JP5210963B2 - 柱梁の接合構造、建物ユニット、裏当て材、及び柱梁の接合方法 - Google Patents

柱梁の接合構造、建物ユニット、裏当て材、及び柱梁の接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、柱梁の接合構造、柱梁の接合構造を有する建物ユニット、柱梁の接合構造に含まれる裏当て材、及び柱梁の接合方法に関するものである。
住宅等の建物において柱に対して梁を固定する方法としては、柱の側面に対して梁の端面を接合する際に用いられる突合せ溶接や隅肉溶接などの方法がある。例えば特許文献1には、ウェブの両端に一対のフランジを有する溝形鋼からなる梁を一対のフランジを上下に位置させて柱に溶接するに際して、上下の各フランジに対してそれぞれの下面に別の裏当て材を当てがい、上側のフランジについては溝形鋼の外方から溶接を行い、下側のフランジについては溝形鋼の内方から溶接を行う方法が記載されている。
特開平6−81395号公報
例えば、鉄鋼材からなる複数の柱部材及び梁部材を直方体状に連結してなる建物ユニットでは、1つの柱部材に対して2つの梁部材を溶接により接合する構造となっている。この場合、1つの柱部材の上端部又は下端部に対して裏当て材を4カ所に設けなければならず一連の接合作業が煩雑なものとなる。また、2つの梁部材の位置合わせ作業も煩雑なものとなる。ゆえに改善の余地があると考えられる。
本発明は、柱部材に対して複数の梁部材を溶接する場合に、溶接に関する一連の作業の煩雑化を抑制しつつ梁部材の位置合わせを好適に行うことを主たる目的とする。
上記課題を解決するために、第1の発明は、角形鋼管からなる柱部材の少なくとも2つの側面部に、ウェブ及びフランジを有する形鋼からなる梁部材がそれぞれ裏当て材を用いた溶接により接合されている柱梁の接合構造であって、前記裏当て材は、前記柱部材に接合される複数の梁部材のうち一の梁部材の溶接に用いられる裏当て部と、他の梁部材の溶接に用いられる裏当て部とが、前記柱部材の角部外周側で連結されて一体に形成されたものであることを特徴とする。
第1の発明によれば、柱部材に対して複数の梁部材が溶接されている構成において、1つの裏当て材が複数の梁部材に対して共通で用いられていることになるため、裏当て材が梁部材に対して個別に用いられている構成に比べて、溶接に必要な裏当て材の数を減少させることができる。つまり、梁部材ごとに個別の裏当て材を用いる必要がないため、溶接に関連する作業を簡易化することが可能となる。また、複数の梁部材に対して共通の裏当て材が用いられることによりそれら梁部材の相対的な位置関係を定めることができるため、梁部材の位置精度を高めることができる。
以上の結果、柱部材に対して複数の梁部材を溶接する場合に、溶接に関する一連の作業の煩雑化を抑制しつつ梁部材の位置合わせを好適に行うことができる。
第2の発明では、前記裏当て材は、長尺の板材よりなり、前記柱部材の角部に配置される部位を当該角部の角度に応じて折り返すことで前記複数の梁部材に対応する裏当て部がそれぞれ形成されている。
第2の発明によれば、裏当て材を柱部材の側面から起立させるように、且つ柱部材における複数の面に沿って延びるように配置することが可能となる。しかも、長尺の板材を単に折り曲げ加工することで裏当て材の形成が可能となるため、裏当て材を容易に製作することができる。
第3の発明では、前記複数の梁部材がフランジの高さ位置を同一にして前記梁部材に接合されている柱梁の接合構造であり、前記裏当て材の折り返し位置付近に段差部が設けられることで、前記複数の梁部材の各フランジに当接する各裏当て部の梁当接面が同じ高さに形成されている。
裏当て材を形成するために長尺の板材を単に折り返した構成では、裏当て材において隣り合う裏当て部の梁当接面が板材の厚み分だけ高さ方向にずれることになる。この点、第3の発明によれば、裏当て材において隣り合う裏当て部の梁当接面の高さが同一とされている。このため、複数の梁部材に対して共通の裏当て材が用いられる構成において、それら梁部材の各フランジを同じ高さに定めることができる。
なお、段差部は、裏当て部において梁当接面に重ならないように裏当て材の折り返し位置付近に設けられていることが好ましい。この場合、段差部が設けられている方の裏当て部についても、梁部材のフランジ全体に梁当接面を当接させることができる。
第4の発明では、前記複数の梁部材がフランジの高さ位置を同一にして前記梁部材に接合されている柱梁の接合構造であり、前記裏当て材において隣り合う各裏当て部のうち一方が他方側に向けて二重合わせに折り返されていることで、前記複数の梁部材の各フランジに当接する各裏当て部の梁当接面が同じ高さに形成されている。
裏当て材を形成するために長尺の板材を折り返した構成では、裏当て材において隣り合う裏当て部の梁当接面が板材の厚み分だけ高さ方向にずれることになる。この点、第4の発明によれば、裏当て材において隣り合う裏当て部の梁当接面の高さが同一とされている。このため、複数の梁部材に対して共通の裏当て材が用いられる構成において、それら梁部材の各フランジを同じ高さに定めることができる。特に、隣り合う裏当て部のうち一方が二重合わせに折り返されているため、各裏当て部の梁当接面の高さが必然的に同じになる。
