JP5228906B2 - 交通信号灯器 - Google Patents
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Description
このような路側通信装置と車載通信装置との間の通信(路車間通信)を無線によって行なう場合、無線通信の見通しを確保する観点から、歩道等に設置した支柱から車道側にアームを張り出し、このアーム上に路側通信装置のアンテナを取り付けている。また、前記アームを設けなくても見通しが確保できる場合、前記支柱に路側通信装置のアンテナを取り付けることができる。
そこで、道路には車両感知器や光ビーコンのヘッド等が設置されているため、これらを取り付けている支柱やアームにアンテナを併設することが考えられる。しかし、この場合においても、煩雑となり、美観の点で好ましくない。
この交通信号灯器によれば、複数のアンテナ(第一パッチアンテナ及び第二パッチアンテナ)が交通信号灯器の光学ユニットに格納されているため、当該複数のアンテナを目立たなくすることができる。さらに、複数のアンテナを光学ユニットに組み込むことで、アンテナ設置用の専用の支柱を不要とできる。
この交通信号灯器によれば、複数のアンテナ(第一パッチアンテナ及び第二パッチアンテナ)が交通信号灯器の光学ユニットに格納されているため、当該複数のアンテナを目立たなくすることができる。さらに、複数のアンテナを光学ユニットに組み込むことで、アンテナ設置用の専用の支柱を不要とできる。
また、小さい第一アンテナが大きい第二アンテナよりも前方に配置されていることで、大きい第二アンテナが第一アンテナの前方に対する電波の送受信についてのアンテナ性能に与える影響を小さくすることができる。
これにより、光学ユニットに格納された二つアンテナによって、異なる二つの周波数帯をカバーすることができる。
例えば、前記第一パッチ素子を囲むようにしてかつ当該第一パッチ素子からの電波の送出方向に軸方向を向けて設けられた筒部材を更に備えているのが好ましい。
例えば交通信号灯器の筐体が金属製である場合、この交通信号灯器の光学ユニットに格納されたアンテナから送出された電波が、前記筐体に反射することで、正面方向に送出される電波に対して影響を及ぼすことがある。しかし、前記筒部材によれば、このような影響を防ぐことができる。なお、前記筒部材の形状は、アンテナの形状に応じて適宜変更することができ、筒部材の断面形状を円形、四角形、多角形等とすることができる。
図1は本発明の交通信号灯器の実施の一形態を示す正面図である。図1の交通信号灯器1(以下、単に信号灯器1ともいう)は、道路に設置された車両用である。
信号灯器1の設置構造について説明すると、歩道等の路側に支柱40が設置され、この支柱40から車道側にアーム41が張り出されて設けられており、このアーム41に信号灯器1が取り付けられている。
なお、信号灯器1の設置構造は図示したもの以外であってもよい。例えば、図示しないが、前記支柱40及び前記アーム41の形態が異なっていてもよく、また、信号灯器1を歩道橋に架設してもよい。また、本発明の信号灯器1は図示しないが、歩行者用であってもよい。
前記支柱40には、制御装置5aが取り付けられていて、この制御装置5aは、信号灯器1の点灯を制御する。なお、制御装置5aは、信号灯器1の筐体3内に設けられていてもよい。
前記のように構成された単一の光学ユニット2に、複数の(図例では二つの)アンテナが共に格納されている。この実施形態の二つのアンテナは、共にパッチアンテナ4,104である。
このように光学ユニット2に格納されたアンテナ4,104、及び、前記制御装置5b(図1参照)を路側通信装置とすることで、当該路側通信装置と、車両に搭載した車載通信装置及び(又は)別の路側通信装置等との間で無線通信(路車間通信及び(又は)路路間通信)が行われ、交通安全の促進や交通事故の防止を目的とする高度道路交通システム(ITS)を実現することができる。このシステムで使用される無線周波数は、例えば、720MHz帯、2.4GHz帯がある。
