JP5214982B2 - 検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体試料等を検査する検査装置に関する。
従来、検体中の成分を解析する方法として、ラテックス凝集法が行われてきた。ラテックス凝集法とは、生体試料等の流体中における抗原を検出する場合、流体と、抗原に特異的に結合する抗体もしくはそのフラグメントを担持させたラテックスとを混合して、ラテックスの凝集の程度を測定することで、抗原を定量する方法である(例えば、特許文献1参照)。
かかるラテックス凝集法によれば、検体として添加された抗原が複数のラテックス結合抗体を架橋させ、ラテックスの凝集を促す。凝集の程度に基づいて、抗原を定量できる。
ところで、検出精度を向上するべく、マグネタイト等の磁性微粒子が使用されている。例えば特許文献2には、抗体が固定化された磁性微粒子を用いて核酸やタンパク質を検出する技術が開示されている。かかる試薬によれば、検出対象に抗体を結合させた後に磁石等を接近するだけで、磁性微粒子が回収され、これに伴って検出対象が分離される。このように検出対象が分離されているため、高精度に検出対象を解析できる。
一方、磁性微粒子を用いた定量系を簡便に利用するべく、解析装置の開発も行われている。例えば特許文献3に示される装置では、反応ディスクのサンプル分注位置の下面に永久磁石が埋設されている。かかる装置によれば、検体及び試薬の混合物を収容する反応容器がしばらく回転した後にサンプル分注位置に到達すると、検出対象に結合した磁性微粒子が永久磁石の影響で反応容器内の底面に捕捉される。その後、捕捉体及び上清は分離され、定量作業が行われることになる。
特許文献4及び5に示される装置では、反応ディスクの全周に亘って可動磁石が設けられるとともに、これら可動磁石を反応容器に接近離隔する挿脱機構が併設されている。これら挿脱機構は、通常時には可動磁石を反応容器から離隔する一方、磁性粒子を分離する場合には可動磁石を反応容器に接近するように制御される。
特公昭58−ll575号公報 WO2002−16571号パンフレット 特開平6−213900号公報 特開平6−160401号公報 特開平7−318559号公報
しかし、ラテックス凝集法では、抗原が微量の場合、その架橋が起こりにくいため、ラテックスが十分に凝集しない。このため、微量の抗原を検出することが困難である。
検出感度を向上するべく、酵素基質反応を利用する系の採用も考えられるが、かかる系では二次抗体、発光試薬、発光検出装置等の特殊な試薬、機器が必須であり、作業コストが高い。
しかも、図25に示すように、この方法は、試料及び各試薬をインキュベーションする工程(ST110、ST130)、系を洗浄する工程(ST120)、発光を測定する工程(ST140)等の多段階からなっており、操作が煩雑である。また、各段階に要する時間が極めて長く、大規模処理には適さない。
そこで、本発明者らは、有電荷又は親水性物質に接近されると刺激応答性ポリマーの凝集が阻害されることを見出し、新たな定量方法を開発するに至った(WO2008001868号パンフレット参照)。
図1は、ある定量方法で使用される結合物1の概略構成図である。かかる方法の一態様では、まず、磁性粒子9の表面に熱応答性ポリマー2が固定された凝集性物質と、検出対象4に対する抗体3とが結合した結合物1を検体に混合する。すると、検出対象4が存在する場合には、この検出対象4の電荷部分が、抗体3に結合した熱応答性ポリマー2接近する。
ここで、混合物に磁石を接近し、この状態で混合物を熱応答性ポリマー2が凝集する温度へと加温又は冷却して、混合物の濁度の推移を測定する。
すると、検出対象の非存在下では、熱応答性ポリマー2が凝集し、凝集塊6が形成される。そして、凝集塊6は多量の磁性粒子9を含有するために磁石に吸着され、混合物の濁度が低下する(図3)。
一方、検出対象4が存在する場合には、電荷部分が熱応答性ポリマー2の近傍に配置されるため、熱応答性ポリマー2の凝集が阻害される。非凝集状態では磁性粒子9が疎になるため、磁石への吸着が生じにくい。この結果、混合物の濁度の低下が抑制される(図2)。
そこで、かかる濁度変動の程度に応じて、検出対象4の量を算出できることになる。また、混合物の濁度は、検出対象4の微量差に反応して変動することから、検出対象4を高感度に定量できることになる。
しかし、以上の検出方法を特許文献3に示される装置で実施した場合、磁石がサンプル分注位置の近傍以外には配置されていないので、凝集塊6の吸着が行われない。このため、検出対象4の存在量に応答する濁度の変動幅が小さくなるので、定量の感度が悪化する。
また、特許文献4及び5に示される装置では、濁度の測定後も磁石が反応容器の近傍に位置するため、凝集塊6が反応容器に付着し続ける。このため、洗浄装置が反応容器を自動洗浄する際、凝集塊6を反応容器から除去することが困難である。目的の反応容器が洗浄位置に移動したときに、可動磁石を反応容器から離隔する制御を行うことも考えられるが、制御が複雑化する。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、検出対象を迅速、安価、簡便且つ高精度に定量でき、反応容器の洗浄を効率化できる検査装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、検体及び検査試薬を導入する導入位置の下流であり、且つ反応容器内の物体を除去する除去位置の近傍を除くエリアに磁場形成手段を設けることで、測定時には磁力を付加し続けて凝集塊が吸着されるとともに、洗浄時における凝集塊の反応容器への付着が抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
[1]検体を検査する検査装置であって、
反応容器が移動する移動路と、この移動路の導入位置に位置する前記反応容器内に検体及び検査試薬を導入する導入手段と、前記移動路の除去位置に位置する前記反応容器内の物体を除去する除去手段と、前記移動路の磁場エリアに設けられ磁場を形成する磁場形成手段と、を備え、
前記磁場エリアは、前記導入位置の下流であり且つ前記除去位置の近傍を除くエリアである検査装置。
[2]前記磁場形成手段は、前記移動路に固着されている[1]記載の検査装置。
[3]前記磁場形成手段は、前記磁場エリア内で、互いに所定間隔をあけて設けられている[1]又は[2]記載の検査装置。
