JP5231182B2 - 濾過装置の洗浄方法 - Google Patents

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本発明は、ケーシングの底面に立設された濾過エレメントの表面に濾過助剤を被覆して濾過フィルタを構成し、前記ケーシングの内部に供給した原液から、前記濾過フィルタを通じて濾過液を取り出す濾過装置において、濾過処理後、濾過助剤を主体とするケーキを排出する洗浄方法に関する。
ケーシングに内蔵された濾過エレメントの表面に濾過助剤(例えば珪藻土)を被覆して濾過フィルタを構成し、前記ケーシングの内部に供給した原液から、前記濾過フィルタを通じて濾過液を取り出す濾過装置(キャンドル型濾過装置)は、濾過処理後の洗浄工程により、濾過エレメントの表面から濾過助剤を主体とするケーキを剥離し、ケーシングの外部に排出する。この場合、濾過エレメントの表面からケーキを剥離させ、洗浄液と共に前記ケーキをケーシングの内部から外部に排出する必要がある。
キャンドル型濾過装置には、ケーシングの天井面から濾過エレメントを吊り下げた濾過エレメント吊下型と、ケーシングの底面に濾過エレメントを立設した濾過エレメント立設型とがある。濾過エレメント吊下型は、ケーシングの底面と濾過エレメントの下端面とに隙間ができるから、濾過処理後、ケーシングの底面に原液(残液)が残ってしまう。このため、例えば特許文献1が開示する濾過装置は、主たる濾過エレメントのほか、残液を濾過する専用の濾過エレメント(「縦型平板状フィルター」、特許文献1[0007])を設けている。専用の濾過エレメントの隙間に残るケーキは、スクレーパにより掻き出すとしている(特許文献1[0008])。
濾過エレメント立設型において、ケーシングの底面に対して各濾過エレメントを自律的に立たせておくには、ケーシングの底面を平坦に形成すると製作が容易である。しかし、ケーシングの底面が平坦であると、ケーシングの内部の洗浄性が低下する問題が発生する。濾過エレメントの表面から剥離させたケーキが前記底面に堆積し、底面に設けた排出口から十分に排出できなくなるからである。そこで、例えば特許文献2が開示する濾過装置は、洗浄性を考慮してケーシングの底面をお椀形にしながら、ケーシングの側面に対して濾過エレメントを支持部材で固定している。
特開2001−314708号公報 特開2004−025103号公報
特許文献1が開示する濾過装置は、残液を濾過する専用の濾過エレメントを設けていることから、残液からも濾過液を取り出すことができて好ましい反面、濾過装置としての装置構成が複雑になる問題がある。これは、濾過装置の製造コストを上昇させるほか、洗浄工程におけるケーキの除去が難しくなる問題をもたらす。この点、特許文献1は、スクレーパを用いて専用の濾過エレメントの隙間からケーキを掻き出すとしているが、自動化は不可能である。
また、特許文献2が開示する濾過装置は、濾過エレメントを安定させるためにケーシングの側面に固定した支持部材を必要とし、装置構成が複雑になる問題がある。また、お椀形のケーシングの底面と、濾過助剤を被覆して濾過フィルタとして働く濾過エレメントの下端とを面一にさせることが難しく、前記底面と下端との間に相当する残液を発生させてしまう。これでは、濾過エレメント立設型の利点が損なわれる。そこで、残液も十分に濾過処理できる濾過エレメント立設型の濾過装置において、濾過エレメントを自律的に立設させ、かつ洗浄性を向上させるためにケーシングの底面を平坦にしても、前記底面にケーキを残存させない洗浄方法を検討した。
