JP5230961B2 - 色素増感型太陽電池 - Google Patents

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Description

本発明は、光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する色素増感型太陽電池に関する。更に詳しくは、本発明は、負極側及び正極側の各々の集電電極が、対極基板の内部等に設けられ、それぞれの集電電極が電解液による腐食から十分に保護され、且つ抵抗が低く、優れた集電効率を有する集電電極とすることができる色素増感型太陽電池に関する。
現在、太陽光発電では、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン及びこれらを組み合わせたHIT(Heterojunction with Intrinsic Thin−layer)等を用いた太陽電池が実用化され、主力技術となっている。このシリコン系太陽電池では光電変換効率も20%に近く優れている。
また、Gratzel等により提案された色素増感型太陽電池が安価な太陽電池として注目されている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照。)。この太陽電池は、増感色素を担持させたチタニア多孔質電極と触媒電極との間に電解液を介在させた構造を有し、現行のシリコン系太陽電池に比べて変換効率は低いものの、材料、製法等の面でコストダウンが可能である。
色素増感型太陽電池では、通常、半導体電極及び触媒電極の各々に、それぞれの電極から効率よく集電するための集電電極が付設される。この集電電極は、銀ペーストを塗布して焼き付け、電解液による腐食から保護するため、樹脂層によって被覆することにより形成されることが多い(例えば、特許文献2参照。)。また、スパッタ及び蒸着等の方法により金属を堆積させて集電電極を形成することも検討されている。更に、対極基板としてアルミナ等からなるセラミック基板を使用し、その表面にタングステン等の耐腐食性の高い金属をスパッタ及び蒸着等により堆積させる方法も提案されている。
しかし、電解液は揮発性及び腐食性が高いため、例えば、銀等からなる集電電極の場合、電解液との接触を防止するため、通常、集電電極の全面を樹脂により十分に覆って保護する必要がある。このように基板表面に集電電極と樹脂層とが形成された場合、基板表面のうちの半導体電極を形成することができる面積が減少し、これによって発電効率が低下し、問題である。また、スパッタ及び蒸着等の方法では、材質がタングステン等であれば腐食の問題はないかもしれないが、抵抗を十分に下げることができる厚さとするには数時間以上の長時間を必要とし、コストを意識した工業製品としては現実的ではない。更に、低抵抗の触媒電極とするために面積を大きくすると、半導体電極を形成することができる面積が更に減少し、発電効率がより低下する傾向がある。また、スクリーン印刷、焼き付けなどの方法も、透光性基板として用いられるガラス基板及び樹脂基板等では、耐熱性が十分ではないため適用することが困難である。
特開平1−220380号公報 Nature誌(第353巻、pp.736−740、1991年) 特開2000−285977号公報
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、負極側及び正極側の各々の集電電極を、対極基板の内部等に設けることにより、それぞれの集電電極を電解液による腐食から十分に保護することができ、且つ抵抗が低く、優れた集電効率を有する集電電極とすることができる色素増感型太陽電池を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.透光性基板1と、該透光性基板1の一面に設けられた透光性導電層11と、該透光性導電層11の表面に設けられ、且つ増感色素を有する半導体電極3と、該透光性基板1の該一面に対向して配置された対極基板2と、該対極基板2の一面側に該半導体電極3に対向して設けられた触媒電極4と、該対極基板2の内部又は他面に設けられた負極側集電電極31と、該対極基板2の内部に設けられた正極側集電電極41と、を備え、上記対極基板2に上記正極側集電電極41の表面に達する第1貫通孔が設けられ、上記触媒電極4と該正極側集電電極41とは、該正極側集電電極41の該表面に形成された導電層5を介して接続されており、上記導電層5は、上記第1貫通孔の内部の全体、及び上記対極基板2の上記一面側の表面に形成されていることを特徴とする色素増感型太陽電池。
2.上記導電層5は、金属層51と樹脂層52との積層体である上記1.に記載の色素増感型太陽電池。
3.上記負極側集電電極31は、上記対極基板2に設けられた第2貫通孔に配設されたインターコネクタ6により上記透光性導電層11に接続されている上記1.又は2.に記載の色素増感型太陽電池。
4.上記対極基板2は、該対極基板2の上記一面側から順次積層された第1樹脂層21と第1絶縁層22とを備え、上記正極側集電電極41は該第1樹脂層21と該第1絶縁層22との間に介装され、該正極側集電電極41と上記触媒電極4とは、該第1樹脂層21を貫通して設けられた上記第1貫通孔の内部の全体及び該第1樹脂層21の表面に形成された上記導電層5を介して接続され、該第1絶縁層22の該正極側集電電極41と積層されている面と反対側の面に上記負極側集電電極31が積層され、該負極側集電電極31は、該第1樹脂層21及び該第1絶縁層22を連通して設けられた上記第2貫通孔に配設された上記インターコネクタ6により上記透光性導電層11と接続されている上記3.に記載の色素増感型太陽電池。
5.上記第1絶縁層22は、第1接着剤221と第2樹脂層222とからなり、該1接着剤層221の該第2樹脂層222と積層されている面と反対側の面に上記正極側集電電極41が積層されている上記4.に記載の色素増感型太陽電池。
6.上記負極側集電電極31の上記第1絶縁層22と積層されている面と反対側の面に、更に第2絶縁層23が積層された上記4.又は5.に記載の色素増感型太陽電池。
7.上記第2絶縁層23は、第2接着剤層231と第3樹脂層232とからなり、該第2接着剤層231の該第3樹脂層232と積層されている面と反対側の面に上記負極側集電電極31が積層されている上記6.に記載の色素増感型太陽電池。
8.上記第1樹脂層21及び上記第2樹脂層222がポリイミド層であり、上記負極側集電電極31及び上記正極側集電電極41が銅層からなる上記5.乃至7.のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
9.上記第1樹脂層21及び上記第2樹脂層222がポリエチレンテレフタレート層又はポリエチレンナフタレート層であり、上記負極側集電電極31及び上記正極側集電電極41がアルミニウム層からなる上記5.乃至7.のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
10.上記第1樹脂層21の上記対極基板2の上記一面側の上記表面の表面粗さ(Ra)が0.5〜5.0μmである上記4.乃至9.のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
