JP2024003392A - デブリ低減装置及びこれを備えた光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デブリの捕捉確率を向上させることを可能とするデブリ低減装置、及びこれを備えた光源装置を提供すること。【解決手段】本技術の一形態に係るデブリ低減装置は、固定式ホイルトラップを具備する。固定式ホイルトラップは、筐体部と、複数のホイルと、流入孔と、圧力増加機構とを有する。筐体部は、光源から出射された光が入射する入射口と、入射口から入射した光が出射される出射口と、光が進行する内部空間とを有する。複数のホイルは、内部空間の光が進行する領域に固定される。流入孔は、筐体部に内部空間に連通するように構成され、光に対して透明な透明ガスが流入される。圧力増加機構は、光の進行を遮ることなく入射口の開口面積が小さくなるように入射口に配置される入射側部材、又は光の進行を遮ることなく出射口の開口面積が小さくなるように出射口に配置される出射側部材の少なくとも一方を含み、内部空間の圧力を増加させる。【選択図】図2

Description

本技術は、デブリを捕捉するデブリ低減装置及びこれを備えた光源装置に関する。
近年、半導体集積回路の微細化および高集積化につれて、露光用光源の短波長化が進められている。次世代の半導体露光用光源としては、特に、波長13.5nmの極端紫外光(以下、「EUV(Extreme Ultra Violet)光」とも言う)を放射する極端紫外光光源装置(以下、「EUV光源装置」とも言う)の開発が進められている。
EUV光源装置において、EUV光(EUV放射)を発生させる方法はいくつか知られている。それらの方法のうちの一つに極端紫外光放射種(以下、EUV放射種とも言う)を加熱して励起することによりプラズマを発生させ、プラズマからEUV光を取り出す方法がある。
このような方法を採用するEUV光源装置は、プラズマの生成方式により、LPP(Laser Produced Plasma:レーザ生成プラズマ)方式と、DPP(Discharge Produced Plasma:放電生成プラズマ)方式とに分けられる。
DPP方式のEUV光源装置は、EUV放射種(気相のプラズマ原料)を含む放電ガスが供給された電極間に高電圧を印加して、放電により高密度プラズマを生成し、そこから放射される極端紫外光を利用する。
特許文献1には、DPP方式の光源装置について開示されている。この光源装置では、放電を発生させる電極表面にEUV放射種を含む液体状のプラズマ原料(例えば、スズ(Sn)またはリチウム(Li)等)を供給し、当該原料に対してレーザビーム等のエネルギービームを照射して当該原料を気化し、その後、放電によってプラズマが生成される。このような方式は、LDP(Laser Assisted Discharge Produced Plasma)方式と称されることもある。
また、LPP方式のEUV光源装置は、レーザ光をターゲット材料に照射し、当該ターゲット材料を励起させてプラズマを生成する。
EUV光源装置は、上記したように半導体デバイス製造における半導体露光装置(リソグラフィ装置)の光源装置として使用される。あるいは、EUV光源装置は、リソグラフィに使用されるマスクの検査装置の光源装置として使用される。すなわち、EUV光源装置は、EUV光を利用する他の光学系装置(利用装置)の光源装置として使用される。
EUV光源装置においては、プラズマからはデブリが放散される。デブリは、プラズマ原料の粒子(プラズマ原料がスズの場合は、スズ粒子)を含む。また、DPP方式またはLDP方式でプラズマが生成される場合、デブリは、プラズマの発生に伴いスパッタリングされる放電電極の材料粒子を含む。
デブリは、利用装置に到達すると、利用装置内の光学素子の反射膜を損傷または汚染させ、その性能を低下させることがある。そのため、デブリが利用装置に侵入しないように、放散されたデブリを捕捉するデブリ低減装置(DMT(Debris Mitigation Tool)とも言う)が提案されている。
デブリ低減装置としては、ホイルトラップ(フォイル・トラップ:Foil Trap)を用いることが一般的である。特許文献1に記載の光源装置には、ホイルトラップを採用したデブリ低減装置が用いられている。この技術は、回転機能を有するホイルトラップ(回転式ホイルトラップ)と、回転せず固定されたホイルトラップ(固定式ホイルトラップ)とを備えるものである。
回転式ホイルトラップは、中央に配置された回転軸を中心として、半径方向に放射状に配置された複数のホイル(薄膜や薄い平板)を備え、上記回転軸を中心に複数のホイルを回転させることでプラズマから飛来するデブリを捕捉する。ここで、上記回転軸は、例えば、プラズマの略中心を貫通する軸である。
固定式ホイルトラップは、回転式ホイルトラップにより捕捉しきれなかった高速で移動するデブリ(特に高速で移動するプラズマ原料のイオン、中性原子および電子等)を捕捉する。固定式ホイルトラップは、回転式ホイルトラップの回転軸と同一軸上に中心軸を有し、当該中心軸から半径方向に放射状に配置された複数のホイル(薄膜や薄い平板)を備える。
固定式ホイルトラップの複数のホイルは、配置された空間を細かく分割することにより、その部分のコンダクタンスを下げて圧力を上げる働きをする。すなわち、回転式ホイルトラップで捕捉しきれなかった高速のデブリは、固定式ホイルトラップにおける圧力が上がった領域で衝突確率が上がるために速度が低下し、固定式ホイルトラップのホイルやホイルの支持体によって捕捉されやすくなる。
なお、利用装置に応じてEUV光源装置から放射されるEUV光は適宜整形される。例えば、EUV光源装置がマスクの検査装置の光源装置として使用される場合、高温プラズマと利用装置との間には、所定の形状の開口を有するアパーチャ部材(後で述べる遮熱板に相当)が配置される。
特許文献2には、アパーチャ部材を有するデブリトラップについて開示されている。このデブリトラップでは、固定式ホイルトラップが、アパーチャ部材から取り出されるEUV取出光の主光線上に配置され、EUV取出光が通過する領域に対応させた形状を備える。
特許第6075096号公報 特許第6759732号公報
上述したように、固定式ホイルトラップは、ホイル間の圧力が上がった領域で高速に進行するデブリを捕捉する。このデブリの捕捉確率は、ホイル間の圧力に依存する。
そこで、本発明は、デブリの捕捉確率を向上させることができるデブリ低減装置、およびそれを備えた光源装置を提供することを課題としている。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、デブリの捕捉確率を向上させることを可能とするデブリ低減装置、及びこれを備えた光源装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係るデブリ低減装置は、固定式ホイルトラップを具備する。
前記固定式ホイルトラップは、筐体部と、複数のホイルと、流入孔と、圧力増加機構とを有する。
前記筐体部は、前記光源から出射された光が入射する入射口と、前記入射口から入射した前記光が出射される出射口と、前記光が進行する内部空間とを有する。
前記複数のホイルは、前記内部空間の前記光が進行する領域に固定される。
前記流入孔は、前記筐体部に前記内部空間に連通するように構成され、前記光に対して透明な透明ガスが流入される。
前記圧力増加機構は、前記光の進行を遮ることなく前記入射口の開口面積が小さくなるように前記入射口に配置される入射側部材、又は前記光の進行を遮ることなく前記出射口の開口面積が小さくなるように前記出射口に配置される出射側部材の少なくとも一方を含み、前記内部空間の圧力を増加させる。
このデブリ低減装置では、筐体部の内部空間に複数のホイルが配置される。また、内部空間に透明ガスが流入される。さらに、内部空間の圧力を増加させる圧力増加機構が配置される。これにより、デブリの捕捉確率を向上させることが可能となる。
前記入射側部材又は前記出射側部材の少なくとも一方は、板形状からなり、前記光が通過する開口を有する蓋部材であってもよい。
前記入射側部材又は前記出射側部材の少なくとも一方は、ブロック状の形状からなり、前記光が通過する開口を有し、前記内部空間を充填するように配置されるブロック部材であってもよい。
前記固定式ホイルトラップは、前記透明ガスに含まれる粒子のうち前記光により励起される荷電粒子を前記複数のホイルから遠ざける方向に移動させる電場又は磁場を発生させる電磁場発生部を有してもよい。
前記内部空間は、前記複数のホイルが存在しないバッファ空間を含んでもよい。この場合、前記流入孔は、前記バッファ空間に連通するように構成されてもよい。
前記固定式ホイルトラップは、前記光源と、前記光源から出射された光を利用する利用装置との間、及び前記光源と、前記光源から出射された光の状態を監視する監視装置との間の各々に配置されてもよい。
前記光源は、プラズマであってもよい。
前記デブリ低減装置は、さらに、前記光源から出射された光が入射する入射口と、前記入射口から入射した前記光が出射される出射口と、前記光が進行する内部空間とを有するカバー部材と、前記内部空間の光が進行する領域に対して回転可能に取付けられた複数の回転ホイルとを具備してもよい。
前記回転式ホイルトラップは、前記光の進行を遮ることなく前記入射口の開口面積が小さくなるように前記入射口に配置される入射側部材、又は前記光の進行を遮ることなく前記出射口の開口面積が小さくなるように前記出射口に配置される出射側部材の少なくとも一方を含み、前記内部空間の圧力を増加させる圧力増加機構を有してもよい。
前記固定式ホイルトラップ及び前記回転式ホイルトラップは、前記回転式ホイルトラップの前記出射口と、前記固定式ホイルトラップの前記入射口とが互いに対向する位置に配置されてもよい。この場合、前記デブリ低減装置は、さらに、前記回転式ホイルトラップの前記出射口と、前記固定式ホイルトラップの前記入射口とを連結する連結部材を具備してもよい。
