JP2003287403A - ヘテロダイン干渉計を用いた形状測定装置、ヘテロダイン干渉計を用いた形状測定装置の光路長調整方法、及びヘテロダイン干渉計を用いた形状測定方法 - Google Patents

ヘテロダイン干渉計を用いた形状測定装置、ヘテロダイン干渉計を用いた形状測定装置の光路長調整方法、及びヘテロダイン干渉計を用いた形状測定方法

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JP2003287403A
JP2003287403A JP2002088807A JP2002088807A JP2003287403A JP 2003287403 A JP2003287403 A JP 2003287403A JP 2002088807 A JP2002088807 A JP 2002088807A JP 2002088807 A JP2002088807 A JP 2002088807A JP 2003287403 A JP2003287403 A JP 2003287403A
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Takeo Maruyama
健男 丸山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】僅かに波長のずれた複数のレーザ光を光源とす
るヘテロダイン干渉計において、デッドパスの量を測定
し、デッドパスを低減できるようにする。 【解決手段】異なる2つの周波数のレーザ光を発するレ
ーザ光源1と、レーザ光源から発せられたレーザ光を参
照光と測定光とに分離し、参照ミラーにより反射された
参照光と被測定物により反射された測定光とを干渉さ
せ、干渉光の各周波数における位相を検出する位相検出
部7,8と、位相検出部の検出値から、等価波長の変位
を算出する変位算出部9と、算出された変位と、位相検
出部の検出値から逆算される各周波数における干渉光の
位相差が0となる位相の値に対応する等価波長の変位と
から、参照光と測定光の光路長差を算出する光路長差算
出部9と、算出された光路長差に応じて、参照光の光路
長と測定光の光路長の少なくとも一方の光路長を調整す
る光路長調整機構4とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2波長ヘテロダイ
ン干渉計を用いた形状測定技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、非球面レンズ等の形状測定方法と
しては、接触式形状測定装置により測定することが一般
的であるが、接触式の測定方法によると、被測定物にキ
ズがつくという問題があった。
【0003】そのため、被測定物の表面の損傷が問題と
なるような測定の場合には非接触プローブを用いた測定
が用いられるようになってきている。この方法は、光学
式変位計を常に被測定物表面にフォーカス追従制御させ
ながら被測定面を走査し、光学式変位計の移動量から面
形状を測定するものである。
【0004】光学式変位計として、代表的なものがヘテ
ロダイン干渉計と呼ばれる変位計である。この基本的な
構成を図5に示す。
【0005】レーザ光源1から出る光は直交2周波とな
っているものとする。レーザ光源1から出た光は、ま
ず、ビームスプリッタ17により一部分割される。分割
されたレーザ光は、偏光子18を通ってフォトディテク
タ10で、光信号から電気信号へ変換される。フォトデ
ィテクタ10で得られた信号は位相計7の基準信号とし
て用いられる。ビームスプリッタ17を直進するレーザ
光は、偏光ビームスプリッタ2により、測定光路へ向か
う光25と参照光路へ向かう光24に分けられ、それぞ
れ、測定物21、参照ミラー3により反射されて、再び
偏光ビームスプリッタ2に戻る。その後、レーザ光は光
路を同じにして直線偏光子19を通ってフォトディテク
タ11で光信号から電気信号へ変換されて位相計7に入
る。位相計7は、フォトディテクタ10で得られた信号