第一パッチ素子11は、矩形又は円形(図例では矩形)の平面状(平板状)に形成されている。第一パッチ素子11は、LED基板8から前方へ離れて設けられているが、LED7の前端39(レンズ部7eの前端39:図5参照)よりも後方に位置している。第一グランド素子12は、円形又は矩形の平面状(平板状)に形成されている。第一グランド素子12は、LED基板8の前方でかつパッチ素子11の後方に設けられている。第一パッチ素子11及び第一グランド素子12は、例えば、LED基板8から前方へ立設させた(不導体からなる)スペーサ(図示せず)によって支持される。
また、この場合、第一パッチ素子11の一辺の長さは、30〜70mmに設定される。なお、図示しないがグランド素子12とパッチ素子11との間に誘電体を設けてもよい。
この実施形態における第二パッチ素子111は、外周が矩形又は円形(図例では矩形)であり、中央部に開口孔111aが設けられているが、平面状(平板状)に形成されている。すなわち、第二パッチ素子111は環状に形成されている。前記開口孔111aは、前記第一パッチ素子11の外形よりも少し大きく形成されている。そして、前方から光学ユニット2を見ると(図3)、開口孔111aの位置と、第一パッチ素子11の位置とが一致している。なお、図4に示しているように、前後方向の位置についても、第二パッチ素子111(開口孔111a)と第一パッチ素子11とは、一致している。つまり、第一パッチ素子11と第二パッチ素子111とは、同一平面上に配置されている。
また、この場合、第二パッチ素子111の一辺の長さは、130〜210mmに設定される。なお、図示しないがグランド素子112とパッチ素子111との間に誘電体を設けてもよい。
また、図1の制御装置5aから延びるLED7用の電源ケーブル(図示せず)が、収容部材6の底部6aに取り付けた端子部(図示せず)を介して、LED基板8と接続されている。これにより、制御装置5aから複数のLED7へ給電が行われる。
またグランド素子とLEDとも前後方向の位置について重複していることから、第一グランド素子12には、LED7(又はLED7のリード線7c、7d)を挿通させる開口部として複数の孔12bが形成され、第二グランド素子112には、LED7(又はLED7のリード線7c、7d)を挿通させる開口部として複数の孔112bが形成されている。これら孔11b,12b,111b,112bの配置は、LED7の配置と一致している。
また、第二パッチアンテナ104の第二パッチ素子111と第二グランド素子112とが、収容空間Sであって、LED基板8の前面8aからLED7の前端39までの範囲に設けられている。そして、第二パッチ素子111と第二グランド素子112とが、前後方向に対向した配置となり、この第二のパッチアンテナ104の指向性は、第一のパッチアンテナ4と同じ、信号灯器1から前方へ向かう方向となる。
これにより、第一パッチ素子11と第二パッチ素子111とが前後に重ならない構成となる。このため、第一のパッチアンテナ4が、第二のパッチアンテナ104の前方に対する電波の送受信のアンテナ性能に与える影響を抑えることができ、また、第二のパッチアンテナ104が、第一のパッチアンテナ4の前方に対する電波の送受信のアンテナ性能に与える影響を抑えることができる。
なお、図6では、パッチ素子11は、LED7の前端39よりも前方であってもよいが、この場合、後に説明するが、パッチ素子11は可視光透過性を有している必要がある。
この壁部材20によれば、第一のパッチアンテナ4のアンテナパターンが、信号灯器1の筐体3(又は収容部材6の側部6b)の影響や、第二パッチ素子111の影響によって、正面方向(前方)で落ち込むのを防止することができる。
