JP5217547B2 - アミノ酸−n−カルボキシ無水物の製造法 - Google Patents

アミノ酸−n−カルボキシ無水物の製造法 Download PDF

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本発明は、ポリペプチド合成の中間原料として有用なアミノ酸−N−カルボキシ無水物の効率的な製造法に関する。
アミノ酸−N−カルボキシ無水物は、アミノ酸からポリペプチドを合成する際の中間体として有用である。当該アミノ酸−N−カルボキシ無水物の合成法としては、アミノ酸にホスゲンを反応させる方法が高収率であることから、主流となっている。
しかしながら、ホスゲンはきわめて毒性の強いガスであるため、環境問題、安全性の観点からその取り扱いには厳重な注意が必要である。そのため、ホスゲンの使用は厳しく制限され、アミノ酸−N−カルボキシ無水物の工業的利用を制約している。かかる観点から、ホスゲンを使用しない方法が種々検討されている(特許文献1〜4及び非特許文献1〜3)が、それらはいずれも工業的に応用できないか、又は原料にホスゲンを使用する点の問題点があった。
そこで本発明者はアミノ酸とビス(置換フェニル)カーボネートを反応させるか、又はアミノ酸エステルとビス(置換フェニル)カーボネートとを反応させてアミノ酸エステルにカルバメート体とし、エステルを除去した後加熱することによりアミノ酸−N−カルボキシ無水物が効率よく得られることを見出し、特許出願した(特許文献5)。
米国特許第5359086号明細書 特開平11−29560号公報 特開2000−327666号公報 特開2002−322160号公報 特開2007−22932号公報 Tetrahedron Letters, 1996, 37, 9043. Chemistry Letters, 2003, 32, 830. Macromolecules 2004, 37, 251.
上記特許文献5記載の方法は、ホスゲンを使用せず、工業的に応用可能な方法であるが、ビス(置換フェニル)カーボネートのフェニル基上の置換基が2,4−ジニトロ基、ペンタフルオロ基等の強力な電子吸引性基である場合には高収率で反応が進行するが、当該フェニル基上の置換基がp−ニトロ基等のような電子吸引性が弱い基の場合には収率が低かった。
従って本発明の目的は、ホスゲンを使用せずに、高収率でアミノ酸−N−カルボキシ無水物を製造する新たな方法を提供することにある。
本発明者は、ビス(置換フェニル)カーボネートのフェニル基上の置換基がp−ニトロ基等の電子吸引性の弱い基である場合におけるアミノ酸−N−カルボキシ無水物の収率が低い原因について検討したところ、生成したアミノ酸−N−カルボキシ無水物が分解してしまうことが判明した。そこで、アミノ酸−N−カルボキシ無水物の分解を抑制し、かつアミノ酸−N−カルボキシ無水物への反応を進行させる手段について検討し、フェニル基上に電子吸引性の基を有さないことから無水物への反応は進行しないとされている、ビス(フェニル)カーボネートとアミノ酸との反応によって得られるアミノ酸フェニルエステルカーバメート体を弱塩基性無機化合物の存在下で反応させることにより、アミノ酸−N−カルボキシ無水物の分解が防止され、アミノ酸−N−カルボキシ無水物が高収率で得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、一般式(1)
Figure 0005217547
(式中、R1及びR2は、互いに独立して水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基又は置換されていてもよいヘテロ環を示すか、あるいはR1及びR2は結合してシクロアルキル基を形成してもよく、更にそのシクロアルキル基は縮合環として芳香環又はヘテロ環を有していてもよい。)
で表されるアミノ酸フェニルカーバメート類を、弱塩基性無機化合物の存在下で反応させることを特徴とする一般式(2)
Figure 0005217547
(式中、R1及びR2は前記と同じ。)
で表されるアミノ酸−N−カルボキシ無水物の製造法を提供するものである。
本発明の製造方法によれば、ホスゲンを用いずに、簡便な方法により高収率でアミノ酸−N−カルボキシ無水物を得ることができる。
一般式(1)及び(2)中のR1及びR2は互いに独立して水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基又は置換されていてもよいヘテロ環を示すか、あるいはR2及びR3が結合してシクロアルキル基を形成してもよく、更にそのシクロアルキル基は縮合環として芳香環又はヘテロ環を有していてもよい。ここで、アルキル基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル基が挙げられ、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖アルキル基が好ましい。またシクロアルキル基としては炭素数3〜6のシクロアルキル基が挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。ヘテロ環としては、インドール、ピロリジン、イミダゾール、ピロール、ピペリジン、ジヒドロキノリン等が挙げられる。R2とR3が結合して形成するシクロアルキル基としては、炭素数3〜6のシクロアルキル基が挙げられる。また、これらの基に置換してもよい基としては、フェニル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ酸、カルボキシル基、シアノ基、アルコキシ基等が挙げられる。ここでアルコキシ基としては、炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましい。
