JP2001311768A - マルチパス判定機能付きgpsレシーバ - Google Patents
マルチパス判定機能付きgpsレシーバInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 受信しているGPS信号が直接波であるかマ
ルチパスによる反射波であるかを、確実に判定すること
のできるGPSレシーバ及びその判定方法を提供する。 【解決手段】 本発明のGPSレシーバは、複数の受信
チャネルに同一のGPS衛星からGPS信号を受信させ
る受信制御手段と、同一のGPS衛星に関し複数の受信
チャンネルで受信される夫々のGPS信号から求められ
る夫々の擬似距離、夫々のGPS信号の夫々の受信レベ
ルの少なくともいずれか一方の指標に基づいて、夫々の
GPS信号についてそれが直接波であるかマルチパスに
よる反射波であるかを判定する判定手段を備える。判定
手段は、同一のGPS衛星に関して夫々の受信チャンネ
ルで受信されている夫々のGPS信号のうち、求められ
る擬似距離の値が最も小さいGPS信号を直接波である
と判定し、それ以外のGPS信号をマルチパスによる反
射波であると判定する。
ルチパスによる反射波であるかを、確実に判定すること
のできるGPSレシーバ及びその判定方法を提供する。 【解決手段】 本発明のGPSレシーバは、複数の受信
チャネルに同一のGPS衛星からGPS信号を受信させ
る受信制御手段と、同一のGPS衛星に関し複数の受信
チャンネルで受信される夫々のGPS信号から求められ
る夫々の擬似距離、夫々のGPS信号の夫々の受信レベ
ルの少なくともいずれか一方の指標に基づいて、夫々の
GPS信号についてそれが直接波であるかマルチパスに
よる反射波であるかを判定する判定手段を備える。判定
手段は、同一のGPS衛星に関して夫々の受信チャンネ
ルで受信されている夫々のGPS信号のうち、求められ
る擬似距離の値が最も小さいGPS信号を直接波である
と判定し、それ以外のGPS信号をマルチパスによる反
射波であると判定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の受信チャン
ネルを有するGPSレシーバに関し、詳しくはGPSレ
シーバにおけるマルチパスの影響の除去に関する。
ネルを有するGPSレシーバに関し、詳しくはGPSレ
シーバにおけるマルチパスの影響の除去に関する。
【0002】
【従来の技術】GPS(Global Positioning System)
衛星は、L1波と呼ばれる1575.42MHzの搬送
波を、擬似ランダム符号発生器で発生される衛星固有の
C/Aコードで位相変調した信号を送信している(以
下、この送信信号を「GPS信号」と呼ぶ)。GPSレ
シーバは、このGPS信号を受信すると共に、GPS衛
星とレシーバ自身との距離を測定し(この距離を「擬似
距離」と呼ぶ)、複数の衛星について得られた擬似距離
をもとに幾何学的な演算(測位演算)により自身の位置
を算出している。このとき、3つのGPS衛星からの擬
似距離を用いて測位演算を行うと、2次元(緯度、経
度)の位置が得られ、4以上のGPS衛星からの擬似距
離を用いて測位演算を行うと、3次元(緯度、経度、高
度)の位置が得られる。
衛星は、L1波と呼ばれる1575.42MHzの搬送
波を、擬似ランダム符号発生器で発生される衛星固有の
C/Aコードで位相変調した信号を送信している(以
下、この送信信号を「GPS信号」と呼ぶ)。GPSレ
シーバは、このGPS信号を受信すると共に、GPS衛
星とレシーバ自身との距離を測定し(この距離を「擬似
距離」と呼ぶ)、複数の衛星について得られた擬似距離
をもとに幾何学的な演算(測位演算)により自身の位置
を算出している。このとき、3つのGPS衛星からの擬
似距離を用いて測位演算を行うと、2次元(緯度、経
度)の位置が得られ、4以上のGPS衛星からの擬似距
離を用いて測位演算を行うと、3次元(緯度、経度、高
度)の位置が得られる。
【0003】GPSレシーバによる擬似距離測定の原理
は、次にように説明される。GPSレシーバは、GPS
信号を受信することで、GPS衛星が信号を送信した時
刻T1を知ることができ、また、GPSレシーバ自身が
持っている時計から現在時刻T2を得ることができる。
このとき、T2とT1の時間差は、GPS衛星からGP
Sレシーバまでの電波の到達時間である。したがって、
この時間差に高速を乗じた値r、 r=(T2−T1)・(光速) がGPS衛星からGPSレシーバまでの距離を表すこと
となる。
は、次にように説明される。GPSレシーバは、GPS
信号を受信することで、GPS衛星が信号を送信した時
刻T1を知ることができ、また、GPSレシーバ自身が
持っている時計から現在時刻T2を得ることができる。
このとき、T2とT1の時間差は、GPS衛星からGP
Sレシーバまでの電波の到達時間である。したがって、
この時間差に高速を乗じた値r、 r=(T2−T1)・(光速) がGPS衛星からGPSレシーバまでの距離を表すこと
となる。
【0004】GPSレシーバが保有する時計は、GPS
衛星に搭載される原子時計ほどの精度を持たないため、
GPSレシーバの時計から得られる時刻T2には誤差が
含まれることになり、擬似距離rには、この時計誤差に
よる影響s0が含まれることとなる。GPSレシーバ
は、4つ以上のGPS衛星からの擬似距離を測定し連立
方程式を解くことで、自身の位置(x、y、z)のみで
なく時計誤差による影響s0を含めた4つの未知数を演
算によって求めている。このように、測位演算を行うた
めには、複数のGPS衛星からの電波を同時に受信する
必要があり、GPSレシーバは、GPS信号を捕捉・追
尾するための受信チャンネルを複数備えて構成されてい
る。
衛星に搭載される原子時計ほどの精度を持たないため、
GPSレシーバの時計から得られる時刻T2には誤差が
含まれることになり、擬似距離rには、この時計誤差に
よる影響s0が含まれることとなる。GPSレシーバ
は、4つ以上のGPS衛星からの擬似距離を測定し連立
方程式を解くことで、自身の位置(x、y、z)のみで
なく時計誤差による影響s0を含めた4つの未知数を演
算によって求めている。このように、測位演算を行うた
めには、複数のGPS衛星からの電波を同時に受信する
必要があり、GPSレシーバは、GPS信号を捕捉・追
尾するための受信チャンネルを複数備えて構成されてい
る。
【0005】ところで、市街地等におけるGPS信号の
受信では、図4に示すように、GPS衛星から直接到来
する直接波Sと建物等での反射による反射波Smの複数
の経路から信号が受信される現象が生じる。この現象
は、マルチパスと呼ばれる。反射波Smと直接波Sの経
路の相違から、反射波SmがGPSレシーバに到達する
到達時間と直接波Sの到達時間は相違することとなり、
反射波による擬似距離の測定では正しい測定が行われな
いことになる。
受信では、図4に示すように、GPS衛星から直接到来
する直接波Sと建物等での反射による反射波Smの複数
の経路から信号が受信される現象が生じる。この現象
は、マルチパスと呼ばれる。反射波Smと直接波Sの経
路の相違から、反射波SmがGPSレシーバに到達する
到達時間と直接波Sの到達時間は相違することとなり、
反射波による擬似距離の測定では正しい測定が行われな
いことになる。
【0006】従来、GPSレシーバは、1つのGPS衛
星に対し1つの受信チャンネルで受信を行っていた。1
つの受信チャンネルが受信するGPS信号に基づいて、
それが反射波であるか直接波であることを判定すること
は極めて困難であり、従来、GPSレシーバで受信した
GPS信号が直接波であるかマルチパスによる反射波で
あるかを、確実に判定することのできるGPSレシーバ
はなかった。反射波によって測定された擬似距離を用い
て測位演算が行われた場合、その結果であるGPS測位
