JP5227179B2 - 3,6−ジヒドロ−2−オキソ−6h−1,3,4−チアジアジン誘導体 - Google Patents

3,6−ジヒドロ−2−オキソ−6h−1,3,4−チアジアジン誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、キナーゼ、特にチロシンキナーゼおよび/またはセリン/スレオニンキナーゼによる、シグナル伝達の阻害、制御および/または調節が役割を果す、化合物ならびに化合物の使用、さらにはこれらの化合物を含む医薬組成物、ならびにキナーゼ誘導性疾患を治療するための化合物の使用に関する。
特に、本発明は、Metキナーゼによる、シグナル伝達の阻害、制御および/または調節が役割を果す、化合物ならびに化合物の使用に関する。
発明の背景
本発明は、価値のある特性を有する新規な化合物、特に薬物の調製に用いることができる化合物を見出す目的を有した。
本発明は、キナーゼ、特にチロシンキナーゼおよび/またはセリン/スレオニンキナーゼによる、シグナル伝達の阻害、制御および/または調節が役割を果す、化合物ならびに化合物の使用、さらにはこれらの化合物を含む医薬組成物、ならびにキナーゼ誘導性疾患を治療するための化合物の使用に関する。
特に、本発明は、Metキナーゼによる、シグナル伝達の阻害、制御および/または調節が役割を果す、化合物ならびに化合物の使用に関する。
細胞制御が生じる、主要な機構の1つは、膜を横切る細胞外シグナルの伝達を通じてであり、それはその結果として細胞内の生化学的経路を調節する。タンパク質のリン酸化は、細胞内シグナルが、分子から分子へと伝搬し、最終的に細胞応答をもたらす、1つの過程を表す。これらのシグナル伝達カスケードは、多くのタンパク質キナーゼならびにホスファターゼの存在から明らかなように、高度に制御され、多くの場合重複している。タンパク質のリン酸化は、セリン、スレオニン、またはチロシン残基で、主に起こり、したがってタンパク質キナーゼは、リン酸化部位のそれらの特異性、すなわちセリン/スレオニンキナーゼおよびチロシンキナーゼによって分類されてきた。リン酸化は、細胞内で非常に遍在するプロセスであり、細胞表現型は、これらの経路の活性によって大きく影響されるので、いくつかの疾患状態および/または疾患は、キナーゼカスケードの分子成分における、異常活性化または機能突然変異のいずれかに起因し得ると現在考えられている。したがって、これらのタンパク質およびそれらの活性を調節することができる化合物の特徴づけに、かなりの注意が向けられてきた(概説については、Weinstein−Oppenheimerら、Pharma.&.Therap.、2000、88、229〜279を参照されたい)。
ヒトの腫瘍形成における受容体チロシンキナーゼMetの役割、およびHGF(肝細胞成長因子)依存性Met活性化の阻害の可能性は、Oncogene、23巻、31号、5387〜5393頁(2004)において、S.Berthouらによって記載されている。ピロール−インドリン化合物である、この文献中に記載されている阻害剤SU11274は、癌に対抗するのに潜在的に適している。癌療法に関する別のMetキナーゼ阻害剤は、Cancer Res.2003、63(21)、7345〜55において、Christensenらによって記載されている。
癌に対抗するためのさらなるチロシンキナーゼ阻害剤は、Clinical Cancer Research 10巻、6686〜6694(2004)において、H.Hovらによって報告されている。インドール誘導体である、化合物PHA−665752は、HGF受容体c−Metに向けられている。HGFおよびMetは、例えば、多発性骨髄腫などの様々な形態の癌の悪性経過に対して相当な寄与をすることが、この文献中でさらに報告されている。
したがって、チロシンキナーゼおよび/またはセリン/−スレオニンキナーゼ、特にMetキナーゼによるシグナル伝達を特異的に阻害、制御かつ/または調節する小化合物の合成は、望ましく、本発明の目的である。
本発明による化合物およびその塩は、耐容性がよいと同時に、非常に価値のある薬理学的特性を有することが見出された。
本発明は、具体的には、Metキナーゼによるシグナル伝達を阻害、制御かつ/または調節する、式Iの化合物、これらの化合物を含む組成物、ならびにMetキナーゼ誘導性疾患および病状、例えば哺乳動物における、血管新生、癌、腫瘍形成、成長および増殖、動脈硬化症、加齢性黄斑変性症、脈絡膜血管新生および糖尿病性網膜症などの眼疾患、炎症性疾患、関節炎、血栓症、線維症、糸球体腎炎、神経変性、乾癬、再狭窄、創傷治癒、移植片拒絶、代謝疾患および免疫系の疾患、また自己免疫疾患、硬変、糖尿病および血管の疾患、また不安定性および透過性などの治療のためのその使用についての方法に関する。
固形腫瘍、特に急成長腫瘍は、Metキナーゼ阻害剤で治療することができる。これらの固形腫瘍として、単球性白血病、脳腫瘍、泌尿生殖器癌、リンパ系癌、胃癌、喉頭癌、ならびに肺腺癌および小細胞肺癌を含めた肺癌が挙げられる。
本発明は、未制御の、または妨害されたMetキナーゼ活性に関連した疾患の予防および/または治療のための、Metキナーゼの制御、調節または阻害のための方法に関する。特に、式Iの化合物は、ある種の形態の癌の治療に用いることもできる。式Iの化合物は、ある種の現存する癌化学療法において相加的または相乗的効果を提供するためにさらに用いることができ、かつ/またはある種の現存する癌化学療法および放射線療法の効力を回復させるために用いることができる。
式Iの化合物は、Metキナーゼの活性または発現の単離および調査のためにさらに用いることができる。さらに、それらは、未制御の、または妨害されたMetキナーゼ活性に関連した疾患の診断法に用いるのに特に適している。
本発明による化合物は、異種移植腫瘍モデルにおいて、in vivoで抗増殖作用を有することを示すことができる。本発明による化合物は、過剰増殖性疾患を有する患者に、例えば、腫瘍成長を阻害する、リンパ球増殖性疾患に関係する炎症を低減する、移植片拒絶または組織修復による神経損傷を阻害するなどのために投与される。本化合物は、予防目的または治療目的に適している。本明細書で用いられる場合、用語「治療」は、疾患の予防および既存状態の治療の両方を指す。増殖の予防は、顕性の疾患の発症の前に、例えば、腫瘍成長を予防する、転移成長を予防する、心血管手術に関係する再狭窄を減少させるなどのために、本発明による化合物を投与することによって達成される。あるいは、この化合物は、患者の臨床症状を安定化または改善することによって、進行中の疾患を治療するために用いられる。
宿主または患者は、任意の哺乳動物種、例えば、霊長類種、特にヒト;マウス、ラットおよびハムスターを含めたげっ歯類;ウサギ;ウマ、雌ウシ、イヌ、ネコなどに属することができる。動物モデルは、実験調査に対する興味の対象であり、ヒトの疾患の治療のためのモデルを提供する。
本発明による化合物での治療に対する、特定の細胞の感受性は、in vitro試験によって判定することができる。典型的には、細胞の培養物は、様々な濃度の本発明による化合物と、活性剤が細胞死を誘発するか、または遊走を阻害するのを可能にするのに十分な期間、通常約1時間と1週間の間、合わせられる。in vitro試験は、生検試料からの培養細胞を用いて行うことができる。次いで、処置後に残っている生細胞が数えられる。
用量は、用いられる特定の化合物、特定の疾患、患者の状態などに応じて異なる。治療用量は、典型的には、患者のバイアビリティーが維持される一方で、標的組織中の望まれない細胞集団を相当に低減させるのに十分である。処置は、相当な低減、例えば、細胞負荷において少なくとも約50%の低減が起こるまで一般に続けられ、体内で、本質的にもはや望まれない細胞が検出されなくなるまで続けることができる。
シグナル伝達経路の同定のために、および様々なシグナル伝達経路間の相互作用の検知のために、様々な科学者が、適当なモデルまたはモデル系、例えば、細胞培養モデル(例えば、Khwajaら、EMBO、1997、16、2783〜93)およびトランスジェニック動物のモデル(例えば、Whiteら、Oncogene、2001、20、7064〜7072)を開発してきた。シグナル伝達カスケードにおける、ある段階の判定に関して、シグナルを調節するために、相互作用する化合物を用いることができる(例えば、Stephensら、Biochemical J.、2000、351、95〜105)。本発明による化合物は、動物および/または細胞培養モデルにおける、または本出願で述べられる臨床疾患における、キナーゼ依存シグナル伝達経路を試験するための試薬としても用いることができる。
キナーゼ活性の測定は、当業者に周知の技法である。基質、例えばヒストン(例えば、Alessiら、FEBS Lett.1996、399、3、333〜338頁)または塩基性ミエリンタンパク質を用いる、キナーゼ活性の判定のための一般的な試験系は、文献に記載されている(例えば、Campos−Gonzalez,R.およびGlenney,Jr.,J.R.1992、J.Biol.Chem.267、14535頁)。
キナーゼ阻害剤の同定のために、様々なアッセイ系を利用できる。シンチレーション近接アッセイ(Sorgら、J.of.Biomolecular Screening、2002、7、11〜19)およびフラッシュプレートアッセイにおいて、基質としてのタンパク質またはペプチドの、γATPでの放射性リン酸化が測定される。阻害性化合物の存在下で、放射性シグナルの減少または、その不存在が検出可能である。さらに、均一時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(HTR−FRET)および蛍光偏光(FP)技法は、アッセイ法として適している(Sillsら、J.of Biomolecular Screening、2002、191〜214)。
他の非放射性ELISAアッセイ法では、特定のリン酸抗体(phospho−antibody)(リン酸AB)が用いられる。リン酸ABは、リン酸化された基質のみを結合する。この結合は、ペルオキシダーゼ抱合抗ヒツジ第2抗体(second peroxidase−conjugated anti−sheep antibody)を用いた化学発光によって検出することができる(Rossら、2002、Biochem.J.)。
細胞増殖および細胞死(アポトーシス)の脱制御に関係する、多くの疾患が存在する。興味の対象の状態には、それだけに限らないが、以下のものが含まれる。本発明による化合物は、平滑筋細胞および/または炎症細胞の、血管の内膜層への増殖および/または遊走が存在し、その血管を通る血流の制限をもたらす様々な状態、例えば、新生内膜の閉塞性病変の場合の治療に適している。興味の対象の閉塞性移植片血管疾患として、アテローム性動脈硬化症、移植後の冠血管疾患、静脈移植片の狭窄、吻合周辺部の装具再狭窄、血管形成術またはステント配置後の再狭窄などが挙げられる。
