JP5498265B2 - 太陽電池の取り出し電極、太陽電池および太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池の取り出し電極、太陽電池および太陽電池モジュール Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池の取り出し電極、太陽電池および太陽電池モジュールに関する。
色素増感太陽電池は、湿式太陽電池あるいはグレッツェル電池等と呼ばれ、シリコン半導体を用いることなくヨウ素溶液に代表される電気化学的なセル構造を持つ点に特徴がある。一般的に、透明導電膜付きガラス板(透明導電膜を積層した透明基板)に二酸化チタン粉末等を焼付け、これに色素を吸着させて形成した二酸化チタン等の多孔質半導体層と、導電性ガラス板(導電性基板)からなる対極を封止した内部に電解質としてヨウ素溶液等を配置した構造を有する。
色素増感太陽電池は、材料が安価であり、作製に大掛かりな設備を必要としないことから、低コストの太陽電池として注目されている。
色素増感太陽電池は、実用化に向けて長期信頼性のさらなる向上が求められており、種々の観点から検討がなされている。1つの大きな課題は、封止部分からの電解質の漏洩を確実に防止する点である。
この点に関し、一般的には、上記のように透明導電膜付きガラス板と対極の間の積層部分が樹脂等の封止剤で封止される。
また、例えば、透明電極基板および対向電極基板の一部を残してその周縁部をヒートシールして袋状とし、非シール部分から電解液を注入した後に、非シール部分を封止する方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法によれば、孔を設けずに電解液を注入でき、かつ電解質の漏洩を抑制できるとされている。
上記いずれの従来技術においても、透明導電膜付きガラス板の透明導電膜(アノード電極)および対極の導電性部(カソード電極)からなる一対の電極のそれぞれに接続される一対の取り出し電極は、それぞれ封止部分から露出して設けられる。
なお、一対の取り出し電極がそれぞれ封止部分から露出して設けられる点は、シリコン太陽電池等の他の太陽電池についても同様である。
特開2007−335228号公報
解決しようとする問題点は、従来の封止技術では、太陽電池の取り出し電極のシール構造が必ずしも十分ではないために、色素増感太陽電池において電解液が漏洩するおそれや、シリコン太陽電池等において封止による水蒸気やガスのバリア性が損なわれるおそれを確実に防止することができない点である。
本発明に係る太陽電池の取り出し電極は、絶縁層の両面にそれぞれ金属導電層が配設され、一端部の一方の金属導電層が太陽電池の一対の電極の一方に電気的に接続されるとともに、一端部の他方の金属導電層が太陽電池の一対の電極の他方に電気的に接続され、他端部が太陽電池の封止部から突き出して設けられることを特徴とする。
また、本発明に係る太陽電池の取り出し電極は、好ましくは、太陽電池の封止部から突出する部分が、先端近傍の外部接続端子とされる箇所を除いて封止されることを特徴とする。
また、本発明に係る太陽電池の取り出し電極は、好ましくは、太陽電池が色素増感太陽電池であることを特徴とする。
また、本発明に係る太陽電池は、上記の太陽電池の取り出し電極が設けられることを特徴とする太陽電池。
また、本発明に係る太陽電池モジュールは、上記の太陽電池の複数個が電気的に並列に接続されることを特徴とする。
本発明に係る太陽電池の取り出し電極は、絶縁層の両面にそれぞれ金属導電層が配設され、一端部の一方の金属導電層が太陽電池の一対の電極の一方に電気的に接続されるとともに、一端部の他方の金属導電層が太陽電池の一対の電極の他方に電気的に接続され、他端部が太陽電池の封止部から突き出して設けられるため、取り出し電極が1つで済むことにより、取り出し電極の封止部分の封止が不十分なことに起因する不具合が軽減される。
また、本発明に係る太陽電池は上記の太陽電池の取り出し電極が設けられ、本発明に係る太陽電池モジュールは上記の取り出し電極を有する太陽電池の複数個が電気的に並列に接続されるため、上記太陽電池の取り出し電極の作用効果を好適に得ることができる。
