JP5208506B2 - ハイブリッド高分子材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂を溶解しうる有機溶媒を用いなくても、無機成分が複合化されたハイブリッド高分子材料を容易に工業的規模で製造する方法に関する。
プラスチックの表面硬度、光沢、耐汚染性、強度、耐熱性、耐候性、耐薬品性等の諸物性を向上させるためにSi、Ti、Zrのような無機元素を樹脂と一体化させた有機−無機ハイブリッド高分子材料の研究が広く行われている。
有機−無機ハイブリッド高分子材料の製造方法としては、有機単量体や有機重合体とアルキルシロキサンのような無機骨格含有化合物とをラジカル共重合させる方法、有機重合体に側鎖としてアルコキシシランのような無機官能基を結合させて、その後これを架橋させる方法、官能基含有有機重合体の存在下にアルコキシシランのような無機化合物前駆体を溶解させ、その後ゾルゲル反応により無機化合物を合成する方法、等が知られている。例えば特許文献1には、ビニル重合体とケイ素化合物とを反応させた後、ゾル−ゲル法によってこれらを架橋して有機−無機ハイブリッド高分子材料を得る方法が記載されている。
特許文献2には、アルコキシシラン類を有機系高分子に含浸させて加水分解・縮合反応を行わせ、ケイ素系ハイブリッド材料を合成する方法が記載されているが、このように従来の有機−無機ハイブリッド高分子材料の製造方法は、ゾル−ゲル法を利用した溶液系での方法が大半である。しかしながらこのような製造方法では、フィルムやロッドのような単純な構造物は作製できても、複雑な形状の成形物を作製することは非常に困難であった。溶液系での方法は生産性やコスト面でも不利であり、特殊な用途を除いては実用的ではなかった。
特許文献3には、金属アルコキシ基を有するよう変性処理等を予め行った有機重合体と金属アルコキシド化合物とを、混練機を用いて溶融混練して得られるハイブリッド高分子材料が開示されているが、この方法で使用可能な有機重合体は特殊ポリマーに限られるため、やはり製造コストが非常に高くなるという問題点がある。さらに特許文献4には、エステル結合・カーボネート結合・アミド結合・ウレタン結合等を有する有機重合体と金属アルコキシド化合物とを、混練機を用いて溶融混練して得られるハイブリッド高分子材料が開示されている。しかしながらこの方法ではアルコキシドの反応は系中の微量水分等での反応によるものであり、樹脂によってはこの水が樹脂の加水分解反応(すなわち樹脂の分解反応)をも促進してしまうという問題点がある。
特開平5−86188 特開平5−125191 WO2002/88255 特開2002−371186
本発明は従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは高性能および高機能プラスチック用途に適する、有機−無機ハイブリッド高分子材料またはこの成分を含む高分子材料、及びこれらの高分子材料を加工した成形品を、高生産性、低コスト、簡便、かつ実用的に製造する方法を提供することにある。
本発明者は、上記の従来技術の問題に鑑み鋭意研究を重ねた結果、樹脂中にゾルゲル反応の触媒となる官能基を予め結合させておくことにより、新たな溶媒、触媒、水分などを添加することがなくても、溶融樹脂を反応場として樹脂中で金属アルコキシドの脱アルコール反応及び縮合反応が進行する。 さらに連続式混練装置を用いて本反応を行うことにより、連続的にハイブリッド高分子材料を製造出来るので、工業化や大量連続生産が非常に容易であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本願発明は、酸価が1〜200mgKOH/gの熱可塑性樹脂を溶融することにより金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物から生成する無機成分と複合化した組成物を製造することを特徴とする、ハイブリッド高分子材料の製造方法(請求項1)。
酸価が1〜200mgKOH/gの熱可塑性樹脂を、概熱可塑性樹脂が溶融した状態で、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物と接触させることにより熱可塑性樹脂と無機成分とが複合化した組成物を製造することを特徴とする、請求項1記載のハイブリッド高分子材料の製造方法(請求項2)。
金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物中の金属成分が、Si、Ti、Zr、Al、Ba、Ta、Ge、Ga、Cu、Sc、Bi、Sn、B、Fe、Ce、W、Pb、及びランタノイドの少なくとも1種である、請求項1または2に記載のハイブリッド高分子材料の製造方法(請求項3)。
酸価が1〜200mgKOH/gの熱可塑性樹脂を、概熱可塑性樹脂が溶融した後に、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物を溶融樹脂中に添加することにより熱可塑性樹脂と無機成分とが複合化した組成物を製造することを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載のハイブリッド高分子材料の製造方法(請求項4)。
酸価が1〜200mgKOH/gの熱可塑性樹脂を、概熱可塑性樹脂が溶融した後に、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物を溶融樹脂中に添加し、生じた副生成物を常圧あるいは減圧下で樹脂外へ除去することを特徴とする、請求項1〜4いずれかに記載のハイブリッド高分子材料の製造方法(請求項5)。
請求項1〜5いずれか1項に記載のハイブリッド高分子材料を製造する工程中に、混練装置を用いて溶融混練する工程を包含することを特徴とする、ハイブリッド高分子材料の製造方法(請求項6)。
前記混練装置が連続式の混練装置である、請求項6記載のハイブリッド高分子材料の製造方法(請求項7)。
前記混練装置が、1軸押出機、2軸押出機、多軸押出機、から選ばれる1種以上である、請求項6または7に記載のハイブリッド高分子材料の製造方法(請求項8)。
熱可塑性樹脂が溶解しうる有機溶媒を用いないことを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載のハイブリッド高分子材料の製造方法(請求項9)である。
本発明の製造方法によれば、溶媒や触媒などを用いることなく溶融樹脂を反応場として、特定の酸価を有する熱可塑性樹脂と金属アルコキシド化合物を含む樹脂組成物を混練機中で溶融混練することにより、大量の溶媒を使用せず、また系中の微量水分による加水分解反応に依存することなく、かつ1段階の工程で連続的に有機―無機ハイブリッド高分子材料またはこの成分を含む高分子材料を製造できることから、工業化や大量連続生産が非常に容易であり、ハイブリッド高分子材料の工業化につながるものである。得られた高分子材料は成形機による加工が可能であり、有機−無機ハイブリッド高分子材料またはこの成分を含む高分子材料の成形品を作製するのも容易である。