従来技術
他のチアジアジノン(thiadiazinone)類は、WO03/037349に記載されている。
癌に対抗するための4,5−ジヒドロピラゾール類は、WO03/079973A2に記載されている。
キノリン誘導体は、EP1411046A1において、Metキナーゼ阻害剤として開示されている。
ピロール−インドリン誘導体は、WO02/096361A2から、Metキナーゼ阻害剤として知られている。
発明の概要
本発明は、式Iの化合物
Figure 0005227179
[式中、R1は、H、A、Hal、OH、OA、SH、SA、SOA、SO2A、NO2、NH2、NHA、NAA’、SO2NH2、SO2NHA、SO2NAA’、CONH2、CONHA、CONAA’、NACOA’、NASO2A’、COOH、COOAまたはCNを表し、
2は、H、A、Hal、SO2NH2、SO2NHA、SO2NAA’、CONH2、CONHA、CONAA’、NACOA’、NASO2A’、COOH、COOAまたはCNを表し、
1およびR2は、一緒になって、メチレンジオキシも表し、
Bは、存在しないか、NHCOCONH(CH2n3、NHCOCONA(CH2n3、NHCOCOO(CH2n3、OCONH(CH2n3、OCONA(CH2n3、NHCONH(CH2n3、NACONH(CH2n3、N(CH2n3、CONH(CH2n3、SO2NH(CH2n3、SO2NA(CH2n3、NHSO2(CH2n3またはNASO2(CH2n3を表し、
Qは、存在しないか、または1〜4個のC原子を有するアルキレンを表し、
3は、R1、Het、または1〜6個のC原子を有するアルキル、または3〜8個のC原子を有するシクロアルキルを表し、そのそれぞれは、非置換であるか、R4によって、一置換、二置換、三置換または四置換されており、
4は、A、Hal、OH、OA、SH、SA、SOA、SO2A、NO2、NH2、NHA、NAA’、SO2NH2、SO2NHA、SO2NAA’、CONH2、CONHA、CONAA’、NACOA’、NASO2A’、COOH、COOAまたはCNを表し、
Hetは、1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有する、単環式または二環式の飽和複素環を表し、これは、非置換であるか、R4、CHO、COA、=S、=NH、=NAおよび/または=O(カルボニル酸素)によって、一置換、二置換または三置換されていることができ、
A、A’は、それぞれ互いに独立に、1〜7個のH原子が、F、Clおよび/またはBrによって置換されていることができる、1〜10個のC原子を有する、非分岐または分岐のアルキル、
3〜8個のC原子を有するシクロアルキル、あるいは
4〜10個のC原子を有するシクロアルキルアルキレンを表し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを表し、
nは、0、1、2または3を表す]、
ならびにすべての比率のその混合物を含めた、医薬として使用可能なその誘導体、溶媒和物、塩、互変異性体および立体異性体に関する。
本発明は、これらの化合物の光学活性体(立体異性体)、鏡像異性体、ラセミ体、ジアステレオマーおよび水和物および溶媒和物にも関する。化合物の溶媒和物という用語は、その相互の引力によって形成する、不活性溶媒分子の化合物への付加物を意味すると解釈される。溶媒和物は、例えば、一水和物または二水和物、あるいはアルコキシドである。
医薬として使用可能な誘導体という用語は、例えば本発明による化合物の塩、およびまた、いわゆるプロドラッグ化合物を意味すると解釈される。
プロドラッグ誘導体という用語は、例えばアルキル基またはアシル基、糖またはオリゴペプチドによって修飾され、生体中で迅速に開裂されて本発明による有効化合物を形成する、式Iの化合物を意味すると解釈される。
これらは、例えば、Int.J.Pharm.115、61〜67(1995)に記載されているように、本発明による化合物の生分解性ポリマー誘導体も含む。
「有効量」という語句は、組織、系、動物またはヒトにおいて、例えば、研究者または医師によって求められる、または望まれる、生物学的または医学的応答を生じる、薬物または医薬活性成分の量を表す。
さらに、「治療有効量」という語句は、この量を受けていない対応する対象と比較して、以下の結果を有する量を表す:治療の改善、治癒、疾患、症候群、状態、病状、障害または副作用の予防または解消、あるいはまた疾患、病状または障害の進行の低減。
「治療有効量」という語句は、正常な生理機能を増大させるのに有効な量も包含する。
本発明は、式Iの化合物の混合物、例えば、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:100または1:1000の比での、例えば2つのジアステレオマーの混合物の使用にも関する。
これらは、立体異性化合物の混合物であることが特に好ましい。
本発明は、式Iの化合物およびその塩に関し、請求項1から11に記載の式Iの化合物、ならびに医薬として使用可能なその誘導体、塩、溶媒和物および立体異性体の調製のための方法であって、
a)式Iaの化合物
Figure 0005227179
(Bは、NH2を表し、
1、R2およびQは、請求項1に示した意味を有する)を、
a)イソプロイリデン(isoproylidene)クロロホルメート、
b)p−ニトロフェニルクロロホルメート、
c)ジホスゲン、
d)トリホスゲン、
の群から選択されるカップリング試薬、および式IIの化合物
2N(CH2n3 II
(nおよびR3は、請求項1に示した意味を有する)
と反応させることによって、BがNHCONH(CH2n3を表す、式Iの化合物に変換されること、または
b)式Iaの化合物が、アシル化またはスルホニル化(sulfonylate)されること、および/または
式Iの塩基もしくは酸が、その塩の1つに変換されること
を特徴とする方法に関する。
上記および下記で、基R1、R2、QおよびBは、特に別段の指定がない限り、式Iについて示した意味を有する。
アルキルを表すAまたはA’は、非分岐(直鎖)または分岐であり、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個のC原子を有する。Aは、好ましくは、メチル、さらに、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにまた、ペンチル、1−、2−または3−メチルブチル、1,1−、1,2−または2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−または4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−または3,3−ジメチルブチル、1−または2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−または1,2,2−トリメチルプロピル、さらに好ましくは、例えば、トリフルオロメチルを表す。
Aは、非常に特に好ましくは、1、2、3、4、5または6個のC原子を有するアルキル、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルまたは1,1,1−トリフルオロエチルを表す。
シクロアルキルは、好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルを表す。
シクロアルキルアルキレンは、好ましくは、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルまたはシクロヘプチルメチルを表す。
Hetは、好ましくは、1から2個のNおよび/またはO原子を有する単環式の飽和複素環を表し、これは、Aおよび/または=O(カルボニル酸素)によって、一置換または二置換されていることができる。
Hetは、特に好ましくは、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリン−4−イル、ピペラジニル、1,3−オキサゾリジン−3−イルまたはイミダゾリジニルを表し、これらの基は、Aによって、一置換または二置換されていることもできる。
1は、好ましくは、Hal、OHまたはCN、特にClまたはOH、非常に特に好ましくは、4−Clを表す。
2は、好ましくは、HまたはHal、特に好ましくは、Hを表す。
Bは、好ましくは、NHCOCONH(CH2n3、NHCOCOO(CH2n3、NHCONH(CH2n3またはNHSO2(CH2n3を表す。
基Bは、好ましくは、Qに対してメタ位にある。
Qは、好ましくはCH2を表す。
3は、好ましくは、H、Het、または1〜6個のC原子を有するアルキル、または3〜8個のC原子を有するシクロアルキルを表し、そのそれぞれは、非置換であるか、R4によって、一置換、二置換、三置換または四置換されている。
3は、特に好ましくは、H、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、ピロリジニル、N−メチルピロリジニル、モルホリン−4−イル、3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル、メチル、エチルまたはプロピルを表す。
4は、好ましくは、OH、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノまたはジエチルアミノを表す。
Halは、好ましくは、F、ClまたはBrを表すが、Iも表し、特に好ましくは、FまたはClを表す。
本発明全体を通して、1回超現れるすべての基は、同一であっても異なっていてもよく、すなわち互いに独立である。
式Iの化合物は、1個または複数個のキラル中心を有することができ、したがって様々な立体異性体を生じることができる。式Iは、これらのすべての形態を包含する。
したがって、本発明は、特に、少なくとも1つの前記基が、上記の好ましい意味の1つを有する、式Iの化合物に関する。いくつかの好ましい群の化合物は、IaからIiの以下の従属式であって、これらは、式Iに適合し、さらに詳細に示されていない基は、式Iについて示した意味を有するが、
Iaにおいて、R1は、Hal、OHまたはCNを表し、
Ibにおいて、R2は、HまたはHalを表し、
Icにおいて、Bは、NHCOCONH(CH2n3、NHCOCOO(CH2n3、NHCONH(CH2n3またはNHSO2(CH2n3を表し、
