JP5213588B2 - 光学部品およびそれを用いた光アイソレータ - Google Patents

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Description

本発明は光通信モジュールに使用される光学素子を備えた光学部品とその製法、およびそれを用いた光アイソレータに関するものである。
光信号の送受信機能を持つ半導体レーザモジュールを備えた光モジュールの一種である光トランシーバは、光通信ネットワークを構築する上で必須となる部品だが、情報伝送容量の増加に伴い、光トランシーバに対する通信速度の高速化の要求が非常に高まってきている。光トランシーバの通信速度を高速化するには、そこに用いられる半導体レーザの変調速度を高速化しつつ、安定した発振特性を得なければならない。しかしながら半導体レーザは経路からの反射戻り光があると、レーザ発振が不安定になってしまうため、高速変調のような過酷な特性を要求されるような場合は、光路上に光アイソレータを挿入し、経路からの反射戻り光を抑制する必要がある。このような背景から、半導体レーザを搭載した光モジュールには光アイソレータが使用されてきた。
一般的な偏波依存型の光アイソレータは、偏光子、ファラデー回転子、検光子、およびファラデー回転子に磁界を印加するマグネットにより構成される。光アイソレータに求められるアイソレーション特性とは、光をどれだけ遮断できるかを示す特性である。そして、より高いアイソレーション特性を得るためには、偏光子と検光子との角度を所定角度にできるだけ正確に合わせる必要があり、かつその位置を保たなければならない。
従来の光アイソレータは、例えば先ず、偏光子、ファラデー回転子、検光子を、ダイシング等により円形や四角形に加工し、軸上に内孔を有する筒状の金属ホルダの内孔内にこれらを半田、低融点ガラス、接着剤等の接合剤を介して固定する。その後、偏光子、ファラデー回転子を内孔内に固定したそれぞれの金属ホルダ同士を、例えばYAG溶接や接着剤を使用して固定し、最後に検光子が固定された金属ホルダを、検光子と偏光子とが所定角度になるように回転調整し、それぞれの金属ホルダ同士を同様にYAG溶接や接着剤を使用して固定することにより作製されていた。
また、他の例としては、図9に示すように偏光子21、ファラデー回転子22、および検光子23の光学面同士を接着剤(不図示)で接着し、所望の大きさに加工した後に、接着された光アイソレータ素子(偏光子21、ファラデー回転子22、および検光子23)を割スリーブ24の内側に挿入し、接着剤25にて接着固定されたものが提案されている(たとえば特許文献1参照)。
特開平3−140904号公報
従来の光アイソレータは、上述したように、各光学素子が金属ホルダもしくは割スリーブと半田、低融点ガラス、接着剤等の接合剤を介して固定されている。そのため、従来の光アイソレータは、使用環境の温度変化により接合剤が膨張または収縮を起こすと、光学素子に位置ずれが生じ、アイソレーション特性が低下する場合があった。また、このような形態であれば、接合剤の膨張または収縮が大きいと、光学素子が接合剤から剥離し、金属ホルダもしくは割スリーブから脱落する可能性があった。
上記に鑑みて本発明の光学部品は、光の偏波方向に依存した機能を有する光学素子と、一端から他端まで延びるスリットを有し、内周面で前記光学素子を固定する筒状の固定部材と、を備え、前記固定部材は、前記スリットに臨む部位の一部をつなぐ複数の連結部を有するとともに、前記光学素子の偏波方向と前記スリットを一致させて前記光学素子を固定していることを特徴とする。

また、本発明において、前記連結部は、前記固定部材と同一の材質であることが好ましい。さらに、本発明において、前記連結部は、前記固定部材と一体的に形成されていることが好ましい。
また、本発明において、前記連結部は、前記スリットを正面視して、前記光学素子と重ならない部位に形成されていることが好ましい。
また、本発明において、前記スリットは、両端部から中央部に向かうにともない、漸次、幅が大きくなることが好ましい。
また、本発明において、前記固定部材は、前記スリットと交差する間隙部を有することが好ましい。