検討の結果開発したものが、ケーシングの底面に立設された濾過エレメントの表面に濾過助剤を被覆して濾過フィルタを構成し、前記ケーシングの内部に原液を供給し、前記濾過フィルタを通じて濾過液を取り出す濾過装置において、濾過処理後、濾過助剤を主体とするケーキを排出する洗浄工程として、濾過エレメントの内部からケーシングの内部に洗浄液及び気体を放出させる際、少なくとも気体を断続的に放出させることにより濾過エレメントの表面からケーキを剥離させ、洗浄液と共に前記ケーキをケーシングの内部から外部に排出する洗浄方法である。洗浄液は、水又は従来公知の各種薬液を利用できる。洗浄液と共に供給する気体は、特に限定されないが、入手容易かつ濾過装置に影響を与えない空気が好ましい。
本発明の洗浄方法は、濾過エレメントの内部からケーシングの内部に向けて放出する洗浄液及び空気により、濾過エレメントの表面からケーキを剥離すると共に、ケーシングの底面にケーキを堆積しにくくし、洗浄液と共にケーキを排出させる。濾過エレメントに対する洗浄液及び気体の供給方法は自由であるが、例えば濾過エレメント毎に連結した供給配管や、全濾過エレメントが連通するケーシング下方の下室に連結した供給配管を通じて供給するとよい。このほか、濾過液の排出配管を兼用して、洗浄液及び気体を供給してもよい。
具体的には、ケーシングの底面に設けられた排出口を閉じて、濾過エレメントの内部からケーシングの内部に洗浄液及び気体を放出させ、濾過エレメントの表面からケーキを剥離させながらケーシングの内部に洗浄液を貯留する第一洗浄工程と、ケーシングの底面に設けられた排出口を開いて、ケーシングの内部に貯留した洗浄液と共に、濾過エレメントの表面から剥離したケーキを前記排出口からケーシングの外部に排出する第二洗浄工程とを順に実施する。
更に、前記第二洗浄工程に続き、ケーシングの底面に設けられた排出口を開いて、濾過エレメントの内部からケーシングの内部に洗浄液及び気体を放出させ、ケーシングの内部に一時的に貯留される洗浄液と共に、ケーシングの底面に堆積したケーキをケーシングの底面に設けられた排出口からケーシングの外部に排出する第三洗浄工程を実施するとよい。この第三洗浄工程は、特に平坦に形成されたケーシングの底面に堆積するケーキの排出を対象とする。すなわち、ケーシングの底面近傍で洗浄液を撹拌し、平坦に形成されたケーシングの底面に堆積するケーキをよりよく排出させる。
洗浄液及び気体の放出は、少なくとも気体断続的に放出させる。本発明の洗浄方法は、上述した通り、放出される空気を利用して濾過エレメントの表面からケーキを剥離し、またケーシングの底面にケーキを残存させることなく排出する。ここで、洗浄液と共に放出する気体が断続的に放出させることにより、貯留される洗浄液の撹拌や衝撃が大きくなり、濾過エレメントの表面からケーキをよりよく剥離し、またケーシングの底面のケーキを排出しやすくする。また、気体と共に洗浄液も断続的に放出させてもよい。
本発明の洗浄方法により、濾過エレメント立設型の濾過装置において確実にケーキを排出できるようになる。とりわけ、ケーシングの底面を平坦にしても変らず確実にケーキを排出できる利点をもたらす。これは、濾過エレメントを立設させるための支持部材を不要とし、結果として濾過装置の構造を簡素化して、製造コストを低減させる効果をもたらす。また、ケーシングの底面を平坦にして濾過エレメントを立設する場合、個々の濾過エレメントの倒れ幅が小さくなるので、濾過エレメント相互の間隔を小さくでき、結果としてケーシングを小さくして、同じ濾過能力を有する濾過装置を小さくすることができる利点も得られる。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明を適用した本例の濾過装置の主要部を表したブロック図、図2〜図8は本例の濾過装置におけるプリコート工程から洗浄工程までの一連の処理の流れを表した図1相当ブロック図であり、図2はプリコート工程を、図3は原液に対する通常の濾過工程を、図4は残液に対する濾過工程を、図5は残液回収工程を、図6は濾過エレメントの表面からケーキを剥離する第一洗浄工程を、図7は洗浄液と共にケーキを排出する第二洗浄工程を、図8はケーシングの底面に堆積したケーキを洗浄液と共に排出する第三洗浄工程を、それぞれ表している。図2〜図8は、説明の便宜上、バルブや蓋が開いて流通状態になっている部分を太線で図示している。