解にもその影響が含まれることとなる。このような場
合、例えば、カーナビゲーションシステム等では、ディ
スプレイに表示される自車の位置が突然別の位置に移動
してしまう所謂位置飛びを起こすこととなる。
星に対し1つの受信チャンネルで受信を行っていた。1
つの受信チャンネルが受信するGPS信号に基づいて、
それが反射波であるか直接波であることを判定すること
は極めて困難であり、従来、GPSレシーバで受信した
GPS信号が直接波であるかマルチパスによる反射波で
あるかを、確実に判定することのできるGPSレシーバ
はなかった。反射波によって測定された擬似距離を用い
て測位演算が行われた場合、その結果であるGPS測位
解にもその影響が含まれることとなる。このような場
合、例えば、カーナビゲーションシステム等では、ディ
スプレイに表示される自車の位置が突然別の位置に移動
してしまう所謂位置飛びを起こすこととなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に鑑みてなされた。すなわち、本発明は、受信し
ているGPS信号が直接波であるかマルチパスによる反
射波であるかを、確実に判定することのできるGPSレ
シーバ、その判定方法、その判定方法をプログラムとし
て格納した記録媒体を提供することを目的とする。
な事情に鑑みてなされた。すなわち、本発明は、受信し
ているGPS信号が直接波であるかマルチパスによる反
射波であるかを、確実に判定することのできるGPSレ
シーバ、その判定方法、その判定方法をプログラムとし
て格納した記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】その為、本発明の請求項
1に記載のGPSレシーバは、複数の受信チャンネルを
備えることにより同時に複数のGPS信号を受信可能な
GPSレシーバであって、複数の受信チャネルに同一の
GPS衛星からのGPS信号を受信させる受信制御手段
と、該同一のGPS衛星に関し複数の受信チャンネルで
受信される夫々のGPS信号から求められる夫々の擬似
距離、該夫々のGPS信号の受信レベルの少なくともい
ずれか一方の指標に基づいて、該夫々のGPS信号につ
いてそれが直接波であるかマルチパスによる反射波であ
るかを判定する判定手段を備える。直接波から求められ
る擬似距離のみを用いて測位演算を行うことで、GPS
測位解からマルチパスによる影響を除去することができ
る。
1に記載のGPSレシーバは、複数の受信チャンネルを
備えることにより同時に複数のGPS信号を受信可能な
GPSレシーバであって、複数の受信チャネルに同一の
GPS衛星からのGPS信号を受信させる受信制御手段
と、該同一のGPS衛星に関し複数の受信チャンネルで
受信される夫々のGPS信号から求められる夫々の擬似
距離、該夫々のGPS信号の受信レベルの少なくともい
ずれか一方の指標に基づいて、該夫々のGPS信号につ
いてそれが直接波であるかマルチパスによる反射波であ
るかを判定する判定手段を備える。直接波から求められ
る擬似距離のみを用いて測位演算を行うことで、GPS
測位解からマルチパスによる影響を除去することができ
る。
【0009】ここで、判定手段は、同一のGPS衛星に
関して同時に複数の受信チャンネルで受信されているG
PS信号のうち、求められる擬似距離が最小となるGP
S信号を直接波であると判定し、それ以外の受信信号を
反射波であると判定することができる(請求項2)。
関して同時に複数の受信チャンネルで受信されているG
PS信号のうち、求められる擬似距離が最小となるGP
S信号を直接波であると判定し、それ以外の受信信号を
反射波であると判定することができる(請求項2)。
【0010】また、判定手段は、同一のGPS衛星に関
して同時に複数の受信チャンネルで受信されているGP
S信号のうち、受信レベルの値が最も大きいGPS信号
を直接波であると判定し、それ以外の受信信号を反射波
であると判定することも可能である(請求項3)。
して同時に複数の受信チャンネルで受信されているGP
S信号のうち、受信レベルの値が最も大きいGPS信号
を直接波であると判定し、それ以外の受信信号を反射波
であると判定することも可能である(請求項3)。
【0011】また、請求項4に記載のGPSレシーバ
は、判定手段による判定結果を記憶する記憶手段を更に
備える。
は、判定手段による判定結果を記憶する記憶手段を更に
備える。
【0012】また、請求項5に記載のGPSレシーバ
は、同一のGPS衛星に関し複数の受信チャンネルで受
信された夫々のGPS信号から求められる夫々の擬似距
離、夫々のGSP信号の受信レベル、夫々のGPS信号
の受信時刻の3つの情報のうち少なくとも何れか1つの
情報を更に記憶する。
は、同一のGPS衛星に関し複数の受信チャンネルで受
信された夫々のGPS信号から求められる夫々の擬似距
離、夫々のGSP信号の受信レベル、夫々のGPS信号
の受信時刻の3つの情報のうち少なくとも何れか1つの
情報を更に記憶する。
【0013】判定結果が記憶されているので、時間の経
過と共に1つのGPS衛星について信号を受信している
受信チャンネルが1チャンネルのみとなった場合であっ
ても、その1チャンネルについて保存されている判定結
果から、そのチャンネルが現在受信するGPS信号が直
接波であるか反射波であるかを判定することができる
(請求項6)。
過と共に1つのGPS衛星について信号を受信している
受信チャンネルが1チャンネルのみとなった場合であっ
ても、その1チャンネルについて保存されている判定結
果から、そのチャンネルが現在受信するGPS信号が直
接波であるか反射波であるかを判定することができる
(請求項6)。
【0014】また、同一のGPS衛星に関する夫々のG
PS信号の擬似距離、受信レベル、受信時刻のうちの少
なくともいずれか一つが記憶されているので、1つのG
PS衛星について信号を受信している受信チャンネルが
1チャンネルのみとなった場合において、第1の条件と
して、現在の時刻が、記憶手段に記憶される受信状態に
ある1チャンネルの受信時刻から所定時間以上経過して
いる場合と、第2の条件として、受信状態にある1チャ
ンネルのGPS信号についての擬似距離と、記憶手段に
記憶される受信状態にある1チャンネルについての擬似
距離との差が所定値以上となっている場合の、少なくと
も1つの条件が満たされる場合には、記憶手段に保存さ
れている判定結果を用いるのではなく、受信状態にある
1チャンネルの現在の受信レベルが所定の閾値以上であ
るとき、その1チャンネルで受信されるGPS信号は直
接波であると判定し、所定の閾値未満であるときは反射
波であると判定することができる(請求項7)。
PS信号の擬似距離、受信レベル、受信時刻のうちの少
なくともいずれか一つが記憶されているので、1つのG
PS衛星について信号を受信している受信チャンネルが
1チャンネルのみとなった場合において、第1の条件と
して、現在の時刻が、記憶手段に記憶される受信状態に
ある1チャンネルの受信時刻から所定時間以上経過して
いる場合と、第2の条件として、受信状態にある1チャ
ンネルのGPS信号についての擬似距離と、記憶手段に
記憶される受信状態にある1チャンネルについての擬似
距離との差が所定値以上となっている場合の、少なくと
も1つの条件が満たされる場合には、記憶手段に保存さ
れている判定結果を用いるのではなく、受信状態にある
1チャンネルの現在の受信レベルが所定の閾値以上であ
るとき、その1チャンネルで受信されるGPS信号は直
接波であると判定し、所定の閾値未満であるときは反射
波であると判定することができる(請求項7)。
【0015】請求項8に記載のGPSレシーバにおける
マルチパス判定方法は、複数の受信チャンネルを備える
ことにより同時に複数のGPS信号を受信可能なGPS
