JP5103976B2 - ホイルトラップ及びこのホイルトラップを用いた極端紫外光光源装置 - Google Patents

ホイルトラップ及びこのホイルトラップを用いた極端紫外光光源装置 Download PDF

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Description

本発明は、極端紫外光源である高温プラズマから放出されるデブリから集光鏡等を保護するホイルトラップ及びこのホイルトラップを用いた極端紫外光光源装置に関する。
半導体集積回路の微細化、高集積化につれて、その製造用の投影露光装置においては解像力の向上が要請されている。その要請に応えるため、露光用光源の短波長化が進められ、エキシマレーザ装置に続く次世代の半導体露光用光源として、波長13〜14nm、特に波長13.5nmの極端紫外光(以下、EUV(Extreme Ultra Violet)光ともいう)を出射する極端紫外光光源装置(以下、EUV光源装置ともいう)が開発されている。
EUV光源装置において、EUV光を発生させる方法はいくつか知られているが、そのうちの一つに極端紫外光放射種(以下、EUV放射種)を加熱して励起することにより高温プラズマを発生させ、この高温プラズマからEUV光を取り出す方法がある。
このような方法を採用するEUV光源装置は、高温プラズマの生成方式により、LPP(Laser Produced Plasma:レーザ生成プラズマ)方式EUV光源装置とDPP(Discharge Produced Plasma:放電生成プラズマ)方式EUV光源装置とに大きく分けられる(例えば非特許文献1参照)。
LPP方式EUV光源装置は、固体、液体、気体等のターゲットをパルスレーザで照射して発生する高温プラズマから放射されるEUV光を利用するものである。
一方、DPP方式EUV光源装置は、電流駆動によって生成した高温プラズマから放射されるEUV光を利用するものである。
DPP方式EUV光源における放電方式には、非特許文献1に記載されているように、Zピンチ方式、キャピラリー放電方式、プラズマフォーカス方式、ホローカソードトリガーZピンチ方式等がある。DPP方式EUV光源は、LPP方式EUV光源と比較して、光源装置の小型化、光源システムの消費電力が小さいといった利点あり、実用化への期待も大きい。
上記した両方式のEUV光源装置において、波長13.5nmのEUV光を放出する放射種、すなわち、高温プラズマ用原料として10価前後のXe(キセノン)イオンが知られているが、より強い放射強度を得るための原料としてLi(リチウム)イオンとSn(錫)イオンが注目されている。例えば、Snは、高温プラズマを発生させるための入力エネルギーに対する波長13.5nmのEUV光放射強度の比である変換効率がXeより数倍大きい。
図11に、DPP方式のEUV光源装置の構成例を示す。なお、DPP方式のEUV光源装置には、同図に示すもの以外にも様々な構成例があるが、それについては非特許文献1等を参照されたい。
DPP方式EUV光源装置は、図11に示すよう放電容器であるチャンバ1を有する。チャンバ1内には、例えば、放電部材であるリング状の第1の主放電電極4と第2の主放電電極5とが、リング状の絶縁材6を挟んで配置される。
第1の主放電電極4、第2の主放電電極5は、例えば、タングステン、モリブデン、タンタル等の高融点金属からなる。また、絶縁材6は、例えば、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、ダイヤモンド等からなる。
チャンバ1は、導電材で形成された第1の主放電電極4側の第1の容器2と、同じく導電材で形成された第2の主放電電極5側の第2の容器3とから構成される。これらの第1の容器2と第2の容器3とは、上記絶縁材6により分離、絶縁されている。
ここで、チャンバ1の上記第2の容器3と第2の主放電電極5は接地されている。
チャンバ1の第1の容器2側に、EUV放射種を含む原料ガスを供給するガス供給ユニット10と接続されるガス導入口11が設けられる。上記原料ガスは、ガス導入口を介して、チャンバ1内の高温プラズマ発生部7に供給される。
リング状の第1の主放電電極4、第2の主放電電極5、絶縁材6は、それぞれの貫通穴が略同軸上に位置するように配置し、連通穴を構成している。第1の主放電電極4および第2の主放電電極間5に電力が供給されて放電が発生したとき、この連通穴もしくは連通穴近傍にてEUV放射種による高温プラズマ8が生成される。すなわち、高温プラズマ発生部7は、第1の主放電電極4、第2の主放電電極5、絶縁材6に包囲された空間内もしくはその空間近傍に位置する。
なお、第1の主放電電極4および第2の主放電電極5間の電力供給は、第1の主放電電極4および第2の主放電電極5に接続された高電圧パルス発生部9によりなされる。
チャンバ1の第2の容器3側には、容器内圧力(高温プラズマ発生部圧力)をモニタする圧力モニタ(不図示)が設けられている。また、高温プラズマ発生部7の圧力の調整や、チャンバ1内を排気するための排気ユニット(不図示)が、チャンバ1の第2の容器3側に設けられたガス排出口12に接続されている。