図1は本実施の形態の第一の例に係る色素増感太陽電池の取り出し電極および取り出し電極の設けられた色素増感太陽電池について説明するための、色素増感太陽電池の概略構成を示す図である。 図2は本実施の形態の第一の例に係る色素増感太陽電池の取り出し電極および取り出し電極の設けられた色素増感太陽電池の変形例について説明するための、色素増感太陽電池の概略構成を示す図である。 図3は本実施の形態の第二の例に係る色素増感太陽電池の取り出し電極および取り出し電極の設けられた色素増感太陽電池について説明するための、色素増感太陽電池の概略構成を示す図である。 図4は本実施の形態の第三の例に係る色素増感太陽電池モジュールの概略構成を示す図である。 図5は本実施の形態の第四の例に係る色素増感太陽電池モジュールの概略構成を示す図である。
本発明の実施の形態について、太陽電池として色素増感太陽電池を例にとり、図を参照して、以下に説明する。
本実施の形態の第一の例に係る色素増感太陽電池の取り出し電極および取り出し電極の設けられた色素増感太陽電池について、図1を参照して説明する。
図1に概略構成を示す色素増感太陽電池10は、透明基板12と、透明基板12と対向して設けられる導電性基板14を有する。導電性基板14は、基板14aと基板14a上に設けられる導電性金属層14bで構成される。
透明基板12と導電性基板14の間に、透明基板12に接してあるいは近接して配置される色素を吸着した多孔質半層体層16と、多孔質半導体層16の透明基板12とは反対側に配置される、貫通孔を有する導電性金属層18と、導電性金属層18の多孔質半導体層16とは反対側に配置される多孔質絶縁層20を備える。なお、多孔質絶縁層20は省略してもよい。
透明基板12と導電性基板14の周縁部は封止材22により封止され、電解質(電解液)21が封止材22の内側に封入される。
導電性金属層18がアノード極として、および導電性金属層14bがカソード極として、一対の電極を構成する。
取り出し電極24は、1つのみ設けられ、絶縁層26の両面にそれぞれ金属導電層28、30が配設された構造を有する。取り出し電極24の一端部は、金属導電層28が導電性金属層18に、および金属導電層30が導電性金属層14bに、それぞれ電気的に接続される。取り出し電極24の他端部は、封止材(封止部)22から突出し、露出する。
色素増感太陽電池10は、取り出し電極24を除く他の構成要素については、通常の色素増感太陽電池と同様の構成とすることができる。以下、概略説明する。
透明基板12の材料は、例えば、ガラス板であってもよくあるいはプラスチック板であってもよい。プラスチック板を用いる場合、例えば、PP、PE、PS、ABS、PS、PC、PMMA、PVC、PA、POM、PET、PEN 、ポリイミド、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、硬化アクリル樹脂、硬化エポキシ樹脂、硬化シリコーン樹脂、各種エンジニアリングプラスチックス、メタセシス重合で得られる環状ポリマ等の材料が挙げられる。
また、透明基板12に入射する光の利用効率を向上させるため、反射防止膜を透明基板12の最外面に設けることもできる。
導電性基板14は、透明基板12と同様の基板14aを用い、基板14aの電解質21に向けた面に、導電性金属層14bを設ける。導電性金属層14bは、例えば、ITO(スズをドープした酸化インジウム膜)、FTO(フッ素をドープした酸化スズ膜)、SnO2膜またはTi、W、Ni、Pt、Ta、Nb、ZrおよびAuからなる群から選ばれる1種または2種以上の金属材料またはこれらの化合物、更にこれらの金属を被覆した材料、カーボン等の導電膜を積層し、更に導電膜の上に例えば白金膜等貴金属や高表面積カーボン、触媒的な導電性高分子の触媒膜を設ける。
また、導電性基板14は、半透明にする必要がなければ、Ti、W、Ni、Pt、Ta、Nb、ZrおよびAuからなる群から選ばれる1種または2種以上の金属材料またはこれらの化合物、更にこれらの金属を被覆した材料、カーボン等の導電膜を積層し、更に導電膜の上に例えば白金膜等貴金属や高表面積カーボン、触媒的な導電性高分子の触媒膜を設ける。
多孔質半層体層16は、材料として、ZnOやSnO2、酸化ニオブ、酸化インジウム、酸化タングステン等適宜のものを用いることができるが、TiO2が好ましい。TiO2等の微粒子形状は特に限定するものではないが、粒径1nm〜400nm程度が好ましい。
多孔質半導体層16の厚みは特に限定するものではないが、好ましくは、10μm以上の厚みとする。多孔質半導体層12は、TiO2のペーストの薄膜を形成した後に例えば300℃〜550℃の温度で焼成する操作を繰り返して所望の厚膜にすると好ましい。