本例の濾過装置は、図1に見られるように、ケーシング1の上面に加圧空気供給口3、側面に原液供給口2、底面6に廃液排出口4、そして底面6の下部に位置する下室8に濾過液排出口5を設けたケーシング1の前記底面6から濾過エレメント7を立てた基本構造からなる。前記下室8は、濾過エレメント7の内側に連通しており、ケーシング1と下室8は底面6で仕切られている。また、廃液排出口4は残液回収口として兼用できるが、残液回収口は別途に設けても良い。残液回収口を別途に設ける場合、ケーシング1の側面の下端又は底面6に設けるのが好ましい。
原液供給口2は、プリコート液供給バルブ21を介してプリコート液タンク(図示略)、原液供給バルブ22を介して原液タンク(図示略)がそれぞれ接続されている。これから、原液供給バルブ22を開いてプリコート液供給バルブ21を閉じれば原液Uが、そしてプリコート液供給バルブ21を開いて原液供給バルブ22を閉じれば濾過助剤Mを水に混合したプリコート液PCが、それぞれポンプ(図示略)によりケーシング1の内部に供給される。濾過助剤Mは、原液Uに混合させる場合もある。
加圧空気供給口3は、加圧空気供給バルブ31を介して加圧空気供給源(図示略)に接続されている。これから、加圧空気供給バルブ31を開ければ加圧空気供給口3からケーシング1の内部へ加圧空気Aが供給される。加圧空気Aは、残液Rを強制的に濾過処理するほか、残液Rの回収に際して、ケーシング1の内部を加圧状態にするために用いられる。
残液回収口と兼用している廃液排出口4は、底面6に対する開口端に廃液排出口蓋41を設け、残液回収バルブ42を介して原液タンク(図示略)、廃液排出バルブ43を介して廃液タンク(図示略)に接続されている。これから、廃液排出口蓋41が前記開口端を開いた状態で、残液回収バルブ42を開いて廃液排出バルブ43を閉じれば、ケーシング1の内部に貯留する残液Rが原液タンクに回収できる。また、廃液排出口蓋41が前記開口端を開いた状態で、廃液排出バルブ43を開いて残液回収バルブ42を閉じれば、ケーシング1の内部から廃液WFが廃液タンクに排出できる。
濾過液排出口5は、濾過液排出バルブ51を介して濾過液タンク(図示略)及びプリコート液タンク(図示略)、廃液排出バルブ52を介して廃液タンク(図示略)、洗浄液供給バルブ53を介して洗浄液タンク(図示略)及び加圧空気供給源(図示略)に接続されている。これから、濾過液排出バルブ51を開いて廃液排出バルブ52及び洗浄液供給バルブ53を閉じれば、下室8の内部に貯留する濾過液Fが濾過液タンクに、プリコート液PCがプリコート液タンクに排出できる。濾過液排出口5は、洗浄工程の際に濾過エレメント7の内部に侵入する廃液を排出するため、廃液排出バルブ52を開いて濾過液排出バルブ51及び洗浄液供給バルブ53を閉じれば、下室8の内部から廃液WFが廃液タンクに排出できる。また、本発明の特徴となるケーシング1の下部の底面6の洗浄に際して、洗浄液供給バルブ53を開いて濾過液排出バルブ51及び廃液排出バルブ52を閉じれば、濾過エレメント7の内側から外側に向けて洗浄液WL及び加圧空気Aを供給することができ、このとき廃液排出バルブ43を開ければ、ケーシング1の内部から廃液WFが廃液タンクに排出できる。
本例の濾過装置は、プリコート工程、通常の濾過工程、残液に対する濾過工程、残液回収工程及び洗浄工程を繰り返して、原液Uを濾過処理する。プリコート工程は、図2に見られるように、プリコート液供給バルブ21を開いて、水に濾過助剤Mを混合させたプリコート液PCをケーシング1の内部へ供給し、濾過エレメント7の表面に濾過助剤Mを被覆する。濾過エレメント7の内部に侵入するプリコート液PCは、濾過液排出バルブ51を開いて濾過液排出口5からプリコート液タンク(図示略)へ戻される。