また、チャンバ1の第2の容器3内には、EUV集光鏡13が設けられ、高温プラズマ発生部7において発生した高温プラズマ8から放射される極端紫外光(EUV光)を集光する。
EUV集光鏡13は、例えば、径の異なる回転楕円体、または、回転放物体形状のミラーを複数枚具える。これらのミラーは、同一軸上に、焦点位置が略一致するように回転中心軸を重ねて配置される。このミラーは、例えば、ニッケル(Ni)等からなる平滑面を有する基体材料の反射面側に、ルテニウム(Ru)、モリブデン(MO)、およびロジウム(Rh)などの金属を緻密にコーティングすることで、0°〜25°の斜入射角度のEUV光を良好に反射できるようにしたものである。
また、EUV光源装置は、制御部(不図示)を有する。この制御部は、露光機の制御部からのEUV発光指令等に基づき、高電圧パルス発生部9、ガス供給ユニット10、ガス排気ユニットを制御する。
例えば、制御部は、露光機の制御部からのEUV発光指令を受信すると、ガス供給ユニット10を制御して、チャンバ1内の高温プラズマ発生部7に原料ガスを供給する。
また、図示しない圧力センサからの圧力データに基づき、チャンバ1内の高温プラズマ発生部7が所定の圧力となるよう、ガス供給ユニット10からの原料ガス供給量を制御するとともに、ガス排気ユニットによる排気量を制御する。その後、EUVを放射する高温プラズマ8を発生させるため、高電圧パルス発生部9を制御して、第1の主放電電極4および第2の主放電電極5間に電力を供給する。
EUV光の放射は以下のように行われる。
(1)ガス供給ユニット10より第1の容器2側に設けられたガス導入口11を介して放電用ガス(原料ガス)が導入される。
放電用ガスは、高温プラズマ発生部7で波長13.5nmのEUV光を放出する放射種を高効率に形成するための原料ガスであり、例えば、錫を放射種として用いる場合、SnH4 (スタナン)があげられる。
(2)導入されたSnH4 はチャンバ1内を流れて、第2の容器側3に設けられたガス排出口12に到達する。。ガス排出口12には、真空ポンプ等のガス排気手段(不図示)を有するガス排気ユニットが接続されている。
すなわち、ガス排出口に到達した放電用ガスは、ガス排気ユニットが具えるガス排気手段により排気される。
(3)高温プラズマ発生部7の圧力は1〜20Paに調節される。この圧力調節は、例えば、以下のように行われる。まず、制御部がチャンバ1に備えられた圧力モニタより出力される圧力データを受信する。制御部は受信した圧力データに基づき、ガス供給ユニット10及びガス排気ユニットを制御して、チャンバ1内へのSnH4 の供給量ならびに排気量を調節することにより、高温プラズマ発生部7の圧力を所定の圧力に調節する。
(4)上記したように接地されている上記第2の容器3および第2の主放電電極5と、上記第1の容器2および第1の主放電電極4との間に、高電圧パルス発生部9からおよそ+20kV〜−20kVの高電圧パルス電圧が印加される。その結果、絶縁材表面に沿面放電(creeping discharge)が発生して第1の主放電電極4、第2の主放電電極間5は実質、短絡状態になり、第1の主放電電極4と第2の主放電電極5間にパルス状の大電流が流れる。
(5)その後、ピンチ効果によるジュール加熱によってリング状の第1、第2の各主放電電極4,5間の高温プラズマ発生部7には、高温プラズマ8が発生し、このプラズマから波長13.5nmのEUV光が放射される。
(6)放射されたEUV光は、第2の主放電電極側5に設けられたEUV集光鏡13により反射され、光出射部14より図示を省略した露光機側光学系である照射部に出射される。
上述したEUV光源装置において、高温プラズマ8からは種々のデブリが発生する。それは、例えば、高温プラズマ8と接する金属(例えば、第1及び第2の主放電電極4,5)が上記プラズマ8によってスパッタされて生成する金属粉等のデブリや、放射種に起因するデブリ(例えば原料ガスとしてスタナンを使用する場合はSnやその化合物)である。
これらのデブリは、大きな運動エネルギーでEUV集光鏡13にぶつかって反射面を削ったり、反射面上に堆積したりして、EUV光の反射率を低下させる。
そのため、図11に示すように、高温プラズマ8とEUV集光鏡13との間には、ホイルトラップ15が設けられる。ホイルトラップの働きは以下の通りである。
(1)高温プラズマ発生部7とEUV集光鏡13との間にホイルトラップ15を配置することにより、その空間がホイルによって分割され、コンダクタンスが小さくなり、圧力が高くなる。これにより、ガスの密度が上がり、デブリの衝突確率が増加する。したがって、デブリは運動エネルギーが減少し、EUV集光鏡13に衝突したとしても反射面が削られにくくなる。
(2)また、運動エネルギーが下がり速度が低下したデブリは、ホイルトラップ15のホイルやホイルの支持体により捕捉され、デブリがEUV集光鏡13の反射面上に堆積しにくくなる。しかし、ホイルトラップ15は、高温プラズマからのEUV光は通過させられるものでなければならない。
ホイルトラップは、その一例が特許文献1、特許文献2に示され、特許文献2では「フォイル・トラップ」として記載されている。
図12に、特許文献1に示されるようなホイルトラップの概略構成を示す。
