JP2009300263A - 2波長レーザ干渉計および2波長レーザ干渉計の光軸調整方法 - Google Patents

2波長レーザ干渉計および2波長レーザ干渉計の光軸調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】波長の異なる2種類の光波の光軸のずれに基づく測定誤差を防止し、高精度な測定が実現可能な2波長レーザ干渉計を提供する。
【解決手段】波長の異なる2種類のレーザ光L1,L2を出射する2波長レーザ光源11と、2種類のレーザ光をそれぞれ参照光L11,L21と測定光L12,L22に分割する光分割手段、および、参照光および測定光が参照面および被測定面によって反射された光を重ね合わせる光重ね合わせ手段を有する2波長ビームスプリッタ15と、この重ね合わされた光から、波長ごとに、被測定面の変位量を求め、これら波長ごとに求められた変位量を用いた演算によって空気屈折率補正された被測定面の変位量を求める演算部24とを備える。2波長レーザ光源と光分割手段との間には、2波長レーザ光源から出射された波長の異なる2種類のレーザ光を一旦分離したのち互いの光軸を重ね合わせる光軸重ね合わせ光学系13が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、2波長レーザ干渉計および2波長レーザ干渉計の光軸調整方法に関する。
レーザ干渉計は、高精度な長さ測定が可能であることから、産業機器類の評価や校正に使用されるなど、産業界において重要な役割を果たしている。しかし、レーザ干渉測長においては、空気ゆらぎの影響による測定不確かさの増大が大きな課題となり、空気ゆらぎに対する様々な対策が提案されている。
空気ゆらぎの影響を低減してレーザ干渉測長を可能とする代表的な方法として、2波長光波干渉測長法が知られている(非特許文献1参照)。
この方法は、波長の異なる2種類の光波を使用して、同時に測定対象の変位量を測定し、この2種類の測定値を用いた演算によって、空気ゆらぎの影響を低減した変位量を得る手法である。このため、温度や湿度、大気圧などの各種環境情報の計測が不要なため、測定の不確かさが減り、高精度な測長が期待できる。
2波長光波干渉測長法を用いた2波長レーザ干渉測長システムでは、数十mmを超えるような長ストロークに渡っても、空気ゆらぎの影響を低減して高精度に変位量を測定できることが期待されている。
2波長光波干渉測長法によれば、空気屈折率の補正を行った変位量Dは、各波長のレーザで測定した変位量をそれぞれD1,D2とすると、
D=D2−A(D2−D1) …(1)
A=(n2−1)/(n2−n1) …(2)
という数学モデルから求めることができる。ただし、n1,n2は、D1,D2に対応するレーザ光の波長における空気屈折率である。また、A係数の値は、実用的な範囲では一定と見なされる。
「Correction of Optical Distance Measurements for the Fluctuating Atmospheric Index of Refraction」Journal of Geophysical Research.Vol.70,No.10,May15,1965,pp.2461-2462」
上述した2波長光波干渉測長法は、A(D2−D1)の項によって空気屈折率の補正を行うが、(D2−D1)に含まれる不確かさもA倍に拡大してしまうという問題があり、2波長レーザ干渉測長システムを実現する上で大きな課題となっている。
上述した不確かさの要因については各種考えられるが、要因の1つとして、波長の異なる2種類の光波の光軸のずれが測定精度に大きな影響を与えていることが挙げられる。従来の2波長レーザ光源についてみても、2波長レーザ光源から出射される波長の異なる2種類のレーザ光についても完全に同軸でなく、例えば、0.3mrad程度のオーダで角度的なずれが生じている。このような光軸のずれがあると、各波長のレーザ光で光路長が異なってくるため、測定精度に大きな影響を及ぼすことが考えられる。
本発明の目的は、2波長レーザ光源から出射される波長の異なる2種類のレーザ光の光軸のずれに着目し、これらを低減することを目的とする。つまり、光軸のずれに基づく測定誤差を低減し、高精度な測定が実現可能な2波長レーザ干渉計および2波長レーザ干渉計の光軸調整方法を提供することにある。
本発明の2波長レーザ干渉計は、波長の異なる2種類のレーザ光を出射する2波長レーザ光源と、この2波長レーザ光源から出射された波長の異なる2種類のレーザ光をそれぞれ参照光と測定光に分割する光分割手段と、この光分割手段によって分割された参照光と測定光が参照面および被測定面によって反射された光を重ね合わせる光重ね合わせ手段と、この光重ね合わせ手段によって重ね合わされた光から、各波長ごとに、前記被測定面の変位量を求め、これら波長ごとに求められた変位量を用いた演算によって空気屈折率補正された被測定面の変位量を求める演算手段とを備えた2波長レーザ干渉計であって、前記2波長レーザ光源と前記光分割手段との間には、前記2波長レーザ光源から出射された波長の異なる2種類のレーザ光を一旦分離したのち互いの光軸を重ね合わせる光軸重ね合わせ手段が設けられている、ことを特徴とする。
このような構成によれば、2波長レーザ光源と光分割手段との間に、2波長レーザ光源から出射された波長の異なる2種類のレーザ光を一旦分離したのち互いの光軸を重ね合わせる光軸重ね合わせ手段が設けられているので、波長の異なる2種類のレーザ光の光軸を一致させることができる。そのため、各波長のレーザ光で光路長が異なることも少なくできるから、光軸のずれに基づく測定誤差を少なくでき、高精度な測定を実現できる。