レシーバにおいて、複数の受信チャンネルに同一のGP
S衛星からのGPS信号を受信させるステップと、前記
同一のGPS衛星に関する複数の受信信号のうち、求め
られる擬似距離が最も小さい受信信号を直接波であると
判定し、それ以外の受信信号を反射波であると判定する
ステップと、判定結果を記憶するステップと、前記同一
のGPS衛星からのGPS信号を受信する受信チャンネ
ルが1チャンネルのみとなっている場合には、該1チャ
ンネルの現在の受信信号についての判定結果として、記
憶されている該1チャンネルについての判定結果を用い
るステップとを有することを特徴とする。マルチパスが
起きている場合、直接波で測定される擬似距離が最も短
いと推定できるので、以上のステップにより直接波を選
別することができることになる。
マルチパス判定方法は、複数の受信チャンネルを備える
ことにより同時に複数のGPS信号を受信可能なGPS
レシーバにおいて、複数の受信チャンネルに同一のGP
S衛星からのGPS信号を受信させるステップと、前記
同一のGPS衛星に関する複数の受信信号のうち、求め
られる擬似距離が最も小さい受信信号を直接波であると
判定し、それ以外の受信信号を反射波であると判定する
ステップと、判定結果を記憶するステップと、前記同一
のGPS衛星からのGPS信号を受信する受信チャンネ
ルが1チャンネルのみとなっている場合には、該1チャ
ンネルの現在の受信信号についての判定結果として、記
憶されている該1チャンネルについての判定結果を用い
るステップとを有することを特徴とする。マルチパスが
起きている場合、直接波で測定される擬似距離が最も短
いと推定できるので、以上のステップにより直接波を選
別することができることになる。
【0016】また、請求項9に記載のGPSレシーバに
おけるマルチパス判定方法は、複数の受信チャンネルを
備えることにより同時に複数のGPS信号を受信可能な
GPSレシーバにおいて、複数の受信チャンネルに同一
のGPS衛星からのGPS信号を受信させるステップ
と、前記同一のGPS衛星に関する複数の受信信号のう
ち、受信レベルが最も大きい受信信号を直接波であると
判定し、それ以外の受信信号を反射波であると判定する
ステップとを有すること特徴とする。マルチパスにより
建物で反射してくる電波は、直接波よりも信号強度が減
衰していると推定できるので、以上のステップにより直
接波の選別ができることになる。また、判定結果を記憶
するステップと、同一のGPS衛星からのGPS信号を
受信する受信チャンネルが1チャンネルのみとなってい
る場合には、該1チャンネルの現在の受信信号について
の判定結果として、記憶されている該1チャンネルにつ
いての判定結果用いるステップとを更に有するようにし
ても良い(請求項10)。
おけるマルチパス判定方法は、複数の受信チャンネルを
備えることにより同時に複数のGPS信号を受信可能な
GPSレシーバにおいて、複数の受信チャンネルに同一
のGPS衛星からのGPS信号を受信させるステップ
と、前記同一のGPS衛星に関する複数の受信信号のう
ち、受信レベルが最も大きい受信信号を直接波であると
判定し、それ以外の受信信号を反射波であると判定する
ステップとを有すること特徴とする。マルチパスにより
建物で反射してくる電波は、直接波よりも信号強度が減
衰していると推定できるので、以上のステップにより直
接波の選別ができることになる。また、判定結果を記憶
するステップと、同一のGPS衛星からのGPS信号を
受信する受信チャンネルが1チャンネルのみとなってい
る場合には、該1チャンネルの現在の受信信号について
の判定結果として、記憶されている該1チャンネルにつ
いての判定結果用いるステップとを更に有するようにし
ても良い(請求項10)。
【0017】同一のGPS衛星からの信号を複数の受信
チャンネルで受信させたとき、該同一のGPS衛星につ
いて受信状態にある受信チャンネルについての擬似距離
がすべて等しい場合には、該受信状態にある夫々の受信
チャネルの1つ以外の受信チャンネルで、所定時間経過
後、該同一のGPS衛星からの信号を受信するステップ
によって、同一のGPS衛星に関して2以上の異なる擬
似距離が得られるまでGPS信号の受信を続けることが
望ましい(請求項11)。
チャンネルで受信させたとき、該同一のGPS衛星につ
いて受信状態にある受信チャンネルについての擬似距離
がすべて等しい場合には、該受信状態にある夫々の受信
チャネルの1つ以外の受信チャンネルで、所定時間経過
後、該同一のGPS衛星からの信号を受信するステップ
によって、同一のGPS衛星に関して2以上の異なる擬
似距離が得られるまでGPS信号の受信を続けることが
望ましい(請求項11)。
【0018】また、請求項12に記載のGPSレシーバ
におけるマルチパス判定方法は、前記判定結果を記憶す
るステップは、同一のGPS衛星に関し複数の受信チャ
ンネルで受信される夫々のGPS信号から求められる夫
々の擬似距離、夫々のGSP信号の受信レベル、夫々の
GPS信号の受信時刻の3つの情報のうち少なくとも何
れか1つの情報を更に記憶する。また、前記記憶されて
いる該1チャンネルについて判定結果を用いるステップ
は、第1の条件として、現在の時刻が、記憶されている
該1チャンネルについての受信時刻から所定時間以上経
過している場合と、第2の条件として、該1チャンネル
についての現在の擬似距離と、記憶されている該1チャ
ンネルについての擬似距離との差が所定値以上となって
いる場合の、少なくとも1つの条件が満たされる場合
に、該1チャンネルの現在の受信レベルが所定の閾値以
上であるならば該1チャンネルの受信信号が直接波であ
ると判定し、該1チャンネルの現在の受信レベルが所定
の閾値未満であるならば該1チャンネルの受信信号が反
射波であると判定するステップを含む。すなわち、1つ
のチャンネルのみが受信状態にある状況において、時間
の経過等により、記憶されている判定結果を用いること
が適切でないと判断される場合には、記憶されている判
定結果が用いられずに、その1つのチャンネルが現在受
信している受信信号の受信レベルを用いて直接波/反射
波の判定が行われる。
におけるマルチパス判定方法は、前記判定結果を記憶す
るステップは、同一のGPS衛星に関し複数の受信チャ
ンネルで受信される夫々のGPS信号から求められる夫
々の擬似距離、夫々のGSP信号の受信レベル、夫々の
GPS信号の受信時刻の3つの情報のうち少なくとも何
れか1つの情報を更に記憶する。また、前記記憶されて
いる該1チャンネルについて判定結果を用いるステップ
は、第1の条件として、現在の時刻が、記憶されている
該1チャンネルについての受信時刻から所定時間以上経
過している場合と、第2の条件として、該1チャンネル
についての現在の擬似距離と、記憶されている該1チャ
ンネルについての擬似距離との差が所定値以上となって
いる場合の、少なくとも1つの条件が満たされる場合
に、該1チャンネルの現在の受信レベルが所定の閾値以
上であるならば該1チャンネルの受信信号が直接波であ
ると判定し、該1チャンネルの現在の受信レベルが所定
の閾値未満であるならば該1チャンネルの受信信号が反
射波であると判定するステップを含む。すなわち、1つ
のチャンネルのみが受信状態にある状況において、時間
の経過等により、記憶されている判定結果を用いること
が適切でないと判断される場合には、記憶されている判
定結果が用いられずに、その1つのチャンネルが現在受
信している受信信号の受信レベルを用いて直接波/反射
波の判定が行われる。
【0019】以上のマルチパス判定方法で直接波である
と判定された擬似距離のみを用いてGPS測位解を算出
することで、GPS測位解からマルチパスの影響を除去
することが可能となる(請求項13)。
と判定された擬似距離のみを用いてGPS測位解を算出
することで、GPS測位解からマルチパスの影響を除去