前記デブリ低減装置は、さらに、前記光源と前記回転式ホイルトラップとの間に配置され、前記光源から出射された光の一部を取り出す開口を有するアパーチャ部材を具備してもよい。
本技術の一形態に係る光源装置は、光を放射する原料を励起し、プラズマを発生させるプラズマ生成室と、前記プラズマから出射された光を取り出す光取出し部と、前記固定式ホイルトラップとを有するデブリ低減装置を具備する。
前記デブリ低減装置は、さらに、前記回転式ホイルトラップを有してもよい。
本発明によれば、デブリの捕捉確率を向上させることが可能となる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の一実施形態に係る光源装置の構成例を示す模式図である。 本技術の一実施形態に係る光源装置の構成例を示す模式図である。 回転式ホイルトラップの構成例を示す模式図である。 参照例における固定式ホイルトラップの構成例を示す模式図である。 参照例における固定式ホイルトラップの構成例を示す模式図である。 固定式ホイルトラップの構成例を示す模式図である。 固定式ホイルトラップの構成例を示す模式図である。 固定式ホイルトラップの構成例を示す模式図である。 圧力調整板の構成例を示す模式図である。 圧力調整板の構成例を示す模式図である。 比較例のデブリ低減装置における、アルゴンガスの流れを示す模式図である。 本技術のデブリ低減装置における、アルゴンガスの流れを示す模式図である。 空洞制限部材の構成例を示す模式図である。 空洞制限部材の構成例を示す模式図である。 空洞制限部材の構成例を示す模式図である。 空間接続部材の構成例を示す模式図である。 前方閉塞部の構成例を示す模式図である。 回転式ホイルトラップと監視装置との間に、固定式ホイルトラップが配置された構成例を示す模式図である。 磁場付与手段の構成例を示す模式図である。 磁場付与手段の構成例を示す模式図である。 磁場付与手段の構成例を示す模式図である。 バッファ空間の構成例を示す模式図である。
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
[光源装置]
図1及び図2は、光源装置の構成例を示す模式図である。
図1は、光源装置1を設置面から所定の高さの位置で水平方向に沿って切断した場合の模式的な断面を、Z方向の正方向側から見た場合の図である。以下、X方向を左右方向(X軸の正側が右側、負側が左側)、Y方向を奥行方向(Y軸の正側が手前側、負側が奥側)、Z方向を上下方向(Z軸の正側が上側、負側が下側)として説明を行う。もちろん、本技術の適用について、光源装置1が使用される向き等が限定される訳ではない。
図2は、光源装置1のうちデブリ低減装置3の部分を示す模式図である。図2には、光源装置1をXZ平面で切断した場合の断面を、手前側から見た状態が図示されている。
光源装置1は、LDP方式のEUV光源装置であり、極端紫外光(EUV光)を放射する。光源装置1は、例えば半導体デバイス製造におけるリソグラフィ装置の光源装置、又はリソグラフィに使用されるマスクの検査装置の光源装置として使用可能である。例えば、光源装置1がマスク検査装置用の光源装置として使用される場合、プラズマから放射されるEUV光の一部が取り出され、マスク検査装置に導光される。そして、マスク検査装置により、光源装置1から放射されるEUV光を検査光として、マスクのブランクス検査又はパターン検査が行われる。
光源装置1は、光源部2、デブリ低減装置3、デブリ収容部4、デブリ案内部5、制御部12、パルス電力供給部13、レーザ源14、集光レンズ15、可動ミラー16、及び接続チャンバ21を有する。
[光源部]
光源部2は、チャンバ11、コンテナCA及びCB、放電電極EA及びEB、並びにモータMA及びMBを有する。図1には、光源部2が破線の長方形で図示されている。
チャンバ11は、光源部2が有する種々の機構を収容する筐体である。本実施形態では、チャンバ11は直方体の形状を有する。チャンバ11は例えば金属等の剛体により構成される。もちろんチャンバ11の具体的な形状や材料等は限定されない。
チャンバ11の内部は、図示しない真空ポンプにより所定圧力以下の減圧雰囲気に維持される。チャンバ11の左側の側壁11aには、フィードスルーFA及びFBが配置される。フィードスルーFA及びFBは、チャンバ11の内部の減圧雰囲気を維持しつつ、チャンバ11の内部に電線等を挿入することを可能とするシール部材である。
チャンバ11の手前側の側壁11bには、透明窓20が配置される。チャンバ11の右側の側壁11cには、貫通孔である第1窓部17が構成される。本実施形態では、レーザビームに対して透明な材料により透明窓20が構成される。第1窓部17の形状、及び透明窓20の材料や形状等の具体的な構成は限定されない。
コンテナCA及びCBは、プラズマ原料を貯留するための容器である。本実施形態では、コンテナCA及びCBは導電性を有する材料により構成される。コンテナCAにはプラズマ原料SAが貯留される。また、コンテナCBにはプラズマ原料SBが貯留される。プラズマ原料SA及びSBは、加熱された液相の原料である。本実施形態では、プラズマ原料SA及びSBとしてスズ(Sn)が用いられる。あるいはリチウム(Li)等の、プラズマを発生させることが可能な他の原料が用いられてもよい。
放電電極EA及びEBは、円板形状を有する。放電電極EA及びEBは、例えばモリブデン(Mo)、タングステン(W)またはタンタル(Ta)等の高融点金属により構成される。放電電極EA及びEBの具体的な材料は限定されない。
例えば放電電極EAがカソード(陰極)として使用され、放電電極EBがアノード(陽極)として使用される。放電電極EA及びEBは互いに離隔して配置される。また、放電電極EA及びEBは、放電電極EA及びEBの各々の周縁部の一部が近接するように配置される。放電電極EA及びEBの周縁部が互いに最も接近した位置の間隙が、放電電極EA及びEBによる放電領域Dとなる。
また、放電電極EAは、放電電極EAの下部(図1の奥側)がコンテナCAに貯留されたプラズマ原料SAに浸されるように配置される。同様に放電電極EBも、下部がプラズマ原料SBに浸されるように配置される。
モータMAは、放電電極EAを回転させる。モータMAは回転軸JAを有する。モータMAの基体部はチャンバ11の左側の外部に配置され、基体部に接続された回転軸JAが、チャンバ11の外部から内部に延びる。回転軸JAのチャンバ11の内部側の端部は、放電電極EAの中心(円形面の中心)に接続される。
回転軸JAとチャンバ11の壁の間の隙間は、シール部材PAで封止される。シール部材PAとして、例えばメカニカルシールが用いられる。シール部材PAにより、チャンバ11内の減圧雰囲気が維持されつつ、回転軸JAが回転自在に支持される。
同様に、モータMBは回転軸JBを有し、回転軸JBは放電電極EBの中心に接続される。また、回転軸JBとチャンバ11の壁の間の隙間は、シール部材PBで封止される。
なお、放電電極EA及びEBは、各々の軸線(回転軸の延在方向)が平行でないように配置される。具体的は、図1に示すように、放電電極EAは手前側(図1の下側)を右側に、奥側(図1の上側)を左側に傾けた状態で配置される。一方で、放電電極EBは手前側を左側に、奥側を右側に傾けた状態で配置される。回転軸JA及びJBの奥行方向(図1の上下方向、Z方向)における間隔も、モータMA及びMB側が狭く、放電電極EA及びEB側が広くなっている。さらに、放電電極EB、モータMB及び回転軸JBは、放電電極EA、モータMA及び回転軸JAに対して若干左側に配置される。
光源部2は、本技術に係るプラズマ生成室の一実施形態に相当する。
制御部12は、光源装置1の各部の動作を制御する。例えば制御部12により、モータMA及びMBの回転駆動が制御され、放電電極EA及びEBが所定の回転数で回転する。また、制御部12により、パルス電力供給部13の動作、及びレーザ源14によるレーザビームの照射タイミング等が制御される。
例えばCPU、GPU、DSP等のプロセッサ、ROMやRAM等のメモリ、HDD等の記憶デバイス等、コンピュータの構成に必要なハードウェアを有するコントローラにより、制御部12が実現される。具体的には、コントローラのCPUが本技術に係るプログラム(例えばアプリケーションプログラム)を実行することで、機能ブロックとして制御部12が実現される。
パルス電力供給部13は、放電電極EA及びEBへパルス電力を供給することにより、放電領域Dで放電を発生させる。パルス電力供給部13には給電線QA及びQBが接続される。給電線QAはフィードスルーFAを介してチャンバ11の内部に挿入され、コンテナCAに接続される。給電線QBはフィードスルーFBを介してチャンバ11の内部に挿入され、コンテナCBに接続される。
レーザ源14は、プラズマ原料SA及びSBを気化させるエネルギービームを出射する。レーザ源14は、チャンバ11の外部に配置される。レーザ源14としては、例えばNd:YVO(Neodymium-doped Yttrium Orthovanadate)レーザ装置が用いられる。この場合、レーザ源14により、波長1064nmの赤外領域のレーザビームLBが出射される。もちろん、プラズマ原料SA及びSBを気化させることが可能であれば、レーザ源14の装置の種類や、照射されるレーザビームLBの波長等、レーザ源14の具体的な構成は限定されない。
集光レンズ15は、チャンバ11の外部の、レーザビームLBの光路上に配置される。レーザ源14により出射されたレーザビームLBが集光レンズ15に入射することで、レーザビームLBのスポット径が調整される。
可動ミラー16は、チャンバ11の外部の、レーザビームLBの光路上に配置される。可動ミラー16は、レーザビームLBの光路上の、集光レンズ15の後ろ側に配置される。すなわち、集光レンズ15を通過したレーザビームLBが、可動ミラー16に入射する。
