JP5224809B2 - 熱可塑性樹脂組成物および光反射体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物および光反射体 Download PDF

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Description

本発明は、自動車用ランプのハウジング、リフレクター、エクステンション、照明器具等の光反射体用部品に使用される熱可塑性樹脂組成物、および当該熱可塑性樹脂組成物の成形品に光反射金属層が直接形成された光反射体、塗装あるいはアンダーコート層を介して光反射金属層が形成された光反射体、および上記部品に無塗装で使用される成形品に関する。
本願は、2006年1月17日に出願された特願2006−009124号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、自動車用ランプ等に使用されるリフレクターやエクステンション等の光反射体用材料として、熱硬化性樹脂であるバルクモールディングコンパウンド(以下、BMCと略す)が使用されていた。BMCは、耐熱性、寸法安定性に優れるものの、成形サイクルが長く、成形時のバリ等の処理に手間がかかり、生産性が低いという問題があった。これらの問題点を解決する手段として、熱可塑性樹脂を用いる検討が行われている。
熱可塑性樹脂を使った例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂に代表される結晶性樹脂や、ポリカーボネート樹脂に代表される非晶性樹脂等に、種々のフィラーを配合した材料が使用されている。中でも、熱可塑性樹脂としてポリエチレンテレフタレート樹脂とポリブチレンテレフタレート樹脂を用い、これにガラス繊維およびタルクをフィラーとして配合した組成物を用いる方法が広く採用されている。
しかしながら、この方法では、フィラーの浮き出しや離型不良により成形品表面の平滑性が不充分であるため、成形品に光反射金属層を形成するに先立って、アンダーコート処理を施し、成形品表面を平滑にすることが必要であり、この処理なしでは、光反射金属層を形成させても鏡面がでず、満足できる意匠性や光学性能をもつ光反射体が得られない。この様なアンダーコート処理は、アンダーコート材料に使用される溶剤の処理問題、更に塗料の乾燥が必要であるので、余分な工程とともに余分エネルギーが必要になり、かつ、環境に与える負荷が大きいという問題があった。
アンダーコート処理を必要としない光反射体の製造方法として、近年、ダイレクト蒸着(直接蒸着)法が提案されている。このダイレクト蒸着法は、成形品に直接金属を蒸着するか、または成形品にプラズマ活性化処理を施した後に金属膜を蒸着させることにより、成形品表面にアンダーコート処理を施すことなく、光反射金属層を直接形成させる方法である。この際、上述アンダーコート処理の場合と同様に光反射金属層の上に透明保護層を付与することが一般的である。一方、最近では、輝度を高めるために高出力のランプを使用する傾向にあり、また意匠面でハウジング内の容積が小さくなる場合もあり、このためより自動車用ランプ内の温度が上昇し、反射体の基材として160〜180℃の耐熱温度を要求されるようになっている。しかしながら、ダイレクト蒸着法により製造された光反射体においては、アンダーコート処理した光反射体と比較し、高温の環境下で長時間保持されると、光反射層が曇るという問題(加熱曇り)が特に問題とされ、解決が望まれていた。
この加熱曇り現象は蒸着面の目視評価では「白化」による外観不良と表現されるが、現象を細別すると(1)基材樹脂(成形品生地)の熱変形による表面平滑性の低下によって、基材樹脂と金属層とが剥離する現象、(2)基材樹脂から揮発するガスにより、基材樹脂と金属層とが剥離または変形する現象、(3)基材樹脂中の添加剤等の成分の滲み出しによって、基材樹脂と金属層とが剥離または変形する現象等がある。
中でも上記(1)の基材樹脂の熱変形(表面平滑性の低下)は成形品の一次、二次収縮が主要な原因と考えられており、結晶性樹脂(熱可塑性ポリエステル等)では特に影響が大きい。例えば、微細な金型傷が成形品表面に転写された場合、加熱による二次収縮により転写された傷が拡大、顕著になる現象があり、ユズ肌状欠陥を生じさせ蒸着面が白化する。さらにフィラーを配合した材料では成形品表層にあるフィラーの形状が成形品表面に現れ、ユズ肌状欠陥が発生し、さらに酷い場合は目視で分かるブツブツが表面に観察されるようになる。一方、エクステンション等光反射体用成形品は大型化、形状が複雑化する傾向にあり、金型離型性、寸法安定性等の面から成形収縮率を抑制するためにフィラーを配合することが望ましいとされている。
加熱後に成形体の外観が低下する問題を解決するために、種々の試みがなされてきた。特許文献1には、ポリアルキレンテレフタレート樹脂とポリカーボネート樹脂からなる混合樹脂に、変性シリコーンオイル、有機リン化合物、微粉末フィラーおよび有機核剤を特定量配合することにより、優れた表面性、耐熱性および加熱処理後の輝度性を有する光反射体が記載されている。また、特許文献2には、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂に、脂肪酸系表面処理剤で処理された平均粒子径3μm以下の無機充填材を特定量配合することにより、耐熱試験後においても優れた外観および拡散反射性を有する光反射体が記載されている。さらに、特許文献3には、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂に、屈折率が1.61以上、2.5以下であり、その平均粒子径が3μm以下である無機充填材を特定量配合することにより、優れた外観および拡散反射性を有する光反射体が記載されている。
しかし、特許文献1に記載される光反射体は、特許文献1の実施例に記載される通り、目視による輝度評価では優れているが、より厳密な表面外観の評価の指標である拡散反射率の評価では、満足できるものではなかった。また、特許文献2に記載される光反射体は、特許文献2の実施例に記載される通り、耐熱試験後においても優れた拡散反射性を有しているが、フォギング性が十分でなかった。さらには、特許文献3に記載される光反射体は、特許文献3の実施例に記載される通り、耐熱試験後においても優れた拡散反射性を有しているが、低射出速度で成形した場合に拡散反射性が低下する傾向にあった。
特開平11−241006号公報 特開2005−97578号公報 特開2005−194300号公報
本発明の目的は、優れた成形収縮性およびフォギング性、耐熱試験前後(未蒸着および蒸着状態)での優れた外観、耐熱試験前後での優れた拡散反射性、耐熱試験前後での優れた金属層/樹脂基材面の密着性および低射出速度での成形における優れた拡散反射性を有する光反射体用熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の光反射体用熱可塑性樹脂組成物、並びに該組成物からなる光反射体用成形品は
、熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して、TSK−GEL GMHHR−H 7.8
×300をカラムとして用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した
質量平均分子量(Mw)が600,000以上である、熱可塑性樹脂(A)とは異なるビ
ニル重合体(B)0.1〜10質量部を含有し、熱可塑性樹脂(A)が、ポリエステル樹脂であり、ビニル重合体(B)が、(メタ)アクリル酸エステル単量体、芳香族アルケニル単量体およびシアン化ビニル単量体から選ばれる少なくとも一種を構成単位とするものであることを特徴とする。
本発明の光反射体用熱可塑性樹脂組成物から成形される光反射体は、光反射金属層を直接形成させた場合、金属層/樹脂基材面の密着性に優れ、耐熱試験前後での優れた拡散反射性を有する。またその光反射体は、未蒸着の状態においても高い光沢を有加熱時の揮発分が少ない(フォギング性)する。また、本発明の熱可塑性樹脂組成物を低射出速度にて成形された光反射体でも、耐熱試験前後での優れた拡散反射性を有する。
従って、この熱可塑性樹脂組成物は、自動車用ランプのハウジング、リフレクター、エクステンション、照明用ランプケース等の光反射体用基材として、好適に用いることができる。さらに、成形性(表面平滑性、金型離型性)に優れ、かつ成形加工時の流動性が良好なものであるので、デザインの自由度が増し、金型製作コストの低減、光反射体製造の際の生産性、歩留まり向上に寄与できる利点がある。
以下、本発明の熱可塑性樹脂組成物について説明する。
本発明において用いられる熱可塑性樹脂(A)は、特に制限はないが、例えばポリブチレンテレフタレート(以下PBTという)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(以下PETという)樹脂等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いてもよいし、種類の異なる熱可塑性樹脂を2種以上併用してもよい。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、流動性、耐熱性の面から、特にポリエステル樹脂を主成分とする(ポリエステル樹脂の含有量が熱可塑性樹脂(A)全量中50質量%以上である)ことが好ましい。ポリエステル樹脂の含有量の下限値は、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上が特に好ましい。ポリエステル樹脂の含有量の上限値については、特に制限はない。
