JP5218014B2 - 極端紫外光光源装置および極端紫外光光源装置の保守方法 - Google Patents

極端紫外光光源装置および極端紫外光光源装置の保守方法 Download PDF

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本発明は、極端紫外光を放射する極端紫外光光源装置において、集光光学手段により集光された極端紫外光の放射強度分布の変化の原因を判別する機能を備えた極端紫外光光源装置およびその判別結果に基づき極端紫外光光源装置を保守する方法に関する。
より詳細には、長時間にわたり装置を運転させた際に発生する、極端紫外光の放射強度分布の変化が、集光光学手段の光反射率が低下したことに起因するか、電極損耗などで発光点が移動して光軸がすれたことに起因するかを判別する機能を備えた極端紫外光光源装置および極端紫外光光源装置の保守方法に関するものである。
半導体集積回路の微細化、高集積化につれて、その製造用の投影露光装置においては解像力の向上が要請されている。その要請に応えるため、露光用光源の短波長化が進められており、エキシマレーザ装置に続く次世代の半導体露光用光源として、波長13〜14nm、特に、波長13.5nmの極端紫外光(Extreme Ultra Violet,以下EUVともいう)を放出する極端紫外光光源装置(以下、EUV光源装置ともいう)が開発されている。
EUV光源装置において、EUVを発生させる方法はいくつか知られているが、そのうちの1つにEUVを放射するEUV放射種を加熱して励起することにより高温プラズマを発生させ、このプラズマから放出されるEUVを取り出す方法がある。
このEUV光源装置は、高温プラズマの生成方式により、LPP(Laser Produced Plasma、レーザ生成プラズマ)方式と、DPP(Discharge Produced Plasma、放電生成プラズマ)方式とに大きく分けられる。
LPP方式のEUV光源装置では、EUV放射種を含む原料からなるターゲットにレーザ光を照射する。そのとき、レーザアブレーションにより高温プラズマが生成され、そこから放射されるEUVを利用する。
一方、DPP方式のEUV光源装置では、EUV放射種を含む原料から電流駆動によって高温プラズマを生成し、そこから放射されるEUV光を利用する。DPP方式のEUV光源装置における放電方式には、Zピンチ方式、キャピラリー放電方式、プラズマフォーカス方式、ホローカソードトリガーZピンチ方式などがある。DPP方式のEUV光源装置は、LPP方式のEUV光源装置と比較して、光源装置の小型化、光源システムの消費電力が小さいといった利点あり、実用化への期待も大きい。
上記した両方式のEUV光源装置において、波長13.5nmのEUVを放出する放射種、すなわち、高温プラズマの原料としては、現在、10価前後のキセノン(Xe)イオンとスズ(Sn)イオンが知られている。このうち、スズは、高温プラズマの発生に必要な電気入力と波長13.5nmのEUV出力の比,すなわちEUV変換効率(=光出力/電気入力)がキセノンより数倍大きい。そのため、高出力化が要求されている量産型EUV光源の放射種として有力視されており、例えば特許文献1に開示されているように、ガス状のスズ化合物(例えば、スタナンガス:SnH4 ガス)や、固体や液体状のスズをEUV放射種として使用するEUV光源の開発が進められている。
以下、DPP方式を例にとり、EUV光源装置の構成例を説明する。
図14に、DPP方式EUV光源装置の概略構成例を示す。同図に示すように、DPP方式EUV光源装置は、真空容器(チャンバ)を有し、チャンバ10は第1チャンバ10aと第2チャンバ10bに分けられる。第1チャンバ10a内には、例えば、リング状の第1電極(カソード)11と第2電極(アノード)12とがリング状の絶縁体13を挟み、それぞれの貫通穴が略同軸上に位置するように配置される。以下、第1電極11、第2電極12、絶縁材13を総称して放電部1と呼ぶこともある。
第1チャンバ10aに設けられた原料導入口14aに接続された原料供給ユニット14より、EUV放射種を含む原料が第1チャンバ10 a内に供給される。上記原料は例えばSnH4 ガスである。
また、第2チャンバ10b側には,図示を省略したチャンバ内圧力をモニタする圧力モニタの測定値に基づき、チャンバ内圧力調整やチャンバ内排気を行うためのガス排気ユニット9が、第2チャンバ10bに設けられたガス排出口に接続されている。
また、第2チャンバ10b内には、集光鏡2が設けられる。集光鏡2は、例えば、反射面形状が、回転楕円体、回転放物体形状、ウォルター型形状等の凹面ミラーを複数枚具える。これらの凹面ミラーは互いに径の異なる回転体形状である。集光鏡2は、これらの複数枚の凹面ミラーを、同一軸上に、焦点位置が略一致するように回転中心軸を重ねて配置された斜入射型の反射鏡として構成される。
なお、この集光鏡2の集光点は中間集光点(Intermediate Focus、以下IFという)と呼ばれている。
このようなDPP方式光源装置において、第1電極11、第2電極12間に高電圧パルス電源15よりパルス電力が供給されると、絶縁体13表面に沿面放電(creeping discharge)が発生して第1電極11、第2電極12間は実質、短絡状態になり、パルス状の大電流が流れる。このとき、略同軸上に配置されたリング状の第1電極11、第2電極12、絶縁体13が形成する連通穴もしくは連通穴近傍にプラズマが形成される。その後、ピンチ効果およびジュール加熱等によって、上記プラズマの略中心部に高温プラズマ領域が形成され、この高温プラズマ領域から波長13.5nmのEUV光が放射される。