可動ミラー16に入射したレーザビームLBは、可動ミラー16により反射され、チャンバ11の透明窓20を通過する。そして、チャンバ11の内部の、放電領域Dの近傍の放電電極EAの周縁部にレーザビームLBが到達する。なお、可動ミラー16の姿勢を変えることにより、放電電極EAに対するレーザビームLBの照射位置を調整することが可能である。
接続チャンバ21は、デブリ低減装置3等の機構を収容する筐体である。接続チャンバ21は直方体の形状を有し、6つの面のうち1つの面の全体が長方形の開口となっている。接続チャンバ21は、開口を構成する枠がチャンバ11の右側の側壁11cに当接するように、チャンバ11に接続される。
接続チャンバ21は、例えば金属等の剛体により構成される。もちろん接続チャンバ21の具体的な形状や材料等は限定されない。接続チャンバ21の内部は、所定圧力以下の減圧雰囲気に維持される。
接続チャンバ21の右側の側壁21aの上部には、第2窓部27が構成される。第2窓部27は、所定の形状の貫通孔である。右側の側壁21aの下部には、EUV光案内孔28が構成される。また、EUV光案内孔28から右下側に伸びるように、案内管29が構成される。さらに、下側の側壁21bには、デブリ収容部4を接続するための開口37が構成される。
[光源部の動作]
光源部2は、光を放射する原料(プラズマ原料SA及びSB)を励起し、プラズマPを発生させる。また、光源部2は、プラズマPを発光点としてEUV光6を発生させる。以下、光源部2によるプラズマP及びEUV光6の発生に関する、具体的な内容について説明する。
まず、制御部12によりパルス電力供給部13の動作が制御され、パルス電力供給部13によりコンテナCAにパルス電力が供給される。パルス電力は、給電線QAを介して供給される。
コンテナCAは導電性を有する材料により構成されている。また、コンテナCAにはプラズマ原料SAが貯留され、プラズマ原料SAには放電電極EAの下部が浸された状態となっている。従って、パルス電力供給部13、コンテナCA、プラズマ原料SA、及び放電電極EAは、各々が電気的に接続された状態となっている。すなわち、パルス電力供給部13により、放電電極EAにパルス電力が供給される。同様に、パルス電力供給部13により、放電電極EBにパルス電力が供給される。
また、制御部12によりモータMAの回転駆動が制御され、放電電極EAが回転する。放電電極EAの回転に伴い、プラズマ原料SAは、放電電極EAの表面に付着した状態で放電領域Dの近傍に輸送される。同様に、プラズマ原料SBは、放電電極EBの表面に付着した状態で放電領域Dの近傍に輸送される。
また、制御部12によりレーザ源14の動作が制御され、レーザ源14によりレーザビームLBが出射される。レーザビームLBは右向きに出射され、集光レンズ15を介して可動ミラー16に到達する。さらに、可動ミラー16によりレーザビームLBが奥側(図1の上側)に反射され、透明窓20を介してチャンバ11の内部に進行し、放電領域Dの近傍の放電電極EAの周縁部に到達する。
なお、放電電極EBは手前側(図1の下側)を左側に傾けた状態で配置されている。また、放電電極EBは、放電電極EAに対して若干左側に配置されている。従って、レーザビームLBの光路が放電電極EBにより遮られることはない。このように放電電極EBを配置することにより、放電電極EAに対するレーザビームLBの照射を容易に行うことが可能となる。
放電電極EAにより放電領域Dの近傍に輸送されたプラズマ原料SAは、レーザビームLBの照射により気化され、放電領域Dにおいて気相のプラズマ原料SAとなる。同様に、プラズマ原料SBも、放電領域Dにおいて気相のプラズマ原料SBとなる。
また、放電電極EA及びEBに対してパルス電力が供給されることにより、放電電極EA及びEBの間(放電領域D)で放電が生じる。放電により、放電領域Dに存在する気相のプラズマ原料SA及びSBが電流により加熱励起され、プラズマPが発生する。
さらに、プラズマPからEUV光6が放射される。放射されたEUV光6の一部(右向きの光)は、第1窓部17を通過して接続チャンバ21の内部に出射される。図1には、第1窓部17を通過したEUV光6の光路の一例が、破線の矢印で図示されている。プラズマPは、本技術に係る光源の一実施形態に相当する。
なお本実施形態では、チャンバ11及び接続チャンバ21の内部は、所定圧力以下の減圧雰囲気に維持されている。これにより、プラズマ原料SA及びSBを加熱励起するための放電を良好に発生させることが可能となる。また、EUV光6の減衰を抑制することが可能となる。
プラズマPからは、EUV光6とともにデブリDBが高速で様々な方向に放散される。デブリDBには、プラズマ原料SA、SBであるスズ粒子が含まれる。また、デブリDBには、プラズマPの発生に伴いスパッタリングされる放電電極EA及びEBの材料粒子が含まれる。具体的には、デブリDBには、高速で移動するイオン、中性原子及び電子が含まれる。これらのデブリDBは、プラズマPの収縮および膨張過程を経て、大きな運動エネルギーを得る。デブリDBの一部は、第1窓部17を通過して接続チャンバ21の内部に放散される。
[デブリ低減装置]
デブリ低減装置3は、プラズマPから放散されるデブリDBを捕捉する。デブリ低減装置3は、回転式ホイルトラップ22、遮熱板23、及び固定式ホイルトラップ24を有する。これらの機構は、いずれも接続チャンバ21の内部に配置される。
遮熱板23は板形状の部材であり、YZ平面に平行に配置される。また、遮熱板23はプラズマPと回転式ホイルトラップ22との間に配置される。遮熱板23の上部には開口KAが構成される。また、遮熱板23の下部には開口KBが構成される。プラズマPにより出射されたEUV光6は、遮熱板23の左側の面に入射し、開口KA及びKBを通過する。従って、遮熱板23の右側に出射されるEUV光6の形状は、開口KA及び開口KBの形に応じた形状となる。
このように、開口KA及びKBにより、プラズマPから出射されたEUV光6の一部が取り出される。例えば取り出したいEUV光6の形状に合わせて、開口KA及びKBの形状が、円形状等の形状に適宜設定される。もちろん開口KA及びKBの具体的な形状は限定されない。
また、遮熱板23は、例えばタングステン(W)やモリブデン(Mo)等の高融点金属により構成される。遮熱板23の具体的な材料や形状等の構成は限定されない。遮熱板23は、本技術に係るアパーチャ部材の一実施形態に相当する。
回転式ホイルトラップ22は、プラズマPから放散されるデブリDBを捕捉する。回転式ホイルトラップ22は、カバー部材25、複数の回転ホイル51、外側リング52、中心支柱53、及びモータMCを有する。
図3は、回転式ホイルトラップ22の構成例を示す模式図である。
図3には、回転式ホイルトラップ22のうち、複数の回転ホイル51、外側リング52、及び中心支柱53を図1及び2における左側(EUV光6の入射側)から見た状態が示されている。
外側リング52は、リング形状を有する部材である。外側リング52は、中心支柱53と同心となるように配置される。回転ホイル51は、薄膜又は薄い平板である。各々の回転ホイル51は、外側リング52と中心支柱53との間に配置される。各々の回転ホイル51は、中心支柱53を基準として、ほぼ等しい角間隔をおいて放射状に配置される。従って、各々の回転ホイル51は、中心支柱53の中心軸線JMを含む平面上に位置する。回転ホイル51、外側リング52、及び中心支柱53は、外周から中心に向かうにつれて、各々の部材の位置が図1及び2の右側(図3の奥側)に突き出るように構成される。
回転ホイル51、外側リング52、及び中心支柱53は、例えばタングステンやモリブデン等の高融点金属により構成される。回転ホイル51、外側リング52、及び中心支柱53の材料等の具体的な構成は限定されない。
モータMCは、回転ホイル51、外側リング52、及び中心支柱53を回転させる。モータMCは回転軸JCを有する。モータMCの基体部は接続チャンバ21の右側の外部に配置され、基体部に接続された回転軸JCが、接続チャンバ21の外部から内部に延びる。回転軸JCの接続チャンバ21の内部側の端部は、中心支柱53の右側の面の中心に接続される。
回転軸JCと接続チャンバ21の壁の間の隙間は、シール部材PCで封止される。シール部材PCにより、接続チャンバ21の減圧雰囲気が維持されつつ、回転軸JCが回転自在に支持される。
中心支柱53の中心軸線JMは、回転軸JCの中心軸線に合致する。すなわち、回転軸JCは、回転ホイル51、外側リング52、及び中心支柱53の回転軸とみなすことができる。回転ホイル51、外側リング52、及び中心支柱53は、モータMCの駆動により一体的に回転する。
カバー部材25は、回転ホイル51、外側リング52、及び中心支柱53を包囲する部材である。本実施形態では、カバー部材25は回転ホイル51、外側リング52、及び中心支柱53と概ね相似な形状を有する。
カバー部材25は内部空間8を有し、内部空間8に回転ホイル51、外側リング52、及び中心支柱53が配置される。カバー部材25の右側の面の中心には、右側に突き出た貫通孔7が構成され、モータMCの回転軸JCが挿入される。また、カバー部材25の下部には、下側に突き出た排出管26が構成される。
また、カバー部材25の左側の面には開口KIが構成される。開口KIは、左側の面の概ね全体の範囲に渡って構成される。カバー部材25の右側の面の上部には開口KOAが構成される。カバー部材25の右側の面の下部には開口KOBが構成される。
開口KI、KOA及びKOBは、いずれもEUV光6の進行を遮らないような形状を有する。図2には、EUV光6が進行する領域が破線で示されている。開口KI、KOA及びKOBの形状は、EUV光6が進行する領域を含む形状となっている。すなわち、EUV光6は開口KIを通過し、カバー部材25の内部空間8を進行し、開口KOA及びKOBを通過して回転式ホイルトラップ22の外部に進行するが、この間にカバー部材25によりEUV光6の進行が遮られることはない。