またこのような製造方法にて製造されたハイブリッド高分子材料は、高分子材料中に無機物がナノサイズのレベルで分散している。熱可塑性樹脂として可視光を透過する高分子材料を用いた場合には、高分子材料中に無機物を可視光の波長に比べて十分小さいサイズで分散させると、無機物を分散させた場合にも高分子材料の可視光透過性を維持することができる。これによりハイブリッド高分子材料をさまざまな光学部品用材料として応用することが可能である。
このようにして得られたハイブリッド高分子材料は、樹脂フィルム、樹脂成形品、樹脂発泡体、塗料やコーティング剤、などさまざまな形態で、電子材料、磁性材料、触媒材料、構造体材料、光学材料、医療材料、自動車材料、建築材料、等の各種の用途に幅広く用いることが可能である。
本発明で得られた高分子材料は、現在広く用いられている射出成形機や押出成形機等の一般的なプラスチック用成形機が使用可能であるため、複雑な形状を有する上記高性能および高機能高分子材料の成形も容易である。
実施例1にて得られた樹脂組成物の透過型電子顕微鏡写真である。 実施例4にて得られた樹脂組成物の透過型電子顕微鏡写真である。
以下、本発明をその実施の形態とともに説明する。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、オレフィン・マレイミド共重合体などのオレフィン・ビニル系単量体共重合ポリマー類、ポリスチレンなどの芳香族ビニルポリマー類、スチレン・アクリロニトリル共重合体やスチレン・メタクリル酸メチル共重合体やスチレン・マレイミド共重合体などの芳香族ビニル・ビニル系単量体共重合ポリマー類、ポリメチルメタクリレートなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル類。
ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート類、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタタレート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンナフタレート、ポリメチルペンテン−1、脂環式ポリオレフィン類(例えばジシクロペンタジエン系ポリオレフィンやノルボルネン系ポリオレフィンなどの環状オレフィンの開環(共)重合体、その水素添加(共)重合体、環状オレフィンと不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体など)。
トリシクロデカニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートなどの脂環式(メタ)アクリレートとメチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、非晶性ポリアミド、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、グルタルイミド系樹脂並びに環状オレフィン、シクロペンタジエン、芳香族ビニル化合物の(共)重合体を水素添加して得られる水素添加重合体。その他を挙げることができる。
また上記重合体にブタジエン、ブチルアクリレート、シリコーンゴム、などの各種ゴム状重合体をグラフト共重合体などの方法により共重合させたゴム状重合体強化樹脂も用いることができる。
ゴム状重合体としては、ブタジエン、イソブチレン、イソプレン、などの共役二重結合含有単量体重合物、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、などのアルキルメタアクリレート類及びアルキルアクリレート類、ジメチルシロキサン、フェニルメチルシロキサン、などのシリコーンゴム類、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、などのオレフィン系エラストマー類、その他を用いることができる。具体的には、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルーブタジエンゴム(NBR)、ブチルアクリレート−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、等が挙げられる。
また熱可塑性樹脂として熱可塑性エラストマーを用いることもできる。熱可塑性エラストマーとは一般的には硬質部分と軟質部分、あるいは結晶性樹脂部分と非晶性樹脂部分とが共重合されたブロック共重合体をもちいることができるが、これらのうちいずれかの部分に酸価を付与することにより、本発明で好ましい熱可塑性樹脂として用いることができる。ブロックの状態としては、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体、マルチブロック共重合体、ラジアルブロック共重合体、等が挙げられ、これらのブロック共重合体のいずれを用いても良い。
例えばビニル系単量体(化合物)と共役ジエン系単量体(化合物)とのブロック共重合体であれば、ビニル系単量体(化合物)としては芳香族ビニル、シアン化ビニル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が、共役ジエン系単量体(化合物)としては、ブタジエン、イソプレン、等が用いられる。また、共役ジエン部分を水素添加することによって主鎖中の二重結合を部分的に又は全て飽和化させた共重合体も用いることができる。
熱可塑性エラストマーの好ましい例としては、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン共重合体、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレン共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレン共重合体、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレン共重合体、ポリスチレン−ポリイソブチレン共重合体、等が挙げられる。
また例えば結晶性樹脂部分と非晶性樹脂部分とのブロック共重合体であれば、ポリエーテルエステル系エラストマー、ポリエステルエステル系エラストマー、ポリエーテルアミド系エラストマーなどを用いることができる。これらの樹脂は一般に、ポリマー末端基の酸価を調整することにより、好ましく用いることができる。