ポリエステル樹脂としては、芳香族もしくは脂環式のジカルボン酸又はそれらの誘導体と、ポリオールとを重縮合して得られるポリエステルが挙げられる。ジカルボン酸の例としてはテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等があげられる。ポリオールの例としては、メチレン鎖が2〜6であるエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール等のアルキレンジオールや、ビスフェノールAのポリエチレングリコールおよび/またはポリプロピレングリコールの付加体等が挙げられる。
ポリエステル樹脂の具体例としては、PET、PBT、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられ、それら単体を使用してもよいし、組成および/または分子量の異なるポリエステル樹脂を併用した混合物を使用してもよい。
特に、成形性、外観、経済性の観点から、PBTとPETとを併用することが好ましい。これらを併用する場合の混合比率は、特に制限されないが、ポリエステル樹脂全量中、PBT55〜95質量%およびPET5〜45質量%であることが好ましい。PBTの混合比率が55質量%以上の場合に、成形サイクル時間が短くなり生産性が良好となる傾向にあり、95質量%以下の場合に成形品の表面平滑性が良好となる傾向にある。また、PETの混合比率が、5質量%以上の場合に、成形品の表面平滑性が良好となる傾向にあり、45質量%以下の場合に、成形サイクル時間が短くなり生産性が良好となる傾向にある。PBT成分の混合比率の下限値は、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上が特に好ましい。PBT成分の混合比率の上限値は、90質量%以下がより好ましく、85質量%以下が特に好ましい。また、PET成分の混合比率の下限値は、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上が特に好ましい。PET成分の混合比率の上限値は、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下が特に好ましい。
PBTは、特に制限されず、ブチレンテレフタレート単位の単独重合体であってもよいし、ブチレンテレフタレート単位を繰り返し単位中70質量%以上含有する共重合体であってもよい。共重合されるモノマーとしては、テレフタル酸およびその低級アルコールエステル以外の二塩基酸成分として、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、コハク酸等の芳香族もしくは脂肪族多塩基酸またはそれらのエステル等が挙げられる。また、1,4−ブタンジオール以外のグリコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオベンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,3−オクタンジオール等のアルキレングリコール;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族アルコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加体等のアルキレンオキサイド付加体アルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール等のポリヒドロキシ化合物またはそれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。
PBTの分子量は、特に制限されないが、分子量の指標としての25℃における還元粘度(ηsp/C)が0.7〜2.0であることが好ましい。還元粘度が0.7以上の場合に強度が良好となる傾向にあり、2.0以下の場合に流動性および外観が良好となる傾向にある。この還元粘度の下限値は、0.8以上がより好ましく、0.9以上が特に好ましい。また、この還元粘度の上限値は、1.7以下がより好ましく、1.5以下が特に好ましい。
PETは、特に制限されず、エチレンテレフタレート単位の単独重合体であってもよいし、エチレンテレフタレート単位を繰り返し単位中70質量%以上含有する共重合体であってもよい。共重合されるモノマーとしては、テレフタル酸およびその低級アルコールエステル以外の二塩基酸成分として、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、コハク酸等の芳香族もしくは脂肪族多塩基酸またはそれらのエステル等が挙げられる。エチレングリコール以外のグリコール成分としては、例えばジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,3−オクタンジオール等のアルキレングリコール;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族アルコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加体等のアルキレンオキサイド付加体アルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール等のポリヒドロキシ化合物またはそれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。
PETの分子量は、特に制限されないが、分子量の指標としての固有粘度([η])が0.4〜1.0であることが好ましい。固有粘度が0.4以上の場合に強度が良好となる傾向にあり、1.0以下の場合に流動性および外観が良好となる傾向にある。この固有粘度の下限値は、0.45以上がより好ましく、0.5以上が特に好ましい。また、この固有粘度の上限値は、0.9以下がより好ましく、0.8以下が特に好ましい。
次に、本発明に用いられる熱可塑性樹脂(A)とは異なるビニル重合体(B)について説明する。
本発明において、ビニル重合体(B)成分は成形品に高い表面平滑性と生地光沢を付与し、さらに加熱曇り抑止効果を付与する作用を奏するものである。このビニル重合体(B)成分を熱可塑性樹脂に配合することにより、得られる成形体に高い表面平滑性を付与し、かつ加熱処理前後とも成形品表面に高い光沢を得ることができる。特に、射出成形時に充分な射出速度・射出圧が得られず発生する成形品の表面欠陥(フィラーの浮き出し、フローマーク等)を改善し、これらの微細な表面欠陥により生じる加熱収縮を低減し、加熱曇りを抑制する。このため、金属膜蒸着品においては加熱曇り(金属膜を曇らせること)が極めて少なく、また塗装・蒸着なしでランプエクステンション等の反射体部品に好適に用いることが可能である。
ビニル重合体(B)のTSK−GEL GMHHR−H 7.8×300をカラムとして用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した質量平均分子量(Mw)は、600,000以上である。質量平均分子量(Mw)が600,000以上の場合、得られる成形品の外観が向上する。さらには、800,000以上が好ましい。また、質量平均分子量(Mw)は、17,000,000以下であるであることが好ましい。質量平均分子量(Mw)が17,000,000を超えると得られる成形品の外観が低下する場合がある。
ビニル重合体(B)の含有量は、熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して0.1〜10質量部である。ビニル重合体(B)の含有量が0.1質量部以上の場合に成形品表面に良好な平滑性と高い光沢が得られる傾向がある。ビニル重合体(B)の含有量が10質量部以下の場合には、成形時の流動性と成形品の耐熱性が優れるため、加熱後の外観が良好である。この含有量の下限値は0.5質量部がより好ましく、1質量部が特に好ましい。また、この含有量の上限値は5質量部がより好ましく、3質量部が特に好ましい。
本願発明で使用されるビニル重合体(B)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体、芳香族アルケニル単量体およびシアン化ビニル単量体から選ばれる少なくとも一種を構成単位とするものである。
なお、本発明において、「(メタ)」アクリル酸エステル」とは、「メタクリル酸エステル」または「アクリル酸エステル」を表す。
