JP5211601B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5211601B2
JP5211601B2 JP2007239849A JP2007239849A JP5211601B2 JP 5211601 B2 JP5211601 B2 JP 5211601B2 JP 2007239849 A JP2007239849 A JP 2007239849A JP 2007239849 A JP2007239849 A JP 2007239849A JP 5211601 B2 JP5211601 B2 JP 5211601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
peripheral speed
black
holding body
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007239849A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009069665A (ja
Inventor
勝也 竹野内
順一 市川
光雄 山本
康友 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2007239849A priority Critical patent/JP5211601B2/ja
Publication of JP2009069665A publication Critical patent/JP2009069665A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5211601B2 publication Critical patent/JP5211601B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)

Description

本発明は、画像を形成する画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機等の画像形成装置として、例えば、並べて配置された複数の感光体ドラムに形成された像を中間転写ベルトに順次一次転写した後、中間転写ベルトに一次転写された像を用紙等に二次転写するものが知られている。電子写真方式を採用した場合、各感光体ドラムには、周知の帯電、露光、現像の各工程を経て像の形成が行われる。ここで、特許文献1には、各感光体ドラムと中間転写ベルトとの間に速度差をつけながら駆動を行う技術が開示されている 。また、特許文献2には、単色(例えば黒)の画像を形成する場合の画像形成速度を、複数色(例えばイエロー、マゼンタ、シアン、黒)の画像を形成する場合よりも高速に切り換える技術が開示されている。
特開2004−93864号公報 特開平5−330130号公報
ところで、例えば単色の画像形成時の画像形成速度を複数色の画像形成時よりも高速に設定した場合、単色の画像形成時において単色の画像を形成する感光体ドラムの帯電性能が不十分となるおそれがある。このため、単色の画像を形成する感光体ドラムに、他色の画像を形成する感光体ドラムよりも高性能な帯電装置を取り付けることが考えられる。
一方、帯電動作において、放電に伴って生成された放電生成物が、感光体ドラムに付着することが知られている。このように感光体ドラムに放電生成物が付着した場合、放電生成物の付着部位における感光体の特性が非付着部位と異なってしまい、結果として画質の低下を招くことになる。
したがって、単色用の感光体ドラムおよび他色用の感光体ドラムに構成が異なる帯電装置を取り付けた場合、単色用の感光体ドラムと他色用の感光体ドラムとで放電生成物の付着量が変わってしまう。すると、放電生成物の付着量が多い側の感光体ドラムで形成された画像は、放電生成物の付着量が少ない側の感光体ドラムで形成された画像よりも画質が低下する。
ここで、各感光体ドラムと中間転写ベルト等との間に所定の速度差を設けることは、各感光体ドラムに付着した放電生成物をこすり取るために有効な手法である。ただし、放電生成物の付着量が多い側の感光体ドラムに合わせて適切な速度差を設定した場合には、放電生成物が少ない側の感光体ドラムが削られてしまい、寿命の低下を招く。一方、放電生成物の付着量が少ない側の感光体ドラムに合わせて適切な速度差を設定した場合には、放電生成物が多い側の感光体ドラムにこすり取りきれなかった放電生成物が残ってしまう。
本発明は、帯電機構が異なる各像保持体に付着した放電生成物等の異物を、それぞれ適切にこすり取ることを目的とする。
請求項1記載の発明は、第1周速度で回転する第1像保持体と、前記第1像保持体に非接触配置され、当該第1像保持体を非接触帯電させる第1帯電手段と、前記第1帯電手段にて帯電された前記第1像保持体に画像を形成する第1画像形成手段と、前記第1周速度とは異なる第2周速度で回転する第2像保持体と、前記第2像保持体に接触配置され、当該第2像保持体を接触帯電させる第2帯電手段と、前記第2帯電手段にて帯電された前記第2像保持体に画像を形成する第2画像形成手段と、前記第1像保持体および前記第2像保持体に接触しながら、前記第1周速度および前記第2周速度とは異なる第3周速度で回転する回転部材と、前記第1周速度と前記第3周速度との速度差よりも前記第2周速度と前記第3周速度との速度差が大きくなるように、当該第1周速度、当該第2周速度および当該第3周速度を設定する設定手段とを含む画像形成装置である。
請求項2記載の発明は、前記第1画像形成手段および前記第2画像形成手段は、光源から出射された各々複数の光束からなる複数の光束群を、単一の回転多面鏡によって一括して走査動作させた後、当該光束群毎に分離するとともにそれぞれ対応する前記第1像保持体および前記第2像保持体に導いて当該第1像保持体および当該第2像保持体を主走査する光走査装置を共用して備え、前記第1帯電手段および前記第1画像形成手段を用いて前記第1像保持体に形成される静電潜像に生じる周期的なムラを抑制するように、当該第1像保持体に導かれる前記光束群を構成する複数の光束の光量を補正しまたは当該光束群を構成する複数の光束の数を補正する補正手段をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項3記載の発明は、前記設定手段は、前記第2周速度を前記第1周速度よりも高速に設定し、且つ、当該第1周速度および当該第2周速度を前記第3周速度よりも高速に設定することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置である。
請求項4記載の発明は、第1の画像を保持し第1周速度で回転する第1像保持体と、当該第1像保持体に非接触配置され且つ当該第1の画像を形成する際に当該第1像保持体を非接触帯電させる第1帯電部材とを備えた第1画像形成ユニットと、第2の画像を保持し且つ前記第1周速度とは異なる第2周速度で回転する第2像保持体と、当該第2像保持体に接触配置され且つ当該第2の画像を形成する際に当該第2像保持体を接触帯電させる第2帯電部材とを備えた第2画像形成ユニットと、前記第1像保持体および前記第2像保持体に接触しながら、前記第1周速度および前記第2周速度とは異なる第3周速度で回転する回転部材と、前記第1の画像を形成する第1モードでは当該第1の画像とともに前記第2の画像を形成する第2モードよりも前記第3周速度を高速に設定し且つ当該第3周速度と前記第1周速度との間に速度差を設定し、前記第2モードでは当該第3周速度を当該第1モードよりも低く設定し且つ当該第3周速度と当該第1周速度との間の速度差よりも当該第3周速度と前記第2周速度との間速度差が大きくなるように設定する設定手段とを含む画像形成装置である。
請求項5記載の発明は、前記第1モードでは前記第2像保持体と前記回転部材とを離間させ、前記第2モードでは当該第2像保持体と当該回転部材とを接触させる接離手段をさらに含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置である。
請求項6記載の発明は、前記第1画像形成ユニットおよび前記第2画像形成ユニットは、光源から出射された各々複数の光束からなる複数の光束群を、単一の回転多面鏡によって一括して走査動作させた後、当該光束群毎に分離するとともにそれぞれ対応する前記第1像保持体および前記第2像保持体に導いて当該第1像保持体および当該第2像保持体を主走査する光走査装置を共用して備え、前記第1モードでは、前記第1像保持体に導かれる前記光束群を構成する複数の光束同士の間隔に、当該第1像保持体の回転方向に隣接する二つの前記光束群の境界における光束同士の間隔を合わせることを特徴とする請求項4または5記載の画像形成装置である。
請求項7記載の発明は、前記第1画像形成ユニットおよび前記第2画像形成ユニットは、光源から出射された各々複数の光束からなる複数の光束群を、単一の回転多面鏡によって一括して走査動作させた後、当該光束群毎に分離するとともにそれぞれ対応する前記第1像保持体および前記第2像保持体に導いて当該第1像保持体および当該第2像保持体を主走査する光走査装置を共用して備え、前記第2モードでは、前記第2像保持体に導かれる前記光束群を構成する複数の光束同士の間隔に、当該第2像保持体の回転方向に隣接する二つの前記光束群の境界における光束同士の間隔を合わせることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項記載の画像形成装置である。
請求項8記載の発明は、前記設定手段は、前記第2モードにおいて、前記第2周速度を前記第1周速度よりも高速に設定し、且つ、当該第1周速度および当該第2周速度を前記第3周速度よりも高速に設定することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項記載の画像形成装置である。
請求項1記載の発明によれば、帯電手段が異なる各像保持体に付着した放電生成物等の異物を、それぞれ適切にこすり取ることができる。
請求項2記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、回転部材側に形成される画像に生じる周期的なムラを抑制することができる。
請求項3記載の発明によれば、帯電手段が異なる各像保持体に付着した放電生成物等の異物を、さらに、それぞれ適切にこすり取ることができる。
請求項4記載の発明によれば、帯電部材が異なる各像保持体に付着した放電生成物等の異物を、それぞれ適切にこすり取ることができる。
請求項5記載の発明によれば、第1モードにおいて第2像保持体が回転部材によって擦られるのを抑制することができる。
請求項6記載の発明によれば、第1モードにおいて、第1像保持体に形成される静電潜像に生じる周期的なムラを抑制することができる。
請求項7記載の発明によれば、第2モードにおいて、第2像保持体に形成される静電潜像に生じる周期的なムラを抑制することができる。
請求項8記載の発明によれば、帯電部材が異なる各像保持体に付着した放電生成物等の異物を、さらに、それぞれ適切にこすり取ることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示す図である。
この画像形成装置は、例えば電子写真方式にて各色成分トナー像を形成する複数(本実施の形態では4つ)の画像形成ユニット10(イエローユニット10Y、マゼンタユニット10M、シアンユニット10C、黒ユニット10K)を備える。また、この画像形成装置は、各画像形成ユニット10で形成された各色成分トナー像を順次一次転写させる中間転写ベルト20を具備する。さらに、この画像形成装置は、中間転写ベルト20に転写された重ね画像を用紙Pに二次転写させる二次転写装置30および二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置45を有している。また、この画像形成装置には、画像形成動作の制御を行う制御部70が設けられている。