ホイルトラップ15は、ホイルトラップ15の中心軸(図12ではEUV光の光軸に一致)を中心として、半径方向に放射状に配置された、複数の薄膜(ホイル)または薄い平板(プレート)(以下薄膜と平板を合せて「ホイル15a」と呼ぶ)と、この複数のホイル15を支持する、同心円状に配置された内側リング15bと外側リング15cのリング状支持体とから構成されている。
ホイル15aは、その平面がEUV光の光軸に平行になるように配置され支持されている。そのため、ホイルトラップ15を極端紫外光源(高温プラズマ)側から見ると、内側リング15bと外側リング15cの支持体の部分を除けば、ホイル15aの厚みしか見えない。したがって、高温プラズマからのEUV光のほとんどは、ホイルトラップ15を通過することができる。
一方、ホイルトラップ15の複数のホイル15aは、配置された空間を細かく分割することにより、その部分のコンダクタンスを下げて圧力を上げる働きをする。そのため、高温プラズマからのデブリは、ホイルトラップ15により圧力が上がった領域で衝突確率が上がるために速度が低下する。速度が低下したデブリは、ホイルやホイルの支持体により捕捉されるものもある。
なお、DPP方式EUV光源装置においては、光軸上の光(高温プラズマから0°の角度(放射角が0°)で出射する光)は、露光には使用されず、むしろ存在しないほうが好ましい。そのため、内側リングは存在しても問題はなく、むしろ内部リングにより積極的に遮光することもある。
「リソグラフィ用EUV(極端紫外)光源研究の現状と将来展望」J.PlaSma Fusion Res.Vol.79.No.3,P219ー260,2003年3月 特表2002−504746号公報 特表2004−214656号公報
図12に示したホイルトラップ15において、各ホイル15aの光軸方向の長さや枚数は、ホイルトラップの光入射側において、デブリの運動エネルギーを十分に減少できる圧力が達成されるよう設定される。具体的には、ホイルトラップ15のコンダクタンスCを計算することによって求める。
一般にコンダクタンスCは、以下の式で表される。
C=K×d4 ×P/L・・・・・・・A
ここで、Kは定数、dは配管の直径、Lは配管の長さ、Pは平均圧力である。
図13にホイルトラップの構造例を示し、同図(a)はホイルトラップ15を高温プラズマの方向から見た図、同図(b)(c)はホイルトラップ15の中心軸に沿った面での断面図であり、(b)は矩形状のホイルを有する場合を示し、(c)は扇型形状のホイルを有する場合を示す。
上記A式を、図13に示すホイルトラップ15に適用すると、配管の直径dは図13に示すホイルとホイルの間隔dに相当する。配管の長さLは、ホイル15aのEUV光が通過する方向の長さに相当する。例えば、図13(b)においてはEUV光の光軸の方向の長さL、(c)においてはEUV光が通過する方向に沿う長さLに相当する(以下、この長さLを「ホイルの幅」という)
以下では、ホイルトラップ15の中心を通りホイル面に平行な軸(ホイルトラップ15の中心軸、図13においては中心支柱15dの軸に相当)をホイルトラップ15の主軸Cという。なお、ホイルトラップ15は通常、EUV光の光軸に沿って配置され、主軸CとEUV光の光軸は一致するので、以下では主軸Cを光軸ということもある。
コンダクタンスCが大きくなると、気体が流れやすくなり、したがってホイルトラップの光入射側の圧力と光出射側の圧力との圧力差は低くなる。反対に、コンダクタンスCが小さくなると、気体が流れにくくなり、ホイルトラップの光入射側の圧力と光出射側との圧力差は高くなる。
上式Aより、ホイルトラップ15の光入射側の圧力を所望の値に維持するためには、ホイルとホイルの間隔dを狭くし、コンダクタンスを小さくする必要があり、通常ホイル15aは100枚から500枚程度設けられる。
しかし、ホイルトラップにおいて、ホイルとホイルの間隔dは、外周に向かうほど(主軸Cから遠ざかるほど)広くなるので外周部にいたるほど圧力が低下する。その
ため、ホイルとホイルの間隔dが広くなる分は、ホイルの幅Lを長くして圧力を維持しなければならない。
従来、ホイルの幅Lは、ホイルトラップの最外周におけるホイルとホイルの間隔dにおいて、ホイルトラップの圧力差が所望の値になるコンダクタンスCが得られるように、上式Aに基づいて設定されており、その長さLは、図13に示すように、ホイルのどの位置でも一定であった。
一方、ホイルの幅Lは、次のような理由により、できるだけ短くしたいという要望がある。図14を用いて説明する。図14は、ホイル15aの面に平行に方向からホイル15aを見たときのEUV光の光路を示す図である。
上記したように、ホイルトラップ15のホイル15aは厚みが薄く、その平面が光軸に平行になるように配置され支持されている。そのため、高温プラズマが光軸上の小さい点であれば、放射されるEUV光は、ホイル15aの平面に対して平行か、ほぼ平行になりホイルトラップ15を通過する。
しかし、実際に電極で発生する高温プラズマ8はある大きさを有している。そのため、図14に示すように、高温プラズマ8からは、ホイル15aの平面に対して斜めに入射する光(以下、斜めの光)も放射される。