[4]前記所定間隔をあけて隣接する磁場形成手段は、互いに同一の磁極配置を有する[3]記載の検査装置。
[5]前記移動路は、前記導入位置及び前記除去位置を含む循環路を形成し、
前記磁場エリアは、前記循環路の前記除去位置の近傍を除く略すべてのエリアである[1]から[4]いずれか記載の検査装置。
[6]前記除去位置の両側に位置する前記磁場形成手段は、互いに反対の磁極配置を有する[5]記載の検査装置。
[7]前記移動路の検出位置に位置する前記反応容器に光を発射し、前記反応容器を透過した光を検出する発射検出手段を更に備え、
前記磁場形成手段は、光路を更に除くエリアに設けられている[1]から[6]いずれか記載の検査装置。
[7]前記磁場形成手段は、前記光路よりも下方に位置する[7]記載の検査装置。
[8]前記磁場形成手段は、前記光路と略同じ高さに位置する[7]記載の検査装置。
[10]前記発射検出手段は、各反応容器について複数回の検出を行う[7]から[9]いずれか記載の検査装置。
本発明によれば、導入位置に移動してきた反応容器は、内部に検体及び検査試薬が導入された後、導入位置の下流に位置する磁場エリア内に移動する。すると、磁場エリア内には磁場形成手段によって磁場が形成されているため、反応容器内の物体(検体及び検査試薬の混合物)に磁力が付加される。
ここで、検査試薬に含まれる熱応答性ポリマーが凝集する条件へと、混合物の雰囲気を経時的に移行すると、検出対象の存在量に依存して凝集塊が徐々に発生する。かかる凝集塊は、磁性粒子を多量に含有するため、磁力の影響で混合物から分離される。この結果、混合物の濁度が経時的に低下するため、かかる濁度変動に基づくパラメータ(透過光量等)値の変化を検出することで、検出対象を高感度に定量できる。
パラメータ値の測定後、反応容器が除去位置に移動すると、除去手段が反応容器内の物体の除去を行う。除去位置には磁場形成手段が設けられていないので、除去位置に位置する反応容器内の物体に付加される磁力は軽減されている。これにより、反応容器への凝集塊の付着が緩和されるため、凝集塊は除去手段により反応容器から容易に除去される。よって、反応容器の洗浄を効率化できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、第1実施形態以外の各実施形態の説明において、第1実施形態と共通するものについては、同一符号を付し、その説明を省略する。
<第1実施形態>
図4は、本発明の第1実施形態に係る検査装置10の概略構成図である。検査装置10は、反応装置20、検体導入系30、第1試薬導入系40、除去手段としての洗浄機構50、発射検出手段としての透過光測定系60、反応器具70、及び磁場形成手段としての磁石80を備える。以下、各構成について詳細に説明する。
反応装置20は回転可能な円板状の回転テーブル25を備え、この回転テーブル25を囲むように保温槽21が設けられている。この保温槽21は円環状の移動路23を有し、この移動路23は流体供給部213に連通されている。これにより、流体供給部213から所定温度の流体が移動路23内に供給され、移動路23内が流体で満たされる。この流体中に後述の反応容器71が浸され、保温された状態で反応容器71は移動することになる。
図5は、図4における反応器具70の全体斜視図である。反応器具70は複数の反応容器71を備える。これら反応容器71は、保持具74の円弧状に配置された挿通孔73の各々に挿通され、保持具74に保持されており、この保持具74には延在部75が延設されている。延在部75にはピン76が設けられており、これらピン76は回転テーブル25の外縁に形成された嵌合穴253に嵌合される。これにより、反応容器71は、回転テーブル25の回転に連動して移動路23内を移動する。
再び図4に戻って、検体導入系30は回転可能な円板状の検体テーブル31を備え、この検体テーブル31上には検体を収容する検体チューブ35が載置されている。また、検体導入系30は、検体チューブ35内の検体を反応容器71内に供給する検体導入部33を更に備える。検体導入部33は、回転可能な検体ピペット機構331を有し、この検体ピペット機構331には検体ノズル333が設けられている。
検体テーブル31の回転により検体チューブ35が検体ピペット機構331の下方に移動すると、この検体チューブ35内に検体ノズル333が挿入され、検体ピペット機構331の吸引圧により検体が検体ノズル333へと吸引される。その後、検体ピペット機構331が反応装置20側へと回転すると、下方に位置する反応容器71内へと検体ピペット機構331の排出圧により検体が供給される。なお、検体ピペット機構331及び検体ノズル333は、図示しない自浄機構を有しており、この自浄機構は検体の吸引及び供給の後の検体ピペット機構331及び検体ノズル333を洗浄する。
第1試薬導入系40は、回転可能な円板状の第1試薬テーブル41を備え、この第1試薬テーブル41上には第1試薬チューブ47及び第1洗浄液チューブ48が載置されている。第1試薬テーブル41は、図示しない温度調節機構を有しており、この温度調節機構は、第1試薬テーブル41内の熱応答性ポリマーの凝集温度とは異なる温度に第1試薬チューブ47を保持し、熱応答性ポリマーの凝集を予防する。
第1試薬導入系40は、第1試薬チューブ47内の第1の試薬を反応容器71内に供給する第1試薬導入部43、及び反応容器71内の物体を撹拌する第1撹拌機構45を更に備える。この第1試薬導入部43は回転可能な第1試薬ピペット機構431を有し、この第1試薬ピペット機構431には第1試薬ノズル433が設けられている。また、第一撹拌機構45は第1伸縮軸451を有し、この第1伸縮軸451には第1撹拌棒453が設けられている。
第1試薬テーブル41の回転により第1試薬チューブ47が第1試薬ピペット機構431の下方に移動すると、この第1試薬チューブ47内に第1試薬ノズル433が挿入され、第1試薬ピペット機構431の吸引圧により第1の試薬が第1試薬ノズル433へと吸引される。続いて、第1試薬ピペット機構431が反応装置20側へと回転すると、下方に位置する反応容器71内へと第1試薬ピペット機構431の排出圧により第1の試薬が供給される。その後、回転テーブル25が回転して反応容器71を第1撹拌棒453の下方に位置する。ここで、第1撹拌棒453が反応容器71内を撹拌することで、検体及び第1の試薬が混合される。以上の検体導入系30及び第1試薬導入系40は、導入手段を構成する。