また、本発明において、前記光学素子は、前記固定部材の軸に対し傾斜させて固定されていることが好ましい。
また、本発明において、前記固定部材は、金属で形成されていることが好ましい。
本発明の光アイソレータは、上述した光学部品の前記固定部材の端面同士を接合して、第1の光学部品、第2の光学部品、および第3の光学部品の順で連結させてなり、前記第1の光学部品および前記第3の光学部品の前記光学素子が偏光子であり、前記第2の光学部品の前記光学素子がファラデー回転子であり、前記偏光子の偏波方向と前記スリットとを一致させて前記偏光子が固定されていることを特徴とする。

本発明の光学部品は、光学素子を固定する固定部材に形成されたスリットに臨む部位の一部を複数の部分で連結することにより、固定部材の内周面で光学素子を保持でき、かつ連結部で固定部材の変形を抑制することによって、光学素子を固定部材の内周面に強固に保持することができるため、光学素子を固定する接合剤が不要となる。その結果、本発明によれば、使用環境の温度変化による光学素子の位置ずれを低減することができるため、信頼性の高い光学部品とすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光学部品を示す斜視図である。本発明の第1の実施形態に係る光学部品Xは、円形状の光学素子1と、内周面2aで光学素子1を固定する筒状の固定部材2と、を備えている。そして、光学部品Xでは、固定部材2は一端から他端まで延びるスリット3を有しており、スリット3に臨む部位の一部が複数の連結部4により連結されている。
光学素子1は、透過する光に対して光学的に作用するものであり、たとえば光アイソレータに使用される偏光子、検光子、およびファラデー回転子、光を波長に応じて合波または分波する波長フィルタ、光の一部もしくは全部を反射させて、光路を変更する反射部材等がある。
偏光子および検光子としては、たとえば透過偏光方向と直交する偏光成分を吸収する吸収型であれば、ガラス基板に誘電体粒子を内包させたタイプや、誘電体膜を多数積層したタイプなどがある。また、他の形態としては、たとえば回折格子などを利用する反射型のもの、あるいはルチルや方解石等で構成された複屈折結晶を用いてなる複屈折型の偏光子または検光子が挙げられる。
また、ファラデー回転子は、たとえばTb,Gd,Hoを添加したビスマス置換ガーネットやYIGガーネットにより構成される。また、波長フィルタは、たとえばガラス基板上に誘電体多層膜を蒸着すること等により形成される。
固定部材2は、一端から他端に延びるスリット3が形成された筒状部を有してなり、内周面で光学素子1を保持する機能を担う。固定部材2の外形は、円形状に限定されるものでなく、たとえば外形の形状が多角形の中空体であってもよい。但し、複数の固定部材2同士を接合し、互いの光学素子同士の光学調芯を図るという観点では、外形が円形であると好適である。
固定部材2の材質としては、固定部材2同士を半田もしくはYAG、炭酸ガスレーザ等のレーザービーム溶接にて強固に接合できるという点から、ステンレス、銅、鉄、ニッケル等が好ましい。加えて、耐腐食性も考慮すると、固定部材2の材質としては、ステンレスが好適である。このような固定部材2は、切削やプレス加工にて筒状に加工した後、ダイシングなどの機械加工でスリット3を形成することで製造することができる。なお、固定部材2の材料厚みは、後述する連結部4をYAG溶接によって形成する場合、0.2〜1mmが好ましい。
固定部材2には、上述したように、スリット3が形成されている。スリット3は、固定部材2を周方向に広げる(固定部材2を、端面側から見て、固定部材2の内径が大きくなるように拡径させるとともに、周方向に広がるように変形させる)機能を有する。スリット3の幅は、後述する連結部4をYAG溶接によって形成する場合、0.01〜0.1mmが好ましい。
そして、光学部品Xでは、固定部材2に、スリット3に臨む部位の一部をつなぐ連結部4が形成されている。スリット3に臨む部位とは、スリット3を挟んで対向する固定部材2の縁部のことである。この連結部4は、主として、スリット3の幅が広がることによる固定部材2の内径の過剰な変形を抑制し、光学素子1が固定部材2から脱落し難くする機能を担う。そのため、光学部品Xでは、接合剤を使用しなくとも、光学素子1を強固に保持することが可能となる。このように、接合剤を使用しない固定方法であれば、使用環境の変化により生じる接合剤、固定部材2および光学素子1の膨張もしくは収縮による光学素子1の位置ずれまたは脱落を防止することができる。連結部4は、スリット3に沿って固定部材2の縁の間の複数箇所に設けられている。