これらの中でも、可視光を透過する性質を有する高分子材料を用いることで、ハイブリッド材料を光学部品用途に広く用いることが可能となるので好ましい。可視光を透過することから好ましい光学特性を有するものとしては、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、マレイミド・オレフィン共重合体系樹脂、グルタルイミド系樹脂などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は2種以上複数種類を混合して用いることもできる。
熱可塑性樹脂の酸価は、1〜200mgKOH/gであり、好ましくは3〜150mgKOH/g、さらに好ましくは5〜100mgKOH/g、特に好ましくは7〜80mgKOH/gの範囲である。ここで酸価とは、JISK0070にて測定される値である。ハイブリッド高分子材料の均一性を高めるためには、熱可塑性樹脂の酸価が1以上であることが必要である。また、酸価が200を超えると熱可塑性樹脂の熱安定性が低下したり、架橋反応などにより樹脂の熱可塑性が失われたりする場合がある。
酸価が1mgKOH/g未満又は酸価が200mgKOH/g以上あるいは酸価を有さない熱可塑性樹脂であっても、酸価の異なる熱可塑性樹脂と均一に混合することが可能であれば、両者を混合することにより熱可塑性樹脂全体の酸価を見かけ上1〜200mgKOH/gの範囲内とすることができるので、本発明の熱可塑性樹脂として用いることが可能である。
例えば酸価が0mgKOH/gポリフェニレンエーテル系樹脂に、酸価が50mgKOH/gのスチレン・メタクリル酸共重合体を混合することにより、混合比率を適宜調整すれば熱可塑性樹脂全体の酸価は見かけ上1〜50mgKOH/gと本発明の要件である1〜200mgKOH/gの範囲内にすることができる。ポリフェニレンエーテル系樹脂とスチレン・メタクリル酸共重合体とは比較的相溶性が良好であるため、本発明に両者の混合物を用いることもできる。
熱可塑性樹脂の酸価を1〜200mgKOH/gの範囲にするための製造方法には特に制限は無く、公知の種々の製造方法が適用可能である。例えば、単量体の一部に酸基含有単量体を用いて酸基含有単量体を共重合する方法、末端酸基の数をコントロールして樹脂全体の酸価を制御する方法、樹脂重合後に樹脂中の反応性置換基の一部を反応させ酸価を付与する方法、などがあげられる。
例えば不飽和結合を有する単量体の付加重合により得られる樹脂においては、製造時に不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、及びこれらの酸無水物などの誘導体を含有する単量体を共重合する方法が、単量体の入手や樹脂の製造が容易であり、かつ得られた樹脂の物性バランスにも優れるため好ましい。共重合に適した単量体のうち、不飽和カルボン酸化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等が、不飽和カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられる。
但し不飽和カルボン酸無水物は、そのままで用いると酸価がゼロとなることがある。よって、単量体の重合前あるいは重合終了後に、不飽和カルボン酸無水物の一部を加水分解して不飽和ジカルボン酸としたり、さらに不飽和ジカルボン酸の一方をエステル化して不飽和ジカルボン酸半エステルとしたりする方法、あるいは若干の水を吸水したまま乾燥を十分に行わずに成形加工する方法などにより、酸価を適宜調整することが可能である。
また、例えば1種または2種以上の単量体の縮合により得られる樹脂においても、製造時にカルボン酸及び/またはスルホン酸を含有する単量体を共重合する方法が、単量体の入手や樹脂の製造が容易であり、かつ得られた樹脂の物性バランスにも優れるため好ましい。
その他の方法として、例えばアルコール(及びその誘導体)とカルボン酸(及びその誘導体)との縮合により得られるポリエステルや、アルコール(及びその誘導体)と炭酸(及びその誘導体)との縮合により得られるポリカーボネートや、アミン(及びその誘導体)とカルボン酸(及びその誘導体)との縮合により得られるポリアミドの場合であれば、樹脂の分子量及び高分子末端基の状態を制御する事により、得られる樹脂の酸価を変える事が可能である。具体的には、例えば樹脂の分子量を小さくしかつ樹脂末端に残存する基のうちカルボン酸の割合を増やすように制御して樹脂を重合する事により、得られる樹脂の酸価を大きくする事が可能である。
さらに熱可塑性樹脂に無機物をより均一に分散させるために、熱可塑性樹脂の一部又は全部が、酸基以外の反応性を有する官能基を有していても良い。熱可塑性樹脂にさらに反応性を有する官能基を導入するための製造方法としては、官能基を有する単量体を共重合する方法、熱可塑性樹脂を化学反応により変性し官能基を付与する方法、等が挙げられる。
上記酸価が1〜200mgKOH/gである熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、樹脂の具体例としては例えば、スチレン・メタクリル酸共重合体、スチレン・アクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体の部分加水分解物、メタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル・アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル・アクリロニトリル・メタクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル・アクリロニトリル・アクリル酸共重合体、シクロオレフィン・メタクリル酸共重合体、シクロオレフィン・アクリル酸共重合体、グルタルイミド・メタクリル酸共重合体、グルタルイミド・アクリル酸共重合体、マレイミド・スチレン・無水マレイン酸共重合体の部分加水分解物、マレイミド・オレフィン・無水マレイン酸共重合体の部分加水分解物、等が挙げられる。
また上記重合体にブタジエン、ブチルアクリレート、シリコーンゴム、などの各種ゴム状重合体を共重合させたゴム状重合体強化樹脂も好ましく用いることができる。これらは単独または2種以上組み合わせて用いうる。これらのうち、入手が容易で、熱安定性が優れている点から、スチレン・メタクリル酸共重合体、スチレン・アクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体の部分加水分解物、メチルメタクリレート・メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート・アクリル酸共重合体、メチルメタクリレート・無水マレイン酸共重合体の部分加水分解物、が好ましく用いられる。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂の製造方法は特に限定されるものではなく、単量体成分を、公知の重合法である乳化重合、溶液重合、懸濁重合、塊状重合、塊状懸濁重合、等の方法にて重合して得られる。この際の単量体成分の配合比には特に制限は無く、用途に応じて各成分が適宜配合される。これら熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上の複数を組み合わせて用いることができる。2種以上の樹脂を組み合わせて用いる場合には、必要に応じて相溶化剤などを添加して用いることもできる。これらの熱可塑性樹脂は、目的に応じて適宜使い分ければよい。