洗浄機構50は、下方に位置する反応容器71内の物体を吸引して除去する。また、洗浄機構50は、吸引後の反応容器71内に洗浄液を供給し、反応容器71内から洗浄液を吸引することで、反応容器71を洗浄する。
透過光測定系60は測光部61及び光源63を備え、これら測光部61及び光源63は移動路23を挟んで対向配置される。測光部61及び光源63の間に反応容器71が位置すると、光源63から発射された光は、反応容器71の側面711に照射される。照射光は反応容器71内の物体を通過した後に測光部61に到達し、到達した光の量は測光部61により測定される。
図6は図4の一部分解斜視図であり、図7は磁石80の全体斜視図である。磁石80は、磁性材料で構成されたC字状の板状体であり、移動路23と略同一の曲率を有する。かかる磁石80は移動路23の底部232に固着され、磁石80の上方には反応容器71が設けられる。このように設置された磁石80は、測光部61から発射される光の光路よりも下方に位置する。
また、磁石80、第1磁石部88及び第2磁石部89からなり、これら第1磁石部88の端部885及び第2磁石部89の端部895は間隔をあけて配置される。第1磁石部88は外方にN極881を、内方にS極883を有し、第2磁石部89は内方にN極891を、外方にS極893を有するため、端部885,端部895における磁極配置が反対である。これにより、一端885から発生する磁場が他端895から発生する磁場と相殺され、端部885,端部895間の磁場が弱まる。
図8は、以上の構成の位置関係を示す図である。具体的には、(a)は使用時における反応装置20の平面図であり、(b)は(a)における反応器具70を透視した図である。図8(b)に示されるように、移動路23は、検体導入部33の下方に位置する検体導入位置231、第1試薬導入部43の下方に位置する第1試薬導入位置233、洗浄機構50の下方に位置する除去位置235、並びに測光部61及び光源63の間に位置する検出位置237に分類される。なお、検体導入位置231及び第1試薬導入位置233は導入位置を構成する。
磁石80は、第1磁石部88,第2磁石部89の各々が移動路23のうち除去位置235の近傍を除くエリアに位置するように設けられ、磁場エリアに磁場を形成する。これにより、除去位置235の両側に位置する端部885,端部895の磁極配置が反対になる。また、磁場エリアは除去位置235の近傍を除くエリアであり、第1試薬導入位置233の下流に位置する反応容器71内の第1の試薬及び検体に磁力が付加される。
なお、「除去位置の近傍」とは、除去位置の磁場が磁場エリアの磁場よりも弱くなるために、磁場形成手段を設けない必要がある最低限のエリアを指す。また、「第1試薬導入位置233の下流」は第1試薬導入位置233も包含し、磁場エリアは第1試薬導入位置233の下流のみならず、第1試薬導入位置233の上流も包含してもよい。この結果、移動路23が循環路を形成する本実施形態では、磁場エリアは除去位置235の近傍を除く全エリアになる。
本実施形態では、磁石80は移動路23に固着されている。これにより、反応容器71の移動に伴う移動路23内の流体流動等によって設置位置が不意にずれることが抑制される。なお、固着とは、単に強度な接続を意味し、着脱不能ということを意味するものではない。従って、磁石80又は移動路23が消耗した場合には、磁石80を移動路23から取り外し、消耗した方だけを新品に交換してもよい。
図9は、図7のIX−IX線断面図である。磁石80は底面713の下方に位置し、反応容器71内の物体に磁力を付加する。これにより、磁力で磁石80側へと吸引された物体は、底面713上に堆積することになる。なお、磁石80及び底面713は、図7に示されるように所定距離をあけて配置してもよいし、互いに接触してもよい。
[動作]
以上の検査装置10の動作を、図10を参照しながら説明する。
まず、検体チューブ35内に各種検体を導入し、検体チューブ35を検体テーブル31上に設置する。ここで検体テーブル31を稼動すると、検体テーブル31が回転し、検体チューブ35の各々が順次検体ピペット機構331の下方に移動する。すると、この検体チューブ35内に検体ノズル333が挿入され、検体ピペット機構331の吸引圧により検体が検体ノズル333へと吸引される。その後、検体ピペット機構331が反応装置20側へと回転し、検体導入位置231に位置する反応容器71内へと検体が供給される。検体の吸引及び供給の後、検体ピペット機構331及び検体ノズル333は、自浄機構により洗浄され、次の検体の吸引及び供給を繰り返すことになる。
検体が導入された反応容器71は、回転テーブル25の回転に伴って移動路23内を移動し、やがて第1試薬導入部43に到達する。すると、第1試薬テーブル41が回転して第1試薬ピペット機構431の下方に移動した第1試薬チューブ47内に第1試薬ノズル433が挿入され、図1に示される結合物1を含有する第1の試薬が第1試薬ノズル433へと吸引される。続いて、第1試薬ピペット機構431が反応装置20側へと回転し、第1試薬導入部43に位置する反応容器71内へと第1の試薬が供給される。第1の試薬が導入された反応容器71は、第1撹拌棒453の下方に移動し、ここで第1撹拌棒453によって検体及び第1の試薬が混合される。なお、流体供給部213によって、移動路23内の流体温度を通常11が凝集する温度に設定する。なお、検体及び第1の試薬の導入順序は、特に限定されない。
その後、反応容器71は再び移動を開始する。このとき、反応容器71内の物体が移動路23内の流体の温度へと変温するに伴い、検出対象の量に依存した速度で凝集塊6が形成される。ここで、反応容器71の内部には底面713の下方に位置する磁石80から磁力が付加され続けており、形成された凝集塊6は順次底面713へと堆積し、この堆積量に応じて反応容器71内の物体の透過性が上昇する。そして、反応容器71が検出位置237を通過する間に、光源63から発射され反応容器71を透過した光の量が測光部61により測定される。
この測定は、反応容器71の各々について複数回行われ、透過光量の経時的な変化に基づいて、検体中の検出対象が検出又は定量される。測定条件を均一化するべく、検体及び第1の試薬の混合から各測定までの時間をすべての反応容器71について統一することが好ましい。なお、測定回数は単数であってもよく、この場合には、測定条件を均一化するべく、検体及び第1の試薬の混合から測定までの時間をすべての反応容器71について統一することが好ましい。