ホイル15aの平面に対して斜めに入射した光は、その多くがホイル15aにより遮光され、集光鏡に達しない。特に、ホイルトラップの中心、即ち光軸に近づくほど、ホイルとホイルとの間隔が狭くなるのでホイル15aにより遮光される光の成分が多くなる。
前記したように、DPP方式のEUV光源装置においては、光軸上(放射角0°)の光は利用されない。利用されるのは、放射角が約5°以上の光であり、放射角が約5°以上の光が、EUV集光鏡により反射されて集光される。
しかし、高温プラズマ8から放射されるEUV光の強度は、光軸上(放射角0°)が最も大きく、放射角が大きくなるにつれて減少する角度分布を持っている。そのため、EUV集光鏡の集光点において、大きな強度のEUV光を得るためには、光軸に近い放射角(約5〜20°)の光を効率よく利用することが望まれる。
ところが、上記のように、光軸に近くなるほどホイル15aにより遮光される光の成分が多くなる。そのため、高温プラズマから放射される角度が小さく、強度の大きいEUV光の透過率が低くなり、得られるEUV光の強度も小さくなる。一方、ホイル幅Lが短くなれば、その分ホイルにより遮光される光の成分が減り、EUV光の透過率がよくなるので、得られるEUV光の強度も大きくなる。
本発明は上記した事情に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、デブリの運動エネルギーを低下させるための所望の圧力を維持しつつ、極端紫外光光源装置から放出されるEUV光の強度を大きくすることができ、また、高温プラズマからの放射角度が小さく、強度の大きいEUV光の透過率を改善することができるホイルトラップ及びこのホイルトラップを用いた極端紫外光光源装置を提供することである。
上記したように、ホイルの幅Lは、ホイルとホイルの間隔が最も広いくなるホイルトラップの最外周での幅dから設定される。
しかし、図13(a)に示される通り、ホイル15aとホイル15aの間隔dは、主軸Cに近づくにしたがって狭くなり、上式Aより、コンダクタンスCは、その間隔dの4乗に比例して小さくなる。
そのため、ホイルの幅Lが一定であると、主軸Cに近い部分ではコンダクタンスは非常に小さくなり圧力が高くなるものと考えられる。
以上のことから、種々検討した結果、本発明者はホイルトラップの主軸C(光軸)に近い部分では、ホイル幅Lを短くしても所望の圧力を維持できるのではないか、ということを見出した。
ホイル幅Lを短くすると、その分コンダクタンスCは大きくなる。しかし、前記式Aによれば、コンダクタンスCは、ホイルとホイルの間隔dが小さくなるとdの4乗に比例して小さくなるのに対し、ホイルの幅Lが短くなってもコンダクタンスCは、単に反比例して大きくなるだけである。そのため、ホイルとホイルの間隔dが狭い領域では、ホイルの幅Lが短くなることでのコンダクタンスへの影響は、非常に小さいと考えられる。
したがって、ホイルトラップの外周から内周に向かいホイルの間隔dが狭まるにしたがって、ホイルの幅Lを短くしても、所望の圧力は維持できると考えられる。
ホイルトラップの外周部分では、ホイルの間隔dが広いので、コンダクタンスCはホイルの幅Lの長さの影響を受けやすくなり、ホイルの幅Lを短くすると所望の圧力を維持できない。したがって、ホイルトラップの外周部分でのホイルの幅Lは、従来と同様の長さのままとするのが望ましい。
ホイルトラップを上記のように構成することにより、ホイルトラップの光入射側の圧力を所望の値に維持したまま、ホイルトラップのホイルにより遮光される光の成分が少なくすることができる。
ここで、ホイルの形状としては、前記図13(b)あるいは(c)に示したように矩形状あるいは扇型形状の場合が考えられるが、何れの形状の場合にも、EUV光が通過する領域の少なくとも一部において、主軸Cに平行な方向及びEUV光が通過する方向におけるホイルの長さを、主軸Cから遠い位置に比べて、主軸Cに近い位置のほうの長さを短かくすれば、上記効果を得ることができる。
以上に基づき、本発明においては、次のようにして上記課題を解決する。
(1)極端紫外光が通過する領域の少なくとも一部において、上記主軸に平行な方向及び上記極端紫外光が通過する方向におけるホイルの長さを、主軸から遠い位置に比べて、主軸に近い位置のほうの長さを短かくし、ホイルトラップの外周から内周に向かうに従い、ホイル長さを短くする。
(2)上記(1)において、光源から、上記ホイルの光源に対向する辺までの距離を、主軸に遠い位置に比べて主軸に近い位置のほうを長くする。
すなわち、ホイルの光入射側の端が、主軸に近づくにしたがって、プラズマから遠ざかるように配置する。
(3)容器と、容器内に極端紫外光放射種を供給する極端紫外光放射種供給手段と、極端紫外光放射種を加熱して励起し高温プラズマを発生させる一対の放電電極からなる放電部材と、このプラズマから放射される極端紫外光を集光する集光鏡と、上記放電部材と上記集光鏡との間に設けられるホイルトラップと、上記集光された極端紫外光を取り出す上記容器に形成された光取り出し部と、上記容器内を排気し容器内の圧力を調整する排気手段とを備えた極端紫外光光源装置において、上記(1)または(2)のホイルトラップを使用する。