第5の発明では、前記柱部材における異なる側面部に、溝形鋼よりなる2つの梁部材がウェブを縦向きとするようにそれぞれ接合されている柱梁の接合構造であり、前記裏当て材として、前記2つの梁部材における一方のフランジ内面とウェブ内面とにそれぞれ当接する内側裏当て材と、前記2つの梁部材における他方のフランジ外面とウェブ外面とにそれぞれ当接する外側裏当て材とを備えている。
第5の発明によれば、溝形鋼よりなる2つの梁部材が柱部材に接合されている構成において、梁部材の各フランジのうち一方には内側裏当て材が当接し、他方には外側裏当て材が当接している。この場合、梁部材の各フランジに対しては各裏当て材が片方に配置されていることになる。ここで、フランジに対する溶接作業は裏当て材とは反対側から行われるため、梁部材の各フランジに対して片方から溶接作業を行うことができる。したがって、各フランジのそれぞれに対して下向きで溶接作業を行うことが可能となる。溶接に際して上向きで溶接作業を行うと溶接部分の質や作業性が低下するおそれがあるため、下向きでの溶接作業を可能とすることは効果的である。
なお、梁部材のウェブは縦向きに配置されているため、ウェブに対する溶接作業はフランジに対する作業方向に合わせることができる。したがって、各フランジに対する溶接作業だけでなくウェブに対する溶接作業も下向きで行うことができる。
第6の発明は、前記複数の梁部材と、その上端部及び下端部に接合された複数の梁部材とを有し、これら柱部材と梁部材により形成される建物ユニットであり、第1乃至第5のいずれかに記載の柱梁の接合構造により前記柱部材と前記梁部材とが接合されていることを特徴とする。
第6の発明によれば、建物ユニットについて上記第1乃至第5のいずれかの発明と同様に、柱部材に対して複数の梁部材を溶接する場合に、溶接に関する一連の作業の煩雑化を抑制することができる。
第7の発明は、角形鋼管からなる柱部材の少なくとも2つの側面部に、ウェブ及びフランジを有する形鋼からなる梁部材が溶接により接合されている柱梁の接合構造に適用され、前記柱部材に接合される複数の梁部材のうち一の梁部材の溶接に用いられる裏当て部と、他の梁部材の溶接に用いられる裏当て部とが、前記柱部材の角部外周側で連結されて一体に形成されていることを特徴とする。
第7の発明を上記第1の発明に適用することにより、柱部材に対して複数の梁部材を溶接する場合に、溶接に関する一連の作業の煩雑化を抑制しつつ梁部材の位置合わせを好適に行うことができる。
第8の発明は、角形鋼管からなる柱部材の少なくとも2つの側面部に、ウェブ及びフランジを有する形鋼からなる梁部材を溶接により接合する柱梁の接合方法であって、前記柱部材に接合する複数の梁部材のうち一の梁部材の溶接に用いる裏当て部と他の梁部材の溶接に用いる裏当て部とが一体的に形成されている裏当て材を、前記裏当て部をそれぞれ前記柱部材の側面部に溶接することで固定し、その後、前記裏当て部に梁部材のフランジを当接させてその状態で前記梁部材を前記柱部材に溶接することを特徴とする。
第8の発明を上記第1の発明に適用することにより、柱部材に対して複数の梁部材を溶接する場合に、溶接に関する一連の作業の煩雑化を抑制しつつ梁部材の位置合わせを好適に行うことができる。特に、柱部材に対して先に取り付け固定された裏当て材に梁部材を当接させることが梁部材の位置合わせを行うことになるため、柱部材に対する梁部材の相対的な位置合わせを好適に行うことができる。
第9の発明は、角形鋼管からなる柱部材の少なくとも2つの側面部に、ウェブ及びフランジを有する形鋼からなる梁部材を溶接により接合する柱梁の接合方法であって、前記柱部材に接合する複数の梁部材のうち一の梁部材の溶接に用いる裏当て部と他の梁部材の溶接に用いる裏当て部とが一体的に形成されている裏当て材を、複数の裏当て部の1つに前記梁部材を当接させるように取り付け、他の裏当て部には前記梁部材を取り付けない状態でそれら梁部材及び裏当て材を前記柱部材の側面部に溶接し、その後、前記複数の裏当て部のうち前記梁部材が取り付けられていない裏当て部に別の梁部材を当接させて溶接を行うことを特徴とする。
第9の発明を上記第1の発明に適用することにより、柱部材に対して複数の梁部材を溶接する場合に、溶接に関する一連の作業の煩雑化を抑制しつつ梁部材の位置合わせを好適に行うことができる。特に、柱部材に対して梁部材とともに先に取り付け固定された裏当て材に他の梁部材を当接させることがその梁部材の位置合わせを行うことになるため、梁部材同士の相対的な位置合わせを好適に行うことができる。
なお、第7乃至第9の発明のいずれか1項に以下のいずれかの構成を適用することが好ましい。
(1)前記裏当て材は、長尺の板材よりなり、前記柱部材の角部に配置される部位を当該角部の角度に応じて折り返すことで前記複数の梁部材に対応する裏当て部がそれぞれ形成されている構成。
(2)前記複数の梁部材がフランジの高さ位置を同一にして前記梁部材に接合されている柱梁の接合構造であり、前記裏当て材の折り返し位置付近に段差部が設けられることで、前記複数の梁部材の各フランジに当接する各裏当て部の梁当接面が同じ高さに形成されている構成。
