JP4683852B2 - 光アイソレータ - Google Patents

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Description

本発明は、光源から出射した光が各種光学素子や光ファイバに入射した際に生じる戻り光を除去する光アイソレータに関するものである。
光通信用モジュール等において、レーザ光源等の光源から出射した光は、各種光学素子や光ファイバに入射されるが、入射光の一部は各種光学素子や光ファイバの端面や内部で反射されたり散乱されたりする。この反射や散乱した光の一部は、戻り光として光源に戻ろうとするが、この戻り光を防止するために光アイソレータが用いられる。
従来、この種の光アイソレータは、2枚の偏光子の間に平板状のファラデー回転子を配置し、これら3つの部品を筒状の磁石内に部品ホルダを介して収納する構成であった。通常、ファラデー回転子は飽和磁界内において所定の波長をもつ光の偏光面を45度回転する厚みに調整され、また2つの偏光子はそれぞれの透過偏光方向が45度回転方向に相対的にずれるように回転調整されている。
このような構成の光アイソレータは、ファラデー回転子と2つの偏光子が別部品で素子ごとにホルダが必要であり、そのため部品点数が多くなり組立工数が多くなるばかりか各部品間の光学上の調整作業も煩雑で、コスト高を招くばかりか小型化も難しかった。また、光源モジュールに組み込む際に、飽和磁界を形成するための磁石の位置についての調整、すなわち、光アイソレータの偏波面の調整も必要となり実装が煩雑であった。
このため、ファラデー回転子と偏光子の光アイソレータ素子と、直方体の磁石を、平板状の基板に設置した光アイソレータが各種提案されている。
例えば、特許文献1には、図5に示すように従来の光アイソレータ18が示されており、光アイソレータ18はファラデー回転子12、偏光子13、14の各光アイソレータ素子と直方体の磁石17が、一枚の平板状の基板16上に配置したものである。ここで偏光子13、14は、透過する光の一方向の偏波成分を吸収し、その偏波成分に直交する偏波成分を透過する機能を有し、また、ファラデー回転子12は飽和磁界強度において所定波長の光の偏波面を約45度回転する機能を有する。また2つの偏光子13、14は、基板16に接するそれぞれの面を基準面とし、この基準面に対し透過偏波方向が0度および45度となるように切り出されている。
特開平13−91899号公報
しかしながら特許文献1には光アイソレータ素子11と基板16や磁石17と基板16との接合方法については具体的な記載がなく、それらの接合方法によってはファラデー回転子12、偏光子13、14の各光アイソレータ素子11と磁石17とを、一枚の基板16上に配置すると、光アイソレータ素子11の脱落、クラック接合強度の低下、光学特性の劣化が発生するという問題があった。
即ち、一枚の基板16に光アイソレータ素子11及び磁石7を配置させる場合には、ファラデー回転子12は適切な飽和磁界強度を示す中に置く必要があることから、磁界を形成する磁石17の大きさを最適に設計した上で磁石7の側面が光アイソレータ素子11の各構成部品の側面に対峙して近接配置させなければならず、近接配置した場合には、磁石17を基板16に固定する接合材15bが、光アイソレータ素子11及び光アイソレータ素子11を接合する接合材15aに接触してしまうものであった。
これは、近年、光部品の小型化の要求に伴って光アイソレータが小型化されてきたためであり、磁石7の適切な飽和磁界強度を得るために小さくすることに限界があるので、小型化するためには磁石7と光アイソレータ素子11の互いの側面同士の距離を短くしなければならないからである。
