JP5224191B2 - 光学系、光学装置、および光学系の製造方法 - Google Patents

光学系、光学装置、および光学系の製造方法 Download PDF

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本発明は、光学系、光学装置、および光学系の製造方法に関する。
従来から、写真用カメラ、電子スチルカメラ、ビデオカメラ等に適した広角レンズが種々提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平11−211978号公報
しかしながら、従来の広角レンズは、良好な光学性能を達成できていないという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、良好な光学性能を有した光学系、光学装置、および光学系の製造方法を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る光学系は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とからなる光学系であって、無限遠物体から有限距離物体への合焦の際、前記第1レンズ群が固定されて、前記第2レンズ群が移動し、前記第2レンズ群は、前記第2レンズ群に配置された絞りよりも物体側に位置する前群と、前記絞りよりも像側に位置する後群とからなり、以下の条件式を満足している
0.10<f2a/f2b<1.00
1.20<(−f1)/f2<2.50
但し、
f2a:前記第2レンズ群の前群の焦点距離、
f2b:前記第2レンズ群の後群の焦点距離、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
また、上述の光学系において、無限遠合焦状態での前記光学系の焦点距離をfとしたとき、次式
0.10<f2a/f<1.70
の条件を満足することが好ましい。
また、上述の光学系において、前記第2レンズ群の焦点距離をf2とし、無限遠合焦状態での前記光学系の焦点距離をfとしたとき、次式
0.20<f2/f<1.55
の条件を満足することが好ましい。
また、上述の光学系において、前記第2レンズ群の後群は、少なくとも1つの非球面レ
ンズを有することが好ましい。
また、上述の光学系において、前記第2レンズ群の後群は、光軸に沿って像側から順に並んだ2つの正レンズを有することが好ましい。
また、上述の光学系において、前記第1レンズ群の焦点距離をf1とし、無限遠合焦状態での前記光学系の焦点距離をfとしたとき、次式
(−f1)/f<5.0
の条件を満足することが好ましい。
また、上述の光学系において、前記第1レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に並んだ2つの負レンズを有することが好ましい。
また、上述の光学系において、前記第1レンズ群は、少なくとも1つの非球面レンズを有することが好ましい。
また、上述の光学系において、前記第1レンズ群は正レンズを有し、前記正レンズの屈折率の平均値をn1pとし、前記正レンズのアッベ数の平均値をν1pとしたとき、次式
n1p>1.800
ν1p>28.00
の条件をそれぞれ満足することが好ましい。
また、上述の光学系において、無限遠物体から有限距離物体への合焦の際、前記第2レンズ群の前群と後群が一体となって光軸に沿って移動することが好ましい。
また、本発明に係る光学装置は、物体の像を所定の面上に結像させる光学系を備えた光学装置であって、前記光学系として本発明に係る光学系を用いている。
本発明に係る光学系の製造方法は、光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とを配置する光学系の製造方法であって、無限遠物体から有限距離物体への合焦の際、前記第1レンズ群が固定されて、前記第2レンズ群が移動し、前記第2レンズ群は、前記第2レンズ群に配置された絞りよりも物体側に位置する前群と、前記絞りよりも像側に位置する後群とからなり、以下の条件式を満足するようにしている。
0.10<f2a/f2b<1.00
1.20<(−f1)/f2<2.50
但し、
f2a:前記第2レンズ群の前群の焦点距離、
f2b:前記第2レンズ群の後群の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
本発明によれば、良好な光学性能を得ることができる。
第1実施例に係る光学系のレンズ構成図である。 (a)は第1実施例における無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は近距離合焦時(D0=200mm)の諸収差図である。 第2実施例に係る光学系のレンズ構成図である。 (a)は第2実施例における無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は近距離合焦時(D0=200mm)の諸収差図である。 第3実施例に係る光学系のレンズ構成図である。 (a)は第3実施例における無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は近距離合焦時(D0=200mm)の諸収差図である。 第4実施例に係る光学系のレンズ構成図である。 (a)は第4実施例における無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は近距離合焦時(D0=200mm)の諸収差図である。 デジタル一眼レフカメラの断面図である。 光学系の製造方法を示すフローチャートである。
以下、本願の好ましい実施形態について図を参照しながら説明する。本願に係る光学系の一例である広角レンズWLを備えたデジタル一眼レフカメラCAMが図9に示されている。図9に示すデジタル一眼レフカメラCAMにおいて、不図示の物体(被写体)からの光は、広角レンズ(撮影レンズ)WLで集光されて、クイックリターンミラーMを介して焦点板F上に結像される。焦点板F上に結像された光は、ペンタプリズムP中で複数回反射されて接眼レンズEへと導かれる。これにより、撮影者は、接眼レンズEを介して物体(被写体)の像を正立像として観察することができる。
