JP5219912B2 - 油圧駆動装置 - Google Patents

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本発明は、油圧駆動装置に係り、より具体的には、建設機械に設けられたブレードの油圧駆動装置に関する。
建設機械のなかでも、ブルドーザやホイルドーザは、作業に用いるブレード(土工板とも称する)を備えている。ブレードには左右一対の油圧シリンダが設けられ、この油圧シリンダを伸縮駆動することにより、ブレードを左右均等に前傾または後傾させるピッチ動作や、ブレードの右端部または左端部を下方に傾動させるチルト動作を行っている。オペレータは、ブレードをピッチ動作またはチルト動作させた状態で、土砂を掘削したり、掘削後の地面を均したりする。
ここで、油圧ポンプから左右の油圧シリンダへの作動油の供給量は、油圧シリンダごとに設けられた制御弁と、各制御弁に対して設けられた圧力補償弁とによって、同じになるように構成されている。それにもかかわらず、油圧シリンダの負荷圧が大きい場合には、圧力補償のずれが生じ、左右の油圧シリンダに作動油を同じ流量で供給することができなくなってしまう。この場合は、例えば、ピッチ動作を要求したにもかかわらず、チルト動作してしまうという現象が発生することになる。
そこで、左右一対の油圧シリンダの各々に対して油圧ポンプを設け、各油圧ポンプから各油圧シリンダに独立して作動油を供給することで、油圧シリンダの負荷圧が大きい場合でも、左右の油圧シリンダに同じ流量の作動油を供給できるようにした油圧駆動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−188276号公報
しかしながら、油圧シリンダや制御弁の特性には、同じ製品であっても個体差があり、これにより左右の油圧シリンダへの作動油の供給流量に差が生じてしまうおそれがあるところ、特許文献1ではそのような問題まで考慮した構成となっていない。このため、個体差が大きい場合は左右の油圧シリンダへの作動油の供給流量に差が生じてしまい、ピッチ動作を要求した際にチルト動作してしまうという課題がある。特に、最大操作時のように操作量が大きい場合ほど油圧シリンダへの作動油の供給流量差が大きくなり、これにより油圧シリンダの速度差が大きくなるため、ピッチ動作要求に反するチルト動作がより顕著に現れる可能性がある。
本発明の目的は、ブレード動作時の作動油の供給特性に対する個体差の影響を吸収でき、さらに言えば、ピッチ操作時の意図しないチルト動作を防止するために、ブレード駆動用の油圧シリンダへの作動油の供給流量調整が可能な油圧駆動装置を提供することである。
第1発明に係る油圧駆動装置は、建設機械が備えるブレードの油圧駆動装置であって、前記ブレードの左右に取り付けられ、前記ブレードを駆動する第1および第2油圧シリンダと、前記第1油圧シリンダへの作動油の供給方向および供給流量を制御する第1制御弁と、前記第1制御弁と同期して駆動され、前記第2油圧シリンダへの前記作動油の前記供給方向および前記供給流量を制御する第2制御弁とを備え、前記第1制御弁は、スプールストローク量が第1閾値を超えた領域では、前記スプールストローク量に対する前記供給流量の増加勾配が前記第1閾値における増加勾配よりも小さい第1流量特性を有し、前記第2制御弁は、前記スプールストローク量が前記第1閾値よりも小さな第2閾値を超えた領域では、前記第1流量特性の増加勾配よりも大きな増加勾配となる第2流量特性を有し、前記スプールストローク量が前記第2閾値を超えた時点では、前記第1油圧シリンダへの前記作動油の前記供給流量が前記第2流量特性による前記第2油圧シリンダへの前記作動油の前記供給流量よりも大きく、前記スプールストローク量が増大することによって、前記第2流量特性による前記第2油圧シリンダへの前記作動油の前記供給流量が前記第1流量特性による前記第1油圧シリンダへの前記作動油の前記供給流量よりも大きくなることを特徴とする。
第2発明に係る油圧駆動装置は、第1発明において、前記第1流量特性は、前記増加勾配が略一定となる流量特性であることを特徴とする。
第3発明に係る油圧駆動装置は、第1発明または第2発明において、前記第1流量特性は、前記増加勾配がゼロとなる流量特性であることを特徴とする。
第4発明に係る油圧駆動装置は、第1発明から第3発明の何れかにおいて、前記スプールストローク量が前記第2閾値以下の領域では、前記第1制御弁と前記第2制御弁とが略同一の流量特性を有していることを特徴とする。
第5発明に係る油圧駆動装置は、第1発明から第4発明の何れかの発明において、前記第1制御弁および前記第2制御弁の動作を制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記ブレードを動作させるための操作手段の操作量に基づいて、前記操作手段の操作状態を判定する操作状態判定手段と、前記第1および前記第2油圧シリンダが基準位置からストロークエンドに達したか否かを判定するとともに、前記第1および前記第2油圧シリンダのストロークエンド到達時間をカウントするストロークエンド到達判定手段と、前記第1および前記第2油圧シリンダのストロークエンド到達時間の差に基づいて、前記第1流量特性による前記第1制御弁の前記供給流量と略一致する、前記第2流量特性による前記第2制御弁の前記供給流量のキャリブレーション値を設定するキャリブレーション値設定手段と、前記操作量に基づいて、前記第1制御弁の前記供給流量を設定するとともに、前記操作量および前記キャリブレーション値に基づいて、前記第2制御弁の前記供給流量を設定する供給流量設定手段とを備えていることを特徴とする。
