JP5232509B2 - 定着装置、定着装置の制御方法、及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置、定着装置の制御方法、及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5232509B2
JP5232509B2 JP2008063302A JP2008063302A JP5232509B2 JP 5232509 B2 JP5232509 B2 JP 5232509B2 JP 2008063302 A JP2008063302 A JP 2008063302A JP 2008063302 A JP2008063302 A JP 2008063302A JP 5232509 B2 JP5232509 B2 JP 5232509B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
rotator
heating
separation member
heater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008063302A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009217181A (ja
Inventor
智士 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Document Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Document Solutions Inc filed Critical Kyocera Document Solutions Inc
Priority to JP2008063302A priority Critical patent/JP5232509B2/ja
Publication of JP2009217181A publication Critical patent/JP2009217181A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5232509B2 publication Critical patent/JP5232509B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置及びそれに用いる定着装置に関するものである。
電子写真方式を採用する複写機やプリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置には、転写材である用紙に転写されたトナー像を定着するための定着装置が備えられており、このような定着装置としては、互いに当接して回転する定着ローラと加圧ローラを有した2ローラ方式のものが一般的によく使用されている。
図7は、上記2ローラ方式の定着装置1000の構成図である。図7に示すように、定着装置1000においては、定着ローラ1100と加圧ローラ1200が当接して形成される定着ニップ部1300に、未定着トナー像が表面に転写された用紙が通されると、熱及び圧力によってトナーが溶融して用紙の表面にトナー像として定着される。
上記定着ローラ1100は、金属性芯金表面にフッ素樹脂等の離型層をコーティングした回転体1110の内部に、回転体1110の軸線に沿って加熱用ヒータ1120(ハロゲンヒータ)を挿入し、この加熱用ヒータ1120からの輻射熱を回転体1110の内面で吸収することにより、回転体1110の表面の温度を定着するに十分な程度(約180〜200℃)にまで上昇させる構造をとっている。
ハロゲンヒータはフィラメントと呼ばれる導線の巻線の単位からなっており、輻射線はこの発光部フィラメントから主に輻射される。フィラメントの配置を調整することにより、回転体1110内面に照射される輻射エネルギーの分布を変えることができる。回転体1110内面には輻射熱の吸収を良くするため、輻射線吸収率が1.0に近い物質が塗布されている。
又、加圧ローラ1200は芯金上にシリコンゴム等の弾性層を被膜し弾性層表面にフッ素樹脂等の離型層が被膜されている。また、トナー定着後の用紙が定着ローラ1100に巻き付いた場合に、定着ローラ1100から分離させるための分離部材として、定着ローラ1100の表面に摺接する分離爪1400が設けられている。
こうした定着装置1000では、用紙に定着できなかったトナーが微量ではあるが定着ローラ1100に付着する。定着ローラ1100に付着したトナーは、分離爪1400に掻きとられて分離爪1400上に堆積する。画像形成が終了した後、定着ローラ1100は回転を停止し、画像形成待機状態に移行するが、一般的に待機時の消費電力を削減するために、定着ローラ1100の表面は低い温度(約100〜120℃)に維持されている。