開口KI、KOA及びKOBの具体的な形状は限定されない。開口KIは、本技術に係るカバー部材が有する入射口の一実施形態に相当する。開口KOA及びKOBは、本技術に係るカバー部材が有する出射口の一実施形態に相当する。
図4及び5は、参照例における固定式ホイルトラップ24の構成例を示す模式図である。
なお、本技術における固定式ホイルトラップ24については、後に第1の実施形態において説明する。
図4には、固定式ホイルトラップ24をZ方向の正側(図2の上側)から見た状態が示されている。なお、図4では、筐体部60の図示が省略されている。図5には、固定式ホイルトラップ24をYZ平面で切断した場合の断面を、X方向の負側(図2の左側)から見た状態が図示されている。なお、図2においては固定式ホイルトラップ24が若干傾いた状態で配置されているが、説明の理解を容易にするために、図4及び図5では、固定式ホイルトラップ24がX方向、Y方向、及びZ方向に対して傾いていないものとして説明を行う。
固定式ホイルトラップ24は、筐体部60及び複数のホイル61を有する。筐体部60は直方体の形状を有する。筐体部60の左側の面には、矩形状の入射口62が構成される。筐体部60の右側の面には、矩形状の出射口63が構成される。また、筐体部60は、手前側、奥側、上側、及び下側(図6の右側、左側、上側、下側)の4つの面により囲まれた空間として、内部空間9を有する。
固定式ホイルトラップ24は、回転式ホイルトラップ22の開口KOAと、固定式ホイルトラップ24の入射口62とが互いに対向する位置に配置される。筐体部60の形状や材料等の、具体的な構成は限定されない。
複数のホイル61は、薄膜又は薄い平板である。ホイル61の各々は、筐体部60の内部空間9に配置される。ホイル61の各々はY方向においてそれぞれ等間隔に配置される。また、図4に示すようにホイル61の各々は、Z方向の正側に向かうに連れてホイル61同士の間隔が広がるように放射状に配置される。すなわち、中央のホイル61はXZ平面に平行に配置され、それ以外のホイル61はY方向に若干傾いた状態で配置される。ホイル61の上側の辺部及び下側の辺部(図4の手前側の辺部及び奥側の辺部)は、筐体部60の内部側の面に固定される。
ホイル61は、例えばタングステンやモリブデン等の高融点金属により構成される。ホイル61の材料や枚数、及び配置等の具体的な構成は限定されない。
デブリ収容部4は、デブリDBを収容する容器である。デブリ収容部4は、デブリ収容容器31及びヒータ配線34を有する。デブリ収容容器31は直方体の形状を有する。デブリ収容容器31の上側の面には、フランジ32に囲まれた矩形状の開口が構成される。デブリ収容容器31は、フランジ32が接続チャンバ21の開口37に重なるように、接続チャンバ21に対して接続される。具体的には、例えばフランジ32がネジ止めにより接続チャンバ21に固定される。また、フランジ32及び接続チャンバ21の間の間隙は、ガスケット33により封止される。もちろんデブリ収容容器31の材料や形状、接続チャンバ21に対する接続方法等の具体的な構成は限定されない。
ヒータ配線34は、デブリ収容容器31を加熱する。本実施形態では、ヒータ配線34がデブリ収容容器31に巻きつけられている。これに限定されず、デブリ収容容器31に他の加熱手段が埋設されていてもよい。
デブリ案内部5は、デブリDBをデブリ収容部4に案内する。デブリ案内部5は、受け板部材18及び支持台44を有する。支持台44は、接続チャンバ21の内部の左下側の隅部に、右下側に傾いた状態で構成される。
受け板部材18は、デブリDBの受け板となる部材である。受け板部材18は、支持台44の上に配置される。また、受け板部材18は長方形状を有する。受け板部材18は、左側の辺部が第1窓部17を貫通して、チャンバ11の内部に若干飛び出た状態で配置される。また、受け板部材18は、右側の辺部が開口37の近傍に位置するように配置される。受け板部材18の形状や材料等の具体的な構成は限定されない。
[EUV光の進行]
光源部2から出射されたEUV光6の進行について説明する。光源部2においてプラズマPから放射されたEUV光6は、第1窓部17を通過して接続チャンバ21の内部に進行する。EUV光6はまず遮熱板23に到達する。EUV光6の一部は遮熱板23により進行が遮られ、一部は開口KA及びKBを通過する。従って、遮熱板23の右側に、開口KA及びKBの形に応じた形状のEUV光6が出射される。
次に、EUV光6はカバー部材25の開口KIから回転式ホイルトラップ22に進入する。カバー部材25の内部空間8においては、複数の回転ホイル51が、内部空間8のEUV光6が進行する領域に対して回転可能に取り付けられている。すなわち、EUV光6が進行する領域上では、複数の回転ホイル51が回転している。例えば制御部12によりモータMCの駆動が制御されることで、回転ホイル51が回転する。
各々の回転ホイル51は、EUV光6の進行方向に対して平行に配置されている。従って、EUV光6は回転ホイル51の厚みの分のみ遮光され、EUV光6のうち大部分は回転式ホイルトラップ22の外部に出射される。このような回転ホイル51の配置構成により、回転式ホイルトラップ22を通過するEUV光6の割合(透過率ともいう)を最大にすることが可能となる。
開口KOAから回転式ホイルトラップ22の外部に出射されたEUV光6は、固定式ホイルトラップ24の入射口62に入射する。そして、筐体部60の内部空間9を進行する。内部空間9においては、複数のホイル61が、内部空間9のEUV光6が進行する領域に固定されている。
各々のホイル61は、EUV光6の進行方向に対して平行に配置されている。従って、EUV光6はホイル61の厚みの分のみ遮光され、EUV光6のうち大部分は固定式ホイルトラップ24の外部に出射される。
固定式ホイルトラップ24の出射口63から出射されたEUV光6は、第2窓部27を通過し、利用装置42に向けて出射される。利用装置42は、EUV光6を利用する装置である。すなわち、光源装置1の全体の動作を考えると、プラズマPから出射された光が第2窓部27により取り出され、利用装置42により利用されると言える。第2窓部27は、本技術に係る光取出し部の一実施形態に相当する。
一方で、開口KBを通過したEUV光6は、回転式ホイルトラップ22の下部を通過し、開口KOBから出射される。さらに、EUV光6はEUV光案内孔28に入射し、案内管29の内部を通過する。
案内管29の出口には、監視装置43が設けられる。監視装置43は、EUV光6を検出する検出器またはEUV光6の強度を測定する測定器である。例えば監視装置43による監視結果に基づいて、EUV光6の出射強度や出射タイミング等が制御されてもよい。
[デブリの捕捉]
デブリ低減装置3によるデブリDBの捕捉に関する、具体的な内容について説明する。プラズマPからは、EUV光6と共にデブリDBが放散される。デブリDBは様々な方向に放散され、その一部は第1窓部17を通過して接続チャンバ21の内部に進入する。
接続チャンバ21の内部に進入したデブリDBの一部は、遮熱板23の左側の面に堆積する。遮熱板23に堆積したデブリDBは、プラズマPからの放射により溶融し、ある程度の量に達すると、液滴となって重力により遮熱板23の下部に移動する。そして、デブリDBが遮熱板23から離脱し、遮熱板23の下方に配置されたデブリ収容容器31に収容される。図2には、遮熱板23上で液滴となったデブリDBがデブリ収容容器31に流れ込む様子が、模式的に図示されている。
遮熱板23が配置されることで、回転式ホイルトラップ22に進行するデブリDBの量が減少する。これにより、回転式ホイルトラップ22の負荷が減少する。また、遮熱板23によりプラズマPから回転式ホイルトラップ22等への熱伝導が抑制され、回転式ホイルトラップ22等の過熱が防止される。なお、遮熱板23は高融点材料により構成されているため、プラズマPの熱による変形は少ない。
一方で、デブリDBの一部は、開口KA及びKBを通過して遮熱板23の右側に進行する。これらのデブリDBは回転式ホイルトラップ22に進入する。回転式ホイルトラップ22内では回転ホイル51が回転しているため、回転ホイル51がデブリDBに対して能動的に衝突する。これにより、回転ホイル51によりデブリDBが捕捉される。
回転ホイル51により捕捉されたデブリDBは、遠心力により回転ホイル51上を半径方向に沿って移動し、回転ホイル51の端部から離脱して、カバー部材25の内面に付着する。このように、回転ホイル51はカバー部材25により包囲されているため、デブリDBの接続チャンバ21内への飛散が防止される。
カバー部材25は、図示を省略した加熱手段により加熱される。あるいは、EUV放射を受ける遮熱板23からの二次輻射によって加熱される。カバー部材25が加熱されることにより、カバー部材25の内面に付着したデブリDBが固化されず、液相状態が保持される。カバー部材25の内面に付着したデブリDBは、重力によりカバー部材25の下部に集まり、カバー部材25の下部から排出管26を介してカバー部材25の外に排出され、デブリ収容容器31に収容される。図2には、排出管26から排出されたデブリDBがデブリ収容容器31に流れ込む様子が、模式的に図示されている。
回転式ホイルトラップ22では、比較的低速で進行するデブリDBが捕捉される。従って、高速で進行するデブリDBは、回転式ホイルトラップ22により捕捉されずに、開口KOAを通過して回転式ホイルトラップ22の右側に進行する場合がある。これらのデブリDBは、入射口62から固定式ホイルトラップ24に進入する。そして、デブリDBはホイル61に衝突する。このように、回転式ホイルトラップ22で捕捉しきれなかった高速で進行するデブリDBが、固定式ホイルトラップ24により捕捉される。
[廃材料の回収]