することが可能となる(請求項13)。
【0020】請求項14に記載の発明は、以上のマルチ
パス判定方法又はGPS測位解からマルチパスの影響を
除去する方法を、GPSレシーバ内部のCPUが、読み
込み、実行可能なプログラムとして格納した記憶媒体で
ある。
パス判定方法又はGPS測位解からマルチパスの影響を
除去する方法を、GPSレシーバ内部のCPUが、読み
込み、実行可能なプログラムとして格納した記憶媒体で
ある。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のGPSレシーバ
20の機能を概略的に表すブロック図である。また、図
2は、1つのGPS衛星からの信号を複数の受信チャン
ネルで同時に受信させる機能を持つ受信制御手段22の
機能を説明するために、GPSレシーバ20の一部を詳
細に表したブロック図である。始めに、図1を参照して
GPSレシーバ20の動作を説明する。
20の機能を概略的に表すブロック図である。また、図
2は、1つのGPS衛星からの信号を複数の受信チャン
ネルで同時に受信させる機能を持つ受信制御手段22の
機能を説明するために、GPSレシーバ20の一部を詳
細に表したブロック図である。始めに、図1を参照して
GPSレシーバ20の動作を説明する。
【0022】GPS衛星から送信される搬送波周波数
1,575.42MHzのGPS信号は、アンテナ1で
捉えられ、周波数変換回路2に入力される。周波数変換
回路2は、アンテナ1から入力されるGPS信号と、基
準周波数発生器4の発振周波数をもとにシンセサイザ3
が発生させる局部発振周波数とを乗算することで、アン
テナ1から入力されるGPS信号の搬送波周波数を、中
間周波数(IF)にダウンコンバートする。この中間周
波数の信号は、AD変換部5によってデジタル信号に変
換される。
1,575.42MHzのGPS信号は、アンテナ1で
捉えられ、周波数変換回路2に入力される。周波数変換
回路2は、アンテナ1から入力されるGPS信号と、基
準周波数発生器4の発振周波数をもとにシンセサイザ3
が発生させる局部発振周波数とを乗算することで、アン
テナ1から入力されるGPS信号の搬送波周波数を、中
間周波数(IF)にダウンコンバートする。この中間周
波数の信号は、AD変換部5によってデジタル信号に変
換される。
【0023】AD変換部5でデジタル信号に変換された
信号は、計8つ存在する受信チャンネル19の夫々に入
力される。受信チャンネル19は、GPS信号を捕捉・
追尾する機能を担っている。GPSレシーバ20には受
信チャネル19が計8つ設けられているので、GPS衛
星から送信される電波を同時に計8つ捕捉・追尾するこ
とが可能である。なお、GPSレS−バ20では、受信
チャンネルの数が合計8つであるとしているが、受信チ
ャンネルの数をさらに増加させてGPSレシーバを構成
することも可能である。
信号は、計8つ存在する受信チャンネル19の夫々に入
力される。受信チャンネル19は、GPS信号を捕捉・
追尾する機能を担っている。GPSレシーバ20には受
信チャネル19が計8つ設けられているので、GPS衛
星から送信される電波を同時に計8つ捕捉・追尾するこ
とが可能である。なお、GPSレS−バ20では、受信
チャンネルの数が合計8つであるとしているが、受信チ
ャンネルの数をさらに増加させてGPSレシーバを構成
することも可能である。
【0024】AD変換部5からの信号は、キャリア相関
部6に入力され、キャリアNCO7で発生されるクロッ
ク信号と乗算される。キャリ相関部6からの出力信号は
CPU11に入力され、CPU11は、AD変換部5か
らキャリア相関部6に入力される搬送波周波数と、キャ
リNCO7で発生されるクロック信号の周波数及び位相
が等しくなるように、キャリアNCO制御信号18によ
ってキャリアNCO7を制御する。以上の制御により、
キャリア相関部6からは搬送波周波数成分が除去された
信号が、CAコード相関部8に対して出力される。
部6に入力され、キャリアNCO7で発生されるクロッ
ク信号と乗算される。キャリ相関部6からの出力信号は
CPU11に入力され、CPU11は、AD変換部5か
らキャリア相関部6に入力される搬送波周波数と、キャ
リNCO7で発生されるクロック信号の周波数及び位相
が等しくなるように、キャリアNCO制御信号18によ
ってキャリアNCO7を制御する。以上の制御により、
キャリア相関部6からは搬送波周波数成分が除去された
信号が、CAコード相関部8に対して出力される。
【0025】CAコード相関部8では、キャリ相関部8
からの信号と、コードNCO10で発生されるC/Aコ
ードのクロック周波数をもとにCAコード発生部9で発
生される擬似ランダムコードの信号とが乗算される。ま
た、CAコード相関部8からの出力信号はCPU11に
入力され、CPU11は、キャリア相関部6からCAコ
ード相関部8に入力される信号と、コードNCO及びC
Aコード発生部9で発生される擬似ランダムコード信号
の周波数及び位相が等しくなるように、コードNCO制
御信号19によって、コードNCO10及びCAコード
発生部9を制御する。なお、CAコード発生部9では、
捕らえようとするGPS衛星固有のC/Aコードが発生
される。
からの信号と、コードNCO10で発生されるC/Aコ
ードのクロック周波数をもとにCAコード発生部9で発
生される擬似ランダムコードの信号とが乗算される。ま
た、CAコード相関部8からの出力信号はCPU11に
入力され、CPU11は、キャリア相関部6からCAコ
ード相関部8に入力される信号と、コードNCO及びC
Aコード発生部9で発生される擬似ランダムコード信号
の周波数及び位相が等しくなるように、コードNCO制
御信号19によって、コードNCO10及びCAコード
発生部9を制御する。なお、CAコード発生部9では、
捕らえようとするGPS衛星固有のC/Aコードが発生
される。
【0026】以上の制御により、受信チャンネル19か
らCPU11に入力される信号は、C/Aコードの成分
が除去されたベースバンド信号となる。CPU11は、
ベースバンド信号22から、衛星時計の時刻情報、衛星
位置情報(ephemeris)等を含む航法データを復調す
る。また、CPU11は、GPS信号の到着時間をもと
に擬似距離を算出し、受信したGPS信号の搬送波周波
数の、本来の周波数からのドップラーシフト量を取得す
る。CPU11は、4つのGPS衛星からの擬似距離に
基づいて測位演算を実行する。メモリ12には、CPU
11が実行すべきプログラムその他の情報が記憶され
る。
らCPU11に入力される信号は、C/Aコードの成分
が除去されたベースバンド信号となる。CPU11は、
ベースバンド信号22から、衛星時計の時刻情報、衛星
位置情報(ephemeris)等を含む航法データを復調す
る。また、CPU11は、GPS信号の到着時間をもと
に擬似距離を算出し、受信したGPS信号の搬送波周波
数の、本来の周波数からのドップラーシフト量を取得す
る。CPU11は、4つのGPS衛星からの擬似距離に
基づいて測位演算を実行する。メモリ12には、CPU
11が実行すべきプログラムその他の情報が記憶され
る。
【0027】図2は、GPSレシーバ20の機能の一部
を詳細に示したブロックである。図2に示す受信制御部
22、擬似距離/受信C/N(C/N;搬送波電力対雑
音電力比)演算部23、判定部24は、CPU11内部
の1機能として実現される。受信制御手段22は、2つ
の受信チャンネルで同じGPS衛星からの信号が受信さ
れるように、各受信チャンネル19を制御する。この制
御は、コードNCO制御信号19、キャリアNCO制御
信号18等によって行われる。例えば、チャンネルCh
1,Ch2では、1つのGPS衛星SV1からの信号が
夫々受信されるように制御される。図2に示すように、