測定を終了した反応容器71は、除去位置235に移動する。すると、反応容器71内に付加される磁力が弱まるため、底面713に堆積した凝集塊6の、反応容器71の内壁への付着力も弱まる。このため、洗浄機構50が反応容器71内の物体を吸引すると、より多量のアビジン5が容易に除去される。このようにして内部が洗浄された反応容器71は、再び検体導入位置231へと移動し、次の検体を導入されることになる。
[第1の試薬]
以上の検査装置10で好ましく使用できる第1の試薬は、凝集性物質と親和性物質とが結合した結合物を含有する。各成分について説明する。
(凝集性物質)
本発明で用いられる凝集性物質は、熱応答性ポリマーを含有するところ、この熱応答性ポリマーは、外的な刺激に応答して構造変化を起こし、凝集及び分散を調整できるポリマーである。
特に、本発明では、熱応答性ポリマーとしては、温度変化によって凝集及び分散可能な温度応答性ポリマーが利用できる。なお、温度応答性ポリマーとしては、下限臨界溶液温度(以下、LCSTとも称する)を有するポリマーや上限臨界溶液温度を有するポリマーが挙げられる。
本発明で用いられる下限臨界溶液温度を有するポリマーとしては、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N、N−ジメチルメタクリルアミド、N−メタクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルモルホリン等のN置換(メタ)アクリルアミド誘導体からなるポリマー;ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール部分酢化物、ポリビニルメチルエーテル、(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン)ブロックコポリマー、ポリオキシエチレンラウリルアミン等のポリオキシエチレンアルキルアミン誘導体;ポリオキシエチレンソルビタンラウレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル誘導体;(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)アクリレート、(ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)メタクリレート等の(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル)(メタ)アクリレート類;及び(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)アクリレート、(ポリオキシエチレンオレイルエーテル)メタクリレート等の(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)(メタ)アクリレート類等のポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が挙げられる。更に、これらのポリマー及びこれらの少なくとも2種のモノマーからなるコポリマーも利用できる。また、N−イソプロピルアクリルアミドとN−t−ブチルアクリルアミドのコポリマーも利用できる。(メタ)アクリルアミド誘導体を含むポリマーを使用する場合、このポリマーにその他の共重合可能なモノマーを、下限臨界溶液温度を有する範囲で共重合してもよい。本発明では、なかでも、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N、N−ジメチルメタクリルアミド、N−メタクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルモルホリンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーからなるポリマー又はN−イソプロピルアクリルアミドとN−t−ブチルアクリルアミドのコポリマーが好ましく利用できる。
本発明で用いられる上限臨界溶液温度を有するポリマーとしては、アクロイルグリシンアミド、アクロイルニペコタミド、アクリロイルアスパラギンアミド及びアクリロイルグルタミンアミド等からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーからなるポリマーが利用できる。また、これらの少なくとも2種のモノマーからなるコポリマーであってもよい。これらのポリマーには、アクリルアミド、アセチルアクリルアミド、ビオチノールアクリレート、N−ビオチニル−N’−メタクロイルトリメチレンアミド、アクロイルザルコシンアミド、メタクリルザルコシンアミド、アクロイルメチルウラシル等、その他の共重合可能なモノマーを、上限臨界溶液温度を有する範囲で共重合してもよい。
凝集性物質は、後述の磁力付加により検出精度を向上できる点で、微粒子状の磁性物質を更に含有することが好ましい。かかる磁性物質は、多価アルコールとマグネタイトとで構成されてよい。
多価アルコールは、構成単位に水酸基を少なくとも2個有し且つ鉄イオンと結合可能なアルコール構造体である限りにおいて特に限定されず、例えば、デキストラン、ポリビニルアルコール、マンニトール、ソルビトール、シクロデキストリンが挙げられる。例えば特開2005−82538公報には、デキストランを用いた微粒子状の磁性物質の製造方法が開示されている。また、グリジジルメタクリレート重合体のようにエポキシ基を有し、開環後多価アルコール構造体を形成する化合物も使用できる。
このような多価アルコールを用いて調製された微粒子状の磁性物質(磁性微粒子)は、良好な分散性を有するように、その平均粒径が0.9nm以上1000nm未満であることが好ましい。平均粒径は、特に目的とする検出対象の検出感度を高めるためには、2.9nm以上200nm未満であることが好ましい。
(親和性物質)
親和性物質は、例えば、検出対象の異なる抗原決定基を認識するモノクローナル抗体であってよい。ここで用いる抗体は、いかなるタイプの免疫グロブリン分子であってもよく、Fab等の抗原結合部位を有する免疫グロブリン分子断片であってもよい。また、抗体は、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよい。