本発明製造方法の原料化合物である一般式(1)の化合物は、例えば次の反応式に従って製造することができる。
Figure 0005217547
(式中、R3は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいヘテロ環又は通常用いられるエステルの保護基を示し、R1及びR2は前記と同じ。)
すなわち、化合物(1)は、ビス(フェニル)カーボネート(3)とアミノ酸エステル(4)を反応させ、次いでエステル保護基を脱離させることにより得ることができる。
ここで、ビス(フェニル)カーボネート(3)は、炭酸ジメチルとフェノールにより、安全かつ安価に製造できる。
アミノ酸としては、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、ヒスチジン、メチオニン、システイン、シスチン、アルギニン、リジン、セリン、トレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン酸、アスパラギンなどの蛋白の主要構成のα−アミノ酸をはじめ、オルチニン、ノルロイシン、セレノシステイン、システインスルホン酸などが挙げられる。また、β−アミノ酸、γ−アミノ酸なども使用目的に応じて使用可能である。式(4)で表されるアミノ酸エステルは特に限定されないが、アミノ酸エステル−塩酸塩のようなアミノ酸エステル−酸塩にアミンなどの塩基化合物を作用させることによって得られるものを使用することができる。ここで、アミノ酸エステル−酸塩としては、アミノ酸エステル塩酸塩、アミノ酸エステル硫酸塩、及びアミノ酸エステルp−トルエンスルホン酸塩などが例示される。式(4)で表されるアミノ酸エステルは、脱保護が容易にできる理由からt−ブチルエステルが好ましく用いられる。アミンは、トリエチルアミン、ピリジン、及びイミダゾールなどが例示される。
ビス(フェニル)カーボネート(3)とアミノ酸エステル(4)との反応は、例えばアミノ酸エステル(4)1モルに対し、0.1〜10モルのビス(フェニル)カーボネート(3)を用い、加熱撹拌することでできる。反応は、テトラヒドロフラン等の溶媒中、60℃の温度で、24時間行うのが好ましい。
得られたアミノ酸エステルカーバメート体(5)の脱保護反応は、例えばトリフルオロ酢酸、塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の酸又は塩基を反応させることにより行うのが好ましい。
得られたアミノ酸カーバメート類(1)を弱塩基性無機化合物の存在下で反応させることにより、目的とするアミノ酸−N−カルボキシ無水物が高収率で得られる。
用いられる弱塩基性無機化合物としては、モレキュラーシーブ4A等のような塩基性の結晶性アルミノケイ酸塩、炭酸水素ナトリウム、アルミナ、イオン交換樹脂、シリカゲル、リン酸カルシウム、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の固体塩基化合物が挙げられる。具体例としてはモレキュラーシーブ、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。
弱塩基性無機化合物の使用量は、アミノ酸カーバメート類(1)100重量部に対して1〜1000重量部、特に1〜10重量部が好ましい。
また、本発明の製造法においては、弱塩基性無機化合物に加えて、プロトン酸の存在下で反応させることもできる。用いるプロトン酸としては、フェノール類、リン酸類、スルホン酸類、一般式(6)で表される化合物等が挙げられる。
4(C(R5)(R6))nCOOH (6)
(式中、R4、R5及びR6はそれぞれ独立して水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ケトン基、エステル基又はカルボキシル基を示し;nは0〜10の数を示す。ただし、n=0のとき、R4は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基
又は置換基を有していてもよいアリール基である。)
このうち、フェノール類及び上記一般式(6)で表される化合物が好ましい。フェノール類としては、2,4−ジニトロフェノール、ペンタフルオロフェノール、シアノフェノール等の電子吸引性基置換フェノールが挙げられる。