連結部4は、熱変形が生じにくい材料で形成するのが好適であり、たとえば通常の半田(鉛とスズの合金)だけではなく金−スズ、銀−銅−スズやビスマス−スズの合金等で所望の位置で部分的に形成することができる。
また、連結部4は、YAG等の溶接によっても形成することができる。溶接で連結部4を形成する場合は、連結部4と固定部材2とが同材質となり、かつ連結部4と固定部材2とを一体的に形成できる。すなわち、連結部4は、固定部材2のスリット3近傍の一部が溶融することによって形成される。そのため、連結部4は、固定部材2との材質の境界がなくなり、固定部材2と一体的に形成されることとなる。このように、固定部材2と連結部4とを同材質で形成すれば、固定部材2および連結部4の熱膨張係数を略同一にすることができるため、連結部4が固定部材2から剥離するのを抑制することができる。さらに、固定部材2と連結部4とを一体的に形成すれば、固定部材2と連結部4との境界がなくなるため、固定部材2と連結部4との境界部位における応力集中を抑制することができるので、接合部で破断し難くなる。なお、連結部4は、光学素子1を十分に固定できる程度まで複数箇所に形成される。
次に、本発明の光学部品の製造方法について、図2に基づき説明する。図2(a)〜(d)は、光学部品Xの製造工程を説明する斜視図である。
まず、図2(a)に示すように、一端面から他端面まで延びるスリット3aを有する筒状の固定部材2を準備する。光学素子1が嵌め込まれる前のスリット3aの幅は、光学素子1の嵌め込みによる固定部材2の拡径(内径の拡大)を考慮すると、できる限り小さく加工されていることが望ましく、たとえば一端面から他端面まで割れてさえいれば、スリット3aの対向面同士が接触していてもよい。
図2(b)は、光学素子1を切り出したものである。光学素子1の外周1cは固定部材2の内周2aに沿うように切り出されており、両端面1a,1bは光学素子1の外周に対して直交した平面になっている。
図2(c)は、固定部材2の内部に光学素子1を嵌め込む工程を示している。なお、上述した図2(a)中のスリット3aは、光学素子1が嵌め込まれる前の状態を表し、図2(c)中のスリット3bは、光学素子1が嵌め込まれた後の状態を表す。まず、固定部材2を拡径させて(同図中、矢印の方向に力を作用させる)、スリット3aの幅を広げる。次いで、固定部材2の内側に光学素子1を嵌めこむ。なお、固定部材2の内径は、光学素子1を嵌め込んだ際に、固定部材2の弾性力によって光学素子1を保持すべく、光学素子1の外径よりも小さい。このとき、光学素子1の厚みが、広げられたスリット3bの幅よりも小さければ、スリット3bから光学素子1を入れて固定部材2の内周面に嵌め込んでもよい。また、固定部材2の内周面の周方向に、光学素子1の外周部が埋まる溝部を設ければ、光学素子1を容易に位置決めできる。また、光学素子1の外周面や固定部材2の内周面の表面粗さを大きくすれば、部材間の滑りによる位置ずれを低減できる。
図2(d)は、スリット3b近傍の固定部材2を溶接し、スリット3の一部をつなぐ連結部4を形成する工程を示している。なお、同図中、スリット3は、連結部4が形成された後のスリットを表す。本実施形態において、連結部4は、たとえばYAG等のレーザ溶接により形成される。このような場合は、スリット3bの幅を溶接可能な範囲に設定する必要がある。スリット3bの幅は、主として、固定部材2に光学素子1が嵌め込まれる前のスリット3aの幅、光学素子1の外径およびその公差、ならびに固定部材2の内径およびその公差の合計により決定される。たとえばYAG溶接により連結部4を形成する場合は、スリット3bの幅を0.01〜0.1mm以下に設定する。スリット3は、連結部4を形成することにより、スリット3bの幅よりも小さくなる。これは、溶接によりスリット3bにおける固定部材2の対向面同士が一体化したことによるものであり、単に、固定部材2に光学素子1を嵌め込むのみの形態に比べ、光学素子1を強固に固定することができる。