Idにおいて、Qは、CH2を表し、
Ieにおいて、R3は、H、Het、または1〜6個のC原子を有するアルキル、または3〜8個のC原子を有するシクロアルキルを表し、そのそれぞれは、非置換であるか、R4によって、一置換、二置換、三置換または四置換されており、
Ifにおいて、R4は、OH、NH2、NHAまたはNAA’を表し、
Igにおいて、A、A’は、それぞれ互いに独立に、1〜5個のH原子が、Fおよび/または塩素によって置換されていることができる、1〜6個のC原子を有する、非分岐または分岐のアルキルを表し、
Ihにおいて、Hetは、1から2個のNおよび/またはO原子を有する単環式の飽和複素環を表し、これは、非置換であるか、Aによって、一置換または二置換されていることができ、
Iiにおいて、R1は、Hal、OHまたはCNを表し、
2は、HまたはHalを表し、
Bは、NHCOCONH(CH2n3、NHCOCOO(CH2n3、NHCONH(CH2n3またはNHSO2(CH2n3を表し、
Qは、CH2を表し、
3は、H、Het、または1〜6個のC原子を有するアルキル、または3〜8個のC原子を有するシクロアルキルを表し、そのそれぞれは、非置換であるか、R4によって、一置換、二置換、三置換または四置換されており、
4は、OH、NH2、NHAまたはNAA’を表し、
A、A’は、それぞれ互いに独立に、1〜5個のH原子が、Fおよび/または塩素によって置換されていることができる、1〜6個のC原子を有する、非分岐または分岐のアルキルを表し、
Hetは、1から2個のNおよび/またはO原子を有する、単環式の飽和複素環を表し、これは、非置換であるか、Aによって、一置換または二置換されていることができ、
Halは、F、Cl、BrまたはIを表し、
nは、0、1、2または3を表す、
従属式、ならびにすべての比率のその混合物を含めた、医薬として使用可能なその誘導体、塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体によって表すことができる。
式Iの化合物およびまたそれらの調製用の出発材料は、さらに、文献(例えば、Houben−Weyl、Methodn der organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry]、Georg−Thieme−Verlag、Stuttgartなどの標準的な著作物において)に記載されているような、それ自体知られている方法によって、正確には、知られており、前記反応に適した反応条件下で調製される。ここでさらに詳細に述べられていない、それ自体知られている変形もここで用いることができる。
式IaおよびIIの出発化合物は、一般に知られている。しかし、それらが新規である場合、それらは、それ自体知られている方法によって調製することができる。
Bが、NHCONH(CH2n3を表す、式Iの化合物は、好ましくは、式Iaの化合物を、
a)イソプロイリデンクロロホルメート、
b)p−ニトロフェニルクロロホルメート、
c)ジホスゲン、
d)トリホスゲン、
の群から選択されるカップリング試薬、および式IIの化合物と反応させることによって得ることができる。この反応は、好ましくは、ワンポット反応として行われる。
反応は、不活性溶媒中で一般に行われる。
用いられる条件に応じて、反応時間は、数分と14日の間であり、反応温度は、約−15℃と150℃の間、通常−5℃と90℃の間、特に好ましくは、20℃と60℃の間である。
適当な不活性溶媒の例は、炭化水素、例えば、ヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンまたはキシレンなど;塩素化炭化水素、例えば、トリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロホルムまたはジクロロメタンなど;アルコール、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールまたはtert−ブタノールなど;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)またはジオキサンなど;グリコールエーテル、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルまたはエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)など;アセトンまたはブタノンなどのケトン;アミド、例えば、アセトアミド、ジメチルアセトアミドまたはジメチルホルムアミド(DMF)など;アセトニトリルなどのニトリル;ジメチルスルホキシド(DMSO)などのスルホキシド;二硫化炭素;ギ酸または酢酸などのカルボン酸;ニトロメタンまたはニトロベンゼンなどのニトロ化合物;酢酸エチルなどのエステル、あるいは前記溶媒の混合物である。
特に好ましいのは、THF、ジクロロメタンおよび/またはDMFである。
反応は、酸結合剤、好ましくは、DIPEA、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジンまたはキノリンなどの有機塩基の存在下で一般に行われる。
アルカリもしくはアルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩または炭酸水素塩の付加、またはアルカリもしくはアルカリ土類金属、好ましくは、カリウム、ナトリウム、カルシウムもしくはセシウムの弱酸の別の塩の付加も好都合な場合がある。
Bが、NHCOCONH(CH2n3または、NHCOCOO(CH2n3を表す、式Iの化合物は、好ましくは、式Iaの化合物を、アルキルクロロホルミルホルメートと反応させ、続いてアルキルオキサラミナート(oxalaminate)を加水分解し、生じるオキサルアミド酸(oxalamic acid)を、式IIの化合物と反応させることによって得ることができる。
活性化エステルは、例えば、HOBt(ヒドロキシベンゾトリアゾール)またはN−ヒドロキシスクシンイミドの付加を通じて、ここではin situで有利に形成される。典型的なアシル化反応における、カルボキシル基の活性化のためのこの種類の基は、文献(例えば、Houben−Weyl、Methoden der organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry]、Georg−Thieme−Verlag、Stuttgartなどの標準的な著作物において)に記載されている。
反応は、例えば、EDCI(N−エチル−N,N’−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)またはジシクロヘキシルカルボジイミドなどのカルボジイミド、例えば、N−メチルモルホリンなどの有機塩基の存在下で、および上述した不活性溶媒中で行われる。
用いられる条件に応じて、反応時間は、数分と14日の間であり、反応温度は、約−15℃と150℃の間、通常−5℃と90℃の間、特に好ましくは、20℃と60℃の間である。
式Iの化合物は、式Iaの化合物を、アシル化またはスルホニル化することによって、さらに得ることができる。これは、標準的な条件下で行われる。
反応は、不活性溶媒中で一般に行われる。
用いられる条件に応じて、反応時間は、数分と14日の間であり、反応温度は、約−15℃と150℃の間、通常−5℃と90℃の間、特に好ましくは、20℃と60℃の間である。
適当な不活性溶媒は、上述したものである。
反応は、酸結合剤、好ましくは、DIPEA、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジンまたはキノリンなどの有機塩基の存在下で一般に行われる。
アルカリもしくはアルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩または炭酸水素塩の付加、またはアルカリもしくはアルカリ土類金属、好ましくは、カリウム、ナトリウム、カルシウムもしくはセシウムの弱酸の別の塩の付加も好都合な場合がある。
医薬塩および他の形態
本発明による前記化合物は、それらの最終の非塩形態で用いることができる。一方、本発明は、これらの化合物の、それらの医薬として許容可能な塩の形態での使用も包含し、これらの塩は、当技術分野で知られている手順によって、様々な有機および無機の酸および塩基から得ることができる。式Iの化合物の医薬として許容可能な塩形態は、大部分、従来の方法によって調製される。式Iの化合物が、カルボキシル基を含有する場合、その適当な塩の1つは、その化合物を適当な塩基と反応させることによって形成することができ、対応する塩基付加塩を得る。そのような塩基は、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウムを含めたアルカリ金属水酸化物;水酸化バリウムや水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;アルカリ金属アルコキシド、例えばカリウムエトキシドおよびナトリウムプロポキシド;ならびに様々な有機塩基、例えば、ピペリジン、ジエタノールアミンおよびN−メチルグルタミンなどである。式Iの化合物のアルミニウム塩も、同様に含められる。式Iのある化合物の場合、酸付加塩は、これらの化合物を、医薬として許容可能な有機酸および無機酸、例えば、ハロゲン化水素、例えば、塩化水素、臭化水素またはヨウ化水素など、他の鉱酸および対応するそれらの塩、例えば、硫酸塩、硝酸塩またはリン酸塩など、ならびにアルキル−およびモノアリールスルホネート、例えば、エタンスルホネート、トルエンスルホネートおよびベンゼンスルホネートなど、ならびに他の有機酸および対応するそれらの塩、例えば、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、アスコルビン酸塩などで処理することによって形成することができる。したがって、式Iの化合物の医薬として許容可能な酸付加塩には、以下のものが含まれる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アルギネート(arginate)、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、硫酸水素塩、亜硫酸水素塩、臭化物、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩(camphorsulfonate)、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、リン酸二水素塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホネート、フマル酸塩、ガラクテラート(galacterate)(粘液酸から)、ガラクツロン酸塩(galacturonate)、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル安息香酸塩、リン酸一水素塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、パルモアート(palmoate)、ペクチナート(pectinate)、過硫酸塩、酢酸フェニル、3−フェニルプロピオン酸、リン酸塩、ホスホン酸塩、フタル酸塩であるが、これは、限定を表すものではない。