一般式(6)において、R4、R5、R6で示されるアルキル基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル基が挙げられる。アリール基としては炭素数6〜14のアリール基が挙げられ、フェニル基、ナフチル基等が好ましい。ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。アルコキシ基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルコキシ基が挙げられる。アリールオキシ基としては炭素数6〜14のアリールオキシ基が挙げられ、フェノキシ基等が好ましい。アルキル基又はアリール基上に置換し得る基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、シアノ基、アルコキシ基等から選ばれる1〜5個が挙げられる。
一般式(6)で表される化合物において、好ましくはR4、R5、R6はそれぞれ独立して水素原子及び置換基を有していてもよいアリール基から選択され、nは0または1である。さらに、n=0の場合にはR4は置換基を有していてもよいフェニル基であり、n=1の場合にはR4、R5、R6はそれぞれ独立して水素原子または置換基を有していてもよいメチル基、フェニル基、ナフチル基であることが特に好ましい。具体的には安息香酸、pークロロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、2,4−ジニトロ安息香酸、酢酸、フェニル酢酸、ジフェニル酢酸、1ーナフトエ酸等のナフトエ酸等が好適に用いられる。
リン酸類としてはリン酸、亜リン酸、次亜リン酸などが挙げられる。
スルホン酸類としては、脂肪族スルホン酸、芳香族スルホン酸、硫酸などが挙げられ、具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸が好適に用いられる。
プロトン酸の使用量は、アミノ酸カーバメート類(1)1モルに対して、0.01〜10モル、特に0.05〜5モルが好ましい。
本反応において、弱塩基性無機化合物が触媒として作用し、プロトン酸がアミノ酸−N−カルボキシ無水物の分解を抑制するものと考えられる。
反応は有機溶媒中で行うのが好ましい。本発明で使用できる有機溶媒を具体的に例示すると、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類;ジメチルカーボネートなどのカーボネート類;ヘキサン、石油エーテルなどの脂肪族炭化水素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素類などが挙げられる。有機溶媒の使用は必須ではなく、使用量の制限は特に無い。またこれらの溶媒は単一で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。
本発明の製造方法における反応条件は特に限定されない。反応は、通常、大気下で実施可能であるが、使用する化合物や生成物が水分により分解するため、アルゴン、窒素などの不活性気体雰囲気下で実施するのが望ましい。なお、この反応は、常圧、減圧、加圧のいずれの状態でも実施可能である。反応温度としては、通常、−78〜120℃、好ましくは−10〜100℃の範囲から選択するのがよい。反応時間は、通常、0.1〜100時間を要する。
このような反応条件で反応を行うことにより、アミノ酸−N−カルボキシ無水物が高収率で生成する。
生成したアミノ酸−N−カルボキシ無水物は、通常用いられる方法、例えば再結晶、カラムクロマトグラフィーなどによって精製される。
以下、実施例を掲げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
参考例1
窒素雰囲気下、ジムロート冷却管を取り付けた100mL容量の二口丸底フラスコにフェノキシカルボニル−γ−ベンジル−L−グルタミン酸714mg(2mmol)、2−ブタノン20mLを入れ、60℃で240時間撹拌した。この反応混合物を、ジオキサンを内部標準としてNMR定量することにより、収率39.4%でN−カルボキシ−α−グルタミン酸−γ−ベンジル無水物が得られていることを確認した。
実施例1
窒素雰囲気下、ジムロート冷却管を取り付けた100mL容量の二口丸底フラスコにフェノキシカルボニル−γ−ベンジル−L−グルタミン酸714mg(2mmol)、モレキュラーシーブ4A 16mg(2wt%)、安息香酸244mg(2.0mmol)、2−ブタノン20mLを入れ、80℃で29時間撹拌した。この反応混合物を、ジオキサンを内部標準としてNMR定量することにより、収率88%でN−カルボキシ−α−グルタミン酸−γ−ベンジル無水物が得られていることを確認した。
実施例2
窒素雰囲気下、ジムロート冷却管を取り付けた100mL容量の二口丸底フラスコにフェノキシカルボニル−γ−ベンジル−L−グルタミン酸714mg(2mmol)、モレキュラーシーブ4A 14mg(2wt%)、p−ニトロ安息香酸334mg(2mmol)、2−ブタノン20mLを入れ、80℃で51時間撹拌した。この反応混合物を、ジオキサンを内部標準としてNMR定量することにより、収率69.4%でN−カルボキシ−α−グルタミン酸−γ−ベンジル無水物が得られていることを確認した。