第6発明に係る油圧駆動装置は、第5発明において、前記供給流量設定手段は、前記操作状態判定手段にて、前記操作量が所定値を超えていると判定された場合は、前記第2制御弁の前記供給流量を前記キャリブレーション値に設定し、前記操作状態判定手段にて、前記操作量が所定値以下であると判定された場合は、前記操作量に応じて、前記第2制御弁の前記供給流量を設定することを特徴とする。
第7発明に係る油圧駆動装置は、第5発明または第6発明において、前記ストロークエンド到達判定手段は、前記第1および前記第2油圧シリンダに流入する作動油の圧力を検出する圧力センサからの出力信号に基づいて、前記第1および前記第2油圧シリンダがストロークエンドに達したか否かを判定することを特徴とする。
第8発明に係る油圧駆動装置は、第5発明または第6発明において、前記ストロークエンド到達判定手段は、前記第1および前記第2油圧シリンダのストローク量を検出するストロークセンサからの出力信号に基づいて、前記第1および前記第2油圧シリンダがストロークエンドに達したか否かを判定することを特徴とする。
第1発明の油圧駆動装置によれば、ブレードを駆動する第1油圧シリンダへの作動油の供給流量を制御する第1制御弁は、スプールストローク量が第1閾値を超えた領域では、スプールストローク量に対する前記供給流量の増加勾配が第1閾値における増加勾配よりも小さい第1流量特性を有している。また、ブレードを駆動する第2油圧シリンダへの作動油の供給流量を制御する第2制御弁は、スプールストローク量が第1閾値よりも小さな第2閾値を超えた領域では、第1流量特性の増加勾配よりも大きな増加勾配となる第2流量特性を有している。さらに、スプールストローク量が第2閾値を超えた時点では、第1油圧シリンダへの作動油の供給流量が第2流量特性による第2油圧シリンダへの作動油の供給流量よりも大きく、スプールストローク量が増大することによって、第2油圧シリンダへの作動油の供給流量が第1油圧シリンダへの作動油の供給流量よりも大きくなる。
このため、個体差による影響を受けやすいフル操作時であっても、スプールストローク量に関して、第1油圧シリンダへの作動油の供給流量と第2油圧シリンダへの作動油の供給流量とが等しくなるような等供給流量点を作ることができる。すなわち、スプールストローク量を調節することで、第2油圧シリンダの伸縮速度を第1油圧シリンダの伸縮速度に合わせることができる。従って、第1および第2の油圧シリンダが同じ特性を有していれば、スプールストローク量が等供給流量点以上とならないようにすることができるので、ピッチ操作時の意図しないチルト動作を防止することができる。
また、第1および第2の油圧シリンダに個体差があっても、スプールストローク量に対する等供給流量点があるので、その前後にスプールストローク量を制限することで、ピッチ操作時の意図しないチルト動作を防止することができる。
第2発明によれば、第1制御弁の第1流量特性は、増加勾配が略一定となる流量特性であるため、第1油圧シリンダへの作動油の供給流量は、第1制御弁のスプールストローク量の増加に伴ってリニアに増加することになる。これによれば、スプールストローク量の増加量に対して第1油圧シリンダへの供給流量が大きく変動することがないため、第1制御弁および第2制御弁の供給流量の調節をスプールストローク量の調節により行い易くなる。従って、第1および第2油圧シリンダ間の伸縮速度の調整を、容易に行うことができるようになる。
第3発明によれば、第1制御弁の第1流量特性は、増加勾配がゼロとなる流量特性であるため、第1油圧シリンダへの作動油の供給流量は、スプールストローク量にかかわらず一定となる。従って、第2制御弁の供給流量を調節するだけで、第1および第2油圧シリンダ間の伸縮速度の調整が行えるため、意図しないチルト動作を簡単かつ効果的に防止できる。
第4発明によれば、スプールストローク量が第2閾値以下の領域では、第1制御弁と第2制御弁とが同一の流量特性を有しているため、同領域における第1および第2油圧シリンダの伸縮速度は一致することになる。ここで、同領域における供給流量はそもそも他の領域に比べて少ないため、油圧シリンダや制御弁の特性に個体差があっても、第1および第2油圧シリンダの速度差はほとんど生じない。このため、第2閾値以下の領域ではスプールストローク量の調節を行う必要がないため、第1および第2制御弁の構造が複雑になるのを回避することができる。従って、第1および第2制御弁の構造を複雑にすることなく、第1および第2油圧シリンダ間の伸縮速度を一致させることができるので、簡易な構成により意図しないチルト動作を防止できる。