(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、特に制限されないが、例えば、直鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、分岐状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、環状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
直鎖状のアルキル基を有するものとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられ、分岐があるアルキル基を有するものとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられ、環状のアルキル基を有するものとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。
芳香族アルケニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン等が挙げられ、特にスチレンが好ましい。
シアン化ビニル単量体としてはアクリロニトニル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、フマロニトリル等が挙げられ、特にアクリロニトリルが好ましい。
ビニル重合体(B)としては、(メタ)アクリル酸エステル重合体が好ましい。 (メタ)アクリル酸エステル重合体は、上記の単量体単位の中でも、特にメタクリル酸メチル単位を含有することが好ましい。メタクリル酸メチル単位の含有量は、特に制限されないが、(メタ)アクリル酸エステル重合体中30〜90質量%の範囲が好ましい。メタクリル酸メチル単位の含有量の下限値は40質量%以上がより好ましく、また、上限値は70質量%以下がより好ましい。
メタクリル酸エステル重合体は、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位以外にも、これらと共重合可能な他の単量体単位、例えば芳香族アルケニル単量体単位、シアン化ビニル単量体単位、酢酸ビニル等のビニルエステル単位、無水マレイン酸等のジカルボン酸無水物単位、ジビニルベンゼン、メタクリル酸アリル等の多官能性単量体単位を含有してもよい。
ビニル重合体(B)を得るための重合方法としては、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法等が挙げられるが、乳化重合法の適用が最も好ましい。
乳化重合に用いることのできる乳化剤としては特に限定されるものではなく、公知のものを使用することができる。例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤;アルキルアミン塩等のカチオン性界面活性剤を使用することができる。これらの乳化剤は単独、あるいは併用して使用することができ、乳化剤の種類により重合系のpHがアルカリ側になるときはメタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステルの加水分解を防止するために適当なpH調整剤を使用することができる。
重合開始剤としては、水溶性開始剤あるいは油溶性開始剤の単独系、もしくはレドックス系のもので良く、水溶性開始剤の例としては通常の過硫酸塩等の無機開始剤を単独で用いるか、あるいは亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩等との組み合わせによってレドックス系開始剤として用いることもできる。油溶性開始剤の例としては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の有機過酸化物、アゾ化合物等を単独で用いるか、あるいはナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート等との組み合わせによってレドックス系開始剤として用いることもできるが、とくに限定されるものではない。
更に、上記ビニル重合体(B)の質量平均分子量(Mw)や分子量分布(Mw/Mn)は、n−オクチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等の連鎖移動剤や重合条件等で任意に調整が可能である。
また、ビニル重合体(B)として、2種以上の重合ラテックスをブレンドして得られる混合重合体も同様に本発明に使用可能である。1種あるいは2種以上のブレンドラテックスからの回収方法は、例えば、乳化重合法により得る場合には硫酸、塩酸、リン酸等の酸、または塩化アルミニウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、酢酸カルシウム等の塩の電解質により、酸凝固もしくは塩析させて重合体を沈殿せしめた後、さらに濾過、洗浄、乾燥を行い、粉末状にて回収すればよく、酸凝固もしくは塩析させる場合の凝析剤は、公知のものを使用することができる。また、噴霧乾燥法もしくは凍結乾燥法等の公知の回収方法も使用することができる。
また、本発明においては、成形品の金型離型性を向上させる低成形収縮率化と表面平滑性を向上させる成分としてビニル重合体(B)とは異なるエポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体(C)を配合することが可能である。ビニル重合体(B)とは異なるエポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体(C)は熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して、2〜25質量部であることが好ましい。この含有量が2質量部以上の場合に成形品の表面平滑性、成形収縮率が良好となる傾向にあり、25質量部以下の場合に成形品の機械的強度および耐熱性が良好となる傾向にある。
エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体(C)の含有量の下限値は、3質量部以上がより好ましく、3.5質量部以上が特に好ましい。また、この含有量の上限値は15質量部以下がより好ましく、10質量部以下が特に好ましい。
エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体(C)は特に熱可塑性樹脂(A)がポリエステル樹脂の場合は、分散性が良好であり好ましい。エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体(C)を配合することにより、成形品の低成形収縮率化、表面平滑性および生地の光沢の向上に加え、高温環境下における揮発性を低減し、フォギング性を向上させる効果がある。
エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体(C)は、(1)アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、フマロニトリル等のシアン化ビニル単量体、(2)スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ハロゲン化スチレン、p−エチルスチレン等の芳香族アルケニル単量体、および(3)グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート等のエポキシ基含有ビニル単量体を夫々単独または2種以上を組み合わせて構成される単量体を重合して得られるものである。
エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体中のシアン化ビニル単量体の含有量は、重合に使用される単量体中15〜40質量部(エポキシ基含有アクリロニトリルスチレン共重合体に使用される単量体の総量100質量部に対して、以下同様)が好ましく、15〜25質量部がより好ましい。
また、同様に芳香族アルケニル単量体の含有量は、重合に使用される単量体中58.5〜84.9質量部が好ましく、73.8〜84.8質量部がより好ましい。
エポキシ基含有ビニル単量体の含有量は、重合に使用される単量体中0.1〜1.5質量部が好ましく、0.2〜1.2質量部がより好ましい。
エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体(C)は、35質量部以下の範囲内でアクリル酸エステル単量体、メタクリル酸エステル単量体等の共重合可能なビニル単量体の共重合も可能である。エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体(C)の製造方法としては、特に制限されないが、懸淘重合、乳化重合、溶液重合、バルク重合等が挙げられる。エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン系共重合体(C)のTSK−GEL GMHHR−H 7.8×300をカラムとして用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した質量平均分子量(Mw)は30,000以上、200,000以下が好ましい。