11.上記インターコネクタ6の横断面の面積が0.07〜7.00mmであり、且つ複数の該インターコネクタ6の各々の離間距離が4.0〜11.0mmである上記3.乃至10.のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
12.上記触媒電極4は、カーボンブラック及び樹脂を含有する導電ペーストが上記対極基板2の上記一面側の上記表面に塗布され、乾燥されてなる上記1.乃至11.のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
本発明の色素増感型太陽電池では、負極側及び正極側の各々の集電電極31、41と電解液8との接触が防止され、且つ抵抗が低く、優れた集電効率を有する集電電極とすることが容易であり、半導体電極3の有効面積の低減も抑えられる。そのため、全体として十分な発電効率を有する色素増感型太陽電池とすることができ、併せて耐久性を向上させることもできる。更に、触媒電極4と正極側集電電極41とが、導電層5を介して接続されるため、電解液8と正極側集電電極41との接触をより防止できるため、より耐久性を向上させることができる。
また、導電層5が、第1貫通孔の内部の全体、及び対極基板2の一面側の表面に形成されているため、正極側集電電極41と電解液8との接触をより確実に防止することができ、併せて耐久性をより向上させることができる。
更に、導電層5が、金属層51と導電層樹脂層52との積層体である場合も、正極側集電電極41と電解液8との接触をより確実に防止することができる。
また、正極側集電電極41が、対極基板2の内部に設けられているため、配設が容易であり、且つ簡易な構造の色素増感型太陽電池とすることができる。
更に、負極側集電電極31が、対極基板2に設けられた第2貫通孔又は有底孔に配設されたインターコネクタ6により透光性導電層11に接続されている場合は、負極側集電電極31の配設が容易であり、且つ簡易な構造の色素増感型太陽電池とすることができる。
また、対極基板2が、対極基板2の一面側から順次積層された第1樹脂層21と第1絶縁層22とを備え、正極側集電電極41が第1樹脂層21と第1絶縁層22との間に介装され、正極側集電電極41と触媒電極4とは、第1樹脂層21を貫通して設けられた第1貫通孔の内部の全体及び第1樹脂層21の表面に形成された導電層5を介して接続され、第1絶縁層22の正極側集電電極41と積層されている面と反対側の面に負極側集電電極31が積層され、負極側集電電極31が、第1樹脂層21及び第1絶縁層22を連通して設けられた第2貫通孔に配設されたインターコネクタ6により透光性導電層11と接続されている場合は、抵抗が低く、優れた集電効率を有する正極側集電電極41とすることが容易であり、且つ対極基板2が変形し易いため、例えば、ガラス等からなる湾曲した透光性基板1であっても、その曲面に追随させて変形させることができる。
更に、第1絶縁層22が、第1接着剤221と第2樹脂層222とからなり、1接着剤層221の第2樹脂層222と積層されている面と反対側の面に正極側集電電極41が積層されている場合は、対極基板2の各々の層間の接合の信頼性が向上する。
また、負極側集電電極31の第1絶縁層22と積層されている面と反対側の面に、更に第2絶縁層23が積層された場合は、負極側集電電極31の酸化劣化及び他物品との接触による破損等を抑えることができる。
更に、第2絶縁層23が、第2接着剤層231と第3樹脂層232とからなり、第2接着剤層231の第3樹脂層232と積層されている面と反対側の面に負極側集電電極31が積層されている場合は、対極基板2の各々の層間の接合の信頼性がより向上する。
また、第1樹脂層21及び第2樹脂層222がポリイミド層であり、負極側集電電極31及び正極側集電電極41が銅層からなる場合、並びに第1樹脂層21及び第2樹脂層222がポリエチレンテレフタレート層又はポリエチレンナタレート層であり、負極側集電電極31及び正極側集電電極41がアルミニウム層からなる場合は、より抵抗が低く、優れた集電効率を有する負極側及び正極側集電電極31、41とすることができ、且つこれらの集電電極を電解液8による腐食から十分に保護することができる。
更に、第1樹脂層21の対極基板2の一面側の表面の表面粗さ(Ra)が0.5〜5.0μmである場合は、対極基板2と導電層5及び触媒電極4等との接着性を向上させることができ、耐久性の高い色素増感型太陽電池とすることができる。
また、インターコネクタ6の横断面の面積が0.07〜7.00mmであり、且つ複数のインターコネクタ6の各々の離間距離が4.0〜11.0mmである場合は、透光性基板1における半導体電極3の面積の低減が十分に抑えられ、且つ負極側の面方向の全面に渡って十分な集電効率を有し、発電効率等のばらつきの少ない色素増感型太陽電池とすることができる。
更に、触媒電極4が、カーボンブラック及び樹脂を含有する導電ペーストが対極基板2の一面に塗布され、乾燥されてなる場合は、緻密な触媒電極4とすることができ、電解液8が触媒電極4を透過して正極側集電電極41が腐食されるのを十分に防止することができる。
以下、例えば、図1〜10を用いて本発明を詳細に説明する。
本発明の色素増感型太陽電池は、透光性基板1と、その一面に設けられた透光性導電層11と、その表面に設けられ、且つ増感色素を有する半導体電極3と、透光性基板1の一面に対向して配置された対極基板2と、対極基板2の一面側に半導体電極3に対向して設けられた触媒電極4と、対極基板2の内部又は他面に設けられた負極側集電電極31と、対極基板2の内部に設けられた正極側集電電極41と、を備え、対極基板2に正極側集電電極41の表面に達する第1貫通孔が設けられ、触媒電極4と正極側集電電極41とは、正極側集電電極41の表面に形成された導電層5を介して接続されており、導電層5は、第1貫通孔の内部の全体、及び対極基板2の一面側の表面に形成されている。
以下、この色素増感型太陽電池について詳しく説明する。
(1)透光性基板
上記「透光性基板1」としては、ガラス板、樹脂シート等からなる基板が挙げられる。この樹脂シートは特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエチリデンノルボルネン等を用いて作製された樹脂シートが挙げられる。
この透光性基板1の「透光性」とは、下記式により表される可視光透過率が10%以上であることを意味する。
可視光透過率(%)=(透光性基板を透過した光量/透光性基板に入射した光量)×100
この可視光透過率は60%以上、特に85%以上であることが好ましい。
透光性基板1の厚さは材質によっても異なり、特に限定されないが、上記の可視光透過率が60〜99%、特に85〜99%となる厚さであることが好ましい。
(2)透光性導電層
上記「透光性導電層11」は透光性基板1の一面に設けられる。この透光性導電層11は、透光性及び導電性を有しておればよく、その材質は特に限定されない。この透光性導電層11としては、導電性酸化物からなる薄膜、炭素薄膜等が挙げられる。導電性酸化物としては、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)等が挙げられる。この透光性導電層11の厚さは材質によっても異なり、特に限定されないが、表面抵抗が100Ω/cm以下、特に1〜10Ω/cmとなる厚さであることが好ましい。