(作製)
結合物は、凝集性物質と親和性物質とを結合することによって作製する。この結合方法は、特に限定されないが、例えば、凝集性物質側(例えば熱応答性ポリマー部分)及び親和性物質(例えば、抗体)側の双方に、互いに親和性の物質(例えば、アビジン及びビオチン、グルタチオン及びグルタチオンSトランスフェラーゼ)を結合させ、これら物質を介して凝集性物質及び親和性物質を結合させる。
具体的には、熱応答性ポリマーへのビオチンの結合は、国際公開第01/09141号パンフレットに記載されているように、ビオチン等をメタクリル基やアクリル基等の重合性官能基と結合させて付加重合性モノマーとし、他のモノマーと共重合することにより行うことができる。また、親和性物質へのアビジン等の結合は常法に従って行うことができる。次に、ビオチン結合熱応答性ポリマー及びアビジン結合親和性物質を混合すると、アビジンとビオチンとの結合を介して、親和性物質及び熱応答性ポリマーが結合する。
別法として、ポリマーの重合時にカルボン酸、アミノ基又はエポキシ基等の官能基を持つモノマーを他のモノマーと共重合させ、この官能基を介し、当技術分野で周知の方法に従って抗体親和性物質(例えば、メロンゲル、プロテインA、プロテインG)をポリマーに結合させる方法が利用できる。このようにして得られた抗体親和性物質に抗体を結合させることにより、熱応答性ポリマーと、検出対象の抗原に対する抗体との結合物が作製される。
あるいは、ポリマーの重合時にカルボン酸、アミノ基又はエポキシ基等の官能基を有するモノマーを他のモノマーと共重合させ、これらの官能基に検出対象の抗原に対する抗体を常法に従って直接結合させてもよい。
あるいは、微粒子状の磁性物質に親和性物質及び熱応答性ポリマーを結合させてもよい。
凝集性物質を熱応答性ポリマーが凝集する条件においた後、遠心分離によって分離することで、結合物を精製してもよい。結合物の精製は、熱応答性ポリマーに微粒子状の磁性物質を結合させ、更に親和性物質を結合させた後、磁力を付加して磁性物質を回収する方法によって行ってもよい。
微粒子状の磁性物質と熱応答性ポリマーとの結合は、反応性官能基を介して結合する方法や、磁性物質中の多価アルコール上の活性水素又は多価アルコールに重合性不飽和結合を導入してグラフト重合する方法等の当技術分野で周知の方法で行ってよい(例えば、ADV.Polym.Sci.、Vol.4、p111、1965やJ.Polymer Sci.、Part−A、3、p1031、1965参照)。
[作用効果]
本発明の第1実施形態によれば、以下のような作用効果が得られる。
第1試薬導入位置233に移動してきた反応容器71は、内部に検体及び第1試薬が導入されると、磁石80によって磁場が形成されているため、反応容器71内の検体及び第1試薬の混合物に磁力が付加される。
ここで、反応容器71は所定温度の流体中に浸されているので、第1試薬に含まれる熱応答性ポリマー2が凝集する温度へと反応容器71内の混合物が変温され、検出対象4の存在量に依存して凝集塊6が徐々に発生する。かかる凝集塊6は、磁性粒子9を多量に含有するため、磁力の影響で混合物から分離される。この結果、混合物の濁度が経時的に低下するため、かかる濁度変動に基づく透過光量の変化を測光部61で検出することで、検出対象を高感度に定量できる。
透過光量の測定後、反応容器71が除去位置235に移動すると、洗浄機構50が反応容器71内の物体の除去を行う。除去位置235には磁石80が設けられていないので、除去位置235に位置する反応容器71内の物体に付加される磁力は軽減されている。これにより、反応容器71への凝集塊6の付着が緩和されるため、凝集塊6は洗浄機構50により反応容器71から容易に除去される。よって、反応容器71の洗浄を効率化できる。
このように、本発明に係る検査装置によれば、ある固定された位置において磁力を付加するのではなく、連続的に磁力を付加し凝集塊6を経時的に分離する系を利用するので、磁場形成のタイミングを制御する必要がない。このため、磁石80を除去位置235の近傍を除く位置に固着すれば充分であり、構成及び制御を簡便化できる。また、従来の装置に磁石80を設置すれば足りるため、初期費用を削減できる。
光源63から測光部61への光路を更に除くエリアに磁石80を設けたので、磁石80自体による光路の物理的遮蔽が予防される。これにより、測光部61で検出する透過光量は、反応容器71内の濁度変動に依存したパラメータとなり、検出対象を高精度に定量できる。
しかも、磁石80を光路よりも下方に設けたので、反応容器71内で形成された凝集塊6は光路よりも下方に吸引される。これにより、凝集塊6が光路を予期せず遮蔽することによる透過光量への悪影響が抑制される。その結果、凝集塊の生成量の増減に強く依存して、混合物の透明度が増減し、透過光量も増減するため、検出対象をより高精度に定量できる。
各反応容器71について透過光量を複数回測定することで、透過光量の経時的変化が検出される。これにより、単数回の測定に比べはるかに高精度に検出対象を定量できる。
移動路23が非循環路の場合、反応容器71を移動路23の種々の位置に移動する際、反応容器71を頻繁且つ長距離にわたって進退する必要が増し、測定の全工程に費やされる時間が長期化するため、非効率である。
しかし、本実施形態では移動路23を円環状の循環路としたので、回転テーブル25を概ね一方向に適宜回転するだけで、反応容器71を移動路23内の任意の位置へと移動できる。これにより、測定の全工程に費やされる時間を短縮できるし、回転テーブル25の駆動制御を簡略化できる。かかる効果は、透過光量の測定を複数回行う場合には特に有効である。
除去位置235の両側に位置する端部885,端部895が互いに反対の磁極配置を有するので、一端885から発生する磁場が他端895から発生する磁場と相殺され、除去位置235における磁場が弱まる。これにより、反応容器71への凝集塊6の付着がより緩和されるため、反応容器71の洗浄をより効率化できる。
<第2実施形態>
図11は、本発明の第2実施形態に係る検査装置10Aを構成する磁石80Aを示す図である。本実施形態は、磁石80Aの構造において第1実施形態と異なる。