また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、クイックリターンミラーMが光路外へ退避し、広角レンズWLで集光された物体(被写体)からの光は、撮像素子C上に結像されて被写体の像を形成する。これにより、物体(被写体)からの光は、撮像素子C上に結像されて当該撮像素子Cにより撮像され、物体(被写体)の画像として不図示のメモリーに記録される。このようにして、撮影者はデジタル一眼レフカメラCAMによる物体(被写体)の撮影を行うことができる。なお、クイックリターンミラーMを有しないカメラであっても、上記カメラCAMと同様の効果を得ることができる。また、図9に示すデジタル一眼レフカメラCAMは、広角レンズWLを着脱可能に保持する構成であってもよく、広角レンズWLと一体に構成されるものであってもよい。
広角レンズWLは、例えば図1に示すように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される。このような構成により、鏡筒を小型化できるとともに、各収差を良好に補正することができる。なお、第2レンズ群G2は、第2レンズ群G2に配置された絞りSよりも物体側に位置する前群G2aと、絞りSよりも像側に位置する後群G2bとから構成される。また、無限遠物体から近距離(有限距離)物体へのフォーカシング(合焦)の際、第1レンズ群G1が固定されて、第2レンズ群G2が移動するようになっている。このような構成により、鏡筒を小型化できるとともに、フォーカシングによる収差変動を良好に補正することができる。
このような構成の広角レンズWLにおいて、第2レンズ群G2の前群G2aの焦点距離をf2aとし、第2レンズ群G2の後群G2bの焦点距離をf2bとしたとき、次の条件式(1)で表される条件を満足することが好ましい。
0.10<f2a/f2b<1.00 …(1)
条件式(1)は、第2レンズ群G2における前群G2aの焦点距離f2aと後群G2bの焦点距離f2bの比を規定するものである。本実施形態の広角レンズWLは、この条件式(1)を満足することで、サジタルコマフレアを良好に補正することができる。条件式(1)の上限値を上回る条件である場合、前群G2aの屈折力が弱くなり、サジタルコマ収差の補正が困難になる。また、後群G2bの屈折力が強くなり、球面収差、コマ収差の補正が困難になる。一方、条件式(1)の下限値を下回る条件である場合、前群G2aの屈折力が強くなり、球面収差の補正が困難になるとともに、バックフォーカスの確保が困
難になる。
なお、条件式(1)の上限値を0.95とすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(1)の上限値を0.90とすることが好ましい。また、条件式(1)の下限値を0.20とすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(1)の下限値を0.30とすることが好ましい。
また、このような広角レンズWLにおいて、第1レンズ群G1の焦点距離をf1とし、第2レンズ群G2の焦点距離をf2としたとき、次の条件式(2)で表される条件を満足することが好ましい。
0.10<(−f1)/f2<2.50 …(2)
条件式(2)は、第1レンズ群G1の焦点距離f1と第2レンズ群G2の焦点距離f2の比を規定するものである。本実施形態の広角レンズWLは、この条件式(2)を満足することで、良好な光学性能を実現することができる。条件式(2)の上限値を上回る条件である場合、第2レンズ群G2の屈折力が強くなり、球面収差とコマ収差の補正が困難になる。一方、条件式(2)の下限値を下回る条件である場合、第1レンズ群G1の屈折力が強くなり、像面湾曲と歪曲収差の補正が困難になる。
なお、条件式(2)の上限値を2.30とすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(2)の上限値を2.10とすることが好ましい。また、条件式(2)の下限値を0.70とすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(2)の下限値を1.20とすることが好ましい。
また、このような広角レンズWLにおいて、無限遠合焦状態での広角レンズWLの焦点距離をfとしたとき、次の条件式(3)で表される条件を満足することが好ましい。
0.10<f2a/f<1.70 …(3)
条件式(3)は、第2レンズ群G2の前群G2aの焦点距離f2aと無限遠合焦状態での広角レンズWL全系の焦点距離fとの比を規定するものである。本実施形態の広角レンズWLは、この条件式(3)を満足することで、良好な光学性能を実現することができる。条件式(3)の下限値を下回る条件である場合、第2レンズ群G2の前群G2aの屈折力が強くなり、球面収差の補正が困難になるとともに、バックフォーカスの確保が困難になる。一方、条件式(3)の上限値を上回る条件である場合、前群G2aの屈折力が弱くなり、サジタルコマ収差の補正が困難になる。また、第2レンズ群G2の後群G2bの屈折力が強くなり、球面収差、コマ収差の補正が困難になる。
なお、条件式(3)の上限値を1.65とすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(3)の上限値を1.60とすることが好ましい。また、条件式(3)の下限値を0.50とすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(3)の下限値を1.00とすることが好ましい。
また、このような広角レンズWLにおいて、第2レンズ群G2の焦点距離をf2とし、無限遠合焦状態での広角レンズWLの焦点距離をfとしたとき、次の条件式(4)で表される条件を満足することが好ましい。
0.20<f2/f<1.55 …(4)