この待機状態が長い時間続くと、分離爪1400に堆積したトナーは温度が下がり、粘性が高くなることになる。そのため、次に画像形成が開始されるときに定着ローラ1100が回転すると、堆積したトナー塊が分離爪1400から脱離して定着ローラ1100に付着したり、落下したりする。その結果、この堆積したトナーの塊が紙に付着して用紙汚れが発生することになる。
このような問題を解決するために、加圧ローラ1200の温度を定着ローラ1100より高くし、加圧ローラ1200からの輻射熱を利用して分離爪1400の温度を定着ローラ1100の表面温度より高くすることによって、分離爪1400に付着したトナーを定着ローラ1100に転移させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
又、電磁誘導加熱による加熱部を分離爪1400に別途備えることで、分離爪1400を加熱し、分離爪1400に付着したトナーの粘性を低くし、定着ローラ1100に転移させる技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−076204号公報 特開2003−156967号公報
しかしながら、上記特許文献1では、定着ローラ1100以外に加圧ローラ1200にも加熱部を設ける必要があり、上記特許文献2では、定着ローラ1100以外に分離爪1400にも加熱部を設ける必要がある。
このように、従来の定着装置では、定着ローラの内部以外にも加熱部を設ける必要があるため構成が複雑化していた。
本発明は、従来の定着装置の課題を考慮し、簡易な構成で用紙汚れを抑制することが可能な定着装置、定着装置の制御方法、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
第1の本発明は、
現像剤を転写材に定着させるための定着回転体と、
前記定着回転体を加熱するために、前記定着回転体の内部に分散して配置された複数の加熱部と、
前記定着回転体に所定の圧力で当接する加圧回転体と、
前記定着回転体と前記加圧回転体の間を通過した前記転写材を前記定着回転体から分離するために、前記定着回転体に当接された分離部材と、を備え、
画像形成待機時に、前記複数の加熱部のうち、前記分離部材に最も近い加熱部が少なくとも通電制御され、
前記分離部材に最も近い加熱部は、前記定着回転体と前記分離部材の接触部と、前記定着回転体の回転軸との間に、前記回転軸と平行に配置されており、
前記加熱部は、長手方向に所定の間隔で配置された複数の発熱部を有しており、
前記接触部が、前記長手方向において前記分離部材に最も近い加熱部の前記発熱部の位置に対応するように、複数の前記分離部材が前記回転軸の方向に沿って配置されている、定着装置である。
又、第の本発明は、
前記画像形成待機時には、前記分離部材に最も近い加熱部が通電制御されることによって、前記定着回転体が保温され、
画像形成時には、前記分離部材に最も近い加熱部が通電停止状態を維持され、それ以外の少なくとも1つの前記加熱部が通電制御される、第1の本発明の定着装置である。
又、第の本発明は、
像担持体上に現像剤画像を形成する画像形成ユニットと、
前記現像剤画像を転写材に転写する転写ユニットと、
前記転写された現像剤画像を前記転写材に定着する第1または第2の本発明の定着装置と、
前記通電制御を行う制御ユニットとを備えた、画像形成装置である。
又、第の本発明は、
現像剤を転写材に定着させるための定着回転体と、
前記定着回転体を加熱するために、前記定着回転体の内部に分散して配置された複数の加熱部と、
前記定着回転体に所定の圧力で当接する加圧回転体と、
前記定着回転体と前記加圧回転体の間を通過した前記転写材を前記定着回転体から分離するために、前記定着回転体に当接された分離部材とを備え、
前記分離部材に最も近い加熱部は、前記定着回転体と前記分離部材の接触部と、前記定着回転体の回転軸との間に、前記回転軸と平行に配置されており、
前記加熱部は、長手方向に所定の間隔で配置された複数の発熱部を有しており、
前記接触部が、前記長手方向において前記分離部材に最も近い加熱部の前記発熱部の位置に対応するように、複数の前記分離部材が前記回転軸の方向に沿って配置されている定着装置の制御方法であって、
画像形成待機時に、前記複数の加熱部のうち、前記分離部材に最も近い加熱部を少なくとも通電制御する制御ステップを備えた、定着装置の制御方法である。
本発明によれば、簡易な構成で用紙汚れを抑制することが可能な定着装置、定着装置の制御方法、及び画像形成装置を提供することが出来る。
以下、本発明にかかる実施の形態の定着装置について図面を参照しながら説明するとともに、本発明の画像形成装置の一例としてのプリンタについても述べる。
(実施の形態1)
はじめに、本発明にかかる実施の形態1の定着装置を有するプリンタ100の構成について説明する。
図1は、本発明にかかる実施の形態1のプリンタ100の正面構成図である。このプリンタ100は、モノクロ画像を形成するプリンタであり、底部に給紙ユニット130を備えている。