本発明に用いる金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物としてはSi、Ti、Zr、Al、Ba、Ta、Ge、Ga、Cu、Sc、Bi、Sn、B、Fe、Ce、W、Pb、及びランタノイドなどの各種金属アルコキシド、及び概金属アルコキシドを部分的に加水分解及び重縮合させた部分縮合物が挙げられる。
これらの中でも好ましいものは、一般式(1)
1 aM 一般式(1)
(R1は炭素数1〜8のアルコキシ基、MはSi、Ti、Zr、Al、Ba、Ta、Ge、Ga、Cu、Sc、Bi、Sn、B、Fe、Ce、W、Pb、及びランタノイドから選択される金属元素、aは1〜6の整数を示す。)で表される化合物、及び概金属アルコキシドを部分的に加水分解及び重縮合させた部分縮合物が挙げられる。なお、上記aは2〜6が好ましい。
具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類、テトラn−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等のテトラアルコキシチタン類、テトラn−プロポキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム等のテトラアルコキシジルコニウム類、およびジメトキシ銅、ジエトキシバリウム、トリメトキシホウ素、トリエトキシガリウム、トリブトキシアルミニウム、テトラエトキシゲルマニウム、テトラブトキシ鉛、ペンタn−プロポキシタンタル、ヘキサエトキシタングステン、ランタンアルコキシド、タンタルアルコキシド等の金属アルコキシド類、およびこれら化合物の部分縮合物が挙げられる。
金属アルコキシド化合物の他の例は、一般式(2)
2 b1 cM(R3 dX)e 一般式(2)
(R2は水素、炭素数1〜12、好ましくは1〜5のアルキル基、または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、R1とMは前記一般式(1)と同じ、R3は炭素数1〜4、好ましくは2〜4のアルキレン基またはアルキリデン基、Xは官能基、bは0〜5の整数、cは1〜5の整数、dは0または1、eは0〜5の整数を示す。なお官能基Xはイソシアネート基、エポキシ基、カルボキシル基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基、アミノ基、チオール基、ビニル基、メタクリル基、ハロゲンから選ばれる官能基であることが好ましい。)で表される化合物があげられる。
Siを含む具体的化合物は例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリn−プロポキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、ジイソプロポキシシラン、モノメトキシシラン、モノエトキシシラン、モノブトキシシラン、メチルジメトキシシラン、エチルジエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジイソプロピルイソプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリn−プロポキシシラン、ブチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジメチルメトキシエトキシシラン、ジエチルメトキシエトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジイソプロポキシシラン、ジブチルジブトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルエトキシラン、トリn−プロピルn−プロポキシシラン、トリブチルブトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、フェニルトリメトキシラン、ジフェニルジメトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、フェニルジエトキシメトキシシラン、フェニルエトキシジメトキシシラン、ジフェニルエトキシメトキシシラン、ジフェニルメチルメトキシシラン、ジフェニルメチルエトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルジメチルエトキシシラン、フェニルメチルエチルメトキシシラン、フェニルメチルエチルエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルエチルジメトキシシラン、フェニルエチルジエトキシシラン、フェニルメチルメトキシエトキシシラン、フェニルエチルメトキシエトキシシラン等の(アルキル)アルコキシシラン。
3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、2−イソシアネートエチルトリn−プロポキシシラン、3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、2−イソシアネートエチルエチルジブトキシシラン、3−イソシアネートプロピルジメチルイソプロポキシシラン、2−イソシアネートエチルジエチルブトキシシラン、ジ(3−イソシアネートプロピル)ジエトキシシラン、ジ(3−イソシアネートプロピル)メチルエトキシシラン、エトキシシラントリイソシアネート等のイソシアネート基を有する(アルキル)アルコキシシラン。
3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシブチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有する(アルキル)アルコキシシラン。
カルボキシメチルトリエトキシシラン、カルボキシメチルエチルジエトキシシラン、カルボキシエチルジメチルメトキシシラン等のカルボキシル基を有する(アルキル)アルコキシシラン。
3−(トリエトキシシリル)−2−メチルプロピルコハク酸無水物等の酸無水物基を有するアルコキシシラン。
2−(4−クロロスルフォニルフェニル)エチルトリエトキシシラン等の酸ハロゲン化物基を有するアルコキシシラン。
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有する(アルキル)アルコキシシラン。