多孔質半導体層16を構成する微粒子の表面に、色素を吸着する。色素は、400nm〜1000nmの波長に吸収を持つものであり、例えば、ルテニウム色素、フタロシアニン色素、オスミウム系、鉄系および白金系などの金属錯体、シアニン色素、メチン系、マーキュロクロム系、キサンテン系、ポルフィリン系、フタロシアニン系、サブフタロシアニン系、アゾ系、クマリン系などの有機色素を挙げることができる。吸着の方法は特に限定されず、例えば、色素溶液に多孔質半導体層16を形成した貫通孔を有する導電性金属層18を浸し微粒子表面に色素を化学吸着させるいわゆる含浸法でもよい。
導電性金属層18は、表裏に貫通している孔を有していれば、その形状は限定するものではなく、例えば、金網、メッシュ、不織布、金属箔にドリルやエッチング等で貫通孔を形成したもの、金属粒子の焼結体等が挙げられる。導電性金属層18は、貫通孔を有する金属多孔体で形成され、通過する電解質が多孔質半導体層16の各部に均一に浸透することが好ましい。
導電性金属層18の材料は、電解質21に溶出しないものであれば特に限定するものではないが、例えば、Ti、W、Ni、Pt、Ta、Nb、ZrおよびAuからなる群から選ばれる1種または2種以上の金属材料またはこれらの化合物であるか、これらで被覆した材料であることが好ましい。これにより、電解質21中のヨウ素等に対する耐食性の良好な貫通孔を有する導電性金属層を得ることができる。
導電性金属層18の厚みは、特に限定するものではないが、例えば、0.2μm〜600μmとすることが好ましい。導電性金属層18の厚みが、0.2μm未満の場合には電気抵抗が上昇するおそれがある。一方、導電性金属層18の厚みが600μmを超えると、内部を通過する電解質21の流動抵抗が大きすぎて、電解質21の移動が阻害されるおそれがある。
多孔質絶縁層20は、例えば電解質21に対して耐腐食性を有し、かつ、電解質イオンの拡散を妨げないように十分な空孔を有するガラスペーパー、テフロンシート(テフロンは登録商標)、PPシート、PEシートなどが好ましい。
多孔質絶縁層20の厚みは150μm以下であることが好ましい。多孔質絶縁層20の厚みが150μm以上になると導電性金属層18と導電性基板14の間隔が大きくなりすぎて発電効率低下の原因となる。
多孔質絶縁層20を設けることにより、導電性金属層18と導電性基板14の短絡をより確実に防止することができる。
電解質21は特に限定されないが、ヨウ素、リチウムイオン、イオン液体、t−ブチルピリジン等を含むヨウ素系、臭素系、コバルト錯体系、鉄錯体系などの酸化還元体であり、例えばヨウ素の場合、ヨウ化物イオンおよびヨウ素の組み合わせからなる酸化還元体を用いることができる。酸化還元体は、これを溶解可能な適宜の溶媒を含む。その他の添加剤としては、ピリジン系、コール酸系、カルボン酸系の逆電子防止剤を含んでも良い。更に擬固体化するためのゲル化剤を用いることもできる。
電解質21の注入方法は特に限定されないが、透明基板12の一部を、シールせずに開口部にしておき、その開口部から電解質21を注入し、開口部をシールすることもできる。また、貫通孔を有する導電性金属層18の一部にかかるように透明基板12の一部に予め開口部を設けておき、そこから電解質21を注入した後に開口部をシールすることもできる。
封止材22の材料は特に制限されないが、絶縁性、ガスバリア性等を備えた材料が好ましい。例えば、エポキシ樹脂、紫外線硬化樹脂、アクリル樹脂、ポリイソブチレン樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)、シリコーン樹脂、その他各種熱融着樹脂等が挙げられる。
取り出し電極24の絶縁層26は、電解質21に膨潤または溶出せず、導電性金属層18と導電性基板14が絶縁されればどのような材料を使用しても良い。例えば、セラミック材料であれば、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等で形成されていることが望ましい。また、プラスチック材料であれば、ポリオレフィン系プラスチック、ポリビニル系プラスチック、ポリエステル系プラスチック、ポリイミド系プラスチック等で形成されていることが望ましい。
絶縁層26の厚みは、10μm以上にすることが好ましい。厚みが10μm以下では、導電性金属層18と導電性基板14の間で漏電もしくは短絡等を起こすおそれがある。
取り出し電極24は、既に説明したように、絶縁層26の両面にそれぞれ金属導電層28、30が配設された3層体構造、言い換えれば、両面金属箔張積層板である。