この給紙ユニット130は、給紙カセット131と給紙カセット131の上部に設けられた給紙ローラ132とを有している。
又、給紙ユニット130の上部には、画像形成ユニット110が設けられており、給紙カセット131内の紙が給紙ローラ132によって画像形成ユニット110に給紙される。
画像形成ユニット110は、感光体ドラム111と、感光体ドラム111を帯電させる帯電装置112と、パーソナルコンピュータ(PC)等から入力された画像データに基づいて、感光体ドラム111に静電潜像を形成する露光装置113と、感光体ドラム111上の静電潜像に本発明の現像剤の一例であるトナーを付着させてトナー画像を形成する現像装置114と、感光体ドラム111に残留したトナーを取り除く除去装置115とを備えている。又、現像装置114によって現像されたトナー画像を用紙に転写するための転写ユニット120が、現像装置114と除去装置115の間に設けられている。
また、上記感光体ドラム111の用紙搬送方向(図1中点線矢印P参照)の下流側には、転写されたトナー画像を用紙に定着するための定着装置1が設けられている。定着装置1の下流側には、排出ローラ対140が設けられている。
又、図示しないPC等の外部装置や光学読み取り機構からのデータや、ユーザーの設定の入力を受け、上記各構成を制御する制御ユニット150が設けられている。
以上のような構成を有するプリンタ100において、トナー画像を用紙に定着させる定着装置1の構成について説明する。
図2は、本実施の形態の定着装置1の定着ローラ10と加圧ローラ30をそれらの回転軸と直行する平面で切断した模式的な断面図である。
図2に示すように、定着装置1は、用紙上のトナー画像を定着するための円筒形状の定着ローラ10と、定着ローラ10を加熱するために、定着ローラ10の内部に設けられた3つのヒータ21、22、23と、定着ローラ10に所定の圧力で当接する加圧ローラ30とを備えている。
定着ローラ10は、回転可能に支持されており、図示しない駆動部によって図2において回転軸10aを中心に時計回りの方向(矢印A参照)に回転する。尚、定着ローラ10の内部に配置されているヒータ21、22、23は回転しない。又、加圧ローラ30は、定着ローラ10に従動し、回転軸30aを中心にして反時計回りに回転する。この定着ローラ10と加圧ローラ30の間にニップ部Nが形成される。尚、図2には、ニップ部Nを通過している用紙90が示されており、矢印Pは図1と同様に用紙搬送方向を示している。
又、定着ローラ10の表面温度を計測するための温度センサ40が、ニップ部Nから定着ローラ10の回転方向Aと反対方向に約90°移動した位置に設けられている。尚、この位置に限らなくても良いが、定着時のニップ部Nの温度を制御する点から、用紙搬送方向Pを基準としてニップ部Nの上流側近傍である方が好ましい。
又、定着ローラ10のニップ部Nの下流側近傍の表面には、定着動作時に紙が定着ローラ10に巻き付いた場合に、紙を定着ローラ10から分離するための分離爪50が設けられている。
尚、本実施の形態では、一例として、外径φ40mmの円筒形状であり、芯金の材質はアルミニウム(A5056)であり、表面はフッ素樹脂で形成され、内面が耐熱黒塗装された定着ローラ10が用いられている。又、加圧ローラ30としては、外径φ30mmとし、芯金上に厚み3〜7mm程度のシリコンゴムが配置され、表面がフッ素樹脂加工されているものが用いられている。
次に、ヒータ21、22、23について説明する。
ヒータ21、22、23はハロゲンヒータであり、3つのヒータは、長手方向が、定着ローラ10の回転軸10aと平行になるように、定着ローラ10の内部に分散して配置されている。
図2に示すように、ヒータ23は、回転軸10aと接触部Sとの間であって、回転軸10aと接触部Sとの実質上中央に配置されている。又、ヒータ21は、回転軸10aを基準にして、ヒータ23から約120°時計回りに回転した位置に配置されており、ヒータ22は、ヒータ23から約120°反時計回りに回転した位置に配置されている。尚、ヒータ21は、他のヒータと比べて電力が大きいため定着ローラ10の表面よりも回転軸10aに近い位置に配置されている。
図3は、図2のXX´断面図である。図3には、ヒータ23の模式図が示されているが、ヒータ23は、所定の間隔で配置された複数の発光部フィラメント231、232を有している。本実施の形態では、ヒータ23は、両端の2つの発光部フィラメント231と、その間に配置されている4つの発光部フィラメント232を有している。また、発光部フィラメント231の方が、発光部フィラメント232よりも長く形成されている。
尚、1つの発光部フィラメント231が長さ2bで輝度Bが一様な線状光源と仮定した場合、これから距離aにある平行面の光源軸方向の配光分布E(x)は以下の式(1)〜(3)で与えられる。