とフォトディテクタ11で得られた信号の位相差を出力
し、変位算出部9で変位を算出する。位相計から得られ
る位相Φが0〜360度であるとすると、変位dは d=λ/2×Φ/360(ただし、λは使用しているレ
ーザの波長) と計算される。たいていの場合、λとしては、600
[nm]程度のレーザ光が使用される。
【0006】よって、ヘテロダイン干渉計の測定範囲は
高々300[nm]程度であり、測定面に段差などが存
在すると、段差の前と後において測定データにオフセッ
トがのってしまい測定不能となっていた。
【0007】このようなことを防ぐためには、ヘテロダ
イン干渉計の測定範囲を拡大してやればよい。ヘテロダ
イン干渉計の測定範囲を広げるためには、複数のわずか
に周波数のずれたレーザ光を光源とすると有効であるこ
とが知られている(特開平11-201727号公報)。
【0008】そこで、被測定物に段差やゴミが存在する
ような被測定物を精度よく測定するためには、わずかに
ずれた複数の周波数のレーザ光を光源としたヘテロダイ
ン干渉計を光学式変位計として備えた形状計測装置が用
いられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一方、図5のような光
学系において、参照光路22と測定光路23の間に光学
的な光路長差(デッドパス)が存在すると、使用してい
るレーザ光源などの波長が、測定環境等の要因のために
変動した場合に、光学式変位計の線形性を悪化させるこ
とが知られている。
【0010】デッドパスをなくす方法として、光学系を
組む際にあらかじめデッドパスが構造的に無い設計する
等の方法がとられている。しかし、構造的にデッドパス
が無いようにする方法では、組立誤差や部品の製作誤差
などにより、0.1mm程度のデッドパスが残ってしま
うという問題があった。
【0011】また、複数のわずかに周波数のずれたレー
ザ光を光源を使った2波長ヘテロダイン干渉計を用いて
デッドパス量を測定することも可能であるが、λが60
0[nm]程度のレーザ光を使った2波長のヘテロダイン
干渉計では、10[μm]程度までの測定しかできず、
デッドパスがそれ以上あると、調整できないという問題
点があった。
【0012】従って、本発明は上述した課題に鑑みてな
されたものであり、その目的は、測定範囲を拡大するた
めに僅かに波長のずれた複数のレーザ光を光源とするヘ
テロダイン干渉計において、デッドパスの量を測定し、
デッドパスを低減できるようにすることである。
【0013】また、同様の方法により、10[μm]以
上の段差等の形状を有する被測定物を測定できるように
することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明に係わるヘテロダイン干
渉計を用いた形状測定装置は、異なる2つの周波数のレ
ーザにより、被測定物の形状を測定するヘテロダイン干
渉計を用いた形状測定装置において、異なる2つの周波
数のレーザ光を発するレーザ光源と、該レーザ光源から
発せられたレーザ光を参照光と測定光とに分離し、参照
ミラーにより反射された参照光と被測定物により反射さ
れた測定光とを干渉させ、干渉光を生成する干渉手段
と、前記参照光と前記測定光の光路長差がない基準信号
を検出する基準信号検出手段と、前記基準信号に対す
る、前記干渉光の各周波数における位相を検出する位相
検出手段と、該位相検出手段の検出値から、等価波長の
変位を算出する変位算出手段と、該変位算出手段から算
出された変位と、前記位相検出手段の検出値から逆算さ
れる各周波数における干渉光の位相差が0となる位相の
値に対応する等価波長の変位とから、前記参照光と前記
測定光の光路長差を算出する光路長差算出手段と、該光
路長差算出手段により算出された光路長差に応じて、前
記参照光の光路長と前記測定光の光路長の少なくとも一
方の光路長を調整する光路長調整手段と、を具備するこ
とを特徴としている。
【0015】また、この発明に係わるヘテロダイン干渉
計を用いた形状測定装置において、前記光路長差算出手
段おける各周波数の位相差が0となる位相の値は、前記