通常の濾過工程は、図3に見られるように、原液供給バルブ22及び濾過液排出バルブ51を開いて、原液Uをケーシング1の内部へ供給し、濾過液Fを取り出す。この濾過工程では、濾過エレメント7の表面に被覆された濾過助剤Mに、原液Uに含まれる不純物が付着してケーキCが形成される。
残液に対する濾過工程では、図4に見られるように、加圧空気供給バルブ31を開いてケーシング1の内部へ加圧空気Aを供給し、原液Uの供給を停止して、残液Rを強制的に濾過処理する。しかし、原液Uが不純物を多く含む場合や高粘度である場合、すべての残液Rを濾過処理することは難しく、少なからず残液Rがケーシング1の内部に残ってしまう。
残液に対する濾過工程で、ケーシング1の内部の残液Rをすべて濾過処理できなかった場合、残液回収を行う。残液回収工程では、図5に見られるように、加圧空気供給バルブ31を開いてケーシング1の内部へ加圧空気Aを供給し続けながら、廃液排出口蓋41及び残液回収バルブ42を開いて残液Rをケーシング1の外部へ押し出して、原液タンク(図示略)へ回収し、次の濾過工程における原液Uに混合する。
濾過エレメントの表面からケーキCを剥離する第一洗浄工程では、図6に見られるように、廃液排出口蓋41を閉じた状態で、洗浄液供給バルブ53を開いて下室8の内部へ洗浄液WL及び加圧空気Aを同時に供給し、下室8と連通している濾過エレメント7の内側から外側に向けて洗浄液WL及び加圧空気Aを放出させて、濾過エレメント7の表面に付着したケーキCを剥離する(放出された加圧空気Aは気泡Bとして示す)。このとき、加圧空気Aを断続的に放出すれば、濾過エレメント7の表面に付着したケーキCに衝撃を与えるため剥離しやすくなる。剥離されたケーキCの一部は、塊の状態で底面6に堆積する。
洗浄液と共にケーキCを排出する第二洗浄工程では、図7に見られるように、洗浄液供給バルブ53を閉じて洗浄液WL及び加圧空気Aの供給を停止した状態で、廃液排出口蓋41及び廃液排出バルブ43を開いてケーキCを含む洗浄液WLを廃液WFとして廃液排出口4より排出する。このとき、廃液排出口蓋41から遠い場所に堆積したケーキCは完全に排出されず底面6に残ってしまう。とりわけ、ケーシング1と濾過エレメント7の隙間に残ったケーキCは、排出するのが困難である。
そこで、本発明は、図8に見られるように底面6に堆積したケーキCを洗浄液と共に排出する第三洗浄工程を実施する。つまり、廃液排出口蓋41及び廃液排出バルブ43を開いた状態で、洗浄液供給バルブ53を開いて下室8の内部へ洗浄液WL及び加圧空気Aを同時に供給し、下室8と連通している濾過エレメント7の内側から外側に向けて洗浄液WL及び加圧空気Aを放出させて、底面6に堆積したケーキCを洗浄液WLと共に廃液排出口4より排出する(放出された加圧空気Aは気泡Bとして示す)。このとき、加圧空気Aを断続的に放出することにより、常時供給されている洗浄液WLの流速が一時的に速まる。その結果、それぞれの濾過エレメント7の内側から外側に向けて洗浄液WLが勢いよく放出され、ケーシング1と濾過エレメント7の隙間に残ったケーキCも洗浄液WLと共に廃液排出口4より排出される。
廃液排出口4からケーキCを含む洗浄液WLが排出されるとき、廃液排出口4から遠い場所ほど排出され難くなる傾向がある。したがって、出来るだけ均一に洗浄液WLを排出するには、廃液排出口4が底面6の中央に位置しているのが好ましく、多数の濾過エレメント7を立設する場合には、廃液排出口4の周囲に同心円状に並べるのが好ましい。
[濾過装置構成]
