JP5230155B2 - 燃料電池スタック - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池スタックに関する。より具体的には、本発明は、燃料電池スタックを安定的に動作させる技術に関する。
一般に、固体高分子形燃料電池スタックは、以下のように構成される。まず、固体高分子膜の一方の面にアノード、他方の面にカソードを接合して膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:以下、「MEA」と表記する)が構成される。次に、MEAのアノードに対向して燃料流路を設けたアノード側プレートと、MEAのカソードに対向して酸化剤流路を設けたカソード側プレートとでMEAを挟んでセルが構成される。さらに、このセル間に冷却プレートを介在させて複数積層することにより積層体が形成され、この積層体の両端に端板を添えて締め付けることにより固体高分子形燃料電池スタックが構成される。
固体高分子形燃料電池スタックは、アノード側プレートに改質ガス等の燃料ガスを流通させるとともに、カソード側プレートに空気等の酸化剤ガスを流通させ、電解質膜を介して電気化学反応を生じさせることにより直流電力を発電する。電気化学反応は発熱反応であるため、冷却プレートに冷却水を流通させて各セルを冷却することにより、固体高分子形燃料電池スタックの正常な運転温度(たとえば、約70〜80[℃])の維持が図られている。
固体高分子形燃料電池スタックにおいて、端板に隣接する両端部のセルは外気の影響を受けやすい。このため、両端部のセルは他の部分のセルに比べて温度が低くなる傾向がある
。セルの温度が低下すると、アノード側プレートまたはカソード側プレートの流路を流れる反応ガス中の水蒸気が流路内で凝縮することがあり、水蒸気が凝縮してできた凝縮水は、反応ガスの流れを阻害し、電池性能の低下を引き起こす。
このような現状を踏まえて、固体高分子形燃料電池スタックにおいて両端部のセルの温度低下を抑制する技術が望まれている。特許文献1には、両端の端板に冷却水を流すための流路を設け、運転温度に近い温度に昇温され、発電後に排出される冷却水を端板全面に設けられた流路に流して両端部のセルを加温する技術が開示されている。また、特許文献2には、両端部のセルの温度低下を抑制する技術が開示されている。
特開2001−68141号公報 特開2002−184449号公報
特許文献1や特許文献2のように端板や導電プレートを特殊な構造としたり、端板の近傍に保温または加熱専用の部品を設置したりすることは製造コストの増加の要因となる。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、コスト低減を図りつつ、端部の単電池の温度低下を抑制し、燃料電池スタックを安定的に動作させる技術の提供にある。

本発明のある態様は、燃料電池スタックである。当該燃料電池スタックは、燃料極と酸化剤極との間に電解質膜が設けられた単電池が複数積層された積層体と、前記単電池が発電した電流を外部へ導くために、前記積層体の両端部に位置する前記単電池にそれぞれ接する一対の集電体と、前記積層体を締め付ける締め付け力がかかる一対の端板と、前記一対の集電体のうち少なくとも一方の集電体と前記端板との間に配置され、前記集電体と前記端板との間を絶縁する絶縁体と、を備え、前記絶縁体は、前記端板に面する側および前記集電体に面する側の両方に設けられた凹部を有し、前記凹部に、断熱部材が充填されていることを特徴とする。
この態様によれば、安価な構造により、集電体から端板に熱が伝わりにくくなり、端板や絶縁体を介して外部に熱が逃げることを抑制できる。そのため、集電体が接する積層体の端部に位置するセルの温度低下を抑制し、燃料電池スタックを安定的に動作させることができる。
た、絶縁体が端板に面する側部が複数の区画に分割され、各区画に断熱部材が充填されていてもよい。この場合に、隣接する区画を仕切る仕切り部材に隣接する区画同士を連通させる連通溝が形成され、連通溝に断熱部材が充填されていてもよい。また、端板に面する側に設けられた凹部に端板を支持する支持部が設けられていてもよい。
また、絶縁体が集電体に面する側部が複数の区画に分割され、各区画に断熱部材が充填されていてもよい。隣接する区画を仕切る仕切り部材に隣接する区画同士を連通させる連通溝が形成され、連通溝に前記断熱部材が充填されていてもよい。
また、断熱部材が剛性を有し、端板に面する側に設けられた断熱部材が前記端板を支持する構造体を兼ねていてもよい。断熱部材が剛性を有し、集電体に面する側に設けられた断熱部材が集電体を支持する構造体を兼ねていてもよい。
上記いずれかの態様において、断熱部材が発泡体であってもよい。また、断熱部材が独立発泡体であってもよい。
なお、上述した各要素を適宜組み合わせたものも、本件特許出願によって特許による保護を求める発明の範囲に含まれうる。