高温プラズマ領域から放射された波長13.5nmのEUV光は、集光鏡2により集光され、第2チャンバ10bに設けられたEUV光取り出し部7より外部に取り出される。このEUV光取り出し部7は、不図示の露光機の露光機筐体に設けられたEUV光入射部と連結される。すなわち、EUV集光鏡2より集光されるEUV光は、EUV光取り出し部7を介して露光機へ入射する。
高温プラズマからはEUV光とともにデブリも放出される。デブリには、金属(例えば、第1電極11、第2電極12)がプラズマによってスパッタされて生成する金属粉や、スズ等の放射種原料に起因するものがある。
上記デブリが集光鏡2に到達して集光鏡2の反射面に衝突したり付着したりすると、集光鏡2の反射性能が損なわれる。
そのため、高温プラズマ領域(図14に示す構成例では、略同軸上に配置されたリング状の第1電極11、第2電極12、絶縁体13が形成する連通穴もしくは連通穴近傍)と集光鏡2との間に、ホイルトラップ3が設置される。
ホイルトラップ3は、EUV光を通過させつつ、デブリの通過を抑制するものであり、例えば特許文献2に記載されているように、高温プラズマ発生領域の径方向に設置される複数のプレートからなる。
ホイルトラップ3が配置された空間は圧力が上がり、そこを通過するデブリは運動エネルギーが低下するため,集光鏡2まで到達しにくくなる。
また、図14に示すDPP方式EUV光源装置は、図示を省略した制御部を有する。この制御部は、露光機制御部からのEUV発光指令等に基づき、高電圧パルス電源15、原料供給ユニット14、ガス排気ユニット9、ガス供給ユニット16を制御する。
特開2004−279246号公報 特表2002−504746号公報
EUV光源装置を長時間にわたり運転すると、前記した集光鏡の中間集光点より露光機側で測定したEUVの放射強度分布が経時変化することがある。その原因として、高温プラズマ原料に使用するスズ等が集光鏡に付着することによるEUV反射率の低下と、放電電極の損耗等による発光点位置の変化による光軸のずれが考えられる。
集光鏡へのスズの付着が原因であれば集光鏡のクリーニングを行い、光軸のずれであれば放電電極の交換や放電電極と集光鏡の位置合せ(アライメント)を行わなければならない。このように、EUVの放射強度分布の変化に対しては、原因によって異なる保守(メンテナンス)を行わなければならない。しかし、今まではどちらが原因であるかを切り分ける方法がなかった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、極端紫外光の放射強度分布の変化が、集光光学手段の光反射率が低下したことに起因するか、電極損耗などで発光点が移動して光軸がすれたことに起因するかを判別する機能を備えた極端紫外光光源装置およびその判別結果に基づき極端紫外光光源装置を保守する保守方法を提供することである。
EUV光源からは、13.5nm領域のEUVだけでなく、それ以外の波長領域(帯域外)の光(Out of Band:OoB)、すなわち、真空紫外光や紫外光、可視光なども同時に放射されている。
発明者らが鋭意検討した結果、EUVと帯域外光(以下OoBとも言う)の放射強度分布の変化が、集光鏡にスズの付着した場合と光軸ずれが生じた場合とでは異なることを発見した。すなわち、
(1)集光鏡にスズが付着した場合、EUVの反射率が低下するが、OoBのうちEUVよりも長波長の光の反射率は低下しない。そのため、EUVの放射強度分布変化するが、EUVよりも長波長の光の放射強度分布は変化しない。
(2)発光点位置の変化により光軸がずれた場合、EUVの放射強度分布も、EUVよりも長波長の光の放射強度分布も、両方とも変化する。
したがって、EUVとEUVよりも長波長の光のそれぞれ放射強度分布測定して、それぞれの初期状態の放射強度分布と比較することにより、いずれが原因であるのかを判別することが可能となる。
上記現象を本発明者は以下のような実験で見出した。
図1は、EUV光源の中間集光点(以下IFとも言う)の下流における放射強度分布を測定するための実験の装置構成を示す図である。
同図において、EUV光源には、ガス排気ユニット9を有するチャンバ10内に設けられた第1電極11、第2電極12、絶縁材13を具備した放電部1から構成されるDPP光源を使用し、光源から放射されるEUVはネスト形状の集光ミラー2で集光した。放電媒質にはXeガスおよびSnH4 ガスが使用可能である。
IFに集光された光は、IFに配置された直径4.6mmのアパーチャ4で光束面積と発散立体角を制限する。
そして、IFに配置されたアパーチャ4の下流にEUVとEUVよりも長波長の光とを分離するためにフィルタ31を配置した。本実験では、EUV測定用のフィルタ31aには5nm〜25nmの光を透過するSi/Zr/Si(各膜厚50.2nm)の薄膜フィルタを使用した。また、EUVよりも長波長の光の測定用のフィルタ31bには120nm以上の光を透過するMgF2 (板厚5mm)の光学結晶を使用した。
フィルタ31を透過した光は、蛍光板32で可視光に変換した後、CCDカメラ33で観測し、パソコン(PC)34で解析した。
本実験では、蛍光板32にCaF2 (板厚5mm)を使用した。CaF2 は、主に400nm程度以下の光に対して蛍光を発する性質を持つ。したがって、この構成で観測できるEUVよりも長波長の光は、120nm〜400nm程度の波長範囲の光となる。
この装置を使って中間集光点(IF)下流の放射強度分布を測定した。図2は、実験前に集光鏡2、アパーチャ4の位置をそれぞれ調整し、アライメントを合わせた状態においてXeガスで放電したときの、即ち初期状態のEUVとEUVよりも長波長の光(OoB)の放射強度分布である。(a)がEUVの(b)がEUVよりも長波長の光(OoB)の放射強度分布である。