イエローユニット10Yは、矢印A方向に回転する感光体ドラム11Yと、感光体ドラム11Yの回転方向に沿ってその周囲に設けられる帯電装置12Y、現像装置14Y、一次転写ロール15Y、およびドラムクリーナ16Yとを備えている。マゼンタユニット10Mは、矢印A方向に回転する感光体ドラム11Mと、感光体ドラム11Mの回転方向に沿ってその周囲に設けられる帯電装置12M、現像装置14M、一次転写ロール15M、およびドラムクリーナ16Mとを備えている。シアンユニット10Cは、矢印A方向に回転する感光体ドラム11Cと、感光体ドラム11Cの回転方向に沿ってその周囲に設けられる帯電装置12C、現像装置14C、一次転写ロール15C、およびドラムクリーナ16Cとを備えている。黒ユニット10Kは、矢印A方向に回転する感光体ドラム11Kと、感光体ドラム11Kの回転方向に沿ってその周囲に設けられる帯電装置12K、現像装置14K、一次転写ロール15K、およびドラムクリーナ16Kとを備えている。なお、本実施の形態では、黒ユニット10Kが第1画像形成ユニットとして、イエローユニット10Y、マゼンタユニット10M、シアンユニット10Cが第2画像形成ユニットとして、それぞれ機能している。また、感光体ドラム11Kが第1の画像すなわち黒の画像を保持する第1像保持体として、感光体ドラム11Y、11M、11Cが第2の画像すなわちイエロー、マゼンタ、シアンの画像を保持する第2像保持体として、それぞれ機能している。
また、各画像形成ユニット10の上部には、露光装置13が設けられている。この露光装置13は、感光体ドラム11Yに対してイエロー用ビーム群LYを、感光体ドラム11Mに対してマゼンタ用ビーム群LMを、感光体ドラム11Cに対してシアン用ビーム群LC、感光体ドラム11Kに対して黒用ビーム群LKを、それぞれ照射する。
ここで、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kは、それぞれ図示しない感光層を有しており、この感光層の外側には感光層よりも耐摩耗性に優れた表面層が設けられている。なお、表面層として、例えばポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂に公知の電荷輸送剤、アルミナなどのフィラーを適宜添加したものや、フェノール樹脂やメラミン樹脂等の熱硬化樹脂にこれらの樹脂と架橋可能な電荷輸送剤、それに必要に応じて導電剤を分散したもの等が用いられる。また、この例において、感光体ドラム11Kの外径は、他の各感光体ドラム11Y、11M、11Kよりも大きくなっている。
第2帯電手段として機能する各帯電装置12Y、12M、12Cには、対応する各感光体ドラム11Y、11M、11Cに接触配置されるロール帯電器が用いられる。一方、第1帯電手段として機能する帯電装置12Kには、感光体ドラム11Kに対して非接触配置されるスコロトロン帯電器が用いられる。
各現像装置14Y、14M、14C、14Kは、それぞれ対応する色のトナーを内蔵しており、対応する各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに対向配置される現像ロールを備えている。なお、本実施の形態では、露光装置13および現像装置14Kが第1画像形成手段として機能しており、露光装置13および現像装置14Y、14M、14Cが第2画像形成手段として機能している。
各一次転写ロール15Y、15M、15C、15Kは、中間転写ベルト20を挟んで対応する各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに対向配置される。なお、各一次転写ロール15Y、15M、15C、15Kは、図示しないバネによって中間転写ベルト20側に押されている。
各ドラムクリーナ16Y、16M、16C、16Kは、感光体ドラム11に接触配置される清掃部材を備える。
次に、中間転写ベルト20について説明する。
回転部材の一種としての中間転写ベルト20は、半導電性を有する無端ベルトにて構成される。そして、中間転写ベルト20は、駆動ロール21、進退ロール22、固定ロール23、掛け渡しロール24、補正ロール25およびバックアップロール26に掛け回され、矢印B方向に回転する。
これらのうち、駆動ロール21は、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kよりも中間転写ベルト20の回転方向上流側に設けられている。この駆動ロール21は、中間転写ベルト20に駆動力を与えて回転させる。また、進退ロール22は、マゼンタユニット10Mとシアンユニット10Cとの間に設けられており、中間転写ベルト20の内側に接して中間転写ベルト20を押し出す方向(進出方向という)あるいは中間転写ベルト20から離れる方向(退避方向という)に移動する。固定ロール23は、シアンユニット10Cと黒ユニット10Kとの間に設けられ、進退ロール22とは異なり同一位置に固定された状態で中間転写ベルト20の内面に接するように配置される。掛け渡しロール24は、黒ユニット10Kよりも中間転写ベルト20の回転方向下流側に設けられる。補正ロール25は、中間転写ベルト20を掛け回すとともに中間転写ベルト20の回転方向に略直交する方向の蛇行を補正する機能を有している。バックアップロール26は、中間転写ベルト20を掛け回すとともに二次転写装置30の構成部材として機能する。
なお、中間転写ベルト20を挟んで駆動ロール21と対向する位置には、中間転写ベルト20に接触配置される清掃部材を備えたベルトクリーナ27が取り付けられる。
また、二次転写装置30は、中間転写ベルト20の外面すなわちトナー像保持面側に接触配置される二次転写ロール31と、中間転写ベルト20の内面側に配置されて二次転写ロール31の対向電極をなすバックアップロール26とを備えている。
さらに、用紙搬送系は、用紙収容部40、繰り出しロール41、捌き部42、レジロール43、および用紙搬送ベルト44を備える。用紙収容部40は、例えば箱形の形状を有しており、その内部に用紙Pを収容している。繰り出しロール41は、用紙収容部40の上部に配設され、用紙収容部40に収容される用紙Pの束のうち、最上位の用紙Pと接触するように配置されている。捌き部42は、繰り出しロール41よりも用紙搬送方向下流側に設けられており、例えば回転可能に設けられたフィードロールと回転方向が規制されたリタードロールとを備える。レジロール43は、捌き部42よりも用紙搬送方向下流側に設けられており、例えば一対のロール部材にて構成される。用紙搬送ベルト44は二次転写装置30よりも用紙搬送方向下流側であって定着装置45よりも用紙搬送方向上流側に設けられており、例えば複数のロール部材にて掛け渡された無端ベルトにて構成される。
なお、定着装置45は、内部に加熱源を有し回転可能に配設される加熱ロールおよびこの加熱ロールに接触して回転する加圧ロールとを備える。
図2は、図1に示す露光装置13の詳細な構成を示す図である。なお、図2には、露光装置13によって各色用のビーム群LY、LM、LC、LKが照射される各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kも示している。ただし、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの大きさの関係は、実際のものとは異なっている。
光走査装置の一種としての露光装置13は、複数の発光点を備えた光源である面発光レーザアレイチップ50と、走査光学系60とを備えている。面発光レーザアレイチップ50は、Y、M、C、Kの色毎の4つの光束群としてのイエロー用ビーム群LY、マゼンタ用ビーム群LM、シアン用ビーム群LC、黒用ビーム群LKを出射する。走査光学系60は、この面発光レーザアレイチップ50から出射された各色用ビーム群LY、LM、LC、LKを走査するとともに、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに、それぞれ対応するビーム群LY、LM、LC、LKを導いている。
露光装置13を構成する面発光レーザアレイチップ50は、面発光レーザダイオードによる複数の発光点が2次元マトリクス状に基板上に配列された面発光レーザデバイスである。なお、面発光レーザアレイチップ50の詳細については後述する。
また、露光装置13を構成する走査光学系60は、偏向前光学系61と、回転多面鏡であるポリゴンミラー62と、偏向後光学系63とで構成されている。なお、ここでは、ポリゴンミラー62の回転による偏向走査方向を主走査方向、偏向走査方向と直交する方向を副走査方向としている。すなわち、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kにおける回転軸方向が主走査方向となり、この回転軸方向と直交する回転方向が副走査方向となる。
偏向前光学系61は、カップリングレンズ61Aと、アパーチャ61Bと、シリンダレンズ61Cとによって構成されている。そして、面発光レーザアレイチップ50から射出された各色用のビーム群LY、LM、LC、LKを、カップリングレンズ61Aによって集光し、トランケートさせながらアパーチャ61Bの開口を通過させ、シリンダレンズ61Cによって主光線を副走査方向に平行にもしくは集束してポリゴンミラー62に入射させる。この偏向前光学系61は、各色用のビーム群LY、LM、LC、LKについて共通となっている。
ポリゴンミラー62は、6面の偏向面62Aを有し、DCモータ(図示せず)により、例えば毎分3万回転の速度で回転駆動される。そして、偏向前光学系61から入射する各色用のビーム群LY、LM、LC、LKを各偏向面62Aで偏向させて、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上で走査動作させる。
偏向後光学系63は、非球面レンズ63Aと、第1平面ミラー63B(63BY、63BM、63BC、63BK)と、第2平面ミラー63C(63CY、63CM、63CC、63CK)と、トロイダルレンズ63D(63DY、63DM、63DC、63DK)とで構成されている。非球面レンズ63Aおよびトロイダルレンズ63Dはともに正パワーを持ち、非球面レンズ63Aは、主走査方向にはトロイダルレンズ63Dと協働してfθ特性を持つように構成されている。非球面レンズ63Aは各色用のビーム群LY、LM、LC、LKについて共通であり、第1平面ミラー63B、第2平面ミラー63Cおよびトロイダルレンズ63Dは、各色用のビーム群LY、LM、LC、LK毎に設けられている。
そして、偏向後光学系63は、非球面レンズ63Aが、ポリゴンミラー62によって偏向走査された各色用のビーム群LY、LM、LC、LKの光路をその後側焦点位置で交差させて分離し、それぞれ第1平面ミラー63BY、63BM、63BC、63BKへ入射させる。また、非球面レンズ63Aは、その光軸から離れた位置を通過する各色用のビーム群LY、LM、LC、LKの収差を補正し、各色用のビーム群LY、LM、LC、LKの副走査方向の結像倍率を略同一としている。
各第1平面ミラー63BY、63BM、63BC、63BKおよび各第2平面ミラー63CY、63CM、63CC、63CKは、各色用のビーム群LY、LM、LC、LKを反射偏向させて、対応する各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに向けて導く。
トロイダルレンズ63Dは、各第2平面ミラー63CY、63CM、63CC、63CKによって反射された各色用のビーム群LY、LM、LC、LKを各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kへと集束させる。その際、各トロイダルレンズ63DY、63DM、63DC、63DKは、ポリゴンミラー62の偏向面62Aの面倒れによるビーム位置変動を補正する。
これにより、露光装置13では、面発光レーザアレイチップ50から出射された各色用のビーム群LY、LM、LC、LKを、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに結像させ、その回転軸方向すなわち主走査方向に走査させる。