そのほか、配合可能な成分として、マレイミド系アクリロニトリル−スチレン共重合体が成形品の低収縮率化、表面平滑性の向上に加えて、成形品の耐熱性向上の面から好ましい。エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体(C)とマレイミド系アクリロニトリル−スチレン共重合体の併用配合も可能であり、これに限定されるものではないが、この場合は両成分の特長が兼ね備えられ好ましい。
マレイミド系アクリロニトリル−スチレン共重合体としては、特に制限されないが、マレイミド単量体単位、並びに、芳香族アルケニル単量体単位、シアン化ビニル単量体単位および/または他のビニル単量体単位からなる共重合体が挙げられ、マレイミド単量体単位の含有量が15〜65質量部(マレイミド系アクリロニトリル−スチレン共重合体に使用される単量体の総量100質量部に対して、以下同様)、好ましくは20〜50質量部の範囲のものが挙げられる。
マレイミド単量体としては、N−シクロヘキシルマレイミド、N−オルトクロルフェニルマレイミド、N−オルトブロモマレイミド、N−フェニルマレイミドが好ましく、特にN−フェニルマレイミドが好ましい。これらマレイミド単量体は1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
芳香族アルケニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン等が挙げられ、特にスチレンが好ましい。芳香族アルケニル単量体は1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。芳香族アルケニル単量体単位の含有量は、35〜85質量部、好ましくは40〜70質量部の範囲である。
シアン化ビニル単量体としてはアクリロニトニル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、フマロニトリル等が挙げられ、特にアクリロニトリルが好ましい。シアン化ビニル単量体の含有量は、0〜25質量%、好ましくは0〜19質量部の範囲である。
他のビニル単量体としてはアクリル酸エステル単量体、メタクリル酸エステル単量体、不飽和ジカルボン酸単量体などの共重合が可能である。マレイミド系アクリロニトリル−スチレン共重合体のTSK−GEL GMHHR−H 7.8×300をカラムとして用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した質量平均分子量(Mw)は100,000以上、200,000以下が好ましい。
本発明の光反射体用熱可塑性樹脂組成物は、成形品の大型化、形状複雑化に対して金型離型性、寸法安定性等が要求される点から成形収縮率を低減させたり、耐熱性を向上させたりする作用のある無機フィラー(D)を配合することが好ましい。
無機フィラー(D)の含有量は、特に制限されないが、熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して0.1〜45質量部の範囲が好ましい。この含有量が0.1質量部以上の場合は熱可塑性樹脂(A)がポリエステル樹脂などの結晶性樹脂の場合、結晶性を向上させ、耐熱性などを高める傾向があり、さらに2質量部以上の場合には、成形品の成形収縮率(線収縮率)が小さくなる傾向にあり、また、45質量部以下の場合に、無機フィラーの分散状態が良好となって成形品の表面平滑性が良好となる傾向にある。無機フィラーの含有量の下限値は、成形品の線収縮率の点から、3質量部以上が好ましく、4質量部以上が特に好ましい。また、無機フィラーの含有量の上限値は、表面平滑性の点から、30質量部以下が好ましく、20質量部以下が特に好ましい。
無機フィラー(D)としては、特に制限されないが、例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、石英、タルク、マイカ、クレー、ハイドロタルサイト、黒鉛、ガラスビーズ、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸バリウム、ホワイトカーボン、ベントナイト、ゼライト、ドロマイト、セリサイト等が使用できるが、中でも屈折率が1.1〜2.5の範囲内にあり、平均粒子径が3μm以下である無機フィラーが好ましい。
屈折率がこの範囲内である場合に、これを用いた樹脂組成物を成形して得られる成品に光反射金属層を直接形成して光反射体を得た場合に、光反射体に良光沢が発現し、外観が良好になる傾向がある。屈折率の下限値は1.62以上が好ましく、1.63以上がより好ましく、1.64以上が特に好ましい。また、屈折率の上限値は2.45以下が好ましく、2.43以下がより好ましく、2.40以下が特に好ましい。
屈折率が上記範囲内である無機フィラーとしては、例えば、硫化亜鉛(屈折率2.37〜2.43)、酸化アンチモン(屈折率2.09〜2.29)、酸化亜鉛(屈折率2.01〜2.03)、鉛白(屈折率1.94〜2.09)、リトポン(屈折率1.84)、塩基性炭酸亜鉛(屈折率1.70)、酸化マグネシウム(屈折率1.64〜1.74)、硫酸バリウム(屈折率1.64〜1.65)、バライト粉(屈折率1.64〜1.65)等が挙げられる。が、表面平滑性、機械的強度、および高温環境下での加熱曇り(ユズ肌状欠陥などの白化)抑止等の面から、硫酸バリウムが好ましい。硫酸バリウムとしては、特に制限はなく、例えば、沈降性硫酸バリウム、簸性硫酸バリウム等が挙げられる。中でも、沈降性硫酸バリウムを用いると成形品の表面外観が良好となるため、特に好ましい。
また、無機フィラー(D)が3μm以下の場合に、成形品に光反射金属層を直接形成する方法において、光反射金属層の表面外観が良好となる傾向にある。この平均粒子径の上限値は、1.5μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましく、0.7μm以下がさらに好ましく、0.5μm以下が特に好ましい。無機フィラー(D)の平均粒子径の下限値については、特に制限されないが、0.01μm以上であることが好ましい。平均粒子径が0.01μm以上の場合に、無機充填材の分散性が良好となる傾向にある。この平均粒子径の下限値は、0.03μm以上がより好ましく、0.05μm以上がさらに好ましく、0.1μm以上が特に好ましい。
上記、無機フィラー(D)の表面処理については、特に制限されず、樹脂との相溶性、分散性を高める表面処理剤が付与されていなくとも、加熱曇り(白化)抑止効果は良好である。フォギング性(揮発性)など他の特性に影響が小であれば表面処理はされていてもよく、表面処理を行う場合は、アミノシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、脂肪酸処理、SiO−Al等の表面処理が可能である。
無機フィラー(D)としての沈降性硫酸バリウムの表面処理中ではSiO−Al処理による分散性が特に良好であり、加熱曇りの抑止効果が大きい。SiO−Al処理を行うと硫酸バリウムは塩基性を呈し、JIS K 5101−26による煮沸法により測定したpHは8.0前後かそれより高い値を示す。pH値は表面処理の方法および量により異なるが、樹脂中に分散良好となる処理量と物性の相関より、7.7〜9.5程度が好ましく、また7.8〜9.0がより好ましく、さらに7.9〜8.0が特に好ましい。pHが7.7未満では樹脂中に分散良好となるのに必要な量のSiO−Alが表面処理されないため、配合された成形品の表面外観が悪くなり、pHが9.5を超えると熱可塑性ポリエステル等の樹脂中に配合した場合に加水分解による樹脂の分解、物性低下、ガス発生のおそれがある。
この他、無機フィラー(D)を熱可塑性樹脂(A)がポリエステル樹脂などの結晶性樹脂成分である場合、物性を向上させるための結晶核剤成分として配合することができる。成形時の結晶性樹脂成分の結晶化度を高めることにより、成形品の耐熱性、弾性率、衝撃強度等が向上し、成形サイクルの短縮が可能である。結晶核剤成分としては、光反射体用熱可塑性樹脂組成物の熱可塑性樹脂成分やその他の成分に物性低下等の性能に影響を及ぼさないものであれば、特に制限されず、上述の無機フィラーの配合が可能である。その中では、タルクなどの配合が好ましい。熱可塑性樹脂(A)100質量部に対する含有量の下限値は0.1質量部以上が好ましい。
本発明の光反射体用熱可塑性樹脂組成物は、前述の(A)成分および(B)成分、また必要に応じて(C)、(D)成分を含有するものであるが、金型離型性を向上させるために、離型剤を含有することが望ましい。
離型剤としては、特に制限されないが、加熱前後の成形品表面外観を良好にするためにモンタン酸エステル系ワックス、モンタン酸アルカリ金属塩またはポリエチレンワックスが好ましい。モンタン酸系ワックスエステル系ワックスとしては、特に制限されないが、モンタン酸グリセリントリエステル、モンタン酸ペンタエリスリトールテトラエステルなどが挙げられる。モンタン酸アルカリ金属塩としては、特に制限されないが、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸リチウムなどが挙げられる。また、ポリエチレンワックスとしては、特に制限されないが、低圧重合法で得られる非酸化ポリエチレンワックスおよび低圧重合法で得られる酸化ポリエチレンワックスがモンタン酸系ワックス同様に成形品の金型離型効果のみならず、成形時の流動性(滑性)や成形品生地の表面光沢を高め、加熱曇りを抑制する効果があり、これらの配合が好ましい。
