JP5216415B2 - 模擬モータを用いたモータ用コントローラ試験装置 - Google Patents
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Description
本発明は、モータ用のインバータ付きコントローラの作動を評価する、模擬モータを用いたモータ用コントローラ試験装置に関する。
モータを応用した制御システム製品において、試作段階でコントローラの作動を確認するために、コントローラに実機モータ（実モータ）と実負荷を接続し、実際に作動させると、コントローラの完成度が低いときに危険が伴い、装置が破壊される可能性が高い。
そこで、コントローラ（インバータを備えていないコントローラ）に模擬モータを接続し、コンピュータ上でシミュレーションを行い、コントローラの評価を行うシステムが知られている（例えば、特許文献１参照）。
上記特許文献１に記載される模擬モータは、図３に示すように、数学モデル化されたデューティ比測定器１において、コントローラの指令信号U、V、Wのデューティ比DU、DV、DWを測定し、数学モデル化された理想インバータ２において、直流入力電圧VDCとデューティ比測定器１からのデューティ比DU、DV、DWとからモータ相電圧VU、VV、VWを計算し、永久磁石同期モータ（PMSM）又は誘導モータ（IM）の線形離散モデル（モータ数学モデル）３において、モータ相電圧VU、VV、VWに基づいてモータの回転量θ、電流値IU、IV、IW、角速度ωm、トルクTを２μｓ以下の演算速度で計算する。そして、モータ数学モデル３で計算された電流値IU、IV、IWなどのデジタル信号は、デジタルアナログ変換器４によってアナログ信号に変換されて出力される。
特開２００６−３１８２００公報（図２、図３、図３０等）
しかし、上記特許文献１に記載される模擬モータでは、インバータを備えていないコントローラの作動を評価することはできるが、インバータを備えたコントローラの作動を評価することはできない。
本発明は、上記の点にかんがみなされたものであり、モータ用のインバータを備えたコントローラつまりインバータ付きコントローラの作動を評価することが可能な、模擬負荷として模擬モータを用いたモータ用コントローラ試験装置を提供することを目的とする。
本発明のモータ用コントローラ試験装置は、モータ用のインバータ付きコントローラに接続して使用し、該コントローラの作動を評価する、模擬モータを用いたモータ用コントローラ試験装置において、該模擬モータは、該コントローラの該インバータのアナログ出力電圧をデジタル電圧値に変換して出力するアナログデジタル変換器と、該アナログデジタル変換器から入力される各モータ相のデジタルモータ相電圧値及び各モータ相の負荷トルク指令値に基づき、各モータ相の電流値、モータの回転量、角速度、及びトルクを計算するモータ数学モデルと、該モータ数学モデルにおいて計算された電流値をアナログ電流指令値に変換し出力するデジタルアナログ変換器とを備えて構成され、該デジタルアナログ変換器と該インバータとの間に電流アンプが接続され、該電流アンプは、該デジタルアナログ変換器からのアナログ電流指令値に応じて、該インバータに流れ込む電流及び該インバータから流れ出る電流を制御し、該インバータに接続して使用することを特徴とする。
本発明のモータ用コントローラ試験装置によれば、模擬モータのデジタルアナログ変換器とインバータ間に接続された電流アンプが、モータ数学モデルにおいて計算された電流値をアナログ電流指令値に変換し出力するデジタルアナログ変換器からのアナログ電流指令値に応じて、インバータに流れ込む電流及びインバータから流れ出る電流を制御することから、そのインバータに流れ込む電流及びインバータから流れ出る電流によって、モータ用のコントローラの評価を行なうことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図１は、本発明の一実施形態に係る模擬モータを用いたコントローラ試験装置の構成図、図２は、図１図示模擬モータのブロック構成図をそれぞれ示す。
なお、構成図は、三相モータを例として示しているが、一相のみ使用することでブラシ付きモータの作動評価も可能である。
図１において、１００は、三相インバータ１０を備えるコントローラ、２００は、コントローラ試験装置をそれぞれ表す。
コントローラ試験装置２００は、インバータ付きコントローラ１００に接続される電子負荷装置又はバイポーラ電源からなる電流アンプ２０と、インバータ付きコントローラ１００及び電流アンプ２０に接続される模擬モータ３０とから構成される。