条件式(4)は、第2レンズ群G2の焦点距離f2と無限遠合焦状態での広角レンズWL全系の焦点距離fとの比を規定するものである。本実施形態の広角レンズWLは、この条件式(4)を満足することで、良好な光学性能を実現することができる。条件式(4)の下限値を下回る条件である場合、第2レンズ群G2の屈折力が強くなり、バックフォーカスの確保が困難になるだけでなく、球面収差とコマ収差の補正が困難になる。一方、条件式(4)の上限値を上回る条件である場合、第2レンズ群G2の屈折力が弱くなり、広角レンズWLの全長が大型化する。また、球面収差とコマ収差の補正が困難になる。
なお、条件式(4)の上限値を1.45とすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(4)の上限値を1.35とすることが好ましい。また、条件式(2)の下限値を0.35とすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために条件式(2)の下限値を0.65とすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために条件式(2)の下限値を1.00とすることが好ましい。
また、このような広角レンズWLにおいて、第2レンズ群G2の後群G2bは、少なくとも1つの非球面レンズを有することが好ましい。この構成により、球面収差とサジタルコマ収差を良好に補正することができる。
また、このような広角レンズWLにおいて、第2レンズ群G2の後群G2bは、光軸に沿って像側から順に並んだ2つの正レンズを有することが好ましい。この構成により、球面収差とコマ収差を良好に補正することができる。
また、このような広角レンズWLにおいて、第1レンズ群G1の焦点距離をf1とし、無限遠合焦状態での広角レンズWLの焦点距離をfとしたとき、次の条件式(5)で表される条件を満足することが好ましい。
(−f1)/f<5.0 …(5)
条件式(5)は、第1レンズ群G1の焦点距離f1と無限遠合焦状態での広角レンズWL全系の焦点距離fの比を規定するものである。本実施形態の広角レンズWLは、この条件式(5)を満足することで、良好な光学性能を実現することができる。条件式(5)の上限値を上回る条件である場合、第1レンズ群G1の屈折力が弱くなり、所定の画角を得るために第2レンズ群G2の屈折力が強くなり、球面収差とコマ収差の補正が困難になる。
なお、条件式(5)の上限値を4.0とすることで、本実施形態の効果をより確実なものにすることができる。また、好ましくは、条件式(5)の上限値を3.0とすることで、本実施形態の効果をより確実なものにすることができる。
また、このような広角レンズWLにおいて、第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ2つの負レンズを有することが好ましい。この構成により、コマ収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正することができる。
また、このような広角レンズWLにおいて、第1レンズ群G1は、少なくとも1つの非球面レンズを有することが好ましい。この構成により、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正することができる。
また、このような広角レンズWLにおいて、第1レンズ群G1は正レンズを有し、当該正レンズの屈折率の平均値をn1pとし、当該正レンズのアッベ数の平均値をν1pとしたとき、次の条件式(6)および条件式(7)をそれぞれ満足することが好ましい。
n1p>1.800 …(6)
ν1p>28.00 …(7)
条件式(6)および条件式(7)は、第1レンズ群G1の正レンズ硝材の特性を規定している。本実施形態の広角レンズWLは、この条件を満足することで、第1レンズ群G1の負レンズで発生した倍率色収差と歪曲収差と像面湾曲を良好に補正することができる。条件式(6)の下限値を下回る条件である場合、負レンズで発生する歪曲収差、像面湾曲、コマ収差の補正が困難になる。また、条件式(7)の下限値を下回る条件である場合、2次分散が大きくなるため、倍率色収差を十分補正することが困難になる。
なお、条件式(6)の下限値を1.840とすることが好ましい。また、条件式(7)の下限値を30.00とすることが好ましい。
また、このような広角レンズWLにおいて、無限遠物体から近距離(有限距離)物体へのフォーカシング(合焦)の際、第2レンズ群G2の前群G2aと後群G2bが一体となって光軸に沿って移動することが好ましい。このような構成にすることで、製造誤差に起因するフォーカシングの収差変動を軽減することができる。このように、本実施形態によれば、良好な光学性能を有する光学系(広角レンズWL)および、これを備えた光学装置(デジタル一眼レフカメラCAM)を得ることが可能になる。
ここで、上述のような構成の広角レンズWLの製造方法について、図10を参照しながら説明する。まず、円筒状の鏡筒内に、本実施形態の第1レンズ群G1および第2レンズ群G2を組み込む(ステップS1)。このとき、上述の条件式(1)や、条件式(2)、条件式(3)等をそれぞれ満足するように、第1〜第2レンズ群G1〜G2の各レンズをそれぞれ配置する。なお、各レンズを鏡筒内に組み込む際、光軸に沿った順にレンズ群を1つずつ鏡筒内に組み込んでもよく、一部または全てのレンズ群を保持部材で一体保持してから鏡筒部材と組み立ててもよい。鏡筒内に各レンズ群を組み込んだ後、鏡筒内に各レンズ群が組み込まれた状態で物体の像が形成されるか、すなわち各レンズ群の中心が揃っているかを確認する(ステップS2)。そして、像が形成されるか確認した後、広角レンズWLの各種動作を確認する(ステップS3)。
各種動作の一例としては、遠距離物体から近距離物体への合焦を行うレンズ群が光軸方向に沿って移動する合焦動作、少なくとも一部のレンズが光軸と直交方向の成分を持つように移動する手ブレ補正動作などが挙げられる。なお、本実施形態においては、遠距離物体(無限遠物体)から近距離物体(有限距離物体)への合焦の際、第1レンズ群G1が固定されて、第2レンズ群G2が移動するようになっている。また、各種動作の確認順番は任意である。このような製造方法によれば、良好な光学性能を有する光学系(広角レンズWL)を得ることができる。