本発明の2波長レーザ干渉計において、前記光軸重ね合わせ手段は、前記2波長レーザ光源から出射された波長の異なる2種類のレーザ光を波長によって第1レーザ光と第2レーザ光に分離する第1光学素子と、この第1光学素子によって分離された第1レーザ光を所定位置に向けて反射する第2光学素子と、前記第1光学素子によって分離された第2レーザ光を前記所定位置に向けて反射する第3光学素子と、前記所定位置において前記第3光学素子によって反射された第2レーザ光を透過するとともに前記第2光学素子によって反射された第1レーザ光を前記第2レーザ光の光軸に一致するように反射する第4光学素子とを含んで構成されている、ことが好ましい。
例えば、第1光学素子および第4光学素子については、ハーモニックセパレータやダイクロイックミラーなどを用いることができる。また、第2光学素子や第3光学素子については、反射鏡でよい。
このような構成によれば、第1光学素子において、2波長レーザ光源から出射された波長の異なる2種類のレーザ光は、波長によって、第1レーザ光と第2レーザ光に分離される。これら第1レーザ光および第2レーザ光は、それぞれ、第2光学素子および第3光学素子によって、所定位置に向けて反射される。すると、第4光学素子において、所定位置に向けて反射された第2レーザ光は透過され、第1レーザ光は第2レーザ光の光軸に一致するように反射される結果、第1レーザ光と第2レーザ光との光軸が重ね合わされる。従って、これら4つの光学素子を組み合わせて、光軸重ね合わせ手段を構成できるから、比較的安価に構成できるとともに、光軸合わせの調整も各光学素子の角度を調整するだけでよいから、調整作業も容易にできる。
本発明の2波長レーザ干渉計において、前記第1光学素子および第3光学素子は、第1レーザ光を透過し、第2レーザ光を反射し、前記第2光学素子および第4光学素子は、第2レーザ光を透過し、第1レーザ光を反射する、ことが好ましい。
例えば、これら第1光学素子〜第4光学素子については、ハーモニックセパレータやダイクロイックミラーなどを用いることができる。
このような構成によれば、第1光学素子において、第1レーザ光は透過され、第2レーザ光は反射される。このとき、第2レーザ光の一部が第1光学素子を透過すると(第1光学素子において漏れ光が生じると)、第2光学素子に到達し測定精度に影響を与える。また、第1レーザ光の一部が第1光学素子で反射すると(第1光学素子において漏れ光が生じると)、第3光学素子に到達し測定精度に影響を与える。
本発明では、第1光学素子において生じた漏れ光を第2光学素子および第3光学素子で透過させて、第1光学素子における漏れ光の影響を少なくできるから、より高精度な測定を実現できる。
本発明の2波長レーザ干渉計において、前記光分割手段および前記光重ね合わせ手段は、2波長偏光ビームスプリッタによって構成され、前記2波長偏光ビームスプリッタは、波長の異なる2種類のレーザ光のうち第1レーザ光に機能し、第2レーザ光を透過させる第1レーザ光用偏光ビームスプリッタと、波長の異なる2種類のレーザ光のうち前記第2レーザ光に機能し、前記第1レーザ光を透過させる第2レーザ光用偏光ビームスプリッタとを組み合わせて構成されている、ことが好ましい。
このような構成によれば、第1レーザ光に機能し、第2レーザ光を透過させる第1レーザ光用偏光ビームスプリッタと、第2レーザ光に機能し、第1レーザ光を透過させる第2レーザ光用偏光ビームスプリッタとを組み合わせて2波長偏光ビームスプリッタを構成したので、例えば、532nmと1064nmなどのように大きく離れた2種類の波長においても使用可能な2波長偏光ビームスプリッタを構成できる。
そのため、個々の波長のレーザ光ごとに光路を分ける必要がないので、使用すべき光学部品の数を減らすことができ、組立や調整も容易にでき、全体としても低コスト化を実現できる。
本発明の2波長レーザ干渉計の光軸調整方法は、前述した2波長レーザ干渉計において、前記2波長レーザ光源から出射された波長の異なる2種類のレーザ光の光軸を調整する2波長レーザ干渉計の光軸調整方法であって、前記光分割手段によって分割された参照光および測定光のうち、少なくとも片方の光の光軸上に検出手段を配置し、この検出手段で検出される光のずれ量を確認しながら、光のずれ量が少なくなるように、前記光軸重ね合わせ手段のいずれかの光学素子を調整する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、波長の異なる2種類のレーザ光の光軸を調整する光軸調整方法において、光分割手段によって分割された参照光および測定光のうち、少なくとも片方の光の光軸上に検出手段を配置し、この検出手段で検出される光のずれ量を確認しながら、光のずれ量が少なくなるように、光軸重ね合わせ手段のいずれかの光学素子を調整すればよいから、つまり、光軸重ね合わせの調整も各光学素子の角度を調整するだけでよいから、調整作業も容易にできる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
(2波長レーザ干渉計1の全体構成:図1参照)
第1実施形態に係る2波長レーザ干渉計1は、図1に示すように、波長の異なる2種類のレーザ光L1,L2をそれぞれ参照光L11,L21と測定光L12,L22に分割し、これら参照光L11,L21と測定光L12,L22が参照面および被測定面によって反射された光を重ね合わせ、この重ね合わされた光を波長ごとに分離、検出して被測定面の変位量を求め、これら波長ごとに求められた変位量を用いた演算によって空気屈折率補正された被測定面の変位量を求める、マイケルソン型2波長レーザ干渉計によって構成されている。