放電電極EAに付着し放電領域Dに輸送されるプラズマ原料SA(スズ)のうち、エネルギービームの照射により気化し、プラズマPの生成に利用されるプラズマ原料SAの量はわずかである。このため、放電電極EAに付着したプラズマ原料SAの大部分は未使用のままコンテナCAに戻されるが、そのうちの一部は重力により落下してコンテナCAに戻らず、さらに何らかの不具合により、コンテナCAに貯留された液相のプラズマ原料SAの一部がコンテナCAから溢れる場合がある。同様に、プラズマ原料SBの一部がコンテナCBから溢れる場合がある。
このように重力方向に落下した廃材料は、受け板部材18より受け取られる。受け板部材18は図示しない加熱手段により加熱され、廃材料であるスズの融点(約232℃)以上の温度に維持される。従って、廃材料は液相のまま、傾斜した受け板部材18の受け面に沿って移動し、デブリ収容容器31に流れ込む。
図2には、デブリ収容容器31に廃材料及びデブリDBを含む収容物SUが溜まった状態が模式的に図示されている。廃材料はスズであり、デブリDBの大部分もスズであるため、デブリ収容容器31はスズ回収容器と言うことも可能である。
光源装置1の稼働中においては、ヒータ配線34に給電がされ、デブリ収容容器31の内部がスズの融点以上の温度に加熱される。従って、デブリ収容容器31の内部に溜まったスズは液相の状態となる。
デブリ収容容器31の内部でスズが固化すると、デブリ収容容器31のうち、デブリDBが落下しやすい地点での蓄積物が、あたかも鍾乳洞の石筍のように成長してしまう。デブリDBの蓄積物が石筍状に成長すると、例えば、カバー部材25の排出管26がデブリDBにより封鎖され、カバー部材25の内部にデブリDBが蓄積される。さらに、カバー部材25内に蓄積されたデブリDBが回転式ホイルトラップ22に接触し、回転式ホイルトラップ22の回転を妨げたり、回転式ホイルトラップ22を損傷したりすることがある。
あるいは、カバー部材25に設けられている開口KOA及びKOBの一部が、カバー部材25内に蓄積されたデブリDBにより封鎖され、開口KOA及びKOBにおいてEUV光6の進行が妨げられることがある。
このようなことが起こらないように、加熱によりスズが液相の状態に維持される。これにより、デブリ収納容器31内でスズを平坦化し、石筍のような成長を回避しながらスズを溜め込むことが可能となる。
なお、デブリ収容容器31に溜まったスズを回収する場合には、ヒータ配線34への給電を止め、デブリ収容容器31の内部の加熱を停止する。そして、デブリ収容容器31の温度が常温に戻り、貯蔵されたスズが固化した状態で、接続チャンバ21の内部の気圧を大気圧に戻す。その後、デブリ収容容器31を接続チャンバ21から取り外し、スズの溜まっていない新しいデブリ収容容器31を接続チャンバ21に取り付ける。
取り外されたデブリ収容容器31の内部のスズは固相になっているが、そのデブリ収容容器31を再加熱して内部のスズを再度液相とすることにより、デブリ収容容器31からスズを除去することが可能である。このようにして、取り外したデブリ収容容器31を再利用することが可能となる。
<第1の実施形態>
図6~図12を参照して、本技術に係る光源装置1について、さらに詳細な実施形態を説明する。これ以降の説明では、上記で説明した光源装置1における構成及び作用と同様な部分については、その説明を省略又は簡略化する。
[固定式ホイルトラップ]
以下、本技術に係る固定式ホイルトラップ24の、さらに詳細な構成について説明する。
図6~8は、固定式ホイルトラップ24の構成例を示す模式図である。
図6には、固定式ホイルトラップ24をXZ平面に平行な面で切断した場合の断面を、図2の手前側から見た状態が図示されている。図7には、図6に示す矢印Aの方向から固定式ホイルトラップ24を見た状態が図示されている。図8には、図6のB-B面での固定式ホイルトラップ24の断面を、上側から見た状態が図示されている。なお、図8では筐体部60の図示は省略されている。
固定式ホイルトラップ24は、さらに流入孔70及び圧力調整板71を有する。流入孔70は、固定式ホイルトラップ24の内部空間9にガスを導入させるための孔である。流入孔70は、筐体部60の内部空間9に連通するように構成される。具体的には、筐体部60の上面(図8の手前側の面)及び下面(図8の奥側の面)の、各々の中心より若干左側(図8の下側)の位置に、Y方向において等間隔に5つの流入孔70が配置される。もちろん流入孔70の数や位置等の、具体的な構成は限定されない。また、流入孔70へのガス供給は、例えば図2において図示を省略したガス供給手段により、ガス供給手段と流入孔70とを連結する不図示のガス配管を介して行われる。なお、ガス供給手段が接続チャンバ21の外側に配置される場合は、前記ガス配管は、接続チャンバ内の圧力雰囲気(減圧雰囲気)を破壊しないように、接続チャンバ21に設けられるフィードスルーを介してガス供給手段から接続チャンバ21内へ導入される。
本実施形態では、流入孔70によりアルゴン(Ar)ガス80が導入される。例えば制御部12により、アルゴンガス80の導入のための図示しない機構(例えば前記したガス供給手段)の動作が制御される。アルゴンガス80は、EUV光6に対して透明な透明ガスである。すなわち、アルゴンガス80によりEUV光6の進行が妨げられる(例えばEUV光6の反射や屈折が起こる)ことはない。なお、ヘリウム(He)水素(H)等、他の種類の透明ガスが導入されてもよい。
圧力調整板71は、内部空間9の圧力を増加させる部材である。圧力調整板71は板形状からなり、中心に円形状の開口72を有する。圧力調整板71は、筐体部60の出射口63の全体に嵌め込まれる。すなわち出射口63は、圧力調整板71により開口72以外の部分が封止された状態となる。このように、圧力調整板71は、出射口63の開口面積が小さくなるように出射口63に配置される。
また、圧力調整板71の開口72の形状は、EUV光6の進行を遮ることがないように設定される。本実施形態では、図7に示すように、圧力調整板71の位置におけるEUV光6の進行領域は円形状であるため、開口72の形状は、EUV光6の進行領域よりも若干径が大きい円形状に設定される。これにより、圧力調整板71によりEUV光6の進行が遮られることはない。
なお、光源装置1の内部を進行するEUV光6のうち、利用装置42により最終的に利用されるEUV光6と、利用されないEUV光6とが存在する場合があり得る。このような場合は、圧力調整板71は、最終的に利用される必要光の進行を遮ることなく構成されればよい。すなわち、必要光の進行を遮ることがない構成は、本技術におけるEUV光6の進行を遮ることがない構成に含まれる。
圧力調整板71の開口72の具体的な形状は限定されない。例えば四角形状等、EUV光6の進行を遮らないような任意の形状が採用されてよい。圧力調整板71は、本技術に係る出射側部材及び蓋部材の一実施形態に相当する。また、圧力調整板71により、本技術に係る圧力増加機構が実現される。
また、各々のホイル61は開口73を有する。図6に示すように、開口73は矩形状を有し、ホイルのZ方向における中央の、X方向における流入孔70と同じ位置に設けられる。すなわち図8に示すように、各々の開口73により、直方体の形状を有し、ホイル61が存在しないバッファ空間74が形成される。各々の流入孔70は、バッファ空間74に連通する。
[圧力調整板が2枚設けられた構成]
図9及び10は、圧力調整板の構成例を示す模式図である。
図10は、図9のC-C面での固定式ホイルトラップ24の断面図である。なお、図10では筐体部60の図示は省略されている。
図9及び10に示すように、筐体部60の入射口62及び出射口63の、それぞれに圧力調整板が設けられてもよい。
本例では、固定式ホイルトラップ24は、さらに圧力調整板88を有する。圧力調整板88は、圧力調整板71と同様に板形状からなり、中心に円形状の開口89を有する。圧力調整板88は、筐体部60の入射口62の全体に嵌め込まれる。すなわち入射口62は、圧力調整板88により開口89以外の部分が封止された状態となる。このように、圧力調整板88は、入射口62の開口面積が小さくなるように入射口62に配置される。
圧力調整板88の開口89の形状は、圧力調整板71の開口72の形状と同様に、EUV光6の進行を遮ることがないように設定される。本例では、各々の開口72及び89の形状が同一の円形状であるが、各々の形状が異なっていてもよい。圧力調整板88は、本技術に係る入射側部材及び蓋部材の一実施形態に相当する。また、圧力調整板71及び圧力調整板88により、本技術に係る圧力増加機構が実現される。
あるいは、出射口63に圧力調整板71が設置されずに、入射口62のみに圧力調整板88が設置される構成が採用されてもよい。
固定式ホイルトラップ24の内部空間9にアルゴンガス80が導入されることにより、デブリDBの捕捉確率を高める事が可能となる。具体的には、アルゴンガス80が存在する空間においては、デブリDBとアルゴンガス80との衝突によりデブリDBの進行の速度が低下する。また、衝突によりデブリDBの進行方向が変化する。このように速度が低下し、進行方向が変化したデブリDBが、ホイル61や筐体部60により捕捉される。すなわち、固定式ホイルトラップ24の内部空間9に透明ガスが導入されない場合と比較して、より多くのデブリDBが捕捉される。
また、本実施形態では、アルゴンガス80を導入するための流入孔70が構成される。これにより、内部空間9におけるアルゴンガス80の圧力を高める事が可能となる。
図11は、比較例のデブリ低減装置77における、アルゴンガス80の流れを示す模式図である。
比較例のデブリ低減装置77では、回転式ホイルトラップ78と固定式ホイルトラップ79との隙間の上側からアルゴンガス80が導入される。図11には、導入されたアルゴンガス80が拡散する向きが、破線の矢印で模式的に図示されている。
アルゴンガス80は、例えば図示しないガスノズルにより導入される。隙間の上側から導入されたアルゴンガス80は、隙間の内部で下側に向かって拡散する。拡散に伴い、隙間の下部ではアルゴンガス80の圧力が減少する。従って、隙間の上部はアルゴンガス80の圧力が相対的に高い領域となる。図11には、アルゴンガス80の圧力が相対的に高い領域が水玉模様で示されている。
