JPH04271823A - セル内液体の撹拌装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は血液凝固能検査装置や免
疫測定等の生物試料液中の成分を分析する装置に適用さ
れる装置のセル内液体の撹拌装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば一例として血液凝固能検査装置で
は、透明試験管状のセル内に採取した血しょう（検体）
に試薬を注入して凝固反応を行わせ、凝固時間等が測定
されるが、この反応を促進させるとともに、測定精度を
向上するため、セル内の反応液を撹拌する必要がある。 このようなセル内の液体を撹拌する装置としては、セル
内に挿入した撹拌棒を回転あるいは振動させるもの、セ
ル内に磁化された棒状のスターラピースを入れてこれを
回転磁界により回転させるもの、あるいはセル内の底に
挿入したエアパイプにより空気を吹き込んで泡を上昇さ
せるもの等がある。ところが、セル毎に種々の検体や試
薬を注入する自動検査装置にこれらの装置を用いる場合
、セル内に入れた撹拌棒等を使い捨てにするか、洗浄し
て再使用しなければならないので、ランニングコストが
高くなったり、洗浄不足により次の撹拌時に汚染が生じ
たりする。

【０００３】そこで、従来、汚染が生じないような種々
の撹拌装置が提案されている。例えば、特開昭６２−３
６１８２号公報に示すように、容器内に入れた磁性ビー
ズを外部の磁石装置の駆動による振動磁界により水平移
動させるもの、あるいは特開昭６２−１３３３５４号公
報に示すように、強磁性化されたビーズをセル内に入れ
てこのセルを、異極を交互に配列した複数の磁石上を移
動させることによりビーズを転動させるようにしたもの
等がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者で
は磁石装置を駆動するモータ等の特別な動力源が必要で
あり、後者ではビーズが転動するだけであるから撹拌効
率が悪いうえ、ビーズを強制的に着磁しなければならな
いので高価になるという問題がある。本発明はかかる問
題点を解決するのを課題とし、撹拌専用の特別な駆動装
置が不要で、効率良く撹拌でき、しかも安価なセル内液
体の撹拌装置を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
、本発明は、同極が同一方向を向くように放射状に配設
した複数の磁石と、被撹拌液体が注入されるセルと、該
セル内に収容された磁性ビーズと、前記セルを保持する
とともに、当該セルの液面近傍の側面を前記磁石に対向
させつつ、当該磁石に沿ってセルを回転移動させるター
ンテーブルとを備えたものである。

【０００６】

【作用】前記構成によれば、移動手段によりセル又は磁
石を移動させると、セルと各磁石は互いに接近したり、
離れたりしながら相対的に移動する。セルが磁石に接近
すると、セル内のビーズは当該磁石に吸引されて上昇す
る。そして、セルが磁石から離れるにつれ吸引力が弱く
なり、セルが磁石と磁石の間に位置すると、各磁石の吸
引作用が相殺されてセル内のビーズは重力により底に向
かって降下する。このビーズの上下運動がセル又は磁石
の移動に伴って繰り返されることにより、セル内の試薬
が撹拌される。

【０００７】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面に従って説明す
る。図２は、本発明に係る装置を備えた血液凝固能自動
検査装置１を示し、この装置１は、ベース２に試薬ター
ンテーブル３と、反応ターンテーブル４と、電磁誘導加
熱装置５と、先端にノズル６を有するノズルアーム７と
を有している。試薬ターンテーブル３には、平面形状が
扇形の複数の試薬ボトル８が環状に配列されて載置され
ている。各試薬ボトル８には、血液凝固能検査用の異な
った試薬がそれぞれ収容され、約１５℃に冷蔵保存され
ている。また、試薬ターンテーブル３の外周には、複数
の挿入穴９ａを有する環状のインキュベータ９が載置さ
れている。このインキュベータ９はヒータにより約３７
℃に保持されている。

【０００８】反応ターンテーブル４には、試験管状の透
明容器であるセル１１を保持する複数のセルホルダ１２
が周方向に列設されている。反応ターンテーブル４の周
囲のベース２には、後述する検体分注装置３０と光学測
定装置６０の間の範囲に亙って、同極（Ｎ極）が反応タ
ーンテーブル４の中心に向かうように放射状に複数の磁
石１３が一定間隔で埋設されている。これらの磁石１３
は、図１（Ａ）に示すように、反応ターンテーブル４に
保持されたセル１１の液面近傍の側面と対向するように
配列されている。

【０００９】反応ターンテーブル４の左側には、セルケ
ース２１に保持されたセル１１を反応ターンテーブル４
に供給するセル供給装置２０が設けられている。また、
反応ターンテーブル４の前方には、検体分注装置３０が
設けられている。この検体分注装置３０は、図示しない
検体吸引ノズルを備え、検体ホルダ３２に保持された検
体容器３３内の検体を反応ターンテーブル４のセルホル
ダ１２に保持されたセル１１内に分注するようになって
いる。前記セル供給装置２０と検体分注装置３０との間
には、供給されたセル１１内に磁性体からなる撹拌用ビ
ーズ５１を投入するビーズ供給装置５０が設けられてい
る。なお、６０は、血液凝固を測定する光学測定装置で
ある。