この透光性導電層11の透光性の意味及び好ましい可視光透過率は、透光性基板1の場合と同様である。
(3)半導体電極
上記「半導体電極3」は、透光性導電層11の表面に設けられ、且つ増感色素を有する。この半導体電極3は、多孔質電極基体と、この多孔質電極基体に付着した増感色素とを有する。多孔質電極基体は、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物、及び硫化亜鉛、硫化鉛等の金属硫化物等により形成することができる。多孔質電極基体の作製方法は特に限定されず、例えば、金属酸化物、金属硫化物等の微粒子を含有するペーストを、透光性基板1の一面に設けられた透光性導電層11の表面に、スクリーン印刷法、ドクターブレード法等により塗布し、焼成することにより作製することができる。
焼成の条件は特に限定されないが、焼成温度は400〜600℃、特に450〜550℃とすることができ、焼成時間は10〜300分、特に20〜40分とすることができる。焼成雰囲気は、大気雰囲気等の酸化雰囲気又はアルゴン等の希ガス雰囲気及び窒素ガス雰囲気等の不活性雰囲気とすることができる。
半導体電極3の厚さは特に限定されないが、0.1〜100μmとすることができ、1〜30μm、特に2〜25μmとすることが好ましい。半導体電極3の厚さが0.1〜100μmであれば、光電変換が十分になされ、発電効率が向上する。
上記「増感色素」は、光電変換効率を向上させる作用を有する。この増感色素としては、錯体色素及び有機色素を用いることができる。錯体色素としては金属錯体色素が挙げられる。有機色素としてはポリメチン色素、メロシアニン色素等が挙げられる。金属錯体色素としてはルテニウム錯体色素及びオスミウム錯体色素等が挙げられ、ルテニウム錯体色素が特に好ましい。また、光電変換がなされる波長域を拡大し、変換効率を向上させるため、光電変換がなされる波長域の異なる2種以上の増感色素を併用することもできる。多孔質電極基体に増感色素を付着させる方法は特に限定されず、例えば、増感色素を有機溶媒に溶解させた溶液に多孔質電極基体を浸漬して溶液を含侵させ、その後、有機溶媒を除去することにより付着させることができる。また、この溶液を、ワイヤーバー法、スライドホッパー法等により多孔質電極基体に塗布して含浸させ、その後、有機溶媒を除去することにより付着させることもできる。
(4)対極基板
上記「対極基板2」は、透光性基板1に対向して配置され、この対極基板2の一面側には触媒電極4が半導体電極3に対向して設けられる。対極基板2の材質は特に限定されないが、負極側集電電極31及び正極側集電電極41のうちの少なくとも正極側集電電極41を、対極基板2の内部に容易に設けることができる樹脂基板であることが好ましい。対極基板2は、複数の絶縁層を接合して形成することができる。また、絶縁層は接着性が十分であれば1層の樹脂フィルムにより形成することができ、接着性が十分でないときは樹脂フィルムと接着剤層との積層フィルムとして形成することができる(以下、樹脂フィルムという用語は絶縁層及び積層フィルムを構成する樹脂フィルムを意味するものとする。)。この樹脂フィルムと負極側集電電極31及び正極側集電電極41とを接合することにより、対極基板2の内部又は他面に負極側集電電極31を、内部に正極側集電電極41を形成することができる。対極基板2側をより簡易な構造とするためには、正極側集電電極41を対極基板2の内部に設ける。樹脂フィルムの材質は特に限定されないが、耐腐食性の高い樹脂フィルムであることが好ましく、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン等を用いてなる樹脂フィルムであることが好ましい。更に、接着剤層の形成に用いる接着剤も特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミドイミド、その他オレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂、及びホリイミド等の熱硬化性樹脂などを用いることができる。
(5)触媒電極
上記「触媒電極4」は、対極基板2の一面側に半導体電極3に対向して設けられる。この触媒電極4は、触媒活性を有する物質により形成することができる。また、触媒活性を有さない、金属、前記の透光性導電層11の形成に用いられる導電性酸化物及びポリアニリン、ポリピロール等の導電性高分子などと、触媒活性を有する物質とを用いて形成することもできる。触媒活性を有する物質としては、カーボンブラック、及び白金、ロジウム等の貴金属などが挙げられ、これらは併せて導電性を有する。
触媒活性を有する物質を用いてなる触媒電極4は、触媒活性を有する物質の微粒子を含有するペーストを、対極基板2の一面に、スクリーン印刷法、ドクターブレード法等により塗布し、加熱して作製することができる。また、触媒活性を有する物質を含有する金属からなる触媒電極4及び触媒活性を有する物質を含有する導電性酸化物からなる触媒電極4も、触媒活性を有する物質の場合と同様の方法により作製することができる。更に、これらの触媒電極4は、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法等により、対極基板2の一面側に金属等を堆積させて形成することもできる。
触媒電極4は、触媒活性を有するカーボンブラックと樹脂とを含有する導電ペーストを用いて形成することが好ましい。この樹脂は特に限定されないが、対極基板2が樹脂基板であるときに用いられる前記(4)の耐腐食性の高い各種の樹脂を用いることが好ましい。この導電ペーストを用いて形成された触媒電極4の厚さは特に限定されないが、5〜30μm、特に7〜25μmとすることができる。触媒電極4の厚さが5〜30μmであれば、十分に抵抗の低い触媒電極4とすることができる。
(6)負極側集電電極及び正極側集電電極
対極基板2の内部又は他面には、触媒電極4と離間し、且つ透光性導電層11を介して半導体電極3に接続された上記「負極側集電電極31」が設けられ対極基板2の内部には、触媒電極4に導電層5を介して接続された上記「正極側集電電極41」が設けられる。これらの負極側及び正極側の各々の集電電極31、41は、電解液8と接触しないため、材質は特に限定されず、銅、アルミニウム、銀、ニッケル等の耐腐食性の低い金属を用いて形成してもよく、タングステン、チタン等の耐腐食性の高い金属を用いて形成してもよい。これらの金属のうちでは抵抗の低い銅、アルミニウム、銀が好ましく、価格の面では銅、アルミニウムがより好ましい。
尚、負極側集電電極31を透光性基板1と対向する対極基板2の側に設けることで、負極側集電電極31を設けることによる半導体電極3の面積の低減が十分に抑えられ、発電効率の高い色素増感型太陽電池とすることができる。更に、負極側触媒電極31が対極基板2の他面に設けられる場合は、対極基板2からの剥離及び他部材等との接触による傷付き及び漏電などを防止するため、負極側集電電極31を樹脂、ガラス等で覆って保護することが好ましい。
(a)負極側集電電極