第5発明によれば、油圧駆動装置は、第1および第2制御弁の動作を制御するコントローラを備え、コントローラは、第1流量特性による第1制御弁の供給流量と略一致する、第2流量特性による第2制御弁の供給流量のキャリブレーション値を設定する。そして、コントローラは、操作手段の操作量に基づいて、第1制御弁の供給流量を設定するとともに、操作量およびキャリブレーション値に基づいて、第2制御弁の供給流量を設定する。これによれば、コントローラは、第2制御弁の供給流量について、第1制御弁の供給流量と略一致するキャリブレーション値を設定し、このキャリブレーション値を用いて第2制御弁の供給流量を設定するため、第2制御弁の供給流量が第1制御弁間の供給流量と同じになるように自動的に調整される。このため、操作量を調節することなく、自動的に第2油圧シリンダの伸縮速度を第1油圧シリンダの伸縮速度に合わせることができる。従って、ピッチ操作時の意図しないチルト動作を容易かつ確実に防止することができる。
第6発明によれば、供給流量設定手段は、操作量が所定値を超えていると判定された場合は、第2制御弁の供給流量をキャリブレーション値に設定するため、例えば、フル操作時等、個体差による影響を受けやすい大きな操作量でのピッチ動作時のみ第2制御弁の流量調整が行われる。ここで、キャリブレーションを行うバルブストローク領域やバルブストローク位置を増やせば、個体差の影響をより広範囲にわたり吸収することが可能であるが、その分キャリブレーションに多くの時間を費やしてしまう。そこで、個体差の影響を受けやすい状況についてのみキャリブレーションを行うようにすることで、作業の効率化を図ることができる。
第7発明および第8発明によれば、ストロークエンド到達判定手段は、第1および第2油圧シリンダに流入する作動油の圧力や、第1および第2油圧シリンダのストローク量に基づいて、各油圧シリンダがストロークエンドに達したか否かを判定する。このため、シリンダ速度を別途計測する等の煩雑な作業を行うことなく、簡易な構成により流量調整を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る建設機械のブレード周辺部の構成を示す斜視図。 前記第1実施形態に係る油圧駆動装置の構成を示す模式図。 前記第1実施形態に係る油圧駆動装置の作用を説明するための図。 本発明の第2実施形態に係る油圧駆動装置の構成を示す模式図。 前記第2実施形態に係るコントローラの構成を示すブロック図。 前記第2実施形態に係るコントローラの作用を説明するためのフローチャート。 前記第2実施形態に係るコントローラの作用を説明するためのフローチャート。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔1〕第1実施形態
〔1−1〕ブレード1の周辺部の構成
図1には、建設機械のブレード1周辺部の構成が示されている。ブレード1は、例えば、図示しないホイルドーザに取り付けられ、ブレード1の長手方向の一方の側にはピッチシリンダ2が、他方の側にはチルトピッチシリンダ3が、それぞれ取り付けられている。
ブレード1は、ピッチシリンダ2およびチルトピッチシリンダ3の伸縮により、ピッチ動作やチルト動作を行う。すなわち、ブレード1は、両シリンダ2,3が同時に同じ方向に伸縮駆動することにより、前傾するピッチダンプ姿勢や、後傾するピッチバック姿勢をとることができる。また、ピッチシリンダ2を停止し、チルトピッチシリンダ3を伸長駆動することで、ブレード1の左端部が下方に傾動された左チルト姿勢をとることができる。さらに、ピッチシリンダ2を停止し、チルトピッチシリンダ3を縮退駆動することで、ブレード1の右端部が下方に形動された右チルト姿勢をとることができる。このようなブレード1の動作は、油圧駆動装置4により行われる。
〔1−2〕油圧駆動装置4の構成
図2には、油圧駆動装置4の構成が模式的に示されている。油圧駆動装置4は、ピッチシリンダ2、チルトピッチシリンダ3、および油圧回路5を備えて構成され、油圧駆動装置4は、操作レバー6の操作に基づいて動作する。
このうちの油圧回路5は、パイロット弁(PPC(Proportional Pressure Control)バルブとも称する)51、作動油供給系52、ピッチシリンダ駆動部53、およびチルトピッチシリンダ駆動部54を備えて構成される。
パイロット弁51は、操作レバー6に付設され、操作レバー6の操作方向や操作量に応じて、各シリンダ駆動部53,54にパイロット圧を出力する。
作動油供給系52は、油圧ポンプ521およびタンク522を備えている。油圧ポンプ521は、図示しないエンジンやバッテリなどの駆動源により駆動され、タンク522内の作動油を昇圧して、ピッチシリンダ駆動部53およびチルトピッチシリンダ駆動部54に作動油を供給する。そして、各シリンダ駆動部53,54から排出された作動油は、タンク522に戻される。
ピッチシリンダ駆動部53は、第1制御弁531および圧力補償弁532を備えている。第1制御弁531は、ピッチダンプ、ピッチバック、および保持の弁位置を有するスプール式の制御弁である。第1制御弁531のスプールは、パイロット弁51から出力されるパイロット圧によりストロークし、ストロークにより、第1制御弁531の弁位置が切り換わるとともに、第1制御弁531からの作動油の供給流量が変化する。また、第1制御弁531の作動油供給系52側のポートは、油路を介して油圧ポンプ521およびタンク522と接続され、第1制御弁531のピッチシリンダ2側のポートは、ピッチシリンダ2のトップ側およびボトム側に、それぞれ圧力補償弁532を介して接続されている。