(式1)E(x)=(B/4a)(2ψ+sin2ψ―2ψ―sin2ψ
(式2)ψ=tan―1{(X+b)/a}
(式3)ψ=tan―1{(X―b)/a}

ハロゲンヒータの配光分布は、これらひとつひとつの発光部フィラメント231、232の配光分布の合成から形成される。図4は、本実施の形態のヒータ23と、その配光分布を示す図である。図4中、6つの実線のグラフ231a、232aは、各発光部フィラメント231、232による配光分布が示されている。又、点線のグラフ23aは各発光部フィラメント231、232による配光分布を合成したものである。
尚、本実施の形態では、ヒータ21として電力900Wのハロゲンヒータが用いられており、ヒータ22として電力750Wのハロゲンヒータが用いられており、ヒータ23としては電力500Wのハロゲンヒータが用いられている。
次に、分離爪50の構成について説明する。
図3に示すように、本実施の形態では、分離爪50は、定着ローラ10の回転軸10a方向に沿って6個配列されている。
各分離爪50は、図2において三角形状の部材50aと、支持軸50bとを有している。この支持軸50bで分離爪50は支持されており、この支持軸50bを中心にして、例えば支持軸50bに設けられたコイルバネなどのバネ部材(図示せず)によって、部材50aの先端部50cが押圧されて、定着ローラ10の表面に接触している。尚、図2、3では、この接触部をSとして示している。
尚、本実施の形態では、一例として材質がPEEKで、表面にフッ素樹脂を被膜した分離爪50が用いられている。
次に、分離爪50とヒータ23との位置関係について説明する。
図3に示すように、発光部フィラメント231、232の位置に対応する、定着ローラ10の表面の領域を101、102とすると、6つの分離爪50と定着ローラ10の表面との接触部Sは、合計6つの領域101、102内にそれぞれ位置している。このように分離爪50とヒータ23を配置することによって、図4に示すように、光量が大きい部分で分離爪50の先端部50cを加熱することが出来る。
本実施の形態では、図2に示すように接触部Sと回転軸10aの間に、ヒータ23が配置されており、図3に示すように接触部Sが領域101、102内に位置しているため、ヒータ23の輻射熱を効率よく利用して分離爪50の先端部50cを加熱することが出来る。
尚、本発明の定着回転体の一例は、本実施の形態の定着ローラ10に相当し、本発明の加熱部の一例は、本実施の形態のヒータ21、22、23に相当する。又、本発明の分離部材に最も近い加熱部の一例は、ヒータ23に相当する。又、本発明の加圧回転体の一例は、本実施の形態の加圧ローラ30に相当し、本発明の分離部材の一例は、本実施の形態の分離爪50に相当する。
次に、本実施の形態のプリンタの動作を述べるとともに、本発明の定着装置の制御方法の一例についても同時に述べる。
はじめに、電源オフ状態から起動して画像形成を行う場合の本実施の形態のプリンタ100の動作について説明する。図5は、電源オフ状態から定着動作を行う際の定着装置1の制御を説明するタイミング図である。
図5に示すように、プリンタ100のメインスイッチを入れると、制御ユニット150は、ヒータ21とヒータ23を通電制御し、温度センサ40による検出値が120℃になるようにヒータ21とヒータ23をオン・オフして制御を行う。尚、図5及び後述する図6におけるonとは、通電制御されている状態を示しており、offとは通電停止状態が維持された状態(常時オフの状態)を示すものである。
外部接続されたパーソナルコンピュータ(PC)などから入力された印刷指示によってプリンタ100の画像形成が開始されると、制御ユニット150は、定着準備動作として、定着装置1の定着ローラ10を矢印A方向(図2参照)に回転するように制御し、それと同時にヒータ23の通電が停止され、通電停止状態が維持される。通電停止状態が維持されたヒータ23は常時オフの状態となる。そして、温度センサ40による検出値が180℃を維持するようにヒータ21が通電制御される。この定着ローラ10の回転に従って加圧ローラ30も従動し、加圧ローラ30の表面が加熱される。
上記定着準備動作の開始から所定時間経過後に、ヒータ21の通電が停止されて通電停止状態が維持され、ヒータ22が通電制御され、定着装置1は定着動作が可能な定着待機状態へと移行される。
一方、上記定着装置1の動作と並行に、接続されたPCなどから入力されたデータに基づいて、露光装置113によって感光体ドラム111上に静電潜像が形成され、その静電潜像が現像装置114によって現像される。感光体ドラム111上に形成されたトナー画像が、給紙カセット130から給紙された紙上に転写され、紙は定着装置1へと搬送される。
紙が定着装置1に搬送されてくると、定着動作が開始され、加熱と加圧ローラ30による押圧力によってトナー画像が紙に定着される。定着動作が終了すると、定着ローラ10の回転が停止され、ヒータ22の通電が停止され、通電停止状態が維持される。そして、定着ローラ10を保温するため、温度センサ40による検出値が120℃を維持するようにヒータ23が通電制御され、画像形成待機状態となる。