すなわち、筐体3(又は側部6b)が、金属製の大きな筒となっている場合、第一のパッチアンテナ4から送出された電波が、その脇に存在することとなる筐体3(側部6b)に反射するおそれがある。これにより、筐体3(側部6b)による反射電波が、第一のパッチアンテナ4から正面方向に送出される電波に対して影響を及ぼすことがあり、正面方向の電波のゲインが低下することがある。なお、外形が小さいアンテナになるほど(筐体3(側部6b)の筒形状よりも所定の比以上に外形が小さいアンテナになるほど)、このような影響は大きくなる傾向がある。
また、このような、アンテナの外形よりも大きな形状であって導電性を有する筒部材(壁部材20)を設ける構成は、金属製の筐体3(収容部材6)にアンテナを格納する際に、非常に有効であり、前記二つのパッチアンテナ4,104の双方に筒部材(壁部材20)を設けてもよい。
さらに、特に、筐体3(収容部材6)に比べて、所定の比以上に小さい外形のアンテナの場合に、特に有効となる。
この筒部材(壁部材20)は、図4の形態、図6の形態、さらには、後に説明する他の形態においても、適用することができる。
また、このような筒部材は、筐体3(収容部材6)にアンテナが一つだけ格納される場合であっても有効である。
なお、筒部材は円筒や角筒とすることができ、筒部材の形状は、その内側に配置されるアンテナの形状に応じて適宜変更され、筒部材の断面形状を、円形、四角形、多角形等とすることができる。
そして、二つのパッチアンテナ4,104は前方への指向性を有していることから、この指向性と、光学ユニット2の投光方向とを一致させることができる。これにより、信号灯器1は、当該信号灯器1が設置されている道路を走行する車両に対して、及び、当該信号灯器1が設置されている前方の道路に対して、見通しが良い位置に設置されることから、このアンテナ4,104の指向性によって、前記車両に搭載した車載通信装置(図示せず)、及び、前記前方の道路に設置された別の(本発明の構成を備えた)信号灯器の光学ユニットに格納したアンテナとの間で、良好な通信状態が得られる。
なお、無線通信の領域を限定的としたり確実性を増したりすることを目的として、二つのパッチアンテナ4,104の一方又は双方を、LED基板8に対して上下方向又は左右方向に傾けるようにしてもよい。
そこで、図8に示しているように、本発明の信号灯器1の光学ユニット2は、反射防止部材10を更に備えていてもよい。この反射防止部材10は、光学ユニット2の外部から入射する光(太陽光)がLED基板8及びLED7の少なくとも一方により反射するのを防止する機能を有している。これにより、信号灯器1が見づらくなったり擬似点灯が生じたりするのを防止することができる。
反射防止部材10は、絶縁部材である合成樹脂材により形成され、LED基板8よりも前方に配置されている。反射防止部材10は、円形の板状(面状)に形成された板状部10aを備え、この板状部10aは、LED7の前端39よりも後方に配置されている。板状部10aには、LED7の配置に対応して、LED7を挿通させるための複数の挿通孔10bが形成されている。
また、図9に示しているように、パッチ素子11,111は反射防止部材10の前方であってもよい。このために、パッチ素子11,111を反射防止部材10の前面に貼り付けたり、止めネジによって取り付けたりすることができる。この場合、パッチ素子11,111を反射防止部材10と同一色(黒色)に塗装するのが好ましい。これにより、パッチ素子11,111が目立たなくなる。さらに、反射防止部材10の前面には、太陽光を乱反射させるため(太陽光を鏡のように一定の方向へ反射させないため)、梨地処理等の微細な凹凸を付けた表面処理を施している。そこで、パッチ素子11,111にも、同じ表面処理(粗さが同じ処理)を施すのが好ましく、これにより、パッチ素子11,111をより一層目立たなくすることができる。
図10は、第二の実施形態の信号灯器1の光学ユニット2の斜視図であり、図11及び図12は、その正面図及び断面図である。光学ユニット2については、第一の実施形態とは同じであり、その説明を省略する。