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)極端紫外光が通過する領域の少なくとも一部において、上記主軸に平行な方向及び上記極端紫外光が通過する方向におけるホイルの長さを、主軸から遠い位置に比べて、主軸に近い位置のほうの長さを短かくすることにより、ホイルトラップの光入射側の圧力を所望の値に維持したまま、ホイルトラップのホイルにより遮光される光の成分が少なくすることができる。
特に、光軸に近づくにつれてホイルの幅は短くなるので、高温プラズマからの放射角度が小さく強度の大きいEUV光の透過率が改善され、得られるEUV光の強度を大きくすることができる。
(2)光源から、上記ホイルの光源に対向する辺までの距離を、主軸に遠い位置に比べて主軸に近い位置のほうを長くすることにより、高温プラズマからEUV光が、従来に比べて、ホイルトラップの主軸から遠い位置、即ちホイルとホイルの間隔が広い位置に入射する。このため、EUV光の透過率がさらに改善され、極端紫外光光源装置のEUV光の強度がより大きくなる。
図1(a)〜(c)は、本発明のホイルトラップのホイル15aの基本形状例を示す図であり、同図はホイルトラップを主軸に沿った面での断面図である。
図1(a)(i) ,(ii)は、ホイル15aの光源8(プラズマ)に近い方の辺を、主軸Cな垂直な平面に平行な直線状とし、光源8から遠い方の辺を、直線状あるいは円弧状に形成し、ホイルの幅(ホイルの主軸Cに沿う方向の長さ及びEUV光が通過する方向に沿う長さ)を、主軸Cに遠い位置での長さbに比べて、主軸Cに近い位置での長さaの方を短くしたものである。すなわち、ホイルトラップの光出射側が凹になるようにしたものである。
図1(b)(i) ,(ii)は、ホイル15aの光源8(プラズマ)に近い方の辺および遠い方の辺を共に直線状あるいは円弧状に形成し、ホイルの幅(ホイルの主軸Cに沿う方向の長さ及びEUV光が通過する方向に沿う長さ)を、主軸Cに遠い位置での長さbに比べて、主軸Cに近い位置での長さaの方を短くしたものである。すなわち、ホイルトラップの光入射側及び光出射側が共に凹になるようにしたものである。
図1(c)(i) ,(ii)は、ホイル15aの光源8(プラズマ)から遠い方の辺を、主軸Cな垂直な平面に平行な直線状とし、光源8に近い方の辺を、直線状あるいは円弧状に形成し、ホイルの幅(ホイルの主軸Cに沿う方向の長さ及びEUV光が通過する方向に沿う長さ)を、主軸Cに遠い位置での長さbに比べて、主軸Cに近い位置での長さaの方を短くなるようにしたものである。すなわち、ホイルトラップの光入射側が凹になるようにしたものである。
ホイル15aを 図1(a)〜(c)に示す形状とすることで、図2に示すように、ホイルトラップに入射する斜めの光の遮光される量が少なくすることができる。
図2は、ホイルにより遮光される光を説明する図であり、ホイル15aの面に平行に方向からホイル15aを見たときのEUV光の光路を示している。図2(a)(b)(c)は、それぞれ図1(a)(b) (c) に対応している。同図に示すように、ホイルトラップの内周側、主軸Cに近い位置でのホイル15aの幅が従来に比べて短いので、ホイル15aにより遮光される光の成分を減らすことができる。特に、高温プラズマから放射される、角度が小さく強度の大きいEUV光の透過率がよくなるので、得られるEUV光の強度も大きくなる。
図1(b)(c)に示すように、ホイル15aを、高温プラズマ8からホイル15aの辺までの距離が主軸Cに近づくにつれて長くなるように(換言すると、ホイルトラップの光入射側が凹になるように)配置することにより、次に示す理由により、さらにEUV光の透過率を改善することができる。
すなわち、前記図13に示すように、ホイルトラップの中心、即ち主軸Cに近づくほど、ホイルとホイルとの間隔が狭くなり、単位面積あたりの開口(開効率)が小さくなる。そのため、ホイルトラップは主軸Cに近づくにつれて、EUV光の透過率が低下する。
上記したように、EUV光は、放射角度の小さい光のほうが、強度が大きい。しかし、上記のように、ホイルトラップの開口率は、主軸Cに近いくなるほど小さくなる。
そのため、高温プラズマから放射される角度が小さく、強度の大きいEUV光の透過率が低くなり、得られるEUV光の強度も小さくなる。
ここで、図3(a)に示すように、放射角度が同じであっても、ホイル15aの端が高温プラズマから遠ざかることにより、EUV光は、ホイルトラップ15の主軸Cから遠い開口率の大きい位置に入射する。即ち、ホイル15aの光入射側の端が高温プラズマ8から遠ければ遠いほど、高温プラズマ8からの放射角度が小さい強度の大きいEUV光の透過率が改善されることになる。
しかし、単にホイルトラップ15を高温プラズマ8から遠ざけて配置することは、装置の大型化につながるので、できない。
そこで、図3(b)のように、ホイル15aの光入射側の端が、主軸Cに近づくにしたがって、プラズマから遠ざかるように、即ち光源からホイル15aまでの距離が、主軸Cに遠い位置に比べて主軸Cに近い位置のほうが長くする。このようにすることで、放射角度が小さく強度の強いEUV光が、ホイルトラップの主軸Cから遠く開口率の大きい位置に入射する。したがって、EUV光の透過率が改善される。