受信制御手段22は、4つのGPS衛星(SV1〜SV
4)からの信号が、それぞれ2つの受信チャンネルで受
信されるように制御を行う。
を詳細に示したブロックである。図2に示す受信制御部
22、擬似距離/受信C/N(C/N;搬送波電力対雑
音電力比)演算部23、判定部24は、CPU11内部
の1機能として実現される。受信制御手段22は、2つ
の受信チャンネルで同じGPS衛星からの信号が受信さ
れるように、各受信チャンネル19を制御する。この制
御は、コードNCO制御信号19、キャリアNCO制御
信号18等によって行われる。例えば、チャンネルCh
1,Ch2では、1つのGPS衛星SV1からの信号が
夫々受信されるように制御される。図2に示すように、
受信制御手段22は、4つのGPS衛星(SV1〜SV
4)からの信号が、それぞれ2つの受信チャンネルで受
信されるように制御を行う。
【0028】図4で示したように、マルチパス状況下で
は、GSP衛星からGPSレシーバには直接波S以外に
反射波Smが到来する。直接波Sと反射波Smの関係は
次のように表される。 Sm(t)=α・S(t−β) ただし、t;時間 0<α<1,β>0 すなわち、反射波Smは、建物などで反射して到来する
ため、直接波Sよりも信号の強度が弱く、かつ、直接波
Sよりも到来時刻が遅れる。受信制御手段22は、チャ
ンネルCh1でGPS衛星SV1からの信号を受信した
場合、チャンネルCh2ではGPS衛星SV1からの信
号であって到来時刻が異なるものが受信されるように動
作する。したがって、チャンネルCh1、Ch2のどち
らか一方で直接波Sを、他方で反射波Smを受信するこ
とが可能となる。
は、GSP衛星からGPSレシーバには直接波S以外に
反射波Smが到来する。直接波Sと反射波Smの関係は
次のように表される。 Sm(t)=α・S(t−β) ただし、t;時間 0<α<1,β>0 すなわち、反射波Smは、建物などで反射して到来する
ため、直接波Sよりも信号の強度が弱く、かつ、直接波
Sよりも到来時刻が遅れる。受信制御手段22は、チャ
ンネルCh1でGPS衛星SV1からの信号を受信した
場合、チャンネルCh2ではGPS衛星SV1からの信
号であって到来時刻が異なるものが受信されるように動
作する。したがって、チャンネルCh1、Ch2のどち
らか一方で直接波Sを、他方で反射波Smを受信するこ
とが可能となる。
【0029】このように、2つのチャンネルで1つのG
PS衛星からの信号を受信する場合、時間の経過にした
がって変化する受信状況は、以下述べる3つのケース
(ケース(A),ケース(B),ケース(C))に分け
られ、GPSレシーバ20はそれぞれのケースに応じ受
信信号に対する直接波/反射波の判定を行う。なお、以
下の説明では、簡単のため、受信チャンネルCh1、C
h2で受信される信号を対象とした動作について説明す
るが、他の受信チャンネルに関しても同様の動作が行わ
れる。
PS衛星からの信号を受信する場合、時間の経過にした
がって変化する受信状況は、以下述べる3つのケース
(ケース(A),ケース(B),ケース(C))に分け
られ、GPSレシーバ20はそれぞれのケースに応じ受
信信号に対する直接波/反射波の判定を行う。なお、以
下の説明では、簡単のため、受信チャンネルCh1、C
h2で受信される信号を対象とした動作について説明す
るが、他の受信チャンネルに関しても同様の動作が行わ
れる。
【0030】2つの受信チャンネルCh1,Ch2で共
に受信している状況では(ケース(A))、擬似距離/
受信C/N演算部23では、Ch1及びCh2で受信し
た信号に基づいて擬似距離が測定されるとともに、受信
した信号の受信レベルを表す受信C/Nも求められる。
受信C/Nは、受信した信号に含まれる搬送波の電力
と、雑音の電力との比をとることによって求められる。
判定部24は、Ch1、Ch2の受信信号から求められ
た夫々の擬似距離を比較し、小さい擬似距離となる受信
チャンネルの受信信号を直接波、他方の受信チャンネル
の受信信号を反射波と判定する。判定を行った際の時
刻、夫々の擬似距離、受信C/N及び判定結果は、メモ
リ12に保存され、これらデータについての最新のもの
が得られた場合、その内容は更新される。
に受信している状況では(ケース(A))、擬似距離/
受信C/N演算部23では、Ch1及びCh2で受信し
た信号に基づいて擬似距離が測定されるとともに、受信
した信号の受信レベルを表す受信C/Nも求められる。
受信C/Nは、受信した信号に含まれる搬送波の電力
と、雑音の電力との比をとることによって求められる。
判定部24は、Ch1、Ch2の受信信号から求められ
た夫々の擬似距離を比較し、小さい擬似距離となる受信
チャンネルの受信信号を直接波、他方の受信チャンネル
の受信信号を反射波と判定する。判定を行った際の時
刻、夫々の擬似距離、受信C/N及び判定結果は、メモ
リ12に保存され、これらデータについての最新のもの
が得られた場合、その内容は更新される。
【0031】Ch1、Ch2のどちらか一方のみが受信
している状況では(ケース(B))、判定部24は、受
信状態にある受信チャネルの受信信号が直接波であるか
反射波であるかの判定として、その受信状況にある受信
チャネルについてメモリ12に保存された判定結果を継
承する。ただし、ケースBの状況に入ってから所定時間
以上経過した場合、或いは受信状況にある受信チャネル
についての現在の擬似距離とメモリ12に保存されてい
る擬似距離との差が所定値以上となった場合には、時間
の経過によりメモリ12に保存されている判定結果を用
いることが適切でなくなったと考えられるため、メモリ
12内部に保存された判定結果は用いられない。
している状況では(ケース(B))、判定部24は、受
信状態にある受信チャネルの受信信号が直接波であるか
反射波であるかの判定として、その受信状況にある受信
チャネルについてメモリ12に保存された判定結果を継
承する。ただし、ケースBの状況に入ってから所定時間
以上経過した場合、或いは受信状況にある受信チャネル
についての現在の擬似距離とメモリ12に保存されてい
る擬似距離との差が所定値以上となった場合には、時間
の経過によりメモリ12に保存されている判定結果を用
いることが適切でなくなったと考えられるため、メモリ
12内部に保存された判定結果は用いられない。
【0032】Ch1、Ch2のどちらか一方のみが受信
している状況であって、上記のようにメモリ12内部に
記憶されている判定結果を用いることができない状況、
又は、判定結果自体がメモリ12に保存されていない状
況では(ケース(C))、判定部24は、受信状況にあ
る受信チャンネルの受信C/Nと所定の閾値との比較を
行う。判定部24は、その受信C/Nが閾値以上である
場合、受信信号が直接波であると判定し、その受信C/
Nが閾値未満である場合、受信信号が反射波であると判
定する。
している状況であって、上記のようにメモリ12内部に
記憶されている判定結果を用いることができない状況、
又は、判定結果自体がメモリ12に保存されていない状
況では(ケース(C))、判定部24は、受信状況にあ
る受信チャンネルの受信C/Nと所定の閾値との比較を
行う。判定部24は、その受信C/Nが閾値以上である
場合、受信信号が直接波であると判定し、その受信C/
Nが閾値未満である場合、受信信号が反射波であると判
定する。
【0033】図3は、時間の経過と共に推移するCh
1、Ch2での受信状況の変化の1例を示している。時
刻t0は、GPSレシーバ20の受信の開始時刻であ
る。時刻t0からt1の区間aでは、いまだGPS信号
が受信されておらず、直接波/反射波の判定は行われな
い。区間bでは、Ch1のみが受信状態にあるため、前
記ケース(C)の動作が適用され、直接波であると判定
された場合には、その受信チャネルについての擬似距離
がCPU11における測位演算に使用される。区間cで
