JP5226235B2 - 液体濾過用フィルター濾材 - Google Patents

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Description

本発明は、液体中に含まれる微粒子を分離捕捉する液体濾過用フィルター濾材に関するものである。さらに詳しくは、金属の型彫り、切断加工等に使用される放電加工機の加工液中に含まれる加工屑やIC生産における基盤のウェハの切断、研磨、エッチングなどの工程で使用される超純水中に含まれる加工屑を効率よく除去し、清澄な液体を得るための濾材に関するものである。
濾材の性能を評価するに際して、不可欠な項目には濾過効率と濾過抵抗がある。濾材としては、濾過効率ができるだけ高く、濾過抵抗ができるだけ低いことが望ましいが、この2つの性能は相反する性能である。即ち、濾材を緻密な構造とすれば濾過効率を高めることができるが、その場合濾過抵抗が大きくなる。反対に濾過抵抗を小さくすると、濾過効率が低くなる。
濾材の構造には大きく分けて2種類あり、一つは「内部濾過タイプ」であり、これは濾材の内部で固体粒子を捕捉する構造の濾材である。もう一つは「表面濾過タイプ」であり、これは濾材の表面で固体粒子を捕捉する構造の濾材である。
従来、放電加工機やIC生産工程で使用されている液体濾過用の濾材としては、天然パルプと有機繊維の混抄シートにフェノール樹脂等を含浸処理したシートやポリエステル不織布などが使用されていた。しかし、これらは濾過効率が低く、寿命が短いなどの問題があった。また、高性能濾材としてフッ素系樹脂等の多孔質シートがあるが、高価なため特殊用途に限定され、多量の液体を処理する濾材としては不適当であった。
これらの問題を解決する濾材の一つとして、水での湿潤時の破裂強度が5kgf/cm以上となるように部分的に熱圧着させていることが提案されている。(特許文献1)
しかしながら、熱圧着することにより、熱圧着された部分の濾材空隙が潰れ濾過効率が落ちる欠点があった。
また、濾過層と支持体層を抄き合せ一体化した液体濾過用フィルター濾材で、支持体層にバインダーを付与させて、横方向の湿潤引張強度が0.98kN/m以上になるように提案されている。(特許文献2)
しかしながら、支持体層だけにバインダーを付与させることで、濾材の空隙構造が不均一になり、濾過が濾材内で均一に行われず、初期の濾過精度のばらつきが大きくなることなどの問題があった。
また、2層構造の液体用濾過フィルター濾材で、基材は液晶性高分子パルプ1〜80重量%と繊維径5μm以上の有機繊維を20〜99重量%とにより構成し、支持体層に繊維径5μm以上で繊維長5mm以上の1種以上の有機繊維を含み、濾材層と支持体層の厚みの比、最大ポア径、捕集効率をコントロールすることが提案されている。(特許文献3)
しかしながら、2層構造であるため、ケークの形成が急激に起こり、初期濾過は良好であるが、ライフが短いなどの問題があった。
また、繊維径5μm以下の極細有機繊維及び極細無機繊維を20〜80重量%と、繊維径5μm以上の有機繊維及び無機繊維を80〜20重量%からなる濾材が提案されている。(特許文献4)
また、シートの地合をコントロールすることにより、強度低下の少ない濾材が提案されている。(特許文献5)
しかしながら、近年の液体濾過の流速の高速化に伴い、一定時間当たりの加工屑の発生量が非常に多くなり、目詰まりが早くやってきていることから、新しいタイプの濾材を求められているのが現実である。
特開平11−165009号公報 特開2003−38918号公報 特開2006−61789号公報 特開2002−85918号公報 WO2006−008828号公報
本発明は、初期濾過効率が高く、ライフ(寿命)の長い液体濾過用フィルター濾材を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ライフと濾過液の処理流量を増加させるためには、気相中における濾材の圧力損失と透過率から求められるPF値と、濾材の撥水性をコントロールすることが最も重要なことであることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明はJIS B9908に準じて面風速5.3cm/秒の条件で測定された気相中における濾材の圧力損失と、フタル酸ジオクチル(DOP)粒子0.3μm単分散の透過率から以下の式で求められるPF値(Y)