尚、定着された紙は、排出ローラ対140からプリンタ100の上面に設けられている排出トレイ160に排出され、画像形成が終了する。
次に、画像形成待機状態から画像形成を行う場合のプリンタ100の動作について説明する。
図6は、画像形成待機状態から定着動作を行う際の定着装置1の制御を説明するタイミング図である。
画像形成待機状態では、ヒータ21及びヒータ22ともに通電停止状態が維持されており、温度センサ40の検出値が120℃になるようにヒータ23が通電制御され、定着ローラ10は保温されている。この制御が、本発明の制御ステップの一例に相当する。尚、定着ローラ10の回転は停止している。
この状態から画像形成が開始されると、定着の準備動作として、制御ユニット150は定着ローラ10を回転させるとともに、ヒータ23の通電を停止して通電停止状態を維持し、温度センサ40による検出値が180℃になるようにヒータ21の通電制御を開始する。そして、所定時間経過後に、ヒータ21の通電が停止されて通電停止状態が維持され、180℃を維持するようにヒータ22が通電制御され、定着装置1は定着可能な定着待機状態へと移行される。
この状態の定着装置1に紙が搬送されて定着動作が行われる。
定着動作終了後には、ヒータ22の通電が停止されて通電停止状態が維持され、検出値が120℃になるようにヒータ23が通電制御され、定着装置1は、再び画像形成待機状態となる。
以上のように、画像形成待機時に分離爪50に最も近い位置に配置されているヒータ23を用いて、温度センサ40の検出値が120℃になるように制御を行うと、分離爪50の先端部50cが接触している定着ローラ10の表面温度は180℃に達している。その伝熱により、分離爪50の温度も高くなるため、画像形成動作中に分離爪50上に堆積したトナーの粘度が低い状態で維持される。
そのため、次に定着ローラ10が回転するとき、分離爪50に堆積したトナーは微量ずつ脱離し、定着ローラ10へと移動する。この脱離する量は、肉眼では判別できない非常に微量である。
従って、本実施の形態のプリンタでは、画像形成の待機時に堆積したトナーの塊が落下し、紙汚れが発生することを抑制することが出来る。
(実施例)
上記実施の形態のプリンタ100において、印字率6%のA4サイズの用紙を連続500枚通紙し、20分間の画像形成待機状態を経て、再び連続500枚通紙を行うサイクルを20回繰り返した。この際、用紙搬送速度を300mm/secとして実験を行った。
(比較例)
画像形成待機状態において、ヒータ23を用いずにヒータ22(図2参照)を用いて、温度センサ40の検出値が120℃になるように通電制御を行った以外は、実施例と同様の条件で実験を行った。
この場合、画像形成待機状態において、分離爪50の先端部50cが接触している定着ローラ10の表面温度は80℃と低いため、分離爪50上に堆積したトナーの粘度が高い状態で維持され、定着ローラ10が回転するときに分離爪50に堆積したトナーの塊が落下し、紙汚れが発生した。
上記実施例では、この比較例と比べて、大きなトナー汚れは大幅に低減した。又、分離爪50に付着したトナーの重さを測定したところ、分離爪50に堆積したトナー量が比較例と比べて約1/5に減少していることが分かった。
この実施例から、本実施の形態によれば、トナーを微量ずつ定着ローラ10へと移動することが出来、トナー汚れを低減することが可能となることが分かる。
又、画像形成待機時には、ヒータ23のみを通電制御しているため、定着ローラ10の表面のうち、分離爪50との接触部S近傍の温度が高くなり、他の部分の表面温度は接触部Sに比べて低くなる。この状態で定着ローラ10が回転すると、定着ローラ10の表面温度の低い部分が、温度の高い先端部50cと接触することになり、温度差が生じるためトナーが定着ローラ10により移動しやすい。
又、本実施の形態のプリンタ100は、定着ローラ10の内部にヒータを備えており、特許文献1、2のように定着ローラ10の外部に設けなくても良いため、簡易な構成で用紙汚れを抑制することが出来るという効果を発揮することが出来る。
更に、特許文献2の構成では、加圧ローラの輻射熱により分離爪を加熱するため、加圧ローラを高温にしなければならず、多くのエネルギーを消費するが、本実施の形態では、分離爪50の先端部50cに近い位置に配置されているヒータ23によって加熱し、そのヒータ23によって定着ローラ10の保温も行っているため、省エネルギー化を図ることが出来る。
又、特許文献2の構成では、加圧ローラ自身に耐熱温度の高い材料を用いなければならないためコストが高くなるが、本実施の形態では、加圧ローラに加熱部を設けなくても良いため、加圧ローラにそのような材料を用いる必要がなく、低コスト化を図ることが出来る。