具体的には、波長の異なる2種類のレーザ光L1,L2を出射する2波長レーザ光源11と、この2波長レーザ光源11の出射側に配置された2波長ビームエクスパンダ12と、この2波長ビームエクスパンダ12の後段に設置された光軸重ね合わせ手段としての光軸重ね合わせ光学系13、2波長λ/2板14、2波長偏光ビームスプリッタ15と、2波長偏光ビームスプリッタ15からの参照光L11,L21の光路中に設置された2波長λ/4板16および2波長コーナキューブ17と、2波長偏光ビームスプリッタ15からの測定光L12,L22の光路中に配置された2波長λ/4板18および2波長コーナキューブ19と、参照光L11,L21と測定光L12,L22とが重ね合わされた光の光路中に設置された2波長λ/2板20およびダイクロイックミラー21と、このダイクロイックミラー21で分離された各波長ごとの光による干渉信号を検出する検出部22,23と、この各検出部22,23で検出された干渉信号から被測定面の変位量を演算する演算部24とから構成されている。
なお、上述した2波長レーザ干渉計1の構成要素のうち、2波長ビームエクスパンダ12、光軸重ね合わせ光学系13、2波長λ/2板14,20、2波長偏光ビームスプリッタ15、2波長λ/4板16,18および2波長コーナキューブ17,19は、2波長レーザ光源11から出射される2種類のレーザ光L1,L2の波長で機能するように構成されている。
2波長レーザ光源11は、波長の異なる2種類のレーザ光L1,L2を同軸に出射する2波長レーザ光源、例えば、波長532nmの第1レーザ光L1と波長1064nmの第2レーザ光L2とを同軸に出射するNd−YAGレーザなどが用いられている。
2波長ビームエクスパンダ12は、2波長レーザ光源11から出射された波長の異なる2種類のレーザ光L1,L2のビーム径をそれぞれ拡大して光軸重ね合わせ光学系13へ与える。
光軸重ね合わせ光学系13については、後述する(図2で説明)。
2波長偏光ビームスプリッタ15は、単一部品から構成されたもので、2波長λ/2板14によって偏光の向きが傾けられた波長の異なるレーザ光L1,L2をそれぞれ参照光L11,L21と測定光L12,L22とに分割する光分割手段、2波長コーナキューブ17,19で反射された参照光L11,L21と測定光L12,L22とを重ね合わせて干渉させる光重ね合わせ手段を構成している。
ダイクロイックミラー21は、2波長λ/2板20を通過したレーザ光L1,L2を各波長ごとの光に分離して検出部22,23へ与える。
検出部22,23は、ダイクロイックミラー21で分離された各波長ごとの光による干渉信号を検出し、その干渉信号を演算部24へ与える。
演算部24は、検出部22,23で検出された干渉信号から被測定面の変位量をそれぞれ求めるとともに、この求められた変位量を用いた演算によって空気屈折率補正された被測定面の変位量を演算する。ここで、各波長の光で測定した変位量をD1,D2とすると、空気屈折率補正がされた被測定面である2波長コーナキューブ19の変位量Dを、
D=D2−A(D2−D1) …(1)
A=(n2−1)/(n2−n1) …(2)
から求める。ただし、n1,n2は、D1,D2に対応するレーザ光の波長における空気屈折率である。
(光軸重ね合わせ光学系13の構成:図2参照)
光軸重ね合わせ光学系13は、図2に示すように、2波長レーザ光源11から出射された波長の異なるレーザ光を波長によって第1レーザ光L1と第2レーザ光L2に分離する第1光学素子としてのハーモニックセパレータ31と、このハーモニックセパレータ31によって分離された第1レーザ光L1を所定位置に向けて反射する第2光学素子としての反射鏡32と、ハーモニックセパレータ31によって分離された第2レーザ光L2を所定位置に向けて反射する第3光学素子としての反射鏡33と、所定位置において反射鏡33によって反射された第2レーザ光L2を透過するとともに反射鏡32によって反射された第1レーザ光L1を第2レーザ光L2の光軸に一致するように反射する第4光学素子としてのハーモニックセパレータ34とを含んで構成されている、
ハーモニックセパレータ31は、第1レーザ光L1(波長532nm)を透過し、第2レーザ光L2(波長1064nm)を反射する。
ハーモニックセパレータ34は、第2レーザ光L2(波長1064nm)を透過し、第1レーザ光L1(波長532nm)を反射する。
反射鏡32,33およびハーモニックセパレータ31,34は、ともに傾き角が調整可能に構成されている。
(光軸調整方法:図3参照)
光軸調整にあたっては、光軸重ね合わせ光学系13を通過した光路上において、近傍点と遠方点との2箇所に検査点を設ける。
図3に示すように、2波長コーナキューブ17に代えて近傍点検査箇所Aを,ダイクロイックミラー21以降の光学系に代えて遠方点検査箇所Bを設ける。このとき、2波長コーナキューブ19は十分遠方に配置するのが望ましい。
近傍点検査箇所Aや遠方点検査箇所Bには、フォトダイオード(例えば、4分割フォトダイオードなど)あるいはビームプロファイラなどの検出装置41を配置する。近傍点検査箇所Aと遠方点検査箇所Bでの検査は交互に行うため、検出装置41は1台あればよい。
このようにして検出装置41を設置したのち、近傍点検査箇所Aおよび遠方点検査箇所Bにおいて、検出装置41で検出される第1レーザ光L1と第2レーザ光L2のずれ量を交互に確認しながら、これらレーザ光L1,L2のずれ量が少なくなるように、光軸重ね合わせ光学系13のいずれかの光学素子31〜34の角度を調整し、レーザ光L1,L2の光軸を一致させる。
このようにすれば、2波長レーザ干渉計1の内部で生じるレーザ光L1,L2の光軸のずれにも対応できる利点がある。
(2波長レーザ干渉計1の作用説明)
まず、2波長レーザ光源11から波長の異なるレーザ光L1,L2を出射する。ここでは、波長の異なるレーザ光L1,L2の偏光の向きがともにS偏光の場合を例として説明する。
2波長レーザ光源11から出射された波長の異なるレーザ光L1,L2は、2波長ビームエクスパンダ12においてそれぞれビーム径が拡大されたのち、光軸重ね合わせ光学系13において光軸が一致するように調整される。