図3は、上述した面発光レーザアレイチップ50の構成を説明するための図である。
この面発光レーザアレイチップ50は、基板51と、この基板51の一方の面に設けられた合計32個の発光点LPとを備えている。なお、基板51上において、各発光点LPは8点×4列に配置されている。そして、これら発光点LPの列は、図中下側から順に横一列ずつイエロー用発光点群LPY、マゼンタ用発光点群LPM、シアン用発光点群LPM、そして黒用発光点群LPKとなっている。ここで、各色用発光点群LPY、LPM、LPC、LPKは主走査方向に並べて配置され、各色用発光点群LPY、LPM、LPC、LPKを構成する各発光点LPは副走査方向に並べて配置される。なお、以下の説明では、必要に応じて、各色用発光点群LPY、LPM、LPC、LPKを構成する各発光点LPを、色の名前と副走査方向の一端部から順に1〜8の符号とを付けて表す。したがって、例えば黒用発光点群LPKを構成する8個の発光点LPは、図中左側から順に、それぞれ第1黒用発光点LPK1〜第8黒用発光点LPK8と表現される。また、他色についても、それぞれ、第1イエロー用発光点LPY1〜第8イエロー用発光点LPY8、第1マゼンタ用発光点LPM1〜第8マゼンタ用発光点LPM8、第1シアン用発光点LPC1〜第8シアン用発光点LPC8と表現される。
そして、イエロー用発光点群LPYは、8本のビームからなるイエロー用ビーム群LYを出射する。以下の説明では、第1イエロー用発光点LPY1〜第8イエロー用発光点LPY8から出射される複数の光束としてのビームを、それぞれ第1イエロー用ビームLY1〜第8イエロー用ビームLY8と呼ぶ。また、マゼンタ用発光点群LPMは、8本のビームからなるマゼンタ用ビーム群LMを出射する。以下の説明では、第1マゼンタ用発光点LPM1〜第8マゼンタ用発光点LPM8から出射される複数の光束としてのビームを、それぞれ第1マゼンタ用ビームLM1〜第8マゼンタ用ビームLM8と呼ぶ。さらに、シアン用発光点群LPCは、8本のビームからなるシアン用ビーム群LCを出射する。以下の説明では、第1シアン用発光点LPC1〜第8シアン用発光点LPC8から出射される複数の光束としてのビームを、それぞれ第1シアン用ビームLC1〜第8シアン用ビームLC8と呼ぶ。さらにまた、黒用発光点群LPKは8本のビームからなる黒用ビーム群LKを出射する。以下の説明では、第1黒用発光点LPK1〜第8黒用発光点LPK8から出射される複数の光束としてのビームを、それぞれ第1黒用ビームLK1〜第8黒用ビームLK8と呼ぶ。
図4は、図1に示す制御部70のブロック図を示している。
設定手段として機能する制御部70のCPU(Central Processing Unit)71は、ROM(Read Only Memory)72に記憶されたプログラムに従い、RAM(Random Access Memory)73との間で適宜データのやりとりを行いながら処理を実行する。また、この制御部70には、入出力インタフェース74を介して、UI(ユーザインタフェース)80から画像形成動作の指示に関する情報が入力される。この画像形成動作の指示に関する情報としては、例えば黒のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する第1モードとしてのモノクロモード、あるいは、黒に加えてイエロー、マゼンタ、シアンのトナーも用いてフルカラー画像を形成する第2モードとしてのフルカラーモードに関するものが含まれる。また、制御部70は、入出力インタフェース74を介して、YMCドラム駆動モータ81、Kドラム駆動モータ82、ベルト駆動モータ83、進退駆動モータ84、およびレーザ駆動信号作成部85にそれぞれ制御信号を出力する。
ここで、YMCドラム駆動モータ81は感光体ドラム11Y、11M、11Cに機械的に接続されており、各感光体ドラム11Y、11M、11Cを回転駆動する。一方、Kドラム駆動モータ82は感光体ドラム11Kに機械的に接続されており、感光体ドラム11Kを回転駆動する。つまり、本実施の形態では、感光体ドラム11Y、11M、11Cの駆動系と感光体ドラム11Kの駆動系とが分離されている。また、ベルト駆動モータ83は駆動ロール21に機械的に接続されており、駆動ロール21を介して中間転写ベルト20を回転駆動する。さらに、進退駆動モータ84は進退ロール22に機械的に接続されており、進退ロール22を進出位置から退避位置あるいは退避位置から進出位置へと移動させる。なお、本実施の形態では、これら進退駆動モータ84および進退ロール22が、接離手段として機能している。そして、レーザ駆動信号作成部85は露光装置13に電気的に接続されており、各色用のビーム群LY、LM、LC、LKを出力させるための駆動信号を露光装置13に出力している。
では次に、図1に示す画像形成装置による画像形成動作について説明する。なお、この画像形成装置では、モノクロモードとフルカラーモードとで画像形成動作前の準備および画像形成動作の手順が異なるため、これについても説明を行う。
図5は、画像形成動作の前準備の過程を説明するためのフローチャートを示している。
UI80を介して画像形成動作の開始指示を受け付けると(ステップ101)、制御部70は、受け付けた指示がモノクロモードであるか否かを判断する(ステップ102)。ここで、受け付けた指示がモノクロモードであると判断した場合、制御部70は、進退駆動モータ84に制御信号を送出し、進退駆動モータ84は、かかる制御信号を受けて進退ロール22を退避位置に移動させる(ステップ103)。続いて、制御部70は、Kドラム駆動モータ82に制御信号を送出し、Kドラム駆動モータ82は、かかる制御信号を受けて黒の感光体ドラム11Kの周速度を第1黒周速度VK1に設定する(ステップ104)。なお、モノクロモードでは、感光体ドラム11Y、11M、11Cを使用しないので、これら、感光体ドラム11Y、11M、11Cを回転させる必要がない。このため、モノクロモードにおいて、制御部70はYMCドラム駆動モータ81に制御信号を送らない。次に、制御部70は、ベルト駆動モータ83に制御信号を送出し、ベルト駆動モータ83は、かかる制御信号を受けて駆動ロール21の周速度すなわち中間転写ベルト20の周速度を第1ベルト周速度VB1に設定する(ステップ105)。
そして、以上の設定が完了した後、制御部70は、モノクロモードによる画像形成動作を開始させる(ステップ106)。
一方、上記ステップ102において受け付けた指示がモノクロモードではないと判断した場合すなわちフルカラーモードであると判断した場合、制御部70は、進退駆動モータ84に制御信号を送出し、進退駆動モータ84は、かかる制御信号を受けて進退ロール22を進出位置に移動させる(ステップ107)。続いて、制御部70は、Kドラム駆動モータ82に制御信号を送出し、Kドラム駆動モータ82は、かかる制御信号を受けて感光体ドラム11Kの周速度を第2黒周速度VK2に設定する(ステップ108)。さらに、制御部70は、YMCドラム駆動モータ81に制御信号を送出し、YMCドラム駆動モータ81は、かかる制御信号を受けて感光体ドラム11Y、11M、11Cの周速度をカラー周速度VCに設定する(ステップ109)。次に、制御部70は、ベルト駆動モータ83に制御信号を送出し、ベルト駆動モータ83は、かかる制御信号を受けて駆動ロール21の周速度すなわち中間転写ベルト20の周速度を第2ベルト周速度VB2に設定する(ステップ110)。
そして、以上の設定が完了した後、制御部70は、フルカラーモードによる画像形成動作を開始させる(ステップ106)。
ここで、図6(a)はモノクロモードにおける各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kおよび中間転写ベルト20の設定を説明するための図である。
図5を用いて説明したように、モノクロモードでは、進退ロール22が図中下方向に移動し退避位置で停止する。すると、中間転写ベルト20の一次転写面の位置が下がり、感光体ドラム11Y、11M、11Cから中間転写ベルト20が離れる。なお、進退ロール22が退避位置に移動するのに対して固定ロール23は移動しないため、感光体ドラム11Kは中間転写ベルト20に接触した状態を維持する。したがって、モノクロモードでは、感光体ドラム11Kのみが中間転写ベルト20に接触することになる。
また、モノクロモードでは、感光体ドラム11Kの周速度すなわち第1周速度が第1黒周速度VK1に設定され、中間転写ベルト20の周速度すなわち第3周速度が第1ベルト周速度VB1に設定される。ここで、第1黒周速度VK1は第1ベルト周速度VB1よりも0.3%高速である(VK1=1.003×VB1)。つまり、モノクロモードでは、感光体ドラム11Kと中間転写ベルト20とが0.3%の速度差をつけられた状態で回転駆動される。なお、以下の説明では、モノクロモードにおける感光体ドラム11Kと中間転写ベルト20との速度差を第1黒速度差ΔVK1という。
一方、図6(b)はフルカラーモードにおける各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kおよび中間転写ベルト20の設定を説明するための図である。
図5を用いて説明したように、フルカラーモードでは、進退ロール22が図中上方向に移動し進出位置で停止する。すると、中間転写ベルト20の一次転写面の位置が上がり、感光体ドラム11Y、11M、11Cに中間転写ベルト20が接触する。また、固定ロール23の位置はモノクロモードと変わらないため、感光体ドラム11Kは中間転写ベルト20に接触した状態を維持する。したがって、フルカラーモードでは、すべての感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kが中間転写ベルト20に接触することになる。
また、フルカラーモードでは、感光体ドラム11Kの周速度すなわち第1周速度が第2黒周速度VK2に設定され、感光体ドラム11Y、11M、11Cの周速度すなわち第2周速度がカラー周速度VCに設定され、中間転写ベルト20の周速度すなわち第3周速度が第2ベルト周速度VB2に設定される。ここで、第2黒周速度VK2はモノクロモードにおける第1黒周速度VK1よりも低速であり、第2ベルト周速度VB2はモノクロモードにおける第1ベルト周速度VB1よりも低速である。また、第2黒周速度VK2は第2ベルト周速度VB2よりも0.3%高速であり(VK2=1.003×VB2)、カラー周速度VCは第2ベルト周速度VB2よりも3%高速である(VC=1.03×VB2)。したがって、カラー周速度VCは第2黒周速度VK2よりも高速となる。つまり、フルカラーモードでは、感光体ドラム11Kと中間転写ベルト20とが0.3%の速度差をつけられた状態で回転駆動される一方、感光体ドラム11Y、11M、11Cと中間転写ベルト20とが3%の速度差をつけられた状態で回転駆動されることになる。なお、以下の説明では、フルカラーモードにおける感光体ドラム11Kと中間転写ベルト20との速度差を第2黒速度差ΔVK2といい、感光体ドラム11Y、11M、11Cと中間転写ベルト20との速度差をカラー速度差ΔVCという。そして、上述した関係から明らかなように、カラー速度差ΔVCは第2黒速度差ΔVK2よりも大きくなる。
では、モノクロモードにおける画像形成動作について具体的に説明する。
モノクロモードにおいて、第1黒周速度VK1で回転する感光体ドラム11Kの表面が、帯電装置12Kによって所定の電位に帯電される。次に、露光装置13は、感光体ドラム11Kに黒駆動信号に基づく黒用ビーム群LKを選択的に照射し、その結果、感光体ドラム11Kには、所定の静電潜像が形成される。続いて、現像装置14Kは、感光体ドラム11K上に形成された静電潜像を黒のトナーで現像し、感光体ドラム11Kに黒のトナー像を形成する。そして、感光体ドラム11K上に形成された黒のトナー像は一次転写ロール15Kを用いて、第1ベルト周速度VB1で回転する中間転写ベルト20に一次転写される。なお、一次転写後に感光体ドラム11Kに残った残トナーは、黒のドラムクリーナ16Kによって除去される。