又、分離爪50のトナー付着を低減することで、定着ローラ10からの用紙の分離性が増し、紙詰まりを低減することが出来る。
尚、本実施の形態では、図2に示すようにヒータ23は、回転軸10aと接触部Sの間であって、回転軸10aと接触部Sの実質上中央に設けられているが、この位置に限らなくてもよい。例えば、使用されるヒータの電力数などによって適宜変更してもよく、ヒータ23として電力数が大きいヒータを用いた場合には、ヒータ23を回転軸10aよりに配置してもよい。又、他のヒータ21、22の配置も図2に示す位置に限らず適宜変更してもよい。更に、ヒータの数も3つに限らず、少なくとも2つ以上設けられていればよく、要するに、定着ローラ10の内部に設けられた複数のヒータのうち接触部Sに最も近いヒータが少なくとも画像形成待機時に通電制御されていればよい。
但し、分離爪50を加熱するという点からは、接触部Sに最も近いヒータ(図2中、ヒータ23)は、接触部Sの近傍に配置される方が好ましく、更に、分離爪50の加熱と同時に定着ローラ10の保温を行うという点では、図2に示す位置がより好ましい。
又、ヒータが2つである場合には、例えば、図2において、一方のヒータを接触部Sと回転軸10aとの間に配置し、他の1つのヒータを定着ローラ10の接触部Sに対向する位置と回転軸10aとの間に配置することが出来る。尚、定着ローラ10の接触部Sに対向する位置とは、図2において線XX´と交わる定着ローラ10の表面の、接触部Sと異なる側の位置のことである。
又、接触部Sは、少なくともヒータ23の発光部フィラメント231、232に対応した領域に位置すればよく、ヒータ21、22の発光部フィラメントに対応した領域に位置していなくてもよい。
又、本実施の形態では、図3に示すように接触部Sが発光部フィラメント231、232に対応した領域101、102内に位置するように分離爪50が配置されているが、接触部Sが領域101、102の間に配置されていても良い。但し、接触部Sが、領域101、102内に位置する方が、輻射熱を効率よく利用して分離爪50の先端部50cを加熱することが出来るため、より好ましい。
又、本実施の形態では、図6に示すように画像形成待機状態でヒータ23のみ通電制御されているが、ヒータ21、22の一方又は双方とも通電制御されていても良い。
又、画像形成動作時には、ヒータ23は通電制御されていないが、通電制御されていてもよい。
又、本実施の形態では、ヒータ21、22、23は停止した状態で、定着ローラ10のみが回転していたが、定着ローラ10とともにヒータ21、22、23も回転しても良い。但し、定着動作終了後、ヒータ23が回転軸10aと接触部Sの間に位置するように定着ローラ10の回転の停止を制御する必要がある。
又、本発明の転写材の一例は、本実施の形態の紙に相当するが、OHPシート等であってもよい。
又、本発明の画像形成装置の一例は、本実施の形態のプリンタ100に相当するが、複写機、ファクシミリ、又は複合機等であってもよい。
又、本実施の形態では、モノクロのプリンタを用いて説明したが、フルカラーの画像形成装置であってもよい。
尚、本発明の定着装置の制御方法の、画像形成待機時に、前記複数の加熱部のうち、前記分離部材に最も近い加熱部を少なくとも通電制御する制御ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを用いても良い。
又、上記プログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体を用いても良い。
又、上記プログラムは、上述した本発明の定着装置の制御方法の制御ステップの動作をコンピュータにより実行させるプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
又、上記記録媒体は、上述した本発明の定着装置の制御方法の制御ステップの全部又は一部の動作をコンピュータにより実行させるプログラムを記録した記録媒体であり、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記動作を実行する記録媒体である。
又、上記「ステップの動作」とは、前記ステップの全部又は一部の動作を意味する。
又、上記プログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な、ROM等の記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
又、上記プログラムの一利用形態は、インターネット等の伝送媒体、光・電波・音波等の伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
又、上記コンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。
尚、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