本発明によれば、コスト低減を図りつつ、端部の単電池の温度低下を抑制し、燃料電池スタックを安定的に動作させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。はじめに、本実施の形態に係る燃料電池スタックを好適に用いることができる燃料電池システムの一例について説明する。
(実施の形態1)
図1は、第1の実施の形態に係る燃料電池システム10の全体構成を示す概略図である。なお、図1の概略図は、主に各構成の機能やつながりを模式的に示した図であり、各構成の位置関係または配置を限定するものではない。
燃料電池システム10は、電源ユニット20を備える。電源ユニット20は、改質装置40、燃料電池スタック50、燃料用湿熱交換器60、酸化剤用湿熱交換器70、コンバータ90、インバータ92、制御装置100を有する。本実施の形態の燃料用湿熱交換器60および酸化剤用湿熱交換器70は、タンクに貯留された水を用いて加湿対象の気体をバブリングすることにより、加湿対象の気体を所定の湿度に加湿することができる。
改質装置40には、水処理装置42で水処理が施された上水が改質用水として供給される。水処理装置42は、逆浸透膜とイオン交換樹脂を用いて上水からの水を水処理する。水処理装置42で水処理が施された水は、改質装置40が有する改質器の水蒸気改質に用いられる。
燃料電池スタック50で未反応のまま排出される改質ガスである電池オフガスは、気液分離装置44を経由して改質装置40に送られる。気液分離装置44において、電池オフガスの気体成分のみが取り出されて改質装置40に送られ、バーナの燃料に用いられる。また、気液分離装置44は、電池オフガスと改質用水とが熱交換可能な熱交換機能を兼ね備え、電池オフガスの熱により改質用水が加熱される。
燃料電池スタック50にて発生した直流電力は、コンバータ90により所定電圧(たとえば24V)の直流電力に変換された後、インバータ92によって交流電力(たとえば100V)に変換される。インバータ92で変換された交流電力は系統94へ出力される。また、コンバータ90で変換された所定電圧の直流電力は、制御装置100などの電源として利用される。
制御装置100は、改質装置40から供給される燃料の供給量および外部から取り込まれる空気の供給量を調節して、燃料電池スタック50による発電量を制御する。この他に、制御装置100は、冷却水用の配管に設けられた制御バルブの開度や、循環ポンプを調節して冷却水の水量を制御する。さらに、制御装置100は、コンバータ90およびインバータ92等との間で電気信号を送受信して、これらの各種機器を制御する。制御装置100はリモートコントローラ96と赤外線通信が可能である。ユーザは、リモートコントローラ96を用いて、燃料電池システム10の動作設定をすることができる。
(燃料電池スタック)
次に、燃料電池スタック50について詳述する。図2は、燃料電池スタック50の概観を示す斜視図である。図3は、図2の燃料電池スタック50をA1方向からみたときの側面図である。図4は、図2の燃料電池スタック50をA2方向からみたときの側面図である。図5は、図2の燃料電池スタック50をA3方向からみたときの側面図である。
燃料電池スタック50は、セルが複数積層された積層体51と、外部と電気的に接続するための接続端子80がそれぞれ設けられた一対の集電体53a,53b(以下、適宜集電体53という)と、一対の端板110a,110b(以下、適宜端板110という)と、集電体53と端板110との間に配置され、集電体53と端板110との間を絶縁する絶縁体55a,55b(以下、適宜絶縁体55という)と、を備える。
積層体51は、図1に示す燃料極であるアノード54と酸化剤極であるカソード56との間に電解質膜としての固体高分子膜52が設けられたセルが複数積層されたものである。集電体53は、セルが発電した電流を外部へ導くために、積層体51の両端部に位置するセルにそれぞれ接している。端板110は、積層体51を締め付ける締め付け力が集電体53および絶縁体55を介して積層体51の両端にかかるように、締結機構により締め付けられている。
燃料電池スタック50は、ボルト104、ナット106、積層体51にセル積層方向の圧縮加重を加える断面がW形状の複数のばね材108、等から構成される締結機構により締め付けられている。
燃料電池スタック50は、燃料として水素ガスを用いるとともに、酸化剤として空気を用いて発電を行う。具体的には、燃料電池スタック50を構成する各セル(単電池)において、固体高分子膜52の一方の面に接するアノード54では、式(1)で示す電極反応が起きる。一方、固体高分子膜52の一方の面に接するカソード56では、式(2)で示す電極反応が起きる。各セルは、冷却水プレート58を流通する冷却水によって冷却され、約70〜80℃の適温に調節される。