次に、中間転写ベルト20に一次転写された黒のトナー像は、中間転写ベルト20の回転に伴って二次転写装置30に向けて搬送される。
一方、用紙収容部40に収容された用紙Pは繰り出しロール41によって繰り出され、捌き部42によって一枚ずつに捌かれた状態で搬送される。そして、搬送される用紙Pは、レジストロール43で一旦せき止められ、中間転写ベルト20上のトナー像が二次転写装置30に突入するタイミングに合わせて再搬送される。
そして、二次転写装置30によって、中間転写ベルト20上のトナー像が用紙Pに二次転写される。トナー像が転写された用紙Pは、用紙搬送ベルト44によってさらに搬送された後、定着装置45で用紙Pに対するトナー像の定着がなされ、図示しない用紙排出部まで搬送される。なお、二次転写後に中間転写ベルト20に残った残トナーは、ベルトクリーナ27によって除去される。
続いて、フルカラーモードにおける画像形成動作について具体的に説明する。
フルカラーモードにおいて、カラー周速度VCで回転する感光体ドラム11Y、11M、11Cは、対応する帯電装置12Y、12M、12Cによって所定の電位に帯電される。また、第2黒周速度VK2で回転する感光体ドラム11Kの表面は、帯電装置12Kによって所定の電位に帯電される。次に、露光装置13は、感光体ドラム11Yにイエロー駆動信号に基づくイエロー用ビーム群LYを、感光体ドラム11Mにマゼンタ駆動信号に基づくマゼンタ用ビーム群LMを、感光体ドラム11Cにシアン駆動信号に基づくシアン用ビーム群LCを、そして感光体ドラム11Kに駆動信号に基づく黒用ビーム群LKを、それぞれ選択的に照射する。その結果、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kには、それぞれ所定の静電潜像が形成される。続いて、各現像装置14Y、14M、14C、14Kは、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成された静電潜像を対応する色のトナーで現像し、感光体ドラム11Yにイエローのトナー像を、感光体ドラム11Mにマゼンタのトナー像を、感光体ドラム11Cにシアンのトナー像を、感光体ドラム11Kに黒のトナー像を、それぞれ形成する。そして、感光体ドラム11Yに形成されたイエローのトナー像は一次転写ロール15Yを用いて、感光体ドラム11Mに形成されたマゼンタのトナー像は一次転写ロール15Mを用いて、感光体ドラム11Cに形成されたシアンのトナー像は一次転写ロール15Cを用いて、感光体ドラム11K上に形成された黒のトナー像は一次転写ロール15Kを用いて、第2ベルト周速度VB2で回転する中間転写ベルト20に順次一次転写される。なお、一次転写後に各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに残った残トナーは、対応するドラムクリーナ16Y、16M、16C、16Kによってそれぞれ除去される。
次に、中間転写ベルト20に一次転写されたイエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナー像は、中間転写ベルト20の回転に伴って二次転写装置30に向けて搬送される。この後は、モノクロモードと同様であるので詳細な説明を省略する。
このように、本実施の形態では、モノクロモードにおける第1ベルト周速度VB1をフルカラーモードにおける第2ベルト周速度VB2よりも速くすることで、モノクロモードにおける画像形成速度をフルカラーモードよりも高速化している。これにより、モノクロモードにおける画像の生産性をフルカラーモードより向上させている。そして、本実施の形態では、モノクロモードにおいて感光体ドラム11Y、11M、11Cを中間転写ベルト20から離している。これにより、感光体ドラム11Y、11M、11Cの感光層上に設けられた保護層の摩耗を抑制している。
また、本実施の形態では、モノクロモードにおける画像形成速度がフルカラーモードよりも高速化されることに伴い、感光体ドラム11Kのモノクロモードにおける第1黒周速度VK1が、フルカラーモードにおける第2黒周速度VK2よりも高速化されている。このため、モノクロモードにおける感光体ドラム11Kは、フルカラーモードの場合よりも帯電されにくくなっている。そこで、本実施の形態では、帯電装置12Kとして、他の帯電装置12Y、12M、12Cとして用いられるロール帯電器よりも帯電性能が高いスコロトロン帯電器を用いている。これにより、感光体ドラム11Kでは、モノクロモードおよびフルカラーモードの両者において良好な帯電特性を得るようにしている。
ところで、このような帯電プロセスにおいて、各帯電装置12Y、12M、12C、12Kで生じた窒素酸化物等の放電生成物の一部が、対応する各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに付着することがある。すると、例えば放電生成物が付着した部位と付着していない部位とで感光層の帯電性能が変わってしまい、その結果、得られるトナー像の画質が低下してしまう。
そこで、本実施の形態では、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに付着した放電生成物を、中間転写ベルト20で擦り取るように構成している。すなわち、この画像形成装置では、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kと中間転写ベルト20との間に所定の速度差を設けている。
これを具体的に説明すると、例えばモノクロモードでは、感光体ドラム11Kと中間転写ベルトとの間に第1黒速度差ΔVK1が設けられる。一方、フルカラーモードでは、感光体ドラム11Kと中間転写ベルト20との間に第2黒速度差ΔVK2が、感光体ドラム11Y、11M、11Cと中間転写ベルトとの間にカラー速度差ΔVCが、それぞれ設けられる。
ここで、本実施の形態では、上述したように帯電装置12Kとして非接触型帯電器の一種であるスコロトロン帯電器を用いているのに対し、帯電装置12Y、12M、12Cとして接触型帯電器の一種であるロール帯電器を用いている。一般に、接触型帯電器を用いた場合、非接触型帯電器を用いた場合よりも感光体に対する放電生成物の付着が多いことが知られている。これは、接触型帯電器が非接触型帯電器よりも感光体に近いところで放電を行っているためと考えられる。つまり、この画像形成装置では、感光体ドラム11Kに比べ、感光体ドラム11Y、11M、11Cに放電生成物が付着しやすいといえる。
このため、本実施の形態では、フルカラーモードにおいて感光体ドラム11Kと中間転写ベルト20の間に第2黒速度差ΔVK2を設定するとともに、感光体ドラム11Y、11M、11Cと中間転写ベルト20との間に第2黒速度差ΔVK2よりも速度差の大きいカラー速度差ΔVCを設定している。これにより、感光体ドラム11Y、11M、11Cに付着した放電生成物および感光体ドラム11Kに付着した放電生成物が、それぞれ適切に擦り取られ、除去されることになる。したがって、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに放電生成物が局所的に付着することで生じる画像欠陥が抑制される。
ところで、この画像形成装置では、フルカラーモードにおいて、上述したように感光体ドラム11Y、11M、11Cのカラー周速度VCと、感光体ドラム11Kの第2黒周速度VK2との間に速度差を設けている(VK2<VC)。また、この画像形成装置において、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに照射されるイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色用ビーム群LY、LM、LC、LKは、図2を用いて説明したように、単一のポリゴンミラー62を用いて偏向走査される。このため、フルカラーモードにおいて、感光体ドラム11Y、11M、11C上に形成される静電潜像(トナー像)と、感光体ドラム11K上に形成される静電潜像(トナー像)とで、一回の走査における副走査方向の倍率に違いが生じる。
では、フルカラーモードにおけるイエロー、マゼンタ、シアンと黒との副走査方向の倍率の違いについて、具体的に説明する。
図7は、フルカラーモードにおいて、露光装置13の面発光レーザアレイチップ50(図3参照)に供給されるレーザ駆動信号の一例を示している。なお、図7には、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色トナーを重ね合わせて所謂プロセスブラックのハーフトーン画像を形成する際のレーザ駆動信号を例示している。
ここで、レーザ駆動信号は、イエロー用発光点群LPYを構成する第1イエロー用発光点LPY1〜第8イエロー用発光点LPY8に供給される8個の第1イエロー駆動信号Y1〜第8イエロー駆動信号Y8を有している。また、このレーザ駆動信号は、マゼンタ用発光点群LPMを構成する第1マゼンタ用発光点LPM1〜第8マゼンタ用発光点LPM8に供給される8個の第1マゼンタ駆動信号M1〜第8マゼンタ駆動信号M8を有している。さらに、このレーザ駆動信号は、シアン用発光点群LPCを構成する第1シアン用発光点LPC1〜第8シアン用発光点LPC8に供給される8個の第1シアン駆動信号C1〜第8シアン駆動信号C8を有している。さらにまた、このレーザ駆動信号は、黒用発光点群LPKを構成する第1黒用発光点LPK1〜第8黒用発光点LPK8に供給される8個の第1黒駆動信号K1〜第8黒駆動信号K8を有している。
各色用レーザ駆動信号Y1〜Y8、M1〜M8、C1〜C8、K1〜K8は、所定の周期Tに同期して、主走査方向1ライン分ずつ出力されるようになっている。なお、周期Tは、本実施の形態のポリゴンミラー62が6つの偏向面62Aを有していることから、ポリゴンミラー62の回転周期の6分の1となるように設定されている。
また、本実施の形態では、所謂タンデム型の画像形成装置を用いているため、図1に示したように、中間転写ベルト20に対する各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの位置が、副走査方向に変位している。これを具体的に説明すると、感光体ドラム11Mは、感光体ドラム11Yに対し副走査方向に先行する位置に設けられる。同様に、感光体ドラム11Cは、感光体ドラム11Mに対し副走査方向に先行する位置に設けられ、感光体ドラム11Kは、感光体ドラム11Cに対し副走査方向に先行する位置に設けられる。このため、面発光レーザアレイチップ50には、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの副走査方向の距離等を加味したレーザ駆動信号が同一周期にて供給される。
例えば図7に示すように、第1イエロー用発光点LPY1〜第8イエロー用発光点LPY8に対し、Nセット目に対応する第1イエロー駆動信号Y1〜第8イエロー駆動信号Y8が供給されているものとする。なお、1セットは、副走査方向8ライン分の駆動信号で構成される。このとき、第1マゼンタ用発光点LPM1〜第8マゼンタ用発光点LPM8には、イエローに対して副走査方向にaライン分先行するNaセット目の第1マゼンタ駆動信号M1〜第8マゼンタ駆動信号M8が供給される。また、第1シアン用発光点LPC1〜第8シアン用発光点LPC8には、イエローに対して副走査方向にbライン分先行するNbセット目の第1シアン駆動信号C1〜第8シアン駆動信号C8が供給される。さらに、第1黒用発光点LPK1〜第8黒用発光点LPK8には、イエローに対して副走査方向にcライン分先行するNcセット目の第1黒駆動信号K1〜第8黒駆動信号K8が供給される。ここで、a<b<cであり、ライン数a、b、cは、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの副走査方向距離等に基づいて予め決定されている。