は、Ch1、Ch2共に受信状態にあるので、区間bに
ついての判定結果としてメモリ12に保存されている結
果にかかわりなく、ケース(A)の動作によって判定が
行われる。
1、Ch2での受信状況の変化の1例を示している。時
刻t0は、GPSレシーバ20の受信の開始時刻であ
る。時刻t0からt1の区間aでは、いまだGPS信号
が受信されておらず、直接波/反射波の判定は行われな
い。区間bでは、Ch1のみが受信状態にあるため、前
記ケース(C)の動作が適用され、直接波であると判定
された場合には、その受信チャネルについての擬似距離
がCPU11における測位演算に使用される。区間cで
は、Ch1、Ch2共に受信状態にあるので、区間bに
ついての判定結果としてメモリ12に保存されている結
果にかかわりなく、ケース(A)の動作によって判定が
行われる。
【0034】区間dは、Ch2が非受信となった状況で
あり、ケース(B)の動作が適用され、メモリ12に保
存されているCh1に関する判定結果が直接波であると
きは区間dにおけるCh1の受信信号は直接波とみなさ
れ、メモリ12に保存されている判定結果が反射波であ
るときはCh1の受信信号は反射波であるとみなされ
る。区間eは、区間aと同様である。
あり、ケース(B)の動作が適用され、メモリ12に保
存されているCh1に関する判定結果が直接波であると
きは区間dにおけるCh1の受信信号は直接波とみなさ
れ、メモリ12に保存されている判定結果が反射波であ
るときはCh1の受信信号は反射波であるとみなされ
る。区間eは、区間aと同様である。
【0035】区間fでは、始めに、区間cからの経過時
間が確認される。経過時間(現在の時刻−t3)が所定
時間以内で、かつ、時刻t3において測定されたCh2
に関する擬似距離と、現在の時刻において測定された擬
似距離との差が所定値以下である場合には、Ch2の現
在の受信信号についての判定として区間cの判定結果が
継承され、それ以外の場合は、ケース(C)の動作が適
用される。
間が確認される。経過時間(現在の時刻−t3)が所定
時間以内で、かつ、時刻t3において測定されたCh2
に関する擬似距離と、現在の時刻において測定された擬
似距離との差が所定値以下である場合には、Ch2の現
在の受信信号についての判定として区間cの判定結果が
継承され、それ以外の場合は、ケース(C)の動作が適
用される。
【0036】以上で説明を行ったCPU11によって実
行される直接波/反射波の判定処理ルーチンのフローチ
ャートを図5から図7に示す。なお、図5から図7に示
すフローチャートは、Ch1及びCh2での受信信号に
対する処理を表しているが、これらの処理はすべての受
信チャンネルの受信信号に関して実行される。本判定処
理ルーチンが起動されると、始めにCh1が受信状態に
あるかどうかが確認され(S501)、Ch1が受信状
態にあり(S501:YES)さらにCh2も受信状態
にある場合には(S502:YES)、S503の判定
が行われる。
行される直接波/反射波の判定処理ルーチンのフローチ
ャートを図5から図7に示す。なお、図5から図7に示
すフローチャートは、Ch1及びCh2での受信信号に
対する処理を表しているが、これらの処理はすべての受
信チャンネルの受信信号に関して実行される。本判定処
理ルーチンが起動されると、始めにCh1が受信状態に
あるかどうかが確認され(S501)、Ch1が受信状
態にあり(S501:YES)さらにCh2も受信状態
にある場合には(S502:YES)、S503の判定
が行われる。
【0037】S503では、Ch1の擬似距離とCh2
の擬似距離が等しいか否かが判定される。2つの擬似距
離が等しい場合は(S503:NO)、Ch2での信号
の受信が中止され(S510)、所定時間待った後、C
h1が捕捉しているGPS衛星(SV1)と同じGPS
衛星(SV1)からの信号を受信するために、周波数サ
ーチを含めた信号の捕捉動作がCh2において開始され
る。
の擬似距離が等しいか否かが判定される。2つの擬似距
離が等しい場合は(S503:NO)、Ch2での信号
の受信が中止され(S510)、所定時間待った後、C
h1が捕捉しているGPS衛星(SV1)と同じGPS
衛星(SV1)からの信号を受信するために、周波数サ
ーチを含めた信号の捕捉動作がCh2において開始され
る。
【0038】一方、Ch1の擬似距離とCh2の擬似距
離が異なる場合は(S503:YES)、S504にお
いて2つの擬似距離の大小が比較される。Ch1の擬似
距離の方が小さい場合には(S504:YES)、Ch
1の受信信号が直接波であると判定され、判定結果が変
数Ch1.Statusに、判定時刻が変数Ch1.T
imeに、Ch1の擬似距離が変数Ch1.Prに夫々
保存される(S505)。また、Ch2の受信信号は反
射波であると判定され、判定結果が変数Ch2.Sta
tusに、判定時刻が変数Ch2.Timeに、Ch2
の擬似距離が変数Ch2.Prに夫々保存される(S5
06)。その後、再びS501からの処理が繰り返し実
行される。なお、S504でCh1の擬似距離の方が大
きいと判定される場合には、Ch2での受信信号が直接
波であると判定され、Ch1での受信信号が反射波であ
ると判定され、S505、S506と同様に各パラメー
タが夫々の変数に保存される(S507,S508)。
離が異なる場合は(S503:YES)、S504にお
いて2つの擬似距離の大小が比較される。Ch1の擬似
距離の方が小さい場合には(S504:YES)、Ch
1の受信信号が直接波であると判定され、判定結果が変
数Ch1.Statusに、判定時刻が変数Ch1.T
imeに、Ch1の擬似距離が変数Ch1.Prに夫々
保存される(S505)。また、Ch2の受信信号は反
射波であると判定され、判定結果が変数Ch2.Sta
tusに、判定時刻が変数Ch2.Timeに、Ch2
の擬似距離が変数Ch2.Prに夫々保存される(S5
06)。その後、再びS501からの処理が繰り返し実
行される。なお、S504でCh1の擬似距離の方が大
きいと判定される場合には、Ch2での受信信号が直接
波であると判定され、Ch1での受信信号が反射波であ
ると判定され、S505、S506と同様に各パラメー
タが夫々の変数に保存される(S507,S508)。
【0039】S501でCh1が受信状態にないと判定
され(S501:NO)、S509においてCh2が受
信状態にあると判定された場合は(S509:YE
S)、図6に示す処理が実行される。図6は、Ch2の
みが受信状態にある場合の直接波/反射波の判定処理を
表している。また、S502で、Ch2が受信状態にな
いと判定された場合には、図7に示す処理が実行され
る。図7は、Ch1のみが受信状態にある場合の直接波
/反射波の判定処理を表している。図6、図7の判定処
理の方法は同じであるため、以下図6の場合について説
明を行う。
され(S501:NO)、S509においてCh2が受
信状態にあると判定された場合は(S509:YE
S)、図6に示す処理が実行される。図6は、Ch2の
みが受信状態にある場合の直接波/反射波の判定処理を
表している。また、S502で、Ch2が受信状態にな
いと判定された場合には、図7に示す処理が実行され
る。図7は、Ch1のみが受信状態にある場合の直接波
/反射波の判定処理を表している。図6、図7の判定処
理の方法は同じであるため、以下図6の場合について説
明を行う。
【0040】図6の判定処理では、始めに現在の時刻
と、変数Ch2.Timeとの差が所定時間以内である
かどうかが判定される(S520)。この差が所定時間
以内であり(S520:YES)、かつ、Ch2の現在
の擬似距離と変数Ch2.Prに保存されている擬似距
離との差が所定値以内である場合には(S521:YE
S)、S522において変数Ch2.Statusに保