また、図3および図4は、光源装置をSnH4 ガスで動作させた後、再びXeガスで放電したときの、放射強度分布の典型的な例である。図3においては、図2の初期状態に比べて(a)のEUVの放射強度分布しか変化していない。一方、図4は、初期状態に対して(a)のEUVと(b)のEUVよりも長波長の光(OoB)の両方で放射強度分布が変化している。
図3において、EUVの強度分布に偏りが生じたが、EUVよりも長波長の光は変化しなかった。これを改善するために、集光鏡2の位置や角度を動かしてアライメント調整を行なったが、図2のような分布に戻ることはなかった。図3では、集光鏡2の少なくとも一部にスズが付着したことが原因でEUV反射率が低下し、放射強度分布が変化したと考えられる。
図4において、EUVとEUVよりも長波長の光ともに強度分布に偏りが生じた。これを改善するために、集光鏡2の位置や角度を動かしてアライメント調整を行なったところ、実験前に近い状態に戻すことができた。したがって、図4は、発光点と集光鏡のアライメントがずれたことが原因で、放射強度分布が変化したと考えられる。
上記実験結果を考察すると、集光鏡2へのスズ付着(付着したスズの厚さはナノメーターオーダーと考えられる)に対して、EUVとEUVよりも長波長の光とでは、反射率が異なることが推測される。そこで、光の波長と反射率の関係を検証するために、以下のような実験を行った。
図5に、光の波長と反射率の関係を検証するための反射光測定実験の装置構成を示す。 第1チャンバ10内には、リング状の絶縁体13を挟むように取り付けられたリング状の第1電極(カソード)11と第2電極12が設けられ、リング状の絶縁体13を挟み、それぞれの貫通穴が略同軸上に位置するように配置される。
Xeガス供給ユニット101が、第1チャンバ10aに設けられた原料導入口に接続され、EUV放射種となるXeガスを含む原料がチャンバ10a内に供給される。
また、チャンバ内圧力調整やチャンバ内排気を行うためのガス排気ユニット9が設けられている。
第1のチャンバに連結されている第2のチャンバ10bには、凹面鏡102、サンプルミラー103、フィルタ104、フォトダイオード105が設けられている。
図5において、第1電極11、第2電極12間に高電圧パルス電源15よりパルス電力が供給されると、絶縁体13表面に沿面放電が発生して第1電極11、第2電極12間は実質、短絡状態になり、パルス状の大電流が流れる。このとき、略同軸上に配置されたリング状の第1電極11、第2電極12、絶縁体13が形成する連通穴もしくは連通穴近傍にプラズマが形成される。その後、ピンチ効果およびジュール加熱等によって、上記プラズマの略中心部に高温プラズマ領域が形成され、この高温プラズマ領域から波長13.5nmのEUV光が放射される。
図5の光源に使ったXe放電は、EUVだけでなく、真空紫外光、可視光も含まれることが知られている。Xe放電からの光は、凹面鏡102で集光させてサンプルミラー103に照射した。サンプルミラー103には、反射面にルテニウム膜がコーティングしてある12mm角のミラーを使用した。
サンプルミラー103としては、スズが付着した物とスズが付着していない新品の2種類を用意した。サンプルミラー103で反射された光は、フィルタ104を透過させてからフォトダイオード105で検出した。
フィルタ104には、5nm〜20nmを透過するジルコニウム(Zr)薄膜と、120nm以上を透過するフッ化マグネシウム(MgF2 )の2種類を用意した。ここで使用したフォトダイオード105は、0.0124nm〜1100nmの波長に感度を持つ。したがって、Zrフィルタを使用した場合は5nm〜20nmの領域を、MgF2 フィルタを使用した場合は120nm〜1100nmの領域をそれぞれ測定できる。
表1に、新品ミラーの各波長領域における反射率を1.0としたときのスズ付着ミラーの反射率を示す。
Figure 0005218014
表1から明らかなように、EUVよりも長波長の光では、スズが付着してもほとんど反射率が変化しないのに対し、EUVではスズが付着すると明らかに反射率が低下した。
以上の実験により、集光鏡2へのスズ付着に対して、EUVとEUVよりも長波長の光とでは、反射率が異なることが確認された。
このことから、以下のようにして、スズが集光鏡の反射面に付着したのか、光軸のずれが生じているのか、を判別することができる。
集光鏡の集光点以降において、極端紫外光の照度分布に変化が生じたとき、極端紫外光の放射強度分布だけではなく、極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布も測定し、その初期状態の放射強度分布と比較する。
その結果、極端紫外光の放射強度分布のみが変化している場合は、極端紫外放射強度分布変化の原因は、スズが集光鏡の反射面に付着したためであるとして、集光鏡のクリーニングを行う。また、極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布も変化している場合は、極端紫外放射強度分布変化の原因は、光軸のずれが生じているためであるとして、放電部と集光鏡の位置合せ(アライメント)や電極の交換を行う。
なお、放電部と集光鏡の位置合せ(アライメント)を行う際には、ミラーのクリーニングを合わせて行ってもよい。
本発明は、上記に基づき、以下のようにして前記課題を解決する。
