JP5211247B2 - 金属被膜を検査する方法と、前記金属被膜を析出するために用いる沈着性電解質の分析管理方法 - Google Patents

金属被膜を検査する方法と、前記金属被膜を析出するために用いる沈着性電解質の分析管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板上に単独で配置される又は多重(多層)金属被膜組織の一構成成分である金属被膜(被覆)を検査する方法と、ならびに、そのような金属被膜を析出するために用いる沈着性電解質(電解液)の分析管理方法に関連している。
金属を腐食から保護するために、その表面上に多重ニッケル被膜組織を析出することが有利であることが知られてきた。銅、真鍮、又はスチール鋼で作られた部品の他プラスチック材料で作られた部品も例えばこの被膜組織によって被覆され得る。典型的にはクロムの薄い被膜が前記多重ニッケル被膜組織上にさらに析出される。前記ニッケル被膜は装飾目的として、且つ、基材を腐食から保護するために用いられる。
前記多重ニッケル被膜組織は通常、半光沢ニッケルで作られた非常に厚い基層で構成される。その厚みは例えば10−20μmであってもよい。硫黄の入っていない添加剤がそれを析出するために用いられる。より薄いニッケル被膜又は典型的には5−15μm厚みの艶消ニッケル被膜が、硫黄を含有している添加剤を用いることによってこのベース被膜上に析出される。代わりに、非常に高い硫黄含量を有する光沢のあるニッケル被膜が、半光沢ニッケル被膜上に最初に析出され、その上に前記光沢又は艶消ニッケル被膜を析出してもよい。均一でより薄い半光沢ニッケル被膜が、順に光沢又は艶消ニッケル皮膜上に析出され、このより薄い半光沢被膜は有機系添加剤を用いることによって析出され、例えば1−3μm厚みである。このニッケル被膜はさらに、析出中に加えられた細かい無機系粒子を含有してもよい。僅か0.2−0.4μm厚みの非常に薄いクロム層が一般的には次に前記薄い半光沢ニッケル被膜上に析出される。最上部の半光沢ニッケル被膜が粒子を含有する場合には、クロム被膜内に穴が形成される、というのは、ニッケル被膜において表面的に粒子が存在している箇所にはクロムが析出され得ないからである。
この被膜組織の腐食保護は、不連続なニッケル被膜が異なる溶解電位を有しており、それによってそれらは腐食について異なった作用をするという原理によっている、つまり、光沢又は艶消ニッケル被膜は、二つの半光沢被膜のものよりも負の溶解電位を有している。光沢又は艶消ニッケル被膜と比べて、任意に析出され得る硫黄含有量の多い被膜は腐食耐性がよりいっそう低い。下層の半光沢ニッケル被膜は、恐らくは粒子を含有している最上部の半光沢ニッケル層よりもより正の電位を有している。その結果、腐食に対して有効な保護を得る、つまり、腐食は、クロム被膜中に含まれる孔を通って侵食し、上層の半光沢ニッケル被膜に、その下の光沢又は艶消ニッケル層に送達し、さらに恐らくは腐食耐性がよりいっそう低い硫黄含有量の多い光沢ニッケル被膜に到達するかもしれない。クロム被膜の孔を通ってその下のニッケル被膜内で腐食が均一に且つ規則的に、例えば孔食が生じるので、保護された構成部品の表面は長期間にわたって視覚的には無傷なままである。耐食性の無い光沢又は艶消ニッケル被膜と恐らくは硫黄含有量の多いニッケル被膜も、そのため犠牲になる(非特許文献1)。
析出したニッケル被膜組織の品質を確かめるために、CASS試験(CASS: Copper Accelerated Salt Spray)を用いることが可能である。この試験方法によって、検査されるべき部品は塩水が噴霧され、CASS試験の場合には塩化銅と酢酸の溶液が噴霧される塩噴霧室に置かれる。しかしながら部品の試験は非常に長く、その結果、製造した部品が要求に合っているかどうか判明するまでに著しく長い時間がかかるのである。
このことから、保護表面の耐食性についての基準として、他の方法、例えばクロム被膜内の孔の数を決定することができるDubpernell試験が開発されてきた(非特許文献1)。
析出したニッケル被膜組織の品質を確かめるための他の方法は、STEP試験(膜厚・電気化学電位同時測定試験; 非特許文献2)である。非特許文献2に開示された方法は以下の作業工程を含んでいる、つまり、加工部品表面に析出した金属被膜の電気分解溶解であって、陽極分極の加工部品が対向電極に対して、対向電極と(電解溶解によって)電解接触している作用電極として用いられる、電気分解溶解工程と、作用電極における金属被膜の溶解中の電位を時間に対して記録する工程である。このSTEP試験によって、腐食の進展に関連するパラメータ、つまり個々のニッケル被膜の被膜厚み、並びにそれらの電位差が一つの作業工程で測定可能である。この方法を用いることによって、剥離中の基準電極に対して測定した電位が、ニッケル被膜の剥離後に急上昇し且つ躍動して変化するという事実から利点を得る。これは各ニッケル被膜が溶解した後に生じ、測定した溶解電位は特に各ニッケル被膜の性質に依存する。光沢又は艶消ニッケル被膜と下層の半光沢ニッケル被膜との間の電位差は120から140mVの範囲にあるべきであり、一方で、光沢又は艶消ニッケル被膜と、さらに粒子を含有するかもしれない最上層の半光沢ニッケル被膜との間の電位差は20から50mVの範囲にあるべきである。硫黄含有量の多いニッケル被膜と光沢又は艶消ニッケル被膜との間の電位差は15から25mVの範囲にあるべきである。光沢又は艶消ニッケル被膜は、半光沢ベース被膜よりも耐食性が低く、また、粒子を含有するかもしれない最上層の半光沢ニッケル被膜よりも耐食性が低いが、一方で硫黄含有量の多いニッケル被膜よりは耐食性が高い。STEP試験を実施するために、製造由来の被覆された部分に位置する、調査されるべき被覆結合が陽極でめっき除去(脱メッキ:deplate)される。実験の条件と実験の構成は非特許文献2参照。