従って、基板16に接合材15を付着させて光アイソレータ素子11、磁石17を配置した後、高温で溶融固着し、その後に冷却すると、磁石17は、一般的に光アイソレータを構成する部材の熱膨張係数が最も大きく、かつ、接合面積の割合も大きいので、体積収縮の影響が、隣接する光アイソレータ素子11に大きく作用し、特にファラデー回転子12は磁石17と熱膨張係数が大きく異なるビスマス置換ガーネット単結晶を用いるため、磁石17が高温下で接合後に冷却されると、その体積収縮が著しく、接合材15や基板16を介して光アイソレータ素子11、特にファラデー回転子に応力を与え、光アイソレータ素子11を基板16から脱落させ、又は光アイソレータ素子11にクラックを引き起こしたり、光アイソレータ18のアイソレーション特性を劣化させたりする場合があった。こうした背景から、小型化したとしても簡易で高性能な構造が望まれていた。
本発明はこれらの課題に鑑みて案出されたものであり、基板上に、平板状のファラデー回転子と偏光子からなる光アイソレータ素子と、該光アイソレータ素子と互いの側面が対峙して近接配置するとともに前記ファラデー回転子に磁界を与える磁石とを接合材を介して固定してなる光アイソレータにおいて、前記磁石は、前記磁石の固定面の一部から突出した凸部が前記基板に接合されて固定されており、前記凸部は、前記光アイソレータ素子と対峙する前記磁石の側面と反対側の第2の側面寄りに、前記光アイソレータ素子と隔てて形成されているとともに、前記第2の側面と隣接する一対の端面側に沿わせて形成されており、該一対の端面側に沿わせた部分と前記第2の側面寄り部分との間の屈曲部が曲面に形成されていることを特徴とする。
さらに、本発明の光アイソレータは、前記光アイソレータ素子と基板との間には、前記光アイソレータ素子の熱膨張係数に近似したコア基板が介在していることを特徴とする。
本発明の構成によれば、磁石の基板と対向する面に、その一部が突出した凸部が前記基板に接合されているので、磁石を小型化することなく適切な飽和磁界強度を示しながら基板の接合面積を小さくすることができるので、磁石の冷却収縮による応力が基板や接合材に与える影響を低減させることができる。
また、磁石に形成される凸部の側面と、その側面に対峙する光アイソレータ素子の側面との距離が磁石及び光アイソレータ素子の互いに対峙する側面間の距離よりも長くなるように形成されているので、光アイソレータ素子を接合する接合材と、一般的な光アイソレータの構成部品の中で熱膨張係数が最も高い磁石を接合する接合材とを隔離して接合させることができるため、磁石の接合材を介して光アイソレータ素子に応力を加えることを有効に阻止することができる。
この場合、前記磁石の固定面に形成される凸部を第2の側面よりに形成すると、基板上でそれぞれの接合材同士が完全に離間させることができ、接合時の磁石により顕著に発生する応力が光アイソレータ素子、特にファラデー回転子2に、より一層伝わりにくくなり、良好な光学特性が得られるものである。
また、前記磁石の固定面に形成される凸部は、前記第2の側面と隣接する一対の端面側に形成することで、接合時の磁石により発生する応力を光アイソレータ素子に伝わりにくくするだけでなく、基板上の磁石が安定して配置させることが可能となる。
さらに光アイソレータ素子と基板との間に光アイソレータ素子の熱膨張係数に近似したコア基板が介在しているので、応力による影響を無視でき、これにより、光アイソレータ素子と磁石との距離を更に小さくすることができ、小型化が可能となるばかりか、基板の熱膨張係数を半導体モジュールのサブマウントなど実装相手の材質に合わせることが可能となり材料選択の範囲を増やすことができる。
以上のように、本発明では、小型化に設計しても、接合後に光アイソレータ素子が基板から脱落せず、光アイソレータ素子に割れや欠けが発生せず、ファラデー回転子の光学特性が劣化しない光アイソレータの製造が可能になる。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の光アイソレータの実施形態を示す斜視図である。
図に示すように、光アイソレータ9は基板6上に光アイソレータ素子1及び磁石7の互いの側面10a、70bが対峙して近接配置させており、光アイソレータ素子1と磁石7はそれぞれ接合材5aと5bで基板6に固定される。