さらに、本発明による化合物の塩基塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(III)、マンガン(II)、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛の塩が含まれるが、これは限定を表すことを意図していない。上述した塩のうち、アンモニウム、ナトリウムおよびカリウムのアルカリ金属塩、ならびにカルシウムおよびマグネシウムのアルカリ土類金属塩が好ましい。医薬として許容可能な有機無毒性塩基から得られる、式Iの化合物の塩には、一級、二級および三級アミンの塩、置換アミンが含まれ、また天然に存在する置換アミン、環式アミン、および塩基性イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、クロロプロカイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン(ベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リドカイン、リジン、メグルミン、N−メチル−D−グルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリス−(ヒドロキシメチル)メチルアミン(トロメタミン)も含まれるが、これは限定を表すことを意図していない。
塩基性窒素含有基を含む本発明の化合物は、ハロゲン化(C1〜C4)アルキル、例えば塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、イソプロピルおよびtert−ブチル、硫酸ジ(C1〜C4)アルキル、例えば硫酸ジメチル、ジエチルおよびジアミル、ハロゲン化(C10〜C18)アルキル、例えば塩化、臭化およびヨウ化デシル、ドデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル、ならびにハロゲン化アリール(C1〜C4)アルキル、例えば塩化ベンジルおよび臭化フェネチルなどの剤を用いて四級化することができる。本発明による水溶性および油溶性化合物の両方は、このような塩を用いて調製することができる。
上述した好ましい医薬塩として、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ベシル酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、ヘミコハク酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、イセチオン酸塩、マンデル酸塩、メグルミン、硝酸塩、オレイン酸塩、ホスホン酸塩、ピバル酸塩、リン酸ナトリウム、ステアリン酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、チオリンゴ酸塩、トシル酸塩およびトロメタミンが挙げられるが、これは限定を表すことを意図していない。
式Iの塩基性化合物の酸付加塩は、遊離塩基形態を、十分な量の所望の酸と接触させ、従来様式で塩の形成を生じさせることによって調製される。遊離塩基は、塩形態を塩基と接触させ、従来様式で遊離塩基を単離することによって再生することができる。遊離塩基形態は、極性溶媒での溶解性などのある物理特性に関し、対応するその塩形態と一定の点において異なるが、本発明の目的に対しては、塩は、その他の点ではそれぞれのその遊離塩基形態と一致している。
述べたように、式Iの化合物の医薬として許容可能な塩基付加塩は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属または有機アミンなどの金属またはアミンを用いて形成される。好ましい金属は、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムである。好ましい有機アミンは、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミンおよびプロカインである。
本発明による酸性化合物の塩基付加塩は、遊離酸形態を、十分な量の所望の塩基と接触させ、従来様式で塩の形成を生じさせることによって調製される。遊離酸は、塩形態を酸と接触させ、従来様式で遊離酸を単離することによって再生することができる。遊離酸形態は、極性溶媒での溶解性などのある物理特性に関し、対応するその塩形態と一定の点において異なるが、本発明の目的に対しては、塩は、その他の点ではそれぞれのその遊離酸形態と一致している。
本発明による化合物が、この種類の医薬として許容可能な塩を形成することができる、2つ以上の基を含有する場合、本発明は、複数塩(multiple salts)も包含する。典型的な複数塩形態として、例えば、酒石酸水素塩、二酢酸塩、二フマル酸塩、ジメグルミン、二リン酸塩、二ナトリウムおよび三塩酸塩が挙げられるが、これは限定を表すことを意図していない。
上述したことに関して、本関連における「医薬として許容可能な塩」という語句は、式Iの化合物をその塩の1つの形態で含む活性成分を意味すると解釈され、特にこの塩形態が、活性成分の遊離形態、または以前に用いられた活性成分の任意の他の塩形態と比較して、活性成分に改善された薬物動態学的特性を付与する場合を意味すると解釈されることが分かる。活性成分の医薬として許容可能な塩形態は、この活性成分に、それが以前には有していなかった所望の薬物動態学的特性を初めて提供することもでき、身体におけるその治療効果に関して、この活性成分の薬力学に対して正の影響をさらに有することができる。
本発明は、さらに、式Iの少なくとも1つの化合物ならびに/またはすべての比率のその混合物を含めた、医薬として使用可能なその誘導体、溶媒和物、および立体異性体、ならびに任意選択により賦形剤および/または補助剤を含む薬物に関する。
医薬製剤は、投与量単位当たり所定量の活性成分を含む、投与量単位の形態で投与することができる。そのような単位は、例えば、治療される状態、投与方法、ならびに患者の年齢、体重および状態に応じて、0.5mgから1g、好ましくは1mgから700mg、特に好ましくは5mgから100mgの本発明による化合物を含むことができ、または医薬製剤は、投与量単位当たり所定量の活性成分を含む、投与量単位の形態で投与することができる。好ましい投与量単位製剤は、上述したように日用量または部分用量、または活性成分の対応するその一部を含むものである。さらに、この種類の医薬製剤は、医薬分野で一般に知られている方法を用いて調製することができる。
医薬製剤は、任意の所望の適当な方法、例えば、経口(口腔または舌下を含めて)、直腸、経鼻、局所(口腔、舌下または経皮を含めて)、膣または非経口(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含めて)の方法による投与に適合することができる。このような製剤は、医薬分野で知られているすべての方法を用いて、例えば、活性成分を賦形剤(複数可)または補助剤(複数可)と組み合わせることによって調製することができる。
経口投与用に適合した医薬製剤は、例えば、カプセル剤または錠剤、粉末剤または顆粒剤、水性または非水性液体中の溶液または懸濁液、食用泡(edible foam)または泡状フード(foam food)、あるいは水中油型液体エマルジョンまたは油中水型液体エマルジョンなどの独立単位として投与することができる。
したがって、例えば、錠剤またはカプセル剤の形態での経口投与の場合、活性成分要素は、例えば、エタノール、グリセロール、水などの、経口用の無毒性で医薬として許容可能な不活性賦形剤と組み合わせることができる。粉末剤は、化合物を適当な微細サイズに粉砕し、同様の様式で粉砕した医薬賦形剤、例えば、食用炭水化物など、例えば、デンプンまたはマンニトールなどを混合することによって調製される。香味剤、保存剤、分散剤および染料も同様に存在してよい。
カプセル剤は、上述したように粉末混合物を調製し、これを成形されたゼラチン殻に充填することによって製造される。流動促進剤および潤滑剤、例えば、高分散性ケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは固体形態でのポリエチレングリコールなどを、充填操作の前に粉末混合物に加えることができる。崩壊剤または可溶化剤、例えば、寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなども、カプセル剤が摂取された後の薬物の有効性を改善するために、同様に加えることができる。