光学素子1が固定部材2に強固に固定されるのは焼き嵌めの効果による。すなわち、スリット3付近のみに溶接時の熱が加えられることにより、スリット3付近の体積は熱膨張し軟化するが、それ以外の部分はおよそ常温であるため固定部材2の弾性力は保たれて、光学素子1を保持し続ける。この状態で連結部4付近が冷却されることにより、連結部4付近の体積が収縮し、スリット3の幅が狭くなって、光学素子1を締め付けるように強固に保持することができる。
次に、本発明に係る光学部品の他の実施形態について、図3〜図5を参照しつつ説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る光学部品を示す斜視図である。本発明の第2の実施形態に係る光学部品X1は、連結部4が、スリット3を正面視して、光学素子1と重ならない部位に形成されている。すなわち、固定部材2の光学素子1が嵌入されているスリット3部分を避けて、その両側で連結部4を形成する点で光学部品Xと相違する。光学部品X1では、連結部4を熱による溶接で形成する場合、光学素子1への熱衝撃を緩和することができる。光学部品X1では、光学素子1が固定部材2の略中央部に配置されるため、連結部4はスリット3の両端側に形成されている。このように、連結部4の間に光学素子1を配置すれば、光学素子1に過剰な力をかけることなく光学素子1を保持することができ、さらに光学素子1が固定部材2から脱落し難いものとできる。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る光学部品を示す斜視図である。本発明の第3の実施形態に係る光学部品X2は、スリット3が両端部から中央部に向かうにともない、漸次、幅が大きい点で光学部品Xと相違する。スリット3の幅は、上述したように、スリット3aの幅、光学素子1の外径公差、および固定部材2の内径公差等を総合的に勘案して決定されるため、スリット3aを設定する際に、上記公差を考慮せねばならない。平行で均等幅のスリット3aとした場合、スリット3aの幅が大きすぎると、連結部4を形成しにくくなる場合がある。これに対し、光学部品X2では、スリット3aの幅にある程度の範囲をもたせることが可能となり、固定部材2に光学素子1を配置後、溶接に最適なスリット幅の位置に連結部4を形成することができる。このため、歩留まりを改善することができる。さらに、光学部品X2では、光学素子1を固定部材2の厚み方向における略中央部に配置すれば、光学部品X1と同様の効果を得ることができる。
図5は、本発明の第4の実施形態に係る光学部品を示す斜視図である。本発明の第4の実施形態に係る光学部品X3は、固定部材2にスリット3と交差する間隙部5が形成されている点で光学部品X2と相違する。このように、光学部品X3は、固定部材2にスリット3と交差する間隙部5が形成されているため、連結部4を形成することによって、スリット3の幅が小さくなる際に光学素子1に生じる応力を緩和することができる。また、図5に示すように、連結部4と連結部4との間に位置するスリット3と交差するように間隙部5を設ければ、連結部4の形成部位のスリット3幅が小さくなるにともない、連結部4と連結部4との間におけるスリット幅の変形を促進できるため、光学素子1を挟み込むことにより、より安定に光学素子1を固定することが可能となる。
図6(a)は、本発明の第5の実施形態に係る光学部品X4を示す斜視図である。本発明の第5の実施形態に係る光学部品X4は、光学素子1の光入出射面となる両端面1a,1bが固定部材2の内周2aに直交する平面に対し傾斜している点で光学部品Xと相違する。すなわち、固定部材2の軸に直交する平面に対し、光学素子1の両端面1a,1bが平行にならないように傾斜させて光学素子1が固定される。光学素子1は空気と屈折率が異なるため空気との境界面で光の一部を反射してしまう。その反射光が入射側に反射されて同一の光路を戻ってしまうと干渉や雑音等となり、様々な不具合を起こしてしまう。この反射光を低減するために、例えば光学素子1端面1aまたは端面1bに反射防止膜を施したりするが、図6(a)の構造にすることによって、光軸に対して光学素子1を傾斜させ反射光の方向を光軸方向から変えることができるため、同一の光路に戻ってしまうことを防ぐことが可能となる。