また、高い保護耐性を有する被膜の腐食保護の効果を調査する方法は特許文献1から公知である。この方法は以下の作業工程を有している、つまり、金属板上に保護被膜を析出する工程、被覆した金属板と、基準電極と、対向電極とを腐食性媒体中に設置する工程、自発的に生じる電位を決定して前記電位で被覆した金属板を電気分解する工程、被覆した金属板が損傷を表すか否か決定するためにインパルス分極等によって金属板を分極する工程、及び、非常に小さな電流/電圧変化を決定する、又は陽極性及び/又は陰極性分極曲線を決定する工程である。
STEP試験でさえ、高い品質を要求される大量生産に対する全てのニーズに合致できるほど安全でも迅速でもないことが判明した。検査に必要なサンプルの製造を含めた検査の所要時間は一般的に少なくとも90分である。この期間内には、多くの不満足な品質の被覆部品が大量生産工場内でこのことを事前に発見する可能性無く製造されるかもしれない。最悪の場合、これら部品を除去しなければならない。このことは受け入れがたい。さらに、STEP試験で決定された電位差の値が非常に強い変動を受けやすく、その結果製造した部品の品質に係る報告書が十分に信頼できないということが判明した。最後に、与えられたリファレンス(参照)値から、有り得る差の原因に係る個々の推論(演繹)をすることは不可能である、というのも、STEP試験によって得た値が、それぞれ二つの隣り合う被膜の品質によって決定されるからである。
したがって本発明の課題は、迅速で安全な方法を見出すことであって、前記方法の結果、析出した金属層が一つの基板上に単独で析出される金属被膜であっても、多層金属被膜組織の一構成成分として析出される金属被膜であっても、信頼できる品質評価がされ得る方法を見出すことである。また、金属被膜を析出するために用いられる沈着性電解質を、それによって析出される金属被膜が所望の品質を有するように制御することを可能にすることである。最後に、析出した被膜の品質をずっと容易に維持するために、沈着性電解質のモニタ及びガイドに応じて直接的に推測することを可能にすることである。
特許請求項1に記載の金属被膜を検査する方法によって、及び、請求項12に記載の前記金属被膜を析出するために用いる沈着性電解質の分析管理方法によってこの課題は解決される。本発明の好ましい実施形態は従属請求項に記載する。
本発明の方法は、このために用いられるいかなる金属及びいかなる沈着性電解質の析出被膜の品質をモニタ(監視)するために用いられ得る。例えば、ニッケル、銅、錫、亜鉛、鉛、カドミウム、クロム、鉄、コバルト、銀、金、白金、パラジウム、ロジウム、並びにその合金が挙げられる。この方法は、金属被膜が検査されるべき沈着性電解質から且つ析出に重要な析出条件下で析出され、当該金属被膜の品質が析出条件並びに沈着性電解質の組成によって決定されるという原則、且つ、この品質が、析出された当該金属被膜の溶解電位を測定することによって決定されるという原則に基いている。したがって溶解電位は、観測されるべき析出条件と、沈着性電解質の組成に裏付けられているのである。しかしながら溶解電位には、析出条件の全パラメータと、及び沈着性電解質の全組成とが同等に影響する。溶解電位は主に、析出した金属被膜の耐食性の指標であり、その結果、析出条件のこれらパラメータを決定するための、並びに析出した金属被膜の耐食性に決定的な影響を及ぼす沈着性電解質のこれら組成を決定するための、測定パラメータである。
金属被膜を検査するための本発明の方法は以下の作業工程を含んでいる。
a)作用電極上に沈着性電解質から金属被膜を析出する工程と、
b)作用電極と電解接触している対向電極に対して作用電極を陽極分極することによって、金属被膜を電解溶解する工程と、
c)作用電極での金属被膜の溶解中に生じる溶解電位を時の経過と共に記録する工程と、
d)溶解電位の時間平均値を決定する工程。
他の金属被膜についても析出した金属被膜の品質を決定できるように、本方法は作業工程d)の後にさらに以下の作業工程e)を必要に応じて含む。
e)溶解電位の時間平均値と基準値とを比較する工程。
本発明の金属被膜を析出するために用いられる沈着性電解質の分析管理方法は、次の作業工程を含んでいる。
a)作用電極上に沈着性電解質から金属被膜を析出する工程と、
b)作用電極と電解接触している対向電極に対して作用電極を陽極分極することによって、金属被膜を電解溶解する工程と、
c)作用電極での金属被膜の溶解中に生じる溶解電位を時の経過と共に記録する工程と、
d)溶解電位の時間平均値を決定する工程と、
e)溶解電位の時間平均値と基準値の差を決定する工程と、
f)前記差を、溶解電位を決定する沈着性電解質の組成の濃度とその基準濃度との差に割り当てる工程。
金属被膜は、特に多層金属被膜組織の一構成成分であってもよい。その結果、幾つかの金属被膜が作用電極表面上に次々と析出され、次に再度次々に溶解することができる。各金属被膜に対し、作用電極での電位はしたがって時の経過と共に別々に記録され、次に、溶解電位の時間平均値が、金属被膜組織内の各金属被膜に対して各々決定される。
作業工程a)に従い、本発明の両方法において金属被膜が沈着性電解質から先ず析出される。この沈着性電解質とは、製造に於いて金属メッキ部品を製造するために用いられる溶液である。その上これら析出条件は、製造用部品上に金属被膜を析出するために用いられる条件から選択されるのが好ましい。製造に於いて用いられる部品が、大抵の場合には複雑な形状を有しており、したがって、析出中に電流密度が同一部品上の異なる場所で変化し得るという事実を考慮に入れることが好ましい。よって、異なる場所で腐食性も変化するかもしれないので、例えば好ましい腐食場所を調査し、この場所に該当する局所的電流密度を析出中に本発明に従い、また作業工程a)においても設定してもよい。代わりに、製造中に設定されるこれらとは違うパラメータ値が析出条件として設定されてもよい。後者の場合には、様々な測定に対して同等の条件を得るように、作用電極上の金属被膜析出中の析出条件を選択して決定すべきである。
