JP2017103120A - 電極状態の計測方法および電極状態計測装置 - Google Patents

電極状態の計測方法および電極状態計測装置 Download PDF

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雄介 寺本
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Abstract

【課題】真空チャンバを大気に開放することなく、EUV放射強度の減少の要因を判別する。【解決手段】電極状態の計測方法は、エネルギービームの照射位置を変更する変更過程と、前記エネルギービームの照射から、放電電極間における放電発生までの遅延時間を測定する測定過程と、前記照射位置と前記遅延時間とを対応づけて対応関係を得る対応過程と、前記対応関係に基づいて前記放電電極の電極状態を判定する判定過程と、を有する。【選択図】 図9

Description

本発明は、電極状態の計測方法および電極状態計測装置に関する。
近年、半導体集積回路の微細化、高集積化につれて、露光用光源の短波長化が進められている。次世代の半導体露光用光源としては、特に波長13.5nmの極端紫外光(以下、EUV(Extreme Ultra Violet)光ともいう)を放射する極端紫外光光源装置(以下、EUV光源装置ともいう)の開発が進められている。
EUV光源装置において、EUV光(EUV放射)を発生させる方法はいくつか知られているが、そのうちの一つに極端紫外光放射種(以下、EUV放射種ともいう)を加熱して励起することにより高温プラズマを発生させ、その高温プラズマからEUV光を取り出す方法がある。
このような方法を採用するEUV光源装置は、高温プラズマの生成方式により、LPP(Laser Produced Plasma:レーザ生成プラズマ)方式と、DPP(Discharge Produced Plasma:放電生成プラズマ)方式とに分けられる。
DPP方式のEUV光源装置は、EUV放射種を含む放電ガスが供給された電極間に高電圧を印加して、放電により高密度高温プラズマを生成し、そこから放射される極端紫外光を利用するものである。DPP方式においては、例えば、特許文献1に記載されているように、放電を発生させる電極表面に液体状の高温プラズマ原料(例えば、Sn(スズ))を供給し、当該原料に対してレーザビーム等のエネルギービームを照射して当該原料を気化し、その後、放電によって高温プラズマを生成する方法が提案されている。このような方式は、LDP(Laser Assisted Discharge Plasma)方式と称されることもある。なお、特許文献1では、電極の熱負荷を軽減するために円盤状の回転電極が用いられている。
特表2007−505460号公報
LDP方式のEUV光源装置は、放電により生成したプラズマからのEUV放射動作を繰り返すうちに、当該EUV光源装置から取り出されるEUV放射の強度が減少する。このEUV放射強度の減少は、主として下記のような要因による。
第1の要因は、放電電極の熱膨張によって電極位置が変動しエネルギービーム(レーザビーム)の照射位置が放電電極上における最適位置からずれることである。
第2の要因は、エネルギービーム(レーザビーム)の照射位置で放電が繰り返し発生することで放電電極が損耗して電極形状が変形することである。
このような要因でEUV放射強度が減少した場合、第1の要因ならばエネルギービームの照射位置を最適位置に調整する必要があるし、第2の要因ならば放電電極を交換する必要がある。
しかしながら、EUV放射強度の減少の要因が、(1)電極位置が変動したためなのか、(2)電極形状が変形したためなのか、(3)あるいは、(1)(2)の相乗効果なのかを判定するには、真空チャンバを開放する必要がある。
EUV放射回数と電極の変形との間の相関がある程度把握されていれば、大まかな判定は可能であるが、電極の熱膨張に伴う電極位置の変化や電極形状の変化は、EUV放射回数のみならず、EUV放射の発生周波数や電極に投入する電力(印加電圧)の値にも依存するので、上記判定は難しくなる。
よって、上記判定をするためには、真空チャンバを開放し、電極位置や電極形状を確認する必要があり、結果として、メンテナンスに掛かる時間が長くなり、その分、EUV光源装置の稼働停止時間も長くなる。
そこで、本発明は、LDP方式の極端紫外光(EUV)光源装置において、真空チャンバを大気に開放することなく、EUV放射強度の減少の要因を判別可能な電極状態の計測方法および電極状態計測装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る電極状態の計測方法の一態様は、互いに離間して対向配置された一対の放電電極と、極端紫外光を放射させるための原料を前記放電電極上に供給する原料供給手段と、前記放電電極上の前記原料にエネルギービームを照射して当該原料を気化するエネルギービーム照射手段と、前記一対の放電電極に電力を供給することで該一対の放電電極の相互間にプラズマを発生させ、該プラズマから極端紫外光を放射させる電力供給手段と、を備えた極端紫外光光源装置における前記放電電極の状態を計測する計測方法において、前記エネルギービームの照射位置を変更する変更過程と、前記エネルギービームの照射から、前記放電電極間における放電発生までの遅延時間を測定する測定過程と、前記照射位置と前記遅延時間とを対応づけて対応関係を得る対応過程と、前記対応関係に基づいて前記放電電極の電極状態を判定する判定過程と、を有する。
このような計測方法によれば、照射位置と遅延時間との対応関係は真空チャンバを開放せずに取得することが出来、その対応関係に基づいて放電電極の電極状態を判定することが出来るので、上述したEUV放射強度の減少の要因を判別することが出来る。
前記電極状態の計測方法において、前記判定過程は、前記電極状態として、前記放電電極の位置を判定する過程であってもよく、前記判定過程は、前記電極状態として、前記放電電極の損耗を判定する過程であってもよい。
また、前記判定過程が前記放電電極の位置を判定する過程である場合、前記判定過程で判定された位置に従って前記エネルギービームの照射位置を調整する調整過程を更に有してもよい。このような調整過程を有することで、EUV放射強度を高く維持することが出来る。
また、前記電極状態の計測方法において、前記放電電極の基準状態にある基準時と、該基準時から経過した計測時との両方で、前記変更過程、前記測定過程、および前記対応過程を実行し、前記判定過程では、前記基準時に得られた前記対応関係と、前記計測時に得られた前記対応関係とを比較してもよい。照射位置と遅延時間との対応関係には放電電極毎の個体差が存在するので、基準時の対応関係と計測時の対応関係とを比較することで、電極状態の判定がより正確になる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る電極状態計測装置の一態様は、互いに離間して対向配置された一対の放電電極と、極端紫外光を放射させるための原料を前記放電電極上に供給する原料供給手段と、前記放電電極上の前記原料にエネルギービームを照射して当該原料を気化するエネルギービーム照射手段と、前記一対の放電電極に電力を供給することで該一対の放電電極の相互間にプラズマを発生させ、該プラズマから極端紫外光を放射させる電力供給手段と、を備えた極端紫外光光源装置における前記放電電極の状態を計測する電極状態計測装置において、前記エネルギービームの照射位置を変更する変更部と、前記エネルギービームの照射から、前記放電電極間における放電発生までの遅延時間を測定する測定部と、前記照射位置と前記遅延時間とを対応づけて対応関係を得る対応部と、を備える。