図8は、フルカラーモードにおいて、面発光レーザアレイチップ50からNセット目のイエロー用ビーム群LY(第1イエロー用ビームLY1〜第8イエロー用ビームLY8)が照射された場合における各色用ビーム群LY、LM、LC、LKの挙動を説明するための模式図である。図7から明らかなように、このとき、面発光レーザアレイチップ50からは、Naセット目のマゼンタ用ビーム群LM(第1マゼンタ用ビームLM1〜第8マゼンタ用ビームLM8)、Nbセット目のシアン用ビーム群LC(第1シアン用ビームLC1〜第8シアン用ビームLC8)、Ncセット目の黒用ビーム群LK(第1黒用ビームLK1〜第8黒用ビームLK8)も、同時に照射される。
同一周期にて面発光レーザアレイチップ50から照射された各色用ビーム群LY、LM、LC、LKは、ポリゴンミラー62の所定の偏向面62Aにて主走査方向に偏向走査される。そして、偏向走査された各色用ビーム群LY、LM、LC、LKは、偏向後光学系63(図2参照)を介して、対応する各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kにそれぞれ照射される。
フルカラーモードにおいて、感光体ドラム11Yは、カラー周速度VCで副走査方向に回転している。そして、所定の偏向面62Aから反射されたNセット目の第1イエロー用ビームLY1〜第8イエロー用ビームLY8は、感光体ドラム11Yに対し主走査方向に移動しながら露光を行う。また、感光体ドラム11Mも、感光体ドラム11Yと同様にカラー周速度VCで副走査方向に回転している。そして、所定の偏向面62Aから反射されたNaセット目の第1マゼンタ用ビームLM1〜第8マゼンタ用ビームLM8は、感光体ドラム11Mに対し主走査方向に移動しながら露光を行う。さらに、感光体ドラム11Cも、感光体ドラム11Y、11Mと同様にカラー周速度VCで副走査方向に回転している。そして、所定の偏向面62Aから反射されたNbセット目の第1シアン用ビームLC1〜第8シアン用ビームLC8は、感光体ドラム11Cに対し主走査方向に移動しながら露光を行う。一方、感光体ドラム11Kは、第2黒周速度VK2で副走査方向に回転している。そして、所定の偏向面62Aから反射されたNcセット目の第1黒用ビームLK1〜第8黒用ビームLK8は、感光体ドラム11Kに対し主走査方向に移動しながら露光を行う。
ここで、同一セット内における、感光体ドラム11Y上での第1イエロー用ビームLY1〜第8イエロー用ビームLY8の隣接間隔、感光体ドラム11M上での第1マゼンタ用ビームLM1〜第8マゼンタ用ビームLM8の隣接間隔、感光体ドラム11C上での第1シアン用ビームLC1〜第8シアン用ビームLC8の隣接間隔は、すべて同一のセット内ギャップGとなる。また、同一セット内における、感光体ドラム11K上での第1黒用ビームLK1〜第8黒用ビームLK8の隣接間隔も、同じくセット内ギャップGとなる。つまり、セット内における各ビームの隣接間隔は、ドラムの周速度とは無関係に同一となっている。
図9は、フルカラーモードにおいて、図7に示すレーザ駆動信号にて面発光レーザアレイチップ50を駆動した場合に、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成される静電潜像を説明するための図である。ここで、図9(a)は感光体ドラム11Y、11M、11C上に形成される静電潜像を、図9(b)は感光体ドラム11Kに形成される静電潜像を、それぞれ示している。
図9(a)に示すように、感光体ドラム11Y(感光体ドラム11M、感光体ドラム11C)には、イエロー用ビーム群LY(マゼンタ用ビーム群LM、シアン用ビーム群LC)によって、N−1セット目(Na−1セット目、Nb−1セット目)、Nセット目(Naセット目、Nbセット目)、N+1セット目(Na+1セット目、Nb+1セット目)の静電潜像が、同期しながら副走査方向に順次形成される。
形成されるイエロー、マゼンタ、シアンの静電潜像において、同一セット内の各色用ビームLY1〜LY8、LM1〜LM8、LC1〜LC8の隣接間隔は、上述したようにセット内ギャップGとなる。また、この例において、副走査方向に隣接する二つのセット(例えばN−1セットおよびNセット)の境界における第8イエロー用ビームLY8および第1イエロー用ビームLY1、第8マゼンタ用ビームLM8および第1マゼンタ用ビームLM1、第8シアン用ビームLC8および第1シアン用ビームLC1の隣接間隔は、カラーセット間ギャップGCとなる。なお、この例では、セット内ギャップGとカラーセット間ギャップGCとが等しくなるように予め設定されているものとする。
このため、フルカラーモードにおいて図7に示すレーザ駆動信号を用いて露光を行った場合、所定の帯電電位VHに帯電された感光体ドラム11Y、11M、11Cの電位は一様に低下する。したがって、感光体ドラム11Y、11M、11C上には、それぞれ副走査方向に均一な静電潜像が形成されることになる。
これに対し、図9(b)に示すように、感光体ドラム11Kには、黒用ビーム群LKによって、Nc−1セット目、Ncセット目、Nc+1セット目の静電潜像が、副走査方向に順次形成される。ここで、Nc−1セット目の静電潜像はイエロー用のN−1セット目の静電潜像に、Ncセット目の静電潜像はイエロー用のNセット目の静電潜像に、Nc+1セット目の静電潜像はイエロー用のN+1セット目の静電潜像に、それぞれ同期している。
形成される黒の静電潜像において、同一セット内の黒用ビームLK1〜LK8の隣接間隔は、上述したようにセット内ギャップGとなる。これに対し、副走査方向に隣接する二つのセット(例えばNc−1セットおよびNcセット)の境界における第8黒用ビームLK8および第1黒用ビームLK1の隣接間隔である黒セット間ギャップGKは、セット内ギャップG(=カラーセット間ギャップGC)よりも狭くなる。この例では、上述したように各色用ビーム群LY、LM、LC、LKを単一のポリゴンミラー62で走査しているため、各セットの静電潜像を作成する周期Tは各色共通となっている(図7参照)。また、フルカラーモードでは、感光体ドラム11Kの第2黒周速度VK2が、感光体ドラム11Y、11M、11Cのカラー周速度VCよりも低速に設定されている。このため、セット間において副走査方向に移動する距離が、感光体ドラム11Y、11M、11Cと感光体ドラム11Kとで異なり、結果として両者のセット間ギャップに違いが生ずるのである。
ここで、フルカラーモードにおけるカラー周速度VCと第2黒周速度VK2との速度差が小さい場合には、セット内ギャップGおよびカラーセット間ギャップGCと黒セット間ギャップGKとの差が無視できる程度になるため、特に問題は生じない。これに対し、カラー周速度VCと第2黒周速度VK2との速度差がある程度大きくなると、フルカラーモードにおいて図7に示すレーザ駆動信号を用いて露光を行った場合に、所定の帯電電位VHに帯電された感光体ドラム11Kの電位が、セット間の境界において他の部位よりも低下するという現象が現れてくる。これは、セット間の境界において前のセットの第8黒用ビームLK8と次のセットの第1黒用ビームLK1とが接近してしまうことに起因する。そして、このようなセット間の境界は副走査方向8ライン毎に生じるため、例えば黒のハーフトーン画像を形成しようとした場合には、黒画像中に縞状の濃度ムラとして現れることになってしまう。
そこで、本実施の形態では、面発光レーザアレイチップ50に供給する第1黒駆動信号K1〜第8黒駆動信号K8に補正を施すことで、フルカラーモードにおける黒画像の濃度ムラの抑制を図っている。
図10は、図4に示したレーザ駆動信号作成部85の構成を示すブロック図である。
このレーザ駆動信号作成部85には、例えばスキャナ装置やコンピュータ装置(ともに図示せず)などから画像データD(YMCK)が入力されてくる。また、レーザ駆動信号作成部85は、入力されてくる画像データD(YMCK)に基づいて各色用の駆動信号Y1〜Y8、M1〜M8、C1〜C8、K1〜K8を作成し、露光装置13(図1参照)に設けられた面発光レーザアレイチップ50の各発光点LPY1〜LPY8、LPM1〜LPM8、LPC1〜LPC8、LPK1〜LPK8に、それぞれ出力している。ここで、レーザ駆動信号作成部85は、各色用の駆動信号を8本ずつ合計32本、並列に出力している。
レーザ駆動信号作成部85は、画像データ分離部91、画像データ展開部92、駆動信号出力部93を備える。また、レーザ駆動信号作成部85は、黒データ補正部94および補正データ記憶部95をさらに備える。
画像データ分離部91は、外部から入力されてくる画像データD(YMCK)を色毎に分離し、イエロー画像データDY、マゼンタ画像データDM、シアン画像データDCおよび黒画像データDKとして出力する。
画像データ展開部92は、入力されてくる各色用の画像データDY、DM、DC、DKを、それぞれ、主走査方向および副走査方向に展開する。そして、画像データ展開部92は、各色用の画像データDY、DM、DC、DKを、それぞれ、副走査方向に連続する8ライン毎にセット分けして出力する。これを具体的に説明すると、画像データ展開部92は、イエロー画像データDYに基づいて第1イエローデータDY1〜第8イエローデータDY8を、マゼンタ画像データDMに基づいて第1マゼンタデータDM1〜第8マゼンタデータDM8を、シアン画像データDCに基づいて第1シアンデータDC1〜第8シアンデータDC8を、黒画像データDKに基づいて第1黒データDK1〜第8黒データDK8を、繰り返し出力する。
補正手段の一種としての黒データ補正部94は、画像データ展開部92から入力される各黒データDK1〜DK8に対して副走査方向1ライン毎に補正を行い、補正後の各黒データDK1〜DK8を出力する。ここで、補正データ記憶部95には、黒データ補正部94にて使用する補正値がテーブルとして格納されている。そして、黒データ補正部94は、制御部70(図4参照)を介して入力されてくる制御信号に基づき、補正データ記憶部95から使用するテーブルを読み出し、読み出したテーブルを用いて各黒データDK1〜DK8に対しそれぞれ乗算による補正を施す。なお、テーブルの詳細については後述する。
駆動信号出力部93は、画像データ展開部92から入力される第1イエローデータDY1〜第8イエローデータDY8、第1マゼンタデータDM1〜第8マゼンタデータDM8、第1シアンデータDC1〜第8シアンデータDC8、および、画像データ展開部92から黒データ補正部94を介して入力される補正後の第1黒データDK1〜第8黒データDK8に基づき、各発光点LP(図3参照)に対応するレーザ駆動信号を作成し出力する。これを具体的に説明すると、駆動信号出力部93は、入力される第1イエローデータDY1〜第8イエローデータDY8に基づいて、1セット分すなわち連続する副走査方向8ライン分の第1イエロー駆動信号Y1〜第8イエロー駆動信号Y8を作成し並列に出力する。ここで、1セットのうち、例えば第1イエローデータDY1に基づいて作成される第1イエロー駆動信号Y1は、図3に示すイエロー用発光点群LPYのうち副走査方向最上流側にある第1イエロー用発光点LPY1に供給される。また、例えば第8イエローデータDY8に基づいて作成される第8イエロー駆動信号Y8は、図3に示すイエロー用発光点群LPYのうち副走査方向最下流側にある第8イエロー用発光点LPY8に供給される。さらに、他の第2イエローデータDY2〜第7イエローデータDY7に基づいて作成される2〜7ライン目の第2イエロー駆動信号Y2〜第7イエロー駆動信号Y7は、対応する第2イエロー用発光点LPY2〜第7イエロー用発光点LPY7にそれぞれ供給される。また、第1マゼンタデータDM1〜第8マゼンタデータDM8に基づいて作成される第1マゼンタ駆動信号M1〜第8マゼンタ駆動信号M8は、図3に示すマゼンタ用発光点群LPMを構成する第1マゼンタ用発光点LPM1〜第8マゼンタ用発光点LPM8にそれぞれ供給される。さらに、第1シアンデータDC1〜第8シアンデータDC8に基づいて作成される第1シアン駆動信号C1〜第8シアン駆動信号C8は、図3に示すシアン用発光点群LPCを構成する第1シアン用発光点LPC1〜第8シアン用発光点LPC8にそれぞれ供給される。さらにまた、補正後の第1黒データDK1〜第8黒データDK8に基づいて作成される第1黒用駆動信号K1〜第8黒駆動信号K8は、図3に示す黒用発光点群LPKを構成する第1黒用発光点LPK1〜第8黒用発光点LPK8にそれぞれ供給される。