さらに、所望の場合または必要な場合、適当な結合剤、潤滑剤および崩壊剤、ならびに染料も、混合物中に同様に組み入れることができる。適当な結合材として、デンプン、ゼラチン、天然糖、例えば、グルコースまたはβ−ラクトースなど、トウモロコシから製造された甘味料、天然および合成ゴム、例えば、アカシア、トラガカントなど、またはアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが挙げられる。これらの剤形において用いられる潤滑剤として、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤として、これに限定されることなく、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンゴムなどが挙げられる。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、この混合物を顆粒化または乾燥圧縮し、潤滑剤および崩壊剤を加え、全混合物を圧縮することによって製剤化され、錠剤を得る。粉末混合物は、適当な様式で粉砕した化合物を、希釈剤または上述した塩基、および任意選択により、結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンまたはポリビニルピロリドンなど、溶解遅延剤、例えば、パラフィンなど、吸収促進剤、例えば、四級塩など、および/または吸収剤、例えば、ベントナイト、カオリンまたはリン酸二カルシウムなどと混合することによって調製される。粉末混合物は、結合剤、例えば、シロップ、デンプンペースト、アカディア(acadia)粘液、またはセルロースもしくはポリマー材料の溶液などと湿潤させ、圧縮してふるいを通すことによって顆粒化することができる。顆粒化の代わりに、粉末混合物は、錠剤成形機を通すことができ、非均一形状の塊が得られ、これらは、分解されることによって顆粒を形成する。顆粒は、錠剤成形型に固着するのを防止するために、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油を加えることによって潤滑化することができる。次いで潤滑化された混合物は、圧縮されて錠剤を得る。本発明による化合物はまた、自由流動性の不活性賦形剤と組み合わせ、次いで顆粒化または乾燥圧縮ステップを行わずに直接圧縮して錠剤を得ることができる。セラック密封層、糖またはポリマー材料の層およびワックスの光沢層からなる、透明または不透明の保護層が存在してもよい。異なる投与量単位を区別することができるようにするために、これらのコーティングに染料を加えることができる。
経口液体、例えば、溶液、シロップ、エリキシル剤などは、所与の量が、予め指定された量の化合物を含むように、投与量単位の形態で調製することができる。シロップは、化合物を適当な香味を含む水溶液中に溶解させることによって調製することができ、エリキシル剤は、無毒性アルコール媒体を用いて調製される。懸濁液は、無毒性媒体中に化合物を分散させることによって製剤化できる。例えば、エトキシ化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存剤、例えばペパーミント油などの香味添加剤、または天然甘味料もしくはサッカリン、もしくは他の人工甘味料なども、同様に加えることができる。
経口投与用の投与量単位製剤は、必要に応じてマイクロカプセル中に封入することができる。この製剤はまた、例えば、ポリマーおよびワックスなどでの、粒子材料のコーティングまたは包埋などによって、放出を延長または遅延させるように調製することができる。
式Iの化合物、ならびにその塩、溶媒和物、および生理的官能性誘導体は、例えば、小さな単層ベシクル、大きな単層ベシクルおよび多重層ベシクルなどの、リポソーム送達系の形態でも投与することができる。リポソームは、様々なリン脂質、例えば、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどから形成することができる。
式Iの化合物、ならびにその塩、溶媒和物、および生理的官能性誘導体はまた、モノクローナル抗体を、化合物分子が結合する個々の担体として用いて送達することができる。この化合物は、標的薬物担体としての可溶性ポリマーに結合することもできる。そのようなポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノールまたはパルミトイル基で置換されたポリエチレンオキシドポリリジンを包含することができる。この化合物はさらに、薬物の制御放出を実現するのに適した生分解性ポリマーのクラス、例えば、ポリ乳酸、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロキシピラン、ポリシアノアクリレートおよびヒドロゲルの架橋または両親媒性ブロックコポリマーに結合することができる。
経皮投与に適合した医薬製剤は、レシピエントの表皮と長期間にわたって密着させるための、独立した硬膏剤として投与することができる。したがって例えば、活性成分は、Pharmaceutical Research、3(6)、318(1986)の一般用語に記載されている、イオン泳動によって硬膏剤から送達することができる。
局所投与に適合した医薬化合物は、軟膏剤、クリーム、懸濁液、ローション剤、粉末剤、溶液、ペースト剤、ゲル、スプレー、エアロゾルまたは油剤として製剤化することができる。
眼または他の外部組織、例えば口および皮膚の治療については、製剤は、局所軟膏剤またはクリームとして適用されることが好ましい。軟膏剤を得るための製剤の場合、活性成分は、パラフィン性または水混和性クリーム基剤のいずれかとともに使用することができる。あるいは、活性成分は、水中油型クリーム基剤または油中水型基剤を含むクリームを得るように製剤化することができる。
眼への局所適用に適合した医薬製剤には、点眼剤が含まれ、この点眼剤では、活性成分は、適当な担体、特に水性溶媒中に溶解または懸濁される。
口内の局所適用に適合した医薬製剤は、ロゼンジ、香錠および口内洗浄剤を包含する。
直腸投与に適合した医薬製剤は、坐剤または浣腸剤の形態で投与することができる。
担体物質が固体である、経鼻投与に適合した医薬製剤は、例えば20〜500ミクロンの範囲の粒径を有する粗末を含み、これは嗅剤が取り込まれる様式で、すなわち鼻の近くに維持された粉末を入れた容器から鼻腔を通る急速な吸入によって投与される。担体物質として液体を含む経鼻スプレーまたは点鼻剤として投与するのに適した製剤は、活性成分の水溶液または油溶液を包含する。
吸入による投与に適合した医薬製剤は、微細粒子状粉塵またはミストを包含し、これは、エアロゾル、噴霧器または吸入器を有する様々な種類の加圧ディスペンサーによって生成することができる。
膣投与に適合した医薬製剤は、膣坐剤、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト剤、泡剤またはスプレー製剤として投与することができる。
非経口投与に適合した医薬製剤には、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、および製剤を治療されるレシピエントの血液と等張にする溶質を含む、水性および非水性滅菌注射溶液、ならびに、懸濁媒体および増粘剤を含むことができる水性および非水性滅菌懸濁液が含まれる。製剤は、単回用量または複数回用量の容器、例えば、密封アンプルおよびバイアルで投与でき、使用直前に、滅菌担体液体、例えば注射目的用の水を加えるだけで済むように、凍結乾燥(freeze−dried(lyophilised))状態で保管することができる。処方に従って調製される注射溶液および懸濁液は、滅菌粉末剤、顆粒剤および錠剤から調製することができる。
言うまでもなく、特に上述した成分に加えて、製剤は、個々の種類の製剤に関して、当技術分野で通常である他の剤を含むこともでき、したがって例えば、経口投与に適した製剤は、香味剤を含んでもよい。
式Iの化合物の治療有効量は、例えば、動物の年齢および体重、治療を必要とする正確な状態およびその重症度、製剤の性質および投与方法を含めて、いくつかの要因に依存し、治療する医師または獣医によって最終的に決定される。しかし、腫瘍性成長、例えば、大腸癌または乳癌の治療のための、本発明による化合物の有効量は、一般に、1日当たり、レシピエント(哺乳動物)の体重1kg当たり0.1から100mgの範囲であり、特に典型的には、1日当たり、体重1kg当たり1から10mgの範囲である。したがって、体重70kgの成体哺乳動物に対する1日当たりの実際量は、通常70と700mgの間であり、この量は、1日当たりの単一用量として、または通常、合計の日用量が同じとなるように、1日当たりの一連の部分用量(例えば、2、3、4、5または6回など)として投与することができる。その塩または溶媒和物または生理的官能性誘導体の有効量は、本発明による化合物自体の有効量の部分として決定することができる。上述した他の状態の治療に対しても同様の用量が適していると想定することができる。
本発明はさらに、少なくとも1種の式Iの化合物ならびに/またはすべての比率のその混合物を含めた、医薬として使用可能なその誘導体、溶媒和物および立体異性体、ならびに少なくとも1種の別の薬物活性成分を含む薬物に関する。
本発明はまた、
(a)有効量の式Iの化合物ならびに/またはすべての比率のその混合物を含めた、医薬として使用可能なその誘導体、溶媒和物および立体異性体、ならびに
(b)有効量の別の薬物活性成分
の別個のパックからなる、セット(キット)に関する。
このセットは、箱、個別のビン、袋またはアンプルなどの適当な容器を含む。このセットは例えば、それぞれが有効量の式Iの化合物ならびに/またはすべての比率のその混合物を含めた、医薬として使用可能なその誘導体、溶媒和物および立体異性体、ならびに溶解形態または凍結乾燥形態での、有効量の別の薬物活性成分を含有する、別個のアンプルを含むことができる。
使用
本化合物は、チロシンキナーゼ誘導性疾患の治療において、哺乳動物に対する、特にヒトに対する医薬活性成分として適している。これらの疾患として、腫瘍細胞増殖、固形腫瘍の成長を促進する病理学的な新生血管形成(または血管新生)、眼の新生血管形成(糖尿病性網膜症、加齢性黄斑変性症など)、および炎症(乾癬、関節リウマチなど)が挙げられる。
本発明は、癌の治療または予防用の薬物の調製のための、式Iの化合物ならびに/または生理的に許容可能なその塩および溶媒和物の使用を包含する。治療に好ましい癌は、脳腫瘍、尿生殖路癌、リンパ系の癌、胃癌、咽頭癌および肺癌の群に由来する。さらなる群の好ましい形態の癌は、単球白血病、肺腺癌、小細胞肺癌、膵癌、グリア芽細胞腫および乳癌である。
血管新生が関係する疾患の治療または予防用の薬物の調製のための、本発明による請求項1に記載の化合物ならびに/または生理的に許容可能なその塩および溶媒和物の使用も包含される。
血管新生が関係するそのような疾患は、眼疾患、例えば、網膜血管新生、糖尿病性網膜症、加齢性黄斑変性症などである。
炎症性疾患の治療または予防用の薬物の調製のための、式Iの化合物ならびに/または生理的に許容可能なその塩および溶媒和物の使用も、本発明の範囲内に入る。そのような炎症性疾患の例として、関節リウマチ、乾癬、接触性皮膚炎、遅延型過敏反応などが挙げられる。
哺乳動物における、チロシンキナーゼ誘導性疾患またはチロシンキナーゼ誘導性状態の治療または予防用の薬物の調製のための、式Iの化合物ならびに/または生理的に許容可能なその塩および溶媒和物の使用も包含され、この方法に対する治療または予防において、治療有効量の本発明による化合物が、そのような治療を必要とする、病気の哺乳動物に投与される。治療量は、特定の疾患によって異なり、当業者によって、過度の努力なしに決定することができる。