PF値(Y)=Log10{(DOP透過率(%))/100}×(-100)/{(圧力損失(Pa)/9.81)
と,
MIL−STD−282記載の測定法に準拠し測定された撥水性(X)から算出される値が,
以下の式1
[数1]
Y≦50e−0.0065X
[式中、eはネイピア数(自然対数の底)であり、2.71828で近似される。]
を満足することを特徴とした液体濾過用フィルター濾材に関する。
本発明の一つの実施態様は、濾材が繊維層濾材であり、合成樹脂系バインダーを付与することを特徴とした上記液体濾過用フィルター濾材に関する。
本発明の別の一つの実施態様は、濾材が繊維層濾材であり、付与する合成樹脂系バインダーとしてアクリル系、酢酸ビニル系、スチレン−ブタジエン系、ウレタン系、ナイロン系バインダーの少なくとも1種以上が選ばれていることを特徴とした、液体濾過用フィルター濾材である。
更に別の一つの実施態様は、界面活性剤を付与してなることを特徴とした液体濾過用フィルター濾材である。
液体濾過用フィルター濾材で用いる合成樹脂系バインダーの種類、圧力損失、DOP透過率、撥水性をコントロールすることによって、初期濾過効率が高く、ライフが長い液体濾過用フィルター濾材が得られる。
以下に本発明の詳細を記載する。
本発明の濾材の重要な要件として、初期濾過効率とライフの向上並びに濾過水の処理流量の増加を同時に満たすには、JIS B9908に準じて気相中における面風速5.3cm/秒の条件で測定された気相中における濾材の圧力損失と気相中にて測定されるフタル酸ジオクチル(DOP)粒子0.3μm単分散の透過率から求められるPF値(Y)と,MIL−STD−282記載の測定法に準拠し測定された撥水性(X)から算出される値が,以下の式1
[数2]
Y≦ 50e−0.0065X
[式中、eはネイピア数(自然対数の底)であり、2.71828で近似される。]
に当てはまることが必要である。ただし、Xの値は0≦である。
濾材の圧力損失と透過率から求められるPF値(Y)の値が、撥水性(X)から求められる値よりも低い場合は、初期濾過効率、並びにライフの向上と濾過液の処理流量の増加が同時にもたらされる。逆に、高い場合には初期濾過効率が高い値が得られたとしても、ライフと濾過液の処理流量が著しく低下する。
また、ここで用いられるPF値とは、面積100cmの濾材に対し、JIS B9908に準じて気相中における面風速5.3cm/秒で測定される気相中における濾材の圧力損失と、0.3μmのフタル酸ジオクチル(DOP)粒子の透過率の以下の関係式から求められる。
PF値 ={Log10(DOP透過率(%)/100)×(−100)}/(圧力損失(Pa)/9.81)
DOP透過率(%)=(濾過後の粒子数)/(濾過前の粒子数)×100
濾材の構成については、前記要件を満たす濾材であれば、本発明の効果を得ることができるので、制限されるものではないが、最良の形態を記載する。
本発明で濾材構成繊維としては、無機繊維、有機合成繊維、天然繊維及びその誘導体が挙げられる。具体的には、無機繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、ロックファイバー、ステンレスファイバーなどが挙げられる。有機合成繊維としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ビニロンなどが挙げられる。天然繊維及びその誘導体としては、パルプ、麻、リンター、綿、わら等が挙げられる。
また、有機合成繊維の内、一部あるいは全部を熱融着型複合繊維、並びにビニロン繊維のような湿熱溶解繊維、いわゆる繊維状有機バインダーを使用してもかまわない。
熱融着型複合繊維とは、ポリオレフィン系複合繊維が挙げられ、芯鞘タイプ(コアシェルタイプ)、並列タイプ(サイドバイサイドタイプ)などが挙げられるが、これに限定されるものではない。代表的な複合繊維としては、例えばポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコール(鞘)の組み合わせ、ポリエステル(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせなどが挙げられる。
また、組成の違う繊維状有機バインダーを2種類以上使用しても、なんら問題は無い。