作用電極は、金属が容易に、より具体的には再現性よく且つ繰り返し析出され得る、不活性金属で構成されることが好ましい。このことが、白金が作用電極として選択される好ましい材料である理由である。金属被膜の析出及び溶解による再生後に、白金は継続した金属析出のために適切な処理によって前処理することが可能であり、それによってこの金属析出が再現でき前の物と同様に生じることが可能となる。そのようなコンディショニングは、例えば白金電極を希硫酸水溶液と接触させることによって、及び、電位−時間の関係を強いることによる白金電極の陽極分極によって行ってもよい。このことも、他の金属よりも白金が作用電極として好ましい理由である。回転式白金電極のような回転式円盤電極が好ましい、というのは、作用電極において一定で再現性の良い流体力学条件を可能にするからである。回転式円盤電極として、典型的には例えば直径3mmの白金円盤が絶縁性材料で作られた円筒の一端側に嵌め込まれており、前記円盤の表面が円筒の当該端部側と同一平面にある形態の回転式白金電極が用いられる。回転するために、前記円筒はその軸の周りに例えば一分あたり200−2000回転(rpm)で、好ましくは約500rpmで回転される。
作用電極と対向電極、並びに必要に応じて、基準電極のような他の電極とが、製造用部品が金属被覆されるタンクとは別の測定セル内に収容されることが好ましい。好ましくは、沈着性電解質は被覆タンクから生じ、且つ、前記タンクから作用電極へ連続して移送される。このために、沈着性電解質を被覆タンクと測定セルとの間で循環するための適切な管又はホースを設けてることができる。測定セルは、温度上昇下で金属を析出する必要がある場合には加熱可能であることができる。
作業工程b)に従い、作用電極上に析出された金属被膜は、次に本発明の二つの方法において前記作用電極と電解接触している対向電極に対し作用電極を陽極分極することによって再度電解溶解される。このことは、作用電極と対向電極とが共に溶解性電解質と接触するようになっていることを意味している。作用電極と同様に、対向電極も繰り返し使用できることを確保するために特に白金で構成することができる。作用電極と対向電極の間には、析出された金属被膜の陽極分極を目的としてこれら二つの電極間に一定の電流が継続して流れるように、電圧が加えられることが好ましい。作用電極のそのような分極は、低電流条件とも呼ばれる。電気回路がこのために用いられ、それによって、作用電極と対向電極との間に、これら二つの電極間に一定の電流が流れるように電圧が加えられる。この溶解電流は迅速な測定を可能とするためにかなり高く設定される。5から50A/dm2、好ましくは10から30A/dm2の電流密度を選択することができる。溶解中の選択された電流密度は溶解されるべき金属被膜の厚みに依存する、というのも、非常に薄い金属被膜は、時間で分解され得る電位平坦域を示すのに低い溶解電流でもってメッキ除去されるはずであるからである。その上、溶解すべき金属被膜は溶解電流密度が変化するような場合であっても、つまり、電位が変化するような場合であっても不動態化層を形成することもでき、それによって溶解が妨げられる。このため測定には、異なる電位で不動態層を形成する金属被膜が多層金属被膜組織内において次々にメッキ除去される場合に異なる電流密度値を連続的に設定することさえも必要となるかもしれない。次に作用電極の電位が、基準電極として構成された第三の電極に対して測定される。三つの電極の配列は、三電極配列と通常呼ばれる。作用電極と基準電極との間で増大する電圧は、可能ならば電流無しで、つまりこれら二つの電極間に流れる電流が最小化された状態で測定される。基準電極は、一定の電位を受容し、且つこのために例えば金属電極として構成された電極が好ましく、当該金属電極は、銀/塩化銀電極のように、この金属の難溶性塩と平衡状態にある。
析出した金属被膜は、特定の溶解性電解質内で陽極性溶解されることが好ましい。この溶解性電解質は、特に析出されるべき金属のイオン並びに少なくとも一つの酸を含有している。この溶解性電解質の組成が沈着性電解質の組成と異なっていることが好ましい。溶解性電解質は、特に粒子サイズのような析出物の品質に影響する添加剤を含むべきではない。その結果、金属被膜を設けられた作用電極は、溶解性電解質を含有し且つ次の作業工程b)を実施する前の対向電極を備えた電気分解セル内へ移される。溶解性電解質を用いる利点は、測定される溶解電位が沈着性電解質を用いる場合よりも遥かに一定であることである。沈着性電解質又は析出物の品質に影響する添加剤も含有する電解質が、作用電極上に析出した金属被膜を溶解するために用いられるならば、そのような添加剤を含有しない溶解性電解質によって得られた溶解電位とは各々著しく異なる溶解電位を得ることになる。それゆえに溶解電位は溶解性電解質の組成に大きく依存する。