金属導電層28、30の材料は、Ti、W、Ni、Zr、V、Nb、Cr、Mo、Pt、Auからなる群から選ばれる1種または2種以上の金属材料またはこれらの化合物材料で形成されているか、これらで被覆した材料であることが好ましい。これにより、電解質21中のヨウ素等に対する耐食性の良好な金属導電層を得ることができる。
金属導電層28、30は、それぞれ250nm以上の厚みを持ち、合計厚みが150μm以内であることが好ましい。厚みが250nmを下回ると電気抵抗が上昇するおそれがある。また、合計厚みが150μmを上回ると導電性金属層18と導電性基板14の距離が大きくなりすぎて発電効率低下の原因となるおそれがある。
なお、基板14a等の周縁部は、切り出し加工する際にしばしばバリが発生しやすく、これによって電池の短絡を起こしやすいが、この周縁部に取り出し電極24を配置することで、スペーサーの代替ともなり、金属導電層18および導電性金属層14bの電極間距離が安定する効果も増す。
取り出し電極24は、例えば両面金属箔張積層板の作製方法により作製することができる。例えば、絶縁層26の両面に金属導電層28、30を重ね合せて熱圧着することができる。熱圧着法による作製条件は、加熱条件は80℃〜200℃、また、加圧条件は0.001MPa〜0.2MPaが好ましい。
また、絶縁層26上に、塗布法、薄膜形成法、溶射法によって金属導電層28、30を形成しても良い。塗布法の場合、絶縁層26上に金属導電層28、30の材料である金属粒子のペーストを印刷し、加熱、乾燥し、更に焼成する。一方、薄膜形成法の場合、絶縁層26上にスパッタリング、真空蒸着、メッキ等により金属導電層28、30を形成する。
また、金属導電層28、30の一方の金属導電層上に絶縁層材料のワニスまたはワニスの前駆体を塗布し、乾燥または熱処理後、金属導電層28、30の他方の金属導電層を絶縁層ワニス上に重ね合わせて熱圧着しても良い。
取り出し電極24と、導電性金属層18および導電性金属層14bとの接続方法は、電気的接続が取れれば、どのような接続技術を用いても良い。接続技術は、大きく融接、圧接、ろう接、接着などが挙げられるが、主には圧接接続または接着接続が好ましい。圧接接続の場合、例えば、抵抗溶接のスポット溶接や超音波溶接などが挙げられる。また、接着接続の場合は、金属微粒子が分散されたテープ状フィルムを熱圧着することにより、導通状態となるACF(Anisotropic Conductive Film)接合法が挙げられる。
以上説明した本実施の形態の第一の例に係る色素増感太陽電池10の取り出し電極24および取り出し電極24の設けられた色素増感太陽電池10は、シリコン太陽電池、有機薄膜地用電池等の他の太陽電池にも好適に用いることができ、取り出し電極24の2つの金属導電層28、30はそれぞれ太陽電池の表面電極および裏面電極に電気的に接続される。
本実施の形態の第一の例に係る色素増感太陽電池10の取り出し電極24および取り出し電極24の設けられた太陽電池10は、取り出し電極が1つで済むことにより、取り出し電極の封止部分の封止が不十分なことに起因する不具合が軽減される。すなわち、太陽電池が色素増感太陽電池の場合、電解液が漏洩し、またこれにより、電池の性能が低下するおそれが軽減される。また、太陽電池がシリコン太陽電池等の場合、水蒸気やガスのバリア性が損なわれるおそれが軽減される。
ここで、本実施の形態の第一の例に係る色素増感太陽電池10の取り出し電極24および取り出し電極24の設けられた色素増感太陽電池10の変形例について、図2を参照して説明する。
色素増感太陽電池の概略構成を示す図2において、変形例に係る色素増感太陽電池10aは、取り出し電極以外の他の構成は色素増感太陽電池10と同様である。このため、同一の構成要素について同一の参照符号を付すとともに、重複する説明は省略する。
図2に示す取り出し電極24aは、絶縁層26aの両面の金属導電層28a、30aの封止材(封止部)22から突出する部分が、先端近傍の外部接続端子とされる箇所(図2中、矢印Aで示す。)を除いて封止材22aで封止される。封止材22aは封止材22と同一材料で形成してもよく、また、異なる材料で形成してもよい。また、取り出し電極24aの突出する部分は、太陽電池本体と一括して封止材で封止してもよく、あるいは、太陽電池本体を封止した後に、別に封止してもよい。