(第1実施例)
以下、本願の各実施例を添付図面に基づいて説明する。まず、本願の第1実施例について図1〜図2および表1を用いて説明する。図1は、第1実施例に係る広角レンズWLのレンズ構成図である。第1実施例に係る広角レンズWLは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2
とから構成され、第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群G2aと、開口絞りSと、正の屈折力を有する後群G2bとから構成される。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた第1の負メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた第1の正メニスカスレンズL12と物体側に凸面を向けた第2の負メニスカスレンズL13との接合によりなる接合負レンズと、両凸形状の第1の正レンズL14と両凹形状の第1の負レンズL15との接合によりなる接合正レンズとから構成され、第2の負メニスカスレンズL13における像面I側のレンズ面が非球面となっている。第2レンズ群G2の前群G2aは、両凸形状の第2の正レンズL21から構成される。第2レンズ群G2の後群G2bは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた第3の負メニスカスレンズL22と、両凹形状の第2の負レンズL23と両凸形状の第3の正レンズL24との接合によりなる接合負レンズと、両凸形状の第4の正レンズL25と、像面I側に凸面を向けた第2の正メニスカスレンズL26とから構成され、第4の正レンズL25における像面I側のレンズ面が非球面となっている。
そして、無限遠物体から近距離(有限距離)物体へのフォーカシング(合焦)の際、第1レンズ群G1が固定されて、第2レンズ群G2が移動するようになっている。またこのとき、第2レンズ群G2の前群G2a、絞りS、および後群G2bは、それぞれ一体的に移動するようになっている。
以下に、表1〜表4を示すが、これらは第1〜第4実施例に係る広角レンズの諸元の値をそれぞれ掲げた表である。各表の[全体諸元]において、fは焦点距離を、FNOはFナンバーを、ωは半画角(最大入射角:単位は「°」)を、Yは像高を、TLはレンズ全長(空気換算長)を、Bfはバックフォーカス(空気換算長)をそれぞれ示す。また、[レンズ諸元]において、第1カラムNは物体側から数えたレンズ面の番号を、第2カラムrはレンズ面の曲率半径を、第3カラムdはレンズ面間隔を、第4カラムndはd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率を、第5カラムνdはd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示す。なお、面番号の右に付した*は、そのレンズ面
が非球面であることを示す。また、曲率半径「0.0000」は平面を示し、空気の屈折率nd=1.00000はその記載を省略している。
また、[非球面データ]において示す非球面係数は、面の頂点を基準としたときの光軸からの高さhの位置での光軸方向の変位をxとし、円錐定数をκとし、n次(n=4,6,8,10)の非球面係数をAnとし、[レンズ諸元]中に示される近軸曲率半径をrと
したとき、次の条件式(8)で表される。なお、各実施例において、2次の非球面係数A2は0であり、記載を省略している。また、[非球面データ]において、「E-n」は「×10-n」を示す。
x=(h2/r)/[1+{1−κ×(h/r)21/2}]
+A4×h4+A6×h6+A8×h8+A10×h10 …(8)
また、[可変間隔データ]には、無限遠合焦時(D0=∞)および近距離合焦時(D0=200mm)の各可変間隔の値を示す。なお、以下の全ての諸元値において掲載されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔d、その他長さの単位は一般に「mm」が使われるが、光学系は、比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、後述の第2〜第4実施例の諸元値においても、本実施例と同様の符号を用いる。
下の表1に、第1実施例における各諸元を示す。なお、表1における面番号1〜21は、図1における面1〜21と対応している。また、第1実施例において、第6面および第19面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表1)
[全体諸元]
f=28.70
FNO=1.85
ω=37.65
Y=21.60
TL=115.14
Bf=38.90
[レンズ諸元]
N r d nd νd
1 49.1524 1.5000 1.77250 49.61
2 22.6487 6.3000
3 64.7809 3.5000 1.83481 42.73
4 150.0000 1.7000 1.51680 63.88
5 32.5000 0.1000 1.55389 38.23
6* 28.4668 15.0000
7 41.4076 4.5000 1.83481 42.73
8 -157.2545 1.4000 1.51742 52.32
9 39.7009 (d1)
10 31.9258 5.8146 1.69680 55.52
11 -152.5356 3.9000
12 0.0000 0.9989 (絞り)
13 89.3478 1.3000 1.51742 52.20
14 39.6652 5.0000
15 -26.3069 1.4000 1.78472 25.64
16 50.5684 3.5000 1.59319 67.87