まず、ハーモニックセパレータ31において、波長の異なるレーザ光L1,L2のうち第1レーザ光L1は透過され、第2レーザ光L2は反射され、これにより、第1レーザ光L1と第2レーザ光L2とが分離される。
ハーモニックセパレータ31を透過した第1レーザ光L1は、反射境32でハーモニックセパレータ34へ向けて反射される。ハーモニックセパレータ31で反射した第2レーザ光L2も、第2反射境33でハーモニックセパレータ34へ向けて反射される。
ハーモニックセパレータ34では、反射鏡33で反射された第2レーザ光L2を透過するとともに、反射鏡32で反射された第1レーザ光L1を第2レーザ光L2の光軸と一致するように反射させる。これにより、第1レーザ光L1および第2レーザ光L2の光軸が重ね合わされたのち、2波長λ/2板14に達する。
光軸重ね合わせ光学系13において、光軸が一致するように調整されたレーザ光L1,L2は、2波長λ/2板14にて、同時に偏光の向きが45°傾けられたのち、2波長偏光ビームスプリッタ15にて、両者ともにS偏光の参照光L11,L21とP偏光の測定光L12,L22とにそれぞれ分けられる。
S偏光の参照光L11,L21は、2波長λ/4板16を通過して、常に位置が固定されている参照面となる2波長コーナキューブ17へ向かい、この2波長コーナキューブ17で反射されたのち、2波長λ/4板16を通過してP偏光となり、2波長偏光ビームスプリッタ15を通過する。
P偏光の測定光L12,L22は、2波長λ/4板18を通過して、被測定面に固定された2波長コーナキューブ19へ向かい、この2波長コーナキューブ19で反射されたのち、2波長λ/4板18を通過してS偏光となり、2波長偏光ビームスプリッタ15で反射され、参照光L11,L21と重ね合わされ干渉される。
測定光L12,L22と参照光L11,L21との干渉光は、2波長λ/2板20を通過して、45°偏光の向きが傾けられる。さらに、ダイクロイックミラー21へ至り、各波長ごとのレーザ光に分離されたのち、それぞれ検出部22,23へ入射される。検出部22,23において、それぞれ各波長ごとに90°位相のずれた干渉信号として2相の正弦波信号が得られる。ここで、振幅、オフセット位相などが調整されのち、この2相の正弦波信号が演算部24に送られる。演算部24において、各波長ごとの2相の正弦波信号を利用して、各波長ごとの測長値が求められ、さらに、この各波長ごとの測長値と前記(1)(2)式とから空気屈折率補正がされた変位量Dが求められる。
つまり、各波長の光で測定した変位量をD1,D2とすると、空気屈折率補正がされた変位量Dは
D=D2−A(D2−D1) …(1)
A=(n2−1)/(n2−n1) …(2)
から求めることができる。ただし、n1,n2は、D1,D2に対応するレーザ光の波長における空気屈折率である。
<第1実施形態の変形例>
(光軸重ね合わせ光学系13の第1変形例:図4参照)
図2に示す光軸重ね合わせ光学系13では、2つのハーモニックセパレータ31,34と、2つの反射鏡32,33とを使って構成したが、図4に示す光軸重ね合わせ光学系13は、反射鏡32,33に代えてハーモニックセパレータ35,36を使って構成した例である。つまり、全ての光学素子をハーモニックセパレータ31,34,35,36で構成した例である。
ここで、ハーモニックセパレータ31,36は、第1レーザ光L1(波長532nm)を透過、第2レーザ光L2(波長1064nm)を反射、また、ハーモニックセパレータ35,34は、第2レーザ光L2(波長1064nm)を透過、第1レーザ光L1(波長532nm)を反射するように構成されている。
なお、これらハーモニックセパレータ31,34,35,36に代えて、ダイクロイックミラーなどを用いることができる。
このような構成にすると、ハーモニックセパレータ31において、第1レーザ光L1は透過され、第2レーザ光L2は反射される。このとき、第2レーザ光L2の一部がハーモニックセパレータ31を透過すると(ハーモニックセパレータ31において漏れ光が生じると)、ハーモニックセパレータ35に到達し測定精度に影響を与える。また、第1レーザ光L1の一部がハーモニックセパレータ31で反射すると(ハーモニックセパレータ31において漏れ光が生じると)、ハーモニックセパレータ36に到達し測定精度に影響を与える。
本変形例では、ハーモニックセパレータ31において生じた漏れ光をハーモニックセパレータ35およびハーモニックセパレータ36で透過させて、ハーモニックセパレータ31における漏れ光の影響を少なくできるから、より高精度な測定を実現できる。
(光軸重ね合わせ光学系13の第2変形例:図5参照)
図5に示す光軸重ね合わせ光学系13は、第1実施形態において、ハーモニックセパレータ31と反射鏡32との間、および、反射鏡33とハーモニックセパレータ34との間に、ビームエクスパンダ51、偏光板52および波長板53を挿入した例である。
このようにすると、個々の波長に特化したビームエクスパンダ51を用いることができる。2波長対応化したものは高価になる場合があるが、上記のようにすれば、低コスト化に有利である。また、個々の波長ごとに、偏光板52や波長板53を導入することにより、光強度(偏光板52)や偏光の向き(波長板53)などを容易に設定することができるため、操作性に優れる利点がある。
<第2実施形態>
第1実施形態に係る2波長レーザ干渉計は、単一の偏光ビームスプリッタで、2波長偏光ビームスプリッタ15として機能するものを用いた例を示したが、2波長偏光ビームスプリッタをいくつかの偏光ビームスプリッタを組み合わせて構成することも可能である。
一般的な偏光ビームスプリッタの場合、指定された波長以外の光を入射すると、P偏光であるにも関わらず反射してしまうなどの影響が生じる。このため、単に偏光ビームスプリッタを組み合わせても2波長偏光ビームスプリッタとして使用することはできない。