これにより、取り出し電極24aは、封止材22を突出する部分のほとんど全てが封止されているため、封止材22と取り出し電極24aの間に生成しうる隙間から電解液が漏出しても、そのまま外部に電解液が漏出するおそれが軽減される。
なお、取り出し電極24aを以下に説明する他の実施の形態例に適用できることはいうまでもない。
つぎに、本実施の形態の第二の例に係る色素増感太陽電池の取り出し電極および取り出し電極の設けられた色素増感太陽電池について、図3を参照して説明する。
図3に概略構成を示す色素増感太陽電池10bは、基本構成は本実施の形態の第一の例に係る太陽電池10と同様である。このため、同一の構成要素について同一の参照符号を付すとともに、重複する説明は省略する。
色素増感太陽電池10bは、透明基板12に接して導電性金属層18aが設けられる、いわゆるTCO電極型である点、およびこれとの関係で、取り出し電極24bの金属導電層28b、30bで挟まれる絶縁層26bを厚膜としている点が、太陽電池10と異なる。これにより、汎用されるTCO電極型の色素増感太陽電池においても本実施の形態の第一の例に係る太陽電池10の取り出し電極24の効果を好適に得ることができる。
つぎに、本実施の形態の第三の例に係る太陽電池モジュールについて、図4を参照して説明する。
図4に概略構成を示す色素増感色素増感太陽電池モジュール32は、本実施の形態の第一の例に係る色素増感太陽電池10の複数個を電気的に並列に接続される構成としたものである。
色素増感太陽電池10の取り出し電極24は、封止材22から突出する金属導電層28の端部が隣り合う色素増感太陽電池10の導電性金属層18に、および金属導電層30の端部が隣り合う色素増感太陽電池10の導電性金属層14bに、それぞれ電気的に接続される。
本実施の形態の第三の例に係る色素増感太陽電池モジュール32は、並列接続のモジュールにおいて、色素増感太陽電池10の作用効果を好適に得ることができる。
つぎに、本実施の形態の第四の例に係る色素増感太陽電池モジュールについて、図5を参照して説明する。
図5に概略構成を示す色素増感太陽電池モジュール32aは、本実施の形態の第二の例に係る色素増感太陽電池10bの複数個を電気的に並列に接続される構成としたものである。
この場合、モジュール端部の色素増感太陽電池10bを除き、隣り合う色素増感太陽電池10b、10b間の取り出し電極24cを設けることは必ずしも必要ではないが、隣り合う色素増感太陽電池10b、10bを分離するセパレータとして機能する。
本実施の形態の第四の例に係る色素増感太陽電池モジュール32aは、並列接続のモジュールにおいて、色素増感太陽電池10bの作用効果を好適に得ることができる。
以下、本発明の実施例について説明する。本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す色素増感太陽電池の実施例について以下に説明する。
厚み100μmの多孔質Tiシート(商品名タイポラス、大阪チタニウム)の5mm×20mmの範囲にチタニアペースト(商品名NanoxideD、ソーラロニクス社製)を塗布し、乾燥後、400℃で30分空気中で焼成した。焼成後のチタニア上に更にチタニアペーストを印刷、焼成する操作を合計3回繰返し、多孔質Tiシートの片面に12μmの厚さのチタニア層を形成した。N719色素(ソーラロニクス社製)のアセトニトリルとt-ブチルアルコールの混合溶媒溶液に、作製したチタニア層付き多孔質Tiシート基板を70時間含浸させ、チタニア表面に色素を吸着させた。吸着後の基板は、アセトニトリルとt-ブチルアルコールの混合溶媒で洗浄した。
厚み60μmの熱可塑性樹脂シート(SX1170-60PF、SOLARONIX)の両面に20μm厚のチタン箔をラミネータにより張り合わせ、チタン箔/樹脂/チタン箔の3層体(取り出し電極)を作製した。この3層体の上部電極の端部と色素が吸着したチタニア層付き多孔質Tiシート基板の端部をスポット溶接機を用いて溶接して、接続した。
厚み125μmのポリエチレンナフタレート(PEN)の透明基板と、3層体が付いた色素吸着したチタニア層付き多孔質Tiシート基板とを、3層体の溶接されていない側の端部が外部に突き出すようにして封止材にて張合わせた。
その後、多孔質Tiシート基板の裏面に多孔質絶縁体である厚み150μm厚のガラスペーパーを重ね合せ、400nm厚みのPt層を片面にスパッタしたポリエチレンテレフタレート(PET)基板と多孔質Tiシート基板とを封止材を塗布して貼合わせた。また、この張合わせる際、予め貼っておいたACF(異方性導電膜)シートを介して3層体とPt層とを熱接着した。