本発明の定着装置及び画像形成装置は、簡易な構成で用紙汚れを抑制することが可能な効果を有し、複写機、ファクシミリ、プリンタ等として有用である。
本発明にかかる実施の形態1におけるプリンタの正面構成図 本発明にかかる実施の形態1における定着装置の断面模式図 図2のXX´断面の模式図 本発明にかかる実施の形態1におけるヒータ23の配光分布を説明するための図 本発明にかかる実施の形態1において電源オフ状態から定着動作を行う際の定着装置の制御を説明するタイミング図 本発明にかかる実施の形態1において画像形成待機状態から定着動作を行う際の定着装置の制御を説明するタイミング図 従来の定着装置の構成図
符号の説明
1 定着装置
10 定着ローラ
21、22、23 ヒータ
30 加圧ローラ
40 温度センサ
50 分離爪
90 紙
100 プリンタ
110 画像形成ユニット
111 感光体ドラム
112 帯電装置
113 露光装置
114 現像装置
115 除去装置
120 転写ユニット
130 給紙カセット
131 給紙ローラ
140 排出ローラ対
150 制御ユニット

Claims (4)

  1. 現像剤を転写材に定着させるための定着回転体と、
    前記定着回転体を加熱するために、前記定着回転体の内部に分散して配置された複数の加熱部と、
    前記定着回転体に所定の圧力で当接する加圧回転体と、
    前記定着回転体と前記加圧回転体の間を通過した前記転写材を前記定着回転体から分離するために、前記定着回転体に当接された分離部材と、を備え、
    画像形成待機時に、前記複数の加熱部のうち、前記分離部材に最も近い加熱部が少なくとも通電制御され、
    前記分離部材に最も近い加熱部は、前記定着回転体と前記分離部材の接触部と、前記定着回転体の回転軸との間に、前記回転軸と平行に配置されており、
    前記加熱部は、長手方向に所定の間隔で配置された複数の発熱部を有しており、
    前記接触部が、前記長手方向において前記分離部材に最も近い加熱部の前記発熱部の位置に対応するように、複数の前記分離部材が前記回転軸の方向に沿って配置されている、定着装置。
  2. 前記画像形成待機時には、前記分離部材に最も近い加熱部が通電制御されることによって、前記定着回転体が保温され、
    画像形成時には、前記分離部材に最も近い加熱部が通電停止状態を維持され、それ以外の少なくとも1つの前記加熱部が通電制御される、請求項1に記載の定着装置。
  3. 像担持体上に現像剤画像を形成する画像形成ユニットと、
    前記現像剤画像を転写材に転写する転写ユニットと、
    前記転写された現像剤画像を前記転写材に定着する請求項1、または2に記載の定着装置と、
    前記通電制御を行う制御ユニットとを備えた、画像形成装置。
  4. 現像剤を転写材に定着させるための定着回転体と、
    前記定着回転体を加熱するために、前記定着回転体の内部に分散して配置された複数の加熱部と、
    前記定着回転体に所定の圧力で当接する加圧回転体と、
    前記定着回転体と前記加圧回転体の間を通過した前記転写材を前記定着回転体から分離するために、前記定着回転体に当接された分離部材とを備え、
    前記分離部材に最も近い加熱部は、前記定着回転体と前記分離部材の接触部と、前記定着回転体の回転軸との間に、前記回転軸と平行に配置されており、
    前記加熱部は、長手方向に所定の間隔で配置された複数の発熱部を有しており、
    前記接触部が、前記長手方向において前記分離部材に最も近い加熱部の前記発熱部の位置に対応するように、複数の前記分離部材が前記回転軸の方向に沿って配置されている定着装置の制御方法であって、
    画像形成待機時に、前記複数の加熱部のうち、前記分離部材に最も近い加熱部を少なくとも通電制御する制御ステップを備えた、定着装置の制御方法。
JP2008063302A 2008-03-12 2008-03-12 定着装置、定着装置の制御方法、及び画像形成装置 Active JP5232509B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008063302A JP5232509B2 (ja) 2008-03-12 2008-03-12 定着装置、定着装置の制御方法、及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008063302A JP5232509B2 (ja) 2008-03-12 2008-03-12 定着装置、定着装置の制御方法、及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009217181A JP2009217181A (ja) 2009-09-24