チルトピッチシリンダ駆動部54は、ピッチシリンダ駆動部53と同様に、第2制御弁541および圧力補償弁542を備えている。第2制御弁541は、右チルト・ピッチダンプ、左チルト・ピッチバック、および保持の弁位置を有するスプール式の制御弁である。第2制御弁541は、第1制御弁531と同期して駆動され、パイロット弁51から出力されるパイロット圧により、第2制御弁541の弁位置および作動油の供給流量が変化する。第2制御弁541の作動油供給系52側のポートは、油路を介して油圧ポンプ521およびタンク522と接続され、第2制御弁541のチルトピッチシリンダ3側のポートは、チルトピッチシリンダ3のトップ側およびボトム側に、それぞれ圧力補償弁542を介して接続されている。
〔1−3〕油圧駆動装置4の作用および効果
次に、前述した構成の油圧駆動装置4の作用および効果を、図3に基づいて説明する。
ここで、以下では、油圧駆動装置4の作用および効果について、第1および第2制御弁531,541のスプールストローク量(バルブストローク量)と作動油の供給流量との関係を示す線図を用いて説明するが、以下の説明は、操作レバー6の操作量と作動油の供給流量との関係についても同様にあてはまる。すなわち、第1および第2制御弁531,541のスプールストローク量は、パイロット弁51から出力されるパイロット圧に依存するところ、このパイロット圧は、操作レバー6の操作量に応じてパイロット弁51から出力されるからである。
図3は、第1制御弁531および第2制御弁541のスプールストローク量(または操作レバー6の操作量)に対する作動油の供給流量特性を示している。図3の太実線で示す第1制御弁531の供給流量は、スプールストローク量が第1閾値以下の領域において、前半部分はスプールストローク量の増加に応じて徐々に増加し、かつ後半部分はスプールストローク量に比例して供給流量が一定の増加勾配で変化する流量特性を有している。さらに、第1制御弁531は、第1閾値を超えた領域では、増加勾配がゼロとなる流量特性、すなわちスプールストローク量にかかわらず作動油供給量が一定となる流量特性(第1流量特性)を有している。
一方、図3の太破線で示す第2制御弁541の供給流量は、第1制御弁531と同様に、スプールストローク量が第1閾値よりも小さな第2閾値以下の領域において、前半部分はスプールストローク量の増加に応じて供給流量が徐々に増加し、かつ後半部分はスプールストローク量に対する供給流量の増加勾配が略一定となる流量特性を有している。
ここで、第2制御弁541は、スプールストローク量が第2閾値を超えた領域では、第1制御弁531の第1流量特性の増加勾配よりも大きい増加勾配で作動油供給量が増加する流量特性(第2流量特性)を有している。すなわち、第2制御弁541の供給流量は、スプールストローク量が第2閾値上にある場合は第1制御弁531の供給流用よりもやや少ないが、スプールストローク量の増加に伴って徐々に第1制御弁531の一定の流量に近づき、その後は第1制御弁531の供給流量を上回るようになっている。
以上のように、油圧駆動装置4では、第1制御弁531からの作動油の供給流量と、第2制御弁541からの作動油の供給流量とは、スプールストローク量が第2閾値以下の領域において等しくなるように構成されている。すなわち、オペレータが、ピッチ動作を行うべく操作レバー6を図3の第2閾値以下の領域の範囲内で操作した場合、第1および第2制御弁531,541は、圧力補償弁532,542を介して略同じ流量の作動油をピッチシリンダ2およびチルトピッチシリンダ3に供給する。これにより、各シリンダ2,3は、ともに同じ速度で伸長または縮退し、ブレード1は、右端部および左端部の傾動量を等しく保ちながら、操作レバー6の操作量に応じた速度でピッチ動作を行う。
このように、スプールストローク量が第2閾値以下の領域では、第1および第2制御弁531,541の供給流量は、ともに等しくなるように構成されている。また、同領域における第1および第2制御弁531,541の供給流量は、他の領域に比べて少ないため、そもそも各シリンダ2,3の速度が低くなる。このため、各シリンダ2,3や各制御弁531,541の特性に個体差があっても、各シリンダ2,3の速度差はほとんど生じないため、ピッチ動作に対する個体差の影響はほとんど現れないことになる。
一方、第1制御弁531の作動油の供給流量は、第1閾値を超えた領域ではスプールストローク量にかかわらず略一定とされ、第2制御弁541の供給流量は、スプールストローク量が第2閾値を超えた領域では、第2閾値以下の領域の増加勾配よりも小さい増加勾配で徐々に供給流量を増加するように構成されている。すなわち、スプールストローク量が第2閾値を超えた時点では、第1制御弁531の作動油供給流量が第2制御弁541の作動油供給流量よりも大きく、スプールストローク量が増大することによって、第2制御弁541の作動油供給流量が第1制御弁531の作動油供給流量よりも大きくなる。このため、個体差による影響を受け易いフル操作近傍のストローク領域であっても、操作量の調節をすることで、チルトピッチシリンダ3の伸縮速度をピッチシリンダ2の伸縮速度に合わせることができる。