離型剤は、(A)、(B)成分、また必要に応じて(C)、(D)成分と併用されることで成形品により良外観を付与する。また、成形品の高温環境下における揮発性が小さい(フォギング性良好)点からもこれらの離型剤が好ましい。
離型剤の含有量は、特に制限されないが、熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して、0.01〜3質量部が好ましい。離型剤の含有量が、0.01質量部以上の場合に金型離型性と滑性(成形流動性)が良好となる傾向にあり、3質量部以下の場合に成形品外観と高温下の揮発性(フォギング性)が良好となる傾向にある。この含有量の下限値は、0.01質量部以上が好ましく、0.03質量部以上が特に好ましい。また、この含有量の上限値は、2.5質量部以下が好ましく、2質量部以下が特に好ましい。
離型剤は単独で用いても良いし2種以上を併用して用いても良い。上述の通り、離型剤は、加熱曇りを生じさせ難い成分であるが、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、加熱曇り、表面平滑性を悪化させない範囲において、上記以外の離型剤、滑剤を配合させてもよい。
本発明の光反射体用熱可塑性樹脂組成物には、その他にも、目的に応じて所望の特性を付与するために、一般に熱可塑性樹脂に配合される公知の物質を配合することができる。例えば、染料や顔料等の着色剤、熱安定性を改良するためのヒンダードフェノール系、ホスファイト系等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、流動性を改質するためのピロメリット酸アルキルエステルやエポキシ化ダイズ油等の可塑剤、難燃剤、帯電防止剤等が挙げられる。中でもホスファイト系の酸化防止剤は熱可塑性ポリエステル樹脂を複数組み合わせたアロイ樹脂や熱可塑性ポリエステル樹脂とポリカーボネート樹脂を組み合わせたアロイ樹脂においてエステル交換反応を抑制する効果があり、成形品の高温下の揮発性(フォギング性)とガスが影響する蒸着品の加熱曇りや生地の白化などの外観不良、また成形品の加熱着色と帯色等を抑止する。これらは特に無塗装で使用される用途において有用である。
本発明の光反射体用熱可塑性樹脂組成物は、上記に述べた特長を有するため、金属膜を蒸着する場合、および成形品を塗装、蒸着せず生地で用いる場合に好適な特性が得られるが、無塗装で用いる場合には単色のものに限らず所謂メタリック顔料を配合して成形体に光沢、意匠性を付与する場合にも好適であり、この他、着色や金属光沢付与により意匠性を与えるために、成形体に金属蒸着を施した部分の上に塗装する場合、あるいは金属蒸着を実施せず成形品に直接塗装を行う場合にも好適な特性が得られる。また、従来の方法である成形品にアンダーコート層を介して金属膜を蒸着する場合も同様に好適な特性が得られる。
次に、本発明の光反射体用熱可塑性樹脂組成物の製造方法について説明する。
本発明の光反射体用熱可塑性樹脂組成物は、特に制限されず、例えば、溶融混練法により製造することができる。溶融混練に用いる装置としては、特に制限されず、公知の装置を使用することができ、例えば、押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダ一等を使用することができる。
次に、本発明の光反射体用熱可塑性樹脂組成物の成形方法について説明する。
本発明の光反射体用熱可塑性樹脂組成物の成形方法は、特に制限されず、射出成形法、ガスアシスト成形法、冷熱サイクル成形法、ブロー成形法、押出成形法等の公知の方法が使用でき、これらの方法により、成形品を得ることができる。中でも、汎用性の面から、射出成形法が好ましい。また、金型の磨きを磨き番手#5000以上(♯10000以上がより好ましい)とするか、クロムメッキ等表面処理を行うと、成形品の表面平滑性、光沢が増し、蒸着や塗装後に良好な外観を得ることが容易になる。
次に、本発明の光反射体について説明する。
本発明の光反射体は、前記の光反射体用熱可塑性樹脂組成物からなる成形品の少なくとも一部の表面に光反射金属層が直接形成されたものである。本発明の光反射体は、初期あるいは耐熱試験(加熱曇り試験)後の拡散反射率が3%以下の場合が好ましく、また初期あるいは耐熱試験後の拡散反射率が2.5%以下の場合がより好ましく、さらに初期あるいは耐熱試験後の拡散反射率が2.0以下の場合が特に好ましい。また、光反射金属層の上に透明保護層を付与せず評価に用いる場合は、初期の拡散反射率の好ましい範囲は透明保護層を付与した場合と同様であるが、保護層が付与されないために加熱処理後の変形・劣化が進行し易くなる点を考慮すると、耐熱試験後の拡散反射率は4%以下の場合が好ましく、3.5%以下の場合がより好ましく、さらに3.0%以下の場合が特に好ましい。
また、加熱曇り試験の評価法として拡散反射率の増加率を算出、評価に用いる。拡散反射率の増加率の計算式を以下に示す。

拡散反射率の増加率(%)=[{(耐熱試験後の拡散反射率(%))−(耐熱試験前の拡散反射率(%))}/耐熱試験前の拡散反射率(%))]×100 ...(I)

拡散反射率の増加率は小さいほど、加熱曇り抑止効果が良好である。
上記方法で評価した成形品外観性能は、無塗装で生地のまま部品に使用する用途における外観性能にも当てはまり、光反射金属層を付与された状態で行う上記評価と成形品生地の加熱による着色、帯色評価を併せて無塗装成形品の外観性能評価が可能である。
成形品に光反射金属層を直接形成する方法としては、特に制限されず、蒸着等の公知の方法で形成できる。例えば、次に示す方法が挙げられる。
(蒸着方法1)
(1)まず、成形品を減圧状態下の蒸着装置に置き、アルゴン等の不活性ガスや酸素等を導入することにより、成形品表面にプラズマ活性化処理を施す。(2)次に、蒸着装置内においてターゲットを担持した電極に通電することで、チャンバー内に誘導放電したプラズマによりスパッタしたスパッタ粒子(アルミ粒子等)を成形品に付着させる。(3)さらに、アルミニウム等金属蒸着膜の保護膜として珪素を含むガスをプラズマ重合処理するか、あるいは、酸化珪素をイオンプレーティング法によりアルミニウム蒸着膜の表面に付着させる。
(蒸着方法2)
評価用に透明保護膜を付与しない真空蒸着を行う場合は、以下の方法で行う。
(1)まず、成形品を真空蒸着装置内に置き、減圧する。(2)真空蒸着装置を所定の圧力に減圧後、アルミニウム等の蒸発源を抵抗発熱体や電子線などで高温加熱蒸発させ、成形品に付着させる。
次に、実施例、比較例により、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[樹脂の評価方法]
(1)還元粘度(ηsp/C)
PBT樹脂0.25gに対し、フェノールとテトラクロロエタンの1:1(質量比)混合溶媒(関東化学(株)製、商品名「PTM11」)50mlを添加し、140℃で10〜30分溶解して溶液を得た。これを25℃の恒温水槽中で3分間調温したのち、ウベローデ型粘度計により標線間を通過する時間を測定し、還元粘度ηsp/Cを求めた。
ηsp/C=(ηrel−1)/C =(T/T0−1)/C
T:サンプル溶液の毛細管標線通過時間(秒)
T0:混合溶媒のみの毛細管標線間通過時間(秒)
C:サンプル濃度(g/dl)
(2)固有粘度([η])
フェノールとテトラクロロエタンの1:1(質量比)混合溶剤を用い、濃度0.2、0.3、0.4g/dlのPET樹脂溶液を調整した。各濃度の溶液の粘度を、ウベローデ型自動粘度計(SAN DENSHI(株)製、AVL−2C)を用いて、温度25℃で測定し、得られた値をHugginsプロットにて、濃度0g/dlに外挿して、固有粘度[η]を求めた。
(3)酸価
ベンジルアルコールに、PBTを溶解させ、1/50N NaOHベンジルアルコール溶液にて滴定して測定した。
(4)ゲルパーミエ−ションクロマトグラフィー
(A法):(メタ)アクリル酸エステル重合体などのビニル重合体サンプル0.025gを試薬一級テトラヒドロフラン50mlに72時間以上浸漬して完全に溶解させる。試料を静かに振り混ぜ、ろ過後、1mlをサンプル容器に入れ、GPC測定装置(東ソー(株)製 HPLC−8120GPC)を用いて、流速0.500ml、インジェクション50μl、測定温度40℃、および下記の条件で測定した。
カラム:TSK−GEL GMHHR−H 7.8×300 2本
排除限界:4×108
ガードカラム:TSK−GUARDCOLUMN HHR−H 7.5×75
検出器:RI(示差屈折計)
本願記載中のゲルパーミエ−ションクロマトグラフィーによる質量平均分子量(Mw)は特に断らない限り、上記(A法)で測定算出したものである。