このような計測装置によれば、照射位置と遅延時間との対応関係を、真空チャンバを開放せずに取得することが出来るので、その対応関係に基づいて放電電極の電極状態を判定して、上述したEUV放射強度の減少の要因を判別することが出来る。
本発明の電極状態の計測方法および電極状態計測装置によれば、真空チャンバを大気に開放することなく、EUV放射強度の減少の要因を判別する事ができる。
本発明の電極状態計測装置の一実施形態が組み込まれた露光用の極端紫外光光源装置の構成を示す図である。 レーザビームと照射光学系と放電電極との位置関係を示す図である。 本発明の電極状態計測装置の一実施形態が組み込まれた検査用のEUV光源装置の構成を示す図である 放電電極の熱膨張によるプラズマ位置の変動を示す図である。 レーザビームによる電極の変形を示した図である。 ビーム照射に対する放電発生の遅延を示すグラフである。 電極状態の判定(計測)時におけるEUV光源装置の操作を示す図である。 レーザビーム照射位置に対する遅延時間および効率の変化の様子を示すグラフである。 制御部に組み込まれた、電極状態計測装置の一実施形態としての機能を表す図である。 EUV放射回数が少ない場合と多い場合について、レーザビームの位置と上記遅延時間Tdとの関係を示す図である。 入力電力が少ない場合と多い場合について、レーザビームの位置と上記遅延時間Tdとの関係を示す図である。 入力電力を3kW、9kW、15kWと変えたときの、レーザビーム位置と遅延時間との特性変化を示す図である。 カソードの変形が小さい場合と、カソードが変形している場合について、レーザビームLの位置と上記遅延時間Tdとの関係を示す図である EUV放射回数が累増したときの、レーザビーム位置と遅延時間との特性変化を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<LDP方式の極端紫外光光源装置(EUV光源装置)の構成(露光用)>
図1は、本発明の電極状態計測装置の一実施形態が組み込まれた極端紫外光光源装置の構成を示す図である。
本発明の電極状態計測装置は、極端紫外光光源装置とは独立の装置であってもよいし、極端紫外光光源装置に組み込まれた装置であってもよいが、本実施形態では、極端紫外光光源装置に電極状態計測装置が組み込まれているものとして説明する。
極端紫外光光源装置(EUV光源装置)100は、半導体露光用光源やEUV露光用マスク検査装置として使用可能な、例えば波長13.5nmの極端紫外光(EUV光)を放出する装置である。図1に示す極端紫外光光源装置(EUV光源装置)100は、主として露光に用いられるものである。
本実施形態のEUV光源装置100は、DPP方式のEUV光源装置であり、より具体的には、放電を発生させる電極表面に供給された高温プラズマ原料に対してレーザビーム等のエネルギービームを照射して当該高温プラズマ原料を気化し、その後、放電によって高温プラズマを発生するLDP方式のEUV光源装置である。
EUV光源装置100は、図1に示すように、放電容器であるチャンバ11を有する。チャンバ11は、開口を有する隔壁11aによって、大きく2つの空間に分割されている。一方の空間は放電空間11bであり、他方の空間は集光空間11cである。このチャンバ11が本発明にいう容器の一例に相当する。
放電空間11bには、各々独立して回転可能な一対の放電電極21a,21bが互いに離間して対向配置されている。放電電極21a,21bは、EUV放射種を含む高温プラズマ原料を加熱して励起するためのものである。
放電空間11bの圧力は、高温プラズマ原料を加熱励起するための放電が良好に発生するように、真空雰囲気に維持されている。
集光空間11cには、EUV集光鏡(集光ミラー)12と、デブリトラップ13とが配置されている。
EUV集光鏡12は、高温プラズマ原料が加熱励起されることで放出されるEUV光を集光し、チャンバ11に設けられたEUV取出部11dから、例えば露光装置の照射光学系(不図示)へ導くものである。
EUV集光鏡12は、例えば、斜入射型の集光鏡であり、複数枚の薄い凹面ミラーを入れ子状に高精度に配置した構造を有する。各凹面ミラーの反射面の形状は、例えば、回転楕円面形状、回転放物面形状、ウォルター型形状であり、各凹面ミラーは回転体形状である。ここで、ウォルター型形状とは、光入射面が、光入射側から順に回転双曲面と回転楕円面、もしくは、回転双曲面と回転放物面からなる凹面形状である。
EUV集光鏡12は、反射面形状が回転楕円面形状、ウォルター型形状等いずれかの形状であって、径が互いに異なる回転体形状の凹面ミラーを複数枚備える。EUV集光鏡を構成するこれらの凹面ミラーは、同一軸上に、焦点位置が略一致するように回転中心軸を重ねて配置される。このように凹面ミラーを入れ子状に高精度に配置することにより、EUV集光鏡12は、0°〜25°の斜入射角度のEUV光を良好に反射し、且つ一点に集光することが可能となる。
また、上記した各凹面ミラーの基体材料は、例えば、ニッケル(Ni)等である。波長が非常に短いEUV光を反射させるため、凹面ミラーの反射面は、非常に良好な平滑面として構成される。この平滑面に施される反射材は、例えば、ルテニウム(Ru)、モリブデン(Mo)、およびロジウム(Rh)などの金属膜である。各凹面ミラーの反射面には、このような金属膜が緻密にコーティングされている。
EUV集光鏡12とEUV取出部11dとの間には、着脱自在のモニタ用ミラー(不図示)が必要に応じて挿入される。このモニタ用ミラーによってEUV光の一部が採取されて不図示のEUVモニタに導光されEUV光の強度がモニタされる。モニタの結果は制御部40に送られる。
EUV集光鏡12には不図示の位置調整機構が備えられており、チャンバ11内を真空雰囲気に保ったままでEUV集光鏡12の位置を調整することが出来る。
デブリトラップ13は、放電によるプラズマ生成の結果生じるデブリを捕捉し、当該デブリがEUV光の集光部へ移動するのを抑制する。
EUV光源装置100では、例えば、高温プラズマPと接する金属(例えば、一対の放電電極21a,21b)が上記プラズマPによってスパッタされて生成する金属粉等のデブリや、高温プラズマ原料であるスズ(Sn)22a、22bに起因するデブリが発生する。
これらのデブリは、プラズマの収縮・膨張過程を経て、大きな運動エネルギーを得る。すなわち、高温プラズマPから発生するデブリは高速で移動するイオンや中性原子であり、このようなデブリはEUV集光鏡12にぶつかって反射面を削ったり、反射面上に堆積したりして、EUV光の反射率を低下させるおそれがある。