基板6は、平面が長方形状の板状体からなり、その材質は、光アイソレータ9を半導体レーザモジュールに実装する実装方法によって選択され、たとえばYAG溶接で半導体レーザモジュールのサブマウントに固定する場合は、ステンレス、コバール、パーマロイ等の金属が選択され、また、半田による固定の場合は、前記金属、あるいはセラミック、ガラス等の実装面にたとえばCr−Pt−AuもしくはTi−Pt−Auのメタライズ処理を施こした材料でも良い。
光アイソレータ素子1は、平板状のファラデー回転子2と、平板状の偏光子3、4とから構成される。配列順序としては1段型と呼ばれる光アイソレータの場合、周知の如く、光の出射方向に向かって偏光子3、ファラデー回転子2、偏光子4の順序で基板6の幅方向に配列されている。
偏光子3の透過偏波方向は、基板6の上面と平行な1辺(これを基準辺と呼ぶ)に対し平行な方向に設定されており、他方の偏光子4の透過偏波方向は、その基準辺に対して45度の方向に設定されている。ここで、基板6の上面と偏光子3と偏光子4の基準辺を略一致させ固定することにより、偏光子3と偏光子4の透過偏波方向は回転調整することなく互いに45度ずれた状態となり、ファラデー回転子2のファラデー回転角が略45度の場合、最良の挿入損失特性とアイソレーション特性を得ることができる。
偏光子3、4は、入射する光の1方向の偏光成分を吸収する機能を有する吸収型偏光子、あるいは入射する光の1方向の偏光成分を分離または合成する複屈折性偏光子で構成される。吸収型偏光子は例えば楕円体形の金属粒子がガラス内に分散された構造の偏光ガラスからなる。この偏光ガラスは長く延伸された金属粒子をガラス自身の中に一方向に配列させることにより偏光特性を持たせたガラスであり、金属粒子の延伸方向に垂直な偏波面を持つ光が透過し、平行な偏波面を持つ光は吸収される。例えば楕円体形の金属粒子がガラス内に分散された構造の偏光ガラスからなる。この偏光ガラスは長く延伸された金属粒子をガラス自身の中に一方向に配列させることにより偏光特性を持たせたガラスであり、金属粒子の延伸方向に垂直な偏波面を持つ光が透過し、平行な偏波面を持つ光は吸収される。
ファラデー回転子2は常温において入射した光の偏波方向が45度回転する厚みに調整されている。また、光アイソレータ9に高いアイソレーションが要求される場合は、ファラデー回転子2の偏波回転角度45+α度に対し、偏光子3と偏光子4の回転ズレを45−α度に精密に調整する必要があり、光を逆方向から(偏光子4側から)入射し、透過してくる光が最も小さくなるように偏光子2を回転調整する方法がある。そこであらかじめ偏光子3と偏光子4の透過偏波方向を45−α度ずらして切り出し、例えば偏光子4の透過偏波方向を基準辺に対して45−α度とすることも可能である。また、ファラデー回転子の偏波回転角の精度±αは光アイソレータの特性上、1度程度とすることが望ましく、また基板6の上面に精度良く設置する。
ファラデー回転子2は、例えば、ビスマス置換ガーネット結晶等で、その厚みは所定の波長をもつ入射光線の偏光面が45度回転する様に設定する。一般に、偏波面を回転させるためには、入射光線の光軸方向に十分な磁界を印可することが必要であり、磁石7がファラデー回転子2の側面の両脇に配置されている。
ここでファラデー回転子2、偏光子3および偏光子4の両面は、屈折率n=1に対する反射防止膜が両面に施されており、偏光子3および偏光子4とファラデー回転子2が密着している場合は、偏光子が空気と接する入出射面には屈折率n=1に対する反射防止膜を施し、ファラデー回転子の両面には対偏光子の反射防止膜を施してある。
磁石7は、本発明の特徴部である磁石7の固定面の一部から突出した凸部7aを形成している。そして、この凸部7aが基板6に接合されている。これにより、磁石7を小型化することなく適切な飽和磁界強度を示しながら基板6との接合面積を小さくすることができる。
実際は、凸部7aの面と基板6の表面とが接合材5aを介して接合されているが、これに限定されず、基板6に凹部を形成し、凸部7aと嵌合させることで接合するような構成にしても良い。これにより、充分な接合強度を維持させることが可能である。