本発明は、網膜血管新生の治療または予防用の薬物の調製のための、式Iの化合物ならびに/または生理的に許容可能なその塩および溶媒和物の使用も包含する。
糖尿病性網膜症や加齢性黄斑変性症などの眼疾患の治療または予防のための方法も、同様に本発明の一部である。炎症性疾患、例えば、関節リウマチ、乾癬、接触性皮膚炎および遅延型過敏反応などの治療または予防、ならびに骨肉腫、骨関節炎およびくる病の群からの骨病変の治療または予防のための使用も、同様に本発明の範囲内に入る。
「チロシンキナーゼ誘導性疾患または状態」という語句は、1種または複数種のチロシンキナーゼの活性に依存する、病理学的な状態を指す。チロシンキナーゼは、増殖、接着および遊走および分化を含めた様々な細胞活動のシグナル伝達経路に、直接的または間接的に関与する。チロシンキナーゼ活性に関係する疾患として、腫瘍細胞増殖、固形腫瘍の成長を促進する病理学的な新生血管形成、眼の新生血管形成(糖尿病性網膜症、加齢性黄斑変性症など)、および炎症(乾癬、関節リウマチなど)が挙げられる。
式Iの化合物は、癌、特に急成長腫瘍の治療のために、患者に投与することができる。
したがって、本発明は、キナーゼシグナル伝達の阻害、制御および/または調節が役割を果す疾患の治療用の薬物の調製のための、式Iの化合物、ならびにすべての比率のその混合物を含めた、医薬として使用可能なその誘導体、溶媒和物および立体異性体の使用に関する。
ここでは、Metキナーゼが好ましい。
好ましいのは、請求項1に記載の化合物によるチロシンキナーゼの阻害によって影響される疾患の治療用の薬物の調製のための、式Iの化合物、ならびにすべての比率のその混合物を含めた、医薬として使用可能なその誘導体、溶媒和物および立体異性体の使用である。
特に好ましいのは、請求項1に記載の化合物によるmetナーゼの阻害によって影響される疾患の治療用の薬物の調製のための使用である。
とりわけ好ましいのは、疾患が固形腫瘍である、疾患の治療のための使用である。
固形腫瘍は、好ましくは、肺、扁平上皮、膀胱、胃、腎臓、頭頸部、食道、頸部、甲状腺、腸、肝臓、脳、前立腺、尿生殖路、リンパ系、胃および/または喉頭の腫瘍の群から選択される。
固形腫瘍は、さらに好ましくは、肺腺癌、小細胞肺癌、膵癌、グリア芽細胞腫、大腸癌および乳癌の群から選択される。
選好は、血液および免疫系の腫瘍の治療のための、好ましくは、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病および/または慢性リンパ性白血病の群から選択される腫瘍の治療のための使用にさらに与えられる。
開示された式Iの化合物は、抗癌剤を含めた、他の知られている治療剤と組み合わせて投与することができる。ここで用いられる場合、用語「抗癌剤」は、癌を治療する目的で、癌を有する患者に投与される任意の薬剤に関する。
本明細書で定義される抗癌治療は、単独療法として適用することができるか、または本発明の化合物に加えて、従来の手術または放射線療法または化学療法を伴うことができる。そのような化学療法は、1つまたは複数の以下の範疇の抗腫瘍剤を含むことができる:
(i)内科的腫瘍学で用いられる場合、抗増殖/抗腫瘍/DNA損傷剤およびそれらの組合せ、例えば、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファンおよびニトロソ尿素);抗代謝剤(例えば、5−フルオロウラシルおよびテガフールのようなフルオロピリミジン、ラルチトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素およびゲムシタビンなどの葉酸代謝拮抗薬);抗腫瘍性抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンなどのアントラサイクリン);有糸分裂阻害剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイド、ならびにタキソールおよびタキソテールのようなタキソイド);トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン、イリノテカンおよびカンプトテシン)および細胞分化剤(例えば、all−trans−レチノイン酸、13−cis−レチノイン酸およびフェンレチニド)など;
(ii)細胞分裂阻害剤、例えば、抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェンおよびヨードキシフェン)、エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(例えば、フルベストラント)、抗アンドロゲン剤(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミドおよび酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロレリンおよびブセレリン)、プロゲステロン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾールおよびエキセメスタンのような)、およびフィナステリドなどの5α−還元酵素阻害剤など;
(iii)癌細胞浸潤を阻害する薬剤(例えば、マリマスタットのようなメタロプロテアーゼ阻害剤、およびウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター受容体機能の阻害剤);
(iv)成長因子機能の阻害剤、例えば、そのような阻害剤として、成長因子抗体、成長因子受容体抗体(例えば、抗erbb2抗体トラスツズマブ[Herceptin(商標)]および抗erbbl抗体セツキシマブ[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤およびセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤、例えば、上皮成長因子ファミリーの阻害剤(例えば、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)および6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI 1033)などのEGFR ファミリーチロシンキナーゼ阻害剤)、例えば、血小板由来成長因子ファミリーの阻害剤、および例えば、肝細胞成長因子ファミリーの阻害剤が挙げられる;
(v)血管新生阻害剤、例えば、血管内皮成長因子の効果を阻害するもの(例えば、抗血管内皮細胞成長因子抗体ベバシズマブ[Avastin(商標)]、国際特許出願公開WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856およびWO98/13354に開示されたものなどの化合物)、および他の機構によって作用する化合物(例えば、リノミド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤およびアンジオスタチン)など;
(vi)血管損傷剤(vessel−damaging agent)、例えば、コンブレタスタチンA4ならびに国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434およびWO02/08213に開示されている化合物など;
(vii)アンチセンス療法、例えば、ISIS 2503、抗Rasアンチセンスなどの、上記に挙げた標的に向けられたもの;
(viii)例えば、異常p53または異常BRCA1もしくはBRCA2などの異常遺伝子の置換のためのアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌性ニトロレダクターゼ酵素を用いるものなどのGDEPT(遺伝子標的酵素プロドラッグ療法(gene−directed enzyme pro−drug therapy))アプローチ、および多剤耐性遺伝子療法などの化学療法または放射線療法に対する患者の耐容性を増大させるアプローチを含めた、遺伝子療法アプローチ;ならびに
(ix)例えば、インターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインのトランスフェクションなどの、患者の腫瘍細胞の免疫原性を増大させるex−vivoおよびin−vivoアプローチ、T細胞アネルギーを減少させるアプローチ、サイトカインをトランスフェクトされた樹状細胞などのトランスフェクトされた免疫細胞を用いるアプローチ、サイトカインをトランスフェクトされた腫瘍細胞株を用いるアプローチ、抗イディオタイプ抗体を用いるアプローチを含めた、免疫療法アプローチ。
以下の表1からの薬物は、式Iの化合物と組み合わせることが好ましいが、排他的ではない。
Figure 0005227179
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この種類の併用治療は、治療の個々の成分を同時、連続、または別個に投与することを用いて実現することができる。この種類の併用製品には、本発明による化合物が使用される。
アッセイ
例に述べた式Iの化合物は、以下に説明するアッセイによって、試験され、キナーゼ阻害活性を有することが判明した。他のアッセイは、文献から知られており、当業者によって容易に実施することができるだろう(例えば、Dhanabalら、Cancer Res.59:189〜197;Xinら、J.Biol.Chem.274:9116〜9121;Sheuら、Anticancer Res.18:4435〜4441;Ausprunkら、Dev.Biol.38:237〜248;Gimbroneら、J.Natl.Cancer Inst.52:413〜427;Nicosiaら、In Vitro 18:538〜549を参照されたい)。
Metキナーゼ活性の測定
製造者のデータ(Met、活性の、upstate、カタログ番号14−526)に従って、昆虫細胞(Sf21;S.frugiperda)におけるタンパク質産生の目的のために、Metキナーゼを発現させ、続いて、バキュロウイルス発現ベクター内の「N−末端 6Hisタグ付き」組換えヒトタンパク質として、アフィニティークロマトグラフィーで精製する。
キナーゼ活性は、様々な利用可能な測定系を用いて測定することができる。シンチレーション近接法(Sorgら、J.of.Biomolecular Screening、2002、7、11〜19)、フラッシュプレート法またはフィルター結合試験では、基質としてのタンパク質またはペプチドの放射性リン酸化は、放射能標識ATP(32P−ATP、33P−ATP)を用いて測定する。阻害性化合物が存在する場合、放射性シグナルの減少または、その不存在を検出することができる。さらに、均一時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(HTR−FRET)および蛍光偏光(FP)技法も、アッセイ法として用いることができる(Sillsら、J.of Biomolecular Screening、2002、191〜214)。