即ち、磁石80Aは、部分円弧状の複数の磁石ユニット87からなる。これら磁石ユニット87は、互いに所定間隔の隙間CLをあけて移動路23に設けられおり、後述の磁石ユニット87a,87b以外の磁石ユニット87cは同一の磁極配置を有する。これにより、磁石ユニット87cの各々から発生する磁場が隙間CLにおいて増幅され、増強された磁力が反応容器71内の物体に付加されることになる。
具体的には、磁石ユニット87の各々は、除去位置235及びその近傍を除いて設けられている。また、除去位置235を挟んで対向する磁石ユニット87aは外方にN極871aを、内方にS極873aを有し、磁石ユニット87bは内方にN極871bを、外方にS極873bを有しており、磁石ユニット87a,87bは互いに反対の磁極配置を有する。
[作用効果]
本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態に加え、以下のような作用効果が得られる。
互いに所定間隔の隙間CLをあけて磁石ユニット87cを設けたので、磁石ユニット87cの各々が形成する磁場が隙間CLに回りこみ、より多方向の磁場による磁力が反応容器71内に付加される。これにより、凝集塊6の分離能力が向上されるため、検出対象をより高感度且つ高精度に定量できる。
しかも、隣接する磁石ユニット87cの磁極配置を同一としたので、隙間CLにおいて増幅され、増強された磁力が反応容器71内の物体に付加される。これにより、凝集塊6の分離能力が更に向上されるため、検出対象を更に高感度且つ高精度に定量できる。
<第3実施形態>
図12は、本発明の第3実施形態に係る検査装置10Bを構成する磁石80Bを示す図である。図13は図12のXIII−XIII線断面図であり、図14は図12のXIV−XIV線断面図である。本実施形態は、磁石80Bの配置において第1実施形態と異なる。
即ち、磁石80Bは、移動路23の側壁236に固着され、磁石80Bの横方に反応容器71が設けられる。このように設置された磁石80Bは、測光部61から発射される光の光路と同じ高さに位置し、本実施形態では光路の上下に亘って位置する。ただし、図14に示されるように、磁石80Bは光路を塞ぐ位置を除いて設けられており、本実施形態では光源63の光発射部位を被覆していない。
図15に示されるように、検査装置10Bによれば、反応容器71の内部に底面713の横方に位置する磁石80から磁力が付加され続けているため、検出対象の量に依存した速度で形成された凝集塊6は、順次側面711へと堆積する。この堆積物は、光源63から発射された光の透過を著しく阻害するため、堆積物の量に応じて測光部61に到達する光の量が低下する。つまり、前記実施形態と異なり、検体中の検出対象の量の増減に応じて、透過光量が増減することになる。
[作用効果]
本発明の第3実施形態によれば、第1実施形態に加え、以下のような作用効果が得られる。
光路と同じ高さに磁石80Bを設けたので、反応容器71内で形成された凝集塊6は、光路を塞ぐように側面711に堆積する。これにより、測光部61で検出される透過光量は、凝集塊6の堆積量に依存して低下するため、検出対象4の存在量を反映したものになる。よって、検出対象を高感度に定量できる。
<第4実施形態>
図16は、本発明の第4実施形態に係る検査装置10Cの概略構成図である。図17は、図16の検査装置10Cを構成する部材の位置関係を示す図である。本実施形態は、試薬導入系40Cの構成において前記実施形態と異なる。
即ち、試薬導入系40Cは、回転可能な円板状の第2試薬テーブル41’を更に備え、この第2試薬テーブル41’上には第2試薬チューブ47’及び第2洗浄液チューブ48’が載置されている。また、試薬導入系40Cは、第2試薬チューブ47’内の第2の試薬を反応容器71内に供給する第2試薬導入部43’、及び反応容器71内の物体を撹拌する第2撹拌機構45’を更に備える。この第2試薬導入部43’は回転可能な第2試薬ピペット機構431’を有し、この第2試薬ピペット機構431’には第2試薬ノズル433’が設けられている。また、第2撹拌機構45’は第2伸縮軸451’を有し、この第2伸縮軸451’には第2撹拌棒453’が設けられている。
第2試薬テーブル41’の回転により第2試薬チューブ47’が第2試薬ピペット機構431’の下方に移動すると、この第2試薬チューブ47’内に第2試薬ノズル433’が挿入され、第2試薬ピペット機構431’の吸引圧により第2の試薬が第2試薬ノズル433’へと吸引される。続いて、第2試薬ピペット機構431’が反応装置20側へと回転すると、下方に位置する反応容器71内へと第2試薬ピペット機構431’の排出圧により第2の試薬が供給される。その後、回転テーブル25が回転して反応容器71を第2撹拌棒453’の下方に位置する。ここで、第2撹拌棒453’が反応容器71内を撹拌することで、検体、第1の試薬及び第2の試薬が混合される。
なお、検体、第1の試薬、及び第2の試薬の導入順序は、特に限定されない。
[第2の試薬]
第2試薬チューブ47’内に収容される第2の試薬は、第2の結合物を含有する。この第2の結合物は、有電荷又は親水性の第2の物質と検出対象に対する第2の親和性物質とが結合したものである。各成分について説明する。
(第2の物質)
有電荷の第2の物質は、例えば電荷を有する高分子化合物であり、ポリアニオン又はポリカチオンであることが好ましい。ポリアニオンとは複数のアニオン基を有する物質を意味し、ポリカチオンとは複数のカチオン基を有する物質を意味する。ポリアニオンの例として、DNA及びRNA等の核酸が挙げられる。これらの核酸は、核酸骨恪に沿って複数個のホスホジエステル基が存在することにより、ポリアニオンの性質を有する。また、ポリアニオンには、多数のカルボン酸官能基を含むポリペプチド(グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸からなるポリペプチド)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、及びアクリル酸やメタクリル酸を重合成分として含有するポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、及びヘパリン等の多糖等も含まれる。一方、ポリカチオンの例としては、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、ポリアルキルアミン、ポリエチレンイミンやポリプロピルエチレンイミン等が挙げられる。なお、ポリアニオン(カルボキシル基)やポリカチオン(アミノ基)の官能基数は、25個以上が好ましい。