位相検出手段の検出値と、前記レーザ光の各周波数の値
から逆算されることを特徴としている。
【0016】また、この発明に係わるヘテロダイン干渉
計を用いた形状測定装置において、前記各周波数におけ
る干渉光の位相差が0となる複数の位相の値と、該位相
における等価波長の変位とを、あらかじめ記憶する記憶
手段を更に具備することを特徴としている。
【0017】また、本発明に係わるヘテロダイン干渉計
を用いた形状測定装置の光路長調整方法は、異なる2つ
の周波数のレーザ光を発するレーザ光源と、該レーザ光
源から発せられたレーザ光を参照光と測定光とに分離
し、参照ミラーにより反射された参照光と被測定物によ
り反射された測定光とを干渉させ、干渉光を生成する干
渉手段と、前記参照光と前記測定光の光路長差がない基
準信号を検出する基準信号検出手段と、前記基準信号に
対する、前記干渉光の各周波数における位相を検出する
位相検出手段と、該位相検出手段の検出値から、等価波
長の変位を算出する変位算出手段とを備えるヘテロダイ
ン干渉形を用いた形状測定装置の光路長調整方法であっ
て、前記変位算出手段から算出された変位と、前記位相
検出手段の検出値から逆算される各周波数における干渉
光の位相差が0となる位相の値に対応する等価波長の変
位とから、前記参照光と前記測定光の光路長差を算出
し、算出された光路長差に応じて、前記参照光の光路長
と前記測定光の光路長の少なくとも一方の光路長を調整
することを特徴としている。
【0018】また、この発明に係わるヘテロダイン干渉
計を用いた形状測定装置の光路長調整方法において、前
記各周波数の位相差が0となる位相の値は、前記位相検
出手段の検出値と、前記レーザ光の各周波数の値から逆
算されることを特徴としている。
【0019】また、この発明に係わるヘテロダイン干渉
計を用いた形状測定装置の光路長調整方法において、前
記各周波数における干渉光の位相差が0となる複数の位
相の値と、該位相における等価波長の変位とを、あらか
じめ記憶しておくことを特徴としている。
【0020】また、本発明に係わるヘテロダイン干渉形
を用いた形状測定方法は、異なる2つの周波数のレーザ
光を発するレーザ光源と、該レーザ光源から発せられた
レーザ光を参照光と測定光とに分離し、参照ミラーによ
り反射された参照光と被測定物により反射された測定光
とを干渉させ、干渉光を生成する干渉手段と、前記参照
光と前記測定光の光路長差がない基準信号を検出する基
準信号検出手段と、前記基準信号に対する、前記干渉光
の各周波数における位相を検出する位相検出手段と、該
位相検出手段の検出値から、等価波長の変位を算出する
変位算出手段とを備えるヘテロダイン干渉形を用いた形
状測定方法であって、前記被測定物に前記レーザ光を走
査させることにより、前記変位算出手段で算出した変位
と、前記位相検出手段の検出値から逆算される各周波に
おける干渉光の位相差が0となる位相の値に対応する等
価波長の変位とに基づいて、前記被測定物の形状を測定
することを特徴としている。
【0021】また、この発明に係わるヘテロダイン干渉
形を用いた形状測定方法において、前記各周波数の位相
差が0となる位相の値は、前記位相検出手段の検出値
と、前記レーザ光の各周波数の値から逆算されることを
特徴としている。
【0022】また、この発明に係わるヘテロダイン干渉
形を用いた形状測定方法において、前記各周波数におけ
る干渉光の位相差が0となる複数の位相の値と、該位相
における等価波長の変位とを、あらかじめ記憶しておく
ことを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施形態
について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0024】図1は、本発明の一実施形態の形状測定装
置の概略構成を示す図である。
【0025】図1において、1はレーザ光源aおよびレ
ーザ光源b、2は偏光ビームスプリッタ(干渉手段)、
3は参照ミラー、4は参照光路伸縮機構、5は測定物、