17 -98.4501 0.5000
18 151.4501 3.0000 1.77250 49.62
19* -89.8749 1.1000
20 -169.6497 4.5000 1.80400 46.60
21 -29.4540 (Bf)
[非球面データ]
第6面
κ=1.0000,A4=-4.67675E-06,A6=-7.54681E-09,A8=-1.54602E-11,A10=-1.83890E-14
第19面
κ=1.0000,A4=1.47607E-05,A6=-2.02245E-10,A8=0.00000E+00,A10=0.00000E+00
[可変間隔データ]
無限遠 近距離
D0= ∞ 200.0000
d1= 11.2300 6.3103
図2(a)〜(b)は、第1実施例に係る広角レンズWLの諸収差図である。ここで、図2(a)は無限遠合焦時の諸収差図であり、図2(b)は近距離合焦時(D0=200mm)の諸収差図である。各収差図において、FNOはFナンバーを、Yは像高をそれぞれ示す。また、各収差図において、dはd線(λ=587.6nm)、gはg線(λ=435.8nm)における収差をそれぞれ示す。また、非点収差を示す収差図において、実
線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。以上、収差図の説明は他の実施例においても同様である。
そして、各収差図より、第1実施例では、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることがわかる。その結果、第1実施例の広角レンズWLを搭載することにより、デジタル一眼レフカメラCAMにおいても、優れた光学性能を確保することができる。
(第2実施例)
以下、本願の第2実施例について図3〜図4および表2を用いて説明する。図3は、第2実施例に係る広角レンズWLのレンズ構成図である。第2実施例に係る広角レンズWLは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成され、第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群G2aと、開口絞りSと、正の屈折力を有する後群G2bとから構成される。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた第1の負メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた第2の負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた第1の正メニスカスレンズL13と物体側に凸面を向けた第3の負メニスカスレンズL14との接合によりなる接合正レンズとから構成され、第2の負メニスカスレンズL12における像面I側のレンズ面が非球面となっている。第2レンズ群G2の前群G2aは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、両凸形状の第1の正レンズL21と、両凹形状の第1の負レンズL22とから構成される。第2レンズ群G2の後群G2bは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、両凹形状の第2の負レンズL23と両凸形状の第2の正レンズL24との接合によりなる接合負レンズと、像面I側に凸面を向けた第2の正メニスカスレンズL25と、像面I側に凸面を向けた第3の正メニスカスレンズL26とから構成され、第2の正レンズL24における像面I側のレンズ面が非球面となっている。
そして、無限遠物体から近距離(有限距離)物体へのフォーカシング(合焦)の際、第1レンズ群G1が固定されて、第2レンズ群G2が移動するようになっている。なおこのとき、第2レンズ群G2では、前群G2aと後群G2bの間隔が縮小するように、前群G2aと絞りSが一体的に移動するとともに、前群G2aおよび絞りSとは異なる移動量で後群G2bが移動するようになっている。
下の表2に、第2実施例における各諸元を示す。なお、表2における面番号1〜20は、図3における面1〜20と対応している。また、第2実施例において、第5面および第16面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表2)
[全体諸元]
f=31.02
FNO=1.85
ω=35.53
Y=21.60
TL=112.35
Bf=41.12
[レンズ諸元]
N r d nd νd
1 51.3500 1.5000 1.69679 55.52
2 25.2423 4.9661
3 68.6565 1.5000 1.51680 64.11
4 28.1354 0.1000 1.52050 50.97
5* 26.2816 11.5436
6 40.1060 3.7730 1.83480 42.72
7 245.2122 1.3000 1.51822 58.94
8 55.0388 (d1)
9 35.8474 5.4498 1.75499 52.31
10 -90.5185 0.2911
11 -1293.1200 1.3203 1.51742 52.31
12 59.5863 2.7402
13 0.0000 (d2) (絞り)
14 -21.2472 1.4020 1.78472 25.68
15 62.9942 3.1710 1.72915 54.66
16* -81.0024 2.1794
17 -55.3719 3.3993 1.59319 67.90
18 -29.4567 0.1000
19 -608.4131 5.2751 1.80400 46.58
20 -29.8770 (Bf)
[非球面データ]
第5面
κ=1.0000,A4=-3.12860E-06,A6=-6.82480E-09,A8=9.01370E-12,A10=-1.54600E-14
第16面