また、磁石7の凸部7aは、その側面70aと光アイソレータ素子の側面10aとの距離が磁石7の側面70b及び光アイソレータ素子1の側面10aの距離よりも長くなる位置に形成されている。従って、凸部7aと光アイソレータ素子1との間には余裕空間が形成されており、この空間により、磁石7の接合材5aと光アイソレータ素子1の接合材5bとに機能分離させて接合できるために、硬化の際に磁石の接合材7を介して光アイソレータ素子1に応力が加わることを有効に阻止することができる。
さらに、図1に示すように、磁石7に形成される凸部7aが、固定面の側面70cよりに形成されている。これによっても上述と同様に光アイソレータ素子1、特にファラデー回転子2に応力が加わることをほぼ完全に阻止することができる。
磁石7の凸部7aの高さh(図2(a)で説明)は、接合材5aの厚みが接合材材質により0.03mm〜0.1mmであることから0.05mm〜0.3mmであれば好適である。これ以上高さhを大きく取ると今度はファラデー回転子2に加わる磁界強度が不足する恐れがあるためである。
磁石7の材料としては、例えばサマリウムコバルト焼結磁石からなる材料が適している。また、磁石7は光アイソレータ素子1の両側に配置されており、磁石7には、ファラデー回転子2を通過する光軸方向の磁力線が最大になるような向きに磁極が配置されており、ファラデー回転子2が所定の波長をもつ入射光線の偏光面を45度回転させるだけの磁界強度を有する。また、磁石7の形状はこれに限ることもなく、ファラデー回転子に所定の磁界強度を満足すれば、1個でも良く、基板6との当接面以外の形状は限定されない。
なお、磁石7は材料粉体をプレス加工の後、焼結され、表面には耐食性や耐衝撃性を向上させるために通常Niメッキが施される。サマリウムコバルト焼結磁石の場合は耐食性に優れているが、接合材に応じて適宜Niメッキが施される。
かくして、本発明の構成によれば、ファラデー回転子2の熱膨張係数は、一般的にビスマス置換ガーネットを用いるために約10×10−6/℃、偏光子3、4は一般的にポーラコア(コーニング社の製品名)を用いるために熱膨張係数は約6.5×10−6/℃、また、磁石7は一般的にサマリウムコバルト焼結磁石を用いるために熱膨張係数は約13×10−6/℃である。これら熱膨張係数の異なる部材を単一の基板6に堅固に実装したとしても磁石7の当接面に凸部7aでのみ基板6が接合しているため、基板6上で接合材5aと接合材5bとが互いに接触せず、磁石7により顕著に発生する応力が光アイソレータ素子1、特にファラデー回転子2に伝わりにくくなり、良好な光学特性が得られるものである。
図2は本発明の効果について説明した断面図である。
図2(a)は光アイソレータの平面図であり、磁石7とファラデー回転子2を通るA−A断面の位置を表している。図2(b)は従来の光アイソレータにおける接合時の収縮挙動を示す図を上述のA−A断面の位置で切った場合の縦断面図である。図2(c)は本発明の光アイソレータにおける部材収縮の様子を上述のA−A断面の位置で切った場合の縦断面図である。
図2(a)では基板6の上面全面に接合材5が載っており、磁石7とファラデー回転子2が接合材5により固着されている様子を示す。図2(b)は接合材5a、5bが基板6上で互いに接触せずに別領域に形成され、磁石7が接合材5aによって、光アイソレータ素子1が接合材5bにより固着されている様子を示す。
物体は温度の上昇により膨張し、温度の降下により収縮する。温度1℃の変化によって生じる単位長さあたりの収縮量を熱膨張係数といい、これをαで表す。各接合部における応力は接合材の融点付近で発生し始め、ここから温度が下がるほど各残留応力は大きくなる。図中の磁石7、ファラデー回転子2内の矢印は各部材が温度降下時に収縮する方向を示している。
また、光アイソレータ素子1の内、ファラデー回転子2はその残留応力、特に引っ張り応力により、その消光比が大幅に低下することがわかっている。ファラデー回転子2の消光比とは、入射した直線偏波の光のうち、どれだけの光が直線偏波を保持したまま回転するかをパワーの比で表したものである。