図4は、図1(c)に示すようにホイルトラップの光入射側が凹になるように構成したホイルトラップ15を取り付けた本発明の第1の実施例のEUV光源装置の構成を示す図である。
ホイルトラップのホイルの形状以外の構成、EUV光発生のメカニズムは、図11に示したものと同様である。なお、同図においては、ホイルトラップ15はホイルの形状が分かりやすいように断面図で示している。
前記したように、チャンバ1内へのSnH4 が供給され、第1の主放電電極4と第2の主放電電極5との間に、高電圧パルス発生部9からおよそ+20kV〜−20kVの高電圧パルス電圧が印加される。
その結果、第1の主放電電極4と第2の主放電電極5間にパルス状の大電流が流れ、第1、第2の各主放電電極4,5間の高温プラズマ発生部7には、高温プラズマ8が発生し、このプラズマから波長13.5nmのEUV光が放射される。
放射されたEUV光は、第2の主放電電極側5に設けられたEUV集光鏡13により反射され、光出射部14より図示を省略した露光機側光学系である照射部に出射される。
高温プラズマ8からは種々のデブリが発生するが、高温プラズマ発生部7とEUV集光鏡13との間にホイルトラップ15が配置されており、これにより、前述したようにデブリの運動エネルギーが減少し、デブリはホイルトラップ15のホイルやホイルの支持体により捕捉され、デブリがEUV集光鏡13の反射面上に堆積しにくくなる。
本実施例では、ホイルの幅を、主軸Cに遠い位置での長さに比べて、主軸Cに近い位置での長さの方を短くなるようにしたので、ホイルトラップ15の光入射側の圧力を所望の値に維持したまま、ホイルトラップのホイルにより遮光される光の成分が少なくすることができる。
さらに、ホイルトラップの光入射側が凹になるように構成したホイルトラップ15を用いているので、放射角度が小さく強度の強いEUV光を、ホイルトラップの主軸Cから遠く、開口率の大きい位置に入射させることができ、EUV光の透過率を改善することができる。
図5、図6、図7、図8に図1(c)に示したホイル15aの形状を基にした変形例を示す。
図5(a)は、プラズマ8から遠い側の辺を円弧、近い側の辺を直線とし、主軸Cに近い部分の幅を、光軸から遠い部分の幅より短くしたものである。図5(b)は、プラズマから遠い側の辺も近い側の辺も直線とした三角形状にし、主軸Cに近い部分の幅を、主軸Cから遠い部分の幅より短くしたものである。
図6(a)は、プラズマ8から遠い側の辺を円弧、近い側の辺を直線とし、EUV光強度が大きい光軸に近い部分のみ、主軸Cに近い部分の幅を、主軸Cから遠い部分の幅より短くしたものである。図6(b)は、プラズマ8から遠い側の辺及び近い側の辺を直線とし、EUV光強度が大きい光軸に近い部分のみ、主軸Cに近い部分の幅を、主軸Cから遠い部分の幅より短くしたものである。なお、図5、図6における放射角は、EUV光が放射される角度である。
図7(a)は、プラズマ8から遠い側の辺を円弧、近い側の辺を直線とし、ホイル15aの光軸に極めて近く集光鏡により反射しない光が入射する部分(有効光範囲外)は幅を少し太くし、その他の部分(有効光範囲)は図5(a)と同様に構成したものである。
図7(b)は、プラズマ8から遠い側の辺、及び近い側の辺を直線とし、ホイル15aの光軸に極めて近く集光鏡により反射しない光が入射する部分(有効光範囲外)は幅を少し長くし、その他の部分(有効光範囲)は図5(b)と同様に構成したものである。
このような形状にすると、ホイルトラップを組み立てる際に、光軸上に設ける中心支柱15dにホイル15aを取り付けやすくなり、またホイル15aの強度も高くすることができる。
図8(a)は、プラズマ8から遠い側の辺を円弧、近い側の辺を階段状とし、主軸Cに近い部分の幅を、主軸Cから遠い部分の幅より短くしたものである。図8(b)は、プラズマ8から遠い側の辺を直線、プラズマ8から近い側の辺を階段状とし、主軸Cに近い部分の幅を、主軸Cから遠い部分の幅より短くしたものである。
図9に、ホイルトラップなし、従来のホイルトラップ及び本発明のホイルトラップ(図4に示した実施例)を用いた場合の光出射部14におけるEUV光の強度を示す。同図において、横軸は光軸からの角度、縦軸はEUV光強度(相対値)を示す。なお、光軸からの角度は、集光鏡の入射角で表したものである。
曲線Aは、ホイルトラップを用いない場合のEUV光強度、曲線Bは、図5(a)のホイルを用いた場合のEUV光強度、曲線Cは、従来の図13(b)のホイルを用いた場合のEUV光強度である。
同図に示される通り、従来のホイル図13(b)を用いた場合、光軸に近い放射角度(例えば2°以下)の光がほとんど透過しない。これに対し、本願のホイル図5(a)を使用すると、光軸に近い放射角度のEUV光強度が大きくなる。EUV光の透過率が飛躍的に改善される。
図10は、図1(c)に示すようにホイルトラップの光入射側が凹になるように構成したホイルトラップ15を取り付けた本発明の第2の実施例のEUV光源装置の構成を示す図である。
本実施例は、放電部に回転する電極を用いた場合の構成例である。上記実施例と同様、ホイルトラップ15は、高温プラズマ8を発生する放電部20とEUV集光鏡13との間に設けられる。