(3)前記複数の梁部材がフランジの高さ位置を同一にして前記梁部材に接合されている柱梁の接合構造であり、前記裏当て材において隣り合う各裏当て部のうち一方が他方側に向けて二重合わせに折り返されていることで、前記複数の梁部材の各フランジに当接する各裏当て部の梁当接面が同じ高さに形成されている構成。
本実施形態における柱継手周辺の構成を示す斜視図。 柱継手周辺の構成を示す正面図。 内側裏当て材の加工手順について説明するための図。 柱継手に各床大梁を溶接する手順について説明するための図。 建物ユニットの構成を示す斜視図。 別の柱継手周辺の構成を示す斜視図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、複数の建物ユニットを連結させて構築されたユニット式建物に本発明を具体化しており、このユニット式建物は鉄骨ラーメン構造を有している。図5は建物ユニット10の構成を示す斜視図である。
図5に示すように、建物ユニット10は、その四隅に配設されている4本の柱21と、各柱21の上端部及び下端部をそれぞれ連結する各4本の天井大梁22及び床大梁23とを備えており、それら柱21、天井大梁22及び床大梁23により直方体状の骨格(フレーム)が形成されている。
柱21は、その柱21の主要部を構成する柱本体28と、柱21の上端部及び下端部を構成する柱継手29とを含んで構成されている。柱本体28及び柱継手29はそれぞれ四角筒状の角形鋼により形成されており、柱継手29は柱本体28の上端又は下端に対して溶接等により接続されている。また、柱本体28の上端側の柱継手29には天井大梁22が溶接により接続されており、下端側の柱継手29には床大梁23が溶接により接続されている。この場合、柱継手29は仕口として柱本体28と天井大梁22又は床大梁23とを繋ぎ合わせていることになる。
天井大梁22及び床大梁23は断面略コ字状の溝形鋼により形成されており、その開放側を建物ユニット10の内側に向けて配置されている。具体的に説明すると、天井大梁22及び床大梁23は、板面が上下方向に延びるウェブ31と、ウェブ31の上端から側方へ向けて延びる上側フランジ32と、ウェブ31の下端から側方へ向けて延びる下側フランジ33とを有している。この場合、ウェブ31が柱継手29の長手方向に延びており、各フランジ32,33が柱継手29の周方向に延びていることになる。各フランジ32,33は一対になっており、それぞれ左右両側方のうち一方へ延びている。天井大梁22及び床大梁23には、ウェブ31及び各フランジ32,33に囲まれた溝部34が形成されており、その溝部34はウェブ31とは反対側(フランジ32,33の自由端側)に開放されている。
ここで、床大梁23について、隣り合う床大梁23のうち一方の床大梁23の溝部34は他方の床大梁23側に向けて開放されており、他方の床大梁23の溝部34は一方の床大梁23側に向けて開放されている。この場合、隣り合う床大梁23は、柱継手29(柱21)の周方向において各溝部34の開放側(フランジ32,33の自由端)が向かい合っていることになる。つまり、隣り合う床大梁23においては、各上側フランジ32同士が隣り合っているとともに各下側フランジ33同士が隣り合っている状態になっている。また、天井大梁22については床大梁23と同様の構成になっている。
建物ユニット10の長辺部(桁部)の相対する天井大梁22の間には、所定間隔で複数の天井小梁25が架け渡されて固定されている。同じく建物ユニット10の長辺部(桁部)の相対する床大梁23の間には、所定間隔で複数の床小梁26が架け渡されて固定されている。天井小梁25及び床小梁26は、それぞれ同一の間隔でかつ短辺側(妻側)の天井大梁22及び床大梁23に水平に設けられている。例えば、天井小梁25はリップ溝形鋼により形成されており、床小梁26は角形鋼により形成されている。ちなみに、建物ユニット10においては、天井小梁25に対して天井面材が取り付けられ、床小梁26に対して床面材が取り付けられる。
なお、建物ユニット10は、まず、天井側の柱継手29、天井大梁22及び天井小梁25を含んで構成される天井部分と、床側の柱継手29、床大梁23及び床小梁26を含んで構成される床部分とがそれぞれ組み立てられ、それから天井部分の柱継手29と床部分の柱継手29とが柱本体28の上端部及び下端部に接続されることで製造される。建物ユニット10の製造は工場にて行われ、製造された建物ユニット10がトラック等により建築現場に運搬される。
本実施形態では、柱継手29に対して天井大梁22や床大梁23が溶接される場合に、その溶接作業を下向きで行うことができる柱梁の接合構造が実現されている。ここでは、柱梁の接合構造について図1、図2を参照しつつ説明する。図1は建物ユニット10における柱継手29周辺の構成を示す斜視図、図2は柱継手29周辺の構成を示す正面図である。
なお、建物ユニット10の骨格においては床部分を上下逆にしたものが天井部分となっている。このため、図1、図2においては柱継手29と床大梁23との接合構造について図示しており、柱継手29と天井大梁22との接合構造についての説明は省略する。また、図2には、柱継手29周辺を第1床大梁23aの溝部34a開放側から見た図を示している。