また、この第二の実施形態においても、単一の光学ユニット2に、二つのアンテナが格納されている。この実施形態の二つのアンテナは、共にパッチアンテナ4,104であり、これら二つのパッチアンテナ4,104は、共振周波数が相互で異なるように構成されている。
第一パッチ素子11及び第二パッチ素子111は、平面状(平板状)に形成されており、反射防止部材10から前方へ立設されたスペーサ22によって支持され、固定されている。なお、図示しないが、反射防止部材10を省略する場合、LED基板8にスペーサを介して取り付けられる。
そして、図12に示しているように、この実施形態では、第一パッチ素子11と第二パッチ素子111とが、同一平面上に配置されている。
なお、この第二の実施形態においても、図示しないが(図6と同様に)第一パッチ素子11が第二パッチ素子111よりも前方に配置されていてもよく、又は、(図7と同様に)第一パッチ素子11が第二パッチ素子111よりも後方に配置されていてもよい。そして、図7の形態と同様に、第一パッチ素子11の周囲を囲むようにして壁部材20が設けられていてもよい。
また、この第二の実施形態では、LED基板8の前面8aからLED7の前端39までの距離が小さくても(つまり、LED7が短くても)、第一のパッチアンテナ4及び第二のパッチアンテナ104のそれぞれにおいて、パッチ素子をLED7の前端39よりも前方に配置していることで、グランド素子とパッチ素子との前後方向の間隔E1,E2を所望の値に設定しやすくなる。
なお、透明導電体としては、金属薄膜(Au,Ag,Pt,Cu,Rh,Pd,Al,Cr)、酸化物半導体薄膜(In2O3、SnO2、ZnO、CdO、TiO2、CdIn2O4、Cd2SnO4、Zn2SnO4、In2O3−ZnO系)、スピネル形化合物(MgInO4、CaGaO4)、導電性窒化物薄膜(TiN、ZrN、HfN)、導電性ホウ化物薄膜(LaB6)、導電性高分子膜等を採用することができる。この透明導電体は、アンテナ用基板16にスパッタリングや真空蒸着等を行なうことにより得られる。
図13は、複数のアンテナが格納された信号灯器1の光学ユニット2を正面から見た説明図ある。図13は、複数のパッチアンテナの配置を主に説明するものであり、LED7等を簡略化している。
この実施形態は、第一と第二の実施形態と同様に、単一の光学ユニット2に、二つのアンテナが格納されていて、二つのアンテナは、共にパッチアンテナ4,104である。これら二つのパッチアンテナ4,104は、共振周波数が相互で異なるように構成されている。
第一のパッチアンテナ4のパッチ素子11と、第二のパッチアンテナ104のパッチ素子111とは、正面視において異なる位置に配置されていて、相互が重ならないように離れて配置されている。
二つのパッチアンテナ4,104それぞれの具体的な構成は、前記第一の実施形態、又は、第二の実施形態と同じとすることができる。
また、第一パッチ素子11と第二パッチ素子111とは、LED7の前端よりも後方であってもよく、又は、可視光透過性を備えさせることによりLED7の前端よりも前方であってもよい。
図14は、前記第三の実施形態(図13)の変形例を示している。
図14の実施形態では、第一のパッチアンテナ4のパッチ素子11と、第二のパッチアンテナ104のパッチ素子111とは、正面視において一部が相互で重なるように配置されている。
このように重なる配置となるために、外形が大きい第二パッチアンテナ104の第二パッチ素子111は、その一部である縁部(図14では下部)に、前後方向にアンテナ素子部が存在していない欠損部として、切り欠き部(切り欠き凹部)111cが形成されている。そして、外形が小さい第一パッチアンテナ4の第一パッチ素子11は、その一部(図14では、ほぼ上半分)が前記切り欠き部111cに正面視重なるようにして配置されている。
図15は、複数のアンテナが格納された信号灯器1の光学ユニット2を正面から見た説明図ある。
この第五の実施形態では、単一の光学ユニット2に、二つのアンテナが格納されていて、二つのアンテナは、共にパッチアンテナ4,104であり、これら二つのパッチアンテナ4,104は、共振周波数が相互で異なるように構成されている。