隙間は固定式ホイルトラップ79の内部空間83と連通している。そのため、アルゴンガス80は固定式ホイルトラップ79の入射口81から内部空間83に進入し、内部空間83で拡散する。しかしながら、隙間の上部に存在するアルゴンガス80は圧力が高いため、内部空間83の上部に流入しやすい。一方で、隙間の下部に存在するアルゴンガス80は圧力が低いため、内部空間83の下部に流入しにくい。従って、内部空間83の上部では、下部に比べて相対的にアルゴンガス80の圧力が高くなる。
このように、内部空間83においてもアルゴンガス80の圧力差が生じる。すなわち、EUV光6の進行領域におけるアルゴンガス80の圧力分布が不均一となり、固定式ホイルトラップ79におけるデブリDBの捕捉能力には、空間的な分布(不均一性)が生じてしまう。
また、隙間は回転式ホイルトラップ78の内部空間82と連通している。そのため、アルゴンガス80は回転式ホイルトラップ78の開口KOAから内部空間82に進入し、内部空間82で拡散する。
固定式ホイルトラップ79では、内部空間83が各々のホイル84により分割されている。そのためアルゴンガス80は、回転式ホイルトラップ78に対して相対的に流入しやすく、固定式ホイルトラップ79に対して相対的に流入しにくい。すなわち、固定式ホイルトラップ79において十分なアルゴンガス80の圧力が得られず、デブリDBの捕捉能力を向上させることができない。
本実施形態のデブリ低減装置3では、流入孔70により、固定式ホイルトラップ24の内部空間9に直接アルゴンガス80が導入される。これにより、内部空間9においてアルゴンガス80の圧力分布が不均一になることはない。また、内部空間9においてアルゴンガス80の圧力を高く保つことが可能となる。すなわち、固定式ホイルトラップ24によるデブリDBの捕捉確率を向上させることが可能となる。
また、圧力調整板71が配置されることにより、内部空間9におけるアルゴンガス80の圧力を高める事が可能となる。比較例の固定式ホイルトラップ79では、流入したアルゴンガス80が内部空間83において右側に拡散し、出射口85から流出してしまう。一方で本実施形態の固定式ホイルトラップ24では、出射口63の一部が圧力調整板71により封止されているため、アルゴンガス80の流出が抑制される。従って、内部空間9におけるアルゴンガス80の圧力が増加する。
さらに、圧力調整板71が配置されることにより、回転式ホイルトラップ22におけるアルゴンガス80の圧力を増加させることも可能となる。
図12は、本技術のデブリ低減装置3における、アルゴンガス80の流れを示す模式図である。
固定式ホイルトラップ24の入射口62には圧力調整板71が配置されておらず、出射口63にのみ圧力調整板71が配置されている。従って、流入孔70から導入されるアルゴンガス80は、入射口62の方に流れやすい。そのため、内部空間9のうち入射口62の近傍は、相対的にアルゴンガス80の圧力が高い領域となる。図12には、相対的にアルゴンガス80の圧力が高い領域が水玉模様で示されている。
従って、入射口62から比較的大きな圧力で流出したアルゴンガス80が、そのまま回転式ホイルトラップ22の開口KOAから内部空間8に進入する、といったことが起こる。これにより、回転式ホイルトラップ22にもアルゴンガス80が導入され、デブリDBの捕捉性能がさらに向上する。
2枚の圧力調整板71及び88が設けられる場合には、アルゴンガス80が入射口62から流出しにくくなり、内部空間9におけるアルゴンガス80の圧力がさらに増加する。すなわち、デブリDBの捕捉確率をさらに向上させることが可能となる。
また、本実施形態のデブリ低減装置3では、固定式ホイルトラップ24の内部空間9にバッファ空間74が構成される。流入孔70から導入されたアルゴンガス80は、まずバッファ空間74内で拡散する。その後、バッファ空間74の左右(図8の上下、X方向)に存在する各々のホイル61同士の隙間に流入する。そして、ホイル61の隙間において、アルゴンガス80がX方向に向かって拡散する。図8には、ホイル61の隙間におけるアルゴンガス80の拡散の向きが、矢印で模式的に示されている。
アルゴンガス80はバッファ空間74内で一旦滞留し、圧力が均一になった後に各々のホイル61の隙間に流入する。そのため、各々の隙間におけるアルゴンガス80の圧力には差が生じにくい。バッファ空間74が構成されることにより、このように内部空間9におけるアルゴンガス80の圧力が均一になり、デブリDBの捕捉確率がさらに向上する。
また、本実施形態では、回転式ホイルトラップ22及び固定式ホイルトラップ24の両方によりデブリが捕捉される。これにより、回転式ホイルトラップ22又は固定式ホイルトラップ24の一方のみが配置される場合に比べて低速のデブリDBおよび高速のデブリの両方に対応できるため、デブリDBの捕捉確率が向上する。
また、本実施形態では、プラズマPと回転式ホイルトラップ22との間に遮熱板23が配置される。遮熱板23の開口KAの形状を適宜設定することにより、光源装置1から出射されるEUV光6の形状を任意に変えることが可能となる。また、回転式ホイルトラップ22に進行するデブリDBの量を減らすことが可能となる。さらに、プラズマPの熱による、回転式ホイルトラップ22等の過熱を防止することが可能となる。
以上、本実施形態に係るデブリ低減装置3では、筐体部60の内部空間9に複数のホイル61が配置される。また、内部空間9に透明ガスが流入される。さらに、内部空間9の圧力を増加させる圧力調整板71が配置される。これにより、デブリDBの捕捉確率を向上させることが可能となる。
EUV光源装置は、波長13.5nm程度の極端紫外光(EUV光)を放射する。このようなEUV光は、例えば半導体デバイスの製造においてリソグラフィに使用される。あるいは、EUV光を検査光として、マスクのブランクス検査やパターン検査が行われる。このように、EUV光源装置がマスク検査装置に用いられることもある。EUV光が用いられることにより、5nm~7nmプロセスに対応することが可能となる。
しかしながら、EUV光源装置においてはEUV光と共にデブリが放射される。デブリが利用装置に到達すると、利用装置内の光学素子の反射膜を損傷または汚染させ、利用装置の性能を低下させることがある。そのため、デブリが利用装置に侵入しないように、EUV光源装置内に、デブリを捕捉するデブリ低減装置が組み込まれる。このようなデブリ低減装置において、デブリの捕捉性能を向上させる技術が求められている。
本技術のデブリ低減装置3では、圧力調整板71が配置されることにより、内部空間9におけるアルゴンガス80の圧力が増加する。これにより、デブリ低減装置3による高い捕捉性能を実現することが可能となる。
<第2の実施形態>
図13~図15を参照して、本技術に係る第2の実施形態の光源装置1について説明する。これ以降の説明では、上記の実施形態で説明した光源装置1における構成及び作用と同様な部分については、その説明を省略又は簡略化する。
[空洞制限部材]
図13~15は、空洞制限部材の構成例を示す模式図である。
図14には、図13に示す矢印Dの方向から固定式ホイルトラップ24を見た状態が図示されている。図15は、図13のE-E面での固定式ホイルトラップ24の断面図である。なお、図15では筐体部60の図示は省略されている。
図13~15に示すように、筐体部60の出射口63に、空洞制限部材が設けられてもよい。
本例では、固定式ホイルトラップ24は空洞制限部材91を有する。空洞制限部材91はブロック状の形状を有する。具体的には、空洞制限部材91は概ね直方体の形状を有する。また、空洞制限部材91は開口92を有する。開口92は、空洞制限部材91の対向する2つの面に、連通するように構成される。開口92の形状は、圧力調整板71の開口72の形状と同様に、EUV光6の進行を遮ることがないように設定される。
空洞制限部材91は、筐体部60の出射口63に配置される。具体的には、出射口63に開口92が面するように、筐体部60の内部空間9に空洞制限部材91が埋め込まれる。すなわち空洞制限部材91は、内部空間9を充填するように配置される。なお、空洞制限部材91の具体的な形状は限定されず、ブロック状の任意の形状が採用されてよい。例えば筐体部60に対して空洞制限部材91を隙間なく埋め込むことが可能となるように、筐体部60の形状に合わせて空洞制限部材91の形状が適宜設定される。また、空洞制限部材91の具体的な厚さ等は限定されない。
空洞制限部材91には溝部が構成され、溝部に各々のホイル61が嵌め込まれる。図14には、溝部にホイル61が嵌め込まれた状態が模式的に示されている。内部空間9のうち空洞制限部材91が存在する領域においては、このようにして空洞制限部材91にホイル61が固定される。なお、空洞制限部材91が存在しない領域においては、筐体部60にホイル61が固定される。
空洞制限部材91が配置されることにより、内部空間9の容積が減少する。また、出射口63からアルゴンガス80が流出しにくくなる。これにより、固定式ホイルトラップ24におけるアルゴンガス80の圧力をさらに高く保つことが可能となる。
空洞制限部材91は、圧力調整板71の開口72のガスが流れる方向の長さを長くした形状と見なすことができる。そのため、出射口63が配置された圧力調整板71が有する開口72のコンダクタンスより、空洞制限部材91のコンダクタンスの方が小さい。よって、出射口63に圧力調整板71を配置する場合より、前記したように空洞制限部材91を配置したほうが、内部空間9におけるアルゴンガス80の圧力を高めることが可能となる。
圧力調整板71や空洞制限部材91の配置構成として、以下のような任意の組み合わせが採用されてよい。
(1)入射口62に配置なし、出射口63に圧力調整板71
(2)入射口62に配置なし、出射口63に空洞制限部材91
(3)入射口62に圧力調整板88、出射口63に配置なし