作用電極の陽極分極と、したがって好ましくは一定のレベルで流れる電流とによって、溶解電位は作用電極と対向電極の間で安定する。よって本発明の両方法における作業工程c)に従い、金属被膜の溶解中に生じる、時間によって決定される溶解電位を記録する。前記溶解電位は、析出した金属被膜の品質と、溶解が生じる条件の両方に依存する。溶解中に一定の条件が決められ、且つ金属被膜の品質が被膜の各除去された層において同一である場合には、一定の溶解電位を測定することになる。測定電位が変化するのは金属被膜の完全な除去後のみであり、それ以後は、作用電極の表面は、又は当該金属被膜の下に位置し且つメッキ除去された金属被膜と異なる材料又は同一材料で作られた他の金属被膜は、溶解性電解質と接触するようになり、そこで前記同一の材料で作られた他の金属被膜は変更した条件下にも関わらず析出され、その結果次にまたメッキ除去される。溶解性電解質水溶液が用いられる場合には、次に電位は、メッキ除去された金属被膜の下に作用電極が位置する場合には水の分解による酸素生成に相当する値へ移行する。さもなければ電位は、メッキ除去された金属被膜の下でむき出しになっている他の金属被膜の溶解電位へ移行する。
析出した金属被膜の耐食性を調査するために、次に先ず本発明の両方法における作業工程d)に従い、時間によって記録された溶解電位から溶解電位の時間平均値を決定する。このため作用電極での溶解電位の値は指定の時間間隔内に測定され、これら測定値は平均化される。この時間間隔は、溶解電位の平坦(定常)値を含むように決定されることが好ましく、それによってこの時間間隔内では電位の揺らぎができるだけ小さくなる。この時間間隔は、各測定に対して一定となるように選択できることが好ましいが、開始段階が終了に至った後に開始して溶解処理が完了する前に終了しても良い。幾つもの金属被膜が作用電極上に上下に析出された場合には、各単層ごとに時間に対して増大する溶解電位が記録され、次に時間平均化した溶解電位が各々決定される。各溶解電位は勿論、多層金属被膜組織内の対応する金属被膜が露出された際にのみ測定されても良い。
金属被膜を検査するための方法では、次に作業工程e)に従い、溶解電位の時間平均値を基準値と比較すること、又は、多層金属被膜組織が幾つもの金属被膜を有している場合には各溶解電位の時間平均値を各金属に対応する基準値と比較することが好ましい。この比較は、析出した金属被膜の品質を決定できる。溶解電位が基準値周囲の許容差範囲内にあるならば、その品質は規定に合っている。さもなければ品質は規定とは異なっている。基準値は金属被膜の種類に対して決まっており、経験と実験により決定される。
沈着性電解質の分析管理方法において、その代わりとして作業工程e)及びf)に従い、金属被膜の溶解電位の時間平均値と基準地位との差を決定し(作業工程e))、次にこの差は、溶解電位を決定する沈着性電解質の組成濃度とその基準濃度との差に割り当てられる(作業工程f))。基準値が観測されるならば、結果として沈着性電解質を調整するための測定を行う必要は無い、というのはこの場合沈着性電解質の組成と指定の組成との間には違いが無いからである。対照的に基準値が溶解電位について観測されないことが判明すれば、電解質の組成を適合させなければならない。この場合、溶解電位を決定する沈着性電解質の組成濃度を、溶解電位について再度基準値に到達するように上昇又は下降させなければならない。この組成の上昇又は下降をするためにどの測定を実施しなければならないかということを探し当てることができるように、したがって溶解電位の時間平均値と基準値との間のあらゆる可能な差、つまり電解質関連の組成についての濃度差を結び付けて考えること、(及びそれを割り当て表中に書き留めること)が有利であり、それによって、例えばその濃度を上昇するために加えられるべき量を決定することが可能となる。溶解電位が基準値と合わない場合には実際に期待する溶解電位が観測されるまで添加剤を沈着性電解質に加えることによって、この割り当て表は経験と実験と経験によって決定されなくてはならない。加えられた添加剤の量は濃度差に相当する。また沈着性電解質のこの組成の実際濃度を決定することも有利であるかもしれない。このため例えば、組成の濃度値が対応する溶解電位の時間平均値に割り当てられている割り当て表を精巧に作っても良い。
一般的に金属の溶解電位を決定する組成は、粒子サイズや、硫黄等他の化学元素の共析出等、金属析出に影響する添加剤である。そのような組成が例えば、沈着性電解質に各々一緒に加えられた異なる化学物質の混合物であっても良い。
また本発明に従って観測された溶解電位についての値は、例えば多層金属被膜組織内の二つの連続する金属被膜間の時間平均溶解電位の差を算出するために用いられても良い。この引き算によって得られる電位差は、STEP試験によって得られる電位差と同一であるはずである。しかしながらSTEP試験による測定の乏しい再現性のために、完全には一致しない結果を得る。
本発明の好ましい実施形態では、金属被膜は電解析出したニッケル被膜である。この明細書の及びこれまでの本発明の開示範囲内にはっきりと含んでいる導入部分において特に述べたように、電解的に析出したニッケル被膜は、銅、真鍮、スチール鋼、又はプラスチック材料のような異なる材料で作られた部品上の腐食保護被膜として析出され、このニッケル被膜は様々な品質で及び特定の順番で、即ち例えば半光沢ニッケル被膜、光沢ニッケル被膜、必要に応じて特に硫黄含有量の多い中間層と共に、及び再度半光沢ニッケル被膜を必要に応じて粒子と共に析出するというような順番で析出される。ニッケル沈着性電解質の基本組成は、典型的にはニッケルイオン、塩化物イオン、硫酸イオン、及び硼酸を例えば次の組成で、つまり、60g/lのNiCl2・6H2O、280g/lのNiSO4・6H2O、45g/lのH3BO3を含有するワットニッケル浴(Watts nickel bath)と呼ばれるものである。沈着性電解質のpH値は一般的に2.5から6.0であり、好ましくは3から4.5であり、特に約4.0である。40−70℃、好ましくは50−60℃、特に55℃の温度で析出が生じる。各被膜は、特に添加剤について異なる組成の沈着性電解質から電解的に析出される。