負極側集電電極31は、対極基板2の内部又は他面の平面方向の全面に設けてもよいし、所定部分のみに設けてもよい。負極側集電電極31を対極基板2の内部又は他面の全面に設ける場合は、樹脂フィルムに金属箔を貼合する、及び樹脂フィルムに金属粉末等を含有する導電ペーストをスクリーン印刷等により塗布し、焼き付けて形成するなどの方法により設けることができる。また、所定部分のみに設ける場合は、所定のパターンを有する金属箔を貼合し、エッチング処理、メッキ処理を行う、及び所定のパターンが形成されたマスクを用いてスクリーン印刷する等の方法により形成することができる。負極側集電電極31の形成に用いる金属箔は特に限定されず、銅箔、アルミニウム箔、銀箔等を用いることができる。更に、樹脂フィルムの材質も特に限定されず、前記(4)に記載された各種の樹脂を用いてなるフィルムであることが好ましい。また、この樹脂フィルムと金属箔とは、ポリイミドフィルムと銅箔との組み合わせ、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリエチレンナタレートフィルムとアルミニウム箔との組み合わせ、であることが好ましい。
対極基板2の内部又は他面に設けられる負極側集電電極31と、透光性導電層11とは、対極基板2に設けられた第2貫通孔に配設されたインターコネクタ6(対極基板2が特定の構造を備える後記の色素増感型太陽電池に係る各々の図1〜10を参照)を介して接続することができる。
上記「インターコネクタ6」は、その一端面が透光性導電層11に接触し、他端側の側面又は端面が負極側集電電極31の端面等に接触している。その材質は特に限定されず、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、インジウムハンダ、タングステン、チタン等の金属、及び導電性フィラーとしてカーボンブラックを含有する導電性接着剤などを用いてなるインターコネクタ6とすることができる。インターコネクタ6としてハンダボールを用いることもでき、このハンダボールは加熱により軟化し、透光性導電層11及び負極側集電電極31に密着させることができる。
また、インターコネクタ6と透光性導電層11との密着性を高め、安定して導通させるため、透光性導電層11とインターコネクタ6との間に導電性接着剤層を介在させることもできる。この導電性接着剤層の材質は特に限定されないが、例えば、樹脂に導電性フィラーが含有された導電性接着剤を用いることができる。この導電性フィラーは特に限定されず、例えば、カーボンブラック、タングステン等の金属、及びポリアニリン等の導電性ポリマーなどからなる耐腐食性の高いフィラーが挙げられる。導電性接着剤層は電解液8に接触するため、導電性フィラーとしては、より耐腐食性に優れるカーボンフィラー、タングステンフィラー等が好ましい。
導電性接着剤層の形成方法も特に限定されず、例えば、未硬化導電性接着剤層を硬化させて形成することができる。用いられる未硬化導電性接着剤は特に限定されず、上記の導電性フィラーを含有する熱硬化性接着剤及び光硬化性接着剤等を用いることができ、これらの接着剤を加熱、又はレーザー光、紫外線等の照射などにより硬化させて導電性接着剤層を形成することができる。
インターコネクタ6の形状も特に限定されず、横断面が円形、楕円形、三角形及び四角形等の多角形などの柱状体等とすることができる。インターコネクタ6の寸法も特に限定されず、負極側集電電極31と透光性導電層11との十分な導通がとれればよい。このインターコネクタ6の横断面の面積は、0.07〜7.00mm、特に0.7〜3.0mmであり、複数のインターコネクタ6のそれぞれの離間距離(各々のインターコネクタ6の端縁間の最小距離)が4.0〜11.0mm、特に5.0〜9.0mmであることが好ましい。更に、インターコネクタ6は対極基板2の平面方向に等間隔に設けることがより好ましい。このような断面積及び配置のインターコネクタ6であれば、負極側集電電極31の集電効率を十分に向上させることができ、且つ半導体電極3の面積の低減をより抑えることができ、発電効率に優れた色素増感型太陽電池とすることができる。
また、インターコネクタ6の、対極基板2の一面側の表面から透光性導電層11の表面までの間は電解液8に曝されることになる。そのため、インターコネクタ6がタングステン、チタン等の耐腐食性の高い材質からなるときは問題ないが、銀、銅、アルミニウム等の耐腐食性の低い材質からなるときは、インターコネクタ6の周囲に耐腐食性の高い材質からなる防食層7を配設し、電解液8による腐食から保護する必要がある。この防食層7は、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸により変性したポリエチレン等の熱融着性樹脂、及びエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂などを用いて形成することができる。
負極側集電電極31の厚さは、その面積にもよるが、5〜100μm、特に10〜80μm、更に15〜60μmとすることができる。負極側集電電極31の厚さが5〜100μmであれば、その面積と厚さとを勘案して設定することにより、抵抗が低く、優れた集電効率を有する集電電極とすることができる。
負極側集電電極31には取り出し電極を連設することもでき、この取り出し電極から電力を取り出すことができる。この取り出し電極は、負極側集電電極31の形成時に同時に一体に形成することもできる。
(b)正極側集電電極
正極側集電電極41は、対極基板2の内部に設けられる。また、正極側集電電極41は、対極基板2の平面方向の全面に設けてもよいし、所定部分のみに設けてもよい。この所定部分とは、少なくともインターコネクタ6の側面に接触しない部分という意味であり、この場合、正極側集電電極41はインターコネクタ6の周囲を除く部分の全面に形成されていてもよく、一部に形成されていてもよい。この正極側集電電極41は、樹脂フィルムに、必要に応じて所定のパターンが形成された金属箔を貼合する、及び樹脂フィルムに、必要に応じて所定のパターンが形成されたマスクを用いて金属粉末等を含有する導電ペーストをスクリーン印刷等により塗布し、焼き付けて形成するなどの方法により設けることができる。
正極側集電電極41の形成に用いる樹脂フィルムの材質は特に限定されず、前記(4)に記載された各種の樹脂を用いてなるフィルムであることが好ましい。また、金属箔も特に限定されず、銅箔、アルミニウム箔、銀箔等を用いることができる。更に、樹脂フィルムと金属箔とは、ポリイミドフィルムと銅箔との組み合わせ、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリエチレンナタレートフィルムとアルミニウム箔との組み合わせ、であることが好ましい。
対極基板2の内部に設けられる正極側集電電極41と、触媒電極4とは、対極基板2に設けられた正極側集電電極41の表面に達する第1貫通孔の少なくとも底部において正極側集電電極41の表面に形成された上記「導電層5」を介して接続することができる。この導電層5は耐腐食性を有する材質からなり、この導電層5により正極側集電電極41を電解液8による腐食から保護することができる。導電層5はタングステン、チタン等の耐腐食性の高い金属により形成することができる。また、例えば、ポリアミドイミド系導電ペーストといった耐腐食性の高い導電性樹脂により形成することもできる。これにより、正極側集電電極41を電解液8による腐食から保護することができる。