(1)極端紫外光光源装置において、集光光学手段の位置調整を行う位置調整手段と、集光光学手段をクリーニングするためのクリーニングガス供給手段と、集光光学手段により反射された光に含まれる極端紫外光と極端紫外光よりも長波長の光のそれぞれの放射強度分布を測定する測定器と、この測定器により測定したそれぞれの放射強度分布を記憶する記憶手段と、記憶している極端紫外光の初期状態の放射強度分布と、測定した極端紫外光の放射強度分布を比較するとともに、記憶している極端紫外光よりも長波長の光の初期状態の放射強度分布と測定した極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布を比較する比較手段とを備えた制御部とを設け、上記測定器を上記集光光学手段の集光点の後ろの光路に挿入退避可能に設ける。
上記制御部は上記比較手段で、上記測定した極端紫外光の放射強度分布と極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布を、上記記憶手段に記憶されたそれぞれの初期状態の放射照度分布と比較し、
極端紫外光の放射強度分布のみが変化し、極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布が変化していない場合は、上記クリーニングガス供給手段からクリーニングガスを供給して集光光学手段のクリーニングを行い、極端紫外光の放射強度分布と極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布の両方が変化している場合は、上記位置調整手段により上記放電部と上記集光光学手段の位置調整を行う。
(2)上記測定器に、極端紫外光を透過するフィルタと極端紫外光よりも長波長の光を透過するフィルタを切り替え可能に設ける。
(3)極端紫外光光源装置の保守方法において、集光光学手段の集光点の後の光路において、集光光学手段により反射された光に含まれる極端紫外光の放射強度分布と、極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布を測定する第1の工程と、上記測定した極端紫外光の放射強度分布と極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布を、それぞれの記憶している初期状態の放射照度分布と比較する第2の工程とを設ける。
上記第2の工程において比較した結果、極端紫外光の放射強度分布のみが変化し、極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布が変化していない場合は、上記集光光学手段のクリーニングを行い、極端紫外光の放射強度分布と極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布の両方が変化している場合は、上記放電部と上記集光光学手段の位置調整を行う。
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)測定器を集光光学手段の集光点の後ろの光路に挿入退避可能に設け、集光光学手段により反射された光に含まれる極端紫外光と極端紫外光よりも長波長の光のそれぞれの放射強度分布を測定し、それぞれの初期状態の放射強度分布と比較することにより、極端紫外光の放射強度分布が変化したとき、その原因が、原料(スズ)が反射鏡に付着したためであるか、放電部と集光鏡の光軸ずれが生じたのかを判別することができ、その結果に基づき適切な保守を行うことができる。
(2)極端紫外光の放射強度分布のみが変化し、極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布が変化していない場合は、上記集光光学手段のクリーニングを行い、極端紫外光の放射強度分布と極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布の両方が変化している場合は、上記放電部と上記集光光学手段の位置調整を行うことにより、状況に応じた適切な保守を行ない、望ましい状態でEUV光を生成することができる。
図6は、本発明の実施例に係るDPP方式のEUV光源装置の概略構成例を示す図である。図6(a)は、本実施例のEUV光源装置の全体構成を示し、図6(b)は計測ユニットの内部構成例を示す。
図6(a)において、EUVを発生させるための放電部1、チャンバ10等の構成は、図14と同様であり、前記したように、第1チャンバ10a内には放電部1が設けられ、リング状の第1電極(カソード)11と第2電極(アノード)12とがリング状の絶縁体13を挟み、それぞれの貫通穴が略同軸上に位置するように配置される。
また、第1チャンバ10aに設けられた原料導入口に接続された原料供給ユニット14より、EUV放射種を含む原料がチャンバ10 a内に供給される。上記原料は例えばSnH4 ガスである。
第2チャンバ10bには、チャンバ内圧力調整やチャンバ内排気を行うためのガス排気ユニット9が設けられ、また、第2チャンバ10b内には、集光鏡(集光光学手段)2が設けられる。集光鏡2は集光鏡位置調整機構16により、位置調整が可能である。
また集光鏡2と放電部1の間には、EUV光を通過させつつ、デブリの通過を抑制するホイルトラップ3が設けられる。
第1電極11、第2電極12間に高電圧パルス電源15よりパルス電力が供給されると、前述したように第1電極11、第2電極12間にパルス状の大電流が流れ、第1電極11、第2電極12、絶縁体13が形成する連通穴もしくは連通穴近傍にプラズマが形成される。その後、ピンチ効果およびジュール加熱等によって、上記プラズマの略中心部に高温プラズマ領域が形成され、この高温プラズマ領域から波長13.5nmのEUV光が放射される。
高温プラズマ領域から放射された波長13.5nmのEUV光は、集光鏡2により集光され、IFアパーチャ4を介して露光機へ入射する。
その他の構造、例えばEUVを発生させるための放電部、真空容器の構成は、図14と同様である。