図1に示すように、柱継手29には2つの床大梁23が溶接されている。ここでは、2つの床大梁23のうち一方を第1床大梁23aとし、他方を第2床大梁23bとする。第1床大梁23aの端面は柱継手29の側面29aに対して接合されており、第2床大梁23bの端面は柱継手29における別の側面29bに対して接合されている。この場合、柱継手29において、第1床大梁23aが接続されている側面29aと第2床大梁23bが接続されている側面29bとは隣り合っている。また、第1床大梁23aの高さレベルと第2床大梁23bの高さレベルとは同一になっている。
なお、ウェブ31、上側フランジ32、下側フランジ33及び溝部34について、第1床大梁23aが有するものをウェブ31a、上側フランジ32a、下側フランジ33a及び溝部34aと称し、第2床大梁23bが有するものをウェブ31b、上側フランジ32b、下側フランジ33b及び溝部34bと称する。
柱継手29と各床大梁23a,23bとの溶接に際しては裏当て材35,36が用いられている。裏当て材35,36はそれぞれ溶融可能な金属材料により形成されており、各床大梁23a,23bの周面に沿って延びている。以下、各床大梁23a,23bの内周面に沿って延びている方を内側裏当て材35とし、外周面に沿って延びている方を下部裏当て材として外側裏当て材36とする。内側裏当て材35は、各床大梁23a,23bにおけるウェブ31a,31bの上部及び上側フランジ32a,32bに当接しており、外側裏当て材36は、各床大梁23a,23bにおけるウェブ31a,31bの下部及び下側フランジ33a,33bに当接している。
内側裏当て材35は、第1床大梁23aの内周面に沿うように且つ柱継手29の側面29aに沿うように直角に折り曲げ形成された第1内側部51aと、第2床大梁23bの内周面に沿うように且つ柱継手29の側面29bに沿うように直角に折り曲げ形成された第2内側部51bとを有している。内側裏当て材35は全体として柱継手29の側面29a,29bから起立しており、その板面が床大梁23a,23bの各内周面と対向している。内側裏当て材35においては、第1内側部51a及び第2内側部51bが裏当て部に相当する。
第1内側部51aは、第1床大梁23aの上側フランジ32aの下面に沿うように延びているフランジ裏当て52aと、第1床大梁23aのウェブ31aの内側面に沿って延びているウェブ裏当て53aとを有している。ウェブ裏当て53aはフランジ裏当て52aのウェブ側端部から下方へ向けてウェブ31aの略中央まで延びており、ウェブ31aの上半分と重なっている。第2内側部51bは、第1内側部51aと同様の構成となっており、フランジ裏当て52bとウェブ裏当て53bとを有している。
内側裏当て材35において、第1内側部51aのフランジ裏当て52aと第2内側部51bのフランジ裏当て52bとは、それぞれの端部が柱継手29の角部外周側にて上下に重なるようにして繋がっている。それらフランジ裏当て52a,52bの各端部を繋いでいる部分が連結部に相当する。
内側裏当て材35のフランジ裏当て52a,52bについて、第1内側部51aのフランジ裏当て52aは平坦な板状に形成されているが、第2内側部51bのフランジ裏当て52bには段差部分54が形成されている。段差部分54は、第2内側部51bにおいて上側フランジ32bに当接している部分と第1内側部51aのフランジ裏当て52aに当接している部分とに第2内側部51bの板厚分の段差が生じるように形成されている。これにより、フランジ裏当て52a,52bが上側フランジ32a,32bに当接している各部分についてそれぞれの上面高さが同じになっている。また、段差部分54は、第2内側部51bのフランジ裏当て52bにおけるフランジ裏当て52a及び上側フランジ32bのいずれとも重ならない部分に設けられている。したがって、フランジ裏当て52a,52bが重なっている部分付近に存在していることになる。
一方、外側裏当て材36は、全体として内側裏当て材35を上下反転させたような形状になっている。具体的には、外側裏当て材36は、第1床大梁23aの外周面に沿うように且つ柱継手29の側面29aに沿うように直角に折り曲げ形成された第1外側部56aと、第2床大梁23bの外周面に沿うように且つ柱継手29の側面29bに沿うように直角に折り曲げ形成された第2外側部56bとを有している。外側裏当て材36においては、第1外側部56a及び第2外側部56bが裏当て部に相当する。
第1外側部56aは、第1床大梁23aの下側フランジ33aの下面に沿うように延びているフランジ裏当て57aと、第1床大梁23aのウェブ31aの外側面に沿って延びているウェブ裏当て58aとを有している。ウェブ裏当て58aはフランジ裏当て57aのウェブ側端部から上方へ向けてウェブ31aの略中央まで延びており、ウェブ31aの下半分と重なっている。第2外側部56bは、第1外側部56aと同様の構成となっており、フランジ裏当て57bとウェブ裏当て58bとを有している。