JP5232509B2 true JP5232509B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=41189062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008063302A Active JP5232509B2 (ja) 2008-03-12 2008-03-12 定着装置、定着装置の制御方法、及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5232509B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0421886A (ja) * 1990-05-17 1992-01-24 Konica Corp 熱ローラ定着装置
JP3176269B2 (ja) * 1995-10-19 2001-06-11 キヤノン株式会社 像加熱装置
JP3685082B2 (ja) * 2001-04-05 2005-08-17 セイコーエプソン株式会社 定着装置
JP2003156967A (ja) * 2001-11-21 2003-05-30 Brother Ind Ltd 熱定着装置及び画像形成装置
JP2005258042A (ja) * 2004-03-11 2005-09-22 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置
JP4403136B2 (ja) * 2005-12-09 2010-01-20 シャープ株式会社 定着装置およびそれを備えてなる画像形成装置、定着装置の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009217181A (ja) 2009-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5660289B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5342739B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5943559B2 (ja) 定着装置
JP6131707B2 (ja) 定着装置およびこれを備えた画像形成装置
JP2009186891A (ja) 画像形成装置
JP2005070376A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2007047674A (ja) 画像形成装置
JPH11143291A (ja) 画像形成装置
US9335682B2 (en) Image forming apparatus, temperature control method for use in fixing device, and non-transitory recording medium
JP5048044B2 (ja) 画像形成装置
JP2004317654A (ja) 画像形成装置
JP2007057672A (ja) 像加熱装置および画像形成装置
JP2012230293A (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2007047380A (ja) 画像形成装置
JP4950462B2 (ja) 画像加熱装置
JP2005301070A (ja) 画像形成装置
JP5232509B2 (ja) 定着装置、定着装置の制御方法、及び画像形成装置
JP2006171480A (ja) 画像形成装置
EP2927752B1 (en) Fixing device
JP2006133471A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP5834640B2 (ja) 画像形成装置及びプログラム
JP2010262045A (ja) 画像形成装置
JP6904671B2 (ja) 画像形成装置
JP4295564B2 (ja) 定着装置及び回転制御方法
US20150331370A1 (en) Image heating apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120703

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120821

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130325

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160329

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5232509

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150