チャンバ1は、放電部20が設けられる第1の容器2と、EUV集光鏡が設けられる第2の容器3とから構成され、チャンバ1には、第1の容器2、第2の容器3内を排気するための排気ユニット27a,27bと、バッファガスなどを供給するガス供給ユニット28が接続されている。
放電部20は、金属製の円盤状部材である第1の主放電電極21と、同じく金属製の円盤状部材である第2の主放電電極22とが絶縁材23を挟むように配置された構造である。
第1の放電電極21の中心と第2の放電電極22の中心とは略同軸上に配置され、第1の放電電極21と第2の放電電極22は、絶縁材23の厚みの分だけ離間した位置に固定される。ここで、第2の放電電極22の直径は、第1の放電電極21の直径よりも大きい。また、絶縁材23の厚み、すなわち、第1の放電電極21と第2の放電電極22の離間距離は1mm〜10mm程度である。
第2の放電電極22には、モータ24の回転シャフト24aが取り付けられている。ここで、回転シャフト24aは、第1の放電電極21の中心と第2の放電電極22の中心が回転軸の略同軸上に位置するように、第2の放電電極22の略中心に取り付けられる。
回転シャフト24aは、例えば、メカニカルシールを介してチャンバ1内に導入される。メカニカルシールは、チャンバ1内の減圧雰囲気を維持しつつ、回転シャフトの回転を許容する。
第2の放電電極22の一側面には、例えばカーボンブラシ等で構成される第1の摺動子21aおよび第2の摺動子22aが設けられている。第2の摺動子22aは第2の放電電極22と電気的に接続される。一方、第1の摺動子21aは第2の放電電極22を貫通する貫通孔を介して第1の放電電極21と電気的に接続される。なお、図示を省略した絶縁機構により、第1の放電電極21と電気的に接続される第1の摺動子21aと第2の放電電極との間では絶縁破壊が発生しないように構成されている。
第1の摺動子21aと第2の摺動子22aは摺動しながらも電気的接続を維持する電気接点であり、高電圧パルス発生部9と接続される。高電圧パルス発生部9は、第1の摺動子22a、第2の摺動子22bを介して、第1の放電電極21と第2の放電電極22との間にパルス電力を供給する。
すなわち、モータ24が動作して第1の放電電極21と第2の放電電極22とが回転していても、第1の放電電極21と第2の放電電極22との間には、第1の摺動子21a、第2の摺動子22aを介して、高電圧パルス発生部9よりパルス電力が印加される。
高電圧パルス発生部9は、コンデンサと磁気スイッチとからなる磁気パルス圧縮回路部(図示せず)を介して、負荷である第1の放電電極21と第2の放電電極22との間にパルス幅の短いパルス電力を印加する。なお、高電圧パルス発生部9から第1の摺動子21a、第2の摺動子22aとの配線は、図示を省略した絶縁性の電流導入端子を介してなされる。電流導入端子は、チャンバ1に取り付けられ、チャンバ1内の減圧雰囲気を維持しつつ、高電圧パルス発生部9から第1の摺動子21a、第2の摺動子22aとの電気的接続を可能とする。
金属製の円盤状部材である第1の放電電極21、第2の放電電極22の周辺部は、エッジ形状に構成される。後で示すように、高電圧パルス発生部9より第1の放電電極21、第2の放電電極22に電力が印加されると、両電極21,22のエッジ形状部分間で放電が発生する。
電極21,22は、高温プラズマにより高温となるので、第1の主放電電極21、第2の主放電電極22は、例えば、タングステン、モリブデン、タンタル等の高融点金属からなる。また、絶縁材は、例えば、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、ダイヤモンド等からなる。
第2の放電電極22の周辺部には溝部が設けられ、この溝部にEUV光発生種である固体Snや固体Liが供給される。EUV放射種の供給は、原料供給ユニット26より行なわれる。
原料供給ユニット26を用いる場合、EUV放射種である原料のSnやLiは加熱されて液化され、第2の放電電極22の溝部22bに供給される。この場合、EUV光源装置は、原料供給ユニット25が上側に、EUV光出射部14が横方向に位置するように構成される。すなわち、図10に示すEUV光源装置は、反時計周りに90度回転した構成となる。
なお、原料供給ユニット26から、固形のSnやLiを定期的に第2の放電電極の溝部に供給するように構成してもよい。
モータ24は一方向にのみ回転し、モータ24が動作する事により回転シャフト24aが回転し、回転シャフト24aに取り付けられた第2の放電電極22及び第1の放電電極21が一方向に回転する。第2の放電電極22の溝部に配置もしくは供給されたSnまたはLiは移動する。
一方、チャンバ1には、第2の放電電極22の回転によりEUV集光部側に移動したSnまたはLiに対してレーザ光を照射するレーザ照射器25が設けられる。レーザ照射器25からのレーザ光は、チャンバ1に設けられた不図示のレーザ光透過窓部、レーザ光集光手段を介して、上記EUV集光部側に移動したSnまたはLi上に集光して照射される。
上記したように、第2の放電電極22の直径は、第1の放電電極21の直径よりも大きい。よって、レーザ光は、第1の放電電極21の側面を通過して第2の放電電極22の溝部に照射されるように容易にアライメントすることができる。
放電部20からのEUV光の放射は以下のようにして行われる。