模擬モータ３０は、図２に示すように、インバータ付きコントローラ１００のインバータ１０からのアナログモータ相電圧V´U、V´V、V´Wをデジタル電圧値（デジタルモータ相電圧）VU、VV、VWに変換するアナログデジタル変換器３１を備える。また、模擬モータ３０は、モータ負荷（模擬負荷）からのアナログ負荷トルク指令値T´Lをデジタル負荷トルク指令値TLに変換するアナログデジタル変換器３１を備える。アナログデジタル変換器３１は、４MHzサンプリングの変換能力を有している。
また、模擬モータ３０は、モータ数学モデル３２を備える。モータ数学モデル３２は、アナログデジタル変換器３１から入力されてくるデジタルモータ相電圧VU、VV、VW、及び、アナログデジタル変換器３１から入力されてくる負荷トルク指令値T´L又はSimulink（登録商標）から入力されてくる負荷トルク指令値TLに基づき、公知の計算式及びテーブルを用いて、モータの電流値IU、IV、IW、角速度ωm、回転量θm、トルクTeを１μｓ程度の演算周期で計算する。モータ数学モデル３２は、CPU（Central Processing Unit）又はFPGA（Field Programmable Gate Array）により構成される。
モータ数学モデル３２の出力側には、モータ数学モデル３２にて計算されたモータの電流値IU、IV、IW、角速度ωm、回転量θm、トルクTeをアナログ信号に変換するデジタルアナログ変換器３３が接続される。ここで、モータの電流値IU、IV、IWをデジタル信号に変換するデジタルアナログ変換器３３は、モータの電流値IU、IV、IWをアナログ電流指令に変換する。デジタルアナログ変換器３３は、４０MHzの変換能力を有している。
モータの電流値IU、IV、IWをアナログ電流指令に変換するデジタルアナログ変換器３３には、電子負荷装置又はバイポーラ電源からなる電流アンプ２０が接続される。電流アンプ２０は、デジタルアナログ変換器３３からのアナログ電流指令に応じてインバータ１０から流れ出る電流及びインバータ１０に流れ込む電流を制御する。
以上説明したように、本実施形態の模擬モータ３０は、インバータ付きコントローラ１００の作動を評価するための模擬モータ３０であり、コントローラ１００のインバータ１０のアナログ出力電圧をデジタル電圧値に変換するアナログデジタル変換器３１と、アナログデジタル変換器３１から入力されてくるデジタル電圧値に基づき、モータの回転量、電流値等を計算するモータ数学モデル３２と、モータ数学モデル３２において計算された電流値をアナログ電流指令に変換し、電流アンプを駆動することができるデジタルアナログ変換器３３とを備える。
本実施形態の模擬モータ３０及びコントローラ試験装置２００によると、アナログ電流指令で電流アンプ２０を駆動し、インバータ１０から流れ出る電流、及びインバータ１０に流れ込む電流を制御でき、インバータ１０を備えたコントローラ１００の作動を評価することができるようになる。また、アナログデジタル変換器３１及びデジタルアナログ変換器３３をモータ数学モデル３２に直結したため、インバータ１０の出力電圧を高速でサンプリングすることが可能になるとともに、モータ数学モデル３２で計算結果を高速でアナログ信号に変換することが可能となり、インバータ１０を備えたコントローラ１００の作動を評価することができる。
１０ インバータ
２０ 電流アンプ
３０ 模擬モータ
３１ アナログデジタル変換器
３２ モータ数学モデル
３３ デジタルアナログ変換器
１００ コントローラ
２００ コントローラ試験装置
２０ 電流アンプ
３０ 模擬モータ
３１ アナログデジタル変換器
３２ モータ数学モデル
３３ デジタルアナログ変換器
１００ コントローラ
２００ コントローラ試験装置
Claims (1)
- モータ用のインバータ付きコントローラに接続して使用し、該コントローラの作動を評価する、模擬モータを用いたモータ用コントローラ試験装置において、
該模擬モータは、該コントローラの該インバータのアナログ出力電圧をデジタル電圧値に変換して出力するアナログデジタル変換器と、該アナログデジタル変換器から入力される各モータ相のデジタルモータ相電圧値及び各モータ相の負荷トルク指令値に基づき、各モータ相の電流値、モータの回転量、角速度、及びトルクを計算するモータ数学モデルと、該モータ数学モデルにおいて計算された電流値をアナログ電流指令値に変換し出力するデジタルアナログ変換器とを備えて構成され、
該デジタルアナログ変換器と該インバータとの間に電流アンプが接続され、該電流アンプは、該デジタルアナログ変換器からのアナログ電流指令値に応じて、該インバータに流れ込む電流及び該インバータから流れ出る電流を制御し、該インバータに接続して使用することを特徴とする模擬モータを用いたモータ用コントローラ試験装置。
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