ここで、操作量の調節にあたっては、スプールストローク量が第2閾値を超えた領域において、操作レバー6の操作位置を、ピッチ動作時にブレード1が左右均等に前傾または後傾するような流量調整位置にすることが必要になる。このため、例えば、工場からの建設機械の出荷時にこのような流量調整位置を探し出した上で、当該流量調整位置から先への操作レバー6の操作を規制する規制部材を操作レバー6に設けることで、フル操作時にブレード1の左右端部の傾動差を小さく保ったままピッチ動作を行うことができるようになる。また、スプールストローク量が第1閾値を超えた領域では、第1制御弁531の供給流量を一定とする一方で、第2制御弁541の供給流量を第1閾値以下の領域よりも小さい増加勾配で増加するようにしているため、操作レバー6に規制部材を設けなくても、操作レバー6を操作して流量調整位置とすることで、ブレード1を左右均等にピッチ動作させることができる。
〔2〕第2実施形態
〔2−1〕油圧駆動装置4の構成
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一の部分等については、同一符号を付してその説明を省略する。
前述の第1実施形態では、第1制御弁531および第2制御弁541は、操作レバー6の操作量に対応する流量の作動油を、そのままピッチシリンダ2およびチルトピッチシリンダ3に供給していた。
これに対して、第2実施形態に係る油圧駆動装置4は、図4に示すように、コントローラ7および電磁比例制御弁(EPC(Electronic Proportional Control)バルブとも称する)55を備え、コントローラ7が、第2制御弁531の流量調整のためのキャリブレーションを行った上で、第1および第2制御弁531,541のパイロット圧を制御して、各シリンダ2,3への作動油の供給流量を一致させる点が相違する。
本実施形態において、電磁比例制御弁55は、パイロット弁51のかわりとして、第1および第2制御弁531,541のそれぞれに2つ設けられ、かつコントローラ7に電気的に接続されている。そして、電磁比例制御弁55は、コントローラ7から入力する制御指令電流の大きさに応じ、各制御弁531,541のパイロット圧を変化させて、各制御弁531,541のスプールを動かす。そして、各制御弁531,541の供給流量は、パイロット圧に応じて変化する。
この際、第1制御弁531については、図3に示すように操作レバー6の操作量に対応する供給流量となるようにパイロット圧が設定される。一方で、第2制御弁541については、操作レバー6の操作量が図3に示す第2閾値を超えた領域にある場合、第2流量特性線上の供給流量のうち第1制御弁531の流量と一致する流量に対応するパイロット圧が、自動的に設定されるようになっている。すなわち、本実施形態では、図3の第2流量特性線を複数段階に分割して各段階の供給流量をコントローラ7に記憶させておく。コントローラ7は、第1制御弁531の供給流量と一致する値を記憶値の中から選択し、かつ選択値に対応するパイロット圧を第2制御弁541のパイロット圧にすることで、第2制御弁541のスプールストローク量を調節している。これにより、コントローラ7は、第2制御弁541の供給流量が第1制御弁531と一致する流量となるように自動的にキャリブレーションしているのである。
〔2−2〕コントローラ7の構成
図5には、コントローラ7の構成が示されている。コントローラ7は、記憶装置71および演算処理装置72を備えて構成される。
メモリ等で構成される記憶装置71には、演算処理装置72上で動作するプログラムの他、供給流量マップ、制御指令マップ、流量調整キャリブレーションマップ等の各種マップが格納され、要求に応じて読み出しまたは書き込みができるようになっている。
このうち、供給流量マップには、操作レバー6の操作量と、第1および第2制御弁531,541における作動油の供給流量とが関連付けて記憶されている。
また、制御指令マップには、第1および第2制御弁531,541における作動油の供給流量と、電磁比例制御弁55への制御指令とが関連付けて記憶されている。
流量調整キャリブレーションマップは、後述する流量調整のキャリブレーションに用いられるマップであり、当該マップには、各シリンダ2,3の基準位置からのストロークエンド到達までの時間の差と、第2制御弁541における作動油の供給流量とが関連付けて記憶されている。より具体的には、図3に示す第2制御弁541の第2流量特性線上の流量を複数ピックアップし、これらの供給流量とストロークエンド到達時間の差とを関係付けて記憶している。
演算処理装置72の入力側には、操作レバー6と、各シリンダ2,3への入出力管路上に設けられた圧力センサ8とが、それぞれ電気的に接続されている。また、演算処理装置72の出力側には、電磁比例制御弁55が電気的に接続されている。
そして、演算処理装置72は、キャリブレーション要求判定手段721、ストロークエンド到達判定手段722、ストロークエンド到達時間差判定手段723、キャリブレーション値設定手段724、操作状態判定手段725、供給流量設定手段726、および制御指令生成手段727を備えている。
キャリブレーション要求判定手段721は、キャリブレーション要求信号に基づいて、ピッチシリンダ2およびチルトピッチシリンダ3間での流量調整のためのキャリブレーション要求の有無を判定する。ここで、キャリブレーション要求の有無は、例えば、操作レバー6にキャリブレーション要求ボタンを設け、このボタンから出力されるキャリブレーション要求信号に基づいて判定する他、外部端末等の外部機器から送信されるキャリブレーション要求信号に基づいて、その有無を判定することができる。