実施例3
窒素雰囲気下、ジムロート冷却管を取り付けた100mL容量の二口丸底フラスコにフェノキシカルボニル−γ−ベンジル−L−グルタミン酸714mg(2mmol)、モレキュラーシーブ4A 36mg(5wt%)、p−ニトロ安息香酸334mg(2mmol)、2−ブタノン20mLを入れ、80℃で54時間撹拌した。この反応混合物を、ジオキサンを内部標準としてNMR定量することにより、収率71.9%でN−カルボキシ−α−グルタミン酸−γ−ベンジル無水物が得られていることを確認した。
実施例4
窒素雰囲気下、ジムロート冷却管を取り付けた100mL容量の二口丸底フラスコにフェノキシカルボニル−γ−ベンジル−L−グルタミン酸714mg(2mmol)、モレキュラーシーブ4A 71mg(10wt%)、p−ニトロ安息香酸334mg(2mmol)、2−ブタノン20mLを入れ、80℃で47時間撹拌した。この反応混合物を、ジオキサンを内部標準としてNMR定量することにより、収率59.5%でN−カルボキシ−α−グルタミン酸−γ−ベンジル無水物が得られていることを確認した。
実施例5
窒素雰囲気下、ジムロート冷却管を取り付けた100mL容量の二口丸底フラスコにフェノキシカルボニル−γ−ベンジル−L−グルタミン酸714mg(2mmol)、モレキュラーシーブ4A 36mg(5wt%)、p−ニトロ安息香酸34mg(0.2mmol)、2−ブタノン20mLを入れ、80℃で23時間撹拌した。この反応混合物を、ジオキサンを内部標準としてNMR定量することにより、収率76.9%でN−カルボキシ−α−グルタミン酸−γ−ベンジル無水物が得られていることを確認した。
実施例6
窒素雰囲気下、ジムロート冷却管を取り付けた100mL容量の二口丸底フラスコにフェノキシカルボニル−γ−ベンジル−L−グルタミン酸714mg(2mmol)、モレキュラーシーブ4A 36mg(5wt%)、2,4−ジニトロ安息香酸42mg(0.2mmol)、2−ブタノン20mLを入れ、80℃で46時間撹拌した。この反応混合物を、ジオキサンを内部標準としてNMR定量することにより、収率76.9%でN−カルボキシ−α−グルタミン酸−γ−ベンジル無水物が得られていることを確認した。
実施例
窒素雰囲気下、ジムロート冷却管を取り付けた100mL容量の二口丸底フラスコにフェノキシカルボニル−γ−ベンジル−L−グルタミン酸714mg(2mmol)、ジフェニル酢酸424mg(2mmol)、モレキュラーシーブ4A 14mg(2wt%)、2−ブタノン20mLを入れ、80℃で24時間撹拌した。この反応混合物を、ジオキサンを内部標準としてNMR定量することにより、収率92%でN−カルボキシ−α−グルタミン酸−γ−ベンジル無水物が得られていることを確認した。
実施例
窒素雰囲気下、ジムロート冷却管を取り付けた100mL容量の二口丸底フラスコにフェノキシカルボニル−γ−ベンジル−L−グルタミン酸714mg(2mmol)、モレキュラーシーブ4A 16mg(2wt%)、2−ブタノン20mLを入れ、80℃で22時間撹拌した。この反応混合物を、ジオキサンを内部標準としてNMR定量することにより、収率85%でN−カルボキシ−α−グルタミン酸−γ−ベンジル無水物が得られていることを確認した。

Claims (3)

  1. 一般式(1)
    Figure 0005217547
    (式中、R1及びR2は、互いに独立して水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基又は置換されていてもよいヘテロ環を示すが、あるいはR1及びR2は結合してシクロアルキル基を形成してもよく、更にそのシクロアルキル基は縮合環として芳香環又はヘテロ環を有していてもよい。)
    で表されるアミノ酸フェニルカーバメート類を弱塩基性の結晶性アルミノケイ酸塩の存在下で反応させることを特徴とする一般式(2)
    Figure 0005217547
    (式中、R1及びR2は前記と同じ。)
    で表されるアミノ酸−N−カルボキシ無水物の製造法。
  2. 弱塩基性の結晶性アルミノケイ酸塩に加えて、プロトン酸の存在下で反応させる請求項1記載の製造法。
  3. プロトン酸が、フェノール類、リン酸類、スルホン酸類及び一般式(6)
    4(C(R5)(R6))nCOOH (6)
    (式中、R4、R5及びR6はそれぞれ独立して水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ケトン基、エステル基又はカルボキシル基を示し;nは0〜10の数を示す。ただし、n=0のとき、R4は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基である。)
    で表される化合物から選ばれるものである請求項記載の製造法。
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