実施例に用いた濾過装置は、上述した図1に示されたブロック図に準じた構成である。すなわち、実施例に用いた濾過装置は、ステンレス製円筒形状のケーシング1の内部にキャンドル型の濾過エレメント7を内蔵した構成で、前記濾過エレメント7が前記ケーシング1の下部の底面6に固定されている。また、前記底面6は平坦な円板で形成されており、中央には廃液排出口4が設けられている。さらに、前記濾過エレメント7は前記廃液排出口4の周囲に同心円状に立設されており、延べ濾過面積は3m 2 である。
[プリコート工程]
濾過エレメント7の表面に被覆する濾過助剤Mは、珪藻土を使用した。具体的には、珪藻土4.5kgを添加して懸濁させた水、すなわちプリコート液PC300Lを、プリコート液供給バルブ21を開いて原液供給口2からケーシング1の内部に供給した。プリコート液PCが濾過エレメント7を通過する流量は150L/minを目安にした。プリコート液PCの供給開始から数十分後、濾過エレメント7の表面に珪藻土が被覆され、ケーシング1の内部に貯留するプリコート液PCが透明になったことを確認し、プリコート工程を終えた。
[通常の濾過工程]
この度の実施例は、原液Uとして生揚醤油を濾過処理した。生揚醤油は、プリコート工程を終えた後にプリコート液供給バルブ21を閉じ、原液供給バルブ22を開いて原液供給口2からケーシング1の内部に供給した。プリコート工程の後にケーシング1の内部に貯留する水は、廃液排出バルブ52を開いた状態で、新たに供給される生揚醤油により濾過フィルタ(表面に濾過助剤Mを被覆した濾過エレメント7)を通じて排出できる。生揚醤油の供給開始から数分後、ケーシング1の内部に貯留する水が生揚醤油に置換されたことを確認し、前記廃液排出バルブ52を閉じ、今度は濾過液排出バルブ51を開いて生揚醤油の濾過液Fを取り出した。この時点において、生揚醤油が濾過エレメント7を通過する流量は50L/minであり、ケーシング1の内圧は45kPaだった。
[残液に対する濾過工程]
濾過開始から2時間後、ケーシング1の内圧は400kPaに達した。実施例では、ケーシング1の内圧が400kPaに達した時点で、加圧空気供給バルブ31を開いて加圧空気供給口3から加圧空気A(圧力400kPa)をケーシング1の内部に供給すると同時に、原液供給バルブ21を閉じて生揚醤油の供給を停止した。これにより、ケーシング1の内部に貯留する生揚醤油の残液Rが加圧空気Aにより押され、濾過フィルタを通して強制的に濾過されて、更に続けて濾過液Fが濾過液排出口5から取り出された。実施例では、こうした残液Rに対する強制的な濾過処理を数分間続け、残液Rの50%程度を濾過液Fとして取り出すことができた。
[残液回収工程]
加圧空気Aの供給による強制的な濾過処理を経てもケーシング1の内部に残った残液Rは、前記加圧空気Aの供給を続けてケーシング1の内部の加圧状態を保持したまま、残液回収バルブ42を開き、廃液排出口蓋41を微開にして廃液排出口4より回収した。回収した残液Rは、次の濾過工程で使用する原液Uに混合した。実施例では、通常の濾過工程及び残液に対する濾過工程により処理された濾過液Fの総量は5410L、回収した残液Rは90Lであった。
[第一洗浄工程:ケーキの剥離]
残液回収工程を終えると、濾過フィルタの外層となる珪藻土の表面に、生揚醤油に含まれる滓が付着し、層厚8mmのケーキCが形成されていた。実施例では、廃液排出口蓋41を閉じた状態で、洗浄液供給バルブ53を開いて下室8の内部へ洗浄液WL及び加圧空気Aを同時に供給し、下室8と連通している濾過エレメント7の内側から外側に向けて洗浄液WL及び加圧空気Aを放出させて、濾過エレメント7の表面に付着したケーキCを剥離した。なお、実施例の洗浄液WLは洗浄水、加圧空気Aは400kPaの圧縮エアを使用した。廃液排出口蓋41を閉じているため、供給された洗浄液WLはケーシング1の内部に貯留され、濾過エレメント7が完全に水没した時点で、洗浄液供給バルブ53を閉じて洗浄液WL及び加圧空気Aの供給を停止した。剥離されたケーキCは洗浄液WLに懸濁され浮遊していたが、ケーキCの大半は塊の状態で底面6に堆積していた。