外側裏当て材36において、各フランジ裏当て57a,57b及び各ウェブ裏当て58a,58aは、内側裏当て材35の各フランジ裏当て52a,52b及び各ウェブ裏当て53a,53bと同様の構成になっている。したがって、外側裏当て材36についての詳細な説明を省略する。なお、第2外側部56bのフランジ裏当て57bには、第2外側部56bのフランジ裏当て52bの段差部分54と同様の段差部分59が設けられている。
次に、内側裏当て材35と外側裏当て材36との相対関係について説明する。まず、第2床大梁23b側において第2内側部51bと第2外側部56bとの相対関係について説明すると、図2に示すように、第2床大梁23bのウェブ31bは、内側裏当て材35のフランジ裏当て52bと外側裏当て材36のフランジ裏当て57bとの間に配置されていることになる。
上記のとおり、内側裏当て材35及び外側裏当て材36は、それぞれ第1内側部51a、第2内側部51b、第1外側部56a、第2外側部56bがそれぞれ直角に折り曲げられることで形成されている。この場合、折り曲げ頂部の内側を柱継手29の角部に当てた状態では、第2床大梁23b側において、柱継手29の角部からの内側裏当て材35におけるフランジ裏当て52bの長さ(第2床大梁23bのウェブ31bまでの長さ)がL1、同じく柱継手29の角部からの外側裏当て材36におけるフランジ裏当て57bの長さ(ウェブ31bまでの長さ)がL2となっている。つまり、内側裏当て材35と外側裏当て材36との違いは、フランジ裏当て52bとフランジ裏当て57bとの長さが相異することである。
内側裏当て材35及び外側裏当て材36において、L2の方がL1より大きくなっており、その差は第2床大梁23bのウェブ31bの厚さ寸法L3と同じ又はそれより若干大きくなっている。したがって、第2床大梁23bは内側裏当て材35のフランジ裏当て52bと外側裏当て材36のフランジ裏当て57bとにより水平方向への移動が規制された状態になっている。
また、第2床大梁23bのウェブ31bにおいて、内周面の上半分が内側裏当て材35のフランジ裏当て52bに当接しており、が外周面の上半分が外側裏当て材36のフランジ裏当て57bに当接している。この場合、内側裏当て材35のフランジ裏当て52bと外側裏当て材36のフランジ裏当て57bとは重なっていない。したがって、第2床大梁23bの端部はその全体に対して表裏いずれかの面から裏当てが行われていることになる。
一方、第1床大梁23a側において、第1内側部51aと第1外側部56aとの相対関係は、第2内側部51bと第2外側部56bとの相対関係と同様の構成になっており、第1床大梁23aの端部はその全体に対して表裏いずれかの面から裏当てが行われていることになる。したがって、ここでは詳細についての説明を省略する。
本実施形態では、内側裏当て材35及び外側裏当て材36はそれぞれ金属板が折り曲げ加工されることで形成されている。ここでは、裏当て材35,36の加工手順について図3を参照しつつ説明する。
図3(a)に示すように、折り曲げ加工される板材61は長尺矩形状に形成されている。板材61の略中央にて長手方向に対して斜めに延びる折り返し線(A1の破線)を境界として、その折り返し線を挟んで一方の板部61aを他方の板部61bに向けて厚み方向に折り返し、図3(b)に示すように、一方の板部61aを他方の板部61bの上に重ねつつその他方の板部61bと交差させる。この場合、一方の板部61aと他方の板部61bとの交差角度が柱継手29において隣り合う側面29a,29bの交差角度と同等になるように、折り返し線の角度を適宜調整する。
そして、図3(c)に示すように、一方の板部61bについて、他方の板部61aに重ならず且つ第2床大梁23bの上側フランジ32bに重ならない部分(A2の部分)を、板厚方向に折り曲げて段差部分54を形成する。これにより、両板部61a,61bの板面レベルを合わせることができる。
その後、図3(d)に示すように、板部61a,61bのそれぞれについて、各自由端側を板厚方向に向けてそれぞれ折り曲げる。この場合、上の方の板部61aの折り曲げ角度は第1床大梁23aのウェブ31aと上側フランジ32aとの角度と同じ大きさにし、下の方の板部61bの折り曲げ角度は第2床大梁23bのウェブ31bと上側フランジ32bとの角度と同じ大きさにする。
次に、柱継手29に床大梁23a,23bを溶接する手順について、図4を参照しつつ説明する。図4は柱継手29に各床大梁23a,23bを溶接する手順について説明するための図である。
まず、図4(a)に示すように、柱継手29に対して内側裏当て材35及び外側裏当て材36を取り付ける。各裏当て材35,36の取り付け位置は第1床大梁23a及び第2床大梁23bの各取り付け位置に合わせる。また、各裏当て材35,36の取り付けは溶接等により行う。
次に、図4(b)に示すように、第1床大梁23a及び第2床大梁23bを柱継手29に対して組み付ける。この場合、第2床大梁23bについては、ウェブ31bを第2内側部51bのウェブ裏当て53bと第2外側部56bのウェブ裏当て58bとの間に差し込むとともに、上側フランジ32bを第2内側部51bのフランジ裏当て52bの上面に載せつつ、下側フランジ33bを第2外側部56bのフランジ裏当て57bの上面に載せ、ウェブ31b及び各フランジ32b,33bの端面を柱継手29の側面29bに当接又は近接させる。第1床大梁23aについても同様に、その端面を柱継手29の側面29aに当接又は近接させる。