そして、共振周波数が小さく設定されている第二のパッチアンテナ104、つまり、外形が大きくなる第二のパッチアンテナ104の第二パッチ素子111がメッシュ構造となっている。メッシュ構造とするための具体的な構成は、前記のとおり、導線を編み目状に配置してもよく、又は、可視光透過性のあるガラス等のアンテナ用基板16に金属膜(金属薄膜)によって網目を形成してもよい。
なお、二つのパッチアンテナ4,104のうちの少なくとも大きいアンテナをメッシュ構造とすればよく、全てのパッチアンテナ4,104をメッシュ構造としてもよい。
また、第一パッチ素子11と第二パッチ素子111とは、LED7の前端よりも後方であってもよく、又は、可視光透過性を備えさせることによりLED7の前端よりも前方であってもよい。
図16は、前記第五の実施形態(図15)の変形例を示している。
メッシュ構造であるパッチ素子に関して、縦格子(縦方向の導線部)及び横格子(横方向の導線部)の数は、変更可能である。そこで、メッシュ構造である第二パッチ素子111において、前記第五の実施形態では、開口孔111dとなる編み目が、第一パッチ素子11よりも大きい場合であったが、この第六の実施形態では、編み目が、第一パッチ素子11よりも小さい。
また、図16(b)では、第一パッチ素子11と第二パッチ素子111とは、前後方向に位置ずれして配置されていて、メッシュ構造である第二パッチ素子111を、他方の第一パッチ素子11よりも前方としているが、第一パッチ素子11と第二パッチ素子111とを、前後方向で同じ位置としてもよく、または、第一パッチ素子11を第二パッチ素子111よりも前としてもよい。
図17は、複数のアンテナが格納された信号灯器1の光学ユニット2の斜視図ある。
この第七の実施形態では、単一の光学ユニット2に、二つのアンテナが格納されていて、この内の一つのアンテナはパッチアンテナ4であり、他のアンテナはダイポールアンテナ204である。そして、これら二つのアンテナ4,204は、共振周波数が相互で異なるように構成されている。
ストリップ線路26は、アンテナ用基板16の他面側であって給電線部27bの裏側となる位置で直線的に延びて形成され、ダイポール部25のアンテナ素子25a,25b間の中央部においてU字状に方向を反転し、アンテナ用基板16の他面側であって給電線部27aの裏側となる位置で直線的に延びて形成されている。このストリップ線路26、平衡給電線部27a,27b及び短絡部28によって、バルン(平衡不平衡変換部)が構成されている。このダイポールアンテナ204は、ダイポールアンテナ204及びバルンが一つのアンテナ用基板16に形成されたバルン一体型のアンテナである。
透明導電体としては、前記のとおり、金属薄膜や酸化物半導体薄膜等がある。この透明導電体は、アンテナ用基板16にスパッタリングや真空蒸着等を行なうことにより得られる。
又は、パッチ素子11、及び、一面側及び他面側の前記薄膜導電体は、可視光透過用の微細な開口を有するように、微細なメッシュとしてもよい。
また、ダイポールアンテナ204の変形例としては、図示しないが、バルンがアンテナ用基板16とは別の部分に設けられていてもよく、バルン別体型であってもよい。
また、パッチ素子11とダイポールアンテナ204とが、同一平面上に配置されていてもよいが、パッチ素子11とダイポールアンテナ204とが、前後方向に異なる配置であってもよい。
また、第一パッチ素子11(ダイポールアンテナ204)は、LED7の前端よりも後方であってもよく、又は、可視光透過性を備えさせることによりLED7の前端よりも前方であってもよい。
図18は、複数のアンテナが格納された信号灯器1の光学ユニット2の断面図ある。この実施形態は、第七の実施形態の変形例であり、反射防止部材10が設けられている点、パッチアンテナ4のパッチ素子11がLED7の前端よりも後方に設けられている点、及び、ダイポールアンテナ204の形態に関する点が異なるが、その他は同様である。