他の非放射性ELISAアッセイ法では、特定のリン酸抗体(リン酸−AB)が用いられる。リン酸抗体は、リン酸化された基質のみを結合する。この結合は、ペルオキシダーゼ抱合第2抗体を用いた化学発光によって検出することができる(Rossら、2002、Biochem.J.)。
フラッシュプレート法(Metキナーゼ)
用いるテストプレートは、Perkin Elmerからの96ウェルFlashplate(登録商標)マイクロタイタープレート(カタログ番号SMP200)である。以下に述べるキナーゼ反応の成分を、アッセイプレート中にピペットで移す。Metキナーゼおよび基質のポリAla−Glu−Lys−Tyr、(pAGLT、6:2:5:1)を、100μlの全容積で、試験物質の存在または不在下で、放射能標識33P−ATPとともに、室温で3時間インキュベートする。反応は、60mMのEDTA溶液150μlを用いて終了させる。室温でさらに30分インキュベートした後、上澄みを吸引しながら濾別し、ウェルを毎回0.9%のNaCl溶液200μlで3回洗浄する。結合した放射能の測定は、シンチレーション測定装置(Topcount NXT、Perkin−Elmer)を用いて行う。
用いる最高値が、阻害剤のないキナーゼ反応である。これは、約6000〜9000cpmの範囲であるはずである。用いる薬理学的ゼロ値は、最終濃度0.1mMでのスタウロスポリン(staurosporin)である。阻害値(IC50)は、RS1_MTSプログラムを用いて求める。
1ウェル当たりのキナーゼ反応条件:
30μlのアッセイ緩衝液
10μlの、10%のDMSOを含むアッセイ緩衝液中の試験される物質
10μlのATP(最終濃度1μM、冷状態、0.35μCiの33P−ATP)
50μlの、アッセイ緩衝液中のMetキナーゼ/基質混合物;
(10ngの酵素/ウェル、50ngのpAGLT/ウェル)
用いる溶液:
− アッセイ緩衝液:
50mMのHEPES
3mMの塩化マグネシウム
3μMのオルトバナジウム酸ナトリウム
3mMの塩化マンガン(II)
1mMのジチオスレイトール(DTT)
pH=7.5(水酸化ナトリウムを用いて設定される)
− 停止溶液:
60mMのチトリプレックスIII(EDTA)
33P−ATP:Perkin−Elmer;
− Metキナーゼ:Upstate、カタログ番号14−526、原液(Stock)1μg/10μl;比活性954U/mg;
− ポリ−Ala−Glu−Lys−Tyr、6:2:5:1:Sigma カタログ番号P1152
上記および下記で、すべての温度は、℃で示す。以下の実施例では、「通常のワークアップ」は、必要な場合、水を加え、必要な場合、最終生成物の組成に応じて、pHを2と10の間の値に調節し、混合物を酢酸エチルまたはジクロロメタンで抽出し、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィーによって、および/または結晶化によって精製することを意味する。シリカゲルでのRf値;溶出剤:酢酸エチル/メタノール 9:1。
質量分析法(MS):EI(電子衝撃イオン化)M+
FAB(高速原子衝撃)(M+H)+
ESI(エレクトロスプレーイオン化)(M+H)+
APCI−MS(大気圧化学イオン化−質量分析法)(M+H)+
保持時間RT[分]:HPLCによる測定
カラム:ChromolithPerformance RP−18e(Merck KGaA、カタログ1.02129.0001)
溶出剤:
溶出剤A:0.1MのNaH2PO4水溶液
溶出剤B:アセトニトリル+10%の水
流速:4ml/分
勾配:
0分:1%のB
1分:1%のB
7分:99%のB
8分:99%のB
波長(検出):220nm
実施例1
1−{3−[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−6H−1,3,4−チアジアジン−3−イルメチル]フェニル}−3−(1−メチルピロリジン−3−イルメチル)尿素(「A1」)の調製は、以下のスキーム
Figure 0005227179
に同様に行う。
a)
必要なハロアセトフェノンが、市販されていない場合、それらは、以下の合成手順に同様に調製することができる。
磁気攪拌子、冷却器、温度計、均圧滴下漏斗および乾燥管を備えた、250mlの三口フラスコ中で、5.57gの3,4−ジメトキシアセトフェノンを、60mlのジエチルエーテルおよび30mlの1,4−ジオキサン中に溶解させ、1.54mlの臭素を、室温で攪拌しながら液滴で加え、その間、ほんの短時間後に沈殿物が形成する。この混合物を室温でさらに1時間攪拌し、その間に沈殿物は再溶解し、温度が約3℃上昇し、淡黄色透明溶液が形成する。これを、氷上に注ぎ、十分に攪拌し、相同士間で形成した沈殿物を、吸引しながら濾別する。これを水、次いで少量のMTBエーテルで洗浄し、乾燥する(=K1)。母液を、MTBエーテルで抽出し、乾燥し、濾過し、蒸発させて乾燥する。残留物を、少量のMTBエーテルで粉砕し、吸引しながら濾別し、乾燥する(=K2)。K1とK2を合わせ、2’−ブロモ−4−クロロアセトフェノン、融点91〜92°を得る;収量:5.88g(76%)。
b)
8.09mlの水酸化ヒドラジニウムを、25.65gのO−エチルジチオ炭酸カリウムの、24mlの水溶液に、攪拌しながら液滴で徐々に加え、この混合物を、室温でさらに6時間攪拌する。この混合物を、室温で16時間放置して静置し、次いで12mlの水を加え、この混合物をエーテルで抽出する。合わせたエーテル相を、乾燥し、濾過し、蒸発させて乾燥し、16.4gのエチルヒドラジンカルボチオナート(hydrazinecarbothionate)を得る。
c)
5.17gのエチルヒドラジンカルボチオナート(43mmol)を、10.04gの2’−ブロモ−4−クロロアセトフェノン(43mmol)の、40mlのアセトニトリル溶液に加え、この混合物を、室温で3時間攪拌し、その間に沈殿物が徐々に形成する。反応混合物を、吸引しながら濾過し、少量のアセトニトリル、次いでエーテルで洗浄し、乾燥し、6.59g(68%)の5−(4−クロロフェニル)−3,6−ジヒドロ−1,3,4−チアジアジン−2−オンを得る。
d)
4.19gの3−ニトロベンジルブロミドおよび9.95gの炭酸カリウムを、4.00gの5−(4−クロロフェニル)−3,6−ジヒドロ−1,3,4−チアジアジン−2−オンの、80mlのアセトニトリル溶液に加え、この混合物を80°でさらに2時間攪拌する。この混合物を、水中に注ぎ、ジエチルエーテルで2回抽出し、乾燥し、濾過し、蒸発させて乾燥する。残留物に少量のジエチルエーテルを加え、これを結晶化し、真空乾燥キャビネット内で、50℃で乾燥し、5.5g(86%)の5−(4−クロロフェニル)−3−(3−ニトロベンジル)−3,6−ジヒドロ−1,3,4−チアジアジン−2−オンを得る。
e)
5.47gの5−(4−クロロフェニル)−3−(3−ニトロベンジル)−3,6−ジヒドロ−1,3,4−チアジアジン−2−オンを、THF100ml中に溶解させ、続いて1.3gのラネーニッケルを加える。続いて、水素を、出発材料がもはや検出可能でなくなるまで通過させる。ワークアップのために、触媒を濾別し、THFで洗浄し、濾液を蒸発させて乾燥し、ジクロロメタン/ジエチルエーテルから再結晶化し、4.6g(94%)の3−(3−アミノベンジル)−5−(4−クロロフェニル)−3,6−ジヒドロ−1,3,4−チアジアジン−2−オンを得る。
f)
200mg(0.603mmol)の3−(3−アミノベンジル)−5−(4−クロロフェニル)−3,6−ジヒドロ−1,3,4−チアジアジン−2−オン、121mg(0.603mmol)の4−ニトロフェニルクロロホルメートおよび50μlのピリジン(0.6mmol)を、多段攪拌容器(multistirrer vessel)内のジクロロメタン2ml中に溶解させ、続いて室温で40分間攪拌する。続いて、104mg(0.904mmol)のC−(1−メチルピロリジン−3−イル)メチルアミンおよび230μlのジイソプロピルエチルアミンの、1mlのジクロロメタン溶液を加え、反応混合物を、室温で16時間攪拌する。ワークアップのために、この混合物を、20mlのジクロロメタンで希釈し、有機相を、10mlの1N NaOHで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーター内で蒸発させて乾燥する。精製は、クロマトグラフィー(約10gのシリカゲル Si60、25〜40μm、勾配(ジクロロメタン/メタノール):30分 10〜60%のMeOH/15ml/分)によって行う。生成物画分を、蒸発させて乾燥し、ジクロロメタン/ジエチルエーテルから結晶化する。収量:67mg(24%)の(「A1」)、融点 105〜107°;RT 4.45分;
1H NMR(250MHz,DMSO−d6)δ 8.453(S,1H)、7.859(D,2H)、7.550(D,2H)、7.406(S,1H)、7.308(D,1H)、7.180(T,1H)、6.872(D,1H)、6.203(T,1H)、4.976(S,2H)、4.331(S,2H)、3.053(T,2H)、2.493(M,2H)、2.422(M,2H)、2.238(M,2H)、2.238(S,3H)、1.862(M,1H)、1.408(M,1H)。
以下の化合物が、同様に得られる。
Figure 0005227179
Figure 0005227179
実施例2
N−{3−[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−6H−1,3,4−チアジアジン−3−イルメチル]フェニル}−N’−(2−ジメチルアミノエチル)オキサルアミド(「A7」)の調製は、以下のスキーム
Figure 0005227179
に同様に行う。
2.1