そこで、EUV光源装置100では、放電空間11bの高温プラズマPと集光空間11cに収容されたEUV集光鏡12との間に、上記デブリによるEUV集光鏡12のダメージを防ぐためのデブリトラップ13を配置する。デブリトラップ13は、デブリを捕捉してEUV光のみを通過させる働きをする。
放電空間11bに配置された一対の放電電極21a,21bは、金属製の円盤状部材である。放電電極21a,21bは、例えば、タングステン、モリブデン、タンタル等の高融点金属からなる。ここで、2つの放電電極21a,21bのうち、一方の放電電極21aがカソードであり、他方の放電電極21bがアノードである。
放電電極21aは、高温プラズマ原料22aを収容するコンテナ23aの中にその一部(重力方向の下部)が浸されるように配置される。放電電極21aの略中心部には、モータ24aの回転軸25aが取り付けられている。すなわち、モータ24aが回転軸25aを回転させることにより、放電電極21aは回転する。モータ24aは、制御部40によって駆動制御される。コンテナ23aとモータ24aと回転軸25aを併せたものが、本発明にいう原料供給手段の一例に相当する。原料供給手段としては、ここに例示されたもののみならず、高温プラズマ原料22aを放電電極21aに供給可能な任意の周知手段が採用し得ることは言うまでも無い。
また、回転軸25aは、例えば、メカニカルシール26aを介してチャンバ11内に導入される。メカニカルシール26aは、チャンバ11内の減圧雰囲気を維持しつつ、回転軸25aの回転を許容する。
放電電極21bも、放電電極21aと同様に、高温プラズマ原料22bを収容するコンテナ23bの中にその一部(重力方向の下部)が浸されるように配置される。放電電極21bの略中心部には、モータ24bの回転軸25bが取り付けられている。すなわち、モータ24bが回転軸25bを回転させることにより、放電電極21bは回転する。モータ24bは、制御部40によって駆動制御される。
また、回転軸25bは、例えば、メカニカルシール26bを介してチャンバ11内に導入される。メカニカルシール26bは、チャンバ11内の減圧雰囲気を維持しつつ、回転軸25bの回転を許容する。
放電電極21a,21bの表面上に乗った液体状の高温プラズマ原料22a,22bは、放電電極21a,21bが回転することで放電領域に輸送される。
ここで、放電領域とは、両電極21a,21b間の放電が発生する空間であり、両電極21a,21bの周縁部のエッジ部分間距離が最も短い部分である。
高温プラズマ原料22a,22bとしては、溶融金属、例えば液体状のスズ(Sn)を用いる。この高温プラズマ原料22a,22bは、放電電極21a,21bに電力を供給する給電用の導電体としても働く。
コンテナ23a,23bは、チャンバ11内の減圧雰囲気を維持可能な絶縁性の電力導入部11f,11eを介して、パルス電力供給部27に接続されている。コンテナ23a及び23b、並びに高温プラズマ原料であるスズ22a及び22bは導電性である。放電電極21aの一部及び放電電極21bの一部はそれぞれスズ22a,22bに浸漬しているので、コンテナ23a,23b間にパルス電力供給部27からパルス電圧を印加することで、放電電極21a,21b間にパルス電圧を印加することができる。
なお、特に図示しないが、コンテナ23a及び23bには、スズ22a,22bを溶融状態に維持する温度調節機構が設けられている。
パルス電力供給部27は、コンテナ23a及び23b間、すなわち放電電極21a及び21b間にパルス幅の短いパルス電圧を印加する。パルス電力供給部27は、制御部40によって駆動制御される。また、パルス電力供給部27によって放電電極21a及び21b間に印加された電圧のモニタ値が制御部40に取得される。
レーザ源28は、放電領域に輸送された放電電極21a上のスズ22aに対してレーザビーム(エネルギービーム)を照射するエネルギービーム照射手段の一例である。レーザ源28は、例えばNd:YVOレーザ装置(Neodymium-doped Yttrium Orthovanadate レーザ装置)である。
このレーザ源28が放出するレーザビームLは、集光手段であるレーザビーム集光部(集光レンズ)29等を介してチャンバ11の窓部(レーザビーム入射窓部)11gに入射する。
また、レーザ源28には光量モニタが内蔵されており、レーザ源28から出力されるレーザビームLの強度は制御部40によって取得される。
ここで、レーザビームと照射光学系と放電電極との位置関係について説明する。
図2は、レーザビームと照射光学系と放電電極との位置関係を示す図である。
レーザ源28が放出し集光レンズ29およびチャンバ11の窓部11gを通過したレーザビームLは、折り返しミラーである可動ミラー14により折り返されて放電電極(カソード)21aの端部(曲面)に照射される。
放電電極(カソード)21aと放電電極(アノード)21bとは、EUVが集光される集光ミラー12(図1参照)が配置されている側における両電極間の距離が狭くなるように、傾けて配置される。即ち、集光ミラー12側(図2の右側)の電極間距離が狭く、集光ミラー12とは反対側(図2の左側)の電極間距離が広くなるように配置される。
ここで、放電電極(アノード)21bは、放電電極(カソード)21aに照射されるレーザビームLを遮光しないように、放電電極(カソード)21aよりも下がった位置(図2の左側に所定距離移動した位置)に配置される。
レーザ源28によるレーザビームの照射タイミングは、図1に示す制御部40が制御する。また、可動ミラー14は、不図示のステッピングモータなどによって位置の平行移動が可能なミラーであり、可動ミラー14の移動によってレーザビームLの照射位置が変更される。可動ミラー14の位置(即ちレーザビームLの照射位置)も、制御部40が制御する。
可動ミラー14の位置を制御する制御部40の機能が、本発明にいう変更部の一例としての機能に相当する。なお、本発明にいう変更部は、可動ミラーの平行移動を制御するものに限られず、可動ミラーの回転を制御するものや、ミラー以外の光学部材を制御するものなど、レーザビームの照射位置を変更可能な任意の周知手段が採用され得ることは言うまでも無い。
レーザ源28は本発明にいうエネルギービーム照射手段の一例に相当する。エネルギービーム照射手段としては、ここに例示したレーザ源28のみならず、放電電極21a上の原料を気化させるエネルギービームを照射可能な任意の周知手段が採用され得ることは言うまでも無い。
図1に戻って説明を続ける。
パルス電力供給部27により放電電極21a,21bにパルス電圧を印加した状態で、放電領域に輸送された高温プラズマ原料22aに対してレーザビームLが照射されると、当該高温プラズマ原料が気化し、両電極21a,21b間でパルス放電が開始される。その結果、高温プラズマ原料22a、22bによるプラズマPが形成される。そして、放電時に流れる大電流によりプラズマPが加熱励起され高温化すると、この高温プラズマPからEUV光が放射される。このパルス電力供給部27が、本発明にいう電力供給手段の一例に相当する。電力供給手段としては、ここに例示したパルス電力供給部27のようにコンテナおよびスズを介して電力を供給するもののみならず、放電電極21a,21bにパルス電力を印加可能な任意の周知手段が採用され得ることは言うまでも無い。