そして、第1床大梁23a及び第2床大梁23bの各端面に対して、突合せ溶接や隅肉溶接等の溶接を溶接棒等の溶接具Nを用いて行う。例えば、第2床大梁23bについて説明すると、図4(c)に示すように、内側裏当て材35及び外側裏当て材36が設けられていない側から溶接具Nによる溶接を行う。この場合、第2床大梁23bの下部においては内周側(外側裏当て材36の第2外側部56bとは反対側)から溶接を行い、第2床大梁23bの上部においては外周側(内側裏当て材35の第2内側部51bとは反対側)から溶接を行う。したがって、第2床大梁23bの端面を常に下向きで溶接作業を行うことが可能となる。
第2床大梁23bの溶接と同様に、第1床大梁23aについて、内側裏当て材35及び外側裏当て材36が設けられていない側から溶接具Nによる溶接を行う。この場合でも、常に下向きで溶接作業を行うことが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
内側裏当て材35においては、第1内側部51a及び第2内側部51bが一体的に形成されているため、それら内側部51a,51bが別々に形成されている場合に比べて、第1床大梁23a及び第2床大梁23bを柱継手29に溶接する際に作業手順を少なくすることができる。つまり、作業の簡易化を図ることができる。これは、外側裏当て材36についても同様である。しかも、第1床大梁23a及び第2床大梁23bに対して共通の裏当て材35,36が用いられることにより、それら床大梁23a,23b同士の相対的な位置関係を定め、さらに床大梁23a,23bと柱継手29との相対的な位置関係を定めることができる。つまり、床大梁23a,23bを取り付ける位置の精度を高めることができる。
以上の結果、柱継手29に対して第1床大梁23a及び第2床大梁23bを溶接する場合に、溶接に関する一連の作業の煩雑化を抑制しつつそれら床大梁23a,23bの位置合わせを好適に行うことができる。
内側裏当て材35は長尺矩形状の板材61が折り曲げられることで形成されている。したがって、複数の板部を組み合わせて内側裏当て材35を形成する場合に比べて、容易に形成することができる。特に、第1内側部51aのフランジ裏当て52aと第2内側部51bのフランジ裏当て52bとが略L字状に交差している構成においては、例えば剪断加工により略L字状の板材を形成する場合に比べて、板材61を厚み方向に斜めに折り返す加工の方が容易に行うことができる。したがって、内側裏当て材35の製作の容易化を図ることができる。同様に、外側裏当て材36の製作についても容易化を図ることができる。
また、内側裏当て材35において段差部分54が設けられていることにより、各フランジ裏当て52a,52bの各梁当接面が同じ高さレベルに調整されているため、それらフランジ裏当て52a,52bの各上面を上側フランジ32a,32bの各下面にそれぞれ当接させることができる。しかも、第2内側部51bにおいて段差部分54は上側フランジ32bと重ならない位置に設けられているため、上側フランジ32bの全体にフランジ裏当て52bを当接させることができる。これは、段差部分59が設けられている外側裏当て材36についても同様である。したがって、内側裏当て材35及び外側裏当て材36の製作の容易化を図りつつ、それらに裏当て材としての機能を好適に発揮させることができる。
内側裏当て材35及び外側裏当て材36は、両方とも床大梁23a,23bの各フランジ32a,32b,33a,33bの下側に配置されているため、床大梁23a,23bに対する溶接作業を片方から行うことができる。つまり、床大梁23a,23bの各端部全体に対して下向きにて溶接作業を行うことができる。これは、上向きの溶接作業時に発生しやすい溶接部分の質や作業性の低下を抑制することができるという点で効果的である。
柱継手29には、内側裏当て材35及び外側裏当て材36が第1床大梁23a及び第2床大梁23bよりも先に取り付けられているため、それら裏当て材35,36の取り付け位置を特定することにより各床大梁23a,23bの取り付け位置を特定することができる。また、この場合、裏当て材35,36は、溶接に際して床大梁23a,23bの端面と柱継手29の側面29a,29bとの隙間から溶融金属が下方へ流れ落ちることを規制する機能や、床大梁23a,23bと柱継手29との溶接部分に溶融金属として一体的に溶融する機能の他に、各床大梁23a,23bを溶接位置にて保持する機能を有していることになる。
しかも、各裏当て材35,36は柱継手29の側面29a,29bから起立しているため、各床大梁23a,23bをそれら裏当て材35,36の板面に沿わせることにより位置合わせを容易に行うことができ、位置合わせ後には各床大梁23a,23bが裏当て材35,36から離れない限りは溶接位置にて保持することができる。また、各裏当て材35,36において、ウェブ裏当て53a,53b,58a,58bにより各床大梁23a,23bが下方にずれることを規制でき、フランジ裏当て52a,52b,57a,57bにより各床大梁23a,23bが水平方向にずれることを規制できる。