導電層5は、第1貫通孔の内部の全体及び対極基板2の一面側の表面に形成されており、このようにすれば、正極側集電電極41をより確実に電解液8による腐食から保護することができる。
導電層5が第1貫通孔の内部の全体及び対極基板2の一面側の表面に形成されている場合、対極基板2の一面側の表面における厚さは50nm以上1000nm以下であることが好ましい。導電層5は耐腐食性の高い材質からなることが好ましく、タングステンからなる導電層5であることがより好ましい。
導電層5は、金属層51と樹脂層52との積層体とすることができる。この場合、正極側集電電極41の表面と接触する下層が金属層51であり、この下層の表面に形成される樹脂層52との積層体(図3参照)であってもよく、正極側集電電極41の表面と接触する下層が樹脂層52であり、この下層の表面に形成される金属層51との積層体(図4参照)であってもよい。このように導電層5が積層体であるときも、その合計厚さは上記の厚さと同様とすることができる。更に、金属層51の厚さ(Tm)と樹脂層52の厚さ(Ta)の比(Tm/Ta)も特に限定されず、Tm/Taは0.1〜10、特に0.4〜3とすることができる。このように導電層5を積層体とすることにより、正極側集電電極41を電解液8による腐食から確実に保護することができる。また、積層体からなる導電層5である場合、下層又は上層の金属層51の一部が触媒電極4と正極側集電電極41とを接続しておれば、樹脂層51は導電性を有していなくてもよいが(図3参照)、触媒電極4と正極側集電電極41とが金属層51により接続されていないときは、樹脂層52も導電性を有している必要がある(図4参照)。樹脂層51が導電性を有していなくてもよい場合、樹脂層5は、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸及びその無水物により変性したポリエチレン等の熱融着性樹脂により形成することもできる。
触媒電極4は、対極基板2の一面側に半導体電極3に対向して設けられる。前記(5)に記載された導電ペースト、特にカーボンブラックと樹脂とを含有する導電ペーストを用いて触媒電極4を形成する場合、対極基板2と触媒電極4との接着性を向上させるため、対極基板2の表面のうちの、前記のように、インターコネクタ6の周囲に防食層7が配設されるときは、対極基板2の表面と防食層7との接着性を向上させるため、対極基板2の表面を粗面化することが好ましい。この場合、対極基板2の一面側の表面のうちの貫通孔等が設けられる部分を除く実質的に全面が粗面化されることになる。この粗面化された対極基板2の表面の表面粗さ(JIS B 0601における表面粗さRa)は特に限定されないが、0.5〜5.0μm、特に2.0〜4.0μmであることが好ましい。粗面化の方法は特に限定されないが、エッチング処理、コロナ放電処理等が挙げられる。
尚、この粗面化は、ポリエステル等に比べて接着させ難いポリイミド等の場合に特に有用である。
正極側集電電極41の厚さは、その面積にもよるが、5〜100μm、特に10〜80μm、更に15〜60μmとすることができる。正極側集電電極41の厚さが5〜100μmであれば、その面積と厚さとを勘案して設定することにより、抵抗が低く、優れた集電効率を有する集電電極とすることができる。
正極側集電電極41には取り出し電極を連設することもでき、この取り出し電極から電力を取り出すことができる。この取り出し電極は、正極側集電電極41の形成時に同時に一体に形成することもできる。
(7)樹脂基板
内部又は他面に負極側集電電極31が設けられ、内部に正極側集電電極41が設けられた対極基板2の材質及び構造は特に限定されないが、前記のように樹脂を用いてなる基板であることが好ましい。その具体的な構造も特に限定されないが、例えば、以下の構造を備える対極基板2が挙げられる。
即ち、対極基板2は、図1〜10のように、その一面側から順次積層された第1樹脂層21と第1絶縁層22とを備える積層基板とすることができる。また、第1樹脂層21と第1絶縁層22との間に正極側集電電極41が介装され、第1絶縁層22の正極側集電電極41と積層されている面と反対側の面に負極側集電電極31が積層され、負極側集電電極31は、第1樹脂層21と第1絶縁層22とを連通して設けられた第2貫通孔に配設されたインターコネクタ6により透光性導電層11と接続され、正極側集電電極41と触媒電極4とは、第1樹脂層21を貫通して設けられた第1貫通孔の内部の全体及び第1樹脂層21の表面に形成された導電層5により接続されている形態とすることができる。
(a)負極側集電電極
負極側集電電極31は、図1〜10のように、第1絶縁層22(図1〜10では、第1接着剤層221と第2樹脂層222とからなる。)の正極側集電電極41と積層されている面と反対側の面に積層して形成することができ、この反対側の面の全面に形成されていてもよいし、所定部分のみに形成されていてもよい。この場合、第1絶縁層22となる樹脂フィルムと、負極側集電電極31となる金属箔とが接合された積層フィルムを用いることが好ましく、これにより、負極側集電電極31と第1絶縁層22とを容易に形成することができる。樹脂フィルムの材質は特に限定されず、前記(4)に記載された各種の樹脂を用いてなるフィルムであることが好ましい。また、金属箔も特に限定されず、前記(6)、(a)に記載された各種の金属箔を用いることができ、抵抗が低く、且つ安価な銅箔、アルミニウム箔が好ましい。この樹脂フィルムと金属箔とは、ポリイミドフィルムと銅箔との組み合わせ、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリエチレンナフタレートフィルムとアルミニウム箔との組み合わせ、であることが好ましい。
この負極側集電電極31の厚さは、その面積にもよるが、20〜50μm、特に25〜45μmとすることができる。また、第1絶縁層22の厚さも特に限定されず、40〜90μm、特に50〜80μmとすることができる。更に、第1絶縁層22が第1接着剤層221と第2樹脂層222とからなる場合、第1接着剤層221及び第2樹脂層222の各々の材質は特に限定されず、それぞれ前記(4)に記載された樹脂フィルム及び接着剤層の材質と同様とすることができる。また、第1接着剤層221及び第2樹脂層222の各々の厚さも特に限定されず、第1接着剤層221の厚さは25〜50μm、特に30〜45μm、第2樹脂層222の厚さは15〜40μm、特に20〜35μmとすることができる。
負極側集電電極31は、第1樹脂層21及び第1絶縁層22を連通して設けられた第2貫通孔に配設されたインターコネクタ6により透光性導電層11に接続される。即ち、インターコネクタ6の一端面が透光性導電層11に接触し(図1における当接面61で接触する。)、他端側の側面又は端面が負極側集電電極31の端面等に接触している。インターコネクタ6の材質は特に限定されず、前記(6)、(a)に記載された各種の金属を用いることができる。また、前記(6)、(a)に記載されているように、インターコネクタ6と透光性導電層11との密着性を高め、安定して導通させるため、透光性導電層11とインターコネクタ6との間に導電性接着剤層を介在させることもできる。