なお、上述したように放電電極21a,21b間にはパルス電圧を印加するため、上記放電はパルス放電となり、放射されるEUV光はパルス状に放射されるパルス光となる。
図1では、本発明の電極状態計測装置の一実施形態が組み込まれたEUV光源装置の例として、露光用のEUV光源装置が示されているが、本発明の電極状態計測装置は、検査用のEUV光源装置に組み込まれてもよい。本発明の電極状態計測装置の一実施形態が組み込まれた検査用のEUV光源装置の構成について以下説明する。
図3は、本発明の電極状態計測装置の一実施形態が組み込まれた検査用のEUV光源装置の構成を示す図である。
この図3に示すEUV光源装置200の構造は、集光空間11cにおける構造を除くと図1に示すEUV光源装置100の構造と同様であるので、図1と図3で共通の要素には同一の符号を付して重複説明を省略する。
図3に示す検査用のEUV光源装置200は、主としてマスク検査に用いられるものであり、例えば、EUV光を用いた半導体露光に用いられるマスクの欠陥を検査するためのマスク検査装置に対して検査光を放出する。当該マスク検査装置の検査対象は、例えば、低熱膨張ガラス基板上にモリブデン(Mo)膜とシリコン(Si)膜とを交互に積層してなるEUV反射用の多層膜が形成されたマスクブランクス上に、EUVを吸収する材料からなる吸収体パターンが形成される反射型マスクである。マスク検査装置は、EUV光源装置200から放出される光を検査光として、上記マスクのブランクス検査やパターン検査を行う。
露光用のEUV光源装置100の場合、集光空間11cには、EUV集光鏡(集光ミラー)12と、デブリトラップ13とが配置されているが、マスク検査用のEUV光源装置200の場合、集光空間11cには、凹面鏡12と、デブリトラップ13と、アパーチャ部材15とが配置されている。
凹面鏡12は、例えば楕円面鏡や放物面鏡であり、高温プラズマ原料が加熱励起されることで放出されるEUV光を、チャンバ11に設けられたEUV取出部11dから、例えばマスク検査装置のマスク検査部へ導くものである。
凹面鏡12の基体材料は、例えば、ニッケル(Ni)等である。波長が非常に短いEUV光を反射させるため、凹面鏡12の反射面は、非常に良好な平滑面として構成される。この平滑面に施される反射材は、例えば、ルテニウム(Ru)、モリブデン(Mo)、およびロジウム(Rh)などの金属膜である。凹面鏡12の反射面には、このような金属膜が緻密にコーティングされている。
凹面鏡12とEUV取出部11dとの間には、着脱自在のモニタ用ミラー(不図示)が必要に応じて挿入される。このモニタ用ミラーによってEUV光の一部が採取されて不図示のEUVモニタに導光されEUV光の強度がモニタされる。モニタの結果は制御部40に送られる。
凹面鏡12には不図示の位置調整機構が備えられており、チャンバ11内を真空雰囲気に保ったままで凹面鏡12の位置を調整することが出来る。
図1に示す露光用のEUV光源装置100と図3に示す検査用のEUV光源装置200の双方に、本発明の電極状態計測装置の一実施形態が組み込まれている。以下、この電極状態計測装置の一実施形態について、測定対象となる電極状態の説明、測定原理の説明など、詳細に説明する。
<電極の熱膨張によるプラズマ位置の変動>
図4は、放電電極の熱膨張によるプラズマ位置の変動を示す図である。
図4(A)に示すように、エネルギービーム(レーザビーム)Lの照射後の放電により放電電極21a,21b間で発生したプラズマPから放射されるEUV放射は、その一部が斜入射型の集光ミラー12(あるいは凹面鏡12)により集光される。そして、この集光点を基準とした光学系により、EUV放射は、露光装置やマスク検査装置に導かれる。
しかしながら、長期間EUV発生動作を繰り返すうちに、放電電極21a,21bは高熱化し、熱膨張が起こる。そして、例えば図4(B)に示すように、熱膨張の結果、放電電極21a,21bの位置が前方に変位すると、放電電極21a,21b上におけるレーザビームLの照射位置も変動するので、プラズマ形状が変化する。
そうすると、プラズマ形状の変化に伴いEUV放射の強度や集光点が変化するので、露光装置やマスク検査装置へ導かれるEUV放射の強度も変動する。
すなわち、熱膨張により、放電電極21a,21b上におけるレーザビームLの照射位置が、最適なEUV強度の得られる位置からずれる。
また、放電電極21a,21bへ供給する電力(印加する電圧)を大きくすると、電力を大きくする前より、放電電極21a,21bの温度は高温になる。この場合も、放電電極21a,21bの熱膨張の度合が大きくなり、放電電極21a,21bの位置が前方に変位する。そのため、放電電極21a,21b上におけるレーザビームLの照射位置が、最適なEUV強度の得られる位置からずれる。
EUV光源装置に組み込まれた電極状態計測装置の機能による第1の測定対象は、放電電極21a,21bのこのような熱膨張である。
<エネルギービーム(レーザビーム)による電極の変形>
図5は、レーザビームによる電極の変形を示した図である。
上記したように、EUV放射は、Sn(スズ)等の高温プラズマ原料が塗布された放電電極(カソード)21aにレーザビームLが照射されて当該原料が気化し、その後、放電電極21a,21bに高電圧が印加されることにより放電が発生し、放電によって生成した高温プラズマPから取り出される。すなわち、図5(A)に示すように、レーザビームLは、放電電極(カソード)21aの所定の領域に照射される。
しかしながら、長期間EUV発生動作を繰り返すうちに、放電電極(カソード)21aのレーザビームLが照射される領域において放電が繰り返し発生することに起因して放電電極(カソード)21aの一部がアブレーションされる。その結果、図5(B)に示すように、レーザビームLが照射される放電電極(カソード)21aの一部が削られる。図1,図3に示すように、放電電極21a,21bがEUV放射時に回転している円板状の回転電極の場合、放電電極(カソード)21aの表面には、上記アブレーションに起因して溝(groove)が形成される。
このアブレーションが発生することにより、徐々に放電電極21a,21b間の距離が変化し、それに伴いプラズマの形状が変化する。その結果、EUV放射の強度が変化する。
EUV光源装置に組み込まれた電極状態計測装置の機能による第2の測定対象は、放電電極(カソード)21aのこのような変形(損耗)である。
放電電極21a,21bの熱膨張でEUV放射強度が低下した場合、(1)放電電極21a,21b上のレーザビームLの照射位置を最適な位置とする必要がある。具体的には変位した放電電極21a,21bの位置を再調整したり、変位した電極位置はそのままでレーザビームLの光軸を再調整したりする必要がある。レーザビームLを再調整する場合は、プラズマPの位置が変動することになるので、集光ミラー12(あるいは凹面鏡12)の位置や電極位置などを再調整する必要がある。すなわち、EUV光源装置100,200内の光学系をアライメントする必要がある。また、(2)電極形状が変形した場合は、放電電極(カソード)21aを交換する必要がある。
