JP5213730B2 - 調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、干渉計の調整方法に関する。
従来、対象物の位置を計測する計測装置としてレーザ干渉計(以下、「干渉計」と称する)が使用され、かかる干渉計の1つとして原点を検出する機能(原点検出機能)を備えた干渉計が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示された干渉計は、波長及び干渉性が異なる2つの光源からの光を同じ光軸上に重ね合わせて計測光路及び参照光路に導き、干渉性の高い光源からの光による干渉信号と干渉性の低い光源からの光による干渉信号とを取得する。そして、干渉性の低い光源からの光による干渉信号の振幅が所定値(基準)以上である範囲において、双方の干渉信号の位相が一致する(即ち、双方の干渉信号の位相差が0となる)点を原点として検出している。
特開2007−033318号公報
しかしながら、特許文献1に開示された干渉計は、原点検出に関して、理想的な条件下では高い再現性を実現することができるが、実環境において高い再現性を実現しているとは言い難い。実際の干渉計では、計測光路における光の硝材通過距離(光が硝材を通過する距離)と参照光路における光の硝材通過距離とが異なり、かかる硝材の屈折率は光の波長に依存するため、原点(原点位置)も波長に依存してしまうからである。
例えば、レーザダイオードを光源とする干渉計を長期間使用する場合には、光源を交換する必要がある。この際、原点位置に波長依存性があると、光源の交換によって光源からの光の波長が変化した場合に、原点位置が変動してしまう。
そこで、本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、干渉計の原点の検出に関して、光源からの光の波長が変化した場合にも(実環境においても)、高い再現性を実現することができる技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の側面としての調整方法は、第1の干渉性を有して第1の波長の光を射出する第1の光源と、前記第1の干渉性よりも低い第2の干渉性を有して前記第1の波長と異なる第2の波長の光を射出する第2の光源とを備え、前記第2の光源からの光による第2の干渉信号の振幅が基準以上であり、且つ、前記第1の光源からの光による第1の干渉信号と前記第2の光源からの光による第2の干渉信号との位相差が0となる位置を原点とする干渉計の調整方法であって、前記第1の波長がλ1、前記第2の波長がλ2である場合における原点に対する前記第2の干渉信号の振幅が最大となる位置の相対位置Dを求めて、パラメータの値PをP=D/λ2(λ2−λ1)の式に従って算出する第1の算出ステップと、前記第1の算出ステップで算出されたパラメータの値Pに基づいて、前記第1の波長がλ1からλ1’、前記第2の波長がλ2からλ2’に変化した場合における前記原点の移動量BをB=P・(λ・λ−λ1・λ2)の式に従って算出する第2の算出ステップと、前記第2の算出ステップで算出された前記原点の移動量Bに基づいて、前記第1の波長がλ1’、前記第2の波長がλ2’である場合における原点を決定する決定ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、干渉計の原点の検出に関して、光源からの光の波長が変化した場合にも(実環境においても)、高い再現性を実現することができる技術を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、干渉計1の構成を示す概略ブロック図である。干渉計1は、対象物の位置を計測する計測装置であって、原点を検出する機能(原点検出機能)を備えている。干渉計1は、例えば、マイケルソン型のレーザ干渉計として具現化される。
干渉計1は、原点検出機能を実現するために、第1の干渉性を有して第1の波長の光を射出する第1の光源102と、第1の干渉性よりも低い第2の干渉性を有して第1の波長と異なる第2の波長の光を射出する第2の光源104とを有する。また、干渉計1は、ダイクロミックミラー106と、偏光ビームスプリッタ108と、1/4波長板110と、ターゲットミラー112とを有する。更に、干渉計1は、1/4波長板114と、リファレンスミラー116と、ダイクロミックミラー118と、検出部120及び122と、制御部124とを有する。
第1の光源102及び第2の光源104から射出された光は、ダイクロミックミラー106で合成され、偏光ビームスプリッタ108に導かれる。偏光ビームスプリッタ108は、例えば、反射面に平行な偏光成分の光を透過し、反射面に垂直な偏光成分の光を反射して、入射光を2つの光に分離する機能を有する。
偏光ビームスプリッタ108を透過した光は、1/4波長板110を介して、ターゲットミラー112に入射する。ターゲットミラー112で反射した光(以下、「被検光」とする)は、1/4波長板110を介して、偏光ビームスプリッタ108に戻る。
一方、偏光ビームスプリッタ108で反射した光は、1/4波長板114を介して、リファレンスミラー116に入射する。リファレンスミラー116で反射した光(以下、「参照光」とする)は、1/4波長板114を介して、偏光ビームスプリッタ108に戻る。