6は測定光路伸縮機構、7,8はレーザ光源a,bに対
する位相計(干渉状態検出手段)、9は記憶部およびデッ
ドパス算出部および変位算出部を備える制御部、10,
11,12はフォトディテクタ、13はビームスプリッ
タ、14は反射ミラー、15,16は波長選択フィル
タ、17はビームスプリッタ、18、19、20は偏光
子、22、23はλ/4波長板である。本実施形態で
は、干渉検出手段として位相計を用いている。
【0026】レーザ光源aおよびbから出力されるレー
ザ光は直交2周波レーザに既になっているものとする。
レーザ光源a,bから出力されたレーザ光は、ビームス
プリッタ17により一部の光を分割し、これを、偏光子
18を通してフォトディテクタ10で受光する。フォト
ディテクタ10で受けた干渉情報は位相計7,8の基準
信号として用いられる。ビームスプリッタ17を直進し
たレーザ光は、偏光ビームスプリッタ2により、参照光
路24へ向かうS波(水平方向の直線偏光)と測定光路
25へ向かうP波(垂直方向の直線偏光)に分離され
る。参照光路へ向かうレーザ光をP波、測定光路へ向か
うレーザ光をS波としても問題ない。
【0027】参照光路24へ向かったレーザ光は、λ/
4波長板22を通って、参照ミラー3に到達して反射さ
れ、再びλ/4波長板22を通って偏光ビームスプリッ
タ2へ戻ってくる。測定光路25へ向かったレーザ光
は、λ/4波長板23を通って測定物5に到達して反射
され、再びλ/4波長板23を通って偏光ビームスプリ
ッタ2へ戻り、S波とP波は再び同一光路をとるように
なる。
【0028】同一光路となったレーザ光は、ビームスプ
リッタ13により、2つに分割され、それぞれ、波長選
択フィルタ15,16、偏光子19、20を通り、フォ
トディテクタ11、12へ入射し、光信号から電気信号
へ変換される。
【0029】位相計7,8は、フォトディテクタ10で
得られた信号とフォトディテクタ11,12で得られた
信号の位相差を出力し、それをもとに制御部9内の変位
算出部により変位を算出する。
【0030】ここで、特徴的なのは、フォトディテクタ
10で得られる干渉情報は、フォトディテクタ10以前
の光路において光路長差が存在しないので、フォトディ
テクタ10から得られる干渉情報はデッドパスが0の時
の位相と同じであるということである。
【0031】次に、伸縮機構について詳しく説明する。
【0032】参照光路伸縮機構4、測定光路伸縮機構5
の伸縮は、それぞれ偏光ビームスプリッタ2より出射さ
れるレーザ光に対して平行な方向へ行われ、偏光ビーム
スプリッタ2と参照ミラー3あるいは、測定物5との距
離を増減する。
【0033】伸縮機構の構成としては、ボールねじとリ
ニアガイドを組み合わせた機構、ボールねじとV溝ガイ
ドを組み合わせた機構、エアーベアリングとリニアモー
タを組み合わせた機構など様々な構成が考えられる。
【0034】本実施形態では、伸縮機構は参照ミラー3
側のみに配置されているものとする。
【0035】図2はその伸縮機構の概略構成を示す図で
ある。図中、3は参照ミラー、32は参照ミラー治具、
33は移動ステージ、34はリニアガイド、35はリニ
アガイド台、36は底板、37は電動モータ、38はボ
ールねじ、39はリニアセンサである。図示しない制御
手段により、移動ステージ33を指定された変位量だけ
移動させることが可能になっている。
【0036】図3、図4を用いて、デッドパスの算出方
法について説明する。
【0037】図3は、ヘテロダイン干渉計の測定範囲拡
大の原理を示している。
【0038】図3に示すように、ヘテロダイン干渉計で
は、変位DRが増加するに従って、位相計7、8で得ら
れる出力位相Φi(i=1もしくは2)は0度から徐々に
増加していき、DRがλ(i/2)になると360度を
出力する。360度になったら、再び、0度へ戻り、あ
とは0度〜360度という値を繰り返して出力する。
【0039】いま、位相計7および8を用いて、2つの
レーザの干渉状態情報である位相φ1および位相φ2を
検出する。位相φ1、φ2から、等価位相φEQを、 φEQ=φ1−φ2 により算出する。ここで、φEQの値が負となったら、φ