存された判定結果の確認が行われる。変数Ch2.St
atusの内容が直接波である場合には(S522:Y
ES)、Ch2の現在の受信信号は、直接波であると判
定される(S523)。S522において、変数Ch
2.Statusの内容が反射波である場合には(S5
22:NO)、Ch2の現在の受信信号は、反射波であ
ると判定される(S524)。
と、変数Ch2.Timeとの差が所定時間以内である
かどうかが判定される(S520)。この差が所定時間
以内であり(S520:YES)、かつ、Ch2の現在
の擬似距離と変数Ch2.Prに保存されている擬似距
離との差が所定値以内である場合には(S521:YE
S)、S522において変数Ch2.Statusに保
存された判定結果の確認が行われる。変数Ch2.St
atusの内容が直接波である場合には(S522:Y
ES)、Ch2の現在の受信信号は、直接波であると判
定される(S523)。S522において、変数Ch
2.Statusの内容が反射波である場合には(S5
22:NO)、Ch2の現在の受信信号は、反射波であ
ると判定される(S524)。
【0041】S520において、現在の時刻と変数Ch
2.Timeとの差が所定時間以内でないと判定され
(S520:NO)、又は、S521において、Ch2
の現在の擬似距離と変数Ch2.Prに保存されている
擬似距離との差が所定値以内でないと判定される場合に
は(S521:NO)、Ch2における信号の受信レベ
ルである受信C/Nが所定の閾値以上であるか否かの判
定が行われる(S525)。受信C/Nが閾値以上であ
る場合には(S525:YES)、Ch2の現在の受信
信号は直接波であると判定され(S526)、受信C/
Nが閾値未満である場合には(S525:NO)、Ch
2の現在の受信信号は反射波であると判定される(S5
27)。その後、S501からの処理が再び開始され
る。
2.Timeとの差が所定時間以内でないと判定され
(S520:NO)、又は、S521において、Ch2
の現在の擬似距離と変数Ch2.Prに保存されている
擬似距離との差が所定値以内でないと判定される場合に
は(S521:NO)、Ch2における信号の受信レベ
ルである受信C/Nが所定の閾値以上であるか否かの判
定が行われる(S525)。受信C/Nが閾値以上であ
る場合には(S525:YES)、Ch2の現在の受信
信号は直接波であると判定され(S526)、受信C/
Nが閾値未満である場合には(S525:NO)、Ch
2の現在の受信信号は反射波であると判定される(S5
27)。その後、S501からの処理が再び開始され
る。
【0042】なお、上述の実施形態は、受信制御手段2
2が、1つのGPS衛星からの信号を同時に受信させる
受信チャンネルの数は2つであったが、この数を増加さ
せ、2つ以上の受信チャンネルで1つのGPS衛星から
の信号を受信させることも可能である。この場合、判定
部24は、各受信チャンネルの受信信号のうち、それら
の受信信号から求められる擬似距離が最も小さい値とな
るものを直接波であると判定し、それ以外の受信信号を
反射波であると判定する。
2が、1つのGPS衛星からの信号を同時に受信させる
受信チャンネルの数は2つであったが、この数を増加さ
せ、2つ以上の受信チャンネルで1つのGPS衛星から
の信号を受信させることも可能である。この場合、判定
部24は、各受信チャンネルの受信信号のうち、それら
の受信信号から求められる擬似距離が最も小さい値とな
るものを直接波であると判定し、それ以外の受信信号を
反射波であると判定する。
【0043】また、上述の実施形態において判定部24
は、擬似距離/受信C/N演算部23で求められる擬似
距離を用いて直接波/反射波の判定を行ったが、直接波
/反射波の判断の指標として受信C/Nを使用し、複数
の受信チャンネルの受信信号のうち、それらの受信信号
の受信C/Nの値が最も大きくなるものを直接波である
と判定し、それ以外の受信信号を反射波であると判定す
ることも可能である。
は、擬似距離/受信C/N演算部23で求められる擬似
距離を用いて直接波/反射波の判定を行ったが、直接波
/反射波の判断の指標として受信C/Nを使用し、複数
の受信チャンネルの受信信号のうち、それらの受信信号
の受信C/Nの値が最も大きくなるものを直接波である
と判定し、それ以外の受信信号を反射波であると判定す
ることも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
受信しているGPS信号が直接波であるか、マルチパス
による反射波であるかを確実に判定することが可能であ
る。直接波であると判定された受信信号についての擬似
距離のみを用いてGPS測位演算を行うことで、GPS
測位解からマルチパスによる影響を除去することが可能
である。したがって、本発明のGPSレシーバを用い
て、ナビゲーションシステムを構成した場合、ナビゲー
ションシステムとしての測位の精度が向上する。
受信しているGPS信号が直接波であるか、マルチパス
による反射波であるかを確実に判定することが可能であ
る。直接波であると判定された受信信号についての擬似
距離のみを用いてGPS測位演算を行うことで、GPS
測位解からマルチパスによる影響を除去することが可能
である。したがって、本発明のGPSレシーバを用い
て、ナビゲーションシステムを構成した場合、ナビゲー
ションシステムとしての測位の精度が向上する。
【図1】本発明のGPSレシーバの機能の概略を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図2】本発明のGPSレシーバの機能の1部を詳細を
表すブロック図である。
表すブロック図である。
【図3】2つの受信チャンネルの受信状態の推移を表す
図である。
図である。
【図4】マルチパスの状況を説明するための図である。
【図5】図6、図7とともに、本発明のGPSレシーバ
におけるマルチパス判定処理を表すフローチャートであ
る。
におけるマルチパス判定処理を表すフローチャートであ
る。
【図6】図5、図7とともに、本発明のGPSレシーバ
におけるマルチパス判定処理を表すフローチャートであ
る。
におけるマルチパス判定処理を表すフローチャートであ
る。
【図7】図5、図6とともに、本発明のGPSレシーバ
におけるマルチパス判定処理を表すフローチャートであ
る。
におけるマルチパス判定処理を表すフローチャートであ
る。
1 アンテナ 2 周波数変換回路 3 シンセサイザ部 4 基準周波数発生器 5 AD変換部 6 キャリア相関部 7 キャリアNCO 8 CAコード相関部 9 CAコード発生部 10 コードNCO 11 CPU 12 メモリ 19 受信チャンネル 20 GPSレシーバ 22 受信制御部 23 擬似距離/受信C/N演算部 24 判定部
Claims (14)
- 【請求項1】 複数の受信チャンネルを備えることによ
り同時に複数のGPS信号を受信可能なGPSレシーバ
であって、 複数の受信チャネルに同一のGPS衛星からのGPS信
号を受信させる受信制御手段と、 該同一のGPS衛星に関し複数の受信チャンネルで受信
される夫々のGPS信号から求められる夫々の擬似距
離、該夫々のGPS信号の受信レベルの少なくともいず
れか一方の指標に基づいて、該夫々のGPS信号につい
てそれが直接波であるかマルチパスによる反射波である
かを判定する判定手段を備えること、を特徴とするGP
Sレシーバ。 - 【請求項2】 前記判定手段は、前記夫々のGPS信号
のうち求められる擬似距離が最も小さいGPS信号を直
接波であると判定し、それ以外のGPS信号を反射波で
あると判定すること、を特徴とする請求項1に記載のG
PSレシーバ。 - 【請求項3】 前記判定手段は、前記夫々のGPS信号
のうち受信レベルが最も大きいGPS信号を直接波であ