被検光及び参照光は、1/4波長板110及び1/4波長板114のそれぞれの作用によって偏光方向が90度回転し、偏光ビームスプリッタ108における透過と反射との関係が反転する。従って、被検光及び参照光は、偏光ビームスプリッタ108で再び合成されて互いに干渉し、ダイクロミックミラー118に導かれる。
ダイクロミックミラー118は、第1の光源102からの波長λ1の光による干渉光と第2の光源104からの波長λ2の光による干渉光とを分離し、例えば、波長λ1の光による干渉光を検出部120に、波長λ2の光による干渉光を検出部122に導く。検出部120及び122は、干渉光を撮像する撮像素子(CCDなど)を含み、第1の光源102からの光による干渉信号(第1の干渉信号)及び第2の光源104からの光による干渉信号(第2の干渉信号)を検出(取得)する。
制御部124は、CPUやメモリを含み、干渉計1の全体(動作)を制御する。本実施形態では、制御部124は、対象物の位置の計測に関する動作(処理)に加えて、干渉計1における原点の検出に関する動作(処理)を制御する。例えば、制御部124は、検出部120及び122で検出された干渉信号に基づいて、第2の干渉信号の振幅が基準以上であり、且つ、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置を干渉計1における原点とする。また、制御部124は、後述するように、第1の光源102及び第2の光源104からの光の波長が変化した場合に、干渉計1における原点を補正して干渉計1を調整する。
干渉計1が理想的な干渉計である場合、ターゲットミラー112で反射した被検光の光路(被検光路)とリファレンスミラー116で反射した参照光の光路(参照光路)とは同等である。従って、ターゲットミラー112と偏光ビームスプリッタ108との間隔とリファレンスミラー116と偏光ビームスプリッタ108との間隔とが等しい位置(点)において、第1の干渉信号及び第2の干渉信号は最大値(位相差が0)となる。この際、ターゲットミラー112と偏光ビームスプリッタ108との間隔は、光源からの光の波長にかかわらず、一定値となるはずである。
しかしながら、干渉計1において、実際に使用される光学素子などには公差が含まれているため、被検光路に含まれる硝材の厚さと参照光路に含まれる硝材の厚さとは必ずしも同一とはならない。例えば、図2に示すように、偏光ビームスプリッタ108を構成する2つの光学素子108a及び108bの接合(貼り合わせ)に誤差がある場合を考える。この場合、偏光ビームスプリッタ108で反射する光の硝材(光学素子108a)中の光路長OLaと偏光ビームスプリッタ108を透過する光の硝材(光学素子108b)中の光路長OLbとは異なる長さになる。同様な非対称性は、ミラーにコーナーキューブを用いる場合や光路中にレンズなどの光学素子を配置する場合にも生じる。図2は、干渉計1に実際に使用される光学素子に含まれる公差の一例を示す図である。
このような光学素子に含まれる公差に起因する被検光路の光路長の変動を、図1では、ダミー硝材(即ち、ターゲットミラー112で反射した被検光の光路中の余分な硝材)DLMとして示す。また、第1の干渉信号及び第2の干渉信号において、特定の位置、例えば、位相が一致して位相差が0となる位置(点)では、図1に示すように、ダミー硝材DLMに対応する空気層ALが参照光路に含まれているとみなすことができる。
ここで、硝材の屈折率Nは、以下の式1で与えられるものと仮定する。なお、式1において、a、b及びcは定数であり、λは硝材に入射する光の波長である。
N=aλ+bλ+c ・・・(式1)
ダミー硝材DLMの厚さLgに対して、第1の光源102からの波長λ1の光による第1の干渉信号と第2の光源104からの波長λ2の光による第2の干渉信号との位相差が0となるための空間層ALの厚さLaは、以下の式2で与えられる。
La=Lg(c−aλ1・λ2) ・・・(式2)
従って、第1の光源102からの光の波長がλ1からλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2からλ2’に変化した場合、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差を0にするための空気層ALの厚さLaの変化ΔLaは、以下の式3で与えられる。換言すれば、光源の交換などに起因して光源から射出される光の波長が変化した場合、干渉計1における原点(原点位置)は、以下の式3に従って変動(移動)することになる。
ΔLa=aLg(λ1・λ2−λ1’・λ2’) ・・・(式3)
なお、光源からの光の波長は、一般的に、既知であり、また、波長計で測定することも可能である。従って、式3を参照するに、aLgがわかれば、光源からの光の波長が変化した場合の原点の移動量を算出することができ、かかる原点の移動量を用いて原点(原点位置)を補正(調整)することが可能である。
一方、第2の干渉信号は、第2の光源104からの光の波長近傍における第1の干渉信号との位相差が0となる位置(点)で振幅が最大となる。この場合、ダミー硝材DLMの厚さLgに対応する空気層ALの厚さLa’は、以下の式4で与えられる。
La’=Lg(c−aλ2) ・・・(式4)