EQに360[deg]を加える。φEQ から変位DEQを、 DEQ=(λEQ/2)・(φEQ/360) により求める。
【0040】λEQは等価波長で、λEQ=λ1λ2/|λ1−
λ2|である。ただし、λ1,λ2は使用しているレーザ光
の波長である。
【0041】このような、変位算出方式により、図3に
示すように、0からλEQ/2まで変位を測定することが
でき、1つのレーザ光源を用いた測定範囲(0〜λ/
2)の数十倍の測定範囲が得られる。
【0042】ここで、変位DRの座標系は、デッドパス
が0のときを原点とし、偏光ビームスプリッタ2と測定
物5が離れる方向を正としている座標系である。デッド
パスが0の時の信号を位相計の基準信号に用いているの
で、DRが0、すなわち、デッドパスが0の時φ1=φ
2=0となっている。
【0043】次に、変位DRが0からもっと大きな値ま
で変化した時を考えてみる。
【0044】図4は、変位 が0から4λEQ まで変化す
る時の、DRと算出変位DEQの関係を示した図である。
【0045】変位DRがλEQ/2移動する毎に、0から
λEQ/2という変位DEQを算出する。図4において、A
点〜G点の位相φ1,φ2は、λ1=632[nm]、λ2
=651[nm]とすると、φ1およびφ2は、 φ1
=F1×360[Deg] φ2=F2×360[Deg] となる。ただし、F1,F2はDR/(λ1/2)、DR
/(λ2/2)の少数部分である。
【0046】上の式を元に計算した結果を表にすると図
6のようになる。
【0047】図6の通り、DRが0となる点において
は、φ1、φ2は同じ値となる。これは、DRは(λEQ
/2)・(φ1−φ2)/360から算出されるので当
然の結果である。
【0048】また、図6から、算出変位 が0を取る点
はいくつもあるが、デッドパスが0となる点(DR=0
の地点)では、唯一φ1,φ2とも位相が0となる。他
のA点からH点のいずれの点も、0にならず、かつ、そ
れぞれの地点で位相の値が異なっている。
【0049】以上の関係があることを考慮すると、光学
系のデッドパスの量を知ることが可能となる。例えば、
図6で用いたように、レーザ光としてλ1=632[n
m]、λ2=651[nm]を使用するとして、φ1=11
8.48[Deg]、φ2=275.94[Deg]という位
相が得られたとする。
【0050】これから、DEQを求めると、 DEQ=(λEQ/2)・(φ1−φ2)/360=6.0
91[μm] となる。さらに、これからDEQが0となるときのφ
1'、φ2'を求めると、 φ1'=φ1−F1×360=18.94[Deg] φ2'=φ2−F2×360=18.94[Deg] となる。ただし、F1、F2は、DEQ/(λ1/2)、D
EQ/(λ2/2)の少数部分であり、φ1',φ2' が負
になったら360°加える。
【0051】このように計算できるので、これを図6と
比較すると、D点であることがわかる。DR=0(φ1
=φ2=0)となる点が、デッドパスが0の地点である
から、これより、現在のデッドパスの量は、 43.30(D点の変位)+6.091(ヘテロダイン干
渉計の変位)=49.391[μm] と算出することができる。
【0052】これより、現在のデッドパスの状態は、測
定光路の方が参照光路より49.391[μm]だけ長
いことがわかる。よって、本実施形態では、参照光路に
伸縮機構が設けられているので、参照光路の長さを4
9.391[μm]だけ伸ばせば、ちょうどデッドパスを
0にすることできる。
【0053】また、上記のデッドパスの測定方法は、デ
ッドパスの測定のみでなく、被測定物の形状測定に応用
することも可能である。被測定物の形状が10[μm]
の段差等を有していた場合でも、上記のデッドパスの測
定方法と同様に、被測定物にレーザ光を走査させること
で求まる位相φ1,φ2から変位DEQを算出し、それを
もとにDEQ=0となるときの位相φ1',φ2'を逆算し
て等価波長の変位を求め、被測定物の形状を測定するこ
とができる。