これらの繊維をシート化する場合、一般的には乾式法、湿式法などの抄紙法が挙げられる。乾式法の抄紙機としては、メルトブロー法、スパンボンド法、スパンレース法などが挙げられる。また、湿式法の抄紙機としては、長網抄紙機、円網抄紙機、傾斜ワイヤー抄紙機などが挙げられるが、シートの地合の均一性が粒子の透過率に影響を及ぼす場合が大きいので、シートの地合が良好な湿式法でウェブを形成し、シート化を行うことが好ましい。
本発明における合成樹脂系バインダーの付与は、本発明の効果を得るのに特に重要である。
本発明で用いられる合成樹脂系バインダーとは、ラテックス状、溶液状、エマルジョン状等の液状乃至は粘ちょう性の合成樹脂系バインダー、特に好ましくはラテックス状バインダーである。その中でも、アクリル系ラテックス、酢ビ系ラテックス、ウレタン系ラテックス、スチレンーブタジエン系ラテックス、NBR系ラテックスを単独、又は2種類以上併用できる。
しかしながら、これら合成樹脂系バインダーを使用することは、式1の関係を損なわない限り何ら問題無いが、対基材あたり20質量%以下の付与にとどめることが好ましい。20質量%を超えると,フィルター濾材繊維との交点に合成樹脂系バインダーの膜が多くなり、気相中における濾材の圧力損失と撥水性が大きくなりすぎ、式1の関係を損なう。
また、合成樹脂系バインダーを濾材に付与することにより、式1の関係を損なう恐れがある場合は、あらかじめ合成樹脂系バインダーの乾燥膜表面の接触角を測定し、接触角の値が大きく、水濡れ性の良好なものを選ぶことが好ましい。
また、式1の関係を維持するために、上記合成樹脂系ラテックスを使用した撥水性の高い濾材に対し、界面活性剤を撥水性低下の目的で用いることは、さらに効果を高める。
本発明で用いられる界面活性剤とは、脂肪酸系、高級アルコール系、ベタイン系、アセチレン系等が挙げられる。
濾材への界面活性剤の付与については、濾過時の溶出による発泡を最小限にするため、添加率も最小限にとどめることが好ましく、対濾材あたり1質量%以下の付与にとどめることが望ましい。好ましくは、対濾材あたり0.01〜1質量%、さらに好ましくは、0.03〜0.5質量%である。
濾材への界面活性剤の付与方法は、濾材の製造段階の抄紙時に付与するのが好ましいが、製造された濾材を界面活性剤含有水溶液に浸漬し、乾燥することもできる。
また、ウェブからシート化に際し、ウェブへのプレス、乾燥による加熱、キャレンダーリングによるシートの表面の均一性改善等を行うことは、式1の関係を損なわない限り何ら問題ない。
乾燥する場合の方法として、シリンダーバインダー、スルードライヤー、赤外線ドライヤーなどがある。
ただし、乾燥温度は使用する熱融着繊維の種類にも左右されるが、60℃〜170℃の範囲が望ましい。60℃未満の場合は、繊維間や繊維と合成樹脂バインダーとの接着不良が起こりやすく、強度不足に陥る。 また、170℃よりも高い温度では、基材の繊維状バインダーや合成樹脂バインダーによる膜化や硬化が進み、撥水性が上昇しすぎるため、式1の関係を損なうことになる。
また、キャレンダー加工の方法としては、スチール/スチール、スチール/樹脂、スチール/コットンなどのロール組合せが挙げられる。また、これら2種類以上の使用は、式1の関係を損なわない限り何ら問題無い。
[実施例]
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における目付質量、気相中における濾材の圧力損失、0.3μmDOP透過率、PF値、撥水性、初期濾過効率、ライフの測定に関しては、以下の方法で測定を行った。
本発明で測定を行った目付質量は、JIS L1096に準拠して行った。また、気相中における濾材の圧力損失は、有効面積100cmの濾紙に面風速5.3cm/秒で空気を通過させたときの差圧をマノメーターを用いて測定した。0.30μmDOP透過率については、ラスキンノズルで発生させた多分散DOP粒子を含む空気を、有効面積100cmの濾紙に面風速5.3cm/秒で通過させ、そのときの透過率を、レーザーパーティクルカウンターを用いて測定した。PF値は、上述の圧力損失とDOP透過率から、以下の式を用いて求めた。
PF値=Log10(DOP透過率(%)/100)×(−100)/{(圧力損失)/9.81}
撥水性は、MIL−STD−282に準拠して測定した。