(絶縁体)
更に、絶縁体55aについて説明する。図6は、本実施の形態に係る絶縁体55aを集電体が配置される側から見た正面図である。図7は、図6のB−B’断面図である。図8は、本実施の形態に係る絶縁体55aの側面図である。図9は、本実施の形態に係る絶縁体55aを端板110aと接する側から見た背面図である。図10は、本実施の形態に係る絶縁体55aを端板110aと接する側から見た斜視図である。図11は、本実施の形態に係る絶縁体55aを端板110aと接する側から見た要部斜視図である。図12は、本実施の形態に係る絶縁体55と集電板の間に形成された空間に断熱部材が充填されていることを示す模式図である。
絶縁体55aは、図4や図6に示すように、端板110aに対向する面に、空気が流入す
る酸化剤流入口120と、冷却水のエア抜きを行う冷却水エア抜き口122と、水素ガスが流入する燃料流入口124と、冷却水が排出される冷却水排出口126とが形成されている。絶縁体55aと端板110aは、絶縁体55aに形成された各流路が端板110aに設けられた貫通穴から突出するように重ね合わされて、締め付けられている。
また、絶縁体55bは、図5に示すように、端板110bに対向する面に、空気に含まれる余分な成分を排出する酸化剤ドレン排出口128と、冷却水が流入する冷却水流入口130と、水素ガスに含まれる余分な成分を排出する燃料ドレン排出口132と、セルにおいて未反応の水素ガスが排出される燃料排出口134と、セルにおいて未反応の空気が排出される酸化剤排出口136とが形成されている。絶縁体55bと端板110bは、絶縁体55bに形成された各流路が端板110bに設けられた貫通穴から突出するように重ね合わされて、締め付けられている。
図6や図10に示すように、絶縁体55aは、絶縁体55aが端板110aと接する側の面に、絶縁体55aの長手方向に複数設けられた縦リブ240と、縦リブ240と交差する複数の横リブ242とが設けられている。縦リブ240および横リブ242は、端板110aに押圧される被押圧部として機能する。また、端板110aが縦リブ240および横リブ242を押圧したときに閉じた空間となる凹部244を有している。
横リブ242には、絶縁体55aの長手方向に隣接する凹部244と連通する連通溝250が設けられている。また、絶縁体55aの短手方向に並んだ一列の凹部244aを形成する縦リブ240には、絶縁体55aの短手方向に隣接する凹部244aと連通する連通溝260が設けられている。また、図6に示すように、絶縁体55aの側面中央部分にゲート270が設けられている。ゲート270が設けられた位置は、一列の凹部244aの高さに対応しており、好ましくは、絶縁体55aの長手方向における一列の凹部244aの中心に一致している。なお、各凹部244の縦リブ240および横リブ242における連通溝250、260の設置位置は本実施の形態に限られず、ゲート270から任意の経路を通っていずれの凹部244にも連通可能になるように設けられていればよい。
本実施の形態に係る絶縁体は、樹脂製の部材であり、一体成型により凹部やリブ等の形状を簡便に形成することができ、燃料電池スタックの製造コストや材料コストを低減することができる。樹脂の材料としては、ガラスファイバー入りのPPS(ポリフェニレンサルファイド)が好ましい。この材料は熱的に安定であり、電気伝導度を上げる溶出物が非常に少なく、また耐スチーム性が高いため、燃料電池スタックは安定した発電を長期にわたり維持することができる。
また、図9に示すように、絶縁体55aの集電体53aが配置される側の面には、絶縁体55aの長手方向に複数設けられた縦リブ140と、縦リブ140と交差する複数の横リブ142とが設けられている。
絶縁体55aに形成された縦リブ140および横リブ142は、積層体51が挟持されたときに集電体53aを押圧する押圧部として機能する。また、絶縁体55aが集電体53aを押圧したときに閉じた空間となる凹部144が、縦リブ140および横リブ142に囲まれた領域として形成されている。
横リブ142には、絶縁体55aの長手方向に隣接する凹部144と連通する連通溝150が設けられている。また、絶縁体55aの短手方向に並んだ一列の凹部144aを形成する縦リブ140には、絶縁体55aの短手方向に隣接する凹部144aと連通する連通溝160が設けられている。また、絶縁体55aの側面中央部分にゲート170が設けられている。ゲート170が設けられた位置は、一列の凹部144aの高さに対応しており
、好ましくは、絶縁体55aの長手方向における一列の凹部144aの中心に一致している。なお、各凹部144の縦リブ140および横リブ142における連通溝150、160の設置位置は本実施の形態に限られず、ゲート170から任意の経路を通っていずれの凹部144にも連通可能になるように設けられていればよい。