加工部品材料上の半光沢ベース被膜は、典型的にはサリチル酸、例えばヘキシンジオール又はブチンジオールのようなエチン誘導体、プロパルギルアルコール誘導体、ホルムアルデヒド及び/又は抱水クローラル、又はこれら化合物の混合物も添加剤として含有する。恐らく析出されるであろう硫黄含有量の多い光沢層、又は艶消中間層は典型的にはサッカリン、硫酸、及び/又はエチン誘導体を添加剤として含有する。光沢ニッケル被膜は、典型的には添加剤として、例えばトルエンスルホン酸又はプロパルギルスルホナートのような硫黄含有化合物と、さらにサリチル酸の代わりにサッカリン、又はこれら化合物の混合物を含有する。上層の半光沢ニッケル被膜は、典型的にサッカリン又はサッカリン塩、抱水クローラル、及び/又はホルムアルデヒド、又はこれら化合物の混合物を添加剤として含有し、さらに恐らくは例えばSiO2、Al2O3の粒子も含有する。この上、沈着性電解質は光沢剤及び界面活性剤のような他の添加剤を含有しても良い。
検査されるべき金属被膜がニッケル被膜である場合、又は、検査されるべき沈着性電解質がニッケル被膜を析出するために用いられる場合には、溶解性電解質としてニッケル鉄含有溶液も使用できる。ニッケル被膜の陽極性溶解のために、塩化ニッケル、塩化ナトリウム、及び硼酸を、好ましくは次の組成、つまり、300g/l NiCl2・6H2O、50g/l NaCl、25g/l H3BO3、の組成を含有する溶解性電解質を用いることが好ましい。この電解質の好ましいpHは3.0である。溶解処理は室温で実施されることが好ましい。
本発明の方法は、アットライン法(At line method)と呼ばれるものと、所謂オンライン法と呼ばれるものの両方に従って実施されても良い。アットライン法では沈着性電解質のサンプルは製造タンクから手動で採取されて、実験室内の測定装置へと運ばれる。そこで必要な試験が行われる。オンライン法については、沈着性電解質は製造タンクから自動的に出されて測定装置へ移送される。この場合、沈着性電解質は短い時間内に出すことが可能であり、その結果各測定は直ぐ続いて行う。
オンライン法では、回転式白金電極と、対向電極と、基準電極とを備えた測定セルが、金属で被覆された部品が製造されるところの沈着性電解質用被覆タンクと水圧式に(hydraulically)接触するようにもたらされる。本発明の方法を実施する前に、白金電極が好ましくは清浄化され、次に測定用に前処理するためにコンディショニングされる。このために測定セル内に希硫酸液を流すことが好ましい。次に白金電極は、予め決められたプログラムに従って陽極分極と陰極分極される。次に、作業工程a)を実施するための沈着性電解質を被覆タンクから測定セル内へ流す。その後、金属が白金電極上に析出する。次に、沈着性電解質を測定セルから除去して、例えば水で洗浄後に溶解性電解質で置換する。その後、白金電極上の析出した金属被膜の溶解電位を決定するために、本発明の作業工程を実施する。測定が完了した際、溶解性電解質を測定セルから再度除去する。おそらくは測定セルの洗浄後に、白金電極を再度コンディショニングする。この方法は沈着性電解質に対して繰り返し実行することが可能である。被覆すべき部品に対して異なる組成の複数の金属浴が製造ラインに存在する場合には、そのような測定セルを複数用意しても良いし、又は、一つの測定セルを各沈着性電解質で交互に満たし、その結果、異なる沈着性電解質に対して交互に測定を行ってこの(一つの)測定セルで結果を得ることになる。代わりに、先ず作用電極上に次々に異なる金属被膜を析出して、次に引き続いて再度メッキ除去しても良い。メッキ除去された各金属被膜に対して時間平均化した溶解電位を決定する。
各々決定された電位値は、測定された電位の時間依存値から溶解電位の時間平均値を計算するために、且つ、溶解電位の時間平均値と基準値とを比較するために、適切な手段を用いて処理される。同様にして、溶解電位の時間平均値と基準値との差を決定するために、且つ、その差を、電解電位を決定する沈着性電解質の組成濃度とその基準値との差に割り当てるために、この手段はまた用いられる。必要に応じ、多層金属被膜組織内の連続した又は不連続の金属被膜に対して決定された電位値の差もこの手段によって計算する。そのような種類の手段は、そのようにプログラムされた処理コンピュータであっても良い。その上この手段は、文書化及び統計学的評価をするために用いられても良い。最後に、この手段は測定セルと、測定セルに沈着性電解質、溶解性電解質、洗浄水、及び白金電極をコンディショニングするための溶液を供給するための装置を制御するために用いられても良く、それによって本発明の方法はオンライン法として自動式に実行可能である。
本発明の方法によって初めて、単独で又は多層金属被膜組織内に存在する、析出した金属被膜の耐食性に係る品質の変化に迅速に反応することが可能となった。つまり、従来の方法では約90分以内で被膜又は被膜組織の耐食性に係る品質評価書を得ることが可能であったが、本発明の方法では今や20−30分後には既に、析出条件又は各沈着性電解質の組成が要求に合っているかどうか検出できるのである。また本発明の方法は、一つの単独析出電解質の組成に対して直接推測することを可能にするのである。このことはSTEP試験では不可能である、というのも、それによって得られた測定値が隣り合った二つの被膜の品質に係る情報を一緒に生じるのみであるからである。最後に、本発明の方法のほうがSTEP試験よりもより精密である、つまり、STEP試験よりも再現性の良い結果を生じることが判明した。STEP試験を用いるためには、本発明の方法によるものよりも大きな標準偏差を考慮に入れなければならない。このことは、この方法によって決定された電位差値が、特に製品から採取され且つその表面に金属被膜が析出された部品の種類と、並びに、測定が実施された部品上の場所に依存するという事実によるのかもしれない。