[第二洗浄工程:洗浄液の排出]
ケーシング1の内部に貯留されたケーキCを含む洗浄液WLは、廃液排出口蓋41及び廃液排出バルブ43を開いて廃液排出口4より排出した。このとき、濾過エレメント7に付着したケーキCは完全に剥離されていたが、底面6に堆積したケーキCは排出されず残っていた。
[第三洗浄工程:底板上面の洗浄]
底面6に堆積したケーキCは、廃液排出口蓋41及び廃液排出バルブ43を開いた状態で、洗浄液供給バルブ53を開いて下室8の内部へ洗浄液WL及び加圧空気Aを同時に供給し、下室8と連通している濾過エレメント7の内側から外側に向けて洗浄液WL及び加圧空気Aを放出させて、洗浄液WLと共に廃液排出口4より排出した。実施例では、洗浄液WLとして洗浄水を常時供給し、加圧空気Aとして400kPaの圧縮エアを8秒間に1回、1回につき0.5秒間、合計3回放出させた。その結果、底面6に堆積したケーキCも、ケーシング1と濾過エレメント7の隙間に残ったケーキCも、完全にケーシング1の外部に排出されていた。
本発明を適用した本例の濾過装置の主要部を表したブロック図である。 本例の濾過装置においてプリコート工程を表した図1相当ブロック図である。 本例の濾過装置において通常の濾過工程を表した図1相当ブロック図である。 本例の濾過装置において残液に対する濾過工程を表した図1相当ブロック図である。 本例の濾過装置において残液回収工程を表した図1相当ブロック図である。 本例の濾過装置において第一洗浄工程を表した図1相当ブロック図である。 本例の濾過装置において第二洗浄工程を表した図1相当ブロック図である。 本例の濾過装置において第三洗浄工程を表した図1相当ブロック図である。
符号の説明
1 ケーシング
2 原液供給口
21 プリコート液供給バルブ
22 原液供給バルブ
3 加圧空気供給口
31 加圧空気供給バルブ
4 廃液排出口
41 廃液排出口蓋
42 残液回収バルブ
43 廃液排出バルブ
5 濾過液排出口
51 濾過液排出バルブ
52 廃液排出バルブ
53 洗浄液供給バルブ
6 底面
7 濾過エレメント
8 下室
U 原液
R 残液
M 濾過助剤(珪藻土)
C ケーキ
PC プリコート液
A 加圧空気
B 気泡
F 濾過液
WL 洗浄液
WF 廃液

Claims (2)

  1. ケーシングの底面に立設された濾過エレメントの表面に濾過助剤を被覆して濾過フィルタを構成し、前記ケーシングの内部に原液を供給し、前記濾過フィルタを通じて濾過液を取り出す濾過装置において、
    濾過処理後、濾過助剤を主体とするケーキを排出する洗浄工程は、
    ケーシングの底面に設けられた排出口を閉じて、濾過エレメントの内部からケーシングの内部に洗浄液及び気体を放出させ、濾過エレメントの表面からケーキを剥離させながらケーシングの内部に洗浄液を貯留する第一洗浄工程、
    洗浄液及び気体の放出を停止させ、ケーシングの底面に設けられた排出口を開いて、ケーシングの内部に貯留した洗浄液と共に、濾過エレメントの表面から剥離したケーキを前記排出口からケーシングの外部に排出する第二洗浄工程、
    ケーシングの底面に設けられた排出口を開いて、濾過エレメントの内部からケーシングの内部に洗浄液及び気体を放出させ、ケーシングの内部に一時的に貯留される洗浄液と共に、ケーシングの底面に堆積したケーキをケーシングの底面に設けられた排出口からケーシングの外部に排出する第三洗浄工程を順に実施することを特徴とする濾過装置の洗浄方法。
  2. 洗浄液及び気体の放出は、気体と共に洗浄液も断続的に放出させる請求項1記載の濾過装置の洗浄方法。
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