以上から、図2(a)の構成では、熱膨張係数が大きい磁石7が接合材の融点温度から常温への温度降下にともない大きく収縮し、図中の矢印Fの方向に接合材5を介してファラデー回転子2を引っ張るため、ファラデー回転子の消光比の低下や、接合材5にクラックが発生するという問題が生じる。これに対し本発明の図2(b)では接合材5aと5bが分離しているため、磁石7の収縮にともなう影響をファラデー回転子が受けにくい構成となっており、ファラデー回転子の特性低下や接合材のクラックが発生しにくくなる。
図3は、本発明の光アイソレータの第2の実施形態を示す斜視図である。
本実施の形態の光アイソレータ10は、図1の光アイソレータ9と比べて、基板6と光アイソレータ素子1との間にコア基板8を介在させている点が異なるものである。例えば基板6としてアルミナセラミックスを用い、ファラデー回転子としてビスマス置換ガーネット単結晶を用い、偏光子としてキューポ(HOYA株式会社の製品名)を用い、磁石としてサマリウムコバルト磁石を用いた条件においては、それらの部材の熱膨張係数が一番ガーネット結晶に近いジルコニアセラミックスをコア基板8として用いるのが適当である。
本構成によれば、コア基板8の熱膨張係数をファラデー回転子2に近いものを選択することにより、応力による影響を無視できるために、光アイソレータ素子1と磁石7との距離を更に小さくすることができ、小型化が可能となるばかりか、基板6の熱膨張係数を半導体モジュールのサブマウントなど実装相手の材質に合わせることが可能であり、材料選択の範囲が増えることになる。
本実施例も第一の実施例と同様の効果を有し、磁石7からの引っ張り応力を光アイソレータ素子1がさらに受けにくい構成である。
図4は、本発明の第3の実施形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)の一部拡大平面図である。本実施の形態の特徴は、突起部7aが光アイソレータ素子1を取り囲むようにコ字状、逆コ字状に形成されているところにある。即ち、凸部7aが、磁石7の固定面において、光アイソレータ素子1と対峙する磁石7の側面70bとは反対側の側面70c側よりに形成され、かつ、側面70cと隣接する磁石7の一対の端面70d側に形成されている。
これにより、光アイソレータ素子1のファラデー回転子に応力が加わることを阻止することができるだけでなく、基板6に磁石7を配置したとしても磁石7と基板6との接合面積を極めて小さくしながらファラデー回転子2との距離を大きくできるため基板6に対して磁石7が安定して配置され、アイソレータ素子1に発生する応力を低減させることができる。この場合、(b)のように突出部7aの屈曲部がRに形成されている。これによって磁石7自体の屈曲部に集中して増大しやすい応力を低減させることができる。
本発明の実施例として図1に示した光アイソレータを試作し、特性の評価および信頼性試験を行った。各部品と構成について以下に説明する。
偏光子は、コーニング社製のポーラコア(製品名)を用い、サイズは10mm角で厚み0.2mmのものを、互いの透過偏波方向は45度ずらして光学調整の後に、1mm角に切り出した。このときの熱膨張係数が6.34×10−6(1/℃)のものを用いた。
ファラデー回転子はビスマス置換ガーネットを用い、サイズは10mm角で厚み0.4mmのものを、1mm角に切り出した。この場合の飽和磁界強度中における偏波回転角は45度であった。このときの熱膨張係数が10.0×10−6(1/℃)のものを用いた。
偏光子、ファラデー回転子のいずれも波長1.55μmの光に対して動作する素子であり、偏光子、ファラデー回転子の両面には対空気(n=1)の反射防止膜を施す。また、偏光子とファラデー回転子の接合面となる一辺にはTi−Pt−Auの多層金属膜を成膜した。
基板の材料にはジルコニアセラミックスを用い、その表面にもあらかじめTi−Pt−Auの多層金属膜を成膜した。ジルコニアセラミックスの熱膨張係数は10.5×10−6/℃で、ファラデー回転子の熱膨張係数とほぼ同じであり、ファラデー回転子に基板からの応力の影響を受けない構成とした。