図11は、補正データ記憶部95に格納されるテーブルの一例を示している。このテーブルでは、1セットにおける第1黒データDK1〜第8黒データDK8と、フルカラーモードで使用されるフルカラー用補正値XCおよびモノクロモードで使用されるモノクロ用補正値XMとが対応付けられている。
ここで、フルカラー用補正値XCでは、第2黒データDK2〜第7黒データDK7に対しては1.0が設定される一方、第1黒データDK1および第8黒データDK8に対しては0.6が設定される。つまり、セット間の境界に対応する副走査方向最上流側および最下流側については、副走査方向中央側よりも低い値が設定されている。一方、モノクロ用補正値XMでは、第1黒データDK1〜第8黒データDK8に対し、すべて1.0が設定される。なお、フルカラー用補正値XCにおける第1黒データDK1用および第8黒データDK8用の補正値は、セット内ギャップGと黒セット間ギャップGKとの差異などに基づいて適宜設定してかまわない。
次に、画像形成動作におけるレーザ駆動信号作成部85および露光装置13(面発光レーザアレイチップ50)の動作について、具体的に説明する。
まず、フルカラーモードについて説明を行う。なお、フルカラーモードにおいては、制御部70が黒データ補正部94に制御信号を送出し、黒データ補正部94が、かかる制御信号を受けて補正データ記憶部95から図11に示すフルカラー用補正値XCを読み出している。
フルカラーモードでは、レーザ駆動信号作成部85に、各色データが含まれた画像データD(YMCK)が入力される。したがって、画像データ分離部91は、画像データD(YMCK)に基づき、所定のイエロー画像データDY、マゼンタ画像データDM、シアン画像データDC、および黒画像データDKをそれぞれ出力する。
また、画像データ展開部92は、イエロー画像データDYに基づいて第1イエローデータDY1〜第8イエローデータDY8を、マゼンタ画像データDMに基づいて第1マゼンタデータDM1〜第8マゼンタデータDM8を、シアン画像データDCに基づいて第1シアンデータDC1〜第8シアンデータDC8を、黒画像データDKに基づいて第1黒データDK1〜第8黒データDK8を、順次出力する。
黒データ補正部94は、入力されてくる第1黒データDK1〜第8黒データDK8のそれぞれに対し、フルカラー用補正値XCを用いて乗算を行い、その結果を補正後の第1黒データDK1〜第8黒データDK8として出力する。フルカラー用補正値XCは、図11に示したように1セットのうち副走査方向中央部に対応する第2黒データDK2〜第7黒データDK7に対してはすべて1.0となっているが、副走査方向両端部に対応する第1黒データDK1および第8黒データDK8に対しては0.6となっている。
ここで、図12(a)は、フルカラーモードにおいて画像データ展開部92から黒データ補正部94に入力される補正前の第1黒データDK1〜第8黒データDK8の一例を示している。また、図12(b)は、フルカラーモードにおいて図12(a)に示す補正前の黒データが入力された際に、黒データ補正部94から出力される補正後の第1黒データDK1〜第8黒データDK8を示している。なお、ここでは、黒のハーフトーン画像を形成する際の黒データを例示している。フルカラーモードにおいて、黒データ補正部94は、図12に示すように、副走査方向1ライン目および8ライン目については補正前の第1黒データDK1および第8黒データDK8それぞれに0.6倍を乗じた値を、副走査方向2〜7ライン目については補正前の第2黒データDK2〜第7黒データDK7と同じ値を、それぞれ出力する。
そして、駆動信号出力部93は、各イエローデータDY1〜DY8に基づいて作成した各イエロー駆動信号Y1〜Y8、各マゼンタデータDM1〜DM8に基づいて作成した各マゼンタ駆動信号M1〜M8、各シアンデータDC1〜DC8に基づいて作成した各シアン駆動信号C1〜C8、および補正後の各黒データDK1〜DK8に基づいて作成した各黒駆動信号K1〜K8、をそれぞれ並列に出力する。
その後、露光装置13の面発光レーザアレイチップ50では、各イエロー駆動信号Y1〜Y8に基づいて対応するイエロー用発光点LPY1〜LPY8からイエロー用ビーム群LYを、各マゼンタ駆動信号M1〜M8に基づいて対応するマゼンタ用発光点LPM1〜LPM8からマゼンタ用ビーム群LMを、各シアン駆動信号C1〜C8に基づいて対応するシアン用発光点LPC1〜LPC8からシアン用ビーム群LCを、各黒駆動信号K1〜K8に基づいて対応する黒用発光点LPK1〜LPK8から黒用ビーム群LKを、同期させつつ照射する。
図13は、フルカラーモードにおいて、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成される静電潜像を説明するための図である。ここで、図13(a)は感光体ドラム11Y、11M、11C上に形成される静電潜像を、図13(b)は感光体ドラム11Kに形成される静電潜像を、それぞれ示している。なお、ここでは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒を用いたプロセスブラックのハーフトーン画像を形成する場合を例に説明を行う。
図13(a)に示すように、感光体ドラム11Y、11M、11Cには、図9(a)の場合と同様に、セット内ギャップGおよびカラーセット間ギャップGCにて、イエロー用、マゼンタ用、シアン用の各ビーム群LY、LM、LCによる静電潜像の形成が順次なされる。ここで、フルカラーモードにおけるカラーセット間ギャップGCはセット内ギャップGと等しくなるように設定される(GC=G)。そして、これらイエロー用、マゼンタ用、シアン用の各ビーム群LY、LM、LCによって露光を行った場合、所定の帯電電位VHに帯電された感光体ドラム11Y、11M、11Cの電位は一様に低下する。したがって、フルカラーモードにおいて、感光体ドラム11Y、11M、11Cには、それぞれ副走査方向に均一な静電潜像が形成されることになる。
一方、図13(b)に示すように、感光体ドラム11Kには、図9(b)の場合と同様に、セット内ギャップGおよび黒セット間ギャップGKにて、黒用ビーム群LKによる静電潜像の形成がなされる。ここで、フルカラーモードにおける黒セット間ギャップGKはセット内ギャップGよりも狭くなる(GK<G)。
ただし、フルカラーモードでは、図12にも示したように、黒データ補正部94にて、第1黒データDK1および第8黒データDK8の値を60%に低下させる補正を施している。これに伴い、これら第1黒データDK1や第8黒データDK8に基づいて作成される第1黒駆動信号K1や第8黒駆動信号K8も、本来出力すべき値の60%の大きさに設定される。このため、セット間の境界において前のセットの第8黒用ビームLK8による露光位置と次のセットの第1黒用ビームLK1による露光位置とが接近した場合であっても、境界における光量は他の部位とほぼ等しくなる。そして、このような補正を施して得られた黒用ビーム群LKによって露光を行った場合、所定の帯電電位VHに帯電された感光体ドラム11Kの電位は、ほぼ一様に低下する。したがって、本実施の形態の手法を用いることにより、フルカラーモードにおいて、感光体ドラム11Kにも副走査方向にほぼ均一な静電潜像が形成されることになる。
なお、フルカラーモードでは、図13からわかるように感光体ドラム11Y、11M、11C上に形成される静電潜像(トナー像)と感光体ドラム11K上に形成される静電潜像(トナー像)とで、副走査方向の伸びが異なる。具体的に説明すると、感光体ドラム11K上に形成される静電潜像は、他の感光体ドラム11Y、11M、11C上に形成される静電潜像よりも縮むことになる。ここで、本実施の形態では、フルカラーモードにおける感光体ドラム11Kの第2黒周速度VK2が他の感光体ドラム11Y、11M、11Cのカラー周速度VCよりも低速に設定されている。したがって、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成された各色のトナー像が第2ベルト周速度VB2で回転する中間転写ベルト20に一次転写される際、このような副走査方向の伸縮ずれは是正されることになる。
続いて、モノクロモードについて説明を行う。なお、モノクロモードにおいては、制御部70が黒データ補正部94に制御信号を送出し、黒データ補正部94が、かかる制御信号を受けて補正データ記憶部95からモノクロ用補正値XMを読み出している。
モノクロモードでは、レーザ駆動信号作成部85に、黒のデータのみを含む画像データD(YMCK)が入力される。したがって、画像データ分離部91は、画像データD(YMCK)に基づき、空のイエロー画像データDY、マゼンタ画像データDM、シアン画像データDCをそれぞれ出力するとともに、所定の黒画像データDKを出力する。
また、画像データ展開部92は、黒画像データDKに基づいて第1黒データDK1〜第8黒データDK8を、順次出力する。さらに、画像データ展開部92は、イエロー画像データDY、マゼンタ画像データDM、シアン画像データDCが空であることから、それぞれ空の各イエローデータDY1〜DY8、各マゼンタデータDM1〜DM8、各シアンデータDC1〜DC8も出力する。
黒データ補正部94は、入力されてくる第1黒データDK1〜第8黒データDK8のそれぞれに対し、モノクロ用補正値XMを用いて乗算を行い、その結果を補正後の第1黒データDK1〜第8黒データDK8として出力する。モノクロ用補正値XMは、図11に示したように第1黒データDK1〜第8黒データDK8に対してすべて1.0となっている。
ここで、図14(a)は、モノクロモードにおいて画像データ展開部92から黒データ補正部94に入力される補正前の第1黒データDK1〜第8黒データDK8の一例を示している。また、図14(b)は、モノクロモードにおいて図14(a)に示す補正前の黒データが入力された際に、黒データ補正部94から出力される補正後の第1黒データDK1〜第8黒データDK8を示している。なお、ここでは、図12に示す例と同様、黒のハーフトーン画像を形成する際の黒データを例示している。モノクロモードにおいて、黒データ補正部94は、副走査方向1ライン目〜8ライン目のすべてについて、補正前の第1黒データDK1〜第8黒データDK8と同じ値をそれぞれ出力する。
そして、駆動信号出力部93は、補正後の各黒データDK1〜DK8に基づいて作成した各黒駆動信号K1〜K8を、並列に出力する。また、駆動信号出力部93は、各イエローデータDY1〜DY8、各マゼンタデータDM1〜DM8、各シアンデータDC1〜DC8が空であることから、それぞれ空のイエロー、マゼンタ、シアンの各駆動信号Y1〜Y8、M1〜M8、C1〜C8も出力する。
その後、露光装置13の面発光レーザアレイチップ50では、各黒駆動信号K1〜K8に基づいて対応する黒用発光点LPK1〜LPK8から黒用ビーム群LKを照射させる。なお、モノクロモードにおいて、イエロー、マゼンタ、シアンの各駆動信号Y1〜Y8、M1〜M8、C1〜C8はすべて空であるので、イエロー用ビーム群LY、マゼンタ用ビーム群LM、シアン用ビーム群LCの照射は行われない。
図15は、モノクロモードにおいて、感光体ドラム11K上に形成される静電潜像を説明するための図である。なお、ここでは、黒を用いたハーフトーン画像を形成する場合を例に説明を行う。
図15に示すように、感光体ドラム11K上には、セット内ギャップGおよび黒セット間ギャップGKにて、黒用ビーム群LKによる静電潜像の形成がなされる。ここで、モノクロモードにおける黒セット間ギャップGKはセット内ギャップGと等しくなるように設定される(GK=G)。これは、モノクロモードでは、感光体ドラム11Y、11M、11Cを使用しないため、感光体ドラム11Kの第1黒周速度VK1に対し、適切な露光条件(例えばポリゴンミラー62の回転速度など)を設定することが可能となるためである。そして、この黒用ビーム群LKによって露光を行った場合、所定の帯電電位VHに帯電された感光体ドラム11Kの電位は一様に低下する。したがって、モノクロモードにおいて、感光体ドラム11Kには、副走査方向に一様な静電潜像が形成されることになる。