なお、絶縁体55aに形成されている縦リブ140および横リブ142は、集電体53aと当接する領域140a,142aが集電体53aを介さずに積層体51と当接する領域140b,142bより凹んでいる。これにより、図9に示すように、絶縁体55aが集電体53aと当接しない領域より凹んだ領域に集電体53aを配置することができるので、燃料電池スタック50をコンパクトにすることができる。
このような絶縁体55aを端板110aと集電体53aとの間に配置すると、図12に示すように、積層体51が挟持されたときに、端板110と絶縁体55との間に空間180が形成され、絶縁体55と集電体53との間に空間182が形成される。本実施の形態では、空間180、182に、それぞれ断熱部材190、192が充填されている。断熱部材として、発泡体、より好ましくは独立発泡体を用いることができる。独立発泡体とは、互いに独立した無数の気泡を有する発泡体である。独立発泡体は、樹脂の独立気泡からできているために空気の流れが遮断され、高い断熱性能を発揮する。発泡体は、このような独立気泡と細孔によって互いに連通した気泡からなる連続気泡とを有する。発泡体、または独立発泡体としては、例えば発泡ポリスチレン樹脂、発泡ポリエチレン樹脂のような樹脂発泡体を用いることができる。なお、断熱部材の熱伝導率は、0.04W/m・K以下が好ましく、0.03W/m・K以下がより好ましい。これによれば、積層体51の端部に位置するセルの温度低下をより確実に抑制することができる。
なお、燃料電池スタック50を組み付けた状態で、ゲート270から発泡ポリスチレン樹脂などの断熱部材190を注入し、樹脂を固化させることにより、空間180に断熱部材190を充填することができる。これにより、ゲート270から任意の連通溝250を経由して各凹部244に断熱部材190が注入され、各凹部244に一括して断熱部材190が充填される。この他、燃料電池スタック50を組み付ける前に、絶縁体55aが端板110aと接する側の面に平板を押圧した状態で、断熱部材190の注入を行ってもよい。
同様に、燃料電池スタック50を組み付けた状態、または絶縁体55aが集電体53aと接する側の面に平板を押圧した状態で、ゲート170から発泡ポリスチレン樹脂などの断熱部材192を注入し、樹脂を固化させることにより、空間182に断熱部材192を充填することができる。これにより、ゲート270から任意の連通溝250を経由して各凹部244に断熱部材192が注入され、各凹部244に一括して断熱部材192が充填される。この他、燃料電池スタック50を組み付ける前に、絶縁体55aが集電体53aと接する側の面に平板を押圧した状態で、断熱部材192の注入を行ってもよい。
以上説明したように、空間180、182に、それぞれ断熱部材190、192を充填することにより、集電体53aから端板110aに熱が伝わりにくくなり、端板110aや絶縁体55aを介して外部に熱が逃げることを抑制できる。そのため、集電体53aが接する積層体51の端部に位置するセルの温度低下を抑制し、燃料電池スタック50を安定的に動作させることができる。なお、本実施の形態に係る絶縁体55aのように、押圧部をリブにより構成することで、絶縁体55a自体の強度を向上させることができるとともに、集電体53aを均一に押圧することができる。また、断熱部材190,192は安価な材料で構成することができるため、燃料電池スタック50の端部における断熱性能を低コストにて実現することがでる。
また、本実施の形態に係る絶縁体55aに設けられた凹部244は、交差する複数の縦リブ240および横リブ242により複数形成されており、縦リブ240および横リブ242が端板110aを押圧したときに互いに閉じられた複数の空間となる。そのため、複数の空間が互いに閉じられ連通していないので、集電体53aが発する熱が隣の空間に伝わりにくく、端部のセルの熱が拡散することを抑制することができる。
同様に、本実施の形態に係る絶縁体55aに設けられた凹部144は、交差する複数の縦リブ140および横リブ142により複数形成されており、縦リブ140および横リブ142が集電体53aを押圧したときに互いに閉じられた複数の空間となる。そのため、複数の空間が互いに閉じられ連通していないので、集電体53aが発する熱が隣の空間に伝わりにくく、端部のセルの熱が拡散することを抑制することができる。
また、絶縁体55aには、積層体51の温度を適温にするための流体が流れる流路として冷却水排出口126が設けられている。
なお、絶縁体55bの端板110bと接する側の面の構造は、絶縁体55aの端板110aと接する側の面の構造と同様に形成される。また、絶縁体55bの集電体53bと接する側の面の構造は、絶縁体55bの集電体53bと接する側の面の構造と同様に形成される。
(断熱部材による端部セルの保温効果)