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプト基を有する(アルキル)アルコキシシラン。
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン等のビニル基を有する(アルキル)アルコキシシラン。
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシピロピルメチルジメチルシラン等のメタクリル基を有する(アルキル)アルコキシシラン。
トリエトキシフルオロシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルメチルジメトキシシラン等のハロゲン基を有する(アルキル)アルコキシシラン。
およびこれら化合物の1種または2種以上からなる部分縮合物を挙げることができる。
金属がSi以外のTi、Zr、Al、Ba、Ta、Ge、Ga、Cu、Sc、Bi、Sn、B、Fe、Ce、W、Pb、ランタノイド等の他の金属においても、同様の化合物を例示することができる。
好ましい化合物の例としては、R2TiR1 3等のチタンアルコキシド、R2ZrR1 3等のジルコニウムアルコキシド、R2AlR1 2等のアルミニウムアルコキシド、 R2GeR1 3等のゲルマニウムアルコキシド、およびこれら化合物の1種または2種以上からなる部分縮合物を挙げることができる。ここで、R1、R2はそれぞれ前記一般式(1)あるいは(2)と同じ。
これらの金属アルコキシド化合物は1種類だけでも良く、2種以上を併用しても良い。また、Mg[Al(OCH(CH3242、Ba[Zr2(OC2592、(C37O)2Zr[Al(OC3742等の、1分子内に2種以上の金属元素が含まれているような金属アルコキシド化合物を用いても良い。また、アルコキシ基がアセトキシ基やアセチルアセトキシ基であっても良い。
金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物は、固体であっても液体であっても気体であっても良いが、取り扱いの容易さから固体または液体であることが好ましい。液体の場合の沸点は、溶融樹脂の溶融温度と比べてあまりに低すぎると、反応前に揮発したり飛散したりするなど、均一な反応が阻害される場合があるため、適宜部分的に縮合させておくことで化合物の沸点が反応に好ましい温度となるよう調整しておくことが好ましい。
具体的には、テトラエトキシシランをアルコキシシランとして用い、溶融温度250℃程度の樹脂中で反応させる場合には、テトラエトキシシランの沸点は168℃付近と樹脂の溶融温度と比べてかなり低い。このためテトラエトキシシランそのまま溶融樹脂中に添加したのでは、急激な気化により圧力上昇あるいは、樹脂中で無機物が凝集するなどの好ましくない反応を伴う場合がある。これを避けるためには、テトラエトキシシランを部分的に縮合させた化合物を用いる方が好ましい。このような部分縮合物は、シリケートなどの名前で広く市販されており、安価に入手することが可能である。具体的には1量体より大きく10量体以下、好ましくは2〜5量体であることが好ましい。
本発明の高分子材料は、熱可塑性樹脂と金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物とを、混練機を用いて溶融混練することにより得られる。この処理によって、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物の大部分は金属酸化物へ変化するが、酸価が1〜200mgKOH/gの範囲である熱可塑性樹脂を用いることにより、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物の一部はこの熱可塑性樹脂と反応し、熱可塑性樹脂と無機成分(金属酸化物)が結合あるいは強く相互作用(複合化)してこれらの成分が微分散した有機−無機ハイブリッド高分子材料を生成する。
また、熱可塑性樹脂と金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物の組成比、熱可塑性樹脂の前記結合の個数、混練条件等をコントロールしたり、前記の結合を有さない熱可塑性樹脂とを併用したりすることにより、有機−無機ハイブリッド高分子材料を成分として含む高分子材料を得ることもできる。このような高分子材料の場合、含まれる有機−無機ハイブリッド高分子材料は界面改質剤として作用し、一般には非相溶な熱可塑性樹脂と金属酸化物との間に、親和性を付与する。これらのことから、本発明で得られる高分子材料には優れた特性や新しい機能が期待できる。
熱可塑性樹脂と金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物の組成比は、目的とする特性や機能に応じて任意の割合で設定できる。しかし、処理時の操作性や得られる材料の特性を考慮すると、これらの重量比は10:90〜99.999:0.001の範囲が好ましく、30:70〜99.99:0.01がより好ましく、50:50〜99.9:0.1がさらに好ましく、90:10〜99.9:0.1が最も好ましい。熱可塑性樹脂の使用量が少なすぎると混練処理が困難となる。
また金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物はその全てが熱可塑性樹脂と反応するわけではなく、その種類によっては混練時の熱によりロスを生じる可能性もある。これらのことから、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物の使用量が少なすぎると有機−無機ハイブリッド高分子材料の生成量が少なくなり、材料の特性が向上しないおそれがある。
本発明における高分子材料の製造方法は、熱可塑性樹脂と金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物を含む樹脂組成物を、混練装置にて溶融混練し、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物を熱可塑性樹脂中で反応させる方法を用いるのが好ましい。このことによって、一般に非相溶な熱可塑性樹脂と金属酸化物および/または無機成分が相互作用を生じ、これらの成分が熱可塑性樹脂中に均一に微分散した高分子材料を高生産性、低コストで簡便に製造することができる。また得られた高分子材料は成形が可能であり、複雑な形状の成形品も作製することができる。成形は混練後の溶融状態から直接行っても良く、混練機から排出された樹脂をペレット等の適当な形状とした後に、改めて加工しても良い。