更に、インターコネクタ6の形状、寸法、及び複数のインターコネクタ6のそれぞれの離間距離(各々のインターコネクタ6の端縁間の最小距離)は、前記(6)、(a)の記載と同様とすることができ、同様にインターコネクタ6は等間隔に設けることがより好ましい。また、インターコネクタ6の、第1樹脂層21の表面から透光性導電層11の表面までの間は電解液8に曝されることになるため、前記(6)、(a)に記載されている金属のうちの耐腐食性の高い金属からなるインターコネクタ6とするか、耐腐食性の低い材質からなるインターコネクタ6の場合は、周囲に耐腐食性の高い材質からなる防食層7を配設し、保護する必要がある(この防食層7の一面面は図1における当接面71で透光性導電層11に接触する。)。
更に、インターコネクタ6は、図2〜4及び図7〜10のように、その他端側の端面のみが負極側集電電極31と接触していてもよいが、図5、6のように、負極側集電電極31を貫通し、負極側集電電極31の端面及びその周縁の平面において負極側集電電極31と接触していてもよい。これにより、インターコネクタ6と負極側集電電極31とをより確実に導通させることができる。また、インターコネクタ6は、図9、10のように、ハンダボールを用いて形成することもできる。この場合、貫通孔に配設されたハンダボールを加熱して軟化させることにより、ハンダボールからなるインターコネクタ6を透光性導電層11及び負極側集電電極31と容易に接触させ、導通させることができる。
第1絶縁層22に積層された負極側集電電極31は、対極基板側の外表面となるため、負極側集電電極31が酸化劣化したり、他物品との接触等により破損したりすることがある。そのため、この負極側集電電極31の第1絶縁層22と積層されている面と反対側の面に、図2〜5、7、9のように、更に第2絶縁層23(図2〜5、7、9では、第2接着剤層231と第3樹脂層232とからなる。)を積層し、負極側集電電極31を酸化劣化及び破損等から保護することが好ましい。この第2絶縁層23は、接着性が十分ではないときは、接合の信頼性を高めるため、第2接着剤層231と第3樹脂層232とからなる第2絶縁層23とすることもできる。この場合、第2接着剤層231の材質は特に限定されず、第1接着剤層221と同様の接着剤を用いることができる。また、第3樹脂層232の材質も特に限定されず、第2樹脂層222と同様の材質とすることができる。更に、第2絶縁層23の厚さは特に限定されず、10〜50μm、特に20〜40μmとすることができる。また、第2絶縁層23が第2接着剤層231と第3樹脂層232とからなる場合、第2接着剤層231及び第3樹脂層232の各々の厚さも特に限定されず、第2接着剤層231及び第2樹脂層222の厚さは、いずれも5〜25μm、特に10〜20μmとすることができる。
(b)正極側集電電極
正極側集電電極41は、第1樹脂層21と第1絶縁層22との間に介装され、対極基板2の内部の平面方向の所定部分に形成される。この所定部分とは、少なくともインターコネクタ6の側面に接触しない部分という意味であり、正極側集電電極41はインターコネクタ6の周囲を除く部分の全面に形成されていてもよく、一部に形成されていてもよい。この場合、第1樹脂層21となる樹脂フィルムと、正極側集電電極41となる金属箔とが接合された積層フィルムを用いることが好ましく、これにより、正極側集電電極41と第1樹脂層21とを容易に形成することができる。
第1樹脂層21は電解液8と接触することがあるため、より耐腐食性の高い樹脂フィルムを用いることが好ましく、前記(4)に記載された各種の樹脂のうちの特に耐腐食性の高い樹脂である、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン等を用いてなる樹脂フィルム層であることが好ましい。更に、金属箔の材質及び厚さは上記(a)に記載の負極側集電電極31と同様とすることができる。また、この樹脂フィルムと金属箔とは、ポリイミドフィルムと銅箔との組み合わせ、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリエチレンナフタレートフィルムとアルミニウム箔との組み合わせ、であることが好ましい。
更に、この正極側集電電極41の厚さは、その面積にもよるが、20〜50μm、特に25〜45μmとすることができる。また、第1樹脂層21の厚さも特に限定されず、15〜40μm、特に20〜35μmとすることができる。
正極側集電電極41は、第1樹脂層21を貫通して設けられた第1貫通孔の内部の全体及び第1樹脂層21の表面に形成された導電層5を介して触媒電極4に接続される。この導電層5は前記(6)、(b)に記載された各種の金属及び導電性接着剤を用いて形成することができる。また、導電層5の第1樹脂層21の表面における厚さは50nm以上1000nmであることが好ましい。この場合も耐腐食性の高い材質からなることが好ましく、タングステン及びチタン等の金属、特にタングステンからなる導電層5であることがより好ましい。更に、導電層5は、前記(6)、(b)に記載されているように、金属層51と樹脂層52との積層体とすることができる。この積層体における金属層51と樹脂層52との厚さの比等は前記(6)、(b)の記載と同様とすることができ、同様の作用、効果が得られる。
触媒電極4は、対極基板2の一面側となる第1樹脂層21の一面側に形成されるが、前記(5)に記載された導電ペースト、特にカーボンブラックと樹脂とを含有する導電ペーストを用いて触媒電極4を形成する場合、第1樹脂層21と防食層7との接着性を向上させるため、第1樹脂層21の表面を粗面化することが好ましい。この粗面化された第1樹脂層21の対極基板2の一面側となる表面の表面粗さ(Ra)は特に限定されず、前記(6)、(b)における対極基板2の表面の場合と同様とすることができる。また、粗面化の方法、及び粗面化がポリエステル等に比べて接着させ難いポリイミド等の場合に特に有用であることについても、前記(6)、(b)の場合と同様である。
(8)貫通孔
触媒電極4と正極側集電電極41とを接続するため、第1樹脂層21等の対極基板2の一面側の構成部材を貫通して設けられる第1貫通孔、並びにインターコネクタ6を配設するため、第1樹脂層21及び第1絶縁層22を備える対極基板2等を連通して設けられる第2貫通孔の形成方法は特に限定されず、この貫通孔は、例えば、YAGレーザー、炭酸ガスレーザー等のレーザー光の照射、ドリル加工、穴開けパンチを用いたパンチングなど各種の方法により形成することができる。
尚、この貫通孔の径は、導電層5と第1貫通孔の周面、及びインターコネクタ6の外側面と第2貫通孔等の周面が密着する寸法とすることが好ましい。
(9)電解液
半導体電極3及び触媒電極4の各々の少なくとも一部には電解液8が含浸され、且つ半導体電極3と触媒電極4との間に電解液8が充填される。また、電解液8は、通常、半導体電極3及び触媒電極4の各々の全体に含浸されており、これにより光電変換効率を向上させることができる。半導体電極3と触媒電極4との間隔は特に限定されないが、200μm以下、特に50μm以下(通常、1μm以上)とすることができる。この厚さが200μm以下であれば、十分な発電効率を有する色素増感型太陽電池とすることができる。電解液8には、電解質の他、通常、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類などの溶媒及び各種の添加剤等が含有される。この電解質は特に限定されず、各種の電解質を用いることができる。電解質としては、Iと、LiI及びピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩とを組み合わせてなる電解質8が特に好ましい。電解質は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