近年の光学薄膜技術の発展により、一方の波長のレーザ光に機能し、他方の波長のレーザ光には透過として影響を与えないような偏光ビームスプリッタの製造も可能になってきていることから、第2実施形態では、単波長用偏光ビームスプリッタを組み合わせて構成した例について説明する。
(2波長レーザ干渉計2の全体構成:図6参照)
第2実施形態に係る2波長レーザ干渉計2は、上述した偏光ビームスプリッタを組み合わせることで、532nmと1064nmなどのように大きく離れた2種類の波長においても使用可能な2波長偏光ビームスプリッタを用いた2波長レーザ干渉計である。
図6は、第2実施形態に係る2波長レーザ干渉計2を示している。なお、図6の説明において、第1実施形態と同一構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第2実施形態に係る2波長レーザ干渉計2において使用される2波長偏光ビームスプリッタ15は、波長(532nm)の第1レーザ光L1に機能し、波長(1064nm)の第2レーザ光L2では透過となる2つの第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ151,152と、波長(1064nm)の第2レーザ光L2に機能し、波長(532nm)の第1レーザ光L1では透過となる2つの第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153,154との組み合わせから構成されている。つまり、2つの第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ151,152と2つの第2レーザ光用偏光ビームスプリッタと153,154が四角形の互いに対角する位置に配置された状態で組み合わされて構成されている。
(2波長レーザ干渉計2の作用説明)
2波長レーザ光源11から出射された波長の異なる2種類のレーザ光L1,L2が、2波長ビームエクスパンダ12、光軸重ね合わせ光学系13および2波長λ/2板14を通って、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153に同時に入射すると、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153においては、第2レーザ光L2に機能し、第1レーザ光L1を透過する。
第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153に入射した第2レーザ光L2は、そのS偏光成分の光(参照光)が、2波長λ/4板16、2波長コーナキューブ17、2波長λ/4板16を順次通過してP偏光となる。更に、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152および第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ154を順次通過したのち、2波長λ/2板20を通過して45°偏光の向きが傾き、検出部23に至る。
第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153に入射した第2レーザ光L2は、そのP偏光成分の光(測定光)が、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152、2波長λ/4板18、2波長コーナキューブ19、2波長λ/4板18を順次通過してS偏光となる。更に、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ154で反射して参照光と干渉されたのち、2波長λ/4板20を通過して45°偏光の向きが傾き、検出部23に至る。
第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153を透過して直進した第1レーザ光L1は、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152において、そのS偏光成分の光(参照光)が、2波長λ/4板16、2波長コーナキューブ17、2波長λ/4板16を順次通過してP偏光となる。更に、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153および第1レーザ光用偏光ビームスプリッタと151を順次通過したのち、2波長λ/2板20を通過して45°偏光の向きが傾き、検出部22に至る。
第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153を透過して直進した第1レーザ光L1は、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152において、そのP偏光成分の光(測定光)が、そのまま直進し、2波長λ/4板18、2波長コーナキューブ19、2波長λ/4板18を順次通過してS偏光となる。更に、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ154を通過して第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ151で反射されて参照光と干渉されたのち、2波長λ/2板20を通過して45°偏光の向きが傾き、検出部22に至る。
なお、これ以降の検出部22,23および演算部24での処理は、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
<変形例>