図13は、上記実施の形態の燃料電池スタックにおける端部セルの保温効果を示すグラフである。具体的には、上記実施の形態の燃料電池スタックの構成(絶縁体の凹部に絶縁体の凹部に断熱部材がある構成)および当該燃料電池スタックから断熱部材を除去した構成のそれぞれについて、集電体付近の温度および端板最外部(空気と接する部分)の温度についてシミュレーション計算を行った。シミュレーション計算において、外気温を室温(25℃)とし、端部セルから一定の発熱量(5W)があるという条件を設定した。この結果、図13に示すように、絶縁体の凹部に断熱部材を設けた構成の方が、絶縁体の凹部に断熱部材を設けない構成に比べて、集電体付近の温度と端板最外部の温度との差が大きいことがわかる。すなわち、絶縁体の凹部に断熱部材を設けることにより、燃料電池スタックの端部セルの温度低下がさらに抑制され、燃料電池スタックの端部セルがより高い温度に保持されることが確認された。
ここで、本実施の形態に係る絶縁体55aに設けられる連通溝の変形例について説明する。
(変形例1)
図14は、変形例1に係る絶縁体55aを端板110aと接する側から見た要部斜視図である。変形例1では、縦リブ240と横リブ242とが交差する部分に連通溝250aが設けられている。これにより、連通溝250aを通じて4つの凹部244を連通させることができるので、断熱部材を注入する際に、断熱部材の流動を容易にさせることができる。また、第1の実施の形態に比べて連通溝の数を少なくすることができるので、絶縁体55aの金型加工をさらに容易にすることができる。なお、絶縁体55aの集電体53aと接する側の面の構造にも、同様な連通溝を設けることができる。
(変形例2)
図15は、変形例2に係る絶縁体55aを端板110aと接する側から見た要部斜視図である。変形例2では、連通溝に代えて縦リブ240および横リブ242の側面を貫通する連通穴252が設けられている。連通穴252の形状は、円形でも矩形状でもよい。なお、絶縁体55aの集電体53aと接する側の面の構造にも、同様な連通穴を設けることが
できる。
(変形例3)
図16は、変形例3に係る絶縁体55aを端板110aと接する側から見た要部斜視図である。変形例3では、凹部244と凹部144とを連通する連通穴254が設けられている。これにより、ゲート270から断熱部材を注入することにより、凹部244だけでなく、凹部144にも一度に断熱部材を充填することができ、製造工程を簡略化することができる。また、ゲート170が不要となるため、絶縁体55aの構造をより簡略化することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態の燃料電池スタックの基本構成は、第1の実施の形態と同様である。以下、本実施の形態における第1の実施の形態と異なる構成について説明する。図17は、本実施の形態に係る絶縁体55aを端板110aと接する側から見た要部斜視図である。本実施の形態では、縦リブおよび横リブに代えて柱状のボス300が用いられている。ボス300は、所定の間隔で、絶縁体55aの両面に設けられている。ボス300の隙間に、上述した絶縁部材を充填することにより、安価に燃料電池スタックの端部に位置するセルの温度低下を抑制し、燃料電池スタックを安定的に動作させることができる。なお、絶縁体55aの集電体53aと接する側の面の構造にも、同様なボスを設けることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態の燃料電池スタックの基本構成は、第1の実施の形態と同様である。以下、本実施の形態における第1の実施の形態と異なる構成について説明する。図18は、本実施の形態に係る絶縁体55aを端板110aと接する側から見た要部斜視図である。本実施の形態では、リブおよびボスが省略された状態で、絶縁体55aの両面に設けられている。本実施の形態で用いられる断熱部材190、192として剛性を有する発泡体または独立発泡体が用いられる。これにより、断熱部材が190、192がそれぞれ端板110a、集電体53aを支える構造体を兼ねている。これにより、絶縁体55aをより簡便な構造にし、加工を容易にすることができる。
本発明は、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