電解液8は、色素増感型太陽電池の周縁を樹脂又はガラスにより封着し、形成される密閉空間に注入することで、半導体電極3及び触媒電極4の各々に含浸させ、且つこれらの間に充填させることができる。
密閉空間への電解液8の注入は、透光性基板1の側からでも、対極基板2の側からでもよく、穿孔し易い側に注入口を設け、この注入口から注入することが好ましい。更に、電解液8は、透光性導電層11と対極基板2との間を樹脂又はガラスにより封着することで形成された接合部に設けられた注入口から注入することもできる。注入口は、透光性基板1、対極基板2及び接合部のいずれに設けてもよいが、穿孔が容易な接合部に設けることが好ましい。
尚、注入口は1個でよいが、空気抜きのため更に他の孔を設けることもできる。このように空気抜きのための孔を設けることで、電解液8をより容易に注入することができる。
(10)周縁の封着
色素増感型太陽電池の周縁の封着に用いられる樹脂は特に限定されない。この樹脂としては、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸により変性したポリエチレン等の熱融着性樹脂、及びエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。更に、この封着はガラスにより行うこともでき、特に長期の耐久性を必要とする色素増感型太陽電池では、ガラスにより封着することが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1
以下のようにして図2に示す色素増感型太陽電池100を製造した。
(1)樹脂基板、負極側集電電極及び正極側集電電極の作製
厚さ25μmのポリイミドフィルム(第1樹脂層21及び第2絶縁層23となる。)と、厚さ35μmの銅箔(負極側集電電極31及び正極側集電電極41となる。)とが積層された2枚の積層フィルムを、一方の積層フィルムの銅箔と他方の積層フィルムのポリイミドフィルムとが当接するようにして、厚さ35μmのアクリル系接着剤層(第1接着剤221となる。)により接合した。その後、厚さ12.5μmのポリイミドフィルム(第3樹脂層232となる。)を、厚さ15μmのアクリル系接着剤層(第2接着剤層231となる。)により、他方の積層フィルムの銅箔に接合した。次いで、一方の積層フィルムのポリイミドフィルム(第1樹脂層21)にレーザーを照射し、直径0.5mmの複数の第1貫通孔を設けた。その後、この貫通孔を中心とし、且つ各々の離間距離が8mmとなるように、2枚の積層フィルム並びに積層フィルムに接合されたポリイミドフィルム及び接着剤層を貫通する直径1.0mmの複数の第2貫通孔をレーザー照射により形成した。このようにして樹脂基板(対極基板2)、負極側触媒電極31及び正極側集電電極41を作製した。
尚、一方の積層フィルムのポリイミドフィルムの表面をエッチング処理により粗面化し、表面粗さ(Ra)を2.0〜3.0μmとした。
(2)防食層及びインターコネクタの形成
上記(1)で作製した樹脂基板に形成された貫通孔(第2貫通孔)の周縁に、接着性樹脂(三井デュポンポリケミカル社製、商品名「ハイミラン1702」)からなり、内径1.0mm、外径4.0mm、高さ0.1mmの円筒形の防食材料を配設し、100℃に加熱して接合させ、防食層7を形成した。その後、上記(1)における厚さ12.5μmのポリイミドフィルム(第3樹脂層232となる。)の側から、上記の貫通孔(第2貫通孔)に銀ペーストを流入、乾燥し、インターコネクタ6を形成した。
(3)導電層及び触媒電極の作製
上記(1)で作製した樹脂基板に形成された第1貫通孔の内部及び第1樹脂層21の表面のうちのインターコネクタ6及び防食層7が設けられていない部分に、スパッタリング法により第1樹脂層21の表面における厚さが200nmのタングステンからなる導電層5を形成した。その後、導電層5の全面にカーボンブラック及び樹脂を含有する導電ペーストを塗布し、230℃で乾燥させ、触媒電極4を作製した。
(4)半導体電極の形成
表面に透光性導電層11が形成されたガラス基板(透光性基板1、日本板硝子社製)の透光性導電層11の表面のうちの、インターコネクタ6及び防食層7が当接されることになる部分を中心とする直径4.0mmの円内を除く表面の全面に、市販のチタニアペースト(Solaronix社製、商品名「Ti−Nanoxide D/SP」)を用いてスクリーン印刷法により塗膜を形成した。その後、150℃で30分予備乾燥し、次いで、マッフル炉(モトヤマ社製、型式「SK−2030D」)により500℃で30分保持して焼成し、半導体電極を作製するための厚さ20μmの多孔質電極基体を形成した。一方、ルテニウム有機錯体[Ru2,2−bipyridil−4,4−dicarboxylate(TBA)(NCS)]を、アセトニトリルとtert−ブタノールとの混合溶媒に溶解させ、3×10−4モル/リットル濃度のアセトニトリル/tert−ブタノール溶液を調製した。その後、このルテニウム有機錯体溶液に、多孔質電極基体及びガラス基板を12時間浸漬し、多孔質電極基体に増感色素であるルテニウム有機錯体を付着させて半導体電極32を形成した。
(5)色素増感型太陽電池の製造
上記(1)で作製した樹脂基板の周縁に、触媒電極4の外周の寸法に合わせて開口部を設けた厚さ25μmの接着性樹脂シート[上記(2)で用いた接着性樹脂を用いてなるシート]を配設し、その後、上記(4)で形成された半導体電極3を有するガラス基板を、樹脂基板に形成された触媒電極4と半導体電極3とが対向するように積層した。その後、ホットプレートを用いて接着性樹脂シートを100℃に加熱し、透光性導電層11と樹脂基板とを接合した。次いで、形成された空間内に、ブチロニトリルに、0.05モルのI、0.1モルのLiI、0.6モルのDimethylpropylimidazolium iodide及び0.5モルの4−tert−butylpyridineを混入させて調製した電解液8を注射器により、透光性導電層11と樹脂基板との接合部に設けられた注入口から注入し、注入後、直ちに注入口を紫外線硬化性樹脂により封止し、色素増感型太陽電池100を製造した。
(6)性能評価
上記(5)で製造した色素増感太陽電池にソーラーシュミレータを用いて100mW/cmの光を照射し、スタンダードボルタンメトリーツール(北斗電工社製、型式「HSV−100」)を用いて電流−電圧曲線を測定し、光電変換効率(η)を求めた。その結果、ηは6.0%であった。
尚、本発明では、上記の実施例の記載に限られず、本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例えば、図3に示す触媒電極4及び導電層5にするには、前記(1)で作製した樹脂基板2に形成された第1貫通孔の内部及び第1樹脂層21の表面のうちのインターコネクタ6及び防食層7が設けられていない部分に、スパッタリング法により第1樹脂層21の表面における厚さが200nmのタングステンからなる金属層51を形成し、この金属層51の表面に前記の接着性樹脂からなり、外径2.0mm、厚さ50μmの円形の防食材料を配設し、100℃に加熱して接合させ、樹脂層52を形成し、その後、導電層5の全面にカーボンブラック及び樹脂を含有する導電ペーストを塗布し、230℃で乾燥させる方法等が挙げられる。