熱可塑性樹脂と金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物とを混練する際には、種々の一般的な混練装置を用いることができる。混練装置の例としては、一軸押出機、二軸押出機、4軸押出機や16軸押出機などの多軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどが挙げられる。なかでも、連続生産が可能である。材料の供給・反応・副生成物の除去・生成物の取り出し及び成形加工、を一連の操作で連続的に行えることから、連続式の混練装置であることが好ましい。
これらの中でも特に、剪断効率の高い混練装置が好ましく、1軸押出機、2軸押出機、多軸押出機、から選ばれる1種以上であることが特に好ましい。熱可塑性樹脂と金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物とは、混練装置に一括投入して溶融混練しても良いし、予め溶融状態にした熱可塑性樹脂中に、液体の金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物を単体、又は溶媒等の分散媒などに分散させた状態で添加し、その後溶媒等の分散媒を除去する方法により溶融混練しても良い。液体原料は液体供給ポンプなどを用いて溶融混練装置に途中添加して製造することが好ましい。
上記のような組成物を得るための好ましい製造方法としては、溶融熱可塑性樹脂組成物を大気圧以下に減圧する方法である。減圧状態にすることによって、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物の反応により生じる、アルコール類などの副生成物を適宜減圧除去することができるので、熱可塑性樹脂組成物中に副生成物が混入するのを防止できるほか、副生成物の除去により反応を促進させることができる。
このような製造方法を用いるための製造装置としては特に限定されないが、減圧機構を有する溶融混練装置を用いるのが好ましい。また生成した無機物が樹脂中で凝集するのを防止するため、溶融混練装置は二軸以上の噛み合い型押出機を用いるのが最も好ましい。二軸以上の噛み合い型押出機を用いる場合には、スクリューの原料供給口と減圧口との間に、ニーディングディスク又は逆ネジ構造等の樹脂を滞留させる構造を有していることが好ましい。これにより、減圧口周辺を減圧状態に保ちながら樹脂組成物を連続的に製造することができる。
混練時の温度・速度・圧力等の混練および成形条件は、使用される熱可塑性樹脂によって適宜決定され、熱可塑性樹脂が溶融し、他の原料と十分に混練される条件であれば特に限定されない。一度の処理で混練が不十分な場合には排出された混練物を同じ混練機で複数回処理しても良く、複数の混練機および/または種類が異なる混練機を使用して処理しても良い。
本発明の高分子材料および成形品は具体的には次のようにして製造することが可能である。酸価が1〜200mgKOH/gの範囲である熱可塑性樹脂を、混練装置のフィーダーから投入して加熱処理し、溶融状態とする。次に、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物を液添装置などから投入し、溶融混練することによって金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物を熱可塑性樹脂中で反応させる。
この際、例えば金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物の投入速度をコントロールすることによって、高分子材料中の有機−無機ハイブリッド高分子材料の含有率を調整できる。その後、混練装置の減圧口よりアルコールなどの副生成物を減圧除去し、得られた反応物を混練装置から排出する。排出と同時にフィルム、シート、ロッド、パイプ等に直接成形しても良いし、混練装置から排出される樹脂をペレット等の適当な形状とした後に、射出成形機等を使用して改めて所望の形状に成形しても良い。
本発明における混練工程においては、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物の熱可塑性樹脂中での反応性をより高める目的で、少量の水分や触媒を添加しても良い。水分の量は特に限定されず、使用原料の物性に応じて適宜設定すれば良い。
本発明における全ての工程において強度、硬度、耐候性、耐薬品性、難燃性、帯電防止性等の機能を向上または新たに付与する目的で、Si、Ti、Zr、Al、Ba、Ta、Ge、Ga、Cu、Sc、Bi、Sn、B、Fe、Ce、W、Pb、及びランタノイド、等の金属、金属酸化物、金属錯体、無機塩等を共存させても良い。
本発明の方法で製造される高分子材料には、無機材料が有する機械的強度、耐熱性、耐候性、表面硬度、剛性、耐水性、耐薬品性、耐汚染性、難燃性等の特性が熱可塑性樹脂に良好に付与されている。
更に本発明の熱可塑性樹脂組成物は、本発明の特性を損なわない範囲で強化充填剤を組み合わせることにより、強化材料としてもよい。すなわち、強化充填剤を添加することで、更に耐熱性や機械的強度等の向上を図ることができる。このような強化充填剤としては特に限定されず、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維等の繊維状充填剤;ガラスビーズ、ガラスフレーク;タルク、マイカ、カオリン、ワラストナイト、スメクタイト、珪藻土等のケイ酸塩化合物;炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。なかでも、ケイ酸塩化合物及び繊維状充填剤が好ましい。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物をより高性能なものにするため、フェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等の酸化防止剤;リン系安定剤等の熱安定剤;等を1種のみで又は2種類以上併せて使用することが好ましい。更に必要に応じて、通常良く知られた、滑剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、難燃助剤、ドリッピング防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、染料、帯電防止剤、導電性付与剤、分散剤、相溶化剤、抗菌剤等の添加剤を1種のみで又は2種類以上併せて使用することもできる。
本発明で製造された熱可塑性樹脂組成物の成形加工法としては特に限定されず、一般に用いられている成形法、例えば、フィルム成形、射出成形、ブロー成形、押出成形、真空成形、プレス成形、カレンダー成形、発泡成形等を利用することができる。また本発明の熱可塑性樹脂組成物は、種々の用途に好適に使用することができる。
以下、実施例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
樹脂組成物中の無機物分散性観察:
得られたハイブリッド高分子材料から、ウルトラミクロトーム(ライカ製ウルトラカットUCT)を用いてTEM観察用超薄切片を作成した後、透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子JEM−1200EX)を用いて、倍率1万倍〜40万倍程度で超微粒子の分散状態を複数箇所で写真撮影した。
樹脂単体のガラス転移点における弾性率向上率:
エスアイアイナノテクノロジー製粘弾性スペクトロメーターEXSTAR6000DMSを用い、高分子材料フィルムを引張モードにおいて室温から2℃/minの昇温速度で昇温し、周波数1Hzにおける粘弾性特性を測定した。ハイブリッド化する前の熱可塑性樹脂単体で同様の測定を実施し、tanδの値から樹脂単体におけるガラス転移温度を測定した後、得られた高分子材料で同等の測定を行って、樹脂単体のガラス転移点における貯蔵弾性率を樹脂単体と比較する方法により、樹脂単体のガラス転移点における弾性率向上率を測定した。
製造例1:
攪拌機及び還流冷却器の設置された反応缶に、窒素気流中イオン交換水250部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.4部、硫酸第一鉄、0.0025部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.01部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム2部、を仕込んだ。60℃に加熱攪拌後、スチレン72部、アクリロニトリル20部、メタクリル酸8部、を開始剤のキュメンハイドロパーオキサイド、重合度調整剤のt−ドデシルメルカプタンとともに6時間かけて連続的に滴下添加した。滴下終了後、更に60℃で1時間攪拌を続け、重合を終了させた。これを塩化カルシウム水溶液で凝固した後、水洗、脱水、乾燥し、メタクリル酸・スチレン・アクリロニトリル共重合体(A)を得た。
製造例2:
攪拌機及び還流冷却器の設置された反応缶に、窒素気流中イオン交換水250部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.4部、硫酸第一鉄、0.0025部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.01部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム2部、を仕込んだ。60℃に加熱攪拌後、α−メチルスチレン75部、アクリロニトリル20部、メタクリル酸5部、を開始剤のキュメンハイドロパーオキサイド、重合度調整剤のt−ドデシルメルカプタンとともに6時間かけて連続的に滴下添加した。
滴下終了後、更に60℃で1時間攪拌を続け、重合を終了させ、カルボン酸含有共重合体(B)を得た。一方攪拌機及び還流冷却器の設置された別の反応缶に、窒素気流中イオン交換水250部、過硫酸カリウム0.5部、ブタジエン100部、t−ドデシルメルカプタン0.3部、不均化ロジン酸ナトリウム3部、を仕込んだ。重合温度60℃で重合し、ブタジエンの重合転化率が80%になった時点で重合を停止して未反応ブタジエンを除去し、ポリブタジエンのラテックスを得た。
このラテックスを水250部、ポリブタジエン含有量70部、となるようイオン交換水を加えて濃度調整した後、窒素気流中ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.4部、硫酸第一鉄0.0025部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.01部を加え、60℃に加熱攪拌後、メチルメタクリレート20部、スチレン10部、を、開始剤のキュメンハイドロパーオキサイド、重合度調整剤のt−ドデシルメルカプタンとともに5時間かけて連続的に滴下添加した。
滴下終了後、更に60℃で1時間攪拌を続け、重合を終了させ、ゴム状重合体含有グラフト共重合体(C)を得た。カルボン酸含有共重合体(B)とゴム状重合体含有グラフト共重合体(C)のラテックスを、2:1の割合で均一に混合し、フェノール系抗酸化剤を加え、塩化カルシウム水溶液で凝固した後、水洗、脱水、乾燥し、カルボン酸含有共重合体(B)とゴム状重合体含有グラフト共重合体(C)とを含有した、ゴム含有芳香族ビニル系樹脂(D)を得た。
実施例中、熱可塑性樹脂として以下のものを用いた。
熱可塑性樹脂1:
スチレン・メタクリル酸共重合体であるG9001(PSジャパン(株)製) (酸価:53)
熱可塑性樹脂2:
製造例1により製造された、スチレン・アクリロニトリル・メタクリル酸共重合体 (酸価:48)
熱可塑性樹脂3:
製造例2により製造された、ゴム状重合体含有グラフト共重合体を含む芳香族ビニル系共重合体。(酸価:18)
熱可塑性樹脂4:
市販の汎用ポリスチレン樹脂であるG9305(PSジャパン(株)製)(酸価:0)
熱可塑性樹脂5:
樹脂中にカーボネート結合有する市販のポリカーボネート樹脂である、タフロンA2500(出光石油化学(株)製)を、120℃で5時間以上除湿乾燥したもの。(酸価:0)。
また、実施例中、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物として以下のものを用いた。
アルコキシド1: テトラエトキシシランの部分縮合物である、エチルシリケート40(多摩化学(株)製)
アルコキシド2: フェニルトリエトキシシランである、LS−4480(信越化学工業(株)製)。
(実施例1)
熱可塑性樹脂1を600g、フェノール系安定剤であるアデカスタブAO−60(旭電化(株)製)を0.6g、それぞれ秤量し、ドライブレンドした。スクリュー途中に2箇所の減圧ベント口を設けた15mm噛み合い型同方向二軸押出機KZW15−45(テクノベル(株)製、L/D=45)にて、先端設定温度230℃、スクリュー回転数300rpm、吐出量300g/hrの溶融混練条件で、スクリュー根元から熱可塑性樹脂1および安定剤を投入した。さらに、スクリュー途中の液体添加口より液体添加ポンプにて、アルコキシド1を0.74g及びアルコキシド2を0.56g供給し、溶融混練した。
さらに溶融混練装置先端に150mm幅のT型ダイスを取り付け、ダイスから押し出されたフィルム状サンプルを95℃に温調したロールにて100m/hrの速度で巻き取ることにより、シリカ超微粒子が熱可塑性樹脂中に分散した透明樹脂フィルムのサンプルを得た。熱可塑性樹脂と無機成分とが複合化したハイブリッド高分子材料のTEM写真を(図1)に示す。樹脂単体のガラス転移点における弾性率向上率は、580%であった。樹脂のガラス転移温度も約3℃上昇していた。
(実施例2)
熱可塑性樹脂1のかわりに、熱可塑性樹脂2を600g用いた以外は実施例1と同様に溶融混練し、複合化したハイブリッド高分子材料を得た。樹脂単体のガラス転移点における弾性率向上率は、510%であった。
(実施例3)
熱可塑性樹脂1のかわりに、熱可塑性樹脂3を600g用いた以外は実施例1と同様に溶融混練し、複合化したハイブリッド高分子材料を得た。樹脂単体のガラス転移点における弾性率向上率は、525%であった。