従って、aLgは、以下の式5に従って決定することができる。
aLg=(La’−La)/λ2(λ2−λ1) ・・・(式5)
また、第1の干渉信号と第2の干渉信号における等位相点の差(即ち、La’−La)をDとし、aLaをパラメータの値Pとすると、以下の式6で表される。
P=D/λ2(λ2−λ1) ・・・(式6)
従って、第1の光源102からの光の波長がλ1からλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2からλ2’に変化した場合における原点の移動量Bは、以下の式7で表される。
B=P・(λ1・λ2−λ1’・λ2’) ・・・(式7)
図3を参照して、干渉計1における原点の検出動作(即ち、原点の決定動作)について説明する。但し、ここでは、第2の干渉信号の振幅が基準以上であり、且つ、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置を干渉計1における原点として検出しているものとする。そして、第1の光源102からの光の波長がλ1からλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2からλ2’に変化した場合の原点の検出動作について詳細に説明する。また、かかる検出動作は、制御部124が干渉計1の各部を統括的に制御することで実行される。
ステップS302(第1の算出ステップ)において、制御部124は、パラメータの値Pを算出する。具体的には、まず、制御部124は、第1の光源102からの光の波長がλ1、第2の光源104からの光の波長がλ2である場合(即ち、光源の波長が変化する前)に、検出部120及び122で検出された第1の干渉信号及び第2の干渉信号を取得する。次に、制御部124は、第1の光源102からの光の波長がλ1、第2の光源104からの光の波長がλ2である場合における原点に対する第2の干渉信号の振幅が最大となる位置の相対位置Dを求める。次いで、制御部124は、上述したように、P=D/λ2(λ2−λ1)の式に従って、パラメータの値Pを算出する。
ステップS304(第2の算出ステップ)において、制御部124は、第1の光源102からの光の波長がλ1からλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2からλ2’に変化した場合における原点の移動量Bを算出する。具体的には、制御部124は、上述したように、ステップS302で算出したパラメータの値Pに基づいて、B=P・(λ1・λ2−λ1’・λ2’)の式に従って、原点の移動量Bを算出する。
ステップS306(決定ステップ)において、制御部124は、ステップS304で算出した原点の移動量Bに基づいて、第1の光源102からの光の波長がλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2’である場合における原点を決定する。具体的には、まず、制御部124は、第1の光源102からの光の波長がλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2’である場合における第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置を求める。そして、制御部124は、求めた位置から原点の移動量Bを引いた位置を原点として決定する。
このように、干渉計1においては、第1の光源102からの光の波長がλ1からλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2からλ2’に変化した場合(例えば、光源を交換した場合)に、干渉計1における原点を補正(調整)することができる。従って、干渉計の原点の検出に関して、光源からの光の波長が変化した場合にも(実環境においても)、高い再現性を実現することができる。
なお、第1の光源102よりも低い干渉性を有する第2の光源104からの光による第2の干渉信号は、一般的に、精度を高めることが困難である。従って、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置を高精度に求めることが困難になることもある。換言すれば、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置を原点として決定すると、干渉計の原点の検出に関して、高い再現性を実現することができない可能性がある。
一方、第2の光源104よりも高い干渉性を有する第1の光源102からの光による第1の干渉信号を用いた場合には、高精度に位置を決定することが可能である。そこで、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置を原点として決定した際の原点における第1の干渉信号の位相Zを求める。そして、以降の原点の検出(決定)の際には、第1の干渉信号が位相Zとなる位置のうち第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置に最も近い位置を原点とする。これにより、干渉計の原点の検出に関して、高い再現性を実現することが可能となる。