電極位置のアライメントやプラズマ位置が変動した場合の光学系のアライメントは、図1,図3で説明したような調整機構があれば、放電電極21a,21bや集光ミラー12(あるいは凹面鏡12)等を収容する真空チャンバ11を開放せず、実施することができる。しかしながら、従来は、熱膨張による電極位置の変動の程度は観測できないので、放電電極21a,21bのアライメント目標位置や光学系のアライメント目標位置を設定することは困難である。よって、EUV放射強度をモニタしながら、EUV放射強度が最適となるように、電極位置や光学系を少しずつ調整する必要がある。
また、電極形状が変形した場合は、放電電極(カソード)21aを交換しなければならないため、真空チャンバ11を開放する必要がある。真空チャンバ11を開放した場合、電極交換後、再度、真空チャンバ11内を減圧する必要があるため、メンテナンスに掛かる時間が長くなり、その分、EUV光源装置100,200の稼働停止時間も長くなる。従って、真空チャンバ11を開放せずに電極形状の変形と熱膨張とを区別することが望まれるが、従来そのような区別は難しかった。
<電極状態の判定原理>
上記したように、LDP方式のEUV光源装置100,200においては、高電圧が印加されている回転電極(放電電極21a:カソード)上の高温プラズマ原料にレーザビームLを照射することにより、高温プラズマ原料(Sn)が気化して初期プラズマが形成される。そしてこの気化した高温プラズマ原料(初期プラズマ)が放電電極(アノード)21bに到達した後に放電電極21a,21b間で放電が開始し、放電時に流れる大電流により初期プラズマが加熱励起されて高温プラズマPとなり、この高温プラズマPからEUVが放射される。
すなわち、レーザビームLが照射された時点からある程度遅延して、放電電極21a,21b間で放電が発生する。
図6は、ビーム照射に対する放電発生の遅延を示すグラフである。
図6の横軸は時間を表し、縦軸は、図の左側の目盛りがレーザビーム強度を表し、図の右側の目盛りが電極間電圧を表している。また、グラフ中に記載されている、鋭いピークを有する曲線L1はレーザビームの強度変化を表し、緩やかなピークを有する曲線L2電極間電圧の変化を表している。
図6において、第1時点T1は、レーザビームLの強度が0からピーク強度の50%の強度まで立ち上がった時点である。また、第2時点T2は、負高電圧が印加されている放電電極間の電圧が、負高電圧からピーク電圧までの電圧差の50%まで立ち上がった時点である。
以下、時間T1−T2を、レーザビーム照射から放電が発生するまでの遅延時間Tdと定義する。
発明者等は、鋭意検討の結果、この遅延時間Tdに着目することで電極状態(電極の位置や電極の凹み部分の有無)が判定(計測)可能であることを発見した。以下、図面を用いて電極状態の判定方法の詳細について説明する。
図7は、電極状態の判定(計測)時におけるEUV光源装置の操作を示す図である。
電極状態の判定(計測)時には、図7に示すように、可動ミラー14を動かし、レーザビームLの放電電極(カソード)21aにおける照射位置を変化させ、その都度、上記遅延時間Tdを測定する。レーザビーム位置のスキャンは、例えば、図7に示すA点からB点まで実施する。
A点は、レーザビームLの光軸がアノード21bの端部と接触もしくは近傍を通過する場合における、カソード21a上のレーザビーム照射位置である。
この位置を基準位置として、レーザビームLをその光軸がアノード21bから離れる方向にスキャンし、カソード21a上のB点まで移動させる。B点の定義については、後で述べる。
図8は、レーザビーム照射位置に対する遅延時間および効率(放電電極へ投入したエネルギーに対するEUV放射のエネルギーの比)の変化の様子を示すグラフである。
図8の横軸はカソード21a上のレーザビーム位置を示し、縦軸は遅延時間Tdおよび効率を示す。また、図8のグラフ中に記載された下に凸の曲線L3は遅延時間Tdの変化を表し、上に凸の曲線L4は効率の変化を表す。
なお、横軸のレーザビーム位置は、実際は、レーザビームLがカソード21a上の所定の位置を照射する際の可動ミラー14の位置に相当する。すなわち、カソード21a上のレーザビーム照射位置のA点は、図7に示すように、可動ミラー14の位置MxAに相当し、レーザビーム照射位置のB点は、可動ミラー14の位置MxBに相当する。しかしながら、理解を容易とするために、図8の横軸は「レーザビームの位置」とした。
レーザビーム位置がA点(可動ミラーの位置MxAに相当)である場合、上記したようにレーザビームLの光軸はアノード21bの端部と接触もしくは近傍を通過する。ここで、レーザビームLは、レーザビーム集光部(集光レンズ)29により集光される集光光であるが、ある程度のビーム幅を有する。よって、A点に到達するレーザビームLの一部(図7において、レーザビーム光軸の左側部分)は、アノード21bにより遮光される。そのため、カソード21aに到達するレーザビームLの強度は小さい。
そのため、レーザビームLがカソード21a上に塗布された高温プラズマ原料(Sn)に照射されて生成される初期プラズマ(気化した高温プラズマ原料)の量は少なくなり、また、レーザビームLが照射されることにより、気化してカソード21aから噴出し、アノード21bに向けて移動する初期プラズマのスピードも遅いと考えられる。
よって、上記効率が最も大きくなる(放電電極21a,21bへの投入エネルギーが一定の場合は、EUV放射強度が最も大きくなる)レーザビーム照射位置をC点とするとき、C点と比較するとA点では上記遅延時間Tdは大きくなる。
次に、A点からB点に向けてレーザビーム位置をスキャンさせるにつれて、アノード21bによってレーザビームLの一部が遮光される量が徐々に減少する。よって、気化してカソード21aより噴出する高温プラズマ原料(初期プラズマ)の量や移動スピードも大きくなり、上記遅延時間Tdは比較的、急激に減少する。
やがて、レーザビームLがアノード21bにより遮光されない位置(図8のD点)に到達し、その位置から更にB点に向けて移動する場合は、レーザビームのカソード上における強度はほぼ一定となるので、気化してカソードより噴出する高温プラズマ原料(初期プラズマ)の量や移動スピードもほぼ一定となる。
しかしながら、放電は、カソード21a上のレーザビーム照射位置からアノード21b側に向けて起こるので、レーザビームLをスキャンするにつれ、カソード21a上のレーザビーム照射位置からアノード21bまでの距離が変わる。そのため、レーザビームLの位置がD点を通過した後も遅延時間Tdは変化する。
なお、レーザビームLの照射位置がA点からD点に到達するまでの期間における遅延時間Tdの変化量が、D点の通過後に遅延時間Tdが再び増加傾向に転じ始めるE点に到達するまでの期間における遅延時間Tdの変化量よりも大きいのは、レーザビームLをスキャンする際、アノード21bにより遮光されるレーザビームLの強度の変化量が遅延時間Tdに及ぼす影響の方が、カソード21a上のレーザビーム照射位置からアノード21bまでの距離の変化量が遅延時間Tdに及ぼす影響(レーザビームLの強度が略一定での影響)よりも大きいためと考えられる。