レーザ照射器25より、レーザ光がSnまたはLiに照射される。レーザ光が照射されたSnまたはLiは、第1の放電電極21、第2の放電電極22間で気化し、一部は電離する。このような状態下で、第1、第2の放電電極21,22間に高電圧パルス発生部9より電圧が約+20kV〜−20kVであるようなパルス電力を印加すると、第1の放電電極21、第2の放電電極22の周辺部に設けられたエッジ形状部分間で放電が発生する。このとき第1の放電電極21、第2の放電電極22間で気化したSnまたはLiの一部電離した部分にパルス状の大電流が流れる。
その後、ピンチ効果によるジュール加熱によって、両電極間の周辺部には、気化したSnまたはLiによる高温プラズマ8が形成され、この高密度高温プラズマ8から波長13.5nmのEUV光が放射される。
放射された光は、ホイルトラップ15を介し、EUV集光鏡13に入射し、中間集光点に集光され、EUV光出射部14EUV光光源装置外に出射する。
高温プラズマ8からは種々のデブリが発生するが、高温プラズマ発生部7とEUV集光鏡13との間にホイルトラップ15が配置されており、これにより、前述したようにデブリの運動エネルギーが減少し、デブリはホイルトラップ15のホイルやホイルの支持体により捕捉され、デブリがEUV集光鏡13の反射面上に堆積しにくくなる。
本実施例においても、図4に示した実施例と同様、ホイルトラップ15の光入射側の圧力を所望の値に維持したまま、ホイルトラップのホイルにより遮光される光の成分が少なくすることができる。
また、光入射側が凹になるように構成したホイルトラップ15を用いているので、放射角度が小さく強度の強いEUV光を、ホイルトラップの主軸Cから遠く、開口率の大きい位置に入射させることができ、EUV光の透過率を改善することができる。
本発明のホイルトラップのホイルの基本形状例を示す図である。 本発明のホイルトラップにおいて、ホイルにより遮光される光を説明する図である。 ホイルを図1(b)(c)に示す形状とすることにより、EUV光の透過率が改善される理由を説明する図である。 本発明のホイルトラップを用いた第1の実施例のEUV光源装置の構成を示す図である。 本発明におけるホイル形状の変形例を示す図(1)である。 本発明におけるホイル形状の変形例を示す図(2)である。 本発明におけるホイル形状の変形例を示す図(3)である。 本発明におけるホイル形状の変形例を示す図(4)である。 ホイルトラップなし、従来のホイルトラップ及び本発明のホイルトラップを用いた場合のEUV光の強度を示す図である。 本発明のホイルトラップを用いた第2の実施例のEUV光源装置の構成を示す図である。 DPP方式のEUV光源装置の構成例を示す図である。 従来のホイルトラップの概略構成を示す図である。 従来のホイルトラップの構造例を示す図である。 従来のホイルトラップにおいてホイルにより遮光される光を説明する図である。
符号の説明
1 チャンバ
2 第1の容器
3 第2の容器
4 第1の主放電電極
5 第2の主放電電極
6 絶縁材
7 高温プラズマ発生部7
8 高温プラズマ
9 高電圧パルス発生部
10 ガス供給ユニット
11 ガス導入口
12 ガス排出口
13 EUV集光鏡
14 光出射部
15 ホイルトラップ
15a ホイル
20 放電部
21 第1の主放電電極
22 第2の主放電電極
23 絶縁材
24 モータ
25 レーザ照射器
26 原料供給ユニット
27a 光源部ガス排気ユニット
27b ガス排気ユニット
28 ガス供給ユニット

Claims (3)

  1. 極端紫外光源と、該光源から放射される極端紫外光を反射する反射ミラーの間に配置され、主軸から放射状に伸びる多数のホイルを備え、極端紫外光は通過するが極端紫外光源からのデブリは捕捉するホイルトラップにおいて、
    極端紫外光が通過する領域の少なくとも一部において、上記主軸に平行な方向及び上記極端紫外光が通過する方向についての上記ホイルの長さが、上記主軸に遠い位置に比べて、主軸に近い位置のほうが短かく、ホイルトラップの外周から内周に向かうに従い、ホイル長さが短くなる
    ことを特徴とするホイルトラップ。
  2. 上記光源から、上記ホイルの光源に対向する辺までの距離は、主軸に遠い位置に比べて主軸に近い位置のほうが長い
    ことを特徴とする請求項1に記載のホイルトラップ。
  3. 容器と、
    上記容器内に極端紫外光放射種を供給する極端紫外光放射種供給手段と、
    上記極端紫外光放射種を加熱して励起し高温プラズマを発生させる一対の放電電極からなる放電部材と、
    上記プラズマから放射される極端紫外光を集光する集光鏡と、
    上記放電部材と上記集光鏡との間に設けられるホイルトラップと、
    上記集光された極端紫外光を取り出す上記容器に形成された光取り出し部と、
    上記容器内を排気し容器内の圧力を調整する排気手段とを備えた極端紫外光光源装置において、
    上記ホイルトラップは、請求項1または請求項2に記載のホイルトラップである
    ことを特徴とする極端紫外光光源装置。
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