このようにして原点を決定する際にも、光源からの光の波長が変化した場合には、干渉計1における原点(原点位置)が変動(移動)する。なお、第1の光源102からの光の波長がλ1からλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2からλ2’に変化した場合における原点の移動量(補正量)Eは、以下の式8で表される。
E=P・(λ1’−λ1)・(λ1’−λ2) ・・・(式8)
なお、光源からの光の波長は、一般的に、既知であり、また、波長計で測定することも可能である。従って、式8を参照するに、光源からの光の波長が変化した場合の原点の移動量を算出することができ、かかる原点の移動量を用いて原点(原点位置)を補正(調整)することが可能である。
図4を参照して、干渉計1における原点の検出動作(即ち、原点の決定動作)について説明する。但し、ここでは、初回に原点を決定する際に、第2の干渉信号の振幅が基準以上であり、且つ、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置を原点とすると共に、かかる原点における第1の干渉信号の位相Zを求めているものとする。そして、初回以降に原点を決定する際には、第1の干渉信号が位相Zとなる位置のうち第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置に最も近い点を干渉計1における原点とする。以下では、第1の光源102からの光の波長がλ1からλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2からλ2’に変化した場合の原点の検出動作について詳細に説明する。また、かかる検出動作は、制御部124が干渉計1の各部を統括的に制御することで実行される。
ステップS402(第1の算出ステップ)において、制御部124は、パラメータの値Pを算出する。具体的には、まず、制御部124は、第1の光源102からの光の波長がλ1、第2の光源104からの光の波長がλ2である場合(即ち、光源の波長が変化する前)に、検出部120及び122で検出された第1の干渉信号及び第2の干渉信号を取得する。次に、制御部124は、第1の光源102からの光の波長がλ1、第2の光源104からの光の波長がλ2である場合における原点に対する第2の干渉信号の振幅が最大となる位置の相対位置Dを求める。次いで、制御部124は、上述したように、P=D/λ2(λ2−λ1)の式に従って、パラメータの値Pを算出する。
ステップS404(第2の算出ステップ)において、制御部124は、第1の光源102からの光の波長がλ1からλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2からλ2’に変化した場合における原点の移動量Bを算出する。具体的には、制御部124は、上述したように、ステップS302で算出したパラメータの値Pに基づいて、B=P・(λ1・λ2−λ1’・λ2’)の式に従って、原点の移動量Bを算出する。
ステップS406(補正ステップ)において、制御部124は、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置を補正する。具体的には、制御部124は、ステップS404で算出した原点の移動量Bに基づいて、第1の光源102からの光の波長がλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2’である場合における第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置を補正する。
ステップS408(決定ステップ)において、制御部124は、第1の光源102からの光の波長がλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2’である場合における原点を決定する。具体的には、制御部124は、第1の干渉信号が位相Zとなる位置のうち、ステップS404で補正された位置に最も近い位置を第1の光源102からの光の波長がλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2’である場合における原点として決定する。
なお、ステップS408では、制御部124は、上述したように、ステップS402で算出したパラメータの値Pに基づいて、E=P・(λ1’−λ1)・(λ1’−λ2)の式に従って、補正量Eを算出してもよい。そして、第1の干渉信号が位相Z+Eとなる位置のうち、ステップS404で補正された位置に最も近い位置を第1の光源102からの光の波長がλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2’である場合における原点として決定してもよい。
このように、干渉計1においては、第1の光源102からの光の波長がλ1からλ1’、第2の光源104からの光の波長がλ2からλ2’に変化した場合(例えば、光源を交換した場合)に、干渉計1における原点を補正(調整)することができる。従って、干渉計の原点の検出に関して、光源からの光の波長が変化した場合にも(実環境においても)、高い再現性を実現することができる。