最後に、作業工程a)からd)を含む、金属被膜を検査するための本発明の方法は、多重ニッケル被膜組織のような多層組織内の連続する金属被膜間の電位差を決定できるようにする。代わりに、ニッケル及びクロムのような異なる金属から作られた連続する被膜の電位差も勿論決定可能である。このために、作用電極上に個々に析出された連続する複数層の時間平均溶解電位差と、さらに、その間の電位差とが引き算によって決定される。
また、金属被膜の溶解電位の時間依存性からその被膜厚みを決定することも可能であり、析出電流を考慮に入れることによって析出中の電流効率を決定することも可能である。
以下に記載する実施例は本発明を例証するために用いている。実施例を例証する図面はより具体的には以下のとおりである。
溶解電位の時間応答を決定するための測定セルを備えた測定装置の概略図である。 光沢ニッケル被膜と半光沢ニッケル被膜の過渡電位の典型的な曲線の図である。 ニッケル製造浴のオンライン監視用測定セルを備えた測定装置の概略図である。 半光沢ニッケル被膜析出中の電解質添加量、添加剤濃度、及び電流密度の変化後の溶解電位を表す図である。 光沢ニッケル沈着性電解質への異なる電流密度における、溶解電位の依存性を電解質添加量の関数として表す図である。
図中では同様の構成要素を表示するために同様の符合を用いている。
図1中に概略的に示した測定装置は、3つの電極、即ち、作用電極2、対向電極3、及び基準電極4が存在する測定セル1を有している。作用電極2は回転式白金電極である。対向電極3は白金ワイヤであり、基準電極4は塩化銀被膜で覆われた銀ワイヤである。回転式白金電極2は(登録商標)Teflon(DuPont de Nemours)で作られた円筒で構成され、その端部側に0.071cm2寸法の白金円盤が埋め込まれている。前記円筒はその軸の周りを500rpmで回転する。その結果、測定セル内に含有される電解質が定常流として白金円盤上へ循環し、それによって白金表面では一定の流体力学的条件が支配的である。電極2、3、4は定電流電源(ガルバノスタット)5に接続される。ガルバノスタット5のために、白金電極2と対向電極3との間に流れる電流は一定である(例えば26A/dm2、又は、例えば>0から50A/dm2の範囲で選択可能な電流である)。その上、白金電極2と基準電極4との間の電圧は高いインピーダンスで測定される。基準電極4は、電解質の抵抗による影響を大部分除去するために、白金電極2の近くに置かれる。そして次に、ガルバノスタット5がコンピュータ6に接続され、それによって基準電極4に対する作用電極2の電位、及び、作用電極2と対向電極3との間の電流を記録、保存、並びに設定することが可能となる。
電解質は測定セル1内に加えられる。図1中に示した図では、電解質は、第1接続管7を通って測定セル1に流れ込み、第2接続管8を通って測定セル1から流れ出る。
検査を実施するために、実際の測定前に白金電極2を洗浄する。次に希硫酸(0.5M H2SO4)が、白金電極2をコンディショニングするために測定セル1内に導入される。このために、白金電極2の電位は、時間に直線に、基準電極4に対して−0.2Vから1.2Vの電位範囲内で周期的に変えられる。この周期は複数回実施されても良い。
次に硫酸を測定セル1から除去し、測定セル1を脱イオン水で洗浄する。
この後、実際の測定が開始される。このために光沢ニッケルを析出するための電解質が測定セル1内に移送される。光沢ニッケル電解質は次の基本組成を有している、つまり、60g/l NiCl2・6H2O、270g/l NiSO4・6H2O、45g/l H3BO3である。析出した光沢ニッケル被膜の腐食特性を決定する添加剤として、沈着性電解質は複数の硫黄含有化合物の混合物を含有する。例えば3A/dm2の電流密度を、光沢ニッケル被膜を析出するために設定する。電解質の温度は55℃である。これが析出中に測定セルが加熱される理由である。析出された被膜の厚みは約4μmである。
析出の完了の際、沈着性電解質を再度測定セル1から除去する。次に測定セル1を脱イオン水で洗浄する。
その後、溶解性電解質を測定セル1内に導入する。溶解性電解質は次の組成を有している、つまり、300g/l NiCl2・6H2O、50g/l NaCl、25g/l H3BO3である。溶解処理は室温で実施する。白金電極2の陽極分極によって、及び、白金電極2と対向電極3との間で一定の電流を設定することによって、析出された光沢ニッケル被膜は上手くメッキ除去された。基準電極4に対し白金電極2で落ち着いている電位を時間に対して記録する(図2中に記載のグラフ)。溶解の開始時において、白金電極2で測定された電位は実質的に一定である。全ニッケル被膜がメッキ除去されると直ぐに、電位は急上昇し且つ躍動する、というのは次に水が白金電極2において分解されるからである。水の分解は、ニッケル溶解よりも、より正の電圧で生じる。
この測定を実施した後、溶解性電解質を再度測定セル1から除去し、測定セル1を脱イオン水で洗浄する。
次に半光沢ニッケル電解質の試験等、他の測定を行うことができる。このために白金電極を初め上述したようにコンディショニングする。次に測定セルを洗浄し、沈着性電解質を測定セル1内に導入する。半光沢ニッケル被膜の析出後、測定セル1を再度洗浄し、析出したニッケルを白金電極から陽極性剥離する。
光沢ニッケルと半光沢ニッケルの典型的な過渡電位曲線を図2に示す。前述したように、測定セル1内の白金電極2表面上に光沢ニッケル被膜を析出した。半光沢ニッケル被膜を、測定セル1内の白金電極2表面上に、次の基本組成、つまり、60g/l NiCl2・6H2O、270g/l NiSO4・6H2O、45g/l H3BO3を有する沈着性電解質から析出した。析出された半光沢ニッケル被膜の腐食特性を決定する添加剤として、沈着性電解質はホルムアルデヒドと抱水クローラルの混合分を含有した。55℃、3A/dm2の電流密度で析出を行った。