また、電解液としては、イオン液体を主成分として含有するものを用いることもできる。イオン液体は、電解液を100質量%とした場合に、50質量%以上、特に90質量%以上(100質量%であってもよい。)含有される。このイオン液体としては、ヨウ化物の常温溶融塩を用いることができる。このヨウ化物の常温溶融塩としては、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩、ピラゾリジウム塩、イソチアゾリジニウム塩及びイソオキサゾリジニウム塩等の各種の常温溶融塩が挙げられる。ヨウ化物の常温溶融塩のうちではイミダゾリウム塩が好ましい。これらの常温溶融塩は種類の異なる2種以上を併用することもできる。
透光性基板側と、対極基板側とを分解して斜め上方からみた模式的な斜視図である。 図1の透光性基板側と対極基板側とが積層され、電解液が充填されてなり、導電層が正極側集電電極及び第1樹脂層の各々の表面に形成された金属層からなる色素増感型太陽電池の模式的な断面図である。 導電層が、正極側集電電極及び第1樹脂層の各々の表面に形成された金属層と、この金属層の上面に形成された樹脂層とからなる色素増感型太陽電池の模式的な断面図である。 導電層が、第1貫通孔の内部の全体に形成された樹脂層と、この樹脂層の上面に形成された金属層とからなる色素増感型太陽電池の模式的な断面図である。 図2とはインターコネクタの下部の構造が異なる色素増感型太陽電池の断面の一部を拡大した模式的な断面図である。 図5の色素増感型太陽電池における第2接着剤層と第3樹脂層とが設けられていない態様の断面の模式図である。 図2とはインターコネクタの下部の構造が異なる色素増感型太陽電池の断面の一部を拡大した模式的な断面図である。 図7の色素増感型太陽電池における第2接着剤層と第3樹脂層とが設けられていない態様の断面の模式図である。 インターコネクタとしてハンダボールを用いた色素増感型太陽電池の断面の一部を拡大した模式的な断面図である。 図9の色素増感型太陽電池における第2接着剤層と第3樹脂層とが設けられていない態様の断面の模式図である。
符号の説明
100;色素増感型太陽電池、1;透光性基板(ガラス基板)、11;透光性導電層、2;対極基板(樹脂基板)、21;第1樹脂層、22;第1絶縁層、23;第2絶縁層、231;第2接着剤層、232;第3樹脂層、3;半導体電極、31;負極側集電電極、4;触媒電極、41;正極側集電電極、5;導電層、51;金属層、52;樹脂層、6;インターコネクタ、7;防食層、8;電解液。

Claims (12)

  1. 透光性基板1と、
    該透光性基板1の一面に設けられた透光性導電層11と、
    該透光性導電層11の表面に設けられ、且つ増感色素を有する半導体電極3と、
    該透光性基板1の該一面に対向して配置された対極基板2と、
    該対極基板2の一面側に該半導体電極3に対向して設けられた触媒電極4と、
    該対極基板2の内部又は他面に設けられた負極側集電電極31と、
    該対極基板2の内部に設けられた正極側集電電極41と、を備え、
    上記対極基板2に上記正極側集電電極41の表面に達する第1貫通孔が設けられ、上記触媒電極4と該正極側集電電極41とは、該正極側集電電極41の該表面に形成された導電層5を介して接続されており、
    上記導電層5は、上記第1貫通孔の内部の全体、及び上記対極基板2の上記一面側の表面に形成されていることを特徴とする色素増感型太陽電池。
  2. 上記導電層5は、金属層51と樹脂層52との積層体である請求項1に記載の色素増感型太陽電池。
  3. 上記負極側集電電極31は、上記対極基板2に設けられた第2貫通孔に配設されたインターコネクタ6により上記透光性導電層11に接続されている請求項1又は2に記載の色素増感型太陽電池。
  4. 上記対極基板2は、該対極基板2の上記一面側から順次積層された第1樹脂層21と第1絶縁層22とを備え、上記正極側集電電極41は該第1樹脂層21と該第1絶縁層22との間に介装され、該正極側集電電極41と上記触媒電極4とは、該第1樹脂層21を貫通して設けられた上記第1貫通孔の内部の全体及び該第1樹脂層21の表面に形成された上記導電層5を介して接続され、該第1絶縁層22の該正極側集電電極41と積層されている面と反対側の面に上記負極側集電電極31が積層され、該負極側集電電極31は、該第1樹脂層21及び該第1絶縁層22を連通して設けられた上記第2貫通孔に配設された上記インターコネクタ6により上記透光性導電層11と接続されている請求項に記載の色素増感型太陽電池。
  5. 上記第1絶縁層22は、第1接着剤221と第2樹脂層222とからなり、該1接着剤層221の該第2樹脂層222と積層されている面と反対側の面に上記正極側集電電極41が積層されている請求項に記載の色素増感型太陽電池。
  6. 上記負極側集電電極31の上記第1絶縁層22と積層されている面と反対側の面に、更に第2絶縁層23が積層された請求項又はに記載の色素増感型太陽電池。
  7. 上記第2絶縁層23は、第2接着剤層231と第3樹脂層232とからなり、該第2接着剤層231の該第3樹脂層232と積層されている面と反対側の面に上記負極側集電電極31が積層されている請求項に記載の色素増感型太陽電池。
  8. 上記第1樹脂層21及び上記第2樹脂層222がポリイミド層であり、上記負極側集電電極31及び上記正極側集電電極41が銅層からなる請求項乃至のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
  9. 上記第1樹脂層21及び上記第2樹脂層222がポリエチレンテレフタレート層又はポリエチレンナフタレート層であり、上記負極側集電電極31及び上記正極側集電電極41がアルミニウム層からなる請求項乃至のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
  10. 上記第1樹脂層21の上記対極基板2の上記一面側の上記表面の表面粗さ(Ra)が0.5〜5.0μmである請求項乃至のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
  11. 上記インターコネクタ6の横断面の面積が0.07〜7.00mmであり、且つ複数の該インターコネクタ6の各々の離間距離が4.0〜11.0mmである請求項乃至10のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
  12. 上記触媒電極4は、カーボンブラック及び樹脂を含有する導電ペーストが上記対極基板2の上記一面側の上記表面に塗布され、乾燥されてなる請求項1乃至11のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
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