを比較する段階と、
    前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上である衛星信号について該移動局のデルタ擬似距離を計算する段階と、
    デルタ擬似距離の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、算出することができた前記デルタ擬似距離が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除く段階と、
    測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出する段階と、
    前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とするGPS測位補正方法。
  14. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
    前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
    前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
    前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
    各衛星信号について前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)とを比較する段階と、
    前記基準局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)の差が所定の閾値以上である衛星信号について該移動局のデルタ擬似距離変化率を計算する段階と、
    デルタ擬似距離変化率の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、算出することができた前記デルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除く段階と、
    測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出する段階と、
    前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とするGPS測位補正方法。
  15. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
    前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
    前記基準局から前記移動局へ前記位置補正用データを送信する段階と、
    前記移動局が衛星の仰角に依存する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)を記憶または計算する手段から各衛星の理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)を取得する段階と、
    前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
    前記移動局において、各衛星の衛星信号について前記測定した搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)とを比較する段階と、
    前記移動局の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上である衛星信号について該移動局のデルタ擬似距離を計算する段階と、
    デルタ擬似距離の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、算出することができた前記デルタ擬似距離が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除く段階と、
    測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出する段階と、
    前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とするGPS測位補正方法。
  16. DGPSまたはRTKGPSによる基準局と移動局で衛星信号を受信する段階と、
    前記基準局の位置を算出し該基準局の絶対位置とのずれを示す位置補正用データを算出する段階と、
    前記基準局から前記移動局へ前記位置補正用データを送信する段階と、
    前記移動局が衛星の仰角に依存する理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)を記憶または計算する手段から各衛星の理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)を取得する段階と、
    前記移動局における搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)を測定する段階と、
    前記移動局において、各衛星の衛星信号について前記測定した搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)とを比較する段階と、
    前記移動局の搬送波電力対雑音電力密度比(C/No)と前記理論搬送波電力対雑音電力密度比(理論C/No)の差が所定の閾値以上である衛星信号について該移動局のデルタ擬似距離変化率を計算する段階と、
    デルタ擬似距離変化率の算出中に該衛星からの衛星信号を連続して受信できない場合はマルチパスとして検出し、算出することができた前記デルタ擬似距離変化率が所定の閾値以上である場合は、前記衛星信号を測位用衛星信号から除く段階と、
    測位用衛星信号のみを用いて該移動局の位置を算出する段階と、
    前記算出した移動局の位置を前記位置補正用データによって補正する段階と、を有することを特徴とするGPS測位補正方法。
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