(4)入射口62に圧力調整板88、出射口63に圧力調整板71
(5)入射口62に圧力調整板88、出射口63に空洞制限部材91
(6)入射口62に空洞制限部材91、出射口63に配置なし
(7)入射口62に空洞制限部材91、出射口63に圧力調整板71
(8)入射口62に空洞制限部材91、出射口63に空洞制限部材91
空洞制限部材91は、本技術に係る入射側部材、出射側部材、及びブロック部材の一実施形態に相当する。また、空洞制限部材91により、本技術に係る圧力増加機構が実現される。
<その他の実施形態>
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
[空間接続部材]
図16は、空間接続部材の構成例を示す模式図である。
図16に示すように、回転式ホイルトラップ22及び固定式ホイルトラップ24を接続する空間接続部材が設けられてもよい。
本例では、デブリ低減装置3は空間接続部材94を有する。空間接続部材94は、例えばリング形状を有する。また、空間接続部材94のリングの開口の径は、固定式ホイルトラップ24の入射口62の径と同じ大きさになるように構成される。
空間接続部材94は、空間接続部材94のリング部分により回転式ホイルトラップ22及び固定式ホイルトラップ24の隙間が封止されるように配置される。すなわち空間接続部材94により、回転式ホイルトラップ22の開口KOAと、固定式ホイルトラップ24の入射口62とが連結される。
これにより、固定式ホイルトラップ24の入射口62から流出したアルゴンガス80が、隙間において上側や下側に漏れ出ることなく、全て回転式ホイルトラップ22に流入する。すなわち、回転式ホイルトラップ22の内部空間8におけるアルゴンガス80の圧力を、さらに増加させる事が可能となる。空間接続部材94は、本技術に係る連結部材の一実施形態に相当する。
[前方閉塞部]
図17は、前方閉塞部の構成例を示す模式図である。
図17に示すように、回転式ホイルトラップ22に前方閉塞部が設けられてもよい。
本例では、回転式ホイルトラップ22は、さらに前方閉塞部97を有する。前方閉塞部97は、カバー部材25の左側の開口KIが封止されるように構成される。すなわち、前方閉塞部97はカバー部材25の一部と見做すことも可能である。前方閉塞部97は、左側から見た場合に円形状となる板形状を有し、円形状の中心に向かうに連れて右側に突出する形状を有する。
前方閉塞部97には開口98及び99が構成される。開口98は円形状を有し、前方閉塞部97のY方向における中央の、Z方向における正側に配置される。開口99は円形状を有し、前方閉塞部97のY方向における中央の、Z方向における負側に配置される。開口98及び99の具体的な形状や位置は限定されない。
これにより、カバー部材25の開口KIの大部分が封止されるため、固定式ホイルトラップ24から回転式ホイルトラップ22に流入したアルゴンガス80の、開口KIからの流出が抑制される。すなわち、回転式ホイルトラップ22において、アルゴンガス80の圧力を高く保つことが可能となる。
なお前方閉塞部97は、開口KIの開口面積が小さくなるように開口KIに配置されている。従って、前方閉塞部97は回転式ホイルトラップ22に配置された圧力調整板71と見做すことも可能である。同様に、カバー部材25の右側の面を圧力調整板71と見做すことも可能である。あるいは、カバー部材25の開口KIや右側の面に、空洞制限部材91が配置されてもよい。
前方閉塞部97は、本技術に係る入射側部材及び蓋部材の一実施形態に相当する。また、前方閉塞部97により、本技術に係る圧力増加機構が実現される。
[固定式ホイルトラップの増設]
図18は、回転式ホイルトラップ22と監視装置43との間に、固定式ホイルトラップ24が配置された構成例を示す模式図である。
図18に示すように、回転式ホイルトラップ22と監視装置43との間に固定式ホイルトラップ24が増設されてもよい。
本例では、デブリ低減装置3は固定式ホイルトラップ24及び102を有する。固定式ホイルトラップ24は、図1等に示す固定式ホイルトラップ24と同様に、回転式ホイルトラップ22と利用装置42との間に配置される。固定式ホイルトラップ24は、回転式ホイルトラップ22と監視装置43との間に配置される。すなわち、固定式ホイルトラップ24及び102は、プラズマPと利用装置42との間、及びプラズマPと監視装置43との間の各々に配置されているとも言える。
これにより、固定式ホイルトラップ102によりデブリDBが捕捉され、監視装置43に対するデブリDBの進行が抑制される。すなわち、デブリDBの衝突による監視装置43の損傷を防ぐことが可能となる。また、固定式ホイルトラップ102に導入されたアルゴンガス80が回転式ホイルトラップ22に流入するため、回転式ホイルトラップ22におけるアルゴンガス80の圧力をさらに増加させることが可能となる。
[磁場付与手段]
図19~21は、磁場付与手段の構成例を示す模式図である。
図19には、出射口63に圧力調整板71が配置された固定式ホイルトラップ24に、磁場付与手段105が設けられた状態が示されている。図20には、出射口63に空洞制限部材91が配置された固定式ホイルトラップ24に、磁場付与手段105が設けられた状態が示されている。
図19~21に示すように、固定式ホイルトラップ24に、磁場を付与する磁場付与手段が設けられてもよい。
本例では、固定式ホイルトラップ24は磁場付与手段105を有する。磁場付与手段105は、周囲の空間に磁場を付与する手段である。磁場付与手段105としては、例えば永久磁石等が用いられる。磁場付与手段105は、筐体部60の入射口62の上部及び下部に配置される。
磁場付与手段105は、アルゴンガス80に含まれる粒子のうち、EUV光6により励起される荷電粒子を複数のホイル61から遠ざける方向に移動させる磁場を発生させる。すなわち、荷電粒子は各々のホイル61の間を様々な向きに進行するが、磁場が付与されることにより、例えば荷電粒子の進行方向が左向きに変化する。この場合、荷電粒子は入射口62を通過して、固定式ホイルトラップ24の外部に移動する。すなわち、ホイル61から遠ざかる方向に移動する。
あるいは、荷電粒子の進行方向を右向きに変化させ、荷電粒子を出射口63から固定式ホイルトラップ24の外部に移動させるような磁場が付与されてもよい。例えば磁場付与手段105の種類(永久磁石、電磁石等)や、位置又は数等を適宜設定することにより、磁場の向きや強さを調整することが可能である。
発明者は、光源装置1を稼働するにつれ、特に固定式ホイルトラップ24のホイル61の一部に損傷が生じることを確認した。この損傷の原因としては、高エネルギー粒子であるデブリDB(例えば、高速で移動するプラズマ原料SAのイオン、電子等)の、ホイル61に対する衝突であるとも考えられる。しかしながら、このような高速で進行する高エネルギーのデブリDBの大部分は、ホイル61と衝突する前に比較的圧力の高いアルゴンガス80と衝突することで中性粒子となり、当該デブリDBの有するエネルギーは減少すると考えられる。よって、ホイル61の損傷の主原因は、必ずしもホイル61とデブリDBとの衝突とは限らない。
ここで、ホイル61の損傷個所について調査すると、特にアルゴンガス80の圧力(密度)が比較的高い領域であって、かつEUV光6が通過する領域付近で、ホイル61の損傷が顕著であることが確認された。この傾向から、ホイル61の損傷は、EUV光6の照射によりアルゴンガス80の少なくとも一部が励起され、比較的エネルギーが大きい荷電粒子となり、このアルゴンの荷電粒子とホイル61とが接触することで、ホイル61が損傷を受けたと推定される。
本例では、比較的アルゴンガス80の圧力(密度)が高い領域である入射口62の近傍の領域に磁場が付与されるように、磁場付与手段105が設けられる。これにより、荷電粒子がホイル61に衝突する頻度が減少し、ホイル61の損傷が抑制される。
なお、荷電粒子を複数のホイル61から遠ざける方向に移動させる電場を発生させる、電場付与手段が設けられてもよい。電場発生手段が設けられることにより、同様にホイル61の損傷を抑制することが可能となる。磁場付与手段105及び電場付与手段は、本技術に係る電磁場発生部の一実施形態に相当する。
[バッファ空間の位置]
図22は、バッファ空間74の構成例を示す模式図である。なお、図22では筐体部60の図示は省略されている。
バッファ空間74の位置は、任意に設定されてよい。
本例では、バッファ空間74の左右方向(図22における上下方向)における中心が、ホイル61の左端(図22における下端)から距離L1、右端(図22における上端)から距離L2だけ離れた位置になるように、バッファ空間74が構成されている。ここで、L1はL2よりも小さい値となっている。すなわち、バッファ空間74は内部空間9の中央よりも左側(図22における下側)に構成されている。
ホイル61は、EUV光6の光線方向に伸びるように放射状に配置されており、ホイル61同士の間隔は、EUV光6の入射口62側が狭く、出射口63側が広い。そのため、流入孔70からホイル61の区画空間内に供給されるアルゴンガス80は、入射口62の方には流れにくく、出射口63の方に流れやすい。そのため、出射口63の近傍の空間の圧力は、入射口62の近傍の空間の圧力と比べて高くなる傾向にある。そうすると、アルゴンガス80によるEUV光6の強度の減衰が、場合によっては無視できなくなる。
ここで、バッファ空間74の位置を入射口62側に近づけておくことにより(すなわち、L1<L2とすることにより)、EUV光6の通過領域における下流側(右側)の空間のアルゴンガス80の圧力を比較的低くすることができる。図22には、比較的圧力の低い領域が破線の楕円で示されている。これにより、アルゴンガス80の圧力が高い空間の光路長が短くなり、アルゴンガス80によるEUV光6の強度の減衰を抑制することが可能となる。なお、本例に限定されず、バッファ空間74は任意の位置に構成されてよい。
[デブリ低減装置の構成]