集光鏡2のEUV光出射側には、クリーニングガス供給ノズル17aが設けられ、集光鏡2に原料(スズ)が付着したと判別されると、クリーニングガス供給手段17からクリーニングガスである塩素ガス等のハロゲンガスを供給し、クリーニングガス供給ノズル17aから集光鏡2に流し、集光鏡の反射面に付着堆積したスズを除去する。
集光鏡2の集光点である中間集光点(IF)には、光束面積と発散立体角を制限するIFアパーチャ4が設けられ、IFアパーチャ4の下流側にEUV光とEUV光よりも長波長の光のそれぞれの放射強度分布を測るための計測ユニット18が挿入・退避可能に設けられる。
計測は、ウエハ交換などの露光停止中に計測ユニット18を光路内へ移動させて行なう。露光動作中は、EUV光を露光機に供給しなければならないので、計測ユニット18を光路の外側へと退避させる。
このため、計測ユニット移動機構19が設けられ、計測ユニット18は、計測ユニット移動機構19により駆動され、挿入、退避が行なわれる。
上記計測ユニット移動機構19は、測定制御部20により制御され、計測ユニット18が挿入されたことは、リミットスイッチ18aにより検出される。
図6(b)に計測ユニットの構成例を示す。
計測ユニット18は、EUV光とEUV光よりも長波長の光をそれぞれ分離するためのフィルタ31と、光検出器で構成される。例えば、EUV光透過フィルタ31aにはSi/Zr/Si(各膜厚50.2nm)の薄膜フィルタ、EUV光よりも長波長の光を透過するフィルタ31bにはMgF2 (板厚5mm)の光学結晶が用いられる。また、光検出器にはCaF2 蛍光板32とCCDカメラ33を組み合わせて使用すればよい。
そして、EUV光の放射強度分布を測定する際には、フィルタ切替機構31cによりフィルタ31を切り替えて、光路にMgF2 を挿入する。
図6(a)に戻り、計測ユニット18と測定制御部20間はフィールドスルーを介して接続され、計測ユニット18による計測結果は、測定制御部20に送られる。
上記原料供給ユニット14、高電圧パルス電源15、集光鏡位置調整機構16、計測ユニット移動機構19、測定制御部20は、光源制御部21により制御される。
また、露光機制御部22により図示しないEUV露光機が制御され、光源制御部21は露光機制御部22からの放電開始指令信号により放電を開始させ、放電停止指令信号により放電を停止させる。
本発明においては、上記の計測ユニット18により、極端紫外光と極端紫外光よりも長い波長の光の、それぞれの初期状態の放射強度分布を測定し光源制御部21に記憶しておく。
そして、EUV光源装置を使用した後に、再び、計測ユニット18のより、極端紫外光と極端紫外光よりも長い波長の光の、それぞれの放射強度分布測定し、それぞれの初期状態の放射強度分布と比較する。
以下に、測定した放射強度分布と、記憶している初期状態の放射強度分布とを比較する方法の一例を示す。
計測ユニット18で取得する結果は、図2から図4に示すような画像データである。このような画像の変化を判断するには、画像処理を行い、数値データを比較してもよい。
例えば、図2から図4の画像は、図8(a)に示すように、円形の分布が既に6等分されている。
これは、図7に示すように、集光鏡2は複数の鏡筒からなる集光鏡2を連結、支持するためのスパイダーと呼ばれる支持構造体2aを有しており、この影が、画像上に映るためである。この影を利用して、各々の領域ごとにCCDカメラ33による検出値を合計すればよい。
そして、測定値と基準値の比をプロットすることで、光強度の変化を検出できる。また、図8(b)に示すように、画像の重心位置を計算してもよい。測定値と基準値との差をプロットすると、放射強度分布の偏りを検出できる。
図9と図10に、図2から図4を画像解析した結果を示す。
図9は画像の重心を計算してプロットしたものであり、前記図2〜図4の(a)EUV、(b)OoBの重心位置を示している。なお、同図では図2(a)(b)の重心位置は重なっている。
また、図10は6分割した画像の積算値をプロットしたものであり、図10(a)は前記図2〜図4の(a)EUVの積算値のプロットを示し、図10(b)は前記図2〜図4の(b)OoBの積算値のプロットを示す。なお、同図(b)では図2(b)と図3(b)のOoBの積算値は重なっている。
ただし、重心位置だけでは、画像全体の光強度が低下した場合に、画像の変化を検出できない可能性がある。したがって、複数の解析方法を組み合わせて画像の変化を判断した方が、放射強度分布の変化をより正確に把握することができる。
図11と図12は、本実施例の処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施例におけるEUV光源装置の動作手順を、図11により説明する。
EUV光源装置は、EUV露光機に接続されているものとする。EUV光源装置は光源制御部により、EUV露光機は露光機制御部により、それぞれ制御されており、相互が連携して動作することで、ワークの搬送、露光、入れ替えの動作を行なう。
まず、光源と集光鏡2、IFアパーチャ4のアライメントが合っている状態でEUVとEUVよりも長波長の光のそれぞれの放射強度分布測定を行う(S101)。
そこで得られた値を、EUVの初期値SIEUVx,EUVよりも長波長の光の初期値SIOoBx(x=1〜6)として光源制御部21に記憶する(S102)。
露光機では、ワークを所定の位置に搬送して露光準備を行なう。それらが完了した後、露光機制御部22から光源制御部21に放電開始指令信号を送出される(S103)。
放電開始指令信号を受信した光源制御部21は、高電圧パルス電源15を動作させ、放電電極11,12間に高電圧パルスを印加する。このとき、Sn放電が生成され、集光鏡2で集光された光が露光機に供給される(Sl04)。