(B法):(A法)とカラム、測定条件が異なるため、Mwの数値が異なる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体などのビニル重合体サンプル0.060gを試薬一級テトラヒドロフラン25mlに完全に溶解させ、内部標準溶液1mlを加える。試料をよく攪拌し、ろ過後、1mlをサンプル容器に入れ、GPC測定装置(東ソー(株)製 HPLC−8120GPC)を用いて、流速0.500ml、流量10μl、測定温度40℃、および下記の条件で測定した。
カラム:TSK−GEL SUPER HM−H 6.0×150 2本
排除限界:4×108
ガードカラム:TSK−GUARDCOLUMN HM−H 4.6×35
検出器:RI(示差屈折計)
内部標準溶液:川口化学工業(株)製 アンテージW−400(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)1.5gをテトラヒドロフラン100mlに溶解させたもの
[成形品の評価方法]
(1)成形収縮率
射出成形機((株)東芝製IS80FPB)を用いて、シリンダー温度260℃、金型温度80℃の条件で。厚み3mm、100mm角の平板をフィルムゲートで射出成形した。
得られた成形品を室温まで冷却した後に、成形品の寸法Lを測定し、金型の室温での寸法L0より、以下の式から成形収縮率(線収縮率)を求めた。
成形収縮率(%)={(L0−L)/L0}×100(%)
(2)フォギング性(揮発性)
射出成形機((株)東芝製IS80FPB)および磨き番手♯14000で磨き上げたフィルムゲートの金型を用い、シリンダー温度260℃、金型温度80℃の条件で射出成形し、100mm×100mm×厚み3mm(以下、100mm角と略す)の平板成形品を得た。
100mm角の平板成形品から15mm×100mm程度の小片を切出し、試験管(φ30mm×200mm)に入れ、160℃に温度調節したフォギング試験機(スガ試験機製フォギングテスターWSF−2改良型)にセットした。さらに、上記試験管に、耐熱ガラス(テンパックスガラス55mm×55mm×3mmt)の蓋をした後、25℃に温度調節した冷却水を通水したアルミブロックを載せ、160℃で20時間、熱処理を実施した。この熱処理の結果、ガラス板内壁には樹脂組成物より昇華した分解物等による付着物が析出した。これらのガラス板におけるヘイズ(光線の透過度)を、反射・透過率計((株)村上色彩技術研究所製HR−100)を用いて測定した。
なお、160℃×20時間加熱後のガラス板ヘイズが45%を超える場合は、各種ランプ部品として実用上問題がある。ガラス板ヘイズが45%以下の場合に、各種ランプの部品としての機能を果たすので好ましく、20%以下の場合がより好ましく、15%以下の場合が特に好ましい。
[光反射体の評価方法]
射出成形機((株)東芝製IS80FPB)および磨き番手♯14000で磨き上げたフィルムゲートの金型を用い、シリンダー温度260℃、金型温度80℃の条件で射出成形して得られた100mm角の平板を下記の評価に使用した。
平板成形品生地(a):射出速度設定=MAX(99%)
平板蒸着品(b): 射出速度設定=MAX(99%)、蒸着方法1で蒸着
平板蒸着品(c): 射出速度設定=50%、蒸着方法2で蒸着
以上の条件で作成したサンプルを下記の評価に使用した。
(1)目視による平板成形品の生地外観評価
光反射体の無塗装用途に使用する場合の性能評価として、耐熱試験前後における平板成形品生地(a)の外観を目視により評価した
A:白化(生地にユズ肌状欠陥、離型マーク等含む)がなく、光沢が良い。
B:白化(生地にユズ肌状欠陥、離型マーク等含む)がなく、光沢は良いが、着色、帯色などがある。
C:白化(生地にユズ肌状欠陥、離型マーク等含む)があり、光沢が劣る。
(2)目視による金属蒸着品の外観評価
耐熱試験前後の光反射体の光反射金属層の外観について、平板蒸着品(b)および(c)を目視により評価した。
A:表面の荒れ(ユズ肌状:ザラザラ、ブツブツ感)、斑点状の等不均一な形状の白模様(添加剤の滲み出しなど)、または離型マークがない。
C:表面の荒れ(ユズ肌状:ザラザラ、ブツブツ感)、斑点状の等不均一な形状の白模様(添加剤の滲み出しなど)、または離型マークがある。
離型マークとは、成形品の離型性不良による型表面凹凸の転写(型凹凸転写)による模様、または成形品の金型内部収縮による表面の毛羽立ち状凹凸(フローマーク状の場合もある)模様をいう。蒸着した場合、この離型マークは白い模様として現れる。
(3)拡散反射率
耐熱試験前後における光反射体(平板蒸着品(b)および(c))の拡散反射率を、(株)村上色彩技術研究所の反射・透過率計HR−100を用いて測定した。
平板蒸着品(b)については、初期あるいは耐熱試験後の拡散反射率が3%以下の場合に、光反射体としての機能を果たし、良好である。拡散反射率が3%を超える場合は、光反射体として実用上問題がある。
平板蒸着品(c)については、初期あるいは耐熱試験後の拡散反射率が4%以下の場合に、光反射体としての機能を果たし、良好である。拡散反射率が4%を超える場合は、光反射体として実用上問題がある。
(4)拡散反射率の増加率
拡散反射率の増加率(%)=[{(耐熱試験後の拡散反射率(%))−(耐熱試験前の拡散反射率(%))}/耐熱試験前の拡散反射率(%))]×100 ...(I)

平板蒸着品(b)については、拡散反射率の増加率は50%以下の場合が、光反射体としての機能を果たし、良好である。
平板蒸着品(c)については、拡散反射率の増加率は85%以下の場合が、光反射体としての機能を果たし、良好である。
(5)耐熱試験の条件
タバイエスベック(株)製ギヤオーブンGPH(H)−100を用いて、平板蒸着品(b)および(c)を160℃の熱風中に24時間放置し、熱処理をした。平板成形品生地(a)は170℃で同様に試験した。
[(メタ)アクリル酸エステル重合体の製造例]
(メタ)アクリル酸エステル重合体(b−1)
攪拌機および還流冷却器付き反応容器内を窒素で置換したのち、イオン交換水250質量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1.5質量部、過硫酸カリウム0.2質量部、メタクリル酸メチル80質量部、アクリル酸n−ブチルエステル20質量部の混合物を仕込み、再度、容器内を窒素で置換したのち、攪拌下に反応容器を65℃に昇温して4時間加熱攪拌して、重合反応を終了、共重合体のラテックスを得た。得られたラテックスを冷却後、塩化アルミニウム水溶液に加えて塩析凝固したのち、洗浄、乾燥して(メタ)アクリル酸エステル重合体(b−1)を得た。(A法)による質量平均分子量(Mw)は5,750,000であった。(B法)による質量平均分子量(Mw)は2,500,000であった
(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b−2)
攪拌機および還流冷却器付き反応容器内を窒素で置換したのち、イオン交換水250質量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1.5質量部、過硫酸カリウム0.2質量部、メタクリル酸メチル80質量部、アクリル酸n−ブチルエステル20質量部およびn−オクチルメルカプタン0.03質量部の混合物を仕込み、再度、容器内を窒素で置換したのち、攪拌下に反応容器を65℃に昇温して4時間加熱攪拌して、重合反応を終了、共重合体のラテックスを得た。得られたラテックスを冷却後、塩化アルミニウム水溶液に加えて塩析凝固したのち、洗浄、乾燥して、(メタ)アクリル酸エステル重合体(b−2)を得た。(A法)による質量平均分子量(Mw)は4,200,000であった。(B法)による質量平均分子量(Mw)は1,700,000であった。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(b−3)
攪拌機および還流冷却器付き反応容器内を窒素で置換したのち、イオン交換水200質量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1.5質量部、過硫酸カリウム0.2質量部、メタクリル酸メチル85質量部、アクリル酸n−ブチルエステル15質量部およびn−オクチルメルカプタン0.08質量部の混合物を仕込み、再度、容器内を窒素で置換したのち、攪拌下に反応容器を65℃に昇温して4時間加熱攪拌して、重合反応を完結させた。その後、メタクリル酸メチル41質量部、アクリル酸n−ブチルエステル4部との混合物を30分間で連続添加し添加後、さらに1時間30分継続攪拌後冷却し共重合体のラテックスを得た。得られたラテックスを冷却後、塩化アルミニウム水溶液に加えて塩析凝固したのち、洗浄、乾燥して、(メタ)アクリル酸エステル重合体(b−3)を得た。(A法)による質量平均分子量(Mw)は1,770,000であった。(B法)による質量平均分子量(Mw)は1,000,000であった。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(b−4)