κ=1.0000,A4=1.80620E-05,A6=-5.80110E-09,A8=0.00000E+00,A10=0.00000E+00
[可変間隔データ]
無限遠 近距離
D0= ∞ 200.0000
d1= 10.2521 4.3259
d2= 10.9700 10.7329
図4(a)〜(b)は、第2実施例に係る広角レンズWLの諸収差図である。ここで、図4(a)は無限遠合焦時の諸収差図であり、図4(b)は近距離合焦時(D0=200mm)の諸収差図である。各収差図より、第2実施例では、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることがわかる。その結果、第2実施例の広角レンズWLを搭載することにより、デジタル一眼レフカメラCAMにおいても、優れた光学性能を確保することができる。
(第3実施例)
以下、本願の第3実施例について図5〜図6および表3を用いて説明する。図5は、第3実施例に係る広角レンズWLのレンズ構成図である。第3実施例に係る広角レンズWLは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成され、第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群G2aと、開口絞りSと、正の屈折力を有する後群G2bとから構成される。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた第1の負メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた第2の負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と物体側に凸面を向けた第3の負メニスカスレンズL14との接合によりなる接合正レンズとから構成され、第2の負メニスカスレンズL12における像面I側のレンズ面が非球面となっている。第2レンズ群G2の前群G2aは、両凸形状の第1の正レンズL21から構成される。第2レンズ群G2の
後群G2bは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた第4の負メニスカスレンズL22と、両凹形状の負レンズL23と両凸形状の第2の正レンズL24との接合によりなる接合負レンズと、両凸形状の第3の正レンズL25とから構成され、第2の正レンズL24における像面I側のレンズ面が非球面となっている。
そして、無限遠物体から近距離(有限距離)物体へのフォーカシング(合焦)の際、第1レンズ群G1が固定されて、第2レンズ群G2が移動するようになっている。またこのとき、第2レンズ群G2の前群G2a、絞りS、および後群G2bは、それぞれ一体的に移動するようになっている。
下の表3に、第3実施例における各諸元を示す。なお、表3における面番号1〜18は、図5における面1〜18と対応している。また、第3実施例において、第5面および第16面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表3)
[全体諸元]
f=28.70
FNO=1.85
ω=37.68
Y=21.60
TL=115.35
Bf=38.90
[レンズ諸元]
N r d nd νd
1 47.3292 1.5000 1.72915 54.66
2 22.8109 5.5771
3 35.4413 1.5000 1.51680 64.11
4 23.4810 0.2000 1.52050 50.97
5* 21.5311 17.0000
6 37.4414 3.3161 1.81600 46.62
7 104.2195 1.3000 1.51822 58.94
8 40.6864 (d1)
9 35.8877 5.2516 1.69679 55.52
10 -232.6661 5.9928
11 0.0000 5.0287 (絞り)
12 31.9060 1.3000 1.75519 27.51
13 27.2893 5.6256
14 -25.1103 1.4000 1.78472 25.68
15 30.2467 5.0249 1.80332 41.71
16* -69.5995 0.1000
17 160.9651 5.4531 1.80610 40.94
18 -31.3476 (Bf)
[非球面データ]
第5面
κ=1.0000,A4=-5.69480E-06,A6=-3.25880E-08,A8=6.98270E-11,A10=-2.50300E-13
第16面
κ=1.0000,A4=1.27800E-05,A6=8.55920E-09,A8=0.00000E+00,A10=0.00000E+00
[可変間隔データ]
無限遠 近距離
D0= ∞ 200.0000
d1= 10.8827 4.8932
図6(a)〜(b)は、第3実施例に係る広角レンズWLの諸収差図である。ここで、図6(a)は無限遠合焦時の諸収差図であり、図6(b)は近距離合焦時(D0=200mm)の諸収差図である。各収差図より、第3実施例では、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることがわかる。その結果、第3実施例の広角レンズWLを搭載することにより、デジタル一眼レフカメラCAMにおいても、優れた光学性能を確保することができる。
(第4実施例)