【００１０】電磁誘導加熱装置５は、前記試薬ターンテ
ーブル３と反応ターンテーブル４の間に設けられ、その
加熱コイル内に挿入されるノズル６を電磁誘導作用によ
り発熱させるようになっている。ノズルアーム７は、ベ
ース２に軸７ａを中心に回動かつ昇降可能に設けられる
とともに、先端のノズル６が前記試薬ターンテーブル３
の試薬ボトル８の口、インキュベータ９の挿入穴９ａ、
反応ターンテーブル４のセル１１及び誘導加熱装置５の
加熱コイル内に抜脱して、試薬ボトル８内の試薬を吸引
して加熱し、さらに当該試薬をセル１１内に注入可能に
なっている。

【００１１】以上の構成からなる血液凝固能自動検査装
置１は、各部分が所定の動作を行うように、マイクロコ
ンピュータにより制御される。以下、その動作を説明す
る。セル供給装置２０によりセルケース２１内の一個の
セル１１が反応ターンテーブル４のセルホルダ１２に供
給されると、反応ターンテーブル４が図中反時計回りに
所定角度回動し、ここで、検体分注装置３０により当該
セル１１内に検体が分注される。この後、反応ターンテ
ーブル４が時計周りに所定角度回動してビーズ供給装置
５０により当該セル１１内にビーズ５１が投入されると
同時に、当該セル１１に隣接するセルホルダ１２に新た
なセル１１が供給される。この動作が繰り返されること
により、反応ターンテーブル４のセルホルダ１２に順次
セル１１が供給されて当該セル１１に検体が分注されて
ゆく。

【００１２】一方、ノズルアーム７の先端のノズル６は
、予めインキュベータ９の挿入穴９ａに挿入されて３７
℃に加温されている。装置１がスタートすると、ノズル
６は、ノズルアーム７の動作により試薬ボトル８内の１
５℃に冷蔵された試薬を所要量だけ吸引し、その保有熱
により試薬を加熱すると同時に、試薬により冷却されて
αだけ温度が低下する。この後、ノズル６はノズルアー
ム７の動作により、誘導加熱装置５の加熱コイル内に所
定時間挿入され、試薬とともに３７℃に加熱される。 続いて、ノズルアーム７の動作により、ノズル６内の試
薬が反応ターンテーブル４のセル１１内に注入され、試
薬と検体との凝固前処理反応が行われる。次に、ノズル
アーム７の動作によりノズル６はインキュベータ９の挿
入穴９ａに戻されて３７℃に保温される。

【００１３】セル１１内の検体及び試薬は、前述のセル
供給動作，検体分注動作及びビーズ供給動作のために反
応ターンテーブル４が回動する毎に、セル１１内のビー
ズ５１とベース２に埋設された磁石１３との作用により
撹拌される。すなわち、反応ターンテーブル４の回動に
より、反応ターンテーブル４上のセル１１は磁石１３に
接近したり離れたりしながら移動する。図１（Ｂ）に示
すように、あるセル１１が最寄りの磁石１３′に接近し
たとすると、当該セル１１内のビーズ５１は磁石１３′
に吸引されて液面近傍まで上昇する。セル１１が同図中
左方に移動して磁石１３′から離れてゆくにつれて吸引
力が弱くなり、隣接する磁石１３″との中間に位置する
と、両磁石１３′，１３″の吸引作用が相殺される結果
、ビーズ５１は重力により底に向かって降下する。そし
て、セル１１がさらに左方に移動して磁石１３″に接近
すると、当該磁石１３″に吸引されて再び上昇する。 このビーズ５１の上下運動により、セル１１内の検体及
び試薬は効率よく撹拌される。このようにしてセル内反
応液が撹拌されながら、セル１１は図示しない適宜機構
により光学測定装置６０に移動され、凝固時間が計測さ
れる。

【００１４】なお、前記実施例では、装置の構造上、セ
ル１１をターンテーブル４に、磁石１３をベース２に設
けているが、これとは逆に、磁石をターンテーブルに埋
設してセルをベースに載置するようにしてもよいし、円
形ターンテーブルの外周に環状のターンテーブルを設け
て一方のターンテーブルに磁石を、他方のターンテーブ
ルにセルを設けるようにしてもよい。また、移動手段は
前記実施例のターンテーブルのような回転運動をするも
のに限らず、直線運動を行なうものとしてもよい。

【００１５】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、セルと各磁石とが互いに接近したり離れたり
して相対的に移動する間に、当該セル内の磁性ビーズが
上下運動するので、セル内の被撹拌液体は効率よく撹拌
される。また、セル又は磁石を移動させるだけでセル内
の液体が撹拌されるので、各セル毎に専用の撹拌機構を
設ける必要がなく、装置が小型化する。さらに、セル内
のビーズは磁石に吸引されて上昇し、自重によって降下
するので、予め強制的に着磁化しておく必要はなく、磁
性材料をそのまま使用すればよいため、安価である等の
効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　（Ａ）は本発明に係る撹拌装置の断面図、
（Ｂ）は撹拌状態の説明図である。

【図２】　　本発明に係る装置を備えた血液凝固能検査
装置の平面図である。

【符号の説明】

４…ターンテーブル（移動手段）、　　１１…セル、１
３…磁石、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　５１…ビーズ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　同極が同一方向を向くように所定間隔
   で列設した複数の磁石と、被撹拌液体が注入されるセル
   と、該セル内に収容された磁性ビーズと、前記セルの液
   面近傍の側面と前記磁石とが対向しつつ相対的に移動す
   るように、セル又は磁石を移動させる移動手段とを備え
   たことを特徴とするセル内液体の撹拌装置。