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれる。
第1実施形態および第2実施形態では、シングルパスの構成としているが、本発明では、2波長偏光ビームスプリッタおよび2波長波長板を組み合わせることにより、光路長を増倍して光学的に各波長のレーザ光による測長の分解能を高め、A係数による不確かさの拡大を低減した2波長レーザ干渉計を構築することもできる。このような構成とすれば、ダブルパス構成であるから、第1実施形態および第2実施形態の構成に比べ、個々の波長による測定の分解能が2倍向上し、A係数による不確かさの拡大を低減することができ、より高精度な2波長レーザ干渉計が得られる。
次に、具体例として、図7に単一部品からなる2波長偏光ビームスプリッタを用いた場合、図8に4つの単波長用偏光ビームスプリッタを組み合わせた2波長偏光ビームスプリッタを用いた場合を示す。
(第1実施形態の光路増倍例:図7参照)
この光路増倍例では、第1実施形態において、2波長コーナキューブ17,19に代えて平面ミラー17A,19Aが設けられているとともに、2波長偏光ビームスプリッタ15を挟んで平面ミラー17Aとは反対側に2波長コーナキューブ26が、また、2波長偏光ビームスプリッタ15を挟んで2波長λ/4板18とは反対側に平面ミラー27が配置されている。
このような構成において、2波長レーザ光源11から出射された波長の異なる2種類のレーザ光L1,L2が、2波長ビームエクスパンダ12、光軸重ね合わせ光学系13および2波長λ/2板14を通って、2波長偏光ビームスプリッタ15に同時に入射すると、2波長偏光ビームスプリッタ15にて、両者ともにS偏光の参照光L11,L21とP偏光の測定光L12,L22とにそれぞれ分けられる。
2波長偏光ビームスプリッタ15において、垂直上方(図7中上方)へ分けられたS偏光の参照光L11,L21は、2波長λ/4板16を通過して、常に位置が固定されている参照面となる平面ミラー17Aへ向かう。平面ミラー17Aで反射されたのち、2波長λ/4板16を通過してP偏光となり、2波長偏光ビームスプリッタ15、2波長コーナキューブ26、2波長偏光ビームスプリッタ15、2波長λ/4板16を順次通過して平面ミラー17Aに至る。更に、参照光L11,L21は、平面ミラー17Aで反射されたのち、2波長λ/4板16を通過してS偏光となり、2波長偏光ビームスプリッタ15で反射して平面ミラー27へ向かう。平面ミラー27で反射したのち、2波長λ/2板20を通過して45°偏光の向きが傾けられ、ダイクロイックミラー21において、波長ごとの光に分離されたのち、各波長ごとの光がそれぞれ検出部22,23に至る。
2波長偏光ビームスプリッタ15において、水平方向(図7中左方)へ分けられたP偏光の測定光L12,L22は、2波長λ/4板18を通過して、被測定面に固定されている平面ミラー19Aへ向かう。平面ミラー19Aで反射されたのち、2波長λ/4板18を通過してS偏光となり、2波長偏光ビームスプリッタ15で反射して、2波長コーナキューブ26を通過し、再度2波長偏光ビームスプリッタ15で反射して、2波長λ/4板18を通過して平面ミラー19Aに向かう。平面ミラー19Aで反射したのち、2波長λ/4板18を再度通過してP偏光になり、2波長偏光ビームスプリッタ15を通過して平面ミラー27へ向かう。平面ミラー27で反射されたのち、2波長λ/2板20を通過して45°偏光の向きが傾けられ、ダイクロイックミラー21において、波長ごとの光に分離されたのち、各波長ごとの光がそれぞれ検出部22,23に至る。
なお、これ以降の検出部22,23および演算部24での処理は、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
(第2実施形態の光路増倍例:図8参照)
この光路増倍例では、第2実施形態において、2波長コーナキューブ17,19に代えて平面ミラー17A,19Aが設けられているとともに、2波長偏光ビームスプリッタ15を挟んで平面ミラー17Aとは反対側に2波長コーナキューブ26が、また、2波長偏光ビームスプリッタ15を挟んで2波長λ/4板18とは反対側に平面ミラー27がそれぞれ配置されている。
このような構成において、2波長レーザ光源11から出射された波長の異なる2種類のレーザ光L1,L2が、2波長ビームエクスパンダ12、光軸重ね合わせ光学系13および2波長λ/2板14を通って、2波長偏光ビームスプリッタ15に同時に入射すると、まず、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153においては、第2レーザ光L2に機能し、第1レーザ光L1を透過する。
第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153に入射した第2レーザ光L2は、そのS偏光成分の光が、2波長λ/4板16、平面ミラー17A、2波長λ/4板16を順次通過してP偏光となる。更に、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ151、2波長コーナキューブ26、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ154、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152、2波長λ/4板16を順次通過したのち、平面ミラー17Aに達する。平面ミラー17Aで反射した後、2波長λ/4板16を再度通過してS偏光となり、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152を通過後、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ154で反射して第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ151を通過して、平面ミラー27に達する。平面ミラー27で反射された後、2波長λ/2板20にて同時に偏光の向きが45°傾けられ、ダイクロイックミラー21において、波長ごとの光に分離されたのち、各波長ごとの光がそれぞれ検出部22,23に至る。