連続曲線は、26A/dm2の電流密度、室温、及び500rpmにおける光沢ニッケル被膜溶解の経時的履歴を表している。不連続曲線は、同条件下での半光沢ニッケル被膜の溶解時系列を再現している。
両曲線において、先ずAg/AgClに対して低い電圧において電位平坦域10が得られたことを示している。約40秒後に、曲線は低い電位値から、白金電極での水の分解に相当する高い電位値20へ急上昇した。
二つの曲線を評価するには、先ず各電位値を平均化する時間枠15を固定する。この時間枠は、析出開始後10秒から30秒までの範囲に及んでおり、両溶解工程に対して同一となるように選択した。この時間枠内に於いて、溶解電位の測定値が、例えば0.1秒間隔の短い時間間隔で記録され保存された。保存した値は次に平均化されて、各曲線の平均値を別々に保存した。
光沢ニッケル被膜では、Ag/AgClに対して214mVの平均溶解電位を決定し、半光沢ニッケル被膜ではAg/AgClに対して356mVの平均溶解電位を決定した。これら二つの被膜の、Ag/AgClに対する約140mVの溶解電位差を求めることができた。この値の差は、STEP試験によって得られるであろう結果と一致する。
他の試験設計では、光沢ニッケル被膜と半光沢ニッケル被膜を異なる条件下で析出し、よって光沢ニッケル被膜と半光沢ニッケル被膜の同一組み合わせ間の差を算出後に得られた溶解電位値を、STEP試験に従って決定した値と比較した。光沢ニッケル被膜と半光沢ニッケル被膜を析出するための条件は、他の条件を示していなければ、以後、実施例1において既に選択したものと同一である。ニッケル被膜析出中の電流密度、並びに、半光沢ニッケルの腐食特性を決定する添加剤の濃度は各々変更した。表1でこれら試験の結果を互いに比較している。
Figure 0005211247
本発明の方法で得られた値の差は、概ねSTEP試験で得られた値と一致している。主に、得られた電位差が大きければ大きいほど、半光沢ニッケル添加剤の濃度は高くなっており、半光沢ニッケル被膜析出中の電流密度は小さくなり、且つ、光沢ニッケル被膜析出中の電流密度は高くなったことに注意すべきである。同一パラメータ値をそれぞれ用いた試験番号7と9を比較することにより、電位差値の結果の再現性が、STEP試験を用いた場合よりも本発明の方法を用いたほうが著しく良いことを更に示すことができた。
図3はニッケル析出用製造浴をオンラインモニタするために使用可能な測定装置の概略図を表している。
測定セル1は、光沢ニッケル製造浴210又は半光沢ニッケル製造浴220に供給管110と戻り管120を介して接続される。製造されるべき部品は、矢印200で示した方向へ浴を通り抜け、その中でニッケルメッキされる。代わりにこれら二つの浴を測定セル1に接続することも可能である。沈着性電解質は、各々所望の浴からバルブ310、320を通って測定セル1内へ流れることが可能である。
その上、溶解性電解質410、白金電極420をコンディショニングするための希硫酸、及び脱衣温水430用液溜めが分岐管バルブ330を介して測定セル1に接続される。追加の廃液容器440がバルブ320を介して測定セル1に接続される。各液は必要に応じて測定セル1内へ移送され、使用後に廃液容器440へ流入する。
別の試験では、電解質添加量、半光沢ニッケル添加剤の濃度、及び、半光沢ニッケル被膜析出中の電流密度の溶解電位への影響を調査した。電解質添加量は、単位体積あたり半光沢ニッケルを析出するためにタンク(15l容積)内の沈着性電解質に加えられた電荷であり、[A・h/l]で表す。このために銅シートを異なる電流密度で半光沢ニッケルによって被覆した(表1参照)。溶解電位は、500rpm回転の白金電極において26A/dm2の電流密度で実施例1及び2と同様に測定した。実施例1で示したとおり電位を平均化した。
このために実施例1と同様の組成を有する半光沢ニッケル電解質が15lを保有するタンク浴内に調製された。添加剤は実施例2に記載のものと同一であった。添加剤濃度は初め0ml/lであった。各濃度を維持するのに必要な添加剤量に従って沈着性電解質への投与における添加剤濃度の各上昇が、各電解質電荷量の関数として加えられた。
沈着性電解質(0.089A・h/l)内で短時間作用した後、半光沢ニッケル被膜が、3A/dm2の電流密度において回転式白金電極上に析出した。溶解電位はAg/AgClに対して285mVであった。次に半光沢ニッケル添加剤を添加し、その濃度は0.1ml/lとなった。2A/dm2と4A/dm2の電流密度で白金電極上に半光沢ニッケルを析出することによって他の試験を実施した。対応する溶解電位は各々Ag/AgClに対して、303mV(0.178A・h/l)と298mV(0.267A・h/l)(それぞれ2A/dm2)、又は、270mV(0.356A・h/l)と267mV(0.445A・h/l)(それぞれ4A/dm2)であった。次に添加剤濃度を0.3ml/lまで増加した。この濃度では、半光沢ニッケルを3A/dm2と4.7A/dm2の電流密度で析出した。溶解電位は各々Ag/AgClに対して、310mV(0.623A・h/l)、301mV(0.712A・h/l)、302mV(0.801A・h/l)、296mV(0.89A・h/l)(それぞれ3A/dm2)、又は、270mV(0.979A・h/l)(4.7A/dm2)であった。次に添加剤濃度を0.5ml/lに増加した。この濃度では、半光沢ニッケルを2A/dm2と4A/dm2の電流密度で析出した。溶解電位は各々Ag/AgClに対して、356mV(1.068A・h/l)、149mV(1.157A・h/l)(それぞれ2A/dm2)、又は、300mV(1.246A・h/l)、299mV(1.335A・h/l)(それぞれ4A/dm2)であった。最後に添加剤濃度を0.64ml/lの値まで増加した。これらの条件下において、半光沢ニッケルを3A/dm2の電流密度で析出した。溶解電位はAg/AgClに対して330mVであった。この時、電解質添加量は1.424A・h/lであった。