露光機では、ワーク上の光照射位置を相対的に移動させながらスキャン露光を行なう。1つのワークで所定の露光工程が完了した後、露光機制御部22から光源制御部21に放電停止指令信号が送出される(S105)。
放電停止指令信号を受信した光源制御部21は、高電圧パルス電源15を停止させ、次の指令まで待機する(S106)。
光源制御部21は、あらかじめ測定周期(Tset )を記憶しているとする。前回に放射強度分布を測定してからの動作時間(T)と上記測定周期(Tset )との大小を検定する(S107)。
検定の結果、T<Tset であれば、露光準備が完了次第、露光機制御部22から光源制御部21に放電開始指令信号が送出され、次のワークの露光を開始する。すなわち、ステップS103に戻る。
上記ステップS103〜S107の動作を繰り返してEUV光源と露光機を動作させ、ワークを露光する。
ここで、ステップS107の検定の結果、T≧Tset であれば、EUV光源装置の状態をチェックするために、EUVとEUVよりも長波長の光の放射強度分布測定を行う(S108)。
このとき,光源制御部21は、露光機制御部22に検査開始信号を送出し、露光以外の動作モードに入ることを伝達する。検査開始信号を受信した露光機制御部22は、ワーク(ウエハ)を交換して露光準備が完了しても、検査終了信号を受信するまでは待機する。なお、放射強度分布測定の動作手順については、後に説明する。
ここで得られたEUVの測定値SEUVx,EUVよりも長波長の光の測定値SOoBxと、ステップS102で記憶しておいた初期値SIEUVx,SIOoBxとの比をとる。すなわち、SEUVX/SIEUVxの値をSREUVx、SOoBx/SIOoBxの値をSROoBxとして、それぞれ光源制御部21に記憶する(S109)。ただし、x=1〜6とする。
光源制御部21は、SREUVx,SROoBxの許容範囲、すなわちSREUV -min,SREUV-max ,SROoB-min ,SROoB-max をあらかじめ記憶しているとする。ステップS109で記憶しておいたSREUVX,SROoBxと許容範囲との大小を検定する(S110)。
検定の結果、EUVとEUVよりも長波長の光ともに許容範囲内、すなわち、SREUV-min <SREUVx<SREUV-max かつ、SROoB-min <SROoBx<SROoBx- max であれば、露光準備が完了次第、露光機制御部22から光源制御部21に放電開始指令信号が送出され、次のワークの露光を開始する。すなわち、ステップS103に戻る。
ステップS110の検定の結果、EUVのみ許容範囲外、すなわち、SREUV-min ≧SREUVxまたはSREUVx≧SREUV-max 、かつ、SROoB-min <SROoBx<SROoB-max であれば、測定された放射強度分布が変化した原因は、集光鏡の少なくとも一部にスズが付着したためである。したがって、集光鏡のスズを除去するために、クリーニング処理を行う(S111)。例えばハロゲンガスをクリーニングガス供給ノズル17aから集光鏡2の表面に流すことによりスズを除去するクリーニングを行う。
クリーニング処理により、集光鏡2のEUV反射率は回復するので、放射強度分布もまた初期値に戻る。
ステップS111のクリーニング処理が完了したら、光源制御部21は露光機制御部22に検査終了信号を送出する。検査終了信号を受信した露光機制御部22は、露光準備が完了次第、光源制御部21に放電開始指令信号を送出し、次のワークの露光を開始する。すなわち、ステップS103に戻る。
ステップS110の検定の結果、EUVとEUVよりも長波長の光ともに許容範囲外、すなわち、SREUV-min ≧SREUVxまたはSREUVx≧SREUV-max 、かつ、SROoB-min ≧SROoBxまたはSOoBx≧SROoB-max であれば、測定された放射強度分布が変化した 原因は、発光点、集光鏡2、IFアパーチャ4のアライメントが変化したためである。したがって、アライメントの再調整を行う(S112)。例えば、前記集光鏡位置調整機構16により集光鏡2の位置を調整するなどして、アライメントの再調整を行う。
ステップS110の検定の結果、EUVとEUVよりも長波長の光ともに許容範囲外となる場合、EUVのみが許容範囲外となる要因を含む可能性がある。すなわち、アライメントのずれだけでなく、集光鏡2へのスズ付着も同時に起こっている可能性がある。これを確認するために、ステップS112でアライメント調整を行なった後に、再度、EUVとEUVよりも長波長の光の放射強度分布測定を行う(S113)。
ここで得られた測定値SEUVx,SOoBxと、ステップS102で記憶しておいた初期値SIEUVx,SIOoBxとの比をとる。すなわち、SEUVx/SIEUVxの値をSREUVx、SOoBx/SIOoBxの値をSROoBxとして、それぞれ光源制御部21に記憶する(S114)。ただし、x=1〜6とする。
ステップS114で記憶しておいたSREUVx,SROoBxと許容範囲との大小を検定する(S115)。
検定の結果、EUVとEUVよりも長波長の光ともに許容範囲内、すなわち、SREUV-min <SREUVx<SREUV-max かつ、SROoB-min <SROoBx<SROob-max であれば、光源制御部21は露光機制御部22に検査終了信号を送出する。検査終了信号を受信した露光機制御部22は、露光準備が完了次第、光源制御部21に放電開始指令信号を送出し、次のワークの露光を開始する。すなわち、ステップS103に戻る。