以下、本実施形態の干渉計1において、干渉計の原点の検出に関して、光源からの光の波長が変化した場合にも、高い再現性を実現することができることを実証するために本発明者が行った実験について説明する。
図5は、本発明者が行った実験環境を示す概略図である。かかる実験環境は、圧電素子(アクチュエータ)PEで往復駆動されるターゲットミラー112としての両面ミラーMの位置を計測する干渉計1及び基準干渉計で構成される。干渉計1の第1の光源102及び第2の光源104は3組準備し、干渉計1の光源を交換した際の原点(原点位置)の移動量を基準干渉計で計測した。
第1の光源102として公称波長850nmの光を射出する面発光型レーザダイオード(VCSEL)を使用し、第2の光源104として公称波長830nmの光を射出する大輝度LED(SLD)を使用した。なお、初期の第1の光源102及び第2の光源104のそれぞれから射出される光の実際の波長λ1及びλ2は、図6に示すように、849.3365nm及び826.3607nmであった。
実験では、初回に原点を決定する際に、第2の干渉信号の振幅が基準以上であり、且つ、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置を原点とすると共に、かかる原点における第1の干渉信号の位相Zを求めた。また、初回以降に原点を決定する際には、第1の干渉信号が位相Zとなる位置のうち第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置に最も近い点を干渉計1における原点とした。従って、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる点が移動した場合、原点(原点位置)は、第1の光源102からの光の波長の1/4の整数倍だけ変動することになる。
実験の具体的な手順は、以下の通りである。また、実験の結果を図6に示す。
まず、初期の第1の光源102及び第2の光源104のそれぞれから射出される光の実際の波長λ1及びλ2を測定し、パラメータの値Pを算出した。
次に、第1の光源102及び第2の光源104を交換し、同様に、1回目の交換後の第1の光源102及び第2の光源104のそれぞれから射出される光の実際の波長λ1’及びλ2’を測定してパラメータの値Pを算出した。なお、パラメータの値Pは、初期の第1の光源102及び第2の光源104に対しても算出しているため、これらを平均した値(平均P)を以後の計算では用いることにした。
次に、パラメータの値P(平均P)、波長λ1及びλ2、及び、波長λ1’及びλ2’を用いて、原点の移動量Bを算出した。また、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0になる位置と第1の干渉信号が位相Zとなる位置との間隔B’を求めた。
原点が移動しない場合には、移動量Bと間隔B’とが一致し、原点が移動する場合には、B−B’が原点の移動量を示すことになる。そこで、図6では、B−B’を「原点移動」の欄に示す。図6を参照するに、原点の移動は、第1の光源102からの光の波長の1/4のほぼ整数倍になっている。
原点の移動は、理想的には、第1の光源102からの光の波長の1/4の整数倍であるが、実際には、図6に示すように、多少の誤差を含む。これは、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置を求める際に、かなりの誤差が含まれてしまうからである。第1の干渉信号の位相差が特定の値(位相Z)となる位置を原点とすれば、上述した誤差は、原点を検出(決定)する際の再現性に影響を与えない。
但し、第1の干渉信号の位相は、信号周期ごとに繰り返されるため、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置が大きく変動した場合には、隣接する信号周期における第1の干渉信号の位相がZとなる位置を誤って認識することになる。なお、干渉計1によれば、第1の干渉信号と第2の干渉信号との位相差が0となる位置の変動(移動)を算出することが可能であり、かかる移動を補正することで再現性よく原点を検出(決定)することができる。
基準干渉計は、本実験では、干渉計1における原点(原点位置)を計測することができるように構成されている。図6では、基準干渉計による干渉計1の原点移動量の計測結果を「原点移動計測値」の欄に示している。図6を参照するに、「原点移動」の欄に示された値と「原点移動計測値」の欄に示された値とは極めて近く、干渉計1は、干渉計の原点の検出に関して、光源からの光の波長が変化した場合にも、高い再現性を実現していることが実証された。また、「原点移動計測値」の欄に示された値の非整数部の微小部分は、上述した補正値Eに近い値となっており、光源からの光の波長が変化した場合における第1の干渉信号の位相差が特定の値(位相Z)となる位置の移動を高精度に補正することができる。
また、第1の光源102及び第2の光源104を更に交換(2回目)し、同様な実験を行ったが、図6に示すように、1回目の光源の交換のときと同様な結果が得られた。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