図6(b)は図6(a)の光学素子1を切り出した状態を示す斜視図である。光学素子1の両端面1a,1bは内周2aに直交する平面に対し傾斜しているが、側面1cは固定部材2の内周2aと平行となっているため、光学素子1を固定部材2に固定する際に、固定部材2を拡径させて光学素子1を嵌め込んでも、固定部材2の弾性力によって光学素子1を保持することが容易となる。当然、固定部材2の内周面2aに溝部を設けたり、内周面2aの表面粗さを大きくしたりすれば、更に部材間の滑りによる位置ずれを低減できる。
図7は、本発明の第6の実施形態に係る光学部品を示す斜視図である。本発明の第6の実施形態に係る光学部品X5は、光学素子1を偏光子10とし、偏光子10の透過偏波方向または遮断偏波方向とスリット3の方向とを一致させた点でXと相違する。すなわち、偏光子10の偏波方向がどの方向になるように光学部品X5が組み立てられているかが、スリット3の位置を目視することによって判断できるようになっている。
偏光子10のように光の偏波方向に依存した機能を有する素子を使用した場合、他の部品と組み合わせて機能部品を構成するためには偏波方向を所望の位置に回転調整して固定する必要がある。しかしながら、他の部品は固定部材2の端面に接続されるため、光学部品Xは側面からしか目視確認できない。よって、偏波方向とスリット3の位置とを一定の規則で一致させておくことで、光学部品X5の側面から偏波方向を確認することができるため、回転調整を効率よく行うことが可能となる。
例えば、図7は、偏光子10に付したハッチングは偏光子10を透過する光の偏波方向を示す。そして、スリット3を通る固定部材2の直径方向と光の偏波方向とが平行になるようにスリット3と偏光子10の偏光方向とを一致させて組み立てられている例を示す。
図8は、本発明の光アイソレータの一実施形態を示す斜視図である。本発明の一実施形態に係る光アイソレータZは、光学素子が偏光子10である第1の光学部品Y1と、光学素子がファラデー回転子11である第2の光学部品Y2と、光学素子が検光子12である第2の光学部品Y3と、を備えている。なお、光学部品Y1〜Y3は、上述した光学部品Xの光学素子1を種々変更したものである。
光学部品Y1〜Y3は、各固定部材の端面同士をたとえば溶接手段によって形成される溶接部13により、第1の光学部品Y1、第2の光学部品Y2、第3の光学部品Y3の順で接合される。この溶接には、たとえばYAG溶接を用いることができる。
光アイソレータZは、たとえば偏光子10および検光子12が透過偏光方向と直交する偏光成分を吸収する吸収型である場合、偏光子10の透光偏波方向と検光子12の透光偏波方向とは、所定角度(例えば45°)ずらして配されている。このとき、ファラデー回転子11は、入射される光の偏波方向が45°回転される厚さに設定される。そして、例えば、第1の光学部品Y1、第2の光学部品Y2、第3の光学部品Y3のそれぞれのスリット3の位置が一直線になるように各光学部品Y1,Y2,Y3を一致させて組み立てれば、偏光子10、ファラデー回転子11、検光子12のそれぞれの偏波方向が所定の角度に揃うようになっている。
光アイソレータZは、本発明の光学部品を具備しているため、高温環境下であっても、各光学部品Y1,Y2,Y3が備える光学素子1(偏光子10、ファラデー回転子11、および検光子12)が固定部材2内で強固に固定される。その結果、光アイソレータZでは、一度、光学調芯をして各光学部品Y1,Y2,Y3を接合すれば、高温環境下であっても、アイソレーション特性を維持することができる。
なお、アイソレータ以外にも本発明の光学部品Xの光学素子1を種々変更することにより、様々な機能部品にも応用することが可能である。例えば、ファラデー回転子とミラーとを固定した光学部品Xを用いることにより、反射光の偏波方向を90°回転させて戻すファラデーローテーターミラーとすることができる。また、ガラス板に誘電体多層膜を蒸着した波長フィルタを固定した光学部品Xを用いることにより、任意の波長を分岐するWDMカプラ、ハーフミラーを固定した光学部品Xを用いることにより、パワーを半々に分岐する3dBカプラ等の様々な例が挙げられる。上記アイソレータの例では、偏光子10、ファラデー回転子11、検光子12が取り付けられた第1〜第3の光学部品Y1,Y2,Y3を用いる例を示したが、これら例においても必要に応じ、必要個数の本発明の光学部品Xを組み合わせて実現することができる。