ステップS115の検定の結果、EUVのみ許容範囲外、すなわち、SREUV-min ≧SREUVxまたはSREUVx≧SREUV-max 、かつ、SROoB-min <SROoBx<SROoB-max であれば、測定された放射強度分布が変化した原因は、集光鏡2の少なくとも一部にスズが付着したためである。したがって、集光鏡2のスズを除去するために、クリーニング処理を行う(S116)。
ステップS116のクリーニング処理が完了したら、光源制御部21は露光機制御部22に検査終了信号を送出する。検査終了信号を受信した露光機制御部22は、露光準備が完了次第、光源制御部21に放電開始指令信号を送出し、次のワークの露光を開始する。すなわち、ステップS103に戻る。
ステップS101、S108およびステップS113で行う放射強度分布測定の動作手順の一例を、図12により説明する。
まず、光源制御部21から測定制御部20に測定準備指令信号が送出される(S201)。
測定準備指令信号を受信した測定制御部20は、計測ユニット移動機構19を動作させ、待機位置にある計測ユニット18を移動する。そして、所定の測定位置に位置決めする(S202)。例えば、計測ユニット18を載せた直線移動ステージをステッピングモータで駆動して移動させる。やがて、ステージは、図6に示すリミットスイッチ18bに検知される。リミットスイッチ18bが動作すると、ステージは移動方向が逆転し、モータドライバからステッピングモータに送出されるステップ数(パルス数)を数え始める。あらかじめ、計測ユニット移動機構19は、測定位置までステップ数を記憶しているとする。数えていたステップ数が所定のステップ数となったとき、ステージの移動を停止させて、位置決め完了とする。
位置決めが完了したら、測定制御部20は光源制御部21に測定準備完了信号を送出する(S203)。
測定準備完了信号を受信した光源制御部21は、高電圧パルス電源15を動作させ、放電電極11,12間に高電圧パルスを印加する。このとき,電極間にプラズマが生成され、集光鏡2で集光された光がIFアパーチャ4を介して計測ユニット18の受光面に照射される。なお、光源プラズマからのデブリによって、測定中に分布が変化するのを避けるため、Sn放電よりもXe放電で行った方が良い。
それと同時に、光源制御部21は測定制御部20に測定開始指令信号を送出する(S204)。
測定開始指令信号を受信した測定制御部20は、計測ユニット18のCCDカメラ33を動作させて、放射強度分布の測定を開始する(S205)。
ここで、EUVの放射強度分布を測定するときは、フィルタ切替機構31cを動作させて受光面にEUV透過フィルタ31aをセットする。また、EUVよりも長波長の光の放射強度分布を測定するときは、フィルタ切替機構31cを動作させて受光面にEUVよりも長波長の光を透過するフィルタ31bをセットする。
CCDカメラ33の放電積算数などの測定条件は、あらかじめ測定制御部に記憶させておき、毎回同じ条件で測定する。所定の測定が完了したら、測定制御部20は光源制御部21に測定完了信号を送出する。それと同時に、測定制御部20は、計測ユニット移動機構19を動作させ、測定位置にある計測ユニット18を光路外の待機位置まで移動させる(S206)。
測定完了信号を受信した光源制御部21は、ただちに高電圧パルス電源15を停止させ、放電を終了する(S207)。
測定制御部20は、EUVとEUVよりも長波長の光について、それぞれ画像データ解析プログラムを実行する(S208)。
本実施例では、測定画像に写っている、スパイダーと呼ばれる集光鏡2の支持構造体2aの影で6分割し、エリアごとにCCD検出値の合計を算出した。得られた解析データは、測定制御部20から光源制御部21に送出される(S209)。
解析データを受信した光源制御部21は、EUVのデータをSEUVx、EUVよりも長波長の光のデータをSOoBxとして記憶する。ただし、x=1〜6である。放射強度分布測定を1回行う度に、SEUVxおよびSOoBxは最新のデータに更新される。したがって、初期値のような特定のデータを保持するには、光源制御部21で別の名前のデータとして記憶し直す操作が必要となる。
図6の実施例では、光路内に計測ユニットを挿入したが、図13に示すように反射ミラー23を挿入して、計測ユニットに光を導いてもよい。
図13においては、前記図6に示し計測ユニット移動機構19の代わりに、反射ミラー23、反射ミラー移動機構24が設けられており、計測ユニット18はチャンバ10の側面に取り付けられ、その光入射側には計測用アパーチャ18bが設けられている。その他の構成は図6に示したものと同様である。なお、図13では、前記クリーニングガス供給ノズル17a等は省略されている。
図13において、計測時に、上記反射ミラー23が同図に示すように挿入され、集光鏡2により集光されるEUVとEUVよりも長波長の光は反射ミラー23で反射して、計測用アパーチャ18aを介して計測ユニット18に入射する。
本実施例においては、前記図12に示した処理が次のようになる。
図12のステップS202において、反射ミラー移動機構24を動作させ、待機位置にある反射ミラー23を移動させ、位置決めを行う。
また、同図のステップS206において、測定位置にある反射ミラー23を光路外の待機位置まで移動させる。その他の手順は、図6の場合と同様なので省略する。
ここで使用する反射ミラーは、EUVとEUVよりも長波長の光の両方を反射すればよい。例えば、平滑な平面にMoとSiの多層膜をコーティングしたもの、Ruの単層膜をコーティングしたものなどが使用できる。