【0054】以上説明したように、或る地点において、
位相計からの位相φ1,φ2から変位DEQを算出し、そ
れをもとにDEQ=0となるときの位相φ1',φ2'を逆
算して、デッドパスの量を算出することにより、デッド
パス量が10[μm]以上の場合であっても、確実にデ
ッドパス量を測定することが可能であり、測定光路もし
くは参照光路をデッドパス量だけ伸縮させデッドパスを
低減することが可能となる。
【0055】また、位相検出の際に使用する位相基準信
号として、デッドパスが0である信号を用いることによ
り、デッドパスが0である時の位相出力が0となること
を保証し、精度よくデッドパス量を求めることが可能と
なる。
【0056】また、被測定物の形状測定に応用すること
で、10[μm]以上の段差等の形状を有する被測定物
を測定することが可能となる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測定範囲を拡大するために僅かに波長のずれた複数のレ
ーザ光を光源とするヘテロダイン干渉計において、デッ
ドパスの量を測定し、デッドパスを低減することが可能
となる。
【0058】また、同様の方法により、10[μm]以
上の段差等の形状を有する被測定物の形状を測定するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の形状測定装置の概略構成
を示す図である。
【図2】参照光路伸縮機構の例を示す図である。
【図3】2波長ヘテロダイン干渉計の原理を示した図で
ある。
【図4】算出変位DEQと変位DRの関係を示した図であ
る。
【図5】従来のヘテロダイン干渉計の構成を示す図であ
る。
【図6】図4におけるA点からD点の変位DRと位相φ
1,φ2の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源aおよびレーザ光源b 2 偏光ビームスプリッタ(干渉手段) 3 参照ミラー 4 参照光伸縮機構 5 測定物 6 測定光路伸縮機構 7、8 位相計(干渉状態検出手段) 9 制御部 10,11,12 フォトディテクタ 13 ビームスプリッタ 14 反射ミラー 15,16 波長選択フィルタ 17 ビームスプリッタ 18,19,20 偏光子 21 測定物治具 22,23 λ/4波長板 32 参照ミラー治具 33 移動ステージ 34 リニアガイド 35 リニアガイド台 36 底板 37 電動モータ 38 ボールねじ 39 リニアセンサ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる2つの周波数のレーザにより、被
    測定物の形状を測定するヘテロダイン干渉計を用いた形
    状測定装置において、 異なる2つの周波数のレーザ光を発するレーザ光源と、 該レーザ光源から発せられたレーザ光を参照光と測定光
    とに分離し、参照ミラーにより反射された参照光と被測
    定物により反射された測定光とを干渉させ、干渉光を生
    成する干渉手段と、 前記参照光と前記測定光の光路長差がない基準信号を検
    出する基準信号検出手段と、 前記基準信号に対する、前記干渉光の各周波数における
    位相を検出する位相検出手段と、 該位相検出手段の検出値から、等価波長の変位を算出す
    る変位算出手段と、 該変位算出手段から算出された変位と、前記位相検出手
    段の検出値から逆算される各周波数における干渉光の位
    相差が0となる位相の値に対応する等価波長の変位とか
    ら、前記参照光と前記測定光の光路長差を算出する光路
    長差算出手段と、 該光路長差算出手段により算出された光路長差に応じ
    て、前記参照光の光路長と前記測定光の光路長の少なく
    とも一方の光路長を調整する光路長調整手段と、を具備
    することを特徴とするヘテロダイン干渉計を用いた形状
    測定装置。
  2. 【請求項2】 前記光路長差算出手段おける各周波数の
    位相差が0となる位相の値は、前記位相検出手段の検出
    値と、前記レーザ光の各周波数の値から逆算されること