攪拌機および還流冷却器付き反応容器内を窒素で置換したのち、イオン交換水250質量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1.5質量部、過硫酸カリウム0.2質量部、メタクリル酸メチル80質量部、アクリル酸n−ブチルエステル20部およびn−オクチルメルカプタン0.03質量部の混合物を仕込み、再度、容器内を窒素で置換したのち、攪拌下に反応容器を65℃に昇温して4時間加熱攪拌して、重合反応を完結させた。その後、後冷却し共重合体のラテックスを得た。得られたラテックスを冷却後、塩化アルミニウム水溶液に加えて塩析凝固したのち、洗浄、乾燥して、(メタ)アクリル酸エステル重合体を得た。(A法)による質量平均分子量(Mw)は6,80,000であった。(B法)による質量平均分子量(Mw)は550,000であった。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(b−5)
攪拌機および還流冷却器付き反応容器内を窒素で置換したのち、イオン交換水250質量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1.5質量部、過硫酸カリウム0.2部、メタクリル酸メチル35質量部、n−オクチルメルカプタン0.03質量部を仕込み、容器内を窒素にて置換した後、攪拌下、反応容器を65℃に昇温し3時間加熱攪拌する。続いて、スチレン30質量部、アクリル酸n−ブチルエステル25質量部およびn−オクチルメルカプタン1.5部の混合物を1時間添加し、添加終了後、更に2時間継続攪拌した。その後、この反応系にメタクリル酸メチル15部およびn−オクチルメルカプタン0.003部の混合物を30分で添加し、さらに1時間30分攪拌を継続し、重合を終了した。その後、冷却し共重合体のラテックスを得た。得られたラテックスを冷却後、塩化アルミニウム水溶液に加えて塩析凝固したのち、洗浄、乾燥して、(メタ)アクリル酸エステル重合体を得た。(A)法による質量平均分子量(Mw)は510,000であった。(B法)による質量平均分子量(Mw)は300,000であった。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(b−6)
攪拌機および還流冷却器付き反応容器内を窒素で置換したのち、イオン交換水280質量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1.5質量部、過硫酸アンモニウム2質量部、メタクリル酸メチル30質量部、n−オクチルメルカプタン0.1質量部を仕込み、容器内を窒素にて置換した後、攪拌下で反応容器を65℃に昇温し3時間加熱攪拌する。続いて、スチレン36部、アクリル酸n−ブチルエステル24部およびn−オクチルメルカプタン0.5部の混合物を1時間添加し、添加終了後、更に2時間継続攪拌した。その後、この反応系にメタクリル酸メチル10質量部およびn−オクチルメルカプタン0.05質量部の混合物を30分で添加し、さらに2時間攪拌を継続し、重合を終了した。その後、冷却し共重合体のラテックスを得た。得られたラテックスを冷却後、塩化アルミニウム水溶液に加えて塩析凝固したのち、洗浄、乾燥して、(メタ)アクリル酸エステル重合体を得た。(A法)による質量平均分子量(Mw)は60,000であった。
高分子量アクリロニトリル−スチレン系樹脂(b−7)
Blenbex869(Chemtura Corporation製)
(A法)による質量平均分子量(Mw)は6,000,000以上であった。
[エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン系共重合体(c−1)の製造例]
蒸留水115質量部に第三燐酸カルシウム1質量部、デモールP(花王(株)製)0.001質量部を反応釜に仕込み攪拌した。これにアクリロニトリル23質量部とスチレン76.7質量部、グリシジルメタクリレート0.3質量部、t−ドデシルメルカプタン0.5質量部、アゾビスイソブチロニトリル0.17質量部、ガファックGB−520(東邦化学工業(株)製)0.003質量部の混合物を加え懸濁液状にした後75℃に昇温し、240分間保持して重合を完結し、エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体(c−1)を得た。得られた(c−1)の樹脂組成は、アクリロニトリル/スチレン/グリシジルメタクリレート=24.9/74.7/0.4(質量比)であった。
[マレイミド系アクリロニトリル−スチレン共重合体(c−2)の製造例]
窒素置換操作を施した20リットルの攪拌装置を備えた重合反応器にN−フェニルマレイミド20質量部、スチレン40質量部、アクリロニトリル20質量部、メチルエチルケトン20質量部、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)0.01質量部、t−ドデシルメルカプタン0.05質量部を連続的に供給した。重合反応器内の温度を110℃に一定に保持しながら、平均滞在時間が2時間になるように重合反応器の底部に備えたギヤポンプにより重合反応液を連続的に抜き取り、引き続いてこの重合反応液を150℃に保持した熱交換器にて約20分滞在させた後、バレル温度を230℃に制御した2ベントタイプの30mmφの二軸押出機に導入した。第一ベント部を大気圧、第二ベント部を2.7kPaの減圧下にして揮発成分を除去し、ペレタイザーにてペレット化してマレイミド系アクリロニトリル−スチレン共重合体(c−2)を得た。得られた(c−2)の樹脂組成は、N−フェニルマレイミド/スチレン/アクリロニトリル=27/56/17(質量比)であった。
実施例1
熱可塑性樹脂成分(A)として、PBT樹脂(a−1)(三菱レイヨン(株)製、商品名「タフペットN1300」、還元粘度ηsp/C1.01、酸価42meq/kg)80質量部、およびPET樹脂(a−2)(三菱レイヨン(株)製、商品名「ダイヤナイトMA521H−D」、固有粘度[η]0.780)20質量部、ビニル系重合体(B)成分として製造例B−1で得た(メタ)アクリル酸エステル重合体(b−1)1.2質量部、無機フィラー(D)として(d−1)沈降性硫酸バリウム(堺化学工業(株)製、商品名「B−30」)10質量部、離型剤(E)としてモンタン酸グリセリントリエステル(e−1)(クラリアントジャパン(株)製、商品名「Licolub WE4」)0.25質量部、酸化防止剤としてビス(2,6‐ジ‐t‐ブチル‐4‐メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(旭電化工業(株)製。商品名「PEP−36」)0.1質量部、並びに顔料としてカーボンブラック(カーボンブラック:住化カラー(株)製、商品名「ブラックSPAB−8G227」)1.質量部を配合し、V型ブレンダーで5分間混合均一化させて、シリンダー温度260℃で直径30mmのベント付き二軸押出機に投入し、ペレットを得た。
(平板成形品生地(a)の作製と評価)
得られたペレットを射出成形機((株)東芝製IS80FPB)および♯14000で磨き上げたフィルムゲートの金型を用い、シリンダー温度260℃、金型温度80℃の条件で射出成形し、100mm角の平板成形品を得た。
次に、得られた100mm角の平板成形品を用いて、フォギング性を評価したところ、ヘイズの値は12.2%であった。
得られた100mm角の平板成形品の生地外観を目視により評価したところ、白化はなく、良好な光沢を有していた。
上記の100mm角の平板成形品の耐熱試験(170℃×24時間)を行い、常温まで冷却した後、生地外観を目視により評価したところ、白化はなく、光沢は維持されていた。また、色調は帯色、変色はなかった。
(平板蒸着品(b)の作製)
射出速度=99%の成形条件で得られた100mm角の平板成形品に、下記方法によりアルミニウムを直接蒸着した。まず、真空状態下の蒸着装置に不活性ガスと酸素を導入し、チャンバー内をプラズマ状態にして、成形品の表面を活性化させるプラズマ活性化処理を行った。次に、真空状態下の蒸着装置でアルミニウムを蒸着した。蒸着装置内においてターゲットを担持した電極に通電することで、チャンバー内には誘導放電によりプラズマが生成され、プラズマ中のイオンはターゲットをスパッタし、ターゲットから飛び出したスパッタ粒子すなわちアルミニウム粒子が成形品表面に付着し、全面にアルミニウム蒸着膜が形成された。アルミニウム蒸着膜の膜厚は80nmであった。さらに、アルミニウム蒸着面の保護膜として、プラズマ重合処理を行った。プラズマ重合膜は、真空プラズマ状態下にヘキサメチレンジシロキサンを導入し、二酸化珪素重合膜を形成させた。二酸化珪素重合膜の膜厚は50nmであった。
(平板蒸着品(c)の作製)
射出速度=50%の成形条件で得られた100mm角の平板成形品に、下記方法によりアルミニウムを直接蒸着した。まず、成形品を真空蒸着装置内に置き、1×10−5Pa程度の減圧状態にした後、アルミニウムを蒸発源としてタングステン抵抗発熱体に通電加熱し高温下でアルミニウムを蒸発させた。蒸発したアルミニウム粒子は成形品表面に付着し、全面にアルミニウム蒸着膜が形成された。所定の時間、抵抗発熱体に通電し終了した。アルミニウム蒸着膜の膜厚は80nmであった。
このようにして、樹脂成形品に直接光反射金属層が形成された光反射体を得た。
(平板蒸着品(b)の評価)
得られた光反射体を目視により評価したところ、白化はなかった。この光反射体の拡散反射率を測定したところ、1.8%であり、良好であった。