また、第1床大梁23aにおいては、ウェブ31aの内周側にある第1内側部51aのウェブ裏当て53aと、ウェブ31aの外周側にある第1外側部56aのウェブ裏当て58aとが重なる部分がない。つまり、ウェブ31aについて表裏両面のいずれからも溶接することができないといった部分がない。したがって、ウェブ裏当て53a,58aにより第1床大梁23aが左右いずれにもずれないように位置保持しつつ、ウェブ31aの端面全体を好適に溶接することができる。第2床大梁23bについても同様に、ウェブ裏当て53b,58bにより第2床大梁23bが左右いずれにもずれないように位置保持しつつ、ウェブ31bの端面全体を好適に溶接することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)内側裏当て材35において第1内側部51aのフランジ裏当て52aと第2内側部51bのフランジ裏当て52bとのうち一方が、複数の板材が重ねられることにより形成されていてもよい。これは、外側裏当て材36についても同様である。
例えば、図6に示すように、内側裏当て材35の第2内側部51bにおいて、上下に重ねられた複数の重ね板部によりフランジ裏当て52bが形成されている構成とする。この例では、上記実施形態の内側裏当て材35において第2内側部51bのフランジ裏当て52bに相当する部分がウェブ裏当て53bに二重合わせに折り返されることで形成されている。このため、内側裏当て材35の第2内側部51bにはウェブ裏当て53bが設けられていないが、外側裏当て材36の第2外側部56bのウェブ裏当て58bが第2床大梁23bのウェブ31bの上端部まで達しており、ウェブ裏当て58bがウェブ裏当て53bに代えてウェブ31b上部の裏当て材となっている。
一方、外側裏当て材36には、内側裏当て材35とは反対側の第1床大梁23a側の第1外側部56aにおいて、上下に重ねられた複数の重ね板部によりフランジ裏当て57aが形成されている。ここでは、内側裏当て材35の第1内側部51aのウェブ裏当て53aが第1床大梁23aのウェブ31aの下端部まで達している。
以上の結果、裏当て材35,36に段差部分54,59が設けられていなくても、第1床大梁23aと第2床大梁23bとの高さレベルを同一に設定しつつ、それら床大梁23a,23bの各端部の全体に裏当てを行うことができる。
また、裏当て材35,36において、第1床大梁23a側の梁当接面と第2床大梁23b側の梁当接面とのレベル調整が行われていないと、それら梁当接面のレベルの差異は板厚寸法と同じになっているため、板材を二重合わせに折り返すことでレベル調整を行うことは好適である。これは、単に板材を折り返すことで必然的に梁当接面のレベルが同じになり、しかもレベル調整を誤差なく正確に行うことができるためである。
なお、第1床大梁23a及び第2床大梁23bの各上側フランジ32a,32b同士や各下側フランジ33a,33b同士のレベルが異なっていれば、それぞれのレベルに合わせて内側裏当て材35及び外側裏当て材36における各梁当接面のレベル調整を行ってもよい。
(2)柱梁の接合方法として、内側裏当て材35及び外側裏当て材36は、柱継手29に対してあらかじめ取り付けられている方法ではなく、第1床大梁23aや第2床大梁23bが溶接される際にその溶接部分に対してあてがわれる方法でもよく、第1床大梁23aや第2床大梁23bに対してあらかじめ取り付けられている方法でもよい。例えば、内側裏当て材35及び外側裏当て材36の少なくとも一方を床大梁23a,23bのうち一方に対して当接させて取り付け、その取り付けられた方の床大梁を柱継手29に対して溶接し、その後、未だ溶接されていない方の床大梁を裏当て材35,36の少なくとも一方に当接させた状態で柱継手29に対して溶接する方法とする。この場合でも、裏当て材35,36は溶融金属として溶接を補助することができるとともに、床大梁23a,23bや柱継手29との相対的な位置関係を好適に定めることができる。
(3)第1床大梁23a及び第2床大梁23bは、柱継手29における反対側の各面にそれぞれ溶接されていてもよい。この場合、例えば内側裏当て材35においては、第1内側部51aと第2内側部51bとを連結する連結部が、柱継手29における反対側の各面の間の面に沿って延びるように設けられている構成とする。
(4)裏当て材35,36は、溝形鋼ではなくH形鋼やI形鋼、T形鋼により形成されている床大梁23が柱継手29に対して溶接される際に用いられてもよい。また、裏当て材35,36には、ウェブ裏当て53a,53b,58a,58bが設けられていなくてもよい。
(5)裏当て材35,36は、長尺状の板材61が折り曲げ加工されることで形成されるのではなく、例えば金属材料が剪断加工されることにより形成されてもよく、複数の部材が組み合わされることにより形成されていてもよい。また、フランジ裏当て52a,52b,57a,57bやウェブ裏当て53a,53b,58a,58bが板状ではなく例えば棒状に形成されていてもよい。さらに、例えば隅肉溶接が行われる場合などは、裏当て材35,36が溶融可能な金属材料ではなく溶融しない材料により形成されていてもよい。