ストロークエンド到達判定手段722は、圧力センサ8からの出力信号に基づいて、各シリンダ2,3がストロークエンドに達したか否かを、伸縮それぞれの方向について判定する。具体的に、ストロークエンド到達判定手段722は、各シリンダ2,3がストロークエンドに達した場合に圧力センサ8の値がそれまでの値に比べ大きくなることから、その状態を認識し、各シリンダ2,3がストロークエンドに達したことを判定する。さらに、ストロークエンド到達判定手段722は、各シリンダ2,3がストロークエンドに達するまでの時間を、第1および第2カウンターにてカウントする。
ストロークエンド到達時間差判定手段723は、各シリンダ2,3の基準位置からのストロークエンド到達時間の差が所定値以上であるか否かを判定する。
キャリブレーション値設定手段724は、ストロークエンド到達時間差判定手段723の判定結果に基づいて、各シリンダ2,3のストロークエンド到達時間の差に対応する供給流量を流量調整キャリブレーションマップから選択する。そして、キャリブレーション値設定手段724は、選択した供給流量を、チルトピッチシリンダ3への供給流量のキャリブレーション値として記憶装置71に記憶する。
操作状態判定手段725は、操作レバー6からの出力信号に基づいて、操作レバー6の操作状態を判定する。すなわち、操作状態判定手段725は、操作レバー6がピッチ動作またはチルト動作の要求状態にあるか否か、およびその操作量の大きさを判定する。
供給流量設定手段726は、操作状態判定手段725の判定結果、操作レバー6の操作量、供給流量マップ、および後述する第2制御弁541のキャリブレーション値に基づいて、ピッチシリンダ2およびチルトピッチシリンダ3に供給する作動油の流量を設定する。
制御指令生成手段727は、供給流量設定手段726での設定値、またはキャリブレーション値設定手段724により記憶されたキャリブレーション値と、記憶装置71に記憶されている制御指令マップとに基づいて、電磁比例制御弁55に対する制御指令を生成し、かつ出力する。
〔2−3〕コントローラ7の作用
次に、図6および図7に基づき、油圧駆動装置4におけるコントローラ7の作用について説明する。
図6に示すように、コントローラ7は、先ず操作レバー6および圧力センサ8からの信号を含む各種入力信号を読みんだ後(ステップS1)、キャリブレーション要求判定手段721は、キャリブレーション要求信号に基づいて、各シリンダ2,3間の流量調整のキャリブレーション要求の有無を判定する(ステップS2)。
なお、キャリブレーション要求を行う場合には、ピッチシリンダ2およびチルトピッチシリンダ3のストローク位置が所定の基準位置にあることが必要となる。この基準位置としては、ブレード1がピッチ姿勢およびチルト姿勢のいずれにもなっていない図1に示すような中立状態でのストローク位置や、ブレード1がピッチダンプ姿勢またはピッチバック姿勢で最大限傾倒した状態であるストロークエンド到達位置が考えられる。
ステップS2においてキャリブレーション要求がない場合、操作状態判定手段725は、操作レバー6からの出力信号に基づいて、ピッチ動作要求の有無および操作レバー6の操作量の大きさを判定する(ステップS3)。ステップS3で、ピッチ動作が要求されていないか、または操作量の大きさが所定値以下である場合、供給流量設定手段726は、操作レバー6の操作量および供給流量マップに基づいて、ピッチシリンダ2およびチルトピッチシリンダ3に供給する作動油の流量を設定する(ステップS4)。この際、各シリンダ2,3に供給する作動油の流量は、通常通り操作レバー6の操作量に対応する流量に設定される。なお、この所定値は、図3における第2閾値での流量となるスプールストローク量に相当する操作量の大きさである。
これに対し、ステップS3において、ピッチ動作が要求されており、かつ操作量の大きさが所定値を超えている場合、供給流量設定手段726は、各シリンダ2,3のストロークエンド到達時間の差に応じて記憶されたキャリブレーション値を記憶装置71から読み出し、第2制御弁541における調整後の供給流量として設定する(ステップS5)。この際、第1制御弁531における供給流量は、通常通り操作レバー6の操作量および供給流量マップに基づいて設定される。
そして、制御指令生成手段727は、記憶装置71に記憶されている制御指令マップに基づいて、供給流量設定手段726での設定値、またはキャリブレーション値設定手段724により記憶されたキャリブレーション値に対応する制御指令を生成し、電磁比例制御弁55に対して出力する(ステップS6)。
一方、ステップS2においてキャリブレーション要求がある場合、コントローラ7は、シリンダ速度差の調整のために、第1および第2制御弁531,541における作動油の供給流量を調整するキャリブレーションを行う(ステップS7)。
以下、図7に従って、各シリンダ2,3速度差の調整のための、第2制御弁541の流量調整キャリブレーション機能について詳しく説明する。