親水性の第2の物質は、例えば水溶性の高分子化合物であり、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のエーテル結合を含有する高分子、ポリビニルアルコール等のアルコール性水酸基を含有する高分子、デキストラン、シクロデキストリン、アガロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性多糖類等が挙げられる。
これら有電荷又は親水性の物質は、高分子鎖の中又は末端に、第2の親和性物質を結合させるための官能基等を有していてもよい。
(第2の親和性物質)
第2の親和性物質は、第1の親和性物質とは異なる部位において、第1の親和性物質と同時に検出対象に結合できるものである。第1の親和性物質及び第2の親和性物質は、例えば、検出対象の異なる抗原決定基を認識するモノクローナル抗体であってよい。
[作製方法]
第2の結合物は、第2の物質と第2の親和性物質とを直接又は間接に結合することによって作製する。特に限定されないが、例えば、第2の物質側及び第2の親和性物質(例えば、第2の抗体)側の双方に、互いに親和性の物質(例えば、アビジン及びビオチン、グルタチオン及びグルタチオンSトランスフェラーゼ)を結合させ、これら物質を介して第2の物質及び第2の親和性物質を間接的に結合させる。
第2の物質と第2の親和性物質とを直接的に結合させる場合、官能基を介して結合させてもよく、例えば、官能基を用いる場合、ゴッシュらの方法(Ghosh et al:Bioconjugate Chem.、 1、 71−76、1990)のマレイミド−チオールカップリングに従って結合できる。具体的には、以下の2つの方法が挙げられる。
第1の方法では、まず、核酸の5’末端にメルカプト基(別名、スルフヒドリル基)を導入する一方、抗体に6−マレイミドヘキサノイックアシッドスクシンイミドエステル(例えば、「EMCS(商品名)」(同仁化学研究所社製))を反応させてマレイミド基を導入する。次に、これら2種の物質をメルカプト基及びマレイミド基を介して結合させる。
第2の方法では、まず、第1の方法と同様にして核酸の5’末端にメルカプト基を導入し、このメルカプト基に更にホモ二官能性試薬であるN,N−1,2−フェニレンジマレイミドと反応させることによって核酸の5’末端にマレイミド基を導入する一方、抗体にメルカプト基を導入する。次に、これら2種の物質をメルカプト基及びマレイミド基を介して結合させる。
この他に、核酸をタンパク質に導入する方法としては、例えば、Nucleic Acids Research 第15巻5275頁(1987年)及びNucleic Acids Research 第16巻3671頁(1988年)に記載された方法が知られている。これらの技術は核酸と抗体の結合に応用できる。
Nucleic Acids Research 第16巻3671頁(1988年)によると、まず、オリゴヌクレオチドを、シスタミン、カルボジイミド及び1−メチルイミダゾールと反応させることによって、オリゴヌクレオチドの5’末端の水酸基にメルカプト基を導入する。メルカプト基を導入したオリゴヌクレオチドを精製した後、ジチオトレイトールを用いて還元し、この後に2、2’−ジピリジルジスルフィドを加えることによってオリゴヌクレオチドの5’末端にジスルフィド結合を介してピリジル基を導入する。一方、タンパク質に対しては、イミノチアレンを反応させてメルカプト基を導入しておく。これらピリジルジスルフィド基を導入したオリゴヌクレオチドとメルカプト基を導入したタンパク質を混合し、ピリジル基とメルカプト基を特異的に反応させてタンパク質とオリゴヌクレオチドを結合させる。
Nulcleic Acids Reseach 第15巻5275頁(1987年)によると、まず、オリゴヌクレオチドの3’末端にアミノ基を導入しておき、ホモ二官能性試薬であるジチオ−ビス−プロピオニックアシッド−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(略称:ジチオ−ビス−プロピオニル−NHS)を反応させる。反応後、ジチオトレイトールを添加することによりジチオ−ビス−プロピオニル−NHS分子中のジスルフィド結合を還元して、オリゴヌクレオチドの3’末端にメルカプト基を導入する。タンパク質の処理については、特開平5−48100号公報に示すようなヘテロ二官能性架橋剤が用いられる。まず、タンパク質中の官能基(例えば、アミノ基)と反応しうる第1の反応性基(スクシンイミド基)、及びメルカプト基と反応しうる第2の反応性基(例えば、マレイミド基等)を有するヘテロ二官能性架橋剤と、タンパク質を反応させることにより、タンパク質に第2の反応性基を導入し、予め活性化されたタンパク試薬とする。このようにして得られたタンパク試薬をチオール化ポリヌクレオチドのメルカプト基へ共有結合させる。
核酸以外のポリアニオンやポリカチオンを使用する場合にも、これらの末端等にメルカプト基を導入することで、上記と同様の操作で第2の結合物を作製できる。
以上の第2の結合物を、第1の結合物及び検体と混合し、この混合物を熱応答性ポリマーが凝集する条件下におく。すると、検出対象が存在する場合には、熱応答性ポリマーが第2の結合物中の電荷によって凝集阻害されて分散する一方、検出対象が存在しない場合には熱応答性ポリマーが凝集阻害されず凝集することになる。この現象を、図18〜図20を参照しながら説明する。
図18に示されるように、第2の結合物90は負電荷を有する第2の物質91を含み、この第2の物質91は検出対象4に対する第2の抗体93に結合されている。そして、第1の抗体3及び第2の抗体93は、検出対象4の異なる部位において、同時に検出対象4に結合できる。
第1の結合物1、第2の結合物90及び検体の混合物を所定条件下におくと、検出対象が存在する場合には、熱応答性ポリマー2が第2の結合物90中の電荷によって凝集阻害されて分散する(図19)。ここで、第1の結合物1の凝集阻害の程度は、前述の実施形態よりも大きい。
一方、検出対象4が存在しない場合には、熱応答性ポリマー2が凝集阻害されず凝集し、凝集塊6が多量に形成されることになる(図20)。
[作用効果]
本発明の第4実施形態によれば、第1実施形態に加え、以下のような作用効果が得られる。