干渉計の構成を示す概略ブロック図である。 図1に示す干渉計に実際に使用される光学素子に含まれる公差の一例を示す図である。 図1に示す干渉計における原点の検出動作を説明するためのフローチャートである。 図1に示す干渉計における原点の検出動作を説明するためのフローチャートである。 図1に示す干渉計において、干渉計の原点の検出に関して、光源からの光の波長が変化した場合にも、高い再現性を実現することができることを実証するために行われた実験環境を示す概略図である。 図1に示す干渉計において、干渉計の原点の検出に関して、光源からの光の波長が変化した場合にも、高い再現性を実現することができることを実証するために行われた実験の結果を示す図である。
1 干渉計
102 第1の光源
104 第2の光源
106 ダイクロミックミラー
108 偏光ビームスプリッタ
110 1/4波長板
112 ターゲットミラー
114 1/4波長板
116 リファレンスミラー
118 ダイクロミックミラー
120及び122 検出部
124 制御部

Claims (4)

  1. 第1の干渉性を有して第1の波長の光を射出する第1の光源と、前記第1の干渉性よりも低い第2の干渉性を有して前記第1の波長と異なる第2の波長の光を射出する第2の光源とを備え、前記第2の光源からの光による第2の干渉信号の振幅が基準以上であり、且つ、前記第1の光源からの光による第1の干渉信号と前記第2の光源からの光による第2の干渉信号との位相差が0となる位置を原点とする干渉計の調整方法であって、
    前記第1の波長がλ1、前記第2の波長がλ2である場合における原点に対する前記第2の干渉信号の振幅が最大となる位置の相対位置Dを求めて、パラメータの値PをP=D/λ2(λ2−λ1)の式に従って算出する第1の算出ステップと、
    前記第1の算出ステップで算出されたパラメータの値Pに基づいて、前記第1の波長がλ1からλ1’、前記第2の波長がλ2からλ2’に変化した場合における前記原点の移動量BをB=P・(λ・λ−λ1・λ2)の式に従って算出する第2の算出ステップと、
    前記第2の算出ステップで算出された前記原点の移動量Bに基づいて、前記第1の波長がλ1’、前記第2の波長がλ2’である場合における原点を決定する決定ステップと、
    を有することを特徴とする調整方法。
  2. 前記決定ステップでは、前記第1の波長がλ1’、前記第2の波長がλ2’である場合における前記第1の光源からの光による第1の干渉信号と前記第2の光源からの光による第2の干渉信号との位相差が0となる位置を求め、当該位置から前記移動量Bを引いた位置を原点として決定することを特徴とする請求項1に記載の調整方法。
  3. 第1の干渉性を有して第1の波長の光を射出する第1の光源と、前記第1の干渉性よりも低い第2の干渉性を有して前記第1の波長と異なる第2の波長の光を射出する第2の光源とを備え、初回に原点を決定する場合には、前記第2の光源からの光による干渉信号の振幅が基準以上であり、且つ、前記第1の光源からの光による第1の干渉信号と前記第2の光源からの光による第2の干渉信号との位相差が0となる位置を原点とすると共に、当該原点における前記第1の光源からの光による第1の干渉信号の位相Zを求め、初回以降に原点を決定する場合には、前記第1の光源からの光による第1の干渉信号が位相Zを有する位置のうち前記第1の光源からの光による第1の干渉信号と前記第2の光源からの光による第2の干渉信号との位相差が0となる位置に最も近い位置を原点とする干渉計の調整方法であって、
    前記第1の波長がλ1、前記第2の波長がλ2である場合における原点に対する前記第2の干渉信号の振幅が最大となる位置の相対位置Dを求めて、パラメータの値PをP=D/λ2(λ2−λ1)の式に従って算出する第1の算出ステップと、
    前記第1の算出ステップで算出されたパラメータの値Pに基づいて、前記第1の波長がλ1からλ1’、前記第2の波長がλ2からλ2’に変化した場合における前記原点の移動量BをB=P・(λ1・λ2−λ1’・λ2’)の式に従って算出する第2の算出ステップと、
    前記第1の波長がλ1からλ1’、前記第2の波長がλ2からλ2’に変化した場合において、前記初回以降に原点を決定する場合に、
    前記第2の算出ステップで算出された前記原点の移動量Bに基づいて、前記第1の光源からの光による第1の干渉信号と前記第2の光源からの光による第2の干渉信号との位相差が0となる位置を補正する補正ステップと、
    前記第1の光源からの光による第1の干渉信号が位相Zを有する位置のうち前記補正ステップで補正された位置に最も近い位置を前記第1の波長がλ1’、前記第2の波長がλ2’である場合における原点として決定する決定ステップと、
    を有することを特徴とする調整方法。
  4. 前記決定ステップでは、前記第1の算出ステップで算出されたパラメータの値Pに基づいて、補正量EをE=P・(λ1’−λ1)・(λ1’−λ2)の式に従って算出し、前記第1の光源からの光による第1の干渉信号が位相Z+Eを有する位置のうち前記補正ステップで補正された位置に最も近い位置を前記第1の波長がλ1’、前記第2の波長がλ2’である場合における原点として決定することを特徴とする請求項3に記載の調整方法。
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