以下のことがこの試験から推測される、即ち、実施例2に示したように、溶解電位は析出条件に、特に析出中の電流密度に著しく依存する。その上、沈着性電解質の組成、特に半光沢ニッケル添加剤も溶解電位に大きな影響力を有する、つまり、沈着性電解質に浴内で被覆される部品を継続して供給することによって、電解質添加量は永久に増加する。半光沢ニッケル被膜内に取り込むことなどによって沈着性電解質に含まれる添加剤が析出中に消費されるので、その濃度は処理によって下がり続ける。したがって本発明の方法が実施された間は溶解電位も絶え間なく下がり、一方で析出条件は同一に留まった。添加剤濃度が上昇した場合には各溶解電位を上昇することができた。それがより小さければ小さいほど、白金電極上に半光沢ニッケル被膜を析出するために用いた電流密度は高くなった。
別の試験では、電解質添加量と電流密度への溶解電位の依存性を分析した。このために、実施例3に記載したのと同様の条件を選択した。
図5に示したグラフは、電解質添加量への溶解電位の殆んど直線の依存性を明らかに示している。その上これも、溶解電位が高くなればなるほど、白金電極上に光沢ニッケルを析出するために用いられる電流密度が低くなるということを裏付けている。
したがって、溶解電位の測定が、光沢ニッケル被膜と半光沢ニッケル被膜の組織の耐食性を検査するために光沢ニッケル被膜と半光沢ニッケル被膜の電位差を迅速に決定するために用いられ得るだけでなく、析出用半光沢ニッケル電解質のモニタリング表示もしているということを表しており、これは感銘深い。同様のことが光沢ニッケル電解質をモニタリングすることにも当てはまる。溶解電位による沈着性電解質をモニタリングする実現性は特に有効である、というのも、分析的判断力で析出に用いる添加剤の濃度を決定することを可能にするだけでなく、析出したニッケル被膜の腐食保護特性を決定する性質としてのその機能的効果を定量的に決定することができるからである。
ここに記載した実施例及び実施形態は例示目的に過ぎず、その見地における様々な修正や変更、並びに本明細書に記載の特徴構成の様々な組み合わせが当業者に示唆されるであろうし、記載した発明の精神と範囲内に、及び添付の請求項の範囲内に含まれるであろうことが理解される。ここに引用した全ての出版物、特許及び特許明細書を参照することによってここに援用する。

Claims (10)

  1. 金属被膜を析出するために用いる沈着性電解質の分析管理方法において、
    a) 沈着性電解質から作用電極上に金属被膜を析出する工程と、
    b) 前記金属被膜を、前記作用電極と電解接触している対向電極に対して作用電極を陽極分極することによって電解溶解する工程と、
    c) 前記金属被膜の溶解中に生じる前記作用電極における溶解電位を、時の経過と共に記録する工程と、
    d) 前記溶解電位の時間平均値を決定する工程と、
    e) 前記溶解電位の時間平均値と基準値との差を決定する工程と、及び、
    f) 前記差を、前記溶解電位を決定する沈着性電解質の組成濃度と基準濃度との差に割り当てる工程と、を有する方法。
  2. 前記金属被膜が、多層金属被膜組織の一構成成分であることを特徴とする、請求項1に記載の沈着性電解質の分析管理方法。
  3. 前記作業工程b)を実施する前に、さらに、
    b1) 金属被膜を設けた作用電極を、溶解性電解質と対向電極とを備えた電気分解セル中に移す工程、を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の沈着性電解質の分析管理方法。
  4. 前記溶解性電解質が、析出されるべき金属のイオンと、少なくとも一つの酸を含有することを特徴とする、請求項3に記載の沈着性電解質の分析管理方法。
  5. 前記金属被膜の電解溶解が定電流条件下で生じることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の沈着性電解質の分析管理方法。
  6. 前記作用電極が回転式白金電極であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の沈着性電解質の分析管理方法。
  7. 前記金属被膜が電解析出したニッケル被膜であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の沈着性電解質の分析管理方法。
  8. 前記金属被膜が、電解析出した半光沢ニッケル被膜、又は、電解析出した光沢ニッケル被膜であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の沈着性電解質の分析管理方法。
  9. 作用電極における溶解電位値が指定の時間間隔で決定されること、且つ、溶解電位の時間平均値を決定するために、前記得られた値を平均化することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の沈着性電解質の分析管理方法。
  10. 沈着性電解質が被覆タンクから生じ、且つ連続して作用電極へ移送されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の沈着性電解質の分析管理方法。
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