パッチ素子11の前後方向についての配置は、第一の実施形態の図8と同様である。
図18の実施形態では、グランド素子12がLED基板8に平行となる配置として設けられていて、このグランド素子12にアンテナ用基板16が直立した状態で取り付けられている。
さらに、ダイポール部25は、LED7の前端39よりも前方に位置しているため、LED7が障害となることなく所望のアンテナ性能を発揮させることができる。
この実施形態では、ダイポールアンテナ204の近傍にあるLED7それぞれから斜め前方へ投光される光が、当該ダイポールアンテナ204によって、妨げられるおそれがあるので、ダイポールアンテナ204は、光透過性を有しているのが好ましいが、真正面に投光される光は妨げられないので、光透過性を有していなくてもよい。ダイポール部25、平衡給電線部27a,27b、及びストリップ線路26の材質としては、導電性があり、導電率の高い材料が好ましく、例えば、銅、真鍮などの銅合金、アルミ等による金属箔が好ましく、鉄、ニッケル又はその他の金属箔とすることもできる。
例えば、前記実施形態では、複数のアンテナに関して、共振周波数が相互で異なる場合を説明したが、光学ユニット2に格納する複数のアンテナは、共振周波数が同一であってもよい。
この場合、複数のアンテナは、高周波数帯のアンテナであるのが望ましい。これは、アンテナを高周波数帯とすることで、図19に示しているように、アンテナ4,104の大きさを小さくできることから、複数のアンテナ4,104を光学ユニット2に、アンテナ相互の距離をできるだけ離隔して配置することが可能となるためである。そして、このように、複数のアンテナ4,104同士を離して配置することで、当該複数のアンテナ4,104によってダイバシティ制御を実施することが可能となる。
また、信号灯器が有する発光体はLED以外に電球であってもよい。
2 光学ユニット
4 アンテナ
104 アンテナ
7 発光ダイオード(LED)
9 カバー部材
111a 開口孔(欠損部)
111c 切り欠き部(欠損部)
111d 開口孔(欠損部)
Claims (5)
- 発光体、及び、可視光透過性を有し前記発光体を前方で覆うカバー部材を有する光学ユニットと、
前記光学ユニットに共に格納された第一パッチアンテナ及び第二パッチアンテナと、を備え、
前記第一パッチアンテナは第一パッチ素子を有し、前記第二パッチアンテナは前記第一パッチ素子よりも外形が大きい第二パッチ素子を有し、
外形が大きい前記第二パッチ素子の一部に前後方向にアンテナ素子部が存在していない欠損部が形成されており、
外形が小さい前記第一パッチ素子が、前記欠損部に正面視重なるようにして配置され、
外形が小さい前記第一パッチ素子の周囲を囲むようにして壁部材が設けられていることを特徴とする交通信号灯器。 - 発光体、及び、可視光透過性を有し前記発光体を前方で覆うカバー部材を有する光学ユニットと、
前記光学ユニットに共に格納された第一パッチアンテナ及び第二パッチアンテナと、を備え、
前記第一パッチアンテナは第一パッチ素子を有し、前記第二パッチアンテナは前記第一パッチ素子よりも外形が大きい第二パッチ素子を有し、
外形が小さい前記第一パッチ素子は、外形が大きい前記第二パッチ素子よりも前方に配置されていることを特徴とする交通信号灯器。 - 前記第一パッチアンテナ及び前記第二パッチアンテナは、共振周波数が相互で異なるように構成されている請求項1又は2に記載の交通信号灯器。
- 外形が大きい前記第二パッチ素子の一部に前後方向にアンテナ素子部が存在していない欠損部が形成され、外形が小さい前記第一パッチ素子は、少なくともその一部が前記欠損部に正面視重なるようにして配置されている請求項2に記載の交通信号灯器。
- 前記第一パッチ素子の周囲を囲むようにして設けられている壁部材を更に備えている請求項2又は4に記載の交通信号灯器。
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