以下、本願の第4実施例について図7〜図8および表4を用いて説明する。図7は、第4実施例に係る広角レンズWLのレンズ構成図である。第4実施例に係る広角レンズWLは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成され、第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群G2aと、開口絞りSと、正の屈折力を有する後群G2bとから構成される。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた第1の負メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた第2の負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた第1の正メニスカスレンズL13と物体側に凸面を向けた第3の負メニスカスレンズL14との接合によりなる接合正レンズとから構成され、第2の負メニスカスレンズL12における像面I側のレンズ面が非球面となっている。第2レンズ群G2の前群G2aは、両凸形状の第1の正レンズL21から構成される。第2レンズ群G2の後群G2bは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた第4の負メニスカスレンズL22と、両凹形状の負レンズL23と両凸形状の第2の正レンズL24との接合によりなる接合負レンズと、両凸形状の第3の正レンズL25と、像面I側に凸面を向けた第2の正メニスカスレンズL26とから構成され、第3の正レンズL25における像面I側のレンズ面が非球面となっている。
そして、無限遠物体から近距離(有限距離)物体へのフォーカシング(合焦)の際、第1レンズ群G1が固定されて、第2レンズ群G2が移動するようになっている。またこのとき、第2レンズ群G2の前群G2a、絞りS、および後群G2bは、それぞれ一体的に移動するようになっている。
下の表4に、第4実施例における各諸元を示す。なお、表4における面番号1〜20は、図7における面1〜20と対応している。また、第4実施例において、第5面および第18面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表4)
[全体諸元]
f=31.00
FNO=1.84
ω=35.45
Y=21.60
TL=111.05
Bf=40.08
[レンズ諸元]
N r d nd νd
1 54.8755 1.5000 1.77250 49.61
2 24.3470 6.4422
3 46.8800 1.5000 1.77250 49.61
4 30.0000 0.1000 1.52050 50.97
5* 28.1565 10.0000
6 39.4043 6.0000 1.83481 42.76
7 799.7751 1.3000 1.51823 58.82
8 50.6325 (d1)
9 34.7711 5.7076 1.80400 46.58
10 -127.3217 4.2607
11 0.0000 1.8217 (絞り)
12 311.4924 1.2000 1.58144 40.98
13 50.7052 5.0000
14 -23.2205 1.4000 1.78472 25.64
15 45.6877 4.0000 1.59319 67.90
16 -102.0531 0.5000
17 224.5463 3.3243 1.77250 49.62
18* -72.9478 1.1000
19 -271.1411 4.5000 1.80400 46.60
20 -28.5408 (Bf)
[非球面データ]
第5面
κ=1.0000,A4=-3.78292E-06,A6=-3.64587E-09,A8=-1.01198E-11,A10=3.37967E-15
第18面
κ=1.0000,A4=1.43983E-05,A6=6.14666E-11,A8=0.00000E+00,A10=0.00000E+00
[可変間隔データ]
無限遠 近距離
D0= ∞ 200.0000
d1= 11.3148 4.5052
図8(a)〜(b)は、第4実施例に係る広角レンズWLの諸収差図である。ここで、図8(a)は無限遠合焦時の諸収差図であり、図8(b)は近距離合焦時(D0=200mm)の諸収差図である。各収差図より、第4実施例では、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることがわかる。その結果、第4実施例の広角レンズWLを搭載することにより、デジタル一眼レフカメラCAMにおいても、優れた光学性能を確保することができる。
下の表5に、各実施例における条件式対応値を示す。
(表5)
第1実施例 第2実施例 第3実施例 第4実施例
条件式(1) 0.43 0.87 0.66 0.38
条件式(2) 2.03 1.90 1.52 1.79
条件式(3) 1.33 1.56 1.57 1.11
条件式(4) 1.37 1.33 1.38 1.28
条件式(5) 2.78 2.53 2.10 2.29
条件式(6) 1.83481 1.83481 1.81600 1.83481
条件式(7) 42.76 42.76 46.62 42.76
このように各実施例では、上述した各条件式がそれぞれ満たされていることが分かる。以上、各実施例によれば、良好な光学性能を有する光学系(広角レンズWL)および光学装置(デジタル一眼レフカメラCAM)を実現することができる。
なお、上述の実施形態において、以下に記載の内容は、光学性能を損なわない範囲で適宜採用可能である。
上述の各実施例において、2群構成を示したが、3群、4群等の他の群構成にも適用可能である。また、最も物体側にレンズまたはレンズ群を追加した構成や、最も像側にレンズまたはレンズ群を追加した構成でも構わない。また、レンズ群とは、変倍時に変化する空気間隔で分離された、少なくとも1枚のレンズを有する部分を示す。
また、単独または複数のレンズ群、または部分レンズ群を光軸方向に移動させて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う合焦レンズ群としてもよい。この合焦レンズ群は、オートフォーカスにも適用することができ、オートフォーカス用の(超音波モーター等を用いた)モーター駆動にも適している。特に、第2レンズ群の少なくとも一部を合焦レンズ群とするのが好ましい。
また、レンズ群または部分レンズ群を光軸に垂直な方向の成分を持つように移動させ、または、光軸を含む面内方向に回転移動(揺動)させて、手ブレによって生じる像ブレを補正する防振レンズ群としてもよい。特に、第2レンズ群の後群の少なくとも一部を防振レンズ群とするのが好ましい。