初期濾過効率は、JIS Z8901で規定されている試験用ダスト8種粉体を500ppmの濃度になるように水で希釈したものを試験用液体とした。この試験用液体100mlを、有効面積14cm、差圧320mmHOで濾過し、濾過前後の液を絶乾になるまで加熱後秤量し、以下の式から算出した値を初期濾過効率とした。
初期濾過効率(%)=[{(濾過前の粒子質量)−(濾過後の粒子質量)}/(濾過前の粒子質量)]×100
初期濾過効率が80%を超えると非常に良好であり、50%を超えていれば実使用に問題が無い。しかし、50%未満であれば濁りが目視でも確認できるレベルであり、実使用上で支障が出る。
ライフは、上記試験液体を10回繰り返し濾過した後、上記試験と同様に11回目の濾過を行い、その時の濾過時間を測定して濾過速度(単位:cc/cm・min)を算出した。濾過速度の数値が大きいほどライフが良好であり、4cc/cm・minであればライフは良好である。
繊維径約5μmのポリエステル繊維(帝人ファイバー社製 0.3デシテックス×5mm)と、繊維径約12μmのポリエステル熱融着バインダー繊維(ユニチカ社製 エステル4080 1.7デシテックス×5mm)を質量比で60:40の繊維配合になるように混合し、水性スラリーを作成して、これらのスラリーから抄紙機を用いて、目付質量68g/mになるシートを形成し、この湿紙の状態のシートに合成樹脂バインダーとして、アクリル系ラテックス(大日本インキ化学工業製 ボンコートSFA−33)を15質量%になるように基材に付与し,130℃で乾燥させ、圧力損失が25Pa、0.3μmDOP透過率が97.7%、PF値が0.40、撥水性が700mmの液体濾過用フィルター濾材を得た。
繊維径約3μmのガラス繊維(ジョンズ マンビル社製 #110)と、繊維径約12μmのポリエステル熱融着バインダー繊維(ユニチカ社製 エステル4080 1.7デシテックス×5mm)を質量比で60:40の繊維配合になるように混合し、水性スラリーを作成し、合成樹脂バインダーを10質量%付与した以外は、実施例1と同様にして、圧力損失が30Pa、0.3μmDOP透過率が62.4%、PF値が6.7、撥水性が250mmの液体濾過用フィルター濾材を得た。
繊維径約0.7μmのガラス繊維(ジョンズ マンビル社製 #106)と、繊維径約12μmのポリエステル熱融着バインダー繊維(ユニチカ社製 エステル4080 1.7デシテックス×5mm)を質量比で40:60の繊維配合になるように混合し、水性スラリーを作成し、合成樹脂バインダーを5質量%付与した以外は、実施例1と同様にして、圧力損失が250Pa、0.3μmDOP透過率が0.40%、PF値が9.4、撥水性が200mmの液体濾過用フィルター濾材を得た。
繊維径約0.7μmのガラス繊維(ジョンズ マンビル社製 #106)と、繊維径約12μmのポリエステル熱融着バインダー繊維(ユニチカ社製 エステル4080 1.7デシテックス×5mm)を質量比で40:60の繊維配合になるように混合し、水性スラリーを作成し、合成樹脂バインダーを10質量%及びアセチレン系界面活性剤(日信化学工業製 オルフィンSTG)を0.3質量%付与した以外は、実施例1と同様にして、圧力損失が245Pa、0.3μmDOP透過率が58.1%、PF値が10.1、撥水性が230mmの液体濾過用フィルター濾材を得た。
繊維径約0.7μmのガラス繊維(ジョンズ マンビル社製 #106)と、繊維径約12μmのポリエステル熱融着バインダー繊維(ユニチカ社製 エステル4080 1.7デシテックス×5mm)を質量比で40:60の繊維配合になるように混合し、水性スラリーを作成し、合成樹脂バインダーを2質量%付与した以外は、実施例1と同様にして、圧力損失が230Pa、0.3μmDOP透過率が0.15%、PF値が12.1、撥水性が150mmの液体濾過用フィルター濾材を得た。
[比較例1]
繊維径約5μmのポリエステル繊維(帝人ファイバー社製 0.3デシテックス×5mm)と、繊維径約12μmのポリエステル熱融着バインダー繊維(ユニチカ社製 エステル4080 1.7デシテックス×5mm)を質量比で60:40の繊維配合になるように混合し、水性スラリーを作成して、これらのスラリーから抄紙機を用いて、目付質量68g/mになるシートを形成し、この湿紙の状態のシートに合成樹脂バインダーとして、オレフィン系ラテックス(三井化学製 ザイクセンA)を15質量%になるように基材に付与し,130℃で乾燥させ、圧力損失が25Pa、0.3μmDOP透過率が97.8%、PF値が0.38、撥水性が900mmの液体濾過用フィルター濾材を得た。