やがてレーザビームLのカソード21a上の照射位置がE点を過ぎてB点に進むにつれて、遅延時間Tdは、比較的急激に増加する。上記したように、放電電極(カソード)21aと放電電極(アノード)21bとは、EUVが集光される集光ミラー12が配置されている側(図7の右側)における両電極間の距離が狭くなるように、傾けて配置される。(図1に示すように、集光ミラー12側の電極間距離が狭く、集光ミラー12とは反対側の電極間距離が広くなるように配置される)。そのため、カソード21a上のA点とアノード21bとの距離より、カソード21a上のB点とアノード21bとの距離は大きくなる。
更に、上記したように、アノード21bは、カソード21aに照射されるレーザビームLを遮光しないように、カソード21aよりも下がった位置(集光ミラー12側とは反対側に所定距離移動した位置)に配置される。よって、図7においてカソード21a上のB点とアノード21bとの距離は更に大きくなることになる。
レーザビームLのカソード21a上の照射位置がE点を過ぎてB点に進むにつれて、遅延時間Tdが比較的急激に増加するのは、このようなアノード21bとカソード21aとの位置関係が影響しているものと考えられる。
なおカソード21a上のB点の位置は、例えば、レーザビームLをA点からE点の方向にスキャンさせる際、レーザビームLの照射位置がE点を越えた位置にスキャンされたある点であって、レーザビームLがカソード21a上のA点に照射されるときの遅延時間をTd(A)としたとき、その点での遅延時間Tdが0.8×Td(A)となるような点をB点と定義する。
このように、レーザビームLのカソード21aへの照射位置をA点からB点へとスキャンし、その際の遅延時間Tdの変化特性(即ち曲線L3)を取得するとともに、この遅延時間Td特性と効率(放電電極へ投入したエネルギーに対するEUV放射のエネルギーの比)との相関性(即ち曲線L3と曲線L4との相対位置)を予め求めておくことにより、上記遅延時間Tdの変化特性から、レーザビームLの最適な照射位置(即ちC点の位置)を決定することが可能となる。
また、後述するように、上記遅延時間Tdの変化特性を表した曲線L3の位置や形状に基づいて、放電電極21a,21bの電極状態(電極の位置や形状)を確認することが出来る。
このような曲線L3を取得する機能が、本発明の電極状態計測装置の一実施形態としての機能に相当し、制御部40にその機能が組み込まれている。
図9は、制御部に組み込まれた、電極状態計測装置の一実施形態としての機能を表す図である。
制御部40には、機能要素として、変更部41と、レーザ強度取得部42と、電圧取得部43と、対応部44が備えられている。
変更部41は可動ミラー14の調整機構を制御して、可動ミラー14の位置(即ちレーザビーム位置)を変更するものである。この変更部41が、本発明にいう変更部の一例に相当し、この変更部41によりレーザビーム位置を変更する過程が、本発明にいう変更過程の一例に相当する。
レーザ強度取得部42は、レーザ源28からレーザ強度のモニタ値を取得するものであり、電圧取得部43は、パルス電極供給部27から電極間電圧のモニタ値を取得するものである。そして、レーザ強度取得部42および電圧取得部43によって図6に示す第1時点T1と第2時点T2が求められ、遅延時間Td=T2−T1も算出される。レーザ強度取得部42および電圧取得部43を併せたものが、本発明にいう測定部の一例に相当し、レーザ強度取得部42および電圧取得部43によって遅延時間Tdを算出する過程が本発明にいう測定過程の一例に相当する。
対応部44は、変更部41で変更されたレーザビーム位置と、そのレーザビーム位置で得られた遅延時間Tdとを対応付けて遅延時間Tdの変化特性(即ち図8の曲線L3)を得るものであり、本発明にいう対応部の一例に相当する。また、この対応部44によりレーザビーム位置と遅延時間Tdとを対応付ける過程が、本発明にいう対応過程の一例に相当する。
そして、このように得られた変化特性から、以下詳述するように電極状態(電極の位置や形状)を判定する過程が、本発明にいう判定過程の一例に相当する。
<熱膨張に起因する放電電極の移動について>
図7,図8を参照して説明した知見を基に、放電電極が熱膨張したことにより前方(集光ミラー側)に移動した場合を考える。
図10は、EUV光源装置の連続稼働時間が少ない場合と多い場合について、レーザビームの位置と上記遅延時間Tdとの関係を示す図である。
図10の横軸はレーザビーム位置を示し、縦軸は遅延時間を示す。
図10において、実線は、LDP方式のEUV光源装置100,200の稼働初期における放電電極(カソード)21a上のレーザビーム位置と上記遅延時間Tdとの関係を示す。稼働初期とは、例えば、放電電極21a,21bの位置と集光ミラー12(あるいは凹面鏡12)の位置のアライメントを実施して、EUV光源装置100,200の運転準備を行ったあと、すぐに稼働したタイミングである。
放電電極21a,21bの熱膨張が小さい稼働初期の、効率(放電電極21a,21bへ投入したエネルギーに対するEUV放射のエネルギーの比)が最大になるときのカソード21a上のレーザビームLの位置をCとする。(すなわち、効率が最大となるときの可動ミラー位置をMxCとする)。
ここで、仮に熱膨張による放電電極21a,21bの前方(図1における集光ミラー12側、図10におけるカソード側)への移動がない場合は、例えば、数kHzの繰り返し周波数で数時間稼働させたあとにおいても、レーザビームの位置がCのとき(可動ミラー位置がMxC)のとき、効率は最大となる。
しかしながら実際は、例えば数kHzの繰り返し周波数で数時間稼働させたあとは熱膨張により放電電極の位置は前方に移動しているので、レーザビームの位置がCであっても、効率は最大とはならない。
図10において、破線は、EUV光源装置100,200を稼働後、例えば、数kHzの繰り返し周波数で数時間稼働させた結果、放電電極位置が熱膨張により移動したときの上記レーザビーム位置と上記遅延時間Tdとの関係を示す。
破線で示す特性から明らかなように、破線で示す特性曲線は、実線で示す特性曲線より前方側(図10におけるカソード側、すなわち、図1における集光ミラー12側)に移動しており、効率(放電電極へ投入したエネルギーに対するEUV放射のエネルギーの比)が最大になるときのカソード21a上のレーザビームLの位置はCとなる。(すなわち、効率が最大となるときの可動ミラー位置がMxCとなる)。
この特性曲線の前方への移動量(例えば、効率が最大となるレーザビーム位置のCからCへの移動量=可動ミラー位置のMxCからMxCへの移動量)は、熱膨張により放電電極が前方へ移動した量dに相当する。
よって、EUV光源装置稼働初期におけるレーザビーム位置(可動ミラー位置)と上記遅延時間Tdとの関係を測定し、更に、EUV放射の強度が減少し熱膨張によって放電電極が前方に移動したと考えられるタイミングにて、再度レーザビーム位置(可動ミラー位置)と上記遅延時間との関係を測定することにより、両特性結果から放電電極21a,21bの移動量dを求めることが可能となる。すなわち、真空チャンバ11を大気に開放することなく、EUV放射強度の要因となる熱膨張により放電電極21a,21bが移動したこと、および移動量dを求める(計測する)ことが可能となる。