EUV光源の中間集光点の下流における放射強度分布を測定するための実験の装置構成を示す図である。 アライメントを合わせた状態において、初期状態のEUVとEUVよりも長波長の光の放射強度分布を示す図である。 集光鏡の少なくとも一部にスズが付着したことが原因でEUVのみ放射強度分布が変化した場合を示す図である。 発光点と集光鏡のアライメントがずれたことが原因でEUVもEUVよりも長波長の光も放射強度分布が変化した場合を示す図である。 光の波長と反射率の関係を検証するための反射光測定実験の装置構成を示す図である。 本発明の実施例に係るDPP方式のEUV光源装置の概略構成例を示す図である。 集光鏡の支持構造体(スパイダー) を示す図である。 画像の変化を判断するための手法を説明する図である。 画像の重心を計算してプロットした図の一例を示す図である。 6分割した画像の積算値をプロットした図の一例を示す図である。 本実施例におけるEUV光源装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。 本実施例における放射強度分布測定動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施例の変形例を示す図である。 DPP方式EUV光源装置の概略構成例を示す図である。
符号の説明
1 放電部
2 集光鏡
3 ホイルトラップ
4 アパーチャ
9 ガス排気ユニット
10 チャンバ
10a 第1チャンバ
10b 第2チャンバ
11 第1電極(カソード)
12 第2電極(アノード)
13 絶縁体
14 原料供給ユニット
15 高電圧パルス電源
16 集光鏡位置調整機構
17 クリーニングガス供給手段
17a クリーニングガス供給ノズル
18 計測ユニット
19 計測ユニット移動機構
20 測定制御部
21 光源制御部
22 露光機制御部
23 反射ミラー
24 反射ミラー移動機構
31 フィルタ
31a EUV光透過フィルタ
31b EUV光よりも長波長の光を透過するフィルタ
32 蛍光板
33 CCDカメラ
31c フィルタ切替機構
101 Xeガス供給手段
102 凹面鏡
103 サンプルミラー
104 フィルタ
105 フォトダイオード

Claims (3)

  1. 容器と、
    この容器内に極端紫外光を放射させるための原料を供給する原料供給手段と、
    上記原料を放電により上記容器内で加熱励起し高温プラズマを発生させる放電部と、上記高温プラズマから放射される極端紫外光を反射して集光する集光光学手段と、
    上記集光光学手段の位置調整を行う位置調整手段と、上記集光光学手段をクリーニングするためのクリーニングガス供給手段と、を備えた極端紫外光光源装置において、
    上記極端紫外光光源装置は、
    上記集光光学手段により反射された光に含まれる極端紫外光と極端紫外光よりも長波長の光のそれぞれの放射強度分布を測定する測定器と、
    上記測定器により測定した放射強度分布を記憶する記憶手段と、記憶した放射強度分布と測定した放射強度分布を比較する比較手段とを備えた制御部とを備え、
    上記測定器は上記集光光学手段の集光点の後ろの光路に挿入退避可能に設けられ
    上記制御部は上記比較手段で、記測定した極端紫外光の放射強度分布と極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布を、上記記憶手段に記憶されたそれぞれの初期状態の放射照度分布と比較し、
    極端紫外光の放射強度分布のみが変化し、極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布が変化していない場合は、上記クリーニングガス供給手段からクリーニングガスを供給して集光光学手段のクリーニングを行い、
    極端紫外光の放射強度分布と極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布の両方が変化している場合は、上記位置調整手段により上記放電部と上記集光光学手段の位置調整を行う
    ことを特徴とする極端紫外光光源装置。
  2. 上記測定器は、極端紫外光を透過するフィルタと極端紫外光よりも長波長の光を透過するフィルタを切り替え可能に備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の極端紫外光光源装置。
  3. 容器と、
    この容器内に極端紫外光を放射させるための原料を供給する原料供給手段と、上記原料を放電により上記容器内で加熱励起し高温プラズマを発生させる放電部と、上記高温プラズマから放射される極端紫外光を反射して集光する集光光学手段とを備えた極端紫外光光源装置の保守方法であって、
    上記集光光学手段の集光点の後の光路において、上記集光光学手段により反射された光に含まれる極端紫外光の放射強度分布と、極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布を測定する第1の工程と、
    上記測定した極端紫外光の放射強度分布と極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布を、それぞれの初期状態の放射照度分布と比較する第2の工程とを備え、
    上記第2の工程において、極端紫外光の放射強度分布のみが変化し、極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布が変化していない場合は、上記集光光学手段のクリーニングを行い、
    極端紫外光の放射強度分布と極端紫外光よりも長波長の光の放射強度分布の両方が変化している場合は、上記放電部と上記集光光学手段の位置調整を行う
    ことを特徴とする極端紫外光光源装置の保守方法。
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