(実施例4)
金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物として、アルコキシド2を1.12g用いた以外は実施例1と同様に溶融混練し、複合化したハイブリッド高分子材料を得た。得られた複合化したハイブリッド高分子材料のTEM写真を(図2)に示す。TEM観察でも無機物は樹脂と複合化していることがわかる。樹脂単体のガラス転移点における弾性率向上率は、530%であった。樹脂のガラス転移温度も約3℃上昇していた。
(比較例1)
熱可塑性樹脂1のかわりに、熱可塑性樹脂4を600g用いた以外は実施例1と同様に溶融混練した。さらに溶融混練装置先端に150mm幅のT型ダイスを取り付け、ダイスから押し出されたフィルム状サンプルを85℃に温調したロールにて100m/hrの速度で巻き取ることにより、高分子フィルムを得た。得られたフィルムは、数mm程度の斑点を多数有する不均一な外観で、途中添加した金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物が未反応のまま混入実使用に耐えうるようなものではなかった。樹脂単体のガラス転移点した、べとついた手触りのフィルムでありにおける弾性率向上率は測定困難であった。
(比較例2)
市販のシリカナノ粒子であるアエロジル200(日本アエロジル(株)製、数平均粒径12nm)を36g、熱可塑性樹脂1を600g、フェノール系安定剤であるアデカスタブAO−60(旭電化(株)製)を0.6g、それぞれドライブレンドした後、スクリュー途中に2箇所の減圧ベント口を設けた15mm噛み合い型同方向二軸押出機KZW15−45(テクノベル(株)製、L/D=45)にて、先端設定温度230℃、スクリュー回転数300rpm、吐出量300g/hrの溶融混練条件にて溶融混練した。
さらに溶融混練装置先端に150mm幅のT型ダイスを取り付け、ダイスから押し出されたフィルム状サンプルを95℃に温調したロールにて100m/hrの速度で巻き取ることにより、高分子複合材料を得た。無機物の添加量を実施例1の60倍と大幅に増量したにもかかわらず、樹脂単体のガラス転移点における弾性率向上率は90%と実施例1よりも大幅に劣った結果となった。樹脂のガラス転移温度は元の熱可塑性樹脂1のみの場合比べて差が1℃未満であり、ほとんど変化していなかった。
(比較例3)
熱可塑性樹脂1のかわりに、熱可塑性樹脂5を600g用い、二軸押出機の先端設定温度を280℃とした以外は実施例1と同様にして溶融混練した。さらに溶融混練装置先端に150mm幅のT型ダイスを取り付け、ダイスから押し出されたフィルム状サンプルを120℃に温調したロールにて100m/hrの速度で巻き取ることにより、高分子フィルムを得た。得られたフィルムは、比較例1と同様に不均一な外観で、途中添加した金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物が未反応のまま混入した、べとついた手触りのフィルムであり実使用に耐えうるようなものではなかった。樹脂単体のガラス転移点における弾性率向上率は測定困難であった。
本発明によれは、有機高分子と無機材料とが、分子レベルで均一化したハイブリッド高分子材料を、有機溶媒等を用いることなく、簡便で効率的な方法で連続的に大量生産することができる。これにより、これまで高性能でさまざまな分野への応用が期待されていながら、製造や加工が困難なために高価であるため一般的に用いられることがほとんど無かったハイブリッド高分子材料を、工業的規模で大量に生産することができ、工業的にも非常に有用である。

Claims (10)

  1. 酸価が5〜100mgKOH/gの熱可塑性樹脂を溶融することにより金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物から生成する無機成分と複合化した組成物を製造することを特徴とする、ハイブリッド高分子材料の製造方法。
  2. 酸価が5〜100mgKOH/gの熱可塑性樹脂を、熱可塑性樹脂が溶融した状態で、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物と接触させることにより熱可塑性樹脂と無機成分とが複合化した組成物を製造することを特徴とする、請求項1記載のハイブリッド高分子材料の製造方法。
  3. 金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物中の金属成分が、Si、Ti、Zr、Al、Ba、Ta、Ge、Ga、Cu、Sc、Bi、Sn、B、Fe、Ce、W、Pb、及びランタノイドの少なくとも1種である、請求項1または2に記載のハイブリッド高分子材料の製造方法。
  4. 酸価が5〜100mgKOH/gの熱可塑性樹脂を、熱可塑性樹脂が溶融した後に、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物を溶融樹脂中に添加することにより熱可塑性樹脂と無機成分とが複合化した組成物を製造することを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載のハイブリッド高分子材料の製造方法。
  5. 酸価が5〜100mgKOH/gの熱可塑性樹脂を、熱可塑性樹脂が溶融した後に、金属アルコキシド化合物および/またはその部分縮合物を溶融樹脂中に添加し、生じた副生成物を常圧あるいは減圧下で樹脂外へ除去することを特徴とする、請求項1〜4いずれかに記載のハイブリッド高分子材料の製造方法。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載のハイブリッド高分子材料を製造する工程中に、混練装置を用いて溶融混練する工程を包含することを特徴とする、ハイブリッド高分子材料の製造方法。
  7. 前記混練装置が連続式の混練装置である、請求項6記載のハイブリッド高分子材料の製造方法。
  8. 前記混練装置が、1軸押出機、2軸押出機、多軸押出機、から選ばれる1種以上である、請求項6または7に記載のハイブリッド高分子材料の製造方法。
  9. 熱可塑性樹脂が溶解しうる有機溶媒を用いないことを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載のハイブリッド高分子材料の製造方法。
  10. 酸価が5〜100mgKOH/gの熱可塑性樹脂が、不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸および/またはこれらの酸無水物を含む単量体を共重合して得られたものである請求項1〜8いずれかに記載のハイブリッド高分子材料の製造方法。
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