基板のサイズは幅W=3mm、長さD=1.5mm、厚みt=0.3mmとした。また、基板上のほぼ中央部に幅W=0.8mm、長さD=1.2mmのAu/20Sn箔ロウ材からなる接合材を置き、その接合材の両側に幅W=0.7mm、長さD=1.2mmのAu/20Sn箔ロウ材からなる同じ接合材を置いた。2つの接合材は約0.5mmの幅で分離させた。
磁石はサマリウムコバルトの材料が用いられ、幅W=0.8mm、長さD=1.4mm、厚みt=1.4mmの略直方体に形成したものを2個用いた。ロウ材の厚みは0.03mmを選択し、磁石の接合面の段差高さは0.2mmとした。このときの熱膨張係数が光軸方向を6.5×10−6(1/℃)、光軸と垂直な方向を13.0×10−6(1/℃)のものを用いた。
次に、図1に示すように基板上に光アイソレータ素子を配置するとともに、磁石を基板に載置し、3gの押圧を加えた状態のまま窒素雰囲気280℃で加熱溶融して光アイソレータ素子と磁石を基板に固定した。
このようにして50個の光アイソレータを作製し、特性を測定した。その結果、すべての光アイソレータは、挿入損失が0.3dB以下、アイソレーションが35dB以上の、良好で均一な特性を有することを確認した。従来の構成で試作した場合にアイソレーション特性の平均値が23dBと非常に低いのに対し、本発明による構成では平均値が42dBと高く良好な結果が得られた。
次に作製した光アイソレータの信頼性評価を行った。
試験は、Telcordia1221に示される振動試験、衝撃試験、温度サイクル試験、高温保持試験、低温保持試験、高温高湿試験を実施し、すべての試験において、挿入損失の変化量が±0.2dB以下、アイソレーションの変化量が±3dB以下と良好な結果を得ることができた。
以上の試作により、磁石の体積収縮に起因する応力の影響が少なく、光学特性が安定し、かつ、組み立てが容易で工数が少なく、光アイソレータ素子の脱落、クラック、特性劣化がない信頼性に優れた光アイソレータを提供することができる。
本発明の光アイソレータの実施形態1を示す図である。 (a)は光アイソレータの平面図であり、(b)は従来の光アイソレータにおける接合時の収縮挙動を示す図を(a)のA−A断面の位置で切った場合の縦断面図である。(c)は本発明の光アイソレータにおける部材収縮の様子を(a)のA−A断面の位置で切った場合の縦断面図である。 本発明の光アイソレータの実施形態2を示す図である。 本発明の光アイソレータの実施形態3を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)の一部拡大平面図である。 従来の光アイソレータの構成を示す図である。
符号の説明
1、11 光アイソレータ素子
2、12 ファラデー回転子
3、4、13、14 偏光子
5、15 接合材
5a、5b、5c 接合材
6、16 基板
7、17 磁石
7a 凸部
8 コア基板
9、10、18 光アイソレータ
h 段差高さ

Claims (2)

  1. 基板上に、平板状のファラデー回転子と偏光子からなる光アイソレータ素子と、該光アイソレータ素子と互いの側面が対峙して近接配置するとともに前記ファラデー回転子に磁界を与える磁石とを接合材を介して固定してなる光アイソレータにおいて、前記磁石は、前記磁石の固定面の一部から突出した凸部が前記基板に接合されて固定されており、前記凸部は、前記光アイソレータ素子と対峙する前記磁石の側面と反対側の第2の側面寄りに、前記光アイソレータ素子と隔てて形成されているとともに、前記第2の側面と隣接する一対の端面側に沿わせて形成されており、該一対の端面側に沿わせた部分と前記第2の側面寄り部分との間の屈曲部が曲面に形成されていることを特徴とする光アイソレータ。
  2. 前記光アイソレータ素子と基板との間には、前記光アイソレータ素子の熱膨張係数に近似したコア基板が介在していることを特徴とする請求項1記載の光アイソレータ。
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