400mg(1.205mmol)の3−(3−アミノベンジル)−5−(4−クロロフェニル)−3,6−ジヒドロ−1,3,4−チアジアジン−2−オン(実施例1eから)および126μl(1.567mmol)のピリジンを、8mlの多段攪拌容器内のジクロロメタン5ml中に溶解させ、続いて147μl(1.325mmol)のエチルクロロホルミルホルメートを、室温で加える。添加が完了したら、この混合物を、さらに15分間攪拌する。ワークアップのために、反応混合物を、20mlのジクロロメタンで希釈し、続いて10mlの1N HCl水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ロータリーエバポレーター内で蒸発させて乾燥する。残留物を、メタノール/ジエチルエーテルから結晶化する。収量445mg(85%)のエチルN−{3−[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−6H−1,3,4−チアジアジン−3−イルメチル]フェニル}オキサラミナート(「A9」)、RT 5.68。
2.2
400mg(0.926mmol)のエチルN−{3−[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−6H−1,3,4−チアジアジン−3−イルメチル]フェニル}オキサラミナートを、メタノール4ml中に溶解させ、続いて47mg(1.111mmol)のLiOH×H2Oを加える。反応混合物を、室温で30分間攪拌する。ワークアップのために、この反応混合物を、30mlのジクロロメタンで希釈し、続いて10mlの1N HCl水溶液で洗浄する。この操作の間に、生成物が、分液漏斗中で沈殿する。沈殿物を、吸引しながら濾別し、ジエチルエーテルで粉砕し、乾燥キャビネット内で、50℃で乾燥する。収量319mg(85%)のN−{3−[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−6H−1,3,4−チアジアジン−3−イルメチル]フェニル}オキサルアミド酸(「A8」)、RT 4.27。
2.3
120mg(0.297mmol)のN−{3−[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−6H−1,3,4−チアジアジン−3−イルメチル]フェニル}オキサルアミド酸、27mg(0.3mmol)のN,N−ジメチルエタンジアミン、115mgのEDCI(0.6mmol)、41mg(0.3mmol)のヒドロキシベンゾトリアゾールおよび61mg(0.6mmol)のN−メチルモルホリンを、8mlの多段攪拌容器内のジメチルホルムアミド1ml中に溶解させ、室温で一晩攪拌する。反応混合物を、RP−HPLC(アセトニトリル/H2O/0.1%のTFA:勾配 1〜60%のB)によって精製する。収量:45mg(32%)のN−{3−[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−6H−1,3,4−チアジアジン−3−イルメチル]−フェニル}−N’−(2−ジメチルアミノエチル)オキサルアミド(トリフルオロ酢酸塩)(「A7」)。
実施例3
標準的な条件下での、
Figure 0005227179
の、メチルスルホニルクロリドとの反応により、化合物「A13」
Figure 0005227179
を得る。
化合物「A14」
Figure 0005227179
が、同様に得られる。
薬理学的データ
Figure 0005227179
以下の実施例は、薬物に関する。
実施例A:注射バイアル
100gの式Iの活性成分および5gのリン酸水素二ナトリウムの、3lの2回蒸留水中の溶液を、2N塩酸を用いてpH6.5に調節し、滅菌濾過し、注射バイアル中に移し、滅菌条件下で凍結乾燥し、滅菌条件下で密封する。各注射バイアルは、5mgの活性成分を含有する。
実施例B:坐剤
20gの式Iの活性成分の、100gのソーヤレシチンおよび1400gのカカオ脂との混合物を融解し、型に流し込み、冷却させる。各坐剤は、20mgの活性成分を含有する。
実施例C:溶液
940mlの2回蒸留水中に、1gの式Iの活性成分、9.38gのNaH2PO4・2H2O、28.48gのNa2HPO4・12H2O、および0.1gの塩化ベンザルコニウムから溶液を調製する。pHを6.8に調節し、この溶液を1lに調合し、照射によって滅菌する。この溶液は、点眼剤の形態で用いることができる。
実施例D:軟膏剤
500mgの式Iの活性成分を、無菌条件下で、99.5gのワセリンと混合する。
実施例E:錠剤
1kgの式Iの活性成分、4kgのラクトース、1.2kgのジャガイモデンプン、0.2kgのタルクおよび0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を、各錠剤が10mgの活性成分を含有するように、従来様式で圧縮することによって錠剤を得る。
実施例F:糖衣錠
錠剤を、実施例Eと同様に圧縮し、続いてショ糖、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカントおよび染料のコーティングを従来様式で塗布する。
実施例G:カプセル剤
2kgの式Iの活性成分を、各カプセル剤が、20mgの活性成分を含有するように、従来様式で、硬ゼラチンカプセル中に入れる。
実施例H:アンプル
1kgの式Iの活性成分の、60lの2回蒸留水中の溶液を滅菌濾過し、アンプル中に移し、滅菌条件下で凍結乾燥し、滅菌条件下で密封する。各アンプルは、10mgの活性成分を含有する。

Claims (13)

  1. 式Iの化合物
    Figure 0005227179

    [式中、
    1は、HalまたはCNを表し、
    2は、Hを表し、
    Bは、NHCOCONH(CH 2 n 3 、NHCONH(CH 2 n 3 、またはNHSO 2 (CH 2 n 3 を表し、
    Qは、存在しないか、または1〜4個のC原子を有するアルキレンを表し、
    3は、Het、NHA、NAA’、または、
    1〜6個のC原子を有するアルキルを表し、それは、非置換であるか、OHによって一置換されており、
    Hetは、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリン−4−イル、ピペラジニル、1,3−オキサゾリジン−3−イルまたはイミダゾリジニルを表し、これらの基は、Aによって、一置換または二置換されていることもでき
    A、A’は、それぞれ互いに独立に、1〜7個のH原子が、F、Clおよび/またはBrによって置換されていることができる、1〜10個のC原子を有する、非分岐または分岐のアルキル、
    3〜8個のC原子を有するシクロアルキル、あるいは
    4〜10個のC原子を有するシクロアルキルアルキレンを表し、
    Halは、F、Cl、BrまたはIを表し、
    nは、0、1、2または3を表す]、
    あるいは、医薬として使用可能なその溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体。
  2. A、A’が、それぞれ互いに独立に、1〜5個のH原子が、Fおよび/または塩素によって置換されていることができる、1〜6個のC原子を有する、非分岐または分岐のアルキルを表す、請求項1に記載の式Iの化合物、あるいは、医薬として使用可能なその溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体。
  3. Figure 0005227179
    Figure 0005227179
    の群から選択される1種である、請求項1に記載の化合物、あるいは、医薬として使用可能なその溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の式Iの化合物、あるいは、医薬として使用可能なその溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体の調製のための方法であって、
    a)式Iaの化合物
    Figure 0005227179

    (Bは、NH2を表し、
    1、R2およびQは、請求項1に示した意味を有する)を、
    a)イソプロイリデンクロロホルメート、
    b)p−ニトロフェニルクロロホルメート、
    c)ジホスゲン、
    d)トリホスゲン、
    の群から選択されるカップリング試薬、および式IIの化合物
    2N(CH2n3 II
    (nおよびR3は、請求項1に示した意味を有する)
    と反応させることによって、BがNHCONH(CH2n3を表す、式Iの化合物に変換されること、または
    b)式Iaの化合物が、アシル化またはスルホニル化されること、および/または
    式Iの塩基もしくは酸が、その塩の1つに変換されること
    を特徴とする方法。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の式Iの化合物、ならびに、医薬として使用可能なその溶媒和物、塩、互変異性体および立体異性体の少なくとも1種の化合物と、任意選択により、賦形剤および/または補助剤を含む薬物。
  6. 固形腫瘍の治療用の薬物の調製のための、請求項1から3のいずれか1項に記載の式Iの化合物、並びに、医薬として使用可能なその溶媒和物、塩、互変異性体および立体異性体の少なくとも1種の化合物の使用。
  7. 前記固形腫瘍が、扁平上皮、膀胱、胃、腎臓の、頭頸部、食道、頸部、甲状腺、腸、肝臓、脳、前立腺、尿生殖路、リンパ系喉頭および/または肺の腫瘍の群に由来する、請求項に記載の使用。
  8. 前記固形腫瘍が、単球白血病、肺腺癌、小細胞肺癌、膵癌、グリア芽細胞腫および乳癌の群に由来する、請求項に記載の使用。
  9. 前記固形腫瘍が、肺腺癌、小細胞肺癌、膵癌、グリア芽細胞腫、大腸癌および乳癌の群に由来する、請求項に記載の使用。
  10. 血液および免疫系の腫瘍の治療用の薬物の調製のための、請求項1から3のいずれか1項に記載の式Iの化合物、並びに、医薬として使用可能なその溶媒和物、塩、互変異性体および立体異性体の少なくとも1種の化合物の使用。
  11. 前記腫瘍が、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病および/または慢性リンパ性白血病の群に由来する、請求項10に記載の使用。
  12. 請求項1から3のいずれか1項に記載の式Iの化合物、ならびに、医薬として使用可能なその溶媒和物、塩、互変異性体および立体異性体の少なくとも1種の化合物と、少なくとも1種の別の薬物活性成分を含む薬物。
  13. (a)有効量の、請求項1から3のいずれか1項に記載の式Iの化合物、ならびに、医薬として使用可能なその溶媒和物、塩、互変異性体および立体異性体の少なくとも1種の化合物と、
    (b)有効量の別の薬物活性成分
    の別個のパックからなる、セット(キット)。
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