キャリブレーション要求がある場合、先ず、供給流量設定手段726は、ピッチシリンダ2およびチルトピッチシリンダ3に供給する作動油の流量を、ピッチ動作時の最大流量に設定する(ステップS11)。これにより、ピッチ動作時の操作レバー6の最大操作量に相当するシリンダ速度で各シリンダ2,3が伸縮し、ピッチ動作が行われる。
次に、ストロークエンド到達判定手段722は、圧力センサ8からの出力信号に基づいて、各シリンダ2,3ともに伸長方向または縮退方向のストロークエンドに達したか否かを判定する(ステップS12)。
ステップS12において、いずれかのシリンダ2,3がストロークエンドに達していないか、または両シリンダ2,3ともストロークエンドに達していない場合、ストロークエンド到達判定手段722は、ピッチシリンダ2のストローク状態を判定し(ステップS13)、ピッチシリンダ2がストロークエンドに達していない場合は、第1タイマーをカウントアップする(ステップS14)。
また、ストロークエンド到達判定手段722は、チルトピッチシリンダ3がストロークエンドに達したか否かを判定し(ステップS15)、チルトピッチシリンダ3がストロークエンドに達していない場合、第2タイマーをカウントアップする(ステップS16)。
一方、ステップS12において、両シリンダ2,3がともにフルスロトークに達したと判定された場合、ストロークエンド到達時間差判定手段723は、第1タイマー値から第2タイマー値を引いた値の絶対値が、所定値以上であるか否かを判定する(ステップS17)。
そして、第1タイマー値から第2タイマー値を引いた値の絶対値が所定値以上であると判定された場合、キャリブレーション値設定手段724は、第1タイマー値と第2タイマー値との差に対応する供給流量を流量調整キャリブレーションマップから選択し、第2制御弁541の供給流量のキャリブレーション値として記憶装置71に記憶する(ステップS18)。
以上のような構成の本実施形態の油圧駆動装置4によれば、コントローラ7が、第2制御弁541の供給流量について、第1制御弁531の供給流量と略一致する第2制御弁541の供給流量キャリブレーション値を設定することができる。このため、第1および第2制御弁531,541間の供給流量が自動的に調整され、チルトピッチシリンダ3の伸縮速度をピッチシリンダ2の伸縮速度に合わせることができる。従って、操作レバー6に対する規制部材を設けることなく、かつ操作レバー6の操作量を調節することなしに、ピッチ操作時の意図しないチルト動作を自動的に回避することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、第1制御弁531の第1流量特性は、増加勾配がゼロでスプールストロークにかかわらず供給流量が一定となる流量特性であったがこれに限られず、一定の増加勾配で供給流量が微増する流量特性であってもよい。すなわち、スプールストローク量が増大することによって、第2制御弁541の第2流量特性による供給流量が、第1制御弁531の第1流量特性による供給流量よりも大きくなっていれば、本発明の効果を奏することができる。
また、前記各実施形態では、第2制御弁541のみのスプールストローク量を調節してたがこれに限られず、第1制御弁531および第2制御弁541の両方のスプールストローク量調節して、第1制御弁531および第2制御弁541の供給流量を一致させるようにしてもよい。
前記第2実施形態では、第2制御弁541の供給流量についてのキャリブレーションを行った上で、第2制御弁541の供給流量をキャリブレーション値に設定し、キャリブレーション値に設定された流量に相当する制御指令を電磁比例制御弁55に出力していたがこれに限られない。例えば、流量調整キャリブレーションマップに、各シリンダ2,3のストロークエンド到達時間の差と、電流値等の操作レバー6の操作量とを関連付けて記憶しておき、ストロークエンド到達時間の差に応じて操作レバー6の操作量をキャリブレーションし、キャリブレーション値に設定された操作量に相当する流量を第2制御弁541の供給流量としてもよい。
また、電磁比例制御弁55の制御指令の生成段階でキャリブレーションを行うようにしてもよい。すなわち、流量調整キャリブレーションマップに、各シリンダ2,3のストロークエンド到達時間の差と、電磁比例制御弁55の制御指令とを関連付けて記憶しておき、ストロークエンド到達時間の差に応じて電磁比例制御弁55の制御指令をキャリブレーションし、制御指令をキャリブレーション値に設定するようにしてもよい。
前記第2実施形態では、ストロークエンド到達判定手段722は、ピッチシリンダ2およびチルトピッチシリンダ3への入出力管路上に設けられた圧力センサ8からの出力信号に基づいて、各シリンダ2,3がストロークエンドに達したか否かを判定していたがこれに限られない。例えば、各シリンダ2,3にストロークセンサを設け、このストロークセンサからの出力信号に基づいて、各シリンダ2,3がストロークエンドに達したか否かを判定するようにしてもよい。
前記各実施形態では、第1および第2制御弁531,541をパイロット圧で駆動していたがこれに限られず、例えば、第1および第2制御弁を電磁弁とし、コントローラ7により、操作レバー6の操作量に基づいて第1および第2制御弁を電気的に駆動するようにしても良い。
本発明は、ブレードを備えた建設機械や作業機械に利用することができる。