第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153に入射した第2レーザ光L2は、そのP偏光成分の光が、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152、2波長λ/4板18を順次通過し、平面ミラー19Aで反射したのち、2波長λ/4板18を通過してS偏光となる。更に、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152を通過して、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153で反射し、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ151、2波長コーナキューブ26を通過し、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ154で反射し、2波長λ/4板18を通過し、平面ミラー19Aに達する。平面ミラー19Aで反射されたのち、2波長λ/4板18を再度通過してP偏光となり、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ154および第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ151を順次通過して平面ミラー27に達する。平面ミラー27で反射された後、2波長λ/2板20にて同時に偏光の向きが45°傾けられ、ダイクロイックミラー21において、波長ごとの光に分離されたのち、各波長ごとの光がそれぞれ検出部22,23に至る。
第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153を透過して直進した第1レーザ光L1は、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152において、そのS偏光成分の光が、図中上方へ分けられ、2波長λ/4板16、平面ミラー17A、2波長λ/4板16を順次通過してP偏光となる。更に、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ154、2波長コーナキューブ26、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ151、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153、2波長λ/4板16を順次通過して平面ミラー17Aに達する。平面ミラー17Aで反射された後、2波長λ/4板16を通過してS偏光となり、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153を通過し、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ151で反射し、平面ミラー27へ向かう。平面ミラー27で反射された後、2波長λ/2板20にて同時に偏光の向きが45°傾けられ、ダイクロイックミラー21において、波長ごとの光に分離されたのち、各波長ごとの光がそれぞれ検出部22,23に至る。
第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ153を透過して直進した第1レーザ光L1は、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152において、そのP偏光成分の光が、図中水平方向へ直進し、2波長λ/4板18、平面ミラー19A、2波長λ/4板18を順次通過してS偏光となる。更に、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ152で反射し、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ154および2波長コーナキューブ26へと進み、第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ151にて反射し、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ154、2波長λ/4板18を順次通過して平面ミラー19Aに達する。平面ミラー19Aで反射され後、2波長λ/4板18を通過してP偏光となり、第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ154および第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ151を通過して、平面ミラー27へ向かう。平面ミラー27で反射された後、2波長λ/2板20にて同時に偏光の向きが45°傾けられ、ダイクロイックミラー21において、波長ごとの光に分離されたのち、各波長ごとの光がそれぞれ検出部22,23に至る。
なお、これ以降の検出部22,23および演算部24での処理は、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
(他の変形例)
2波長レーザ光源11の出射口からのレーザ光は、2波長偏光ビームスプリッタ15を含む各種偏光素子やNDフィルタなどを用いて、偏光の向きや光量などを必要に応じて調整することが望ましい。