以上、本発明の具体的な実施形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
本発明の第1の実施形態に係る光学部品の斜視図である。 (a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係る光学部品の製造工程を説明する斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る光学部品の斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る光学部品の斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る光学部品の斜視図である。 (a)は本発明の第5の実施形態に係る光学部品の斜視図、(b)は(a)の光学素子を示す斜視図である。 本発明の第6の実施形態に係る光学部品の斜視図である。 本発明の光アイソレータの一実施形態を示す斜視図である。 従来の光アイソレータを示すものであり、(a)は正面図、(b)は断面図である。
符号の説明
X、X1〜X5、Y1〜Y3:光学部品
Z:光アイソレータ
1:光学素子
2:固定部材
3、3a、3b:スリット
4:連結部
5:間隙部
10:偏光子
11:ファラデー回転子
12:検光子
13:溶接部

Claims (9)

  1. 光の偏波方向に依存した機能を有する光学素子と、
    一端から他端まで延びるスリットを有し、内周面で前記光学素子を固定する筒状の固定部材と、を備え、
    前記固定部材は、前記スリットに臨む部位の一部をつなぐ複数の連結部を有するとともに、前記光学素子の偏波方向と前記スリットを一致させて前記光学素子を固定していることを特徴とする光学部品。
  2. 前記連結部は、前記固定部材と同一の材質であることを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
  3. 前記連結部は、前記固定部材と一体的に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の光学部品。
  4. 前記連結部は、前記スリットを正面視して、前記光学素子と重ならない部位に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光学部品。
  5. 前記スリットは、両端部から中央部に向かうにともない、漸次、幅が広くなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光学部品。
  6. 前記固定部材は、前記スリットと交差する間隙部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光学部品。
  7. 前記光学素子は、前記固定部材の軸に対し傾斜させて固定されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光学部品。
  8. 前記固定部材は、金属で形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の光学部品。
  9. 請求項1乃至のいずれかに記載の第1乃至第3の光学部品を、前記固定部材の端面同士を接合して、第1の光学部品、第2の光学部品、および第3の光学部品の順で連結させてなり、
    前記第1の光学部品および前記第3の光学部品の前記光学素子が偏光子であり、前記第2の光学部品の前記光学素子がファラデー回転子であり、前記偏光子の偏波方向と前記ス
    リットとを一致させて前記偏光子が固定されている、光アイソレータ。
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