1…ブレード、2…ピッチシリンダ(第1油圧シリンダ)、3…チルトピッチシリンダ(第2油圧シリンダ)、4…油圧駆動装置、7…コントローラ、8…圧力センサ、531…第1制御弁、541…第2制御弁、722…ストロークエンド到達判定手段、724…キャリブレーション値設定手段、725…操作状態判定手段、726…供給流量設定手段。

Claims (8)

  1. 建設機械が備えるブレードの油圧駆動装置であって、
    前記ブレードの左右に取り付けられ、前記ブレードを駆動する第1および第2油圧シリンダと、
    前記第1油圧シリンダへの作動油の供給方向および供給流量を制御する第1制御弁と、
    前記第1制御弁と同期して駆動され、前記第2油圧シリンダへの前記作動油の前記供給方向および前記供給流量を制御する第2制御弁とを備え、
    前記第1制御弁は、
    スプールストローク量が第1閾値を超えた領域では、前記スプールストローク量に対する前記供給流量の増加勾配が前記第1閾値における増加勾配よりも小さい第1流量特性を有し、
    前記第2制御弁は、
    前記スプールストローク量が前記第1閾値よりも小さな第2閾値を超えた領域では、前記第1流量特性の増加勾配よりも大きな増加勾配となる第2流量特性を有し、
    前記スプールストローク量が前記第2閾値を超えた時点では、前記第1油圧シリンダへの前記作動油の前記供給流量が前記第2流量特性による前記第2油圧シリンダへの前記作動油の前記供給流量よりも大きく、
    前記スプールストローク量が増大することによって、前記第2流量特性による前記第2油圧シリンダへの前記作動油の前記供給流量が前記第1流量特性による前記第1油圧シリンダへの前記作動油の前記供給流量よりも大きくなることを特徴とする油圧駆動装置。
  2. 請求項1に記載の油圧駆動装置において、
    前記第1流量特性は、前記増加勾配が略一定となる流量特性であることを特徴とする油圧駆動装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の油圧駆動装置において、
    前記第1流量特性は、前記増加勾配がゼロとなる流量特性であることを特徴とする油圧駆動装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れかに記載の油圧駆動装置において、
    前記スプールストローク量が前記第2閾値以下の領域では、前記第1制御弁と前記第2制御弁とが略同一の流量特性を有していることを特徴とする油圧駆動装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れかに記載の油圧駆動装置において、
    前記第1制御弁および前記第2制御弁の動作を制御するコントローラを備え、
    前記コントローラは、
    前記ブレードを動作させるための操作手段の操作量に基づいて、前記操作手段の操作状態を判定する操作状態判定手段と、
    前記第1および前記第2油圧シリンダが、基準位置から前記第1および前記第2油圧シリンダのストロークエンドに達したか否かを判定するとともに、前記第1および前記第2油圧シリンダのストロークエンド到達時間をカウントするストロークエンド到達判定手段と、
    前記第1および前記第2油圧シリンダのストロークエンド到達時間の差に基づいて、前記第1流量特性による前記第1制御弁の前記供給流量と略一致する、前記第2流量特性による前記第2制御弁の前記供給流量のキャリブレーション値を設定するキャリブレーション値設定手段と、
    前記操作量に基づいて、前記第1制御弁の前記供給流量を設定するとともに、前記操作量および前記キャリブレーション値に基づいて、前記第2制御弁の前記供給流量を設定する供給流量設定手段とを備えていることを特徴とする油圧駆動装置。
  6. 請求項5に記載の油圧駆動装置において、
    前記供給流量設定手段は、
    前記操作状態判定手段にて、前記操作量が所定値を超えていると判定された場合は、前記第2制御弁の前記供給流量を前記キャリブレーション値に設定し、
    前記操作状態判定手段にて、前記操作量が所定値以下であると判定された場合は、前記操作量に応じて、前記第2制御弁の前記供給流量を設定することを特徴とする油圧駆動装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の油圧駆動装置において、
    前記ストロークエンド到達判定手段は、前記第1および前記第2油圧シリンダに流入する前記作動油の圧力を検出する圧力センサからの出力信号に基づいて、前記第1および前記第2油圧シリンダが、前記第1および前記第2油圧シリンダのストロークエンドに達したか否かを判定することを特徴とする油圧駆動装置。
  8. 請求項5または請求項6に記載の油圧駆動装置において、
    前記ストロークエンド到達判定手段は、前記第1および前記第2油圧シリンダのストローク量を検出するストロークセンサからの出力信号に基づいて、前記第1および前記第2油圧シリンダが、前記第1および前記第2油圧シリンダのストロークエンドに達したか否かを判定することを特徴とする油圧駆動装置。
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