なお、本実施の形態では、モノクロモードにおいても黒データ補正部94で乗算による見かけ上の補正を行っていたが、これに限られない。例えばモノクロモードでは画像データ展開部92から出力される第1黒データDK1〜第8黒データDK8をそのまま駆動信号出力部93に入力させ、一方、フルカラーモードでは画像データ展開部92から出力される第1黒データDK1〜第8黒データDK8に黒データ補正部94で補正を施した後、駆動信号出力部93に入力させるようにしてもよい。
<実施の形態2>
実施の形態1では、フルカラーモードにおいて、黒の静電潜像における黒セット間ギャップGKがセット内ギャップGよりも小さくなる場合に好適な手法を説明した。これに対し、本実施の形態では、フルカラーモードにおいて、セット間の境界で前のセットの第8黒用ビームLK8による露光位置と次のセットの第1黒用ビームLK1による露光位置とがほぼ一致してしまう場合、すなわち、黒セット間ギャップGKが0に近づく場合に好適な例を説明する。なお、黒セット間ギャップGKは、フルカラーモードにおける感光体ドラム11Y、11M、11Cのカラー周速度VCと感光体ドラム11Kの第2黒周速度VK2との速度差に応じて変わる。
図16は、本実施の形態において補正データ記憶部95に格納されるテーブルの一例を示している。このテーブルでは、実施の形態1と同様、1セット内における第1黒データDK1〜第8黒データDK8と、フルカラーモードで使用されるフルカラー用補正値XCおよびモノクロモードで使用されるモノクロ用補正値XMとが対応付けられている。
ここで、フルカラー用補正値XCでは、第1黒データDK1〜第7黒データDK7に対しては1.0が設定される一方、第8黒データDK8に対しては0.0が設定されている。一方、モノクロ用補正値XMについては、実施の形態1と同じく、第1黒データDK1〜第8黒データDK8に対し、すべて1.0が設定される。
次に、画像形成動作におけるレーザ駆動信号作成部85および露光装置13(面発光レーザアレイチップ50)の動作について、具体的に説明する。ただし、モノクロモードについては実施の形態1と同じであるので、ここではフルカラーモードについてのみ説明を行う。なお、フルカラーモードにおいては、制御部70が黒データ補正部94に制御信号を送出し、黒データ補正部94が、かかる制御信号を受けて補正データ記憶部95から図16に示すフルカラー用補正値XCを読み出している。
フルカラーモードでは、レーザ駆動信号作成部85に、各色データが含まれた画像データD(YMCK)が入力される。したがって、画像データ分離部91は、画像データD(YMCK)に基づき、所定のイエロー画像データDY、マゼンタ画像データDM、シアン画像データDC、および黒画像データDKをそれぞれ出力する。
また、画像データ展開部92は、イエロー画像データDYに基づいて第1イエローデータDY1〜第8イエローデータDY8を、マゼンタ画像データDMに基づいて第1マゼンタデータDM1〜第8マゼンタデータDM8を、シアン画像データDCに基づいて第1シアンデータDC1〜第8シアンデータDC8を、黒画像データDKに基づいて第1黒データDK1〜第8黒データDK8を、順次出力する。
黒データ補正部94は、入力されてくる第1黒データDK1〜第8黒データDK8のそれぞれに対し、フルカラー用補正値XCを用いて乗算を行い、その結果を補正後の第1黒データDK1〜第8黒データDK8として出力する。フルカラー用補正値XCは、図16に示したように1セットのうち第1黒データDK1〜第7黒データDK7に対してはすべて1.0となっているが、副走査方向最下流側に対応する第8黒データDK8に対しては0.0となっている。
ここで、図17(a)は、フルカラーモードにおいて画像データ展開部92から黒データ補正部94に入力される補正前の第1黒データDK1〜第8黒データDK8の一例を示している。また、図17(b)は、フルカラーモードにおいて図17(a)に示す補正前の黒データが入力された際に、黒データ補正部94から出力される補正後の第1黒データDK1〜第8黒データDK8を示している。なお、ここでは、黒のハーフトーン画像を形成する際の黒データを例示している。フルカラーモードにおいて、黒データ補正部94は、図17(b)に示すように、副走査方向1ライン目〜7ライン目については補正前の第1黒データDK1〜第7黒データDK7と同じ値を、副走査方向8ライン目については補正前の第8黒データDK8それぞれに0.0倍を乗じた値すなわち0の値を、それぞれ出力する。
そして、駆動信号出力部93は、各イエローデータDY1〜DY8に基づいて作成した各イエロー駆動信号Y1〜Y8、各マゼンタデータDM1〜DM8に基づいて作成した各マゼンタ駆動信号M1〜M8、各シアンデータDC1〜DC8に基づいて作成した各シアン駆動信号C1〜C8、および補正後の各黒データDK1〜DK8に基づいて作成した各黒駆動信号K1〜K8、をそれぞれ並列に出力する。
その後、露光装置13の面発光レーザアレイチップ50では、各イエロー駆動信号Y1〜Y8に基づいて対応するイエロー用発光点LPY1〜LPY8からイエロー用ビーム群LYを、各マゼンタ駆動信号M1〜M8に基づいて対応するマゼンタ用発光点LPM1〜LPM8からマゼンタ用ビーム群LMを、各シアン駆動信号C1〜C8に基づいて対応するシアン用発光点LPC1〜LPC8からシアン用ビーム群LCを、各黒駆動信号K1〜K8に基づいて対応する黒用発光点LPK1〜LPK8から黒用ビーム群LKを、同期させつつ照射する。
図18は、フルカラーモードにおいて、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成される静電潜像を説明するための図である。ここで、図18(a)は感光体ドラム11Y、11M、11C上に形成される静電潜像を、図18(b)は感光体ドラム11Kに形成される静電潜像を、それぞれ示している。なお、ここでは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒を用いたプロセスブラックのハーフトーン画像を形成する場合を例に説明を行う。ここで、図18(a)に示す内容は、実施の形態1において図13(a)を用いて説明したものと同じであるので、その詳細な説明を省略する。
図18(b)に示すように、黒の感光体ドラム11Kには、セット内ギャップGおよび黒セット間ギャップGKにて、黒用ビーム群LKによる静電潜像の形成がなされる。ただし、この例では、上述したように黒セット間ギャップGKがほぼ0となっているため、副走査方向に隣接する二つのセット(例えばNc−1セットおよびNcセット)の境界において第8黒用ビームLK8による露光位置と第1黒用ビームLK1による露光位置とがほぼ一致してしまう。
ただし、フルカラーモードでは、図17にも示したように、黒データ補正部94にて、第8黒データDK8の値を0に変更する補正を施している。これに伴い、第8黒データDK8に基づいて作成される第8黒駆動信号K8も、本来出力すべき値ではなく0に設定される。つまり、各セットにおいて第8黒用ビームLK8は照射されないことになる。このため、セット間の境界において前のセットの第8黒用ビームLK8による露光位置と次のセットの第1黒用ビームLK1による露光位置とがほぼ一致したとしても、境界における光量は他の部位とほぼ等しくなる。なお、このとき、セット間の境界における前のセットの第7黒用ビームLK7および次のセットの第1黒用ビームLK1の隣接間隔である見かけ上の黒セット間ギャップGK’は、セット内ギャップGに等しくなる(GK’=G)。そして、このような補正を施して得られた黒用ビーム群LKによって露光を行った場合、所定の帯電電位VHに帯電された黒の感光体ドラム11Kの電位は、ほぼ一様に低下する。したがって、本実施の形態の手法を用いることにより、フルカラーモードにおいて、感光体ドラム11Kにも副走査方向にほぼ均一な静電潜像が形成されることになる。
なお、本実施の形態では、1セットのうち、副走査方向最下流側となる第8黒データDK8の値を0に変更する補正を施していたが、これに限られない。例えば第8黒データDK8に代えて1セットのうちで副走査方向最上流側となる第1黒データDK1を0に変更する補正を施した場合にも、同様の結果が得られる。
また、本実施の形態では、フルカラーモードにおいて、第1黒データDK1〜第8黒データDK8に対し乗算による補正を施していたが、これに限られない。例えばフルカラーモードでは黒データ補正部94において第1黒データDK1〜第7黒データDK7をそのまま通過させる一方、第8黒データDK8を遮断するようにしたとしても、同様の結果が得られる。
さらに、実施の形態1、2では、フルカラーモードにおいて、イエロー、マゼンタ、シアンの各感光体ドラム11Y、11M、11Cのカラー周速度VCに対し、黒の感光体ドラム11Kの第2黒周速度VK2を低速に設定していたが、これに限られない。すなわち、必要に応じて、カラー周速度VCよりも第2黒周速度VK2を高速に設定してよい。ただしこの場合には、フルカラーモードにおける第2ベルト周速度VB2を、これらカラー周速度VCおよび第2黒周速度VK2よりも低速にする必要がある。
本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示す図である。 露光装置の詳細な構成を示す図である。 面発光レーザアレイチップの構成を説明するための図である。 制御部のブロック図である。 画像形成動作の前準備の過程を説明するためのフローチャートである。 (a)はモノクロモード、(b)はフルカラーモードにおける各感光体ドラムおよび中間転写ベルトの設定を説明するための図である。 フルカラーモードにおいて、面発光レーザアレイチップに供給されるレーザ駆動信号の一例を示す図である。 フルカラーモードにおいて、面発光レーザアレイチップからNセット目のイエロー用ビーム群が照射された場合における各色用ビーム群の挙動を説明するための模式図である。 フルカラーモードにおいて未補正のレーザ駆動信号を用いて面発光レーザアレイチップを駆動した場合に、各感光体ドラム上に形成される静電潜像を説明するための図である。 レーザ駆動信号作成部のブロック図である。 補正データ記憶部に格納されるテーブルの一例を示す図である。 (a)はフルカラーモードにおいて黒データ補正部に入力される補正前の各黒データ、(b)は黒データ補正部から出力される補正後の各黒データの一例を示す図である。 フルカラーモードにおいて補正後のレーザ駆動信号を用いた場合に、各感光体ドラム上に形成される静電潜像を説明するための図である。 (a)はモノクロモードにおいて黒データ補正部に入力される補正前の各黒データ、(b)は黒データ補正部から出力される補正後の各黒データの一例を示す図である。 モノクロモードにおいて補正後のレーザ駆動信号を用いた場合に、黒の感光体ドラム上に形成される静電潜像を説明するための図である。 補正データ記憶部に格納されるテーブルの一例を示す図である。 (a)はフルカラーモードにおいて黒データ補正部に入力される補正前の各黒データ、(b)は黒データ補正部から出力される補正後の各黒データの一例を示す図である。 フルカラーモードにおいて補正後のレーザ駆動信号を用いた場合に、各感光体ドラム上に形成される静電潜像を説明するための図である。
符号の説明
10…画像形成ユニット、11…感光体ドラム、12…帯電装置、13…露光装置、14…現像装置、15…一次転写ロール、16…ドラムクリーナ、20…中間転写ベルト、30…二次転写装置、50…面発光レーザアレイチップ、60…走査光学系、61…偏向前光学系、62…ポリゴンミラー、63…偏向後光学系、70…制御部、80…UI、81…YMCドラム駆動モータ、82…Kドラム駆動モータ、83…ベルト駆動モータ、84…進退駆動モータ、85…レーザ駆動信号作成部、91…画像データ分離部、92…画像データ展開部、93…駆動信号出力部、94…黒データ補正部、95…補正データ記憶部