ると判定し、それ以外のGPS信号を反射波であると判
定すること、を特徴とする請求項1に記載のGPSレシ
−バ。 - 【請求項4】 前記判定手段による判定結果を保存する
記憶手段を更に備えること、を特徴とする請求項1から
請求項3のいずれかに記載のGPSレシーバ。 - 【請求項5】 前記記憶手段は、 前記同一のGPS衛星に関し複数の受信チャンネルで受
信される夫々のGPS信号から求められる夫々の擬似距
離、夫々のGSP信号の受信レベル、夫々のGPS信号
の受信時刻の3つの情報のうち少なくとも何れか1つの
情報を更に記憶すること、を特徴とする請求項4に記載
のGPSレシーバ。 - 【請求項6】 前記判定手段は、 前記制御手段によって同一のGPS衛星からのGPS信
号を受信するように制御される夫々の受信チャンネルの
うち何れか1チャンネルのみが受信状態にある場合にお
いて、 該1チャネルに関する現在の判定結果として、前記記憶
手段に保存されている該1チャンネルについての判定結
果を用いること、を特徴とする請求項5に記載のGPS
レシーバ。 - 【請求項7】 前記判定手段は、 前記制御手段によって同一のGPS衛星からのGPS信
号を受信するように制御される夫々の受信チャンネルの
うち何れか1チャンネルのみが受信状態にある場合にお
いて、 第1の条件として、現在の時刻が、前記記憶手段に記憶
されている該1チャンネルの受信時刻から所定時間以上
経過している場合と、 第2の条件として、該1チャンネルについての擬似距離
と、前記記憶手段に記憶されている該1チャンネルにつ
いての擬似距離との差が所定値以上となっている場合
の、少なくとも1つの条件が満たされる場合には、 該1チャンネルについての現在の受信レベルが所定の閾
値以上であるならば該1チャンネルで受信されるGPS
信号は直接波であると判定し、 該1チャンネルについての現在の受信レベルが所定の閾
値未満であるならば該1チャンネルの受信されるGPS
信号は反射波であると判定すること、を特徴とする請求
項6に記載のGPSレシーバ。 - 【請求項8】 複数の受信チャンネルを備えることによ
り同時に複数のGPS信号を受信可能なGPSレシーバ
において、 複数の受信チャンネルに同一のGPS衛星からのGPS
信号を受信させるステップと、 前記同一のGPS衛星に関する複数の受信信号のうち、
求められる擬似距離が最も小さい受信信号を直接波であ
ると判定し、それ以外の受信信号を反射波であると判定
するステップと、 判定結果を記憶するステップと、 前記同一のGPS衛星からのGPS信号を受信する受信
チャンネルが1チャンネルのみとなっている場合には、
該1チャンネルの現在の受信信号についての判定結果と
して、記憶されている該1チャンネルについての判定結
果を用いるステップとを有すること、を特徴とするGP
Sレシーバにおけるマルチパス判定方法。 - 【請求項9】 複数の受信チャンネルを備えることによ
り同時に複数のGPS信号を受信可能なGPSレシーバ
において、 複数の受信チャンネルに同一のGPS衛星からのGPS
信号を受信させるステップと、 前記同一のGPS衛星に関する複数の受信信号のうち、
受信レベルが最も大きい受信信号を直接波であると判定
し、それ以外の受信信号を反射波であると判定するステ
ップと、を有すること特徴とする、GPSレシーバにお
けるマルチパス判定方法。 - 【請求項10】 判定結果を記憶するステップと、 前記同一のGPS衛星からのGPS信号を受信する受信
チャンネルが1チャンネルのみとなっている場合には、
該1チャンネルの現在の受信信号についての判定結果と
して、記憶されている該1チャンネルについての判定結
果用いるステップとを更に有すること、を特徴とする請
求項9に記載のGPSレシーバにおけるマルチパス判定
方法。 - 【請求項11】 前記複数の受信チャンネルに同一のG
PS衛星からのGPS信号を受信させるステップは、 該同一のGPS衛星に関して受信状態にある夫々の受信
チャンネルについての夫々の擬似距離がすべて等しい場
合には、該受信状態にある夫々の受信チャネルの1つ以
外の受信チャンネルで、所定時間経過後、該同一のGP
S衛星からのGPS信号を受信するステップを含むこ
と、を特徴とする請求項8又は請求項10に記載のGP
Sレシーバにおけるマルチパス判定方法。 - 【請求項12】 前記判定結果を記憶するステップは、 前記同一のGPS衛星に関し複数の受信チャンネルで受
信される夫々のGPS信号から求められる夫々の擬似距
離、夫々のGSP信号の受信レベル、夫々のGPS信号
の受信時刻の3つの情報のうち少なくとも何れか1つの
情報を記憶するステップを更に含み、 前記記憶されている該1チャンネルについての判定結果
を用いるステップは、 第1の条件として、現在の時刻が、記憶されている該1
チャンネルについての受信時刻から所定時間以上経過し
ている場合と、 第2の条件として、該1チャンネルについての現在の擬
似距離と、記憶されている該1チャンネルについての擬
似距離との差が所定値以上となっている場合の、少なく
とも1つの条件が満たされる場合に、 該1チャンネルの現在の受信レベルが所定の閾値以上で
あるならば該1チャンネルの受信信号が直接波であると
判定し、 該1チャンネルの現在の受信レベルが所定の閾値未満で
あるならば該1チャンネルの受信信号が反射波であると
判定するステップを含むこと、を特徴とする請求項8又
は請求項10又は請求項11に記載のマルチパス判定方
法。 - 【請求項13】 請求項8から請求項12の何れかに記
載のマルチパス判定方法を有し、 直接波であると判定された擬似距離のみを用いてGPS
測位解を算出すること、を特徴とするGPS測位演算方
法。 - 【請求項14】 請求項8から請求項13の何れかに記
載の方法をGPSレシーバ内部のCPUが、読み込み、
実行可能なプログラムとして格納した記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000130624A JP2001311768A (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | マルチパス判定機能付きgpsレシーバ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000130624A JP2001311768A (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | マルチパス判定機能付きgpsレシーバ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001311768A true JP2001311768A (ja) | 2001-11-09 |
Family
ID=18639679
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000130624A Pending JP2001311768A (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | マルチパス判定機能付きgpsレシーバ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001311768A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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- 2000-04-28 JP JP2000130624A patent/JP2001311768A/ja active Pending
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