得られた色素増感太陽電池セルに電解液を注入し、色素増感太陽電池を作製した。この色素増感太陽電池のI-V曲線を測定した。発電効率は約6.2%であった。また、開放電圧は0.72V、短絡電流は12.3mAであった。
このような色素増感太陽電池を30個作製したが、短絡した色素増感太陽電池はなかった。
(実施例2)
図3に示す色素増感太陽電池の実施例について以下に説明する。
厚み400nmのITO層が付いた厚み1.8mmの透明ガラス基材の5mm×20mmの範囲にチタニアペースト(商品名NanoxideD、ソーラロニクス社製)を塗布し、乾燥後、500℃で30分空気中で焼成した。焼成後のチタニア上に更にチタニアペーストを印刷、焼成する操作を合計3回繰返し、透明ガラス基材のITO層上に12μmの厚さのチタニア層を形成した。N719色素(ソーラロニクス社製)のアセトニトリルとt-ブチルアルコールの混合溶媒溶液に、作製したチタニア層が付いたITO付き透明ガラス基材を70時間含浸させ、チタニア表面に色素を吸着させた。吸着後の基材は、アセトニトリルとt-ブチルアルコールの混合溶媒で洗浄した。
ITO透明ガラス基材の色素が吸着している面に150μm厚の多孔質絶縁体であるガラスペーパーを重ね合せた後、実施例1と同様の3層体を400nm厚みのPt層を片面にスパッタした厚み1.0mmのガラス基材とITO透明ガラス基材の間に挿入させ、3層体の一端部が外部に突き出すようにして封止材を基材の周縁部に塗布して張合わせた。その後、電解液を注入し、色素増感太陽電池を作製した。
3層体の第一の導電性金属層と透明ガラス基材のITO層との接続と、3層体の第二の導電性金属層と400nm厚みのPt層との接続は、実施例1と同様の方法で熱圧着により行い、電解液を注入して、色素増感太陽電池を作製した作製した。
この色素増感太陽電池のI-V曲線を測定した。発電効率は約7.0%であった。また、開放電圧は0.70V、短絡電流は13.9mAであった。
このような色素増感太陽電池を30個作製したが、短絡した色素増感太陽電池はなかった。
(実施例3)
実施例1の色素増感太陽電池を並列に3個電気的に接合したモジュールを作製した。
実施例1と同様にIV曲線を測定した。光電変換効率は約5.8%であった。また、開放電圧は0.67V、短絡電流は39.1mAであった。
この色素増感太陽電池モジュールを30個作製したが、短絡した色素増感太陽電池モジュールはなかった。
(実施例4)
実施例2の色素増感太陽電池を並列に3個電気的に接合したモジュールを作製した。
この色素増感太陽電池のI-V曲線を測定した。発電効率は約6.2%であった。また、開放電圧は0.66V、短絡電流は41.6mAであった。
この色素増感太陽電池モジュールを30個作製したが、短絡した色素増感太陽電池モジュールはなかった。
10、10a、10b 色素増感太陽電池
12 透明基板
14 導電性基板
14a 基板
14b 導電性金属層
16 多孔質半層体層
18、18a 導電性金属層
20 多孔質絶縁層
21 電解質
22、22a 封止材
24、24a、24b、24c 取り出し電極
26、26a、26b 絶縁層
28、28a、28b、30、30a、30b 金属導電層
32、32a 色素増感太陽電池モジュール

Claims (5)

  1. 絶縁層の両面にそれぞれ金属導電層が配設され、一端部の一方の金属導電層が太陽電池の一対の電極の一方に電気的に接続されるとともに、一端部の他方の金属導電層が太陽電池の一対の電極の他方に電気的に接続され、他端部が太陽電池の封止部から突き出して設けられることを特徴とする太陽電池の取り出し電極。
  2. 太陽電池の封止部から突出する部分が、先端近傍に設けられる外部接続端子とされる箇所を除いて封止されることを特徴とする請求項1記載の太陽電池の取り出し電極。
  3. 太陽電池が色素増感太陽電池であることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池の取り出し電極。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池の取り出し電極が設けられることを特徴とする太陽電池。
  5. 請求項4記載の太陽電池の複数個が電気的に並列に接続されることを特徴とする太陽電池モジュール。
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