次に、得られた光反射体の耐熱試験を行い、得られた光反射体を目視により評価したところ、白化はなかった。更に耐熱試験後の拡散反射率を測定したところ、2.5%であり、良好であった。
上記の拡散反射率測定値より、式(I)に従い、拡散反射率の増加率を算出すると38.8%であり、良好であった。
(平板蒸着品(c)の評価)
得られた光反射体を目視で評価したところ、白化は無かった。この光反射体の拡散反射率を測定したところ、1.9%であり、良好であった。得られた光反射体の耐熱試験を行い、試験後の光反射体を目視で評価したところ、白化は無かった。更に試験後の拡散反射率を測定したところ、3.0%であり、良好であった。上記の拡散反射率測定値より、式(I)に従い、拡散反射率の増加率を算出すると57.9%であり、良好であった。
実施例2〜13
組成を、表1、表2の組成とする以外は、実施例1と同様の方法で、ペレット、成形品および光反射体を得て評価した。結果を表1、表2に示す。
Figure 0005224809
Figure 0005224809
比較例1
組成を、表3のようにして、実施例1と同様の方法でペレット、成形品および光反射体を得て評価した。フォギング性を評価したところ、ヘイズの値は6.5%であった。(平板成形品生地(a))100mm角の平板成形品を耐熱試験前後で評価したところ、白化は無く、光沢、色調変化も良好であった。
(平板蒸着品(b))
光反射体の加熱試験を行い、試験前後の外観を目視で評価したところ加熱後に白化が見られ、不良(C)であった。試験前後の拡散反射率を測定したところ1.5%と2.3%であった。
(平板蒸着品(c))
光反射体の加熱試験を行い、試験前後の外観を目視で評価したところ加熱後に白化が見られ、不良(C)であった。試験前後の拡散反射率を測定したところ1.3%と3.0%であった。
平板蒸着品(b)および(c)とも式(I)により拡散反射率の増加率を算出すると(b)は53.3%、(c)は130.7%と夫々50%と85%を超えており、また目視でも外観が悪く、加熱曇り性が悪かった。
比較例2
組成を、表3のようにして、実施例1と同様の方法でペレット、成形品および光反射体を得て評価した。
(平板蒸着品(b))
光反射体の加熱試験を行い、試験前後の外観を目視で評価したところ加熱後に白化が見られ、不良(C)であった。試験前後の拡散反射率を測定したところ1.6%と2.3%であった。
(平板蒸着品(c))
光反射体の加熱試験を行い、試験前後の外観を目視で評価したところ加熱後に白化が見られ、不良(C)であった。試験前後の拡散反射率を測定したところ1.5%と3.1%であった。平板蒸着品(b)および(c)とも式(I)により拡散反射率の増加率を算出すると(b)は75.0%、(c)は106.7%と夫々50%と85%を超えており、また目視でも外観が悪く、加熱曇り性が悪かった。
(A法)による質量平均分子量(Mw)が510,000である、所定の分子量以下の(メタ)アクリル酸エステル重合体(b−5)を配合した場合、光反射体としての機能が劣る。
比較例3
組成を、表3のようにして、実施例1と同様の方法でペレット、成形品および光反射体を得て評価した。(A法)による質量平均分子量(Mw)は60,000である、所定の分子量以下の(メタ)アクリル酸エステル重合体(b−6)を配合した場合、光反射体としての機能が劣る。
比較例4
組成を、表3のようにして、実施例1と同様の方法でペレット、成形品および光反射体を得て評価した。フォギング性を評価したところ、ヘイズの値は33.5%と他の例に比較し高かった。
(平板成形品生地(a))
100mm角の平板成形品を耐熱試験前後で観察したところ、試験後は白化があり、光沢も低下しており、不良(C)であった。
(平板蒸着品(b))
光反射体の加熱試験を行い、試験前後の外観を目視で評価したところ加熱後に白化が見られ、不良(C)であった。試験前後の拡散反射率を測定したところ1.5%と18.1%であった。
(平板蒸着品(c))
光反射体の加熱試験を行い、試験前後の外観を目視で評価したところ加熱後に白化が見られ、不良(C)であった。試験前後の拡散反射率を測定したところ1.6%と19.5%であった。平板蒸着品(b)および(c)とも式(I)により拡散反射率の増加率を算出すると(b)は1106.7%、(c)は1118.0%と夫々50%と85%を超えており、また目視でも外観が悪く、加熱曇り性が悪かった。(A法)による質量平均分子量(Mw)が5,750,000である(メタ)アクリル酸エステル系重合体(b−1)を15質量部と所定の配合量より多く配合した場合、光反射体としての機能が劣る。
上記の結果を表3に示す。
Figure 0005224809
なお、表1、2、3に記載した実施例および比較例においては、以下に記載した材料を用いた。
(d−1)沈降性硫酸バリウム:堺化学工業(株)製、商品名「B−30」、平均粒子径0.3μm(透過型電子顕微鏡法)、屈折率1.64、pH8.0
(d−2)タルク:表面未処理のタルク(林化成(株)製、商品名「SG2000」、平均粒子径(メジアン径)1.1μm(レーザー回折法による測定値)、屈折率1.60
(e−1)モンタン酸グリセリントリエステル:クラリアントジャパン(株)製、商品名「Licolub WE4」
(e−2)モンタン酸ナトリウム:クラリアントジャパン(株)製、商品名「Licomont NaV」
(e−3)酸化ポリエチレンワックス:クラリアントジャパン(株)製、商品名「Licowax PED521」
(その他)ホスファイト系酸化防止剤:ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(旭電化工業(株)製、商品名「アデカスタブPEP−36」)
カーボンブラック:住化カラー(株)製、商品名「ブラックSPAB−8G227」
本発明の光反射体用熱可塑性樹脂組成物から成形される光反射体は、光反射金属層を直接形成させた場合、金属層/樹脂基材面の密着性に優れ、耐熱試験前後での優れた拡散反射性を有する。またその光反射体は、未蒸着の状態においても高い光沢を有加熱時の揮発分が少ない(フォギング性)する。また、本発明の熱可塑性樹脂組成物を低射出速度にて成形された光反射体でも、耐熱試験前後での優れた拡散反射性を有する。
従って、この光反射体用熱可塑性樹脂組成物は、自動車用ランプのハウジング、リフレクター、エクステンション、照明用ランプケース等の光反射体用基材として、好適に用いることができる。さらに、成形性(表面平滑性、金型離型性)に優れ、かつ成形加工時の流動性が良好なものであるので、デザインの自由度が増し、金型製作コストの低減、光反射体製造の際の生産性、歩留まり向上に寄与できる。

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して、TSK−GEL GMHHR−H 7.8×300をカラムとして用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した質量平均分子量(Mw)が600,000以上である、熱可塑性樹脂(A)とは異なるビニル重合体(B)0.1〜10質量部を含有し、
    熱可塑性樹脂(A)が、ポリエステル樹脂であり、
    ビニル重合体(B)が、(メタ)アクリル酸エステル単量体、芳香族アルケニル単量体およびシアン化ビニル単量体から選ばれる少なくとも一種を構成単位とするものである光反射体用熱可塑性樹脂組成物。
  2. ビニル重合体(B)が(メタ)アクリル酸エステル重合体(b)である、請求項1に記載の光反射体用熱可塑性樹脂組成物。
  3. ビニル重合体(B)のTSK−GEL GMHHR−H 7.8×300をカラムとして用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した質量平均分子量(Mw)が600,000以上、17,000,000以下の範囲である、請求項1に記載の光反射体用熱可塑性樹脂組成物。
  4. 熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して、ビニル重合体(B)とは異なるエポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合体(C)2〜25質量部を含有する請求項1に記載の光反射体用熱可塑性樹脂組成物。
  5. 熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して、無機フィラー(D)0.1〜45質量部を含有する請求項1に記載の光反射体用熱可塑性樹脂組成物。
  6. 請求項1に記載の光反射体用熱可塑性樹脂組成物から得られる光反射体用成形品。
  7. 請求項に記載の光反射体用成形品の表面の少なくとも一部にアンダーコート層を介して光反射金属層を有する光反射体用部品。
  8. 請求項に記載の光反射体用成形品の表面の少なくとも一部に光反射金属層を有する光反射体用部品。
  9. 請求項に記載の光反射体用成形品を使用した光反射体用部品であって、光反射体用部品の表面の少なくとも一部は光反射体用成形品の表面が露出している光反射体用部品。
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