デブリ低減装置3の構成として、回転式ホイルトラップ22が配置されずに、固定式ホイルトラップ24のみが配置される構成が採用されてもよい。もちろん図1に示すような、回転式ホイルトラップ22及び固定式ホイルトラップ24の両方が配置される構成が採用されてもよい。あるいは、回転式ホイルトラップ22や固定式ホイルトラップ24が複数配置されてもよい。
各図面を参照して説明した光源装置、光源部、デブリ低減装置、回転式ホイルトラップ、固定式ホイルトラップの各構成等はあくまで一実施形態であり、本技術の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変形可能である。すなわち本技術を実施するための他の任意の構成等が採用されてよい。
本開示において、「略」という文言が使用される場合、これはあくまで説明の理解を容易とするための使用であり、「略」という文言の使用/不使用に特別な意味があるわけではない。すなわち、本開示において、「中心」「中央」「均一」「等しい」「同じ」「直交」「平行」「対称」「延在」「軸方向」「円柱形状」「円筒形状」「リング形状」「円環形状」「直方体の形状」「円板形状」「板形状」「円形状」「矩形状」「長方形状」「四角形状」「ブロック状の形状」等の、形状、サイズ、位置関係、状態等を規定する概念は、「実質的に中心」「実質的に中央」「実質的に均一」「実質的に等しい」「実質的に同じ」「実質的に直交」「実質的に平行」「実質的に対称」「実質的に延在」「実質的に軸方向」「実質的に円柱形状」「実質的に円筒形状」「実質的にリング形状」「実質的に円環形状」「実質的に直方体の形状」「実質的に円板形状」「実質的に板形状」「実質的に円形状」「実質的に矩形状」「実質的に長方形状」「実質的に四角形状」「実質的にブロック状の形状」等を含む概念とする。例えば「完全に中心」「完全に中央」「完全に均一」「完全に等しい」「完全に同じ」「完全に直交」「完全に平行」「完全に対称」「完全に延在」「完全に軸方向」「完全に円柱形状」「完全に円筒形状」「完全にリング形状」「完全に円環形状」「完全に直方体の形状」「完全に円板形状」「完全に板形状」「完全に円形状」「完全に矩形状」「完全に長方形状」「完全に四角形状」「完全にブロック状の形状」等を基準とした所定の範囲(例えば±10%の範囲)に含まれる状態も含まれる。従って、「略」の文言が付加されていない場合でも、いわゆる「略」を付加して表現される概念が含まれ得る。反対に、「略」を付加して表現された状態について、完全な状態が排除される訳ではない。
本開示において、「Aより大きい」「Aより小さい」といった「より」を使った表現は、Aと同等である場合を含む概念と、Aと同等である場合を含まない概念の両方を包括的に含む表現である。例えば「Aより大きい」は、Aと同等は含まない場合に限定されず、「A以上」も含む。また「Aより小さい」は、「A未満」に限定されず、「A以下」も含む。本技術を実施する際には、上記で説明した効果が発揮されるように、「Aより大きい」及び「Aより小さい」に含まれる概念から、具体的な設定等を適宜採用すればよい。
以上説明した本技術に係る特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。すなわち各実施形態で説明した種々の特徴部分は、各実施形態の区別なく、任意に組み合わされてもよい。また上記で記載した種々の効果は、あくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果が発揮されてもよい。
DB…デブリ
KA…開口
KB…開口
KI…開口
KOA…開口
KOB…開口
P…プラズマ
1…光源装置
2…光源部
3…デブリ低減装置
6…EUV光
8…内部空間
9…内部空間
22…回転式ホイルトラップ
23…遮熱板
24…固定式ホイルトラップ
25…カバー部材
27…第2窓部
42…利用装置
43…監視装置
51…回転ホイル
60…筐体部
61…ホイル
62…入射口
63…出射口
70…流入孔
71…圧力調整板
74…バッファ空間
80…アルゴンガス
88…圧力調整板
89…開口
91…空洞制限部材
92…開口
94…空間接続部材
97…前方閉塞部
98…開口
99…開口
102…固定式ホイルトラップ
105…磁場付与手段

Claims (13)

  1. 光源から放散されるデブリを捕捉するデブリ低減装置であって、
    前記光源から出射された光が入射する入射口と、前記入射口から入射した前記光が出射される出射口と、前記光が進行する内部空間とを有する筐体部と、
    前記内部空間の前記光が進行する領域に固定される複数のホイルと、
    前記筐体部に前記内部空間に連通するように構成され、前記光に対して透明な透明ガスが流入される流入孔と、
    前記光の進行を遮ることなく前記入射口の開口面積が小さくなるように前記入射口に配置される入射側部材、又は前記光の進行を遮ることなく前記出射口の開口面積が小さくなるように前記出射口に配置される出射側部材の少なくとも一方を含み、前記内部空間の圧力を増加させる圧力増加機構と
    を有する固定式ホイルトラップ
    を具備するデブリ低減装置。
  2. 請求項1に記載のデブリ低減装置であって、
    前記入射側部材又は前記出射側部材の少なくとも一方は、板形状からなり、前記光が通過する開口を有する蓋部材である
    デブリ低減装置。
  3. 請求項1又は2に記載のデブリ低減装置であって、
    前記入射側部材又は前記出射側部材の少なくとも一方は、ブロック状の形状からなり、前記光が通過する開口を有し、前記内部空間を充填するように配置されるブロック部材である
    デブリ低減装置。
  4. 請求項1又は2に記載のデブリ低減装置であって、
    前記固定式ホイルトラップは、前記透明ガスに含まれる粒子のうち前記光により励起される荷電粒子を前記複数のホイルから遠ざける方向に移動させる電場又は磁場を発生させる電磁場発生部を有する
    デブリ低減装置。
  5. 請求項1又は2に記載のデブリ低減装置であって、
    前記内部空間は、前記複数のホイルが存在しないバッファ空間を含み、
    前記流入孔は、前記バッファ空間に連通するように構成される
    デブリ低減装置。
  6. 請求項1又は2に記載のデブリ低減装置であって、
    前記固定式ホイルトラップは、前記光源と前記光源から出射された光を利用する利用装置との間、及び前記光源と前記光源から出射された光の状態を監視する監視装置との間の各々に配置される
    デブリ低減装置。
  7. 請求項1又は2に記載のデブリ低減装置であって、
    前記光源は、プラズマである
    デブリ低減装置。
  8. 請求項1又は2に記載のデブリ低減装置であって、さらに、
    前記光源から出射された光が入射する入射口と、前記入射口から入射した前記光が出射される出射口と、前記光が進行する内部空間とを有するカバー部材と、
    前記内部空間の光が進行する領域に対して回転可能に取付けられた複数の回転ホイルとを
    有する回転式ホイルトラップを具備する
    デブリ低減装置。
  9. 請求項8に記載のデブリ低減装置であって、
    前記回転式ホイルトラップは、前記光の進行を遮ることなく前記入射口の開口面積が小さくなるように前記入射口に配置される入射側部材、又は前記光の進行を遮ることなく前記出射口の開口面積が小さくなるように前記出射口に配置される出射側部材の少なくとも一方を含み、前記内部空間の圧力を増加させる圧力増加機構を有する
    デブリ低減装置。
  10. 請求項8に記載のデブリ低減装置であって、
    前記固定式ホイルトラップ及び前記回転式ホイルトラップは、前記回転式ホイルトラップの前記出射口と、前記固定式ホイルトラップの前記入射口とが互いに対向する位置に配置され、
    前記デブリ低減装置は、さらに、前記回転式ホイルトラップの前記出射口と、前記固定式ホイルトラップの前記入射口とを連結する連結部材を具備する
    デブリ低減装置。
  11. 請求項8に記載のデブリ低減装置であって、さらに、
    前記光源と前記回転式ホイルトラップとの間に配置され、前記光源から出射された光の一部を取り出す開口を有するアパーチャ部材を具備する
    デブリ低減装置。
  12. 光を放射する原料を励起し、プラズマを発生させるプラズマ生成室と、
    前記プラズマから出射された光を取り出す光取出し部と、
    前記プラズマ生成室と前記光取出し部との間に配置された固定式ホイルトラップを有し、前記プラズマから放散されるデブリを捕捉するデブリ低減装置と
    を具備し、
    前記固定式ホイルトラップは、
    前記プラズマから出射された光が入射する入射口と、前記入射口から入射した前記光が出射される出射口と、前記光が進行する内部空間とを有する筐体部と、
    前記内部空間の前記光が進行する領域に固定される複数のホイルと、
    前記筐体部に前記内部空間に連通するように構成され、前記光に対して透明な透明ガスが流入される流入孔と、
    前記光の進行を遮ることなく前記入射口の開口面積が小さくなるように前記入射口に配置される入射側部材、又は前記光の進行を遮ることなく前記出射口の開口面積が小さくなるように前記出射口に配置される出射側部材の少なくとも一方を含み、前記内部空間の圧力を増加させる圧力増加機構と
    を有する光源装置。
  13. 請求項12に記載の光源装置であって、
    前記デブリ低減装置は、
    前記プラズマから出射された光が入射する入射口と、前記入射口から入射した前記光が出射される出射口と、前記光が進行する内部空間とを有するカバー部材と、
    前記内部空間の光が進行する領域に対して回転可能に取付けられた複数の回転ホイルと
    を有する回転式ホイルトラップを有する
    光源装置。
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