更に、この移動量dに基づき、電極位置や光学系(レーザビームLの光軸や集光ミラー12の位置など)を調整することにより、熱膨張時においてもEUV放射強度を所望の値に調整することが可能となる。
熱膨張による放電電極の移動は、上述した放射回数の増加で生じる場合の他にも、次に述べる入力電力の増加で生じる場合もある。
図11は、入力電力が少ない場合と多い場合について、レーザビームの位置と上記遅延時間Tdとの関係を示す図である。
図11において、実線は放電電極21a,21bへの入力電力がP0のときの放電電極(カソード)21a上のレーザビーム位置と上記遅延時間Tdとの関係を示す。また、一点鎖線は、放電電極21a,21bへの入力電力がP1のときの放電電極(カソード)21a上のレーザビーム位置と上記遅延時間Tdとの関係を示す。更に、二点鎖線は、放電電極21a,21bへの入力電力がP2のときの放電電極(カソード)21a上のレーザビーム位置と上記遅延時間Tdとの関係を示す。ここで、P2>P1>P0であるとする。
また、入力電力がP0のときに効率(放電電極へ投入したエネルギーに対するEUV放射のエネルギーの比)が最大になる、カソード上のレーザビームの位置をCとする。(すなわち、効率が最大となるときの可動ミラー位置をMxCとする)。
同様に、入力電力がP1のときの上記レーザビームの位置をC(可動ミラーの位置をMxC)、入力電力がP2のときの上記レーザビームの位置をC(可動ミラーの位置をMxC)とする。
放電電極21a,21bの温度は、入力電力が大きいほど高くなる。よって、入力電力がP0のときよりP1のときの方が熱膨張に起因する放電電極の前方への移動量が大きくなる。同様に、入力電力がP1のときよりP2のときの方が熱膨張に起因する放電電極の前方への移動量が大きくなる。
すなわち、図11において、入力電力P0のときの特性曲線に対し入力電力P1のときの特性曲線が前方へ移動した量(例えば、CからCへの移動量=可動ミラー位置のMxCからMxCへの移動量)は、入力電力が増加したことによる熱膨張の増加により、入力電力P1のときの放電電極21a,21bの位置が入力電力P0のときの放電電極21a,21bの位置より前方へ移動した量d1に相当する。
同様に、入力電力P0のときの特性曲線に対し入力電力P2のときの特性曲線が前方へ
移動した量(例えば、CからCへの移動量=可動ミラー位置のMxCからMxCへの移動量)は、入力電力が増加したことによる熱膨張の増加により、入力電力P2のときの放電電極21a,21bの位置が入力電力P0のときの放電電極21a,21bの位置より前方へ移動した量d2に相当する。
よって、ある基準となる入力電力P0におけるレーザビーム位置(可動ミラー位置)と上記遅延時間Tdとの関係を測定し、次に所望の入力電力P(例えば、上記したP1やP2)におけるレーザビーム位置(可動ミラー位置)と上記遅延時間Tdとの関係を測定することにより、両特性結果の比較で、入力電力P0のときの放電電極21a,21bの位置を基準としたとき、入力電力がPのときの放電電極21a,21bの位置が、上記基準位置からどれだけ移動したか(=移動量d)を求める(計測する)ことが可能となる。
更に、この移動量dに基づき、電極位置や光学系(レーザビームLの光軸や集光ミラー12の位置など)を調整することにより、入力電力をP0からPに変化させたときにも、EUV放射強度を好適な値とすることが可能となる。
以上説明した電極移動量の計測を実際のEUV光源装置に適用した例を以下説明する。
図12は、入力電力を3kW、9kW、15kWと変えたときの、レーザビーム位置と遅延時間との特性変化を示す図である。
図12の横軸はレーザビーム位置を示し、縦軸は遅延時間を示している。また、菱形のマークが付された実線は、入力電力が3kWのときの特性を表し、四角形のマークが付された点線は、入力電力が9kWのときの特性を表し、三角形のマークが付された点線は、入力電力が15kWのときの特性を表している。なお、各特性は、例えば、数時間EUV光源装置を稼働したときに計測したものである。
上記説明の通り、3kWから15kWまで入力電力を大きくすることにより特性カーブは、前方(図1における集光ミラー12側、図11における左側)にシフトする事が確認できた。なお、図示は省略するが、放射回数の増加による熱膨張についても同様のシフトが実際のEUV光源装置への適用で確認された。
<放電による電極の変形について>
次に、図5に示すように、レーザビームLが照射される放電電極(カソード)21aが放電によって一部がアブレーションされ、変形した場合を考える。
図13は、EUV放射の累積回数(すなわち、パルス放電の累積パルス数)が少なくカソード21aの変形が殆ど無い(もしくは小さい)場合と、EUV放射の累積回数が多くなり、放電に起因するアブレーションによりカソード21aが変形している場合について、レーザビームLの位置と上記遅延時間Tdとの関係を示す図である。
図5(B)から明らかなように、放電によるカソード21aのアブレーションが生じた場合、このカソード21aのアブレーション部分とアノード21bとの距離は、アブレーションが生じる前と比較すると大きくなる。
この放電電極間(カソード21a−アノード21b間)が大きくなると、レーザビーム照射から放電が発生するまでの遅延時間Tdが大きくなる。
すなわち、図13において、破線で示されるような極大部分が、放電に起因する凹み部分がカソードに生じた結果、遅延時間Tdが大きくなったことを示している。
よって、EUV放射の累積回数が増大し、カソード21aに放電に起因する変形が生じたと考えられるタイミングにて、レーザビーム位置(可動ミラー位置)と上記遅延時間Tdとの関係を測定し、図13に示す波線のような上に凸の極点が観測された場合、カソード21aに変形が生じていると判定することができる。
以上説明したカソードの変形の判定を実際のEUV光源装置に適用した例を以下説明する。
図14は、EUV放射回数が累増したときの、レーザビーム位置と遅延時間との特性変化を示す図である。
図14の横軸はレーザビーム位置を示し、縦軸は遅延時間を示している。また、四角形のマークが付された実線は、EUV放射を開始させるパルス数の累積が少ない時点での特性を表し、三角形のマークが付された点線は、パルス数が中程度に累積した時点での特性を表し、丸形のマークが付された点線は、パルス数が大きく累積した時点での特性を表している。
パルス数が中程度に累積すると(即ちEUV放射回数が中程度に累積すると)、カソード21aに放電によるアブレーションが生じはじめることで特性カーブが、図中の矢印で示された箇所で部分的に盛り上がった。また、パルス数が大きく累増すると、上記アブレーションが顕著になり、図中の矢印で示された箇所で特性カーブに極大が生じた。
このように、遅延時間Tdに着目することで電極状態(電極の位置や形状)が計測できることが、実際のEUV光源装置でも確認された。
<電極状態の判定法を用いたメンテナンス手順例>
上述した方法で判定(計測)された電極状態に基づいてEUV光源装置100,200をメンテナンスする手順について以下説明する。
〔手順1〕EUV放射強度の低下を補正する場合