また、熱源分離などを想定して、光ファイバなどの各種光学部品を用いることも考えられる。
また、第1実施形態(図1)や第2実施形態(図6)においては、固定用の反射鏡と移動用の反射鏡に、2波長コーナキューブ17,19を利用したが、平面ミラーを用いても実施可能である。
その場合、平面ミラーおよび図7、図8で使用している平面ミラー17A,19A,27は、高帯域あるいは使用する2波長に対して、反射率が良好なものが望ましい。
また、図7および図8の変形例では、一例として、光路長を2倍に増倍しているが、2波長偏光ビームスプリッタと2波長波長板を利用することで、更に光路長を増倍することが可能である。これにより、2波長レーザ干渉計のさらなる高分解能化が可能である。
前記実施形態では、2波長レーザ干渉計1,2として、偏光を利用したマイケルソン型のレーザ干渉計を挙げたが、この構成に限定されるものでない。測定光と参照光とを干渉させて、その干渉信号から測長を行うものであれば、任意の構成のものでも実施できる。
本発明によれば、高精度な長さ測定に利用できるほか、産業機器類の評価や校正に利用できる。
本発明の第1実施形態に係る2波長レーザ干渉計を示す図。 前記実施形態において、光軸重ね合わせ光学系を示す図。 前記実施形態において、光軸調整方法を行う際の構成図。 前記実施形態の光軸重ね合わせ光学系の第1変形例を示す図。 前記実施形態の光軸重ね合わせ光学系の第2変形例を示す図。 本発明の第2実施形態に係る2波長レーザ干渉計を示す図。 第1実施形態の変形例を示す図。 第2実施形態の変形例を示す図。
符号の説明
1,2…2波長レーザ干渉計、
11…2波長レーザ光源、
13…光軸重ね合わせ光学系(光軸重ね合わせ手段)、
15…2波長偏光ビームスプリッタ(光分割手段、光重ね合わせ手段)
24…演算部(演算手段)、
31…ハーモニックセパレータ(第1光学素子)、
32…反射鏡(第2光学素子)、
33…反射鏡(第3光学素子)、
34…ハーモニックセパレータ(第4光学素子)、
35…ハーモニックセパレータ(第2光学素子)、
36…ハーモニックセパレータ(第3光学素子)、
41…検出装置、
151,152…第1レーザ光用偏光ビームスプリッタ、
153,154…第2レーザ光用偏光ビームスプリッタ、
L1…第1レーザ光、
L2…第2レーザ光、
L11,L21…参照光、
L12,L22…測定光。

Claims (5)

  1. 波長の異なる2種類のレーザ光を出射する2波長レーザ光源と、
    この2波長レーザ光源から出射された波長の異なる2種類のレーザ光をそれぞれ参照光と測定光に分割する光分割手段と、
    この光分割手段によって分割された参照光と測定光が参照面および被測定面によって反射された光を重ね合わせる光重ね合わせ手段と、
    この光重ね合わせ手段によって重ね合わされた光から、各波長ごとに、前記被測定面の変位量を求め、これら波長ごとに求められた変位量を用いた演算によって空気屈折率補正された被測定面の変位量を求める演算手段とを備えた2波長レーザ干渉計であって、
    前記2波長レーザ光源と前記光分割手段との間には、前記2波長レーザ光源から出射された波長の異なる2種類のレーザ光を一旦分離したのち互いの光軸を重ね合わせる光軸重ね合わせ手段が設けられている、ことを特徴とする2波長レーザ干渉計。
  2. 請求項1に記載の2波長レーザ干渉計において、
    前記光軸重ね合わせ手段は、前記2波長レーザ光源から出射された波長の異なる2種類のレーザ光を波長によって第1レーザ光と第2レーザ光に分離する第1光学素子と、この第1光学素子によって分離された第1レーザ光を所定位置に向けて反射する第2光学素子と、前記第1光学素子によって分離された第2レーザ光を前記所定位置に向けて反射する第3光学素子と、前記所定位置において前記第3光学素子によって反射された第2レーザ光を透過するとともに前記第2光学素子によって反射された第1レーザ光を前記第2レーザ光の光軸に一致するように反射する第4光学素子とを含んで構成されている、ことを特徴とする2波長レーザ干渉計。
  3. 請求項2に記載の2波長レーザ干渉計において、
    前記第1光学素子および第3光学素子は、第1レーザ光を透過し、第2レーザ光を反射し、
    前記第2光学素子および第4光学素子は、第2レーザ光を透過し、第1レーザ光を反射する、ことを特徴とする2波長レーザ干渉計。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の2波長レーザ干渉計において、
    前記光分割手段および前記光重ね合わせ手段は、2波長偏光ビームスプリッタによって構成され、
    前記2波長偏光ビームスプリッタは、波長の異なる2種類のレーザ光のうち第1レーザ光に機能し、第2レーザ光を透過させる第1レーザ光用偏光ビームスプリッタと、波長の異なる2種類のレーザ光のうち前記第2レーザ光に機能し、前記第1レーザ光を透過させる第2レーザ光用偏光ビームスプリッタとを組み合わせて構成されている、ことを特徴とする2波長レーザ干渉計。
  5. 請求項2または請求項3に記載の2波長レーザ干渉計において、前記2波長レーザ光源から出射された波長の異なる2種類のレーザ光の光軸を調整する2波長レーザ干渉計の光軸調整方法であって、
    前記光分割手段によって分割された参照光および測定光のうち、少なくとも片方の光の光軸上に検出手段を配置し、この検出手段で検出される光のずれ量を確認しながら、光のずれ量が少なくなるように、前記光軸重ね合わせ手段のいずれかの光学素子を調整する、ことを特徴とする2波長レーザ干渉計の光軸調整方法。
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