第1の実施の形態に係る燃料電池システムの全体構成を示す概略図である。 燃料電池スタックの概観を示す斜視図である。 図2の燃料電池スタックをA1方向からみたときの側面図である。 図2の燃料電池スタックをA2方向からみたときの側面図である。 図2の燃料電池スタックをA3方向からみたときの側面図である。 第1の実施の形態に係る絶縁体を集電体が配置される側から見た正面図である。 図6のB−B’断面図である。 第1の実施の形態に係る絶縁体の側面図である。 第1の実施の形態に係る絶縁体を端板と接する側から見た背面図である。 第1の実施の形態に係る絶縁体を端板と接する側から見た斜視図である。 第1の実施の形態に係る絶縁体を端板と接する側から見た要部斜視図である。 第1の実施の形態に係る絶縁体と集電板の間に形成された空間に断熱部材が充填されていることを示す模式図である。 第1実施の形態の燃料電池スタックにおける端部セルの保温効果を示すグラフである。 変形例1に係る絶縁体を端板と接する側から見た要部斜視図である。 変形例2に係る絶縁体を端板と接する側から見た要部斜視図である。 変形例3に係る絶縁体を端板と接する側から見た要部斜視図である。 第2の実施の形態に係る絶縁体を端板と接する側から見た要部斜視図である。 第3の実施の形態に係る絶縁体を端板と接する側から見た要部斜視図である。
10 燃料電池システム、 20 電源ユニット、 50 燃料電池スタック、 51 積層体、 52 固体高分子膜、 53 集電体、 54 アノード、 55 絶縁体、
56 カソード、 110 端板、 140 縦リブ、 142 横リブ、 144凹部、240 縦リブ、242 横リブ、244 凹部

Claims (11)

  1. 燃料極と酸化剤極との間に電解質膜が設けられた単電池が複数積層された積層体と、
    前記単電池が発電した電流を外部へ導くために、前記積層体の両端部に位置する前記単
    電池にそれぞれ接する一対の集電体と、
    前記積層体を締め付ける締め付け力がかかる一対の端板と、
    前記一対の集電体のうち少なくとも一方の集電体と前記端板との間に配置され、前記集電体と前記端板との間を絶縁する絶縁体と、
    を備え、
    前記絶縁体は、前記端板に面する側および前記集電体に面する側の両方に設けられた凹部を有し、
    前記凹部に、断熱部材が充填されていることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 前記端板に面する側の凹部が複数の区画に分割され、各区画に前記断熱部材が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  3. 隣接する区画を仕切る仕切り部材に隣接する区画同士を連通させる連通溝が形成され、前記連通溝に前記断熱部材が充填されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池スタック。
  4. 前記端板に面する側に設けられた凹部に前記端板を支持する支持部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  5. 前記集電体に面する側の凹部が複数の区画に分割され、各区画に前記断熱部材が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  6. 隣接する区画を仕切る仕切り部材に隣接する区画同士を連通させる連通溝が形成され、前記連通溝に前記断熱部材が充填されていることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池スタック。
  7. 前記端板に面する側に設けられた凹部が複数の区画に分割され、各区画に前記断熱部材
    が充填されているとともに、前記集電体に面する側に設けられた凹部が複数の区画に分割されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  8. 前記端板に面する側に設けられた凹部において、隣接する区画を仕切る仕切り部材に隣接する区画同士を連通させる連通溝が形成され、前記連通溝に前記断熱部材が充填されているとともに、前記集電体に面する側に設けられた凹部において、隣接する区画を仕切る仕切り部材に隣接する区画同士を連通させる連通溝が形成され、前記連通溝に前記断熱部材が充填されていることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池スタック。
  9. 前記断熱部材が剛性を有し、
    前記端板に面する側に設けられた前記断熱部材が前記端板を支持する構造体を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  10. 前記断熱部材が剛性を有し、
    前記集電体に面する側に設けられた前記断熱部材が前記集電体を支持する構造体を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  11. 前記断熱部材が発泡体からなることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の燃料電池スタック。
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