(1) まず、EUV光源装置100,200の稼働初期に、レーザビーム位置−遅延時間Td特性を取得する。この取得した特性を「初期特性」と称する。
(2) そして、レーザビームLの位置を上記した効率が最大になる位置に調整する。
(3) EUV光源装置100,200を稼働しながら定期的にEUV放射強度をモニタする。
(4) EUV放射強度をモニタした際、測定されたEUV放射強度が予め定めた所定値より低くなった場合、再度、レーザビーム位置−遅延時間Td特性を取得する。
(5) この再取得した特性に基づき、レーザビームLの位置を上記した効率が最大になる位置に調整する。
(6) また、この再取得した特性と「初期特性」とを比較する。
(7) 図13のような上に凸の極点が再取得した特性に存在した場合は、以降のEUV光源装置100,200の稼働を停止し、放電電極(カソード)21aの交換を行う。なお、上に凸の極点における遅延時間Tdと、初期特性における(2)でのレーザビーム位置での遅延時間Td0との差(=Td−Td0)は、アブレーションにより生じたカソードの凹み具合に相当すると考えられる。よって、放電電極(カソード)21aを交換すべき凹み具合に相当する上記遅延時間Tdの差ΔTds(=Td−Td0)を規定しておき、遅延時間Tdの差ΔTd≧ΔTdsの場合に放電電極(カソード)21aを交換するように規定してもよい。
(8) 一方、放電電極(カソード)21aの交換が不要と判断された場合、(4)での再取得した特性と「初期特性」との比較結果から、図11に示すような、放電電極21a,21bが前方へ移動した量dを求める。
(9) この移動量dに基づき、光学系(集光ミラー12(あるいは凹面鏡12)の位置など)を調整する。
このような手順により、UV放射強度の低下を補正することが可能となる。
なお手順(9)において、集光ミラー12(あるいは凹面鏡12)の位置を調整するのに代えて、上記移動量dに基づき放電電極21a,21bの位置を調整し、レーザビームLの位置を初期特性採取時に調整した際の効率が最大となる位置に再調整するようにしてもよい。
〔手順2〕放電電極への入力電力に応じて、EUV放射効率を最大にする場合
この場合、レーザビーム照射に起因する放電電極(カソード)21aの変形が生じていないものとする。
(1) まず、基準となる電力を放電電極21a,21bに入力する条件で、レーザビーム位置−遅延時間Td特性を取得する。この取得した特性を「初期特性」と称する。
(2) 放電電極21a,21bへの入力電力を所望な値に調整後、再度、レーザビーム位置−遅延時間Td特性を取得する。
(3) この再取得した特性に基づき、レーザビームLの位置を上記した効率が最大になる位置に調整する。
(4) 次に、この再取得した特性と「初期特性」とを比較する。
(5) (4)での再取得した特性と「初期特性」との比較結果から、図11に示すような放電電極21a,21bが前方へ移動した量dを求める。
(6) この移動量dに基づき、光学系(集光ミラー12(あるいは凹面鏡12)の位置など)を調整する。
このような手順により、EUV放射強度の低下を補正することが可能となる。
なお手順(6)において、集光ミラー12(あるいは凹面鏡12)の位置を調整するのに代えて、上記移動量dに基づき放電電極21a,21bの位置を調整し、レーザビームLの位置を初期特性採取時に調整した際の効率が最大となる位置に再調整するようにしてもよい。
なお、上記説明では、電極の移動や変形の判定はメンテナンス者が行うものとして説明したが、本発明の電極状態の計測方法では、判定過程を例えばコンピュータなどによる自動判定で行ってもよい。このように自動判定した場合には、判定結果を表示してユーザに示すことが望ましい。
11…チャンバ、11a…隔壁、11b…放電空間、11c…集光空間、11d…EUV取出部、12…EUV集光鏡(凹面鏡)、13…ホイルトラップ、14…可動ミラー、21a…放電電極(カソード)、21b…放電電極(アノード)、22a,22b…高温プラズマ原料、23a,23b…コンテナ、24a,24b…モータ、25a,25b…回転軸、26a,26b…メカニカルシール、27…パルス電力発供給部、28…レーザ源、40…制御部、100…極端紫外光光源装置(マスク検査用EUV光源装置)、200…極端紫外光光源装置(露光用用EUV光源装置)

Claims (6)

  1. 互いに離間して対向配置された一対の放電電極と、極端紫外光を放射させるための原料を前記放電電極上に供給する原料供給手段と、前記放電電極上の前記原料にエネルギービームを照射して当該原料を気化するエネルギービーム照射手段と、前記一対の放電電極に電力を供給することで該一対の放電電極の相互間にプラズマを発生させ、該プラズマから極端紫外光を放射させる電力供給手段と、を備えた極端紫外光光源装置における前記放電電極の状態を計測する計測方法において、
    前記エネルギービームの照射位置を変更する変更過程と、
    前記エネルギービームの照射から、前記放電電極間における放電発生までの遅延時間を測定する測定過程と、
    前記照射位置と前記遅延時間とを対応づけて対応関係を得る対応過程と、
    前記対応関係に基づいて前記放電電極の電極状態を判定する判定過程と、
    を有することを特徴とする電極状態の計測方法。
  2. 前記判定過程が、前記電極状態として、前記放電電極の位置を判定する過程であることを特徴とする請求項1に記載の電極状態の計測方法。
  3. 前記判定過程で判定された位置に従って前記エネルギービームの照射位置を調整する調整過程を更に有することを特徴とする請求項2に記載の電極状態の計測方法。
  4. 前記判定過程が、前記電極状態として、前記放電電極の損耗を判定する過程であることを特徴とする請求項1または2に記載の電極状態の計測方法。
  5. 前記放電電極の基準状態にある基準時と、該基準時から経過した計測時との両方で、前記変更過程、前記測定過程、および前記対応過程を実行し、前記判定過程では、前記基準時に得られた前記対応関係と、前記計測時に得られた前記対応関係とを比較することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電極状態の計測方法。
  6. 互いに離間して対向配置された一対の放電電極と、極端紫外光を放射させるための原料を前記放電電極上に供給する原料供給手段と、前記放電電極上の前記原料にエネルギービームを照射して当該原料を気化するエネルギービーム照射手段と、前記一対の放電電極に電力を供給することで該一対の放電電極の相互間にプラズマを発生させ、該プラズマから極端紫外光を放射させる電力供給手段と、を備えた極端紫外光光源装置における前記放電電極の状態を計測する電極状態計測装置において、
    前記エネルギービームの照射位置を変更する変更部と、
    前記エネルギービームの照射から、前記放電電極間における放電発生までの遅延時間を測定する測定部と、
    前記照射位置と前記遅延時間とを対応づけて対応関係を得る対応部と、
    を備えたことを特徴とする電極状態計測装置。
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