また、レンズ面は、球面または平面で形成されても、非球面で形成されても構わない。レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工および組立調整が容易になり、加工および組立調整の誤差による光学性能の劣化を防げるので好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないので好ましい。レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面でも構わない。また、レンズ面は回折面としてもよく、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしてもよい。
また、開口絞りは第2レンズ群近傍に配置されるのが好ましいが、開口絞りとしての部材を設けずに、レンズの枠でその役割を代用してもよい。
また、各レンズ面には、フレアやゴーストを軽減し高コントラストの高い光学性能を達成するために、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。
CAM デジタル一眼レフカメラ(光学装置)
WL 広角レンズ(光学系)
G1 第1レンズ群 G2 第2レンズ群
G2a 前群 G2b 後群
S 開口絞り I 像面

Claims (12)

  1. 光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とからなる光学系であって、
    無限遠物体から有限距離物体への合焦の際、前記第1レンズ群が固定されて、前記第2レンズ群が移動し、
    前記第2レンズ群は、前記第2レンズ群に配置された絞りよりも物体側に位置する前群と、前記絞りよりも像側に位置する後群とからなり、
    以下の条件式を満足することを特徴とする光学系。
    0.10<f2a/f2b<1.00
    1.20<(−f1)/f2<2.50
    但し、
    f2a:前記第2レンズ群の前群の焦点距離、
    f2b:前記第2レンズ群の後群の焦点距離
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
    f2:前記第2レンズ群の焦点距離
  2. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項に記載の光学系。
    0.10<f2a/f<1.70
    但し、
    f:無限遠合焦状態での前記光学系の焦点距離。
  3. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
    0.20<f2/f<1.55
    但し
    f:無限遠合焦状態での前記光学系の焦点距離。
  4. 前記第2レンズ群の後群は、少なくとも1つの非球面レンズを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学系。
  5. 前記第2レンズ群の後群は、光軸に沿って像側から順に並んだ2つの正レンズを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学系。
  6. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の光学系。
    (−f1)/f<5.0
    但し
    f:無限遠合焦状態での前記光学系の焦点距離。
  7. 前記第1レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に並んだ2つの負レンズを有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の光学系。
  8. 前記第1レンズ群は、少なくとも1つの非球面レンズを有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光学系。
  9. 前記第1レンズ群は正レンズを有し、
    以下の条件式をそれぞれ満足することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の光学系。
    n1p>1.800
    ν1p>28.00
    但し、
    n1p:前記正レンズの屈折率の平均値、
    ν1p:前記正レンズのアッベ数の平均値。
  10. 無限遠物体から有限距離物体への合焦の際、前記第2レンズ群の前群と後群が一体となって光軸に沿って移動することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の光学系。
  11. 物体の像を所定の面上に結像させる光学系を備えた光学装置であって、
    前記光学系が請求項1から10のいずれか一項に記載の光学系であることを特徴とする光学装置。
  12. 光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とを配置する光学系の製造方法であって、
    無限遠物体から有限距離物体への合焦の際、前記第1レンズ群が固定されて、前記第2レンズ群が移動し、
    前記第2レンズ群は、前記第2レンズ群に配置された絞りよりも物体側に位置する前群と、前記絞りよりも像側に位置する後群とからなり、
    以下の条件式を満足するようにしたことを特徴とする光学系の製造方法。
    0.10<f2a/f2b<1.00
    1.20<(−f1)/f2<2.50
    但し、
    f2a:前記第2レンズ群の前群の焦点距離、
    f2b:前記第2レンズ群の後群の焦点距離
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
    f2:前記第2レンズ群の焦点距離
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