検出対象4が存在すると、この検出対象4に第1の抗体3及び第2の抗体93が結合するため、第1の抗体3に結合した熱応答性ポリマー2と、第2の抗体に結合した第2の物質91が接近する。これにより、有電荷部分又は親水性部分が熱応答性ポリマー2の近傍に配置されるため、熱に応答した熱応答性ポリマー2の凝集が阻害される。従って、凝集塊6による透過光量の変化を測定することで、検出対象4を定量できる。
また、凝集阻害は、第2の物質91の有電荷部分又は親水性部分に依存し、検出対象種への依存の程度が大幅に低下する。このため、あらゆる検出対象の検出又は定量を行うことができ、確実性及び汎用性を向上できる。
<変形例>
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、図21〜23に示されるように、磁石は、任意の磁極配置及び個数で構成されてよい。ただし、いずれの構成においても、両端における磁極配置が互いに反対であることが好ましい。
また、磁石の形状も特に限定されず、前記実施形態では断面平板状としたが、図24に示されるように、コの字状であってもよい。ただし、いずれの断面形状であっても、磁石は、光源63から発射される光の光路を塞ぐ位置を除いて設けるべきである。
前記実施形態では、磁場形成手段として、永久磁石を用いたが、磁場を形成できる限りにおいてこれに限られず、電磁石等であってよい。また、前記実施形態では、永久磁石を移動路に固着したが、種々の方向に移動できるよう構成してもよい。
また、前記実施形態では、熱応答性ポリマーを使用したが、これに限られず、光、酸、塩基、pH、電気等の様々な物理的あるいは化学的信号に応じて凝集する刺激応答性ポリマーを使用してもよい。熱以外の刺激を採用する場合、前記実施形態で使用した流体供給部213に替わる刺激付与装置を設ける必要がある。
前記実施形態では、移動路23を円環状の循環路としたが、これに限られず、任意形状の循環路又は非循環路としてもよい。
また、前記実施形態では、図1に示される試薬を用いた検査手順のみ記載したが、これに限られず、あらゆる系を用いて検査を行ってよい。
本発明の一実施形態に係る検査装置において使用される試薬の概略構成図である。 図1の試薬の使用状態を示す模式図である。 図1の試薬の使用状態を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る検査装置の概略構成図である。 図4における反応容器の全体斜視図である。 図4の一部分解斜視図である。 前記実施形態に係る検査装置を構成する磁場形成手段の全体斜視図である。 前記実施形態に係る検査装置を構成する部材の位置関係を示す図である。 図7のIX−IX線断面図である。 前記実施形態に係る検査装置の使用状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る検査装置を構成する磁場形成手段を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る検査装置を構成する磁場形成手段を示す図である。 図12のXIII−XIII線断面図である。 図12のXIV−XIV線断面図である。 前記実施形態に係る検査装置の使用状態を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る検査装置10Cの概略構成図である。 前記実施形態に係る検査装置を構成する部材の位置関係を示す図である。 前記実施形態に係る検査装置において使用される試薬の概略構成図である。 図18の試薬の使用状態を示す模式図である。 図18の試薬の使用状態を示す模式図である。 本発明に係る検査装置を構成する磁場形成手段の一変形例を示す図である。 本発明に係る検査装置を構成する磁場形成手段の別の変形例を示す図である。 本発明に係る検査装置を構成する磁場形成手段の別の変形例を示す図である。 本発明に係る検査装置を構成する磁場形成手段の別の変形例を示す図である。 従来例に係る検査方法のフローチャートである。
符号の説明
10、10A、10B、10C 検査装置
20 反応装置
23 移動路
231 検体導入位置(導入位置)
233 第1試薬導入位置(導入位置)
235 除去位置
237 検出位置
30 検体導入系(導入手段)
40 第1試薬導入系(導入手段)
40’ 第2試薬導入系(導入手段)
50 洗浄機構(洗浄手段)
60 透過光測定系(発射検出手段)
71 反応容器
80、80A、80B 磁石(磁場形成手段)

Claims (9)

  1. 検体を検査する検査装置であって、
    反応容器が移動する移動路と、この移動路の導入位置に位置する前記反応容器内に検体及び検査試薬を導入する導入手段と、前記移動路の除去位置に位置する前記反応容器内の物体を除去する除去手段と、前記移動路に磁場を形成する磁場形成手段と、を備え、
    前記移動路は、前記導入位置及び前記除去位置を含む循環路を形成し、
    前記磁場形成手段は、前記導入位置の下流であり且つ前記循環路の前記除去位置及びその近傍を除く略すべての位置に設けられている検査装置。
  2. 前記磁場形成手段は、前記移動路に固着されている請求項1記載の検査装置。
  3. 前記磁場形成手段は、前記導入位置の下流であり且つ前記循環路の前記除去位置及びその近傍を除くエリア内で、互いに所定間隔をあけて設けられている請求項1又は2記載の検査装置。
  4. 前記所定間隔をあけて隣接する磁場形成手段は、互いに同一の磁極配置を有する請求項3記載の検査装置。
  5. 前記除去位置の両側に位置する前記磁場形成手段は、互いに反対の磁極配置を有する請求項1から4いずれか記載の検査装置。
  6. 前記移動路の検出位置に位置する前記反応容器に光を発射し、前記反応容器を透過した光を検出する発射検出手段を更に備え、
    前記磁場形成手段は、光路を塞ぐ位置を除いて設けられている請求項1から5いずれか記載の検査装置。
  7. 前記磁場形成手段は、前記光路よりも下方に位置する請求項6記載の検査装置。
  8. 前記磁場形成手段は、前記光路と略同じ高さに位置する請求項6記載の検査装置。
  9. 前記発射検出手段は、各反応容器について複数回の検出を行う請求項6から8いずれか記載の検査装置。
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