    を特徴とする請求項1項に記載のヘテロダイン干渉計を
    用いた形状測定装置。
  3. 【請求項3】 前記各周波数における干渉光の位相差が
    0となる複数の位相の値と、該位相における等価波長の
    変位とを、あらかじめ記憶する記憶手段を更に具備する
    ことを特徴とする請求項1項に記載のヘテロダイン干渉
    計を用いた形状測定装置。
  4. 【請求項4】 異なる2つの周波数のレーザ光を発する
    レーザ光源と、該レーザ光源から発せられたレーザ光を
    参照光と測定光とに分離し、参照ミラーにより反射され
    た参照光と被測定物により反射された測定光とを干渉さ
    せ、干渉光を生成する干渉手段と、前記参照光と前記測
    定光の光路長差がない基準信号を検出する基準信号検出
    手段と、前記基準信号に対する、前記干渉光の各周波数
    における位相を検出する位相検出手段と、該位相検出手
    段の検出値から、等価波長の変位を算出する変位算出手
    段とを備えるヘテロダイン干渉形を用いた形状測定装置
    の光路長調整方法であって、 前記変位算出手段から算出された変位と、前記位相検出
    手段の検出値から逆算される各周波数における干渉光の
    位相差が0となる位相の値に対応する等価波長の変位と
    から、前記参照光と前記測定光の光路長差を算出し、算
    出された光路長差に応じて、前記参照光の光路長と前記
    測定光の光路長の少なくとも一方の光路長を調整するこ
    とを特徴とするヘテロダイン干渉計を用いた形状測定装
    置の光路長調整方法。
  5. 【請求項5】 前記各周波数の位相差が0となる位相の
    値は、前記位相検出手段の検出値と、前記レーザ光の各
    周波数の値から逆算されることを特徴とする請求項4項
    に記載のヘテロダイン干渉計を用いた形状測定装置の光
    路長調整方法。
  6. 【請求項6】 前記各周波数における干渉光の位相差が
    0となる複数の位相の値と、該位相における等価波長の
    変位とを、あらかじめ記憶しておくことを特徴とする請
    求項4項に記載のヘテロダイン干渉計を用いた形状測定
    装置の光路長調整方法。
  7. 【請求項7】 異なる2つの周波数のレーザ光を発する
    レーザ光源と、該レーザ光源から発せられたレーザ光を
    参照光と測定光とに分離し、参照ミラーにより反射され
    た参照光と被測定物により反射された測定光とを干渉さ
    せ、干渉光を生成する干渉手段と、前記参照光と前記測
    定光の光路長差がない基準信号を検出する基準信号検出
    手段と、前記基準信号に対する、前記干渉光の各周波数
    における位相を検出する位相検出手段と、該位相検出手
    段の検出値から、等価波長の変位を算出する変位算出手
    段とを備えるヘテロダイン干渉形を用いた形状測定方法
    であって、 前記被測定物に前記レーザ光を走査させることにより、
    前記変位算出手段で算出した変位と、前記位相検出手段
    の検出値から逆算される各周波における干渉光の位相差
    が0となる位相の値に対応する等価波長の変位とに基づ
    いて、前記被測定物の形状を測定することを特徴とする
    ヘテロダイン干渉計を用いた形状測定方法。
  8. 【請求項8】 前記各周波数の位相差が0となる位相の
    値は、前記位相検出手段の検出値と、前記レーザ光の各
    周波数の値から逆算されることを特徴とする請求項7項
    に記載のヘテロダイン干渉計を用いた形状測定方法。
  9. 【請求項9】 前記各周波数における干渉光の位相差が
    0となる複数の位相の値と、該位相における等価波長の
    変位とを、あらかじめ記憶しておくことを特徴とする請
    求項7項に記載のヘテロダイン干渉計を用いた形状測定
    方法。
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