Claims (8)

  1. 第1周速度で回転する第1像保持体と、
    前記第1像保持体に非接触配置され、当該第1像保持体を非接触帯電させる第1帯電手段と、
    前記第1帯電手段にて帯電された前記第1像保持体に画像を形成する第1画像形成手段と、
    前記第1周速度とは異なる第2周速度で回転する第2像保持体と、
    前記第2像保持体に接触配置され、当該第2像保持体を接触帯電させる第2帯電手段と、
    前記第2帯電手段にて帯電された前記第2像保持体に画像を形成する第2画像形成手段と、
    前記第1像保持体および前記第2像保持体に接触しながら、前記第1周速度および前記第2周速度とは異なる第3周速度で回転する回転部材と、
    前記第1周速度と前記第3周速度との速度差よりも前記第2周速度と前記第3周速度との速度差が大きくなるように、当該第1周速度、当該第2周速度および当該第3周速度を設定する設定手段と
    を含む画像形成装置。
  2. 前記第1画像形成手段および前記第2画像形成手段は、光源から出射された各々複数の光束からなる複数の光束群を、単一の回転多面鏡によって一括して走査動作させた後、当該光束群毎に分離するとともにそれぞれ対応する前記第1像保持体および前記第2像保持体に導いて当該第1像保持体および当該第2像保持体を主走査する光走査装置を共用して備え、
    前記第1帯電手段および前記第1画像形成手段を用いて前記第1像保持体に形成される静電潜像に生じる周期的なムラを抑制するように、当該第1像保持体に導かれる前記光束群を構成する複数の光束の光量を補正しまたは当該光束群を構成する複数の光束の数を補正する補正手段をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記設定手段は、前記第2周速度を前記第1周速度よりも高速に設定し、且つ、当該第1周速度および当該第2周速度を前記第3周速度よりも高速に設定することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 第1の画像を保持し第1周速度で回転する第1像保持体と、当該第1像保持体に非接触配置され且つ当該第1の画像を形成する際に当該第1像保持体を非接触帯電させる第1帯電部材とを備えた第1画像形成ユニットと、
    第2の画像を保持し且つ前記第1周速度とは異なる第2周速度で回転する第2像保持体と、当該第2像保持体に接触配置され且つ当該第2の画像を形成する際に当該第2像保持体を接触帯電させる第2帯電部材とを備えた第2画像形成ユニットと、
    前記第1像保持体および前記第2像保持体に接触しながら、前記第1周速度および前記第2周速度とは異なる第3周速度で回転する回転部材と、
    前記第1の画像を形成する第1モードでは当該第1の画像とともに前記第2の画像を形成する第2モードよりも前記第3周速度を高速に設定し且つ当該第3周速度と前記第1周速度との間に速度差を設定し、前記第2モードでは当該第3周速度を当該第1モードよりも低く設定し且つ当該第3周速度と当該第1周速度との間の速度差よりも当該第3周速度と前記第2周速度との間速度差が大きくなるように設定する設定手段とを含む画像形成装置。
  5. 前記第1モードでは前記第2像保持体と前記回転部材とを離間させ、前記第2モードでは当該第2像保持体と当該回転部材とを接触させる接離手段をさらに含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記第1画像形成ユニットおよび前記第2画像形成ユニットは、光源から出射された各々複数の光束からなる複数の光束群を、単一の回転多面鏡によって一括して走査動作させた後、当該光束群毎に分離するとともにそれぞれ対応する前記第1像保持体および前記第2像保持体に導いて当該第1像保持体および当該第2像保持体を主走査する光走査装置を共用して備え、
    前記第1モードでは、前記第1像保持体に導かれる前記光束群を構成する複数の光束同士の間隔に、当該第1像保持体の回転方向に隣接する二つの前記光束群の境界における光束同士の間隔を合わせることを特徴とする請求項4または5記載の画像形成装置。
  7. 前記第1画像形成ユニットおよび前記第2画像形成ユニットは、光源から出射された各々複数の光束からなる複数の光束群を、単一の回転多面鏡によって一括して走査動作させた後、当該光束群毎に分離するとともにそれぞれ対応する前記第1像保持体および前記第2像保持体に導いて当該第1像保持体および当該第2像保持体を主走査する光走査装置を共用して備え、
    前記第2モードでは、前記第2像保持体に導かれる前記光束群を構成する複数の光束同士の間隔に、当該第2像保持体の回転方向に隣接する二つの前記光束群の境界における光束同士の間隔を合わせることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項記載の画像形成装置。
  8. 前記設定手段は、前記第2モードにおいて、前記第2周速度を前記第1周速度よりも高速に設定し、且つ、当該第1周速度および当該第2周速度を前記第3周速度よりも高速に設定することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項記載の画像形成装置。
JP2007239849A 2007-09-14 2007-09-14 画像形成装置 Expired - Fee Related JP5211601B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007239849A JP5211601B2 (ja) 2007-09-14 2007-09-14 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007239849A JP5211601B2 (ja) 2007-09-14 2007-09-14 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009069665A JP2009069665A (ja) 2009-04-02
JP5211601B2 true JP5211601B2 (ja) 2013-06-12

Family

ID=40605960

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007239849A Expired - Fee Related JP5211601B2 (ja) 2007-09-14 2007-09-14 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5211601B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5115392B2 (ja) * 2008-08-11 2013-01-09 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 画像形成装置
EP2412341B1 (de) * 2010-07-29 2015-05-20 SIE AG, Surgical Instrument Engineering Vorrichtung zum Bearbeiten von Augengewebe mittels Femtosekundenlaserpulsen

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002091259A (ja) * 2000-09-19 2002-03-27 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2005115215A (ja) * 2003-10-10 2005-04-28 Seiko Epson Corp 画像形成装置
JP2006023417A (ja) * 2004-07-07 2006-01-26 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2006091456A (ja) * 2004-09-24 2006-04-06 Fuji Xerox Co Ltd スコロトロン帯電器および画像形成装置
JP4899394B2 (ja) * 2005-09-21 2012-03-21 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2007118246A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009069665A (ja) 2009-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5211601B2 (ja) 画像形成装置
JP5484614B2 (ja) 画像形成装置
JP5942493B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
US20150286901A1 (en) Image forming apparatus
US20070171498A1 (en) Optical scanning device and image forming apparatus equipped with the same
US8749840B2 (en) Image forming apparatus, image processor, image processing method and computer readable medium
JP2006198882A (ja) 光走査装置及び光量制御方法
JP5786525B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
US8437033B2 (en) Optical scanning device and image forming apparatus equipped with the same
US20150286909A1 (en) Image forming apparatus
JP6091408B2 (ja) 画像形成装置
JP2020006540A (ja) 画像形成装置
JP6210323B2 (ja) 画像形成装置
JP6233045B2 (ja) 光走査装置、画像形成装置、及び制御プログラム
JP2002098922A (ja) 光走査装置
JP6028845B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP2018049119A (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP6165112B2 (ja) 画像形成装置
JP5812950B2 (ja) 画像形成装置
JP2022012828A (ja) 画像形成装置
JP2020118854A (ja) 画像形成装置
JP6142981B2 (ja) 画像形成装置
JP2016087872A (ja) 画像形成装置
JP2006264179A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP2010210682A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100818

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120703

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5211601

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160308

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees