JP2003313379A - 芳香族ビニル系樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

芳香族ビニル系樹脂組成物及びその製造方法

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JP2003313379A JP2002124665A JP2002124665A JP2003313379A JP 2003313379 A JP2003313379 A JP 2003313379A JP 2002124665 A JP2002124665 A JP 2002124665A JP 2002124665 A JP2002124665 A JP 2002124665A JP 2003313379 A JP2003313379 A JP 2003313379A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 芳香族ビニル系樹脂中に、ナノサイズの微細
な無機粒子が均一に分散された、樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 酸価が1〜200mgKOH/gの範囲
である芳香族ビニル系樹脂に対し、粒子表面に有機成分
を反応させ、かつ数平均一次粒子径が50nm以下の無
機微粒子を添加してなる、芳香族ビニル系樹脂組成物お
よび該芳香族ビニル系樹脂組成物を溶融混練装置で溶融
混練することにより、芳香族ビニル系樹脂組成物中の無
機微粒子の数平均分散粒子径を50nm以下に分散さ
せ、製造させ方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定範囲の酸価を
有する芳香族ビニル系樹脂に対し、粒子表面に有機成分
を有し、かつ未凝集状態での数平均一次粒子径が50n
m以下の無機微粒子を添加してなる、芳香族ビニル系樹
脂組成物、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共
重合体、ABS樹脂、MBS樹脂、AES樹脂、ASA
樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、等の芳香族ビ
ニル系樹脂は、成形加工性、機械的特性、電気的特性等
に優れた汎用樹脂として、射出成形材料、ブロー成形材
料、発泡成形材料、等多くの工業的用途に使用されてい
るが、その使用範囲をさらに広げるためには、更に高い
機械的特性や耐熱性が求められている。このような要求
に対しては、一般的に様々な無機微粒子の配合による改
良が試みられてきたが、それによって製品の表面外観が
損なわれたりする問題があった。こうした無機微粒子の
欠点は、一般に無機微粒子の分散不良や分散粒子サイズ
が大きすぎることに起因するものと考えられており、無
機微粒子を微分散化する技術が望まれていた。
【0003】サイズが1nm〜100nmと極めて粒子
径の小さい無機微粒子(以降無機ナノ粒子と称する)
は、その粒子径が光の波長よりも小さくなること、導体
の平均自由行程よりも小さくなること、磁性体の磁区よ
りも小さくなることなどから、同じ物質のバルク状態と
異なる特異な電子的、光学的、電気的、磁気的、化学
的、機械的特性などを発揮することが知られており、こ
れらは量子サイズ効果と呼ばれている。また、無機ナノ
粒子を樹脂に充填する際には充填特性向上などの効果も
期待できる。
【0004】しかしながら、無機微粒子は粒子径が小さ
くなるほど粒子間力が大きくなることが知られており、
無機ナノ粒子のサイズともなると粒子同士の凝集力は非
常に強固となるため、無機ナノ粒子を樹脂に充填する際
にも単なる機械的混合のみで樹脂への均一分散を図るこ
とは極めて困難であった。無機ナノ粒子が凝集した状態
で存在するときには凝集塊全体の寸法に近い特性を示し
てしまうため、無機ナノ粒子の量子サイズ効果を充分に
引き出すためには、無機ナノ粒子を一次粒子径にまで均
一に分散させる必要がある。
【0005】無機微粒子を樹脂中に均一分散させる技術
としては、例えば特開平6−199917号、特開平7
−26165号、特開2000−336278号、等の
公報では、無機微粒子を分散させた塗膜からなる塗料用
組成物を得る方法が示されている。しかしながら、この
ような塗膜を得る方法では、樹脂成形品自体の剛性、耐
熱性、等の向上効果は考慮されていない。また、無機微
粒子を樹脂中に均一分散させる技術としてこれまでに知
られている方法では、凝集した状態の無機微粒子を凝集
状態のまま樹脂に添加して、樹脂中で分散させることは
不可能であり、樹脂に無機微粒子を添加する前に、無機
微粒子が凝集しないよう、均一分散させるための前処理
をかならず行う必要があった。すなわちこれまでの技術
であれば、凝集した無機微粒子を凝集状態で樹脂中に添
加した場合には、無機微粒子が凝集した樹脂組成物しか
得る事ができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、凝集
した無機微粒子を凝集状態で樹脂中に添加すると、無機
微粒子が凝集した樹脂組成物しか得ることができないと
いう従来の問題点を改善し、芳香族ビニル系樹脂中に無
機ナノ粒子を凝集させること無く均一分散させる事によ
り、無機ナノ粒子添加により得られる特異的な電子的、
光学的、電気的、磁気的、化学的、機械的特性等の量子
サイズ効果を引き出し、優れた芳香族ビニル系樹脂組成
物を提供すること、及びもともと凝集して存在する無機
ナノ粒子を用いたとしても、樹脂に添加することにより
凝集を無くし、無機ナノ粒子をナノ分散させることが可
能な製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成する為に鋭意検討した結果、本発明を完成させる
に至った。即ち本発明の第一は、酸価が1〜200mg
KOH/gの範囲である芳香族ビニル系樹脂に対し、粒
子表面に有機成分を反応させ、かつ未凝集状態での数平
均一次粒子径が50nm以下の無機微粒子を添加してな
る、芳香族ビニル系樹脂組成物に関する。
【0008】好ましい実施態様としては、前記無機微粒
子の数平均分散粒子径が50nm以下である事を特徴と
する前記に記載の芳香族ビニル系樹脂組成物に関する。
また本発明の第二は、前記いずれか1項に記載の芳香族
ビニル系樹脂組成物を溶融混練装置で溶融混練すること
により、前記芳香族ビニル系樹脂組成物中の前記無機微
粒子の数平均分散粒子径を50nm以下に分散させる事
を特徴とする、芳香族ビニル系樹脂組成物の製造方法に
関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる芳香族ビニル
系樹脂とは、芳香族ビニル系単量体を重合して得られる
重合体、あるいは芳香族ビニル系単量体及びこれらと共
重合可能な他のビニル系単量体を共重合して得られる共
重合体である。芳香族ビニル系単量体としては、スチレ
ン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モ
ノブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチ
レン、p−t−ブチルスチレン、エチルスチレン、およ
びジビニルベンゼン、等が挙げられる。これらのなかで
も、反応の容易さや入手の容易さ等から、スチレン及び
α−メチルスチレンが好ましく用いられる。これらは1
種単独、あるいは2種以上併用して用いられる。芳香族
ビニル系単量体と共重合可能な他のビニル系単量体とし
ては、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−プロピル、メタ
クリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−
ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、およびアクリル酸ステアリル等が、不飽和ニ
トリル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、等が、マレイミド化合物としては、マレイミ
ド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N
−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミ
ド、等が、その他のビニル系単量体としては、アクリル
アミド、酢酸ビニル、等が挙げられる。これらは単独ま
たは2種以上組み合わせて用いられる。
【0010】耐衝撃性を必要とする場合には、芳香族ビ
ニル系樹脂として、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニ
ル系単量体、又は芳香族ビニル系単量体およびこれらと
共重合可能な単量体の混合物を重合してなるグラフト共
重合体を、一部または全部用いるのが好ましい。ゴム状
重合体としては、特に限定されないが、たとえば、ポリ
ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、アクリロニトリルーブタジエンゴム(NBR)、
ブチルアクリレート−ブタジエンゴム、エチレン−プロ
ピレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、等が挙げ
られる。これらゴム状重合体は、単独または2種以上併
用して用いられる。芳香族ビニル系樹脂中のゴム状重合
体の含有量には特に制限はないが、70重量部以下とな
る事が好ましい。芳香族ビニル系樹脂中のゴム状重合体
の含有量が70重量部を越えると、成形加工が困難とな
る傾向がある。
【0011】耐衝撃性を必要とする場合には上記のよう
な方法以外に、芳香族ビニル系樹脂として、芳香族ビニ
ル系熱可塑性エラストマーを用いても良い。芳香族ビニ
ル系熱可塑性エラストマーとは、一般的には、芳香族ビ
ニル系単量体と共役ジエン系単量体とのブロック共重合
体である。共役ジエン系単量体としては、ブタジエン、
イソプレン、等が用いられる。ブロックの状態として
は、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体、マル
チブロック共重合体、ラジアルブロック共重合体、等が
挙げられ、これらのブロック共重合体のいずれを用いて
も良い。芳香族ビニル系熱可塑性エラストマー中の芳香
族ビニル系単量体の含有率は特に限定されないが、得ら
れる樹脂組成物の成形性及び機械的特性の点から、好ま
しくは5〜70重量%であり、より好ましくは10〜5
0重量%である。芳香族ビニル系熱可塑性エラストマー
中の芳香族ビニル系単量体の含有率が5重量%未満であ
ると、成形性が充分でなくなる傾向がある。また、芳香
族ビニル系熱可塑性エラストマー中の芳香族ビニル系単
量体の含有率が70重量%を超えると、機械的特性が不
充分となる傾向がある。また、該芳香族ビニル系熱可塑
性エラストマーとして、ブロック共重合体の共役ジエン
部分を水素添加することによって、主鎖中の二重結合を
部分的に又は全て飽和化させた共重合体も用いることが
できる。芳香族ビニル系熱可塑性エラストマーの好まし
い例としては、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリス
チレン共重合体、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリ
スチレン共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブ
チレン)−ポリスチレン共重合体、ポリスチレン−ポリ
(エチレン−ブチレン)−ポリスチレン共重合体、ポリ
スチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレン共重合体、
ポリスチレン−ポリイソブチレン共重合体、等が挙げら
れる。
【0012】芳香族ビニル系樹脂の酸価は、好ましくは
1〜200mgKOH/g、より好ましくは3〜150
mgKOH/gであり、さらに好ましくは5〜100m
gKOH/g、特に好ましくは7〜80mgKOH/g
の範囲である。ここで酸価とは、JIS K0070に
て測定される値である。無機ナノ粒子をより容易に細か
く微分散させるためには、芳香族ビニル系樹脂の酸価が
1以上であることが必要であり、1未満では、無機ナノ
粒子の分散性が低下する傾向がある。また、酸価が20
0を超えると樹脂全体の熱安定性が低下するため好まし
くない。芳香族ビニル系樹脂の酸価を1〜200mgK
OH/gの範囲にする方法、すなわち芳香族ビニル系樹
脂を変性する方法としては、樹脂の製造時にカルボン酸
及び/またはスルホン酸を含有する単量体を共重合する
方法が、単量体の入手や樹脂の製造が容易であり、かつ
得られた樹脂の物性バランスにも優れるため好ましい。
共重合に適した単量体のうち、不飽和酸化合物として
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸等が、不飽和カルボン酸無水物としては、無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられ
る。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられ
る。但し不飽和カルボン酸無水物は、そのままで用いる
と酸価がゼロとなることがある。よって、単量体の時
点、あるいは共重合終了後に、不飽和カルボン酸無水物
の一部を加水分解して不飽和ジカルボン酸としたり、さ
らに不飽和ジカルボン酸の一方をエステル化して不飽和
ジカルボン酸半エステルとする方法により、酸価を適宜
調整することが可能である。さらに芳香族ビニル系樹脂
中に無機ナノ粒子をより細かく微分散させるために、芳
香族ビニル系樹脂の一部又は全部が、酸基以外に別途反
応性を有する官能基を有していても良い。
【0013】芳香族ビニル系樹脂にさらに反応性を有す
る官能基を導入するための製造方法としては、官能基を
有するビニル系単量体を共重合する方法、芳香族ビニル
系樹脂を化学反応により変性し官能基を付与する方法、
等が挙げられる。官能基を有するビニル系単量体として
は、種々のものを用いることができる。例えば、エポキ
シ基含有不飽和化合物としては、グリシジルメタクリレ
ート、アリルグリシジルエーテル等が、アミノ基含有不
飽和化合物としては、アクリルアミン、メタクリル酸ア
ミノエチル、メタクリル酸アミノプロピル、アミノスチ
レン等が、水酸基含有不飽和化合物としては、3−ヒド
ロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、
シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒ
ドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−
1−プロペン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロ
ペン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート等が、オキサゾリン基含有不
飽和化合物としてはビニルオキサゾリン等が挙げられ
る。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられ
る。芳香族ビニル系樹脂を化学反応により変性し官能基
を付与する方法としては、高分子鎖中の二重結合を過酢
酸等によりエポキシ化し、エポキシ変性芳香族ビニル系
樹脂を得る方法、等が挙げられる。
【0014】本発明に用いられる芳香族ビニル系樹脂の
製造方法は特に限定されるものではなく、単量体成分
を、公知の重合法である乳化重合、溶液重合、懸濁重
合、塊状重合、塊状懸濁重合、等の方法にて重合して得
られる。この際の単量体成分の配合比には特に制限は無
く、用途に応じて各成分が適宜配合される。本発明で使
用する無機ナノ粒子の数平均一次粒子径は50nm以下
であり、好ましくは40nm以下、さらに好ましくは3
0nm以下、最も好ましくは15nm以下である。無機
ナノ粒子はそれ自体の凝集力が非常に強いため、通常は
粒子同士が凝集した状態で存在していることが多い。数
平均一次粒子径が50nmよりも大きい場合には、公知
の混練手法にて樹脂中で無機粒子を分散させることが可
能であるほか、得られる組成物の光学特性、表面性、機
械的強度、等が低下するなど、無機粒子添加による特殊
な量子サイズ効果が得られないことがある。より優れた
分散性の観点からは、無機ナノ粒子の未凝集状態での数
平均一次粒子径の下限値は、好ましくは0.1nmであ
り、より好ましくは1nmである。ここで、未凝集状態
とは、分離可能な粒子を分離した状態をいう。本発明で
用いられるような粒子径の無機ナノ粒子は、凝集力が非
常に強いため、凝集して存在している事が多い。しかし
ながら、本発明で示されるような製造方法を用いること
により、凝集している粒子を凝集状態のまま樹脂中に添
加しても、樹脂中では凝集することなく一次粒子径にほ
ぼ等しい分散粒径で分散させる事ができる。
【0015】本発明で使用できる無機ナノ粒子として
は、特に限定はなく例えば金属、金属窒化物、金属酸窒
化物、金属炭化物、金属酸化物、金属硫化物、無機酸化
物、等の無機ナノ粒子を挙げることができる。これら
は、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。中でも、樹脂組成物中での樹脂に対する安定
性が優れることから、金属酸化物が好ましく使用され
る。前記金属酸化物としては、特に限定されないが、例
えば酸化ケイ素、酸化チタン、酸化セレン、酸化ジルコ
ニウム、酸化イットリウム、酸化ユーロピウム、酸化亜
鉛、酸化インジウムおよび/または酸化インジウムにIV
価金属元素および/またはFを含有させた酸化インジウ
ム系酸化物、酸化スズおよび/または酸化スズにV価金
属元素および/またはFを含有させた酸化スズ系酸化
物、酸化亜鉛にIIIB族金属元素、IVB族金属元素等のIII
価金属元素、IV価金属元素、FおよびCのうち少なくと
も一つの元素を含有させた酸化亜鉛系酸化物等が挙げら
れる。これらの無機ナノ粒子の製造法は、例えば、特開
平8−253317号、特開平9−59591号等に開
示されている。本発明の無機ナノ粒子は、芳香族ビニル
系樹脂中で均一に分散させるため、無機ナノ粒子の表面
に有機成分を反応させた有機化複合ナノ粒子とすること
が必要である。表面の有機成分は、無機ナノ粒子の表面
に有機化合物を反応させることにより無機ナノ粒子に付
与される。ここに反応とは、単なる接着、吸着、付着、
等を意味するものではなく、有機成分と無機ナノ粒子表
面とが化学結合あるいはイオン結合によって結合してい
ることを意味する。化学結合あるいはイオン結合によっ
て結合されているかどうかは、有機化複合ナノ粒子を表
面の有機成分が溶解するような任意の溶媒で洗浄した後
であっても、洗浄後の溶媒中に前記有機成分がほとんど
検出されないことにより判断できる。洗浄後の溶媒中に
検出される有機成分の量は、好ましくは全有機成分の1
/2以下、さらに好ましくは全有機成分の1/4以下、
最も好ましくは全有機成分の1/8以下である。また前
記有機化複合ナノ粒子は、無機ナノ粒子表面のみなら
ず、無機ナノ粒子内部にも有機成分を有していても良
い。これらの有機化複合ナノ粒子は、例えば、特開平7
−178335号公報などの公知の方法で作成すること
ができる。
【0016】無機ナノ粒子と反応させる有機成分は特に
限定されない。具体的には、たとえば、飽和あるいは不
飽和で直鎖あるいは分岐を有するアルキル基、芳香環上
に置換基を有しても良い芳香族基、等の炭化水素基、各
種ヘテロ原子を含有する有機成分、等である。これらの
具体例としては、特に限定されないが、例えば、有機
酸、カップリング剤、界面活性剤、金属石鹸、金属塩、
アルカリシリケート、リン酸塩、金属アルコキシド、シ
リル化剤、等が挙げられる。これらは単独あるいは2種
以上組み合わせて使用できる。これらのうちでは、カッ
プリング剤、シリル化剤が、反応性や取り扱いの容易
さ、熱安定性、等の点から好ましく用いられる。またさ
らには、シリル化剤として、アルキルシラン類、芳香族
基含有シラン類が、分散性に優れること、取り扱いや入
手が容易であること、の点から好適に使用される。
【0017】本発明において、無機ナノ粒子の表面に有
機成分を付与する方法は特に限定されず、公知の種々の
方法を用いる事ができる。例えば、前記有機成分と無機
ナノ粒子表面の活性基とで化学結合を生じさせる方法が
挙げられる。また、無機ナノ粒子の表面を開始点として
有機単量体を重合させることにより、有機高分子化合物
が結合したナノ粒子を作る方法、等によって作ることも
可能である。前記有機単量体としては高分子量化が可能
な種々の単量体を使用することが可能であるが、中でも
先に挙げた芳香族ビニル系樹脂を構成する単量体と同一
の単量体であることが、無機ナノ粒子の樹脂中での分散
性に優れるため好ましい。本発明で使用される無機ナノ
粒子および有機化複合ナノ粒子の形状は、球状、針状、
板状、鱗片状、破砕状等任意の形状でよく、特に限定さ
れない。また、本発明で使用される無機ナノ粒子は、単
独で用いても良く、2種以上組み合わせて使用しても良
い。
【0018】本発明における未凝集状態での数平均一次
粒子径とは、有機化複合ナノ粒子を透過型電子顕微鏡で
観察し、撮影された写真を用いて、少なくとも100個
以上の粒子の粒子径を定規により測定し、数平均により
算出した数平均粒子径をいう。但し、透過型電子顕微鏡
写真で撮影された粒子の写真が円形でない場合には、粒
子の占める面積を算出した後、同面積を有する円形に置
き換えた時の円直径を粒子径と称する。
【0019】本発明の芳香族ビニル系樹脂組成物におい
て、芳香族ビニル系樹脂100重量部に対する、有機化
複合ナノ粒子の含有量の下限値は、好ましくは0.00
1重量部であり、より好ましくは0.01重量部であ
り、さらに好ましくは0.05重量部であり、最も好ま
しくは0.1重量部である。含有量の上限値は、好まし
くは200重量部であり、より好ましくは150重量部
であり、さらに好ましくは100重量部であり、最も好
ましくは50重量部である。有機化複合ナノ粒子の含有
量が0.001重量部より少ないと、無機ナノ粒子を添
加したことによる特異な電子的、光学的、電気的、磁気
的、化学的、機械的特性が充分に得られないことがあ
り、含有量が200重量部より多いと、無機ナノ粒子の
分散が困難となる傾向がある。
【0020】本発明では、樹脂組成物中での無機ナノ粒
子の分散性が非常に優れており、数平均分散粒子径が小
さい事が特徴である。樹脂中での有機化複合ナノ粒子の
数平均分散粒子径は、代表的には50nm以下、好まし
くは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下、最
も好ましくは15nm以下である。これらの値は、前述
した未凝集状態での数平均一次粒子径とほぼ同じ値であ
り、すなわち、樹脂組成物となった後でも、粒子同士が
凝集することなく、無機ナノ粒子の一次粒子径を保った
状態で樹脂中に均一分散していることを示している。樹
脂中での有機化複合ナノ粒子の数平均分散粒子径が50
nmよりも大きいものであれば、本発明のような特殊な
手法を用いなくても一般的な手法で製造することが可能
であるほか、無機ナノ粒子を添加したことによる特異な
電子的、光学的、電気的、磁気的、化学的、機械的特性
が得られないことがある。より優れた分散性の観点から
は、樹脂中での有機化複合ナノ粒子の数平均分散粒子径
の好ましい下限値は0.1nmであり、より好ましくは
1nmである。
【0021】本発明における樹脂中での有機化複合ナノ
粒子の数平均分散粒子径の測定方法は、未凝集状態での
数平均一次粒子径測定方法と同様である。すなわち、樹
脂組成物からミクロトーム等の超薄片状サンプル作成装
置を用いて超薄片を作成し、このサンプルを透過型電子
顕微鏡で観察した写真を用いて、少なくとも100個以
上の有機化複合ナノ粒子の粒径を定規により測定し、数
平均により算出した数平均粒子径をいう。但し、透過型
電子顕微鏡写真で撮影された有機化複合ナノ粒子の写真
が円形でない場合には、粒子の占める面積を算出した
後、同面積を有する円形に置き換えた時の円直径を粒子
径と称する。但し樹脂組成物から超薄片状サンプルを製
作する際、無機ナノ粒子を切削してしまうと、写真を用
いて正しい分散粒径を測定するのが困難となるため、超
薄片状サンプルを作成する際には注意する必要がある。
【0022】本発明の芳香族ビニル系樹脂組成物の製造
方法は特に制限されるものではなく、例えば、芳香族ビ
ニル系樹脂と有機化複合ナノ粒子とを、種々の一般的な
混練機を用いて溶融混練する方法をあげることができ
る。混練機の例としては、一軸押出機、二軸押出機、ロ
ール、バンバリーミキサー、ニーダーなどが挙げられ、
特に、剪断効率の高い混練機が好ましい。芳香族ビニル
系樹脂と有機化複合ナノ粒子とは、上記の混練機に一括
投入して溶融混練しても良い。あるいは予め溶融状態に
した芳香族ビニル系樹脂中に、溶媒等の分散媒中に均一
分散させた有機化複合ナノ粒子スラリーを添加し、その
後加熱状態のまま減圧に保ち、溶融混練装置のベント口
より溶媒等の分散媒を脱気させ除去する方法により、溶
融混練しても良い。
【0023】しかしながら、本発明に記されたような有
機化複合ナノ粒子が高度に分散した組成物を得るために
は、有機化複合ナノ粒子と変性芳香族ビニル系樹脂とを
溶融混練装置で剪断力を与えながら溶融混練する方法に
て製造するのが好ましい。本発明の芳香族ビニル系樹脂
組成物には、必要に応じて、ポリブタジエン、アクリル
ゴム、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、天然ゴム、塩
素化ブチルゴム、α−オレフィンの単独重合体、2種以
上のα−オレフィンの共重合体(ランダム、ブロック、
グラフトなど、いずれの共重合体も含み、これらの混合
物であっても良い)、またはオレフィン系エラストマー
などの耐衝撃性改良剤を添加することができる。これら
は無水マレイン酸等の酸化合物、またはグリシジルメタ
クリレート等のエポキシ化合物で変性されていても良
い。また、機械的特性などの特性を損なわない範囲で、
他の任意の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂、例え
ば、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリエステルカーボネ
ート樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、
ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポ
リサルフォン樹脂、及びポリアリレート樹脂等を単独ま
たは2種以上組み合わせて使用し得る。
【0024】更に、目的に応じて、顔料や染料、熱安定
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、可塑
剤、難燃剤、及び帯電防止剤等の添加剤を添加すること
ができる。本発明で得られる芳香族ビニル系樹脂組成物
は、射出成形、ブロー成形、押出成形、熱プレス成形、
真空成形、等種々の成形加工方法により成形しうる。ま
た発泡剤を併用することにより発泡成形にも使用でき
る。得られる成形品は外観に優れ、機械的特性や耐熱変
形性等に優れる為、例えば、自動車部品、家庭用電気製
品部品、家庭日用品、包装資材、その他一般工業用資材
に好適に用いられる。
【0025】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるも
のではない。実施例、及び比較例で使用する主要原料を
以下にまとめて示す。なお、実施例中では「重量部」を
「部」と記載した。 (原料) ・芳香族ビニル系樹脂1:エーアンドエムスチレン(株)
製、スチレンメタクリル酸共重合体 G9001(酸
価:53) ・芳香族ビニル系樹脂2:エーアンドエムスチレン(株)
製、汎用ポリスチレン樹脂 G9305(酸価:0) ・芳香族ビニル系樹脂3:製造例1により製造された、
スチレン・アクリロニトリル・メタクリル酸共重合体
(酸価:48) ・芳香族ビニル系樹脂4:製造例2により製造された、
ゴム状重合体含有グラフト共重合体を含む芳香族ビニル
系共重合体 (酸価:18) ・無機ナノ粒子1:日本アエロジル社製、アエロジルR
X200(粒子表面にトリメチルシリル基を有する、数
平均一次平均粒径12nm、水中での分散粒径105n
mのシリカ粒子) ・無機ナノ粒子2:日本アエロジル社製、アエロジルR
805(粒子表面にオクチルシランを有する、数平均一
次平均粒径12nm、水中での分散粒径100nmのシ
リカ粒子) ・無機ナノ粒子3:日本アエロジル社製、アエロジル2
00(粒子表面に有機成分を有しない、数平均一次平均
粒径12nm、水中での分散粒径95nmのシリカ粒
子) を用いた。
【0026】樹脂組成物中の有機化複合ナノ粒子の数平
均分散粒子径の測定:得られた樹脂組成物から、ウルト
ラミクロトーム(ライカ製ウルトラカットUCT)を用
いて、厚み50〜100μmの超薄切片を作成した。得
られた超薄切片を、透過型電子顕微鏡(TEM)(日本
電子JEM−1200EX)を用い、加速電圧80kV
で倍率10万〜100万倍で有機化複合ナノ粒子の分散
状態を観察撮影した。TEM写真において、100個以
上の分散ナノ粒子が存在する任意の領域を選択し、粒径
を目盛り付きの定規を用いた手計測により測定した。水
中での分散粒径の測定:純水中に有機化複合ナノ粒子1
wt%を添加した後、攪拌モーターにて1時間攪拌し、
攪拌停止後1時間静置した。静置後のサンプルを、大塚
電子(株)製FPAR−1000粒径測定装置を用い
て、水中での分散粒径を測定した。
【0027】製造例1:攪拌機及び還流冷却器の設置さ
れた反応缶に、窒素気流中イオン交換水250部、ナト
リウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.4部、硫
酸第一鉄、0.0025部、エチレンジアミン四酢酸二
ナトリウム0.01部、ジオクチルスルホコハク酸ナト
リウム2部、を仕込んだ。60℃に加熱攪拌後、スチレ
ン72部、アクリロニトリル20部、メタクリル酸8
部、を開始剤のキュメンハイドロパーオキサイド、重合
度調整剤のt−ドデシルメルカプタンとともに6時間か
けて連続的に滴下添加した。滴下終了後、更に60℃で
1時間攪拌を続け、重合を終了させた。これを塩化カル
シウム水溶液で凝固した後、水洗、脱水、乾燥し、メタ
クリル酸・スチレン・アクリロニトリル共重合体(A)
を得た。
【0028】製造例2:攪拌機及び還流冷却器の設置さ
れた反応缶に、窒素気流中イオン交換水250部、ナト
リウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.4部、硫
酸第一鉄、0.0025部、エチレンジアミン四酢酸二
ナトリウム0.01部、ジオクチルスルホコハク酸ナト
リウム2部、を仕込んだ。60℃に加熱攪拌後、α−メ
チルスチレン75部、アクリロニトリル20部、メタク
リル酸5部、を開始剤のキュメンハイドロパーオキサイ
ド、重合度調整剤のt−ドデシルメルカプタンとともに
6時間かけて連続的に滴下添加した。滴下終了後、更に
60℃で1時間攪拌を続け、重合を終了させ、カルボン
酸含有共重合体(B)を得た。一方攪拌機及び還流冷却
器の設置された別の反応缶に、窒素気流中イオン交換水
250部、過硫酸カリウム0.5部、ブタジエン100
部、t−ドデシルメルカプタン0.3部、不均化ロジン
酸ナトリウム3部、を仕込んだ。重合温度60℃で重合
し、ブタジエンの重合転化率が80%になった時点で重
合を停止して未反応ブタジエンを除去し、ポリブタジエ
ンのラテックスを得た。このラテックスを水250部、
ポリブタジエン含有量70部、となるようイオン交換水
を加えて濃度調整した後、窒素気流中ナトリウムホルム
アルデヒドスルホキシレート0.4部、硫酸第一鉄0.
0025部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.
01部を加え、60℃に加熱攪拌後、メチルメタクリレ
ート20部、スチレン10部、を、開始剤のキュメンハ
イドロパーオキサイド、重合度調整剤のt−ドデシルメ
ルカプタンとともに5時間かけて連続的に滴下添加し
た。滴下終了後、更に60℃で1時間攪拌を続け、重合
を終了させ、ゴム状重合体含有グラフト共重合体(C)
を得た。カルボン酸含有共重合体(B)とゴム状重合体
含有グラフト共重合体(C)のラテックスを、2:1の
割合で均一に混合し、フェノール系抗酸化剤を加え、塩
化カルシウム水溶液で凝固した後、水洗、脱水、乾燥
し、カルボン酸含有共重合体(B)とゴム状重合体含有
グラフト共重合体(C)とを含有したグラフト共重合体
(C)含有芳香族ビニル系樹脂(D)を得た。
【0029】実施例1〜6、比較例1〜2:表1に示す
配合量で、芳香族ビニル系樹脂、無機ナノ粒子、及び
0.2重量部のフェノール系安定剤(旭電化(株)製アデ
カスタブAO−60)を、32mm噛み合い型同方向二
軸押出機(日本製鋼(株)製、LABOTEX、L/D
=25.5)を用いて、表中に記載の温度で、スクリュ
ー回転数200rpm、吐出量8kg/hの溶融混練条
件にて溶融混練することにより芳香族ビニル系樹脂組成
物からなるペレットを得、無機ナノ粒子の分散粒子径を
評価した。各組成物の溶融混練温度、及び結果を表1に
示す。 比較例3:芳香族ビニル系樹脂のトルエン1%溶液、無
機ナノ粒子1wt%をトルエン中に分散させたスラリ
ー、をそれぞれ作成した後、表1に示す配合量となるよ
う樹脂と無機ナノ粒子とを混合し、ビーズミル(VMA
−GETZMANN製、DISPERMAT SL)を
用いて、0.2mmのジルコニアビーズにて60分間混
合し分散させた。得られた混合分散媒に0.2重量部の
フェノール系安定剤(旭電化(株)製アデカスタブAO−
60)を加えた後、溶液をバット上に均一に広げ、ドラ
フト中50℃で3日間放置し、溶媒をほぼ除去し、さら
に真空乾燥機中にて80℃で1日間乾燥することにより
芳香族ビニル系樹脂組成物塊を得、無機ナノ粒子の分散
粒径を評価した。結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1より、無機ナノ粒子の表面に有機成分
を反応させない場合、芳香族ビニル系樹脂の酸価が1未
満の場合、製造方法が本発明と異なる場合、等において
は、無機ナノ粒子の分散性が著しく悪化した。なお、実
施例1の透過型電子顕微鏡写真を(図1)に、比較例1
の透過型電子顕微鏡写真を(図2)に、それぞれ示す。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、芳香族ビニル系樹
脂中にナノサイズの微細な無機粒子が均一に分散された
組成物を、容易に得ることができた。今回の発明では、
無機ナノ粒子を凝集することなく均一に分散させること
により、特異な電子的、光学的、電気的、磁気的、化学
的、機械的特性、等無機ナノ粒子の量子サイズ効果を発
揮することが期待できるため、工業的にも非常に有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の透過型電子顕微鏡写真
【図2】比較例1の透過型電子顕微鏡写真

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸価が1〜200mgKOH/gの範囲
    である芳香族ビニル系樹脂に対し、粒子表面に有機成分
    を反応させ、かつ数平均一次粒子径が50nm以下の無
    機微粒子を添加してなる、芳香族ビニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記無機微粒子の数平均分散粒子径が5
    0nm以下である事を特徴とする、請求項1に記載の芳
    香族ビニル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の芳香族ビニル
    系樹脂組成物を溶融混練装置で溶融混練することによ
    り、前記芳香族ビニル系樹脂組成物中の前記無機微粒子
    の数平均分散粒子径を50nm以下に分散させる事を特
    徴とする、芳香族ビニル系樹脂組成物の製造方法。
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