(6)裏当て材35,36は、柱継手29に対して床大梁23が溶接される場合だけでなく、柱本体28に対して床大梁23が溶接される場合に用いられてもよい。要は、柱部材に対して梁部材が溶接される場合に用いられればよい。
10…建物ユニット、22…梁部材としての天井大梁、23a…梁部材としての第1床大梁、23b…梁部材としての第2床大梁、29…柱部材としての柱継手、31…ウェブ、32…フランジとしての上側フランジ、33…フランジとしての下側フランジ、35…裏当て材としての内側裏当て材、36…裏当て材としての外側裏当て材、51a…裏当て部としての第1内側部、51b…裏当て部としての第2内側部、56a…裏当て部としての第1外側部、56b…裏当て部としての第2外側部、61…板材。

Claims (9)

  1. 角形鋼管からなる柱部材の少なくとも2つの側面部に、ウェブ及びフランジを有する形鋼からなる梁部材がそれぞれ裏当て材を用いた溶接により接合されている柱梁の接合構造であって、
    前記裏当て材は、前記柱部材に接合される複数の梁部材のうち一の梁部材の溶接に用いられる裏当て部と、他の梁部材の溶接に用いられる裏当て部とが、前記柱部材の角部外周側で連結されて一体に形成されたものであることを特徴とする柱梁の接合構造。
  2. 前記裏当て材は、長尺の板材よりなり、前記柱部材の角部に配置される部位を当該角部の角度に応じて折り返すことで前記複数の梁部材に対応する裏当て部がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の柱梁の接合構造。
  3. 前記複数の梁部材がフランジの高さ位置を同一にして前記梁部材に接合されている柱梁の接合構造であり、
    前記裏当て材の折り返し位置付近に段差部が設けられることで、前記複数の梁部材の各フランジに当接する各裏当て部の梁当接面が同じ高さに形成されていることを特徴とする請求項2に記載の柱梁の接合構造。
  4. 前記複数の梁部材がフランジの高さ位置を同一にして前記梁部材に接合されている柱梁の接合構造であり、
    前記裏当て材において隣り合う各裏当て部のうち一方が他方側に向けて二重合わせに折り返されていることで、前記複数の梁部材の各フランジに当接する各裏当て部の梁当接面が同じ高さに形成されていることを特徴とする請求項2に記載の柱梁の接合構造。
  5. 前記柱部材における異なる側面部に、溝形鋼よりなる2つの梁部材がウェブを縦向きとするようにそれぞれ接合されている柱梁の接合構造であり、
    前記裏当て材として、前記2つの梁部材における一方のフランジ内面とウェブ内面とにそれぞれ当接する内側裏当て材と、前記2つの梁部材における他方のフランジ外面とウェブ外面とにそれぞれ当接する外側裏当て材とを備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の柱梁の接合構造。
  6. 複数の柱部材と、その上端部及び下端部に接合された複数の梁部材とを有し、これら柱部材と梁部材により形成される建物ユニットであり、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の柱梁の接合構造により前記柱部材と前記梁部材とが接合されていることを特徴とする建物ユニット。
  7. 角形鋼管からなる柱部材の少なくとも2つの側面部に、ウェブ及びフランジを有する形鋼からなる梁部材が溶接により接合されている柱梁の接合構造に適用され、
    前記柱部材に接合される複数の梁部材のうち一の梁部材の溶接に用いられる裏当て部と、他の梁部材の溶接に用いられる裏当て部とが、前記柱部材の角部外周側で連結されて一体に形成されていることを特徴とする裏当て材。
  8. 角形鋼管からなる柱部材の少なくとも2つの側面部に、ウェブ及びフランジを有する形鋼からなる梁部材を溶接により接合する柱梁の接合方法であって、
    前記柱部材に接合する複数の梁部材のうち一の梁部材の溶接に用いる裏当て部と他の梁部材の溶接に用いる裏当て部とが一体的に形成されている裏当て材を、前記裏当て部をそれぞれ前記柱部材の側面部に溶接することで固定し、その後、前記裏当て部に梁部材のフランジを当接させてその状態で前記梁部材を前記柱部材に溶接することを特徴とする柱梁の接合方法。
  9. 角形鋼管からなる柱部材の少なくとも2つの側面部に、ウェブ及びフランジを有する形鋼からなる梁部材を溶接により接合する柱梁の接合方法であって、
    前記柱部材に接合する複数の梁部材のうち一の梁部材の溶接に用いる裏当て部と他の梁部材の溶接に用いる裏当て部とが一体的に形成されている裏当て材を、複数の裏当て部の1つに前記梁部材を当接させるように取り付け、他の裏当て部には前記梁部材を取り付けない状態でそれら梁部材及び裏当て材を前記柱部材の側面部に溶接し、その後、前記複数の裏当て部のうち前記梁部材が取り付けられていない裏当て部に別の梁部材を当接させて溶接を行うことを特徴とする柱梁の接合方法。
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