[比較例2]
繊維径約3μmのガラス繊維(ジョンズ マンビル社製 #110)と、繊維径約12μmのポリエステル熱融着バインダー繊維(ユニチカ社製 エステル4080 1.7デシテックス×5mm)を質量比で60:40の繊維配合になるように混合し、水性スラリーを作成し、合成樹脂バインダーをオレフィン系ラテックス(三井化学製 ザイクセンA)5質量%付与した以外は、比較例1と同様にして、圧力損失が30Pa、0.3μmDOP透過率が60.4%、PF値が7.2、撥水性が330mmの液体濾過用フィルター濾材を得た。
[比較例3]
繊維径約0.7μmのガラス繊維(ジョンズ マンビル社製 #106)と、繊維径約12μmのポリエステル熱融着バインダー繊維(ユニチカ社製 エステル4080 1.7デシテックス×5mm)を質量比で40:60の繊維配合になるように混合し、水性スラリーを作成し、合成樹脂バインダーをアクリル系ラテックス(大日本インキ化学工業社製 ボンコートSFA−33)を10質量%付与した以外は、比較例1と同様にして、圧力損失が250Pa、0.3μmDOP透過率が0.64%、PF値が8.6、撥水性が450mmの液体濾過用フィルター濾材を得た。
[比較例4]
繊維径約0.7μmのガラス繊維(ジョンズ マンビル社製 #106)と、繊維径約12μmのポリエステル熱融着バインダー繊維(ユニチカ社製 エステル4080 1.7デシテックス×5mm)を質量比で60:40の繊維配合になるように混合し、水性スラリーを作成し、合成樹脂バインダーをオレフィン系ラテックス(三井化学製 ザイクセンA)2質量%付与した以外は、比較例1と同様にして、圧力損失が300Pa、0.3μmDOP透過率が0.014%、PF値が12.6、撥水性が250mmの液体濾過用フィルター濾材を得た。
Figure 0005226235
実施例1〜5で作成した液体濾過用フィルター濾材は、式1の関係を満たし、初期濾過効率およびライフも良好なものであった。
比較例1は、合成樹脂系バインダーがオレフィン系ラテックスであり、PF値が式1から求められる値を超える値であったため、初期濾過効率及びライフが著しく低下した。
比較例2は、実施例2と同じ繊維配合ではあるが、合成樹脂系バインダーがオレフィン系ラテックスであり、PF値が式1から求められる値を超える値であったため、初期濾過効率及びライフが著しく低下した。
比較例3は、実施例4と同じ繊維配合、合成樹脂系バインダーではあるが、撥水性が高く、PF値が式1から求められる値を超える値であったため、初期濾過効率は良好であったが、ライフが著しく低下した。
比較例4は、PF値が式1から求められる値を超える値であったため、初期濾過効率は良好であったが、ライフが著しく低下した。

Claims (5)

  1. JIS B9908に準じて面風速5.3cm/秒の条件で測定された気相中における濾材の圧力損失と、フタル酸ジオクチル(DOP)粒子0.3μm単分散の透過率から以下の式で求められるPF値(Y)
    PF値(Y)=Log10{(DOP透過率(%))/100}×(−100)/{(圧力損失(Pa)/9.81)
    と、
    MIL−STD−282記載の測定法に準拠し測定された撥水性(X)から算出される値が、
    以下の式1
    [数1]
    Y≦50e−0.0065X
    [式中、eはネイピア数(自然対数の底)であり、2.71828で近似される。]
    を満足し、かつ、ガラス繊維又はポリエステル繊維と、ポリエステル熱融着バインダー繊維とより成る繊維層濾材であることを特徴とした液体濾過用フィルター濾材。
  2. 該濾材において、合成樹脂系バインダーを付与することを特徴とした請求項1記載の液体濾過用フィルター濾材。
  3. 成樹脂系バインダーとしてアクリル系、酢酸ビニル系、スチレン−ブタジエン系、ウレタン系、ナイロン系バインダーの少なくとも1種以上が選ばれていることを特徴とした、請求項2に記載の液体濾過用フィルター濾材。
  4. 成樹脂系バインダーとしてアクリル系ラテックスが選ばれていることを特徴とした請求項に記載の液体濾過用フィルター濾材。
  5. 該濾材において、界面活性剤を付与してなる請求項1〜のいずれか一つに記載の液体濾過用フィルター濾材。
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